JPH10505237A - カノラ及びダイズのパルミトイル−acpチオエステラーゼ遺伝子のヌクレオチド配列、並びにダイズ及びカノラ植物の油の脂肪酸量の調節におけるこれらの使用 - Google Patents

カノラ及びダイズのパルミトイル−acpチオエステラーゼ遺伝子のヌクレオチド配列、並びにダイズ及びカノラ植物の油の脂肪酸量の調節におけるこれらの使用

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Abstract

(57)【要約】 C16特異的ACPチオエステラーゼをコードするヌクレオチド配列を単離した。本発明のヌクレオチド配列を、大腸菌及び植物組織において発現する。これらの配列を、内在する植物チオエステラーゼのアンチセンス阻害に、並びに、植物油中の飽和脂肪酸量を減少するためのアシル補酵素Aプールの調節に用いた。

Description

【発明の詳細な説明】 カノラ及びダイズのパルミトイル−ACPチオエステラーゼ遺伝子のヌクレオチ ド配列、並びにダイズ及びカノラ植物の油の脂肪酸量の調節におけるこれらの使 用 発明の分野 本発明は、植物の脂質組成を変えるために、アシルーアシルキャリヤータンパ ク質チオエステラーゼ酵素をコードしている核酸フラグメントを、調製及び使用 することに関する。変化したレベルの飽和脂肪酸を有するトランスジェニック植 物を作製するために、そのような核酸フラグメント及び適当な調節配列を含むキ メラ遺伝子を用いることができる。 発明の背景 植物脂質は、様々な産業及び食物に使用され、並びに、植物膜機能及び気候適 応の中心となっている。これらの脂質は非常に多数の化学構造を示し、これらの 構造はその脂質の生理学的及び産業上の性質を決定する。これらの構造の多くは 、その脂質の飽和度を変える代謝過程から直接的または間接的に生じる。 植物脂質は、トリアシルグリセロールの形態において、食用油として主に用い られる。食用油の特異的性能及び健康特性は、主にその脂肪酸組成により決定さ れる。販売されている植物種から取り出された大部分の植物油は、主として、パ ルミチン酸(16:0)、ステアリン酸(18:0)、オレイン酸(18:1) 、リノール酸(18:2)、及びリノレン酸(18:3)から成る。パルミチン 酸及びステアリン酸は、それぞれ、16及び18炭素鎖長の飽和脂肪酸である。 オレイン酸、リノール酸、及びリノレン酸は、それぞれ、1、2、及び3個の二 重結合を 含んでいる、18炭素鎖長の不飽和脂肪酸である。オレイン酸は、モノ不飽和脂 肪酸と呼ばれ、一方リノール酸及びリノレン酸は、ポリ不飽和脂肪酸と呼ばれる 。一般的に使用される食用植物油中の飽和及び不飽和脂肪酸の相対的な量を、以 下に要約する(表1)。 多くの最近の研究努力により、飽和及び不飽和脂肪酸が、冠状動脈性心疾患の 危険率の減少において果たす役割が調べられてきている。過去においては、飽和 脂肪酸及びポリ不飽和脂肪酸と対照的に、モノ不飽和脂肪酸は、血清コレステロ ール及び冠状動脈性心疾患の危険率に影響がないと信じられていた。いくつかの 最近のヒト臨床研究は、モノ不飽和脂肪の割合が高く、飽和脂肪の割合が低い食 事により、「悪玉」(低密度リポタンパク質)コレステロールを減少し、一方「 善玉」(高密度リポタンパク質)コレステロールを保つことができることを示唆 する(Mattson等、Journal of Lipid Researc (1985)26:194−202)。ダイズ油は、他の植物油の源に比べて 飽和脂肪酸の割合が高く、ダイズ種子の全脂肪酸量に対して低い割合のオレイン 酸を含む。これらの特徴は、米国心臓協会(American Heart A ssociation)により定義された重要な健康要求にかなわない。 全飽和脂肪酸及びポリ不飽和脂肪酸の割合が低く、モノ不飽和脂肪酸の割合が 高いダイズ油は、米国住民に著しい健康上の恩恵を与え、並びに、油加工業者に 対して経済的恩恵を与えるであろう。 植物中の油の生合成については、かなりよく研究されてきている[Criti cal Reviews in Plant Sciences 、第8巻、(1 ):1−43、(1989)のHarwoodを参照]。パルミチン酸、ステア リン酸、及びオレイン酸の生合成は、色素体中で、「ACPトラック」の3つの 重要な酵素、すなわちパルミトイル−ACPエロンガーゼ、ステアロイル−AC Pデサチュラーゼ、及びアシル−ACPチオエステラーゼの相互作用により生じ る。 これらの酵素型のうち、アシル−ACPチオエステラーゼは、アシル鎖をその キャリヤータンパク質(ACP)から、従ってその代謝経路から取り除くために 機能する。オレオイル−ACPチオエステラーゼは、高い率でオレオイル−AC Pチオエステルの加水分解を触媒し、それよりかなり低い率でパルミトイル−A CP及びステアロイル−ACPの加水分解を触媒する。この多様な活性は、酵素 間の基質競合を引き起こし、同じ基質に対するこのアシル−ACPチオエステラ ーゼ及びパルミトイル−ACPエロンガーゼの競合、並びに同じ基質に対するア シル−ACPチオエステラーゼ及びステアロイル−ACPデサチュラーゼの競合 が、 植物油のトリアシルグリセリド中に見いだされるパルミチン酸及びステアリン酸 の生成の一部をもたらす。 いったんACPトラックから除かれると、脂肪酸は細胞質に運び出され、そこ でアシル−補酵素Aを合成するために用いられる。これらのアシル−CoAは、 油生合成中にアシル部分をトリアシルグリセリドに結合する少なくとも3つの異 なるグリセロールアシル化酵素(グリセロール−3−リン酸アシルトランスフェ ラーゼ、1−アシル−グリセロール−3−リン酸アシルトランスフェラーゼ、及 びジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ)に対するアシル供与体であ る。 これらのアシルトランスフェラーゼは、トリグリセリドの1及び3位に飽和脂 肪酸を、並びに2位にモノ不飽和脂肪酸を結合する、絶対的ではないが強い選択 性を示す。従って、アシルプールの脂肪酸組成を変えると、量作用により、油の 脂肪酸組成において対応する変化を引き起こす。 上記の解説に基づくと、植物油中のパルミチン酸、ステアリン酸、及びオレイ ン酸のレベルを変える一つの方法は、油の生合成に用いられる細胞質のアシル− CoAプール中のこれらの脂肪酸のレベルを変えることである。 以前の仕事(国際公開第9211373号)において、出願人は、ダイズのオ レオイル−ACPチオエステラーゼをコードするクローン化したcDNAを用い て、この酵素を調節できることを示した。オレオイル−ACPチオエステラーゼ のcDNAを、ダイズ植物細胞を形質転換するためのキメラ遺伝子を作るために 用い、これらのキメラ遺伝子は、植物種子においてアシル−ACPチオエステラ ーゼのアンチセンス阻害を もたらした。 出願人は、今回、C16基質に活性を有し、またアシル補酵素Aプールの調節 のために有用である、全く新しい植物チオエステラーゼを発見した。出願人は、 油生産種における脂肪酸組成を遺伝子形質転換により改変するために有用である 、ダイズ及びカノラのパルミトイル−ACPチオエステラーゼをコードする核酸 フラグメントを単離した。従って、機能的な酵素をコードする、本発明の核酸フ ラグメントまたはこれらの一部を、それらのmRNAの転写を導く適当な調節配 列と共に生細胞中に導入すると、パルミトイル−ACPチオエステラーゼの生産 または過剰生産をもたらし、並びに、トリアシルグリセロールを含む細胞脂質中 の飽和脂肪酸レベルの増加をもたらす。 本発明の核酸フラグメントまたはこれらの一部を、それらのアンチセンスRN Aの転写を導く適当な調節配列と共に植物中に導入すると、導入された核酸フラ グメントとかなり相同な、内在するパルミトイル−ACPチオエステラーゼの発 現の阻害をもたらし、並びに、トリアシルグリセロールを含む細胞脂質中の飽和 脂肪酸レベルの減少をもたらす。 本発明の核酸フラグメントまたはこれらの一部を、それらのmRNAの転写を 導く適当な調節配列と共に植物中に導入すると、導入された核酸フラグメントと かなり相同な、内在するパルミトイル−ACPチオエステラーゼの発現の共抑制 (cosuppresion)による阻害をもたらすことができ、並びにトリア シルグリセロールを含む細胞脂質中の不飽和脂肪酸のレベルの減少をもたらすこ とができる。 発明の要約 食用植物油中の飽和及び不飽和脂肪酸のレベルを制御する方法を発見 した。ダイズ種子のパルミトイル−ACPチオエステラーゼの前駆体または酵素 のいずれかに対するcDNAを用いてキメラ遺伝子を作製し、そしてこれらのキ メラ遺伝子を、減少したレベルの飽和脂肪酸を有する種子油を生産するようにダ イズ植物を形質転換するために用いることができる。同様に、カノラ種子のパル ミトイル−ACPチオエステラーゼの前駆体または酵素のいずれかに対するcD NAを、キメラ遺伝子を作製するために用いることができ、次に、これらの遺伝 子を、減少したレベルの飽和脂肪酸を有する種子油を生産するようにカノラ植物 を形質転換するために用いることができる。 特に、本発明の一つの特徴は、配列表の配列番号1に示された配列中の1ない し1688のヌクレオチド、またはこれとかなり相同な全ての核酸フラグメント に相当する、ダイズ種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼcDNAをコー ドするヌクレオチド配列を含んでなる核酸フラグメントである。加えて、もう一 つの特徴は、配列表の配列番号2の1ないし1488のヌクレオチド、配列表の 配列番号31の1ないし1674のヌクレオチド、またはこれらとかなり相同な 全ての核酸フラグメントに相当する、カノラ種子パルミトイル−ACPチオエス テラーゼcDNAをコードするヌクレオチド配列を含んでなる核酸フラグメント に関する。好ましくは、ダイズ種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼ前駆 体、成熟ダイズ種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼ酵素、カノラ種子パ ルミトイル−ACPチオエステラーゼ前駆体、及び成熟カノラ種子パルミトイル −ACPチオエステラーゼ酵素をコードする、これらの核酸フラグメントである 。 本発明のもう一つの特徴は、ダイズ植物細胞を形質転換することので きるキメラ遺伝子に関し、このキメラ遺伝子は、種子中でダイズ種子パルミトイ ル−ACPチオエステラーゼのアンチセンス阻害を生じるように適当な調節配列 に連結された、あるいは、パルミトイル−ACPチオエステラーゼタンパク質の 過剰発現、または共抑制が起こるとパルミトイル−ACPチオエステラーゼタン パク質の過少発現のいずれかをもたらす、ダイズ種子パルミトイル−ACPチオ エステラーゼ遺伝子のセンス発現を生じるように適当に連結された、配列番号1 のダイズ種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼcDNAをコードしている 核酸フラグメントを含んでなる。好ましくは、ダイズ種子パルミトイル−ACP チオエステラーゼ前駆体または成熟ダイズ種子パルミトイル−ACPチオエステ ラーゼ酵素をコードしている核酸フラグメントを含む、これらのキメラ遺伝子で ある。 さらに、本発明の他の態様は、上昇したまたは減少したレベルの飽和脂肪酸を 含んでいる種子油を生産する方法に関し、この方法は,(a)上記のキメラ遺伝 子でダイズ植物細胞を形質転換し、(b)該形質転換した植物細胞から生殖的に 成熟した植物体を育て、(c)該生殖的に成熟した植物体からの子孫種子を、所 望するレベルのパルミチン酸及びステアリン酸に対してスクリーニングし、(d )減少したレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでいる該油を得るため に、該子孫種子をつぶすことを含んでなる。そのような植物細胞を形質転換する 好ましい方法は、アグロバクテリウム(Agrobacterium)のTi及 びRiプラスミドの使用、エレクトロポレーション、及び高速弾道砲弾(hig h−velocity ballistic bombardment)を含む 。 本発明の他の特徴は、カノラ種子細胞を形質転換することのできるキメラ遺伝 子に関し、このキメラ遺伝子は、種子中でカノラ種子パルミトイル−ACPチオ エステラーゼのアンチセンス阻害を生じるように適当な調節配列に連結された、 あるいは、パルミトイル−ACPチオエステラーゼタンパク質の過剰発現、また は共抑制が起こるとパルミトイル−ACPチオエステラーゼタンパク質の過少発 現のいずれかをもたらす、カノラ種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼ遺 伝子のセンス発現を生じるように適当に連結された、配列番号2または配列番号 31のカノラ種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼcDNAをコードして いる核酸フラグメントを含んでなる。好ましくは、カノラ種子パルミトイル−A CPチオエステラーゼ前駆体または成熟カノラ種子パルミトイル−ACPチオエ ステラーゼ酵素をコードしている核酸フラグメントを含む、これらのキメラ遺伝 子である。 配列表の配列番号1及び2は、それぞれ、ダイズ種子パルミトイルーACPチ オエステラーゼcDNA及びカノラ種子パルミトイルーACPチオエステラーゼ cDNAのヌクレオチド配列を示す。 発明の詳細な記述 本開示の文脈上、多数の用語が用いられる。 脂肪酸は、炭素原子の数及び二重結合の位置により特定され、すなわち、コロ ンの前及び後ろの数はそれぞれ鎖長及び二重結合の数を示す。この脂肪酸の名称 に続く数は、二重結合のシス立体配置のための接辞「c」と共に、脂肪酸のカル ボキシル末端からの二重結合の位置を示す。例えば、パルミチン酸(16:0) 、ステアリン酸(18:0)、オレイン酸(18:1、9c)、ペトロセリン酸 (18:1、6c)、リノー ル酸(18:2、9c、12c)、γ−リノレン酸(18:3、6c、9c、1 2c)、及びα−リノレン酸(18:3、9c、12c、15c)。別に記載し ないかぎり、18:1、18:2、及び18:3は、オレイン酸、リノール酸、 及びリノレン酸を示す。本明細書に用いられる「パルミトイル−ACPチオエス テラーゼ」という用語は、その優先的な反応として、パルミトイル−アシルキャ リヤータンパク質のパントテン配合族中の炭素−硫黄チオエステル結合の加水分 解開裂を触媒する酵素をいう。他の脂肪酸−アシルキャリヤータンパク質チオエ ステルの加水分解もまた、この酵素が触媒できる。「核酸」という用語は、糖、 リン酸、及びプリンまたはピリミジンのいずれかを含んでいるモノマー(ヌクレ オチド)から構成される、一本鎖または二本鎖であることのできる巨大分子をい う。「核酸フラグメント」は、与えられた核酸分子の断片である。高等植物にお いて、デオキシリボ核酸(DNA)は、遺伝物質であり、一方リボ核酸(RNA )は、DNA中の情報をタンパク質へ伝達することに関与する。「ゲノム」は、 生物の各細胞に含まれた遺伝物質の全体である。「ヌクレオチド配列」という用 語は、一本鎖または二本鎖であることのできる、DNAまたはRNAポリマーの 配列をいい、場合によっては、DNAまたはRNAポリマーの中に含むことので きる、合成の、非天然の、または改変したヌクレオチド塩基を含んでいる。「オ リゴマー」という用語は、通常、100塩基の長さまでの、短いヌクレオチド配 列をいう。本明細書に用いられる「相同な」という用語は、2つの核酸分子のヌ クレオチド配列間または2つのタンパク質分子のアミノ酸配列間の相関性をいう 。そのような相同性の評価は、当該技術分野において熟練した者によりよく理解 されるような、ストリンジェ ンシーの条件下でのDNA−DNAまたはDNA−RNAハイブリダイゼーショ ンのいずれか(Hames及びHiggins、Eds.(1985)Nucl eic Acid Hybridisation、IRL Press、OXf ord、U.K.)、あるいは、Needleman等の方法(J.Mol.B iol.(1970)48:443−453)によるような、2つの核酸または タンパク質間の配列の類似性を比較することにより与えられる。