JPH1060387A - 感圧粘着性積層体 - Google Patents

感圧粘着性積層体

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JPH1060387A
JPH1060387A JP23597296A JP23597296A JPH1060387A JP H1060387 A JPH1060387 A JP H1060387A JP 23597296 A JP23597296 A JP 23597296A JP 23597296 A JP23597296 A JP 23597296A JP H1060387 A JPH1060387 A JP H1060387A
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JP
Japan
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pressure
sensitive adhesive
polymer
adhesive
layer
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JP23597296A
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Kaname Fujimaki
要 藤巻
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】押出成形による製造が可能で、成形加工性に優
れ、適度な粘着力を有し、かつ剥離性の良好である耐候
性良好な感圧粘着性フィルムおよびシートを提供する。 【解決手段】 基材層(イ)と基材層の少なくとも一の
片面に下記(ロ)100重量部に対して下記(ハ)0.
01〜10重量部を含有する粘着剤層(ニ)を有する感
圧粘着性積層体 (ロ)共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのラン
ダム共重合部分を主体とする重合体の共役ジエン部分の
二重結合が水添された水添ジエン系重合体 (ハ)燐酸エステル化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材層と基材層の
片面に金属面、ガラス面、塗装面等と密着性が良く、か
つ剥離性が良好な粘着剤層を有する耐候性良好な感圧粘
着性積層体、特にフィルムおよびシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、感圧粘着性フィルム用の粘着剤と
してアクリル系粘着剤や、天然ゴム、ポリイソブチレン
などのゴムを主体とするゴム系接着剤が汎用されてきた
が、これらは製造時に溶剤系を用いるものが多いため、
製造時に火災の危険、公害、また、製造工程が多いため
経済性などに問題があった。
【0003】近年、このような問題を解決するため熱溶
融型の粘着剤を用いて、基材層と粘着剤層を共押出成形
よって製造する方法が用いられている。共押出成形によ
って製造される感圧粘着性フィルムとして、例えば、表
面保護フィルムがある。表面保護フィルムは、被覆塗装
綱板、金属板、合成樹脂板、ガラス板、化粧鋼板などの
表面を加工時及び搬送時の傷防止や汚れ防止のために使
用されている。表面保護フィルムは、熱可塑性樹脂や紙
からなる基材層の片面に、粘着層が形成された構造を有
しており、適度の接着性を有すると共に、使用後に各種
被着体の表面を粘着剤で汚染することなく容易に剥がす
事ができるという、いわゆる剥離性が良好でなくてはな
らない。この種の表面保護フィルムとして、例えばポリ
オレフィン系樹脂からなる基材層の片面に、エチレンを
主成分とする、例えばEVAを粘着剤層として用いたも
のが公知であるが、粘着付与樹脂を併用しないと十分な
粘着性が得られない。また、屋外で使用した場合粘着力
の上昇により充分な剥離性が得られない。一方、該粘着
剤層に一般式A−B−A(但し、Aはスチレン重合体ブ
ロック、Bはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重
合体ブロックまたはブタジエン重合体やイソプレン重合
体を80%以上水素添加した共重合体ブロックを示す)
で表せれるブロック共重合体を用いたものが公知である
が、粘着付与樹脂を併用しないと成形加工性が悪く、目
的としている製品を得ることができない。また、屋外で
使用した場合粘着力の上昇により充分な剥離性が得られ
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、押出成形に
よる製造が可能なため、溶剤による製造時の火災の危
険、公害等の心配が無く、製造工程が少なくて経済性も
