JPH1056346A - 音量自動調整装置 - Google Patents

音量自動調整装置

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JPH1056346A
JPH1056346A JP23148896A JP23148896A JPH1056346A JP H1056346 A JPH1056346 A JP H1056346A JP 23148896 A JP23148896 A JP 23148896A JP 23148896 A JP23148896 A JP 23148896A JP H1056346 A JPH1056346 A JP H1056346A
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  • Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で放送エリア内の騒音を検出す
る。 【解決手段】 ソース1からの音声信号は、VCA2で
増幅された後、第1フィルタ11及び後段増幅器3を介
してスピーカ4に供給される。スピーカ4は、供給され
た上記音声信号に応じて放送エリアに音波を放出する。
そして、マイクロホン5により放送エリア内の音を収音
し、その収音信号を、第2フィルタ12を介してレベル
検出器8に供給する。レベル検出器8は、第2フィルタ
の出力レベルに応じてVCA2の増幅率、ひいてはスピ
ーカ4の音量を調整する。なお、第1フィルタ11と第
2フィルタ12とは、互いに相反する伝達関数(周波数
特性)を有している。従って、レベル検出器8は、スピ
ーカ4から放出されないはずの音波のレベル、即ち放送
エリア内の騒音レベルに応じて、音量を調整することに
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば競技場や駅
のコンコース等の構内放送装置等において、放送エリア
内の騒音(雑音)を検出し、その検出レベルに応じて音
量を自動的に調整する音量自動調整装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】上記のような音量自動調整装置として、
従来、例えば図5に示すようなものがある。同図に示す
ように、この装置は、放送源(以下、ソースと称す。)
1からの音声信号が入力される電圧制御増幅器(Voltag
e Controlled Amplifier:以下、VCAと称す。)2を
有している。そして、このVCA2によって上記音声信
号のレベル調整を行った後、これを後段増幅器3を介し
てスピーカ4に供給している。スピーカ4は、供給され
た上記音声信号に応じて放送エリアに音波を放出する。
【0003】ところで、VCA2は、上記音声信号を入
出力する端子とは別に制御端子2aを有しており、この
制御端子2aに供給される制御信号に応じた増幅率(ゲ
イン)で上記音声信号を増幅し、即ちレベル調整を行
い、ひいてはスピーカ4の音量を調整している。図5に
示す装置では、上記制御信号として、例えば次のように
処理して得た直流電圧を制御端子2aに供給している。
【0004】即ち、放送エリア内の音を収音するマイク
ロホン5を設ける。そして、このマイクロホン5で得ら
れる収音信号と、VCA2の出力を分岐して得た信号、
即ち音声信号とを、減算器6に供給し、ここで上記収音
信号から上記音声信号を減算する(差し引く)。この減
算により、上記収音信号からソース1の放送音成分が除
去されて、放送エリア内の騒音成分のみが抽出(検出)
される。ただし、この減算を正確に行うためには、上記
音声信号が、VCA2の出力側から、後段増幅器3、ス
ピーカ4、放送エリア及びマイクロホン5を介して収音
信号として減算器6に供給されるまでの伝搬条件と、上
記VCA2の出力を分岐した信号が減算器6に供給され
るまでの伝搬条件とを、揃える必要がある。そこで、こ
の装置においては、VCA2の出力側、即ち同図におけ
るA点から、後段増幅器3、スピーカ4、放送エリア及
びマイクロホン5を経て、同図におけるB点、即ちマイ
クロホン5の出力側まで、の伝達関数を模擬したフィル
タ7を設け、このフィルタ7を介して、上記VCA2の
出力の分岐信号を減算器6に供給している。
【0005】そして、上記減算器6における減算結果、
即ち上記騒音成分に対応する所謂騒音信号を、レベル検
出器8に供給し、ここで上記騒音成分のレベルを検出し
ている。レベル検出器8は、検出した騒音レベルに対応
する電圧レベルの直流電圧を生成し、これを上述した制
御信号としてVCA2の制御端子2aに供給する。VC
A2は、供給された直流電圧の電圧レベルに応じて、即
ち放送エリア内の騒音レベルに応じて、ソース1から出
力される音声信号のレベルを調整し、ひいてはスピーカ
4の音量を調整する。
【0006】上記のように、この図5に示す装置によれ
ば、放送中であっても、放送エリア内の騒音を検出し、
その検出レベルに応じてスピーカ4の音量を自動的に調
整することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、同図におけるA点からB点までの伝達関数
を模擬したフィルタ7を設ける必要がある。従って、こ
のフィルタ7を実現するために、予め上記A点からB点
までの伝達関数を測定しなければならない等、煩わしい
