JPH10510882A - 炭化鉄から鋼を製造する方法および装置 - Google Patents

炭化鉄から鋼を製造する方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 炭化鉄から鋼を生成するための2ステージ型の反応か、分離されかつ相互に関連する二つの反応装置(1,36)内で実行される。第1の反応装置(1)においては、スラグ生成物とともに炭化鉄が供給端(2)に供給される。そして、容器の幾何学的形状、酸素の液面下への導入と炭化鉄の供給による作用、および液体金属浴(9)からのガスの発生によって、反応は十分に混合される。約0.5〜2%の炭素を含有する生成物は第2の反応装置(36)に供給され、該装置(36)内で液面化導入の酸素により精錬される。第2の反応は自己生産的であり、発生した一酸化炭素は第1の反応装置(1)に供給され、該装置(1)において泡状のスラグ内で酸素により燃焼する。このことは、第1の反応装置(1)内で発生した一酸化炭素を含むスラグ内での燃焼後燃焼と、第1の反応により発生するオフガス(排気)のかなりの熱で予熱される炭化鉄とともに、当該反応をも本質的に自己生産的なものにしている。

Description

【発明の詳細な説明】 炭化鉄から鋼を製造する方法および装置 背景 本件出願は、1994年12月20日に出願された米国特許出願第08/359,601 号の一部継続出願である。 〔発明の分野〕 本発明は、密接に連結された二つのステージにおいて、炭化鉄(iron carbide )から鋼を製造する方法および装置に関する。前記ステージは、第1ステージの 反応装置を備えており、該第1の反応装置内では、該第1の反応装置で生成され るエネルギの豊富なガスに加えて、第2ステージの反応装置からのガスを含むエ ネルギの豊富なガスが燃焼させられ、これにより、中間の炭素含有量を有する炭 化鉄合金(an iron-carbon alloy)が生成される。この炭化鉄合金は、最終の所望 の炭素含有量の鋼が生成される第2ステージの反応装置に供給される。 〔関連する従来技術の説明〕 ステラングらによる米国特許第 2,780,537号は、炭化鉄を製造する方法を開示 しており、公知の構造を有する鋼炉内で製品が酸化されて鉄になることを述べて いる。 キャリングらによる米国特許第 2,978,318号は、傾斜・回転式の「カルド」型 の炉内に炭化鉄を含む粉末材料を連続的に供給して鋼を製造することを開示して いる。当該特許は、この供給材料が反応に必要なすべての熱を供給し、工程内に 硫黄を導入しないことを教示している。 ラクインらの米国特許第 3,486,882号は、鋼の連続製法のための工程を教示し ている。この工程は、予め還元された鋼生成材料を精錬容器の溶融浴内に連続し て導入するとともに、容器内に熱発生材料とガス状の酸素とを同時に導入するこ とを含んでいる。この予め還元された鋼生成材料は、40〜100%の間に還元 された鉄鉱石である。また、この材料は、昇温下で容器内に導入されるとともに 、処理に必要な熱条件を提供するように、十分な量の炭素や他の熱発生元素を含 んでいる。 ラーネットの米国特許第 3,527,598号は、予め還元された浸炭ペレットおよび 非浸炭ペレットを使用する反応装置内における連続製鋼工程の実施について教示 している。浸炭および非浸炭ペレットの総炭素含有量は、酸素との反応が、反応 の実行に必要なすべての熱を供給するようなものである。 ステファンズの再発行特許第32,247号は、流体ベッド工程(a fluid bed proce ss)を利用することにより鉄鉱石から炭化鉄を製造する方法を教示している。製 造された炭化鉄は、次に鋼を生成するために、塩基性酸素炉(a basic oxygen f urnace)や電気炉のような製鋼炉に供給される。 ステファンズの元の米国特許第 4,053,301号は、塩基性酸素炉あるいは電気炉 のいずれかの製鋼炉について記述しているが、ステファンズの上記再発行特許は 、「製鋼炉」と広くクレームしている。ステファンズの再発行特許はまた、特許 になるまでの間に、この発明の製鋼工程で使用される製鋼炉の種類が発明の基本 的な新規性と関連性がないということを述べている。したがって、ステファンズ の再発行特許が特許になるまでの経緯は、ステファンズの製法が特殊な製鋼炉に は限定されず、たとえば反応容器のような従来の他の製鋼炉を含み得るというこ とを教示している。 また、ステファンズの再発行特許は、第2欄の第20〜22行において、炭化 鉄の生成およびこれに連続する鋼への転換が「一つの連続する運転」で行われ得 るということを教示している。さらにステファンズは、第4欄の第16〜21行 において、熱い炭化鉄が製鋼炉に直接投入されるとき、工程は「連続しかつ温度 が自動設定されている(auto-thermal)」ということを教示している。ステファン ズはまた、一酸化炭素を約90%含む、製鋼炉からのオフガス(排気)が集めら れ、熱発生のために酸素とともに燃焼させられるということを教示している。 たとえば鉄鉱石から鋼を連続して製法するという考え方は、1989年12月 発行の金属ジャーナル(Journal of Metals)の第30〜35頁に記載されたクノ ーの「ニッケル,銅,鉄のためのQSL反応炉」や、ウオーナーによる1969 年の「WORCRA(連続)製鋼による平炉製鋼法」の第57〜63頁、さらに、19 92年の鉱石・金属および材料学会による「溶融浴に関するサバード/リー国際 シンポジウム」の会報の第83〜101頁で議論されている。 鋼の連続製法のためのクノー法またはクノー・シューマン法は、実際には、鉛 やニッケルのような非鉄金属の製造のためのいわゆる「QSL」法に類似してい る。たとえば米国特許の第 3,941,587号や第 3,988,148号、第 4,085,923号、お よび上述の金属ジャーナルの記事参照のこと。この後者の出版物は、酸化鉄鉱石 から鋼を直接かつ連続的に製造するための閉鎖型反応容器(an enclosed reacto r vessel)について開示している。QSL反応装置は、外気およびガス状反応物 の導入および導出を制限できる閉鎖型システムである。 WORCRA法およびこれに類似した方法は、ルージキらの平炉製鋼法(19 96年,第48〜56頁)に記述されているようなものである。この製鋼法は、 溶融物の上部で発生する一酸化炭素を燃焼させて付加的な反応熱を発生させるた めに、酸素を吹き付ける上部のランスあるいは上部および下部の双方から酸素を 吹き付けるランスを使用している。ルージキの方法は、炭素で飽和した液状の銑 鉄を脱炭するのに用いられている。 1970年9月に東京で開催された鉄および鋼に関する科学技術の国際会議に おいてエー・バーセットらにより説明されたいわゆる「IRSID」法(第60 頁以降に記載)においては、金属浴の上部に酸素が吹き付けられている反応装置 内に銑鉄のような熱い金属が連続して供給されており、これにより、金属の精錬 が非常に速い速度で起こるスラッグ/金属/ガスのエマルジョン(emulsion)が 形成されている。次に、精錬された鋼は、スラッグおよび金属の分離および湯出 しのために傾瀉器(a decanter vessel)に移動する。供給金属の炭素含有量は4 〜5%であり、反応装置の入口から出口にかけて炭素濃度に勾配はない。この製 法はまた、仏国特許第 2,244,822号に記述されている。 ガイガーの米国特許第 5,139,568号は、硬い鉱石材料が供給される反応容器に ついて開示している。鉱石は、下方の高密度の炭化鉄合金あるいは金属の層と、 上方の軽いスラグ層とから構成される溶融金属浴に供給される(第6欄第35〜 37行)。酸素は、液面下のノズルを通って溶融金属内に導入され、炭化鉄の炭 素と反応して、一酸化炭素を生成する。一酸化炭素は、溶融浴上方の蒸気空間内 に入り(第6欄第51〜55行)、蒸気空間内に導入された酸素と反応する。蒸 気空間内で一酸化炭素の燃焼により発生する熱は、反応炉内で反応を連続させる ために必要とされる熱エネルギのほぼ100%を提供するといわれている(第7 欄第11〜22行)。 ガイガーの‘568号特許が教示する構造においては、反応装置の底部を通って 溶融金属内に導入される酸素の量が、反応装置の長さ方向に沿って変化している (第9欄第63〜68行)。このため、炭素濃度勾配が反応炉の長さ方向に沿っ て形成されており、移動端部には低炭素合金が生成されている。炭素濃度勾配が なければ、炭素含有量が十分に低い炭化鉄合金が反応装置の移動端部には形成さ れない。 また、ガイガーの‘568号特許に記述された反応装置では、一酸化炭素反応生 成物が蒸気空間内に入っており、一酸化炭素を燃焼させるために酸素が蒸気空間 内に導入されている。この‘568号特許は、一酸化炭素の燃焼が、蒸気空間内に 導入された酸素とともに起こるということを教示している。溶融浴からの酸素は 、一酸化炭素の燃焼用の酸素源としては「非常に実現性の乏しい」ものである。 十分な熱を生成して工程を自動継続しあるいは温度を自動調整するためには、相 当な量の一酸化炭素および酸素が蒸気空間内で反応しなければならない。したが って、十分な熱を発生させて反応をさらに促進させ、自動継続あるいは自動温度 調整の工程にするためには、すべてのあるいは実質的にすべての一酸化炭素反応 生成物が蒸気空間内に入って、当該蒸気空間内で燃焼しなければならない。 ガイガー特許の反応における全体の熱収支は、当該発明の目的にとっては実質 的に正しいかもしれない。しかしながら、単一容器およびこれに伴う炭素濃度勾 配の必要性についての問題は、工程のどこでエネルギが不足しまたエネルギ過多 であるか、一酸化炭素が燃焼して二酸化炭素になるときのエネルギの解放をいか に制御し回復させるか、ということを熱収支が反映していないということである 。 このような単一の反応装置を連続して運転して所望の低炭素含有量を得るため には、炭素濃度勾配が反応装置の炭化鉄供給端部から導出端部まで維持されてい なければならないということを、ガイガーの‘568号特許は認識している。工程 を熱的に自己生産的にするためには、溶融金属浴内で発生した一酸化炭素を燃焼 させて熱および二酸化炭素を生成するように、反応装置の蒸気空間内に酸素が導 入されなければならないということを、当該特許は教示している。このようにし て発生した熱は、溶融金属浴に実質的に移送されるものと見られており、これは 、熱的に自己生産的な工程を維持するために必要な条件である。 しかしながら、ガイガー特許の開示部分は重大な欠点を露呈している。反応装 置の炭化鉄供給端部においては、優勢な化学反応が吸熱性のものであり、このた め、これらの反応を続行させるには外部からの熱が必要になる。同じ領域では、 ガス発生量が多く、金属浴内で高速の激しい発散が生じており、その結果、十分 に混合された反応領域になっている。反応装置の残りの部分においては、優勢な 化学反応が放熱性(脱炭素性)のものであり、燃焼して二酸化炭素になるときエ ネルギに富んだ燃料を提供する一酸化炭素の発生を伴っている。ガイガーの反応 装置は幾何学的に長い形状を有しているため、炭化鉄が反応装置内に供給される エネルギの不足した領域の近傍以外の位置において、相当な量の一酸化炭素が蒸 気空間内に放出されている。このため、炭化鉄供給領域から離れた位置において 一酸化炭素の燃焼によって放出されたエネルギの大部分は、当該領域には到達し ない。というのは、反応装置の当該領域と残りの表面部分との間の放熱移送要因 (the radiation heat transfer view factor)が低いからである。(この放熱移 送要因は、表面部分間、またはガスと表面部分との間の放熱移送の効果を特徴づ けるために、熱移送の分野で用いられている。)したがって、エネルギの不足し た炭化鉄供給領域において一酸化炭素のエネルギの大部分を利用するという観点 からは、ガイガーの特許に開示された方法では、熱的自己生産性を得ることはで きない。 ガイガー特許のもう一つの問題は、反応装置の炭化鉄供給領域内で直接発生す る一酸化炭素から生じるところの一酸化炭素の燃焼エネルギの利用効率に関する 。ガイガーの工程においては、この一酸化炭素のすべてが反応装置の蒸気空間内 で燃焼されるので、放出された燃焼熱は、浴表面と、蒸気空間を形成する反応装 置のドーム状耐熱壁とに均等に伝搬される傾向がある。このため、反応装置のド ーム状耐熱壁は非常に熱くなり、実際には、水冷設備が必要になるだろう。しか しながら、ドーム状耐熱壁は溶融浴表面よりも表面積が広いので、ドーム状耐熱 壁からは相当の熱損失が生じるだろう。このようにして、直接発生した一酸化炭 素の燃焼により浴に到達するエネルギ量は、発生した総エネルギのほんの一部分 である。こうしたもう一つの要因はさらに、ガイガー特許に記述された工程が自 己生産的には至らないという点を表している。 1992年の鉱石・金属および材料学会による「溶融浴に関するサバード/リ ー国際シンポジウム」の会報の第377〜412頁において、ソーンらは、後方 側での混合を最少にするための底部吹付型連続精錬装置の寸法間の関係に関する 情報を提供している。 〔発明の概要〕 本発明は、上述のステファンズ特許で教示された方法のように、製鋼炉内で炭 化鉄から鋼を製造するための改良された方法を提供する。ステファンズ、キャリ ング、クノーおよびガイガーの各特許で教示された単一ステージの反応容器と異 なり、本発明は、炭化鉄を炭化鉄合金に変えるための二つのステージからなる工 程を提供する。本発明の工程は、分離されかつ密接に連結された二つの反応装置 を用いている。 本発明の一実施態様による第1のステージにおいては、残留酸化鉄を含む加熱 された炭化鉄およびスラグ生成材料が第1の反応装置の溶融浴内に供給される。 溶融し溶解した炭化鉄は、溶融浴内の溶融金属の下層を形成する。