JPH10503524A - ペプチド核酸コンジュゲート - Google Patents

ペプチド核酸コンジュゲート

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JPH10503524A JP8512669A JP51266996A JPH10503524A JP H10503524 A JPH10503524 A JP H10503524A JP 8512669 A JP8512669 A JP 8512669A JP 51266996 A JP51266996 A JP 51266996A JP H10503524 A JPH10503524 A JP H10503524A
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Abstract

(57)【要約】 それに結合したコンジュゲートを含む新規な種類のペプチド核酸が記載される。ペプチド核酸は、一般に、適当なリンカーを介してペプチド主鎖に結合した天然に生ずるDNA塩基等のリガンドを含む。

Description

【発明の詳細な説明】 ペプチド核酸コンジュゲート関連する出願のクロスリファレンス 本出願は、1994年10月6日出願の米国特許出願08/319,411の 一部継続出願であり、これは1993年8月27日出願の米国特許出願08/1 08,591の一部継続出願であり、これは1991年5月24日出願のデンマ ーク特許出願986/91、1991年5月24日出願の987/91および1 992年4月15日出願の510/92に基づく優先権を主張して1992年5 月22日に出願した国際特許出願PCT/EP/01219の国内段階である。 さらに、本出願は、1993年7月2日出願の米国特許出願08/088,65 8、1993年7月2日出願の米国特許出願08/088,661および199 4年7月15日出願の米国特許出願08/275,951の一部継続出願である 。 上述の特許出願の開示のすべてを本明細書の一部としてここに引用する。発明の分野 本発明は、ポリヌクレオチドではないが、対応するDNAより強力に相補的な DNAおよびRNA鎖に結合する化合物に関する。特に、本発明は、共有結合し たコンジュゲートを含むように機能化されたペプチド核酸(PNA)に関する。発明の背景 オリゴヌクレオチドおよびその類似体は、分子生物学において、ある種の方法 において、プローブ、プライマー、リンカー、アダプターおよび遺伝子フラグメ ント等として開発され用いられてきた。これらの方法において用いられるオリゴ ヌクレオチドへの修飾には、非放射性同位体、例えば、フルオレセイン、ビオチ ン、ジゴキシゲニン、アルカリホスファターゼ、または他のレポーター分子での 標識が含まれる。ヌクレアーゼに対する安定性を増加させるために、リボースホ スフェート主鎖に他の修飾が行われてきた。これらの修飾には、メチルホスホネ ート、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート連結、および2’−O−メチ ルリボース糖ユニットの使用が含まれる。別の修飾には、取り込みおよび細胞内 分布を調節するための修飾が含まれる。ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド は現在のところ抗ウイルス剤としての使用を含む種々の疾患状態のためのヒトの 臨床試験においてアンチセンス剤として用いられている。これらのオリゴヌクレ オチドは診断および治療において首尾よく使用されているが、改良されたオリゴ ヌクレオチド類似体に対する要望がなお存在する。 オリゴヌクレオチドはいくつかの方法で天然のDNAおよびRNAと相互作用 することができる。例えば、オリゴヌクレオチドは一本鎖核酸とともにデュープ レックスを形成し、または二本鎖DNAに結合してトリプレックス構造を形成す る。しかし、二本鎖DNAとトリプレックス構造を形成するためには、オリゴヌ クレオチドのシトシン塩基がプロトン化されていなければならない。したがって 、トリプレックス形成はpH依存性である。P.O.P.Ts’oおよび同僚は 、DNAトリプレックス形成において、シトシンの永続的にプロトン化された類 似体としてシュードイソシトシンを用いた(Ono,et al.,J.Am. Chem.Soc.,1991,113,4032−4033;Ono,et al.,J.Org.Chem.,1992,57,3225−3230を参照 されたい)。TrapaneおよびTs’oはまた、一本鎖核酸標的とのトリプ レックス形成のためのシュードイソシトシンの使用を示唆している(Trapa ne,et al.,J.Biomol.Strul.Struct.,199 1,8,229;Trapane,et al.,Biophys.J.,19 92,61,2437;Trapane,et al.,Abstracts Conference on Nucleic Acid Medical A pplications,Cancun,Mexico,January 19 93を参照されたい)。WO93/05180は、トリプレックス形成における プロトン化されたシトシンを8−オキソアデニンで置換することを開示する。 ペプチド核酸は、ある点ではオリゴヌクレオチドと類似する化合物であるが、 これらの構造は非常に異なる。ペプチド核酸においては、オリゴヌクレオチドの デオキシリボース主鎖は、ペプチドを有する主鎖で置き換えられている。それぞ れのサブユニットには、天然に生ずるまたは天然に生じない塩基が結合している 。そのような主鎖の1つは、アミド結合を介して連結したN−(2−アミノエチ ル)グリシンの繰り返しユニットから構築される。 PNAはDNAおよびRNAの両方に結合して、PNA/DNAまたはPNA /RNAデュープレックスを形成する。得られるPNA/DNAまたはPNA/ RNAデュープレックスは、それらがより高い溶融温度(Tm)を有することに より証明されるように、対応するDNA/DNAまたはDNA/RNAデュープ レックスよりも高い親和性で結合する。この高い熱安定性は、PNAの主鎖が中 性であり、DNAまたはRNAデュープレックスに存在する電荷斥力と遭遇しな いことに起因するのであろう。また、PNAの中性の主鎖により、PNA/DN A(RNA)デュープレックスのTmは事実上塩濃度に非依存性である。すなわ ち、PNA/DNAデュープレックスは、イオン強度に高度に依存性であるDN A/DNAデュープレックス相互作用に比べてさらなる利点を提供する。ホモピ リミジンPNAは相補的なDNAまたはRNAに結合して、熱安定性の高い(P NA)2/DNA(RNA)トリプレックスを形成することが示されている(例 えば、Egholm,et al.,Science,1991,254,14 97;Egholm,et al.,J.Am.Chem.Soc.,1992 ,114,1895;Egholm,et al.,J.Am.Chem.So c.,1992,114,9677を参照されたい)。 増加した親和性に加えて、PNAはまた増加した特異性をもってDNAに結合 することが示されている。PNA/DNAデュープレックスのミスマッチが溶解 するとき、DNA/DNAデュープレックスと比較して8から20℃のTmの降 下が見られる。このような大きなTmの降下は、ミスマッチが存在する対応する DNA/DNAデュープレックスについては見られない(Egholm,M., et al.,Nature,1993,365,p.566を参照されたい) 。 PNA鎖のDNAまたはRNA鎖への結合は、2つの配向のいずれかで起こり うる。この配向は、DNAまたはRNA鎖が、PNAのカルボキシル末端がDN AまたはRNAの5’末端に向けられておりかつPNAのアミノ末端がDNAま たはRNAの3’末端に向けられるように、5’から3’配向で相補的なPNA 鎖に結合するとき、アンチパラレルと称される。パラレル配向においては、PN Aのカルボキシル末端およびアミノ末端は、DNAまたはRNAの5’−3’方 向に関して反対向きである。 PNAは一本鎖DNAおよび二本鎖DNAの両方に結合する。PNAの2つの 鎖がdsDNAに結合しうることが観察されている。PNA/DNAデュープレ ックスはアンチパラレルコンフィギュレーションにおいて安定であるが、以前は (PNA)2/DNAトリプレックスについてはパラレル配向が好ましいと考え られていた。 2つの一本鎖ピリミジンPNAの二本鎖DNAへの結合は、オリゴヌクレオチ ドのトリプレックス形成について観察されるような通常の三重らせん形成ではな く、鎖置換を介して生ずることが示されている。PNA鎖が二本鎖DNAに浸入 するとき、DNAの一方の鎖が置き換えられ、PNA2/DNA複合体領域側で ループを形成する。DNAの他方の鎖は(PNA)2/DNAトリプレックス構 造の一部である。一本鎖ループ領域(Dループとして知られる)は、一本鎖DN Aを切断しうる酵素による切断に感受性である。 オリゴヌクレオチドと比較してPNAのさらなる利点は、そのポリアミド主鎖 がヌクレアーゼまたはプロテアーゼのいずれによっても認識されず、したがって 酵素による分解に耐性であることである。 これらの性質のため、PNAは、いくつかの異なる分野において有用であるこ とが知られている。PNAはオリゴヌクレオチドより強い結合および高い特異性 を有しているため、クローニング、ブロッティング方法、および蛍光インサイチ オハイブリダイゼーション(FISH)等の応用においてプローブとして用いら れている。ホモピリミジンPNAは、ホモプリン標的における鎖置換に用いられ ている。D−ループと重複するかまたはそれに隣接する制限部位は、制限酵素に より切断されないであろう。さらに、局所的なトリプレックスは遺伝子の転写を 阻害する。PNAがDNAフラグメント中の特定の制限部位に結合することによ り、これらの部位における切断が阻害されうる。この利点はクローニングおよび サブクローニング方法において有用である。標識したPNAはまた、蛍光標識を 有するPNA分子を鎖侵入を用いてデュープレックスDNA中の相補的な配列に ハイブリダイズさせることにより、DNA分子を直接マッピングするために用い ることができる。 PNAはさらに、PCRに基づくアッセイ(PCRクランピング)において点 突然変異を検出するためにも用いられている。PCRクランピングにおいては、 PCRに基づくアッセイ、例えば、検証中のDNAのセグメント中の通常の野生 型遺伝子座と変異体遺伝子座との間の区別において、点突然変異を検出するため にPNAを用いる。典型的には、野生型配列に相補的なPNAオリゴマーを合成 し、2つのDNAプライマーを含みその1つは変異体配列に相補的であるPCR 反応混合物に加える。野生型PNAオリゴマーおよびDNAプライマーは、標的 に対するハイブリダイゼーションについて競合する。標的が変異体遺伝子座であ れば、DNAプライマーのハイブリダイゼーションおよび続く増幅のみが生ずる であろう。この方法を用いて、変異体の存在および正確な同一性を判定すること ができる。 診断、研究試薬および潜在的な治療に用いるための、相補的なDNAおよびR NA鎖に結合するオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド類似体の応用に 関する多くの研究が行われている。多くの用途のためには、オリゴヌクレオチド およびオリゴヌクレオチド類似体は細胞膜を横切って輸送されるか、または細胞 により取り込まれて活性を発現しなければならない。 PCT/EP/01219は、対応するDNAより強く相補的なDNAおよび RNAに結合する新規ペプチド核酸(PNA)化合物を記載する。これらの化合 物に、これらの活性もしくはこれらの膜もしくは細胞輸送を調節するかさもなく ば影響を与える基を付加することが望ましい。そのような輸送を増加させる1つ の方法は、ペンダント親油性基の付加によるものである。”Amine−Der ivatized Nucleosides and Oligonucleo sides”と題する米国特許出願117,363(1993年9月3日出願) は、いくつかのアルキルアミノ官能基およびそのようなペンダント基のオリゴヌ クレオシドへの付加におけるその使用を記載する。 さらに、”Novel Amines and Methods of Ma king and Using the Same”と題する米国特許出願07 /943,516(1992年9月11日出願)および対応する公開されたPC T出願WO94/06815は、とりわけ細胞取り込みを増強させ、親油性を増 加させ、より高い細胞保持性を引き起こし、細胞内での化合物の分布を増加させ る目的のための、他の新規アミン含有化合物およびこれらのオリゴヌクレオチド 内への取り込みを記載する。 ”Thiol−Derivatized Nucleosides and Oligonucleosides”と題する米国特許出願08/116,80 1(1993年9月3日出願)は、それを介してペンダント基を結合させるチオ アルキル官能基を含むように誘導化したヌクレオシドおよびオリゴヌクレオシド を記載する。 当該技術分野においては、相補的なDNAおよびRNAに結合して、二本鎖D NAを模倣してそれらの結合、細胞取り込みまたは他の活性を増強するためにペ ンダント基を有するように誘導化しうる、二本鎖のらせん構造を形成する、安定 な化合物が必要とされている。発明の目的 本発明の目的は、それに付加された少なくとも1つのコンジュゲートを有する PNAを提供することである。 本発明の別の目的は、アルキルアミノ化学官能基を含むPNAを提供すること である。 本発明の別の目的は、アルキルチオ化学官能基を含むPNAを提供することで ある。 本発明の別の目的は、改良された細胞膜を横切る輸送特性を有するPNAを提 供することである。 本発明の別の目的は、インターカレーター、核酸開裂剤、細胞表面リン脂質、 および/または診断薬を含むペプチド核酸を提供することである。 これらのおよび他の目的は、以下の説明および添付の特許請求の範囲から明ら かとなるであろう。発明の概要 本発明は、PNA主鎖および、直接または連結部分を介してPNAに結合した コンジュゲートを含むPNAコンジュゲートを提供する。PNA主鎖はアミノ末 端、カルボキシル末端および複数のアミノ基を有する。核塩基(nucleob ase)は内部に位置するアミノ基を介して主鎖につなげられる。 コンジュゲートは連結部分を介して、主鎖、テザーまたは核塩基の少なくとも 1つに結合している。好ましくは、コンジュゲートは主鎖に結合している。 コンジュゲートは、レポーター酵素、レポーター分子、ステロイド、炭水化物 、テルベン、ペプチド、蛋白質、芳香族性親油性分子、非芳香族性親油性分子、 リン脂質、インターカレーター、細胞レセプター結合分子、架橋剤、水溶性ビタ ミン、脂溶性ビタミン、RNA/DNA開裂複合体、金属キレーター、ポルフィ リン、アルキレーターまたは高分子アミン、高分子グリコールおよびポリエーテ ルから選択される高分子化合物でありうる。好ましくは、コンジュゲートは連結 部分を介してペプチド核酸主鎖、テザーまたは核塩基に結合している。 また、次の式: [式中、 mは1から約50の整数であり; LおよびLmは、独立して、R12(R13aであり;ここで R12は、水素、ヒドロキシ、(C1−C4)アルカノイル、天然に生ずる核塩基、 天然に生じない核塩基、芳香族性部分、DNAインターカレーター、核塩基結合 基、複素環部分、レポーターリガンド、またはコンジュゲートであり; ただし、R12の少なくとも1つは天然に生ずる核塩基、天然に生じない核塩基、 DNAインターカレーター、または核塩基結合基であり; R13はコンジュゲートであり;そして aは0または1であり; CおよびCmは、独立して、(CR67yであり;ここで R6およびR7は、独立して、水素、天然に生ずるアルファアミノ酸の側鎖、(C2 −C6)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシ、(C1 −C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルチオ、コンジュゲート、NR34、 SR5、またはR6およびR7は一緒になって脂環系または複素環系を形成し;こ こで R5は水素、コンジュゲート、(C1−C6)アルキル、ヒドロキシ−、アルコキ シ−もしくはアルキルチオ−置換(C1−C6)アルキルであり;そして R3およびR4は、独立して、水素、コンジュゲート、(C1−C4)アルキル、ヒ ドロキシ−もしくはアルコキシ−もしくはアルキルチオ−置換(C1−C4)アル キル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオまたはアミノであり; DおよびDmは、独立して、(CR67zであり; yおよびzのそれぞれは、0または1から10の整数であり;ここで y+zの合計は2より大きいが10以下であり; Gmは、独立して、いずれの向きでもよい−NR3CO−、−NR3CS−、−N R3SO−または−NR3SO2−であり; A−AmおよびB−Bmのそれぞれの対は、 (a)AまたはAmは式(IIa)、(IIb)または(IIc)の基であり、 かつBまたはBmはNまたはR3+である;または (b)AまたはAmは式(IId)の基であり、かつBまたはBmはCHである; であるように選択され; 式中、 Xは、O、S、Se、NR3、CH2またはC(CH32であり; Yは、単結合、O、SまたはNR4であり; pおよびqのそれぞれは0または1から5の整数であり、p+qの合計は10以 下であり; rおよびsのそれぞれは0または1から5の整数であり、r+sの合計は10以 下であり; R1およびR2は、独立して、水素、(C1−C4)アルキル、ヒドロキシ−置換(C1 −C4)アルキル、アルコキシ−置換(C1−C4)アルキル、アルキルチオ−置換 (C1−C4)アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、ハロ ゲンまたはコンジュゲートであり; Iは、−NR89または−NR10C(O)R11であり;ここで R8、R9、R10およびR11は、独立して、水素、アルキル、アミノ保護基、レポ ーターリガンド、インターカレーター、キレーター、ペプチド、蛋白質、炭水 化物、脂質、ステロイド、ヌクレオシド、ヌクレオチド、ヌクレオチド二リン酸 、ヌクレオチド三リン酸、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオシド、溶解性ポ リマー、非溶解性ポリマーまたはコンジュゲートであり; Qは、−CO2H、−CO28、−CO29、−CONR89、−SO3H、−S O2NR1011または−CO2Hもしくは−SO3Hの活性化された誘導体であり ;そして 式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12およ びR13の少なくとも1つはコンジュゲートであり、前記コンジュゲートは、レポ ーター酵素、レポーター分子、ステロイド、炭水化物、テルペン、ペプチド、蛋 白質、芳香族性親油性分子、非芳香族性親油性分子、リン脂質、インターカレー ター、細胞レセプター結合分子、架橋剤、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、R NA開裂複合体、金属キレーター、ポルフィリン、アルキレーター、または高分 子アミン、高分子グリコールおよびポリエーテルから選択される高分子化合物で あり;該コンジュゲートは任意に連結部分を含んでいてもよい]のPNAコンジ ュゲートも提供される。コンジュゲートは、好ましくは連結部分を介してPNA に結合している。 好ましい態様においては、基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 、R10、R11、R12またはR13の少なくとも1つはコンジュゲートである。他の 好ましい態様においては、基A−Amの少なくとも1つは基R1、R2またはR3 の少なくとも1つを含む。 基B−Bmまたは基G−Gmの少なくとも1つは、好ましくは少なくとも1つ の基R3を含み、前記基Qまたは1の少なくとも1つは、好ましくは基R8、R9 、R10およびR11の少なくとも1つを含む。前記基D−DmまたはC−Cmの少 なくとも1つは、好ましくはR3、R4、R5、R6およびR7の少なくとも1つを 含む。 好ましい態様においては、mは1から約200、好ましくは1から約50、よ り好ましくは1から約20である。 また、次のいずれかの式の化合物も提供される: [式中、 L、A、B、CおよびDは上で定義したとおりであり; Eは、独立して、COOH、CSOH、SOOH、SO2OHまたはその活性化 されたもしくは保護された誘導体であり; Fは、独立して、NHR3またはNPgR3であり、ここでPgはアミノ保護基で あり;そして R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R12およびR13の少なくとも1つは上で 定義したコンジュゲートであり、該コンジュゲートは好ましくは連結部分を介し て結合している。 好ましい態様においては、R3、R4、R5、R6およびR7の少なくとも1つは コンジュゲートである。他の好ましい態様においては、基R3の少なくとも1つ はコンジュゲートである。好ましくは、R12がコンジュゲートであるかまたはR13 がコンジュゲートである。いくつかの好ましい態様においては、基Aまたは基 Bの少なくとも1つがコンジュゲートを含むか、または前記基Cまたは前記基D の少なくとも1つがコンジュゲートを含む。 また、複数のPNAモノマーを含むペプチド核酸コンジュゲートが提供される 。ここで、少なくとも1つのPNAモノマーは式: または式: または式: 式中、 Lは上で定義したとおりであり; Kは(CR67zであり、Jは(CR67yであり、ここでR6、R7、yおよ びzは上で定義したとおりであり;lは1から5の整数であり;そして R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R12およびR13の少なくとも1つは上で 定義したコンジュゲートである。好ましくは、基K、基JまたはR3の少なくと も1つは、好ましくは連結部分を介して結合していろコンジュゲートを含む]。図面の簡単な説明 当業者には、添付の図面を参照することにより、本発明の多くの目的および利 点がよりよく理解されるであろう。 図1は、PNA主鎖の1位における2−アミノエチル部分の機能化の例を表す 反応スキームである。 図2は、PNA主鎖の2位における2−アミノエチル部分の機能化の例を表す 反応スキームである。 図3は、本発明のモノマーシントンの化学的変更の経路の例を表す。 図4は、本発明の実施において有用な別の経路の例を表す反応スキームである 。 図5は、PNA主鎖のL−セリン部分のOH基の機能化の例を表す反応スキー ムである。 図6は、実施例111Aに関する電気泳動ゲルの再生であり、PNA NTA Fe2+が有効なオリゴヌクレオチド開裂剤であることを示す。 図7は、実施例111Bに関する電気泳動ゲルの再生であり、PNA NTA Fe2+がPNA−DNAトリプレックス鎖置換により標的に結合することを示す 。発明の詳細な説明 本発明は、少なくとも1つのコンジュゲート基を有する新規ペプチド核酸に関 する。それぞれのPNAモノマーまたはポリマーは、PNAの線状部分である主 鎖を有する。主鎖は通常は、アミノ(N)末端またはその誘導体からカルボキシ ル(C)末端またはその誘導体へと定義される。ある好ましい態様においては、 主鎖はN末端、C末端、PNA中のモノマーユニットの数より1つ少ない数のア ミド結合、およびPNA中のモノマーの数と等しい数の内部置換アミン基を有す る。 PNA主鎖のN末端または内部アミド窒素は、置換基を有していてもよいいく つかのメチレン基により最も近い置換アミノ基から分離されている。好ましい態 様においては、そのようなメチレン基が2つ存在する。置換アミノ基はテザーに 結合しており、該テザーはリガンドに結合している。リガンドは典型的には核塩 基である。 置換アミノ基は、置換基を有していてもよい1つまたはそれ以上のメチレン基 により、PNA主鎖のC末端カルボキシル基または内部ペプチジルカルボニル基 から分離されている。好ましい態様においては、そのようなメチレン基が1つ存 在する。すなわち、これらの好ましい態様においては、n個のモノマー性ユニッ トのPNA主鎖は次の構造を有する: H−[HN−(CH22−N(テザー−核塩基)−(CH2)−CO]n−OH 式中、メチレン基は水素のかわりに任意に置換基を有していてもよい。 本発明のモノマーおよびオリゴマーは、オリゴマー中のN末端、C末端、主鎖 メチレン(主鎖中のすべてのメチレンを含む)、内部置換アミン、テザー、リガ ンドまたはモノマー間のアミド結合に付加した少なくとも1つのコンジュゲート を含む。 本明細書において用いる場合、用語「核塩基」は、天然に生ずる複素環塩基、 例えばアデニン、グアニン、チミン、シトシンおよびウラシル、および天然に生 じない核塩基類似体、相同体および修飾した核塩基、例えば除去可能な保護基を 有するものを含む。いくつかの代表的な核塩基リガンドおよび例示的合成リガン ドは、WO92/20702の図2に示されている。 認識されるように、本発明にしたがって種々のPNAコンジュゲートを製造す ることができる。代表的なコンジュゲートは、ホモポリマー性PNA鎖またはヘ テロポリマー性PNA鎖(例えば、PNA−DNAまたはPNA−RNAのキメ ラ)から形成することができる。キメラ鎖のそれぞれのPNA鎖またはPNA部 分は、好ましくは、天然に見いだされる位置、すなわち、アデニンまたはグアニ ンについては9位、およびチミンまたはシトシンについては1位において結合基 を介して主鎖に連結した複数のリガンドL(典型的には核塩基)を含む。あるい は、リガンドは、天然に生じない核塩基(核塩基類似体)、別の塩基結合部分、 芳香族性部分、(C1−C4)アルカノイル、ヒドロキシまたは水素であってもよ い。Lはまた、任意の連結基を介して付加しているコンジュゲートでさらに置換 されていてもよい。ある好ましい態様においては、Lはコンジュゲートである。 モノマーシントンにおいては、WO92/20702の図4に示されるように、 Lは保護基でブロックされていてもよい。 本明細書において用いる場合、用語「コンジュゲートは」、レポーター酵素、 レポーター分子、ステロイド、炭水化物、テルペン、ペプチド、蛋白質、芳香族 性親油性分子、非芳香族性親油性分子、リン脂質、インターカレーター、細胞レ セプター結合分子、架橋剤、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、RNA開裂複合 体、金属キレーター、ポルフィリン、アルキレーター、および高分子アミン、高 分子グリコールおよびポリエーテル等の高分子化合物を含む。本発明のPNAは 、 直接または任意の連結部分を介して付加している少なくとも1つのコンジュゲー トを含む。このように誘導化した場合、PNAは、例えば、診断または治療薬と して、他の特性を試験構造中の相補的な核酸に与え、または診断または治療薬を 細胞膜を通して輸送することに有用である。このような診断または治療薬は、オ リゴマー性化合物が、天然に生ずるまたは天然に生じない核塩基を目的とするR NAまたはDNAの領域に相補的でありそれと特異的にハイブリダイズするであ ろう配列で有するモノマー性ユニットを含む、本発明のオリゴマー性化合物から 形成される。すなわち、本発明のオリゴマー性化合物は、任意の連結部分を介し てオリゴマー性化合物に付加されたコンジュゲートを含むように「機能化され」 ている。同定の目的のためには、そのような機能化されたオリゴマー性化合物は 、置換基含有(例えば、ステロイド含有)オリゴマー性化合物として特徴づける ことができる。そのようなオリゴマー性化合物は、その活性を調節するためにそ れに付加された少なくとも1つのコンジュゲートを有するであろう。 本発明のオリゴマー性化合物は、種々の他の標的分子に結合させるのに有用で あろう。本発明の標的分子は、種々の生物学的に重要な分子のいずれかを含むこ とができる。標的分子には、核酸、炭水化物、糖蛋白質または他の蛋白質が含ま れうるが、これらに限定されない。 本発明のPNAオリゴマーおよびモノマーシントンは、コンジュゲートがそれ に共有結合するように構築される。本発明の1つの観点においては、コンジュゲ ートはPNAに付加された分子種であり、所望のPNAの活性、輸送、取り込み または寿命を、調節、最適化または変更するかさもなくばこれらに影響を与える 。 本発明の目的のためには、用語「修飾する」とは、それへの付加、それからの 除去、その切断または他の方法により、その結果が修飾されたものと本質的に異 なるように、特性を変化させることを意味する。用語「調節する」とは、特性の 大きさを変化(すなわち増加または減少)させることを意味する。 PNAモノマーはコンジュゲートを含むように機能化および誘導化することが でき、得られるコンジュゲートされたモノマーは、PNAオリゴマー中に取り込 ませることができる。あるいは、1つまたはそれ以上のコンジュゲートを、予め 定められた位置において機能化されているオリゴマー性PNA中に取り込ませる ことができる。当業者は、コンジュゲートの付加のために広範な化学物質を本発 明に適用しうることを理解するであろう。 テザーAは広範な種類の基、例えば−CR12C(O)−、−CR12C(S )−、−CR12C(Se)−、−CR12C(O)N(R3)−、−CR12 C(CH2)−および−CR12C[C(CH32]−(式中、R1、R2および R3は上で定義したとおりである)でありうる。好ましくは、Aはメチレンカル ボニル(−CH2CO−)、アミド(−CONR3−)、または、BがR3+であ るときBと一緒になってウレイド(−N+3CONR3−)である。Aはまたよ り長い鎖部分、例えばプロパノイル、ブタノイルまたはペンタノイル、またはO がXの他の部分により置き換えられているか鎖がR12で置換されているかまた はY(ここでYは複素原子である)を含む、対応する誘導体でありうる。さらに 、Aは(C2−C6)アルキレン鎖またはR12で置換されているかもしくはY( ここでYは複素原子である)を含む(C2−C6)アルキレン鎖でありうる。ある 態様においては、Aは単結合である。 1つの好ましい態様においては、Bは窒素原子であり、このことにより、アキ ラル主鎖の可能性を提示する。BはまたCHまたはR3+(ここでR3は上で定 義したとおりである)でありうる。 好ましい態様においては、Cは−CR67−または2炭素ユニット、すなわち −CHR6CHR7−または−CR67CH2−(ここでR6およびR7は上で定義 したとおりである)である。R6およびR7はまた、ヘテロアリール基、例えば、 ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、インド リルであることができ、または一緒になって脂環系、例えば、1,2−シクロブ タンジイル、1,2−シクロペンタンジイルまたは1,2−シクロヘキサンジイ ルを完成することができる。Cはまた、例えばR6および/またはR7において、 コンジュゲートの付加点として用いることもできる。ある好ましい態様において は、Gは−CONR3である。 モノマー性の態様においては、FはNHR3またはNPgR3(ここでPgはア ミノ保護基である)であることができ、EはCSOH、SOOH、SO2OHま たはそれらの活性化された誘導体であることができる。ポリマー性の態様におい ては、基EおよびFを活性化して化学的に組み合わせて基Gを形成し、したがっ て、これは−CSNR3−、−SONR3−、または−SO2NR3−でありうる。 活性化は、例えば酸無水物または活性エステル誘導体を用いて実施することがで き、ここでEで表される基中のヒドロキシは成長しつつある主鎖を発生させるた めに適した脱離基で置き換えられている。 場合によっては、コンジュゲートをいずれかの末端(Q、I)に付加して、得 られるPNAの結合特性を調節することが有用であろう。代表的なコンジュゲー トには、dsDNA結合を改良し細胞取り込みを増加させるDNAインターカレ ーターおよび静電気的相互作用によりPNAの結合を強化するリシンまたはポリ リシン等の塩基性基が含まれる。他の成分は非末端位置に存在することができる 。オリゴヌクレオチドおよび/またはオリゴヌクレオシドは、末端位置Qまたは 1に共有結合させて、PNA部分およびオリゴヌクレオチドおよび/またはオリ ゴヌクレオシド部分を含むキメラを形成することができる。ヌクレオシドおよび /またはヌクレオチド(一リン酸、二リン酸、または三リン酸)を末端位置に付 加することもできる。 図1は、PNA主鎖の1位における2−アミノエチル部分の機能化の例を表す 反応スキームである。市販の(O−ベンジル)Boc−セリンから出発し、ジア ゾメタンおよびMeOHを用いて酸をメチルエステルとして保護し、完全に保護 された化合物30Aを得る。化合物30Aをエステルにおいて還元して遊離ヒド ロキシルを有する化合物30Bを得て、これを標準的なミツノブ化学を用いて保 護されたアミン化合物30Cに転換する。化合物30Cをブロモ酢酸メチルと反 応させて、モノマー性主鎖ユニットを形成し、これをさらにクロロカルボニル機 能化核塩基または他のリガンドと反応させて、側鎖がO−ベンジルとして保護さ れた機能化モノマーを形成する。フタルイミド基を除去し、遊離アミンをBOC 基で保護し、モノマーをMBHAリシン樹脂に結合させて、固体支持体に結合し た最初のモノマーを得る。次に、支持体結合モノマーをTFAを用いて脱保護し 、第2の機能化されたモノマーまたは機能化されていないモノマーと反応させて ダイマーを得る。所望のPNAが組み立てられるまで、このプロセスを反復様式 で繰り返す。 図2は、PNA主鎖の2位の2−アミノエチル部分の機能化の例を表す反応ス キームである。化合物30Cをヒドラジンおよびエタノールで脱保護して化合物 34Aを得て、これをさらにブロモ酢酸メチルと反応させて機能化された主鎖化 合物34Bを得る。化合物34Bを塩化アセチル活性化核塩基または他のリガン ドと反応させて、側鎖がベンジルエーテルとして保護された機能化モノマーを形 成する。塩化1−チミニルアセチルをアセチルクロロカルボニル機能化核塩基と して用いると化合物34が得られる。次に図1に示されるように化合物34を適 切な樹脂に結合させる。次に支持体結合モノマーをでTFAで脱保護し、別のモ ノマーと反応させて所望のPNA鎖を得る。 図3は、PNAモノマー側鎖の変換を表す。ヒドラジンおよびBoc2O/N aOHを用いて化合物30をフタルイミド保護アミンからBoc保護アミンに転 換し、ベンジル保護ヒドロキシルを水素分解により脱保護して化合物35を得る 。これはヒドロキシル基に典型的な活性化および置換反応に供することができる 。すなわち、本発明のPNAオリゴマーおよびモノマーシントンは、DNAおよ びRNA2’−および3’−ヒドロキシルの誘導化に有用な多くの化学種で機能 化することができる。 すなわち、本発明のPNAモノマーに付加された連結部分を種々のプロセスに より修飾し、これを広範な種類のコンジュゲートまたはそれ自体連結部分で機能 化されたコンジュゲートとの連結に供することができる。 化合物35はまた、酸化してカルボニル(アルデヒド)化合物37Aとしても よい。化合物37Aはシッフ塩基連結に供することができ、これを例えば、ホウ 水素化ナトリウムを用いて還元的アミノ化により安定化することができる。化合 物37Aはまた、活性カルボニル基のエノレート縮合、有機金属反応、安定化ウ ィティッヒ反応、および当業者に明らかな他の反応によりさらに機能化すること ができる。 図4は機能化された主鎖の別の経路を表す。市販のBOC−セリンをトリフェ ニルホスフィン/DEADと、次にTFA/TsOHと反応させて、化合物46 Aを生成する。化合物46Aをガブリエル試薬と反応させて、化合物46Bを得 る。アミン官能基をフタルイミドとして保護し、エタノールでエステル化して化 合物46Cを得る。TFAにより脱保護して化合物46Dを得て、これを、図1 に示されるように、モノマーの2−アミノエチル部分の2位で機能化されたPN Aモノマーの製造に用いることができる。ヒドラジンで脱保護して化合物46E を得て、これを、図2に示されるように、モノマーの2−アミノエチル部分の1 位で機能化されたPNAモノマーの製造に用いることができる。 ヒドラジンまたはTFAのいずれかによる化合物46Cの選択的脱保護により 、モノマーの2−アミノエチル部分の1位または2位で機能化されたモノマーを 合成しうることがわかるであろう。 主鎖の別の位置における機能化は図5に示されている。3−(Boc−アミノ) −1,3−プロパンジオールを過ヨウ素酸酸化によりN−Boc−アミノアセト アルデヒド化合物39Aに転換する。方法Aの方法にしたがって、化合物39A を氷酢酸およびトリアセトキシホウ水素化ナトリウムで処理すると、中間体化合 物39Bが得られるであろう。化合物39Bは、化合物30Dおよび34Bと同 様の方法により、第2アミノ基に付加された種々の異なる官能基を有することが できる。化合物39Bをさらに1NNaOH中で1−カルボキシメチルチミニル (化合物3)と反応させて化合物39を得る。化合物39のベンジル保護セリン ヒドロキシルを実施例42の方法にしたがって脱保護し、実施例43の方法によ り酸化してホルミル基とする。ホルミル化合物をさらに機能化して、実施例44 の方法によりアミノエチル化合物を得る。化合物44を多くの異なる方法により 処理して、本発明の他の化合物を得ることができる。 本発明の1つの観点においては、化合物44を保護基で処理し、PNAオリゴ マー中に取り込ませ、脱保護し、さらに任意の連結部分を有していてもよいコン ジュゲートで機能化する。本発明の別の観点においては、化合物44をテザーで 機能化し、次にPNAオリゴマー中に取り込ませる。オリゴマー化の後、保護基 を除去し、テザーを任意の連結部分を有していてもよいコンジュゲートと反応さ せる。本発明のさらに別の観点においては、オリゴマー化の前に、任意の連結部 分を有していてもよいコンジュゲートを化合物44に結合する。当業者は、上述 の方法および技術の多くの変更を本発明に適用しうることを理解するであろう。 本発明のPNAについては、1つまたはそれ以上の機能化されたモノマーを鎖 に取り込ませることが有利であることがわかるであろう。モノマーは、独立して 、上述のようにモノマーの2−アミノエチル部分の1位または2位で機能化して もよく、または別の位置、例えば上述のようにO−リシンにおいて機能化しても よい。 本明細書で用いる場合、PNAオリゴマーとの用語は、連結したPNAモノマ ーを意味する。オリゴマーを作り上げるモノマーはまたシントンとも称される。 好ましい連結は連続するPNAモノマー間のアミド結合である。コンジュゲート は、上述したようなPNA主鎖またはリガンドLまたはテザーAへの化学結合に より所定のPNAに付加することができる。本明細書で用いる場合、用語「PN A主鎖」は、PNAの線状高分子鎖を意味することを意図する。 主鎖を形成するアミノ酸は、同一であっても異なっていてもよい。2−アミノ エチルグリシンに基づくものは、本発明の目的に特によく適合する。他の主鎖は 、2−アミノエチルセリンベンジルエーテルである。好ましいものは、コンジュ ゲート、または他の連結部分との結合を行うことができる連結部分を含むように 機能化された主鎖であり、この連結部分をコンジュゲートに付加する。 すなわち、その中に含まれる連結部分を有する本発明にしたがうモノマーシン トンを形成し、所望のコンジュゲート基をPNAオリゴマーを組み立てる前また は後に連結部分に結合させることができる。すべてのモノマーシントンが機能化 されている必要がないことがわかるであろう。しかし、有利であれば、所定のP NAオリゴマー中のすべてのモノマーがそのように機能化されていてもよい。 コンジュゲートは、2つの官能基の反応からの化学結合の形成により、連結部 分、PNAモノマー、またはPNAオリゴマーに付加される。化学結合の形成の ための代表的な官能基には、ヒドロキシ、ホルミル、カルボキシまたは他の活性 炭素種、アミノ、置換アミノ、チオ、スルホキソ、スルホノ、亜硫酸もしくは硫 酸エステル、またはコンジュゲート基との化学結合を行いうる他の種が含まれる が、これらに限定されない。官能基はまた、保護されたまたは「マスクされた」 ものを含む。保護基はそれ自体、アミン基およびチオール基等の官能基に選択的 に結合できかつそれから除去することができる化学官能基として知られている。 これらの基は、化学化合物中に存在して、化合物がさらされる化学反応条件に対 してそのような官能基を不活性とする。例えば、Greene and Wut s、Protective Groups in Organic Synth esis,2d ed,John Wiley&Sons,New York, 1991を参照されたい。 場合によっては、連結部分を介してコンジュゲート基をPNAオリゴマーまた はモノマーシントンに連結させることが有利である。本発明の実施において有用 な代表的な連結部分は、”Thiol−Derivatized Nucleo sides and Oligonucleosides”と題する米国特許出 願08/116,801(1993年9月3日出願)および、”Amine−D erlvatized Nucleosides and Oligonucl eosides”と題する米国特許出願117,363(1993年9月3日出 願)(この開示を本明細書の一部としてここに引用する)に開示されている。 すなわち、本発明のモノマーシントン(および、したがって究極的にはPNA オリゴマー)は、コンジュゲート基の連結のためのいくつかの官能基の任意の1 つ、またはコンジュゲート基に付加されたリンカー(すなわち、カルボキシ、ホ ルミル、チオ、ヒドロキシ、アミノ、および同様のもの)を含むように構築する ことができる。当業者は、本発明のPNAモノマーおよびオリゴマーを広範な種 類の連結官能基にコンジュゲートさせることができることを理解するであろう。 例えば、遊離アミノ基を含有するコンジュゲートをPNAモノマーシントンまた はPNAオリゴマーに付加するためには、カルボキシル基を含有するようにモノ マーを機能化し、標準的な化学を用いてアミド結合を生成させることができる。 同様に、場合によっては、実施例85に記載されるように、還元的アミノ化によ りホルミル部分で機能化されたPNAモノマー性ユニットを介してアミノ基を付 加することが有利であろう。一般に、モノマーシントン上の特定の官能基は、コ ンジュゲート基または連結分子上の利用可能な官能基により選択されるであろう 。当業者は、標準的な原理を適用することにより官能基の最適な対合を決定する ことができるであろう。 本発明の1つの観点は、上述のように、PNA主鎖、テザーまたはリガンド位 置に少なくとも1つのチオール含有連結部分を有するPNAに関する。コンジュ ゲートをPNA主鎖、リガンドまたはテザー位置に付加するために有用な代表的 なチオール連結部分は、−NH−(CH26−S−Hおよび−CH2−O−(C H26−S−H(ここで、Hは任意に保護基で置き換えられていてもよい)であ る。これらの連結部分の多数の変更が可能であることが容易にわかるであろう。 多くのチオール保護基が当該技術分野において知られており、これには、トリフ ェニルメチル(トリチル;Tr)およびS−t−ブチル、S−p−ニトロベンジ ル、およびS−p−メトキシ−ベンジル(例えば、Greene and Wu ts,Protective Groups in Organic Synt hesis,2d edition,John Wiley&Sons,New York,1991を参照されたい)が含まれるが、これらに限定されない。 本発明にしたがう好ましいリンカー基には、1から約12個の炭素原子を有す るものから独立して選択されるアルキル部分、または酸素、イオウおよび窒素等 の適切な複素原子が間に置かれてポリエーテル、ポリチオエーテルまたはポリア ルキルアミンを形成しているアルキル基が含まれる。用語「アルキル」とは、直 鎖および分枝鎖の炭化水素を含むことを意図するものである。そのようなリンカ ー中では、これらの炭化水素の好ましい長さは1から約7個の炭素原子である。 他のリンカーには、ヘテロ二官能性およびホモ二官能性リンカーが含まれる。 本発明の目的のためには、用語「レポーター分子」および「レポーター酵素」 は、ゲル、液体、全細胞系、破壊細胞系および同様のものにおいて、分光光度、 放射活性、比色アッセイ、蛍光、および特異的結合等の物理学的性質を用いて同 定することを可能とする物理学的または化学的性質を有する分子または酵素を含 む。レポーター分子として特に有用なものは、ビオチン、ローダミン、クマリン およびフルオレセイン染料等の染料分子である。