準備が必要となる。また、実際には、上記伝達関数は、
放送エリアの状態、例えば放送エリア内に存在する人の
数や放送エリア内の気温等によって変化する。従って、
この変化に対応するために、フィルタ7として適応フィ
ルタを用いる必要があり、これにより装置構成が複雑と
なり、コストも掛かるという問題がある。
【0008】そこで、本発明は、簡単な構成で放送エリ
ア内の騒音を検出することのできる音量自動調整装置を
提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、騒音の全成分のレベルが、音声信号
(即ち可聴周波数)の任意の周波数帯域中における騒音
レベルと相関がある点に着目し、全騒音成分を検出する
のではなく、或る周波数帯域のみの騒音レベルを検出す
ることによって、放送エリア内の全騒音レベルを検出
(推定)する。
【0010】即ち、本発明のうちで請求項1に記載の発
明は、入力された音声信号を制御信号に応じたレベルに
調整して出力するレベル調整手段と、このレベル調整手
段の入力側又は出力側に設けられ、上記音声信号の所定
の周波数帯域のみを阻止する状態に上記音声信号を濾波
する第1の濾波手段と、上記レベル調整手段によりレベ
ル調整されかつ上記第1の濾波手段により濾波された後
の上記音声信号が供給され、この音声信号に応じて放送
エリアに音波を放出するスピーカと、上記放送エリア内
の音を収音して収音信号を出力する収音手段と、上記収
音信号の上記所定の周波数帯域と略等価な周波数帯域の
みを通過させる状態に上記収音信号を濾波する第2の濾
波手段と、この第2の濾波手段による濾波済みの信号の
レベルを検出し、その検出レベルに応じて上記制御信号
を生成してこれを上記レベル調整手段に供給するレベル
検出手段と、を具備し、上記第1の濾波手段の出力にお
いて、上記音声信号のうち該第1の濾波手段によって阻
止された上記所定の周波数帯域の信号成分(即ち、上記
所定の周波数帯域中において、第1の濾波手段によって
阻止された信号レベルを積分して得た値)が、上記音声
信号のうち上記第1の濾波手段を通過した他の周波数帯
域の信号成分(即ち、他の周波数帯域中において、第1
の濾波手段を通過した信号レベルを積分して得た値)に
比べて十分に小さくなる状態に、例えば相対的に無視し
得る状態に、上記所定の周波数帯域を設定したものであ
る。
【0011】本請求項1に記載の発明によれば、第1の
濾波手段の濾波作用によって、音声信号のうち上記所定
の周波数帯域の信号がスピーカに供給されなくなる。従
って、この所定の周波数帯域の音波は、スピーカから放
出されない。一方、スピーカの音波放出対象である放送
エリア内の音は、収音手段により収音されるが、この収
音手段から出力される収音信号を濾波する第2の濾波手
段からは、上記スピーカから放出されないはずの周波数
帯域の音、即ち放送エリア内の騒音成分に対応する所謂
騒音信号のみが出力(抽出)される。レベル検出手段
は、この第2の濾波手段から出力される騒音信号のレベ
ル、即ち騒音レベルを検出し、その検出レベルに応じて
制御信号を生成して、これをレベル調整手段に供給す
る。レベル調整手段は、上記制御信号に応じて、即ち放
送エリア内の騒音レベルに応じて、音声信号のレベルを
調整し、ひいてはスピーカの音量を自動的に調整する。
【0012】なお、上記のように、スピーカからは所定
の周波数帯域の音波は放出されなくなるが、この所定の
周波数帯域の音成分(音量)は、スピーカから放出され
る他の周波数帯域の音成分(音量)に比べて、十分小さ
くなるように構成されている。ここで、スピーカから放
出されない所定の周波数帯域の音成分が、スピーカから
放出される他の周波数帯域の音成分に比べて十分小さく
なる状態とは、例えば、上記スピーカから放出されない
音成分が、スピーカから放出される音成分に比べて、相
対的に無視し得る程度に小さい状態を示す。即ち、上記
所定の周波数帯域の音波がスピーカから放出されなくて
も、スピーカの放出音に不自然さがなく、聴取者にとっ
て放送音が自然に聴こえる状態を示す。
【0013】また、上記レベル調整手段としては、例え
ばVCAがある。また、第1及び第2の濾波手段として
は、互いに相反する伝達関数を有するフィルタを用いれ
ばよい。また、これらのフィルタは、上述した従来技術
のような適応フィルタとする必要はなく、アナログフィ
ルタ及びディジタルフィルタのいずれにより形成しても
よい。
【0014】請求項2に記載の発明は、入力された音声
信号を制御信号に応じたレベルに調整するレベル調整手
段と、このレベル調整手段の入力側又は出力側に設けら
れ、上記音声信号の所定の周波数帯域のみを阻止する状
態に上記音声信号を濾波する第1の濾波手段と、供給さ
れる信号に応じて放送エリアに音波を放出するスピーカ
と、上記レベル調整手段によりレベル調整されかつ上記
第1の濾波手段により濾波された後の上記音声信号を上
記スピーカに供給する第1の状態と、上記レベル調整手
段によりレベル調整され上記第1の濾波手段によっては
非処理とされた上記音声信号を上記スピーカに供給する
第2の状態と、の各状態に交互に切り換わる切換手段
と、上記放送エリア内の音を収音して収音信号を出力す
る収音手段と、上記収音信号の上記所定の周波数帯域と
略等価な周波数帯域のみを通過させる状態に上記収音信
号を濾波する第2の濾波手段と、この第2の濾波手段に