泡状のスラグ の分離された層は、浴内の溶融金属の上方に形成される。泡状のスラグは、ガス 状の液体もしくは泡の比較的厚い層で特徴づけられる。 反応装置の底部において液面下のいくつかの酸素導入用羽口を通って、酸素が 溶融金属浴内に導入される。ガイガーの‘568号特許において単一反応装置の長 さ 方向に沿って形成される上記炭素濃度勾配と異なり、導入ガスは、一酸化炭素ガ ス反応生成物とともに、第1ステージの反応装置において濃度勾配のない十分に 混合された溶融浴を獲得するために、高いエネルギを提供する。十分に混合され た反応はまた、容器の幾何学的形状(例えば金属浴の幅対高さの比)によって容 易になる。泡状のスラグを生成させるのに必要な攪拌作用により、溶融浴内に炭 素濃度勾配が形成されないようになる。 第1の反応装置においては、溶融金属浴内で発生しかつ泡状のスラグ内に入っ て泡状のスラグを生成した一酸化炭素を燃焼させるために、少なくとも一つの酸 素の流れが泡状のスラグ内に導入されている。浴内で発生した一酸化炭素の好ま しくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも90%、もっとも好ましく はできるだけ100%に近いものが泡状のスラグ内で燃焼させられる。泡状のス ラグ内の一酸化炭素を燃焼させることによって、反応熱の大部分が泡状のスラグ 内に保持され、溶融金属内に直接戻される。ガイガーの‘568号特許による反応 装置と異なり、第1ステージの反応は、反応装置の蒸気空間内への酸素の導入を 含んでおらず、そこでの燃焼のために蒸気空間内に一酸化炭素が入るのを妨げよ うとしている。しかしながら、本発明の他の実施態様においては、第1ステージ の反応装置の液体金属の脱炭素化を助けるために、該液体金属浴に上方から酸素 が吹き付けられている。 第1ステージの反応装置で生成され、例えば約0.5〜2%の炭素含有量を有 する炭化鉄合金は、第2ステージの反応装置に溶融状態で供給される。第2ステ ージの反応装置の底部において液面下の羽口を通り、溶融金属浴内に酸素が導入 される。第2ステージの反応装置における反応は放熱性のものである。一酸化炭 素および二酸化炭素の混合物である第2ステージの反応装置の反応生成物は、集 められ、冷却されて処理され、第1ステージの反応装置に戻る。このとき、当該 反応生成物は、第1の反応装置の金属浴内で発生した一酸化炭素の燃焼の場合と 同様に、スラグ層から溶融金属浴への良好な熱伝達のために、泡状のスラグ層お よび当該部分の一酸化炭素内に導入されて酸素とともに燃焼するのが好ましい。 (本発明の一実施態様においては、一酸化炭素の一部を燃焼させて、所望の浴温 維持のために要求される付加的な熱を供給するために、酸素が第2ステージの反 応装置の蒸気空間内にも導入されている。)このように、二つの反応装置からな るシステムは、本質的に自己生産的であることが保証されている。第2ステージ の反応装置からの生成物は、炭素含有量がたとえば約0.01〜0.5%の炭化 鉄合金(鋼)である。 〔図面の簡単な説明〕 FIG.1は、本発明による製鋼設備の投影図である。 FIG.2は、炭化鉄システムの温度−組成図(状態図)であって、本発明の 中間炭化鉄合金の温度および組成に対応して、液相線により炭化鉄合金の範囲を 示している。 FIG.3は、第2ステージの反応装置の一部における速度分布図であって、 液面下の羽口領域における高速の金属浴の速度を示している。 FIG.4は、本発明による第1ステージの反応装置の平面図である。 FIG.5は、図4の5−5線に沿って切断した第1ステージの反応装置の側 面断面図である。 FIG.6は、図4の6−6線に沿って切断した第1ステージの反応装置の端 面断面図である。 FIG.7Aは、本発明の第2ステージの反応装置の正面断面図である。 FIG.7Bは、第2ステージの反応装置の平面断面図である。 FIG.8は、酸素導入用の羽口を備えた第2ステージの反応装置内において 金属の滞留時間に関するグラフである。 〔好ましい実施態様の説明〕 FIG.1において、符号1は、長く延びかつ耐熱壁を有し、供給端部2およ び出口端部3を有する第1の反応装置を示している。たとえば、91%のFe3 C,5%のFe34,3%のSiO2および1%のFeの組成を有する炭化鉄が 、たとえば550°Cの予熱温度に加熱される予熱器6からライン4を通って 供給され、さらに、窒素あるいは二酸化炭素の流れ5によって、第1の反応装置 1の金属浴9内に直接運ばれる。第1の反応装置1においては、炭化鉄の溶融お よび溶解が、当該装置内で十分混合された反応に大いに寄与する。石灰のような スラグ生成材料が、符号7で示される適切な装置を通じて導入される。また選択 的に、鋼のスクラップが符号8から導入される。溶融金属浴9は反応装置1内に 保持されており、泡状のスラグ層11がその上に重ねられている。反応装置1の 導入端部近傍にはバーナー12が取り付けられており、該バーナー12には、ラ イン13を通って酸素が、またライン14を通って炭化水素燃料、例えば天然ガ スのような燃料が供給される。バーナー12は、必要なときに余分な熱を供給し て、スクラップを加熱または溶融し、あるいは始動時に反応装置1を加熱するの に用いられる(あるいは、始動目的のためには、取瓶またはアーク式電気炉のよ うな外部供給源から液体金属が導入される。)脱炭用の酸素は、炭化水素ガス( たとえばメタン)のような熱を吸収して分解するガスや、二酸化炭素、アルゴン 、窒素あるいは蒸気のような他の冷却ガスで覆われた複数の羽口17にヘッダー 16を通って導入される。脱炭用の酸素を導入する羽口は、金属浴の境界線の上 方または下方のいずれか一方に、あるいはこれら双方に設けられる。脱炭用の酸 素の全部または一部は、浴上方に配置されかつ金属浴上に衝突する高速のジェッ トを作り出す、図示しない一つまたはそれ以上のランス(lances)に供給される 。後燃焼用酸素は、泡状のスラグ内において溶融炭化鉄浴の上方で発生した一酸 化炭素を燃焼させて二酸化炭素にするために、一つまたはそれ以上のライン18 を通り、反応室壁面のランスに供給される。これらのランスは、壁面を貫通する 図示のランスのように種々の構造を有しており、あるいは可動式のランスが反応 容器の開口部に挿入される。反応装置1の一端部側の壁面にはバーナー19が設 けられており、該バーナー19にはライン21を通って酸素が、またライン22 を通って(わずかな量の二酸化炭素とともに)一酸化炭素が供給される。必要で あれば、バーナー19には、ライン20を通って補充燃料ガスが供給される。主 にCO2から構成され、水蒸気とCO(後燃焼の程度による)を含むオフガス( 排気)は、たとえば約1700°Cの温度で流通管23により取り除かれる。泡 状のスラグ内で燃焼されない余分のCOは、外部で燃焼して0%のCOになる。 オフガスは、後燃焼チャンバ/熱交換器24内でたとえば約1100°Cの温度 にまで冷却される。後燃焼チャンバ/熱交換器24には、冷却水がライン10を 通って導入され、ライン15から導出されている。一部冷却されたガスは、ライ ン26を通って予熱器6に入り、そこから、ライン27を通ってバッグハウス2 8に入る。CO2に富む清浄なオフガスは、バッグハウス28からライン29を 通ってファン31および送風管(stack)32に送られる(あるいは、オフガスは 他の使用もしくは販売目的のために集められる)。バッグハウス28からの固形 分は、第1の反応装置1への再導入のために、ライン33を通って炭化鉄供給ラ インに戻る。 スラグは、第1の反応装置1の金属出口端部に配置されたスラグポート34( FIG.5,FIG.6)からたとえば連続的に取り除かれる。 第1の反応装置1内でスラグが取り除かれた炭化鉄生成物は、耐熱壁を有する 長く延びた第2の反応装置36の供給端部に供給される。あるいは、中間の炭素 含有量を有する炭化鉄合金は、符号45で示すように、第1ステージの反応装置 から取り除かれ、図示しない適当な容器内に集められる。 第1の反応装置1の炭化鉄生成物が第2の反応装置36に供給されるとき、ガ スで覆われた液面下の複数の羽口38にヘッダー37から酸素が導入される。大 部分はCOから、具体的には80%もしくはそれ以上のCOから構成されるオフ ガスは、たとえば約1630°Cの温度で集められ、ライン39を通って二次熱 交換器41に送られる。この二次熱交換器41には、冷却水がライン25を通っ て導入されるとともにライン30を通って導出されている。予熱されるべき酸素 は、ライン35を通って交換器41に導入されるとともに、該交換器41からラ イン21を通って第1の反応装置1のバーナー19に送られる。約300°Cの 温度に冷却された約20psigの圧力の一酸化炭素は、ライン22を通ってバ ーナー19に入る。第2の反応装置36で発生した蒸気は、ガスとともに第1の 反応装置1まで進む大部分細かな鉄の滴である。もし大きな粒子が存在していれ ば、たとえばホットサイクロン(図示せず)の使用によって取り除くことができ る。第2の反応装置36内の浴温を維持する必要があれば、図示しないランスを 通って酸素も導入され、一酸化炭素の一部を燃焼させる。これにより、浴に熱が 与えられる。最終の鋼の製品は、たとえば約1670°Cの温度で、符号42で 示すように反応装置36を出て、取瓶43で集められる。 運転前に第2ステージの反応装置の内部を予熱するための、符号40で示すよ うな酸素燃料燃焼装置を備えた設備と、必要な場合に燃焼ガスを大気に逃がすた めの設備とが設けられている。 本発明においては、固体の炭化鉄を液状の鋼に変える工程が、段階的熱収支の 観点から分析されている。FIG.1に示し上述したように、工程が、分離され かつ密接に連結された二つの反応装置を含む二つの別個のステージに分離されて いなければならないということが確定している。第1ステージの反応装置におい ては、好ましくは予熱された炭化鉄材料が、主にシリカやアルミナである派石材 料(the gangue materials)で泡状のスラグを形成するのに必要となる酸素および 十分なフラックス(flux)とともに、液状の炭化鉄浴内に導入される。炭化鉄材料 は、好ましくは連続して導入されるが、第1の反応装置内の溶融金属浴の液面が 対応して上昇および下降するように、断続的に導入するようにしてもよい。炭化 鉄材料は、一般に、表1で与えられるような範囲の分析結果を有している。炭化 鉄材料は、粒子の大きさが0.01〜2mmの範囲になるように、細かく分割さ れる。 酸素を同時に導入することにより、溶融金属浴内で炭素が炭化鉄から一酸化炭 素に酸化されて、熱を供給する。浴内の炭素量は、炭化鉄と酸素の量を化学量的 に一致させることによって、定常状態値に維持される。 第1の反応装置からの生成物は、典型的には1490°Cの温度で炭素含有量 が0.5〜2重量%(とくに約1〜2重量%)の組成を有し、FIG.2の領域 Aで示すように、炭化鉄状態図の液相線の上方に常時位置する液状炭化鉄合金の 好ましくは連続する流れである。この流れは、第2ステージの反応装置に導入さ れる。 第2ステージの反応装置においては、液体金属の炭素含有量が、製造されるべ き鋼製品の所望の炭素含有量、たとえば0.01〜0.5%にまで下げられる。 このような処理は、金属好ましくは金属の液面下に酸素を導入して、COおよび CO2の混合ガスを放熱反応で発生させることによって達成される。このように して、約1670°Cの温度で鋼を取り出すことができる。 第2ステージの反応装置においては金属浴の縦方向すなわち長さ方向の後方側 の混合が、最少にされており、第2ステージの反応装置の炭素勾配がいくつかの 手段によって提供されている。第1に、中心部の流れ(plug flow)を惹起させる ために、容器の長さが他の二つの寸法よりもかなり大きくなっている。第2に、 溶融金属から炭素を取り除くのに必要な酸素が、反応装置の長さ方向に沿ってた とえば均等に間隔を隔てて配置された底部の羽口を主に通って供給されている。 導入されたガスは、縦方向後方側の混合の抑止力としても作用する鉛直方向の流 れをガス導入部分上方の溶融金属内に引き起こす。第3に、後方側混合の流れを さらに最少にするために、浴の深さ、幅および羽口間の間隔の間にいくつかの関 係が成立している。第4に、方向を変えたり逆方向に進む流れを減少させるため に、炉の出口に向かう前進方向の十分な流れを金属浴が有するように、第2ステ ージの反応装置の処理量が十分に高くなければならない。第2ステージの反応工 程は、時間当たり約50〜150あるいは200トンの液体金属を処理できるよ うに設計されている。これより処理量が少ない場合には、後方側混合や高い熱損 失等の運転上の問題が発生している。 第2ステージの反応装置に潜在するもう一つの問題は、反応していない溶融浴 を通って金属浴上方のガス雰囲気中に導入ガスの一部が吹き抜けるのを防止でき るほど溶融浴の深さが十分でない場所で、ガスの「吹き抜け(blowthrough)」の 現象が起こることである。本発明は、このような問題を克服するほど十分な溶融 浴深さを提供している。 第2ステージの反応装置からの一酸化炭素は、鋼と同じ温度であるたとえば約 1670°Cで容器を離れるとともに集められて清浄化され、その後、酸素とと もに第1ステージの反応装置内に燃料として導入され、第1ステージの反応容器 の泡状スラグ内で燃焼して二酸化炭素になる。第2ステージの反応装置内で生成 され還元する一酸化炭素の大部分は、炉の上流で生成されている。したがって、 浴全体にわたって還元ガスを提供できるように、流通ポートは、反応装置の金属 出口端部近傍に配置されているのが好ましい。