JPH1059803A - 包装方法 - Google Patents

包装方法

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JPH1059803A
JPH1059803A JP21849996A JP21849996A JPH1059803A JP H1059803 A JPH1059803 A JP H1059803A JP 21849996 A JP21849996 A JP 21849996A JP 21849996 A JP21849996 A JP 21849996A JP H1059803 A JPH1059803 A JP H1059803A
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JP
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package
film
soil fumigant
packaging
pva
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JP21849996A
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English (en)
Inventor
Akira Iwamori
暁 岩森
Shohei Nozaki
正平 野崎
Ikuaki Komatsu
生明 小松
Masao Imai
正雄 今井
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 常温で液体である土壌くん蒸剤のパッケ
ージに、ポリビニルアルコールフィルムを用い、フィル
ム送り部をフィルム長軸方向の縁或いは長軸方向のシー
ル部で行う三方シール法による包装法。 【効果】 本発明により、不良率の少ないポリビニルア
ルコールフィルムによるパッケージを、工業レベルで安
定に製造する方法を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール(PVA)フィルムを用いた包装方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコールフィルムは水に溶
け易く、フィルムの引っ張り強度も大きく、優れたガス
バリア性を有しているため、様々な分野で用いられてい
る。特に、農薬、例えば、常温で液体である土壌くん蒸
剤であるクロルピクリン、1,3−ジクロルプロペン、
ジクロルジイソプロピルエーテル、メチルイソチオシア
ネート等は、くん蒸剤の毒性、揮散性、刺激性の為に作
業者の健康に悪影響を及ぼす為、PVAで被覆、包装す
ることでこれら毒性、揮発性、刺激性を低減させる試み
がなされている(特開昭62−192301号公報、特
開平6−345605号公報)。
【0003】しかしながら、このような土壌くん蒸剤を
工業化レベルで製造する方法は従来知られていない。こ
れは、従来、常温で揮発性の強い液体で、かつ強い催涙
性、刺激性を有する土壌くん蒸剤を予め固形化すること
なしにPVA等の伸張度の高いフィルムを用いて連続的
に製造するのは、包装体の不良を生じ易く、困難とされ
ていたからである。特に、PVAフィルムは上記したよ
うな優れた引っ張り強度を有する反面、従来三方シール
法ではパッケージを製造するのに不向きとされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決した、すなわち三方シール機等の製袋装置により
パッケージの不良が少ないPVAフィルムパッケージの
製造方法を提供するものである。特に、本発明は、毒
性、揮散性、刺激性、等を有する土壌くん蒸剤等の農薬
をPVAフィルムによるパッケージを工業レベルで安定
に製造する方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解決すべく検討、研究を重ねた結果、本発明に至っ
た。すなわち、本発明は、(1) ポリビニルアルコー
ルフィルムを用いた三方シール法による包装法、(2)
ポリビニルアルコールフィルムのフィルム送り部をフ
ィルム長軸方向の縁或いは長軸方向のシール部としたこ
とを特徴とする(1)記載の三方シール法による包装
法、(3) エア抜き機構によりエア抜きを行うことを
特徴とする(1)又は(2)記載の三方シール法による
包装法、(4) 常温で液体である土壌くん蒸剤のパッ
