JPH1060531A - 磁束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH1060531A
JPH1060531A JP21729096A JP21729096A JPH1060531A JP H1060531 A JPH1060531 A JP H1060531A JP 21729096 A JP21729096 A JP 21729096A JP 21729096 A JP21729096 A JP 21729096A JP H1060531 A JPH1060531 A JP H1060531A
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Ryutaro Kawamata
竜太郎 川又
Takeshi Kubota
猛 久保田
Takeaki Wakizaka
脇坂岳顕
Takehide Senuma
瀬沼武秀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造法を
提供することを目的とする。 【解決手段】 鋼中に重量%で0.10%<Si≦2.
00%、0.1%≦Mn≦1.0%、0.10%≦Al
≦1.00%、C≦0.0050%、N≦0.0050
%、S≦0.0050%を含有し残部がFe及び不可避
的不純物からなる成分の鋼を熱間圧延し熱延板とし、絶
縁皮膜を施すか、あるいは施さずに最終製品とする無方
向性電磁鋼板の製造方法において、仕上熱間圧延時に、
少なくとも1パスを歪み速度150s-1以上でかつ、少
なくとも1組のスタンド間張力が1.5kgf /mm2 以上
で仕上熱延を行い、仕上熱延終了温度が750℃以上
(Ar3+Ar1)/2以下であることを特徴とする無方向
性電磁鋼板製造法。さらに上記熱延で粗圧延後のシート
バーを接合し、連続して仕上熱延に供することを特徴と
する磁束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器の鉄心材
料として用いられる、磁束密度が高い無方向性電磁鋼板
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器、特に無方向性電磁鋼板
が使用される回転機の分野においては、世界的なエネル
ギー節減の地球環境保全の動きの中で、高効率化の動き
が急速に広まりつつある。このような市場の要請に対
し、無方向性電磁鋼板においては、低鉄損化により使用
時のエネルギーロスを低減する試みがなされ、高Si成
分系を中心とした低鉄損無方向性電磁鋼板の開発が行わ
れてきた。
【0003】一方、無方向性電磁鋼板の用途の中には、
自動車のパワーウィンドウのモーターの様に、動作時間
が短く、鉄損についてはあまり良い特性を必要とせず、
むしろ小型軽量化への要請の方が強いものが存在する。
この様な用途においては、高磁束密度化することで、起
動時および動作時のトルクを上昇させることで、回転機
を小型化することが可能である。さらに、このような用
途で使用される無方向性電磁鋼板に対しては、コストが
安いことが強く求められるのが特徴である。
【0004】従来技術では、無方向性電磁鋼板の高磁束
密度化のために、冷延前結晶粒径を粗大化して磁束密度
を改善させる方法が行われてきた。この目的のために、
一般的には連続焼鈍あるいは箱焼鈍により熱延板焼鈍を
行い、冷延前結晶粒径を粗大化させ、再結晶集合組織の
改善を図ることで磁束密度を向上することが行われてき
た。しかしながら、この方法では熱延板焼鈍工程を付加
することによりコスト上昇が著しく、前記の様な目的で
使用される需要家においては受け入れられないのが現状
であった。
【0005】そこで、無方向性電磁鋼板の冷延前結晶組
織を安価に粗大化する技術として、仕上熱延後の熱延板
を700℃から1000℃の高温で巻取り、これをコイ
ルの保有熱で焼鈍する自己焼鈍法が特開昭54−764
22号公報に、また特公昭62−61644号公報に
は、熱延終了温度を1000℃以上の高温として無注水
時間を設定し、いわゆるランアウトテーブル上で巻取前
に熱延組織を再結晶・粒成長を図る方法が開示されてい