よる濾波済みの信号のレベルを検出し、その検出レベル
に応じて上記制御信号を生成するレベル検出手段と、上
記切換手段が上記第1の状態にあるとき、その時点での
上記制御信号を上記レベル調整手段に供給し、上記切換
手段が上記第2の状態にあるとき、上記切換手段が該第
2の状態に切り換わる直前の上記第1の状態にあるとき
の上記制御信号を上記レベル調整手段に供給し続ける状
態に構成された制御手段と、を具備し、上記第1の濾波
手段の出力において、上記音声信号のうち該第1の濾波
手段によって阻止された上記所定の周波数帯域の信号成
分(即ち、上記所定の周波数帯域中において、第1の濾
波手段によって阻止された信号レベルを積分して得た
値)が、上記音声信号のうち上記第1の濾波手段を通過
した他の周波数帯域の信号成分(即ち、他の周波数帯域
中において、第1の濾波手段を通過した信号レベルを積
分して得た値)に比べて十分に小さくなる状態に、例え
ば相対的に無視し得る状態に、上記所定の周波数帯域を
設定したものである。
【0015】即ち、切換手段が第1の状態にあるとき、
第1の濾波手段による濾波作用によって、音声信号のう
ち上記所定の周波数帯域の信号がスピーカに供給されな
くなる。従って、この所定の周波数帯域の音波は、スピ
ーカから放出されない。このとき、スピーカの音波放出
対象である放送エリア内の音は、収音手段により収音さ
れるが、この収音手段から出力される収音信号を濾波す
る第2の濾波手段からは、上記スピーカから放出されな
いはずの周波数帯域の音、即ち放送エリア内の騒音成分
に対応する所謂騒音信号のみが出力(抽出)される。レ
ベル検出手段は、この第2の濾波手段から出力される騒
音信号のレベル、即ち騒音レベルを検出し、その検出レ
ベルに応じて制御信号を生成する。そして、制御手段
が、この時点での上記制御信号をレベル調整手段に供給
し、レベル調整手段は、供給された制御信号に応じて、
即ち放送エリア内の騒音レベルに応じて、音声信号のレ
ベルを調整し、ひいてはスピーカの音量を自動的に調整
する。
【0016】一方、切換手段が第2の状態にあるとき、
音声信号は、第1の濾波手段によって濾波処理されず
に、スピーカに供給される。従って、スピーカからは、
音声信号の全信号成分に対応する音波が放出される。な
お、このとき、レベル調整手段は、これに入力される音
声信号に対して、切換手段がこの第2の状態に切り換わ
る直前の第1の状態にあるときと同等のレベル調整を行
う。
【0017】つまり、本請求項2に記載の発明によれ
ば、放送エリア内の騒音は、間歇的に(切換手段が第1
の状態にあるときにのみ)検出される。そして、この騒
音検出時にのみ、スピーカから上記所定の周波数帯域の
音波が放出されなくなる。それ以外のとき(切換手段が
第2の状態にあるとき)は、全音声信号に対応する音波
がスピーカから放出される。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の音量自動調整装置において、上記切換手段が、上記第
1の状態にある期間の方が、上記第2の状態にある期間
よりも、短くなるように構成されたことを特徴とするも
のである。
【0019】即ち、スピーカから上記所定の周波数帯域
の音波が放出されない期間は、全音声信号に対応する音
波が放出される期間に比べて短い。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項1、2又
は3に記載の音量自動調整装置において、上記第1の濾
波手段が、高域通過フィルタ(HPF:ハイ・パス・フ
ィルタ)、即ち低域阻止フィルタにより形成され、上記
第2の濾波手段が、低域通過フィルタ(LPF:ロー・
パス・フィルタ)により形成されたことを特徴とするも
のである。
【0021】なお、第1の濾波手段を形成する上記低域
阻止フィルタとしては、例えば音声信号(アナウンス信
号)には殆ど含まれない低周波成分を阻止するフィルタ
を用いればよい。このフィルタで音声信号を濾波するこ
とにより、スピーカからは上記低周波成分の音波が放出
されなくなるが、この低周波成分は、元々、音声信号に
殆ど含まれない信号成分であるので、この低周波の音波
がスピーカから放出されなくなっても、スピーカの放出
音が不自然になることはなく、即ち聴取者にとって放送
音が不自然に聴こえることはない。一方、第2の濾波手
段を形成する上記低域通過フィルタとしては、上記第1
の濾波手段を形成する低域阻止フィルタと全く反対の周
波数特性(伝達関数)を有するフィルタ、即ち上記低周
波成分のみを通過させるフィルタを用いればよい。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項1、2又
は3に記載の音量自動調整装置において、上記第1の濾
波手段が、狭帯域阻止フィルタ(NBEF:ナロウ・バ
ンド・エリミネーション・フィルタ)により形成され、
上記第2の濾波手段が、狭帯域通過フィルタ(NBP
F:ナロウ・バンド・パス・フィルタ)により形成され
たことを特徴とするものである。
【0023】即ち、第1の濾波手段を狭帯域阻止フィル
タで形成し、このフィルタで音声信号を濾波することに
より、スピーカからは、このフィルタで阻止される狭帯
域の音波が放出されなくなる。ここで、上記狭帯域と
は、音声信号のうち第1の濾波手段によって阻止される
狭帯域の信号成分が、上記第1の濾波手段を通過する信