ケージをポリビニルアルコールフィルムを用いて製造す
るに際し、(1)〜(3)のいずれかに記載の包装法で
該パッケージを製造することを特徴とする土壌くん蒸剤
パッケージの製造方法、(5) 常温で液体もしくは粉
末状の固体もしくはチクソトロピー性をもたせる為のゲ
ル化剤及び/又は吸収剤を土壌くん蒸剤と共に用いるこ
とを特徴とする(4)記載の土壌くん蒸剤パッケージの
製造方法、(6) 土壌くん蒸剤が、クロルピクリン、
1,3−ジクロルプロペン、ジクロルジイソプロピルエ
ーテル、メチルイソチオシアネートの中の1種または2
種以上を組み合わせたものであることを特徴とする
(4)又は(5)記載のパッケージの製造方法、(7)
吸収剤が、澱粉及び/または澱粉の分解物及び/また
は焼結けいそう土であることを特徴とする(5)記載の
パッケージの製造方法、(8) チクソトロピー性をも
たせる吸収剤が超微粒子状シリカであることを特徴とす
る(5)記載のパッケージの製造方法、(9) ポリビ
ニルアルコールフィルムのフィルム送りがフィルム長軸
方向の縁或いは長軸方向のシール部で行われる三方シー
ル装置と、土壌くん蒸剤を送り出すためのポンプと、ゲ
ル化剤または吸収剤を充填するためのポンプ及び/また
は充填装置とを具備してなることを特徴とする(5)〜
(8)のいずれかに記載のパッケージの製造方法を実施
するための装置、(10) さらにエア抜き機構を具備
してなることを特徴とする(9)記載の装置、(11)
ポリビニルアルコールフィルムを用いた製袋装置と、
クロルピクリン、1,3−ジクロルプロペン、ジクロル
ジイソプロピルエーテル、メチルイソチオシアネートの
中の1種または2種以上を組み合わせたものを充填する
ための充填装置を用いて連続的に生産された土壌くん蒸
剤の製剤包装体、(12) 製剤包装体が連続的にリボ
ン状に連結させた状態である(11)記載の土壌くん蒸
剤の製剤包装体、(13) 製袋装置と充填装置を用い
て連続的にリボン状に連結させた土壌くん蒸剤をロール
状に巻き取る装置を用いて巻き取ってなる(12)記載
の製剤包装体である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、三方シール装置による
PVAフィルムのパッケージ製造方法に関するものであ
り、加えて、ポリビニルアルコールフィルムを用いた製
袋装置とクロルピクリン、1,3−ジクロルプロペン、
ジクロルジイソプロピルエーテル、メチルイソチオシア
ネートを充填するための装置を用いて連続的に生産され
た製剤包装体を製造する技術に関するものである。すな
わち、PVAフィルムが有する高い引っ張り強度の為に
生じるフィルムの伸びを防止し、不良の少ないPVAパ
ッケージ、とりわけ常温で液体の揮発性、催涙性、刺激
性を有する土壌くん蒸剤の製剤包装体を提供するもので
ある。PVAフィルムの伸びを防止する手段として、従
来多く用いられているようなフィルムを加熱シールした
後、その短軸方向シール部を引っ張り、送るといったパ
ッケージ製造方法では困難であり、フィルムの長軸方向
加熱シール部或いはその外側の縁をフィルムの送り部と
することで前述の問題点を解決できることを見いだし
た。
【0007】一般に、三方シール法とは、フィルムを長
軸方向に折り、残る3片を接着(シール)する方法であ
るが、本発明で言う三方シールとはPVAの袋内に中身
を入れることが可能な一部の口が開いているような状態
を言うのであって、例えば1枚のフィルムを用いて角型
のパッケージを作る場合は1辺がフィルムの折り返しで
できているのでシールする必要はなく、残り3辺をシー
ルすることになるが、2枚のフィルムを用いる場合は4
辺ともシールしなければならない。また、角型のパッケ
ージでなければ、例えば円形のものを作る場合はU字型
の加熱バーを用いることにより可能であり、本発明で言
う3方シールにはこのようなシール法全てが含まれるこ
とは言うまでもない。
【0008】また、パッケージの大きさ、用途によって
もシール部と送り部の幅は異なるが、一般的にシール部
の幅は細く、送り部の幅も狭い方がパッケージの有効面
積を広くできるが、細すぎると内容物が漏れる心配があ
り、また送り部も細すぎるとフィルム送りのトラブルの
原因となる。
【0009】また、本発明者らは三方シール法でPVA
フィルムのパッケージを製造する場合、パッケージ内部
に空気が入りやすく、パッケージが必要以上に膨らんで
しまうことがあることを見いだした。パッケージが必要