第1ステージの反応装置内で第2 ステージからの一酸化炭素を燃焼させること、および泡状のスラグ内でこの燃焼 を実行させるための本発明による設備は、たとえば炭化物材料がその導入前に5 50°Cにまで加熱されるのであれば(この加熱は第1ステージからのオフガス 中の相当の熱を使用することによってなされるのであるが)、必要な燃料を何ら 補給することなく、第1ステージ(および二つの反応装置からなるシステム)の エネルギ収支を本質的に自己生産性のものにしている。炭化物があまり転化され ず、炭化物がたとえば15%の磁鉄鉱を含んでいる場合には、第1ステージの反 応はあまり自己生産的にはならない。このような場合には、あるいは少量の冷た い鋼のスクラップが第1ステージの反応装置に追加導入される場合には、エネル ギ不足を補うために、容器内で燃焼されるたとえば天然ガスやオイル、石炭の形 態をとった補充エネルギの供給が必要になる。これらの必要な補充エネルギ量は 、第1ステージの反応装置の設計に大きな変化をもたらすほど大きなものではな い。 第1ステージのスラグ内の後燃焼度(a post-combustion degree)が0.7の場 合の種々の条件設定下における段階的熱収支の例が、表2ないし表5で与えられ ている。後燃焼度とは、第1ステージの容器内に導入され、スラグ内で二酸化炭 素に変えられる総一酸化炭素量の比のことである。表6ないし表9は、表2ない し表5と概略同じ状態について示しているが、第1ステージのスラグ内における 後燃焼度が0.9の場合である。 表2ないし表9の計算で使用した熱損失は、耐熱性のライニングを有する同様 の大きさの容器についての経験則に基づいている。 炭化物材料の予熱は、加熱ガスおよび炭化物を対向させて流しつつ交互に運ぷ ための平行溝を備えた熱交換器、たとえば二次加熱の熱交換器6内において、第 1ステージの反応装置からの完全燃焼したオフガスを使用することにより行われ る。大量の炭化物は、高温のガスが隣接する溝の中を流れた状態で溝の中を鉛直 方向に流れることによって予熱される。大量の炭化物材料の熱伝導率は、約1. 5×2×5mの寸法の熱交換器において毎分2000kgが予熱されるようなも のである。 第1および第2ステージの双方で発生した一酸化炭素の燃焼熱を利用する上で の第1ステージにおける大きな問題は、気相におけるエネルギの金属浴への移行 率である。真っ直ぐに設置されかつ傾斜可能で、一般に円筒状のコンバータであ る塩基性の酸素炉の結果から、一酸化炭素が完全燃焼して二酸化炭素になる潜在 的な化学エネルギのわずか11%ほどがこの酸素炉内の金属浴で回収されるにす ぎないというのは明らかである。というのは、排ガスの上方への流れがあり、ま た、水冷されたフードの熱吸収効果(the heat sink effect)があり、さらに、 工程の大部分において0.2%以上の高炭素を含有し、これによりブローサイク ル(the blowing cycle)を通じて金属・スラグのエマルジョン(emulsion)の近傍 に全然二酸化炭素が残らないようにする金属・スラグのエマルジョンとガスとの 密接な接触があるからである。このことは、大量の炭化鉄供給から自己生産性の 工程を実行する上で、塩基性の酸素炉を、不可能ではないにしても困難なものに している。アーク式電気炉においては、金属浴から発生する一酸化炭素の後燃焼 が生じ得るが、浴の断面積が非常に大きいので、浴で発生した一酸化炭素を燃焼 させるのに必要な酸素が炉の中央または逆側までゆき渡るのは難しく、一酸化炭 素が酸化して二酸化炭素になる潜在的な化学エネルギの全体利用は難しい。大き な浴面積は、後燃焼を実行するための泡状の深いスラグ層を提供するのを困難に している。また、電気炉の壁および天井が水冷されているため、炉からのエネル ギが急激に吸収されている。したがって、塩基性の酸素コンバータも電気炉も熱 伝達効率に関しては最適なものではない。 高い熱伝達効率は、他の炉において実現可能であり、DIOSやHIsmel tのような鉄鉱石の溶融・還元工程から得られるデータによって実証されている 。これらの溶融工程では、精錬所内での鉱石の還元および石炭のガス化により発 生する一酸化炭素の後燃焼からエネルギを発生させることが必要であり、また供 給材料の加熱と鉄鉱石を還元して金属の鉄にする吸熱性の反応とに要求されるエ ネルギを供給するために、金属浴およびスラグへ燃焼熱を伝達させることが必要 である。これらのデータは、スラグ・金属浴システム内で熱伝達能力の一手段を 提供している。T・茨城らによる「鉄および製鋼業者(1990年12月発行, 第17巻第12)」の記事で報告されたデータから計算すると、DIOSシステ ムでは、2Gcal/hr/m2(2×109cal/hr/m2)またはそれ以 上の熱の流れが得られた。 スラグおよび金属上方の領域において気相からの燃焼エネルギの伝達もまた実 現され得るが、スラグから金属への伝達ほど強いものではない。気相からスラグ および金属間の層への伝達に必要なエネルギ量を比較したものを表10に示す。 表10から分かるように、気相(ガス)からスラグへの熱量はスラグから浴へ の熱量よりもかなり低く、気相からスラグへの熱伝達に頼ることは、非常に大き な容器を必要とする。したがって、手頃な大きさの容器にするためには、後燃焼 反応のエネルギを直接スラグ層内に最大に開放することが必要である。 上述のように、第1ステージの反応装置の金属浴内においては、何ら化学的濃 度勾配を維持する必要がない。浴内に大量に一酸化炭素ガスが発生し、炭化鉄が 溶融し溶解していることにより、エネルギ強度が非常に高く、浴が絶えず十分に 混合される。表11は、第1ステージの反応装置のために計算された典型的な混 合エネルギ強度を示している。 第1ステージの反応装置は、炭化鉄、酸素および燃料の連続的供給とともに、 金属およびスラグの連続的導出により、連続的に運転されているのが好ましい。 (なお、炭化鉄材料が連続して追加される初期の最低限の液体供給量の一回分を 供給して、中断して取り出されるまでの間容器内の金属量を着実に増加させるよ うにするセミ・バッチ方式で運転されてもよい。このような運転方式は、いくら か深い容器を必要とする。)第1ステージの反応装置は、ガス、スラグ、金属浴 という三つのサブゾーンを有していると考えられている。安定状態においては、 各ゾーンは、満足されなければならないエネルギ収支を有している。金属浴の場 合、固体の炭化鉄は浴内に直接導入されており、酸素は液面下の羽口から導入さ れている。炭化鉄中の炭素が、酸素によって連続して酸化されて一酸化炭素にな り、金属層内に熱を発散するとしても、炭化物を溶融,溶解する溶解熱(the hea t of solution)およびかなりの熱を発散するほどではない。したがって、スラグ 層から金属層まで熱が伝達されなければならない。この熱は、後燃焼ランスおよ びバーナーによりスラグ層内で一酸化炭素を燃焼させて二酸化炭素にすることに より、生じなければならない。バーナーは、好ましくは第2ステージの精錬容器 から回収された一酸化炭素を燃焼させ、あるいは天然ガスのような他の燃料を使 用する。スラグは、容易に気泡を生じかつスラグ泡内で燃焼が発生し得る組成を 有しているのが好ましく、これにより、金属層に簡単に伝達され得る燃焼熱をス ラグ層内に保持する。第1ステージの反応装置の蒸気空間内における酸素には限 りがあるので、泡状のスラグ内で燃焼されない一酸化炭素は、反応装置の外部す なわち上述の後燃焼チャンバ/熱交換器24内で燃焼される。サブゾーンのエネ ルギ収支の計算は種々の運転条件についてなされており、ゾーン間の熱収支を満 足させるのに必要な熱を伝達させるために要求されるゾーン間の面積が同様に計 算されている。これらの面積に基づいて、与えられた生産率に達するのに必要な 容器のサイズが定められる。表10はこのような計算の例を示している。 第1ステージの反応装置の金属浴内における炭素濃度は、第2ステージの反応 装置への導出および移送に要求される濃度に維持されている。第2ステージの反 応装置は、導管型の連続精錬容器であって、液面下にある一連の酸素導入用羽口 と、金属が一つの羽口から他の羽口に流れるときに好ましくは炭素含有量が着実 に減少している炭化鉄合金とを有している。あるいは、第2ステージの反応装置 は十分に混合された反応容器であって、炭素含有量を鋼製品の所望の値に常時維 持するために、金属浴内に酸素が連続的に導入されていてもよい。さらに、第2 ステージの反応装置はセミ・バッチ方式の反応装置であって、第1ステージの生 成物およびガス状酸素が着実に入力されるにも拘らず、重量および炭素含有量が 所望の鋼の1回分の大きさおよび組成に等しくなるまで導出されないようになっ ていてもよい。これら三つのすべての場合において、一酸化炭素ガスは、第1ス テージの燃料として使用するために、空気で希釈されることなく集められる。 たとえば、(1)第1ステージから入ってくる炭化鉄の液体中の炭素含有量が約 1.35%で、温度が約1520°Cであり、最終の鋼の炭素含有量が約0.0 5 %で、鋼の温度が約1670°Cである場合、あるいは、(2)第1ステージから 入ってくる液状合金の炭素含有量が約1.0%で、温度が約1500°Cであり 、鋼中の炭素含有量が約0.05%で、鋼の温度が約1650°Cである場合に は、何ら補充燃料を必要とすることなく、第2ステージの放熱性の反応は自己生 産的である。第2ステージが自己生産的になる組合せは、第1ステージから入っ てくる炭化鉄の液体についてFIG.2の領域Aで示される温度および組成の一 般的な範囲内で、このように多数存在する。その他の場合において、熱がさらに 必要とされる場合には、一酸化炭素の一部を燃焼させるために、後燃焼用酸素が 第2ステージの反応装置の蒸気空間内に導入される。 一酸化炭素を多量に含むガスは、鋼の浴内で生成されかつ好ましくは気相に酸 素が加えられていないので、第2ステージの反応装置を鋼の温度にしておく。も し連続流入式反応装置が用いられるのであれば、酸素導入用羽口が約1.0〜1 .5m間隔で配置される。また、後方側での混合を防止するために、中心部を通 る金属の流速が少なくとも毎分約0.5〜1メータであるような断面積を金属の 流路が有していなければならない。このような容器の一部における混合パターン がFIG.3に示されている。同図に示すように、図示された上方への速度が各 羽口の直近上方の金属に作用しており、各羽口の上方にそれぞれ立ち上がる金属 の液柱の回りを循環する明確なパターンが存在している。このようなパターンは 、容器の幾何学的形状によって与えられる金属の前方への十分な流れとともに、 反応装置内の後方側での混合を効果的に最少に抑えて、浴内の炭素濃度勾配を確 立する。 第2ステージの反応装置は周囲を完全に覆われており、このため、浴から発生 した一酸化炭素は、大気や他の酸素供給源にさらされることなく集めることがで きる。第1ステージの反応装置と同様に、第2ステージの反応装置もまた、熱損 失を最少にするために耐熱性の壁を有している。 もし第2ステージの反応装置が半連続方式で運転されるのであれば、金属導出 孔を断続的に開閉するための手段が設けられなければならない。この場合には、 反応装置の一端から他端にかけて炭素濃度勾配を維持する必要はなく、容器は、 十分に混合された反応装置として機能し得る。 上述の例示されたデータを用い、表2に示された条件に基づいて、炭化鉄から 毎時50,000kgの鋼を生産するシステムが設計された。FIG.4ないし FIG.6には、対応する第2ステージの反応装置と関連してこのようなペース で鋼を生産でき、約1630°Cの温度で約0.05%の炭素を含有できる模範 的な第1ステージの反応装置が示されている。FIG.4に示すように、第1ス テージの反応装置は平面視概略矩形状をしており、FIG.6に示すように丸い 底部44を有している。第1ステージの反応装置は、たとえばFIG.6に示す ように傾斜可能であって、ローラ46の上に載置されており、モータ49(FI G.5)からギヤボックス48を介して駆動軸47により傾斜するようになって いる。反応装置のこの傾斜作用により、液面下の羽口17のメンテナンスや修理 、炉の壁の張替え等が容易になっている。 耐熱壁を有するFIG.4の反応装置1は、スラグ境界線において約2mの内 側幅および約5mの内側長さを有している。定常状態の運転時には、底部の最下 点から金属浴表面までの距離は約0.7mである。底部の下側の点からスラグの 頂上部までの距離は約2.5mであり(定常状態の運転下ではスラグ泡の深さは 金属浴を超えてわずか2.0mしかない方が好ましい)、底部の下側の点から天 壁の内側までの距離は約4.0mである。 単純な鋼管である一本のランス51を通り、定常状態で毎分1000kgの炭 化鉄(表1)の供給が連続的に維持される。このように時間当たり多量の炭化鉄 を導入しつつ中心部の流れで第1ステージの反応装置を運転するのは、困難であ るかもしくは不可能である。実際のところ、上述のように、炭化鉄を直接溶融金 属内に導入することは、第1ステージの反応装置内での十分に混合された反応に 大いに寄与する。上でも述べたように、このことは、ガイガー特許第 5,139,568 号のもう一つの欠点でもある。ランス51は伸縮自在であり、運転時には金属浴 の液面下、たとえばスラグの少なくとも30cm下方に配置される。高密度の炭 化鉄層の流れは、1ポンドのキャリアガスに対して100ポンドの炭化鉄という 典型的な比率で維持される。キャリアガスは、好ましくは二酸化炭素もしくは窒 素である。浴内の金属重量は、定常状態で32トンである。 第2ステージでの酸素との反応による一酸化炭素を毎時1200Nm3まで燃 焼させることができるバーナ19が、底部の下側の点から約2.3m上方の反応 装置端壁(第2ステージの反応装置近傍側)に配置されており、約30°の角度 で下方に向けられている。天然ガスが毎時約5×106Kcalの最大総エネル ギ入力率で一酸化炭素を置換できるように、バーナ19は天然ガス供給ライン2 0にも設けられている。 