レポーター酵素として特に有用 なものは、アルカリホスファターゼおよび西洋ワサビペルオキシダーゼである。 ステロイドは、ペルヒドロ−1,2−シクロペンタノフェナントレン環系を含 有する化学化合物を含む。ステロイド分子として特に有用なものは、コール酸、 デオキシコール酸およびデヒドロコール酸等の胆汁酸;コルチゾン、ジゴキシゲ ニン、テストステロンおよびコレステロール等のステロイドであり、コルチゾン 環の3位で二重結合により結合したトリメチルアミノメチルヒドラジド基を有す るコルチゾン等のカチオン性ステロイドであってもよい。 蛋白質およびペプチドは、アミノ酸のポリマーであるというそれらの有用な意 味において用いられる。通常は、ペプチドは、蛋白質と比較してユニット分子あ たりにより少ない数のアミノ酸を含有するポリマーである。ペプチドおよび蛋白 質として特に有用なものは、配列特異的ペプチドおよびホスホジエステラーゼ、 ペルオキシダーゼ、ホスファターゼおよびヌクレアーゼ蛋白質等の蛋白質である 。そのようなペプチドおよび蛋白質には、SV40ペプチド、RNaseA、R NaseHおよびスタフィロコッカスヌクレアーゼが含まれるが、これらに限定 されない。 親油性分子には、天然に生ずるおよび合成の芳香族性および非芳香族性部分、 例えば、脂肪酸、エステル、アルコールおよび他の脂質分子、アダマンタンおよ びバクミンスターフラーレン等のケージ構造、およびベンゼン、ペリレン、フェ ナントレン、アントラセン、ナフタレン、ピレン、クリセンおよびナフタセン等 の芳香族性炭化水素が含まれる。親油性分子として特に有用なものには、脂環炭 化水素、飽和および不飽和脂肪酸、ワックス、テルペンおよびアダマンタンおよ びバクミンスターフラーレン等のポリ脂環炭化水素が含まれる。テルペノイドと して特に有用なものには、ビタミンA、レチノイン酸、レチナールおよびデヒド ロレチノールである。 本発明にしたがうアルキレーターは、標的の分子構造に求電子基を結合させる ことができる部分である。代表的なアルキレーターは、Meyer,et al .,J.Am.Chem.Soc.1989,111,8517により開示され ている。 インターカレーターは、正常なワトソン−クリック塩基対に影響を与えること なく隣接する塩基対の間に挿入しうるポリ環状芳香族性部分である。代表的なイ ンターカレーターは、ピレン、フェナントロリン、フェナジン、フェナントリジ ン、アントラキノン、アクリジンであり、これらのおよび他の例は、Manoh aran、M.,Antisense Research and Appli cations,Crooke and Lebleu,eds.,CRC P ress,Boca Raton,1993によりさらに開示されている。ピレ ンには、ピレンおよび標準的なプロトコールを用いてコンジュゲートしうる他の ピレン系カルボン酸が含まれる。本発明のインターカレーターはまた、ハイブリ ッドインターカレーターを含む。ハイブリッドインターカレーターの1つの例は 、ホトヌクレアーゼ/インターカレーターである6−[[[9−[[6−(4− ニトロベンズアミド)ヘキシル]アミノ]アクリジン−4−イル]カルボニル] アミノ]ヘキサノイル−ペンタフルオロフェニルエステルである。この化合物は 2つの重要な性質を有する:インターカレーターであるアクリジン部分およびホ トヌクレアーゼであるp−ニトロベンズアミノ基。 本発明にしたがう細胞レセプター結合分子は、その特異的レセプターが細胞内 に存在するビタミンおよび炭水化物部分である。代表的な細胞レセプター結合分 子は、国際特許出願PCT/US92/09196(1992年10月23日出 願、この内容を本明細書の一部としてここに引用する)に開示されている。 架橋剤は、RNAおよび/またはDNAの鎖内または鎖間共有結合を行いうる 部分である。代表的な架橋剤は国際特許出願PCT/US93/02059(1 993年5月5日出願、この内容を本明細書の一部としてここに引用する)に開 示されている。ペプチド核酸は、この出願および国際特許出願WO92/207 02(1992年11月26日公開)に開示されている。 本発明の架橋剤は光架橋剤を含む。光架橋剤の1つの群は、アリールアジド、 例えばN−ヒドロキシスクシンイミジル−4−アジドベンゾエート(HSAB) およびN−スクシンイミジル−6(−4’−アジド−2’−ニトロフェニル−ア ミノ)ヘキサノエート(SANPAH)である。PNAにコンジュゲートされた アリールアジドは、照射により核酸および蛋白質と架橋するであろう。これらは また担体蛋白質(例えばKLHまたはBSA)と架橋して、オリゴヌクレオチド に対する抗体を生じさせることができる。 本発明にしたがうビタミンは、一般に水溶性または脂溶性として分類される。 水溶性ビタミンには、チアミン、リボフラビン、ニコチン酸またはナイアシン、 ビタミンB6ピリドキサール群、パントテン酸、ビオチン、葉酸、B12コバミド 補酵素、イノシトール、コリンおよびアスコルビン酸が含まれる。脂溶性ビタミ ンには、ビタミンAファミリー、ビタミンD、ビタミンEトコフェロールファミ リーおよびビタミンK(およびフィトール)が含まれる。レチノイン酸およびレ チノールを含むビタミンAファミリーは、特定の蛋白質、例えば、サイトゾルレ チノール結合蛋白質タイプII(CRBP−II)、レチノール−結合蛋白質(R BP)、および細胞性レチノール結合蛋白質(CRBP)とのそれらの相互作用 を介して標的組織に吸着され輸送される。ヒト身体の種々の部分において見いだ されているこれらの蛋白質は、約15kDの分子量を有する。これらは、ビタミ ンAファミリーの化合物、特に、レチノイン酸およびレチノールと特異的相互作 用を有する。 ビタミンAファミリーの化合物は、種々のファミリーメンバーに見いだされる 酸またはアルコール官能基を介して本発明のPNAオリゴマーに付加することが できる。例えば、レチノイン酸の酸部分のN−ヒドロキシスクシンイミドエステ ルをPNAまたはPNAに付加されたリンカーのアミン官能基にコンジュゲート させることにより、ビタミンAをアミド結合によりPNAに結合させることがで きる。 α−トコフェロール(ビタミンE)および他のトコフェロール(ベータからゼ ータ)をPNAにコンジュゲートさせて、それらの親油性特性により取り込みを 増強させることができる。また、親油性ビタミンであるビタミンDおよびそのエ ルゴステロール前駆体を、まずヒドロキシル基を活性化して例えばヘミスクシネ ートエステルとすることにより、それらのヒドロキシル基を介してPNAに付加 することができる。次に、PNAからのアミノリンカーに、または本明細書に記 載される他の適切な官能基を介してPNA主鎖にコンジュゲートさせることがで きる。ビタミン上のヒドロキシル基を介してPNAまたはPNAアミノリンカー にコンジュゲートすることができる他のビタミンには、チアミン、リボフラビン 、ピリドキシン、ピリドキサミン、ピリドキサール、デオキシピリドキシンが含 まれる。脂溶性ビタミンKおよび関連するキノン含有化合物は、キノン環上のカ ルボニル基を介してコンジュゲートすることができる。ビタミンKのフィトール 部分もまた、PNAの細胞への結合を増強するのに役立つであろう。 ピリドキサール(ビタミンB6)は、特異的B6結合蛋白質である。これらの蛋 白質のピリドキサール輸送における役割は、Zhang and McCorm ick,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1991,88,1 0407により研究されている。ZhangおよびMcCormickはまた、 いくつかの合成アミンがピリドキサールの4’位にコンジュゲートされている一 連のN−(4’−ピリドキシル)アミンが、B6輸送体により行われるプロセス により細胞内に入ることが可能であることを示した。彼らはまた、これらの合成 アミンが細胞内で放出されることを示した。他のピリドキサールのファミリーの メンバーには、ピリドキシン、ピリドキサミン、ピリドキサールリン酸、および ピリドキシン酸が含まれる。ピリドキシン酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオ チン、葉酸およびアルコルビン酸は、レチノイン酸について上述したように、P NAまたはPNA上に存在するアミノリンカーと反応性であるN−ヒドロキシス クシンイミドエステルを用いてPNAにコンジュゲートさせることができる。 PNAの性質を変更させる他の基には、RNA/DNA開裂複合体が含まれる 。RNA/DNA開裂剤には、o−フェナントロリン/金属複合体およびRu( ビピリジン)3 2+複合体が含まれる。Ru(bpy)3 2+複合体は、核酸と相互作 用して、核酸を光化学的に開裂する。金属キレーターには、EDTA、DTPA 、ニトリロトリアセテート(NTA)、およびo−フェナントロリンが含まれる 。ポルフィリンには、ポルフィン、その置換形、および金属複合体が含まれる。 本明細書中で用いられる場合、ポリアミンまたは高分子アミン種は、複数の窒 素原子を有する種を表す。ポリアミンには、第1アミン、ヒドラジン、セミカル バジン、チオセミカルバジンおよび類似の窒素性種が含まれる。そのような種は 、ポリアミン含有ポリマー等の対称種であってもよく、またはそれらは、ポリア ミンのアミン官能基が異なる成分により分離されている非対称のものであっても よい。炭素原子に加えて、他の原子種、例えば窒素およびイオウがポリアミン種 中に取り込まれていてもよい。本発明のある好ましい態様においては、ポリアミ ンの少なくとも1つの窒素原子は遊離電子対を有する。 ポリアミンとして好ましいものは、約3から約20ユニットの範囲の長さの種 である。より好ましくは、少なくとも1つの窒素原子を有する種は、一般式H2 N((CH2nNH]m−(式中、nは2−8の整数であり、mは1−10の整 数である)を有する。これらの種は、線状または環状でありうる。環状アミンに は、クラウンアミンおよび混合クラウンアミン/クラウンエーテルが含まれる。 ポリアミンの形成に適切な他の適切な窒素含有化合物には、C1−C20直鎖ア ルキルアミン、C1−C20直鎖置換アルキルアミン、C2−C50分枝鎖アルキルア ミンC2−C50分枝鎖置換アルキルアミン、C3−C50環状アルキルアミン、C3 −C50環状置換アルキルアミン、C2−C20直鎖アルケニルアミン、C2−C20直 鎖置換アルケニルアミン、C3−C50分枝鎖アルケニルアミン、C3−CSO分枝 鎖置換アルケニルアミン、C3−C50環状アルケニルアミン、C3−C50環状置換 アルケニルアミン、C2−C20直鎖アルキニルアミン、C2−C20直鎖置換アルキ ニルアミン、C3−C50分枝鎖アルキニルアミン、C3−C50分枝鎖置換アルキニ ルアミン、C3−C50)環状アルキニルアミン、C3−C50環状置換アルキニルア ミン、C1−C20直鎖アルキルヒドラジン、C1−C50直鎖置換アルキルヒドラジ ン、C2−C50分枝鎖アルキルヒドラジン、C2−C50分枝鎖置換アルキルヒドラ ジン、C3−C50環状ヒドラゾアルカン、C3−C50環状置換ヒドラゾアルカン, C2−C20直鎖アルケニルヒドラジン、C2−C20直鎖置換アルケニルヒドラジン 、C3−C50分枝鎖アルケニルヒドラジン、C3−C50分枝鎖置換アルケニルヒド ラジン、C3−C50環状ヒドラゾアルケン、C3−C50環状置換ヒドラゾアルケン 、C2−C20直鎖アルキニルヒドラジン、C2−C20直鎖置換アルキニルヒドラジ ン、C3−C50分枝鎖アルキニルヒドラジン、C3−C50分枝鎖置換アルキニルヒ ドラジン、C3−C50環状ヒドラゾアルキン、C3−C50環状置換ヒドラゾアルキ ン,C1−C20直鎖アルキルヒドロキシアミン、C1−C20直鎖置換アルキルヒド ロキシアミン、C2−C50分枝鎖アルキルヒドロキシアミン、C2−C50分枝鎖置 換アルキルヒドロキシアミン、C3−C50環状オキシアルキルアミン、C3−C50 環状置換オキシアルキルアミン、C2−C20直鎖アルケニルヒドロキシアミン、 C2−C20直鎖置換アルケニルヒドロキシアミン、C3−C50分枝鎖アルケニルヒ ドロキシアミン、C3−C50分枝鎖置換アルケニルヒドロキシアミン、C3−C50 環状オキシアルケニルアミン、C3−C50環状置換オキシアルケニルアミン、C2 −C20直鎖アルキニルヒドロキシアミン、C2−C20直鎖置換アルキニルヒドロ キシアミン、C3−C50分枝鎖アルキニルヒドロキシアミン、C3−C50分枝鎖置 換アルキニルヒドロキシアミン、C3−C50 環状オキシアルキニルアミン、C3−C50環状置換オキシアルキニルアミン、 C1−C20直鎖アルキルセミカルバジド、C1−C20直鎖置換アルキルセミカルバ ジド、C2−C50分枝鎖アルキルセミカルバジド、C2−C50分枝鎖置換アルキル セミカルバジド、C3−C50環状アルキルセミカルバジド、C3−C50環状置換ア ルキルセミカルバジド、C2−C20直鎖アルケニルセミカルバジド、C2−C20直 鎖置換アルケニルセミカルバジド、C3−C50分枝鎖アルケニルセミカルバジド 、C3−C50分枝鎖置換アルケニルセミカルバジド、C3−C50環状アルケニルセ ミカルバジド、C3−C50環状置換アルケニルセミカルバジド、C2−C20直鎖ア ルキニルセミカルバジド、C2−C20直鎖置換アルキニルセミカルバジド、C3− C50分枝鎖アルキニルセミカルバジド、C3−C50分枝鎖置換アルキニルセミカ ルバジド、C3−C50環状アルキニルセミカルバジド、C3−C50環状置換アルキ ニルセミカルバジド、C1−C20直鎖アルキルチオセミカルバジド、C1−C20直 鎖置換アルキルチオセミカルバジド、C2−C50分枝鎖アルキルチオセミカルバ ジド、C2−C50鎖置換アルキルチオセミカルバジド、C3−C50環状アルキルチ オセミカルバジド、C3−C50環状置換アルキルチオセミカルバジド、C2−C20 直鎖アルケニルチオセミカルバジド、C2−C20直鎖置換アルケニルチオセミカ ルバジド、C3−C50分枝鎖アルケニルチオセミカルバジド、C3−C50分枝鎖置 換アルケニルチオセミカルバジド、C3−C50環状、アルケニルチオセミカルバ ジド、C3−C50環状置換アルケニルチオセミカルバジド、C2−C20直鎖アルキ ニルチオセミカルバジド、C2−C20直鎖置換アルキニルチオセミカルバジド、 C3−C50分枝鎖アルキニルチオセミカルバジド、C3−C50分枝鎖置換アルキニ ルチオセミカルバジド、C3−C50環状アルキニルチオセミカルバジド、C3−C50 環状置換アルキニルチオセミカルバジド、C1−C20直鎖アルキルヒドラゾン 、C1−C20直鎖置換アルキルヒドラゾン、C2−C50分枝鎖アルキルヒドラゾン 、C2−C50分枝鎖置換アルキルヒドラゾン、C3−C50環状ヒドラゾアルカン、 C3−C50環状置換ヒドラゾアルカン、C2−C20直鎖アルケニルヒドラゾン、C2 −C20直鎖置換アルケニルヒドラゾン、C3−C50分枝鎖アルケニルヒドラゾン 、C3−C50分枝鎖置換アルケニルヒドラゾン、C3−C50環状ヒドラゾアルケン 、C3−C50環状置換ヒドラゾアルケン、 C2−C20直鎖アルキニルヒドラゾン、C2−C20直鎖置換アルキニルヒドラゾン 、C3−C50分枝鎖アルキニルヒドラゾン、C3−C50分枝鎖置換アルキニルヒド ラゾン、C3−C50環状ヒドラゾアルキン、C3−C50環状置換ヒドラゾアルキン ,C1−C20直鎖アルキルヒドラジド、C1−C20直鎖置換アルキルヒドラジド、 C3−C50分枝鎖アルキルヒドラジド、C3−C50分枝鎖置換アルキルヒドラジド 、C3−C50環状アルキルヒドラジド、C3−C50環状置換アルキルヒドラジド、 C2−C20直鎖アルケニルヒドラジド、C2−C20直鎖置換アルケニルヒドラジド 、C3−C50分枝鎖アルケニルヒドラジド、C3−C50分枝鎖置換アルケニルヒド ラジド、C3−C50環状アルケニルヒドラジド、C3−C50環状置換アルケニルヒ ドラジド,C2−C20直鎖アルキニルヒドラジド、C2−C20直鎖置換アルキニル ヒドラジド、C3−C50分枝鎖アルキニルヒドラジド、C3−C50分枝鎖置換アル キニルヒドラジド、C3−C50環状アルキニルヒドラジドおよびC3−C50環状置 換アルキニルヒドラジドが含まれる。 本発明の好ましい態様にしたがえば、ポリアミンは線状または環状の非芳香族 性ポリアミンである。有用な種類の環状非芳香族性ポリアミンは、Studer ,et al.,Helv.Chim.Acta 1986,69,2081お よびSmith−Jones,et al.,Bioconjugate Ch em.1991,2,415により開示されるクラウンアミンである。本発明の さらに好ましい態様においては、ポリアミンは非アミド窒素原子を含む線状また は環状の非芳香族性である。非アミドとは、カルボニル基(すなわちC=Oまた はC=S)に隣接していない窒素である。 代表的なポリエチレングリコール(PEG)含有基は、Ouchi,et a l.,Drug Design and Discovery 1992,9, 93,Ravasio,et al.,J.Org.Chem.1991,56 ,4329;Delgardo,et al.,Critical Revie ws in Therapeutic Drug Carrier Syste ms 1992,9,249に開示されている。ポリエチレングリコールおよび ポリエーテルには、線状および環状化合物の両方が含まれる。環状ポリエーテル はクラウンエーテルを含む。 本明細書において用いる場合、アルキルとの用語には、C1−C12の直鎖およ び分枝鎖のアルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘ キシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、イソプ ロピル、2−ブチル、イソブチル、2−メチルブチル、イソペンチル、2−メチ ルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシルおよび2−プロピルペン チルが含まれるが、これらに限定されない。アルケニル基には、上述のアルキル 基に由来する不飽和成分が含まれ、ビニル、アリルおよびクロチルが含まれるが 、これらに限定されない。アルキニル基には、上述のアルキル基に由来する少な くとも1つの三重結合を有する不飽和成分が含まれ、エチニルおよびプロパルギ ルが含まれるが、これらに限定されない。アリール基には、フェニル、トリル、 ベンジル、ナフチル、アントラシル、フェナントリル、ピレニルおよびキシリル が含まれるが、これらに限定されない。ハロゲンには、フッ素、塩素、ヨウ素お よび臭素が含まれる。適切な複素環基には、イミダゾール、テトラゾール、トリ アゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジンおよびモルホリンが含まれるが 、これらに限定されない。アミンには、上述のアルキル、アルケニルおよびアリ ール基のすべてのアミンが含まれ、第1および第2アミンおよびフタルイミド等 の「マスクされたアミン」が含まれる。アルカノイル化合物アルキル部分を含み 、カルボニル基を介して連結しているものであり、すなわち、構造:アルキル− C(O)−を有する基である。アラルキル基はアリール部分およびアルキル部分 の両方を有し、そのアルキル部分を介して結合する。ベンジル基はアラルキル基 の1例である。アルカリール基もまたアリール部分およびアルキル部分を有する が、そのアリール部分を介して結合する。アルコキシ基は、酸素原子を介して結 合したアルキル、アルケニルまたはアルキニル基である。 ヘテロアリール基は、芳香族性複素環、例えばピロリル、フリル、チエニル、 イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニルおよびインドリルである。 テルペンは、イソプレンのオリゴマーとして当該技術分野において知られてお り、特にジペンテン、ピネンおよびミルセンである。テルペン分子の定義に含ま れるものは、テルペン誘導体、例えばカンファーおよびメントールである。 本明細書において用いる場合、リン脂質との用語は、加水分解によりリン酸、 アルコールおよび1つまたはそれ以上の脂肪酸を生ずる化合物を含む。リン脂質 の代表的な例には、レシチン、セファリンおよびスフィンゴミエリンが含まれる 。 アミンはまた、ポリアルキルアミノ化合物およびアミノアルキルアミン、例え ばアミノプロピルアミン、およびさらに別のヘテロシクロ−アルキルアミン、例 えばイミダゾール−1、2または4−イル−プロピルアミンを含むことを意味す る。 上述のならびに以下に記載する他の成分のための置換基には、他のアルキル、 ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、チオアルコキシ、ハロア ルコキシおよびアリール基、ならびにハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、アジド 、カルボキシ、シアノ、ニトロ、メルカプト、スルフィド、スルホン、スルホキ シド、ケト、カルボキシ、ニトレート、ニトライト、ニトロソ、ニトリル、トリ フルオロメチル、O−アルキル、S−アルキル、NH−アルキル、アミノ、シリ ル、アミド、エステル、エーテル、カーボネート、カルバメート、尿素、イミダ ゾール、インターカレーター、コンジュゲート、ポリアミン、ポリアミド、ポリ エチレングリコール、ポリエーテル、オリゴヌクレオチドの薬力学的特性を増強 する基、およびオリゴヌクレオチドの薬物動態学的特性を増強する基が含まれる が、これらに限定されない。他の適切な置換基には、ローダミン、クマリン、ア クリドン、ピレン、スチルベン、オキサゾローピリドカルバゾール、アントラキ ノン、フェナントリジン、フェナジン、アジドベンゼン、ソラーレン、ポルフィ リンおよびコレステロールが含まれる。1つの特に好ましい基はCF3である。 典型的なインターカレーターおよびコンジュゲートには、コレステロール、リン 脂質、ビオチン、フェナントロリン、フェナジン、フェナントリジン、アントラ キノン、アクリジン、フルオレセイン、ローダミン、クマリン、および染料が含 まれる。ハロゲンには、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が含まれる。 本発明にしたがう化合物を製造する1つの方法は、少なくとも1つの遊離ヒド ロキシル基を有するPNAオリゴマーまたはモノマー性ユニットを、塩基性条件 下で、式Lv−(CH2n−S=PG(式中、Lvは脱離基であり、PGは保護 基であり、nは1から約20である)を有する化合物と反応させる。酸素アニオ ンの求核攻撃を介する脱離基の置換により、所望のチオール誘導体が得られる。 適切な脱離基には、ハロゲン、アルキルスルホニル、置換アルキルスルホニル、 アリールスルホニル、置換アリールスルホニル、ヘテロシクロスルホニル、トリ クロロアセチミデートおよびペンタフルオロフェノールが含まれるが、これらに 限定されない。より好ましい基には、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、p− (2,4−ジニトロアニリノ)ベンゼンスルホニル、ベンゼンスルホニル、メチ ルスルホニル(メシレート)、p−メチルベンゼンスルホニル(トシレート)、 p−ブロモベンゼンスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル(トリフレート) 、トリクロロアセチミデート、アシルオキシ、2,2,2−トリフルオロエタン スルホニル、イミダゾールスルホニルおよび2,4,6−トリクロロフェニルが 含まれ、ブロモが好ましい。 チオール含有官能基がPNA主鎖のヒドロキシル位置に付加されている態様に おいては、PNAオリゴマーまたはモノマー性ユニットの塩基部分中のアミン官 能基は、好ましくは、非酸性条件下で、ベンゾイルおよびイソブチリル基等の、 当該技術分野において知られている保護基で保護する。あるいは、チオール試薬 Lv−(CH2n−S−PGとの反応の前に塩基を保護してもよい。適切に保護 されたPNAモノマー性ユニットは、本明細書の実施例26に開示される技術に したがって組み立てて、PNAオリゴマーとすることができる。 本発明にしたがう化合物はまた、5−ハロゲン置換ピリミジン含有PNAモノ マーシントンまたは2−もしくは8−ハロゲン置換プリンPNAモノマーシント ンを、式HC≡C−CH2−Qa−PG(式中、QaはO、S、またはNHであ る)を有するアセチレン性試薬と、ピリミジンまたはプリン塩基をアセチレン性 試薬とカップリングさせて、ピリミジンの5位またはプリンの2位もしくは8位 に式−C≡C−CH2−Qa−PGを有する置換基を有するPNAモノマーシン トンを形成しうる条件下で反応させることにより製造することができる。多くの 適切な保護基が当該技術分野において知られており、これには、アミン保護基、 例えばトリフルオロ酢酸、アリルオキシカルボニル(Alloc)、カルボベン ジルオキシ(CBZ)、クロロCbz、t−ブチルオキシカルボニル(Boc) 、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、イソニコチニルオキシカルボ ニル(i−Noc)基;ヒドロキシル保護基、例えばt−ブチルジフェニルシリ ル、 t−ブチルジメチルシリルおよびジメトキシトリチル基;およびチオール保護基 、例えばS−トリチル、S−p−メトキシベンジルチオエーテル、S−p−ニト ロベンジルチオエーテルおよびS−t−ブチルチオエーテルが含まれるが、これ らに限定されない。(例えば、Veber and Hirschmann,et al.,J.Org.Chem.1977,42、3286;Atherton ,et al.,The Peptides,Gross and Meien hofer,Eds,Academic Press;New York,19 83;Vol.9,pp.1−38を参照されたい)。カップリングは、好まし くはパラジウム、ニッケル、白金およびイリジウムから選択される金属の媒介に より、一般に、Haralambidis,et al.,Nucleic A cids Research 1987,15,4857にしたがう条件下で行 う。カップリングを行った後、保護基を除去し、得られる遊離ヒドロキシ、チオ またはアミノ化合物を、式R4−(CH2n−S−R1(式中、R4はR5OOC− 、HS、または−NCSであり、R5はH、クロロ、1−12個の炭素原子を有 するアルキルである)を有する適切なチオール誘導体または活性エステルと縮合 させる。 本発明にしたがう化合物はまた、金属置換ピリミジン含有PNAモノマーシン トンまたはプリン含有PNAモノマーシントンを、式H2C=C−C(O)OR6 (R6は1−12個の炭素原子を有するアルキルである)を有するアクリレート と、ピリミジンまたはプリン塩基をアクリレートとカップリングさせるのに有効 な条件下で反応させて、ピリミジンの5位またはプリンの2位もしくは8位にお いて式−CH=CH−C(O)OHを有する置換基を有するPNAモノマーシン トンを形成することにより製造することができる。カップリングは、一般に、D reyer,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1985,82,968にしたがう条件下で実施する。カップリングを行った後 、酸を式H2N−(CH2n−S−PGを有するアミノチオール誘導体と縮合さ せる。 本発明にしたがう化合物はまた、5−ピリミジン位置または2−、6−もしく は8−プリン位置において、脱離基Lv(上で定義したとおりである)を有する PNAモノマーシントンを、例えば、式HQa−(CH2n−S−PG(式中、 QaおよびPGは上で定義したとおりである)を有するチオール誘導体と、脱離 基が置き換えられる条件下で反応させることにより製造することができる。その ような置換は、好ましくは室温で、ジメチルホルムアミド(DMF)またはジメ チルスルホキシド(DMSO)等の溶媒中で実施する。 本発明にしたがうPNAオリゴマーは、PNAオリゴマーを組み立て、これに チオール官能基を付加することにより製造することができる。例えば、遊離ヒド ロキシル基を有するPNAオリゴマーを本明細書の実施例26および31−37 の技術にしたがって組み立て、次に式Lv−(CH2n−S−PGを有する試薬 と反応させることができる。しかし、認識されるように、PNAオリゴマー中の チオール官能基の配置に関しては、上述したようにそのような官能基を選択され たPNAモノマーシントン上に導入し、次に選択されたPNAモノマーシントン および他のPNAモノマーシントンを用いて所望のPNAオリゴマーを構築する ことにより、より高い選択性を達成することができる。 組み立てた後、−S−PGで終止する1つまたはそれ以上の連結部分を有する PNAを、保護基PGを除去する条件下でルイス酸で処理する。代表的な酸には 、銀カチオンおよび水銀カチオンが含まれる。脱保護した後、PNAを、チオー ル系カップリング試薬の存在下で、チオール含有ステロイド分子、レポーター分 子、親油性分子、レポーター酵素、ペプチド、蛋白質または他のチオール含有コ ンジュゲートと接触させることができる。有用なカップリング試薬には、2,2 ’−ジチオビス(5−ニトロピリジン)および他のピリジルジスルフィドまたエ ルマン試薬が含まれる。 あるいは、−S−Hで終止する1つまたはそれ以上の連結部分を有するPNA を、式(マレイミド)−コンジュゲートまたはLv−CH2C(O)−R2(式中 、Lvは上で定義した脱離基であり、R2もまた上で定義したとおりである)を 有する求電子部分と接触させることができる。認識されるように、PNA上のイ オウ原子は、1,4−付加を介して前者の求電子部分と、求核置換を介して後者 と反応する。好ましい求電子部分には、リン脂質マレイミド、o−フェナントロ リン−5−ヨードアセトアミド、フルオレセインマレイミド、およびピレンマレ イ ミドが含まれるが、多くの他の求電子部分を用いることができる。 すなわち、本発明の1つの観点においては、実施例26に記載されるような標 準的な方法および技術を用いて所望のPNA配列を組み立てる。マスクされたま たは保護された連結部分を含有する少なくとも1つのPNAモノマーが配列の予 め定められた位置に含まれる。次に、コンジュゲートを、直接またはコンジュゲ ートに付加された連結部分を介して連結部分に化学的に結合させる。 本発明に適用しうる他の代表的なチオール基は、システイン、グルタチオン、 ペニシルアミン、2−ピリジルメルカプチル、Br−CH2−CO−NH−CH2 −CH2−STr、SH−C−(CH32CH2−NH−CH2−CH2−NH−C H2−C−(CH32SH、HOOC−CH2−CH2−S−S−CH3OOCS、 CH3−CO−S−C(CH3)−CH2−C−NH−(CH22−COOH)で ある(例えば、Dizio,et al.,Bioconjugate Che m.1991,2,353;Greenfield,et al.,Bioco njugate Chem.1990,1,400を参照されたい)。 多くのアミン保護基が当該技術分野において知られており、これには、フタル イミド(Phth)、トリフルオロ酢酸、アリルオキシカルボニル(Alloc )、カルボベンジルオキシ(CBZ)、クロロCBZ、t−ブチルオキシカルボ ニル(Boc)、フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、およびイソニ コチニルオキシカルボニル(i−Noc)基が含まれるが、これらに限定されない (例えば、Veber and Hirschmann,et al.,J.O rg.Chem.1977,42,3286;Atherton,et al. ,The Peptides,Gross and Meienhofer,E ds,Academic Press;New York,1983;Vol. 9,pp.1−38を参照されたい)。 本発明にしたがうコンジュゲート含有PNAオリゴマーは、PNAモノマー性 シントンを機能化し、組み立てて所望のオリゴマーとするか、またはコンジュゲ ート基を含有しないPNAモノマー性シントンを組み立て、次に所望のコンジュ ゲート(1つまたは複数)をこれに結合させることにより製造することができる 。例えば、少なくとも1つの遊離ヒドロキシル基を有するPNAモノマーシント ン を、塩基性条件下で、式Lv(CH2n−NH−PGA(式中、Lvは上で定義 した脱離基であり、PGAはアミン保護基である)を有する化合物と反応させる ことができる。酸素アニオンによる求核攻撃を介する脱離基の置換により、所望 のアミン誘導体が生成する。本発明にしたがう適切な脱離基には、ハロゲン、ア ルキルスルホニル、置換アルキルスルホニル、アリールスルホニル、置換アリー ルスルホニル、ヘテロシクロスルホニルまたはトリクロロアセチミデートが含ま れるが、これらに限定されない。より好ましい群には、クロロ、フルオロ、ブロ モ、ヨード、p−(2,4−ジニトロアニリノ)ベンゼンスルホニル、ベンゼン スルホニル、メチルスルホニル(メシレート)、p−メチルベンゼンスルホニル (トシレート)、p−ブロモベンゼンスルホニル、トリフルオロメチルスルホニ ル(トリフレート)、トリクロロアセチミデート、アシルオキシ、2,2,2− トリフルオロエタンスルホニル、イミダゾールスルホニルおよび2,4,6−ト リクロロフェニルが含まれるが、ブロモが好ましい。 本発明にしたがうPNAオリゴマーはまた、PNAオリゴマーおよびそれに結 合したアルキルアミノ官能基を組み立てることにより製造することができる。例 えば、遊離ヒドロキシル基を有するPNAオリゴマーを既知の技術にしたがって 組み立て(実施例26および31−37を参照されたい)、次に、式Lv−(C H2n−NH−PGAを有する試薬と反応させる。しかし、認識されるように、 PNAオリゴマー中のアルキルアミノ官能基の配置に関しては、そのような官能 基を上述のように選択されたPNAモノマー性シントン上に導入し、次に選択さ れたPNAモノマー性シントンおよび他のPNAモノマー性シントンの両方を用 いて所望のPNAオリゴマーを構築することにより、より高い選択性を達成する ことができる。 組み立てた後、保護されたアミン基で終止する連結部分を有する1つまたはそ れ以上の基を有するPNAを、保護基を除去するのに有効な試薬で処理する。脱 保護した後、PNAを求電子部分、例えば、スクシンイミジルエステルおよび他 の活性化されたカルボン酸(例えば、C(=O)−O−スクシンイミドおよびC (=O)−O−ペンタフルオロフェニル)、イソチオシアネート、塩化スルホニ ル、ハロアセトアミド、リン脂質カルボン酸活性エステル、o−フェナントロリ ン−5−ヨードアセトアミド、フルオレセインイソチオシアネート、1−ピレン 酪酸−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルおよびペプチド核酸のカルボン酸 誘導体等と接触させる。好ましい求電子部分には、コレステリル−3−ヘミスク シネート−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、ピレン−1−酪酸−N−ヒ ドロキシスクシンイミドエステルおよびポリエチレングリコール−プロピオン酸 −N−ヒドロキシスクシミドエステルが含まれる。 本発明の他の観点においては、診断または治療薬中のPNAの少なくとも1つ のモノマー性ユニットにコンジュゲートを付加して、治療または診断薬の細胞膜 を横切る輸送を助ける。そのような診断または治療薬は、天然に生ずるまたは天 然に生じない塩基を有し、それに結合した任意の連結部分を含んでいてもよい少 なくとも1つのコンジュゲートを含み、目的とするRNAまたはDNAの領域に 相補的でありそれと特異的にハイブリダイズするであろう配列にある複数の連結 したPNAモノマー性ユニットから形成される。すなわち、連結したPNAモノ マー性ユニットの1つまたはそれ以上は、PNAモノマー性ユニットに連結した コンジュゲートを含むように「機能化され」ている。この結合は、任意の連結部 分を含んでいてもよい。少なくとも1つの機能化されたPNAモノマーユニット をその配列中に有する連結されたPNAモノマーユニットは、増強された活性お よび細胞膜を横切る輸送を示すことが予測される。 種々の連結基を用いて、コンジュゲートをPNAオリゴマーまたはモノマーシ ントンに接続させることができる。ある種の連結基、例えばΩ−アミノアルコキ シ成分およびΩ−アミノアルキルアミノ成分は、ステロイド分子またはレポータ ー分子をPNAヒドロキシル基に連結させるのに特に有用である。多くの連結基 が市販されており、これには、Pierce Co.(Rockford,Il )から入手可能なヘテロ二官能性およびホモ二官能性連結部分が含まれる。ヘテ ロ二官能性およびホモ二官能性連結部分は、Ω−アミノアルコキシおよびΩ−ア ミノアルキルアミノ部分と組み合わせて、ペプチドおよび蛋白質をPNAオリゴ マーに接続させる伸長されたリンカーを形成するのに特に有用である。本発明の PNAモノマーシントンには、そのN−6プリンアミノ基においてリンカーで機 能化されたアデニン含有PNAシントン、その環外N−2プリンアミノ基ににお い てリンカーで機能化されたグアニン含有PNAモノマーシントン、およびそのN −4ピリミジンアミノ基または5ピリミジン位置のいずれかにおいてリンカーで 機能化されたシトシン含有PNAモノマーシントンが含まれることが意図される 。このタイプの結合は、実施例47において、PNA5−mer中のコンジュゲ ートビオチンの、シトシンのN−4位への付加により例示される。 本発明のPNAオリゴマーを、コンジュゲート(例えば、コール酸)の活性エ ステル誘導体と反応させることができる。活性エステル誘導体には、N−ヒドロ キシスクシンイミドエステル、テトラフルオロフェノールエステル、ペンタフル オロフェノールエステルおよびペンタクロロフェノールエステルが含まれる。コ ール酸については、アミノ基と活性エステルとの反応により、コール酸が連結基 を介してN−末端位置に結合したPNAオリゴマーが生成する。コール酸は、コ ール酸をそのN−ヒドロキシスクシンイミドエステルに転換し、次に目的とする PNAとさらに反応させることにより、PNAオリゴマーのカルボキシ末端に付 加してもよい。上述の両方の方法を適用することにより、コール酸をPNAオリ ゴマーの両方の末端に結合させることができる。当業者には明らかなように、上 述の方法は本発明の多数のコンジュゲートに適用することができる。 本発明のさらなる態様においては、1つまたはそれ以上の選択された非末端モ ノマー性ユニットにおいてアミノリンカーを有するPNAオリゴマーは、実施例 26および65の方法にしたがって製造する。次に、コール酸等のコンジュゲー トを、活性エステルまたはそのイソチオシアネートを用いて付加する。この方法 は、多数のコンジュゲートを1つのPNAオリゴマー配列中に導入することを可 能にする。実際、オリゴマー中のそれぞれのPNAモノマーをそのように置換す ることができる。 レポーター酵素、ペプチド、および蛋白質等のコンジュゲートのPNAへの付 加は、酵素、ペプチドまたは蛋白質を、いくつかの方法のいずれかによりPNA 上の上述のアミノ連結基と反応させろことにより行う。例えば、ペプチドまたは 蛋白質を、EDC/スルホ−NHS(すなわち、1−エチル−3(3−ジメチル アミノプロピルカルボジイミド/N−ヒドロキシスルホスクシンイミド)で処理 することにより、ペプチドまたは蛋白質を機能化されたPNAモノマーに結合す ることができる。これは、レポーター酵素、ペプチド、または蛋白質のカルボキ シル末端をPNAのアミノ末端またはPNAに結合したアミン含有リンカーに結 合させることを可能とするであろう。さらに、PNAオリゴマー性コンジュゲー トは、EDC/スルホ−NHSを用いて、レポーター酵素、ペプチドまたは蛋白 質中のアスパラギン酸またはグルタミン酸残基のカルボキシル基をPNAのアミ ノ末端に結合させることにより製造することができる。 好ましくは、レポーター酵素、ペプチドまたは蛋白質で機能化されたPNAは 、レポーター酵素、ペプチドまたは蛋白質を、ヘテロ二官能性リンカー、例えば m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル(M BS)またはスクシンイミジル−4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン −1−カルボキシレート(SMCC)で機能化されたPNAオリゴマーで処理す ることにより製造することができる。すなわち、レポーター酵素、ペプチドまた は蛋白質上のチオール官能基をPNAのアミノ官能基に結合させる。PNA結合 リンカーのアミノ基をMBSまたはSMCCマレイミドリンカーと反応させるこ とにより、PNAオリゴマー−マレイミドコンジュゲートを形成する。次に、得 られるコンジュゲートを、遊離スルフヒドリル基を有するペプチドまたは蛋白質 と反応させる。 第2の好ましい方法においては、レポーター酵素、ペプチドまたは蛋白質で機 能化された連結PNAオリゴマーは、ペプチドまたは蛋白質をホモ二官能性リン カー、例えばジスクシンイミジルスベレート(DSS)を用いてPNAで処理し て、ペプチドまたは蛋白質上のアミノ官能基をPNA上のリンカーのアミノ基に 結合させることにより製造することができる。このメカニズムにより、PNAに 結合したリンカーのアミノ基とジスクシンイミジルスベレートリンカーとの反応 により、スクシンイミジル官能基をPNAオリゴマーに付加することができる。 ジスクシンイミジルスベレートリンカーは、配列上のアミンリンカーとカップリ ングし、リンカーのサイズを拡大する。次に、拡大されたリンカーをアミン基、 例えば、リシンのアミンまたはレポーター酵素、ペプチドおよび蛋白質上の他の 利用可能なN−末端アミンと反応させる。 本発明のPNAオリゴマーは、ダイマーから200−merの範囲の大きさで ありうる。本発明の好ましい態様においては、PNAオリゴマーはダイマーから 50−merの範囲の大きさである。より好ましい態様においては、PNAオリ ゴマーはダイマーから約20−merの範囲の大きさである。 別の態様においては、13から14−merのPNAを標準的な方法および技 術にしたがって用いて、特定のmRNAの発現のために存在するメッセージをコ ードするDNAの領域を同定する。 本発明にはより長いPNA分子も含まれるが、1から約20個のモノマー性ユ ニットを有するPNAが多くの診断的応用に有用であることは容易にわかるであ ろう。 本発明の化合物はまた、生物による蛋白質の産生の調節のための研究試薬とし ても有用であろう。調節は、生物を本発明の化合物と接触させることにより行う ことができる。好ましくは、化合物は目的の蛋白質をコードするRNAまたはD NAとハイブリダイズすることができる。 本発明の化合物はさらに診断試薬としても有用である。診断の応用には、試料 中における特定のDNAまたはRNAの存在または不在を検出することが含まれ る。目的の試料を本発明の化合物と接触させ、ここで該化合物は目的のRNAと 特異的にハイブリダイズすることができる。診断試薬の目的のDNAまたはRN Aとのハイブリダイゼーション、あるいはそのようなハイブリダイゼーションが 生じないことを検出する方法には、蛍光、放射性標識またはキャピラリーゲル電 気泳動による検出が含まれるが、これらに限定されない。本発明のPNAを、適 当なコンジュゲートをこれに付加することにより標識する。目的の試料を、それ に付加された少なくとも1つのコンジュゲートを有するPNAと接触させる。目 的の核酸の存在または不在の判定は、試料へのハイブリダイゼーションの存在ま たは不在を検出することにより行うことができる。 本発明のさらに別の観点においては、PNAをペプチドまたは蛋白質にコンジ ュゲートさせ、ここでペプチドはシグナリング活性を有し、蛋白質は、例えば、 酵素、転写因子または抗体である。また、PNAを水溶性または水不溶性ポリマ ーに結合させることもできる。 本発明の別の観点においては、PNAをオリゴヌクレオチドまたは炭水化物に コンジュゲートさせる。所望の場合には、固体支持体に結合させた成分(例えば 、ペプチド鎖、レポーター、インターカレーターまたは他のタイプのリガンド含 有基)の上でPNAオリゴマーを合成することができる。 本発明のさらに別の観点においては、PNAを標的RNAおよびssDNAに 対して用いて、核酸の同定および精製のためのハイブリダイゼーションプローブ を生成することができる。さらに、PNAを修飾して、dsDNAとの鎖置換三 重らせんを形成することができる。すなわち、これらの試薬は、研究および診断 において、特定の核酸を検出し単離するために用いることができる。 オリゴヌクレオチドがdsDNAとトリプレックスを形成する三重らせん形成 は、dsDNAの配列特異的認識の当該技術分野において知られる唯一の手段で あると考えられている。