以上に膨らむと、製品の体積が大きくなったり、場合に
よっては製品の性能を変化させてしまうこともある。土
壌くん蒸剤等のパッケージを連続的に製造し、ロールな
どに巻き付けたりする場合、空気が必要以上に入ってい
るとパッケージが破壊され、内容物が漏洩してしまうと
いった問題もある。とりわけ、土壌くん蒸剤等の劇物等
をPVAフィルムでパッケージする場合、パッケージン
グ内部の空気は大きな問題となる。そこで、パッケージ
内部にはいる空気の量を極力減らすべく、パッケージ製
造時にエアぬきを同時に行える機構を設けることで上記
問題を解決できることを見いだした。
【0010】〔図1〕にフィルムの三方シールの状況を
示す模式図を示す。フィルムの送り部は三方シールの外
側に設けると良い。フィルムの送り部はフィルムをロー
ラーに挟み込んで送ることが好ましい。
【0011】本発明に用いることのできるPVAフィル
ムはシート状であれば特に制限されず、PVA、変性P
VA等の他に澱粉や他の添加物を含むPVAフィルム
等、何れのフィルムも用いることができる。例えば、ハ
イセロンC200、S400C、S400CW(以上、
日合フィルム社製)、ソルブロンKA40、KB40、
KD40(以上、アイセロ化学社製)等を用いることが
できる。また、フィルムの厚みについても特に限定され
ないが、厚いフィルムほどパッケージの不良が生じにく
いが、余り厚すぎるとPVAの水溶性が劣ってくる傾向
があり、また製造するもののコスト面でも問題になるの
で、パッケージの用途とパッケージの安定性、パッケー
ジの作り易さ等の面から、好ましくは20〜200μm
である。
【0012】また、本発明に用いることのできる三方シ
ール機も特に限定されず、いわゆる縦型、横型かも作る
ものの目的、形状によって決まってくる。例えば、MC
101(三光機械株式会社製)、等種々のメーカーの種
々の機種を用いることができるが、要は、フィルムの送
り部をフィルムが伸びない様な位置とすることと、パッ
ケージ内部に入るエアを最小限に抑えることがポイント
であり、既存の装置を改造する必要がある場合もある。
【0013】PVAフィルムの物性は温度と湿度によっ
て大きく変化する。PVAフィルムを用いた包装法にお
いては、とりわけ湿度の制御が重要であり、三方シール
法の場合も特に重要である。
【0014】湿度はPVAフィルムの水分含量を変化さ
せる。PVAフィルムの水分含量が5%より低くなると
フィルムが硬くなり、伸びもなくなり、物理的に弱くな
る。また、PVAは水溶性であるため、余り水分含量が
高いのも良くない。したがってPVAフィルムの場合、
フィルムの水分含量を6〜13%程度に保つのが好まし
く、したがって三方シールによる包装法もそのような環
境で行うのが好ましい。また、湿度のみならず温度もフ
ィルム物性に大きく影響を与えるので温度も余り高くな
らないようにすることが肝要である。
【0015】このような方法を用いて農薬、例えば常温
で液体の土壌くん蒸剤等をパッケージする。土壌くん蒸
剤としては、常温では液体であるが土壌中ではガス化し
易いものであれば本発明が好適に適用され、例えば、ク
ロルピクリン、1,3−ジクロルプロペン、ジクロルジ
イソプロピルエーテル、メチルイソチオシアネート等が
挙げられるが、これらに限られるわけではない。
【0016】また、常温で液体の土壌くん蒸剤を何もい
れずに、そのままパッケージしても良いが、ゲル化剤、
或いは吸収剤と共にパッケージを行っても良い。ここで
用いる吸収剤の性質としては、吸収能が高く、かつ施用
後は速やかに有効成分が放出され、かつ土壌中での残留
性が少なく、かつ製剤の保存安定性に優れ、かつ環境に
優しい担体が好ましく、本発明で用いる吸収剤は、水溶
性有機物及び/または生分解性有機物、好ましくは澱粉
及び/または澱粉の分解物を中心とした多糖類、或いは
天然土石類、好ましくは焼結けいそう土などが挙げられ
る。
【0017】ゲル化剤を用いる場合、農薬をゲル化する
ものであれば何れを用いても構わないが、例えば特開昭
62−192301号公報に記載されているようなジベ
ンジリデンソルビトール及び、ゲル化調整剤と有機溶媒
を用いて行っても良い。しかし、完全にゲル化して固形
化してしまうと充填装置で充填できなくなるので好まし
くない。
【0018】更に、常温で液体の農薬に直接超微粒子状
シリカを混合することで、圧力をかけると容易に流動化
する(チクソトロピー性)のでポンプ等で押し出すこと
により充填が可能になる。
