JPH10509642A - 生物皮膜の回避および除去法ならびに組成物 - Google Patents

生物皮膜の回避および除去法ならびに組成物

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JPH10509642A JP8517645A JP51764596A JPH10509642A JP H10509642 A JPH10509642 A JP H10509642A JP 8517645 A JP8517645 A JP 8517645A JP 51764596 A JP51764596 A JP 51764596A JP H10509642 A JPH10509642 A JP H10509642A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、カルボヒドラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼおよびグリコールプロテアーゼからなる群からの少なくとも1種の酵素成分ならびに短鎖グリコール成分を、水保有系、特に工業用プロセス水系の表面の生物皮膜の除去のため、および/またはスライム形成の回避のために使用することに関する。これら酵素成分およびグリコール成分は、水保有系に別々に、即ち異なるところで、または、酵素成分とグリコール成分を含む酵素組成物の形態で添加することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 生物皮膜の回避および除去法ならびに組成物 本発明は、カルボヒドラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼおよびグリコプロテア ーゼからなる群からの少なくとも1種の酵素成分ならびに短鎖グリコール成分を 、水保有系、特に工業用プロセス水系の表面の生物皮膜の除去のため、および/ またはスライム形成の回避のために使用することに関する。これら酵素成分およ びグリコール成分は、水保有系に別々に、即ち異なるところで、または、酵素成 分とグリコール成分を含む酵素組成物の形態で添加することができる。 工業用のプロセス水または運転水系、例えば、紙工場の開放または密閉水循環 系、特に冷却水系は、微生物増殖に適した条件を供し、生物皮膜として知られる スライムが水保有系の表面に形成される結果を伴う。特に冷却水系の場合には、 これら生物皮膜の堆積は、熱交換の低下、パイプライン接続部の損傷および系内 の腐食を導くことができる。このようにして、プロセス制御に対して悪影響を及 ぼすことができ、問題の工業的プロセスの効率を低下させるか、または生成物の 品質を損なうことがある。これに加えて、生物皮膜またはスライム堆積は一般に 高いエネルギー消費を導く。 生物皮膜形成の増加によって最も影響を受けるのは、パルプ、紙、板紙および 織物の製造などの工業プロセスである。例えば抄紙機の場合、かなり多量の水が 「白水系」と呼ばれる循環系(1次または2次循環、即ち、白水IまたはII)にお いて再循環している(紙の種類に依存して、1トンの紙あたりに約100〜10 00m3までの水)。この分散したパルプを含む白水は、微生物増殖のための理想 的な培養培地を構成する。 生物皮膜堆積は、主として細菌、特にグラム陰性細菌、例えばシュードモナス (Pseudomonas)、アシネトバクター(Acinetobacter)およびエーロバクター(Aerob acter)、さらにフラボバクテリウム(Flavobacterium)、デスルホビブリオ(Desul fovibrio)、エシェリキア(Escherichia)、バシラス(Bacillus)およびサルシナ(S arcina)からなる。 グラム陰性細菌の細胞壁構造は、スライム形成に特に寄与する因子である。こ の細胞壁は、タンパク質、リポ多糖およびリポタンパク質から構成される外部膜 と、アミノ酸およびアセチルアミノ糖からなるペプチドグリカンからなる。対照 的に、グラム陽性細菌の細胞壁は、主としてペプチドグリカンおよびテイコ酸か らなる。 また、微生物は、組成が異なる大きなスライム層または莢膜を産生する。いく つかの例外を除いて、これら細菌によって産生されるスライムは、多糖、例えば デキストラン、グルカンまたはポリウロニドなどからなる。1個の細菌によって 産生されるスライムの体積は、その細菌の体積の多数倍までになりうる。 細菌スライムの堆積は、殺生物剤によって最も効果的に制御することができる 。これら殺生物剤の効果は、これらが運転水中の微生物を死滅させ、こうしてス ライム生成を妨げるということに基づいている。しかし、殺生物剤は生態群に多 くの疑問を呈しており、その毒性のゆえに取扱い時に大きな危険を与える。