JPH1058325A - ブラスト加工方法及び装置 - Google Patents

ブラスト加工方法及び装置

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JPH1058325A
JPH1058325A JP21020396A JP21020396A JPH1058325A JP H1058325 A JPH1058325 A JP H1058325A JP 21020396 A JP21020396 A JP 21020396A JP 21020396 A JP21020396 A JP 21020396A JP H1058325 A JPH1058325 A JP H1058325A
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JP
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abrasive
cross
nozzle
workpiece
blasting
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JP21020396A
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Inventor
Keiji Mase
恵二 間瀬
Shinji Kanda
真治 神田
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Fuji Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Fuji Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型のブラストガンを使用することなく高精
度な微細加工をより均一に効率よく行う。 【解決手段】 圧縮空気流により吸引された研磨材を吸
引するブラストガンにより、研磨材誘導室12内の研磨
材を圧縮空気流と共にノズル42より被加工物へ噴射す
る。このノズル42の研磨材と圧縮空気の混合流体噴射
流を、短辺又は短径に対する長辺又は長径が10倍以上
の幅狭で細長の断面形状で、この断面形状が前記短辺又
は短径に対して10倍以上の高さまで一定に画定する研
磨材拡散空間へ導入する。研磨材に直進性を付与でき拡
散せずに凹部の側壁面に衝突する研磨材が少ない噴射状
態が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブラスト加工方法及
び装置、より詳しくは、微粉研磨材を圧縮空気などの加
圧流体と共にブラストガンから高速で噴射して被加工物
に高精度の微細な溝条、円筒状、角筒状など形状を問わ
ず種々の形状の盲穴などの凹部(以下、単に「凹部」と
いう。)もしくは、スリットなどの孔部を研削加工する
方法及び装置に関する。
【0002】例えば、プラズマディスプレイ(PDP)
のリブないし障壁を高精細に形成するために、ガラス等
でなる基盤上に低融点ガラスペーストを積層し、この低
融点ガラスペーストの表面に所定形状のレジスト層のマ
スキングをパターニング形成し、このレジスト層側の表
面からブラスト加工してレジスト層以外の低融点ガラス
ペーストを放電空間となる断面方形の微細な溝にパター
ン形成し、高精細なリブをパターニング形成する。この
高精細なリブを形成するためには高精度な凹部を得るこ
とが要求されており、本発明は、PDPだけでなく、半
導体など、電子機器の部品となるサファイア、硝子、シ
リコンウエハー、セラミックスなど他の製品におけるレ
ーザー加工に不適当な微細な凹部もしくは孔部を高精度
に、しかも、超音波加工のように高いコストをかけず
に、加工する技術分野も含まれるが、特にPDP等の高
精細なリブを形成するために適用して好適な当該リブの
ブラスト加工方法及び装置にも関するものである。
【0003】
【従来技術】従来、被加工物に対してその表面に微細な
凹部を形成し、もしくは孔部を形成する場合、被加工物
の表面に樹脂等のマスキングをパターニングし、このパ
ターニングされた被加工物の表面にブラストガンから微
粉研磨材を噴射し、マスキングされていない部分をブラ
スト加工し、リブあるいは孔部をパターン形成してい
た。
【0004】例えば、プラズマディスプレイ(PDP)
のリブを高精細に形成するためには、図9に示すよう
に、ガラス等でなる基盤上に積層された低融点ガラスペ
ーストでなる被加工物の表面に、平行(ストライプ状)
あるいは格子状のパターン等の所定形状のレジスト層
(マスキング)をパターニング形成する。このレジスト
層側の表面にブラスト加工してレジスト層以外の低融点
ガラスペーストの部分を放電用空間となる溝条に形成
し、レジスト層の部分でリブを形成する。
【0005】従来、一般的に、ブラスト加工装置のサク
ション式ブラストガンは、例えば図8に示すようなブラ
ストガン10において、ガン本体11に、ブラスト加工
装置の回収タンクからホース31を介して研磨材導入口
24に連通し、研磨材が誘導される略円筒容器状の研磨
材誘導室12が形成され、この研磨材誘導室12の前端
部には円錐状に絞られた円錐内面16が形成され、この