一酸化炭素バーナの逆側端部には、同様の方式で天然ガス/酸素バーナ12が 設置されており、該バーナー12は毎時0〜5×106Kcalのエネルギ入力 率が可能である。 炉の底部において液面下には、ガスで覆われた4〜8個の羽口17が配置され ている。これらの羽口は、各羽口間で均等に分担された毎分約6.8〜8.0N m3の天然ガスあるいは毎分約10.2〜11.2Nm3の二酸化炭素もしくは窒 素を羽口冷却剤として連続して導入するとともに、各羽口間で均等に分担された 毎分約40.8〜45Nm3の酸素導入を連続して行う。 たとえば金属浴の約1メータ上方すなわち泡状のスラグ層内において反応装置 1の側壁には、各ランス間で均等に分担される毎分約35Nm3の酸素導入を行 う4〜8個の後燃焼用ランス18が配置されている。これらのランスは、たとえ ば約25〜30°の角度で金属浴に向かって下方に傾斜しており、スラグ相内に 延びている。導入された酸素は、第1ステージの反応により生成した一酸化炭素 を泡状のスラグ内で後燃焼させて二酸化炭素にするのに寄与する。 金属は導出ポート52から連続して取り出されており、定常状態の運転中は、 金属浴の液面は約0.7メータに維持されている。 主に二酸化炭素である炉内のガスは他のガスとともに、外気の著しい進入を防 ぎかつ流通ダクト23に接続されスライドシール53(FIG.4,FIG.5 )を通じて、第1ステージの反応装置から取り除かれる。 反応装置は、金属の取出し、ガスの導入および排ガスの排出が外気の実質的な 侵入なしに実現され、これにより排出ガスの取扱いおよび窒素酸化物の生成に対 する投資を削減できるように、設計されている。 耐熱壁の補修を容易にするために、反応装置の上半分を交換可能にしたものが 設けられる。 中間炭化鉄合金(1.0〜1.5%の炭素を含む典型的な組成および1490 〜1540°Cの温度で)が、スラグを含まずに温度損失ができるだけ少ない状 態で、第1ステージの反応装置から第2ステージの反応装置に移送される。この ため、第1ステージからの溶融金属は、たとえば傾斜可能な細長い二股の容器ま たは中間保持容器(図示せず)を通って移送される。あるいは、溶融金属もしく はその一部は、回収されて銑鉄もしくは微粒子のいずれかの形態で凝固される。 第1ステージの反応装置の熱収支は、表6で説明した条件に対して、以下の表1 2で与えられる。 耐熱壁を有する第2ステージの反応装置36は、(1)ガスで覆われた底部の羽 口38から酸素を溶融金属の流れの中に導入することによって、第1ステージで 生成した液状の炭化鉄合金から炭素を除去し、(2)第1ステージの燃料として使 用するために、炭素および酸素の反応により生成した一酸化炭素ガスを集め、(3 )続いて行われる鋳造のために温度および組成を調整すべく、鋼の一様な流れを 取瓶43内に取り出す、という目的のために設けられている。模範的な第2ステ ージの反応装置のさらに詳細な図がFIG.7AおよびFIG.7Bに示されて いる。これらの図において、容器の長さは他の二つの寸法よりもかなり大きくな っており、底部の酸素導入は、底部中心線に沿ってたとえば1.06m間隔で配 置されかつ6つの処理ゾーンを画成する6個の羽口38から行われる。好ましく は各羽ロゾーンの溶融金属内に実質的に均等のエネルギを発生させるために、い くつかの羽ロゾーンへの酸素流量(Nm3/min)は異なっている。たとえば 、各ゾーンへの酸素流量は以下の通りである。 ゾーン1,4.04;ゾーン2,2.18;ゾーン3,1.39; ゾーン4,1.74;ゾーン5,1.39;ゾーン6,2.12 保護ガスとして、毎分0.15〜0.23Nm3の天然ガスあるいは毎分0. 38〜0.58Nm3の二酸化炭素、窒素もしくはアルゴンか各羽口に流入する 。化合していない水素の蓄積と、その結果として、メタンの冷却剤とともに使用 すると発生するような爆発の危険とを回避するために、第2ステージの反応装置 においては、二酸化炭素が好ましい羽口冷却剤である(これに対して、第1ステ ージの反応装置では、泡状のスラグ内に吹き込まれる酸素は水素と化合して水を 生成する)。第2ステージの反応装置における酸素導入用羽口の上記個数および 間隔は、後方側での混合および吹抜けの問題を回避するために炉内溶融金属の滞 留時間の保持と所望の脱炭レベルの達成との間において、この例では最適のもの である。FIG.8は、溶融滞留時間を第2ステージの反応装置の羽口の個数と 関連づけて示している。ここでは、第2ステージの反応装置に導入される中間炭 化鉄合金の炭素含有量が1.5重量%であり、最終炭化鉄合金の炭素含有量が0 .01〜0.5重量%である。ここに示されるように、この最終炭素含有量のた めの最短滞留時間は、約6個の羽口で達成されている。上に示したように、各羽 口への酸素の流れは、反応装置の入口から出口端部までの所望の炭素勾配を維持 するのに必要なように、別々に制御されている。いずれの場合であっても、鋼の 浴内に導入される総酸素量は、浴の炭素量を所望の値まで減少させるための本質 的な化学量にある。最後の2個の羽口については、たとえば毎分約0〜1.5N m3のアルゴンの導入のための設備も設けられている。 模範的な第2ステージの反応装置は、FIG.7AおよびFIG.7Bに示す ように、金属の流れを助けるために、下流方向に緩やかな(たとえば約1%の) 勾配を有しており、また、反応装置の出口端近傍の第2の流路61より広くて深 い第1の耐熱性流炉60を反応装置の供給端部近傍に有している。たとえば、第 1の流路60であるゾーン1および2の内側寸法は、当該領域の液体金属浴の寸 法を限定するものであるが、約1.02mの幅と0.61mの深さと約2.77 mの長さとを有している。第2の流路61であるゾーン3ないし6は、約0.6 1mの流路幅と約0.41mの浴深さと約4.11mの長さとを有している。こ のような容器は、反応装置の長さ方向に沿って中心部における溶融炭化鉄合金の 連続した流れを調整するために用意されている。第2の狭い領域61における中 心部の流速は毎分約0.5〜0.6mであって、総金属流量は毎時約51,00 0kgである。このような反応装置の設計はまた、液体金属浴の振動(sloshing :液体金属表面の共振波)を減少させる。金属は、1450°Cと1550°C との間の温度、好ましくは約1520°Cの温度で第2ステージの反応装置に入 り、約1630°C〜1670°Cの温度で反応装置を出る。 表6に基づいた、上述の例による第2ステージの段階的熱収支は、以下の表1 3に与えられている。 第2ステージの反応装置36は、第1ステージの反応装置の場合と同じように 、反応により生成した一酸化炭素を燃焼させないように、外気の侵入を防止する よう設計されている。したがって、溶融金属の導入および導出のいずれも、第1 ステージの反応装置と同じように、液面下の導出孔あるいは管(siphons)を通し て行われる。 溶融金属の温度であるたとえば約1630°Cで第2ステージの反応装置36 を出るガスは、たとえば約20psigの圧力で第1ステージの一酸化炭素バー ナ19に供給できるような状態にまで水冷器41で冷却される。上述のように、 第2ステージの反応により生じる蒸気は本質的に純鉄であり、細かく(たとえば 約1ミクロンにまで)分割された形態では自然発火性を有している。このため、 酸素が存在していると約100°C以上の温度で燃えるので、外気または他の酸 素源がこの物質に接触するのを防止するための注意が払われなければならない。 第2ステージの工程への供給は、溶剤がもしあったとしてもほとんど必要でな いほど不純物を含まないものである。第2の反応において生成される少量のスラ グは、たとえば第2ステージの反応装置の流路の供給端部から定期的に取り出さ れる。 一つの収集容器から他の収集容器への切替えに合わせるためにあるいは第1ス テージからの材料供給に遅れがある場合に、金属の流れは短時間止められる。 上述の例では、収集用の取瓶43は60,000kgまでの鋼を収容すること ができ、鋼の温度を約1600°Cに維持することができる。このため、取瓶4 3には、バーナが挿入された図示しないカバーが取り付けられている。 第2ステージの反応装置が突然空になることに対しては、図示しない二股の導 出用溝(runner)を使用することによって対応している。 一酸化炭素および二酸化炭素の連続分析のために、第1および第2ステージの 反応装置の双方から排ガスのサンプルを抽出するための設備が設けられている。 流量計および制御装置が、すべての酸素および天然ガスのラインに設けられてお り、ガス分析装置から流量制御装置に至るまでプログラムロジックコントローラ (programmed logic controller:PLC)により動的フィードバックが形成されてい る。 二段階の反応は、本発明による炭化物から鋼への工程の効果的な運転にとって 非常に重要である。上記具体例において説明したように、第1ステージの反応装 置は十分に混合された反応装置であって、その必要はなく実際には不可能なこと ではあるが、単純化された熱収支および工程の制御をもたらすところの長さ方向 に沿った組成勾配を維持している。第2ステージの反応は十分に混合された反応 として行われ得るものの、反応装置の入口端から出口端にかけて炭素勾配を保持 する中心部の流れ(plug flow)すなわち層流(laminar flow)であるのが好まし い。この第2ステージの反応により発生する一酸化炭素の少なくとも大部分が、 、第1ステージの反応装置内において、好ましくは第1ステージの反応装置内の スラグ層から溶融金属層への最も効果的な熱伝達のために泡状のスラグ層内にお いて、燃焼するために集められるということは必要なことである。このようにし て、第2ステージの反応により発生した一酸化炭素から最大のエネルギが引き出 され、第1ステージの反応もまた、本質的に自己生産的に行われ得るようになる 。 表6に基づいた、本発明による工程の上記例に対応する全材料収支は以下のよ うになる。 実際的な商業ベースの生産では、第1および第2の反応装置からなる単一のユ ニットは、毎時25〜200メートルトン、とくに50〜150メートルトンを 生産することができる。大量生産ベースでは、このようなユニットのいくつかが 並列に配置される。 第1ステージの反応装置への1回分の供給量は、スクラップや銑鉄、予め還元 された鉱石のような炭化鉄材料以外の成分を50%まで含み得る。この場合、も し1回分の供給量のうちに非炭化物の部分が相当あれば、たとえば天然ガスやオ イル、石炭を燃焼させることによる補助エネルギの供給が一般に要求される。 工程を別個の二つのステージに分離するとともに、連続定常運転時に第1ステ ージの濃度勾配を維持する必要をなくすことによって、工程の操作および反応容 器の設計がかなり単純化される。十分に混合された工程を操作するのは非常に容 易である。このように工程の段階を分離することによって、第2の精錬段階で発 生したガスのエネルギが、第2の段階の反応を自己生産的なものにするのに必要 でなく、第1の溶融段階を自己生産的なものにするのに必要なエネルギを提供す るために、十分に利用され得るということになる。このように第2ステージから の一酸化炭素が第1ステージで十分に利用されることにより、工程のガスを適切 な場所で適切に使用するという従来技術の問題が解決されている。 また、工程を二つのステージに分離することにより、取瓶付きの炉あるいは連 続鋳造工程を有する特定の製鋼工場の必要に応じて、精錬ステージが連続式ある いは半連続式またはバッチ式になる。 完全に周囲を取り囲むことによって、この創意工夫に富んだシステムは実質的 に汚染を無くし、第1ステージからの微粒子は捕捉されて工程中に戻され、二酸 化炭素を多量に含む排気は冷却されて、他の使用もしくは販売のために集められ る。 連続運転のために、年間能力のトン当たりのコストを低減できる。 本質的に自己生産性の工程であるために、運転コストを他の製鋼工程より低く できる。 コストを大きく上昇させることなく、工程が、用意されたスクラップを最少の 補助燃料で利用できる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年2月26日 【補正内容】 請求の範囲 1.第1の反応装置の液状炭化鉄浴内への供給材料に含まれた炭化鉄を溶融して 液状にし、 液状の炭化鉄浴内に酸素を導入して、供給材料の炭素含有量と最終の所望の 鋼の炭素含有量との中間の炭素含有量を有する炭化鉄合金を第1の反応装置内で 生成し、 第2の反応装置内で液状の中間炭化鉄合金を精錬して、所望の最終炭素含有 量を有する鋼にする、 炭化鉄を鋼に変える製法。 2.第1の反応装置の炭化鉄浴が十分に混合されており、第2の反応装置の液体 金属浴が本質的に中心部を通って流れるようになっている、 クレーム1に記載の製法。 3.工程が連続的に実行されている、 クレーム1または2に記載の製法。 4.第2の反応装置における液体金属浴の反応が、該液体金属浴の液面下への酸 素の導入によって促進されており、自己生産的に実行されている、 クレーム1に記載の製法。 5.第2の反応装置における液体金属浴の反応が、該液体金属浴の液面下への酸 素の導入によって促進されており、自己生産的に実行されている、 クレーム2に記載の製法。 6.第2の反応装置で発生した一酸化炭素が集められるとともに、外気および他 の酸素源から遮断され、第1の反応装置内で酸素とともに燃焼するようになって いる、 クレーム4に記載の製法。 7.第2の反応装置で発生した一酸化炭素が集められるとともに、外気および他 の酸素源から遮断され、第1の反応装置内で酸素とともに燃焼するようになって いる、 クレーム5に記載の製法。 8.第1の反応装置内の金属浴の上に重ねて泡状のスラグ層を形成し、第2の反 応装置からの一酸化炭素を泡状のスラグ層内で燃焼させる工程をさらに備えた、 クレーム6に記載の製法。 