る。
【0006】しかしながらこれらの製法においても、熱
延板製造後、冷間圧延工程を実施することを必要とする
ため、従来の無方向性電磁鋼板製造技術の製造コストと
同等であり、昨今の需要家のコスト低減に対する厳しい
要求には応えうるものではなかった。
【0007】発明者らはこのような無方向性電磁鋼板に
対する需要家の要請に応える方策を見出すため、熱延板
を最終製品とするいわゆるホットファイナル製品の開発
に的を絞り検討を行った。無方向性電磁鋼板において
は、いわゆる冷延電磁鋼板の方がホットファイナル製品
に比べて磁気特性が優れることから、市場においては冷
延電磁鋼板に切り替えられてきたのが実情である。しか
し発明者等は低コストなホットファイナル電磁鋼板の特
性を改善することを目的に、仕上げ熱延技術に注目して
検討を行った。
【0008】その結果、ただ単に仕上げ板厚を薄手化し
て渦電流損を低減することにより鉄損を改善するのみな
らず、Siを0.10%を上回り2.00%以下、Mn
を0.10%以上1.00%以下、Alを0.10%以
上1.00%以下含有する鋼にあって、1.仕上熱間圧
延時に、少なくとも1パスにおいて、歪み速度を高め、
少なくとも1組のスタンド間の張力を高めることによ
り、成品の磁束密度が増加する、2.圧延歪を解放して
磁気特性を改善するために仕上熱延終了温度を一定の範
囲に制御する、3.粗圧延後のシートバーを仕上熱延前
に先行するシートバーに接合し、当該シートバーを連続
して仕上熱延に供することで高歪み速度下かつ高張力下
での仕上熱延を安定して実施しうること等を見いだし、
発明の完成に至った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
需要家の低コスト高磁束密度無方向性電磁鋼板への強い
要請に応え、高トルクかつ小型化の可能な高磁束密度無
方向性電磁鋼板の製造法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、以下の通りである。
【0011】(1) 鋼中に重量%で 0.10%<Si≦2.00% 0.10%≦Mn≦1.00% C≦0.0050% N≦0.0050% S≦0.0050% を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるス
ラブを用い、熱間圧延し熱延板とし、絶縁皮膜を施す
か、あるいは施さずに最終製品とする無方向性電磁鋼板
の製造方法において、仕上熱間圧延時に、少なくとも1
パスを歪み速度150s-1以上でかつ、少なくとも1組
のスタンド間の張力が 1.5kgf/mm2 以上で仕
上げ熱延を実施し、仕上熱延終了温度が750℃以上
(Ar3+Ar1)/2以下であることを特徴とする磁束密
度が高い無方向性電磁鋼板の製造方法。
【0012】(2) 鋼中に重量%で、更に0.10%≦
Al≦1.00%を含有することを特徴とする前記(1)
項記載の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造方法。
【0013】(3) 粗圧延後のシートバーを仕上熱延前
に先行するシートバーに接合し、当該シートバーを連続
して仕上熱延に供することを特徴とする前記(1) 又は
(2) 項記載の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造方
法。
【0014】(4) 仕上熱延後の鋼板に酸洗を施し、2
%以上20%以下の圧延率のスキンパスを施すことを特
徴とする前記(1) 又は(2) 又は(3) 記載の磁束密度が高
い無方向性電磁鋼板の製造方法。
【0015】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0016】まず、成分について説明すると、Siは鋼
板の固有抵抗を増大させ渦流損を低減させ、鉄損値を改
善するために添加される。Si含有量が0.10%以下
であると本発明が目的とする低鉄損無方向性電磁鋼板に
必要な固有抵抗が十分に得られないので0.10%を上
回る量を添加する必要がある。一方、Si含有量が2.