円錐内面16に貫通するノズル14を設けている。そし
て、前記円錐内面16の内側に、研磨材誘導室12の後
方から挿入されたジェット13の先端部が配置されてい
る。このジェット13は図示せざる圧縮空気供給源にホ
ース32を介して連通されており、比較的高圧の圧縮空
気が送られる。
【0006】15はホルダで、内周面にテーパ部を備え
た円筒形状をなし、ホルダ15の内周のテーパ部でノズ
ル14の外周のテーパ部を外嵌し、ホルダ15の外周に
設けたネジ部でガン本体11に螺着することによりノズ
ル14をガン本体11に固定している。
【0007】前記ジェット13の先端から圧縮空気をノ
ズル14へ向けて噴射すると、研磨材誘導室12内が負
圧になるので、この負圧により図示せざる回収タンクの
研磨材がホース31を経て研磨材誘導室12へ吸引され
る。研磨材誘導室12内の研磨材は、前記円錐内面16
とジェット13の外周の環状の間隙部分に誘導され、ジ
ェット13の圧縮空気流に乗って、ノズル14から外部
へ円錐状に拡散しながら噴射され、被加工物Wに凹部な
どを形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のブラ
スト加工方法及び装置においては、ブラストガン10か
ら噴射された研磨材は、図9(A)及び図9(B)に示
されるように、被加工物の表面上を平面的に見ると、研
磨材はブラストガンの周囲360°の方向に跳ね返り、
反射ないし拡散する〔図9(A)〕。これは、ブラスト
ガンを45度程度迄被加工物表面に対して傾けて噴射し
た場合も同様である。通常のブラスト加工では、噴射角
度は、90°から45°の範囲で行われるので、図10
の二点鎖線で示すような所望の方形の加工断面形状に対
して側壁面が大きくえぐられるように削り取られ、しか
も底面偶角部が研削されないので、形成されるリブの強
度が弱くなり、品質が低下するという問題点があった。
ブラストガンを45度以下に傾けた場合にも角度の小さ
い傾けた側の方向への反射が、部分的に弱くなるにすぎ
ない。
【0009】特に、ストライプ状のリブの長手方向に対
して直交する方向に反射した研磨材はリブの側壁面に衝
突し、リブの側壁面を削り取る強い衝突力となる。
【0010】また、凹部の断面形状を画定する表面積
や、孔部の加工面積が微細なものとなると、たとえ微粉
研磨材でブラスト加工しても、被加工物表面と同一の断
面形状での加工可能な深さに大きな限界があり、所望の
深さ、ないし形状に加工できないという問題点があっ
た。
【0011】また、ブラスト加工により凹部を加工する
場合、特に、ブラストガンのノズル径より小さな凹部を
形成するときは凹部からの圧縮空気の抜けが悪く、ま
た、凹部の内壁に衝突した研磨材が凹部外へ排出されず
に、とくに底面偶角部に堆積してしまい、一旦、凹部内
に研磨材が堆積してしまうと、後続する研磨材で凹部を
さらに深くすることができないという問題点があった
〔図11(A)〕。
【0012】したがって、通常は、凹部より小径のノズ
ルのブラストガンで凹部の一方の壁面側から噴射するこ
とにより、研磨材と圧縮空気の混合流体噴射流を、とく
に凹部内の研磨材が排出されるように傾けて行っている
〔図11(B)〕。このように微細な凹部を加工するに
は、噴射された混合流体が円滑に凹部から流出するよう
にしなければならず、従って、微細な凹部を加工する場
合に大径のノズルを使用することは、不適切となる。す
なわち、大径のノズルでは、前記混合流体の円滑な流出
を図ることが非常に困難となるからであった。凹部が広
い場合にも底面偶角部が研削されないという問題点は、
以前として残されている。
【0013】さらに、小径のノズルのブラストガンでは
以下の問題点があった。
【0014】(1)生産性を向上するには小径のノズル
から成る多数の小型のブラストガンが必要になるので、
設備費が高くなる。
【0015】(2)ノズル単位の加工幅は必然的に狭い
ため、ブラストガンの移動速度が遅いとリブの側壁面が
局部的に削り取られる量が大きくなる。複数のブラスト
ガンを用いたとしても各ブラストガンの加工を均一に行
うためには各ブラストガンの移動速度を相当速くしなけ
ればならない。すなわち、小径のノズルから成る多数の
ブラストガンを用いる場合、各ブラストガンで各凹部の
ブラスト加工を均一に行うためにはブラストガンの移動
速度をかなり速くしないと加工できない。例えば、ワ−
クがX方向に移動し、ブラストガンがY方向に往復運動
してブラスト加工している場合、均一にブラスト加工す
るためには、ブラストガンがY方向に1往復する間にワ
−クはX方向に研磨材の噴射幅以下の速さで移動されな
ければならない。したがって、凹部の幅に対応して噴射
ノズルの研磨材噴射幅が狭いときは、ワ−クの送り速度
を遅くするか、あるいは、ブラストガンの移動速度を速
くするかしてブラスト加工の均一性を維持しながらブラ
スト加工の効率を上げる必要がある。しかしながら、こ
の方法では、加工効率を上げようとしても自ずから限界
がある。 (3)多数の小径のノズルから成る小型のブラストガン
を集めて全体として一つのブラストガンのように扱う方
法は、各ブラストガンにおけるブラスト加工状態が均一