本明細書に用い られる「実質的に相同な」は、コーディング領域に相当する遺伝子及び偽遺伝子 のような請求された配列のコーディング領域と、ヌクレオチドレベルで90%以 上の全般的な同一性を有するヌクレオチド配列をいう。本明細書に記述された核 酸フラグメントは、例えば、(a)コードされるアミノ酸に変化をもたらさない 塩基の変化に関する変異、または(b)アミノ酸を変えるが、DNA配列により コードされるタンパク質の機能的な性質には影響しない塩基の変化に関する変異 、(c)核酸フラグメントの欠失、再配列、増幅、ランダムなもしくは制御され た突然変異誘発に由来する変異、及び(d)時々の核酸シークエンシングの間違 いでさえ、のような、しかしこれらに限定されない、人工及び天然の両方の可能 な変異を含んでなる分子を含む。 [遺伝子」は、特定のタンパク質を発現する核酸フラグメントをいい、そのコ ーディング領域の前(5’ノンコーディング)及び後ろ(3’ノンコーディング )の調節配列を含む。「天然の」遺伝子は、天然に見いだされるそれ自身の調節 配列と共に単離された遺伝子をいう。「キメラ遺伝子」は、天然には見いだされ ない、異種の調節配列とコーディング配列を含んでなる遺伝子をいう。「内在す る」遺伝子は、ゲノムの本来 の位置に通常見いだされる天然の遺伝子をいい、この遺伝子は単離されていない 。「外来」遺伝子は、宿主生物の中に通常見いだされないが、遺伝子導入により 導入される遺伝子をいう。「偽遺伝子」は、機能的な酵素をコードしないゲノム のヌクレオチド配列をいう。 「コーディング配列」は、特定のタンパク質をコードするDNA配列をいい、 ノンコーディング配列を除外する。コーディング配列は、「連続するコーディン グ配列」をすなわちイントロンを欠いて構成でき、あるいは、適当なスプライス 連結部により境界づけられる一つまたはそれより多くのイントロンを含むことが できる。「イントロン」は、一次転写産物には転写されるが、タンパク質に翻訳 されることのできる成熟mRNAを作るための細胞内でのRNAの切断及び再連 結を通して除去されるヌクレオチド配列である。 「開始コドン」及び「終始コドン」は、それぞれ、タンパク質合成(mRNA の翻訳)の開始及び読み終わりを特定する、コーディング配列内の3個の隣接す るヌクレオチドの単位をいう。「オープン読み枠」は、アミノ酸配列をコードす る、開始コドン及び終始コドン間の、イントロンにより遮られていないコーディ ング配列をいう。 「RNA転写産物」は、RNAポリメラーゼが触媒する、DNA配列の転写か ら生じた産物をいう。RNA転写産物が、DNA配列の完全な相補的コピーであ る時、それを一次転写産物といい、あるいは、RNA転写物は、その一次転写物 の転写後プロセッシングから生じたRNA配列であることができ、これを成熟R NAという。「メッセンジャーRNA(mRNA)」は、イントロンのない、細 胞によりタンパク質に翻訳されることができるRNAをいう。「cDNA」は、 mRNAに相補的 で、mRNAに由来する二本鎖DNAをいう。「アンチセンスRNA」は、標的 の一次転写産物またはmRNAの全てまたは一部に相補的で、その一次転写産物 またはmRNAのプロセッシング、移動、及び/または翻訳を妨げることにより 、標的遺伝子の発現を阻止するRNA転写産物をいう。アンチセンスRNAの相 補性は、特定の遺伝子転写産物のいかなる部分、すなわち、5’ノンコーディン グ配列、3’ノンコーディング配列、イントロン、またはコーディング配列、と でもよい。加えて、本明細書に用いられるアンチセンスRNAは、アンチセンス RNAの遺伝子発現を妨げる効力を増すリボザイム配列の領域を含むことができ る。「リボザイム」は、触媒RNAをいい、配列特異的なエンドリボヌクレアー ゼを含む。 本明細書に用いられる「適当な調節配列」は、本発明の核酸フラグメントの上 流(5’)、内部、及び/または下流(3’)に位置し、本発明の核酸フラグメ ントの発現を制御する、天然またはキメラの遺伝子内のヌクレオチド配列をいう 。本明細書に用いられる「発現」という用語は、本発明の核酸フラグメントから 生じる、センス(mRNA)またはアンチセンスRNAの転写及び安定な蓄積を いい、細胞のタンパク質装置と連係して、変化したレベルのパルミトイル−AC Pチオエステラーゼを生じる。遺伝子の発現または過剰発現は、遺伝子の転写、 及びパルミトイル−ACPチオエステラーゼの前駆体及び成熟タンパク質へのm RNAの翻訳を含む。「アンチセンス阻害」は、標的タンパク質の発現を妨げる ことのできる、アンチセンスRNA転写産物の生産をいう。「過剰発現」は、通 常または非形質転換生物における生産レベルを越える、トランスジェニック生物 内での遺伝子産物の生産をいう。「共抑制」は、 内在する遺伝子にかなりの相同性を有する外来遺伝子の発現をいい、外来遺伝子 及び内在する遺伝子の両方の発現の抑制をもたらす。「変化したレベル」は、通 常または非形質転換生物の量または割合と異なる、トランスジェニック生物内で の遺伝子産物の生産をいう。 「プロモーター」は、遺伝子内の、通常コーディング配列の上流(5’)のD NA配列をいい、RNAポリメラーゼ及び正しい転写に必要な他の因子に対する 認識部位を提供することにより、コーディング配列の発現を制御する。人工のD NA構築物において、プロモーターはまた、アンチセンスRNAを転写するため に用いることもできる。プロモーターはまた、生理学的または発生の条件に反応 して転写開始の有効性を制御する、タンパク質因子の結合に関与するDNA配列 を含むこともできる。プロモーターはまた、エンハンサー要素を含むこともでき る。「エンハンサー」は、プロモーター活性を高めることのできるDNA配列で ある。エンハンサーは、プロモーターの本来の要素、あるいは、プロモーターの レベル及び/または組織特異性を高めるために挿入した異種要素であってもよい 。「構成的プロモーター」は、全ての組織で常時遺伝子発現を導くプロモーター をいう。本明細書に引用される、「組織特異的」または「発生特異的」プロモー ターは、それぞれ、葉または種子のような特定の組織において、あるいは、初期 または後期胚形成のような組織の特定の発生段階で、ほとんど独占的に遺伝子発 現を導くプロモーターである。 「3’ノンコーディング配列」は、ポリアデニレーションシグナル、及びmR NAのプロセッシングまたは遺伝子発現に影響を及ぼすことのできる他のあらゆ る調節シグナルを含む、遺伝子のDNA配列部分をい う。ポリアデニレーションシグナルは、通常、mRNA前駆体の3’末端へのポ リアデニル酸部分の付加に影響を及ぼすことを特徴とする。 本明細書の「形質転換」は、宿主生物のゲノムへの外来遺伝子の導入及びその 遺伝学的に安定な継承をいう。「制限酵素切断片長多型」は、遺伝子の変異型の 中または辺りでの変化したヌクレオチド配列による、異なった大きさの制限酵素 断片長をいう。「稔性の」は、有性的に増殖することのできる植物をいう。 「植物」は、真核生物及び原核生物の両方の光合成生物をいい、一方、「高等 植物」は、真核生物の植物をいう。本明細書の「油生産種」は、特定の器官、主 に種子においてトリアシルグリセロールを生産及び貯蔵する植物種をいう。その ような種としては、ダイズ(Glycine max)、ナタネ及びカノラ( rassica napusBrassica campestrisを含む )、ヒマワリ(Helianthus annus)、ワタ(Gossypiu m hirsutum )、トウモロコシ(Zea mays)、ココア(The obroma cacao )、ベニバナ(Carthamus tinctor ius )、アブラヤシ(Elaeis guineensis)、ココヤシ( ocos nucifera )、アマ(Linum usitatissimu )、トウゴマ(Ricinus communis)、及びピーナッツ(Ar achis hypogaea )を含む。この群はまた、タバコ、早い周期のブ ラシカ(Brassica)種、及びアラビドプシスサリアナ(Arabido psis thaliana)のような適当な発現ベクターを開発するのに有用 な非農耕学種、及び特異的な脂肪酸の源となり得る野生種を含む。 「配列依存的方法」は、それらの使用のためにヌクレオチド配列を必要とする 技術をいう。配列依存的方法の例としては、核酸及びオリゴマーのハイブリダイ ゼーション法、並びに、ポリメラーゼチェインリアクション(PCR)の様々な 使用において例示されるような、DNA及びRNAの増幅法を含むが、これらに 限定されるものではない。 「PCR」または「ポリメラーゼチェインリアクション」は、核酸分子の直線 的または対数的増幅をもたらす方法をいう。PCRは、一般的に、例えば、ヌク レオチド三リン酸、適当な配列を有する二つのプライマー、DNAまたはRNA ポリメラーゼ、及びタンパク質から成る複製成分を必要とする。これらの試薬及 び核酸の増幅にそれらを用いるための方法を記述している詳細は、米国特許第4 ,683,202号(1987年、Mullis等)及び米国特許第4,683 ,195号(1986年、Mullis等)において提供される。 本発明は、ダイズ及びカノラ種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼをコ ードする2つの核酸フラグメントを記述する。これらの酵素は、それぞれのアシ ル−ACP中のACPからパルミチン酸、ステアリン酸、及びオレイン酸を加水 分解開裂するのを触媒する。機能的な酵素をコードする、本発明のこれらの核酸 フラグメントまたはそれらの一部の一つまたは両方を、適当な調節配列と共に生 細胞内に導入すると、パルミトイル−ACPチオエステラーゼの生産または過剰 生産をもたらし、油を含む細胞脂質中のパルミチン酸、及びより低い程度でステ アリン酸のレベルを増加することができる。 本発明の核酸フラグメントまたは複数のフラグメントを、本発明のcDNAを 転写する適当な調節配列と共に、本発明のcDNAとかなり相 同な内在する種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼを有する植物に導入す ると、内在するパルミトイル−ACPチオエステラーゼ遺伝子の発現を共抑制す ることによる阻害をもたらすことができ、結果として、種子油中のパルミチン酸 、及びより低い程度でステアリン酸の量を減少することができる。 本発明の核酸フラグメントまたは複数のフラグメントを、種子パルミトイル− ACPチオエステラーゼのmRNAまたはその前駆体に相補的なアンチセンスR NAを転写する適当な調節配列と共に、ダイズまたはカノラに導入すると、内在 するパルミトイル−ACPチオエステラーゼ遺伝子の発現の阻害をもたらすこと ができ、結果として、種子油中のパルミチン酸、及びより低い程度でステアリン 酸の量を減少することができる。 本発明の核酸フラグメントはまた、ダイズ及びカノラの遺伝学的研究及び品種 改良プログラムにおける制限酵素断片長多型マーカーとして用いることができる 。ダイズ及びカノラパルミトイル−ACPチオエステラーゼをコードするcDNA の同定及び単離 ダイズ及びカノラの両方において、パルミトイル−ACPチオエステラーゼを コードするcDNAを同定するためには、まず第一に、これらの植物ゲノムから cDNAをスクリーニングするのに適したプローブを構築することが必要であっ た。ウンベルラリア(Umbellularia)C12:0−ACPチオエス テラーゼとかなり相同性を有することが知られているアラビドプシスのcDNA の一部を、PCRプライマー(配列番号3及び4)をデザインするために用いた 。アラビドプシス からポリソームRNAを単離、精製し、RNA−PCR(GeneAmpR R NA−PCRキット(商標)Perkin Elmer Cetus、部品番号 N808−0017)のための鋳型として用いた。この方法を用いて、560b pのフラグメントを生じ、これをダイズ及びカノラcDNAライブラリーをスク リーニングするためのプローブとして用いるために放射性標識した。 真核生物のゲノムからcDNAライブラリーを作製する方法は、当該技術分野 においてよく知られている(例えば、Sambrook等、Molecular Cloning、A Laboratory Manual、第2版、(19 89)、Cold Spring Harb or Laboratory P ressを参照)。好ましい方法においては、全RNAを単離し(Kamala y等、Cell(1980)19:935−946)、ポリアデノシンが付加さ れたmRNAを標準的な方法により精製する。mRNAを、ラムダファージのよ うな適当なファージに組み入れ、大腸菌のような適当な宿主を形質転換するため に用いる。陽性にハイブリダイズするプラークを得るために、形質転換されたク ローンを放射性標識したPCR由来のプローブを用いてスクリーニングする。 このようにして、アシル−ACPチオエステラーゼをコードしている可能性の あるDNAフラグメントを、ダイズ及びカノラの両方から選択した。ダイズから 単離したDNAフラグメントを配列番号1として同定し、カノラから単離したD NAフラグメントを配列番号2及び配列番号31として同定する。ダイズ及びカノラアシル−ACPチオエステラーゼをコードするDNA の大腸菌内での発現 単離されたダイズ及びカノラDNAフラグメントの機能を確かめるためには、 タンパク質の精製及び酵素活性の分析のために組換え宿主内でこれらのフラグメ ントを発現させることが必要であった。 本発明は、遺伝子操作および組換えタンパク質の発現に適したベクター及び宿 主細胞を提供する。適当な宿主は、様々なグラム陰性及びグラム陽性のバクテリ アを含むことができ、一般的に大腸菌が好ましい。バクテリア由来のベクターの 例は、pBR322、pUC19、pSP64、pUR278、及びpORF1 のようなプラスミドベクターを含む。適当なウイルスベクターの例は、ファージ 、ワクチニア、及び様々なウイルス由来のものである。ファージベクターの例は 、λ+、λEMBL3、λ2001、λgt10、λgt11、Charon 4a、Charon 40、及びλZAP/Rを含む。pXB3及びpSC11 は、ワクチニアベクターの典型である(Chakrabarti等、Molec .Cell.Biol .5:3401−9(1985)及びMackett等、J.Virol .49:857864(1984))。本発明において好ましい ものは、(F.W.Studier、A.H.Rosenberg、J.J.D unn及びJ.W.Dubendorffにより、Methods in En zymology、第185巻に記述された)pET−3dのようなバクテリア 由来のベクター及び宿主大腸菌株BL21(DE3)(pLysE)である。 いったん適当なベクターを構築すると、それらを、適当なバクテリア宿主を形 質転換するために用いる。所望するDNAフラグメントを大腸菌に導入すること は、例えばカルシウムにより透過性を増した細胞を用 いた形質転換、エレクトロポレーション、または組換えファージウイルスを用い たトランスフェクションによるような、既知の方法により行うことができる(S ambrook等、上記)。 ダイズ及びカノラDNAフラグメント(各々、配列番号1及び2)の発現のた めに、まず最初に、成熟タンパク質をコードしている領域を単離するために、こ れらのフラグメントを適当な制限酵素で切断した。これに続いて、これらの制限 フラグメントを適当なリンカー配列に連結し、適当なベクターの適当なプロモー ターの下流に挿入した。適当なプロモーターは、誘導的または構成的のいずれで もよく、好ましくはバクテリア由来である。適当なプロモーターの例は、T7及 びlacである。チオエステラーゼアッセイ チオエステラーゼ活性を測定するための方法は、当該技術分野において知られ ている(例えば、Smith等、Biochem.J.212、155、(19 83)及びSpencer等、J.Biol.Chem.、253、5922( 1978)を参照)。本発明の目的のためには、ACP及び大腸菌から単離され たACPシンテターゼを用いて放射性標識した基質([14C]アシルーACP) を合成することに関して、Mckeon及びStumpfの方法[J.Biol .Chem.