9.第1の反応装置内の金属浴の上に重ねて泡状のスラグ層を形成し、第2の反 応装置からの一酸化炭素を泡状のスラグ層内で燃焼させる工程をさらに備えた、 クレーム7に記載の製法。 10.供給材料が、少なくとも約550°Cまで予熱された本質的に炭化鉄であ り、第1の反応装置で発生した一酸化炭素が泡状のスラグ層内で燃焼し、第1の 反応装置内での反応が本質的に自己生産的である、 クレーム8に記載の製法。 11.供給材料が、鉄を基にするスクラップを約50重量%まで含んでおり、供 給材料の残りが本質的に炭化鉄である、 クレーム8に記載の製法。 12.供給材料が、少なくとも約550°Cまで予熱された本質的に炭化鉄であ り、第1の反応装置で発生した一酸化炭素が泡状のスラグ層内で燃焼し、第1の 反応装置内での反応が本質的に自己生産的である、 クレーム9に記載の製法。 13.各工程が連続的に実行されている、 クレーム10に記載の製法。 14.各工程が連続的に実行されている、 クレーム12に記載の製法。 15.各々の長さ方向に間隔を隔てて配置された第1および第2の長く延びた反 応装置の金属浴内に酸素を導入するとともに、第1の反応装置で生成した中間炭 化鉄合金が、第2の反応装置に導入される前にスラグを取り除かれるようになっ ている、 クレーム2に記載の製法。 16.第1の反応装置の金属浴の液面下に酸素を導入することによって発生した 一酸化炭素を、第1の反応装置に含まれた泡状のスラグの表面下で後燃焼させる 工程をさらに備えた、 クレーム15に記載の製法。 17.第1の反応装置で発生したオフガスのかなりの熱を使用して供給材料中の 炭化鉄を予熱する工程をさらに備えた、 クレーム16に記載の製法。 18.液状炭化鉄浴内の供給材料に含まれた炭化鉄を溶融して溶解し、 スラグを生成するために、脈石と結合する石灰を含む融剤を加え、 液状の炭化鉄浴内に酸素を導入して、一酸化炭素反応生成物を生成し、 炭化鉄浴内で発生した一酸化炭素を使用して、炭化鉄浴の最上面の上に重 なりかつ前記一酸化炭素を含む泡状のスラグ層を形成し、 泡状のスラグ層内で一酸化炭素を燃焼する工程を備えた、 炭化鉄とシリカおよびアルミナを有する脈石とを含む供給材料から炭化鉄合 金を生成する方法。 19.泡状のスラグ層が、炭化鉄浴の最上面に沿って実質的に均等な厚みを有し ている、 クレーム18に記載の方法。 20.第1および第2のそれぞれ長く延びた反応装置を用意するとともに、第1 の反応装置内に液状の炭化鉄浴を用意し、 第1の反応装置内の液体金属浴の液面下に微粒子状の炭化鉄を導入し、 第1の反応装置の長さおよび幅方向に沿って間隔を隔てて配置された複数 の位置から浴内に酸素を導入し、炭素と酸素の反応によって金属浴から炭素酸化 物を放出させることにより、第1の反応装置内の液体金属浴を攪拌して十分に混 合された状態にし、 第1の反応装置内への炭化鉄および酸素の導入を続行して、約0.5%〜 約2%の中間炭素量を含む金属浴に定常状態の反応条件を提供し、 液状の中間炭化鉄合金を第2の反応装置に移送し、 液体金属導入端部における中間炭化鉄合金の炭素含有量から第2の反応装 置の液体金属出口端部における最終の所望の鋼の炭素含有量に至るまでの反 応装置の長さ方向に沿った炭素勾配に本質的に中心部の流れを提供するように、 第2の反応装置の長さ方向に沿って間隔を隔てて配置された複数の位置から第2 の反応装置の金属浴内に酸素を導入し、 液状の中間炭化鉄合金を自己生産的に精錬して最終の所望の鋼の炭素含有 量にし、 第2の反応装置で発生した一酸化炭素ガスを集めて、第1の反応装置内で 酸素とともに燃焼させるようにしたことを含む、 約0.01%〜約0.5%の炭素含有量を有する鋼に炭化鉄を変える製法。 21.第1の反応装置に供給された炭化鉄を少なくとも約550°Cの温度まで 予熱するとともに、第1の反応装置の金属浴の上に重ねて泡状のスラグ層を生成 する工程をさらに備え、 第2の反応装置からの一酸化炭素と第1の反応装置で発生した一酸化炭素 とが泡状のスラグ層内で燃焼して、第1の反応装置内において本質的に自己生産 的な反応をもたらすようになっている、 クレーム20に記載の製法。 22.第1の反応装置に供給される炭化鉄が、第1の反応装置内の一酸化炭素を 燃焼させることにより発生したガスを用いて予熱されるようになっている、 クレーム21に記載の製法。 23.各工程が連続的に実行されている、 クレーム20,21および22のいずれかに記載の製法。 24.第1の反応装置内で行われた反応により放出された微粒子を集めるととも に、これらを第1の反応装置に戻す工程をさらに備えた、 クレーム20,21および22のいずれかに記載の製法。 25.鋼を製造するための自己生産的な製法であって、 幅方向よりも長さ方向にかなり長く延びた最終の酸素精錬用の反応装置を 用意するとともに、 約0.5重量%〜約2.0重量%の炭素含有量を有し、部分的に脱炭され かつ実質的にスラグのない液状炭化鉄合金を前記精錬用反応装置の入口端部に導 入し、 前記精錬用応装置の液体金属内において間隔を隔てた位置に酸素を導入す ることによって、前記精錬用反応装置を該反応装置の長さ方向に間隔を隔てた一 連のサブゾーンに分割し、 これにより一酸化炭素を発生させて、後方での混合を最少にする導入酸素 回りの垂直運動および循環運動を各サブゾーン内の液体金属に与えるとともに、 一方のサブゾーンから次のサブゾーンまで下流に液体金属が流れる際に、 最後のサブゾーンにおける炭素含有量が約0.01%〜約0.5%になるような 炭素勾配を各サブゾーン間に確立させた、 ことを特徴とする鋼を製造するための自己生産的な製法。 26.最終の精錬用の反応装置で発生した一酸化炭素の少なくとも大部分が集め られるとともに、この集められた一酸化炭素が、前記精錬用反応装置に対して液 体金属を供給する溶融・脱炭用反応装置内で酸素とともに燃焼させられる、 クレーム25に記載の製法。 27.工程が連続的に実行されるとともに、 液体金属が、最終の精錬用反応装置内において本質的に中心部を通る流れ で流れている、 クレーム26に記載の製法。 28.最終の精錬用の反応装置における工程がセミバッチ方式で行われている、 クレーム26に記載の製法。 29.溶融・脱炭用反応装置内の工程がセミバッチ方式で行われており、溶融・ 脱炭用反応装置内で生成された液体金属が集められるとともに、工程が連続的に 実行される最終の精錬用反応装置に前記液体金属が送られるようになっている、 クレーム26に記載の製法。 30.液体金属の中心部の流速が少なくとも毎分約0.5メータである、 クレーム27に記載の製法。 31.最終の精錬用反応装置における金属流路の長さが該金属流路の幅の少なく とも約10倍である、 クレーム30に記載の製法。 32.最終の精錬用反応装置内に少なくとも6つのサブゾーンが存在している、 クレーム31に記載の製法。 33.各工程が連続的に実行されるとともに、 液体金属が、最終の精錬用反応装置内において本質的に中心部を通る流れ で流れている、 クレーム26に記載の製法。 34.液体金属の中心部の流速が少なくとも毎分約0.5メータであり、最終の 精錬用反応装置における金属流路の長さが該金属流路の幅の少なくとも約10倍 であって、最終の精錬用反応装置内に少なくとも6つのサブゾーンが存在してい る、 クレーム33に記載の製法。 35.最終の精錬用反応装置における反応か十分に混合された反応である、 クレーム26に記載の製法。 36.溶融・脱炭用反応装置内の液体金属層の上にスラグ層を形成し、 液状炭化鉄合金層内に酸素を導入して、炭素と酸素の反応により一酸化炭 素を発生させ、 発生した一酸化炭素を用いてスラグ層を泡立たせ、 溶融・脱炭用反応装置および最終の精錬用反応装置内で発生した一酸化炭 素を泡状のスラグ層内で燃焼させる工程をさらに備えた、 クレーム26に記載の製法。 37.(削除) 38.(削除) 39.囲繞されかつ長く延びた第1の溶融・脱炭用反応装置と、囲繞されかつ長 く延びた第2の精錬用反応装置とを用意し、前記第1の反応装置内に液状炭化鉄 合金浴を設けるとともに、該液状炭化鉄合金浴の上に重なる泡状のスラグ層を形 成し、 予熱された微粒子状の炭化鉄を液状炭化鉄合金浴内に導入し、 液状炭化鉄合金浴内に酸素を導入し、これにより浴を脱炭して、一酸化炭 素と、最終の所望の炭素含有量よりも高い炭素含有量を有する液状中間炭化鉄合 金とを生成し、 第2の反応装置の液状炭化鉄合金内に酸素を導入し、これにより合金を脱 炭して一酸化炭素を生成し、 第2の反応装置内に他の酸素源が入るのを実質的に排除し、 第2の反応装置内に発生した一酸化炭素を集め、 第2の反応装置からの一酸化炭素を第1の反応装置内に導入し、 泡状のスラグ内に導入された酸素とともに、実質的にすべての一酸化炭素 を第1の反応装置の泡状のスラグ内で燃焼させ、 第1の反応装置内の液状炭化鉄合金の炭素含有量が、第2の反応装置内へ の液状炭化鉄合金の導入に対する所望値に達するまで、十分に混合された状態で かつ本質的に自己生産的に第1の反応装置内での反応を続行し、 第1の反応装置内の液状炭化鉄合金からスラグを取り除くとともに、スラ グが取り除かれた液状炭化鉄合金を第2の反応装置内に導入するようにした、 製鋼法。 40.(削除) 41.主として約0.5〜約2重量%の炭素からなり、かつ実質的にスラグのな い液体金属の供給から本質的に自己生産的に鋼を製造する装置であって、 幅よりも長さがかなり長い最終の精錬用反応装置と、 炭素を約0.01重量%〜約0.5重量%まで減少させるために、最終の 精錬用反応装置内の液体金属浴の液面下に酸素を導入する手段と、 液体金属浴の液面下に導入された酸素以外の酸素を最終の精錬用反応装置 から取り除く手段と、 液体金属浴から発生した一酸化炭素ガスを集める手段と、 を備えた製造装置。 42.最終の精錬用反応装置の金属流路の長さが、該金属流路の幅の少なくとも 約10倍であり、実質的に均等間隔で配置された少なくとも6個の酸素導入用羽 口が設けられている、 クレーム41に記載の装置。 43.最終の精錬用反応装置に供給する液状炭化鉄合金を製造するための長く延 びた溶融・脱炭用反応装置をさらに備え、 前記溶融・脱炭用反応装置が、最終の精錬用反応装置で発生し集められた 一酸化炭素を燃焼させるための燃焼手段を有している、 クレーム41に記載の装置。 44.溶融・脱炭用反応装置内の液体金属浴の上に重なる泡状のスラグ層内で一 酸化炭素を燃焼させるように、一酸化炭素燃焼手段が水平方向から下向きに向け られている、 クレーム43に記載の装置。 45.溶融・脱炭用反応装置においてその長さ方向に間隔を隔てた位置から該溶 融・脱炭用反応装置内の液体金属浴に酸素を導入する手段をさらに備えた、 クレーム44に記載の装置。 46.泡状のスラグ層の液面下に酸素を導入して、液体金属浴からの一酸化炭素 を該スラグ層内で燃焼させるように設けられた複数の後燃焼用酸素ランスをさら に備えた、 クレーム45に記載の装置。 47.溶融・脱炭用反応装置内の液体金属浴の液面下に微粒子状の炭化鉄を導入 する手段をさらに備えた、 クレーム46に記載の装置。 48.溶融・脱炭用反応装置の壁面に設けられ、反応装置に補充熱エネルギを与 えるための少なくとも一つの酸素燃料バーナをさらに備えた、 クレーム47に記載の装置。 49.耐熱壁を有する第1の溶融・脱炭用反応装置と、 第1の反応装置内に液状炭化鉄浴および泡状のスラグ層を供給する手段と 、 微粒子状の炭化鉄を第1の反応装置内に導入する手段と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴内に酸素を導入する 手段と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴の液面上方に後燃焼 用酸素を導入する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴の上方に一酸化炭素を導入して、酸素と ともに燃焼させる手段と、 第1の反応装置内で一酸化炭素ガスの燃焼により生成した二酸化炭素を多 量に含むオフガスを集めるとともに、オフガスの相当の熱を利用して供給炭化鉄 を予熱する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴から放出された微粒子を集め、該微粒子 を第1の反応装置に戻す手段と、 第1の反応装置で生成された液状炭化鉄合金を受け入れるように設けられ るとともに耐熱壁を有する、長く延びかつ分離された第2の精錬用反応装置と、 第2の反応装置の長さ方向に沿って間隔を隔てた位置から液状炭化鉄合金 内に酸素を導入する手段と、 第2の反応装置で発生した一酸化炭素ガスを集めて冷却するとともに、該 一酸化炭素ガスを第1の反応装置に移送して該第1の反応装置内部の酸素ととも に燃焼させる手段と、 第2の反応装置内で生成した液状の鋼の最終製品を集める手段と、 を備えた炭化鉄から鋼を製造する設備。 50.第1の反応装置内に後燃焼用酸素を導入する手段が、第1の反応装置内の 泡状スラグの液面下に後燃焼用酸素を導入するように設けられており、第2の反 応装置から第1の反応装置に移送された一酸化炭素を燃焼させる手段が、泡状の スラグの表面下で一酸化炭素を燃焼させるように設けられている、 クレーム49に記載の設備。 51.第2の反応装置からの一酸化炭素を第1の反応装置内で燃焼させる手段が 、第1の反応装置の壁面に設けられかつ水平方向から下方に向けられた酸素・一 酸化炭素バーナである、 クレーム49に記載の設備。 52.第2の反応装置の出口端部が入口端部よりも低くなっている、 クレーム49に記載の設備。 53.第1の反応装置の壁面に取り付けられるとともに、炭化鉄および任意のス クラップを溶融するのを助けるように設けられた少なくとも一つの酸素/燃料バ ーナをさらに備えた、 クレーム49に記載の設備。 54.