JP2003284716A - 放射線診断装置及び治療用挿入体 - Google Patents

放射線診断装置及び治療用挿入体

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JP2003284716A
JP2003284716A JP2002089227A JP2002089227A JP2003284716A JP 2003284716 A JP2003284716 A JP 2003284716A JP 2002089227 A JP2002089227 A JP 2002089227A JP 2002089227 A JP2002089227 A JP 2002089227A JP 2003284716 A JP2003284716 A JP 2003284716A
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radiation
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catheter
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Ryuji Zaiki
隆二 材木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】放射線透視下で行うカテーテルの挿入作業を、
より簡単に且つ容易に行うことができ、操作の大幅軽減
及び患者スループットの向上を図り、かつ、カテーテル
先端部の追跡能力を向上させる。 【解決手段】X線診断装置は、被検体Pを載せる移動可
能な寝台10と、X線源12及び検出器14を有した撮
影系を備え且つ被検体の透過X線を検出器14で検出す
るように構成した手段(18)と、撮影系と被検体との
間の位置関係を相対的に変更可能なように撮影系を支持
する支持機構6とを備える。加えて、検出器14の収集
信号に基づいて、先端部に放射線に対するマーカが付加
され且つ被検体に挿入されたカテーテル22の前記先端
部を認識可能な被検体の画像を生成する手段(18)
と、この生成画像上におけるカテーテル22の先端部の
位置に応じて支持機構16及び/又は寝台10を追跡移
動させる手段(18)とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線診断装置など
の放射線診断装置に係り、とくに血管内を治療又は診断
するときに、被検体内にカテーテルやバイオプシー用穿
刺針などの手具の挿入を伴う手術や治療に好適な放射線
診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、血管の内部を診断したり治療する
場合、X線診断装置によるX線透視下でカテーテルを血
管内に挿入させる作業が多くなっている。これは、カテ
ーテルを挿入して、X線造影剤を注入したり、コイルや
ステントによる治療を施すためである。
【0003】医師などの操作者は、X線透視画像を見な
がら、カテーテルを血管に沿って慎重に挿入する必要が
ある。カテーテルの挿入が進むにつれて、X線透視画像
上のカテーテル先端部の位置は徐々に移動して、透視画
像の中心部からずれてくる。したがって、カテーテル先
端部を画像の見易い中心部の維持するには、操作者は手
動でスイッチなどを操作して、X線源及びX線検出器を
保持している保持装置や被検体を載せている寝台の天板
の位置を移動させ、X線が照射される部位が現時点のカ
テーテル先端部に合うように位置を補正する。これによ
り、カテーテル先端部が透視画像の中央部に位置するよ
うになる。
【0004】また、カテーテルの挿入作業中には、血管
の構造やカテーテルの先端部の置かれている周囲の状況
を確認することも頻繁である。この場合も、操作者は、
手動操作を介して、保持装置や寝台天板をカテーテルの
挿入方向や先端部の周囲状況が解かる位置に移動させ、
この位置で得られる様々な角度の透視画像から、かかる
構造や状況を確認する。
【0005】しかしながら、上述した保持装置や寝台天
板の位置の補正(制御)はいずれの場合も、操作者が透
視画面を見ながら手動で操作を行わなければならず、操