しかし、三重らせん形成はホモプリン−ホモピリミジン 配列の認識に非常に限定されている。本発明のPNAを用いる鎖置換によるトリ プレックス形成は、4つの天然塩基を用いる任意の配列の認識を可能にする点に おいて、オリゴヌクレオチド−dsDNA三重らせん認識より優れている。 本発明のPNAは、研究および診断試薬として、遺伝子の検出に有用である。 PNAは、標的遺伝子の制御領域(プロモーター)に相補的な約12から約18 のサブユニットを含む核塩基配列を有するように設計される。目的とする試料(例 えば、細胞、組織、または他のもの)は、標準的な方法および技術により調製し 、特異的な配列および少なくとも1つのサブユニットに結合した少なくとも1つ のコンジュゲートを有する本発明のPNA(適切な担体中)で、インビボで処理 する。PNAはプロモーターに結合し、RNAポリメラーゼがそれにアクセスす ることを遮断するであろう。結局、mRNAは産生されず、したがって遺伝子産 物(蛋白質)も産生されない。標的がウイルスの生存遺伝子中にある場合、生存 可能なウイルス粒子は生成しないであろう。あるいは、標的がプロモーターの下 流にある場合、RNAポリメラーゼはこの位置で終止し、したがって、非機能性 のトランケートされたmRNA/蛋白質が生成する。 塩基相補的なハイブリダイゼーションによるssDNAの配列特異的認識を、 標的特異的遺伝子およびウイルスに利用することができる。この場合、標的配列 は、薬剤の標的への結合がリボソームの作用、したがって、mRNAの蛋白質へ の翻訳を隠すようにmRNA中に含まれる。本発明のペブチド核酸は、相補的な ssDNAに対して著しく高い親和性を有する点において、従来の試薬より優れ ている。さらに、PNAは荷電主鎖を有しないため、リシンまたは他の類似の荷 電部分がPNA活性を妨害することなく存在しうる。さらに、PNAは水溶性で あり(これは細胞取り込みを容易にする)、非生物学的アミノ酸のアミドを含み (これは、それらを生物安定性にし、プロテアーゼ等による酵素的分解に耐性に する)、かつmRNAとトリプレックスを形成することができる。 鎖置換を伴うPNA化合物の二本鎖DNAへの結合は、”Higher Or der Structure and Binding of Peptide Nucleic Acids”と題する米国特許出願08/088,658( 1993年7月2日出願)に示されている。鎖反転を伴うPNAおよびビスPN Aの二本鎖DNAへの結合は、”Linked Peptide Nuclei c Acids”と題する米国特許出願08/275,951(1994年7月 15日出願)に示されている。これらの中の例示的説明は、PNA化合物がワト ソン−クリック結合を介してその相補鎖に結合し、他方の鎖を実質上一本鎖コン フォメーションで押し出すことを示す。 PNAとDNAまたはRNAとの間のキメラ構造を、正常なPNA鎖の代わり にまたはそれに加えて用いて、デュープレックス形成、トリプレックス形成、核 酸結合または蛋白質結合を実施してもよい。そのようなキメラ構造のRNAまた はDNA核酸部分には、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチ オエート、アルキルホスホネート、水素ホスホネート、ホスホトリエステル、ホ スホルアミダイトおよび他の同様のリン結合を介して連結された核酸が含まれる が、これらに限定されない。これらはさらに、他の置換、例えばリボース糖の2 ’位における置換を含むことができるが、これに限定されない。特に好ましいも のは、2’−フルオロ(これらはキメラの核酸部分の他の核酸に対する親和性を 増加させるため)、および2’−O−アルキル、特に2’−O−プロビル、2’ −O−アリール等(これらは核酸鎖にヌクレアーゼ耐性を付与するため)である 。 本発明の化合物は他の標的分子に結合するのにも有用であろう。本発明の標的 分子は種々の生物学的に意義のある任意の分子を含みうる。そのような他の標的 分子は、炭水化物、糖蛋白質または他の蛋白質でありうる。本発明のある好まし い態様においては、標的分子は蛋白質、例えばイムノグロブリン、レセプター、 レセプター結合リガンド、抗原または酵素であり、より詳細には、ホスホリパー ゼ、腫瘍壊死因子、エンドトキシン、インターロイキン、プラスミノーゲン活性 化因子、蛋白質キナーゼ、細胞接着分子、リポキシゲナーゼ、ヒドロラーゼ、お よびトランスアシラーゼでありうる。本発明の別の態様においては、標的分子は 、ヒト免疫不全ウイルス、カンジダ、ヘルペスウイルス、パピローマウイルス、 サイトメガロウイルス、ライノウイルス、肝炎ウイルスまたはインフルエンザウ イルスの重要な領域でありうる。本発明のさらに別の態様においては、標的分子 はオンコジンの領域でありうる。さらに別の態様においては、標的分子はras 47−merステループRNA、ヒト免疫不全ウイルスのTAR要素、ヒト免疫 不全ウイルス(HIV)のrev応答要素(RRE)またはgag−polステ ムループである。さらに別の標的は細胞活性を誘導することができる。例えば、 標的はインターフェロンを誘導することができる。 転写因子または他の標的分子への結合においては、転写因子または他の標的分 子は精製されている必要はない。これは、例えば、全細胞中に、体液中に、粗細 胞溶解物中に、血清中に、または他の体液もしくは細胞の抽出物中に存在しうる 。もちろん、精製された転写因子または精製された形態の他の標的分子もまた、 本発明のいくつかの観点において有用である。 本発明のさらに別の態様においては、合成的に製造した転写因子または他の標 的分子が有用でありうる。これらの合成的に製造した分子は、それに付加された コンジュゲートを有する少なくとも1つのモノマー性ユニットを有することが必 要であるのみである。転写因子または他の標的分子はまた、例えばビオチン化ま たは放射性標識により修飾することができる。例えば、合成的に製造した転写因 子は、合成の間に1つまたはそれ以上のビオチン分子を取り込むことができるか 、または合成後に修飾することができる。 本明細書において用いる場合、転写因子との用語は、遺伝子の発現を制御する DNAまたはRNA結合蛋白質を表す。HIV tatおよびc−relは遺伝 子の発現を制御する転写因子の例である。またこの用語により意図されるものは 、 DNAおよびRNA結合蛋白質であり、これらは厳密には転写因子であるとは考 えられていないが、細胞増殖に関与していることが知られている。これらの転写 因子には、c−myc、fos、およびjunが含まれる。転写因子は一般に細 胞含有量が非常に少ないため、本発明の方法は転写因子を標的分子として用いる のに特に適切である。 PNA含有デュープレックス構造の用途は、HIV TAR要素の種々の配列 に対応し、ステム−ループ構造としてまたはデュープレックス構造を形成する2 つのPNAとしてデュープレックス構造を形成する可能性を有するPNA配列を 構築することにより例示することができる。競合アッセイにおいて、tat転写 因子に結合するPNA構造は、インキュベーション混合物中に存在する競合TA R配列の結合を阻害する。TAR RNA配列はビオチン化されているため、非 結合分子およびPNA配列と複合体を形成したtat蛋白質を洗い流した後には 、TARとの結合が可能な蛋白質のみがマイクロタイタープレート上に残るであ ろう。TAR PNA構造とビオチン化TAR構造との間の競合の濃度依存性は 、tatと有効に競合することができ、したがってHIV調節剤として有用な配 列を特定するのに役立つであろう。 当業者には、以下の実施例を参照することにより、本発明の他の目的、利点、 および新規な特徴が明らかとなるであろう。これらの実施例は本発明を制限する ことを意図するものではない。 実施例1 第三級ブチル−4−ニトロフェニルカーボネート(1) 炭酸ナトリウム(29.14g;0.275モル)および4−ニトロフェノー ル(12.75g;91.6ミリモル)をジオキサン(250ml)と混合した 。Boc無水物(20.0g;91.6ミリモル)をジオキサン(50ml)と ともに該混合物に導入した。この混合物を1時間還流させ、0℃に冷却し、濾過 して1/3に濃縮した後、0℃の水(350ml)中に注入した。1/2時間撹拌後、 濾過して生成物を集め、水洗後適当な乾燥剤で真空乾燥した。収量21.3g( 97%)。融点73.0−74.5℃(litt.78.5−79.5℃)。C1113NO5の元素分析.実測値(計算値)C:55.20(55.23) H :5.61(5.48) N:5.82(5.85)。 実施例2 (N−Boc−2−アミノエチル)グリシン(2) Heimerらの方法(Int.J.Pept.,1984、23、203−2 11)を改良して標記化合物を調製した。N−(2−アミノエチル)グリシン( 3.00g;25.4ミリモル)を水(50ml)に溶解し、ジオキサン(50 ml)を加えて、2N水酸化ナトリウムでpHを11.2に調節した。第三級ブ チル−4−ニトロフェニルカーボネート(1, 7.29g;30.5ミリモル )をジオキサン(40ml)に溶解して2時間にわたり1滴ずつ加え、その間2 N水酸化ナトリウムによりpHを11.2に保った。さらに3時間定期的にpH を調節した後、該溶液を一夜間放置した。その溶液を0℃に冷却し、0.5モル 塩酸を用いてpHを慎重に3.5に調節した。この水溶液をクロロホルム(3× 200ml)で洗い、2N水酸化ナトリウムでpHを9.5に調節して、該溶液 を真空(14mmHg)中で蒸発乾固した。その残留物をDMF(25+2×1 0ml)で抽出し、抽出物を濾過して過剰の塩を除いた。これにより、標記化合 物の溶液が約60%の収量で得られ、tlc(ニンヒドリンにより視覚化、Rf =0.3)によれば95%を上回る純度であった。この溶液をさらに精製せずに 後記のBoc−aeg(aeg=アミノエチルグリシン)誘導体の調製に使用し た。 実施例3 N−1−カルボキシメチルチミン(3) この方法は文献の合成法とは異なるが、さらに容易で、高収量が得られ、また 生成物中に未反応のチミンを残さない。チミン(40.0g;0.317モル) および炭酸カリウム(87.7g;0.634ミリモル)のDMF(900ml) 懸濁液にメチルブロモアセテート(30.00ml;0.317ミリモル)を加 えた。この混合物を窒素雰囲気中で一夜間激しく撹拌した。この混合物を濾過し て、真空中で蒸発乾固した。固体残留物を水(300ml)と4N塩酸(12ml )とで処理し、0℃で15分撹拌し、濾過して水(2×75ml)で洗った。こ の沈殿物を水(120ml)および2N水酸化ナトリウム(60ml)で処理し て、10分間煮沸した。この混合物を0℃に冷却し、濾過して、4N塩酸(70 ml)を加えて純粋な標記化合物を沈殿させた。適当な乾燥剤による真空乾燥後 の収量:37.1g(64%)。1H−NMR:(90MHz;DMSO−d6) :11.33ppm(s,1H,N);7.49(d,J=0.92Hz,1 H,Ar);4.38(s,2H,C 2);1.76(d,J=0.92H z,T−C 3)。 実施例4 N−1−カルボキシメチルチミンペンタフルオロフェニルエステル(4) N−1−カルボキシメチルチミン(3,10.0g;54.3ミリモル)およ びペンタフルオロフェノール(10.0g;54.3ミリモル)をDMF(10 0ml)に溶解し、氷水中で5℃に冷却した。次にDDC(13.45g;65 .2ミリモル)を加えた。温度が5℃を下回るようになったとき、氷浴を取り去 り、混合物を外界温度で3時間撹拌した。沈澱したDCUを濾過して除き、DM F(2×10ml)で2回洗った。この濾液を合わせてエーテル(1400ml )中に注入し、0℃に冷却した。石油エーテル(1400ml)を加えて、混合 物を一夜間放置した。濾過して標記化合物を単離させ、石油エーテルで十分に洗 った。収量:14.8g(78%)。この生成物は次の反応を行わせるのに十分 なほど純粋であったが、分析用試料は2−プロパノールで再結晶させて得た。融 点200.5−206℃。C137524の元素分析。実測値(計算値)C: 4 4.79(44.59);H:2.14(2.10);N:8.13(8.00) 。FAB−MS:443(M+1+グリセロール)。351(M+1)。1H− NMR:(90MHz;DMSO−d6):11.52ppm(s,1H,N );7.64(s,1H,Ar);4.99(s,2H,C 2);1.76 (s,3H,C 3)。 実施例5 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセチル]グ リシン(5) 実施例2から得たDMF溶液にトリエチルアミン(7.08ml;50.8ミ リモル)に続いてN−1−カルボキシメチルチミンペンタフルオロフェニルエス テル(4,4.45g;12.7ミリモル)を加えた。得られた溶液を1時間撹 拌した。この溶液を0℃に冷却してカチオン交換物質(「Dowex 50WX −8」,40g)で20分間処理した。濾過してカチオン交換物質を除き、ジク ロロメタン(2×15ml)で洗い、さらにジクロロメタン(150ml)を加 えた。この得られた溶液を塩化ナトリウム飽和溶液で洗い、硫酸マグネシウムで 乾燥し、次いで先ず水アスピレーター、次に油ポンプで真空にして蒸発乾固した 。残留物を水(50ml)とともに振とうして、蒸発乾固した。この方法を一回 繰返した。次に残留物をメタノール(75ml)に溶解して、エーテル(600 ml)および石油エーテル(1.4L)の中に注入した。一夜間撹拌後、濾過し て白色固形物を単離して石油エーテルで洗った。適当な乾燥剤で真空乾燥して3 .50g(71.7%)を得た。融点142−147℃。C162447の元素 分析。実測値(計算値)C:49.59(50.00) H:6.34(6.2 9) N:14.58(14.58)。1H−NMR:(250MHz;DMS O−d6):第二級アミド結合の周りの回転が束縛されるためにいくつかのシグ ナルは2:1の比の二重線となった(表には主要な方をmj.主要でない方をm i.で示す)。12.73ppm(b,1H,−CO2H);11.27ppm(s ,mj.,イミド);11.25ppm(s,mi.,イミド);7.30ppm(s ,mj.,ArH);7.26ppm(s,mi.,ArH);6.92ppm(分 解しないt,mj.,BocNH);6.73ppm(分解しないt,mi.,Bo cN H);4.64ppm(s,mj.,T−CH2−CO−);4.47ppm(s ,mi.,T−CH2−CO−);4.19ppm(s,mi.,CONRC 2CO2 H);3.97ppm(s,mj.,CONRC 2CO2H);3.41−2. 89ppm(分解しないm,−CH2CH2−および水);1.75ppm(s, 3H,T−CH3);1.38ppm(s,9H,t−Bu)。13C−NMR: 170.68ppm(CO);170.34(CO);167.47(CO); 167.08(CO);164.29(CO);150.9(C5”);141 .92(C6”);108.04(C2’);77.95および77.68(Th y−C 2CO);48.96,47.45および46.70(−C 2 2− およびNC 2CO2H);37.98(Thy−C 3);28.07(t−B u)。FAB−MS:407(M+Na+);385(M+H+)。 実施例6 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセチル]グ リシンペンタフルオロフェニルエステル(6, Boc−Taeg−OPfp) N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセチル] グリシン(5)(2.00g;5.20ミリモル)をDMF(5ml)に溶解し て塩化メチレン(15ml)を加えた。ペンタフルオロフェノール(1.05g ;5.72ミリモル)を加えて、溶液を氷浴中で0℃に冷却した。次にDDC( 1.29g;6.24ミリモル)を加えて、2分後に氷浴を取り除いた。外界温 度で3時間撹拌後、沈澱したDCUを濾過して除き、塩化メチレンで洗った。濾 液を合わせ、炭酸水素ナトリウム水溶液で2回および塩化ナトリウム飽和溶液で 1回洗い、硫酸マグネシウムで乾燥して、真空中で蒸発乾固した。この固体残留 物をジオキサン(150ml)に溶解して、0℃の水(200ml)中に注入し た。濾過して標記化合物を単離し、水洗し、適当な乾燥剤で真空乾燥した。収量 :2.20g(77%)。分析用試料は2−プロパノールで再結晶させて得た。 融点174−175.5℃。C2223475の元素分析、実測値(計算値) :C:48.22(48.01);H:4.64(4.21);N:9.67( 10.18)。1H−NMR(250MHz,CDCl3):第二級アミド結合の 周りの回転が束縛されるためにいくつかのシグナルは6:1の比の二重線となっ た (表には主要な方をmj.,主要でない方をmi.で示した)。7.01ppm (s,mi.,ArH);6.99ppm(s,mj.,ArH);5.27ppm (分解しないt,BocN);4.67ppm(s,mj.,T−CH2−CO −);4.60ppm(s,mi.,T−CH2−CO);4.45ppm(s, mj.,CONRC 2CO2Pfp);4.42ppm(s,mi.,CONRC 2 CO2Pfp);3.64ppm(t,2H,BocNHCH2 2−);3. 87ppm(”q”,2H,BocNHC 2CH2−);1.44(s,9H, t−Bu)。FAB−MS:551(10;M+1);495(10;M+1− tBu);451(80;−Boc)。 実施例7 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(Cbz)グリシン(7) アミノエチルグリシン(52.86g;0.447ミリモル)を水(900m l)に溶解して、ジオキサン(900ml)を加えた。2N NaOHでそのp Hを11.2に調節した。pHを11.2に保ちながら、第三級ブチル−p−ニ トロフェニルカーボネート(128.4g;0.537ミリモル)をジオキサン (720ml)に溶解して2時間にわたり1滴ずつ加えた。pHを少なくともさ らに3時間11.2に保った後、一夜間撹拌したままにした。この黄色の溶液を 0℃に冷却して、2N NClでpHを3.5に調節した。この混合物をクロロ ホルム(4×100ml)で洗い、その水相のpHを、0℃において2NのNa OHで9.5に再調節した。2N NaOHでそのpHを9.5に保ちながら3 0分間にわたりCbzクロリド(73.5ml;0.515モル)を加えた。さ らに4時間にわたりしばしばpHを調節して、その溶液を一夜間撹拌したままに した。次の日にその溶液をエーテル(3×600ml)で洗った後0℃において 2N HClで溶液のpHを1.5に調節した。酢酸エチル(5×1000ml )で抽出して標記化合物を単離させた。この酢酸エチル溶液を硫酸マグネシウム で乾燥し、真空中で蒸発乾固した。これにより138gが得られ、これをエーテ ル(300ml)に溶解し、石油エーテル(1800ml)を加えて沈澱させた 。収量124.7g(79%)。融点64.5−85℃。C172426の元素 分析。実測値(計算値)C:58.40(57.94);H:7.02(6.8 6);N:7.94(7.95)。1H−NMR(250MHz,CDCl3): 7.33&7.32(5H,Ph);5.15&5.12(2H,PhC 2) ;4.03&4.01(2H,.NC 2CO2H);3.46(b,2H,Bo cNHCH2 2);32.8(b,2H,BocNHC 2CH2);1.43 &1.40(9H,tBu)。HPLC(260nm)20.71分(80.2 %)および21.57分(19.8%)。UVスペクトル(200nm−300 nm)は同一で、小さい方のピークはBis−Z−AEGより成ることを示す。 実施例8 N−(N−Boc−2−アミノエチル)グリシンエチルエステル(8) N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(Cbz)グリシン(7, 6 0.6g;0.170モル)およびN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(6 .00g)を無水エタノール(500ml)に溶解して0℃に冷却してからDC C(42.2g;0.204モル)を加えた。5分後に氷浴を取り去り、さらに 2時間撹拌を続けた。沈澱したDCU(乾物32.5g)を濾過して除き、エー テル(3×100ml)で洗った。濾液を合わせて、硫酸水素カリウム希薄溶液 (2×400ml)、炭酸水素ナトリウム希薄溶液(2×400ml)および塩 化ナトリウム飽和溶液(1×400ml)でつぎつぎに洗った。この有機相を濾 過した後硫酸マグネシウムで乾燥して、真空中で蒸発乾固して、若干のDCUを 含む油状物質66.1gを得た。 この油を無水エタノール(600ml)に溶解して、炭素に担持させた10% パラジウム(6.6g)を加えた。受器に2N水酸化ナトリウムを満たして該溶 液を大気圧下で水素化した。4時間後には、理論的な4.2Lの中3.3Lが消 費された。反応混合物をセライトに通して濾過し、真空中で蒸発乾固して油状物 質39.5g(94%)を得た。この油状物質の一部13gをシリカゲル(60 0g SiO2)充填クロマトグラフィーで精製した。石油エーテル20%の塩 化メチレン溶液300mlで溶離させた後、標記化合物をメタノール5%の塩化 メチレン溶液1700mlで溶離させた。満足すべき純度を有する画分から溶剤 を真空除去すると収量が8.49gであった。また別に、粗製物10gをKug el Rohr蒸留法で精製した。1H−NMR(250MHz,CD3OD); 4.77(b,s,NH);4.18(q,2H,MeC 2−);3.38( s,2H,NC 2CO2Et);3.16(t,2H,BocNHC 2CH2) ;2.68(t,2H,BocNHCH2 2);1.43(s,9H,tBu )および1.26(t,3H,CH3)。13C−NMR 171.4(OEt );156.6(CO);78.3((CH33 );59.9(CH2);4 .90(CH2);4.81(CH2);39.0(CH2);26.9(CH2) および12.6(CH3)。 実施例9 N−(N−Boc−2−アミノエチル)グリシンメチルエステル(9) 実施例8の方法を用い、ただしエタノールの代りにメタノールを使用した。最 終生成物はフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。 実施例10 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセチル]グ リシンエチルエステル(10) N−(N−Boc−2−アミノエチル)グリシンエチルエステル(8, 13 .5g;54.8ミリモル)、DhbtOH(9.84g;60.3ミリモル) およびN−1−カルボキシメチルチミン(4, 11.1g;60.3ミリモル )をDMF(210ml)に溶解した。次に塩化メチレン(210ml)を加え た。この溶液をエタノール/氷浴中で0℃に冷却してDCC(13.6g;65 .8ミリモル)を加えた。1時間後氷浴を取り去り外界温度でさらに2時間撹拌 を続けた。沈澱したDCUを濾過して取り除き、塩化メチレン(2×75ml) で2回洗った。合わせた濾液にさらに塩化メチレン(650ml)を加えた。こ の溶液を炭酸水素ナトリウム希薄溶液(3×500ml)、硫酸水素カリウム希 薄溶液(2×500ml)および塩化ナトリウム飽和溶液(1×500ml)で つぎつぎに洗った。この有機相から若干の沈澱物を濾過して除去した。その有機 相を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で蒸発乾固した。この油状物質を塩化メ チレン(150ml)に溶解し、濾過し、0℃において石油エーテル(350m l)を加えて標記化合物を沈澱させた。この塩化メチレン/石油エーテル法を一 回繰返した。これによって16.0g(71%)の標記化合物を得、HPLCに よれ ばその純度は99%を上回った。 実施例11 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセチル]グ リシン(6a) 実施例10で得た物質をTHF(194ml,0.2モル溶液を得る)中に懸 濁させて1モルの水酸化リチウム水溶液(116ml)を加えた。この混合物を 外界温度で45分間撹拌した後濾過して残留DCUを除いた。この溶液に水(4 0ml)を加えてさらに塩化メチレン(300ml)で洗った。さらに水(30 ml)を加え、このアルカリ溶液をもう一度塩化メチレン(150ml)で洗っ た。この水溶液を0℃に冷却し、1N HCl(約110ml)を1滴ずつ加え てpHを2に調節した。標記化合物を酢酸エチル(9×200ml)で抽出し、 抽出物を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で蒸発乾固した。残留物を 一旦メタノールから蒸発させ、一夜間乾燥後無色のガラス状固体を得た。収量9 .57g(64%)。HPLC >98%RT=14.8分。C162447/ 0.25 H2Oの元素分析。実測値(計算値)C:49.29(49.42) ;H:6.52(6.35);N:14.11(14.41)。第二級アミドの 周りの回転が束縛されるためにいくつかのシグナルは2:1の比の二重線となっ た(表では主要な方をmj.,主要でない方をmi.と示す)。1H−NMR( 250MHz,DMSO−d6):12.75(b.s.,1H,CO2H);11 .28(s,“1H”,mj.,イミドNH);11.26(s,“1H”,mi .,イミドNH);7.30(s,“1H”,mj.,T H−6);7.26(s ,“1H”,mi.,T H−6);6.92(b.t.,“1H”,mj.,Boc NH);6.73(b,t.,“1H”mi.,BocNH);4.64(s,“2H ”,mj.,C 2CON);4.46(s,“2H”,mj.,C 2CON);4 .19(s,“2H”,mi.,C 2CO2H);3.97(s,“2H”,mj .,C 2CO2H);3.63−3.01(分解しないm,水を含む,C 2 2 );1.75(s,3H,C 3)および1.38(s,9H,tBu)。 実施例12 N−4−Cbzシトシン(12) オーブン乾燥設備内の窒素雰囲気中で0℃においてシトシン(8, 20.0 g;0.18モル)の無水ピリジン(1000ml)懸濁液に、Cbzクロリド (52ml;0.36モル)を約1時間にわたり1滴ずつ添加した。次にこの溶 液を一夜間撹拌し、その後このピリジン懸濁液を真空中で蒸発乾固した。水(2 00ml)および4N塩酸を加えてpH1に到達させた。得られた白色沈澱を濾 別し、水洗し、空気吸引で半乾燥させた。まだ湿っている沈澱物を無水エタノー ル(500ml)とともに10分間煮沸し、0℃に冷却し、濾過し、エーテルで 十分に洗って、真空乾燥した。収量24.7g(54%)。融点>250℃。C121133の元素分析。実測値(計算値);C:58.59(58.77); H:4.55(4.52);N:17.17(17.13)。生成物を溶解させ ることができなかったのでNMRスペクトルの記録は得られなかった。 実施例13 N−4−Cbz−N−1−カルボキシメチルシトシン(13) 機械撹拌機および窒素遮蔽を備えた三つ口丸底フラスコにメチルブロモアセテ ート(7.82ml;82.6ミリモル)ならびにN−4−Cbzシトシン(1 2, 21.0g;82.6ミリモル)および炭酸カリウム(11.4g;82 .6ミリモル)の無水DMF(900ml)懸濁液を充填した。この混合物を一 夜間激しく撹拌し、濾過して、真空中で蒸発乾固した。水(300ml)および 4N塩酸(10ml)を加え、混合物を0℃で15分撹拌し、濾過して、水洗( 2×75ml)した。単離した沈澱物を水(120ml)、2N水酸化ナトリウ ム(60ml)で処理し、30分間撹拌し、濾過し、0℃に冷却して、4N塩酸 (35ml)を加えた。濾過して標記化合物を単離させ、水で十分に洗い、メタ ノール(1000ml)で再結晶させ、さらにエーテルで十分に洗った。これに よって7.70g(31%)の純粋な化合物を得た。再結晶時の母液を200m lの容積に縮減して、0℃に冷却した。これによって、さらに2.30gの標記 化合物が得られ、このものはtlcによれば純粋であったか赤味がかった色を呈 した。融点266−274℃。C141335の元素分析。実測値(計算値); C:55.41(55.45);H:4.23(4.32);N:14.04( 13.86)。1H−NMR(90MHz;DMSO−d6):8.02ppm (d,J=7.32Hz,1H,H−6);7.39(s,5H,Ph);7. 01(d,J=7.32Hz,1H,H−5);5.19(s,2H,PhC 2− );4.52(s,2H)。 実施例14 N−4−Cbz−N−1−カルボキシメチルシトシンペンタフルオロフェニルエ ステル(14) N−4−Cbz−N−1−カルボキシメチルシトシン(13, 4.00g; 13.2ミリモル)およびペンタフルオロフェノール(2.67g;14.5ミ リモル)をDMF(70ml)と混合して、氷水で0℃に冷却し、DCC(3. 27g;15.8ミリモル)を加えた。3分後に氷浴を取り除き、混合物を室温 で3時間撹拌した。沈澱したDCUを濾過により除き、DMFで洗って濾液を真 空中(0.2mmHg)で蒸発乾固した。固体残留物を塩化メチレン(250m l)で処理し、15分間激しく撹拌し、濾過し、炭酸水素ナトリウム希薄溶液で 2回および塩化ナトリウム飽和溶液で1回洗い、硫酸マグネシウムで乾燥して、 真空中で蒸発乾固した。この固体残留物を2−プロパノール(150ml)で再 結晶させ、さらに結晶をエーテルで十分洗った。収量3.40g(55%)。融 点241−245℃。C2012355の元素分析。実測値(計算値);C: 51.56(51.18);H:2.77(2.58);N:9.24(8.9 5)。1H−NMR(90MHz;CDCl3):7.66ppm(d,J=7. 63Hz,1H,H−6);7.37(s,5H,Ph);7.31(d,J= 7.63Hz,1H,H−5);5.21(s,2H,PhC 2−);4.9 7(s,2H,NC 2−)。FAB−MS:470(M+1)。 実施例15 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−4−Cbz−1−シトシ ニル)アセチル]グリシン(15) 実施例2に述べたように調製した(N−Boc−2−アミノエチル)グリシン 2のDMF溶液にトリエチルアミン(7.00ml;50.8ミリモル)および N−4−Cbz−N−1−カルボキシメチルシトシンペンタフルオロフェニルエ ステル(14, 2.70g;5.75ミリモル)を加えた。この溶液を室温で 1時間撹拌後、塩化メチレン(150ml)、塩化ナトリウム飽和溶液(250 ml)および4N塩酸をpHが1になるように加えた。この有機層を分離して塩 化ナトリウム飽和溶液で2回洗い、硫酸マグネシウムで乾燥して、最初に水アス ピレーター、次に油ポンブで真空にして蒸発乾固した。この油状残留物を水(2 5ml)で処理して、再び真空中で蒸発乾固した。さらにこの方法を繰返した。 次に油状残留物(2.80g)を塩化メチレン(1000ml)に溶解して、石 油エーテル(250ml)を加えて、混合物を一夜間撹拌した。標記化合物を濾 過により単離させ、石油エーテルで洗った。TLC(システム1)はかなりの量 のペンタフルオロフェノールを示したが、その除去は試みなかった。収量:1. 72g(59%)。融点156℃(分解)。1H−NMR(250MHz,CD Cl3):第二級アミド結合の周りの回転が束縛されるためにいくつかのシグナ ルは2:1の比率の二重線になった(表では主要な方をmj.主要でない方をm i.で示す)。7.88ppm(dd,1H,H−6);7.39(m,5H, Ph);7.00(dd,1H,H−5);6.92(b,1H,BocN) ;6.74(b,1H,ZN);5.19(s,2H,Ph−C 3);4. 81ppm(s,mj.,Cyt−CH2−CO−);4.62ppm(s,mi. ,Cyt−CH2−CO−);4.23(s,mi.CONRC 2CO2H);3 .98ppm(s,mj.,CONRC 2CO2H);3.42−3.02(分解 しないm,−CH2CH2−および水);1.37(s,9H,tBu)。FAB −MS:504(M+1);448(M+1−tBu)。 実施例16 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−4−Cbz−1−シトシ ニル)アセチル]グリシンペンタフルオロフェニルエステル(16) N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−4−Cbz−1−シト シニル)アセチル]グリシン(15, 1.50g;2.98ミリモル)および ペンタフルオロフェノール(548mg;2.98ミリモル)をDMF(10m l)に溶解した。塩化メチレン(10ml)を加えて、反応混合物を氷浴中で0 ℃に冷却して、DCC(676mg;3.28ミリモル)を加えた。3分後氷浴 を取り去り、混合物を外界温度で3時間撹拌した。沈澱物を濾過して単離し、塩 化メチレンで1回洗った。この沈澱物を沸騰しているジオキサン(150ml) に溶解し、溶液を15℃に冷却し、それによりDCUを沈澱させた。濾過してD CUを除き、得られた濾液を0℃の水(250ml)中に注入した。標記化合物 を濾過により単離し、水洗して、適当な乾燥剤で真空乾燥した。収量1.30g (65%)。C2928585の元素分析。実測値(計算値);C:52.6 3(52.02);H:4.41(4.22);N:10.55(10.46)。1 H−NMR(250MHz,DMSO−d6):エステルの加水分解によるもの である可能性の高い前記酸の固有のスペクトルを示した。FAB−MS:670 (M+1);614(M+1−tBu)。 実施例17 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−4−Cbz−1−シトシ ニル)アセチル]グリシン(17) N−(N−Boc−2−アミノエチル)グリシンエチルエステル(8, 5. 00g;20.3ミリモル)、DhbtOH(3.64g;22.3ミリモル) およびN−4−Cbz−N−1−カルボキシメチルシトシン(13, 6.77 g;22.3ミリモル)をDMF(100ml)中に懸濁させた。次に塩化メチ レン(100ml)を加えた。この溶液を0℃に冷却してDCC(5.03g; 24.4ミリモル)を加えた。2時間後氷浴を取り去り、外界温度でさらに1時 間撹拌を続けた。反応混合物を真空中で蒸発乾固した。残留物をエーテル(10 0ml)中に懸濁させて、30分激しく撹拌した。濾過して固体物質を単離し、 エーテル洗浄操作を2回繰返した。次に炭酸水素ナトリウム希薄溶液(約4%溶 液、100ml)を加えてこの物質を15分間激しく撹拌し、濾過して、水洗し た。次いでこの方法を一回繰返し、これを乾燥後17.0gの黄色味を帯びた固 体物質が残った。次にこの固体をジオキサン(200ml)と沸とうさせた後、 熱い間に濾過した。冷却後(200ml)を加えた。沈澱した物質を濾過により 単離し、水洗して乾燥した。HPLC(260nmで観察)によればこの物質は 純度が99%を上回り、さらにDCUを含んだ。このエステルを次にTHF(1 00ml)中に懸濁させ、0℃に冷却して、1N LiOH(61ml)を加え た。15分撹拌後、混合物を濾過して、濾液を塩化メチレン(2×150ml) で洗った。このアルカリ溶液を次に0℃に冷却し、1N HClでpHを2.0 に調節した。濾過により標記化合物を単離し、一回水洗して、乾燥後11.3g の白色粉末が残った。この物質を塩化メチレン(300ml)中に懸濁させて、 石油エーテル(300ml)を加えた。濾過および洗浄を行い乾燥後に7.1g (69%)が得られた。HPLCによりRT=19.5分に純度99%で検出、 またRT=12.6分におそらくZ脱保護モノマーと思われる少量の不純物(約 2%)を検出した。C232958の元素分析。実測値(計算値)C:54.1 6(54.87);H:5.76(5.81)およびN:13.65(13.9 1)。1H−NMR(250MHz,DMSO−d6):10.78(b.s,1 H,CO2 );7.88(2つが重なりあった二重線,1H,Cyt H−6 );7.41−7.32(m,5H,Ph);7.01(2つが重なりあった二 重線,1H,Cyt H−6);6.94&6.78(分解しない三重線,1H ,BocN);5.19(s,2H,PhC 2);4.81&4.62(s ,2H,C 2CON);4.17&3.98(s,2H,C 2CO2)。 実施例18 9−カルボキシメチルアデニンエチルエステル(18) アデニン(10.0g,74ミリモル)および炭酸カリウム(10.29g, 74.0ミリモル)をDMF中に懸濁させてエチルブロモアセテート(8.24 ml,74ミリモル)を加えた。この懸濁液を室温下で窒素雰囲気中で2.5時 間撹拌してから濾過した。固体残留物をDMF(10ml)で3回洗った。濾液 を合わせて真空中で蒸発乾固した。この黄橙色の固体物質を水(200ml)中 に注入し、4N HClを加えてpHを6にした。0℃で10分撹拌後、固形物 を濾別し、水洗し、96%エタノール(150ml)で再結晶させた。標記化合 物を濾過により単離して、エーテルで十分に洗った。収量3.4g(20%)。 融点215.5−220℃。C91152の元素分析。実測値(計算値):C :48.86(48.65);H:5.01(4.91);N:31.66(3 1.42)。1H−NMR(250MHz,DMSO−d6):(s,2H,H− 2&H−8),7.25(d.s.,2H,NH2),5.06(s,2H,N CH2),4.17(q,2H,J=7.11Hz,OCH2)および1.21 (t,3H,J=7.13Hz,NCH2)。13C−NMR.152.70,1 41,30,61.41,43.97および14.07。FAB−MS.222 (MH+)。IR:振動数cm-1単位(強度)。3855(54.3),327 4(10.4),3246(14.0),3117(5.3),2989(22 .3),2940(33.9),2876(43.4),2753(49.0) ,2346(56.1),2106(57.1),1899(55.7),17 62(14.2),1742(14.2),1742(1.0),1671(1 .8),1644(10.9),1606(0.6),1582(7.1),1 522(43.8),1477(7.2),1445(35.8)および(14 22(8.6)。アルキル化の位置は、96%エタノールで再結晶させて得た結 晶についてのX線結晶学により確認した。 別に、次のような方法で9−カルボキシメチルアデニンエチルエステル18を 調製することができる。窒素送入管、機械撹拌機および滴下漏斗を備えた2Lの 三つ口フラスコ内のアデニン(50.0g,0.37モル)のDMF(1100 ml)懸濁液に、ヘキサンで洗った16.4g(0.407モル)の水素化ナト リウムの鉱油溶液を添加した。この混合物を2時間激しく撹拌してから、3時間 にわたりエチルブロモアセテート(75ml,0.67モル)を1滴ずつ加えた 。この混合物をさらに1時間撹拌した後、tlcはアデニンが完全に転化したこ とを示した。この混合物を1mmHgで蒸発乾固し、その油状残留物に水(50 0ml)を加えて標記化合物を結晶化させた。その固体を60%エタノール(6 00ml)で再結晶させた。乾燥後の収量53.7g(65.6%)。HPLC (215nm)純度99.5%を上回る。 実施例19 N−6−Cbz−9−カルボキシメチルアデニンエチルエステル(19) 9−カルボキシメチルアデニンエチルエステル(18, 3.40g,15. 4ミリモル)を穏やかに加熱して無水DMF(50ml)に溶解し、20℃に冷 却して、15分間にわたり、氷冷しつつあるN−エチル−Cbz−イミダゾール テトラフルオロボレート(62ミリモル)の塩化メチレン(50ml)溶液に加 えた。若干の沈澱が認められた。氷浴を取り去り、その溶液を一夜間撹拌した。 その反応混合物を炭酸水素ナトリウム飽和溶液(100ml)で処理した。10 分間撹拌後、相を分離させ、その有機相を1容量の水、硫酸水素カリウム希薄溶 液(2回)および塩化ナトリウム飽和溶液でつぎつぎに洗った。その溶液を硫酸 マグネシウムで乾燥し、真空中で蒸発乾固して、11gの油状物質を得た。その 物質を塩化メチレン(25ml)に溶解し、0℃に冷却して、石油エーテル(5 0ml)で沈澱させた。この方法を一回繰り返して3.45g(63%)の標記 化合物を得た。融点132−35℃。C171754の元素分析。実測値(計算 値):C:56.95(57.46);H:4.71(4.82);N:19. 35(19.71)。1H−NMR(250MHz;CDCl3):8.77(s ,1H,H−2またはH−8);7.99(s,1H,H−2またはH−8); 7.45−7.26(m,5H,Ph);5.31(s,2H,N−C 2); 4.96(s,2H,Ph−C 2);4.27(q,2H,J=7.15Hz ,C 2CH3)および1.30(t,3H,J=7.15Hz,CH2 3)。13 C−NMR:153.09;143.11;128.66;67.84;62 .51;44.24および14.09。FAB−MS:356(MH+)および 312(MH+−CO2)。IR:振動数cm-1単位(強度)。3423(52 .1);3182(52.8);3115(52.1);3031(47.9) ;2981(38.6);1747(1.1);1617(4.8);15.8 7(8.4);1552(25.2);1511(45.2);1492(37 .9);1465(14.0)および1413(37.3)。 実施例20 N−6−Cbz−9−カルボキシメチルアデニン(20) N−6−Cbz−9−カルボキシメチルアデニンエチルエステル(19,3. 20g;9.01ミリモル)をメタノール(50ml)と混合して0℃に冷却し た。水酸化ナトリウム溶液(50ml;2N)を加えると該物質は急速に溶解し た。0℃に30分保持後、そのアルカリ溶液を塩化メチレン(2×50ml)で 洗った。その水溶液を0℃において4N HClでpHを1.0にすることによ り標記化合物を沈澱させた。濾過、水洗および乾燥後の収量は3.08g(10 4%)であった。生成物は塩を含み、元素分析はそれを反映した。C15135 4 の元素分析。実測値(計算値):C:46.32(55.05);H:4.2 4(4.00);N:18.10(21.40)およびC/N:2.57(2. 56)。1H−NMR(250MHz;DMSO−d6):8.70(s,2H, H−2およびH−8);7.50−7.35(m,5H,Ph);5.27(s ,2H,N−C 2);および5.15(s,2H,Ph−C 2)。13C−NM R。168.77,152.54,151.36,148.75,145.13 ,128.51,128.17,127.98,66.76および44.67。 IR(KBr)3484(18.3);3109(15.9);3087(15 .0);2966(17.1);2927(19.9);2383(53.8) ;1960(62.7);1739(2.5);1688(5.2);1655 (0.9);1594(11.7);1560(12.3);1530(26. 3);1499(30.5);1475(10.4);1455(14.0); 1429(24.5)および1411(23.6)。FAB−MS:328(M H+)および284(MH+−CO2)。システム1のHPLC(215nm, 260nm)により15.18分に検出、少量の不純物はすべてで2%未満。 実施例21 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−6−Cbz−9−アデニ ニル)アセチル]グリシンエチルエステル(21) N−(N−Boc−2−アミノエチル)グリシンエチルエステル(8, 2. 00g;8.12ミリモル)、DhbtOH(1.46g;8.93ミリモル) およびN−6−Cbz−9−カルボキシメチルアデニン(20, 2.92g; 8.93ミリモル)をDMF(15ml)に溶解した。次に塩化メチレン(15 ml)を加えた。その溶液をエタノール/氷浴中で0℃に冷却した。DDC(2 .01g;9.74ミリモル)を加えた。2.5時間後氷浴を取り去り、さらに 1.5時間室温で撹拌を続けた。沈澱したDCUを濾過により除き、DMF(1 5ml)で1回および塩化メチレン(2×15ml)で2回洗った。合わせた濾 液にさらに塩化メチレン(100ml)を加えた。その溶液を炭酸水素ナトリウ ム希薄溶液(2×100ml)、硫酸水素カリウム希薄溶液(2×100ml) および塩化ナトリウム飽和溶液(1×100ml)でつぎつぎに洗った。