良く、また、成形加工性に優れ、適度な粘着力を有し、
かつ剥離性の良好な耐候性良好な感圧粘着性積層体、特
にフィルムおよびシートを提供する事を目的とする。以
下、フィルムおよびシートについて説明する。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、基材層
(イ)と基材層の少なくとも一の片面に下記(ロ)10
0重量部に対して下記(ハ)0.01〜10重量部を含
有する粘着剤層(ニ)を有する感圧粘着性積層体を提供
するものである。 (ロ)共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのラン
ダム共重合部分を主体とする重合体の共役ジエン部分の
二重結合が飽和された水添ジエン系重合体 (ハ)燐酸エステル化合物
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の基材層(イ)としては、オレフィン系、
スチレン系等の熱可塑性樹脂、紙、発泡体等公知のもの
を使用することができる。熱可塑性樹脂としては、例え
ばオレフィン系樹脂がある。オレフィン系樹脂は、1種
または2種以上のモノオレフィンを高圧法または低圧法
のいずれかによる重合から得られる樹脂であり、好まし
くは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−
1、ポリ4−メチルペンテンー1である。該ポリオレフ
ィン樹脂は単独重合体であってもよく、次に示すような
他のモノマーを共重合してある共重合体であってもよ
い。オレフィン系樹脂の好ましい共重合成分としては、
例えばエチレン(主たる重合体がポリエチレンの場合は
除く)をはじめ、プロピレン(主たる重合体がポリプロ
ピレンの場合は除く)、ブテン−1(主たる重合体がポ
リブテン−1である場合は除く)、ペンテン−1、ヘキ
セン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などの直鎖状α
−オレフィン、4−メチルペンテン−1(主たる重合体
が4−メチルペンテン−1の場合は除く)、2−メチル
プロペン−1、3−メチルペンテン−1、5−メチルヘ
キセン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチ
ルペンテン−1などの分岐状α−オレフィン、アクリル
酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸などのモ
ノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シ
トラコン酸などのジカルボン酸やそのモノエステル、メ
チルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアク
リレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステ
ル、酢酸ビニルや、プロピオン酸ビニルなどの飽和カル
ボン酸のビニルエステル、スチレン、α−スチレン、p
−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アコ
ニット酸などの酸無水物、アクリロニトリルやメタクリ
ロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル、1,4−ヘ
キサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボ
ルネンなどのジエンモノマーさらにアクリルアミド、メ
タクリルアミド、マレイミドなどが用いられる。これら
の共重合可能なモノマーは単独で、あるいは2種以上を
組み合わせて用いてもよい。これらを共重合した場合の
共重合体の様式については特に制限はなく、例えばラン
ダム型、ブロック型、グラフト型、これらの混合型など
いずれであってもよい。これら共重合成分の量としては
好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%
以下である。
【0007】これらオレフィン系樹脂は、単独で用いて
も良く、また2種以上を組み合わせて用いても良い。さ
らに、これらのオレフィン系樹脂は、単層もしくは、2
層以上の多層から構成されても良い。またこれらのオレ
フィン系樹脂に、本発明の特徴を本質的に損なわない範
囲で、必要に応じてタルク、シリカ、シリカバルーン、
ガラスバルーン、高分子微小球等のブロッキング防止
剤、有機系抗菌剤、無機系抗菌剤、帯電防止剤、酸化防
止剤、滑剤、防曇剤、着色剤、紫外線吸収剤、紫外線安
定剤等の公知の添加剤を配合することもできる。紙とし