号成分に比べて、相対的に無視し得る程度に小さくなる
ような非常に狭い帯域を示す。従って、この狭帯域の音
波がスピーカから放出されなくても、スピーカの放出音
が不自然になることはなく、即ち聴取者にとって放送音
が不自然に聴こえることはない。なお、第2の濾波手段
を形成する上記狭帯域通過フィルタとしては、上記第1
の濾波手段を形成する狭帯域阻止フィルタと全く反対の
周波数特性(伝達関数)を有するフィルタ、即ち上記狭
帯域成分のみを通過させるフィルタを用いればよい。
【0024】請求項6に記載の発明は、請求項1、2又
は3に記載の音量自動調整装置において、上記第1の濾
波手段が、上記音声信号の複数の狭帯域成分のみを阻止
し、上記第2の濾波手段が、複数の狭帯域成分のみを通
過させる状態に構成されたことを特徴とするものであ
る。
【0025】即ち、第1の濾波手段は、それぞれ阻止帯
域の異なる複数の狭帯域阻止フィルタを並列に接続した
のと等価な周波数特性を有している。そして、第2の濾
波手段は、第1の濾波手段と全く反対の周波数特性(伝
達関数)を有しており、即ちそれぞれ通過帯域の異なる
複数の狭帯域通過フィルタを並列に接続したのと等価な
周波数特性を有している。つまり、本請求項6に記載の
発明によれば、放送エリア内の全騒音成分のうち、複数
の狭帯域成分の総和を検出することになる。従って、検
出された騒音レベルと、実際の全騒音レベルとの相関
が、上記請求項5に記載の発明よりも強くなる。
【0026】請求項7に記載の発明は、請求項1、2又
は3に記載の音量自動調整装置において、上記第1の濾
波手段が、上記音声信号の低域成分を阻止すると共に該
低域成分とは別の狭帯域成分のみを阻止する状態に構成
され、上記第2の濾波手段が、低域成分を通過させると
共に該低域成分とは別の狭帯域成分のみを通過させる状
態に構成されたことを特徴とするものである。
【0027】即ち、第1の濾波手段は、高域通過フィル
タと、この高域通過フィルタの通過帯域に狭い阻止帯域
を有する狭帯域阻止フィルタとを、それぞれ並列に接続
したのと等価な周波数特性を有している。そして、第2
の濾波手段は、第1の濾波手段と全く反対の周波数特性
(伝達関数)を有しており、即ち低域通過フィルタと、
この低域通過フィルタの阻止帯域に狭い通過帯域を有す
る狭帯域通過フィルタとを、それぞれ並列に接続したの
と等価な周波数特性を有している。つまり、本請求項7
に記載の発明によれば、放送エリア内の全騒音成分のう
ち、低周波成分と狭帯域成分との総和を検出することに
なる。従って、検出された騒音レベルと、実際の全騒音
レベルとの相関が、上記請求項4及び5に記載の発明よ
りも強くなる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明に係る音量自動調整装置の
第1の実施の形態について、その一例を図1及び図2を
参照して説明する。図1は、本第1の実施の形態の概略
構成を示すブロック図である。
【0029】同図に示すように、この装置は、ソース1
からの音声信号をVCA2で増幅した後、これを第1フ
ィルタ11及び後段増幅器3を介してスピーカ4に供給
している。スピーカ4は、供給された上記音声信号に応
じて放送エリアに音波を放出する。
【0030】更に、放送エリアには、このエリア内の音
を収音するマイクロホン5を設けている。そして、この
マイクロホン5から出力される収音信号を、第2フィル
タ12を介してレベル検出器8に供給している。レベル
検出器8は、上記第2フィルタ12によって濾波された
信号のレベルを検出して、その検出レベルに対応する電
圧レベルを有する直流電圧を生成し、これをVCA2の
制御端子2aに供給する。VCA2は、供給された直流
電圧の電圧レベルに応じて、ソース1からの音声信号の
レベルを調整する。
【0031】なお、第1フィルタ11は、これに入力さ
れる上記音声信号のうち、或る周波数(可聴周波数)帯
域の信号のみを阻止するように構成されている。一方、
第2フィルタ12は、これに入力される上記収音信号の
うち、上記第1フィルタ11による阻止帯域と等価な周
波数帯域の信号のみを通過させるように構成されてい
る。即ち、これら第1フィルタ11と第2フィルタ12
とは、互いに相反する伝達関数を有している。
【0032】上記構成によれば、第1フィルタ11の濾
波作用によって、上記音声信号のうちこの第1フィルタ
11による阻止帯域の信号はスピーカ4に供給されなく
なる。従って、この第1フィルタ11による阻止帯域の
音波は、スピーカ4から放出されない。一方、マイクロ
ホン5から出力される収音信号を濾波する第2フィルタ
12からは、スピーカ4から放出されないはずの上記第
1フィルタ11による阻止帯域の音、即ち放送エリア内
の上記阻止帯域における騒音成分に対応する所謂騒音信
号のみが出力(抽出)され、この騒音信号は、レベル検
出器8に供給される。従って、レベル検出器8は、供給
された騒音信号のレベル、即ち上記阻止帯域における騒
音レベルを検出することになる。
【0033】ここで、レベル検出器8によって検出され
る騒音レベルは、上記阻止帯域中のみの騒音レベル、即
ち或る限られた周波数帯域中のみの騒音レベルである
が、このレベルは、放送エリア内における全騒音成分の
レベルと相関がある。従って、上記阻止帯域中のみの騒
音レベルを検出することにより、放送エリア内における