ではなくなり安定性に欠ける。例えば、複数のノズルを
X方向に並べて各噴射ノズルの研磨材噴射幅が互いにあ
まり重ならないようにして、同期してY方向へ移動する
としても、複数本のノズルの全体の研磨材噴射幅の2倍
の距離だけX方向に送られる速さでなければ均一なブラ
スト加工をすることはできない。ノズルを1本増やせば
ワ−クの送り速度を速くしなければならず、逆に減らせ
ばワ−クの送り速度を遅くしなければ均一な加工は得ら
れない。
【0016】従って、複数のノズルを使用するとして
も、各ノズルを同期する必要があるので技術的に困難で
ある。
【0017】(4)エア式のブラストガンは研磨材が圧
縮空気流に乗って流れるので、小径のノズルのブラスト
ガンでは研磨材に対するノズル内壁面の壁面抵抗が大き
くなるなどの理由で、研磨材の噴射状態の安定性に欠け
る。
【0018】(5)研磨材の流動性は、湿度による変
化、異物の混入、被加工物への衝突による研磨材の粒度
の変化、ブラストガン内を研磨材が通過するときの磨耗
によるノズル内の断面積の変化などの影響を受けるので
あるが、特に小型のブラストガンは前述した影響の度合
いが大きい。
【0019】(6)さらに、微細な加工を行う際に用い
られる微粉研磨材は、空気抵抗を受けやすく直進性がな
いため、従来のノズルでは、360°放射状に拡散して
噴射されることになり、均一で微細な穿孔あるいは凹部
研削加工は困難な作業であった。
【0020】微細な凹部ないし孔部を加工するには、マ
スクの厚さが薄くなるためにマスクの耐久性が低下し、
マスクの接着面積が小さいので接着強度も低下する。
【0021】また、噴射された研磨材が被加工物で反射
して凹部から排出されるときにマスクに対して横方向か
らぶつかって飛び出す(横なぐりの強さ)ため、マスク
が容易に剥がれることになる。この横なぐりの強さは凹
部の面積が大きいほど強くなる。
【0022】本発明は叙上の課題を解決するために開発
されたもので、その目的は、高精度に微細な凹部ないし
孔部をより均一に効率よく、しかもより深く形成し、例
えばPDP等の高精細なリブを形成することに寄与する
ブラスト加工方法及び装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のブラスト加工方法にあっては、圧縮空気供
給源に連通するジェット13の空気噴射方向前方の、一
般的には、ノズル42とジェット13の間の、研磨材供
給源に連通する研磨材誘導室12よりジェット13の圧
縮空気流とこの圧縮空気流により吸引された研磨材を、
研磨材誘導室12内の研磨材を圧縮空気流と共に混合流
体として被加工物へ噴射するブラストガンによりブラス
ト加工する方法であって、前記ブラストガンの研磨材噴
射方向前方に形成される研磨材拡散空間、すなわち、平
面において、短辺又は短径に対する長辺又は長径が10
倍以上の幅狭で細長の断面形状で、この断面形状が前記
短辺又は短径に対して10倍以上の高さまで一定に画定
する研磨材拡散空間へ研磨材と圧縮空気の混合流体噴射
流を導入して被加工物の表面に研磨材を噴射して高精度
な凹部等を加工するものである。
【0024】また、前記研磨材拡散空間の断面形状は短
辺又は短径が0.2〜3mmで、長辺又は長径が50〜5
00mmの幅狭で細長とすることができる。
【0025】さらに、前記研磨材拡散空間の断面形状の
長辺又は長径方向をブラストガン40又は被加工物の移
動方向に対して直交する方向に位置せしめ、且つ、前記
ブラストガン又は被加工物の少なくとも一方を、被加工
物に形成されるべき溝条凹部の長手方向に平行に前進あ
るいは後退移動することも、効果的である。
【0026】また、前記研磨材が#240〜3000の
微粉研磨材であることは高精度な凹部等を加工形成する
に有効である。
【0027】本発明のブラスト加工装置にあっては、圧
縮空気供給源に連通するジェット13の空気噴射方向前
方にノズル42を備え、ジェット13とノズル42間に
研磨材供給源に連通する研磨材誘導室12を備えて成る
サクション式ブラストガンを備えるブラスト加工装置に
おいて、前記ノズル42の研磨材と圧縮空気の混合流体
噴射流の前方に短辺又は短径に対する長辺又は長径が1
0倍以上の幅狭で細長の断面形状で、この断面形状が前
記短辺又は短径に対して10倍以上の高さまで一定に成
す研磨材拡散室52を設けたものである。
【0028】また、前記研磨材拡散空間の断面形状が短
辺又は短径が0.2〜3mmで、長辺又は長径が50〜5
00mm以上の幅狭で細長とすることが望ましい。
【0029】また、前記研磨材拡散室52はノズル42
と一体に形成したものとすることができる。
【0030】前記研磨材拡散室は、研磨材噴射方向に向
けて逆三角形状等の断面が徐々に狭くなる研磨材拡散部
と、この研磨材拡散部の前方に形成される断面長方形状
の研磨材整流部とで構成される。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明のブラスト加工にお
ける前出PDP基板の厚膜パターン等の微細な凹部ない
し孔部の形成方法及び装置の実施の形態について、一般
的なブラスト加工装置を例にとって図面を参照して説明
する。
【0032】図7において、本実施例に係るブラスト加