ては、紙の材質には特に制限はなく、例えば紙業タイム
ス社出版部編の「オールペーパーガイド−紙の商品辞
典」上下巻中に記載の各種紙が好適に使用することがで
きる。これらの紙は単体で用いても良く、2種類以上を
組み合わせたものを使用しても良い。また、これらの紙
は、紙の片面または、両面にポリエチレン、ポリプロピ
レン等の樹脂がコートされたものあっても良い。発泡体
としては、発泡体の材質には特に制限はなく、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の発泡体を好適
に使用することができる。
【0008】本発明の(ロ)水添ジエン系共重合体は、
共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのランダム共
重合部分を主体とする重合体(以下、「水添前重合体」
ともいう)を水素添加したものである。ランダム共重合
部分の水添前重合体中での割合は、好ましくは50重量
%以上、より好ましくは60重量%以上、さらに好まし
くは70重量%以上である。該ランダム共重合部分の割
合が50重量%未満の場合、得られた耐候性良好な感圧
粘着性フィルムおよびシートの粘着性が不足する傾向が
ある。また上記ランダム共重合部分において、ランダム
共重合部分中の全共役ジエンに対する1、2及び3、4
結合した共役ジエンの割合は、好ましくは60重量%以
上、より好ましくは65重量%以上、さらに好ましくは
70重量%以上である。この共役ジエンの割合が60%
未満の場合、得られた耐候性良好な感圧粘着性フィルム
およびシートの粘着性が不足する傾向がある。
【0009】本発明に使用される(ロ)水添ジエン系共
重合体は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物によ
り構成される。ここで用いられる共役ジエン化合物とし
ては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2
−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエ
ン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブ
チル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなどが挙げ
られるが、工業的に利用でき、また物性の優れた水添ジ
エン系重合体を得るには、1,3−ブタジエン、イソプ
レン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタ
ジエン、イソプレンが特に好ましく、また芳香族ビニル
化合物としては、スチレン、α―メチルスチレン、p―
メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、
N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニル
ピリジンなどが挙げられ、スチレン、α−メチルスチレ
ンが好ましい。
【0010】前記水添前重合体を構成する共役ジエン化
合物/芳香族ビニル化合物の割合は、本発明においては
特に限定されるものではないが、好ましくは95/5〜
40/60、さらに好ましくは93/7〜50/50
(重量比)である。水添前重合体は、共役ジエン化合物
と芳香族ビニル化合物とのランダム共重合体を主体とす
るものであるが、場合により、その重合体分子鎖中に下
記のごとく他の重合体ブロックが含まれても良い。重合
体ブロックとしては、例えば、芳香族ビニル化合物重合
体、1,4−結合を主体とするポリブタジエン重合体、
および芳香族ビニル化合物と共役ジエンからなり芳香族
ビニル化合物が漸増するテーパー状重合体などがあげら
れる。これらの重合体ブロックが存在すると、(ロ)成
分の物性上の特徴は若干損なわれるものの、材料のブロ
ッキング性が低下することにより取扱い性が向上するた
め、工業的に有用な場合がある。水添前重合体における
前記重合体ブロックの全分子鎖中の割合は、特に限定さ
れるものではないが、50重量%以下が好ましく、40
%重量以下がより好ましく、30重量%以下がさらに好
ましい。重合体ブロックの割合が50重量%を越える場
合、得られた耐候性良好な感圧粘着性フィルムおよびシ
ートの粘着性が低下する傾向がある。前記水添前重合体
は、カップリング剤残基を介して延長または分岐された
構造を有することもできる。この場合用いられるカップ
リング剤としては、例えばアジピン酸ジエチル、ジビニ
ルベンゼン、メチルジクロロシラン、四塩化ケイ素、ブ
チルトリクロロケイ素、テトラクロロ錫、ブチルトリク
ロロ錫、ジメチルクロロケイ素、テトラクロロゲルマニ