この ため、生物皮膜を排除する別の方法がこれまでに求められており、酵素が特に注 目されていた。 生物皮膜マトリックスは異種の組成を有することもあるが、主にそれは多糖か ら構成される。従って、スライム除去の分野での研究は、特に多糖(カルボヒド ラーゼ)の研究に集中していた。最近になって、プロテアーゼが生物皮膜または スライム排除の有効な手段であることがわかった(EP-A-590 746)。現時点で最も 使用されているプロテアーゼは、種々のバシラス菌株に由来するアルカリプロテ アーゼであり、これは塩基に対して有利な安定性を示し、タンパク質加水分解活 性である。 米国特許No.4,684,469は、多糖分解酵素によって殺生物剤の抗微生物活性を 強化する方法を記載している。 米国特許No.4,936,994は、生物皮膜を除去するためのセルラーゼ、α-アミラ ーゼおよびプロテアーゼからなる混合物を記載しており、DE 3741583には、スラ イム除去のためにグルカナーゼおよびプロテアーゼからなる混合物を使用するこ とが記載されている。 WO 92/13807には、少なくとも1種の酸またはアルカリプロテアーゼ、少なく とも1種のグルコアミラーゼまたはα-アミラーゼおよび少なくとも1種の表面 活性剤[即ち、洗浄剤(界面活性剤)]からなる混合物であって、水保有系の表面に 付着する微生物の周囲の多糖物質を破壊する混合物を用いる生物皮膜除去のため の方法が記載されている。 これまでに使用されている純粋な酵素混合物または酵素組成物に共通する特徴 は、実際的に必要とされる有効度を達成するためには、これらを殺生物剤と混合 しなければならないことが多いことである(例えば、米国特許No.5,324,432を参 照)。 即ち、本発明の目的は、水保有系の表面の生物皮膜除去のため、および/また はスライム形成回避のための方法または組成物であって、通常の殺生物剤の不都 合を持たないが、これら殺生物剤の有効度を達成する方法または組成物を利用可 能にすることである。 本発明によれば、この目的は、カルボヒドラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼお よびグリコールプロテアーゼからなる群からの少なくとも1種の酵素成分ならび に一般式: R2(−O−R1)n−O−R3 [式中、nは10より小さい整数であり、R1は2または3個の炭素原子を含むア ルキル残基であり、R2およびR3はそれぞれ互いに独立して水素、1〜6個の炭 素原子を含むアルキル基またはアリール基である] で示されるグリコール成分を、水保有系に添加することによって達成される。 上記グリコール成分のアルキル基は、線状および分岐のどちらであってもよい 。用語「アリール」によって具体的に示されるのは、アルキル置換基を含有して いることもある6〜14個の炭素原子を含む基である。アルキルまたはアリール 残基R1、R2およびR3はそれぞれ同一または異なっていてよい。 本発明の範囲内で、酵素成分およびグリコール成分を同時に水保有系に添加す るのが好ましい。 本発明の好ましい態様によれば、酵素およびグリコール成分の組合せ添加は、 カルボヒドラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼおよびグリコールプロテアーゼから なる群からの少なくとも1種の酵素成分ならびに一般式: R2(−O−R1)n−O−R3 [式中、n、R1、R2およびR3は上記と同じ意味を有する] で示されるグリコール成分を含有する組成物の形態で行う。 本発明の組成物は、全組成物に対して、10〜80重量%の濃度の、好ましく は20〜60重量%の濃度のグリコール成分を含有するのが好ましい。本発明の 特に好ましい態様によれば、グリコール成分の濃度は20〜40重量%である。 本発明の組成物中の酵素の量は、90〜1重量%、好ましくは90〜20重量 %であり、50〜20重量%が最も好ましい(それぞれ液体形態の組成物の重量 に対して)。組成物100重量%までの差は水により構成されていてよい。 グルカナーゼ(α-およびβ-グルカナーゼ)、フォコシダーゼまたはペクチナー ゼが、カルボヒドラターゼ群の酵素として好ましい。エスペラーゼ(EsperaseR)[ セリンプロテアーゼ、ノボ(Novo)]またはニュートラーゼ(NeutraseR)[メタロ-プ ロテアーゼ、ノボ]がプロテアーゼ群において特に重要であり、リポナーゼ(Lipo naseR)[アセチルエステラーゼ]がリパーゼとして特に適しており、エンド-グリ コシダーゼがグリコールプロテアーゼの中で好ましい。 上記の酵素は単独では生物皮膜を十分に除去しないが、驚くべきことに、酵素 成分とグリコール成分の同時使用(添加)によるか、または水保有系に添加される 組成物の形態にある、酵素と上記の短鎖グリコール成分の組合せはスライム減少 に劇的な改善をもたらすことを見い出した。