工装置は、61はキャビネットで、被加工物Wを出し入
れする投入口63を備え、キャビネット61内に前記投
入口63から投入した被加工物Wに研磨材を噴射するブ
ラストガン40を設ける。
【0033】また、前記キャビネット61の下部にはホ
ッパ68が設けられ、ホッパ68の最下端は導管65を
介してキャビネット61の上部に設置された研磨材回収
用の回収タンク70の上部に連通する。
【0034】回収タンク70はいわゆるサイクロンで、
粉塵を研磨材から分離する装置であり、図5に示すよう
に、上部に円筒形状を成す円筒部と、下部に下方に向け
て徐々に狭くなる円錐状を成す円錐部とから成り、回収
タンク70の円筒部の上部の側壁に流入口73を設け、
この流入口73に連通管75を介して前記導管65の先
端を連結する。前記連通管75の軸線方向は円筒部の横
断面円形を成す内壁面の接線方向に位置しているので、
連通管75から回収タンク70内へ流入した気流は円筒
部の内壁に沿って回りながら降下する。
【0035】回収タンク70の円錐部の下端はブラスト
ガン40から噴射する研磨材の噴射量を調整する研磨材
調整器78を備え、この研磨材調整器78にブラストガ
ン40を連通している。
【0036】一方、回収タンク70の上端壁面の略中央
には連結管74が設けられ、この連結管74は排出管6
7を介してダストコレクタ66に連通している。
【0037】ダストコレクタ66は排風機69を回転し
ダストコレクタ66内の空気を外気へ放出している。こ
の排風機69によりブラスト加工装置60のキャビネッ
ト61、導管65、回収タンク70内の空気を吸引し、
各部がそれぞれ負圧になり、また図示せざる圧縮空気供
給源から供給された空気が研磨材と共にブラストガン4
0から噴射されるので、キャビネット61から順に導管
65、回収タンク70、ダストコレクタ66へ気流が流
れる。
【0038】ブラストガン40から噴射された研磨材は
被加工物Wに衝突したときの衝撃で被加工物の表面から
剥離した破片や破砕した再使用不可能な研磨材や他の塵
埃を含む粉塵が発生し再使用可能な研磨材中に混入す
る。噴射された研磨材およびこのとき発生した粉塵は、
キャビネット61の下部のホッパ68に落下し、導管6
5内に生じている気流によって導管65を経て流入口7
3から回収タンク70へ送られる。
【0039】流入口73から流入した気流は回転気流と
なって遠心力により円筒部の内壁面に沿って回りながら
降下し、円錐部へ到達すると、円錐部は下方へ向けて徐
々に狭くなっているので、気流の回転半径が小さくな
り、それに伴って回転速度が徐々に大きくなりながら降
下する。研磨材と粉塵は気流に乗って降下する。気流は
円錐部の下端近くに達すると、反転して方向転換し上昇
気流となり回収タンク70の中心部を小さく回転しなが
ら上昇し、回収タンク70の上端壁の連結管74から排
出管67を経てダストコレクタ66へ流れる。
【0040】しかし、前記回転気流に乗って円錐部の下
端近くに降下した研磨材と粉塵のうち粉塵のみが方向転
換し上昇気流に乗って上昇するが、研磨材は上昇せず円
錐部の下部で回転気流と共に旋回し、徐々に回収タンク
70の下部に落下し集積される。
【0041】一方、粉塵は前記上昇気流と共に連結管7
4から排出管67を経てダストコレクタ66へ送られて
ダストコレクタ66に集積され、清浄な空気がダストコ
レクタ66の上部に設けられた排風機69から放出され
る。
【0042】上記のブラストガン40について、図5及
び図6を参照してより詳細に説明すると、ガン本体11
及び該ガン本体11内の各部材及び構造は、図8に示す
従来のブラストガン10に該当する部分と同様である。
以下、同一部材は同符号で示す。
【0043】ガン本体11は、回収タンク70(図7)
からホース31を介して研磨材導入口24に連通して研
磨材が誘導される略円筒容器状の研磨材誘導室12が形
成され、この研磨材誘導室12の前端部には円錐状に絞
られた円錐内面16が形成されている。前記円錐内面1
6の内側に、研磨材誘導室12の後方から挿入されたジ
ェット13の先端部が配置されている。このジェット1
3はネジ37でガン本体11の後部に固定されている。
【0044】また、ジェット13は図示せざる圧縮空気
供給源にホース32を介して連通されており、比較的高
圧の圧縮空気が送られ、ジェット13の先端から圧縮空
気が噴射する。なお、ジェット13の先端の外周には研
磨材の衝撃による磨耗を防ぐためにジェットカバー17
が外装されている。
【0045】42はノズルで、ジェット13の空気噴射
方向前方に位置してガン本体11の先端に設けられ、前
記円錐内面16に連続する円錐状の受部26を介して研
磨材誘導室12に連通するもので、ノズル42のノズル
先端18から研磨材と圧縮空気の混合流体噴射流を矩形
状ノズル51へ噴射する。矩形状ノズル51は研磨材拡
散室52を形成し、この研磨材拡散室52はノズル42
の研磨材と圧縮空気の混合流体噴射流の噴射方向に直交
する方向に幅狭で細長の断面長方形を成す空間を画定し
たケースである。研磨材拡散室52はノズル42の側に
連通し、研磨材噴射方向に向けて断面が徐々に狭くなる
ように変化する例えば逆三角形状の研磨材拡散部52a
と、この研磨材拡散部52aの前方に、これに限定され