作が煩わしく、操作者に操作上の負担を強いるという問
題があった。この結果、医師はなかなか治療や診断に専
念し難いという状況も生じていた。また、かかる操作に
手間と時間を要することから、診断や治療の時間も長く
なり、患者スループットが低いという問題があった。
【0006】これに対し、従来、特開平7−19461
6号公報に記載された手法が提案されている。この公報
に記載の技術には、その一態様として、被検体を搭載し
且つ移動可能な天板を有する寝台と、被検体の断層像を
得るX線断層像撮影装置と、被検体に挿入されるカテー
テルなどの挿入物とを備えた手術支援システムであっ
て、前記X線断層像撮影装置は、スライス幅及びスライ
ス位置を変更しながら被検体をスキャンするスキャンを
有するシステムが記載されている。これにより、X線断
層像撮影装置は、天板をその長手方向に移動させつつ、
挿入物の先端部を画像上で追跡可能になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
公報記載の技術によれば、挿入物先端部の追跡時に移動
させる対象は、スライス幅及びスライス位置を変更させ
るための寝台の天板及びコリメータのみであり、追跡の
移動方向は、天板の長手方向、即ちスライス方向に限定
されているため、被検体内では3次元的な移動を呈する
挿入物(カテーテルなど)の先端部の追跡能力、即ち画
像上での先端部の描出能力は低い。
【0008】しかも、この公報記載の技術の場合、上述
したような血管の構造やカテーテルの先端部の置かれて
いる周囲の状況を確認するための対策には留意されてお
れず、したがって、この公報記載のシステムを用いた場
合でも、挿入作業中の確認は操作者の手動操作に拠らな
ければならない。
【0009】本発明は、このような現状を打破するため
になされたもので、放射線透視下で行うカテーテルなど
の挿入体の挿入作業を、より簡単に且つ容易に行うこと
がででき、これにより操作の大幅軽減及び患者スループ
ットの向上を図り、かつ、挿入体の先端部の追跡能力を
大幅に向上させることができる放射線診断装置を提供す
ることを、その目的とする。
【0010】また本発明は、上述した目的を達成するた
めに、挿入体自体に従来には無い、先端部追跡のための
構造を持たせた治療用挿入体を提供することも、別の目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、本発明に係る放射線診断装置によれば、被検体を載
せる移動可能な寝台と、放射線を曝射する線源及び放射
線を検出する検出器を有する撮影系を備え、前記線源か
ら曝射されて前記被検体を透過した前記放射線を前記検
出器で検出するように構成した撮影手段と、前記撮影系
と前記被検体との間の位置関係を相対的に変更可能なよ
うに当該撮影系を支持する支持手段と、前記検出器によ
り検出された信号に基づいて、先端部に前記放射線に対
するマーカが付加され且つ前記被検体に挿入された挿入
体の前記先端部を認識可能な前記被検体の画像を生成す
る画像生成手段と、この画像生成手段により生成された
画像上における前記挿入体の先端部の位置に応じて前記
支持手段及び前記寝台の少なくとも一方を追跡移動させ
る移動制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】これにより、カテーテルなどの挿入体の先
端部が3次元的に移動した場合でも、この移動に応じて
移動手段及び/又は寝台が自動的に追跡移動されるの
で、先端部の複雑な動きに対処した追跡移動が可能にな
る。このため、放射線透視下で行うカテーテルなどの挿
入体の挿入作業を、より簡単に且つ容易に行うことがで
き、これにより操作の大幅軽減及び患者スループットの
向上を図り、かつ、挿入体の先端部の追跡能力を大幅に
向上させることができる。
【0013】さらに、上述した構成を基礎にした好適な
態様として、以下のような構成を採用することができ
る。例えば、前記移動制御手段は、前記挿入体の先端部
の位置が前記画像上の予め定めた範囲の中心部分に常に
位置するように前記支持手段及び前記寝台の少なくとも
一方の移動を制御する手段に構成してもよい。
【0014】また、前記移動制御手段は、前記画像生成