ウム、1,2−ジブロモエタン、1,4−クロロメチル
ベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エタン、エポキシ
化アマニ油、トリレンジイソシアネート、1,2,4−
ベンゼントリイソシアネートなどが挙げられる。
【0011】本発明に使用される水添ジエン系共重合体
(ロ)は、水添前重合体における共役ジエン部分の二重
結合が水素添加されたものである。この水素添加に際し
て、水添前重合体は、単独で、または2種以上を混合し
て使用することができる。水添ジエン系共重合体におけ
る水素添加率は、好ましくは80%、より好ましくは8
5%以上、さらに好ましくは90%以上である。80%
未満では、粘着性に優れるが、耐熱性、耐候性が劣り長
期貼り付け後の粘着力の上昇が著しく、剥離の際被着体
に糊残りを生じやすい傾向がある。水添ジエン系重合体
は、ポリスチレン換算の数平均分子量(以下、「数平均
分子量」という)が好ましくは5万〜70万、さらに好
ましくは5万〜60万である。5万未満では得られた耐
候性良好な感圧粘着性フィルムおよびシートの粘着層の
凝集力が低下し、剥離の際被着体に糊残りしやすくなる
傾向がある。また70万を越えると、加工性、粘着性等
が不足する傾向がある。上記のごとき水添ジエン系共重
合体は、例えば特開平3―72512号公報に開示され
ている方法によって製造することができる。
【0012】さらに、(ロ)成分として使用される水添
ジエン系共重合体は、前記水添ジエン系共重合体に1種
以上の官能基を導入した変性体であってもよい。前記官
能基としては、例えばカルボキシル基、酸無水物基、水
酸基、エポキシ基、アミノ基、アンモニウム塩基、ハロ
ゲン原子含有基、スルホン酸基等や、これらの官能基か
ら誘導される基、例えばエステル基等が挙げられる。こ
のような官能基は、それらの種類に応じて、水添ジエン
系共重合体(ロ)の水素添加の前または後に導入され
る。本発明において前記水添ジエン系共重合体は、単独
でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0013】本発明に使用される燐酸エステル化合物
(ハ)は燐酸エステルおよびその誘導体を好適に使用す
ることができる。燐酸エステル化合物は、例えば、燐酸
エステル、燐酸エステル塩、アルキル型燐酸エステル、
アルキル型燐酸エステル塩、アルキルエーテル型燐酸エ
ステル、アルキルエーテル型燐酸エステル塩、アルキル
フェノール型燐酸エステル、アルキルフェノール型燐酸
エステル塩、アルキルフェノールエーテル型燐酸エステ
ル、アルキルフェノールエーテル型燐酸エステル塩、高
級アルコール燐酸エステル、高級アルコール燐酸エステ
ル塩等を挙げられる。これらの中で、アルキル型燐酸エ
ステル、アルキル型燐酸エステル塩、アルキルエーテル
型燐酸エステル、アルキルエーテル型燐酸エステル塩が
好ましい。例えばアルキル型燐酸エステルとしてはラウ
リル燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル塩としては
オクチル燐酸エステルカリウム塩、ラウリル燐酸エステ
ルカリウム塩、ステアリル燐酸エステルカリウム塩、ラ
ウリル燐酸エステルナトリウム塩、アルキルエーテル型
燐酸エステルとしてはラウリルエーテル燐酸エステル、
ステアリルエーテル燐酸エステル、アルキルエーテル型
燐酸エステル塩としてはラウリルエーテル燐酸エステル
カリウム塩、ステアリルエーテル燐酸エステルカリウム
塩等を挙げられる。本発明の燐酸エステル化合物(ハ)
としてはモノエステル型、ジエステル型、トリエステル
型が挙げられ、単独でまたは2種以上を混合して使用す
ることができる。
【0014】本発明の粘着剤層(ニ)は、前記水添ジエ
ン系共重合体(ロ)と前記燐酸エステル化合物(ハ)か
らなる。粘着剤層(ニ)は水添ジエン系共重合体(ロ)
100重量部に対し、燐酸エステル化合物(ハ)0.0
1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。
0.01重量部未満では、長期貼り付け後の粘着力の上
昇が著しく、剥離性が低下する場合がある。10重量部
を越えると剥離の際被着体に糊残りを生じて好ましくな
い。本発明の粘着剤層(ニ)は、水添ジエン系共重合体
(ロ)と燐酸エステル化合物(ハ)の他に、粘着付与樹
脂、オレフィン系樹脂、安定剤が添加されても良い。粘
着付与剤としては水添ジエン系共重合体(ロ)と相溶
し、粘着力が向上するものが好ましく、例えば脂肪族炭
化水素樹脂、テルペン樹脂、クマロン・インデン樹脂、
芳香族炭化水素樹脂、ロジン樹脂、フェノール系樹脂な
どが好適に用いられる。
【0015】オレフィン系樹脂としては、1種または2