第1および第2の反応装置内に酸素を導入する手段が、ガスで覆われた(g as-shrouded)羽口である、 クレーム49に記載の設備。 55.第1および第2の反応装置内には少なくとも6個の羽口がそれぞれ設けら れている、 クレーム54に記載の設備。 56.第1の反応装置の出口端部近傍に、スラグを取り除くためのスラグポート をさらに備えた、 クレーム49に記載の設備。 57.スラグを取り除くためのスラグポートを第2の反応装置にさらに備えた、 クレーム56に記載の設備。 58.液状炭化鉄合金の製品を外気に実質的にさらすことなく、第1の反応装置 から第2の反応装置に液状炭化鉄合金を移送する手段をさらに備えた、 クレーム49に記載の設備。 59.工程が連続的に実行される、 クレーム4ないし9、11、15ないし19、25、35ないし37および 39のいずれか一つに記載の方法。 60.液状炭化鉄合金内への酸素の導入が、その液面上方から、あるいはその液 面下方から、または液面の上方および下方の双方から行われる、 クレーム15,25,36,37および39のいずれかに記載の方法。 61.第1および第2の反応装置それぞれの金属浴内への酸素の導入が、各々の 金属浴の液面上方から、あるいは各々の金属浴の液面下方から、または各々の金 属浴の液面の上方および下方の双方から行われる、 クレーム20に記載の方法。 62.最終の精錬用反応装置の液体金属浴内において、その液面上方から、ある いはその液面下方から、またはその液面の上方および下方の双方から酸素を導入 する手段を有している、 クレーム41に記載の装置。 63.最終の精錬用反応装置および溶融・脱炭用反応装置にそれぞれ含まれた液 体金属浴内において、各金属浴の液面上方から、あるいは各金属浴の液面下方か ら、または各金属浴の液面の上方および下方の双方から酸素を導入する手段を有 している、 クレーム45に記載の装置。 64.第1および第2の反応装置のそれぞれの液状炭化鉄浴内に酸素を導入する 手段が、各液状炭化鉄浴の液面上方から、あるいは各液状炭化鉄浴の液面下方か ら、または各液状炭化鉄浴の液面の上方および下方の双方から酸素を導入する手 段を備えている、 クレーム49に記載の装置。 65.a.鉄を主成分とした溶融金属浴を含む第1の反応装置を提供することと 、 b.炭化鉄を含む材料を浴に供給することによって、溶融浴に炭素を導入 することと、 c.炭素が導入される速度と本質的に同じ速度で浴から炭素を取り除くた めに、炭素が導入される速度と化学量的に関係する速度で溶融金属浴に酸素を導 入することと、 d.結果として生じる炭化鉄合金を、分離された第2の酸素精錬用反応装 置に供給し、該第2の反応装置内で炭化鉄合金を鋼に精錬することと、を備えた 炭化鉄から鋼を製造する方法。 66.第1の反応装置内の浴の一定の液面を維持するために、溶融金属が第1の 反応装置から外に出て行っている、 クレーム65に記載の方法。 67.第1の反応装置内の浴に対する炭化鉄を含む材料の供給は、溶融金属が反 応装置から出ている時間の少なくとも一部の間に行われている、 クレーム65に記載の方法。 68.第1の反応装置から出た溶融金属の炭素含有量が、炭化鉄を含む供給材料 の炭素含有量と最終の所望の鋼の炭素含有量との中間である、 クレーム66および67のいずれかに記載の方法。 69.最終の精錬用反応装置が、反応装置の供給端部近傍の第1の部分と、反応 装置の出口端部近傍の第2の部分とを備え、反応装置の第1の部分に含まれた液 体金属浴の幅および深さが、反応装置の第2の部分に含まれた液体金属浴の幅お よび深さよりも大きい、 クレーム41に記載の装置。 70.反応装置の第1の部分に含まれた液体金属浴の長さが、反応装置の第2の 部分に含まれた液体金属浴の長さよりも長い、 クレーム69に記載の装置。 【手続補正書】 【提出日】1997年7月22日 【補正内容】 特許請求の範囲1.第1の反応装置の液状炭化鉄浴内への供給材料に含まれた炭化鉄を溶融して 溶解し、 液状の炭化鉄浴内に酸素を導入して、供給材料の炭素含有量と最終の所望の 鋼の炭素含有量との中間の炭素含有量を有する炭化鉄合金を第1の反応装置内で 生成し、 第2の反応装置内で液状の中間炭化鉄合金を精錬して、所望の最終の炭素含 有量を有する鋼にする、 ことを特徴とする炭化鉄を鋼に変える製法。 2.第1の反応装置内の炭化鉄浴が十分に混合されており、第2の反応装置内の 液体金属浴が本質的に中心部を通って流れるようになっている、 ことを特徴とするクレーム1に記載の製法。 3.第2の反応装置における液体金属浴の反応が、該液体金属浴の液面下への酸 素の導入によって促進されており、自己生産的に実行されている、 ことを特徴とするクレーム1に記載の製法。 4.第2の反応装置で発生した一酸化炭素が集められるとともに、外気および他 の酸素源から遮断され、第1の反応装置内で酸素とともに燃焼するようになって いる、 ことを特徴とするクレーム3に記載の製法。 5.第1の反応装置内の金属浴の上に重ねて泡状のスラグ層を形成し、第2の反 応装置からの一酸化炭素を泡状のスラグ層内で燃焼させる工程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム4に記載の製法。 6.供給材料が、少なくとも約550°Cまで予熱された本質的に炭化鉄であり 、第1の反応装置で発生した一酸化炭素が泡状のスラグ層内で燃焼し、第1の反 応装置内での反応が本質的に自己生産的である、 ことを特徴とするクレーム5に記載の製法。 7.各工程が連続的に実行されている、 ことを特徴とするクレーム6に記載の製法。 8.各々の長さ方向に間隔を隔てて配置された第1および第2の長く延びた反応 装置の各金属浴内に酸素を導入するとともに、第1の反応装置で生成した中間炭 化鉄合金が、第2の反応装置に導入される前にスラグを取り除かれるようになっ ている、 ことを特徴とするクレーム2に記載の製法。 9.第1の反応装置の金属浴の液面下に酸素を導入することによって発生した一 酸化炭素を、第1の反応装置に含まれた泡状のスラグの表面下で後燃焼させる工 程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム8に記載の製法。 10.第1の反応装置で発生したオフガスのかなりの熱を使用して供給材料中の 炭化鉄を予熱する工程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム9に記載の製法。 11.第1の反応装置内で行われた反応により放出された微粒子を集めるととも に、これらを第1の反応装置に戻す工程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム6に記載の製法。 12.鋼を製造するための自己生産的な製法であって、 幅方向よりも長さ方向にかなり長く延びた最終の酸素精錬用の反応装置を 用意するとともに、 約0.5重量%〜約2重量%の炭素含有量を有し、部分的に脱炭されかつ 実質的にスラグのない液状炭化鉄合金を前記精錬用反応装置の入口端部に導入し 前記精錬用応装置の液体金属内において間隔を隔てた位置に酸素を導入す ることによって、前記精錬用反応装置を該反応装置の長さ方向に間隔を隔てた一 連のサブゾーンに分割し、 これにより一酸化炭素を発生させ、導入酸素回りの垂直運動および循環運 動を各サブゾーン内の液体金属に与えて、後方での混合を最少にするとともに、 一方のサブゾーンから次のサブゾーンまで下流に液体金属が流れる際に、 最後のサブゾーンにおける炭素含有量が約0.01%〜約0.5%になるよ うな炭素勾配を各サブゾーン間に確立させた、 ことを特微とする鋼を製造するための自己生産的な製法。 13.囲繞されかつ長く延びた第1の溶融・脱炭用反応装置を用意し、第1の反 応装置内に液状炭化鉄合金浴を設けるとともに、該液状炭化鉄合金浴の上に重な る泡状のスラグ層を形成し、 予熱された微粒子状の炭化鉄を液体浴内に導入し、 液体浴内に酸素を導入し、これにより浴を脱炭して、一酸化炭素を発生さ せ、 最終の精錬用反応装置からの一酸化炭素を第1の反応装置内に導入し、 泡状のスラグ内に導入された酸素とともに、実質的にすべての一酸化炭素 を泡状のスラグ内で燃焼させ、 第1の反応装置内の液状炭化鉄合金の炭素含有量が、最終の精錬用反応装 置内への液状炭化鉄合金の導入に対する所望値に達するまで、十分に混合された 状態でかつ本質的に自己生産的に第1の反応装置内での反応を続行し、 第1の反応装置内の液状炭化鉄合金からスラグを取り除くとともに、スラ グが取り除かれた液状炭化鉄合金を最終の精錬用反応装置内に導入するようにし た、 ことを特徴とするクレーム12に記載の製法。 14.反応装置内での工程がセミ・バッチ方式で行われている、 ことを特徴とするクレーム13に記載の製法。 15.耐熱壁を有する第1の溶融・脱炭用反応装置と、 第1の反応装置内に液状炭化鉄浴および泡状のスラグ層を供給する手段と 微粒子状の炭化鉄を第1の反応装置内に導入する手段と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴内に酸素を導入する 手段と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴の液面上方に後燃焼 用酸素を導入する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴の上方に一酸化炭素を導入して、酸素と ともに燃焼させる手段と、 第1の反応装置で生成された液状炭化鉄合金を受け入れるように設けられ るとともに耐熱壁を有する、長く延びかつ分離された第2の精錬用反応装置と、 第2の反応装置の長さ方向に沿って間隔を隔てた位置から液状炭化鉄合金 内に酸素を導入する手段と、 を備えた炭化鉄から鋼を製造するための装置。 16.耐熱壁を有する第1の溶融・脱炭用反応装置と、 第1の反応装置内で一酸化炭素ガスの燃焼により生成した二酸化炭素を多 量に含むオフガスを集めるとともに、オフガスの相当の熱を利用して供給炭化鉄 を予熱する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴から放出された微粒子を集め、該微粒子 を第1の反応装置に戻す手段と、 第2の反応装置で発生した一酸化炭素ガスを集めて冷却するとともに、該 一酸化炭素ガスを第1の反応装置に移送して該第1の反応装置内部の酸素ととも に燃焼させる手段と、 第2の反応装置内で生成した最終の液状鋼の製品を集める手段と、 を備えたクレーム15に記載の装置。 17.第2の反応装置からの一酸化炭素を第1の反応装置内で燃焼させる手段が 、第1の反応装置の壁面に設けられかつ水平方向から下方に向けられた酸素・一 酸化炭素バーナである、 ことを特徴とするクレーム16に記載の装置。 18.第1および第2の反応装置それぞれの金属浴内への酸素の導入が、各々の 金属浴の液面上方から、あるいは各々の金属浴の液面下方から、または各々の金 属浴の液面の上方および下方の双方から行われる、 ことを特徴とするクレーム16に記載の装置。 19.第1の反応装置の出口端部近傍に、該第1の反応装置からスラグを取り除 くためのスラグポートをさらに備えた、 クレーム16に記載の装置。 20.第2の反応装置の出口端部が入口端部よりも低くなっており、第2の反応 装置の金属流路の長さが該金属流路の幅の少なくとも約10倍である、 クレーム16に記載の装置。 【手続補正書】 【提出日】1997年7月24日 【補正内容】 特許請求の範囲1.炭化鉄を鋼に変える製法であって、 第1の反応装置の液状炭化鉄浴内への供給材料に含まれた炭化鉄を溶融して 溶解し、 液状の炭化鉄浴内に酸素を導入して、供給材料の炭素含有量と最終の所望の 鋼の炭素含有量との中間の炭素含有量を有する炭化鉄合金を第1の反応装置内で 生成し、 第2の反応装置内で液状の中間炭化鉄合金を精錬して、所望の最終の炭素含 有量を有する鋼にする、 ことを特徴とする炭化鉄を鋼に変える製法。 2.第1の反応装置内の炭化鉄浴が十分に混合されており、第2の反応装置内の 液体金属浴が本質的に中心部を通って流れるようになっている、 ことを特徴とするクレーム1に記載の製法。 3.第2の反応装置における液体金属浴の反応が、該液体金属浴の液面下への酸 素の導入によって促進されており、自己生産的に実行されている、 ことを特徴とするクレーム1に記載の製法。 4.第2の反応装置で発生した一酸化炭素が集められるとともに、外気および他 の酸素源から遮断され、第1の反応装置内で酸素とともに燃焼するようになって いる、 ことを特徴とするクレーム3に記載の製法。 5.第1の反応装置内の金属浴の上に重ねて泡状のスラグ層を形成し、第2の反 応装置からの一酸化炭素を泡状のスラグ層内で燃焼させる工程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム4に記載の製法。 6.供給材料が、少なくとも約550°Cまで予熱された本質的に炭化鉄であり 、第1の反応装置で発生した一酸化炭素が泡状のスラグ層内で燃焼し、第1の反 応装置内での反応が本質的に自己生産的である、 ことを特徴とするクレーム5に記載の製法。 7.各工程が連続的に実行されている、 ことを特徴とするクレーム6に記載の製法。 8.各々の長さ方向に間隔を隔てて配置された第1および第2の長く延びた反応 装置の各金属浴内に酸素が導入されるとともに、第1の反応装置で生成した中間 炭化鉄合金が、第2の反応装置に導入される前にスラグを取り除かれるようにな っている、 ことを特徴とするクレーム2に記載の製法。 9.第1の反応装置の金属浴の液面下に酸素を導入することによって発生した一 酸化炭素を、第1の反応装置に含まれた泡状のスラグの表面下で後燃焼させる工 程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム8に記載の製法。 