【0019】本発明における三方シール機によるパッケ
ージの製造方法は、土壌くん蒸剤を送り出すためのポン
プ、ゲル化剤または吸収剤を充填するためのポンプ及び
/または充填装置を具備してなる装置を使用して製造す
ることが好ましい。ここで言うポンプ、充填装置は種々
のものを使用できるが、例えばピストン式ポンプ、モー
ノポンプ(兵神装備株式会社製)等のポンプ、マス計量
式充填装置、オーガー式充填装置等の充填機を用いるこ
とができる。更に、エア抜き機構を具備している装置を
用いることも好ましい。
【0020】前述の常温で液体の揮発性、催涙性、刺激
性を有するクロルピクリン、1,3−ジクロルプロペ
ン、ジクロルジイソプロピルエーテル、メチルイソチオ
シアネート等の土壌くん蒸剤は、予め固形化してそれを
PVAフィルムを用いて真空パッケージして製剤包装体
とすることは可能であったが、これら土壌くん蒸剤を液
体のまま、或いは、チクソトロピー性を有する状態でP
VAフィルムを用いて製剤包装体を製造する技術は全く
知られていなかった。これは、従来、包装装置自体が主
に、食品や医薬品といった人畜無害なものを包装するこ
とに用いられていた為に、PVAの様な柔らかく、伸び
のあるフィルムを使用し、しかも前述に掲げた様な人体
に害を及ぼすような、ハンドリングの難しい土壌くん蒸
剤を包装することは考えられていなかった為でもある。
【0021】すなわち、本発明においては、食品や医薬
品といった人畜無害なものを包装するのに用いられてき
た製袋装置や充填装置を組み合わせ、人体に害を及ぼす
ような、ハンドリングの難しい土壌くん蒸剤を包装する
ことを初めて可能としたものである。また、このような
製袋法は、三方シール法に限らず、上下2枚のフィルム
の間に内容物を充填し、挟み込んでパッケージを作ると
いった深絞り法等の他の方法で行っても構わない。
【0022】更に、このようにして機械を用いて連続的
に製造されたリボン状土壌くん蒸剤包装体は、施用法か
ら考えるとロール状のものが好ましいが、このようなロ
ール状の土壌くん蒸剤包装体は、人間が手でロール状に
巻き取るのでは生産性が大幅に下がってしまう。そこ
で、本発明者等は、製袋装置と充填装置により連続的に
生産されたリボン状土壌くん蒸剤包装体を、これら製袋
装置と充填装置と連動させたコンベアーで運び、このコ
ンベアーと連動させた自動巻き取り装置によって巻き取
ることによって更に製造効率が向上することを見いだし
た。
【0023】以下、土壌くん蒸剤にクロルピクリンを用
いる場合を例にとり、吸収剤を用いる場合にはデキスト
リンを用いる場合を例にとり、更に具体的に説明する。
クロルピクリンとデキストリンを別々に充填する場合、
例えば、クロルピクリンはピストン式ポンプ、或いはモ
ーノポンプ(兵神装備株式会社製)等で一定量、デキス
トリンは計量式充填機或いはオーガー式充填機を用いて
一定量を計り、PVAフィルム原反を自動包装機で2辺
を加熱溶融させて作られた袋内へこれらを充填し、充填
口である残りの1辺を加熱溶融させてパッケージを作製
する。これを繰り返してリボン状クロルピクリン製剤を
製造する。この時、充填口にシュート部を設けておくと
デキストリンが加熱溶融部(充填口側)に付着せず、製
剤の不良が生じ難い。
【0024】また、本発明者らは、PVAフィルムはそ
の熱溶融性と伸び率から加熱シールした後、短軸方向の
加熱シール部を送り部とすると、PVAフィルムが伸び
て薄くなり、製剤の不良を生じさせる原因にもなること
も見いだした。そこで、前述の加熱溶融させた2辺のう
ちの縦方向(引っ張り方向)、或いはその外側の非加熱
シール部を送り部とすることで、PVAフィルムの伸び
を防止できることを見いだした。尚、PVAフィルム原
反の自動包装は縦型ピロー包装機MC−101(三光機
械株式会社製)等を用いて行うことができる。
【0025】また、エア抜き機構として、加熱シールバ
ーの直下に、加熱シールバーと連動させてパッケージと
ほぼ同型のウレタン樹脂を取り付ける手段が採用でき
る。かくして、パッケージ内部に入り込む空気の量を少
なくすることが可能となる。つまり、デキストリン等の
粉体やクロルピクリンを充填するためのシュートや、ノ
ズルが、PVA袋の口を広げるために、PVA袋内の空
気が入りやすくなっているのを、柔らかい発泡ウレタン
を加熱シールバーの直下にシールバーと連動させて設け
ることで、PVA袋内の空気が上方に追い出され、結果
としてPVAパッケージ内に空気を最小限にとどめるこ