手段により生成された画像から前記挿入体の先端部の移
動方向を解析する方向解析手段を含むように構成しても
よい。
【0015】さらに、前記挿入体の先端部の位置を中心
にした複数の透視角度からスキャンを行うように前記支
持手段を角度付けする角度付け手段を備えてもよい。
【0016】一方、本発明に係る治療用挿入体によれ
ば、先端部に、放射線に対するマーカを付加し、このマ
ーカの形状に、当該先端部の移動の方向性を認識可能な
形状を持たせたことを特徴とする。これにより、マーカ
自体が方向性の情報を持つという、従来には無い挿入体
を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の放射線診断装置に
係る実施の形態を、添付図面を参照して説明する。この
実施形態は、放射線診断装置がX線診断装置である態様
について説明する。
【0018】まず、本実施形態のX線診断装置の概略的
な全体構成を図1に示す。
【0019】このX線断層撮影装置は、寝台10、高電
圧発生装置11、X線管12、X線検出器14、支持手
段としての支持機構16、及び制御装置18を備える。
制御装置18には入力器19、表示器20、及び操作器
21が信号送受可能に接続されている。
【0020】寝台10は、その長手方向にスライド自在
な天板10aを備える。この天板10aは、制御装置1
8からの制御信号に応答してそのスライド位置を変更可
能になっている。天板10aには被検体Pが通常、仰向
けに寝かされ、この状態でX線照射を受ける。
【0021】支持機構16は床置き型に構成されてお
り、床面に立設された支柱部16aと、この支柱部16
aに対して駆動機構16cを介して3次元的に揺動可能
に支持されたC型アーム16bとを有する。駆動機構1
6cには制御装置18から制御信号が送られ、この制御
信号に応答して駆動機構16cが作動する。この結果、
C型アーム16bのみが3次元的に移動可能になってい
る。
【0022】このC型アーム16bの両端部にX線管1
2およびX線検出器14が対向するように配置される。
このため、C型アーム16bが寝台10上の被検体Pを
挟むように位置するとき、X線管12から曝射されたX
線は被検体Pを透過してX線検出器14に入射可能にな
っている。
【0023】なお、この支持機構16は必ずしも床置き
型でなくてもよく、天井から吊り下げられる形式を採り
且つそのC型アーム16bが3次元的に移動可能な構造
であってもよい。また、C型アーム16bの形状は必ず
しもC字状である必要はなく、他の形状であってもよ
い。
【0024】X線管12は、曝射用の高電圧を発生する
高電圧発生装置に接続されており、被検体Pに向けてX
線を曝射する放射線源として機能する。X線検出器14
はX線を検出する検出器として機能する。制御装置18
はメモリ、CPUなどの制御及び処理に必要な構成要素
を有し、X線診断装置の全体動作の制御及び収集したデ
ータの処理を担う。
【0025】入力器19は操作者が必要な情報や指令を
装置に与えるために使用される。表示器20には、この
装置で撮影されたX線画像やX線透視像が表示される。
さらに、操作器21は、操作者が手動で支持機構16及
び/又は寝台10の天板10aの位置を移動させるため
に使用される。
【0026】本実施形態によれば、このX線診断装置に
よるX線透視下おいて、医師などの操作者はカテーテル
22を被検体Pの例えば血管内に挿入し、造影剤の投入
など、必要な処置を行うことができる。カテーテル22
は、被検体に挿入される挿入体として機能する。挿入体
としては、この他に、例えばバイオプシー用の穿刺針や
線状の術具であってもよい。
【0027】カテーテル22の先端部22aには、図2
(a)〜(c)に示すように、マーカ24が設けられて
いる。先端部22aは、マーカ24を設けた、先端から
所定寸法の範囲を指す。
【0028】マーカ24には、薄片状の鉛など、X線吸
収率が被検体Pよりも高い材料が使用される。マーカ2
4は、カテーテル22の先端部の方向が認識可能なよう
に方向性を持たせた形状に加工されて、先端部表面に貼
り付けられ又は埋め込まれている。
【0029】図2(a)に示すマーカ24は、長めの三