この有 機相 を真空中で蒸発乾固して黄色味がかった油状物質3.28g(73%)を得た。 粗製物のHPLCは純度がわずか60%で、いくつかの不純物を含んでおり、不 純物には、メインピークよりも極性の強いもの、弱いものの両方を含んだ。この 油状物を無水エタノール(50ml)に溶解して、活性炭を加えた。5分間撹拌 後溶液を濾過した。濾液を水(30ml)と混合して一夜間撹拌したままにして おいた。次の日に濾過して白色沈澱物を除き、水洗し、乾燥して、HPLCによ り98%を上回る純度の物質1.16g(26%)を得た。この母液に水を加え ると純度が約95%の0.53gをさらに得た。C263377・H2Oの元素 分析。実測値(計算値)C:55.01(54.44);H:6.85(6.1 5)およびN:16.47(17.09)。1H−NMR(250MHz,CD Cl3):8.74(s,1H,Ade H−2);8.18(b.s,1H, ZNH);8.10&8.04(s,1H,H−8);7.46−7.34(m ,5H,Ph);5.63(分解しないt,1H,BocNH);5.30(s ,2H,PhCH2);5.16&5.00(s,2H,C 2CON);4.2 9&4.06(s,2H,C 2CO2H);4.20(q,2H,OC 2CH3 );3.67−3.29(m,4H,C 2 2);1.42(s,9H,tB u)および1.27(t,3H,OCH2 3)。該スペクトルは微量のエタノ ールおよびDCUを示す。 実施例22 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−6−Cbz−9−アデニ ニル)アセチル]グリシン(22) N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−6−Cbz−9−アデ ニニル)アセチル]グリシンエチルエステル(21, 1.48g;2.66ミ リモル)をTHF(13ml)中に懸濁させ、混合物を0℃に冷却した。水酸化 リチウム(8ml;1N)を加えた。撹拌15分後、反応混合物を濾過し、過剰 の水(25ml)を加えて、その溶液を塩化メチレン(2×25ml)で洗った 。この水溶液のpHを1N HClでpH2.0に調節した。この沈澱物を濾過 により単離し、水洗して乾燥し、0.82g(58%)を得た。この生成物を塩 化メチレン/石油エーテルで2回再沈澱させ、乾燥後0.77g(55%)得た 。 融点119℃(分解)。C242977・H2Oの元素分析。実測値(計算値) C:53.32(52.84);H:5.71(5.73);N:17.68( 17.97)。FAB−MS。528.5(MH+)。1H−NMR(250M Hz,DMSO−d6):12.75(真のb,1H,CO2H);10.65( b.s,1H,ZNH);8.59(d,1H,J=2.14Hz,Ade H −2);8.31(s,1H,Ade H−8);7.49−7.31(m,5 H,Ph);7.03&6.75(分解しないt,1H,BocNH);5.3 3&5.16(s,2H,CH2CON);5.22(s,2H,PhC 2); 4.34−3.99(s,2H,CH2CO2H);3.54−3.03(m’s ,水を含む,C 2 2)および1.39&1.37(s,9H,tBu)。13 C−NMR。170.4;166.6;152.3;151.5;149.5; 145.2;128.5;128.0;127.9;66.32;47.63; 47.03;43.87および28.24。 実施例23 2−アミノ−6−クロロ−9−カルボキシメチルプリン(23) 2−アミノ−6−クロロプリン(5.02g;29.6ミリモル)および炭酸 カリウム(12.91g;93.5ミリモル)のDMF(50ml)懸濁液にブ ロモ酢酸(4.70g;22.8ミリモル)を加えた。この混合物を窒素雰囲気 中で20時間激しく撹拌した。水(150ml)を加え、その溶液をセライトに 通して濾過して黄色透明液を得た。この溶液を4N塩酸でpH3に酸性化した。 沈澱物を濾過して、適当な乾燥剤で真空乾燥した。収量(3.02g;44.8 %)。1H−NMR(DMSO−d6):d=4.88ppm(s,2H);6. 95(s,2H);8.10(s,1H)。 実施例24 2−アミノ−6−ベンジルオキシ−9−カルボキシメチルプリン(24) ナトリウム(2.0g;87.0ミリモル)をベンジルアルコール(20ml )に溶解して、130℃に2時間加熱した。0℃に冷却後、2−アミノ−6−ク ロロ−9−カルボキシメチルプリン(23, 4.05g;18.0ミリモル) のDMF(85ml)溶液を徐々に加えて、得られた懸濁液を20℃で一夜 間撹拌した。水酸化ナトリウム溶液(1N,100ml)を加えて、透明な溶液 を酢酸エチル(3×100ml)で洗った。次に水相を4N塩酸でpH3に酸性 化した。沈澱物を酢酸エチル(200ml)に溶解して、水相を酢酸エチル(2 ×100ml)で抽出した。合わせた有機相を塩化ナトリウム飽和溶液(2×7 5ml)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で蒸発乾固した。この残 留物をエタノール(300ml)で再結晶させた。適当な乾燥剤による真空乾燥 後の収量:2.76g(52%)。融点159−65℃。元素分析。(計算値; 実測値)C(56.18;55.97),H(4.38,4.32),N(23 .4,23.10)。1H−NMR(DMSO−d6):4.82ppm(s,2 H,);5.51(s,2H);6.45(s,2H);7.45(m,5H) ;7.82(s,1H)。 実施例25 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(2−アミノ−6−ベンジルオ キシプリン−9−イル)アセチル]グリシン[BocGaegモノマー](25 ) 2−アミノ−6−ベンジルオキシ−9−カルボキシメチルプリン(24,0. 50g;1.67ミリモル)、N−Boc−アミノエチルグリシンメチルエステ ル(0.65g;2.80ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン(0.54 g;4.19ミリモル)およびブロモトリスピロリジノホスホニウムヘキサフル オロホスフェート(PyBroP(登録商標))(0.798g;1.71ミリ モル)をDMF(2ml)中で4時間撹拌した。この透明溶液を炭酸水素ナトリ ウムの氷***液(1N;40ml)中に注入して、酢酸エチル(3×40ml) で抽出した。この有機層を、硫酸水素カリウム溶液(1N;2×40ml)、炭 酸水素ナトリウム溶液(1N;1×40ml)および塩化ナトリウム飽和溶液( 60ml)で洗った。無水硫酸ナトリウムおよび真空蒸発で乾燥後、固体残留物 を酢酸エチル/ヘキサン(20ml(2:1))で再結晶させて、63%の収量 でメチルエステルを得た(MS−FAB514(M+1))。このエステルを濃 縮水酸化ナトリウム(1ml)を含有するエタノール/水(30ml(1:2) )に溶解して加水分解を行った。2時間撹拌後、溶液を濾過して、4N塩酸 を加えてpH3に酸性化した。濾過により標記化合物を得た。収量:370mg (加水分解に対して72%)。HPLCによる純度は99%を上回った。第二級 アミドの周りの回転が束縛されるためにいくつかのシグナルは2:1の比の二重 線になった(表では主要なものをmj.,主要でないものをmi.で示す)。1H −NMR(250MHz,DMSO−d6):d=1.4ppm.(s,9H) ;3.2(m,2H);3.6(m,2H);4.1(s,mj.,CONRC 2 COOH);4.4(s,mi.,CONRC 2COOH);5.0(s,mi .,Gua−C 2CO−);5.2(s,mj.,Gua−C 2CO);5.6( s,2H);6.5(s,2H);6.9(m,mi.,BocNH);7.1( m,mj.,BocNH);7.5(m,3H);7.8(s,1H);12.8 (s,1H)。13 C−NMR.170.95;170.52;167.29;166.85;1 60.03;159.78;155.84;154.87;140.63;13 6.76;128.49;128.10;113.04;78.19;77.8 6;66.95;49.22;47.70;46.94;45.96;43.6 2;43.31および28.25。 実施例26 固相法によるPNAオリゴマーの合成。一般的方法。 官能性樹脂を、典型的には0.1−1.0ミリモルの官能性を与えるように計 り取る(樹脂に結合させる官能性は、種々の源、たとえばPeptides I nternational,Kentuckyから市販されている)。この重量 の樹脂を1:1(容量/容量)ジクロロメタン:ジメチルホルムアミド溶液中に 懸濁させ(30mL/1gの樹脂)、必要ならばある時間の間膨潤させる。次に濾 過して溶剤を除き、樹脂をトリフルオロ酢酸中に再懸濁させて(1mL/1gの 樹脂)、3分間振とうする。濾過してトリフルオロ酢酸を除き、この工程を2回 繰り返す。この樹脂を1:1(容量/容量)ジクロロメタン:ジメチルホルムア ミド溶液で3回洗う。得られた樹脂をピリジン溶液に再懸濁させ(5mL/10 0mgの樹脂)、真空濾過してピリジンを除去する。この工程を2回繰返す。こ の樹脂を1:1(容量/容量)ピリジン:ジメチルホルムアミドに懸濁させ、こ の 懸濁液に所望のPNAモノマー(2−10モル相当)、TBTU(1.9−9. 9モル相当)、およびジイソプロピルエチルアミン(5−20モル相当)を、P NAモノマーの最終濃度が0.2モルになるように加える。この懸濁液を15− 60分振とうし、消費されたカップリング溶液を濾過により除く。樹脂をピリジ ンで3回洗い、DMF中の5当量のRapoport試薬を用いて5分間で未反 応アミンをキャップする。次に樹脂をピリジンで3回洗い、続いて1:1(容量 /容量)ジクロロメタン:ジメチルホルムアミド溶液で3回洗う(5mL/10 0mgの樹脂)。この時点で樹脂は次のカップリング反応の準備が整い、所望の PNAが樹脂に結合するまでこの手順を繰返す。 この一般方法によって調製されるアミノエチルグリシン(aeg−)PNAおよ びaeg−PNA誘導体の特定例 実施例27 PNAのキャッピング PNAは実施例26に記載される方法に従い、最終のカップリング工程でPN Aモノマーの代りに所望のカルボン酸系キャッピング試薬を用いることにより、 N末端の非PNA部分によりキャッピングすることができる。 この一般方法により調製されるaeg−PNAおよびaeg−PNA誘導体の特 定例 実施例28 一般的開裂反応 完結したPNAまたはPNA誘導体は次のように樹脂から開裂して単離するこ とができる。該樹脂をトリフルオロ酢酸で2回洗った後、1:1:2:6の比率 のチオアニソール、mクレゾール、トリフルオロメタンスルホン酸およびトリフ ルオロ酢酸の混合物中に室温で1時間懸濁させる(200μl/1μモル)。次 にエーテル中に開裂溶液を流し込み(1ml/μモル)前記のプロセスを繰返す 。次いで濾過または遠心分離によって沈澱物を集める。 実施例29 一般的精製法 単離したPNAまたはPNA誘導体は、Waters μBondapak Phenyl−C18カラム(19mm×150mm)を用い、アセトニトリル :0.050モルNH4OAC(9:1)、pH6、0.050モルNH4OAC 溶液に0.1%ヘキサフルオロプロパノールを加えたpH6の溶液より成るグラ ジェント液で溶離させる分取逆相HPLCによって精製する。この溶離剤は精製 する特定のPNAまたはPNA誘導体に合うように修正することができる。 実施例30 N−[(N−フタロイル)(1−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエチル] −N−[(1−チミニル)アセチル]グリシン(30) A.(O−ベンジル)Bocセリンメチルエステル(30A) (O−ベンジル)Bocセリン2.00g(6.8ミリモル)を50mlのエ ー テルに溶解した。この溶液に、Aldrich Technical Bull etin number AL−180による方法を用いて5gのDiazal dから新たに調製したジアゾメタンを含有するエーテル溶液を加えた。この溶液 を30分撹拌後、溶液が透明になるまで氷酢酸を1滴ずつ加えた。得られた溶液 を真空中で濃縮して、透明油状物として2.00g(95%)を得た。1H:( CDCl3):7.3(d,5H),5.5(bs,1H),4.5(s,2H ),3.8(m,2H),3.7(s,3H),1.4(s,9H)。 B.1−O−ベンジル−2−N−Boc−2,3−プロパンジオール(30B ) 化合物30Aを50mlのメタノールに溶解して0℃に冷却した。これに30 0mgの水素化ホウ素リチウムを、添加の間にガス発生の止むのを待って少量ず つ添加した。該水素化物をすべて添加し終ると、反応物を1時間還流させた。次 に0℃に冷却し、さらに重炭酸ナトリウム飽和溶液を1滴ずつ加えることによっ て抑制させた。この溶液を50mlずつのクロロホルムで2回抽出した。有機抽 出物を合わせて、再度重炭酸ナトリウム飽和溶液、次に塩化ナトリウム飽和溶液 で洗った。このクロロホルム溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物 を得た。この油状物をシリカゲルを用いるクロマトグラフィーにかけ、7%メタ ノールメタン溶液で溶離させ、透明な油として1.30gを単離させた。1H: (CDCl3):7.3(s,5H),5.2(bs,1H),4.5(s,2 H),3.9−3.5(mm,5H),1.4(s,9H)。 C.T−O−ベンジル−2−N−Boc−3−フタロイル−2,3−ジアミノ プロパノール(30C) 化合物30Bを100mlの新たに蒸留したTHFに溶解した。この溶液に次 の試薬を加えた:トリフェニルホスフィン(1.26g,4.82ミリモル)、 ジエチルアゾジカルボキシレート(0.839g,4.82ミリモル)およびフ タルイミド(0.710g,4.82ミリモル)。そして反応物を室温で一夜間 撹拌した。撹拌後溶液を濃縮して黄色固体を得、さらに30%酢酸エチルのヘキ サン溶液を用いてシリカゲルによるクロマトグラフィーを行った。生成物は白色 固体として単離され、収量は1.60g(97%)であった。1H:(CDCl3 );7.9(m,2H),7.7(m,2H),7.3(s,5H),5.1 (d,1H),4.5(s,2H),4.0−3.5(mm,5H),1.3( s,9H)。 D.N−[(N−フタロイル)(1−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエ チル]グリシンメチルエステル(30D) 化合物30C(1.00g,2.9ミリモル)を20mlのジクロロメタンに 溶解して0℃に冷却する。これに20mlのTFAを加えて反応物を室温に温め る。完了後に、反応物を真空中で濃縮し、次いでジクロロメタンに再溶解し、1 N NaOHおよび食塩水で洗い、この有機溶液を乾燥し、濃縮して遊離アミン を得る。次にこのアミンを2当量のトリエチルアミンとともに無水THFに溶解 して、0℃に冷却する。メチルブロモアセテート(0.500g,3.2ミリモ ル)を加えて、反応が完了するまで反応物を室温で撹拌する。標準の水性の処理 法およびクロマトグラフィーによって標記化合物を得る。 E.N−[(N−フタロイル)(1−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエ チル]−N−[(1−チミニル)アセチル]グリシン(30) 実施例30Dの官能性主鎖モノマーをTHFに溶解して3当量のトリエチルア ミンで処理する。これに、1当量の1−クロロカルボニルメチルチミンをTHF 溶液として30分間にわたり1滴ずつ加える。得られた溶液を一夜間または反応 完了まで撹拌する。標準の酸性処理法およびクロマトグラフィーによって標記化 合物が得られる。 実施例31 N−[(N−フタロイル)(1−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエチル] −N−[(9−アデニニル)アセチル]グリシン(31) A.9−カルボキシメチルアデニンエチルエステル(31A) アデニン(10.0g,74ミリモル)および炭酸カリウム(10.29g, 74.0ミリモル)をDMF中に懸濁させてエチルブロモアセテート(8.24 ml,74ミリモル)を加えた。この懸濁液を室温下窒素雰囲気中で2.5時間 撹拌してから濾過した。この固体残留物をDMF(10ml)で三回洗った。濾 液を合わせて真空中で蒸発乾固した。その黄橙色の固体物質を水(200ml) 中に入れ、4N HClを加えてpHを6にした。0℃において10分間撹拌後 、固形物を濾別し、水洗して、96%エタノール(150ml)で再結晶させた 。濾過して標記化合物を単離させて、エーテルで十分に洗った。収量3.4g( 20%)。融点215.5−220℃。C91152の元素分析。実測値(計 算値):C:48.86(48.65);H:5.01(4.91);N:31 .66(31.42)。1H−NMR(250MHz;DMSO−d6):(s, 2H,H−2&H−8),7.25(b.s.,2H,NH2),5.06(s ,2H,NCH2),4.17(q,2H,J=7.11Hz,OCH2)および 1.21(t,3H,J=7.13Hz,NCH2)。13C−NMR.152. 70,141.30,61.40,43.90および14.07。FAB−MS .222(MH+)。IR:振動数cm-1単位(強度)。3855(54.3) ,3274(10.4),3246(14.0),3117(5.3),298 9(22.3),2940(33.9),2876(43.4),2753(4 9.0),23.46(56.1),2106(57.1),1899(55. 7),1762(14.2),1742(14.2),1742(1.0),1 671(1.8),1644(10.9),1606(0.6),1582(7 .1),1525(43.8),1477(7.2),1445(35.8)お よび1422(8.6)。アルキル化の位置は96%エタノールで再結晶させて 得た結晶についてのX線結晶学で確認した。 また別に、9−カルボキシメチルアデニンエチルエステルを次の方法によって 調製することもできる。窒素導入管、機械撹拌機および滴下漏斗を備えた2Lの 三つ口フラスコ内のアデニン(50.0g,0.37モル)のDMF(1100 ml)懸濁液にヘキサンで洗った16.4g(0.407モル)の水素化ナトリ ウムの鉱油分散液を加えた。この混合物を2時間激しく撹拌した後、3時間にわ たってエチルブロモアセテート(75ml,0.67モル)を1滴ずつ加えた。 この混合物をさらに1時間撹拌すると、tlcによりアデニンの完全転化が示さ れた。この混合物を1mmHgで蒸発乾固し、油状残留物に水(500ml)を 加えて標記化合物を結晶化させた。96%エタノール(600ml)により該固 体を再結晶させた。乾燥後の収量53.7g(65.6%)。HPLC(215 nm)によれば純度は99.5%を上回る。 B.N−6−Cbz−9−カルボキシメチルアデニンエチルエステル(31B) 9−カルボキシメチルアデニンエチルエステル(31A,3.40g,15. 4ミリモル)を穏やかに加熱しながら無水DMF(50ml)に溶解して、20 ℃に冷却し、次に15分かけて、氷冷しつつあるN−エチル−Cbz−イミダゾ ールテトラフルオロボレート(62ミリモル)の塩化メチレン溶液に加えた。若 干の沈殿が認められた。氷浴を取り去って、その溶液を一夜間撹拌した。その反 応混合物を炭酸水素ナトリウム飽和溶液(100ml)で処理した。10分間乾 燥後、相を分離させ、有機相を1容量の水、硫酸水素カリウム希薄溶液(2回) および塩化ナトリウム飽和溶液でつぎつぎに洗った。この溶液を硫酸マグネシウ ムで乾燥し、真空中で蒸発乾固して11gの油状物質を得た。この物質を塩化メ チレン(25ml)に溶解し、0℃に冷却して石油エーテル(50ml)で沈殿 させた。この方法を一回繰返して3.45g(63%)の標記化合物を得た。融 点132−35℃。C171754の元素分析。実測値(計算値):C:56. 95(57.46);H:4.71(4.82);N:19.35(19.71 )。1H−NMR(250MHz,CDCl3):8.77(s,1H,H−2ま たはH−8);7.99(s,1H,H−2またはH−8);7.45−7.2 6(m,5H,Ph);5.31(s,2H,N−C 2);4.96(s,2 H,Ph−C 2);4.27(q,2H,J=7.15Hz,C 2CH3)お よび1.30(t,3H,J=7.15Hz,CH2 3)。13C−NMR.1 53.09;143.11;128.66;67.84;62.51;44.2 4および14.09。FAB−MS:356(MH+)および312(MH+− CO2)。IR:振動数cm-1単位(強度)3423(52.1),3182( 52.8),3115(52.1),3031(47.9),2981(38. 6),1747(1.1),1617(4.8),15.87(8.4),15 52(25.2),1511(45.2),1492(37.9),1465( 14.0)およびT413(37.3)。 C.N−6−Cbz−9−カルボキシメチルアデニン(31C) N−6−Cbz−9−カルボキシメチルアデニンエチルエステル(31B,3 . 20g;9.01ミリモル)をメタノール(50ml)と混合して0℃に冷却し た。水酸化ナトリウム溶液(50ml;2N)を加えることによってこの物質は 急速に溶解した。0℃における30分後、このアルカリ溶液を塩化メチレン(2 ×50ml)で洗った。この水溶液を、0℃において4N HClによりpHを 1.0にさせ、それによって標記化合物を沈殿させた。濾過、水洗および乾燥後 の収量は3.08g(104%)であった。この生成物は塩を含み、元素分析は それを反映した。C151354の元素分析。実測値(計算値):C:46.3 2(55.05);H:4.24(4.00);N:18.10(21.40) およびC/N:2.57(2.56)。1H−NMR(250MHz;DMSO −d6):8.70(s,2H,H−2およびH−8);7.50−7.35( m,5H,Ph);5.27(s,2H,N−C 2);および5.15(s, 2H,Ph−C 3)。13C−NMR.168.77,152.54,151. 36,148.75,145.13,128.51,128.17,127.9 8,66.76および44.67。IR(KBr)3484(18.3);31 09(15.9);3087(15.0);2966(17.1);2927( 19.9);2383(53.8);1960(62.7);1739(2.5 );1688(5.2);1655(0.9);1594(11.7);156 0(12.3);1530(26.3);1499(30.5);1475(1 0.4);1455(14.0);1429(24.5)および1411(23 .6)。FAB−MS:328(MH+)および284(MH+−CO2)。シ ステム1のHPLC(215nm,260nm):15.18分で検出。少量の 不純物全部で2%未満。 D.N−[(N−フタロイル)(1−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエ チル]−N−[(9−アデニニル)アセチル]グリシン(31) 標準法を用いて、N−6−Cbz−9−カルボキシメチルアデニン(31C) を酸塩化物に転化させ、実施例30Dの方法に従って処理して標記化合物を得る 。 実施例32 N−[(N−フタロイル)(1−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエチル] −N−[(1−ジトシニル)アセチル]グリジン(32) A.N−4−Cbz−シトシン(32A) オーブン乾燥設備内の窒素雰囲気中で0℃におけるシトシン(8,20.0g ;0.18モル)の無水ピリジン(1000ml)懸濁液にCbzクロリド(5 2ml;0.36モル)を約1時間にわたり1滴ずつ加えた。次にこの溶液を一 夜間撹拌し、その後ピリジン懸濁液を真空中で蒸発乾固した。水(200ml) および4N塩酸を加えてpHを1にした。得られた白色沈澱物を濾別し、水洗し 、空気吸引により一部乾燥させた。まだ湿潤している沈澱物を無水エタノール( 500ml)と10分間煮沸し、0℃に冷却し、濾過し、エーテルで十分に洗っ て、真空乾燥した。収量24.7g(54%)。融点250℃を上回る。C121133の元素分析。実測値(計算値);C:5859(58.77);H:4 .55(4.52);N:17.17(17.13)。この生成物は溶解させる ことができなかったので、NMRスペクトルは記録されなかった。 B.N−4−Cbz−N−1−カルボキシメチルシトシン(32B) 機械撹拌機および窒素遮蔽を備えた三つ口丸底フラスコにメチルブロモアセテ ート(7.82ml;82.6ミリモル)ならびにN−4−Cbz−シトシン( 32A,21.0g;82.6ミリモル)および炭酸カリウム(11.4g;8 2.6ミリモル)の無水DMF(900ml)懸濁液を入れた。この混合物を一 夜間激しく撹拌し、濾過して、真空中で蒸発乾固した。水(300ml)および 4N塩酸(10ml)を加え、混合物を0℃で15分間撹拌して、水(2×75 ml)で洗った。単離した沈澱物を水(120ml)、2N水酸化ナトリウム( 60ml)で処理して、30分撹拌し、濾過して、0℃に冷却して、4N塩酸( 35ml)を加えた。濾過により標記化合物を単離し、水で十分に洗い、メタノ ール(1000ml)で再結晶させ、エーテルで十分に洗った。これにより純化 合物7.70g(31%)が得られた。再結晶の母液を200mlの容積に縮減 させて、0℃に冷却した。これによってさらに2.30gの物質を得た。この物 質はtlcによれば純粋であったが、赤みを帯びていた。融点266−274℃ 。 C141335の元素分析。実測値(計算値);C:55.41(55.45) ;H:4.23(4.32);N:14.04(1.386)。1H−NMR( 9 0MHz;OMSO−d6):8.02ppm(d,J=7.32Hz,1H, H−6);7.39(s,5H,Ph);7.01(d,J=7.32Hz,1 H,H−5);5.19(s,2H,PhC 2−);4.52(s,2H)。 C.N−[(N−フタロイル)(1−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエ チル]−N−[(1−シトシニル)アセチル]グリシン(32) 標準法によってN−4−Cbz−N−1−カルボキシメチルシトシンを酸クロ リドに転化させ、実施例30Dの方法に従って処理して、標記化合物を得る。 実施例33 N−[(N−フタロイル)(1−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエチル] −N−[(2−アミノ−6−ベンジルオキシプリン−9−イル)アセチル]グリ シン(33) A.2−アミノ−6−クロロ−9−カルボキシメチルプリン(33A) 2−アミノ−6−クロロプリン(5.02g;29.6ミリモル)および炭酸 カリウム(12.91g;93.5ミリモル)のDMF(50ml)懸濁液にブ ロモ酢酸(4.70g;22.8ミリモル)を加えた。この混合物を窒素雰囲気 中で20時間激しく撹拌した。水(150ml)を加え、その溶液セライトに通 して濾過して黄色の透明な溶液を得た。この溶液を4N塩酸でpH3に酸性化し た。沈澱物を濾過し、適当な乾燥剤で真空乾燥した。収量(3.02g;44. 8%)。1H−NMR(DMSO−d6):d=4.88ppm(s,2H);6 .95(s,2H);8.10(s,1H)。 B.2−アミノ−6−ベンジルオキシ−9−カルボキシメチルプリン(33B ) ナトリウム(2.0g;87.0ミリモル)をベンジルアルコール(20ml )に溶解して、130℃、2時間加熱した。0℃に冷却後、2−アミノ−6−ク ロロ−9−カルボキシメチルプリン(33A,4.05g;18.0ミリモル) のDMF(85ml)溶液を徐々に添加し、得られた懸濁液を一夜間20℃で撹 拌した。水酸化ナトリウム溶液(1N,100ml)を加え、透明な溶液を酢酸 エチル(3×100ml)で洗った。次いでこの水相を4N塩酸でpH3に酸性 化した。この沈澱物を酢酸エチル(200ml)に溶解して、水相を酢酸エ チル(2×100ml)で抽出した。この有機相を合わせて塩化ナトリウム飽和 溶液(2×75ml)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、さらに真空中で蒸 発乾固した。残留物をエタノール(300ml)で再結晶させた。適当な乾燥剤 による真空乾燥後の収量:2.76g(52%)。融点159−65℃。元素分 析(計算値;実測値)C(56.18;55.97),H(4.38;4.32 ),N(23.4;23.10)。1H−NMR(DMSO−d6):4.82p pm(s,2H);5.51(s,2H);6.45(s,2H);7.45( m,5H);7.82(s,1H)。 C.N−[(N−フタロイル)(1−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエ チル]−N−[(2−アミノ−6−ベンジルオキシプリン−9−イル)アセチル ]グリシン(33) 2−アミノ−6−ベンジルオキシ−9−カルボキシメチルプリン(33B,1 6.7ミリモル)、化合物31D(2.80ミリモル)、ジイソプロピルエチル アミン(4.19ミリモル)およびブロモトリスピロリジノホスホニウムヘキサ フルオロホスフェート(PyBroP(登録商標))(1.71ミリモル)をD MF(2ml)中で4時間撹拌する。この透明溶液と炭酸水素ナトリウムの氷冷 溶液(1N;40ml)中に注入して、酢酸エチル(3×40ml)で抽出する 。この有機層を、硫酸水素カリウム溶液(1N;2×40ml)、炭酸水素ナト リウム溶液(1N;1×40ml)および塩化ナトリウム飽和溶液(60ml) で洗う。この有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して真空中で濃縮する 。この固体残留物を酢酸エチル/ヘキサン(20ml(2:1))で再結晶させ て、メチルエステルを得る。このエステルを濃厚水酸化ナトリウム(1ml)を 含有するエタノール/水(30ml(1:2))に溶解して加水分解を行わせる 。2時間撹拌後、この溶液を濾過し、4N塩酸を加えてpH3に酸性化する。濾 過すると標記化合物が得られる。純度はHPLCで判断される。 実施例34 N−[(N−Boc)(2−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエチル]−N −[(1−チミニル)−アセチル]グリシン(34) A. (O−ベンジル)−2−N−Boc−ジアミノプロパノール(34A) 化合物30Cを、500mlのフラスコ中で、200mlのエタノールに溶解 する。ヒドラジンを、攪拌しながら反応混合物に加える。混合物を油浴中で60 −65°Cに加熱し、14時間還流させる。溶媒を真空中で蒸発させる。残留物 をジクロロメタン(250ml)に溶解し、同容量のNH4OHで2回抽出する 。有機層を蒸発させると、粗化合物34Aが得られる。生成物は、さらに精製す ることなしに用いることもできるが、HPLCによってさらに精製することもで きる。NMRを用いて、生成物の純度をアッセイする。 B. N−[(N−Boc)(2−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエチ ル]−N−グリシンメチルエステル(34B) 実施例30Bの方法に従って、化合物34Aをメチルブロモアセテートで処理 すると、表題の化合物が得られる。 C. N−[(N−Boc)(2−メチル−O−ベンジル)−2−アミノエチ ル]−N−[(1−チミニル)アセチル]グリシン(34) 実施例30C記載の方法に従って、化合物34Bをクロロカルボニルメチルチ ミンで処理すると、表題の化合物が得られる。 実施例35 N−[(N−Boc)(1−ヒドロキシメチル)−2−アミノエチル]−N−[ (1−チミニル)−アセチル]グリシン(35) 実施例34A記載の方法に従って、化合物30をヒドラジンで処理し、フタル イミド基を遊離アミンに変換し、次いでBoc2O/NaOHで処理すると、N −Boc中間体が得られ、次にH2/Pd/Cで処理すると、表題化合物が得ら れた。 実施例36 N−[(N−Boc)(2−ヒドロキシメチル)−2−アミノエチル]−N− [(1−チミニル)−アセチル]グリシン(36) 実施例35記載の方法に従って、化合物34を処理すると、表題の化合物が得 られる。 実施例37 N−[(N−Boc)(1−ホルミル)−2−アミノエチル]−N−[(1−チ ミニル−アセチル]ダリシン(37A)およびN−[(N−Boc)(2−ホル ミル)−2−アミノエチル−N−[(1−チミニル)アセチル]グリシン(37 B) OmuraおよびSwern、Tetrahedron 34,1651(1 978)の方法に従って、化合物35または36をオキサリルクロリド/DMS Oで処理すると、表題化合物がそれぞれ得られる。 実施例38 N−[(N−Boc)(1−アミノメチル)−2−アミノエチル]−N−[(1 −チミニル−アセチル]グリシン(38A)およびN−[(N−Boc)(2− アミノメチル)−2−アミノエチル]−N−[(1−チミニル)アセチル]グリ シン(38A) 化合物37Aおよび38Bを4mlのメタノール中に溶解した。酢酸ナトリウ ムpH4.0(2ml)、ナトリウム・シアノボロヒドリド(0.02g,0. 3mmol)およびアンモニア/水(300μl)を反応混合物に加え、2時間 攪拌し、その後、真空中で濃縮する。残留物をジクロロメタン(50ml)中に 溶解し、同容量の飽和NaHCO3で洗浄する。水層をジクロロメタンで洗浄し 、有機層を合わせて同容量の飽和NaClで洗浄する。水層をジクロロメタンで 洗浄し、有機層を合わせてMgSO4上で乾燥し濃縮する。残留物は、シリカゲ ルカラムを用い、50%酢酸エチル/ヘキサンから100%酢酸エチルの勾配で 溶出し、クロマトグラフィーを行う。所望の生成物(0.15g、80%)は、 10%メタノール/90%酢酸エチルで溶出する。 実施例39 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(1−チミニル)アセチル]−L −セリン(OBn)(39) A. N−Boc−アミノアセトアルデヒド(39A) 3−(Boc−アミノ)−1,2−プロパンジオール(21g、110mmo l)を水(200ml)に溶解し、過ヨウ素酸カリウムと共に、室温、アルゴン 下で2時間、攪拌した。反応混合物をろ過し、塩化メチレン(100ml)で洗 浄した。水層を塩化メチレン(3x150ml)で抽出した。有機抽出物を食塩 水(50ml)で洗浄し、乾燥するまで蒸発させると、薄桃色の油脂が得られた 。この油脂は、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーによっ て、溶離剤としてCH2Cl2/酢酸エチルを用いて精製した。 B. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−L−セリン(O−ベンジル) メチルエステル(39B) 方法A: L−セリン(OBn)メチルエステル(16.93g、81mmo l)およびN−Boc−アミノアセトアルデヒド(39A)(12.8g、81 mmol)を乾燥CH2Cl2(200ml)に溶解し、アルゴン大気下、室温で 攪拌した。無水酢酸(1ml)を加え、混合物をさらに15分間攪拌した。ナト リウム・トリアセトキシボロヒドリド(18.99g、90mmol)は、一ま とめで、室温で加えた。3時間アルゴン下で攪拌した後、反応物をCH2Cl2( 100ml)で希釈した。有機層は、最初に飽和NaHCO3(100ml)p H7で洗浄し、次いで、水(50ml)、その後食塩水(50ml)で洗浄した 。有機抽出物を乾燥するまで乾燥させ蒸発させた。残留物はフラッシュクロマト グラフィーで、溶離剤としてCH2Cl2/アセトンを用いて精製した。要求され る生成物を含むフラクションを集め、乾燥するまで蒸発させると、泡状の純粋生 成物(8.0g、28%)が得られた。 方法B: L−セリン(OBn)メチルエステル(2.6g、12.44mm ol)およびN−Boc−アミノアセトアルデヒド(39A)(2.07g、1 3mmol)を乾燥CH3OH(35ml)中に溶解し、パール(parr)瓶 内に置いた。この溶液に、無水NaOAc(1.77g、13mmol)および Pd/C(10%、0.6g)をアルゴン大気下で加えた。反応混合物を3ps iの水素で2時間水素化した。触媒をろ過し、メタノール(20ml)で洗浄し 、ろ液を集めて乾燥するまで蒸発させた。残留物は、CH2Cl2(150ml) および飽和NaHCO3(100ml)で分配し、CH2Cl2で抽出した。有機 抽出物を水(100ml)および食塩水で洗浄し、乾燥するまで乾燥させ蒸発さ せた。残留物は、フラッシュカラムクロマトグラフィーで、溶離剤としてCH2 CL2/アセトンを用いて精製した。純粋なフラクションを集め、乾燥するまで 蒸発させると、泡状の生成物(3.9g、89%)が得られた。 C. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセ チル]−L−セリン(OBn)メチルエステル(39C) 基質39B(7.0g、20mmol)およびN−1−カルボキシメチルチミ ン(3、3.68g、20mmol)を乾燥DMF/CH2Cl2(1:1;20 0ml)に溶解し、アルゴン大気下、氷浴中で0°Cに冷却した。この***液に 、DhbtOH(3.62g、20mmol)、次いでEDC(4.20g、2 2mmol)を加えた。反応混合物は、アルゴン下、室温で一晩攪拌し、乾燥す るまで蒸発させた。残留物をCH2Cl2(200ml)および水(100ml) の混合物中に溶解し、CH2Cl2で抽出した。有機抽出物は、5%NaHCO3 (100ml)、水(100ml)および食塩水(100ml)で洗浄した。C H2Cl2層を無水Na2SO4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させた。残留物は 、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーで、溶離剤としてCH2C l2/M eOHを用いて、精製した。純粋なフラクションを集め、蒸発させると、泡状の 生成物(9g、87%)が得られた。 D. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセ チル]−L−セリン(OBn)(39) 基質39C(0.52g、1mmol)をTHF(10ml)に溶解し、氷浴 中で0°Cに冷却した。この***液を攪拌しながら、これに、NaOH(1N、 5ml、5mmol)を全て一時に加えた。反応混合物は、0°Cで1時間攪拌 し、乾燥するまで蒸発させた。残留物を水(10ml)に溶解し、固体クエン酸 で、pHを3−4に調整した。水溶液をEtOAc(3x30ml)で抽出した 。有機抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥するまで乾燥し蒸発させると、泡が得られ た。残留物は、固体のNaOH上で乾燥させ、HNMRでチェックした。収率4 0%(0.25g)。 実施例40 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(2,2,2−トリクロロ−1, 1−ジメチル−1−エチルオキシカルボニル)−L−セリン[(α−メトキシ− α−トリフルオロメチル−α−フェニル)−O−アセテート)メチルエステル( 40) A. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−L−セリン(OH)メチルエ ステル(40a) 基質39b(0.7g,2mmol)をメタノール(200ml)中に溶解し 、Pd/C(10%、0.2g)で処理した。反応混合物を12時間50psi の H2で水素化した。触媒をろ過し、MeOH(20ml)で洗浄した。ろ液を集 め、乾燥するまで蒸発させた。残留物をシリカゲルのフラッシュカラムクロマト グラフィーで、溶離剤としてCH2Cl2/MeOHを用いて精製した。純粋なフ ラクションを集めて、蒸発させると、泡状の0.9g(95%)の生成物が得ら れた。 B. N−(2−Boc−アミノエチル)−N−(2,2,2−トリクロロ− 1,1−ジメチル−1−エチルオキシカルボニル)−L−セリン(OH)メチル エステル(40b) 基質40a(2.62g、10mmol)をエーテル(30ml)に溶解し、 2N−NaHCO3溶液(20ml)と混合した。この溶液を攪拌し、これに1 ,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルクロロホルメート(2.39g 、10mmol)/エーテル(20ml)を室温でゆっくり15分間かけて加え た。TecBocClを加えた後、反応物を12時間攪拌し、乾燥するまで濃縮 した。残留物を水(50ml)に懸濁し、CH2Cl2(2x75ml)で抽出し た。有機抽出物を水(50ml)および食塩水(50ml)で洗浄した。CH2 Cl2層を無水Na2SO4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させた。残留物をシ リカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって、溶離剤としてCH2 Cl2/アセトンを用いて精製した。純粋なフラクションを集めて蒸発させると 、3.9g(85%)の油脂状生成物が得られた。 C. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(2,2,2−トリクロ ロ−1,1−ジメチル−1−エチルオキシカルボニル)−L−セリン[(α−メ トキシ−α−トリフルオロメチル−α−フェニル)−O−アセテート]メチルエ ステル(40) 基質40b(0.3g、0.65mmol)を乾燥CH2Cl2(30ml)に 溶解し、アルゴン下で0°Cに冷却した。この***液を攪拌し、これに乾燥ピリ ジン(1ml)、次いでα−メトキシ−α−トリフルオロメチル−α−フェニル アセチルクロリド(0.18g、0.7mmol)を加えた。酸クロリドを加え た後、反応物を12時間攪拌した。反応混合物をCH2Cl2(75ml)で希釈 し、5%NaHCO3(100ml)、水(50ml)および食塩水(50ml )で洗浄した。CH2Cl2層を無水Na2SO4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発 させた。残留物は、シリカゲルカラムに負荷し、CH2Cl2を用いて溶出した。 過剰のモーゼル酸(Moser’s acid)は、最初にCH2Cl2で溶出し た。次いでカラムをCH2Cl2/アセトン(8:2)で溶出すると、生成物が得 られた。生成物は、キラル純度について19Fでチェックした。19Fは、20°C では、アミド結合の回転異性体の二つのピークを示した。しかし、二つのピーク は、80°Cでは単一のピークになった。ラセミ化がなくなることが分かった。 実施例41 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(2,2,2−トリクロロ−1, 1−ジメチル−1−エチルオキシカルボニル)−L−セリン[(α−メトキシ− α−トリフルオロメチル−α−フェニル)−O−アセテート]メチルエステル( 41) A. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−D−セリン(O−ベンジル) メチルエステル(41a) 表題化合物は、L−異性体39bの製造について記載した実施例39の方法B に従って、製造した。用いた反応物:Boc−アミノアセトアルデヒト(8.2 7g、52mmol)、D−セリン(OBn)メチルエステル(11.0g、5 2.63mmol)、NaOAc(7.07g、52mmol)、Pd/C(2 g)および乾燥MeOH(100ml)。粗生成物は、フラッシュクロマトグラ フィーで、溶離剤としてCH2Cl2/酢酸エチルを用いて、精製した。収率12 g(66%)。 B. N−(2−Boc−アミノエチル)−D−セリンメチルエステル(41 b) 表題化合物は、製造例YのL−異性体40aの調製について記載した方法に従 って、製造した。用いた反応物は:基質41a(0.71g,2mmol)、P d/C(10%、0.2g)および乾燥MeOH(20ml)であった。粗生成 物は、フラッシュクロマトグラフィーで、溶離剤としてCH2Cl2/MeOHを 用いて精製した。