JPH1056843A - 普通形コンバインの刈取前処理部 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分草具等が圃場面に突っ込むのを防止して、
刈取作業の作業性を向上させる。 【解決手段】 分草具１２と刈取装置１４と接地体１６
と、刈取穀稈を後方のオーガ８へ搬送する搬送装置１５
とを備えた複数の刈取処理部７Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄを
左右に並設し、前記オーガ８で寄せ集めた刈取穀稈を後
方の脱穀装置３へ搬送する供給コンベア９を駆動昇降自
在に設け、各刈取処理部７Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄの搬送
装置１５を、前記供給コンベア９から前方に延出した刈
取メインフレーム１０に位置固定状態に取付け、前記分
草具１２と刈取装置１４と接地体１６とを支持した各刈
取処理部７Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄの支持フレーム１８
を、前記刈取メインフレーム１０で各別に自由上下動自
在に支持して、機体の走行に伴って前記分草具１２及び
刈取装置１４が前記刈取処理部７ごとに圃場面の凹凸に
追従して上下動するよう構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、分草具と刈取装置
と接地体と、刈取穀稈を後方のオーガへ搬送する搬送装
置とを備えた複数の刈取処理部を左右に並設し、前記オ
ーガで寄せ集めた刈取穀稈を後方の脱穀装置へ搬送する
供給コンベアを駆動昇降自在に設けてある普通型コンバ
インの刈取前処理部に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上記の普通形コンバインの刈取前
処理部では、特開平7-115821号公報に開示されているよ
うに、機体の走行に伴って、刈取処理部ごとに刈取処理
部の全体が圃場面の凹凸に各別に追従して上下動するよ
う構成してあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成によれ
ば、重量のある刈取処理部の全体を刈取処理部ごとに上
下動させるよう構成してあったために、接地体の一部が
刈取処理部の重量で圃場面内に沈み込み、それに伴って
分草具等が先端側から圃場面に突っ込んでしまうことが
あった。

【０００４】本発明の目的は、分草具等が圃場面に突っ
込むのを防止して、刈取作業の作業性を向上させる点に
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

〔構成〕本発明にかかる普通型コンバインの刈取前処理
部の特徴構成は、冒頭に記載した普通形コンバインの刈
取前処理部において、各刈取処理部の搬送装置を、前記
供給コンベアから前方に延出した刈取メインフレームに
位置固定状態に取付け、前記分草具と刈取装置と接地体
とを支持した各刈取処理部の支持フレームを、前記刈取
メインフレームで各別に自由上下動自在に支持して、機
体の走行に伴って前記分草具及び刈取装置が前記刈取処
理部ごとに圃場面の凹凸に追従して上下動するよう構成
してあることにある。

【０００６】〔作用〕上記構成によれば、機体の走行に
伴って、分草具と刈取装置が搬送装置とは別個に圃場面
の凹凸に追従して上下動するから、例えば前記搬送装置
も含めた刈取処理部全体を上下動させる場合に比べ、上
下動する部分の重量が軽くなって、接地体が圃場面内に
沈み込みにくくなる。

【０００７】〔効果〕従って、接地体が圃場面内に沈み
込みにくくなるから、分草具等が圃場面に突っ込むのを
回避でき、刈取作業の作業性を向上させることができ
た。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１に、豆類を刈取脱穀する普通
形コンバインの前部を示している。この普通形コンバイ
ンは、左右一対のクローラ走行装置１に支持された走行
機体２に、脱穀装置３・操縦部４・原動部等を搭載装備
し、刈取前処理部５を、プラットホームフレーム６を介
して走行機体２の前端部で横軸芯Ｘ１周りに揺動自在に
支持して構成してある。

【０００９】図２，図３に示すように、前記刈取前処理
部５は、２条の植立穀稈を刈り取って後方に搬送する左
右一対のロークロップヘッダ７と、ロークロップヘッダ
７からの刈取穀稈を左右方向で一箇所に寄せ集めて後方
へ送り出すオーガ８と、オーガ８からの刈取穀稈を脱穀
装置３へ搬送する供給コンベア９とから成る。