種以上のモノオレフィンを高圧法または低圧法のいずれ
かによる重合から得られる樹脂であり、好ましくは、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4
−メチルペンテンー1などが好適に用いられる。安定剤
としては、ヒンダードフェンール系、フォスファイト系
などの酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系、サリチル酸エステル系などの紫外線吸収剤、ヒ
ンダードアミン系などの光安定剤が好適に使用される。
また、必要に応じて、タルク、シリカ、炭カルなどの無
機フィラー、炭素繊維、アミド繊維などの有機フィラー
を含有しても良い。本発明の水添ジエン系共重合体
(ロ)と燐酸エステル化合物(ハ)の混合は、例えばバ
ンバリーミキサー、ロールミル、押出し成型機等の混合
機を用いて行うことができるが、押出し成形機中で溶融
混練りすることが好ましい。
【0016】本発明の耐候性良好な感圧粘着性フィルム
およびシートの製造は、例えば次のようにして行われ
る。 (a)基材層上に押出機を用いて押し出した粘着剤層を
熱貼合する方法、(b)共押出しタイプのインフレーシ
ョン成形機やTダイ押出し成形機により直接積層成形す
る方法、(c)例えば前記(a)の方法で基材層の一方
の面に粘着剤層を押出しラミネートする方法、等の公知
の方法で積層して製造することができる。前記(b)の
方法に使用される押出し成形機のダイスは、マルチマニ
ホールドタイプまたはフィードブロックタイプの何れで
もよい。基材層(イ)に熱可塑性樹脂を用いる場合は、
これらの方法のうち、共押出しで積層する(b)の方法
が好ましい。前記(b)の方法では、基材層の一方の面
に粘着剤層を積層する2層共押出し法、最外層の一方の
面に粘着剤層を積層する3層共押出し法のほか、4層以
上の多層押出し法を採用することができる。本発明の感
圧粘着フィルムは、基材層の一方の面に粘着剤層が積層
されているが、基材層が2層以上積層された場合、各層
は同一でも異なってもよく、また基材層の一方の面に、
粘着剤層を2層以上積層することもできる。本発明の感
圧粘着フィルムのの厚さは、耐候性良好な感圧粘着性フ
ィルムおよびシートの所望の特性や用途に応じて適宜選
択されるが、成形性および強度の観点から、10μm以
上であることが好ましく、より好ましくは20μm以上
である。
【0017】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越え
ない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例中の各種評価は、次のようにして行
った。ビニル芳香族化合物の結合量(重量%) 赤外分析法による679cm-1のフェニル基の吸収により
測定した。共役ジエン部分のビニル結合含量(%) 赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出した。水素添加率(%) 溶媒として四塩化エチレンを用い、100MHzでの 1
H―NMRスペクトルにより算出した。水添ジエン系共重合体の数平均分子量 溶媒としてトリクロルベンゼンを用い、135℃におけ
るゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
により、ポリスチレン換算して算出した。初期粘着力 初期粘着力の測定は作製した耐候性良好な感圧粘着性フ
ィルムおよびシートをJIS Z−0237法に従い、
被着体SUS304鋼板、剥離角度180゜、剥離速度
300mm/minの条件で行った。成形加工性 成形品を成形し、目視評価した。 ○;成形加工性良好 ×;成形加工性が劣る耐候促進試験 JIS Z−0237法に従いSUS304鋼鈑に作製
した耐候性良好な感圧粘着性フィルムおよびシートを張
り付けた後、カーボンアークを光源とするサンシャイン
ウェザーメーターでブラックパネル温度63℃、降雨1
8min/120min、処理時間300Hrの条件で
暴露した後、剥離角度180゜、剥離速度300mm/
minの条件で粘着力の測定を行った。糊残り 耐候促進試験で剥離済みの被着体表面を目視で評価し
た。 ○;糊残り無し ×;糊残り有り
【0018】実施例および比較例の配合配合処方に用い
た各成分は、以下の通りである。I、(イ)成分 (イ−1)ポリエチレン (三菱化学(株)製、YF3
0) (イ−2)ポリプロピレン両面加工上質紙紙(厚み80
μm) (イ−3)ポリエチレン発泡体シート(厚み150μ
m)II、(ロ)成分 表1に示す水添ジエン系共重合体(ロ−1)〜(ロ−
3)を合成した。水添ジエン系共重合体(ロ−4)は、