とができるのである。
【0026】クロルピクリンとデキストリンを混合して
から同時に充填する場合、オーガー式充填機を用いるの
が好ましい。オーガー式充填機は、流動性、非流動性の
粉粒体の何れも一定量を充填できる装置で、例えばテク
ニカ社製のオーガー式粉体充填機等を用いて充填するこ
とができる。包装方法はクロルピクリンとデキストリン
の混合物を前述の別々に充填する場合と同様な方法で行
うことができる。
【0027】クロルピクリンのみを充填する場合も、前
述のクロルピクリンとデキストリンを別々に充填する場
合に準じ、クロルピクリンはピストン式ポンプ或いはモ
ーノポンプ等を用いて行う。
【0028】このようにしてできたパッケージは一つず
つ専用の自動カッターにより切断することも可能である
が、専用の自動巻きとり機によりロール状に巻きとった
り、専用の自動折り畳み機により折り畳むのが好まし
い。前記した様に、施用法から考えると自動巻き取り機
によりロール状に巻き取るのが好ましい。
【0029】以下、三方シール法を用いる場合について
図面を用いて説明する。〔図1〕はPVAフィルム1枚
を長軸方向に中心線で折り残りの三方向を加熱シールす
る場合の模式図である。矢印はフィルムの引っ張り方向
である。1はフィルム加熱シール部で、2はフィルムの
送り部である。2は一部1と重なっていても構わない。
【0030】〔図2〕を用いて更にこの部分を詳細に説
明する。〔図1〕の1に対応する加熱シール部は〔図
2〕で25である。又、長軸方向の中心線で折った加熱
シールする必要のない辺55があり、〔図1〕の2に対
応するフィルムの送り部はフィルムの縁35であり、一
部25にかかっていても構わない。15はローラーで、
これが35或いは一部25を含む部分を噛ませてフィル
ムを送る機構になっている。
【0031】〔図3〕は装置全体の模式図である。〔図
3〕で、10は吸収剤等の粉体を袋内に導入するための
充填装置であり、20は、液体である土壌くん蒸剤を送
り出すためのポンプであり、ピストン式、或いはモーノ
ポンプ等が用いられている。30は送液の為の配管で、
40は粉体を袋内へ入れる為のシュートであり、PVA
フィルムは40に巻き付けるようにして送られる。50
はPVAを加熱シールする為のシールバーであり、常に
温度がかけられている。50が開閉することにより、P
VAの袋が作られる。60はエア抜き用のスポンジであ
り、通常発泡ウレタンが用いられる。50と60の裏側
に〔図2〕のフィルム送りローラーが備え付けられてい
ることは諒解されよう。70はこうし連続的に製造され
たPVA包装体製剤90を搬送するためのコンベアーで
あり、搬送されたPVA包装体製剤90は自動巻き取り
装置80で巻き取られる。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 〔実施例1〕デキストリン500重量部を粉末用計量充
填機に秤り取り、クロルピクリン600重量部を液体用
計量充填機に秤り取った。10cm×300mのロール
状PVAフィルムを自動充填包装機、縦型ピロー包装機
MC−101(三光機械株式会社製)により加熱溶融さ
せ、〔図1〕〜〔図3〕に示したようにして三方シール
されたPVA袋を自動で連続生産させた。PVA袋の大
きさは、内寸で長さ10cm、幅4cmで30袋/分の
速度で連続生産させた。この場合、フィルムの加熱シー
ル部の幅は5mmで、送り部の幅も5mmであった。こ
の時にPVAフィルムの水分含量は10.0%であっ
た。ここでは、縦方向のフィルム加熱シール部1のさら
に外側(縁)を、フィルム送り部2としたが、加熱シー
ル部の一部がフィルム送り部となっていても、また、加
熱シール部がフィルム送り部となっていてもよい。
【0033】PVAフィルムを三方シールした後、粉末
用計量充填機にてデキストリン5重量部加え、続いて液
体用計量充填機にてクロルピクリン6重量部を加え、前
述の加熱シールバーと連動した発泡ウレタン製のエア抜
き機構によりPVA袋内部の空気を除去し、添加した口
を加熱溶融させて閉じる。こうして製造されたクロルピ
クリン製剤のパッケージ1個の大きさは長さ15cm、
幅4.5cm、厚み0.5cmであった。これを連続的
に行い、リボン状クロルピクリン製剤を作製した。
【0034】また、連続的に生産されたリボン状クロル
ピクリン製剤は、専用の自動巻き取り機によってロール
状に巻き取り、ロール状クロルピクリン製剤を作製し
た。本製剤からはクロルピクリンの刺激臭が認められな