る訳ではないが、研磨材拡散部52aと略同様の高さか
ら成る研磨材を整流する断面長方形状の研磨材整流部5
2bとで構成されている。
【0046】また、前記研磨材拡散部52aの後方端面
の略中央には連通孔55が設けられ、この連通孔55の
内周面には、例えば、ネジ穴57を設け、このネジ穴5
7でノズル42の外周に螺着し、ノズル42のノズル先
端18が前記連通孔55に臨んでいる。
【0047】なお、前記ノズル42と前記研磨材拡散室
52は、これらを一体に形成したものを用いることがで
きる。換言すれば、部材上、前記研磨材拡散室52はノ
ズル42に代替することができる。
【0048】前記研磨材整流部52bは、幅狭の短辺に
相当する奥行Aと長辺に相当する幅Bの細長の断面長方
形をなし、この断面形状が高さCまで一定の空間として
画定されており、研磨材整流部52bの前方端面は全面
が開口(54)している。但し、ノズル42と研磨材拡
散室52との連結方法はこの実施例に限定されず、また
研磨材拡散室52は本実施例の幅狭で細長の断面長方形
を成す空間を画定することに限定されず、例えば、楕円
等の円弧の一部や波形等他の曲線、直線等の組合わせで
なる形状で幅狭で細長の断面形状を成す空間を画定した
ものであってもよい。
【0049】また、前記研磨材整流部52bは、使用す
る研磨材が#240〜#3000(平均粒径の平均:5
〜80μ;JIS6001)の微粉研磨材である場合、図1に
示すように断面の奥行Aは0.2〜3mmであることが望
ましい。理由は、0.2mm以下であると、研磨材整流部
52bの内部の壁面抵抗が大きくなるためであり、3mm
より大きいと研磨材整流部52bから噴射された微粉研
磨材が被加工物に衝突して反射するときに以下の問題が
生じるためである。
【0050】つまり、研磨材整流部52bの奥行方向の
中央部から噴射された研磨材は被加工物に衝突して反射
するときにほぼ垂直方向に跳ね返るものがあるので、こ
の跳ね返った研磨材は後続して噴射される研磨材に衝突
し、研磨材が凹部の底面に堆積したり、後続する研磨材
のエネルギーが消耗されたり、研磨材の反射方向がラン
ダムになるために凹部の側壁面に衝突して前記側壁面を
削り取ることになるなど、種々の悪影響を及ぼすためで
ある。
【0051】また、研磨材整流部52bの幅Bは、前記
奥行Aの10倍以上であることが望ましく、断面の奥行
Aが0.2〜3mmである場合は幅Bが50〜500mmで
あることが望ましい。
【0052】さらに、研磨材整流部52bの高さCは、
噴射後の研磨材の直進性を付与するために前記奥行Aの
10倍以上であることが望ましい。
【0053】ちなみに、実験例では、A:B=0.2〜
1.3mm:50〜500mmを用いたが、実施例では、研
磨材整流部52bの奥行(短辺)Aは1.3mmで、幅
(長辺)Bは50mmの範囲内とし、研磨材整流部52b
の高さCは50mmである。
【0054】ノズル42から円錐状に拡散しながら噴射
される混合流体の噴射流は研磨材拡散室52の研磨材拡
散部52aの両側壁58,58に衝突して変向し拡散さ
れる。
【0055】さらに、ノズル42の混合流体の噴射流が
研磨材拡散部52aへ噴射されることにより研磨材拡散
室52内の研磨材整流部52b内で研磨材と圧縮空気の
混合流体噴射流の流体断面が幅狭で細長の断面形状に変
形され、内圧が上昇し、研磨材拡散部52a内において
研磨材が拡散し、研磨材整流部52b内で整流されて直
進性が付与され、研磨材噴射口54から前方に噴射され
る。
【0056】なお、実施例では、長辺に相当する研磨材
噴射口54は、水平方向に直線であるが、一方の短辺に
向かって、傾斜したものであってもよく、この場合は、
ブラストガンを水平方向に位置させたとき水平の加工面
との間で、それぞれ異なる噴射距離となり、これに対応
して、切削(深さ)効果を変えることができる。
【0057】なお、研磨材整流部52bの研磨材噴射口
54から被加工物の表面までの噴射距離は、実験によれ
ば200mm程度以下で殆ど切削深さに影響がない。その
理由は、噴射距離が大きくなると研磨材の拡散が大きく
なり、研磨材の直進性が失われるためである。
【0058】〔加工例〕上記のブラスト加工装置60及
びブラストガン40を用いて、表1に示す加工条件で、
研磨材をブラストガン40より被加工物Wの表面へ噴射
してブラスト加工を行った。図1に示すように、表面に
ストライプ状のマスキングをした被加工物に対して、ブ
ラストガン40、従って、矩形状ノズル51の研磨材整
流部52bの断面形状の幅方向(B)をブラストガンの
往復移動方向に対して直交する方向に位置させる。しか
も、前記ブラストガン40の往復移動方向は、被加工物
に形成される被加工物凹部平面の長手方向と平行、即ち
同方向である。
【0059】
【表1】
【0060】本願例のブラストガン40で加工された被
加工物のリブは、図3(A)に示すように、リブの上端
幅では130μ、ピッチ450μ(130μ+320
μ)、リブの中間幅では90μ、リブの付け根幅では1
60〜170μ、高さ(溝の深さ)が180μであっ
た。
【0061】〔比較例1:図3〕従来の断面円形状のノ
ズル14(φ9mm)4本、噴射距離80mm、噴射圧力3