(1982)257:12141−12147]を修正したものを 用いた。[14C]パルミチン酸、[14C]ステアリン酸、[14C]オレイン酸、 [14C]ラウリン酸、及び[14C]デカン酸の溶液を、ACPシンテターゼの存 在下で精製したACPに加え、得られた放射性標識されたアシルACPを標準的 な方法により精製した。配列番号1及び配列番号2によりコードされ、発現され るタンパク質の活性は、加水分解された[14C] 基質の量を基にして測定した。アンチセンスRNAを用いた植物標的遺伝子の阻害 アンチセンスRNAは、植物標的遺伝子を組織特異的に阻害するために用いら れてきている(van der Krol等、Biotechniques(1 988)6:958−976を参照)。アンチセンス阻害は、全cDNA配列( Sheehy等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1988) 85:8805−8809)並びに部分的cDNA配列(Cannon等、Pl ant Molc.Biol.(1990)15:39−47)を用いて示され ている。また、3’ノンコーディング配列(Ch’ng等、Proc.Natl .Acad.Sci.USA(1989)86:10006−10010)及び 1.87kbのcDNAのわずか41塩基対だけを含んでいる、5’コーディン グ配列のフラグメント(Cannon等、Plant Molec.Biol. (1990)15:39−47)が、アンチセンス阻害において重要な役割を果 たすことができるという証拠もある。 ダイズパルミトイル−ACPチオエステラーゼの全cDNAを、ダイズβ−コ ングリシニンプロモーターに対してアンチセンスの向きにクローン化し、このキ メラ遺伝子をダイズ体細胞胚に形質転換した。実施例2において示されるように 、これらの胚は、ダイズ接合体胚のための優れたモデル系として使える。形質転 換された体細胞胚は、パルミチン酸及び十分ではないがステアリン酸の生合成を 阻害することを示した。同様に、ブラシカ・ナパス(Brassica nap us )パルミトイル−ACPの全cDNAをナタネのナピンプロモーターに対し てアンチセンスの向きにクローン化し、このキメラ遺伝子をブラシカ・ナパスに 形質転換した。共抑制による植物標的遺伝子の阻害 共抑制の現象もまた、組織特異的に植物標的遺伝子を阻害するために用いられ てきている。全cDNA配列(Napoli等、The Plant Cell (1990)2:279−289、van der Krol等、The Pl ant Cell(1990)2:291−299)並びに部分的cDNA配列 (1770bpのcDNAの730bp)(Smith等、Mol.Gen.G enetics(1990)224:477−481)を用いた、内在する遺伝 子の共抑制が知られている。 パルミトイル−ACPチオエステラーゼをコードしている本発明の核酸フラグ メントまたはそれらの一部を、適当な調節配列と共に、パルミトイル−ACPチ オエステラーゼのレベルを減少するために用いることができ、これにより、導入 された核酸フラグメントとかなり相同な内在する遺伝子を含有するトランスジェ ニック植物において、脂肪酸組成を変えることができる。これに必要な実験方法 は、全てのまたは一部のcDNAのいずれかを用いることができる点を除いて、 パルミトイル−ACPチオエステラーゼ核酸フラグメントのアンチセンス発現の ための上記の方法と同様である。 内在する遺伝子を、その遺伝子の導入されたコピーのノンコーディング領域に よってもまた、阻害することができる(例えば、Brusslan、J.A.等 、(1993)Plant Cell 5:667−677、Matzke、M .A.等、Plant Molecular Biology 16:821− 830)。宿主、プロモーター、及びエンハンサーの選択 本発明の核酸フラグメントを発現するための異種宿主の好ましい種類は、真核 生物の宿主、特に、高等植物の細胞である。高等植物の中で特に好ましいものは 、ダイズ(Glycine max)、ナタネ(Brassica napusB.campestrisを含む)、ヒマワリ(Helianthus an nus )、ワタ(Gossypium hirsutum)、トウモロコシ( ea mays )、ココア(Theobroma cacao)、ベニバナ( arthamus tinctorius )、アブラヤシ(Elaeis gu ineensis )、ココヤシ(Cocos nucifera)、アマ(Li num usitatissimum )、及びピーナッツ(Arachis h ypogaea )のような、油生産種である。 植物内での発現は、そのような植物の中で機能する調節配列を用いる。植物内 での外来遺伝子の発現は、十分に確立されている(De Blaere等、Me th.Enzymol.(1987)153:277−291)。本発明のフラ グメントを発現させるために選択されるプロモーターは、所望する宿主組織の中 で脂肪酸デサチュラーゼに翻訳され得るmRNAのレベルを、それぞれ増加また は減少することにより本発明を達成するのに十分な転写活性があれば、その種類 は重要ではない。好ましいプロモーターは、(a)カリフラワーモザイクウイル スにおいて19S及び35S転写産物を導くプロモーターのような、強力な構成 的植物プロモーター(Odell等、Nature(1985)313:810 −812、Hull等、Virology(1987)86:482−493) 、(b)組織または発生特異的プロモーター、及び(C) 外来遺伝子を発現させるためにバクテリオファージT7RNAポリメラーゼのプ ロモーター配列を用いたもののような、植物中で設計された他の転写プロモータ ー系を含む。組織特異的なプロモーターの例は、(もし発現が、光合成組織にお いて所望されるなら)リブロース1,5−ビスリン酸カルボキシラーゼの小サブ ユニットの光誘導性プロモーター、トウモロコシのゼインタンパク質プロモータ ー(Matzke等、EMBO J.(1984)3:1525−1532)、 及び葉緑素のa/b結合タンパク質プロモーター(Lampa等、Nature (1986)316:750−752)である。 特に好ましいプロモーターは、種子特異的な発現をさせるものである。種子は 植物油の主要な源であり、また、種子特異的な発現は、非種子組織におけるいか なる可能な悪影響も回避するので、このことは特に有用となり得る。種子特異的 プロモーターの例は、多くの植物において全種子タンパク質の90%までに相当 することのできる、種子貯蔵タンパク質のプロモーターを含むが、これに限定さ れるものではない。種子貯蔵タンパク質は、厳密に制御されており、ほとんど種 子だけに、非常に組織特異的で発生時期特異的に発現されている(Higgin s等、Ann.Rev.Plant Physiol.(1984)35:19 1−221、Goldberg等、Cell(1989)56:149−160 )。さらに、異なる種子貯蔵タンパク質を、種子発生の異なる時期に発現させる ことができる。 種子特異的遺伝子の発現は、非常に詳細に研究されてきている(Goldbe rg等、Cell(1989)56:149−160及びHiggins等、A nn.Rev.Plant Physiol.(19 84)35:191−221による総説を参照)。現在は、トランスジェニック 双子葉植物における種子貯蔵タンパク質の種子特異的発現の多数の例がある。こ れらは、双子葉植物からの、マメb−ファゼオリン(Sengupta−Gop alan等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1985)82 :3320−3324、Hoffman等、Plant Mol.Biol.( 1988)11:717−729)、マメレクチン(Voelker等、EMB O J.(1987)6:3571−3577)、ダイズレクチン(Okamu ro等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1986)83:8 240−8244)、ダイズクニッツ(Kunitz)トリプシンインヒビター (Perez−Grau等、Plant Cell(1989)1:095−1 109)、ダイズβ−コングリシニン(Beachy等、EMBO J.(19 85)4:3047−3053)、エンドウマメビシリン(Higgins等、 Plant Mol.Biol.(1988)11:683−695)、エンド ウマメコンビシリン(Newbigin等、Planta(1990)180: 461−470)、エンドウマメレグミン(Shirsat等、Mol.Gen .Genetics(1989)215:326−331)、ナタネナピン(R adke等、Theor.Appl.Genet.(1988)75:685− 694)の遺伝子、並びに、単子葉植物からの、トウモロコシ15kDゼイン( Hoffman等、EMBO J.(1987)6:3213−3221)、ト ウモロコシ18kDオレオシン(Lee等、Proc.Natl.Acad.S ci.USA(1991)888:6181−6185)、オオムギb−ホルデ イン(Marris等、Pla nt Mol.Biol.(1988)10:359−366)、及びコムギグ ルテニン(Colot等、EMBO J.(1987)6:3559−3564 )のような遺伝子を含む。さらに、キメラ遺伝子構築物において異種のコーディ ング配列に作動できるように連結された、種子特異的遺伝子のプロモーターはま た、トランスジェニック植物内でそれらの時間的及び空間的発現型を維持する。 そのような例は、アラビドプシス及びブラシカ・ナパス種子中で、エンケファリ ンペプチドを発現させるためのアラビドプシス・サリアナ2S種子貯蔵タンパク 質遺伝子のプロモーター(Vandekerckove等、Bio/Techn ology(1989)7:929−932)、ルシフェラーゼを発現させるた めのマメレクチン及びマメb−ファゼオリンプロモーター(Riggs等、Pl ant Sci.(1989)63:47−57)、クロラムフェニコールアセ チルトランスフェラーゼを発現させるためのコムギグルテニンプロモーター(C olot等、EMBO J.(1987)6:3559−3564)の使用を含 む。 本発明の核酸フラグメントの発現において特に用いられるのは、クニッツトリ プシンインヒビター(Jofuku等、Plant Cell(1989)1: 1079−1093)、グリシニン(Nielson等、Plant Cell (1989)1:313−328)、及びβ−コングリシニン(Harada等 、Plant Cell(1989)1:415−425)のプロモーターのよ うな、いくつかのダイズ種子貯蔵タンパク質遺伝子からの異種プロモーターであ る。ダイズβ−コングリシニン貯蔵タンパク質のα−及びβ−サブユニット遺伝 子のプロモーターは、トランスジェニック植物における種子発生の中期ないし後 期で、 子葉においてmRNAまたはアンチセンスRNAを発現するのに特に有用である (Beachy等、EMBO J.(1985)4:3047−3053)。な ぜなら、トランスジェニック種子におけるこれらの発現にほとんど位置効果がな いからであり、2つのプロモーターは、異なる時間的制御を示す。α−サブユニ ット遺伝子のプロモーターは、β−サブユニット遺伝子のプロモーターの2、3 日前に発現される。このことは、油生合成が種子貯蔵タンパク質合成の約1週間 前に始まる、形質転換しているナタネには重要である(Murphy等、J. Plant Phusiol.(1989)135:63−69)。 また、特に用いられるのは、初期胚形成及び油生合成中に発現される遺伝子の プロモーターである。本発明の核酸フラグメントを発現しているパルミトイル− ACPチオエステラーゼ遺伝子の天然のプロモーターを含む天然の調節配列は、 当該分野において熟練した者により、単離した後に用いることができる。ブラシ カ・ナパスイソクエン酸リアーゼ及びリンゴ酸シンターゼ(Comai等、Pl ant Cell(1989)1:293−300)、ベニバナ(Thomps on等、Proc.Natl.Λcad.Sci.USA(1991)88:2 578−2582)及びカスター(Shanklin等、Proc.Natl. Acad.Sci.USA(1991)88:2510−2514)からのδー 9デサチュラーゼ、アラビドプシス(Post−Beittenmiller等 、Nucl.Acids.Res.(1989)17:1777)、ブラシカ・ ナパス(Safford等、Eur.J.Biochem.(1988)174 :287−295)、及びブラシカ・カンペストリス(B.campestri )(Rose等、Nucl. Acids.Res.(1987)15:7197)からのアシルキャリヤータ ンパク質(ACP)、オオムギからのβ−ケトアシルーACPシンテターゼ(S iggaard−Andersen等、Proc.Natl.Acad.Sci .USA(1991)88:4114−4118)、並びに、ジー・メイズ( ea mays )(Lee等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA (1991)88:6181−6185)、ダイズ(ジーンバンク(Genba nk)登録番号:X60773)、及びブラシカ・ナパス(Lee等、Plan t Physiol.(1991)96:1395−1397)からのオレオシ ンのプロモーターのような、種子油生合成に関与する他の遺伝子からの異種プロ モーターが用いられる。もし、これらの対応する遺伝子の配列が開示されていな かったり、またはそれらのプロモーター領域が同定されていなかったら、当該技 術部分野において熟練した者は、その対応する遺伝子及びプロモーターを含んで いるそのフラグメントを単離するために、公知の配列を用いることができる。 比較的多量にあるエノイルーACPレダクターゼ及びアセチル−CoAカルボ キシラーゼの部分的タンパク質配列もまた、公知であり(Slabas等、Bi ochim.Biophys.Acta(1987)877:271−280、 Cottingham等、Biochim.Biophys.Acta(198 8)954:201−207)、当該技術分野において熟練した者は、対応する 種子遺伝子をそれらのプロモーターと共に単離するために、これらの配列を用い ることができる。本発明の核酸フラグメントの適切なレベルの発現を達成するた めには、異なるプロモーターを用いた異なるキメラ遺伝子を使用する必要がある かもしれない。そのようなキメラ遺伝子は、1つの発現ベクター内に一緒に、ま たは1つより多くのベクターを用いて逐次的に、宿主植物に導入することができ る。 エンハンサーまたはエンハンサー様要素を、本発明の天然またはキメラのいず れかの核酸フラグメントのプロモーター領域に導入すると、本発明を達成するた めの発現の増加をもたらすことが予想される。これは、35Sプロモーターに見 いだされるようなウイルスのエンハンサー(Odell等、Plant Mol .Biol.(1988)10:263−272)、オピン遺伝子からのエンハ ンサー(Fromm等、Plant Cell(1989)1:977−984 )、または、本発明の核酸フラグメントに作動できるように連結されたプロモー ターに配置すると増加した転写をもたらす、あらゆる他の種類からのエンハンサ ーを含む。 特に重要なものは、構成性プロモーターに対して40倍の種子特異的増大を与 えることのできる、βーコングリシニンのα−サブユニット遺伝子から単離され たDNA配列要素である(Chen等、Dev.Genet.(1989)10 :112−122)。当該技術分野において熟練した者は、容易にこの要素を単 離し、トランスジェニック植物中でプロモーターと共に種子特異的な増大した発 現を得るために、ありゆる遺伝子のプロモーター領域内にその要素を挿入するこ とができる。β−コングリシニン遺伝子と異なる時期に発現される、あらゆる種 子特異的遺伝子にそのような要素を挿入すると、種子発生中のより長い期間、ト ランスジェニック植物において発現をもたらす。 