また、新たな生物皮膜の形成も大き く減少する。比較的少量の組成物であっても有効であるので、プロセス水または 運転水1Lあたりに必要な有効酵素量を大きく減少させることができる。 水のpH値が中性であると、細菌細胞数の顕著な増加がスライム形成を介して 大きな問題を引き起こすことが従来技術において知られており、経験によれば、 これは殺生物剤を用いたときであっても極めて困難に制御できるのみであること がわかっている。本発明により、水のpH値が中性であっても、上記の酵素成分 とグリコール成分を水保有系に添加すると(ここでも、別々に、または酵素組成 物の形態で添加する)、スライム形成を回避することができ、そして/または水 保有系の表面の生物皮膜を除去しうることを示すことができた。 本発明の特に好ましい態様によれば、β-グルカナーゼおよびジエチレングリ コールを含有する酵素組成物であって、ジエチレングリコールが全組成物に対し て10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%の割合で存在する組成物が利 用可能になる。本発明の特に好ましい組成物においては、β-グルカナーゼが4 3重量%の割合で含まれ、ジエチレングリコールが25重量%の割合で含まれ、 100重量%までの差が水によって構成される。 本発明の組成物は、水保有系の表面のスライム形成の防止に、および/または スライムの分解中に、驚くべき効果を発揮する。本発明においては、水保有系と は、特に工業用のプロセス水または運転水系、即ち、開放および密閉循環系、例 えば冷却水循環系であると解される。本発明の組成物は、スライム形成および生 物皮膜堆積が大きな問題となっており、微生物にとって理想的な培養培地である 紙工場の1次、2次および/または3次循環系[即ち、白水IおよびII、残留廃 水;例えば、ウルマンズ・エンチクロペディー・デア・テクニッシェン・ケミー (Ullmanns Encyklopadie der technischen Chemie)、第4版、フェルラーク・ケ ミー(Verlag Chemie)、ヴァインハイム(Weinheim)、第17巻、第577頁以下 を参照]において使用するのに特に適している。スライム形成に対する傾向は、 白亜水保有循環系において最大であり、生物皮膜の不適切な除去が、紙品質の低 下、抄紙機の運転停止を導き、従って運転コストの上昇を導く。本発明の組成物 は、これらの問題の排除に驚くほど適していることが示された。 本発明の組成物は、多くの他の水保有系、例えば、開放または密閉水循環系、 冷却循環系などにおいて、その驚くべき効果を発揮する。スライムの分解および 新たなスライム形成の回避の結果として、水保有系の耐久性が改善され、特に腐 食に対する傾向が大きく低下する。 また、本発明は、水保有系、特に工業用プロセス水系における生物皮膜の除去 のため、および/またはスライム形成の回避のために本発明の組成物を使用する ことに関し、ここでは、処理すべき水体積に対して5〜200ppmの量で本組成 物を系に添加する。 本発明の組成物は、環境的に許容性であり、非毒性であり、既知の酵素含有の 精製組成物と比較して明らかに高い有効性を示す。通常の毒性殺生物剤の置換は 、上記の応用に対して最も有利である。 酵素は、その活性に特異的な最適pH値を有する。本発明の組成物のために、 水保有系のpH値に依存して、適切な最適酵素を選択することができる。 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。 実施例 43重量%のβ-グリカナーゼ、25重量%のジエチレングリコールおよび3 2重量%の水を混合して酵素組成物(酵素配合物A)を調製した。 この組成物を、紙工場の2つの抄紙機の水循環系において、スライムの(再)形 成の回避および生物皮膜の除去に用いた。これら抄紙機は、約180,000ト ン/年SC紙の総能力を有していた。本発明の組成物を試験するために用いた抄 紙機の水循環系の構造を図式的に図1に示し、酵素組成物の計量添加に適した位 置に印を付した。 実地試験を行うための準備作業 供給装置の装着:実地試験開始の数日前に、グレース・デアボーン(Grace Dea rborn)DCS3020供給装置を装着した。以下の供給位置(添加位置)を選択し た。 1.本発明の組成物EUR8830を、抄紙機PM1のヘッドボックスの容器 に入れた(白水:供給位置は表1および図1において「SWI」と表示する)。 2.殺生物剤I[18重量%の2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド( DBNPA)を含む]を、ストック「Debro」コンシステンシーセンサー中に供給 した(供給位置は表1において「ストック」と表示する)。 