収率0.9g(95%)。 C. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(2,2,2−トリクロ ロ−1,1−ジメチル−1−エチルオキシカルボニル)−L−セリン(OH)メ チルエステル(41d) 表題化合物は、L−異性体40bについて記載した方法に従って、製造される 。用いた反応物は:基質41b(0.5g、1.91mmol)、1,1−ジメ チル−2,2,2−トリクロロエチルクロロホルメート(0.72g、3mmo l)、1N−NaHCO3(5ml、5mmol)およびエーテル(10ml) :である。組成生物は、フラッシュクロマトグラフィーによって、溶離剤として CH2Cl2/アセトンを用いて精製した。収率0.5g(56%) D. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(2,2,2−トリクロ ロ−1,1−ジメチル−1−エチルオキシカルボニル)−L−セリン[(α−メ トキシ−α−トリフルオロメチル−α−フェニル)−O−アセテート]メチルエ ステル(41b) 基質41c15(0.3g、0.65mmol)を乾燥CH2Cl2(30ml )に溶解し、アルゴン下で0°Cに冷却した。この***液を攪拌し、これに乾燥 ピリジン(1ml)、次にα−メトキシ−α−トリフルオロメチル−α−フェニ ル酢酸クロリド(0.18g、0.7mmol)を加えた。酸クロリドを加えた 後、12時間攪拌しながら反応させた。反応混合物をCH2Cl2で希釈し、5% NaHCO3(100ml)、水(50ml)および食塩水(50ml)で洗浄 した。CH2Cl2層を無水Na2SO4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させた。 残留物は、CH2Cl2を用い、シリカゲルカラムに負荷した。過剰のモーゼル酸 は、最初にCH2Cl2で溶出した。次いで、カラムをCH2Cl2/アセトン(8 :2)で溶出すると、生成物が得られた。生成物は、キラル純度について19Fに よってチェックした。19Fは、20°Cでは、アミド結合の回転異性体により二 つのピークを示した。しかし、二つのピークは、80°Cでは単一のピークにな った。ラセミ化が無くなったことが分かった。L−異性体(40)およびD−異 性体(41d)を混合し、19F NMRでチェックした。混合物は、20°Cで 三重線(ppm)−70.772、−70.856および−70.947)を示 したが、80°Cでは、三重線は、二重線(ppm、−70.679および−7 0.758)になった。このことは、20°Cでは、DL混合物に加えて回転異 性体が存在することについて説明している。他方、80°Cでは、DL異性体の みとして存在する。 E. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセ チル]−D−セリン(OBn)メチルエステル(41e) 表題化合物は、L−異性体39cの製造について記載した方法に従って、製造 した。用いた反応物は:基質41a(10.3g、29.3mmol)、チミン −1−イル酢酸(6.07g、33mmol)、DhbtOH(5.4g、33 mmol)、EDC(6.3g、33mmol)、乾燥CH2Cl2(150ml )および乾燥DMF(50ml):である。粗生成物は、フラッシュクロマトグ ラフィーによって、溶離剤としてCH2Cl2/アセトンを用いて精製した。収率 13.2g(87%)。 実施例42 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセチル]− L(またはD)−セリンメチルエステル(42) 化合物39(0.5g)をエタノールに溶解し、Pd/C(50mg)を加え る。混合物をパール(Parr)の水素化装置上で24時間振とうする。反応混 合物をろ過し濃縮する。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製す ると、表題化合物が得られる。 実施例43 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセチル]− L(またはD)−セリンメチルエステル(43) 実施例37に記載の方法を用いて、化合物42を表題化合物に転化した。 実施例44 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(1−チミニル)アセチル]− L−セリンメチルエステル(44) 実施例38に記載の方法を用いて、化合物43を表題化合物に転化した。 実施例45 N−メチルPNAモノマー、一般的合成方法およびオリゴマー化 1. 方法A A. N−メチル−1−アミノ−2,3−プロパンジオール(45A) メチルアミン(172mlの40%溶液/水、2mol)を0°Cに冷却し、 次に、温度を10°Cまたはそれより低く保つ速度で、2,3−エポキシ−1− プロパノール(25g、0.34mol)を加えた。混合物は、0°Cで3時間 攪拌した。過剰のメチルアミンおよび水を真空蒸発させ、103−110°C、 0.5mmHgで蒸留することによって生成物を精製すると、25.6g(76 %)の表題化合物が得られた。 B. N−Boc−N−メチル−1−アミノ−2,3−プロパンジオール(4 5B) N−メチル−1−アミノ−2,3−プロパンジオール(21g、0.2mol )/水(340ml)の溶液を0°Cに保ち、これにBoc無水物(52.3g ,0.24mol)を加えた。混合物は、室温で平衡にした。pHは、4N−N aOHで10.5に調整し維持した。NaOH(2当量)を加え、反応混合物は 窒素大気下で一晩室温に保った。反応混合物を0°Cに冷却し、pHを4N−H Clで2.5に調整する。酸性混合物を酢酸エチル(6x100ml)で抽出す る。酢酸エチル抽出物を集め、半飽和のKHSO4(3x150ml)および飽 和食塩水(1x150ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、乾燥するまで蒸 発させた。表題化合物を、油脂として単離した(0.5mmHgでのbp110 −112°C)。表題化合物の収率は31.3g(81%)であった。 C. N−Boc−N−メチル−2−アミノ−アセトアルデヒド(45C) N−Boc−N−メチル−1−アミノ−2,3−プロパンジオール(20g、 0.097mol)/水(100ml)の溶液に、KIO4(24.68g、0 .108mol)を加えた。反応混合物は、窒素大気下で2.5時間攪拌し、次 いでろ過した。ろ液をクロロホルム(5x50ml)で抽出した。得られたクロ ロ ホルム抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過し、乾燥するまで蒸発させた。表題 化合物13.26gが透明な油脂(0.5mmHgでbp76−80°C)とし て単離された。 D. N−[(N−Boc−N−メチル)−2−アミノエチル]グリシンエチ ルエステル(45D) グリシンエチルエステル塩酸塩(0.58mol)を無水エタノール(100 ml)に溶解し、0°Cで、無水エタノール(130ml)中に溶解したN−B oc−N−メチル−2−アミノ−アセトアルデヒド(10g、0.058mol )およびNaOAc(9.32g、0.114mol)の溶液に、滴下で加えた 。この溶液は、Pd/C(1.65g)および水素(1当量)を用いて、一晩水 素化した。反応混合物をろ過し、水(80ml)を加えた。pHを2N−NaO Hで8に調整し、ジクロロメタン(5x60ml)で抽出した。有機層をMgS O4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させた。残留物をkugelrohr蒸留 (100°C、0.5mmHg)で精製すると、透明油脂状の10.6g(74 .3%)の表題化合物が得られた。 E. モノマー(A、C、G、T)の一般的合成法および脱保護法 アセチルリンカーを通して連結した4つの天然塩基を含むモノマーは、N−B oc−N−メチル−1−アミノエチルグリシンエチルエステル(X)を用いて合 成した。N−Boc−N−メチル−1−アミノエチルグリシンエチルエステル( X)1.82g、7mmol)/乾燥DMF(30ml)の溶液に、DHBT− OH(1.26g、7.7mmol)および塩基のカルボキシメチル誘導体を加 えた。ジクロロメタン(30ml)を加え、溶液を0°Cに冷却した。DCC( 1.73g、0.84mmol、1.2当量)を加え、混合物を1時間攪拌した 。反応混合物を室温にまで暖め、3時間攪拌し、次いでろ過した。 保護されたAモノマー、N−[(N−Boc−N−メチル)−2−アミノエチ ル]−N−[(9−アデニニル)アセチル]グリシンエチルエステルは、上記の 方法を用いて合成した。反応混合物を蒸発させ、ジクロロメタン(300ml) に再溶解し、半飽和の水性NaHSO3(3x100ml)、半飽和の水性KH SO4(2x100ml)および飽和食塩水(1x100ml)で洗浄した。有 機層 をMgSO4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させた。無水エタノール(60m l)および水(30ml)を残留物に加え、混合物を一晩攪拌した。得られた沈 殿をろ過し、乾燥すると、保護されたAモノマーが得られた。 保護されたAモノマーをTHF中に溶解し、0°Cに冷却した、LiOH(2 5ml)を加え、反応混合物を30分間攪拌した。pHをHCl(2N)で1に 調整した。得られた沈殿物をろ過し、乾燥させると、N−[(N−Boc−N− メチル)−2−アミノエチル]−N−[(9−アデニニル)アセチル]−グリシ ンが得られた。 保護されたCモノマー、N−[(N−Boc−N−メチル)−2−アミノエチ ル]−N−[(1−シトシニル)アセチル]グリシンエチルエステルは、上記の 方法を用いて合成した。反応混合物は、乾燥するまで蒸発させた。エーテル(5 0ml)を残留物に加え、混合物を2時間攪拌し、ろ過した。これを二回繰り返 し、次いで半飽和の水性NaHCO3を加え、ろ過し、乾燥させた。得られた残 留物を沸騰ジオキサン(60ml)中に溶解し、水(60ml)で沈殿させ、ろ 過し、乾燥させた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー、メタノール/ジクロ ロメタン(5/95)を用いて、沈殿物を精製すると、保護されたCモノマーが 得られた。 保護されたCモノマーをTHF中に溶解し、0°Cに冷却した。LiOH(6 0ml)を加え、反応混合物を30分間攪拌した。pHをHCl(2N)で2に 調整した。混合物をジクロロメタンで抽出し、有機層をMgSO4上で乾燥させ 、蒸発させると、0.72g(27%)のN−[(N−Boc−N−メチル)− 2−アミノエチル]−N−[(1−シトシニル)アセチル]グリシン(mp18 1一184°C)が得られた。 保護されたGモノマー、N−[(N−Boc−N−メチル)−2−アミノエチ ル]−N−[(9−グアニニル)アセチル]グリシンエチルエステルは、上記の 方法を用いて合成した。反応混合物を蒸発させ、ジクロロメタン(80ml)に 再溶解し、半飽和の水性KHSO4(3x40ml)で洗浄し、MgSO4上で乾 燥させ、乾燥するまで蒸発させた。沈殿を酢酸エチル中で再結晶化すると、保護 されたGモノマーが得られた。 保護されたGモノマーをメタノール(40ml)中に溶解し、NaOH(40 ml、2N)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌し、次いで0°Cに冷却した 。HCl(2N)でpHを2に調整した。得られた沈殿をろ過し、乾燥させ、無 水エタノールから再結晶させると、1.27g(43%)のN−[(N−Boc −N−メチル)−2−アミノエチル]−N−[(9−グアニニル)アセチル]グ リシン(mp189−192°C)が得られた。 保護されたTモノマー、N−[(N−Boc−N−メチル)−2−アミノエチ ル]−N−[(1−チミニル)アセチル]グリシンエチルエステルは、上記の方 法に従って、合成した。ジクロロメタン(60ml)を反応混合物に加え、得ら れた混合物を、半飽和のNaHCO3(3x30ml)、半飽和の水性KHSO4 (2x30ml)および飽和食塩水(1x30ml)で洗浄した。有機層をMg SO4上で乾燥させ、蒸発させた。残留物をジクロロメタンに再溶解し、0°C に冷却し、激しく攪拌しながら石油エーテルをゆっくり加えることによって沈殿 させた。混合物をろ過すると、白色固体の保護されたTモノマーが得られた。 保護されたTモノマーをメタノール(45ml)中に溶解し、0°Cに冷却し た。NaOH(45ml、2N)を加え、混合物を室温で2時間攪拌した。HC l(2N)でpHを2に調整し、有機層を酢酸エチルで抽出した。有機層をMg SO4上で乾燥させ、乾燥するまで蒸発させると、1.45g(52%)のN− [(N−Boc−N−メチル)−2−アミノエチル]−N−[(1−チミニル) アセチル]−グリシン(mp114−118°C)が得られた。 F. オリゴマー化の一般的方法 製造したモノマーが、MBHA樹脂上での固層ペプチド合成法によって、オリ ゴマー化するために、用いられた。 上記の方法を用い、以下のオリゴマーを製造した。 式中、*はモノマーの2−アミノエチル部分上にN−メチル基を持つ機能性モ ノマーを表す。 2. 方法B A. N−Bocサルコシルグリシンメチルエステル Boc−サルコシン(9.0g、0.048mol)/CH2Cl2(70ml )の懸濁液に、−20°Cで、イソブチルクロロホルメート(7.1g、0.0 52mol)およびN−メチルモルホリン(4.8g、0.047mol)を加 えた。2分後、グリシンメチルエステル、塩酸(7.19g、0.057mol )およびN−メチルモルホリン(5.76g、0.057mol)/CH2Cl2 (60ml)を加えた。反応物は、−10°Cで1時間攪拌し、室温に暖めた。 4時間後、室温で、反応物をろ過し、飽和NaHCO3(100ml)、1N− NaHCO3(100ml)、1N−KHSO4(2x100ml)、水(100 ml)および食塩水(70ml)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ蒸 発させた。Boc−サルコシル−グリシンメチルエステルの収率は、89%であ った。 B. N−[(N−Boc)(N−メチル)(1−チオカルボニル)−2−ア ミノエチル]−グリシンメチルエステル N−Boc−サルコシルグリシンメチルエステル(10.0g、0.041m ol)およびLawessons試薬(9.87g、0.024mol)/トル エン(90ml)の懸濁液を、80°Cに1時間加熱し、次いで、乾燥するまで 蒸発させた。生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/M eOH95:5)で精製すると、63%の表題化合物が得られた。 C. N−[(N−Boc)(N−メチル)−2−アミノエチル]−グリシン メチルエステル N−[(N−Boc)(N−メチル)(1−チオカルボニル)−2−アミノエ チル]−グリシンメチルエステル(2.67g、0.0097mol)およびN iCl2・6H2O(18.39g、0.077mol)/THF:MeOH1 : 1の懸濁液に、−20°Cで、NaBH4(8.78g、0.23mol)をゆ っくりと、温度が0°Cを越えないように、加える。NaBH4を加えた後、反 応物を室温に戻す。反応混合物を数回セライトを通してろ過し、乾燥するまで蒸 発させる。生成物は、シリカゲルのカラムクロマトグラフィーで溶離剤としてC H2Cl2/MeOH90:10を用いて単離した。表題化合物の収率は60%で あった。 D. N−[(N−Boc)(N−メチル)−2−アミノエチル]−N−[( 1−チミニル)アセチル]グリシンメチルエステル N−[(N−Boc)(N−メチル)−2−アミノエチル]−グリシンメチル エステル(0.9g、0.0037mol)およびDHBT−OH(0.65g 、0.004mol)/CH2Cl2(10ml)の懸濁液に、DMF(6ml) に溶解したN−1−カルボキシメチル−チミン(0.74g、0.04mol) を加えた。溶液を氷浴中で冷却し、DCC(0.905g、0.049mol) を加えた。反応混合物を1時間攪拌し、氷浴を取り除いた。反応混合物を室温に 16時間置いた。反応混合物をろ過し、1N−KHSO4(15ml)で2回、 NaHCO3(15ml)で3回、食塩水(10ml)および水(10ml)で 洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。生成物は、シリカゲルのカラムクロマトグラ フィー、CH2Cl2/MeOH95:5で溶出して精製した。表題化合物の収率 は、55%であった。 E. N−[(N−Boc)(N−メチル)−2−アミノエチル]−N−[( 1−チミニル)アセチル]グリシン N−[(N−Boc−)(N−メチル)−2−アミノエチル]−N−[(1− チミニル)アセチル]グリシンメチルエステルは、MeOH/H2O1:1中の 1N−NaOHに溶解して2時間置いた。2N−HClでpHを2に調整し、酢 酸エチル(50ml)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、乾燥するまで 蒸発させた。表題化合物の収率は77%であった。 F.N−メチルモノマーのオリゴマー化 MBHA樹脂は、CH2Cl2/DMF1:1中のN−Boc N’−2−クロ ロ−Z−リシンおよびDICに24時間浸し、負荷を0.1mmol/mgに調 整した。N−メチル誘導体を含むモノマーのカップリングは、PNAモノマーの 固体支持体へのカップリングに関する一般的方法に従う(実施例26参照のこと )。N−メチル化モノマーに続くモノマーのカップリングは、この方法に従う: 3当量のモノマーおよび3当量のPyBorPを、CH2Cl2/DMF中に溶解 し、固体層に加えた。ジイソプロピルエチルアミン(9当量)を加えた。反応混 合物は24時間置いた。反応混合物をDMFで2回、数秒間、DMFで1回、2 分間洗浄した。次いで、それをCH2Cl2で4回洗浄した。これを4回繰り返し 、次いで、PNAオリゴマー化のための標準的方法を再び行った。 実施例46 機能化PNAモノマーの製造のためのその他の合成経路 A. (S)−3−アミノ−2−オキセタノン p−トルエンスルホネート( 46A) Bocセリンを、Ph3P、DEAE、およびTFA次いでTsOHで処理す ると、表題化合物が得られた。 B. [(2−N−トシル)−3−N−Boc]プロピオン酸(46B) 化合物46AをBoc2NHで処理すると、表題化合物が得られた。 C. エチル(2−N−フタロイル)−(3−N−Boc)−2,3−ジアミ ノ−プロピオネート(46C) 化合物4Bをエトキシカルボニルフタルイミド次いでエタノール、DCCおよ びHOBTで処理すると、表題化合物が得られた。 D. エチル−(2−N−フタロイル)−2,3−ジアミノプロピオネート( 46D)、エチル−(3−N−Boc)−2,3−ジアミノプロピオネート(4 6E) 化合物46Cは、TFA/ジクロロメタンで処理することによってC−3Bo c基を脱保護してアミノ基にすると、化合物46Dが得られ、また、ヒドラジン で処理することによってC−2アミノ基を脱保護すると、46Eが得られる。 化合物、エチル−(2−N−フタロイル)−2,3−ジアミノプロピオネート およびエチル−(3−N−Boc)−2,3−ジアミノプロピオネートは、実施 例30−38に記載の方法に従って、機能化PNA主鎖の合成に直接用いられる 。 実施例47 アミノエチルグリシン−PNAオリゴマー内へのビオチンの取り込み:H−TT C(ビオチン)−TT−Lys−NH2(配列番号:39) 保護されたアミノエチルグリシン−PNAオリゴマーは、おおよそ0.10m mol/g置換のBoc−Lys(ClZ)修飾MBHA樹脂上で組み立てられ る。合成は、前もってジクロロメタンで膨潤させた100mg(乾燥重量)のt −Boc−Lys(ClZ)−MBHA樹脂上で開始される。アミノエチルグリ シン−PNA−オリゴマーは、実施例26に記載の方法に従って、合成する。段 階(3)では、実施例10から17からのaeg−シトシンモノマーを、Spr oat B.S.らの方法(Nucleic Acids Research, 1989,17,3373−3386)に従ってさらに修飾して、N−4(5− トリフルオロアセチルアミノペンチル)で保護した連結部を含むようにした。S proatの方法は、脱保護されたN−4環外アミノ基、保護されたアミノエチ ルグリシンのアミノ基およびカルボキシル基を持つ、アミノエチルグリシンシト シンモノマーを単純に用いることによって、PNAモノマーで用いられるように 修飾した。アミノエチルグリシン−PNAは、実施例28記載の方法に従って、 樹脂から切断された。収率:5.8mg(純度90%)、RP−HPLC(μB ondapak C18)によって精製した。MS(FAB+)m/z:(実測 値/計算値)2703/2701。 実施例48 PNAのN末端へのビオチンの結合 N−末端をBocでブロックしたPNAを含む樹脂は、典型的には0.1−1 0ミリモルのPNAを提供するように計り分ける。この重量の樹脂を、1:1( v:v)のジクロロメタン:ジクロロホルムアミド溶液中に懸濁(5ml/樹脂 100mg)し、所望の期間、膨潤させた。次いで、溶媒をろ過によって取り除 き、樹脂をトリフルオロ酢酸に再懸濁(3ml/樹脂100mg)し、2分間振 とうする。トリフルオロ酢酸をろ過によって取り除き、これを一回繰り返す。 得られた樹脂は、ピリジンに再懸濁(1ml/樹脂10μmol)し、ピリジン を取り除くために真空ろ過する。これを繰り返す。この洗浄段階を二回繰り返す 。樹脂を1:1(v:v)のピリジン:ジメチルホルムアミド中に懸濁し、この 懸濁液にビオチン(2−10モル当量)、TBTU(1.9−9.9モル当量) およびジ−イソプロピルエチルアミン(5−20モル当量)を加え、その結果、 PNAモノマーの最終濃度は0.2Mになる。懸濁液を15−60分間振とうし 、用いたカップリング溶液をろ過により取り除く。次いで、樹脂を1:1(v: v)のジクロロメタン:ジメチルホルムアミド溶液(5ml/樹脂100mg) で三回洗浄すると、N−末端にビオチンを結合したPNAが得られた。このPN Aは、実施例28に記載した方法に従って、樹脂から切断することができる。B ocGoy−GCAT−CO−メリフィールド樹脂から出発すると、ビオチン− Gly−GCAT−COOHが得られ、BocGly−GCAT−Lys−CO −メリフィールド樹脂から出発すると、ビオチン−Gly−GCAT−COOH が得られる。 実施例49 PNAのN末端へのプテロイン酸の結合 N−Boc−O−ベンジル−Blu−でブロックしたPNAを含む樹脂は、典 型的には0.1−1.0ミリモルのPNAを提供するように計り分けられる。こ の重量の樹脂を、1:1(v:v)のジクロロメタン:ジメチルホルムアミド溶 液(5ml/樹脂100mg)中に懸濁し、所望の期間膨潤させる。次いで、溶 媒をろ過によって取り除き、樹脂をトリフルオロ酢酸に再懸濁(1ml/樹脂1 00mg)し、2分間振とうする。トリフルオロ酢酸をろ過によって取り除き、 これを一回繰り返す。得られた樹脂は、ピリジン溶液に再懸濁(1ml/樹脂1 g)し、ピリジンを取り除くために真空ろ過する。これを繰り返す。1:1(v :v)のジクロロメタン:ジメチルホルムアミド溶液(5ml/樹脂1g)を用 いて再懸濁しろ過する(「洗浄」と言う)。この洗浄段階を二回繰り返す。樹脂 を1:1(V:V)のピリジン:ジメチルホルムアミドに懸濁し、この懸濁液に N−Bocプテロイン酸(プテロイン酸、Aldrich Chem Co.か ら製造、2−10モル当量)、TBTU(1.9−9.9モル当量)およびジ− イソプロピルエチルアミン(5−20モル等量)を加え、その結果、PNAモノ マーの最終濃度は0.2Mになる。懸濁液を15−60分間振とうし、用いたカ ップリング溶液をろ過により取り除く。次いで、樹脂を1:1(v:v)のジク ロロメタン:ジメチルホルムアミド溶液(5ml/樹脂100mg)で三回洗浄 すると、N末端に葉酸を結合したPNAが得られる。このPNAは、実施例28 に記載した方法に従って、樹脂から切断することができる。N−Box−O−ベ ンジル−Glu−GCAT−CO−メリフィールド樹脂から出発するとBoc− 葉酸−GCAT−COOHが得られ、N−Boc−O−ベンジル−Glu−GC AT−Lys−CO−メリフィールド樹脂から出発するとN−Boc−葉酸−G CAT−COOHが得られる。 実施例50 PNAまたはPNA誘導体の遊離COOHへのカップリング CH3CONH−GCAT−COOHのような一つの遊離COOHを持つPN AまたはPNA誘導体をテトラヒドロフラン:水中に溶解し、PNA中0.1M の溶液を提供し、これに1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカル ボジイミド塩酸塩[EDCI]およびローダミン123水和物を加えると、ED CIおよびローダミン共0.1−1.0Mの溶液が得られる。溶液を0.1−2 時間攪拌し、次いで固体になるまで蒸発させ、実施例29に記載の方法に従って 、分離用HPLCによって精製する。 この方法によって、以下の化合物を製造することができる。 ローダミン=Rhod 実施例51 6−S−トリチルチオヘキシルブロミド(51)、6−S−トリチルチオヘキサ ン酸(51A)、6−S−トリチルチオヘキシルアミン(51B)、6−S−ト リチルチオヘキシルメルカプタン(51C) トリフェニルメタンチオール(Fluka;69g、250mmol)/95 %エタノール(EtOH)(500ml)溶液に、75mlの水に溶解した11 gの水酸化ナトリウム(275mmol)を加えた。アルゴン大気下で約15分 間攪拌した後、漏斗を用いて、100mlの95%EtOHに溶解した1,6− ジブロモヘキサン(91.5g、375mmol、58ml)を、激しく攪拌し ながら、1時間以上かけて滴加で加えた。約15分間攪拌の後、茶白色固体が反 応混合物から分離する。さらに4時間攪拌の後、反応混合物をろ過した。ろ液を 高真空下で蒸発させ、油脂状残留物をろ過残留物と共に集め、500mlのCH2 Cl2中に溶解し、再びろ過した。ろ過液は、水(200ml)で一回、飽和N aCL溶液で一回洗浄した。CH2Cl2層をMgSO4上で乾燥させた後、20 0ml容量に濃縮した。約200mlのヘキサンを加え、溶液を冷凍庫に置いた 。3つの固まりのクリーム状白色生成物を単離すると、81gの6−S−トリチ ルチオヘキシルブロミド(51)、mp91−92°Cが得られた。 生成物の部分は、それぞれ独立的に、シアン化ナトリウムで処理して次いで加 水分解すると、関連する酸、6−S−トリチルチオヘキサン酸(化合物51A) が得られ、アジ化リチウムと共にトリフェニルホスフィンによって還元すると、 関連するアミン、6−S−トリチルチオヘキシルアミン(51B)が得られ、硫 化水素ナトリウムでは、関連するチオール、6−S−トリチルチオヘキシルメル カプタン(化合物51C)が得られる。 実施例52 N−[(N−BOc)(1−(6−S−トリチルヘキシルオキシメチル))2− アミノエチル]−N−[(1−チミニル)アセチル]グリシンエチルエステル( 52A)およびN−[(N−Boc)(2−(6−S−トリチルヘキシルオキシ メチル))2−アミノエチル]−N−[(1−チミニル)アセチル]グリシンエ チルエステル(52B) 化合物35または36の遊離カルボキシル基は、標準的方法(例えば、Gre eneおよびwuts、「有機合成での保護基」”Protective Gr oups in Organic Synthesis”、第二版、John Wiley & Sons、New York、1991を参照のこと)に従っ て、エチルエステルとして保護される。得られたエチルアミノエチルグリシネー トを、DMFおよび水素化ナトリウム存在下、S−トリチル−6−メルカプトヘ キシルブロミドでアルキル化すると、表題化合物が得られた。 実施例53 N[((N−Boc−)(1−{(6−チオ)ヘキシルオキシメチル})2−ア ミノエチル]−N−[(1−チミニル)アセチル]ダリシンエチルエステル(化 合物53A)およびN−[((N−Boc−)(2−{(6−チオ)ヘキシルオ キシメチル})2−アミノエチル]−N−[(1−チミニル)アセチル]グリシ ンエチルエステル(化合物53B) 化合物52Aまたは52B(0.19mmol)を4mlのクロロホルムに溶 解する。硝酸銀(8mM)/EtOH(12ml)を加え、反応混合物を45分 間攪拌する。ジチオスレイトール(0.35M)/クロロホルム(3ml)を加 え、反応物を一晩攪拌する。白色沈殿をろ過除去し、溶媒を真空下で除去した。 残留物をジクロロメタンに溶解し、飽和NaHCO3および飽和NaClで一度 抽出し、MgSO4上で乾燥させる。溶媒を真空下で除去する。生成物をシリカ ゲルかラムまたはHPLCによって精製する。生成物は、1H、13Cおよび13C −APT NMRおよびマススペクトルによって分析する。 実施例54 プリンの2位および8位へのチオールリンカーの連結 a. 2−フルオロヒポキサンチンは、実施例18に記載の方法に従って、エ チルブロモアセテートで処理すると、9−カルボキシメチル−2−フルオロヒポ キサンチンエチルエステルが得られ、さらに、実施例20および21記載の方法 に従って、N−(N−Boc−2−アミノエチル)グリシンエチルエステルと反 応させると、N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(2−フルオロヒ ポキサンチン−9−イル)−アセチル]グリシンが得られる。N−(N−Boc −2−アミノエチル)−N−[(2−フルオロヒポキサンチン)アセチル]グリ シンは、Harrisらの方法(J.Am.Chem.Soc.,1991,1 13,4328)に従って、6−S−トリチルチオヘキシルアミンと反応させる 。得られたプリンC−2チオールリンカー、PNAモノマーは、PNAオリゴマ ーに取り入れられる。 b. 8−ブロモアデニンは、実施例18記載の方法に従って、エチルブロモ アセテートで処理すると、9−カルボキシメチル−8−ブロモアデニンエチルエ ステルが得られる。9−カルボキシメチル−8−ブロモアデニンエチルエステル は、実施例19記載の方法に従って処理し、N−6の環外アミノ基上にCbz保 護基を付ける。得られたN−6−Cbz−9−カルボキシメチルアテニンエチル エステルは、さらに実施例20および21に記載の方法に従って、N−(N−B oc−2−アミノエチル)グリシンエチルエステルで処理すると、N−(N−B oc−2−アミノエチル)−N−[({N−6−Cbz−8−ブロモ}−9−ア デニル)−アセチル]ダリシンエチルエステルが得られる。N−(N−Boc− 2−アミノエチル)−N−[({N−6−Cbz−8−ブロモ}−9−アデニル ) アセチル]グリシンエチルエステルは、さらにHarrisらの方法(J.Am .Chem.Soc.,1991,113,4328)に従って、6−S−トリ チルチオヘキシルアミンと反応させる。得られたプリンC−8チオールリンカー 、PNAモノマーは、PNAオリゴマーに取り入れられる。 実施例55 プリンの6位へのアミノリンカーの連結 a. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−{[(N−2−トリフル オロアセチル)N−6−トリフルオロアセチルアミノヘキシルアミノ−9−グア ニニル]アセチル}グリシン(55A) グアニンをピリジンに溶解し、無水トリフルオロ酢酸で処理する。結果として 生ずる2(トリフルオロアセトアミド)−6−O−ピリリル−グアニン中間体を さらにペンタフルオロフェノールと反応させると、6−ペンタフルオロフェニル オキシ−2−トリフルオロアセトアミドグアニンが得られる。同様の反応スキー ムが、以前に、Gaoら、J.Org.Chem.,1992,57,6954 によって2’−デオキシグアノシンに関して記載されている。 さらに、2−(保護)機能化、6−保護核塩基は、実施例18記載の方法に従 って、2−ブロモエチルアセテートと反応させると、9位が保護されたアセチル テザーが得られる。化合物をN−6−トリフルオロアセチル−ヘキサン−1,6 −ジアミンで処理すると、結果として二官能結合基[NH(CH26NHCOC F3]でO−C65の置換が起こる。この一方を保護されたジアミンリンカーは 、Agrawalら、Tetrahedron Lett.,1990,31, 1543に記載されている。保護された連結基を連結させた後、結果として得ら れた化合物を実施例22に記載の方法に従って処理すると、表題化合物が得られ る。さらに、保護された結合部を持つ最終化合物は、標準的方法を用いてオリゴ マーに取り入れられる。保護された結合部をさらなる官能基、例えば、フルオレ セインまたはビオチン、で脱保護し機能化する。 b. N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−6−トリフルオ ロアセチル−アミノヘキシルアミノ−9−アデニニル)アセチル]グリシン(5 5B) ヒポキサンチン(6−ヒドロキシプリン)をピリジンに溶解し、ペンタフルオ ロフェノールで処理すると、6−ペンタフルオロフェニルオキシ−プリンが得ら れる。修飾された核塩基は、実施例18に記載の方法に従って、2−ブロモエチ ルアセテートでさらに処理すると、9位が保護されたアセチルテザーが得られる 。化合物をN−6−トリフルオロアセチル−ヘキサン−1,6−ジアミンで処理 すると、結果として二官能結合基[NH(CH26NHCOCF3]でO−C65 の置換が起こる。保護された連結基を連結させた後、得られた機能化アデニン 核塩基を実施例22に記載の方法に従って処理すると、表題化合物が得られる。 さらに、保護された結合部を持つ最終化合物は、標準的方法を用いて、オリゴマ ーに取り入れられる。保護された連結基を脱保護し、さらに官能基、例えばフル オレセインまたはビオチン、で官能化する。 実施例56 ジスルフィド架橋による、チオール含有PNAモノマーへのコレステロールのカ ップリング 化合物53Aまたは53Bは、2,2’−ジチオビス(5−ニトロピリジン) /塩化メチレンで一晩処理する。沈殿した5−ニトロピリジン−2−チオンをろ 過によって取り除き、ろ液を濃縮する。得られた生成物(それぞれ56Cまたは 56D)をチオコレステロール/CH2Cl2で処理し、一晩振とうすると、ジス ルフィド結合を通して連結したコレステロールを持つ化合物(それぞれ56Aま たは56B)が得られる。得られた化合物は、さらにPNA合成に用いられる。 実施例57 トリチル保護基を持つチオールリンカーのジスルフィド連結によって保護された チオールリンカーへの転化 化合物56Cまたは56Dを、プロピルメルカプタン/CH2Cl2で処理し、 一晩撹拌する。得られたジスルフィド化合物(それぞれ57Aおよび57B)は 、CH2−O−(CH26−S−S−CH2−CH2−CH3結合を持ち、さらに修 飾 され、PNAオリゴマーに取り込まれる。結合する前に、ジチオスリトール(D TT)を加えることによって、遊離チオール基が遊離する。 実施例58 塩基不安定チオールリンカーへの転化 化合物56Cまたは56Dを、CBzCL(カルボベンジルオキシクロリド) /トリエチルアミンで処理する。得られた化合物58Aまたは58Bは、保護さ れたチオール基を含み、PNAオリゴマーの合成に用いられる。遊離のチオール 基は、モノマーが、アンモニア次いでDTTで処理することによってPNAオリ ゴマーに取り込まれるために用いられる前または後に、モノマーから再生させる ことができる。 実施例59 PNA−O−ヘキシルチオールリンカーへのコンジュゲート反応 PNA−O−チオールテザーの結合の可能性を例証するために、PNA H2 N−GCA*T−COOH(配列番号:113)を、実施例26記載の方法に従 って、合成する。星印(*)は、実施例58に記載の方法に従って合成した、オ リゴマー内のモノマーのC−1位の2−アミノエチル部に連結した、ジスルフィ ドで保護されたチオールヘキシルオキシメチルリンカーの取り込みを示す。PN Aを、0.1M−AgNO3/TEAAバッファーで処理し、次いでDTT処理 すると、遊離のチオール基が生成する。次いで、チオールPNAは、それぞれハ ロアセトアミドまたはマレイミド基および他方の末端に所望の機能性を持つ、4 種類の化合物と反応させる。以下の化合物が用いられる:(1)リン脂質マレイ ミド、PNAに細胞を標識化するおよび取り引きする性質を提供することができ る:(2)5−ヨード−アセトアミド−O−フェナントロリン、核酸切断試薬で ある;この特殊な結合は、この試薬が第一銅イオンと複合する場合にC’−1位 でのマイナーグローブ攻撃(minor groove attack)を通し て反応するので、切断剤を最適な位置に配置すると言うさらなる利点を提供する ; (3)ピレンマレイミド、インターカレーションによってPNA−PNA、PN A−DNAまたはPNA−RNAの二重らせんを安定化することができる;およ び(4)フルオレセインマレイミド、PNAの取り込みをモニターすることので きる一般的診断用の道具として用いられる。結合は、リン酸バッファー(pH8 .0)内で行われる。反応の完了は、C−18カラムを用い、CH3CN濃度を 毎分1%直線的に上昇させる、HPLC分析によって、モニターする。コンジュ ゲートは、サイズ除外HPLCおよび逆層HPLCによって精製され、それらの (適用できる範囲の)UV−VISスペクトルによって特徴付けられる。フルオ レセインマレイミド、ピリンマレイミドおよびリン脂質マレイミドは、Mole cular Probes(Eugene、Oregon)から購入する。O− フェナントロリン−5−ヨードアセトアミドは、Sigman、Biochem istry,1990,29,9097に記載の方法に従って合成される。 実施例60 N−[(N−Boc)−T−(5−フタロイルペンチルオキシメチル)−2−ア ミノエチル]−N−[(1−チミニル)アセチル]グリシンエチルエステル(5 7)およびN−[(N−Boc)−2−(5−フタロイルペンチルオキシメチル )−2−アミノエチル]−N−[(1−チミニル)アセチル]グリシンエチルエ ステル(57A) 化合物35および36を、それぞれエタノール/DCCで処理すると、エチル エステルが生成し、次いで5−ブロモペンチルフタルイミドで処理すると、表題 化合物が得られる。 実施例61 N−[(N−Boc)−1−(5−フタロイルペンチルオキシメチル)−2−ア ミノエチル]−N−[(9−アデニニル)−アセチル]グリシンエチルエステル (61)およびN−[(N−Boc)−2−(5−フタロイルペンチルオキシメ チル)−2−アミノエチル]−N−[(9−アデニニル)−アセチル]グリシン エチルエステル(61A) 化合物61および61Aは、実施例1から6、35および36に記載の一般的 方法を用いて製造され、さらに実施例60記載の方法に従って処理すると、エチ ルエステル中間体および表題化合物が得られる。 実施例62 N−[(N−Boc)−1−(5−アミノペンチルオキシメチル)−2−アミノ エチル]−N−[(9−アデニニル)−アセチル]グリシンエチルエステル(6 2)およびN−[(N−Boc)−2−(5−アミノペンチルオキシメチル)− 2−アミノエチル]−N−[(9−アデニニル)−アセチル]グリシンエチルエ ステル(62A) 化合物61および61Aは、500mlフラスコ中で、200mlのメタノー ルに溶解する。反応混合物を攪拌しながら、ヒドラジンを加える。混合物を、油 浴中で60−65°Cに加熱し、14時間還流させる。溶媒を真空蒸発させる。 残留物をジクロロメタン(250ml)中に溶解し、同容量のNH4OHで2回 抽出する。有機層を蒸発させると、粗生成物が得られる。NMRを用いて、生成 物の純度をアッセイする。生成物は、さらに精製することなく次の反応に用いら れる。 実施例63 N−[(N−Boc)−1−(5−フタロイルペンチルオキシメチル)−2−ア ミノエチル]−N−[(1−チミニル)−アセチル]ダリシンメチルエステル( 63) 基質42は、実施例60に記載の方法に従って、表題化合物に転化される。 実施例64 N−[(N−Boc)−1−(5−アミノペンチルオキシメチル)−2−アミノ エチル]−N−[(1−チミニル)−アセチル]グリシンメチルエステル(64 ) 基質63は、実施例62に記載の方法に従って、表題化合物に転化される。 実施例65 アミン含有官能基を持つPNAオリゴマーの合成 アミノエチルグリシン主鎖を持つ以下のPNAオリゴマーは、実施例26に記 載の方法に従って、合成される:以下参照。 式中、***または***は、ヒドロキシメチル基を持つ位置にペンチル−N−フタ ルイミド官能基を取り込むように機能化されたPNAモノマーを示している。* は、実施例60および61で合成したように、モノマーの2−アミノエチル部の C−1炭素で、ヒドロキシメチル基に連結したペンチル−N−フタルイミド官能 基を示している。**は、実施例60および61で合成したように、モノマーの2 −アミノエチル部のC−2炭素で、ヒドロキシメチル基に連結したペンチル−N −フタルイミド官能基を示している。***は、実施例63で合成したように、モ ノマーのセリン部分のセリン−Oにおけるフェニル−N−フタルイミド官能基を 示す。PNAオリゴマー、配列番号:63および64は、ウシ乳頭腫ウイルス− 1(BPV−1)のE2領域と相補的な化合物である。PNAオリゴマー、配列 番号:65および66は、HIV−1のTAR領域と相補的な化合物である。 実施例66 水酸基を通してのPNAオリゴマーのコンジュゲート A. ビオチンでの機能化 1. 単一部位の修飾 約10−O.D.ユニット(A260)のPNAオリゴマー、配列番号:63は 、実施例62記載の方法に従って処理し、フタロイル保護基を取り除く。得られ たオリゴマー(実施例65を参照のこと)をミクロフュージチューブ(micr ofuge tube)中で乾燥させる。PNAオリゴマーを、200μlの0 . 2M−NaHCO3バッファー中に溶解し、D−ビオチン−N−ヒドロキシスク シンイミドエステル(2.5mg、7.3μmol)(Sigma、St.Lo uis,MO)、次いで40μlのDMFを加える。溶液は、一晩放置する。次 いで、溶液を、SephadexG−25カラム(0.7x15cm)に負荷し 、PNAオリゴマーフラクションを集める。分析用HPLCを用いて、生成物へ の転化%を測定する。生成物は、HPLC[Waters600E(991検出 器装備)、Hamilton PRP−1カラム 0.7x15cm;溶媒A: 50mM−TEAA,pH7.0;B:80%アセトニトリルを含む45mM− TEAA:流速1.5ml:勾配:5%のB(最初5分間)、その後、毎分1% ずつBを直線的に上昇させる]によって精製し、さらにSephadex G− 25で脱塩すると、PNAオリゴマー: 式中、A*は、PNAモノマーのC−1ヒドロキシメチル基に連結したペンチル アミノ結合基を通して連結したビオチン官能基を取り込むように機能化されたP NAモノマーを示す:が得られる。 2, 複数部位の修飾 約10 O.D.ユニット(A260)のPNAオリゴマー、配列番号:64は 、実施例62記載の方法に従って処理し、フタロイル保護基を除去する。得られ たオリゴマー(実施例65参照のこと)は、上記の実施例61(A)(1)を用 い、300μlの0.2M−NaHCO3バッファー/50μlのDMF中のD −ビオチン−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(5mg)で処理する。分 析用HPLCを用いて、反応の進行をモニターする。HPLCおよびSepha dexG−25で精製すると、PNAオリゴマー: 式中、A*は、PNAのセリン部分の水酸基に、ペンチルアミノ結合基を通して 結合したビオチン官能基を取り込むように機能化されたPNAモノマーを示す: が得られる。 B. フルオレセインでの機能化 1. 単一部位の修飾 1M−Na2CO3/1M−NaHCO3バッファー(pH9.0)は、1M− NA2CO3に1M−NaHCO3を加えることによって調整される。このバッフ ァーの200μl部を、ミクロフュージチューブ中の10−O.D.ユニットの PNAオリゴマー、配列番号:63(最初に上記の方法に従って、フタロイル保 護基を除去するために処理しておく)(実施例65を参照のこと)に加える。5 00μlのDMF中に10mg部のフルオレセイン−イソチオシアネートを加え ると0.05M溶液が得られる。100μl部のフルオレセイン溶液を、ミクロ フュージチューブ中のPNAオリゴマー溶液に加える。このチューブをアルミニ ウムホイルで覆い、一晩放置する。