kg/cm2から成るブラストガン10を用いて同一の材質で
なる被加工物(低融点ガラス)に同形状のリブを形成す
べく、被加工物の移動速度(コンベアスピード)を略同
一(35mm/min前後)にしてブラスト加工を行ったと
ころ、被加工物のリブは、図3(B)に示すように、リ
ブの上端幅では130μ、ピッチ450μ、リブの中間
幅では50〜60μ、リブの付け根幅では180〜19
0μ、高さ(溝の深さ)が180μであった。
【0062】したがって、従来例ではリブの側壁面が大
きく削り取られており、リブの中間幅ではリブの上端幅
に対してほぼ半分以下であるためリブが倒れやすい欠点
があるが、本願例では大幅に改善されていることが分か
る。
【0063】この理由としては、本願のブラストガン4
0では噴射された研磨材が被加工物に衝突して跳ね返る
方向が図2(A)の矢印のように研磨材整流部52bの
幅方向の直線部分に対して直交する方向であることと、
後続して噴射される研磨材と干渉することが少なくなる
ので、研磨材がリブの側壁面に衝突することが少なくな
るためである。
【0064】また、コンベアスピードからして、従来例
ではノズルすなわちブラストガンは4本であり、本願例
は従来例に比較して、ノズルあたり、略4倍の加工速度
が得られることになる。
【0065】〔比較例2〕また、本願例と従来例を比較
するために、図4に示すような幅100μの長い溝と、
180μ×300μの大きさの溝を形成するよう被加工
物の表面にマスキングをし、両者の溝を同時にブラスト
加工を施した。
【0066】本願例と従来例で比較すると、従来例にお
いては100μ幅の溝は180μ×300μの大きさの
溝より加工性が悪く、100μ幅の溝を所定の深さまで
加工すると、180μ×300μの大きさの溝では1.
5倍の深さまで加工される。しかし、本願例では前記両
者の溝がほぼ同じ深さに加工される。つまり、本願例は
加工幅が狭い溝と広い溝を同時にブラスト加工する場合
であっても安定した加工速度で高品質のブラスト加工を
行うことができることを示している。
【0067】〔比較例3〕なお、微細な凹部ないし孔部
を加工するには、マスクの厚さが薄くなるためにマスク
の耐久性が低下し、マスクの接着面積が小さいので接着
強度も低下する。これに加えてマスクの耐久性を悪化さ
せる要因としては、原則的にはブラスト加工の研磨材の
噴射量によるのであるが、実際にはブラスト加工のとき
に発生する熱による影響が大きい。特に、微粉研磨材は
噴射される速度がブラストガンから噴射する空気の速度
に近づくために他の研磨材より発熱温度が上昇する。
【0068】したがって、一般的には、ある範囲のブラ
スト加工面積内をブラストガンを何度も移動しながら繰
り返し加工深さを増加させていた。なぜなら、一回のブ
ラストガンの移動で所望の加工深さにブラスト加工しよ
うとすると、被加工部分のマスクの表面温度が上昇して
マスクが損傷してしまうためであり、上記のように、各
ブラスト加工面を時間的間隔をおいてブラスト加工する
ことにより表面温度の上昇を防止していた。
【0069】従来の断面円形状のブラストガン10の場
合は、円錐状に噴射される研磨材がある狭い領域の部分
を通過するまでには時間がかかる。言い換えれば、ある
狭い領域に研磨材が噴射されてからブラストガンが通過
して研磨材が噴射されなくなるまでの時間がかかる。し
かし、ブラストガンの移動速度を同じにして従来例に比
較すると、本願の矩形状のブラストガンの場合は幅狭で
あるので短時間で通過する。ちなみに、従来のブラスト
ガン10は断面直径が7mmで、本願のブラストガン40
の断面が奥行1mm×幅50mmである場合、従来例と本願
例との研磨材噴射時間比は7:1となる。なお、本願の
ブラストガンは矩形ノズル断面の奥行方向に移動する。
したがって、ブラストガンの移動速度が同じ場合、本願
例のマスクの表面温度上昇率は従来例よりはるかに低く
なる。
【0070】本願例と従来例とを、同じマスクを使用し
てマスクが損傷するまでどれほどの深さに加工できるか
を比較テストしたところ、本願例は従来例に対して1.
4倍の深さを彫ることができた。
【0071】ちなみに、断面円形の大小の径のノズルの
ブラストガン10を用いて同じ移動速度でブラスト加工
した場合、小径のノズルのブラストガンの方がマスクの
寿命が長い。
【0072】また、本願例は従来例に比較してマスクが
容易に剥がれない。マスクが剥がれる原因は、研磨材が
マスクに直接当たることではなく、むしろ噴射された研
磨材が被加工物で反射して凹部から排出されるときにマ
スクに対して横方向からぶつかって飛び出す(横なぐり
の強さ)ためである。この横なぐりの強さは凹部の面積
が大きいほど強くなる。
【0073】つまり、研磨材がブラストガンから噴射さ
れた後に凹部から排出されるまでの距離が長くなるので
研磨材のエネルギーが増大するものと考えられる。しか
し、本願例の場合はブラストガン40から噴射された研
磨材が被加工物に衝突した後にすぐに研磨材の噴射領域
外に脱出するために、横なぐりの強さが大きくならな
い。ちなみに、比較的接着強度が弱いマスクを用いた被
加工物で従来例と本願例とを比較すると、マスクが剥が
れるまでの凹部の深さでは本願例が従来例に対して1.
