JPH10503115A - 治療用コンピュータ化断層ｘ線透視方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、治療用コンピュータ化断層Ｘ線透視方法および装置に関し、特に、患者の正確な位置決めを達成でき、突刺針を探すための走査回数を減少できる方法および装置に関する。本発明の目的は、患者用浮遊テーブルを、視覚によるCTチェックを行いながら行う生体組織検査のための断面図表示と組み合わせることによって達成された。本発明による装置は、走査写真装置内に含まれ、中央制御システムから切り離された後、テーブルをランダムな位置に機械的にセットするハンドルを備えた患者用テーブルと、一つは光線ローカライザを起動し、他の一つは単一走査を起動する足踏みスイッチとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 治療用コンピュータ化断層Ｘ線透視方法および装置 発明の背景 本発明は走査写真装置に関する方法および装置に関し、特に、治療(interve ntion)のためのコンピュータ化断層Ｘ線透視方法および装置に関するもので、中 央制御システムから走査写真装置を機械的に切離した後における患者用テーブル の調整、その位置の固定、および光線ローカライザと単一走査の起動に関連する ものである。 コンピュータ化断層撮影法は、驚くべき方法で医学的診断を豊かなものにし 、脳造影や血管造影等の種々の放射線感光式Ｘ線検査を不要にしただけでなく、 腫瘍の放射線治療を計画し、確認するために断層Ｘ線写真を利用することを可能 にした。癌、リンパ節肥大等の体胴全体における多くの検査の手順は、組織の取 り出しとそれに続く処理に分けられる。とりわけ、そのような生体組織検査は、 コンピュータ化された断層撮影法の助けをかりることにより行うことができる。 そのようにする場合、体内へ導入される針の位置は、突刺針の平面において単一 の断面図を描くことによって表される。 患者に応じた準備の後、即ち、患者を位置決めし、患者の皮膚を殺菌すると ともに、穿刺（せんし）点を局部的に麻酔した後で、通常はガントリーの外側で 、皮膚の表面下に横たわるように生体組織検査用針を導入し、その後、最初のチ ェック用の走査を行うために、患者が乗ったテーブルをガントリー内に移動する 。この手続きの制御は、走査写真装置の操作卓で行われ、この操作卓は、放射線 保護のため検査室の外側に設置される。断層の放射線写真を撮る時は、医療スタ ッフは検査室にはいない。モニター上に断面図が表示された後、患者はガントリ ーの外へ移動される。たぶん必要である針の位置の修正の後、操作卓によって患 者の乗ったテーブルがガントリー内へ移動され、別の放射線写真が撮られる。患 者をガントリーから外に移動させ、そして再びガントリー内に移動させるという 操作 全体は非常に時間がかかり、また検査の間ずっと患者は静かにし、かつ動いては ならない。 患者、より正確には体の特定部分を、即ち患者用テーブルを可能な限り正確 に位置決めすることに関して種々の解決策が提案されてきた。例えば、下記のも のが提案された。 − 医療用パノラマ式放射線撮影設備において、放射線撮影設備に対する検査 対象物の相対位置を測定するセンサーの助けをかりて患者（患部）を位置決めす る。検出データは放射線撮影設備に対する断層撮影ゾーンの相対位置のデータと 比較される(ドイツ特許公開公報3808009)。 − 患者を保持するための装置は固定され、一方、走査写真装置のハウジング が、駆動および案内設備によって直線的に移動でくるようになっている(ドイツ 実用新案9218322)。 − モータ駆動式でコンピュータ制御式の患者用デイ−ベッド。このデイ−ベ ッドは走査写真装置のハウジング内へ移動できる。 − 例えば、頭蓋領域の検査において、初期位置から出発して、放射線写真撮 影用の連続する走査と同期して患者を動かす(ヨーロッパ特許579036)。 − 患者を乗せたデイ−ベッドを受入れ可能な走査写真装置のハウジング。