全騒音レベルを測定(推定)することができる。
【0034】よって、上記レベル検出器8から、上記阻
止帯域の騒音レベルに対応する直流電圧が供給されるV
CA2は、放送エリア内の全騒音レベルに応じてスピー
カ4の音量を自動的に調整することになる。
【0035】ところで、上記のように、スピーカ4から
は、第1フィルタ11の濾波作用によって、上記阻止帯
域の音波が放出されなくなるが、この阻止帯域が余り大
き過ぎると、即ち音声信号の信号成分を除去し過ぎる
と、スピーカ4からの放送音が不自然になったり、或い
は聴取者にとって放送音が聴き取り難くなる等の不都合
が生じる。そこで、このような不都合が生じないよう
に、本第1の実施の形態においては、第1フィルタ11
の濾波作用によって上記阻止帯域の信号成分が除去され
ても、その除去レベルが、第1フィルタ11を通過する
信号成分に比べて相対的に無視できる程度に十分小さく
なるように(即ち、スピーカ4から放出されない音成分
(音量)が、スピーカ4から放出される音成分(音量)
に比べて、相対的に無視できる程度に十分小さくなるよ
うに)、第1フィルタ11の周波数特性を定めている。
そして、この第1フィルタ11の周波数特性と全く反対
の周波数特性を有するフィルタにより、第2フィルタ1
2を形成している。これら第1フィルタ11及び第2フ
ィルタ12の実際例を、図2にいくつか示す。
【0036】即ち、同図(a)は、第1フィルタ11
を、カットオフ周波数f1 なる高域通過フィルタ(HP
F)、即ち低域阻止フィルタにより形成し、第2フィル
タ12を、カットオフ周波数f1 なる低域通過フィルタ
(LPF)により形成したものである。そして、上記カ
ットオフ周波数f1 以下の周波数帯域の騒音レベルを第
2フィルタ12によって検出し、その検出レベルに応じ
てスピーカ4の音量を自動調整するよう構成したもので
ある。
【0037】この構成によれば、第1フィルタ11の濾
波作用によって、上記カットオフ周波数f1 以下の音が
スピーカ4から放出されなくなる。ここで、上記カット
オフ周波数f1 を比較的に低い周波数、例えばf1 =1
00Hzとすることによって、スピーカ4から放出され
ない音成分を、音声信号(アナウンス信号)には殆ど含
まれない低周波成分のみに止どめることができる。従っ
て、聴取者に対して、放送音の不自然さを与えることは
ない。
【0038】なお、上記カットオフ周波数f1 について
は、上記値(100Hz)に限らない。また、第1フィ
ルタ11によって音声信号の低周波成分を除去するので
はなく、音声信号の中でも比較的に高い周波数の信号成
分、例えば或る周波数以上の音声信号を除去しても放送
音に不自然さを与えない程度の高周波成分を除去しても
よい。即ち、第1フィルタ11を低域通過フィルタで形
成し、第2フィルタ12を高域通過フィルタで形成して
もよい。
【0039】同図(b)は、第1フィルタ11を、共振
(中心)周波数f2 なる狭帯域阻止フィルタ(NBE
F)により形成し、第2フィルタ12を、共振(中心)
周波数f2 なる狭帯域通過フィルタ(NBPF)により
形成したものである。そして、上記共振周波数f2 を中
心とする狭帯域の騒音レベルを検出し、その検出レベル
に応じて音量を自動調整するよう構成したものである。
【0040】この構成によれば、第1フィルタ11の濾
波作用によって、上記共振周波数f2 を中心とする狭帯
域の音がスピーカ4から放出されなくなる。しかし、上
記第1フィルタ11は、狭帯域阻止フィルタであるの
で、スピーカ4から放出されない音成分は、音声信号の
全成分に対して無視し得る程度の小さいレベルである。
従って、聴取者に対して、放送音の不自然さを与えるこ
とはない。
【0041】なお、ここでは、上記共振周波数f2 を、
例えばf2 =1kHzとしている。また、上記第1フィ
ルタ11(及び第2フィルタ12)の共振の鋭さを示す
Qを、例えばQ=5としている。勿論、これら周波数f
2 、及びQの値については、上記に限らない。
【0042】同図(c)における第1フィルタ11は、
複数、例えば3つの周波数f3 、f4 、f5 に狭帯域の
阻止特性を有するフィルタにより形成されている。即
ち、この第1フィルタ11は、それぞれ異なる周波数f
3 、f4 、f5 を共振(中心)周波数とする3つの狭帯
域阻止フィルタ(NBEF)を、並列に接続したのと等
価な周波数特性を有している。一方、第2フィルタ12
は、上記各周波数f3 、f4 、f5 に狭帯域の通過特性
を有するフィルタにより形成されており、即ち、上記各
周波数f3 、f4 、f5 を共振(中心)周波数とする3
つの狭帯域通過フィルタ(NBPF)を並列に接続した
のと等価な周波数特性を有している。
【0043】この構成によれば、それぞれ上記各周波数
3 、f4 、f5 を中心とする複数の狭帯域における騒
音レベルの総和を検出することになる。これによって、
この検出された騒音レベルと、実際の全騒音レベルとの
相関が、上記同図(b)の場合よりも強くなる。従っ
て、より正確な騒音レベルを検出することができ、ひい
ては、より的確な音量調整を行うことができる。
【0044】なお、ここでは、上記各周波数f3
4 、f5 として、それぞれ間隔を隔てて、例えばf3
=50Hz、f4 =1kHz、f5 =5kHzとしてい
る。また、これら各周波数f3 、f4 、f5 における共
