JPH10506451A - 圧力制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電磁気的に動作可能で、バルブ収容部材（９）に設けられた液圧式および／または空圧式組立ユニット（ソレノイドバルブ）と、前記バルブ収容部材（９）から突出した複数の電気的接触片（１３）をその上に有する複数のコイル（１）と、前記コイル（１）と前記接触片（１３）とを覆うカバーユニットと、前記カバーユニットと共に前記コイル（１）を収容するキャリア部材（２）と、電子制御装置を収容するか、または電子制御装置のための接続部品を収容するのに適した前記カバーユニットまたは前記カバーユニットの一部分とを有する圧力制御装置。前記キャリア部材（２）は、磁束および／または熱フラックスを導く物質で作られていて、磁束および／または熱フラックスを導く複数の部品は、前記板状に形成されたキャリア部材（２）の下方側および／または上方側に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 圧力制御装置 本発明は、圧力制御装置に関し、特に請求範囲第１項の序文にあるような、ブ レーキ用圧力制御装置に関する。 一般的な電気流体式の圧力制御装置は、たとえば、国際公表第ＷＯ９２／１ ２８７８号公報に記載されているように、よく知られたバルブ収容部材のモジュ ール構造に加えて、カバーは、板状に形成されたキャリア部材により細分されて いる。これは、一方では、電子制御装置もしくは電子制御装置用部品を収容する ことが出来る。しかし、他方では、電子制御装置と、ソレノイドバルブから突出 した接触片との間を電気的に接続してしまう。ソレノイドバルブのコイルに沿っ た上記カバーは、バルブ収容部材のバルブドーム上に嵌められ、複数のプラグ接 点は、接触片と、カバー内にまとめられた電子部品または電気部品との電気的接 触をするために互いに接続されている。この公知の技術は、キャリア部材にコイ ルを固定するために、スプリングのような、弾性的装着部品を用いるか、あるい は、コイルを弾性的な形に形成した部材の中に埋め込むものが開示されている。 装着条件を考慮するときのコイルの機能的配置は複雑である。 本発明の目的は、上述の技術と比較して、改良された圧力制御装置を提供する ことであり、製造や検査が容易であって、キャリア部材との関連において、コイ ルの位置決めが簡単に出来、また、コイルの配列が小型で機能が最大限に発揮出 来ることである。さらに、部品の動作温度や熱膨張が、最大限に可能な範囲で吸 収され得る。 本発明によれば、その目的は、請求範囲第１項記載の特徴部分により達成され る。キャリア部材は、磁束および／または熱フラックスを導く物質で作られてい て、磁束および／または熱フラックスを導くいくつかの部品は、板状に形成され たキャリア部材の下方側および／または上方側に設けられているものが提案され ている。 さらに、請求範囲第２項に記載されているように、本発明の好ましい態様は、 キャリア部材の下方側との接触は、ヨークリングとして作用するスリーブによっ て成される。このことは、キャリア部材が、コイルの磁気回路を閉成する接続板 として機能することを確実にし、ソレノイドバルブの動作により生ずる熱をキャ リア部材へそらすことを確実にしている。 キャリア部材に沿ったスリーブの放射状の配置は、請求範囲第３項に記載され ているように、好ましくは、バルブ収容部材のバルブドームに関する各ソレノイ ドバルブのスリーブのセルフセンタリングを確実にし、バルブドームは、スリー ブと機能的に共働しているので、部品の公差は故障を引き起こさずに補償される 。 キャリア部材にスリーブを装着するための他の補助的な手段、たとえば、バル ブ収容部材の圧縮スプリングを不要にするために、スリーブは、請求範囲第４項 に記載したように、キャリア部材またはバルブドームと、操作によりおよび／ま たは自動的に係合するように配置されている。 コイルをスリーブ内にきわめて簡単に収納するには、請求範囲第５項に記載し たように、スリーブが、コイルを取り巻いている管状部材として配置されている 場合である。このことにより、バイパスする事なしに、バルブドームとバルブ収 容部材との間の閉じた磁気回路が出来る。 