00%を越えると圧延時の耳割れが著しく増加し、圧延
が困難になるとともにコスト増ともなるので2.00%
以下とする必要がある。
【0017】Alも、Siと同様に、鋼板の固有抵抗を
増大させ渦電流損を低減させる効果を有する。本発明が
目的とする低鉄損高磁束密度無方向性電磁鋼板を得るた
めには、0.10%以上添加する必要がある。一方、A
l含有量が1.00%を越えると、磁束密度が低下し、
コスト高ともなるので1.00%以下とする。
【0018】また、鋼中のAl含有量が0.10%未満
であっても本発明の効果はなんら損なわれるものではな
い。
【0019】Mnは、Al、Siと同様に鋼板の固有抵
抗を増大させ渦電流損を低減させる効果を有する。この
目的のため、Mn含有量は0.10%以上とする必要が
ある。一方、Mn含有量が1.00%を越えると熱延時
の変形抵抗が増加し熱延が困難となるとともに、熱延後
の結晶組織が微細化しやすくなり、磁気特性が悪化する
ので、Mn含有量は1.00%以下とする必要がある。
【0020】また、Mn添加量は仕上げ熱延前の高温の
シートバー接合部の強度確保の点からもきわめて重要で
ある。なぜなら、低融点の硫化物が結晶粒界に存在する
ことによるシートバー接合部の熱間脆化を防止するため
に、MnとSとの重量濃度の比であるMn/Sの値を2
0以上とすることが必要であるからである。本発明に規
定する成分範囲では、Mn含有量が0.1%以上であ
り、S含有量は0.0050%以下であるので、Mn/
Sの値は20以上に保たれ、この観点からは問題がな
い。
【0021】また、製品の機械的特性の向上、磁気的特
性、耐錆性の向上あるいはその他の目的のために、P、
B、Ni、Cr、Sb、Sn、Cuの1種または2種以
上を鋼中に含有させても本発明の効果は損なわれない。
【0022】C含有量が0.0050%を越えると使用
中の磁気時効により鉄損が悪化して使用時のエネルキ゛ーロスが
増加するため、0.0050%以下に制御することが必
要である。
【0023】S、Nは熱間圧延工程におけるスラブ加熱
中に一部再固溶し、熱間圧延中にMnS等の硫化物、A
lN等の窒化物を形成する。これらが存在することによ
り熱延組織の粒成長を妨げるとともに仕上げ焼鈍時の結
晶粒成長を妨げ鉄損が悪化するのでSは0.0050
%、Nは0.0050%以下にする必要がある。
【0024】次に本発明のプロセス条件について説明す
る。
【0025】前記成分からなる鋼スラブは、転炉で溶製
され連続鋳造あるいは造塊−分塊圧延により製造され
る。鋼スラブは公知の方法にて加熱される。このスラブ
に熱間圧延を施し所定の厚みとする。
【0026】仕上熱延時のパスの歪み速度とスタンド間
張力の成品磁気特性に対する影響を調査するため下記の
様な実験を行った。表1に示す成分の鋼を溶製し仕上げ
熱延を実施した。
【0027】
【表1】
【0028】仕上熱延時の最終パスの歪み速度と最終2
パスのスタンド間張力を変えるためパススケジュールを
変更して試験を行った。この鋼のAr3点は900℃であ
り、Ar1点は869℃であるため、熱延仕上げ温度は
(Ar3+Ar1)/2以下で750℃以上である850℃
とし、0.8mm厚に仕上げ水冷して550℃で巻き取
った。得られた試料からエプスタイン試料を切断して磁
気特性を測定した。
【0029】仕上熱延時の最終パスの歪み速度に対する
製品磁束密度の依存性を図1に示した。このときの最終
2スタンド間張力は3.1kgf/mm2 とした。図1
によれば歪み速度150s-1以上で成品磁束密度が上昇
することがわかる。
【0030】なお、歪み速度の計算は下記の式によって
行う。ここで、rは圧下率%/100、nはロールの回
転数(rpm)、Rは圧延ロール半径(mm)、H0は
圧延前の板厚(mm)である。
【0031】歪み速度=(2πn/(60r0.5 ))
(R/ H00.5ln (1/(1−r)) 次に、同一の鋼を用い、仕上熱延の最終スタンド歪み速
度を325s-1として、最終2スタンド間の張力を変
え、他の条件は同一で実験を行った。仕上熱延時の最終
2スタンド間の張力と製品磁束密度の関係を図2に示し
た。図2に示されるとおり、仕上熱延の最終2スタンド