こ の場合、診断と外科処置の間における情報の消失を避けるために、患者用デイ− ベッドは、同時に手術台としても使えるよう作られている(ドイツ特許公開公報4 202302)。 − 医師または歯科医用の検査設備。例えば、顎関節の放射線写真撮影用の設 備(ドイツ特許公開公報3937077)、または下脚部固定後のひざの走査写真撮影の ための設備(ドイツ特許公開公報3809535)。 − 患者用デイ−ベッドに対する測定システムの各位置と同期してモニター上 に輪郭を表示する手段を備えた走査写真装置(ドイツ特許4218637、米国特許5,37 3,543)。 本発明は、治療用コンピュータ化断層Ｘ線透視のために、患者の正確な位置 決めを達成でき、突刺針を探すための走査回数を減少できる方法および装置を開 発するという目的に基づくものである。 この目的は、患者用浮遊テーブルを、視覚によるCTチェックを行いながら行 う生体組織検査のための断面図表示と組み合わせることによって達成された。本 発明による装置は、走査写真装置内に含まれ、中央制御システムから切り離され た後、テーブルをランダムな位置に機械的にセットするハンドルを備えた患者用 テーブルと、一方は光線ローカライザを起動し、他方は単一走査を起動する足踏 みスイッチとを備えている。患者用テーブルに新たに取り付けられたハンドルに より、中央制御システムから機械的に切り離された後、テーブルをランダムに位 置決めすることができる。足踏みスイッチは検査室に設置される。これらの足踏 みスイッチは、光線ローカライザと単一走査の両方の動作を開始できる。 「患者用浮遊テーブル」という語は、検査の間いつでも、僅かな機械的操作に よって、検査スタッフが軸に沿って自由に動かし得る患者用デイ−ベッドを指す 。 「断面図表示」は、検査した対象物を可視化するために、ある特定された厚み の断層を平面における断面図として発生させる検査技術を意味する。断面図表示 には、コンピータ化断層撮影法、超音波または核スピン共鳴断層撮影法がある。 患者用テーブルにハンドルを設置することにより、外科処理中において、手 操作によりテーブルを任意位置へセットすることが可能となる。デジタル表示さ れたテーブル位置は、常に実際の位置に対応している。光線ローカライザは、検 査室に追加設置された足踏みスイッチによって起動され、更に別の足踏みスイッ チによって単一走査（一つの断層）が起動される。突刺針の位置をチェックする ために、走査卓からの如何なる制御も伴うことなく、テーブルはガントリーの外 に迅速に移動され、そして新たな単一の走査を開始できるように、再びガントリ 内に移動される。 驚くべきことに、全ての変形例（光、足によって圧力が発生された後の単一 の走査、位置表示器を備えた手動での移動可能なテーブル、および即時の断層Ｘ 線写真のモニター）を考慮しても、本発明による手続き方法によれば、より信頼 性の高い方法で生体組織検査を実施することを可能とし、かつ検査期間を短縮で きる検査方法を提供できることが見い出された。検査プログラムから離れること なく、手操作により患者を迅速にガントリーの外に移動させ、再びガントリー内 に移動できるため、必要な時間をかなり短縮できる。断層Ｘ線写真を検査するた め に医者が検査室内に留まり得るようにするため、撮った断層写真をガントリー室 に立設したモニター上で検査スタッフが見ることが可能となる。 他の利点は、本発明によって達成される正確なテーブル位置により、針を捜 すための不要な走査を避けることができるため、患者が放射線に晒されることが 少なくなる。外科処置の間、もし必要であれば、患者の心理を好ましい方向に影 響を与えるために医療スタッフは検査室に残ることが可能であろう。 時間の節約に加え、本発明による方法と装置を適用することにより、技術的 な可能性を増し、治療用コンピュータ化断層Ｘ線透視の技術分野において新たな 道を示すものである。不必要な走査の減少により放射線への暴露を減少でき、高 感度、間接的であり、また、コンピュータ化断層Ｘ線透視の下では、針位置の修 正の場合に頻繁な操作がもはや必要でないという事実に主に起因して、複雑さを 減少できるという更なる利点がある。 