反応混合物を、25%(v/v)のエチルア ルコール/水で平衡化したSephadexG−25(0.7x20cm)に負 荷する。カラムは、同じ溶媒で溶出する。生成物の移動は、過剰のフルオレセイ ン試薬の暗黄色の帯から良く分離した黄色の帯として見ることができる。260 nmおよび485nmに吸光を示すフラクションを集め、実施例66(A)(1 )に記載の精製方法に従って、HPLCによって精製する。生成物を凍結乾燥し 、Sephadexで脱塩すると、PNAオリゴマー: 式中、A*は、PNAのC−1位の2−アミノエチル部で、ヒドロキシメチル基 にペンチルアミノ連結基を通して連結したフルオレセイン官能基を取り込むよう に機能化されたPNAモノマーを表す:が得られる。 2. 複数部位の修飾 約10 O.D.ユニット(A260)のPNAオリゴマー、配列番号:64を 、実施例62記載の方法に従って処理し、フタロイル保護基を除去する。得られ たオリゴマー(実施例60を参照のこと)を、実施例60(B)(1)の300 μlの1M−Na2HCO3/1M−Na2CO2バッファーに溶解し、実施例61 (B)(1)の200μlのフルオレセイン−イソチオシアネート保存溶液を加 える。得られた溶液は、実施例61(B)(1)記載の方法に従って、処理する 。分析用HPLCを用いて、二重に標識された生成物の%を示す。後処理により 、PNAオリゴマー: 式中、A*は、PNAのセリン部の水酸基に、ペンチルアミノ結合基を通して結 合したフルオレセイン官能基を取り込むように機能化されたPNAモノマーを表 す:が得られる。 C. コール酸での機能化 1. コール酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル[化合物61(C) (a)(A)] 無水DMS(150ml)をコール酸(4.09g、15mmol)およびN −ヒドロキシスクシンイミド(5.25g、45mmol)の混合物に加えた。 混合物を、窒素存在下で撹拌した。次いで、EDAC(4ml、25mmol) を加え、混合物を一晩攪拌した。次いで溶液がガム状になるまで蒸発させ、1: 1の酢酸エチル:4%NaHCO3溶液(pH7.9)(それぞれ100ml) で分配した。有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ 、蒸発させると、薄黄色泡状の表題化合物(4.6g、91%)が得られた。 2. 単一部位の修飾 約10 O.D.ユニット(A260)のPNAオリゴマー、配列番号:63を 、実施例62記載の方法に従って処理し、フタロイル保護基を除去する。得られ たオリゴマー(実施例60を参照のこと)を、200μlの0.2M−NaHC O3バッファー/40μlDMF中、コール酸−NHSエステル(出願番号第7 82,374号の化合物1、5mg、9.9μmole)で処理する。反応混合 物を45°Cに16時間加熱する。分析用HPLCを用いて、生成物の形成%を 測定する。後処理により、PNAオリゴマー: 式中、A*は、PNAのC−1位の2−アミノエチル部で、ヒドロキシメチル基 にペンチルアミノ結合基を通して連結したコール酸官能基を取り込むように機能 化されたPNAモノマーを表す:が得られる。 3. 複数部位の修飾 約10 O.D.ユニット(A260)のPNAオリゴマー、配列番号:64を 、実施例62記載の方法に従って処理し、フタロイル保護基を除去する。得られ たオリゴマー(実施例65を参照のこと)を、300μlの0.2M−NaHC O3バッファー/50μl−DMF中、コール酸−NHSエステル(出願番号7 82,374号の化合物1、10mg、19.8μmol)で処理する。反応混 合物を45°Cに16時間加熱する。生成物は、実施例66(A)(1)記載の 方法に従って、単離される。分析用HPLCを用いて、二重および一重に標識さ れた生成物の%を測定する。実施例66(A)(1)記載の方法に従って後処理 して、PNAオリゴマー: 式中、A*は、PNAのセリン部分の水酸基に、アミノ結合基を通して連結した コール酸官能基を取り込むように機能化されたPNAモノマーを表す:が得られ る。 D. ジゴキシゲニンでの機能化 1. 単一部位の修飾 約10 O.D.ユニット(A260)のPNAオリゴマー、配列番号:63を 、実施例62記載の方法に従って処理し、フタロイル保護基を除去する。得られ たオリゴマー(実施例65を参照のこと)を、200μlの0.1Mホウ酸pH 8.3バッファー/40μlDMF中、ジゴキシゲニン−3−O−メチルカルボ ニル−ε−アミノカプロン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Boeh ringer Mannheim Corporation,Indianap olis,IN)で処理する。反応混合物を一晩放置する。生成物を、実施例6 6(A)(1)記載の方法に従って単離する。後処理により、PNAオリゴマー : 式中、A*は、PNAのC−1位の2−アミノエチル部で、ヒドロキシメチル基 にペンチルアミノ結合基を通して連結したジゴキシゲニン官能基を取り込むよう に機能化されたPNAモノマーを表す:が得られる。 2. 複数部位の修飾 約10 O.D.ユニット(A260)のPNAオリゴマー、配列番号:64を 、実施例62記載の方法に従って処理し、フタロイル保護基を除去する。得られ たオリゴマー(実施例30を参照のこと)を、300μlの0.1Mホウ酸pH 8.3バッファー/50μl−DMF中、ジゴキシゲニン−3−O−メチルカル ボニル−ε−アミノカプロン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Boe hringer Mannheim Corporation,Indiana polis,IN)で処理する。反応混合物を一晩放置する。生成物を、実施例 66(A)(1)記載の方法に従って単離する。実施例66(A)(1)記載の 方法に従って後処理して、PNAオリゴマー: 式中、A*は、PNAのセリン部の水酸基に、ペンチルアミノ結合基を通して連 結したコール酸官能基を取り込むように機能化されたヌクレオチドを表す:が得 られる。 実施例67 ピレンでのPNAモノマーの機能化 N−[(N−Boc)−1−{(5−{4−(1−ピレニル)ブタノイルアミノ }ペント−1−イル)オキシメチル}−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル −1−イル)アセチル]グリシンエチルエステル(67)およびN−[(N−B oc)−2−{(5−{4−(1−ピレニル)ブタノイルアミノ}ペント−1− イル)オキシメチル}−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル)ア セチル]グリシンエチルエステル(67A) A. N−[(N−Boc)−1−(5−アミノペンチルオキシメチル)−2 −アミノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル)アセチル]グリシンエチルエ ステル(67a)およびN−[(N−Boc)−2−(5−アミノペンチルオキ シメチル)−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル)アセチル]グ リシンエチルエステル(67b)の製造 表題化合物は、実施例1から11、35、39、60および62記載の方法に 従って合成される。 B. N−[(N−Boc)−1−{(5−{4−(1−ピレニル)−ブタノ イルアミノ}ペント−1−イル)オキシメチル}−2−アミノエチル]−N−[ (ウラシル−1−イル)アセチル]グリシンエチルエステル(67)の製造 化合物67aまたは67b(0.78mmol)を、無水DMF(15ml) に溶解する。1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.17mmol)および1 −ピレン−酪酸ペンタフルオロフェニルエステル(1.17mmol)を、反応 混合物に加える。混合物を、アルゴン下、室温で2時間攪拌し、その後真空濃縮 する。残ったDMFは、トルエンと共蒸発させる。残留物をジクロロメタン(5 0ml)に溶解し、同容量の飽和NaHCO3で洗浄する。水層をジクロロメタ ンで洗浄し、あわせた有機層を等容量の飽和NaClで洗浄する。水層をジクロ ロメタンで洗浄し、あわせた有機層をMgSO4上で乾燥し、濃縮する。残留物 を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製すると、相当する生成物 が得られる。 実施例68 A. N−[[(N−Boc)−1−[(5−(5−フルオレセイニルチオウ レイド)−ペント−1−イル)オキシメチル]−2−アミノエチル]−N−[( ウラシル−1−イル)アセチル]グリシンエチルエステル(68)の製造 フルオレセインイソチオチアネート(異性体I、Cal Biochem.L a Jolla,CAより入手できる)を、Et3N/THF中の12当量のピ バロイルクロリドで処理すると、ジ−O−ピバロイルフルオレセインイソチオシ アネートが得られる。この化合物は、シリカゲルカラムを用い、3:1のヘキサ ン:酢酸エチルで精製した。次に、化合物67aを、CH2Cl2/ピリミジン中 のジピバロイルフルオレセインイソチオチアネートと縮合させる。保護基は、希 酸で処理することによって除去する。次いで、表題化合物は、シリカカラムから 、溶離剤として酢酸エチルヘキサンを用いて溶出することによって精製する。 B. N−[[(N−Boc)−2−[(5−(5−フルオレセイニルチオウ レイド)−ペント−1−イル)オキシメチル]−2−アミノエチル]−N−[( ウラシル−1−イル)アセチル]グリシンエチルエステル(68A)の製造 67aの代わりに67bを用いて、上記方法を行うと、表題化合物が得られる であろう。 実施例69 A. N−[(N−Boc)−1−[1−({N−(コレステロール−O−カ ルボキシ)−5−アミノペンチル}オキシメチル)−2−アミノエチル]−N− [(ウラシル−1−イル)アセチル]]グリシンエチルエステル(69)の製造 化合物67a(6.0mmol)を無水ピリジン/ジクロロメタン50/50 (v/v)(20ml)に溶解する。コレステリルクロロホルメート(Fluk a、6.68mmol)を無水ジクロロメタン(20ml)に溶解し、反応混合 物を撹拌しながら、アルゴン下、シリンジでゆっくり加える。混合物を、アルゴ ン下、室温で2時間攪拌し、その後、真空濃縮する。残留DMFをトルエンと共 に、共蒸発させる。残留物をジクロロメタン(50ml)に溶解し、同容量の飽 和NaHCO3で洗浄する。水層をジクロロメタンで洗浄し、集めた有機層を、 同容量の飽和NaClで洗浄する。水層をジクロロメタンで洗浄し、あわせた有 機層をMgSO4上で乾燥させ、濃縮する。残留物は、シリカゲルカラム、25 %酢酸エチル/ヘキサンから100%酢酸エチルへの勾配で、クロマトグラフィ ーを行う。所望の生成物は、100%酢酸エチルで溶出し、TLCによって純度 についてアッセイする。 B. N−[(N−Boc)−2−[1−({N−(コレステロール−O−カ ルボキシ)−5−アミノペンチル}オキシメチル)−2−アミノエチル]−N− [(ウラシル−1−イル)アセチル]]グリシンエチルエステル(69a)の製 造 67aの代わりに67bを用いて、上記の方法を行うと、表題化合物が得られ るであろう。 実施例70 A. N−[(N−Boc)−1−[{N−(2,4−ジニトロフェニル)− 5−アミノペンチル}オキシメチル]−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル −1−イル)アセチル]グリシンエチルエステル(70)の製造 化合物67a(1.37mmol)をメタノール(20ml)に溶解する。2 ,4−ジニトロフルオロベンゼン(DNFB、0.25g、1.37mmol) を加え、混合物を機械振とう機上で振とうさせる。反応は、TLCによってモニ ターする。90分後、さらに0.25gのDNFBを加え、反応混合物をさらに 30分間振とうさせ、次いで、さらに0.25gのDNFBを加える。2.5時 間振とうした後、混合物を真空濃縮し、シリカゲルカラム上、25%酢酸エチル /ヘキサンから100%酢酸エチルの勾配で溶出して、クロマトグラフィーを行 う。所望の生成物は100%酢酸エチルで溶出し、TLCでその純度についてア ッセイする。 B. N−[(N−Boc)−2−[{N−(2,4−ジニトロフェニル)− 5−アミノペンチル}オキシメチル]−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル −1−イル)アセチル]グリシンエチルエステル(70A)の製造 67aの代わりに67bを用いて、上記の方法を行うと、表題化合物が得られ るであろう。 実施例71 A. N−[(N−Boc)−1−[(N−(Nα−Nim−Di−FMOC−L −ヒスチジニル)−5−アミノペンチル)オキシメチル]−2−アミノエチル ]−N−[(ウラシル−1−イル)アセチル]グリシンエチルエステル(71) の製造 化合物67a(1.51mmol)を、ジクロロメタン(25ml)に溶解し 、氷浴中で0°Cに冷却する。反応混合物をアルゴン下で撹拌しながら、Nα, Nim−Di−FMOC−L−ヒスチジンペンタフルオロフェニルエステル(3. 1mmol、Sigmaより購入)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール( 0.24mmol、Flukaより購入)を加える。15分後、氷浴を除去し、 混合物を、アルゴン下、室温で72時間攪拌する。混合物を真空濃縮し、シリカ ゲルカラム、50%酢酸エチル/ヘキサンから70%酢酸エチル/ヘキサンの勾 配で溶出して、クロマトグラフィーを行う。所望の生成物は、70%酢酸エチル で溶 出する。 B. N−[(N−Boc)−2−[(N−(Nα−Nim−Di−FMOC−L −ヒスチジニル)−5−アミノペンチル)オキシメチル]−2−アミノエチル ]−N−[(ウラシル−1−イル)アセチル]グリシンエチルエステル(71A )の製造 78aの代わりに67bを用いて、上記の方法を行うと、表題化合物が得られ るであろう。 実施例72 A. N−[(N−Boc)−1−[(N−(Ω−メチル−ポリエチレングリ コール−プロピオノイル)−5−アミノペンチル)オキシメチル]]−2−アミ ノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル)アセチル]グリシンエチルエステル (72)の製造 化合物67a(1.55mmol)を無水DMF(15ml)に溶解する。1 −ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.75mmol)およびポリエチレングリ コール−プロピオン酸−NHS−エステル(1.75mmol)を反応混合物に 加える。混合物は、アルゴン下、室温で2時間攪拌し、その後、真空濃縮させる 。残留DMFをトルエンで共蒸発させる。残留物をジクロロメタン(50ml) に溶解し、次いで同容量の飽和NaHCO3で洗浄する。水層をジクロロメタン で洗浄し、有機層をあわせて、同容量の飽和NaClで洗浄する。水層をジクロ ロメタンで洗浄し、有機層を集めてMgSO4上で乾燥させ濃縮する。残留物を シリカゲルカラム上、50%酢酸エチル/ヘキサンから100%酢酸エチルの勾 配で溶出し、クロマトグラフィーを行う。 B. N−[(N−Boc)−2−[(N−(Ω−メチル−ポリエチレングリ コール−プロピオノイル)−5−アミノペンチル)−オキシメチル]]−2−ア ミノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル)アセチル]グリシンエチルエステ ル(72a)の製造 67aの代わりに67bを用いて、上記の方法を行うと、表題化合物が得られ るであろう。 実施例73 A. 大環状誘導PNAモノマーの製造 化合物67a(1.55mmol)は、実施例67記載の方法に従って、大環 状の4−{1,4,8,11−テトラザ−[トリ−(トリフルオロアセチル)シ クロテトラデシ−1−イル]}メチル安息香酸−N−ヒドロキシスクシンイミド エステル(Simon Jonesら、Bioconjugate Chem. ,1991,2,416に従って製造)で処理すると、生成物が得られる。 67aの代わりに67bを用いて、上記の方法を行うと、2置換化合物が得ら れるであろう。 実施例74 葉酸での機能化 A. N−[(N−Boc)−1−[(5−(N−ホレート)−アミノペンチ ル)オキシメチル]−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル)−ア セチル]グリシンエチルエステル(74a)の製造 化合物67aは、実施例67記載の方法に従って、葉酸ペンタフルオロフェニ ルエステル(イソブチリル保護基で保護)で処理すると、生成物が得られる。 B. N−[(N−Boc)−2−[(5−(N−ホレート)−アミノペンチ ル)オキシメチル]−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル)−ア セチル]グリシンエチルエステル(74b)の製造 67aの代わりに67bを用いて、上記の方法を行うと、2置換の化合物が得 られるであろう。 実施例75 A. N−[(N−Boc)−1−[(N−(2−メトキシ−6−クロロ−9 −(6−アミノヘキサノイル)アクリジン)−5−アミノペンチル)オキシメチ ル]−2−アミノ−エチル]−N−[(ウラシル−1−イル)アセチル]グリシ ンエチルエステル(75) 6,9−ジクロロ−2−メトキシアクリジン(Adlrich、36mmol )およびフェノール(2.5g)は、攪拌棒を備えた丸底フラスコに共に置き、 これに、6−アミノ−ヘキサン酸(9.3g、71mmol)を加え、フラスコ を100°C(油浴)に2時間加熱した。TLC(10%メタノール/塩化メチ レン)は、出発物質が完全に見られないことを示した。反応混合物を冷却し、2 00mlのメタノール中に注いだ。生成物は、黄色の固体(約10g)として単 離される。次いで、この化合物を、そのペンタフルオロフェノールエステルに転 化した。 化合物67a(78mmol)を無水DMF(15ml)中に溶解する。1− ヒドロキシベンソトリアゾール(1.17mmol)および2−メトキシ-6− クロロ−9−(6−アミノヘキサノイル)アクリジンペンタフルオロフェニルエ ステル(1.17mmol)をこの反応混合物に加える。混合物を、アルゴン下 、室温で2時間攪拌し、その後、真空濃縮する。残留DMFをトルエンで共蒸発 させる。残留物をジクロロメタン(50ml)に溶解し、同容量の飽和NaHC O3で洗浄する。水槽をジクロロメタンで洗浄し、有機層を集めて、同容量の飽 和NaClで洗浄する。次いで、水層をジクロロメタンで洗浄し、有機層を集め て、MgSO4上で乾燥させ、濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ ラフィーで精製する。 B. N−[(N−Boc)−2−[(N−(2−メトキシ−6−クロロ−9 −(6−アミノヘキサノイル)アクリジン)−5−アミノペンチル)−オキシメ チル]−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル)アセチル]グリシ ンエチルエステル(75a)の製造 62aの代わりに62bを用いて、上記の方法を行うと、2置換の化合物が得 られるであろう。 実施例76 A. N−[(N−Boc)−1−{(−5−(N,N−ジメチル−アミノ) ペンチル)オキシメチル}−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル )アセチル]グリシンエチルエステル(76)の製造 化合物67a(0.29mmol)を4mlのメタノールに溶解する。酢酸ナ トリウムpH4.0(2ml)、ナトリウム・シアノボロヒドリド(0.3mm ol)および37%ホルムアルデヒド/水(300μl)を、反応混合物に加え 、2時間攪拌し、その後、真空濃縮する。残留物を、ジクロロメタン(50ml )に溶解し、同容量の飽和NaHCO3で洗浄する。水層をジクロロメタンで洗 浄し、有機層を集めて同容量の飽和NaClで洗浄する。水層をジクロロメタン で洗浄し、有機層を集めてMgSO4上で乾燥させ、濃縮させる。残留物は、シ リカゲルカラム、50%酢酸エチル/ヘキサンから100%酢酸エチルの勾配で 、クロマトグラフィーを行う。所望の生成物は、10%メタノール−90%酢酸 エチルで溶出する。 B. N−[(N−Boc)−2−{(−5−(N,N−ジメチル−アミノ) ペンチル)オキシメチル}−2−アミノエチル]−N−[(ウラシル−1−イル )アセチル]グリシンエチルエステル(76a)の製造 67aの代わりに67bを用いて、上記の方法を行うと、2置換の化合物が得 られるであろう。 実施例77 レポーター酵素、ペプチドおよびタンパク質でのPNAオリゴマーの機能化 A. ヘテロ二官能リンカーの使用 1. PNA−マレイミドコンジュゲートの合成 PNAオリゴマー、配列番号:63を実施例62記載の方法に従って処理し、 フタロイル保護基を除去する。結果として得られたオリゴマーを5mlの洋ナシ 型フラスコ内で凍結乾燥させる。Sulfo−SMCC試薬、Pierce C hemical Co.(Rockford,I1)(46μmol)をリン酸 バッファー(800μl、0.1M、pH7.0)に溶解し、PNAオリゴマーを 含むフラスコに加える。さらに200μlのバッファーを用いて、試薬を洗浄し 、それをPNAオリゴマーを含むフラスコに移す。フラスコの含有物を一晩攪拌 し、フラクションコレクターを備えたSephadexG−25カラム(1x4 0cm)に負荷する。フラクションに含まれるPNAオリゴマー−マレイミドコ ンジ ュゲートを集め、その他のNHS型生成物からの分離について分析用HPLCに よって試験する。 2. PNAオリゴマー−ペプチドコンジュゲートの合成 実施例77(A)(1)のPNAオリゴマー−マレイミドコンジュゲートのア リコート(300nmol)をミクロフュージチューブ内で凍結乾燥させる。S V40ペプチド(pro−asp−lys−lys−arg−lys−cys) (約2.5μmol)を、リン酸バッファー(800μl、0.1M、pH7. 0)中に取り、チューブに含まれるPNAオリゴマー−マレイミドコンジュゲー トに加える。チューブ含有物は、アルゴン大気下で一晩攪拌する。反応混合物は 、SephadexG−25カラムを通し、PNA−ペプチドコンジュゲートフ ラクションをHPLCによって同定する。HPLCによる生成物を含むフラクシ ョンからの生成物の単離およびSephadexG−25による脱塩により、以 下の配列のPNAオリゴマー: 式中、A*は、指定されたPNAモノマーのヒドロキシメチル基に、ペンチル− アミノ−スルホ−SMCC(スルホスクシンイミジル−4−(N−マレイミド− メチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート)結合基を通して連結したSV 4Oペプチド官能基を取り込むように機能化されたPNAモノマーを表す:が得 られるであろう。 B. ホモ二官能リンカーの使用 1. PNA−オリゴマー−ジスクシンイミジルスベレートコンジュゲート の合成 PNAオリゴマー、配列番号:63は、実施例62記載の方法に従って、処理 し、フタロイル保護基を除去する。得られたオリゴマーは、乾燥するまで蒸発さ せ、新たに調製した0.1M−NaHCO3/50mM−EDTA(100μl、 pH8.25)に溶解する。次いで、溶液は、DSS(Pierce Chem ical Co.,R0Ckford,I1)(7μmol)/DMSO(20 0μl)の溶液で処理する。溶液を、15分間室温で保存し、その後すぐに、あ らかじめパックし、4°Cの水で洗浄したSephadex G−25カラム (1x40cm)に負荷する。PNAオリゴマーフラクションは、すぐに25m lの洋ナシ型フラスコに集め、ドライアイス/イソプロピルアルコール中で急速 に凍結し、粉末になるまで凍結乾燥させる。 2. PNAオリゴマー−タンパク質コンジュゲートの合成 ウシ腸アルカリホスファターゼ溶液(Boehringer Mannhei m)(2.06ml、147nmol)は、4°C、Centriconの微量 濃縮機中、6000rpmで、容量が50μlより少なくなるまで、回転させる 。次いで、溶液を1mlの冷トリスバッファー(pH8.5、0.1M、0.1 N−NaClおよび0.05M−MgCl2を含む)に再溶解し、さらに2回濃 縮する。最終的に、濃縮液を400μlの同バッファーに溶解する。この溶液を 、実施例77(B)(1)からの活性化PNAオリゴマーに加え、溶液を18時 間室温に保存する。生成物をおおよそ30mlに希釈し、4°Cに維持したSe phadex G−25カラム(1x20cm、クロリド型)に負荷する。カラ ムを50nMトリス−Cl、pH8.5で、フラクションのUV吸収が0の値に 近くなるまで溶出する。次いで、カラムを0.05Mから0.75M(それぞれ 150ml)のNaClの塩勾配で溶出する。異なるピークは、PNAオリゴマ ーの存在およびアルカリホスファターゼ活性の両方についてアッセイし、生成物 を含むフラクションを集める。典型的には、第一のピークは過剰の酵素であり、 第二のピークはPNAオリゴマー−タンパク質コンジュゲートであり、第三のピ ークは未反応のPNAオリゴマーである。HPLCによって生成物を含むフラク ションから生成物を単離し、Sephadex G−25によって脱塩すると、 以下の配列のPNAオリゴマー: 式中、A*は、指定されたPNAモノマーのアミノペンチルオキシメチルに、D SS連結基を通して連結したアルカリホスファターゼ官能基を取り込むように機 能化されたPNAモノマーを表す:が得られるであろう。 実施例78 レチノイン酸コンジュゲート化PNAオリゴマー A.レチノイン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル 無水DMF(150ml)をレチノイン酸(15ミリモル、フルカ)およびN −ヒドロキシスクシンイミド(45ミリモル)の混合物に加えた。混合物をアル ゴン下で撹拌した。EDAC[エチル−3−(3−ジメチルアミノ)プロピルカル ボジイミド](4ml、25nモル)を次に加えそしてこの混合物を次に一夜に わたり撹拌した。溶液を次に蒸発させて黄色のゴムとし、200mlの酢酸エチ ル中に溶解し、4%NaHCO3溶液(200ml)および飽和NaCl溶液で 連続的に洗浄し、無水MgSO4上で乾燥し、蒸発させて所望する化合物を黄色 の固体状で約90%収率で生成した。 B.レチノイン酸機能化PNAモノマー 化合物67a、67b、62、または62Aを200μlの0.2M NaHC O3緩衝液の中に溶解し、レチノイン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル (7.3μモル)を加え、次に40μlのDMFを加える。溶液を一夜にわたり 放置する。次に溶液をセファデックスG−25カラム(0.7×15cm)に適 用しPNAオリゴマー画分を集める。分析用HPLCを使用して生成物への転化 率を測定する。生成物をHPLC(991検知器、ハミルトンPRP−1カラム 0.7×15cmを有するウォーターズ600E;溶媒A:50mM TEAA pH7.0;B:80%アセトニトリルを有する45mM TEAA:1.5ml 流速:勾配:最初の5分間は5%B、その後はBを毎分1%の線状増加)により 精製し、さらにセファデックスG−25上で脱塩してレチノイン酸−PNAモノ マーコンジュゲートを与える。 C.レチノイン酸機能化PNAオリゴマー PNAモノマーのカルボキシル基の保護基除去および生じたモノマーの実施例 26の合成工程への加入により、実施例78Bのレチノイン酸−PNAモノマー コンジュゲートをPNAオリゴマー中に取り込ませる。 実施例79 葉酸コンジュゲート化オリゴヌクレオチド 葉酸(30mg、68μモル)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール( 30mg、222μモル)の混合物を9mlの乾燥DMF中に溶解する。この溶 液に、50μLのEDAC(312μモル)を加える。生じた黄色の粘着性物質 を良く撹拌し、この溶液からの500μLを、予め実施例62の工程に従い処理 してNPHTH基を遊離アミンに転化させたPNAオリゴマーSEQ ID NO :63を含有する0.2M NaHCO3緩衝溶液の中に移す。溶液を良く撹拌し 、アルミニウム箔で覆いそして16時間にわたり反応させる。混合物を次にセフ ァデックスG−25カラム(1×40cm)上に充填する。PNAオリゴマー画 分を集め、濃縮しそしてセファデックスG−25カラム中にもう1回通す。生成 物を有する画分からの生成物のHPLCによる単離およびセファデックスG−2 5カラム上での脱塩により配列: [ここでA*は指定されたPNAモノマーのアミノペンチルオキシメチルに結合 された葉酸官能基を取り込むように機能化されたPNAモノマーを表す] のPNAオリゴマーを生成する。 実施例80 葉酸メチルコンジュゲート化PNAオリゴマー 実施例79と同様な方法で、葉酸5−メチルを保護基が除去されたPNAオリ ゴマーSEQ ID NO:63およびSEQ ID NO:64とコンジュゲート させることにより、PNAオリゴマーの2−アミノエチル部分のC−1位置と結 合された、そして複数のコンジュゲート用部位を有するSEQ ID NO:64 を使用する時にはセリンO部分と結合されたコンジュゲート化葉酸メチル基を与 える。 実施例81 ピリドキサルコンジュゲート化PNAオリゴマー PNAオリゴマーSEQ ID NO:63またはPNAオリゴマーSEQ I D NO:64を実施例62の工程に従い処理してN−PHTH基を遊離アミン に転化させる。生じたPNAオリゴマーを100マイクロリットルの水中に溶解 し、 そして100mlの1M NaOAc緩衝液(pH5.0)を加え、次に5mgの ピリドキサル塩酸塩(24μモル)および50μlの60mM NaCNBH3溶 液を加える。溶液を撹拌し、一晩放置し、次にセファデックスG−25カラム中 に通し、分析用HPLCカラムの中でさらに精製する。 実施例82 トコフェロールコンジュゲート化PNAオリゴマー A.ビタミンE(トコフェロール)−ヘミスクシネート−NHSエステル α−トコフェロール−ヘミスクシネート(シグマ、5g、9.4ミリモル)を 3当量のN−ヒドロキシスクシンイミドおよび2当量のEDACで上記の実施例 78Aに記載されているように処理した。処理は実施例51と同じであり、標記 化合物を淡褐色のワックス状固体として生成する。 B.トコフェロールコンジュゲート化PNAオリゴマー α−トコフェロール−ヘミスクシネート−NHSエステルを上記の実施例78 Bおよび78Cの工程に従い処理して、所望するPNAオリゴマーと結合基で結 合されたトコフェロールを得る。 実施例83 アルキルアミノリンカーを有するPNAオリゴマーからチオリンカーを有するP NAオリゴマーへの転化 A.PNAオリゴマーSEQ ID NO:78 PNAオリゴマー(SEQ ID NO:63)H2N−CTG TCT CCA* TCC TCT TCA CT−COOH[ここで*はオリゴマー中の指定されたモ ノマーの2−アミノエチル部分のC−1位置で結合されたペンチルN−フタロイ ルオキシメチル基を表す]をヒドラジン/エタノールで処理し、次に0.2M N aHCO3緩衝液中の5mgのSATA(S−アセチルチオ酢酸N−スクシンイ ミジル)で処理する。反応混合物をセファデックスG−25カラム中に通し、P NAオリゴマー画分を濃縮し、200mMヒドロキシルアミン塩酸塩水溶液(1 ml)で処理する。生じたPNAオリゴマー(SEQ ID NO:78)H2N −CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOHはオリゴマー中 の指定された(*)モノマーの2−アミノエチル部分のC−1位置と結合したC H2− O−(CH2)5−N−C(O)−CH2−SH基を有する。 B.PNAオリゴマーSEQ ID NO:79 PNAオリゴマー(SEQ ID NO:64)H2N−CTG TCT CCA* ** TCC TCT TCA***CT−COOH[ここで***はオリゴマー中の指定さ れたモノマーのセリンO−部分で結合されたペンチルN−フタロイルオキシメチ ル基を表す]をヒドラジン/エタノールで処理し、次に0.2M NaHCO3緩 衝液中の5mgのSATA(S−アセチルチオ酢酸N−スクシンイミジル)で処 理する。反応混合物をセファデックスG−25カラム中に通し、PNAオリゴマ ー画分を濃縮し、200mM ヒドロキシルアミン塩酸塩水溶液(1ml)で処 理して、オリゴマー中の指定された(***)モノマーのセリンO−部分と結合し たCH2−O−(CH2)5−N−C(O)−CH2−SH基を有するPNAオリゴマー (SEQ ID NO:79)H2N−CTG TCT CCA***TCC TCT T CA***CT−COOHを与える。 実施例84 PNAオリゴマーに対するo−フェナントロリンのコンジュゲート A.PNAオリゴマーSEQ ID NO:80 実施例83(A)からのPNAオリゴマー(SEQ ID NO:78)H2N −CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOHを2mgの5− (ヨードアセトアミド)−o−フェナントロリン試薬で処理し、次に一晩中振る。 オリゴマーをサイズ排除カラムおよび逆相HPLCにより精製して、 CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOH PNAオリゴマ ーSEQ ID NO:80[ここで*はオリゴマー中の指定されたモノマーの2 −アミノエチル部分のC−1位置で構造−CH2−O−(CH2)5−NH−C(=O )−CH2−S−CH2−C(=O)−NH−のチオールリンカーを介してフェナン トロリンで機能化されたPNAモノマーを表す]を生成する。 B.PNAオリゴマーSEQ ID NO:81 オリゴマー中の指定された(***)モノマーのセリンO−部分と結合されたC H2−O−(CH2)5−N−C(O)−CH2−SH基を有する実施例83BからのP NAオリゴマー(SEQ ID NO:79)H2N−CTG TCT CCA***T C C TCT TCA***CT−COOHを2mgの5−(ヨードアセトアミド)−o −フェナントロリン試薬で処理し、次に一晩中振る。オリゴマーをサイズ排除カ ラムおよび逆相HPLCにより精製して、H2N−CTG TCT CCA***TC C TCT TCA***CT−COOH PNAオリゴマーSEQ ID NO:81 [ここで***はセリンO−位置で構造−CH2−O−(CH2)5−NH−C(=O)− CH2−S−CH2−C(=O)−NH−のチオールリンカーを介してフェナントロ リンで機能化されたPNAモノマーを表す]を生成する。 実施例85 PNAオリゴマーに対するピレンのコンジュゲート A.単独部位修飾 PNAオリゴマー(SEQ ID NO:63)H2N−CTG TCT CCA* TCC TCT TCA CT−COOH[ここで*は指定されたモノマーの2−ア ミノエチル部分のC−1位置におけるペンチルN−フタロイルオキシメチル基を 示す](約60nモル)をヒドラジン/エタノールで処理して遊離アミンを与え る。遊離アミンをマイクロフュージ管の中で乾燥し200μlの0.2M NaH CO3緩衝液の中に溶解する。ピレン−1−酪酸N−ヒドロキシスクシンイミド エステル(すなわち、スクシンイミジル−1−ピレンブチレート、3mg、7. 79μモル、オレゴン州ユージのモレキュラー・プローブス)を加え、次に40 0μlのDMFを加える。混合物を37℃において一晩インキュベートし、溶液 をセファデックスG−25カラム(1×40cm)に適用する。PNAオリゴマ ー画分を一緒にし、そして生成物をHPLCにより精製してPNAオリゴマー( SEQ ID NO:82)H2N−CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOH[ここで*は指定されたモノマーの2−アミノエチル部分のC− 1位置でCH2−O−(CH2)5−NHC(=O)−(CH2)3−結合基により結合さ れたピレンを示す]を与える。 B.複数部位修飾 PNAオリゴマー(SEQ ID NO:64)H2N−CTG TCT CCA* ** TCC TCT TCA***CT−COOH[ここで***は指定されたモノマーの セリン−O位置におけるペンチルN−フタロイルオキシメチル基を示す]をヒ ドラジン/エタノールで処理して遊離アミンを与える。遊離アミンを2当量のピ レン−1−酪酸N−ヒドロキシスクシンイミド(6mg、400μlのDMF中 )でさらに処理し、実施例85(A)と同じ方式で処理する。セファデックスG −25精製およびその後のHPLC精製で二重ピレンコンジュゲート化PNAオ リゴマーSEQ ID NO:83 H2N−CTG TCT CCA***TCC TC T TCA***CT−COOH[ここで***はオリゴマー中の指定されたモノマー のセリン−O部分でCH2−O−(CH2)5−NHC(=O)−(CH2)3−結合基に より結合されたピレンを示す]を与える。このオリゴマーを85(A)の工程に よりさらに精製する。 実施例86 PNAオリゴマーに対するアクリジンのコンジュゲート A.単独部位修飾 PNAオリゴマーSEQ ID NO:63(2μモル)をヒドラジン/エタノ ールで処理して遊離アミンを与える。遊離アミンを乾燥しそして200μlの1 M NaHCO3/Na2CO3緩衝液、pH9.0の中に溶解する。9−アクリジ ニルイソチオシアネート(5mg、2.1μモル、オレゴン州ユージのモレキュ ラー・プローブス)を200μlのDMF中に溶解する。この溶液をPNAオリ ゴマーに加え、そして混合物を撹拌し、アルミニウム箔で覆いそして37℃にお いて一晩放置する。反応混合物をセファデックスG−25カラム(1×40cm )中に通すことにより精製し、濃縮しさらにHPLCにより精製してPNAオリ ゴマーSEQ ID NO:84 H2N−CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOH[ここで*は指定された(*)モノマーの2−アミノエチル 部分のC−1位置でCH2−O−(CH2)5−NHSCN−結合部分により結合さ れた9−アクリジニル基を示す]を与える。 B.複数部位修飾 PNAオリゴマーSEQ ID NO:64 H2N−CTG TCT CCA*** TCC TCT TCA***CT−COOHをヒドラジン/エタノールで処理して 遊離アミンを与える。遊離アミンを400μlの1M Na2CO3/NaHCO3 緩衝液(pH9.0)で処理しさらに400μlのDMF中の10mgの9−ア ク リジニルイソチオシアネートで処理する。反応混合物を撹拌し、アルミニウム箔 で覆いそして37℃において一晩放置する。反応混合物を実施例85(A)の単 独部位反応のようにして精製する。二重コンジュゲート化アクリジン−オリゴヌ クレオチドが単独修飾生成物後にHPLC中の最後のピークとして溶離してPN AオリゴマーSEQ ID NO:85 H2N−CTG TCT CCA***TCC TCT TCA***CT−COOH[ここで***はオリゴマー中の指定されたモノ マー上のセリン−O位置に対してCH2−O−(CH2)5−NHSCN−結合部分 により結合された9−アクリジニル基を示す]を与える。 実施例87 PNAオリゴマーに対するポルフィリンのコンジュゲート メチルピロポルフィリンXXIエチルエステル(アルドリッヒ)をN−ヒドロキ シスクシンイミドおよびEDACを用いてアミノカプロン酸と縮合させる。生じ たカルボン酸を次に再びN−ヒドロキシスクシンイミドおよびEDACを用いて 活性化しそして実施例85(A)の工程に従いPNAオリゴマーSEQ ID N O:63で処理してPNAオリゴマーSEQ ID NO:86 H2N−CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOH[ここで*は指定されたP NAオリゴマーの2−アミノエチル部分のC−1位置と結合された2−ポルフィ リン基を示す]を与える。 実施例88 PNAオリゴマーに対するハイブリッドインターカレーター−リガンドのコンジ ュゲート A.ホトヌクレアーゼ/インターカレーターリガンド ホトヌクレアーゼ/インターカレーターリガンド6−[[[9−[[6−(4−ニト ロベンズアミド)ヘキシル]アミノ]アクリジン−4−イル]カルボニル]アミノ]ヘ キサノイル−ペンタフルオロフェニルエステルを Egholm et al,J.Am.Chem. Soc.1992,114,1895 の工程に従い合成する。 B.単独部位修飾 10 O.D.単位のPNAオリゴマーSEQ ID NO:63をヒドラジン/ エタノールで処理してアミノ基を保護基除去する。生じた物質を100μlの0 .1 Mホウ酸塩緩衝液(pH8.4)の中に溶解しそして330μlの6−[[[9−[[ 6−(4−ニトロベンズアミド)ヘキシル]アミノ]アクリジン−4−イル]カルボ ニル]アミノ]ヘキサノイルペンタフルオロフェニルエステルのDMF溶液(10 mg、1mlのDMF中)で処理する。溶液をアルミニウム箔で覆い一晩反応さ せる。反応混合物をセファデックスG−25およびHPLC精製により精製して PNAオリゴマーSEQ ID NO:87 H2N−CTG TCT CCA*TC C TCT TCA CT−COOH[ここで*はオリゴマー中の指定されたモノマ ーの2−アミノエチル部分のC−1位置と結合基で結合されたホトヌクレアーゼ /インターカレーターリガンドを示す]を与える。 C.複数部位修飾 10 O.D.A260単位のPNAオリゴマーSEQ ID NO:64をヒドラジ ン/エタノールで処理して保護されたアミノ位置を保護基除去する。生じた物質 を200μlの0.1Mホウ酸塩緩衝液(pH8.4)の中に溶解し、660μl の6−[[[9−[[6−(4−ニトロベンズアミド)ヘキシル]アミノ]アクリジン− 4−イル]カルボニル]アミノ]ヘキサノイルペンタフルオロフェニルエステルの DMF溶液(10mg、1mlの溶液中)で処理し、溶液をアルミニウム箔で覆 いそして一晩放置する。溶液をセファデックスG−25および逆相HPLCによ り精製してPNAオリゴマーSEQ ID NO:88 H2N−CTG TCT C CA***TCC TCT TCA***CT−COOH[ここで***はオリゴマー中の 指定されたモノマーのセリンO−位置と結合基で結合されたホトヌクレアーゼ/ インターカレーターリガンドを示す]を与える。 実施例89 PNAオリゴマーに対するビピリジン複合体のコンジュゲート A.ビピリジン複合体 スクシンイミジル−4−カルボキシ−4’−メチル−2,2’−ビピリジンをT elser,et al.,J.Am.Chem.Soc.1989,111,7221 の工程に従い合成する。 B.単独部位修飾 10 O.D.A260単位のPNAオリゴマーSEQ ID NO:63をヒドラ ジン/エタノールで処理して保護されたアミノ基を保護基除去する。生じた物質 を 0.1Mホウ酸塩緩衝液、pH8.5/DMF中の200倍モル過剰のスクシンイ ミジル−4−カルボキシ−4’−メチル−2,2’−ビピリジンと反応させる。 溶液をセファデックスG−25および逆相HPLCにより精製してPNAオリゴ マーSEQ ID NO:89 H2N−CTG TCT CCA*TCC TCT T CA CT−COOHH2N−CTG TCT[ここで*はオリゴマー中の指定され たモノマーの2−アミノエチル部分のC−1位置とリンカーを介して結合された ビピリジニル複合体を示す]を生成する。 実施例90 PNAオリゴマーに対するアリールアジド光架橋剤のコンジュゲート A.N−ヒドロキシスクシンイミジル−4−アジド−ベンゾエート(HSAB )のコンジュゲート PNAオリゴマーSEQ ID NO:63をヒドラジン/エタノールで処理し て遊離アミン−含有PNAオリゴマー: CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOH SEQ ID N O:90[ここで*はオリゴマー中の指定されたモノマーの2−アミノエチル部 分のC−1位置で結合されたペンチルアミノオキシメチル基を示す]を与える。 PNAオリゴマーSEQ ID NO:90(約50nモル)を乾燥し、500 mlの0.2M NaHCO3緩衝液、pH8.1の中に溶解しそして500μlの DMF中に溶解した25mgのN−ヒドロキシスクシンイミジル−4−アジドベ ンゾエート(HSAB、96μモル、両社ともピアース・アンド・シグマから市 販されている)で処理する。