本発明の他の態様によれば、請求範囲第６項に記載したように、環状部材は、 スリーブとは別に、キャリア部材に当接するように移動可能な環状の部品として 配置されているので、磁気回路は、キャリア部材を介して閉成される。このこと により、環状部材とスリーブを思い通りに整列しおよび／または取り付けること が出来るようになっている。 請求範囲第７項で提起されているアイデアによれば、この構成は管状部材をキ ャリア部材に、操作によりおよび／または自動的に係合して取り付けるものを含 んでいる。スリーブは、簡単なセンタリングが出来るように、管状部材とは別に バルブドームと関連して整列されている。 請求範囲第８項によれば、スリーブは、その開口端部がバルブドームに被さる ような適当なボウル形状をしている。その結果、スリーブは、整列されるために 複雑な作り方は必要ないし、また、さらに、スリーブの形状は、キャリア部材へ の磁束を改善する。 請求範囲第９項によれば、ほとんどロスのない磁気回路は、コイルとの関連で スリーブの径方向の変位可能性があるので、バルブドームとスリーブとの間隙を 必要としないことにより達成される。 請求範囲第１０項によれば、熱伝導性の箔が、キャリア部材の上方側に配置さ れている。電気的および電子的部品が、この熱伝導性の箔上に設けられていて、 この箔は、キャリア部材への熱伝導を改良するので、部品の動作温度を下げる。 本発明の更なる特徴、利点、および応用の可能性は、以下に示す幾つかの実施 例の記述から分かるであろう。 第１図は、本発明の圧力制御装置の一部縦断面図である。 第２図は、第１図における圧力制御装置の変形構造のスリーブの他の構成であ る。 第３図は、簡単に示したスリーブの他の実施例と、圧力制御装置内での磁束の 改良とを示している。 第４図は、他の設計のスリーブを有する圧力制御装置のハウジングの他の実施 例である。 第１図は、本発明の圧力制御装置の側面図で、基本的な部品は略図で示されて いる。圧力制御装置の左側部分は、側面の断面として示されているが、ハウジン グ１２を有し、このハウジング１２は、導体通路１４を有するキャリア部材２を 囲んでいる。キャリア部材２の下方において、ハウジング１２はソレノイドバル ブのいくつかのコイル１の一つを収納しており、これらのソレノイドバルブは、 好ましくは、ハウジング１２内で一つ以上の列に保持されている。ハウジング１ ２は、プラスチックスプレー混合物（Ｋｕｎｓｔｓｔｏｆｆｓｐｒｉｔｚｍａｓ ｓｅ）で作られていて、圧力制御装置の電気的及び電子的部品を収納し封じ込め ている。コイル１から突出している接触片１３を収納するために、キャリア部材 ２は、封止化合物で充填されている透孔７を有している。キャリア部材２は、鋼 板で形成されていて、実質的に水平に複数のコイル１の頂部に被せられていて、 その下方に管状部材６とスリーブ３とを有している。これらコイル１は、それぞ れが絶縁物質で取り巻かれていて、同じくプラスチックで形成された共通のコイ ル枠８に設けられている。コイル１は、焼結によって作られ得るので、そのとき は、コイル枠８をコイルベース部材とする必要性はない。前記管状部材６とスリ ーブ３とは、鋼で作られていてキャリア部材２の下方側に溶接されている。好ま しくは、ブロック形状のバルブ収容部材９は軽金属で作られている。液圧バルブ のバルブカートリッジの部分であるいくつかのバルブドーム５は、バルブ収容部 材９から突出している。バルブカートリッジとバルブドーム５とは、同じく、鋼 で作られているので、コイル１が付勢されたときに、磁気回路は、上述の各鋼部 品を介して閉じられる。複数のコイル１は、スリーブ３と管状部材６との間でキ ャリア部材２に設けられていて、平行な複数の列状に配列された（詳細には示し ていないが）バルブドーム５にそれぞれ固定されている。キャリア部材２は、磁 束を閉成する接続板の機能をし、また、特にキャリア板の上部に配置された電気 部品のために、降熱部材の機能をする。これら電気部品は、電子部品を備えた導 体通路１４として示されている。粘着性のある熱伝導性の箔１１が、導体通路１ ４とキャリア部材２との間に、熱フラックスを向上するために挿入されている。 組み立てられている全体は、ハウジングのプラスチック物質とともに、１回の鋳 造でスプレー被覆されると好都合である。