間の張力が1.5kgf/mm2 以上で成品磁束密度が
上昇することがわかる。
【0032】以上の実験から示されるように、仕上熱延
において少なくとも1パスの歪み速度は150s-1以上
で、少なくとも1組のスタンド間の張力が1.5kgf
/mm2 以上であればよい。歪み速度の上限は特に設け
ない。これは、熱延機の設備能力および熱延板の形状制
御性から、歪み速度の上限は自ずから決まるからであ
る。すなわち、歪み速度は圧延速度、熱延ロール径、圧
下量により決まり、圧延速度、圧下量を大きくすれば歪
み速度は増大するが、熱延鋼板の形状制御は困難とな
る。無方向性電磁鋼板は積層して使用に供されるため、
その形状に対しては厳しい管理が必要であるので、歪み
速度を増加させることにはおのずから限界がある。この
観点からは歪み速度は600s-1程度が限界である。
【0033】また、スタンド間の張力についても上限は
設けないが、スタンド間張力が大きくなると通板時に変
形が生じ板幅が狭くなるので、これを補償するためにス
ラブ幅を広める必要がある。この観点からの張力の限界
は10kgf/mm2 程度である。
【0034】また、本発明の様な高歪み速度かつ高張力
下での仕上げ熱間圧延を安定的に行うために、粗圧延後
のシートバーを、先行するシートバーに接合し、仕上熱
間圧延を連続的に行うことが特に有効である。
【0035】熱延終了温度が750℃を下回ると鋼板の
圧延反力が増大して圧延が困難になるとともに、熱延時
に導入された歪が回復および再結晶により解放される比
率が激減し、磁気特性が著しく悪化するので、仕上熱延
終了温度は750℃以上とする。また、本発明の成分系
ではαγ変態が存在するため、仕上熱延終了温度を過度
に上昇させると熱延終了後の冷却時に結晶組織が微細と
なり磁気特性が著しく悪化する。このため、熱延終了温
度は(Ar3+Ar1)/2以下とする。
【0036】以上の方法により得られた熱延板は酸洗を
施さないで使用に供しても良いが、後工程での加工性を
改善するため、酸洗を施して表面の酸化物を除去した方
がより好ましい。さらに、表面に絶縁皮膜を施しても良
い。
【0037】また、酸洗した熱延板に2%以上20%以
下の圧延を施し、歪取り焼鈍を施して鉄損特性を改善し
て使用しても良い。その際、圧延率が2%未満では磁気
特性改善の効果が無く、20%超ではコストアップとな
るので圧延率は2%以上20%以下とする。歪取り焼鈍
は焼鈍設備を簡略化する目的から、750℃程度の温度
で行うのが好ましい。
【0038】
【実施例】次に、本発明の実施例について述べる。
【0039】実施例1 表2に示した成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通
常の方法にて加熱し、粗圧延機により厚み50mmの粗
バーに仕上げ、その後、仕上げ熱延機により0.8mm
に仕上げた。
【0040】仕上げ熱延最終パスの歪み速度をコイル全
長にわたり300〜320s-1に制御した。また、仕上
熱間圧延時に鋼板とワークロール間にスリップが生じ鋼
板の表面に疵が形成されることを防止するために、粗圧
延後のシートバーを先行するシートバーに溶接し、仕上
熱間圧延を連続して行った。この鋼のAr3点は900℃
であり、Ar1点は870℃であるため、熱延仕上げ温度
は(Ar3+Ar1)/2以下で750℃以上である860
℃とした。
【0041】その後、エプスタイン試料に切断し、磁気
特性を測定した。表3に本発明と比較例の成分と磁気測
定結果をあわせて示す。
【0042】このように仕上げ熱延時の最終2スタンド
間の張力を1.5kgf/mm2 以上に高めたことによ
り、磁束密度の値が高く、鉄損値の低い磁気特性の優れ
た無方向性電磁鋼板を得ることが可能である。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】実施例2 表4に示した成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通
常の方法にて加熱し、粗圧延機により厚み50mmの粗
バーに仕上げ、その後、仕上げ熱延機により1.0mm
に仕上げた。仕上げ熱延最終2スタンド間の張力を3.