混合物を37℃において一晩撹拌しそしてセファデ ックスG−25カラム(1×40cm)上に2回通す。PNAオリゴマー画分を 逆相HPLC(5%→40%CH3CN、60分間)により逆相カラム上で精製 してPNAオリゴマーSEQ ID NO:91 CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOH[ここで*はオリゴマー中の指定されたモノマー の2−アミノエチル部分のC−1位置と結合基を介して結合されたHSAB基を 示す]を与える。 B.N−スクシンイミジル−6−(4’−アジド−2’−ニトロフェニル−アミ ノ)ヘキサノエートのコンジュゲート PNAオリゴマーSEQ ID NO:90を500mlのNaHCO3緩衝液 (0.2M、pH8.1)の中に溶解し、500mgのN−スクシンイミジル−6 −(4’−アジド−2’−ニトロフェニル−アミノ)ヘキサノエート(SANPA H、128μモル、両者ともピアース・アンド・シグマから市販されている)を 含有する500μLのDMFで処理する。反応瓶をアルミニウム箔で覆い37℃ に一晩加熱する。反応混合物をセファデックスG−25カラム(1×40cm) 上に2回通す。PNAオリゴマー画分を逆相HPLC(5%→40%CH3CN 、60分間)により逆相カラム上で精製してPNAオリゴマーSEQ ID NO :92 CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOH[ここで* はオリゴマー中の指定されたモノマーの2−アミノエチル部分のC−1位置と結 合基を介して結合された6(4’−アジド−2’−ニトロフェニル−アミノ)ヘキ サノエート基を示す]を与える。 実施例91 PNAオリゴマーに対するイミダゾール−4−酢酸のコンジュゲート A.活性化されたイミダゾール−4−酢酸 イミダゾール−4−酢酸を2,4−ジニトロフルオロベンゼンと反応させた。 生じたイミダゾール−N−(DNP)−4−酢酸を実施例78の工程に従いNHS /EDACで処理することによりそのN−ヒドロキシスクシンイミドエステルに 転化させた。 B.PNAコンジュゲート 10 O.D.A260単位のPNAオリゴマーSEQ ID NO:90を0.1M ホウ酸塩緩衝液、pH8.5/DMF(各々200μL)の中で100倍モル過 剰のイミダゾール−N−(DNP)−4−酢酸NHSエステルと反応させる。混合 物を一晩撹拌しそして200μLのメルカプトエタノールでさらに処理してDN P保護基を分解する。生じた反応混合物をセファデックスG−25カラム中に通 すことによりそしてその後の逆相HPLCにより精製してPNAオリゴマーSE Q 1D NO93 CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COO H[ここで*はオリゴマー中の指定されたモノマーの2−アミノエチル部分のC −1位置と結合基を介して結合されたイミダゾリル基を示す]を与える。 実施例92 PNAオリゴマーに対する金属キレート剤のコンジュゲート A.EDTA複合体 核酸開裂剤としてPNAオリゴマーとカップリングさせるためのEDTAFe (II)複合体を製造するために、EDTAのトリシクロヘキシルエステルを Slu ka,et al.,J.Am.Chem.Soc.1990,112,6369 の工程に従い合成する。 B.PNAオリゴマー修飾 EDTAのトリシクロヘキシルエステル(1.25mg、1.94ミリモル)お よびヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、1mg、6.6ミリモル)をD MF(50μL)の中に溶解しそして10μLのEDACを加える。この溶液に 100μLの0.1Mホウ酸塩緩衝液中のPNAオリゴマーSEQ ID NO: 90(10 OD単位)を加えそして一晩放置する。溶液をセファデックスG− 25カラム中に通しそしてPNAオリゴマー画分を濃NH3(100μL)で1 時間にわたり処理して酸保護基を分解する。最後にサイズ排除クロマトグラフィ ーおよびHPLCにより精製を行う。 C.DTPA部位修飾 PNAオリゴマーSEQ ID NO:90を0.1M NaHCO3/DMF中 のジエチレントリアミン五酢酸無水物で処理して単独部位修飾を与える。コンジ ュゲートをガドリニウムイオン(Gd III)と複合させて特に取り込み測定剤と して有用なコントラスト剤を生成する。生じたPNAオリゴマーSEQ ID N O:94 CTG TCT CCA***TCC TCT TCA CT−COOH[こ こで*はオリゴマー中の指定されたモノマーの2−アミノエチル部分のC−1位 置と結合基を介して結合された複合体ガドリニウムイオンを示す]。 実施例93 PNAオリゴマーに対するコレステロールのコンジュゲート A.方法1−アミノリンカーを介する コレステロール−ヘミスクシネートを最初にそのN−ヒドロキシスクシンイミ ドエステルに転化し、それを次に実施例85(A)の工程に従いPNAオリゴマ ーSEQ ID NO:90とコンジュゲートさせてPNAオリゴマーSEQ I D NO:95 CTG TCT CCA*TCC TCT TCA CT−COOH[こ こで*はオリゴマー中の指定されたモノマーの2−アミノエチル部分のC−1位 置と結合基を介して結合されたコレステロールを示す]を与えるか、或いはPN AオリゴマーSEQ ID NO:64を最初にヒドラジン/エタノールで処理し てアミンを遊離しそして次に実施例85(A)の工程により処理してPNAオリ ゴマーSEQ ID NO:96 H2N−CTG TCT CCA***TCC TCT TCA***CT−COOH[ここで***はオリゴマー中の指定されたモノマーのセ リンO−位置と結合基を介して結合されたコレステロールを示す]を与える。 B.方法2−ジスルフィド架橋を介するコレステロールのコンジュゲート 1.S−(2−チオ−5−ニトロピリジル)−チオコレステロール チオコレステロール(1.4g、3.5ミリモル)を氷酢酸(400μL)を含 有するクロロホルム(20mL)中の2,2’−ジチオビス(5−ニトロピリジン )(1.4g、4ミリモル)の撹拌されている溶液にアルゴン雰囲気下で加える。 室温において一晩反応を続け、その後に沈澱した5−ニトロピリジン−2−チオ ンを除去しそして溶液を蒸発させそしてシリカカラム上で精製してS−(2−チ オ−5−ニトロピリジン)−チオコレステロールを与える。 2.PNAオリゴマーのコンジュゲート PNAオリゴマーSEQ ID NO:59 H2N−GCA*T−COOH[こ こで*はオリゴマー中の指定されたモノマーの2−アミノエチル部分のC−1位 置と結合されたジスルフィド保護チオヘキシルオキシメチル結合基を示す]を過 剰のS−(2−チオ−5−ニトロピリジル)−チオコレステロールと反応させて、 コレステロール部分をジスルフィド架橋を介してPNAオリゴマーのチオール基 と結合してPNAオリゴマーSEQ ID NO:97 H2N−GCA*T−CO OH[ここで*はオリゴマー中の指定されたモノマーの2−アミノエチル部分の C−1位置と結合基を介して結合されたコレステロール基を示す]を与える。 実施例94 PNAまたはPNA誘導体の第1級アミノ基に対するコンジュゲート基の結合 第1級アミノ基を有するPNAおよびPNA誘導体は、末端アミン基およびP NAオリゴマー合成中に「マスクし」そして後で再生される末端アミン基を含む それらと結合したコンジュゲート基を有することができる。 アミノヘキサン酸(AHA)基をN−t−ブチルオキシ−カルボニル−ε−ア ミノ−ヘキサン酸として、標準的方法に従い固相合成中にPNAオリゴマーに加 える。 I.アミノ基を介するPNAコンジュゲートの一般的合成 A.H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2およびAHA−PNA− NH2(AHA=−NH−(CH2)5−C=(O)O−)の第1級アミノ基との結合 以下の3種の2−アミノエチルグリシンをベースにしたPNA構造を各々が少 なくとも1つの遊離アミノ基を有するように合成した。 [ここでBは核塩基またはその誘導体である]。 B.D−ビオチン−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(BAE)の結合 H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2、またはAHA−PNA−N H2(0.2μL、2.5μg/μL、DMF中)を0.2M Na2CO3(2.5μ L)、0.2M NaHCO3(2.5μL)、およびCH3CN(5μL)を含有 する反応フラスコに加える。BAE(0.2μL、20μg/μL、DMF中) を3部分で反応フラスコにフラスコを振りながら加える。各々の添加後に反応を 室温において15分間にわたり進行させる。最後の添加から15分後に反応混合 物を下記の2種の緩衝液勾配系を使用してHPLC(逆相C−18カラム)によ り分離する: C.アクリジン−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(AAE)の結合 H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2、またはAHA−PNA−N H2(27.5μg)を0.2M Na2CO3(2.5μL)、0.2M NaHCO3 (2.5μL)、およびCH3CN(5μL)を含有する反応フラスコに加える。 AAE(0.7μL、20μg/μL、DMF中)を3部分で反応フラスコにフ ラスコを振りながら加える。各々の添加後に反応を室温において15分間にわた り進行させる。最後の添加から15分後に反応混合物を実施例44(B)の工程 に従いHPLCにより分離する。 D.塩化アジドベンゾイル(ABC)の結合 H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2、またはAHA−PNA−N H2(1.3μL、2.5μg/μL、DMF中)を0.2M Na2CO3(2.5μ L)、およびCH3CN(5μL)を含有する反応フラスコに加える。塩化アジ ドベンゾイル(30μg)を反応フラスコに加え、それを室温において15分間 にわたり放置する。オルト燐酸(0.5μl、85%溶液)を加え、そして溶液 をクロロホルムで5回抽出する。水相を次に実施例94(B)の工程に従いHP LC上で分離する。 E.塩化アルカノイルの結合 H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2、またはAHA−PNA−N H2(1.3μL、2.5μg/μL、DMF)を0.2M Na2CO3(2.5μL )、NaHCO3(2.5μL)、およびCH3CN(5μL)を含有する反応フ ラスコに加える。1マイクロリットルの塩化アルカノイルを反応フラスコに振り ながら加え、そして反応を37℃において15分間にわたり進行させる。水相を ヘキサンで3回抽出し、そして生じた水相を実施例94(B)の工程に従いHP LCにより分離する。 F.クロロ蟻酸コレステリルの結合 H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2、またはAHA−PNA−N H2(1.3μL、2.5μg/μL、DMF中)を0.2M Na2CO3(2.5μ L)、およびCHCl3(2.5μL)を含有する反応フラスコに加える。クロロ 蟻酸コレステリル(30μg)を反応フラスコに加え、それを室温において昼夜 5日間にわたり振る。水相を次に実施例94(B)の工程に従いHPLCにより 分離する。 G.塩化ダンシル(DC)の結合 塩化ダンシル(0.16μL、1μg/μL、CH3CN中)を0.2M Na2 CO3(2.5μL)およびNaHCO3(0.5μL)を含有する反応フラスコに 加える。H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2、またはAHA−PN A−NH2(3.34μL、2.5μg/μL、DMF)を次に加え、そして反応 混合物を暗所で室温において1.5時間にわたり進行させる。反応混合物を次に 実施例94(B)の工程に従いHPLCにより分離する。 H.葉酸(FA)の結合 H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2、またはAHA−PNA−N H2(1.3μL、2.5μg/μL、DMF)を葉酸(0.5μL、1μg/μL 、DMSO中)、EDC(0.16μL、10μg/μL、DMSO中)および DMSO(3.34μL)を含有する反応フラスコの中に入れる。反応を一夜に わたり暗所で室温において進行させ、そして次に葉酸(0.5μL、1μg/μ L、DMSO中)およびEDC(0.16μL、10μg/μL、DMSO中) をフラスコに加える。反応をさらに6時間にわたり暗所で室温において進行させ 、次に葉酸(0.5μL、1μg/μL、DMSO中)およびEDC(0.16μ L、10μg/μL、DMSO中)をさらに添加する。反応を一夜にわたり暗所 で室温において続ける。水(16.26μL)を加え、そして反応混合物を凍結 乾燥し、水中に加え、そして実施例94(B)の工程に従いHPLCにより分離 する。 I.マレイミド活性エステル(N−マレイミドプロピオン酸N−ヒドロキシス クシンイミドエステル)(MAE)の結合 H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2、またはAHA−PNA−N H2(1.3μL、2.5μg/μL、DMF中)を0.2M Na2CO3(1.25 μL)、0.2M NaHCO3(1.25μL)、およびCH3CN(6.9μL) を含有する反応フラスコに加える。MAE(0.2μL、20μg/μL、DM F中)を3部分で反応フラスコにフラスコを振りながら加える。各々の添加後に 反応を室温において15分間にわたり進める。最後の添加から15分後に、TF Aが勾配から省略されること以外は実施例94(B)の工程に従い反応混合物を HPLCにより分離し、そして生成物を集める。 J.キノン活性エステル(アントラキノン−2カルボン酸−ODhbtエステ ル)(QAE)の結合 H−PNA−NH2、H−PNA−Lys−NH2、またはAHA−PNA−N H2(1.3μL、2.5μg/μL、DMF中)を0.2M Na2CO3(1.3μ L)、0.2M NaHCO3(1.3μL)、およびCH3CN(5.2μL)を含 有する反応フラスコに加える。QAE(0.9μL、5μg/μL、DMF中) を3部分で反応フラスコにフラスコを振りながら加える。各々の添加後に反応を 室温において15分間にわたり進行させる。最後の添加から15分後に実施例9 4 (B)の工程に従い反応混合物をHPLCにより分離する。 K.フルオレセインの結合 1個の遊離NH2を有するPNAまたはPNA誘導体、例えばH2N−GCAT −COOH、をテトラヒドロフラン:水の中に溶解してPNA中0.1M溶液を 与え、そしてこれをフルオレセインイソチオシアネートを加えてフルオレセイン イソチオシアネート中0.1−1.0M溶液を与える。溶液を0.1−2時間にわ たり撹拌し、次に蒸発させて固体としそして分取HPLCにより精製する。 L.EDTAの結合 EDTAコンジュゲートをEDTA−トリベンジルエステルから標準的な固相 合成法により製造する。精製はHPLCによる。 M.ニトリロ三酢酸(NTA)の結合 NTAコンジュゲートをグリシン−tert−ブチルエステルからジベンジル エステル状で標準的な固相合成法により製造する。精製はHPLCによる。 N.5−アミノ−1,10−フェナントロリン−グルタルアミド(Phen1) の結合 1.5−アミノ−1,10−フェナントロリン−グルタルイミド 5−アミノ−1,10−フェナントロリン(350mg、1.8ミリモル)を無 水グルタル酸(2.0g、17.5ミリモル)と共にピリジン(3mL)およびト リエチルアミン(3mL)の中で2時間にわたり還流した。反応混合物を回転蒸 発により減量して粘着性油にする。シリカゲル上での塩化メチレン中10%メタ ノールを用いるカラム精製(生成物はTLC上でFe(II)で明るい赤い点を生 じた)で粗製生成物(320mg、1.1ミリモル)を与えた。粗製生成物のさ らなる精製は30mLの沸騰水からの1回の再結晶化によるものであって、標記 化合物(250mg、0.85ミリモル)をセンチメートル長さの透明な針状結 晶として与えた。 2.5−アミノ−1,10−フェナントロリン−グルタルアミド 上記の94(I)N(1)からの精製した標記化合物(250mg、0.85 ミリモル)を水(3mL)およびトリエチルアミン(3mL)の中で10分間に わたり還流した。この物質を回転蒸発器上で蒸発しそして3mL、10mL部分 の 水と共にさらに同時蒸発させた。これが痕跡量のトリエチルアミンを不純物とし て含む標記化合物を定量的収率で与えた。この物質を水(30mL)から再結晶 化して、乾燥後に、精製した標記化合物(200mg、0.61ミリモル)(7 2%)を白色の巨大結晶性一水和物として与えた。 3.PNAに対する結合 上記の実施例94(I)N(2)からの5−アミノ−1,10−フェナントロ リン−グルタルアミド(60mg、0.14mg)のトリエチルアンモニウム塩 をDMF(1mL)およびピリジン(0.5mL)の中に溶解した。HBTU( 45mg、0.12ミリモル)を加え、次にジイソプロピルエチルアミン(0.0 5mL、0.3ミリモル)を加えた。この溶液を次に成長中のPNAのN−末端 に加えるかまたはゲルを機能化するために使用することができる。 O.ピペラジン−N−酢酸−N’−酢酸−(5’−フェナントリル)−アミド( Phen2)の結合 1.ピペラジン−N−酢酸−tert−ブチルエステル−N’−酢酸−(5’− フェナントリル)−アミド ヨードアセトアミド−フェナントロリン(150mg、0.41ミリモル)お よびピペラジン酢酸−tert−ブチルエステル(90mg、0.48ミリモル )をDMF(1mL)およびトリエチルアミン(0.5mL)の中で混合した。 試薬を室温において1時間にわたり撹拌しそして次に溶媒を回転蒸発器により除 去した。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによりDMF中ピリジン (15%)を溶離剤として用いて(生成物はTLC上でFe(II)で明るい赤い 点を生じた)、標記化合物を70%収率で与えた(120mg、0.29ミリモ ル)。 2.ピペラジン−N−酢酸−N’−酢酸−(5’−フェナントリル)−アミド ピペラジン−N−酢酸−tert−ブチルエステル−N’−酢酸−(5’−フ ェナントリル)−アミド(120mg、0.29ミリモル)をジクロロメタン(3 mL)およびトリフルオロ酢酸(3mL)の中に溶解した。混合物を室温におい て3時間にわたり撹拌しそして次に溶媒を真空中で0.1mmHgにおいて除去 した。これが標記化合物(痕跡量の出発物質を有する)を定量的収率でトリフル オロ酢酸エステル状で与えた。 3.PNAに対する結合 トリフルオロ酢酸エステル状のピペラジン−N−酢酸−N’−酢酸−(5’− フェナントリル)−アミド(150mg、0.25ミリモル)をDMF(2mL) およびジイソプロピルエチルアミン(1mL)の中に溶解した。生じた溶液(1 .5mL)にHBTU(38mg、0.1ミリモル)を加えそしてこの溶液を次に 成長中のPNAのN−末端に加えるかまたはゲルを機能化するために使用するこ とができる。 P.フルオルphetおよびフルオルmetの結合 1.フルオレセイン−(2−フェニル)エチルエステル−O−酢酸−tert− ブチルエステル フルオレセイン−(2−フェニル)エチルエステル(3g、6.9ミリモル)を DMF(10mL)およびトリエチルアミン(2.5mL)の中に溶解した。混 合物を70℃に加熱し、そしてブロモ酢酸tert−ブチルエステル(2g、1 0ミリモル)を加えた。反応混合物を70℃に2時間にわたり保ちそして次に室 温に冷却した。ジクロロメタン(40ml)を加えそして生じた溶液を5%Na HCO3(2×20mL)で抽出した。有機相をNa2CO3上で乾燥し、濾過し そして真空中で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用 してジクロロメタン中メタノール(3−15%)を溶離剤として用いて2回精製 した。標記化合物が53%収率で得られた(2.0g、3.6ミリモル)。 2.フルオレセイン−(2−フェニル)エチルエステル−O−酢酸 フルオレセイン−(2−フェニル)エチルエステル−O−酢酸−tert−ブチ ルエステル(2.0g、3.6ミリモル)をジクロロメタン(10ml)およびト リフルオロ酢酸(10mL)の中に溶解した。混合物を一夜にわたり撹拌しそし て次に蒸発させて粘着性の油とした。溶離剤としてジクロロメタン中メタノール (10%)を用いる2回のカラム精製後に、標記化合物が最終溶離液から沈澱し 、そしてそれを暖かいエタノール(96%、150mL)の中に溶解した。エタ ノールを蒸発させて約30mLとしそして冷却すると標記化合物が沈澱した。標 記化合物を微結晶性赤色粉末状で78%収率で単離した(1.4g、2.8ミリモ ル)。 3.フルオレセイン−モノマー−エチルエステル フルオレセイン−(2−フェニル)エチルエステル−O−酢酸(1.08g、2. 0ミリモル)および化合物8すなわちN−Boc−アミノエチルグリシンエチル エステル(500mg、2.0ミリモル)をDMF(15mL)およびジクロロ メタン(5mL)の中に溶解し、HDBTU(324mg)およびDCC(48 0mg)を加えた。混合物を1時間にわたり50℃に加熱しそして次に室温にお いて一夜にわたり放置した。DCUを濾別しそしてエーテル(50mL)を加え 、その後に5%NaHCO3(20mL)および5%NaHSO4(20mL)で 洗浄した。有機相を乾燥しそして蒸発乾固した。精製は溶離剤としてジクロロメ タン中メタノール(0−15%)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー によった。標記化合物を67%収率で単離した(0.98g、13.5ミリモル) 。 4.フルオレセイン−モノマー−フルオルphetおよびフルオルmet フルオレセイン−(2−フェニル)−エチルエステル(300mg、41ミリ モル)をTHF(20mL)の中に溶解しそしてLiOH(1M、5mL)を加 えた。混合物を室温において35分間にわたり撹拌し、氷/希NaHSO4上に 注ぎそして酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥しそして蒸発乾固した。精製は 溶離剤としてDMFを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによった。標 記化合物であるフルオルphetを濃赤色の油状で30%収率で単離した(100m g、1.4ミリモル)。このモノマーをPNAオリゴマー中に標準的方法を用い て加える。(エステル交換生成物であるフルオルmetも1回の合成で観察されそ してPNAコンジュゲートを生成するために使用された。) Q.PNA−スタフィロコッカル・ヌクレアーゼコンジュゲート 上記の94(I)からのマレイミド−PNA誘導体(3μg)を10mM N aPO4緩衝液(100μL、pH7.0)の中に溶解しそしてSH−スタフィロ コッカル・ヌクレアーゼ突然変異体Lys116−Cys(10μg)(Corey ,et.al.,Science,1987,238,1401)を用いて室温において2時間にわたりイ ンキュベートした。PNA−ヌクレアーゼコンジュゲートを過剰のマレイミド− PNAから10mM NaPO4、pH7.0中でセファデックスG−50上でク ロマトグラフィーにより分離した。 II.AHA−T2CT2CT4−NH2に対するコンジュゲートの結合 A.アクリジン−AHA−T2CT2CT4−NH2 PNA AHA−T2CT2CT4−NH2(SEQ ID NO:98)を実施例 26の如き標準的方法および技術を用いて合成した。3300μgのPNA(S EQ ID NO:98)を0.2M Na2CO3(300μL)、0.2M NaH CO3(300μL)およびCH3CN(600μL)の中に溶解した。反応容器 を振りながら、アクリジン−N−ヒドロキシ−スクシンイミド−エステル(AA E)(100μL、20μg/μL DMF)を5部分で加えた。各部分のAA E後、に混合物を室温において15分間にわたり放置した。反応をHPLCによ り逆相スフェリソープS50DS1 C−18カラム(250×4.6mm)並び に緩衝液A(0.1%TFA、H2O中)および緩衝液B(0.1%TFA、60 %CH3CN、40%H2O)の変動濃度勾配を用いて監視した。出発物質である PNA AHA−T2CT3CT4−NH2(SEQ ID NO:98)の保持時間 は約15分間でありそして最終的なPNAであるアクリジン−AHA−T2CT2 CT4−NH2のものは約23分間であった。 反応の完了後に、PNAを12mlのイソブタノールを用いて沈澱させ、凍結 乾燥しそして次に1mlのH2Oの中に再び溶解した。アクリジン−PNAをH PLCにより逆相C−18カラムおよび上記と同じ条件を用いて精製した。 その後のアクリジン−PNAのdsDNAに対する結合検定では、Kdは未修 飾PNAのものと比べて結合が10−100倍増加したこと、並びにこれが15 0mM塩におけるμモル(6.5)濃度でdsDNAに対して結合していること を示す。 B.アントラキノン−AHA−T2CT2CT4−NH2 115μgのPNA AHA−T2CT2CT4−NH2(SEQ ID NO:9 8)を0.2M Na2CO3(111μL)、0.2M NaHCO3(111μL )およびCH3CN(444μL)の中に溶解した。反応容器を振りながら、ア ントラキノン−DHBT−エステル(QAE)(79.5μL、5μg/μL C H3Cl)を3部分で加えた。各部分のQAEを加えた後に、混合物を室温にお いて15分間にわたり放置した。反応をHPLCにより逆相スフェリソープS5 0DS 1 C−18カラム(250×4.6mm)並びに緩衝液A(0.1%TFA、H2 O中)および緩衝液B(0.1%TFA、60%CH3CN、40%H2O)の変 動濃度勾配を用いて監視した。出発物質であるPNA AHA−T2CT2CT4− NH2(SEQ ID NO:98)の保持時間は約21分間でありそして最終的 なPNAであるアクリジン−AHA−T2CT2CT4−NH2のものは約30分間 であった。 反応の完了後に、H2O相をPNAと共に凍結乾燥しそして次に1mlのH2O の中に再び溶解した。キノン−PNAをHPLCにより逆相C−18カラムおよ び上記と同じ条件を用いて精製した。 C.ビオチン−AHA−T2CT2CT4−NH2 78μL、2.5μg/μLのPNA AHA−T2CT2CT4−NH2(SEQ ID NO:98)を0.2M Na2CO3(150μL)、0.2M NaHCO3 (150μL)およびCH3CN(300μL)の中に溶解した。反応容器を振 りながら、ビオチン−N−ヒドロキシ−スクシンイミド−エステル(BAE)( 120μL、2μg/μL DMF)を4部分で加えた。各部分のBAEを加え た後に、混合物を室温において15分間にわたり放置した。反応をHPLCによ り逆相スフェリソープS50DS1 C−18カラム(250×4.6mm)並び に緩衝液A(0.1%TFA、H2O中)および緩衝液B(0.1%TFA、60 %CH3CN、40%H2O)の変動濃度勾配を用いて監視した。出発物質である PNA AHA−T2CT2CT4−NH2(SEQ ID NO:98)の保持時間 は約15分間でありそして最終的なPNAであるアクリジン−AHA−T2CT2 CT4−NH2のものは約41分間であった。 反応の完了後に、H2O相をPNAと共に凍結乾燥しそして次に0.45mlの H2Oの中に再び溶解した。ビオチン−PNAをHPLCにより逆相C−18カ ラムおよび上記と同じ条件を用いて精製した。 D.葉酸−AHA−T2CT2CT4−NH2 400μLの2.5μg/μL PNA AHA−T2CT2CT4−NH2(SE Q ID NO:98)を154μLの1.0μg/μL DMSO葉酸、50μL の10μg/μL DMSO EDC、および1228μLのDMSOと混合した 。 混合物を暗所で室温において一夜にわたり放置した。翌日に150μLの1.0 μg/μL DMSO葉酸および50μLの10μg/μL DMSO EDCを 加えそして混合物を暗所で室温において6時間にわたり放置した。次に150μ Lの1.0μg/μL DMSO葉酸および50μLの10μg/H2O DMSO EDCを加えそして混合物を暗所で室温において一夜にわたり放置した。次の 日にH2O(5mL)を加えそしてH2O−相を凍結乾燥しそして400μLのH2 OおよびDMSOの1:1混合物の中に再び溶解した。反応をHPLCにより 逆相スフェリソープS50DS1 C−18カラム(250×4.6mm)並びに 緩衝液A(0.1%TFA、H2O中)および緩衝液B(0.1%TFA、60% CH3CN、40%H2O)の変動濃度勾配を用いて監視した。出発物質であるP NA AHA−T2CT2CT4−NH2(SEQ ID NO:98)の保持時間は 約24分間でありそして最終的なPNAである葉酸−AHA−T2CT2CT4− NH2のものは約34分間であった。 葉酸−PNAをHPLCにより逆相C−18カラムおよび上記と同じ条件を用 いて精製した。 E.オクタノイル−AHA−T2CT2CT4−NH2 370μL、2.0μg/μLのPNA AHA−T2CT2CT4−NH2(SE Q ID NO:98)を0.2M Na2CO3(340μL)、0.2M NaHC O3(340μL)およびCH3CN(680μL)の中に溶解した。反応容器を 振りながら、80μLのCH3(CH2)6COClを4部分で加えた。各部分のC H3(CH2)6COClを加えた後に混合物を室温において15分間にわたり放置 した。反応をHPLCにより逆相スフェリソープS50DS1 C−18カラム (250×4.6mm)並びに緩衝液A(0.1%TFA、H2O中)および緩衝 液B(0.1%TFA、60%CH3CN、40%H2O)の変動濃度勾配を用い て監視した。出発物質であるPNA AHA−T2CT2CT4−NH2(SEQ I D NO:98)の保持時間は約21分間でありそして最終的なPNAであるア クリジン−AHA−T2CT2CT4−NH2のものは約30分間であった。 反応の完了後に、H2O相をPNAと共に凍結乾燥しそして次に0.45mlの H2Oの中に再び溶解した。オクタノイル−PNAをHPLCにより逆相C−1 8 カラムおよび上記と同じ条件を用いて精製した。 F.プソラレン−AHA−T2CT2CT4−NH2 4600μgのPNA AHA−T2CT2CT4−NH2(SEQ ID NO: 98)をH2O(920μL)、0.2M NaHCO3(230μL)および19 17μLのDMFの中に溶解した。反応容器を振りながら、552μLの10μ g/μL DMFプソラレン−N−ヒドロキシ−スクシンイミド−エステル(P AE)を4部分で加えた。PAEの各部分を加えた後に混合物を室温において1 5分間にわたり放置した。反応をHPLCにより逆相スフェリソープS50DS 1C−18カラム(250×4.6mm)並びに緩衝液A(0.1%TFA、H2 O中)および緩衝液B(0.1%TFA、60%CH3CN、40%H2O)の変 動濃度勾配を用いて監視した。出発物質であるPNA AHA−T2CT2CT4− NH2(SEQ ID NO:98)の保持時間は約20分間でありそして最終的 なPNAであるプソラレン−AHA−T2CT2CT4−NH2のものは30分間で あった。 反応の完了後に、H2O相をPNAと共に凍結乾燥しそして次に1mlのH2O の中に再び溶解した。プソラレン−PNAをHPLCにより逆相C−18カラム および上記と同じ条件を用いて精製した。 ここでLysはリシンであり、Tyrはチロシンであり、AHAはアミノヘキ サン酸であり、NTAはニトリロ三酢酸であり、PHEN1は Jenkins,Y.and Barton,J.K.,JACS 1992,114,8736-38 により報告されている置換されたフェ ナントロリンである。PHEN2はピピラジンリンカーを加えた同様な化合物で ある。FLUOphetは部分的に保護基除去されたフルオレセインモノマーであり 、FLUOmetはエステル交換されたフルオレセイン生成物である。 実施例95 N−末端ポリアミン末端標識PNAオリゴマー ポリアミンを標準的方法および技術により合成した配列H2N−GCA TGC AT−C(O)OCH3SEQ ID NO:141を有するPNAオリゴマーのN −末端部と結合させ、ここでポリアミンは下記の1種である: A.PNAオリゴマーの製造 メチルエステルとして保護された末端カルボキシル基を有しそして遊離アミノ 末端基を有するPNAオリゴマーSEQ ID NO:141を実施例26−28 および標準的な保護方法に従い製造する。 B.ポリアミン機能化PNAオリゴマーの製造 上記の実施例95(A)からのPNAオリゴマーを製造したてのNaHCO3 緩衝液(0.2M、pH8.1)の中に溶解しそして150μlのメチルスルホキ シド(DMSO)中に溶解させたジスクシンイミジルスベレート(DSS)(約 5 mg)の溶液で処理する。反応混合物を室温において20分間にわたり反応させ る。混合物を次にセファデックスG−25カラム(0.7×45cm)上に通し て活性化されたPNAオリゴマー−DSSを過剰のDSSから分離する。PNA オリゴマー−DSSを次に直ちに凍結しそして凍結乾固する。ポリアミンの0. 33M NaOAc中溶液(300μlの0.33M NaOAc中の約6mgの ポリアミン、pH5.2、最終的溶液pH6−8.0)を乾燥PNAオリゴマー− DSSに加え、そしてこの混合物を室温において一夜にわたり反応させる。生じ たポリアミン−PNAオリゴマーコンジュゲートを逆相HPLCおよび20%変 性ゲルにより同定する。溶媒Aは50mM TEAAであり、溶媒BはCH3CN である。HPLC勾配は0−10分間の95%溶媒A、5%溶媒B;、次の50 分間の40%溶媒Bへの線状増加であって、ウォーターズ・デルタ−パックC− 18逆相カラムを使用する。 HPLC分析は比較的大きいアミン類に関しては徐々に速くなる泳動時間を示 す。 C.ビオチン機能化PNAオリゴマーポリアミンコンジュゲートの製造 PNA−オリゴマーポリアミンコンジュゲートをさらに同定するために、ビオ チンを上記の実施例で結合されたポリアミン類から製造できる遊離アミン類と結 合させる。約10 O.D.単位(A260)のPNAオリゴマーSEQ ID NO: 142およびSEQ ID NO:114(約58nモル)をマイクロフュージ管 の中で乾燥する。 PNAオリゴマーポリアミンコンジュゲートを400μlの0.2M NaHC O3(pH8.1)緩衝液中で再水和しそしてD−ビオチン−N−ヒドロキシスク シンイミドエステル(1,6ジアミノヘキサンコンジュゲートに関して約5.0m gのビオチン、ジエチレントリアミンに関して8.0mg)(シグマ)を加え、 その後に200μlのDMFを加える。溶液を室温において一夜にわたり反応さ せる。溶液を次にNAP−25カラム上を通しそして逆相HPLCにより分析す る。溶媒Aは50mM TEAAでありそして溶媒BはCH3CNである。HPL C勾配は0−10分間の95%溶媒A、5%溶媒Bであり、次の50分間では4 0%溶媒Bへの線状増加、ウォーターズ・デルタ−パックC−18逆相カラムを 使用 する。 実施例96 内部ポリアミン標識PNAオリゴマー:ホルミル−機能化モノマーに対する結合 1.N−[(N−Boc−1−ホルミル)−2−アミノエチル]−N−[(1−チミ ニル)−アセチル]グリシンエチルエステル](97A) 化合物35を標準的技術によりエチルエステルに転化させる。生じた化合物を 次に実施例37の工程に従い処理して標記化合物を生成する。 2.N−[(N−Boc){1−(6−アミノヘキシル)アミノメチル}−2−アミノ エチル]−N−[(1−チミニル)−アセチル]グリシンエチルエステル](97B) 化合物97Aを100マイクロリットルの水中に溶解し、そして100mlの 1M NaOAc緩衝液(pH5.0)を加え、次に1,6ジアミノヘキサン塩酸 塩(24μモル)および50μlの60mM NaCNBH3溶液を加える。溶液 を撹拌し、一夜にわたり放置しそして分析用HPLCカラム中で精製する。生成 物を次にカルボキシル基のところで保護基除去して標記化合物(97B)を生成 する。 3.N−[(N−Boc){1−(6−アミノヘキシル)アミノメチル}−2−アミノ エチル]−N−[(1−チミニル)−アセチル]グリシンエチルエステル](97B) のPNAオリゴマー中への取り込み 化合物97Bの遊離アミノ基は標準的技術を使用して保護されたBocである 。保護されたモノマーを次に実施例26の工程に従いPNAオリゴマー中に加え る。 実施例97 C−8プリンおよびC−5ピリミジンコンジュゲート プリンのC−8位置およびピリミジンのC−5位置を Ruth,J.L.,Oligonucl eotides with reporter groups attached to the base,Oligonucleotides and Analogues,A Practical Approach,Eckstein,F.,IRL Press,New York に概 略記載されている工程により修飾する。 A.N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−6−Cbz)(8−[N− (6−トリフルオロアセチルアミノヘキシル)−3−(E)アクリルアミド]−9− アデニニル)アセチル]グリシン(化合物97A) 化合物97Aを上記参考文献の工程に従い合成する。プリン置換された保護さ れたPNAモノマーがヌクレオシドの代わりに使用される。N−(N−Boc− 2−アミノエチル)−N−[(N−6−Cbz−9−アデニニル)アセチル]グリシ ンエチルエステル(21)がアデノシンの代わりに出発物質として使用される。 保護された結合基が結合された後に、生じた化合物を実施例22の工程により処 理して標記化合物を与える。保護された結合部分を有する最終的な化合物をさら にオリゴマー中に標準的方法を使用して加える。保護された結合部分を保護基除 去しそして別の官能基、例えばフルオレセインまたはビオチン、で機能化する。 B.N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−4−Cbz)(5−[N− (6−トリフルオロアセチルアミノヘキシル)−3−(E)アクリルアミド]−1− シトシニル)アセチル]グリシン(化合物97B) 化合物16をシチジンの代わりに出発物質として使用すること以外は上記の参 考文献の工程を使用して化合物97Bを合成する。保護された結合基が結合され た後に、生じた化合物を実施例17の工程により処理して標記化合物を与える。 保護された結合部分を有する最終的な化合物をさらにオリゴマー中に標準的方法 を使用して加える。保護された結合部分を保護基除去しそして別の官能基、例え ばフルオレセインまたはビオチン、で機能化する。 実施例98 5−プロピニルピリミジン類(シトシンおよびウラシル) A.N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(N−4−Cbz)(5−プロ ピニル)−1−シトシニル)−アセチル]グリシン(化合物98A) 化合物16をシチジンの代わりに出発物質として使用すること以外は Wagner ,W.W.,et.al.,Science,1993,260,1510-1513 の工程を使用して化合物98 Aを合成する。5−プロピニル基を保護されたN−1−アセチルシトシンに結し た後に、生じた化合物を実施例17の工程により処理する。5−プロピニル基を 有する最終的な化合物をさらにオリゴマー中に標準的方法を使用して加える。 B.N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[(5−プロピニル)−1−ウラ シニル)アセチル]グリシン(化合物98B) 適用しうる実施例、例えば実施例13−17、において環外アミノ基用の保護 段階を省略しそしてシトシンをウラシルで置換すること以外は化合物98Aと同 様にして化合物98Bを合成する。5−プロピニル基をN−1−アセチルウラシ ルに結合した後に、生じた化合物を実施例17の工程により処理する。5−プロ ピニル基を有する最終的な化合物をさらにオリゴマー中に標準的方法を使用して 加える。 実施例99 N−Fmoc−3−アミノプロピオン酸 炭酸水素ナトリウム(2.52g、30ミリモル)および3−アミノプロピオ ン酸(1.00g、11.2ミリモル)を50mlの水中に溶解しそして50ml のジオキサンを加えた。クロロ蟻酸フルオレニルメチル(3.10g、12.0ミ リモル)の50mlのジオキサン中溶液を撹拌しながら滴下した。6時間後に、 溶液を水(100ml)および飽和炭酸水素塩溶液(50ml)で希釈し、ジエ チルエーテルで1回抽出し、そして水層を濃HClでpH2となるまで酸性化し た。曇った溶液を酢酸エチル(2×100ml)で抽出し、食塩水で洗浄しそし てMgSO4を用いて乾燥した。蒸発後に、標記生成物およびペプチド二量体の 混合物が得られた。純粋な生成物がフラッシュクロマトグラフィーにより得られ た。1H NMR:(CDCl3、200MHz)δ7.95−7.26(8H,m, ArH)、7.40−7.15(3H,m,CHCH2O)、3.20(2H,t,J= 8Hz,CH2N)、2.40(2H,t,J=8Hz,HOOCCH2)。 実施例100 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(N−Fmoc−3−アミノプロピ オノイル)グリシン(100) この化合物は、実施例10および11に記載されている工程によりN−1−カ ルボキシメチルチミンをN−Fmoc−3−アミノプロピオン酸(99)で置換 して製造される。最終的化合物をオリゴマー中に標準的方法を使用して加える。 実施例101 N−イミダゾリル−2−酢酸 イミダゾール(3.7g、54ミリモル)をナトリウムヒドラジド(2.6gの 油中60%分散液、60ミリモル)の50mlの乾燥THF中懸濁液に加えた。 ブロモ酢酸(3.4g、24ミリモル)を次に加えそして混合物を一夜にわたり 撹拌した。水(1ml)を次に加えそして溶媒を減圧下で除去した。残渣を水( 50ml、pH>10)の中に加え、エーテルで抽出しそして有機層を廃棄した 。水層を濃HClを用いてpH1となるまで酸性化しそして再びエーテルで抽出 した。水層を蒸発乾固した。油状残渣を無水エタノール(EtOH)中に溶解し てNaClを沈澱させ、そしてアセトン/メタノールから再結晶化させて1.2 2g(7.5ミリモル、30%)の純粋な生成物を塩酸塩状で与えた。1H NM R:(DMSO−d6、200MHz)δ9.20(s,H2)、7.76(d,J =1.5Hz)、7.69(d,J=1.5Hz)、5.20(s,CH2).0。 実施例102 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(N−イミダゾリル−2−アセチル) グリシン(102) この化合物は、実施例10および11に記載された工程によりN−1−カルボ キシメチルチミンをN−イミダゾリル−2−酢酸(101)で置換して製造され る。最終的な化合物をさらにオリゴマー中に標準的方法を用いて加える。 実施例103 3,6,9,12−テトラオキサトリデカン酸ベンジル(103) トリエチレングリコールモノメチルエーテル(10ミリモル)およびブロモ酢 酸ベンジル(11ミリモル)を無水K2CO3(15ミリモル)の50mlの無水 DMF中懸濁液に加える。懸濁液を室温において一夜にわたり撹拌する。水を加 えそして乳化液を酢酸エチル(3×200ml)で抽出し、水、食塩水で洗浄し 、そしてMgSO4を用いて乾燥する。溶媒を蒸発させそして残存している油を フラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合物を与える。 実施例104 3,6,9,12−テトラオキサトリデカン酸(104) 3,6,9,12−テトラオキサトリデカン酸ベンジル(103、5ミリモル) をメタノール(50ml)中に溶解しそしてカーボン上10%パラジウムを加え る(100mgの触媒/ミリモル)。懸濁液を30psiのH2下で出発物質が 消費されるまで振る。懸濁液をセライトのショートパッドを通して濾過し、メタ ノー ルで十分洗浄し、そして溶媒を蒸発させる。生成物は精製せずに直接使用される 。 