5倍になった。
【0074】なお、この発明は前述した実施の形態の例
に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりそ
の他の態様で実施し得るものである。本実施の形態の例
ではブラスト加工装置としてエア式重力式ブラスト加工
装置を例にとって説明したがエア式直圧式ブラスト加工
装置およびその他のブラスト加工装置が実施に応じて任
意に使用可能である。
【0075】
【発明の効果】本発明は、以下に記載されるような効果
を奏する。
【0076】(1)ノズルの研磨材と圧縮空気の混合流
体噴射流を、短辺又は短径に対する長辺又は長径が5倍
以上の幅狭で細長の断面形状で、しかもこの断面形状が
前記短辺又は短径に対して10倍以上の高さまで一定に
画定する研磨材拡散空間へ導入し、この研磨材拡散空間
の前方端から研磨材を噴射するので、研磨材に直進性を
付与でき、また、噴射された研磨材を被加工物に衝突し
た後、主として断面形状の長辺又は長径方向に対して直
交する方向に跳ね返るようにできた。
【0077】したがって、研磨材が拡散せずに噴射され
るので、加工された凹部の側壁面に衝突する研磨材が少
なくなり、また前記研磨材拡散空間の断面形状が幅狭で
あるゆえに垂直方向に跳ね返る研磨材が少なくなるの
で、後続する研磨材は跳ね返った研磨材に阻まれること
なく被加工物に噴射でき、エネルギーのロスをなくすこ
とができ、高精度でより深い凹部を効率よく形成でき
た。
【0078】本願のノズル40は従来のノズル10に較
べて研磨材によるノズル内の摩擦損失は大幅に減少す
る。例えば、従来のノズルの直径をd、本願のノズルを
短辺×長辺をd×10dの断面形状とすると、一般的に
「配管」において摩擦損失ヘッドはλの流体摩擦係数に
比例する。
【0079】λは層流にしろ乱流にしろ、レイノルズ数
に反比例している。実施例では、乱流に該当する。 直径dのレイノルズ数は cd/ν 一辺がd、他辺が10dの長方形のレイノルズ数は 4mc/ν=4*(10d2/22d)*c/ν=40cd/22*/ν 上記の比率は (cd/ν)/(40cd/22*/ν)=22/40=0.55 直径dのノズルと一辺がd,他辺が10dのノズルでは
摩擦損失が約1/2になることになる。同じ幅(狭い方
の幅)に絞った場合、断面円形より長方形の方が効率が
良いことになる。
【0080】(2)研磨材が拡散されずに被加工物に衝
突するので、凹部の側壁面に衝突する研磨材を少なくで
き、高精度な凹部を形成できた。本願例は従来例より、
単位時間あたり、最大深さを30%も深く削ることがで
きた。つまり、本願例は加工精度を向上するだけでな
く、ブラスト加工速度も大幅に向上する。ちなみに、ブ
ラスト加工時の同じエアー使用量の下では、本願例は従
来例に比較して35%の時間短縮を図ることができた。
このように加工速度が向上した理由としては、跳ね返っ
た研磨材が後続して噴射される研磨材と干渉することが
少なくなるので研磨材のエネルギーのロスが少なくなる
ためであると考えられる。しかも、本願のブラストガン
40の研磨材整流部52bの幅方向の加工幅で複数の凹
部ないし孔部が同時にブラスト加工されるので、従来の
小径のノズルから成る小型の円形状のブラストガンに比
べて被加工物が効率よくブラスト加工される。
【0081】(3)前記研磨材拡散空間の断面形状が短
辺又は短径0.2〜3mmで、長辺又は長径が50〜50
0mmの幅狭で細長であるので、前記研磨材拡散空間内の
壁面抵抗を小さくし且つ被加工物に衝突した研磨材の反
射方向を垂直方向ではなくなるようにできた。換言すれ
ば、研磨材を効率よく噴射し且つ跳ね返った研磨材が後
続する研磨材の行く手を阻むことがないようにでき、加
工速度の向上に寄与できた。
【0082】(4)前記研磨材拡散空間の断面形状の長
辺又は長径方向をブラストガンの前進方向に対して直交
する方向に位置せしめて、しかも前記ブラストガンを、
形成される凹部の長手方向へ前進せしめるので、例えば
複数列の高精度な凹部を同時に効率よく形成できた。
【0083】(5)研磨材が#240〜3000の微粉
研磨材であることは高精度凹部の加工に適している。
【0084】(6)本発明の装置は従来の装置に比較し
てマスクの耐久性を向上するので結果としてより深い凹
部を形成することができた。
【0085】(7)本願例は水平方向における加工断面
が狭い凹部に対しても広い凹部に対するのと同様に安定
した加工速度でブラスト加工することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブラスト加工装置の斜視
図である。
【図2】本発明の実施例を示すブラスト加工における矩
形状ノズルから噴射される研磨材の噴射方向及び反射方
向を示すもので、図2(A)は平面図で、図2(B)は
断面図である。
【図3】ブラスト加工で得られた高精細リブの断面形状
寸法を示すもので、図3(A)は本願例による高精細リ
ブで、図3(B)は従来例による高精細リブである。
【図4】本願例と従来例とを比較するために、ブラスト
加工によって形成した凹部の形状の実施例を示すもので