0kgf/mm2 から3.2kgf/mm2 に保って圧
延を行った。また、仕上熱間圧延時に鋼板とワークロール間に
スリッフ゜ が生じ鋼板の表面に疵が形成されることを防止す
るために、粗圧延後のシートバーを先行するシートバー
に溶接し、仕上熱間圧延を連続して行った。この鋼のA
r3点は901℃であり、Ar1点は868℃であるため、
熱延仕上げ温度は(Ar3+Ar1)/2以下で750℃以
上である855℃とした。その後、エプスタイン試料に
切断し、磁気特性を測定した。表5に本発明と比較例の
成分と磁気測定結果をあわせて示す。
【0046】このように仕上げ熱延時の最終パスの歪み
速度を150s-1以上に高めれば、磁束密度の値が高
く、鉄損値の低い磁気特性の優れた無方向性電磁鋼板を
得ることが可能である。
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】実施例3 表6に示した成分を有する無方向性電磁鋼用スラブを通
常の方法にて加熱し、粗圧延機により厚み50mmの粗
バーに仕上げ、その後、仕上げ熱延機により1.0mm
に仕上げた。仕上げ熱延最終2スタンド間の張力を3.
1kgf/mm2 から3.3kgf/mm2 に保って圧
延を行った。また、仕上熱間圧延時に鋼板とワークロー
ル間にスリップが生じ鋼板の表面に疵が形成されること
を防止するために、粗圧延後のシートバーを先行するシ
ートバーに溶接し、仕上熱間圧延を連続して行った。こ
の鋼のAr3点は891℃であり、Ar1点は860℃であ
るため、熱延仕上げ温度は(Ar3+Ar1)/2以下で7
50℃以上である850℃とした。
【0050】その後、エプスタイン試料に切断し、磁気
特性を測定した。表7に本発明と比較例の成分と磁気測
定結果をあわせて示す。
【0051】このように仕上げ熱延時の最終パスの歪み
速度を150s-1以上に高めれば、磁束密度の値が高
く、鉄損値の低い磁気特性の優れた無方向性電磁鋼板を
得ることが可能である。
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【発明の効果】このように本願発明によれば、磁束密度
が高い無方向性電磁鋼板を製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】仕上熱延時の最終パスの歪み速度と成品磁束密
度の関係を示す図。
【図2】仕上げ熱延時の最終2スタンド間の張力と成品
磁束密度の関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬沼武秀 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼中に重量%で 0.10%<Si≦2.00% 0.10%≦Mn≦1.00% C≦0.0050% N≦0.0050% S≦0.0050% を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるス
    ラブを用い、熱間圧延し熱延板とし、絶縁皮膜を施す
    か、あるいは施さずに最終製品とする無方向性電磁鋼板
    の製造方法において、仕上熱間圧延時に、少なくとも1
    パスを歪み速度150s-1以上でかつ、少なくとも1組
    のスタンド間の張力が1.5kgf/mm2 以上で仕上
    げ熱延を実施し、仕上熱延終了温度が750℃以上(A
    r3+Ar1)/2以下であることを特徴とする磁束密度が
    高い無方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋼中に重量%で、更に0.10%≦Al
    ≦1.00%を含有することを特徴とする請求項1記載
    の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 粗圧延後のシートハ゛ーを仕上熱延前に先行す
    るシートバーに接合し、当該シートバーを連続して仕上
    熱延に供することを特徴とする請求項1又は2記載の磁
    束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 仕上熱延後の鋼板に酸洗を施し、2%以
    上20%以下の圧延率のスキンパスを施すことを特徴と
    する請求項1又は2又は3記載の磁束密度が高い無方向
    性電磁鋼板の製造方法。
JP21729096A 1996-08-19 1996-08-19 磁束密度が高い無方向性電磁鋼板の製造方法 Withdrawn JPH1060531A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110004280A (zh) * 2017-12-26 2019-07-12 Posco公司 无取向电工钢板的制备方法

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