実施例105 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(3,6,9,12−テトラオキサトリ デカノイル)グリシン(105) この化合物は、実施例10および11に記載された工程によりN−1−カルボ キシメチルチミンを3,6,9,12−テトラオキサトリデカン酸(104)で置 換して製造される。最終的な化合物をさらにオリゴマー中に標準的方法を用いて 加える。 実施例106 N−α−(FMOC)−グルタミン酸γ−ベンジルエステル(106) グルタミン酸γ−ベンジル(10ミリモル)の50mlのジオキサンおよび5 0mlの水中溶液にトリエチルアミン(25ミリモル)を加え、次にクロロ蟻酸 フルオレニルメチル(11ミリモル)の50mlのジオキサン中溶液を加える。 混合物を出発物質が消費されるまで激しく撹拌する。溶液を濃HClを用いてp H2となるまで酸性化し、酢酸エチル(2×250ml)で抽出し、食塩水で洗 浄し、MgSO4を用いて乾燥し、そして蒸発させる。生成物は精製せずに直接 使用される。 実施例107 N−α−(FMOC)−γ−ベンジル−L−グルタミン酸フルオレニルメチルエス テル(107) N−α−(FMOC)−グルタミン酸γ−ベンジルエステル(106、5ミリモ ル)、フルオレニルメタノール(5.5ミリモル)およびジメチルアミノピリジ ン(0.5ミリモル)を50mlのCH2Cl2の中に溶解する。ジメチルアミノ プロピルエチルカルボジイミド(EDC、6.0ミリモル)を加え、そして溶液 を室温において撹拌する。出発物質の完全な消費後に、溶液をCH2Cl2で希釈 し、1%HCl、および食塩水で洗浄し、MgSO4を用いて乾燥しそして蒸発 させる。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより溶離剤として酢酸エチルお よびヘキサンを使用して精製する。 実施例108 N−α−(FMOC)−L−グルタミン酸α−フルオレニルメチルエステル(10 8) N−α−(FMOC)−γ−ベンジル−L−グルタミン酸フルオレニルメチルエ ステル(107、5ミリモル)をメタノール(50ml)の中に溶解しそしてカ ーボン上10%パラジウムを加える(100mgの触媒/ミリモル)。懸濁液を 30psiのH2下で出発物質が消費されるまで振る。懸濁液をセライトのショ ートパッドを通して濾過し、メタノールで十分洗浄し、そして溶媒を蒸発させる 。生成物は精製せずに直接使用される。 実施例109 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−[N−α−(FMOC)−L−グルタ モイル−α−フルオレニルメチルエステル]グリシン(109) この化合物は、実施例10および11に記載された工程により、N−1−カル ボキシメチルチミンをN−α−(FMOC)−L−グルタミン酸α−フルオレニル メチルエステル(108)で置換して製造される。最終的な化合物をさらにオリ ゴマー中に標準的方法を用いて加える。 実施例110 N−(N−Boc−2−アミノエチル)−N−(1−メチル−2−ピロールアセチ ル)グリシン(110) この化合物は、実施例10および11に記載された工程により、N−1−カル ボキシメチルチミンを1−メチル−2−ピロールカルボン酸(アルドリッヒ)で 置換して製造される。最終的な化合物をさらにオリゴマー中に標準的方法を用い て加える。 実施例111A NTA−Lys2−T2CT2CT4−Lys2−NH2によるプラスミド−DNAの 開裂 2.0μLの5.9μM PNA NTA−Lys2−T2CT2CT4−Lys2− NH2および0.2μLの5.9μM Fe2+の混合物を室温において10分間にわ たりインキュベートした。緩衝液(100mM PO4、pH6.5または100 mM PO4、pH6.5、10mM EDTA)、9.5μLのH2Oおよび0.5 μLの32 P−標識標的DNAであるpA8G2を加えそしてインキュベーションを37 ℃において1時間にわたり続けた。1μLの40mM DTTを加えそしてイン キュベーションを37℃において1時間にわたり続けた。サンプルを8%ポリア クリルアミド配列分析ゲル上で下記の工程に従い分析した。 5’*はpA8G2のEcoRI/PvuII断片が5’−末端で標識されてい ることを示し、3’*はこの断片が3’末端で標識されていることを示す。DM Sは硫酸ジメチルおよびKMnO4での検査を示す。 実験結果をゲル電気泳動(図6参照)により分析した時には、PNA NTA Fe2+がオリゴヌクレオチド開裂剤として有効であったことが示された。レーン 1と利用可能なFe2+を競合的に結合するためにEDTAが使用されたレーン4 との比較は、Fe2+−NTA複合体がDNA鎖の開裂に必要であり且つ有効であ ったことを示す。レーン13とレーン14との比較は開裂パターンがPNAによ り置換された鎖のKMnO4開裂により位置決定されたPNA結合部位を越えて 伸びていることを示し、それはFe2+−NTA複合体がその末端に配向されてい ることと一致する。 実施例111B NTA−PNAおよびNTA−PNA−Lys−AHA−Lys−AHA−Ly s−PNA(ビスPNA)による32P−末端標識DNA制限断片の開裂 NTA−Lys2−T2CT2CT4−Lys2−NH2を使用し、またビス−NT AであるNTA−Lys−TTT−TCT−TCT−T−Lys−AHA−Ly s−AHA−Lys−TTC−TTC−TTT−T−Lys−NH2も用いて実 施例111Aを繰り返した。標的AAAAGAAGAA領域を含有する32P−末 端標識二重鎖DNA制限断片を使用した。開裂生成物を高解像度ポリアクリルア ミドゲル電気泳動により分析した。 これらの結果はNTA−PNAコンジュゲートが二重鎖DNA標的を選択的に 開裂したことを示す。過酸化マンガン酸塩およびDMS−保護検査(Cherny,D. Y.,et.al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,1993,90,1667 参照)を行ってDNA 標的に対するPNAの結合を測定し、そしてこれらの結果(図7、レーン7、8 および14)はPNAがPNA−DNA三重鎖置換により標的と結合しているこ とを示す。 制限断片の開裂は、NTA−Lys2−T2CT2CT4−Lys2−NH2に関し ては3’および5’−末端上のPNA結合部位近くであり、ビス−NTAである NTA−Lys−TTT−TCT−TCT−T−Lys−AHA−Lys−AH A−Lys−TTC−TTC−TTT−T−Lys−NH2に関しては5’−末 端のみであることが見いだされた。これらの結果はワトソン−クリックによる1 つの鎖結合並びにフーグスティーン結合モチーフを介する他の鎖結合を伴って起 きる三重鎖生成と一致する。 実施例112 二本鎖DNA標的に対するPNAコンジュゲートの結合 指定されたプラスミドの200cpsの32P−標識EcoRI−PvuII断 片(EcoRI部位の3’−末端で標識された大きな断片)、0.5μgの担体 である牛胸腺DNAおよび300ngのそれと結合した適当なコンジュゲートを 有するPNAの100μl緩衝液(10mM 燐酸Na、1mM EDTA、pH 7)中混合物を37℃において60分間にわたりインキュベートする。5μlの 20mM KMnO4を加えそして20℃において15秒間にわたりインキュベー トする。3μlの0.5M 2−メルカプトエタノール、1M NaOAcの添加 により反応を停止し、そして250μlのエタノール中2%酢酸カリウムの添加 によりDNAを沈澱させる。DNAを熱(50℃)1Mピペリジンで処理しそし て10%ポリアクリルアミド配列分析ゲル中での電気泳動により分析しそして放 射標識DNAバンドをオートラジオグラフィにより可視化する。 標的プラスミドはpCU19中への適当なオリゴヌクレオチドのクローニング により製造される。標的A10:BamHI部位中にクローニングされたオリゴ ヌクレオチドCATCCA10GおよびGATCCT10G(pT10と称され るプラスミド)。標的A5GA4:SalI部位中にクローニングされたオリゴ ヌクレオチドTCGACT4CT5GおよびTCGACA5GA4G(プラスミ ドpT9C)。標的A2GA2GA4:PstI部位中のオリゴヌクレオチドG A2GA2GA4TGCAおよびGT4CT2CT2CTGCA(プラスミドp T8C2)。ゲル中の標的の位置は棒により左に示されている。A/Gは標的P 10のA+G配列ラダーである。 実施例113 A.PNAオリゴマーを含有するチオールリンカーの細胞取り込みおよび活性 の測定 これは Chiang,et al.,J.Biol.Chem.1991,266 18162 の方法を利用する ICAM−1(細胞内付着分子−1)の阻害により測定される。 ICAM−1検定:細胞表面上のICAM−1発現はELISAにより96ウ ェルプレート中で集密状態まで成長した細胞を使用して測定される。細胞をダル ベッコ燐酸塩で緩衝された食塩水で3回洗浄しそして20分間にわたりダルベッ コPBS中に希釈された2%ホルムアルデヒド中で固定する。細胞をダルベッコ PBSで3回洗浄し、37℃においてダルベッコPBS中2%牛血清アルブミン を用いて1時間にわたり保護し、そしてICAM−1モノクローン抗体84H1 0(0.5μg/ml)と共に1時間にわたり37℃においてインキュベートす る。細胞に結合した抗体をビオチニル化された山羊の抗−マウスIgGの1:1 000希釈物を用いるインキュベーションおよびその後のβ−ガラクトシダーゼ ーコンジュゲートストレプトアビジンの1:1000希釈物を用いるインキュベ ーションにより測定する。プレートを100μlの50mM燐酸ナトリウムおよ び1.5mM MgCl2、pH7.0中3.3mMクロロフェノールレッド−β− D−ガラクトピラノシドを用いて発色させる。生じた生成物は575nmにおけ る吸収により検知される。このデータは上記の Chiang,et al.の参考文献によ り記載されているようにして計算し、対照活性の百分率で表示される。 細胞のPNAオリゴマー処理:細胞を37℃に予め暖められたOpti−ME Mで3回洗浄する。10μg/mlのDOTMA溶液(HUVEC)または20 mg/mlのDOTMA溶液(A549細胞)のいずれかを含有するOpti− MEMをプレートの各々のウェルに加える(100μl)。PNAオリゴマーを 0.2μMセントレックス酢酸セルロースフィルターを通す遠心により殺菌した 。PNAオリゴマーを20倍貯蔵溶液としてウェルに加えそして37℃において 4時間にわたりインキュベートし、次に指示されているように適当なサイトカイ ンを用いて14−16時間にわたり刺激する。ICAM−1発現は上記の通りに して測定される。 アミノエチルグリシン主鎖を有する下記のPNAオリゴマーを上記の実施例の 工程に従い合成する:H2N−TGG GA*G CCA TAG CGA GCC− COOH(SEQ ID NO:147)、ICAM PNA;およびH2N−TC T GAG TAG CAG AGG AGC TA*AG(SEQ ID NO:148) ;ICAMの5’−キャップ領域中の配列。星印(*)は実施例58に従う保護 されたチオール官能基を含有するモノマーユニットの取り込みを示す。SEQ ID NO:117を有するPNAオリゴマーは取り込み実験においてトリチル チオエーテル基を評価するためおよびICAM蛋白質発現を阻害するその能力を 測定するために役立つ。PNAオリゴマーSEQ ID NO:118はO−フェ ナントロリンとコンジュゲートされそしてICAM系の5’−キャップ−メッセ ンジャーRNAを標的とし、標的RNAを開裂する。PNAオリゴマーを上記の 検定で使用してICAM発現に対するその効果を評価する。 B.チオールリンカーを含有するオリゴヌクレオチドを使用するRNA開裂 PNAオリゴマーSEQ ID NO:118をチオール保護基除去しそしてO −フェナントロリン試薬とコンジュゲートさせる。コンジュゲートをICAM系 の5’−キャップRNAに対して標的とする。ハイブリッドを37℃において4 8時間の期間にわたり過剰なCu(II)塩の存在下で緩衝条件下でインキュベー トする。ゲル電気泳動による反応の分析(Baker,J.Am.Chem.SOc.1993,115 ,3378 により記載されている)は、オリゴヌクレオチド−O−フェナントロリ ン−Cu複合体が標的RNA鎖を開裂することを示す。 実施例114 PNA−コンジュゲートによる制限酵素開裂の阻害 2μg部分のプラスミドpT10を20μlのTE緩衝液(10mM トリス −HCl、1mM EDTA、pH7.4)中の指示された量のPNAコンジュゲ ートと混合し、2μ1の10×緩衝液(10mM トリス−HCl、pH7.5、 10mM MgCl2、50mM NaCl、1mM DTT)中で37℃において 120分間にわたりインキュベートする。。PvuII(2単位)およびBam HI(2単位)を加えそしてインキュベーションを60分間にわたり続ける。D NAを5%ポリアクリルアミド中でゲル電気泳動により分析しそしてDNAを臭 化エチジウム染色により可視化する。 実施例115 PNAコンジュゲート−dsDNA鎖置換複合体生成の動力学 200cpsのpT10の32P−標識EcoRI−PvuII断片(EcoR I部位の3’−末端で標識された大きな断片)、0.5μgの担体牛胸腺DNA 、および300ngのPNAコンジュゲートの100μlの緩衝液(200mM NaCl、50mM酢酸Na、pH4.5、1mM ZnSO4)中混合物を3 7℃においてインキュベートする。定期的に、50UのS1ヌクレアーゼを7個 のサンプルの各々に加えそしてインキュベーションを20℃において5分間にわ たり続ける。DNAを次に250μlのエタノール中2%酢酸Kの添加により沈 澱させそして10%ポリアクリルアミド配列分析ゲル中での電気泳動により分析 する。鎖置換複合体の量を、オートラジオグラフィのデンシトメーター走査によ り測定された標的配列におけるS1−開裂の強度から計算する。 実施例116 PNA−dsDNA複合体の安定性 200cpsの32P−pT10断片、0.5μgの牛胸腺DNAおよび300 ngの所望するPNAコンジュゲートの混合物を100μlの200mM Na Cl、50mM 酢酸Na、pH4.5、1mM ZnSO4の中で37℃において 60分間にわたりインキュベートする。2μg部分のオリゴヌクレオチドGAT CCA10Gを加えそして各々のサンプルを指定温度で10分間にわたり加熱し、 氷中で10分間にわたり冷却しそして20℃に暖める。50U部分のS1ヌクレ アーゼを加え、そしてサンプルを処理および分析し、そして結果を定量化する。 実施例117 PNAによる転写の阻害 100ngのプラスミドDNA(制限酵素PvuII(以下参照)を用いて切 断された)および100ngのPNAコンジュゲートの15μlの10mM ト リス−HCl、1mM EDTA、pH7.4中混合物を37℃において60分間 にわたりインキュベートする。次に、4μlの5×濃縮緩衝液(0.2M トリス −HCl(pH8.0)、40mM MgCl2、10mM スペルミジン、125 mM NaCl)を1μlのNTP−混合物(10mM ATP、10mM CT P、10mM GTP、1mM UTP、0.TμCi/μl 32P−UTP、5m M DTT、2μg/ml tRNA、1μg/mlヘパリン)並びに3単位のR NA ポリメラーゼと混合する。インキュベーションを37℃において10分間にわた り続ける。RNAを次に60μlの96%エタノール中2%酢酸カリウムの添加 により−20℃において沈澱させそして8%ポリアクリルアミド配列分析ゲル中 での電気泳動により分析する。RNA転写物をオートラジオグラフィにより可視 化する。下記のプラスミド類が使用される:pT8C2−KS/pA8G2−K S;pBluescript−KS-のPstI部位にクローニングされたオリ ゴヌクレオチドGA2GA2GA4GTGACおよびGT4CT2CT2CTGCA; pT10−KS/pA10−KS(挿入部の2つの配向が得られた)、pT10 UV5:lac UV5 大腸菌プロモーターがEcoRI部位にクローニングさ れたpUC18誘導体のBamHI部位にクローニングされたオリゴヌクレオチ ドGATCCA10GおよびGATCCT10G(Jeppesen,et al.,Nucleic Acid s Res.,1988,16,9545)。 実施例118 PNAの生物学的安定性 PNAコンジュゲート(10μg)および対照である「正常」ペプチド(10 μg)の40μlの50mM トリス−HCl、pH7.4中混合物を種々の量の 豚の腸粘膜からのペプチダーゼまたはストレプトマイセス・カエスピトススから のプロテアーゼで37℃において10分間にわたり処理する。PNAおよびペプ チドの量はHPLC分析(逆相C−18カラム:0−60%アセトニトリル、0 .1%トリフルオロ酢酸または他の適当な溶媒系)により測定される。 実施例119 遺伝子発現の阻害 ペプチド核酸がパピローマウイルスのE2 mRNAの発現を阻害する能力を 試験するための好適な検定は、文献に記載されているE2のトランス−活性化性 質に基づいている。Spalholtz,et al.,J.Virol.,1987,61,2128-2137。レ ポータープラスミド(E2RECAT)はE2依存性エンハンサーとして機能す るE2応答要素を含有するように構成される。E2RECATはまたSV40初 期プロモーター、初期ポリアデニル化信号、およびクロラムフェニコールアセチ ルトランスフェラーゼ遺伝子(CAT)も含有する。このプラスミドに関しては 、C AT発現はE2の発現に依存する。E2の存在に対するCAT発現の依存性は、 BPV−1により形質転換されたC127細胞、未感染C127細胞並びにE2 RECATおよびE2発現ベクターで同時形質転換されたC127細胞にこのプ ラスミドをトランスフェクションすることにより試験される。 A.BPV−1 E2発現の阻害 BPV−1形質転換されたC127細胞を12ウェルプレート中に播種する。 E2RE1を用いるトランスフェクションの24時間前に、相補PNAコンジュ ゲートの成長培地への5、15および30mMの最終濃度における添加により細 胞を予備処理する。翌日に細胞を10μgのE2RECATを用いて燐酸カルシ ウム沈澱によりトランスフェクションする。10μgのE2RECATおよび1 0μgの担体DNA(PUC19)を250μlの最終容量のH2O中の62μ lの2M CaCl2と混合し、次に250μlの2×HBSP(1.5mM Na2 PO2、10mM KCl、280mM NaCl、12mM グルコースおよび 50mM HEPES、pH7.0)を添加し、そして室温において30分間にわ たりインキュベートする。100μlのこの溶液を各々の試験ウェルに加えそし て37℃において4時間にわたりそのままインキュベートする。インキュベーシ ョン後に、1分間にわたり室温において0.75mM Na2PO2、5mM KC l、140mM NaCl、6mM グルコースおよび25mM HEPES、p H7.0中の15%グリセロールを用いて細胞にグリセロールショックを与える 。ショック後に、細胞を血清を含まないDMEMで2回洗浄しそして10%の胎 牛血清を含有するDMEMおよび初期濃度のオリゴヌクレオチドを含有するDM EMを再供給する。トランスフェクションの48時間後に、細胞を回収しそして CAT活性に関して評価する。 CAT活性の測定のために、細胞を燐酸塩緩衝食塩水で2回洗浄しそして剥が して集める。細胞を100μlの250mM トリス−HCl、pH8.0の中に 再懸濁させそして3回の凍結−解凍により粉砕する。24マイクロリットルの細 胞抽出物を各々の検定用に使用する。各々の検定のために下記のものを1.5m lエッペンドルフ管の中で一緒に混合しそして37℃において1時間にわたりイ ンキュベートする:25μlの細胞抽出物、5ulの4mMアセチルコエンザイ ム A、18μlのH2Oおよび1μlの14C−クロラムフェニコール、40−60 mCi/mM。インキュベーション後に、クロラムフェニコール(アセチル化形 態および非アセチル化形態)を酢酸エチルで抽出しそして蒸発乾固する。サンプ ルを25μlの酢酸エチル中に再懸濁させ、TLCプレートの上にスポットしそ してクロロホルム:メタノール(19:1)中でクロマトグラフィーにかける。 クロマトグラフィーをオートラジオグラフィにより分析する。アセチル化および 非アセチル化14C−クロラムフェニコールに相当するスポットをTLCプレート から切りとりそしてCAT活性の定量化のために液体シンチレーションにより計 数する。CAT活性を用量依存方式で抑制するペプチド核酸は陽性であると考え られる。 B.HPV E2 発現の阻害 ヒトパピローマウイルス(HPV)E2のペプチド核酸による阻害に関する検 定はBPV−1 E2に関するものと本質的に同じである。HPV検定に関して は、適当なHPVをCV−1またはA431細胞中にPSV2NEOを用いて上 記の燐酸カルシウム方法を使用してトランスフェクションする。抗生物質G41 8を含有する培地の中でインキュベートすることによりDNAを取り込む細胞が 選択される。G418−耐性細胞を次にHPV DNAおよびRNAに関して分 析する。E2を発現する細胞が相補試験用の標的細胞として使用される。各々の PNAに関して、細胞を上記の通りに予備処理し、E2RE1CATを用いてト ランスフェクションし、そして上記の通りにCAT活性に関して分析する。ペプ チド核酸コンジュゲートが用量依存方式でCAT活性を抑制できるなら、それら は陽性効果を有すると考えられる。 実施例120 ヨード化工程 結合されたコンジュゲートを有する5μg部分のPNAを40μlの100m M 燐酸Na、pH7.0の中に溶解し、そして1mCi Na125Iおよび2μl のクロラミン−T(50mM、CH3CN)を加える。溶液を20℃において1 0分間にわたり放置しそして次に0.5+5cmのセファデックスG10カラム 中に通す。放射活性を含有する最初の2つの画分(各々100μl)を集めそし てH2 O中0.1%CF3COOH中の0−60%CH3CN勾配または他の適当な溶媒 系を使用するHPLC:逆相C−18により精製する。125I−PNAがPNA ピーク直後に溶離する。溶媒を減圧下で除去する。 実施例121 突然変異体β−アミロイド前駆体蛋白質遺伝子発現(βAPP)の検出 β−アミロイドをコードする遺伝子中の点突然変異は家族性アルツハイマー病 (FAD)に関連することが示唆されている。PNAオリゴマーを合成後にフル オレセインまたは上記のような他の蛍光タグで標識する。或いは、オリゴマーを オリゴマー合成の前または後に他のレポーター分子で標識することもできる。標 識されたPNAオリゴマーを特異的なハイブリダイゼーションが起こりうる条件 下で異常なβAPP発現の疑いがある組織または細胞サンプルと接触させ、そし てサンプルを洗浄して結合されていないPNAオリゴマーを除去する。サンプル 中に残っている標識は結合されたオリゴヌクレオチドを示し、蛍光定量計、蛍光 顕微鏡または他の一般的手段を使用して定量化する。 βAPP遺伝子中の点突然変異を発現する疑いのある組織または細胞サンプル を、βAPP mRNAの突然変異体コドン717、コドン670またはコドン 671を標的とするフルオレセイン標識PNAオリゴマーと共にインキュベート する。細胞または組織の同一サンプルを、正常なβAPP mRNAの同じ領域 を標的とする第二の標識PNAオリゴマーと共に特異的なハイブリダイゼーショ ンが起こりうる条件下でインキュベートし、そしてサンプルを洗浄して結合され ていないPNAオリゴマーを除去する。サンプル中に残る標識は結合されたPN Aオリゴマーを示し、蛍光計または他の一般的手段を使用して定量化することが できる。第一のサンプルが標識PNAオリゴマーと結合しそして第二のサンプル が蛍光標識と結合しない場合には突然変異体βAPPの存在が示される。 二重標識をPNAオリゴマーおよび本発明の方法と共に使用して、突然変異体 βAPPの発現を特異的に検出することもできる。1個の組織サンプルを、突然 変異体βAPP mRNAのコドン717、コドン670またはコドン671を 標的とするローダミン−標識PNAオリゴマーおよびβAPP mRNAの翻訳 開始部位を標的とするフルオレセイン−標識PNAオリゴマーと共に、特異的な ハイ ブリダイゼーションが起こりうる条件下でインキュベートする。サンプルを洗浄 して結合していないPNAオリゴマーを除去し、そして標識を適当なフィルター を用いて蛍光定量計により検出する。サンプルがローダミン−標識PNAオリゴ マーと結合しないがフルオレセイン標識を保有する場合には突然変異体βAPP の存在が示される。 実施例122 突然変異体H−ras遺伝子発現の検出 H−ras遺伝子中の点突然変異はRas経路の多数の異状に関連することが 示唆されている。PNAオリゴマーを合成後にフルオレセインまたは上記の他の 蛍光タグで標識する。或いは、オリゴマーをオリゴマー合成の前または後に他の レポーター分子で標識することもできる。標識されたPNAオリゴマーを特異的 なハイブリダイゼーションが起こりうる条件下で異常なras発現の疑いがある 組織または細胞サンプルと接触させ、そしてサンプルを洗浄して結合されていな いPNAオリゴマーを除去する。サンプル中に残っている標識は結合されたPN Aオリゴマーを示し、そして蛍光定量計、蛍光顕微鏡または他の一般的手段を使 用して定量化する。 H−ras遺伝子中の点突然変異を発現する疑いのある組織または細胞サンプ ルを、H−ras mRNAの突然変異体コドン12、コドン13またはコドン 61を標的とするフルオレセインで標識されたPNAオリゴマーと共にインキュ ベートする。細胞または組織の同一サンプルを、正常なH−ras mRNAの 同じ領域を標的とする第二の標識PNAオリゴマーと共に特異的なハイブリダイ ゼーションが起こりうる条件下でインキュベートし、そしてサンプルを洗浄して 結合されていないPNAオリゴマーを除去する。サンプル中に残っている標識は 結合されたPNAオリゴマーを示し、そして蛍光定量計または他の一般的手段を 使用して定量化することができる。第一のサンプルが標識PNAオリゴマーと結 合しそして第二のサンプルが蛍光標識と結合しない場合には突然変異体H−ra sの存在が示される。 二重標識をPNAオリゴマーおよび本発明の方法と共に使用して突然変異体r asの発現を特異的に検出することもできる。1個の組織サンプルを、突然変異 体H−ras mRNAのコドン12、コドン13またはコドン61を標的とす るローダミン−標識PNAオリゴマーおよびras mRNAの翻訳開始部位を 標的とするフルオレセイン−標識PNAオリゴマーと共に、特異的なハイブリダ イゼーションが起こりうる条件下でインキュベートする。サンプルを洗浄して結 合していないPNAオリゴマーを除去し、そして標識を適当なフィルターを用い て蛍光定量計により検出する。サンプルがローダミン−標識PNAオリゴマーと 結合しないがフルオレセイン標識を保有する場合には突然変異体rasの存在が 示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07D 487/22 9356−4H C07K 1/13 C07K 1/13 9051−4C A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,C A,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI ,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ, TM,TT,UA,UG,US,UZ,VN (71)出願人 エグホルム,ミカエル アメリカ合衆国マサチューセッツ州02173, レキシントン,レキシントン・リッジ・ド ライブ 1231 (72)発明者 ニールセン,ペーター デンマーク王国デーコー−2980 コーデダ ル,イェルテヴァンゲット 509 (72)発明者 エグホルム,ミカエル アメリカ合衆国マサチューセッツ州02173, レキシントン,レキシントン・リッジ・ド ライブ 1231 (72)発明者 ブシャート,オレ デンマーク王国デーコー−3500 ベルラー ゼ,サナーゴールスヴェイ 73 (72)発明者 ソンネシセン,ソレン・ホルスト デンマーク王国デーコー−2630 タストラ ップ,グロンホイゴールスベイ 13 (72)発明者 ローゼ,イェスペル デンマーク王国デーコー−2400 コペンハ ーゲン エヌ,スタエレヴェイ 52,2テ ーヴェー (72)発明者 マノハラン,ムシアー アメリカ合衆国カリフォルニア州92009, カールズバッド,レポサド・ドライブ 7634 (72)発明者 キーリー,ジョン アメリカ合衆国カリフォルニア州92130, サン・ディエゴ,コルテ・ファシル 4230 (72)発明者 グリフィス,マイケル アメリカ合衆国カリフォルニア州92130, サン・ディエゴ,カーメル・ランディング 3686 (72)発明者 スプランクル,ケリー アメリカ合衆国カリフォルニア州92083, ヴィスタ,シカモア・アベニュー 920, アパートメント 61

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ペプチド核酸を含むペプチド核酸コンジュゲートであって; 前記ペプチド核酸は主鎖を有し; 前記主鎖は、アミノ末端、カルボキシル末端、および複数のアミノ基を有し; 前記アミノ基はそれぞれテザーされた核塩基を有し;かつ 前記ペプチド核酸にコンジュゲートが直接または連結部分を介して結合している ことを特徴とする、ペプチド核酸コンジュゲート。 2.前記コンジュゲートが前記連結部分を介して、前記主鎖、前記テザー、また は前記核塩基の少なくとも1つに結合している、請求項1記載のペプチド核酸コ ンジュゲート。 3.前記コンジュゲートが前記主鎖に結合している、請求項1記載のペプチド核 酸コンジュゲート。 4.前記コンジュゲートが前記主鎖の前記アミノ末端または前記カルボキシル末 端の少なくとも1つに結合している、請求項3記載のペプチド核酸コンジュゲー ト。 5.前記コンジュゲートが前記核塩基または前記テザーに結合している、請求項 1記載のペプチド核酸コンジュゲート。 6.前記コンジュゲートが、レポーター酵素、レポーター分子、ステロイド、炭 水化物、テルペン、ペプチド、蛋白質、芳香族親油性分子、非芳香族親油性分子 、リン脂質、インターカレーター、細胞レセプター結合分子、架橋剤、水溶性ビ タミン、脂溶性ビタミン、RNA/DNA開裂複合体、金属キレーター、ポルフ ィリン、アルキレーター、または高分子アミン、高分子グリコールおよびポリエ ーテルから選択される高分子化合物である、請求項1記載のペプチド核酸コンジ ュゲート。 7.次式: [式中: mは1から約50の整数であり; LおよびLmは、独立して、R12(R13aであり;ここで R12は、水素、ヒドロキシ、(C1−C4)アルカノイル、天然に生ずる核塩基、 天然に生じない核塩基、芳香族部分、DNAインターカレーター、核塩基結合基 、複素環部分、レポーターリガンド、またはコンジュゲートであり; ただし、R12の少なくとも1つは、天然に生ずる核塩基、天然に生じない核塩基 、DNAインターカレーター、または核塩基結合基であり; R13はコンジュゲートであり;および aは0または1であり; CおよびCmは、独立して、(CR67yであり;ここで R6およびR7は、独立して、水素、天然に生ずるアルファアミノ酸の側鎖、(C2 −C6)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシ、(C1 −C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルチオ、コンジュゲート、NR34、 SR6であり、あるいはR6およびR7は一緒になって脂環系または複素環系を完 成し; 式中、R5は、水素、コンジュゲート、(C1−C6)アルキル、ヒドロキシ−、 アルコキシ−、またはアルキルチオ−置換(C1−C6)アルキル;および R3およびR4は、独立して、水素、コンジュゲート、(C1−C4)アルキル、ヒ ドロキシ−もしくはアルコキシ−もしくはアルキルチオ−置換(C1−C4)アル キル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオまたはアミノであり; DおよびDmは、独立して、(CR67zであり; yおよびzのそれぞれは、0または1から10の整数であり、式中、y+zの合 計は2より大きく10以下であり; Gmは、独立して、いずれの向きでもよい−NR3CO−、−NR3CS−、−N R3SO−、または−NR3SO2−であり; A−AmおよびB−Bmのそれぞれの対は: (a)AまたはAmは式(IIa)、(IIb)または(IIc)の基であり、 かつBまたはBmはNまたはR3N+であり;または (b)AまたはAmは式(IId)の基であり、かつBまたはBmはCHである ように選択され; 式中: Xは、O、S、Se、NR3、CH2またはC(CH32であり; Yは、単結合、O、SまたはNR4であり; pおよびqのそれぞれは、0または1から5の整数であり、p+qの合計は10 以下であり; rおよびsのそれぞれは、0または1から5の整数であり、r+sの合計は10 以下であり; R1およびR2は、独立して、水素、(C1−C4)アルキル、ヒドロキシ−置換(C1 −C4)アルキル、アルコキシ−置換(C1−C4)アルキル、アルキルチオ−置 換(C1−C4)アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、ハ ロゲンまたはコンジュゲートであり; Iは、−NR89または−NR10C(O)R11であり;ここで R8、R9、R10およびR11は、独立して、水素、アルキル、アミノ保護基、レポ ーターリガンド、インターカレーター、キレーター、ペプチド、蛋白質、炭水化 物、脂質、ステロイド、ヌクレオシド、ヌクレオチド、ヌクレオチド二リン酸、 ヌクレオチド三リン酸、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオシド、溶解性ポリ マー、非溶解性ポリマーまたはコンジュゲートであり; Qは、−CO2H、−CO28、−CO29、−CONR89、−SO3H、−S O2NR1011または−CO2Hもしくは−SO3Hの活性化誘導体であり;かつ 式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12およ びR13の少なくとも1つはコンジュゲートであり、前記コンジュゲートは、レポ ーター酵素、レポーター分子、ステロイド、炭水化物、テルペン、ペプチド、蛋 白質、芳香族親油性分子、非芳香族親油性分子、リン脂質、インターカレーター 、細胞レセプター結合分子、架橋剤、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、RNA /DNA開裂複合体、金属キレーター、ポルフィリン、アルキレーター、または 高分子アミン、高分子グリコールおよびポリエーテルから選択される高分子化合 物であり;かつ 式中、前記コンジュゲートは任意に連結部分を含んでいてもよい] のペプチド核酸コンジュゲート。 8.前記コンジュゲートが連結部分を含む、請求項7記載のペプチド核酸コンジ ュゲート。 9.基R12の少なくとも1つがコンジュゲートである、請求項7記載のペブチド 核酸コンジュゲート。 10.基R13の少なくとも1つがコンジュゲートである、請求項7記載のペプチ ド核酸コンジュゲート。 11.R1、R2またはR3の少なくとも1つがコンジュゲートである、請求項7 記載のペプチド核酸コンジュゲート。 12.前記A−Am基の少なくとも1つがR1、R2およびR3の少なくとも1つ を含む、請求項11記載のペプチド核酸コンジュゲート。 13.前記B−Bm基または前記G−Gm基の少なくとも1つが基R3の少なく とも1つを含む、請求項11記載のペプチド核酸コンジュゲート。 14.R8、R9、R10およびR11の少なくとも1つがコンジュゲートである、請 求項7記載のペプチド核酸コンジュゲート。 15.前記基QまたはIの少なくとも1つが基R8、R9、R10およびR11の少な くとも1つを含む、請求項14記載のペプチド核酸コンジュゲート。 16.R3、R4、R5、R6およびR7の少なくとも1つがコンジュゲートである 、請求項7記載のペプチド核酸コンジュゲート。 17.前記基D−DmまたはC−Cmの少なくとも1つがR3、R4、R5、R6お よびR7の少なくとも1つを含む、請求項16記載のペプチド核酸コンジュゲー ト。 18.mが1から約200である、請求項7記載のペプチド核酸コンジュゲート 。 19.mが1から約50である、請求項7記載のペプチド核酸コンジュゲート。 20.mが1から約20である、請求項7記載のペプチド核酸コンジュゲート。 21.次式のいずれか: [式中: Lは、R12(R13aであり;ここで R12は、水素、ヒドロキシ、(C1−C4)アルカノイル、天然に生ずる核塩基、 天然に生じない核塩基、芳香族部分、DNAインターカレーター、核塩基結合基 、複素環部分、レポーターリガンド、またはコンジュゲートであり、R12の少な くとも1つは、天然に生ずる核塩基、天然に生じない核塩基、DNAインターカ レーター、または核塩基結合基であり; R13は、コンジュゲートであり;および aは、0または1であり; AおよびBは: (a)Aは式(IIa)、(IIb)または(IIc)の基であり、かつBはN またはR3N+であり;または (b)Aは式(IId)の基であり、かつBはCHであり; 式中: Xは、O、S、Se、NR3、CH2またはC(CH32であり; Yは、単結合、O、SまたはNR4であり; pおよびqは、独立して、0または1から5の整数であり、p+qの合計は10 以下であり; rおよびsは、独立して、0または1から5の整数であり、r+sの合計は10 以下であり; R1およびR2は、独立して、水素、(C1−C4)アルキル、ヒドロキシ−置換(C1 −C4)アルキル、アルコキシ−置換(C1−C4)アルキル、アルキルチオ−置換 (C1−C4)アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、ハロ ゲンまたはコンジュゲートであり; Cは、(CR67yであり; Dは、(CR67zであり;ここで R6およびR7は、独立して、水素、天然に生ずるアルファアミノ酸の側鎖、(C2 −C6)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシ、(C1 −C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルチオ、コンジュゲート、NR34お よびSR5であり、またはR6およびR7は一緒になって脂環系または複素環系を 完成し; R3およびR4は、独立して、水素、コンジュゲート、(C1−C4)アルキル、ヒ ドロキシ−もしくはアルコキシ−もしくはアルキルチオ−置換(C1−C4)アル キル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオまたはアミノであり;および R5は、水素、コンジュゲート、(C1−C6)アルキル、ヒドロキシ−、アルコ キシ−、もしくはアルキルチオ−置換(C1−C6)アルキルであり; yおよびzのそれぞれは、0または1から10の整数であり、y+zの合計は2 より大きく10以下であり; Eは、独立して、COOH、CSOH、SOOH、SO2OHまたはそれらの活 性化もしくは保護誘導体であり; Fは、独立して、NHR3またはNPgR3(ここでPgはアミノ保護基である) であり;および R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R12およびR13の少なくとも1つはコン ジュゲートであり、前記コンジュゲートは、レポーター酵素、レポーター分子、 ステロイド、炭水化物、テルペン、ペプチド、蛋白質、芳香族親油性分子、非芳 香族親油性分子、リン脂質、インターカレーター、細胞レセプター結合分子、架 橋剤、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、RNA/DNA開裂複合体、金属キレ ーター、ポルフィリン、アルキレーター、高分子アミン、高分子グリコールおよ びポリエーテルから選択されるまたは高分子化合物であり;および 式中、前記コンジュゲートは任意に連結部分を含んでいてもよい] を有する化合物。 22.前記コンジュゲートが連結部分を含む、請求項21記載のペプチド核酸コ ンジュゲート。 23.R12がコンジュゲートである、請求項21記載のペプチド核酸コンジュゲ ート。 24.R13がコンジュゲートである、請求項21記載のペプチド核酸コンジュゲ ート。 25.基R3の少なくとも1つがコンジュゲートである、請求項21記載のペプ チド核酸コンジュゲート。 26.前記基Aまたは前記基Bの少なくとも1つがコンジュゲートを含む、請求 項21記載のペプチド核酸コンジュゲート。 27.基R1または基R2の少なくとも1つがコンジュゲートである、請求項21 記載のペプチド核酸コンジュゲート。 28.R3、R4、R5、R6、およびR7の少なくとも1つがコンジュゲートであ る、請求項21記載のペプチド核酸コンジュゲート。 29.前記基Cまたは前記基Dの少なくとも1つがコンジュゲートを含む、請求 項21記載のペプチド核酸コンジュゲート。 30.複数のPNAモノマーを含むペブチド核酸コンジュゲートであって、前記 PNAモノマーの少なくとも1つが式: または式: または式: [式中、 Lは、R12(R13aであり;ここで R12は、水素、ヒドロキシ、(C1−C4)アルカノイル、天然に生ずる核塩基、 天然に生じない核塩基、芳香族部分、DNAインターカレーター、核塩基結合基 、 複素環部分、レポーターリガンド、またはコンジュゲートであり、かつR12の少 なくとも1つは、天然に生ずる核塩基、天然に生じない核塩基、DNAインター カレーター、または核塩基結合基であり; R13はコンジュゲートであり;および aは0または1であり; Kは、(CR67zであり; Jは、(CR67yであり;ここで R6およびR7は、独立して、水素、天然に生ずるアルファアミノ酸の側鎖、(C2 −C6)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヒドロキシ、(C1 −C6)アルコキシ、(C1−C6)アルキルチオ、コンジュゲート、NR34お よびSR5であり、またはR6およびR7は一緒になって脂環系または複素環系を 完成し; R3およびR4は、独立して、水素、コンジュゲート、(C1−C4)アルキル、ヒ ドロキシ−もしくはアルコキシ−もしくはアルキルチオ−置換(C1−C4)アル キル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオまたはアミノであり; R5は、水素、コンジュゲート、(C1−C6)アルキル、ヒドロキシ−、アルコ キシ−もしくはアルキルチオ−置換(C1−C6)アルキルであり; yおよびzのそれぞれは、0または1から10の整数であり、y+zの合計は2 より大きく10以下であり; lは1から5の整数であり;および R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R12およびR13の少なくとも1つはコン ジュゲートであり、前記コンジュゲートは、レポーター酵素、レポーター分子、 ステロイド、炭水化物、テルペン、ペプチド、蛋白質、芳香族親油性分子、非芳 香族親油性分子、リン脂質、インターカレーター、細胞レセプター結合分子、架 橋剤、水溶性ビタミン、脂溶性ビタミン、RNA/DNA開裂複合体、金属キレ ーター、ポルフィリン、アルキレーター、または高分子アミン、高分子グリコー ルおよびポリエーテルから選択される高分子化合物であり;および 式中、コンジュゲートは任意に連結部分を含んでいてもよい] のものである、ペプチド核酸コンジュゲート。 31.前記コンジュゲートが連結部分を含む、請求項30記載のペブチド核酸コ ンジュゲート。 32.R12がコンジュゲートである、請求項30記載のペプチド核酸コンジュゲ ート。 33.R13がコンジュゲートである、請求項30記載のペプチド核酸コンジュゲ ート。 34.R3、R4、R5、R6、およびR7の少なくとも1つがコンジュゲートであ る、請求項30記載のペプチド核酸コンジュゲート。 35.前記基Kまたは前記基Jの少なくとも1つがコンジュゲートを含む、請求 項30記載のペプチド核酸コンジュケート。 36.前記基R3がコンジュゲートである、請求項30記載のペプチド核酸コン ジュゲート。
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