角形を成す複数のマーカ片24aで成り、この複数のマ
ーカ片24aが相互に離間され且つカテーテル手元側か
ら先端側に向けて細くなるように設けられている。ま
た、同図(b)に示すマーカ24は、複数のリング状の
マーカ片24bで成り、この複数のマーカ片24bがカ
テーテル軸方向において相互に離間され且つカテーテル
手元側から先端側に掛けてマーカ片24bの幅が狭くな
るように設けられている。さらに、同図(c)に示すマ
ーカ24は、複数のリングのマーカ片24c,24dで
成り、この複数のマーカ片24c,24dがカテーテル
軸方向において相互に離間されて設けられている。この
複数のマーカ片24c,24dには、X線吸収率に関し
て互いに異なる材料が用いられている。
【0030】続いて、本実施形態に係るX線診断装置の
画像処理及び制御の動作を、X線透視下で行われるカテ
ーテル操作について説明する。
【0031】制御装置18は、図3に大略示す制御フロ
ーにより処理を実行する。制御装置18は、カテーテル
22を被検体Pに挿入開始する時点で、例えば操作者か
らの手動指示に応じてC型アーム16b及び天板10a
の初期位置を指令する(ステップS1)。
【0032】この初期位置は、カテーテル22の開始位
置が、表示器20に表示される透視画像の中央部分に写
り込むように、操作者により例えば操作器21を用いて
手動で指示される。この初期位置の指令に応答してC型
アーム16b及び天板10aの3次元的位置が制御され
るので、透視画像の中央部にカテーテル22の先端部
(マーカ24の部分)が位置するようにカテーテル22
が透視画像に写り込む。また、この初期位置の指令も自
動で行うようにしてもよい。
【0033】なお、このカテーテル22の先端部を表示
する透視画像の中央部は、画像の中央座標の位置それ自
体であってもよいし、その中央位置を中心とする所定径
内の範囲であってもよいし、中央位置からある程度ずれ
た位置又は範囲であってもよい。
【0034】次いで制御装置18は、X線検出器14が
検出したX線透過画像データ(マーカ24の形状の画像
データを含む)、マーカ24のX線吸収率などの物理情
報及びサイズに基づき、マーカ24を形成する複数のマ
ーカ片の現在の2次元位置をサンプリングタイム毎に抽
出する(ステップS2)。この2次元位置の座標(X,
Y)は、透視画像上の画像データを例えばしきい値処理
することで求められる。
【0035】次いで制御装置18は、透視画像に垂直な
奥行き(手前)方向にもカテーテル先端部22aの方向
成分があるか否かを判断する(ステップS3)。この判
断は、例えばマーカ24が図2(a)に示す配列の場合
にはマーカ片の列に対して直交する方向ベクトルを算出
し、マーカ片の太さなどの情報に基づいてなされる。ま
た、例えばマーカ24が図2(b)に示す配列の場合に
は、マーカ片の間隔が狭く写ることでカテーテル先端部
22aが透視画像の奥行き方向(又は手前方向)に向い
た方向成分を有しているか否かを判断できる。この解析
の概念の一例を図4に示す。マーカ24のマーカ片間の
実空間における距離がAであるが、透視画像に写り込ん
でいるマーカ片間の距離がBのとき、図4の例の場合に
はθ=cos−1(B/A)の関係が成立するので、こ
の関係式から奥行き方向(又は手前方向)の移動方向成
分があることを示すθが得られる。さらに、マーカ24
が図2(c)に示す配列の場合には、2つの同一サイズ
のマーカ片の写り込んだ大きさの違いに拠り、カテーテ
ル先端部22aが透視画像の奥行き方向(又は手前方
向)に向いた方向成分を有しているか否かを判断でき
る。
【0036】この判断により、透視画像に垂直な奥行き
(手前)方向にはカテーテル先端部22aの方向成分が
無いと判断された場合(ステップS3、YES:図5参
照)、制御装置18は、上述の如く求めたマーカ24を
成す複数のマーカ片それぞれの2次元位置を2次元座標
上に展開し、複数のマーカ片間の方向(つまり、先端部
22aの方向)を解析するとともに、先端部22aの画
像上の移動量を前回のサンプリング時の位置情報との差
分値として解析する(ステップS4)。このとき、単純
には、複数のマーカ片間の実距離がXcmであるとし
て、画像上に写り込んだマーカ片の位置情報から移動距