ポリアデニレーションシグナル及び本発明の核酸フラグメントの適切 な発現のために必要とされ得る他の調節配列を提供することのできる3’ノンコ ーディング領域を、本発明を達成するために用いることができる。これは、天然 の脂肪酸デサチュラーゼ、35Sまたは19Sカリフラワーモザイクウイルス転 写産物からのようなウイルス遺伝子、オピン合成遺伝子、リブロース1,5−ビ スリン酸カルボキシラーゼ、または葉緑素a/b結合タンパク質の3’末端を含 む。当該技術分野には、異なる3’ノンコーディング領域の有用性を教示する多 数の例がある。形質転換法 本発明の高等植物の細胞を形質転換する様々な方法を、当該技術分野において 熟練した者は利用することができる(EPO Pub.0 295 959 A 2及び0 318 341 A1を参照)。そのような方法は、アグロバクテリ ウム種(Agrobacterium spp.)のTi及びRiプラスミドを 利用した形質転換用ベクターを基にしたものを含む。これらのベクターのバイナ リー型を用いるのが特に好ましい。Ti由来のベクターは、単子葉及び双子葉植 物を含む種々多様な高等植物を形質転換する(Sukhapinda等、Pla nt Mol.Biol.(1987)8:209−216、Potrykus 、Mol.Gen.Genet.(1985)199:183)。外来DNA構 築物の直接取り込み(EPO Pub.0 295 959 A2を参照)、エ レクトロポレーションの技術(Fromm等、Nature(1986)(Lo ndon)319:791)、または核酸構築物で被覆された金属粒子の高速弾 道砲撃(Kline等、Nature(1987)(London)327:7 0)のような他の形質転換法を、当該技術分野において熟練した者は利用できる 。いったん形質転換 すると、当該技術分野において熟練した者は、それらの細胞を再生することがで きる。 特に関連するものは、ナタネ(De Block等、Plant Physi ol.(1989)91:694−701)、ヒマワリ(Everett等、B io/Technology(1987)5:1201)、及びダイズ(Chr istou等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1989)8 6:7500−7504)のような商業的に重要な作物に外来遺伝子を形質転換 するために最近記述された方法である。 本発明は、以下の実施例においてさらに説明され、その中で、別に記載しない かぎり、全ての割合及びパーセンテージは重量によるものであり、度は摂氏であ る。これらの実施例は、本発明の好ましい態様を示す一方で、実例としてのみ与 えられるものである。上記の解説及びこれらの実施例から、当該技術分野におい て熟練した者は、本発明の本質的な特徴を見いだし、その意図及び目的に反する ことなく、様々な使用及び条件に適応するために、本発明の様々な改良及び修正 をすることができる。 実施例 材料及び方法 実験操作において用いられる様々な溶液は、「SSC」、「SSPE」、「D enhardt’s溶液」等のような、それらの一般名により示す。これらの溶 液の組成、並びに核酸の標準的な操作、形質転換、及び大腸菌の生育のためのい かなる方法も、Sambrook等の参考図書(Molecular Clon ing、A Laboratory Manual、第2版(1989)、Cold Spring Harbor Laboratory Press)により見い出すことができる。生育培地 植物胚培養組織の生育のための培地を、以下に示す。 植物胚培養培地 培地 SB55及びSBP6ストック溶液(g/L) MS硫酸塩 100xストック MgSO4 7H2O 37.0 MnSO42O 1.69 ZnSO4 7H2O 0.86 CuSO4 5H2O 0.0025 MSハロゲン化物 100xストック CaCl2 2H2O 44.0 KI 0.083 CoCl2 6H2O 0.00125 KH2PO4 17.0 H3BO3 0.62 Na2MoO4 2H2O 0.025 MS FeEDTA 100xストック Na2EDTA 3.724 FeSO4 7H2O 2.784 B5 ビタミンストック 10g m−イノシトール 100mg ニコチン酸 100mg ピリドキシン HCl 1g チアミン SB55(リットル当たり) 10mL 各MSストック 1mL B5ビタミンストック 0.8g NH4NO3 3.033g KNO3 1mL 2,4−D(10mg/mlストック) 60g ショ糖 0.667g アスパラギン pH5.7 SBP6−には、0.5mL 2,4−Dを代用する。 SB103(リットル当たり) MS塩 6%マルトース 750mg MgCl2 0.2% ゲルライト pH5.7 SB71−1(リットル当たり) B5塩 1mL B5ビタミンストック 3% ショ糖 750mg MgCl2 0.2% ゲルライト pH5.7 実施例4に記述された、ブラシカ・ナパス細胞の形質転換及びアグロバクテリ ウムの生育のための培地は、以下の通りである。最小Aバクテリア生育培地 10.5グラム リン酸カリウム、二塩基 4.5グラム リン酸カリウム、一塩基 1.0グラム 硫酸アンモニウム 0.5グラム クエン酸ナトリウム、二水和物 を蒸留水に溶解する。 蒸留水で979mLにする。 オートクレーブする。 20mLのフィルター滅菌した10%ショ糖を加える。 1mLのフィルター滅菌した1M MgSO4を加える。ブラシカカルス培地BC−28 リットル当たり、 ムラシゲ・スクーグ最小有機培地 (MS塩、100mg/L i−イノシトール、0.4mg/L チアミン;GIBCO#510−3118) 30グラム ショ糖 18グラム マンニトール 1.0mg/L 2,4−D 0.3mg/L カイネチン 0.6% アガロース pH5.8ブラシカ再生培地BS−48 ムラシゲ・スクーグ最小有機培地 ガンボルグB5ビタミン(SIGMA#1019) 10グラム グルコース 250mg キシロース 600mg MES 0.4% アガロース pH5.7 2.0mg/L ゼアチン 0.1mg/L IAA をフィルター滅菌し、オートクレーブ後に加える。ブラシカシュート伸長培地MSV−1A ムラシゲ・スクーグ最小有機培地 ガンボルグB5ビタミン 10グラム ショ糖 0.6% アガロース pH5.8チオエステラーゼアッセイ チオエステラーゼ活性の存在をアッセイするために、[14C]放射性標識され たアシルACP基質を調整した。この基質の調整は、ACP及び大腸菌からのA CPシンテターゼの単離、並びに[14C]脂肪酸のA CPタンパク質との酵素反応を必要とした。大腸菌からのアシルキャリヤータンパク質(ACP)の精製 (最小培地で生育した大腸菌Bの1/2対数増殖期のもの0.5kgで、Gr ain Procesing Corp、Muscatine IAから入手し た)凍結した大腸菌細胞ペーストに、50mLの1Mトリス、1Mグリシン、及 び0.25M EDTA溶液を加えた。10mLの1M MgCl2を加え、こ の懸濁液を50℃の水浴中で融解した。懸濁液が37℃に近づくと、37℃浴に 移し、2−メルカプトエタノールが10mMになるようにし、20mgのDNA se及び50mgのリゾチームを加えた。この懸濁液を2時間撹拌し、次に、W aring Blendor中で3回の20秒破砕により剪断した。この容量を 1Lに調整し、この混合液を24,000xgで30分間遠心分離した。得られ た上清を、90,000xgで2時間遠心分離した。得られた高速ペレットをア シル−ACPシンターゼの抽出(以下参照)のために保存し、上清を、酢酸の添 加によりpH6.1に調整した。次に、この抽出物の撹拌溶液に0℃で冷2−プ ロパノールをゆっくりと加えることにより、50%2−プロパノールになるよう にした。2時間沈殿させ、次に、得られた沈殿物を16,000xgでの遠心分 離により除去した。得られた上清をKOHでpH6.8に調整し、10mM M ES、pH6.8で平衡化したDEAE−セファセル(Sephacel)の4 .4x12cmカラムに2mL/分で添加した。このカラムを10mM MES 、pH6.8で洗浄し、同バッファー中0から1.7Mの1LのLiClの濃度 勾配で溶出した。20mLのフラクションを集め、2フラクションごとの10μ Lをネイティブポリアクリルアミド(20%ア クリルアミド)ゲル電気泳動(PAGE)のレーンにのせることにより、溶出さ れたACPの位置を決定した。約0.7M LiClで溶出されるフラクション に殆ど純粋なACPが含まれており、これらを合わせ、水に対して一晩透析し、 次いで凍結乾燥した。アシル−ACPシンターゼの精製 上記の高速遠心分離から得られた膜ペレットを、380mLの50mMトリス −Cl、pH8.0及び0.5M NaCl中でホモジナイズし、次に、80, 000xgで90分間遠心分離した。得られた上清を捨て、ペレットを12mg /mLのタンパク質濃度になるように、50mMトリス−Cl,pH8.0に再 懸濁した。この膜懸濁液を2%TritonX−100及び10mM MgCl2 になるようにし、0℃で20分間撹拌後、80,000xgで90分間遠心分 離した。得られた上清中のタンパク質を、50mMトリス−Cl、pH8.0中 2%のTritonX−100で5mg/mLに希釈し、次に、固体ATP(二 ナトリウム塩)を同モル量のNaHCO3と共に加えることにより、5mM A TPになるようにした。この溶液を、内部温度が53℃になるまで、55度浴中 で暖め、次に53℃及び55℃の間で5分間保持した。5分後にこの溶液を氷上 で急冷し、15,000xgで15分間遠心分離した。熱処理工程から得られた 上清を、50mMトリス−Cl、pH8.0及び2%TritonX−100で 平衡化した7mLのブルーセファロース(Blue Sepharose)4B のカラムに直接添加した。このカラムを5容量のローディングバッファー、次い で、5容量の同バッファー中0.6MのNaClで洗浄し、同バッファー中0. 5MのKSCNで活性を溶出した。活性フラクションを下記のようにアシ ル−ACPの合成に対してアッセイし、これらを合わせ、そして、50mMトリ ス−Cl、pH8.0、2%TritonX−100に平衡化した、3mLの静 置容量のヒドロキシアパタイトに結合させた。このヒドロキシアパタイトを遠心 分離により集め、20mLの50mMトリス−Cl、pH8.0、2%Trit onX−100で2回洗浄した。0.5Mリン酸カリウム、pH7.5、2%T ritonX−100の5mL洗浄2回により、活性を溶出した。この第一回目 の洗浄は、活性の66%を含んでおり、これを30kD膜濾過濃縮機(Amic on)で1.5mLに濃縮した。放射性標識したアシル−ACPの合成 メタノール中に調製した、[14C]パルミチン酸、[14C]ステアリン酸、[14 C]オレイン酸、[14C]ラウリル酸、及び[14C]デカン酸(各120nm oles)の溶液をガラス反応瓶中で乾燥した。上記のACP調製物(1.15 mL、32nmoles)を、0.1M MgCl2と0.1mLの0.1M ATP、0.05mLの80mM DTT、0.1mLの8M LiCl、及び 0.5Mトリス−Cl、pH8.0中13%のTritonX−100 2mL と共に加えた。この反応液を完全に混合し、0.3mLのアシル−ACPシンタ ーゼ調製物を加え、この反応液を37℃でインキュベートした。0.5時間ごと に10μl量を採り、小濾紙ディスク上で乾燥した。このディスクをクロロホル ム:メタノール:酢酸(8:2:1、v:v:v)でよく洗浄し、ディスク上に 保持された放射能を[14C]−アシル−ACPの量とした。2時間で約88%の ACPが消費された。この反応混合液を、20mMトリス−Cl、pH8.0で 1対4に希釈し、同バッファーに平 衡化した1mLのDEAE−セファセルカラムに添加した。このカラムを、5m Lの20mMトリス−Cl、pH8.0、20mMトリス−Cl、pH8.0中 80%の2−プロパノール5mLで続いて洗浄し、20mMトリス−Cl、pH 8.0中0.5MのLiClで溶出した。このカラム溶出物を、オクチル−セフ ァロースCL−4Bの3mLカラムに直接通し、このカラムを10mLの20m Mリン酸カリウム、pH6.8で洗浄し、次いで、2mMリン酸カリウム、pH 6.8中35%の2−プロパノールで溶出した。この溶出物を凍結乾燥し、24 μMの濃度で再溶解した。 実施例1 ダイズ及びカノラ種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼcDNAの単離 中鎖脂肪族アシル−ACPチオエステラーゼに相同な配列を有するアラビドプシ スcDNAのDNAプローブのPCR合成 (アラビドプシス・サリアナの計画的cDNAシークエンシングは、ウンベル ラリア・カリフォルニカ(Umbellularia californica )のC12:0−ACPチオエステラーゼに相同性を有する遺伝子を見いだした (Francoise等、Plant Physiol.Biochem.31 、599、(1993))。)ジーンバンク登録Z17678から得られた、ア ラビドプシス・サリアナの転写されたゲノムのシークエンシングプロジェクトに おいてシークエンスされたアラビドプシスcDNAの配列の一部(クローン Y AP140T7)、及びその配列を用いて得られ、Dr.John Ohrol gge(ミシガン州立大学)から送られたアラビドプシスサリアナcD NAクローンからの追加配列を、配列番号3(5’伸長プライマー)及び配列番 号4(3’伸長プライマー)に示す2つのPCRプライマーを作るために用いた 。全RNAをアラビドプシス植物のgreen seliquesから抽出し、 ポリソームRNAをKamalay等の方法(Cell(1980)19:93 5−946)に従って単離した。ポリアデニル酸の付加したmRNAフラクショ ンを、オリゴ−dTセルロースのアフィニティークロマトグラフィーにより得た (Aviv等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1972)6 9:1408−1411)。13ngのポリアデニル酸の付加したmRNAを、 GeneAmpR RNA−PCRキット(商標)(Perkin Elmer Cetus、部品番号N808−0017)を用いた、オリゴ−dTからの増 幅のための鋳型として用いた。PCRは、52℃のアニーリング温度で35サイ クル行った。約560塩基対のDNAフラグメントが生じ、これをアガロースゲ ル精製により単離した。 単離されたフラグメントを、[32P]dCTPでのランダムプライマーラベリ ングのための鋳型として用いた。アラビドプシスチオエステラーゼ様フラグメントに相同なブラシカ・ナパス種子 cDNAのクローニング 放射性標識したプローブを、ブラシカ・ナパス種子cDNAライブラリーをス クリーニングするために用いた。ライブラリーを構築するために、ブラシカ・ナ パスの種子を授粉後20−21日目に採取し、液体窒素中に置き、ポリソームR NAをKamalay等の方法(Cell(1980)19:935−946) に従って単離した。ポリアデニル酸の付加したmRNAフラクションを、オリゴ −dTセルロースのアフィニ ティークロマトグラフィーにより得た(Aviv等、上記)。このmRNAの4 μgを、ZAP−cDNA_合成キット(1991Stratageneカタロ グ、品目#200400)に記述されたプロトコルを用いて、ラムダファージ( Uni−ZAP_XRベクター)中に種子cDNAライブラリーを構築するため に用いた。低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件(50mMト リス、pH7.6、6xSSC、5x Denhard’s、0.5% SDS 、100μg変性子ウシ胸腺DNA及び50℃)を用い、ハイブリダイゼーショ ン後の洗浄を、2x SSC、0.5% SDSで室温で15分間を2回、次い で0.2x SSC、0.5% SDSで室温で15分間を2回、そして次に0 .2x SSC、0.5% SDSで50℃で15分間を2回行うことを除いて 、本質的にSambrook等、上記、に記述されたようにして、陽性にハイブ リダイズするプラークを得るために、上記の放射性標識したPCR由来のプロー ブを用いて、約240,000クーンをスクリーニングした。