シェル(株)社製水添スチレン−エチレン−ブチレン−
スチレンブロック共重合体(SEBS)(商品名クレイ
トンG−1652)である。これらの水添ジエン系共重
合体のミクロ構造、数平均分子量および水素添加率を表
1にまとめて示す。
【0019】
【表1】
【0020】III、(ハ)成分 (ハ−1)ラウリル燐酸エステルカリウム塩(竹本油脂
(株)製、JAS−101) (ハ−2)ステアリル燐酸エステルカリウム塩(竹本油
脂(株)製、JSR−105) (ハ−3)ステアリルエーテル燐酸エステルカリウム塩
(東邦化学(株)製、ソフノンGF−2) (ハ−4)ラウリル燐酸エステル(日光ケミカルズ
(株)製、ニッコール ホステンHLP)
【0021】実施例1〜6 上記(イ−1)成分からなる厚さ45μmの基材層と表
2に示した配合からなる厚さ15μmの粘着剤層との、
厚さ合計60μmの感圧粘着性フィルムを、フィードブ
ロック付きTダイを備えた2層フィルムが成形可能な押
出し成形機(モダンマシナリー社製、基材層用:65m
mφ、表層用:50mmφ)を用いて、押出し温度24
0℃、冷却ロール温度20℃の条件で共押出した。得ら
れた感圧粘着性フィルムについて、評価を行った。その
結果、得られた感圧粘着性フィルムは初期粘着力、成形
加工性、が優れ、また耐候促進試験後の剥離性が良好で
糊残りの無いものであった。評価結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】実施例7 上記(イ−2)成分からなる基材層上に、表2に示した
配合からなる厚さ15μmの粘着剤層をTダイを備えた
押出し成形機(モダンマシナリー社製:50mmφ)を
用いて、押出し温度240℃、冷却ロール温度20℃の
条件で押出ラミネートし、厚さ合計95μmの感圧粘着
性シートを得た。得られた感圧粘着性シートについて、
評価を行った。その結果、得られた感圧粘着性シートは
初期粘着力、成形加工性、が優れ、また耐候促進試験後
の剥離性が良好で糊残りの無いものであった。評価結果
を表2に示す。 実施例8 上記(イ−3)成分からなる基材層上に、表2に示した
配合からなる厚さ15μmの粘着剤層を実施例7と同条
件で、厚さ合計165μmの感圧粘着性シートを得た。
得られた感圧粘着性シートについて、各種評価を行っ
た。その結果、得られた感圧粘着性シートは初期粘着
力、成形加工性、が優れ、また耐候促進試験後の剥離性
が良好で糊残りの無いものであった。評価結果を表2に
示す。 比較例1〜2 上記(イ)成分からなる厚さ45μmの基材層と表2に
示した配合からなる厚さ15μmの粘着剤層との、厚さ
合計60μmの感圧粘着性フィルムを、実施例1〜6と
同条件で作成し、評価を行った。その結果、比較例1の
感圧粘着性フィルムは初期粘着力、成形加工性、に優れ
るが、本発明の範囲外であるため、耐候促進試験後の粘
着力が上昇し良好な剥離性が得られなかった。比較例2
の感圧粘着性フィルムは本発明の範囲外であるため、良
好な初期粘着力、成形加工性が得られなかった。また、
良好な初期粘着力が得られなかったため、耐候促進試験
ができなかった。評価結果を表2に示す。
【0024】
【発明の効果】本発明の耐候性良好な感圧粘着性フィル
ムおよびシートは、押出成形による製造が可能で、耐候
性、成形加工性に優れ、適度な粘着力を有し、かつ剥離
性の良好である圧粘着性フィルムを得たものであり、鋼
板、塗装鋼板、化粧鋼板、ガラス板、樹脂板等の傷付き
防止に用いるられる表面保護フィルム、粘着テープ、粘
着ラベル、粘着シート、アッセンブラリーなどに利用可
能であり工業的価値は大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材層(イ)と基材層の少なくとも一の
    片面に下記(ロ)100重量部に対して下記(ハ)0.
    01〜10重量部を含有する粘着剤層(ニ)を有する感
    圧粘着性積層体 (ロ)共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのラン
    ダム共重合部分を主体とする重合体の共役ジエン部分の
    二重結合が水素添加された水添ジエン系重合体 (ハ)燐酸エステル化合物
JP23597296A 1996-08-19 1996-08-19 感圧粘着性積層体 Pending JPH1060387A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014162797A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 再剥離型水性感圧接着剤

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