これが耐腐食性電気部品を作り出し、 据え付けスペースと磁束に関して最適化され、自動化の要求に一致して、バルブ 収容部材９と一体となって液圧式または空圧式組立ユニット（液圧式または空圧 式バルブ）上に設けることができる。 第１図と異なり、第２図は、圧縮スプリング４が装備されたスリーブ３を示し ている。スリーブ３は、コイル１との間に大きな寸法の径方向のエアーギャップ を有している。このエアーギャップがあるので、部品の公差や調整誤差に無関係 に、コイル１をバルブドーム５上に設けることができる。垂直方向の部品の公差 は、その効果は当然スリーブ３に帰すべきであるが、スリーブ３とキャリア部材 ２との正常な接触を確実にする圧縮スプリング４の効果により補償される。同様 に、回路は、スリーブ３が、径方向にかなり選択可能な部品公差を持ったバルブ ドーム５にぴったり嵌合する事により、常に閉成されている。このようにして、 バルブ収容部材９、管状部材６、キャリア部材２と、バルブドーム５内の磁気コ ア（図示せず）との間の、バルブドーム５を介した磁気回路は、スリーブ３とコ イル１との間のかなり大きな径方向の間隙にも係わらず、バルブドーム５にスプ リングを装着したスリーブ３を配置するという工夫によって、常に閉成されてい る。本発明によれば、一つの部品の配置に帰因する磁気損失は、きわめて少ない 。管状部材６は、同様に、好ましくはキャリア部材２に溶接されていて（図１に 示したように）、スリーブ３の整列のための弾性的支持は、キャリア部材２の圧 縮スプリング４の効果によって作り出される。溶接方法だけでなく、半田付け方 法やクランピング方法が、管状部材６をキャリア部材２に固定するのに適用でき る。さらに、管状部材６は、最初キャリア部材２に緩く装着され、続いて、プラ スチック材料で電子部品全体をスプレー被覆している間にキャリア部材２に固定 することができる。管状部材６は、スリーブ３と同様鋼で作られていて、また、 キャリア部材２と直接接しているので、コイル１から鋼製のキャリア部材２への 普通の熱伝導は確実に行われ、必要ならば、コイル１への通電時間は、過熱の危 険なしで延長できる。図１にすでに明確に参照されている更なる詳細は別として 、図２の圧力制御装置は、図１とほとんど同じである。 図１と図２の圧力制御装置と違って、図３では、スリーブ３は、ボウル状に形 成されている。ボウルの底部は、キャリア部材２と接触している。バルブドーム ５が挿入された後、ボウルの端部は、バルブドームを部品として収容する。これ により、スリーブ３をバルブドーム５上に簡単に固定でき、ボウル端部またはバ ルブドームにクリップ形状の部品を用いればさらに助長される。キャリア部材２ にさらに当接しているボウル底部の広い接触面は、磁束を改善し、バルブドーム ５とスリーブ３との最小の遊び（間隙）は、磁気損失を最小限にする。このこと は、最小限の装着スペースと必要最小限の組立努力とで、最大限の磁束を達成出 来ることを可能とする。必要ならば、コイル１を最善の状態にするために、コイ ル１のために使われるより大きな装着スペースを使用するのがよい。ボウル底部 の、キャリア部材２に対する比較的大きい当接面は、さらに、ソレノイドバルブ からキャリア部材２への熱の伝達をよくする。図３は、図１と図２に関して、こ の発明の単なる変形例を示しているので、図１と図２との記述の図面と部品は、 圧力制御装置の更なる必要な詳細に関し参照される。 上述の変形例のデザインとは異なり、図４は、コイル形ハウジングを成すよう に形成されたスリーブ３を示している。スリーブ３は、薄い、キャップ型ヨーク リングで、内方から外方に向けてコイル１に緩く被るように延びている。コイル １と、ほとんどの部分で近接しているスリーブ３との間隙は、部品の公差が液圧 式または空圧式組立ユニット（バルブ収容部材９）に電子部品（ハウジング）を 組み立てる間補償するために必要な間隔の寸法に作られている。このように、前 述の実施例でも述べたように、スリーブ３は、コイル１と、多分必然的に放射状 の配置がされている接触片１３とに、ねじれや損傷を与えずにバルブドーム５に 中心を合わすことが出来る。なるべくならば、コイル１の各接触片１３を、キャ リア部材２の径大な透孔内にプラスチック混合物とともに鋳込まれるようすると 、コイル１の空間内へ水蒸気が進入するのを防ぐことが出来る。