強いハイブリダイ ゼーションを示す、9個の陽性プラークを選び、他のプレートに培養し、スクリ ーニング手順を繰り返した。この2次スクリーニングから、4個の純粋なファー ジプラークを単離した。Stratageneより入手したインビボ(in v ivo )切出しプロトコルに従って、ヘルパーファージを用いることにより、c DNAインサートを含んでいるプラスミドクローンを得た。MagicR Mi niprep(商標)(Promega)及びその製造業者の説明書を用いて、 二本鎖DNAを調製し、得られたプラスミドをアガロースゲル電気泳動により、 大きさの分析をした。p5aと命名した、4つのクローンのうちの1つは、約1 .5kbのインサートを 含んでおり、このインサートをダイデオキシ法により両鎖からシークエンスした 。p5aのcDNAインサートの1483塩基の配列を、配列番号1に示す。p 2aと命名した、2番目のクローンもまた、シークエンスをし、配列番号31に 示す1673塩基対のcDNAを含むことを見いだした。2つのcDNAインサ ートの配列は全体で85%同一で、全体で92%同一であるが推定される成熟ペ プチド(色素体輸送配列を除去後のペプチド)の領域内では94%同一であるペ プチドをコードする。成熟ペプチドをコードする2つのcDNAのcDNA領域 は、90.4%同一である。これら2つのcDNAは、おそらく同じ活性の2つ のアイソザイムをコードする。これら2つの配列の輸送ペプチドの長さ、各cD NAの長さ、及び以下に示すダイズの配列に対する整列に基づくと、クローンp 5aのcDNAは、実際のメッセージをわずかに欠いたものであり、一方クロー ンp2aは、全長のメッセージに相当することがわかる。クローンp2aから単 離されたcDNAをシークエンスし、その配列を配列番号31に示す。アラビドプシスのチオエステラーゼ様フラグメントに相同なダイズ種子cDNA のクローニング cDNAライブラリーを以下のように作製した。ダイズ胚(各約50mgの新 鮮重量)を莢から取り、液体窒素中で凍結した。この凍結した胚を、液体窒素の 存在下で微小粉末にすりつぶし、次にPolytronホモジナイゼーションに より抽出し、Chirgwin等の方法(Biochemistry(1979 )18:5294−5299)により、全RNAを濃縮するために分別した。G oodman等(Meth.Enzymol.(1979)68:75−90) により記述されるよ うに、全RNAをオリゴ−dTセルロースカラムに通し、塩でポリA+RNAを 溶出することにより、核酸フラクションをポリA+RNAに対して濃縮した。c DNA合成システム(Bethesda Research Laborato ry)及びその製造業者の説明書を用いて、精製したポリA+RNAからcDN Aを合成した。得られた二本鎖のDNAをEcoRI DNAメチラーゼ(Pr omega)によりメチル化し、その両端をT4DNAポリメラーゼ(Beth esda Research Laboratory)で平滑化し、そしてT4 DNAリガーゼ(Pharmacia、Upsalla Sweden)を用い て、リン酸化したEcoRIリンカーに平滑末端ライゲーションをした。この二 本鎖DNAをEcoRI酵素で消化し、ゲル濾過カラム(セファロースCL−4 B)に通すことにより過剰のリンカーから分離し、そして製造業者の説明書に従 ってラムダZAPベクター(Stratagene、1109N.Torrey Pine Rd.、LaJolla CA.)に連結した。製造業者の説明書 に従って、Gigapackパッケージングエキストラクト(Stratage ne)を用いて、連結したDNAをファージにパッケージングした。Strat ageneの説明書のとおりに、得られたcDNAライブラリーを増幅し、−8 0℃で保存した。 ラムダZAPクローニングキットマニュアル(Stratagene)の説明 書に従って、大腸菌BB4細胞を感染させるためにcDNAファージライブラリ ーを用い、6枚の直径150nmのペトリプレート上に合計約360,000の プラーク形成単位を培養した。これらのプレートの写しをニトロセルロースフィ ルター(Schleicher&Sc huell)上に作製した。これらのフィルターを、6x SSPE、5x D enhardt’s溶液、0.5% SDS、5% デキストラン硫酸及び0. 1mg/mL変性サケ***DNA(Sigma Chemical Co.)か ら成る25mLのハイブリダイゼーションバッファー中、50℃で2時間プレハ イブリダイゼーションした。上記のアラビドプシスのPCR産物に基づく放射性 標識したプローブを加え、50℃で18時間ハイブリダイズさせた。これらのフ ィルターを全く上記のように洗浄した。これらのフィルターのオートラジオグラ フィーは、9個の強くハイブリダイズしているプラークがあることを示した。こ れらの9個のプラークを前記のような2次スクリーニングに供した。 この2次スクリーニングから、3個の純粋なファージプラークを単離した。S tratageneから入手したインビボ切出しプロトコルに従って、ヘルパー ファージを用いることにより、cDNAインサートを含んでいるプラスミドクロ ーンを得た。MagicR Miniprep(商標)(Promega)及び その製造業者の説明書を用いて、二本鎖DNAを調製し、得られたプラスミドを アガロースゲル電気泳動により、大きさの分析をした。p233bと命名した、 4つのクローンのうちの1つは、約1.2kbのインサートを含んでおり、この インサートの片方の鎖をダイデオキシ法により部分的にシークエンスした。シー クエンスしたp233bの311塩基は、PCRプローブの基となったアラビド プシスのチオエステラーゼ様配列と比較して、81.2%同一の配列を示した。 最初のスクリーニングから単離された他の2個のクローンは、最初のインサート がp233aと同様な大きさであるcDNAコンカテマーであることがわかった 。p233aの5’末端の配列のカ ノラ配列及びアラビドプシス配列の両方との比較は、p233aが推定されるチ オエステラーゼの5’末端を欠いたものであることを示した。p233bのcD NAインサートをEcoRIでの消化により取り出し、このインサートをアガロ ースゲル電気泳動により精製した。この精製したインサートを上記のランダムプ ライマーラベリングのための鋳型として用いた。ダイズ種子cDNAライブラリ ーの約150,000プラーク形成単位を、上記のように3枚のプレート上に培 養し、写しのニトロセルロースを高いストリンジェンシー(6x SSC、0. 1% SDS中、60℃で18時間のハイブチダイゼーション、0.2x SS C、0.1% SDS中、60℃で各10分間2回の洗浄)でスクリーニングし た。得られた18個の陽性プラークのうち、pTE11と命名し、1.5kbの インサートを含んでいる1個を、ダイデオキシ法によるシークエンシングのため に選択した。pTE11のダイズcDNAインサートの中の1688塩基の配列 を配列番号2に示す。 実施例2 アラビドプシスからの推定チオエステラーゼに相同な、ダイズ及びカノラcDN Aによりコードされる、触媒活性のあるタンパク質の大腸菌での発現 プロタンパク質をコードすると考えられる、ダイズ及びカノラのチオエステラ ーゼと推定されるcDNAの一部を発現させるためのプラスミドベクターを、( F.W.Studier、A.H.Rosenberg、J.J.Dunn及び J.W.Dubendoff、Methods in Enzymology 第185巻に記述されている)ベクターpET−3d及び宿主細胞株BL21( DE3)(pLysE)を 用いて作製した。 カノラのクローンp5aを、1235塩基対のフラグメントを取り出すために 、PvuII及びHinDIIIで消化し、このフラグメントをDNAポリメラ ーゼIで平滑化した後、アガロースゲル電気泳動により単離した。一緒にアニー リングすると、以下のリンカー配列を形成する、2つのオリゴヌクレオチドを合 成した。 このリンカーを、1235塩基対のフラグメントに連結し、次にそれをNcoI 消化し子ウシ腸ホスファターゼ処理したpET−3dに連結した。このライゲー ション混合液を、BL21(DE3)(pLyE)コンピテントセルを形質転換 するために用い、20個のアンピシリン耐性のコロニーを5mLの液体培養に接 種するために用いた。これらの培養菌からプラスミドDNAを調製し、インサー トの存在及びインサートのT7プロモーターに対する向きを確認するために、P vuII、NcoI、及びEcoRIで消化した。インサートを有するプラスミ ドが1つだけ得られ、そのプロモーターに対するコーディング領域の向きは逆で あった。このプラスミドDNAをNcoIで消化し、そのインサートを単離し、 そして上記のようにNcoI消化しホスファターゼ処理したpET−3dに再連 結した。このライゲーション混合液を、XL−1コンピテントセルを形質転換す るために用いた。10個の単離されたコロニーを、5mLの液体培養に接種する ために用い、プラスミドDNAを単離した。これらのEcoRI消化フラグメン トのパターンにより、3個のクローンが正方向にあることを確認した。クローニ ング部位にまたが る領域をシークエンスし、リンカーDNA配列によりコードされる開始メチオニ ンが、カノラcDNAによりコードされるタンパク質とフレームが合うように配 置され、配列番号6に示す推定アミノ酸配列を与えることを見いだした。 ダイズcDNAを含んでいるプラスミドpTE11をSphI及びEcoRI で消化し、DNAポリメラーゼIで平滑化し、得られた1208塩基対のフラグ メントをアガロースゲル電気泳動により単離した。このフラグメントに上記のリ ンカーを連結し、その産物を、上のカノラcDNAフラグメントに対して記述し たように、pET−3bベクターに連結した。このライゲーション混合液を、X L−1コンピテントセルを形質転換するために用い、得られたコロニーのうちの 10個を5mLの液体培養に接種するために用いた。これらの培養菌から単離さ れたプラスミドDNAを、cDNAインサートの存在を確認するためにNcoI で消化し、T7プロモーターに対するインサートの向きを確認するためにHpa I及びSphIで消化した。正しい向きのインサートを有する1つのクローンが 得られ、これをBL21(DE3)(pLysE)コンピテントセルを形質転換 するために用いた。発現されるタンパク質の推定アミノ酸配列を配列番号7に示 す。 pET:カノラ及びダイズcDNA発現ベクターを保有するBL21(DE3 )(pLysE)株の単一コロニーを、50mg/Lのアンピシリンを含む5m Lの2xYT培地に接種するために用いた。これらの培養菌を37℃で一晩培養 し、新しく調製したアンピシリンを含む培地で600nmで0.1ODに希釈し 、600nmで1.5ODまで37℃で再培養した。1mMの最終濃度になるよ うにIPTGを加えること により、両培養菌を誘導した。誘導後3時間で、遠心分離により細胞を集めた。 この細胞ペレットとほぼ等量の溶菌バッファー(50mM HEPES、pH7 .5、15mM NaCl、0.5mM EDTA、1mM DTT、及び15 %グリセロール)を加え、これらの細胞をボルテックス混合により再懸濁した。 超音波処理の直前に、少量の2mmガラスビーズ、及び最終濃度が0.2mMに なるように2−プロパノール中0.2MのPMSFを加えた。この細胞溶菌液を きれいにするためにマイクロフュージ(microfuge)で遠心分離し、カ ノラcDNAを発現している細胞株の上清を、1.8mg/mLの溶菌タンパク 質濃度になるように、50mMトリシン(Tricine)(pH8.2、1m g/mL BSA、及び1mM DTT)で1対20に希釈した。同様に、ダイ ズcDNAを発現している細胞株を、2.4mg/mLの溶菌タンパク質濃度に なるように、1対5に希釈した。アシル−ACPチオエステラーゼアッセイ チオエステラーゼアッセイのための試薬及び基質を、材料及び方法の項におい て記述したように調製する。アシル−ACPチオエステラーゼは、Mckeon 及びStumpfにより記述された(J.Biol.Chem.(1982)2 57:12141−12147)ようにアッセイした。放射性標識したアシル− ACPの各々を、pH9.5のCAPS−NaOHバッファー(50mM)中1 mg/mLのウシ血清アルブミンから成る反応バッファーで、0.18μMから 2.06μMの範囲の濃度及び40μLの容量に調整した。ダイズ種子またはカ ノラ種子のいずれかからの推定アシル−ACPチオエステラーゼの植物cDNA を発現している大腸菌からの溶菌液で反応を開始し、そのフラクション の活性により、12秒から1分まで変わる時間の間インキュベートした。2−プ ロパノール中5%の酢酸溶液100μlを加えることにより反応を停止し、水飽 和したヘキサン各1mlで2回抽出した。これらを合わせた抽出物に、5mLの ScintiVerse Bio HP(Fisher)シンチレーション液を 加え、遊離した脂肪酸中の放射能をシンチレーション計数により測定した。 チオエステラーゼを発現しているプラスミドで形質転換しなかった培養菌から の大腸菌抽出物に行ったチオエステラーゼアッセイは、1μMの基質濃度で行わ れた時、パルミトイル−ACP、ステアロイル−ACP、及びオレオイル−AC Pアッセイにおいて、約0.025nmole/分/mgタンパク質の比活性で あった。この大腸菌のバックグラウンドは、植物チオエステラーゼを発現してい る株において見いだされる活性より、70から150倍低いので、以下のデータ においては無視する。 ダイズ酵素に対しては4つの基質濃度で、カノラ酵素に対しては最大活性を与 える濃度でアッセイを行った。各基質濃度で、利用できる基質の25%未満が消 費されるようにアッセイを行い、表2に挙げる基質濃度は、反応時間中の平均濃 度である。 表2のデータは、ダイズ及びカノラの酵素の両方が、アシル−ACPチオエス テラーゼであることを示す。いずれの酵素も、最初にそれらが相同であると同定 された酵素(アラビドプシス・サリアナの計画的cDNAシークエンシングは、 ウンベルラリア・カルフォルニカのC12:0−ACPチオエステラーゼに相同 性を有する遺伝子を明らかにする。Francoise Grellet、Ri chard Cooke、Monique Raynal、Michele L audie及びMichel Delseny、Plant Physiol. Biochem.1993 31:599−602)の基質であるラウロイル− ACPまたはデカノイル−ACPに対しては有意な活性をもたない一方で、両酵 素ともより長いアシル鎖−ACPに対して活性がある。両酵素とも、ステアロイ ル−ACPまたはオレオイル−ACPのいずれかより、パルミトイル−ACPに 対して、2及び3倍の間の選択性を有する。このことは、オレオイル−ACPに 対して強い基質選択性を示す、これらの種からの既知のアシル−ACPチオエス テラーゼ(国際公開第9211373号)と対照的である。従って、これらの酵 素は、長鎖飽和アシル−ACPに対して基質選択性を有する、オレオイル−AC Pチオエステラーゼと同じ組織内に存在する、2番目の種類のアシル−ACPチ オ エステラーゼに相当する。 実施例3 ダイズにおけるパルミトイル−ACPチオエステラーゼの発現の制御発生中の ダイズ種子におけるパルミトイル−ACPチオエステラーゼの発現を減少するた めの、グリシン・マックス形質転換用ベクターの構築 ダイズβ−コングリシニンプロモーター(Beachy等、EMBO J.( 1985)4:3047−3053)の制御の下に、アンチセンスのグリシン・ マックス(G.max)パルミトイル−ACPチオエステラーゼのcDNA配列 を含んでいるプラスミドを構築した。これらのプロモーターの制御の下で、ダイ ズのδ−12デサチュラーゼのアンチセンスcDNAを発現しているベクターの 構築は、国際公開第9411516号に記述されているプラスミドpCW109 及びpML18を用いることにより、容易となった。 pCW109をNcoI及びXbaIで消化し、続いてその一本鎖DNA末端 をマングビーンエキソヌクレアーゼで除くことにより、pCW109のβ−コン グリシニンプロモーター及びファゼオリン3’末端の間のクローニング領域に、 単一のNotI部位を導入した。