振の鋭さを示すQについては、例えばQ=5としてい
る。勿論、これら各周波数f3 、f4 、f5 の数や値、
及びQの値については、上記に限らない。
【0045】同図(d)における第1フィルタ11は、
上記同図(a)に示す高域通過フィルタと、この高域通
過フィルタの通過帯域、即ち周波数f1 以上の周波数帯
域に阻止帯域を有する例えば上記同図(b)に示すよう
な狭帯域阻止フィルタとを、それぞれ並列に接続したの
と等価な周波数特性を有している。一方、第2フィルタ
12も、上記同図(a)に示す低域通過フィルタと、こ
の低域通過フィルタの阻止帯域、即ち周波数f1 以上の
周波数帯域に通過帯域を有する例えば上記同図(b)に
示すような狭帯域通過フィルタとを、それぞれ並列に接
続したのと等価な周波数特性を有している。
【0046】この構成によれば、周波数f1 以下の騒音
レベルと、周波数f2 を中心とする狭帯域の騒音レベル
との総和を検出することになる。これによって、検出さ
れた騒音レベルと、実際の全騒音レベルとの相関が、上
記同図(a)及び(b)の場合よりも強くなる。従っ
て、より正確な騒音レベルを検出することができ、ひい
ては、より的確な音量調整を行うことができる。
【0047】なお、本第1の実施の形態において、VC
A2が、特許請求の範囲に記載のレベル調整手段に対応
する。勿論、このレベル調整手段については、VCA2
以外の構成、例えば抵抗分圧回路等により形成してもよ
い。
【0048】また、第1フィルタ11及び第2フィルタ
12の周波数特性を、例えば上記図2に示すような特性
としたが、スピーカ4の放送音に不自然さを与えず、か
つ放送エリア内の騒音レベルを確実に検出できるのであ
れば、上記図2以外の特性としてもよい。
【0049】更に、上記図1においては、ソース1から
の音声信号を、VCA2で増幅した後に、これを第1フ
ィルタ11で濾波するよう構成したが、この順番を逆に
してもよい。即ち、ソース1からの音声信号を、第1フ
ィルタ11で濾波した後に、これをVCA2で増幅する
よう構成してもよい。
【0050】そして、上記第1フィルタ11及び第2フ
ィルタ12については、アナログフィルタで形成しても
よいし、ディジタルフィルタで形成してもよい。
【0051】上記のように、本第1の実施の形態によれ
ば、放送エリアの伝達関数(状態)に関係なく、第1フ
ィルタ11及び第2フィルタ12の伝達関数(周波数特
性)を設定できるので、上述した従来技術とは異なり、
予め放送エリア内の伝達関数を測定する等の煩わしい作
業を必要としない。また、上記第1フィルタ11及び第
2フィルタ12として、適応フィルタを用いる必要もな
いので、上記従来技術に比べて、装置構成を簡略化させ
ることができ、ひいては低コスト化を実現できる。
【0052】次に、本発明に係る第2の実施の形態につ
いて、図3及び図4を参照して説明する。図3は、本第
2の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。同
図に示すように、この第2の実施の形態は、上述した第
1の実施の形態を示す図1の構成に対して、切換回路9
とホールド回路10とを設けたものである。なお、これ
以外の構成については、上記図1と同様であるので、同
等部分には同一符号を付して、その詳細な説明を省略す
る。
【0053】即ち、切換回路9は、例えば第1フィルタ
11と後段増幅器3との間に介在しており、第1フィル
タ11の出力側と後段増幅器3の入力側とを接続する
か、或いはVCA2の出力側と後段増幅器の入力側とを
第1フィルタ11を介さずにバイパス線路9aによって
直接接続するか、のどちらかに切り換わるものである。
この切換回路9の切換動作は、ホールド回路10から供
給される切換信号によって制御される。
【0054】ホールド回路10は、上記切換信号とし
て、例えば図4に示すような周期Tのパルス信号を出力
する。そして、このパルス信号がハイレベルにあると
き、即ちパルス発生時に、第1フィルタ11の出力側と
後段増幅器3の入力側とを接続するように上記切換回路
9を制御すると共に、このときレベル検出器8から出力
される直流電圧を次のパルス発生時まで保持してVCA
2に供給し続ける。一方、パルス信号がローレベルにあ
るときは、VCA2の出力側と後段増幅器3の入力側と
をバイパス線路9aを介して接続するように、上記切換
回路9を制御する。
【0055】なお、本第2の実施の形態において、ホー
ルド回路10が、特許請求の範囲に記載の制御手段に対
応し、切換回路9が切換手段に対応する。そして、切換
回路9によって、第1フィルタ11の出力側と後段増幅
器3の入力側とを接続している状態が、特許請求の範囲
に記載の第1の状態に対応し、VCA2の出力側と後段
増幅器3の入力側とをバイパス線路9aを介して接続し
ている状態が、第2の状態に対応する。また、ここで
は、上記パルスの周期Tを、例えばT=1〔min〕程
度とし、パルス幅(ハイレベルの期間)tを、上記周期
Tに比べて遙に小さい例えばt=1〔sec〕程度とし
ている。
【0056】上記構成によれば、放送エリア内の騒音
は、切換信号のパルス発生時にのみ、パルス幅tの時間
だけ、間歇的に検出される。そして、このパルス幅tの
時間内、即ち騒音検出時にのみ、スピーカ4から第1フ
ィルタ11による阻止帯域の音波が放出されなくなり、
それ以外のとき(パルス信号がローレベルのとき)は、