従来のＸ線透視診断では、連続な投影Ｘ線写真が作られ、如何なる空間的割 付も行えない。これを行う場合、一定の照射の下で針をその目標位置まで案内し なければならないのだが、これは投影内に目標位置を見分けることができるとい うことが条件となる。この場合、検査スタッフの手は、直接、Ｘ線を照射してし まうことになる。 しかし、原則的には殆どのＸ線装置で患者用テーブルの移動は可能であるが 、穿刺針の挿入はＸ線による像の下で行われ、また表示されるＸ線写真は、５× ５cmから35×35cmの領域を描写するものであるため、患者用テーブルの移動は行 われないであろう。本発明は、単一走査の起動および手操作によるテーブルの移 動とは異なる原理に基づくものである。 手動によって操作される走査写真装置は公知になっていなかった。何故なら 、そのような走査写真装置は、限定された断層距離における断層検査が通常必要 とされることから、実現することができず、臨床的に妥当なものではなかった。 浮遊テーブルと断面図表示の組み合わせは新規である。さらに、視覚によるCTチ ェックの下で行う生体組織検査についても意味をなすものである。 本発明を一実施例に基づいて詳細に説明する。 実施例： 患者用テーブルはハンドルを備えており、中央制御から機械的に切り離した 後にテーブルをランダムな位置に位置決めする。テーブル位置のデジタル表示は それによって影響されない。通常の方法で患者の準備を行った後、医師は、追加 設置された足踏みスイッチによって光線ローカライザのスイッチを入れ、その後 、テーブルを正確に位置決めする。その後、第２の足踏みスイッチにより、検査 室内で単一の走査（一断層）が開始される。４秒後、断層写真がモニター上に現 れる。もし、全ての追加のフィルターやそれに続く断層写真処理がなされなけれ ば、断層写真は１秒後に現れる。ガントリー室に立設されたモニター上で検査ス タッフは撮影した断層写真を見ることができるようになる。 医者は検査室に残り、外科処置の間、患者の心理を好ましい方向に影響を与 えることができる。針の位置をチェックしなければならないとき、操作卓からの 制御なしに、テーブルを迅速にガントリー外に移動させ、そして再びガントリー 内へ移動させることができる。その後、新たな単一走査を起動できる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＪＰ，ＵＳ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．患者用浮遊テーブルと視覚によるCTチェックの下で行う生体組織検査の ための断面図表示とを組み合わせることを特徴する治療用コンピュータ化断層（ CT）Ｘ線透視方法。 ２．走査写真装置内の患者用浮遊テーブルにハンドルが設けられ、中央制御 システムから機械的に切り離した後、このハンドルの助けをかりて該テーブルが ランダムな位置に調整され、また足踏みスイッチが少なくとも２つ設置され、そ の一つが光線ローカライザを起動し、他の一つが単一走査を起動するものである ことを特徴する請求項１記載の治療用コンピュータ化断層（CT）Ｘ線透視方法。 ３．患者用浮遊テーブルと視覚によるCTチェックの下で行う生体組織検査の ための断面図表示とを組み合わせた組み合わせを含むことを特徴する治療用コン ピュータ化断層（CT）Ｘ線透視装置。 ４．請求項３に記載の装置であって、この装置には、ハンドルを備えかつ走 査写真装置に属する該テーブルが含まれ、前記ハンドルは、中央制御システムか ら切り離した後、該テーブルをランダムな位置に機械的にセットするように働き 、更に足踏みスイッチが少なくとも２つ含まれ、その一つが光線ローカライザを 起動し、他の一つが単一走査を起動するものであることを特徴する治療用コンピ ュータ化断層（CT）Ｘ線透視装置。 ５．請求項３または４に記載の装置であって、この装置は、ガントリー室内 に設けられ撮影した断層写真を検査スタッフが見られるようにするモニターを含 むことを特徴とする治療用コンピュータ化断層（CT）Ｘ線透視装置。