この直鎖状プラスミドにNotIリンカー(N ew England Biochemicalカタログ番号NEB1125) を連結し、プラスミドpAW35を作製した。pML18をNotIで消化し、 その一本鎖末端をdNTPs及びKlenowフラグメントで平滑化し、続いて この直鎖状プラスミドを再連結することにより、pML18内の単一のNotI 部位を消失させた。この改変したpML18を、次に、HindIIIで消化し 、子ウシ腸ホスファターゼで処理した。 pAW35内のβ−コングリシニン:NotI:ファゼオリン発現カセットを 、HindIIIで消化することにより取り出し、この1.79kbフラグメン トをアガロースゲル電気泳動により単離した。この単離したフラグメントを、上 記の改変し直鎖状にしたpML18構築物に連結した。β−コングリシニン転写 単位の向きが、選択可能なマーカー転写単位と同じであることを示している、1 .08kbのフラグメントを取り出すためのNotI及びXbaIでの消化によ り、所望する方向性を有するクローンを同定した。得られたプラスミドをpBS 19と命名した。 NotI制限酵素部位及びNotI消化のための十分な添加塩基を与えるため の付加塩基と共に、配列番号1の塩基1ないし16に相当するPCR増幅プライ マー、SOYTE3(5’−AAGGAAAAAAGCGGCCGCTGACA CAATAGCCCTTCT−3’)(配列番号5)、並びに、NotI制限酵 素部位及びNotI消化のための十分な添加塩基を与えるための付加塩基と共に 、配列番号1の塩基1640ないし1657の逆向きの相補鎖に相当するPCR 増幅プライマー、SOYTE4(5’−AAGGAAAAAAGCGGCCGC GATTTACTGCTGCTTTTC−3’)(配列番号12)を合成した。 これらのプライマー、鋳型としてpTE11、及び標準的なPCR増幅方法(P erkin Elmler Cetus、GeneAmp PCRキット)を用 いて、p233bの1.6kbフラグメントを増幅し、アガロースゲル電気泳動 により単離した。このフラグメントをNotIで37℃で一晩消化し、フェノー ル/クロロホルムで抽出し、続いてクロロホルム抽出及びエタノール沈殿を行っ た。プラスミドpBS19を NotIで消化し、子ウシ腸ホスファターゼで処理し、そしてこの直鎖状プラス ミドをアガロースゲル電気泳動により精製した。上記のNotI消化し、PCR 増幅したpTE11のフラグメントを、直鎖状にしたpBS19に連結し、この ライゲーション混合液をX1−1コンピテントセルを形質転換するために用いた 。ダイズパルミトイルーACPcDNAがβ−コングリシニンプロモーターに対 してアンチセンスの方向に向いているクローンを、HindIIIで消化するこ とにより同定した。アンチセンスの向きは、1.6及び1.9kbのフラグメン トを取り出し、一方センスの向きは、1.15及び2.3kbのフラグメントを 取り出す。アンチセンスのダイズパルミトイル−ACPチオエステラーゼプラス ミドをpTC3と命名し、センスの向きのプラスミドをpTC4と命名した。ダイズ体細胞胚培養組織の形質転換 ダイズ胚形成懸濁培養を、混合の蛍光及び白熱照明で、16:8時間の日/夜 スケジュールで、回転振とう培養機(150rpm)上、28℃で、35mLの 液体培地(SB55又はSBP6、材料及び方法)中で続けた。約35mgの組 織を35mLの液体培地に移植することにより、4週ごとに培養組織を継代培養 した。 ダイズ胚形成懸濁培養組織を、粒子銃砲撃(パーティクルガンボンバードメン ト)の方法(Kline等、(1987)Nature(London)327 :70を参照)により、pTC3で形質転換した。DuPont Biolis tic PDS1000/HE装置(ヘリウム改良装置)をこれらの形質転換の ために用いた。 50mLの60mg/mL1nm金粒子懸濁液に対して、(順に)5 μLのDNA(1μg/μL)、20μLのスペルミジン(0.1M)、及び5 0μLのCaCl2(2.5M)を加えた。この粒子調製物を3分間撹拌し、マ イクロフュージで10秒間回転し、その上清を除いた。このDNAが被覆した粒 子を次に、400μLの70%エタノールで一度洗浄し、40μLの無水エタノ ール中に懸濁した。このDNA/粒子懸濁液を各1秒間ずつ3回、超音波処理を した。このDNAが被覆した金粒子の5μLを次に、各マクロキャリヤーディス ク上にのせた。 4週目の懸濁培養組織の約300−400mgを空の60x15mmペトリ皿 に置き、残余の液体を組織からピペットで除いた。各形質転換実験に対して、約 5−10プレートの組織を通常砲撃する。膜破壊圧力を1000psiに合わせ 、輪胴を28インチ水銀の真空度までにした。組織を保持スクリーンから約3. 5インチ離して置き、3回砲撃した。砲撃後、この組織を液体に戻し、上記のよ うに培養した。 砲撃後11日目に、液体培地を50mg/mLのヒグロマイシンを含む、新し く調製したSB55と交換した。この選択培地は毎週新しくした。砲撃後7週間 目に、緑色の形質転換された組織が、形質転換されなかった壊死状態の胚形成塊 から生長しているのが観測された。単離された緑色組織を取り除き、これを、新 しい、クローンとして増殖した、形質転換された胚形成懸濁培養組織を作るため に、個々のフラスコに移植した。従って、各々の新しい系統は、別個の形質転換 結果として扱った。これらの懸濁液は、次に、継代培養を通して未成熟な発生段 階に塊化した胚の懸濁液として維持するか、または、個々の体細胞胚の成熟及び 発芽により全植物体に再生することができる。 形質転換された胚形成塊を液体培養から取り、ホルモンまたは抗生物質を含ま ない固体寒天培地(SB103、材料及び方法)上に置床した。胚は、分析の前 に、混合の蛍光及び白熱照明で、16:8時間の日/夜スケジュールで、26℃ で4週間培養した。アンチセンスパルミトイル−ACPチオエステラーゼ構築物を保有する トランスジェニックグリシン・マックス胚の分析 上記のダイズβ−コングリシニンプロモーターの制御の下、アンチセンスの向 きにダイズパルミトイル−ACPチオエステラーゼcDNAを含んでいるベクタ ーpTC3は、7つの成熟胚系統を生じた。形質転換に用いた胚系統の培養組織 は、脂肪酸分析のコントロール系統として使用するために、形質転換または選択 をせずに成熟胚まで培養を続けた。脂肪酸の分析を、メタノール中2.5%のH2 SO4をメチル化試薬として用い、単一の成熟胚を組織源をして用いた胚脂質の メタノリシスもたらすためにサンプルを80度℃で1.5時間加熱したことを除 いて、本質的にBrowse等(Anal.Biochem.(1986)15 2:141−145)により記述されたような、脂肪アシルメチルエステルのガ スクロマトグラフィーにより行った。各形質転換株からの9ないし10個の胚及 び非形質転換コントロールからの5個の胚を分析し、その結果を表3に示す。 7つの形質転換系統のうち6つの平均パルミチン酸量は、コントロール胚系統 のものより著しく少ない。これらの6系統の各々において、平均ステアリン酸量 もまた、コントロールの平均より少ない。もしパルミトイル−ACPチオエステ ラーゼが、トリアシルグリセリドに取り込まれるパルミチン酸の全てまたは一部 の遊離を行うことができ、並びに、もしアンチセス構築物が、生産されるパルミ トイル−ACPチオエステラーゼの量を減少させたなら、この結果は予想される 。これらの系統のステアリン酸量は、減少したパルミチン酸に対応して増加する よりむしろ減少するので、以下のことを推論できる。すなわち、パルミトイル− ACPをステアロイル−ACPに伸長する能力が、増加した流れをステアリン酸 へと変えるのに十分でなければならず、また、ステアロイル−ACPをオレオイ ル−ACPに飽和度を低下させる能力も、増加した流れをオレイン酸へと変える のに十分でなければならない。これらの2つのことは、形質転換胚中で生産され る全飽和脂肪酸の著しい減少をもた らす。また、ACP合成トラックから除かれなかった炭素の大部分は、リノレン 酸フラクションに見いだされるので、オレイン酸の飽和度を低下させる能力が、 供給される基質を上回って存在することも推測できる。 このことは、系統357/1/3及び357/5/1の比較において最も明確 に見られる。系統357/1/3は形質転換されたが、脂肪酸表現型においてほ とんどまたは全く変化を示さず、一方、系統357/5/1は、変化した脂肪酸 表現型を生じる点において、全ての試験された胚の間で全く同一である。系統3 57/5/1における脂質の平均パルミチン酸量は、系統357/1/3のもの より3.2倍少なく、357/1/3の平均ステアリン酸量は、系統357/5 /1のものより1.8倍少ない。合わせた飽和脂肪酸量の減少は、全脂肪酸の1 2.2%であり、この12.2%のうちほとんど全て(11.7%)は、増加し たオレイン酸及びリノレン酸として見なすことができる。 従って、総合的な結果は、65%少ない飽和脂肪酸を有し、そして増加したモ ノ不飽和及びポリ不飽和脂肪酸を有する、ダイズ胚系統である。 このデータから、発生中のダイズ種子において発現されるパルミトイル−AC Pチオエステラーゼ量の減少は、減少した飽和脂肪酸量を有するダイズ油の生産 をもたらすと結論する。表3に示す形質転換系統内の胚間で観察されるアンチセ ンス効果量における変動は、この形質転換系の特徴であり、以下に、より十分に 説明する。未成熟胚から取ったデータと、これらの体細胞胚から再生した植物体 において生じた接合体胚からの種子との関係は、以下に論じる。ダイズ体細胞胚における遺伝子発現のアンチセンスまたは共抑制阻害から生じる 脂肪酸表現型は、これらの胚から再生される植物体の種子の脂 肪酸表現型を予示する。 成熟したダイズ体細胞胚は、接合体胚の良いモデルである。液体培養の球状胚 状態の間、ダイズ体細胞胚は、成熟するダイズ接合体胚に特徴的な非常に少量の トリアシルグリセロールまたは貯蔵タンパク質を含む。この発生段階で、全極性 脂質(リン脂質及び糖脂質)に対する全トリアシルグリセリドの割合は、体細胞 胚培養を開始した発生段階でのダイズ接合体胚に特徴的であるように、約1:4 である。球状期でも同様に、顕著な種子タンパク質、β−コングリシニンのαサ ブユニット、クニッツトリプシンインヒビター3、及び種子レクチンのmRNA は、本質的に存在しない。成熟する体細胞胚状態へ分化させるホルモンフリーの 培地に移すと、トリアシルグリセロールは、最も多い脂質種になる。同様に、β −コングリシニンのαサブユニット、クニッツトリプシンインヒビター3及び種 子レクチンのmRNAは、全mRNA集団における非常に多量のメッセージとな る。このことに基づくと、ダイズ体細胞胚系は、インビボにおける成熟している ダイズ接合体胚に非常に類似したようにふるまい、それ故、脂肪酸生合成経路の 中の遺伝子の発現を改変することの表現型への影響を分析するための、優れた迅 速なモデル系である。 最も重要なことには、このモデル系はまた、形質転換胚から生じた植物体から の種子の脂肪酸組成を予示する。このことは、2つの異なる型の実験及び類似し た共抑制実験における、2つの異なるアンチセンス構築物で示される。 種子特異的プロモーター(β−コングリシニンプロモーター)の制御の下で、 アンチセンスの向きのダイズミクロソームδ−15デサチュラーゼ(実験1、国 際公開第9311245号)またはダイズミクロソー ムδ−12デサチュラーゼ(実験2)から成るキメラ遺伝子で形質転換した液体 培養球状胚は、成熟胚を生じた。ベクターのみ(コントロール)及びアンチセン スキネラ遺伝子を含んでいるベクターで形質転換した系統からの成熟体細胞胚、 並びにこれらから再生した植物体の種子の脂肪酸量を測定した。実験1において は、各系統からの1組の胚を脂肪酸量の分析をし、その同じ系統からのもう一組 の胚を植物体に再生した。実験2においては、同じアンチセンス構築物を含む、 異なる系統を体細胞胚における脂肪酸分析及び植物体への再生に用いた。実験1 においては、形質転換胚系統でコントロールと比較して18:3量の減少が見ら れる全ての場合において、この系統から生じた植物体の分離種子でもまた、コン トロール種子と比較して18:3量の減少が見られた(表4)。 実験2においては、形質転換胚系統の約55%が、コントロール系統と比較し て増加した18:1量を示した(表5)。同じアンチセンス構築物を含む、異な った体細胞胚系統から再生した植物体のダイズ種子は、体細胞胚と同様の頻度( 53%)の高オレイン酸形質転換体を有した(表5)。時々、胚系統はキメラで あり得る。すなわち、1つの系統の10−70%の胚は、導入遺伝子を含んでい ないかもしれない。導入遺伝子を含む残りの胚は、全ての場合においてクローン であることが見いだされている。そのような場合、たとえその系統から分析され た大部分の胚が、トランスジェニック表現型を有してしても、野生型及びトラン スジェニック表現型の両方を有する植物体が、単一のトランスジェニック系統か ら再生され得る。この例を表6に示す。この中で、単一の胚系統から再生した5 植物体のうち3つが高オレイン酸表現型を有し、2つが野生型であった。大部分 の場合、単一のトランスジェニック系統から再生し た植物体の全ては導入遺伝子を含んでいる種子を有した。 同様な実験において、δ−12デサチュラーゼ配列及びδ−15デサチュラー ゼ配列のコーディング領域(5’末端で始まる)の75%を、上記のダイズ形質 転換のための単一の構築物内で、各々、β−コングリシニンプロモーターの後ろ に置いた。上記の実験2のように、別々の胚 組を、胚期及び成熟植物への再生での分析のために用いた。各7形質転換系統か らの5つの胚における平均の18:1及び18:3量を表7に示す。7系統のう ち2つは、δ12−デサチュラーゼによる18:1の18:2への転換がこの酵 素の発現の減少のために制限される胚に予期されるように、明らかに増加したレ ベルの18:1を有する。これらの同じ系統において、減少したδ−15デサチ ュラーゼ活性を示す、18:3量のわずかな減少がある。 20の成熟ダイズ植物体が、上記のδ12/δ15デサチュラーゼを合わせた 共抑制構築物で形質転換した体細胞胚から再生した。各植物体から5個の単一種 子を分析し、20系統のうち2つがδ12及びδ15 デサチュラーゼの両方の活性が減少したことを示唆する全脂肪酸分析を示した。 形質転換した植物体からの第一代種子は、遺伝学的に導入遺伝子に対して分離し ているはずなので、これらの2系統からの単一種子を、その脂肪酸表現型を与え る導入遺伝子の遺伝子座数を概算するために分析した。系統557−2−8−1 の99個の種子を分析し、557−2−8−2の137個の種子を分析した。両 系統からの脂肪酸分析の種類は、その表現型を与える2つのトランスジェニック 遺伝子座と一致した。高分離体種であると判断される種子の平均脂肪酸分析を、 これらの系統の両方に対して表8に示す。 アンチセンス構築物でのように、体細胞胚において見られる脂肪酸分析は、体 細胞胚と同じ構築物で形質転換した成熟植物の種子から得られる脂肪酸分析にお ける変化の型及び大きさを予示する。従って、トラン スジェニック成熟体細胞胚系統において見られる変化した脂肪酸表現型は、その 系統から生じる植物体の種子の変化した脂肪酸組成を予示すると結論する。センス方向のパルミトイル−ACPチオエステラーゼ構築物を含んでいるトラン スジェニックグリシン・マックス胚の分析 上記のダイズβ−コングリシニンプロモーターの制御の下で、センス方向にダ イズパルミトイル−ACPチオエステラーゼcDNAを含んでいるベクターpT C4は、ダイズ体細胞胚系において6つの成熟胚系統を生じた。これらの系統の 各々から6から10個の胚を、上記の各脂肪酸の相対量に対して分析した。その 結果を表9に示す。 標的組織に内在するmRNAの発現を増すとしばしばそうであるように、得ら れる酵素の過剰発現、及び共抑制によるその酵素の過少発現の両方が、この実験 において見られた。系統361/1/1及び361/2/1が、コントロール系 統(表9に示した)に非常に類似した脂肪酸分析結果を有する一方、系統361 /1/2の大部分の胚は、コントロールまたは変化した脂肪酸分析結果を示さな い形質転換系統より約3倍低いパルミチン酸レベルを有する。