ある。
【図5】本発明の実施例を示すブラスト加工装置のブラ
ストガンの断面図である。
【図6】図5の側面からの要部断面図である。
【図7】本発明の実施例に使用するエア式重力式ブラス
ト装置を示す正面図である。
【図8】従来例に使用するブラストガンの全体を示す断
面図である。
【図9】従来例を示すブラスト加工におけるブラストガ
ンから噴射される研磨材の噴射方向及び反射方向を示す
もので、図9(A)は平面図で、図9(B)は断面図で
ある。
【図10】従来例のブラスト加工によって形成した凹部
の形状を示すものである。
【図11】図11(A)及び図11(B)は、従来例の
ブラスト加工によって凹部を形成するときの状態を説明
するための凹部の断面の概略図である。
【符号の説明】
10 ブラストガン 11 ガン本体 12 研磨材誘導室 13 ジェット 14 ノズル 15 ホルダ 16 円錐内面 17 ジェットカバー 18 ノズル先端 31 ホース 32 ホース 37 ネジ 40 ブラストガン 42 ノズル 46 円錐内面 51 矩形状ノズル 52 研磨材拡散室 54 研磨材噴射口 55 連通孔 57 ネジ穴 58 側壁 60 ブラスト加工装置 61 キャビネット 62 ノズル 63 回収タンク 64 ダストコレクタ 65 導管 66 ダストコレクタ 67 排出管 68 ホッパ 69 排風機 70 回収タンク 73 流入口 74 連結管 75 連通管 78 研磨材調整器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮空気供給源に連通するジェットの空
    気噴射方向前方の研磨材供給源に連通する研磨材誘導室
    より前記ジェットからの圧縮空気流により、研磨材誘導
    室内の研磨材を吸引し、研磨材と圧縮空気の混合流体を
    被加工物へ噴射するブラスト加工方法において、 前記研磨材誘導室の混合流体噴射方向前方において、断
    面形状が短辺又は短径に対して10倍以上の長辺又は長
    径から形成され、且つ、前記断面形状を前記短辺又は短
    径に対して10倍以上の高さまで一定に画定した研磨材
    拡散空間に、前記混合流体を噴射し、前記混合流体の断
    面形状を研磨材拡散空間の断面形状に整流して被加工物
    の表面に研磨材を噴射することを特徴とするブラスト加
    工方法。
  2. 【請求項2】 前記ジェットの空気噴射方向前方のノズ
    ルから前記混合流体を被加工物へ噴射するブラスト加工
    方法において、 前記ノズルの研磨材噴射方向前方において、前記研磨材
    拡散空間に、前記混合流体を噴射し、前記混合流体の断
    面形状を研磨材拡散空間の断面形状に整流して被加工物
    の表面に研磨材を噴射することを特徴とする請求項1記
    載のブラスト加工方法。
  3. 【請求項3】 前記研磨材拡散空間の断面形状が短辺又
    は短径が0.2〜3mmで、長辺又は長径が50〜500
    mmの幅狭で細長であることを特徴とする請求項1,2又
    は3記載のブラスト加工方法。
  4. 【請求項4】 前記研磨材拡散空間の断面形状の長辺又
    は長径をブラストガン又は被加工物の移動方向に対して
    直交する方向に位置せしめ、且つ、前記移動方向が、被
    加工物に形成されるべき凹部ないし溝条の長手方向に平
    行であることを特徴とする請求項1,2又は3記載のブ
    ラスト加工方法。
  5. 【請求項5】 前記研磨材が#240〜#3000の微
    粉研磨材であることを特徴とする請求項1,2,3又は
    4記載のブラスト加工方法。
  6. 【請求項6】 圧縮空気供給源に連通するジェットの空
    気噴射方向前方にノズルを備え、ジェットとノズル間に
    研磨材供給源に連通する研磨材誘導室を備えて成るサク
    ション式ブラストガンを備えるブラスト加工装置におい
    て、 前記ノズルの研磨材と圧縮空気の混合流体噴射流の前方
    に短辺又は短径に対する長辺又は長径が10倍以上の幅
    狭で細長の断面形状で、この断面形状が前記短辺又は短
    径に対して10倍以上の高さまで一定に成す研磨材拡散
    室を画定し、且つ前方端に研磨材を噴射する研磨材噴射
    口を備えた研磨材拡散室を設けてなることを特徴とする
    ブラスト加工装置。
  7. 【請求項7】 前記ノズルと前記研磨材拡散室を一体に
    形成して成る請求項6記載のブラスト加工装置。
  8. 【請求項8】 前記研磨材拡散室の断面形状が短辺又は
    短径が0.2〜3mmで、長辺又は長径が50mm〜500
    mmの幅狭で細長である請求項6記載のブラスト加工装
    置。
  9. 【請求項9】 前記研磨材拡散室は、研磨材噴射方向に
    向けて断面が徐々に狭くなる研磨材拡散部と、この研磨
    材拡散部の前方に形成される断面長方形状の研磨材整流
    部とで成る請求項6記載のブラスト加工装置。
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