スピーカ4からは全音声信号に対応する音波が放出され
る。従って、スピーカ4の放送音が、上記第1の実施の
形態よりも自然になるという効果がある。
【0057】更に、スピーカ4から第1フィルタ11に
よる阻止帯域の音波が放出されないのは、周期T=1
〔min〕という時間の間に、上記パルス信号のパルス
幅t=1〔sec〕という瞬間的な短い時間だけなの
で、スピーカ4の放送音がより自然になる。
【0058】なお、本第2の実施の形態においては、第
1フィルタ11と後段増幅器3との間に切換回路9を設
けたが、この切換回路9の配置については、これに限ら
ない。即ち、切換回路9によって上記第1フィルタ11
をバイパスするか否かを切り換えることができるのであ
れば、例えばVCA2と第1フィルタ11との間に上記
切換回路9を介在させてもよい。
【0059】また、ホールド回路10から切換回路9に
対して上記切換信号(パルス信号)を供給し、このパル
ス信号に応じて切換回路9の切換動作を制御するよう構
成したが、これに限らない。即ち、切換回路9からホー
ルド回路10に対してパルス信号を出力し、このパルス
信号に応じてホールド回路10における騒音レベルの保
持動作を制御するよう構成してもよい。
【0060】そして、上記パルス信号の周期T及びパル
ス幅tについては、上記各値に限らない。
【0061】
【発明の効果】本発明のうち請求項1に記載の発明は、
第1の濾波手段により、スピーカから所定の周波数帯域
の音波が放出されないようにしている。そして、第2の
濾波手段により、上記スピーカから放出されないはずの
上記所定の周波数帯域と等価な周波数帯域の音を抽出す
ることによって、放送エリア内の騒音成分を検出してい
る。従って、上記第1及び第2の濾波手段として、放送
エリア内の伝達関数に関係なく、スピーカの放出音に不
自然さを与えず、かつ互いに相反する伝達関数を有する
フィルタを用いればよいので、上述した従来技術とは異
なり、予め放送エリア内の伝達関数を測定する等の煩わ
しい作業を必要としない。また、上記第1及び第2の濾
波手段として、適応フィルタを用いる必要もないので、
上記従来技術に比べて、装置構成を簡略化させることが
でき、ひいては低コスト化を実現できるという効果があ
る。
【0062】請求項2に記載の発明によれば、放送エリ
ア内の騒音は、間歇的に検出される。そして、騒音検出
時にのみ、スピーカから上記所定の周波数帯域の音波が
放出されず、それ以外のときは、全音声信号に対応する
音波がスピーカから放出される。従って、スピーカから
放出される放送音の不自然さを、上記請求項1に記載の
発明よりも和らげることができるという効果がある。
【0063】請求項3に記載の発明によれば、スピーカ
から上記所定の周波数帯域の音波が放出されない期間
は、全音声信号に対応する音波が放出される期間に比べ
て短い。従って、スピーカから放出される放送音の不自
然さを、上記請求項2に記載の発明よりも更に和らげる
ことができるという効果がある。
【0064】請求項4に記載の発明によれば、第1の濾
波手段を高域通過フィルタで形成し、第2の濾波手段を
低域通過フィルタで形成することによって、音量自動調
整装置を実現している。従って、上記請求項1、2又は
3に記載の発明と同様の効果を奏する。
【0065】請求項5に記載の発明によれば、第1の濾
波手段を狭帯域阻止フィルタで形成し、第2の濾波手段
を狭帯域通過フィルタで形成することによって、音量自
動調整装置を実現している。従って、上記請求項1、2
又は3に記載の発明と同様の効果を奏する。
【0066】請求項6に記載の発明によれば、放送エリ
ア内の全騒音成分のうち、複数の狭帯域成分の総和を検
出しているので、この検出した騒音レベルと、実際の全
騒音レベルとの相関が、上記請求項5に記載の発明より
も強くなる。従って、放送エリア内の騒音レベルをより
正確に検出することができ、ひいてはより的確な音量の
自動調整を実現できるという効果がある。
【0067】請求項7に記載の発明によれば、放送エリ
ア内の全騒音成分のうち、低周波成分と狭帯域成分との
総和を検出しているので、この検出した騒音レベルと、
実際の全騒音レベルとの相関が、上記請求項4及び5に
記載の発明よりも強くなる。従って、放送エリア内の騒
音レベルをより正確に検出することができ、ひいてはよ
り的確な音量の自動調整を実現できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音量自動調整装置の第1の実施の
形態を示すブロック図である。
【図2】同第1の実施の形態における各フィルタの周波
数特性を示す図である。
【図3】本発明に係る音量自動調整装置の第2の実施の
形態を示すブロック図である。
【図4】同第2の実施の形態におけるホールド回路から
切換回路に供給する制御パルスの波形図である。
【図5】従来の音量自動調整装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 放送源(ソース) 2 電圧制御増幅器(VCA:レベル調整手段) 4 スピーカ 5 マイクロホン(収音手段) 8 レベル検出器(レベル検出手段) 11 第1フィルタ(第1の濾波手段) 12 第2フィルタ(第2の濾波手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04R 27/00 G10K 15/00 M