それに反して、系 統361/5/2の全ての胚のパルミチン酸量は増加し、平均パルミチン酸量は 26.2%またはコントロール胚平均の1.8倍である。系統361/2/2は 、共抑制表現型(低パルミチン酸)を示す8個の胚及び過剰発現表現型(高パル ミチン酸量)を示す1個の胚を含む。 この実験において、ダイズパルミトイル−ACPチオエステラーゼの変化した 発現が、両方の方向において見られ、これらの得られた表現型は、この酵素の基 質特異性から予想されるものである。発現が増加する ように調整すると、相対的パルミチン酸量は増加し、減少するように調整すると 、相対的パルミチン酸量は減少する。 実施例4 発生中のカノラ種子中でパルミトイル−ACPチオエステラーゼの発現を減少す るための、ブラシカ・ナパス形質転換用ベクターのカノラ構築物におけるパルミ トイル−ACPチオエステラーゼの発現の制御 伸長したポリAテールを、プラスミドp5bに含まれるカノラパルミトイル− ACPチオエステラーゼ配列から以下のようにして取り除いた。プラスミドp5 bをEcoRI及びSspIで消化し、このpBluescriptベクターか ら取り出された1.5kbフラグメントをアガロースゲル電気泳動により単離し た。一本鎖末端をKlenowフラグメント及びdNTPsで平滑化した。 カノラナピンプロモーター発現カセットを以下のようにして構築した。欧州特 許第255 378号に公開されたナピンラムダクローンCGN1−2のヌクレ オチド配列に基づいて、8個のオリゴヌクレオチドプライマーを合成した。これ らのオリゴヌクレオチド配列は、 であった。 カノラ変種「Hyola401」(Zeneca Seeds)からのゲノムD NAを、ナピンプロモーター及びナピンターミネーター領域のPCR増幅のため の鋳型として用いた。プロモーターを最初にプライマーBR42及びBR43を 用いて増幅し、プライマーBR45及びBR46を用いて再増幅した。この1. 0kbのプロモーターPCR産物をSalI/BglIIで消化し、SalI/ BamHI消化したpBluescript SK+(Stratagene) に連結することにより、プラスミドpIMC01を得た。ナピンターミネーター 領域をプライマーBR48及びBR50を用いて増幅し、プライマーBR47及 びBR49を用いて再増幅した。この1.2kbのターミネーターPCR産物を SalI/BglIIで消化し、SalI/BglII消化したpSP72(P romega)に連結することにより、プラスミドpIMC06を得た。pIM C06を鋳型として用いて、ターミネーター領域をプライマーBR57 5’− CCATGGGAGCTCGTCGACGAGGTCCTTCGTCACGAT −3’ 21、及びプライマーBR58 5’−GAGCTCCCATGGAG ATCTGGTACCTAGATTCCAAAC−3’ 22、を用いたPCR により再増幅した。このPCR産物をSacI/NcoIで消化し、SacI/ NcoI消化したpIMC01に連結することにより、ナピンプロモーター及び ターミネーターの両方を含んでいるプラスミドpIMC101を作製した。プラ スミドpIMC101は、完全なナピン5’及び3’非翻訳配列及び翻訳開始A TGに導入されたNcoI部位を含んでいる2.2kbのナピン発現カセットを 有する。プライマーBR61 5’ −GACTATGTTCTGAATTCTCA−3’ 23及びプライマーBR 62 5’−GACAAGATCTGCGGCCGCTAAAGAGTGAAG CCGAGGCTC−3’ 24、を、ナピンプロモーターの3’末端から〜2 70bpのフラグメントをPCR増幅するために用いた。得られたPCR産物を EcoRI/BglIIで消化し、EcoRI/BglII消化したpIMC1 01に連結することにより、プラスミドpIMC401を得た。プラスミドpI MC401は、ナピン5’非翻訳配列を欠く2.2kbのナピン発現カセットを 含み、転写開始地点にNotI部位を含む。 これらのオリゴヌクレオチド配列は、 配列番号8の29ないし52の塩基(BR42)及び1146ないし1169の 塩基の相補鎖(BR43)に相当する、BR42及びBR43。 配列番号8の46ないし66の塩基(BR46)及び1028ないし1047の 塩基の相補鎖(BR45)に相当する、BR45及びBR46。さらに、BR4 6は、その5’末端にSalI部位(5’−GTCGAC−3’)及び数個の付 加塩基(5’−TCAGGCCT−3’)に相当する塩基を有し、BR45は、 プライマーの5’末端にBglII部位(5’−AGATCT−3’)及び2個 の付加塩基(5’−CT−3’)に相当する塩基を有した。 配列番号10の81ないし102の塩基(BR47)及び22ないし45の塩基 (BR48)に相当する、BR47及びBR48。さらに、BR47は、プライ マーの5’末端に2個の付加配列(5’−CT−3’)、続いてBglII部位 (5’−AGATCT−3’)に相当 する塩基、続いて数個の付加塩基(5’−TCAGGCCT−3’)を有した。 配列番号10の1256ないし1275の塩基の相補鎖(BR49)及び127 4ないし1297の塩基の相補鎖(BR50)に相当する、BR49及びBR5 0。さらに、BR49は、その5’末端にSalI部位(5’−GTCGAC− 3’)及び数個の付加塩基(5’−TCAGGCCT−3’)に相当する塩基を 有した。 配列番号10の1258ないし1275の塩基の相補鎖(BR57)及び81な いし93の塩基に相当する、BR57及びBR58。さらに、BR57の5’末 端には、数個の余分な塩基(5’−CCATGG−3’)、続いてSacI部位 (5’−GAGCTC−3’)に相当する塩基、続いてさらに多くの付加塩基( 5’−GTCGACGAGG−3’)(配列番号25)を有した。BR58の5 ’末端には、付加塩基(5’−GAGCTC−3’)、続いてNcoI部位(5 ’−CCATGG−3’)に相当する塩基、続いて付加塩基(5’−AGATC TGGTACC−3’)(配列番号26)を有した。 配列番号8の745ないし764の塩基(BR61)及び993ないし1013 の塩基(BR62)に相当する、BR61及びBR62。さらに、BR62の5 ’末端には、付加塩基(5’−GACA−3’)、続いてBglII部位(5’ −AGATCT−3’)に相当する塩基、続いて数個の付加塩基(5’−GCG GCCGC−3’)を有した。 であった。 カノラ変種「Hyola401」(Zeneca Seeds)からのゲノム DNAを、ナピンプロモーター及びナピンターミネーター領域 のPCR増幅のための鋳型として用いた。プロモーターは、最初にプライマーB R42及びBR43を用いて増幅し、プライマーBR45及びBR46を用いて 再増幅した。この1.0kbのプロモーターPCR産物をSalI/BglII で消化し、SalI/BamHI消化したpBluescript SK+(S tratagene)に連結することにより、プラスミドpIMC01を得た。 ナピンターミネーター領域を、プライマーBR48及びBR50を用いて増幅し 、プライマーBR47及びBR49を用いて再増幅した。この1.2kbのター ミネーターPCR産物をSalI/BglIIで消化し、SalI/BglII 消化したpSP72(Promega)に連結することにより、プラスミドpI MC06を得た。plMC06を鋳型として用いて、ターミネーター領域を、プ ライマーBR57及びプライマーBR58を用いたPCRにより再増幅した。こ のPCR産物をSacI/NcoIで消化し、SacI/NcoI消化したpI MC01に連結することにより、ナピンプロモーター及びターミネーターの両方 を含んでいるプラスミドpIMC101を作製した。プラスミドpIMC101 は、完全なナピン5’及び3’非翻訳配列及び翻訳開始ATGに導入されたNc oI部位を含んでいる2.2kbのナピン発現カセットを有する。プライマーB R61及びプライマーBR62を、ナピンプロモーターの3’末端から〜270 bpのフラグメントをPCR増幅するために用いた。得られたPCR産物をEc oRI/BglIIで消化し、EcoRI/BglII消化したpIMC101 に連結することにより、プラスミドpIMC401を得た。プラスミドpIMC 401は、ナピン5’非翻訳配列を欠いている2.2kbのナピン発現カセット を含み、転写開始地点にNo tI部位を含む。 プラスミドpIMC401をNotIで消化し、その一本鎖末端をdNTPs 及びKlenowフラグメントで平滑化した。この直鎖状プラスミドを子ウシ腸 ホスファターゼで処理した。このホスファターゼ処理した、直鎖状プラスミドを 、上記のカノラパルミトイル−ACPチオエステラーゼの平滑化した1.5kb のフラグメントに連結した。このライゲーション混合液で大腸菌コンピテントセ ルを形質転換し、この植物cDNA配列が、ナピンプロモーターに対して、セン スの向きにあるクローン(pIMC29)及びアンチセンスの向きにあるクロー ン(pIMC30)を単離した。 ナピンプロモーター制御の下でアンチセンスのパルミトイル−ACPチオエス テラーゼ構築物を、アグロバクテリウム・チュメファシエンス(Agrobac terium tumefaciens )を用いて植物に形質転換するためのベ クターを、バイナリーTiプラスミドベクター系(Bevan、(1984)N ucl.Acids Res.12:8711−8720)を構築することによ り作製した。この系のための1つの出発ベクター(pZS199)は、(1)形 質転換した植物細胞の選択マーカーとして、キメラ遺伝子、ノパリンシンターゼ /ネオマイシンホスフォトランスフェラーゼ(Brevan等、(1984)N ature 304:184−186)、(2)TiプラスミドのT−DNAの 左端及び右端のボーダー配列(Brevan等、(1984)Nucl.Aci ds Res.12:8711−8720)、(3)EcoRI、KpnI、B amHI、及びSalIに対する単一の制限酵素部位を有する、大腸菌のlac Z α−相補性セグメント(Vie ria及びMessing(1982)Gene 19:259−267)、( 4)シュードモナス(Pseudomonas)プラスミドpVS1からのバク テリアの複製起点(Itoh等、(1984)Plasmid 11:206− 220)、及び(5)形質転換したアグロバクテリウム・チュメファシエンスの 選択マーカーとして、Tn5からのバクテリアネオマイシンホスフォトランスフ ェラーゼ遺伝子(Berg等、(1975)Proc.Natnl.Acad. Sci.U.S.A.72:3628−3632)を含むベクターを基にする。 植物選択マーカーの中のノパリンシンターゼプロモーターを、標準的な制限酵素 消化及びライゲーション法により、35Sプロモーター(Odell等、(19 85)Nature、313:810−813)に置き換えた。この35Sプロ モーターは、下記のブラシカ・ナパスの効率よい形質転換に必要である。 ナピ ン:パルミトイル−ACPチオエステラーゼcDNA:ナピン3’配列を切り出 すためにpIMC29及びpIMC30をSalIで消化し、これらの3.8k bのフラグメントをアガロースゲル精製することにより、センス及アンチセンス のパルミトイル−ACPチオエステラーゼ発現カセットを含んでいるバイナリー ベクターを構築した。プラスミドpZS199もまたSalIで消化し、この直 鎖状ベクターに、pIMC29及びpIMC30から単離された3.8kbのフ ラグメントを連結した。形質転換及びクローンの単離により、センス構築物(p IMC129)及びアンチセンス構築物(pIMC130)を含んでいるバイナ リーベクターを得た。アグロバクテリウムを介したブラシカ・ナパスの形質転換 バイナリーベクターpIMC129及びpIMC130を、凍結/融 解法(Holsters等、(1978)Mol.Gen.Genet.163 :181−187)により、アグロバクテリウム株LBA4404/pAL44 04(Hockema等、(1983)、Nature 303:179−18 0)に導入した。 ブラシカ・ナパス栽培変種「Westar」を、適当なバイナリーベクターを 保有するdisarmedアグロバクテリウム・チュメファシエンス株LBA4 404と実生切片を共存培養することにより形質転換した。 ブラシカ・ナパス種子は、10%Chlorox、0.1%SDS中で30分 間撹拌することにより滅菌し、次に滅菌蒸留水で完全にすすいだ。これらの種子 を30mM CaCl2及び1.5%寒天を含んでいる滅菌培地上に発芽させ、 24℃で暗所で6日間成長させた。 植物形質転換のためのアグロバクテリウムの液体培養菌は、100mg/Lカ ナマイシンを含んでいる最小A培地中28℃で一晩生育させた。このバクテリア 細胞を、遠心分離によりペレットとし、100μMアセトシリンゴンを含んでい る液体ムラシゲ・スクーグ最小有機培地に108細胞/mLの濃度で再懸濁した 。 ブラシカ・ナパス実生胚軸を5mm断片に切断し、すぐにバクテリア懸濁液中 に置いた。30分後、胚軸切片をバクテリア懸濁液から取り除き、100μMア セトシリンゴンを含んでいるBC−28カルス培地に置床した。この植物組織及 びアグロバクテリアを薄暗い照明中、24℃で3日間共存培養した。 アグロバクテリアを殺生するための200mg/Lカルベニシリン及び形質転 換した植物細胞の生育を選択するための25mg/Lカナマイ シンを含んでいるBC−28カルス培地上に胚軸切片を移植することにより、共 存培養を終了した。実生切片を連続照明の下、24℃で3週間この培地上で培養 した。 3週間後、200mg/Lカルベニシリン及び25mg/Lカナマイシンを含 んでいるBS−48再生培地に切片を移植した。カルス培地に対して記述した同 じ培養条件の下、植物組織を、新しく調整した選択再生培地上で2週間ごとに継 代培養した。形質転換したと思われるカルスは、再生培地上で迅速に成長し、カ ルスが約2mmの直径に達すると、これらを胚軸切片から取り除き、カナマイシ ンを欠いた同じ培地上に置床した。 BS−48再生培地に移植した後数週間以内にシュートが出始める。シュート が識別できる茎を形成するやいなや、これらをカルスから切除し、MSV−1A 伸長培地に移植し、24℃で16:8時間の光周期に移した。 いったんシュートが数節間伸長すると、寒天面の上で切除し、その切除末端を Rootoneに浸漬する。処理したシュートを湿ったMetro−Mix35 0水植え用培地に直接植える。これらの鉢をビニル袋で覆い、この袋は植物が明 らかに成長した時−約10日後−に取り除く。 植物を、16:8時間の光周期の下、23℃の日中温度及び17℃の夜間温度 で育てる。最初の開花茎が伸長し始めると、異系交配を防ぐために網状の花粉封 じ込め袋で覆う。毎日数回これらの植物を揺することにより、自家受粉を促進し 、鉢へ移した後約90日までに種子が成熟する。 種子脂質中の7つの主要脂肪酸の各々の相対量を、以下のように分析 した。各植物体の25鉢のサンプルからランダムに採取した20個の種子を0. 5mLの2−プロパノール中ですりつぶした。得られた抽出物の25μLをガラ ス管に移し、窒素気流の下で溶媒を蒸発させた。乾燥した残渣を、メタノール中 1%のナトリウムメトキシド0.5mlの中で60℃で1時間、メタノリシスに 供した。生じた脂肪酸メチルエステルを1mLのヘキサン中に抽出し、このヘキ サン層からメタノールを洗浄するために0.5mLの水をこの溶媒混合液に加え た。ヘキサン層の一部を、上の実施例3に記述したガスー液体クロマトグラフィ ーによる分析のためにサンプル瓶に移した。7つの脂肪酸を分析したが、5つの 主要脂肪酸の全脂肪酸に対する相対量のみを、以下の表10、11、及び12に 示す。 分析した形質転換植物体のいずれも、カノラ種子において予想される脂肪酸分 析結果と著しく異なるものはなかった。植物体番号129−805、129−8 89及び129−73は、飽和脂肪酸量がわずかに増加し、これらは少量の過剰 発現をしている系統を表すかもしれない。形質転換結果は、導入された遺伝子に 対してヘテロ接合体である植物体を 生じるので、これらの植物体からの種子は、その導入遺伝子のコピー数に関して 分離する。予想されるように、もし脂肪酸表現型が導入遺伝子のコピー数に関し て累積的であるなら、形質転換後第二世代まで、完全な影響を全種子集団におい て見ることができない。