かった。また、製剤の不良もなく、装置のトラブルもな
かった。
【0035】本製剤を更にガスバリア性の高いフィルム
であるゼクロンフィルム(三井東圧化学株式会社製)に
より包装、密封することで、室温で1年間、放置しても
外観上の変化は認められず、安定であった。
【0036】〔実施例2〕デキストリン澱粉80部を粉
末用計量充填機に秤り取り、超微粒子状無水シリカとし
てアエロジル[銘柄300:日本アエロジル(株)製]
25重量部とクロルピクリン500重量部を混合撹拌し
て液体用計量充填機に秤り取り、入れた。10cm×3
00mのロール状PVAフィルムを自動充填包装機、縦
型ピロー包装機MC−101(三光機械株式会社製)に
より加熱溶融させ、〔図1〕〜〔図3〕に示したように
して三方シールされたPVA袋を自動で連続生産させ
た。PVA袋の大きさは、内寸で長さ10cm、幅4c
mで30袋/分の速度で連続生産させた。この場合、フ
ィルムの加熱シール部の幅は5mmで、送り部の幅も5
mmであった。この時にPVAフィルムの水分含量は1
0.0%であった。ここでは、縦方向のフィルム加熱シ
ール部1のさらに外側(縁)を、フィルム送り部2とし
た。
【0037】PVAフィルムを三方シールした後、粉末
用計量充填機にてデキストリン0.8重量部加え、続い
て液体用計量充填機にてチクソトロピー性を有するクロ
ルピクリン5重量部を加え、前述の加熱シールバーと連
動した発泡ウレタン製のエア抜き機構によりPVA袋内
部の空気を除去し、添加した口を加熱溶融させて閉じ
る。こうして製造されたクロルピクリン製剤のパッケー
ジ1個の大きさは長さ12cm、幅4.5cm、厚み
0.3cmであった。これを連続的に行い、リボン状ク
ロルピクリン製剤を作製した。
【0038】また、連続的に生産されたリボン状クロル
ピクリン製剤は、専用の自動巻き取り機によってロール
状に巻き取り、ロール状クロルピクリン製剤を作製し
た。本製剤からはクロルピクリンの臭気は認められなか
った。また、製剤の不良もなく、装置のトラブルもなか
った。
【0039】本製剤を更にガスバリア性の高いフィルム
であるゼクロンフィルム(三井東圧化学株式会社製)に
より包装、密封することで、室温で1年間、放置しても
外観上の変化は認められず、安定であった。
【0040】〔実施例3〕クロルピクリン原液をピスト
ンポンプに連結したタンクに充填した。10cm×30
0mのロール状PVAフィルムを自動充填包装機、縦型
ピロー包装機MC−101(三光機械株式会社製)によ
り加熱溶融させ、三方シールされたPVA袋を自動で連
続生産させる。PVA袋の大きさは、内寸で長さ10c
m、幅4cmで30袋/分の速度で連続生産させた。こ
の場合、フィルムの加熱シール部の幅は5mmで、送り
部の幅も5mmであった。又、この時のPVAフィルム
の水分含量は10.0%であった。
【0041】PVAフィルムを三方シールした後、各袋
にクロルピクリン5gを加え、前述の加熱シールバーと
連動した発泡ウレタン製の空気除去機構によりPVA袋
内部の空気を除去し、添加した口を加熱溶融させて閉じ
る。こうして製造されたクロルピクリン製剤のパッケー
ジ1個の大きさは長さ12cm、幅4.5cm、厚み
0.3cmであった。これを連続的に行い、リボン状ク
ロルピクリン製剤を作製した。
【0042】また、連続的に生産されたリボン状クロル
ピクリン製剤は、専用の自動巻き取り機によってロール
状に巻き取り、ロール状クロルピクリン製剤を作製し
た。本製剤からはクロルピクリンの臭気は認められなか
った。また、製剤の不良もなく、装置のトラブルもなか
った。
【0043】本製剤を更にガスバリア性の高いフィルム
であるゼクロンフィルム(三井東圧化学株式会社製)に
より包装、密封することで、室温で1年間、放置しても
外観上の変化は認められず、安定であった。
【0044】
【発明の効果】本発明により、不良率の少ないPVAフ
ィルムによるパッケージを、工業レベルで安定に製造す
る方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルムの三方シールの状況を示す模式図
【図2】フィルムの三方シールの状況および送り状況を
示す模式図
【図3】装置全体の模式図
【符号の説明】
1 フィルム加熱シール部 2 フィルム送り部 10 充填装置 15 ローラー 20 ポンプ 25 フィルム加熱シール部 30 配管 35 フィルムの縁 40 シュート 45 PVAパッケージ内部 50 シールバー 55 長軸方向の中心線で折った加熱シールする必要の