10.第1の反応装置で発生したオフガスのかなりの熱を使用して供給材料中の 炭化鉄を予熱する工程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム9に記載の製法。 11.第1の反応装置内で行われた反応により放出された微粒子を集めるととも に、これらを第1の反応装置に戻す工程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム6に記載の製法。 12.鋼を製造するための自己生産的な製法であって、 幅方向よりも長さ方向にかなり長く延びた最終の酸素精錬用の反応装置を 設けるとともに、 約0.5重量%〜約2重量%の炭素含有量を有し、部分的に脱炭されかつ 実質的にスラグのない液状炭化鉄合金を前記精錬用反応装置の入口端部に導入し 前記精錬用応装置の液体金属内において間隔を隔てた位置に酸素を導入す ることによって、前記精錬用反応装置を該反応装置の長さ方向に間隔を隔てた一 連のサブゾーンに分割し、 これにより一酸化炭素を発生させ、導入酸素回りの垂直運動および循環運 動を各サブゾーン内の液体金属に与えて、後方での混合を最少にするとともに、 一方のサブゾーンから次のサブゾーンまで下流に液体金属が流れる際に、 最後のサブゾーンにおける炭素含有量が約0.01%〜約0.5%になるような 炭素勾配を各サブゾーン間に確立させた、 ことを特徴とする鋼を製造するための自己生産的な製法。 13.囲繞されかつ長く延びた第1の溶融・脱炭用反応装置を用意し、第1の反 応装置内に液状炭化鉄合金浴を設けるとともに、該液状炭化鉄合金浴の上に重な る泡状のスラグ層を形成し、 予熱された微粒子状の炭化鉄を液体浴内に導入し、 液体浴内に酸素を導入し、これにより浴を脱炭して、一酸化炭素を発生さ せ、 最終の精錬用反応装置からの一酸化炭素を第1の反応装置内に導入し、 泡状のスラグ内に導入された酸素とともに、実質的にすべての一酸化炭素 を泡状のスラグ内で燃焼させ、 第1の反応装置内の液状炭化鉄合金の炭素含有量が、最終の精錬用反応装 置内への液状炭化鉄合金の導入に対する所望値に達するまで、十分に混合された 状態でかつ本質的に自己生産的に第1の反応装置内での反応を続行し、 第1の反応装置内の液状炭化鉄合金からスラグを取り除くとともに、スラ グが取り除かれた液状炭化鉄合金を最終の精錬用反応装置内に導入するようにし た、 ことを特徴とするクレーム12に記載の製法。 14.反応装置内での工程がセミ・バッチ方式で行われている、 ことを特徴とするクレーム13に記載の製法。 15.炭化鉄から鋼を製造するための装置であって、 耐熱壁を有する第1の溶融・脱炭用反応装置と、 第1の反応装置内に液状炭化鉄浴および泡状のスラグ層を供給する手段と 微粒子状の炭化鉄を第1の反応装置内に導入する手段と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴内に酸素を導入する 手段と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴の液面上方に後燃焼 用酸素を導入する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴の上方に一酸化炭素を導入して、酸素と ともに燃焼させる手段と、 第1の反応装置で生成された液状炭化鉄合金を受け入れるように設けられ るとともに耐熱壁を有する、長く延びかつ分離された第2の精錬用反応装置と、 第2の反応装置の長さ方向に沿って間隔を隔てた位置から液状炭化鉄合金 内に酸素を導入する手段と、 を備えた炭化鉄から鋼を製造するための装置。 16.耐熱壁を有する第1の溶融・脱炭用反応装置と、 第1の反応装置内で一酸化炭素ガスの燃焼により生成した二酸化炭素を多 量に含むオフガスを集めるとともに、オフガスの相当の熱を利用して供給炭化鉄 を予熱する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴から放出された微粒子を集め、該微粒子 を第1の反応装置に戻す手段と、 第2の反応装置で発生した一酸化炭素ガスを集めて冷却するとともに、該 一酸化炭素ガスを第1の反応装置に移送して該第1の反応装置内部の酸素ととも に燃焼させる手段と、 第2の反応装置内で生成した最終の液状鋼の製品を集める手段と、 を備えたクレーム15に記載の装置。 17.第1および第2の反応装置それぞれの金属浴内への酸素の導入が、各々の 金属浴の液面上方から、あるいは各々の金属浴の液面下方から、または各々の金 属浴の液面の上方および下方の双方から行われる、 ことを特徴とするクレーム16に記載の装置。 18.第1の反応装置の出口端部近傍に、該第1の反応装置からスラグを取り除 くためのスラグポートをさらに備えた、 クレーム16に記載の装置。 19.第2の反応装置の出口端部が入口端部よりも低くなっており、第2の反応 装置の金属流路の長さが該金属流路の幅の少なくとも約10倍である、 ことを特徴とするクレーム16に記載の装置。 20.第2の精錬用反応装置が、反応装置の供給端部近傍の第1の部分と、反応 装置の出口端部近傍の第2の部分とを備え、反応装置の第1の部分に含まれた液 体金属浴の幅および深さが、反応装置の第2の部分に含まれた液体金属浴の幅お よび深さよりも大きい、 ことを特徴とするクレーム15に記載の装置。 21.反応装置の第1の部分に含まれた液体金属浴の長さが、反応装置の第2の 部分に含まれた液体金属浴の長さよりも短い、 ことを特徴とするクレーム20に記載の装置。 22.炭化鉄から鋼を製造する方法であって、 a.鉄を主成分とした溶融金属浴を含む第1の反応装置を提供することと、 b.炭化鉄を含む材料を浴に供給することによって、溶融浴に炭素を導入す ることと、 c.炭素が導入される速度と本質的に同じ速度で浴から炭素を取り除くため に、炭素が導入される速度と化学量的に関係する速度で溶融浴に酸素を導入する ことと、 d.結果として生じる炭化鉄合金を、分離された第2の酸素精錬用反応装置 に供給し、該第2の反応装置内で炭化鉄合金を鋼に精錬することと、 を備えた炭化鉄から鋼を製造する方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,C A,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI ,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,M G,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM, TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 アセシ・ケー・センハ アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 16066 クランベリー郡 ウインドギャッ プ・ドライブ 808 (72)発明者 アキレス・バシリコス アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 15217 ピッツバーグ ビーコン・ストリ ート 6644 (72)発明者 ジユ・ツ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 10520 クロトン・オン・ハドソン タブ・コー ト 9アール

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.第1の反応装置の液状炭化鉄浴内への供給材料に含まれた炭化鉄を溶融して 液状にし、 液状の炭化鉄浴内に酸素を導入して、供給材料の炭素含有量と最終の所望の 鋼の炭素含有量との中間の炭素含有量を有する炭化鉄合金を第1の反応装置内で 生成し、 第2の反応装置内で液状の中間炭化鉄合金を精錬して、所望の最終炭素含有 量を有する鋼にする、 炭化鉄を鋼に変える製法。 2.第1の反応装置の炭化鉄浴が十分に混合されており、第2の反応装置の液体 金属浴が本質的に中心部を通って流れるようになっている、 クレーム1に記載の製法。 3.工程が連続的に実行されている、 クレーム1または2に記載の製法。 4.第2の反応装置における液体金属浴の反応が、該液体金属浴の液面下への酸 素の導入によって促進されており、自己生産的に実行されている、 クレーム1に記載の製法。 5.第2の反応装置における液体金属浴の反応が、該液体金属浴の液面下への酸 素の導入によって促進されており、自己生産的に実行されている、 クレーム2に記載の製法。 6.第2の反応装置で発生した一酸化炭素が集められるとともに、外気および他 の酸素源から遮断され、第1の反応装置内で酸素とともに燃焼するようになって いる、 クレーム4に記載の製法。 7.第2の反応装置で発生した一酸化炭素が集められるとともに、外気および他 の酸素源から遮断され、第1の反応装置内で酸素とともに燃焼するようになって いる、 クレーム5に記載の製法。 8.第1の反応装置内の金属浴の上に重ねて泡状のスラグ層を形成し、第2の反 応装置からの一酸化炭素を泡状のスラグ層内で燃焼させる工程をさらに備えた、 クレーム6に記載の製法。 9.第1の反応装置内の金属浴の上に重ねて泡状のスラグ層を形成し、第2の反 応装置からの一酸化炭素を泡状のスラグ層内で燃焼させる工程をさらに備えた、 クレーム7に記載の製法。 10.供給材料が、少なくとも約550°Cまで予熱された本質的に炭化鉄であ り、第1の反応装置で発生した一酸化炭素が泡状のスラグ層内で燃焼し、第1の 反応装置内での反応が本質的に自己生産的である、 クレーム8に記載の製法。 11.供給材料が、鉄を基にするスクラップを約50重量%まで含んでおり、供 給材料の残りが本質的に炭化鉄である、 クレーム8に記載の製法。 12.供給材料が、少なくとも約550°Cまで予熱された本質的に炭化鉄であ り、第1の反応装置で発生した一酸化炭素が泡状のスラグ層内で燃焼し、第1の 反応装置内での反応が本質的に自己生産的である、 クレーム9に記載の製法。 13.各工程が連続的に実行されている、 クレーム10に記載の製法。 14.各工程が連続的に実行されている、 クレーム12に記載の製法。 15.各々の長さ方向に間隔を隔てて配置された第1および第2の長く延びた反 応装置の金属浴内に酸素を導入するとともに、第1の反応装置で生成した中間炭 化鉄合金が、第2の反応装置に導入される前にスラグを取り除かれるようになっ ている、 クレーム2に記載の製法。 16.第1の反応装置の金属浴の液面下に酸素を導入することによって発生した 一酸化炭素を、第1の反応装置に含まれた泡状のスラグの表面下で後燃焼させる 工程をさらに備えた、 クレーム15に記載の製法。 17.第1の反応装置で発生したオフガスのかなりの熱を使用して供給材料中の 炭化鉄を予熱する工程をさらに備えた、 クレーム16に記載の製法。 18.液状炭化鉄浴内の供給材料に含まれた炭化鉄を溶融して溶解し、 スラグを生成するために、脈石と結合する石灰を含む融剤を加え、 液状の炭化鉄浴内に酸素を導入して、一酸化炭素反応生成物を生成し、 炭化鉄浴内で発生した一酸化炭素を使用して、炭化鉄浴の最上面の上に重 なりかつ前記一酸化炭素を含む泡状のスラグ層を形成し、 泡状のスラグ層内で一酸化炭素を燃焼する工程を備えた、 炭化鉄とシリカおよびアルミナを有する脈石とを含む供給材料から炭化鉄合 金を生成する方法。 19.泡状のスラグ層が、炭化鉄浴の最上面に沿って実質的に均等な厚みを有し ている、 クレーム18に記載の方法。 20.第1および第2のそれぞれ長く延びた反応装置を用意するとともに、第1 の反応装置内に液状の炭化鉄浴を用意し、 第1の反応装置内の液体金属浴の液面下に微粒子状の炭化鉄を導入し、 第1の反応装置の長さおよび幅方向に沿って間隔を隔てて配置された複数 の位置から浴内に酸素を導入し、炭素と酸素の反応によって金属浴から炭素酸化 物を放出させることにより、第1の反応装置内の液体金属浴を攪拌して十分に混 合された状態にし、 第1の反応装置内への炭化鉄および酸素の導入を続行して、約0.5%〜 約2%の中間炭素量を含む金属浴に定常状態の反応条件を提供し、 液状の中間炭化鉄合金を第2の反応装置に移送し、 液体金属導入端部における中間炭化鉄合金の炭素含有量から第2の反応装 置の液体金属出口端部における最終の所望の鋼の炭素含有量に至るまでの反 応装置の長さ方向に沿った炭素勾配に本質的に中心部の流れを提供するように、 第2の反応装置の長さ方向に沿って間隔を隔てて配置された複数の位置から第2 の反応装置の金属浴内に酸素を導入し、 液状の中間炭化鉄合金を自己生産的に精錬して最終の所望の鋼の炭素含有 量にし、 第2の反応装置で発生した一酸化炭素ガスを集めて、第1の反応装置内で 酸素とともに燃焼させるようにしたことを含む、 約0.01%〜約0.5%の炭素含有量を有する鋼に炭化鉄を変える製法。 21.第1の反応装置に供給された炭化鉄を少なくとも約550°Cの温度まで 予熱するとともに、第1の反応装置の金属浴の上に重ねて泡状のスラグ層を生成 する工程をさらに備え、 第2の反応装置からの一酸化炭素と第1の反応装置で発生した一酸化炭素 とが泡状のスラグ層内で燃焼して、第1の反応装置内において本質的に自己生産 的な反応をもたらすようになっている、 クレーム20に記載の製法。 22.第1の反応装置に供給される炭化鉄が、第1の反応装置内の一酸化炭素を 燃焼させることにより発生したガスを用いて予熱されるようになっている、 クレーム21に記載の製法。 23.各工程が連続的に実行されている、 クレーム20,21および22のいずれかに記載の製法。 24.第1の反応装置内で行われた反応により放出された微粒子を集めるととも に、これらを第1の反応装置に戻す工程をさらに備えた、 クレーム20,21および22のいずれかに記載の製法。 