【００１０】前記一対のロークロップヘッダ７は、刈取
メインフレーム１０を介して前記プラットホームフレー
ム６の前端部で支持してあり、各ロークロップヘッダ７
を構成するに、複数本のパイプ材からなる分草具１２
と、油圧モータ１３で駆動回転する円盤形のカッタ１４
（刈取装置の一例）とを、植立穀稈の各条に対応させて
左右に一対づつ設けるとともに、刈取穀稈を始端側です
くい上げて載置搬送する後ろ上がり傾斜姿勢の縦回し型
の突起付きチェーン１５（搬送装置の一例）を、前記一
対のカッタ１４間の後方側で刈取メインフレーム１０に
位置固定状態に取付け、ゲージ輪１６（接地体の一例）
を各条に対応させて左右に一対設けてある。この構成に
おいて、それぞれ一つの分草具１２・カッタ１４・ゲー
ジ輪１６と、突起付きチェーン１５のこれらに対応する
部分とで一つの刈取処理部７Ａ（又は７Ｂ，７Ｃ，７
Ｄ）を構成している。

【００１１】図３に示すように前記カッタ１４は、突起
付きチェーン１５の始端部の前方側でカッタ中心軸が刈
取対象の２条の植立穀稈を挟んで位置するように、刈取
メインフレーム１０の前端から前方に延びる一対のカッ
タ支持フレーム１８で各別に支持し、両カッタ１４の回
転方向を、２条の植立穀稈を前方側から後方側に向けて
切断するように内向きに設定して、穀稈の刈取搬送が円
滑に行われるよう構成してある。

【００１２】前記ゲージ輪１６は前記カッタ支持フレー
ム１８に取付けてあり、機体の走行に伴って、各カッタ
１４が圃場面の各条の凹凸に追従して各別にその上下動
を許容されるように、各カッタ支持フレーム１８の基端
部を刈取メインフレーム１０の前端で横軸芯Ｙ周りに自
由上下揺動自在に支持してある（図２参照）。

【００１３】図４に示すように各ゲージ輪１６は、その
回転支持軸２０を上方に立ち上げて、カッタ支持フレー
ム１８に固着した縦パイプ２１内に上下スライド移動自
在に挿通させ、ネジ操作部材２３に形成した雄ねじ部２
４を、縦パイプ２１の側部に設けた雌ねじ部２２に螺合
するとともに、前記ネジ操作部材２３の下端側を、回転
支持軸２０の側部に設けた穴に回転自在に挿入し、その
上下移動を規制して、操作部材２３の手動操作により各
カッタ１４の圃場面からの高さを変更調節可能に構成し
てある。

【００１４】図２，図３に示すように、プラットホーム
フレーム６側から前方に延びる左右一対の支持アーム２
５を、プラットホームフレーム６の左右側壁の上端部に
よって横軸芯Ｐ周りに上下揺動自在に支持するととも
に、支持アーム２５を揺動駆動する油圧シリンダ２６を
設け、両支持アーム２５の前端部に架設した横枠２７
と、カッタ支持フレーム１８から立ち上げた支柱１９と
を複数本の鎖２８Ａで繋いである。

【００１５】前記鎖２８Ａは緩やかに垂れさせて、刈取
走行時には各カッタ１４が圃場面の各条の凹凸に対応し
て各別にその上下動を許容されるようにするとともに、
枕地に達したときには、支持アーム２５を油圧シリンダ
２６で上昇操作することにより、両ロークロップヘッダ
７を鎖２８Ａを介して持ち上げてゲージ輪１６を浮上さ
せるよう構成してある。

【００１６】〔別実施形態〕前記突起付きチェーン１５
に代えて、穀稈を挟持搬送する横回し型の左右一対の搬
送ベルトを設けて前記搬送装置を構成してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】普通形コンバインの前部を示す側面図

【図２】刈取前処理部の縦断側面図

【図３】刈取処理部を示す平面図

【図４】カッタの圃場面からの高さを変更調節する機構
を示す一部切欠側面図

【符号の説明】

３ 脱穀装置 ７Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄ 刈取処理部 ８ オーガ ９ 供給コンベア １０ 刈取メインフレーム １２ 分草具 １４ 刈取装置 １５ 搬送装置 １６ 接地体 １８ 支持フレーム

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 分草具と刈取装置と接地体と、刈取穀稈
   を後方のオーガへ搬送する搬送装置とを備えた複数の刈
   取処理部を左右に並設し、前記オーガで寄せ集めた刈取
   穀稈を後方の脱穀装置へ搬送する供給コンベアを駆動昇
   降自在に設けてある普通型コンバインの刈取前処理部で
   あって、 各刈取処理部の搬送装置を、前記供給コンベアから前方
   に延出した刈取メインフレームに位置固定状態に取付
   け、前記分草具と刈取装置と接地体とを支持した各刈取
   処理部の支持フレームを、前記刈取メインフレームで各
   別に自由上下動自在に支持して、機体の走行に伴って前
   記分草具及び刈取装置が前記刈取処理部ごとに圃場面の
   凹凸に追従して上下動するよう構成してある普通型コン
   バインの刈取前処理部。