飽和脂肪酸量が適度に増加した植物体の次世代において 、さらなる分析を行う。 共抑制している形質転換体から期待される、低パルミチン酸表現型の有力な証 拠はない。しかしながら、ダイズと対照的に、カノラにおける共抑制は、まれな 形質転換結果である。脂肪酸生合成経路における他の遺伝子での我々の経験では 、200もの多くの形質転換系統が、強い共抑制表現型を見るために必要であっ た。 分析した28の形質転換体の平均パルミチン酸量は、0.39の平均の標準偏 差で4.3である。全種子分析においてこの平均から大きくそれる系統がないの に対して、系統130−126は、この平均より2標準偏差を上回って少ない。 このことは上記の分離種子群において見られる弱いアンチセンス表現型を示すこ とができるので、この植物体からの12の単一種子を、同じ生育室において生育 し、類似した日に植えた非形質転換Westar植物体からの12の単一種子と 共に、相対脂肪酸量を分析した。これらの分析の結果を表12に示す。 形質転換体130−126からの12の種子の平均相対的パルミチン酸量は、 3.42%で、その平均の標準偏差は0.359であり、一方12のコントロー ル種子の平均パルミチン酸量は、0.20の平均の標準偏差で4.08である。 観察されたパルミチン酸量のより低い平均、より大きい標準偏差、及びより広い 範囲は全て、カノラパルミトイル−ACPチオエステラーゼのアンチセンス導入 遺伝子に対してホモ接合体である種子が、わずかに少ないパルミチン酸を生産す る分離集団を、示すものである。観察された表現型を、次世代の多数の植物体か らの全種子を分析することにより、確認する。 上記のセンス構築物に対して記載したように、最大限に変化した脂肪酸表現型 の発生は、カノラにおいてはまれな形質転換結果である。従って、形質転換体1 30−126における低パルミチン酸の分離種子の表現型は、カノラ種子におけ るパルミトイル−ACPチオエステラーゼのアンチセンス過少発現が、飽和脂肪 酸の生産を減少できることを示すが、この方法により達成することのできる最小 パルミチン酸量を示すものではない。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年9月3日 【補正内容】 この2次スクリーニングから、4個の純粋なファージプラークを単離した。St ratageneより入手したインビボ(in vivo)切出しプロトコルに 従って、ヘルパーファージを用いることにより、cDNAインサートを含んでい るプラスミドクローンを得た。MagicR Miniprep(商標)(Pr omega)及びその製造業者の説明書を用いて、二本鎖DNAを調製し、得ら れたプラスミドをアガロースゲル電気泳動により、大きさの分析をした。p5a と命名した、4つのクローンのうちの1つは、約1.5kbのインサートを含ん でおり、このインサートをダイデオキシ法により両鎖からシークエンスした。p 5aのcDNAインサートの1483塩基の配列を、配列番号2に示す。p2a と命名した、2番目のクローンもまた、シークエンスをし、配列番号31に示す 1673塩基対のcDNAを含むことを見いだした。2つのcDNAインサート の配列は全体で85%同一で、全体で92%同一であるが推定される成熟ペプチ ド(色素体輸送配列を除去後のペプチド)の領域内では94%同一であるペプチ ドをコードする。成熟ペプチドをコードする2つのcDNAのcDNA領域は、 90.4%同一である。これら2つのcDNAは、おそらく同じ活性の2つのア イソザイムをコードする。これら2つの配列の輸送ペプチドの長さ、各cDNA の長さ、及び以下に示すダイズの配列に対する整列に基づくと、クローンp5a のcDNAは、実際のメッセージをわずかに欠いたものであり、一方クローンp 2aは、全長のメッセージに相当することがわかる。クローンp2aから単離さ れたcDNAをシークエンスし、その配列を配列番号31に示す。アラビドプシスのチオエステラーゼ様フラグメントに相同なダイズ種子 cDNAのクローニング cDNAライブラリーを以下のように作製した。ダイズ胚(各約50mgの新 鮮重量)を莢から取り、液体窒素中で凍結した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 5/10 C12P 7/40 C12P 7/40 C12N 9/16 Z // C12N 9/16 5/00 B (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 7/40 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C Z,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KG,KP ,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG, MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,S G,SI,SK,TJ,TM,TT,UA,US,UZ ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.C16アシル−ACPに対する基質特異性を有し、パルミトイル−、ステ アロイル−、及びオレオイル−ACPチオエステルの加水分解を触媒し、そして 配列番号1の506ないし1477のヌクレオチドまたは配列番号2の273な いし1226のヌクレオチドまたは配列番号31の481ないし1438のヌク レオチドに対応する成熟機能性タンパク質をコードするDNA配列に少なくとも 75%の相同性を示す、植物アシル−ACPチオエステラーゼをコードするヌク レオチド配列を含んでなる単離された核酸フラグメント。 2.配列番号1の1ないし1688のヌクレオチドに相当するダイズ種子アシ ル−ACPチオエステラーゼcDNAをコードするヌクレオチド配列を含んでな る単離された核酸フラグメント。 3.配列番号2の1ないし1483のヌクレオチドに相当するカノラ種子アシ ル−ACPチオエステラーゼcDNAをコードするヌクレオチド配列を含んでな る単離された核酸フラグメント。 4.配列番号31の1ないし1674のヌクレオチドに相当するカノラ種子ア シル−ACPチオエステラーゼcDNAをコードするヌクレオチド配列を含んで なる単離された核酸フラグメント。 5.該ヌクレオチド配列が、配列番号1の506ないし1477のヌクレオチ ドに対応する触媒活性のあるダイズ種子パルミトイル−ACPチオエステラーゼ 酵素をコードする、請求の範囲2に記載の単離された核酸フラグメント。 6.該ヌクレオチド配列が、配列番号2の273ないし1226のヌクレオチ ドに対応する触媒活性のあるカノラ種子パルミトイル−ACP チオエステラーゼ酵素をコードする、請求の範囲3に記載の単離された核酸フラ グメント。 7.該ヌクレオチド配列が、配列番号31の481ないし1438のヌクレオ チドに対応する触媒活性のあるカノラ種子パルミトイル−ACPチオエステラー ゼ酵素をコードする、請求の範囲5に記載の単離された核酸フラグメント。 8.適当な調節配列にアンチセンスの向きに作動できるように連結した請求の 範囲1に記載の核酸フラグメントを含んでなり、種子パルミトイル−ACPチオ エステラーゼのアンチセンス阻害を生じ、該阻害が標準より低いレベルの飽和脂 肪酸をもたらす、油生産種の植物細胞を形質転換することのできるキメラ遺伝子 。 9.適当な調節配列にセンスの向きに作動できるように連結した請求の範囲1 に記載の核酸フラグメントを含んでなり、種子パルミトイル−ACPチオエステ ラーゼの上昇または共抑制を生じ、該阻害が標準より低いレベルの飽和脂肪酸を もたらす、油生産種の植物細胞を形質転換することのできるキメラ遺伝子。 10.適当な調節配列にアンチセンスの向きに作動できるように連結した請求 の範囲2に記載の核酸フラグメントを含んでなり、種子パルミトイル−ACPチ オエステラーゼのアンチセンス阻害を生じる、油生産種の植物細胞を形質転換す ることのできるキメラ遺伝子。 11.適当な調節配列にセンスの向きに作動できるように連結した請求の範囲 2に記載の核酸フラグメントを含んでなり、種子パルミトイル−ACPチオエス テラーゼの上昇または共抑制を生じる、油生産種の植物細胞を形質転換すること のできるキメラ遺伝子。 12.適当な調節配列にアンチセンスの向きに作動できるように連結した請求 の範囲3または4に記載の核酸フラグメントを含んでなり、種子パルミトイル− ACPチオエステラーゼのアンチセンス阻害を生じる、油生産種の植物細胞を形 質転換することのできるキメラ遺伝子。 13.適当な調節配列にセンスの向きに作動できるように連結した請求の範囲 3または4に記載の核酸フラグメントを含んでなり、種子パルミトイル−ACP チオエステラーゼの上昇または共抑制を生じる、油生産種の植物細胞を形質転換 することのできるキメラ遺伝子。 14.該油生産種の植物細胞が、ダイズ、ナタネ、ヒマワリ、ワタ、ココア、 ナンキンマメ、ベニバナ、及びトウモロコシからなる群から選択される、請求の 範囲8に記載のキメラ遺伝子。 15.該油生産種の植物細胞が、ダイズ、ナタネ、ヒマワリ、ワタ、ココア、 ナンキンマメ、ベニバナ、及びトウモロコシからなる群から選択される、請求の 範囲9に記載のキメラ遺伝子。 16.請求の範囲8に記載のキメラ遺伝子で形質転換した植物細胞。 17.請求の範囲9に記載のキメラ遺伝子で形質転換した植物細胞。 18.植物細胞が、ダイズ、ナタネ、ヒマワリ、ワタ、ココア、ナンキンマメ 、ベニバナ、及びトウモロコシからなる群から選択される、請求の範囲16に記 載された植物細胞。 19.植物細胞が、ダイズ、ナタネ、ヒマワリ、ワタ、ココア、ナンキンマメ 、ベニバナ、及びトウモロコシからなる群から選択される、請求の範囲17に記 載された植物細胞。 20.(a)植物細胞を、請求の範囲8に記載のキメラ遺伝子で形質転換し、 (b)該形質転換した植物細胞から、稔性の植物体を生育し、 (c)該稔性の植物体からの子孫種子を、所望するレベルのパルミチン 酸及びステアリン酸に対してスクリーニングし、そして (d)標準より低いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでい る該植物種子油を得るために、該子孫種子をつぶす、 ことを含んでなる、標準より低いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含ん でいる植物種子油を生産する方法。 21.(a)油生産種の植物細胞を、請求の範囲9に記載のキメラ遺伝子で形 質転換し、 (b)該形質転換した油生産種の植物細胞から、稔性の生殖的に成熟し た植物体を生育し、 (c)該稔性の植物体からの子孫種子を、所望するレベルのパルミチン 酸及びステアリン酸に対してスクリーニングし、そして (d)標準より高いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでい る該油を得るために、該子孫種子をつぶす、 ことを含んでなる、標準より高いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸または 標準より低いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでいる植物種子から の油を生産する方法。 22.(a)ダイズ植物細胞を、請求の範囲10に記載のキメラ遺伝子で形質 転換し、 (b)該形質転換した植物細胞から、稔性のダイズ植物体を生育し、 (c)該稔性のダイズ植物体からの子孫種子を、所望するレベルのパル ミチン酸及びステアリン酸に対してスクリーニングし、そして (d)標準より低いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでい る該ダイズ植物種子油を得るために、該子孫種子をつぶす、 ことを含んでなる、標準より低いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含ん でいるダイズ植物種子油を生産する方法。 23.(a)油生産種のダイズ植物細胞を、請求の範囲11に記載のキメラ遺 伝子で形質転換し、 (b)該形質転換した油生産種のダイズ植物細胞から、稔性の生殖的に 成熟したダイズ植物体を生育し、 (c)該稔性のダイズ植物体からの子孫種子を、所望するレベルのパル ミチン酸及びステアリン酸に対してスクリーニングし、そして (d)標準より高いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでい る該油を得るために、該子孫種子をつぶす、 ことを含んでなる、標準より高いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸または 標準より低いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでいるダイズ植物種 子からの油を生産する方法。 24.(a)ナタネ植物細胞を、請求の範囲12に記載のキメラ遺伝子で形質 転換し、 (b)該形質転換した植物細胞から、稔性のナタネ植物体を生育し、 (c)該稔性のナタネ植物体からの子孫種子を、所望するレベルのパル ミチン酸及びステアリン酸に対してスクリーニングし、そして (d)標準より低いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでい る該ナタネ植物種子油を得るために、該子孫種子をつぶす、 ことを含んでなる、標準より低いレベルのパルミチン酸及びステアリン 酸を含んでいるナタネ植物種子油を生産する方法。 25.(a)油生産種のナタネ植物細胞を、請求の範囲13に記載のキメラ遺 伝子で形質転換し、 (b)該形質転換した油生産種のナタネ植物細胞から、稔性の生殖的に 成熟したナタネ植物体を生育し、 (c)該稔性のナタネ植物体からの子孫種子を、所望するレベルのパル ミチン酸及びステアリン酸に対してスクリーニングし、そして (d)標準より高いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでい る該油を得るために、該子孫種子をつぶす、 ことを含んでなる、標準より高いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸または 標準より低いレベルのパルミチン酸及びステアリン酸を含んでいるナタネ植物種 子からの油を生産する方法。 26.該油生産種の植物細胞が、ダイズ、ナタネ、ヒマワリ、ワタ、ココア、 ナンキンマメ、ベニバナ、及びトウモロコシからなる群から選択される、請求の 範囲20に記載の方法。 27.該油生産種の植物細胞が、ダイズ、ナタネ、ヒマワリ、ワタ、ココア、 ナンキンマメ、ベニバナ、及びトウモロコシからなる群から選択される、請求の 範囲21に記載の方法。 28.該形質転換の工程が、アグロバクテリウムの感染、エレクトロポレーシ ョン、及び高速弾道砲撃からなる群から選択される方法により達成される、請求 の範囲20に記載の方法。 29.該形質転換の工程が、アグロバクテリウムの感染、エレクトロポレーシ ョン、及び高速弾道砲撃からなる群から選択される方法により達成される、請求 の範囲21に記載の方法。 30.該チオエステラーゼが、配列番号1の242ないし1492のヌクレオ チドまたは配列番号2の273ないし1226のヌクレオチドまたは配列番号3 1の481ないし1438のヌクレオチドに対応する成熟機能性チオエステラー ゼタンパク質をコードしているDNA配列に少なくとも81%の相同性を示す、 請求の範囲1に記載の単離された核酸フラグメント。 31.配列番号29のアミノ酸配列のダイズアシル−ACPチオエステラーゼ をコードしている単離された核酸フラグメント。 32.配列番号30のアミノ酸配列のナタネアシル−ACPチオエステラーゼ をコードしている単離された核酸フラグメント。 33.配列番号32のアミノ酸配列のナタネアシル−ACPチオエステラーゼ をコードしている単離された核酸フラグメント。
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