25.鋼を製造するための自己生産的な製法であって、 幅方向よりも長さ方向にかなり長く延びた最終の精錬用の反応装置を用意 するとともに、 約0.5重量%〜約2.0重量%の炭素含有量を有しかつ実質的にスラグ のない液状炭化鉄合金を前記精錬用反応装置の入口端部に導入し、 前記精錬用応装置の液体金属内において間隔を隔てた位置に酸素を導入す ることによって、前記精錬用反応装置を該反応装置の長さ方向に間隔を隔てた一 連のサブゾーンに分割し、 これにより一酸化炭素を発生させて、後方での混合を最少にする導入酸素 回りの垂直運動および循環運動を各サブゾーン内の液体金属に与えるとともに、 一方のサブゾーンから次のサブゾーンまで下流に液体金属が流れる際に、 最後のサブゾーンにおける炭素含有量が約0.01%〜約0.5%になるような 炭素勾配を各サブゾーン間に確立させた、 ことを特徴とする鋼を製造するための自己生産的な製法。 26.最終の精錬用の反応装置で発生した一酸化炭素の少なくとも大部分が集め られるとともに、この集められた一酸化炭素が、前記精錬用反応装置に対して液 体金属を供給する溶融・脱炭用反応装置内で酸素とともに燃焼させられる、 クレーム25に記載の製法。 27.工程が連続的に実行されるとともに、 液体金属が、最終の精錬用反応装置内において本質的に中心部を通る流れ で流れている、 クレーム26に記載の製法。 28.最終の精錬用の反応装置における工程がセミバッチ方式で行われている、 クレーム26に記載の製法。 29.溶融・脱炭用反応装置内の工程がセミバッチ方式で行われており、溶融・ 脱炭用反応装置内で生成された液体金属が集められるとともに、工程が連続的に 実行される最終の精錬用反応装置に前記液体金属が送られるようになっている、 クレーム26に記載の製法。 30.液体金属の中心部の流速が少なくとも毎分約0.5メータである、 クレーム27に記載の製法。 31.最終の精錬用反応装置における金属流路の長さが該金属流路の幅の少なく とも約10倍である、 クレーム30に記載の製法。 32.最終の精錬用反応装置内に少なくとも6つのサブゾーンが存在している、 クレーム31に記載の製法。 33.各工程が連続的に実行されるとともに、 液体金属が、最終の精錬用反応装置内において本質的に中心部を通る流れ で流れている、 クレーム26に記載の製法。 34.液体金属の中心部の流速が少なくとも毎分約0.5メータであり、最終の 精錬用反応装置における金属流路の長さが該金属流路の幅の少なくとも約10倍 であって、最終の精錬用反応装置内に少なくとも6つのサブゾーンが存在してい る、 クレーム33に記載の製法。 35.最終の精錬用反応装置における反応が十分に混合された反応である、 クレーム26に記載の製法。 36.溶融・脱炭用反応装置内の液体金属層の上にスラグ層を形成し、 液状炭化鉄合金層内に酸素を導入して、炭素と酸素の反応により一酸化炭 素を発生させ、 発生した一酸化炭素を用いてスラグ層を泡立たせ、 溶融・脱炭用反応装置および最終の精錬用反応装置内で発生した一酸化炭 素を泡状のスラグ層内で燃焼させる工程をさらに備えた、 クレーム26に記載の製法。 37.長く延びかつ囲繞された最終の精錬用反応装置を用意し、 所望の最終の炭素含有量よりも高い炭素含有量を有しかつ実質的にスラグ のない液状中間炭化鉄合金を前記精錬用反応装置の入口端部内に導入するととも に、 液状炭化鉄合金内に酸素を導入し、これにより合金を脱炭して一酸化炭素 を生成させ、 他の酸素源が最終の精錬用反応装置に入るのを実質的に排除し、 最終の精錬用反応装置で発生した一酸化炭素を集めるようにした、 製鋼法。 38.液状炭化鉄合金が、最終の精錬用反応装置内において入口端部から出口端 部にかけて減少する炭素含有量を有しかつ中心部を通る流れで連続的に移動する 、 クレーム37に記載の製鋼法。 39.囲繞されかつ長く延びた溶融・脱炭用反応装置を用意し、前記溶融・脱炭 用反応装置内に液状炭化鉄合金浴を設けるとともに、該液状炭化鉄合金浴の上に 重なる泡状のスラグ層を形成し、 予熱された微粒子状の炭化鉄を液状炭化鉄合金浴内に導入し、 液状炭化鉄合金浴内に酸素を導入し、これにより浴を脱炭して一酸化炭素 を発生させ、 最終の精錬用反応装置から添加された一酸化炭素を溶融・脱炭用反応装置 に導入し、 泡状のスラグ内に導入された酸素とともに、実質的にすべての一酸化炭素 を泡状のスラグ内で燃焼させ、 溶融・脱炭用反応装置内の液状炭化鉄合金の炭素含有量が、最終の精錬用 反応装置内への該液状炭化鉄合金の導入に対する所望値に達するまで、十分に混 合された状態でかつ本質的に自己生産的に溶融・脱炭用反応装置内での反応を続 行し、 溶融・脱炭用反応装置内の液状炭化鉄合金からスラグを除くとともに、 スラグが除かれた液状炭化鉄合金を最終の精錬用反応装置内に導入するよ うにした、 クレーム37および38のいずれかに記載の製鋼法。 40.炭化鉄の供給により形成される炭化鉄浴と、炭化鉄浴内に炭化鉄およびス ラグ形成体を導入する手段と、炭化鉄浴内に酸素を導入するためのランス部 材とを備え、炭化鉄から炭化鉄合金を製造する反応装置であって、 前記炭化鉄浴が、 炭化鉄の酸素との反応により生成され、一酸化炭素反応物質を作りだす炭 化鉄合金の液状部分と、 スラグ生成体の反応によって生成され、結果として生じる液状スラグを一 酸化炭素で泡立たせるとともに、炭化鉄合金の前記液状部分の上に重なるスラグ 部分とから構成されている、 反応装置。 41.主として約0.5〜約2重量%の炭素からなり、かつ実質的にスラグのな い液体金属の供給から本質的に自己生産的に鋼を製造する装置であって、 幅よりも長さがかなり長い最終の精錬用反応装置と、 最終の精錬用反応装置に含まれる液体金属浴内に酸素を導入する手段と、 液体金属浴の液面下に導入された酸素以外の酸素を最終の精錬用反応装置 から取り除く手段と、 液体金属浴から発生した一酸化炭素ガスを集める手段と、 を備えた製造装置。 42.最終の精錬用反応装置の金属流路の長さが、該金属流路の幅の少なくとも 約10倍であり、実質的に均等間隔で配置された少なくとも6個の酸素導入用羽 口が設けられている、 クレーム41に記載の装置。 43.最終の精錬用反応装置に供給する液状炭化鉄合金を製造するための長く延 びた溶融・脱炭用反応装置をさらに備え、 前記溶融・脱炭用反応装置が、最終の精錬用反応装置で発生した一酸化炭 素を燃焼させるための燃焼手段を有している、 クレーム41に記載の装置。 44.溶融・脱炭用反応装置内の液体金属浴の上に重なる泡状のスラグ層内で一 酸化炭素を燃焼させるように、一酸化炭素燃焼手段が水平方向から下向きに向け られている、 クレーム43に記載の装置。 45.溶融・脱炭用反応装置においてその長さ方向に間隔を隔てた位置から該溶 融・脱炭用反応装置内の液体金属浴に酸素を導入する手段をさらに備えた、 クレーム44に記載の装置。 46.泡状のスラグ層の液面下に酸素を導入して、液体金属浴からの一酸化炭素 を該スラグ層内で燃焼させるように設けられた複数の後燃焼用酸素ランスをさら に備えた、 クレーム45に記載の装置。 47.溶融・脱炭用反応装置内の液体金属浴の液面下に微粒子状の炭化鉄を導入 する手段をさらに備えた、 クレーム46に記載の装置。 48.溶融・脱炭用反応装置の壁面に設けられ、反応装置に補充熱エネルギを与 えるための少なくとも一つの酸素燃料バーナをさらに備えた、 クレーム47に記載の装置。 49.耐熱壁を有する第1の溶融・脱炭用反応装置と、 第1の反応装置内に液状炭化鉄浴および泡状のスラグ層を供給する手段と 、 微粒子状の炭化鉄を第1の反応装置内に導入する手段と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴内に酸素を導入する 手段と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴の液面上方に後燃焼 用酸素を導入する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴の上方に一酸化炭素を導入して、酸素と ともに燃焼させる手段と、 第1の反応装置内で一酸化炭素ガスの燃焼により生成した二酸化炭素を多 量に含むオフガスを集めるとともに、オフガスの相当の熱を利用して供給炭化鉄 を予熱する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴から放出された微粒子を集め、該微粒子 を第1の反応装置に戻す手段と、 第1の反応装置で生成された液状炭化鉄合金を受け入れるように設けられ た、長く延びかつ耐熱壁を有する第2の精錬用反応装置と、 第2の反応装置の長さ方向に沿って間隔を隔てた位置から液状炭化鉄合金 内に酸素を導入する手段と、 第2の反応装置で発生した一酸化炭素ガスを集めて冷却するとともに、該 一酸化炭素ガスを第1の反応装置に移送して該第1の反応装置内部の酸素ととも に燃焼させる手段と、 第2の反応装置内で生成した液状の鋼の最終製品を集める手段と、 を備えた炭化鉄から鋼を製造する設備。 50.第1の反応装置内に後燃焼用酸素を導入する手段が、第1の反応装置内の 泡状スラグの液面下に後燃焼用酸素を導入するように設けられており、第2の反 応装置から第1の反応装置に移送された一酸化炭素を燃焼させる手段が、泡状の スラグの表面下で一酸化炭素を燃焼させるように設けられている、 クレーム49に記載の設備。 51.第2の反応装置からの一酸化炭素を第1の反応装置内で燃焼させる手段が 、第1の反応装置の壁面に設けられかつ水平方向から下方に向けられた酸素・一 酸化炭素バーナである、 クレーム49に記載の設備。 52.第2の反応装置の出口端部が入口端部よりも低くなっている、 クレーム49に記載の設備。 53.第1の反応装置の壁面に取り付けられるとともに、炭化鉄および任意のス クラップを溶融するのを助けるように設けられた少なくとも一つの酸素/燃料バ ーナをさらに備えた、 クレーム49に記載の設備。 54.第1および第2の反応装置内に酸素を導入する手段が、ガスで覆われた(g as-shrouded)羽口である、 クレーム49に記載の設備。 55.第1および第2の反応装置内には少なくとも6個の羽口がそれぞれ設けら れている、 クレーム54に記載の設備。 56.第1の反応装置の出口端部近傍に、スラグを取り除くためのスラグポート をさらに備えた、 クレーム49に記載の設備。 57.スラグを取り除くためのスラグポートを第2の反応装置にさらに備えた、 クレーム56に記載の設備。 58.液状炭化鉄合金の製品を外気に実質的にさらすことなく、第1の反応装置 から第2の反応装置に液状炭化鉄合金を移送する手段をさらに備えた、 クレーム49に記載の設備。 59.工程が連続的に実行される、 クレーム4ないし9、11、15ないし19、25、35ないし37および 39のいずれか一つに記載の方法。 60.液状炭化鉄合金内への酸素の導入が、その液面上方から、あるいはその液 面下方から、または液面の上方および下方の双方から行われる、 クレーム15,25,36,37および39のいずれかに記載の方法。 61.第1および第2の反応装置それぞれの金属浴内への酸素の導入が、各々の 金属浴の液面上方から、あるいは各々の金属浴の液面下方から、または各々の金 属浴の液面の上方および下方の双方から行われる、 クレーム20に記載の方法。 62.最終の精錬用反応装置の液体金属浴内において、その液面上方から、ある いはその液面下方から、またはその液面の上方および下方の双方から酸素を導入 する手段を有している、 クレーム41に記載の装置。 63.最終の精錬用反応装置および溶融・脱炭用反応装置にそれぞれ含まれた液 体金属浴内において、各金属浴の液面上方から、あるいは各金属浴の液面下方か ら、または各金属浴の液面の上方および下方の双方から酸素を導入する 手段を有している、 クレーム45に記載の装置。 64.第1および第2の反応装置のそれぞれの液状炭化鉄浴内に酸素を導入する 手段が、各液状炭化鉄浴の液面上方から、あるいは各液状炭化鉄浴の液面下方か ら、または各液状炭化鉄浴の液面の上方および下方の双方から酸素を導入する手 段を備えている、 クレーム49に記載の装置。 65.a.鉄を主成分とした溶融金属浴を含み、所定の範囲内の液面高さを有す る反応装置を提供することと、 b.炭化鉄を含む材料を所定の速度で浴に供給することによって、前記所 定の速度に比例する速度で溶融浴に炭素を導入することと、 c.炭素が導入される速度と本質的に同じ速度で浴から炭素を取り除くた めに、炭素が導入される速度と化学量的に関係する所定の速度で溶融金属浴に酸 素を導入することと、 を備えた炭化鉄合金を製造する方法。 66.浴の液面を前記所定の範囲内に維持するために、溶融金属が反応装置から 外に出て行っている、 クレーム65に記載の方法。 67.炭化鉄を含む材料の浴への供給は、溶融金属が反応装置から出ている時間 の少なくとも一部の間に行われている、 クレーム65に記載の方法。 68.反応装置から出た溶融金属の炭素含有量が、炭化鉄を含む供給材料の炭素 含有量と最終の所望の炭素含有量との中間である、 クレーム66および67のいずれかに記載の方法。 69.最終の精錬用反応装置が、反応装置の供給端部近傍の第1の部分と、反応 装置の出口端部近傍の第2の部分とを備え、反応装置の第1の部分に含まれた液 体金属浴の幅および深さが、反応装置の第2の部分に含まれた液体金属浴の幅お よび深さよりも大きい、 クレーム41に記載の装置。 70.反応装置の第1の部分に含まれた液体金属浴の長さが、反応装置の第2の 部分に含まれた液体金属浴の長さよりも長い、 クレーム69に記載の装置。
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