圧力制御装置の ハウジングは、典型的には、枠型プラスチック部品で作られていて、バルブ収容 部材９上にシール１０を介して設けられ、電気部品を収容する導体通路領域にお いてカバーの窪んだ空間を形成している。必要ならば、カバーの窪んだ空間は、 耐食性の混合物で充填される。図１の時に述べたように、必要ならば、熱伝導性 の箔が、キャリア部材２と導体通路との間に介挿される。スリーブ３が実質的に 閉鎖型であるので、その容積の中で磁気回路を閉成するコイルキャップとしての スリーブ３は、磁束を遮ることはないし、また、キャリア部材２とコイル１との 間での大きな熱伝導面を果たす。 上述の本発明の実施例によれば、次のような利点が達成される。 １．装着スペースを増加する高価なキャリア部材の節約、 ２．バルブドームと電子部品との間のスペースの最適な利用、 ３．付加的な装着スペースを必要とするソレノイドバルブに必要な部品の最適な 磁束、 ４．コイルの最適な設計を可能にする付加的な装着スペース、 ５．公差の補償のための装着間隙を検討するためのエアーギャップ損失、即ち、 磁束損失がきわめて少ないコイル１とスリーブ３との最小の間隙、 ６．電子部品の液圧式または空圧式組立ユニットへの全体のスプレー被覆あるい はカプセル化と、小さな組立グループによる重量とコストとの低減による最大の 腐食抵抗。 参照符号のリスト： １…コイル、２…キャリア部材、３…スリーブ、４…圧縮スプリング、５…バル ブドーム、６…管状部材、７…透孔、８…コイル枠、９…バルブ収容部材、１０ …シール、１１…熱伝導性の箔、１２…ハウジング、１３…接触片、１４…導体 通路

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 圧力制御装置、特に、アンチロック制御システムまたはトラクションスリ ップコントロールシステムのようなブレーキ用圧力制御装置であって、バルブ収 容部材に設けられている電磁気的に動作可能な液圧式または空圧式バルブ（ソレ ノイドバルブ）と、それらの部品上に前記バルブ収容部材から突出した電気的接 触片を有した複数のコイルと、前記コイルと前記接触片とを覆うカバーユニット と、前記カバーユニット内に配置され前記コイルを収容するキャリア部材とを具 備し、前記カバーユニットあるいは前記カバーユニットの一部分は、電子制御装 置を収容するか、あるいは電子制御装置のための接続部品を収容するのに適して いる圧力制御装置において、前記キャリア部材（２）は、磁束および／または熱 フラックスを導く物質で作られていて、磁束および／または熱フラックスを導く 複数の部品は、前記板状に形成されたキャリア部材（２）の下方側および／また は上方側に設けられていることを特徴とする圧力制御装置。 ２． ヨークリングとして形成され、ソレノイドバルブの一部分であるスリーブ （３）は、前記キャリア部材（２）の前記下方側に接触していることを特徴とす る請求項１記載の圧力制御装置。 ３． 前記スリーブ（３）は、前記キャリア部材（２）の前記下方側に沿って径 方向に変位可能であることを特徴とする請求項２記載の圧力制御装置。 ４． 前記スリーブ（３）は、前記キャリア部材（２）またはバルブドーム５に 、操作によりおよび／または自動的に係合して保持されることを特徴とする請求 項２記載の圧力制御装置。 ５． 前記スリーブ（３）は、前記コイル（１）を取り巻く管状部材（６）のよ うな形状であることを特徴とする請求項２記載の圧力制御装置。 ６． 前記スリーブ（３）の一つ一つに、前記コイル（１）を取り巻く前記管状 部材（６）が、前記キャリア部材（２）と当接するように移動可能であることを 特徴とする請求項２記載の圧力制御装置。 ７． 前記管状部材（６）は、操作によりおよび／または自動的に係合して保持 されることを特徴とする請求項６記載の圧力制御装置。 ８． 前記スリーブ（３）は、ボウル状をしていて、そのボウルの開放端部は前 記バルブドーム（５）を摺接して覆っていることを特徴とする請求項２記載の圧 力制御装置。 ９． 前記スリーブ（３）は、前記コイル（１）に関して径方向に変位可能なこ とを特徴とする請求項２記載の圧力制御装置。 １０． 熱伝導性の箔（１１）が、前記キャリア部材（２）の上方側に設けられ ていて、電気部品または電子部品がこの熱伝導性の箔上に配置されていることを 特徴とする請求項１記載の圧力制御装置。