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された音声信号を制御信号に応じた
    レベルに調整して出力するレベル調整手段と、 このレベル調整手段の入力側又は出力側に設けられ、上
    記音声信号の所定の周波数帯域のみを阻止する状態に上
    記音声信号を濾波する第1の濾波手段と、 上記レベル調整手段によりレベル調整されかつ上記第1
    の濾波手段により濾波された後の上記音声信号が供給さ
    れ、この音声信号に応じて放送エリアに音波を放出する
    スピーカと、 上記放送エリア内の音を収音して収音信号を出力する収
    音手段と、 上記収音信号の上記所定の周波数帯域と略等価な周波数
    帯域のみを通過させる状態に上記収音信号を濾波する第
    2の濾波手段と、 この第2の濾波手段による濾波済みの信号のレベルを検
    出し、その検出レベルに応じて上記制御信号を生成して
    これを上記レベル調整手段に供給するレベル検出手段
    と、を具備し、 上記第1の濾波手段の出力において、上記音声信号のう
    ち該第1の濾波手段によって阻止された上記所定の周波
    数帯域の信号成分が、上記音声信号のうち上記第1の濾
    波手段を通過した他の周波数帯域の信号成分に比べて十
    分に小さくなる状態に、上記所定の周波数帯域を設定し
    た音量自動調整装置。
  2. 【請求項2】 入力された音声信号を制御信号に応じた
    レベルに調整するレベル調整手段と、 このレベル調整手段の入力側又は出力側に設けられ、上
    記音声信号の所定の周波数帯域のみを阻止する状態に上
    記音声信号を濾波する第1の濾波手段と、 供給される信号に応じて放送エリアに音波を放出するス
    ピーカと、 上記レベル調整手段によりレベル調整されかつ上記第1
    の濾波手段により濾波された後の上記音声信号を上記ス
    ピーカに供給する第1の状態と、上記レベル調整手段に
    よりレベル調整され上記第1の濾波手段によっては非処
    理とされた上記音声信号を上記スピーカに供給する第2
    の状態と、の各状態に交互に切り換わる切換手段と、 上記放送エリア内の音を収音して収音信号を出力する収
    音手段と、 上記収音信号の上記所定の周波数帯域と略等価な周波数
    帯域のみを通過させる状態に上記収音信号を濾波する第
    2の濾波手段と、 この第2の濾波手段による濾波済みの信号のレベルを検
    出し、その検出レベルに応じて上記制御信号を生成する
    レベル検出手段と、 上記切換手段が上記第1の状態にあるとき、その時点で
    の上記制御信号を上記レベル調整手段に供給し、上記切
    換手段が上記第2の状態にあるとき、上記切換手段が該
    第2の状態に切り換わる直前の上記第1の状態にあると
    きの上記制御信号を上記レベル調整手段に供給し続ける
    状態に構成された制御手段と、を具備し、 上記第1の濾波手段の出力において、上記音声信号のう
    ち該第1の濾波手段によって阻止された上記所定の周波
    数帯域の信号成分が、上記音声信号のうち上記第1の濾
    波手段を通過した他の周波数帯域の信号成分に比べて十
    分に小さくなる状態に、上記所定の周波数帯域を設定し
    た音量自動調整装置。
  3. 【請求項3】 上記切換手段が、上記第1の状態にある
    期間の方が、上記第2の状態にある期間よりも、短くな
    るように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の
    音量自動調整装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の濾波手段が、高域通過フィル
    タにより形成され、上記第2の濾波手段が、低域通過フ
    ィルタにより形成されたことを特徴とする請求項1、2
    又は3に記載の音量自動調整装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の濾波手段が、狭帯域阻止フィ
    ルタにより形成され、上記第2の濾波手段が、狭帯域通
    過フィルタにより形成されたことを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載の音量自動調整装置。
  6. 【請求項6】 上記第1の濾波手段が、上記音声信号の
    複数の狭帯域成分のみを阻止し、上記第2の濾波手段
    が、複数の狭帯域成分のみを通過させる状態に構成され
    たことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の音量自
    動調整装置。
  7. 【請求項7】 上記第1の濾波手段が、上記音声信号の
    低域成分を阻止すると共に該低域成分とは別の狭帯域成
    分のみを阻止する状態に構成され、上記第2の濾波手段
    が、低域成分を通過させると共に該低域成分とは別の狭
    帯域成分のみを通過させる状態に構成されたことを特徴
    とする請求項1、2又は3に記載の音量自動調整装置。
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