ない辺 60 エア抜き機構 70 コンベアー 80 自動巻き取り装置 90 PVA包装体製剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 正雄 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコールフィルムを用いた
    三方シール法による包装法。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコールフィルムのフィル
    ム送り部をフィルム長軸方向の縁或いは長軸方向のシー
    ル部としたことを特徴とする請求項1記載の三方シール
    法による包装法。
  3. 【請求項3】 エア抜き機構によりエア抜きを行うこと
    を特徴とする請求項1又は2記載の三方シール法による
    包装法。
  4. 【請求項4】 常温で液体である土壌くん蒸剤のパッケ
    ージをポリビニルアルコールフィルムを用いて製造する
    に際し、請求項1〜3のいずれかに記載の包装法で該パ
    ッケージを製造することを特徴とする土壌くん蒸剤パッ
    ケージの製造方法。
  5. 【請求項5】 常温で液体もしくは粉末状の固体もしく
    はチクソトロピー性をもたせる為のゲル化剤及び/又は
    吸収剤を土壌くん蒸剤と共に用いることを特徴とする請
    求項4記載の土壌くん蒸剤パッケージの製造方法。
  6. 【請求項6】 土壌くん蒸剤が、クロルピクリン、1,
    3−ジクロルプロペン、ジクロルジイソプロピルエーテ
    ル、メチルイソチオシアネートの中の1種または2種以
    上を組み合わせたものであることを特徴とする請求項4
    又は5記載のパッケージの製造方法。
  7. 【請求項7】 吸収剤が、澱粉及び/または澱粉の分解
    物及び/または焼結けいそう土であることを特徴とする
    請求項5記載のパッケージの製造方法。
  8. 【請求項8】 チクソトロピー性をもたせる吸収剤が超
    微粒子状シリカであることを特徴とする請求項5記載の
    パッケージの製造方法。
  9. 【請求項9】 ポリビニルアルコールフィルムのフィル
    ム送りがフィルム長軸方向の縁或いは長軸方向のシール
    部で行われる三方シール装置と、土壌くん蒸剤を送り出
    すためのポンプと、ゲル化剤または吸収剤を充填するた
    めのポンプ及び/または充填装置とを具備してなること
    を特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のパッケー
    ジの製造方法を実施するための装置。
  10. 【請求項10】 さらにエア抜き機構を具備してなるこ
    とを特徴とする請求項9記載の装置。
  11. 【請求項11】 ポリビニルアルコールフィルムを用い
    た製袋装置と、クロルピクリン、1,3−ジクロルプロ
    ペン、ジクロルジイソプロピルエーテル、メチルイソチ
    オシアネートの中の1種または2種以上を組み合わせた
    ものを充填するための充填装置を用いて連続的に生産さ
    れた土壌くん蒸剤の製剤包装体。
  12. 【請求項12】 製剤包装体が連続的にリボン状に連結
    させた状態である請求項11記載の土壌くん蒸剤の製剤
    包装体。
  13. 【請求項13】 製袋装置と充填装置を用いて連続的に
    リボン状に連結させた土壌くん蒸剤をロール状に巻き取
    る装置を用いて巻き取ってなる請求項12記載の製剤包
    装体。
JP21849996A 1996-06-12 1996-08-20 包装方法 Pending JPH1059803A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6727219B2 (en) 2002-07-01 2004-04-27 E. I. Du Pont De Nemours And Company Single dosage oxidizing treatment
CN108995840A (zh) * 2018-08-31 2018-12-14 佛山早立科技有限公司 一种洗手粉称重包装***

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