3.殺生物剤II[45重量%のプレベントール(Preventol)AS2と2重量%の ジチオールを含む]を、ウェイスト「Debro」コンシステンシーセンサー中に供 給した(供給位置は表1において「ブローク」と表示する)。 2つの「ガンマ/5」ポンプ[プロミネント(ProMinent)]を殺生物剤の添加用 に装着し、1つの「バリオ(Vario)」ポンプ[プロミネント]を本発明の組成物の 添加用に用いた。全てのポンプを、本発明の組成物の実地試験の開始前に計量し た。 実地試験 機械を徹底的に清浄にした後に実地試験を開始した。4サイクルの研究中の供 給量を表1に示す。 9日間続く第1サイクル中に、本発明の組成物を白水に添加し(4x30分/ 日、1458ml/分);殺生物剤をストック(本発明の配合物と平行して4x30 分/日、60ml/分)およびブローク(3x30分/日、75ml/分)に添加した 。20日間続く第2サイクルにおいては、殺生物剤の供給量を約50%減少させ たが、本発明の組成物の供給量は変えなかった(4x30分/日、1458ml/ 分)。9日間続く第3サイクル中に、本発明の組成物の供給量を50%減少させ た(4x30分/日、730ml/分)。この直後に、第4サイクルを、この短いサ イクルに殺生物剤を添加することなく(即ち、D7806を添加することなく)開 始させた。ここでも、本発明の配合物の添加量を約68%減少させた(4x30 分/日、500ml/分)。ここで、この抄紙機を酵素配合物Aのみにより20日 間処理した。少量の殺生物剤Iをブローク保存に用いたが、白水の部分には用い なかった。 上記の酵素組成物を用いる実地試験の結果を、次のようにモニターした。 1.浮遊微生物集団の混合物をATP測定[バイオスキャン(Bioscan)]によっ て毎日測定し、白水中、ストック中およびブローク中の全細菌数[ペトリフィル ムおよびディップスライド(dipslide)]も測定した。このATP測定は、ルシフ ェリンおよびルシフェラーゼの存在下でのATPからAMPへの変化中に、それ ぞれ規定量の光がATP分子あたりに放出され、これを感受性の光度計により測 定するという原理に基づくものである。白水中での測定結果を図2〜図8に示す 。細菌細胞数または「相対光単位」(rlu)値に有意の増加は存在しなかった。こ れらの図は、スライム形成に起因する問題のない系の典型的な微生物活性を示す (即ち、スライムの形成が効果的に抑制されている)。 2.機械のスライム形成およびそれに付随する問題を定期的にチェックした。 試験中、微生物によって引き起こされる問題は抄紙機において観察されなかった 。いずれの場合にも、スライム形成のゆえに抄紙機を停止させる必要はなかった 。 3.同様に、紙の品質を継続してモニターした。本発明の組成物の添加前、添 加中および添加後の、紙中の黒い点および穴の統計学的分布を調べた。殺生物剤 を用いたときの紙の品質と比較して、製造した紙中の黒点および穴の数の点で、 有意差は存在しないことが示された(図9および図10を参照)。 4.3カ月間にわたる成功裏の実地試験の後、抄紙機を中性運転に変えた。こ の抄紙機を上記のようにモニターした(上記を参照)。 中性pH値を用いたときであっても、酵素組成物の添加は、生物皮膜またはス ライムの形成に起因する問題の発生を防止することが示された。 抄紙機を定常的にモニターしたが、生物皮膜の堆積は観察されなかった。中性 pH値に切換えた後であっても、機械は極めて清浄に見え、微生物の問題のゆえ に停止させなければならなくなることはなかった。 白水中、ストック中およびブローク中の、細菌細胞数の測定、酵母および菌類 の定量的記録ならびにATP測定を、一定の間隔で行った。細菌細胞数は最初は 増加し、最終的に平衡に達することがわかった。酵母および菌類の割合の低下は 、中性pH値に起因するものと考えられる(図11〜図13を参照)。 細菌細胞数の増加にもかかわらず、スライムまたは生物皮膜の形成に起因する 問題は、本発明の酵素組成物を用いたときには観察されなかった。比較的高い細 菌細胞数にもかかわらず、黒点および穴の数は増加しなかった。このことは、ス ライム形成の抑制に関しては、本発明に従う酵素成分とグリコール成分の同時添 加が極めて有効であることを示すものである。 結果の要約 本発明の組成物の使用は、殺生物剤の使用と同等の結果を導いた。スライムの 堆積が効果的に排除され(中性のpH値であっても)、新たな生物皮膜の形成が効 果的に抑制された。即ち、スライム除去のための本発明の組成物の使用は、工業 用プロセス水系における殺生物剤の使用に代わるものであり、殺生物剤とは対照 的に、効果的かつ環境適合性であり、さらにコストの点からも好ましい。 抄紙機における穴および亀裂を本発明の組成物によって減少させることができ 、水保有系における臭気の問題ならびに微生物によって引き起こされる閉塞を効 果的に抑制することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B08B 17/00 D21H 5/22 E (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,TJ,TM,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ファン・プーレ,ヨス ベルギー、ベー−2140ボルゲルホウト、ヘ ルムストラート141/1番 (72)発明者 スフエツ,ユルヘン・フリードリッヒ ベルギー、ベー−2000アントウェルペン、 ランゲ・ドールニクストラート27番 (72)発明者 シェンカー,アヒム・ペー ドイツ連邦共和国デー−69412エーバーバ ッハ、レデルスヴェーク17番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.水保有系の表面の生物皮膜の除去のため、および/またはスライム形成の 回避のための組成物であって、カルボヒドラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼおよ びグリコールプロテアーゼからなる群からの少なくとも1種の酵素成分を、一般 式: R2(−O−R1)n−O−R3 [式中、nは10より小さい整数であり、R1は2または3個の炭素原子を含むア ルキル残基であり、R2およびR3はそれぞれ互いに独立して水素、1〜6個の炭 素原子を含むアルキル基またはアリール基である] で示されるグリコール成分と組合せて含有することを特徴とする組成物。 2.全組成物中のグリコール成分の割合が10〜80重量%であることを特徴 とする請求項1に記載の組成物。 3.全組成物中の酵素成分の割合が90〜20重量%であることを特徴とする 請求項1に記載の組成物。 4.カルボヒドラーゼがグルカナーゼ、フコシダーゼまたはペクチナーゼであ ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。 5.プロテアーゼがエスペラーゼまたはニュートラーゼであることを特徴とす る請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。 6.リパーゼがリポラーゼ(Lipolase)であることを特徴とする請求項1〜5の いずれかに記載の組成物。 7.グリコプロテアーゼがエンド-グリコシダーゼであることを特徴とする請 求項1〜6のいずれかに記載の組成物。 8.グリコールがジエチレングリコールまたはプロピレングリコールであるこ とを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。 9.酵素がβ-グルカナーゼであり、グリコールがジエチレングリコールであ ることを特徴とする請求項7に記載の組成物。 10.30〜50重量%のβ-グルカナーゼおよび20〜40重量%のジエチレ ングリコールを含有することを特徴とする請求項9に記載の組成物。 11.水保有系の表面のスライム形成の防止のため、および/または生物皮膜の 除去のための、カルボヒドラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼおよびグリコプロテ アーゼからなる群からの少なくとも1種の酵素成分ならびに一般式: R2(−O−R1)n−O−R3 [式中、nは10より小さい整数であり、R1は2または3個の炭素原子を含むア ルキル残基であり、R2およびR3はそれぞれ互いに独立して水素、1〜6個の炭 素原子を含むアルキル残基またはアリール残基である] で示されるグリコール成分の使用。 12.酵素成分およびグリコール成分を、異なるところで水保有系に添加するこ とを特徴とする請求項11に記載の使用。 13.酵素成分およびグリコール成分を、請求項1〜10のいずれかに記載の酵素 組成物の形態で水保有系に添加することを特徴とする請求項11に記載の使用。 14.酵素組成物を5〜200ppmの濃度で添加することを特徴とする請求項13 に記載の使用。 15.水保有系が、開放または密閉の工業用プロセス水系であることを特徴とす る請求項11〜14のいずれかに記載の使用。 16.工業用プロセス水系が、紙工場の開放または密閉の水循環系であることを 特徴とする請求項15に記載の使用。 17.水保有系が、紙工場の白水保有循環系であることを特徴とする請求項16に 記載の使用。 18.水保有系が冷却循環系であることを特徴とする請求項15に記載の使用。
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