離及び移動方向を求めるようにしてもよい。また、透視
画像の拡大率を移動距離及び移動方向の算出に用いるこ
ともできる。
【0037】一方、上述したステップS3の判断におい
て、透視画像に垂直な奥行き(手前)方向にもカテーテ
ル先端部22aの方向成分が在ると判断された場合(ス
テップS3、YES:図6参照)、制御装置18は、マ
ーカ24を成す複数のマーカ片それぞれの2次元位置を
2次元座標上に展開して、その展開情報と先端部22a
の奥行き(手前)方向の移動成分を表す情報に基づい
て、先端部22aの方向及び画像上の移動量を解析する
(ステップS5)。
【0038】このように先端部22aの移動方向及びそ
の画像上の移動量が求まると、制御装置18は次いで、
その画像上の移動量を実際の空間上の移動量に変換する
(ステップ6)。
【0039】この後、制御装置18は、上述のように求
めた移動方向及び実際の移動量を目標値としてC型アー
ム16bの駆動機構16c及び/又は寝台10の天板1
0aに与え、その移動制御を実行させる(ステップS
7)。
【0040】この結果、カテーテル22が図7(a)に
示すように血管B内のある位置に居る状態から同図
(b)に示すように、被検体の長手方向に+αmm且つ
短手方向に+βmm、移動した場合、この移動先のカテ
ーテル先端部22aが透視画像の中心部に位置し且つカ
テーテル先端部22aの移動方向ベクトルと検出系前面
とが平行になるように、C型アーム16b及び/又は天
板10aの3次元位置が自動的に追跡制御される。カテ
ーテル22は操作者によって徐々に挿入されるから、こ
のカテーテル先端部22aの位置が進むにつれてC型ア
ーム16b及び/又は天板10aの位置も殆どリアルタ
イムに追跡するように制御される。
【0041】とくに、図8に模式的に示すように、カテ
ーテル22の挿入が一定面内に止まらずに、その面内か
らはみ出すように3次元的に移動する場合を想定する
と、水平方向(一定面内)の移動に対してはC型アーム
16及び/又は天板10aが協働して対処し、その一定
面からはみ出す斜め方向の移動に対してはC型アームを
傾ける動作を含む制御で対処できる。
【0042】また、制御装置18は上述したカテーテル
22の挿入に対する追跡制御の途中において、操作者が
例えば操作器21を介して、カテーテル先端部22aの
付近の血管構造を確認するための確認指令を出したか否
かを判断する(ステップS8)。この判断により、かか
る確認指令は出されていないと認識できる場合、そのま
ま前述したステップS2の処理に戻り、サンプリングタ
イム毎の上述したカテーテル先端部22aへの追跡制御
が実施される。
【0043】反対に、ステップS8において確認指令が
出されていると判断されるときには、次いでその確認動
作がピボット動作であるか、又は、回転動作であるかが
指令情報から判断される(ステップS9)。
【0044】この判断処理によりピボット動作が指令さ
れていると確認された場合、カテーテル先端部22aを
中心にC型アーム16bを様々な位置に角度付けする1
つの方法として、図9に示すように、カテーテル先端2
2aを中心にC型アーム16bを360°ピボットター
ンさせる(ステップS10)。このC型アーム16bの
ピボット動作は操作者が操作器21を介して停止指令を
出すまで続けられる(ステップS11)。このため、医
師などの操作者はかかるピボット動作によって透視され
るカテーテル先端部22aの近傍の血管構造を画像上で
確認し、その後のカテーテル挿入操作の参考に供するこ
とができる。
【0045】なお、この360°のピボット動作の指令
において、操作者はピボットターンの半径を併せて指令
できるようにすることも好適である。この場合には、制
御装置18は、ステップS10の指令処理にて操作者か
らのピボット半径を受け付ける。そして、この受付に応
答して、制御装置18は、カテーテル先端部22aから
の半径が受付値に一致するようにC型アーム16bを角
度付けして、そのピボット動作を制御する。これによ
り、より自動化されたピボット動作が可能になる。
【0046】一方、ステップS9の判断処理より回転動
作が指令されていると確認された場合、C型アーム16
bを様々な位置に角度付けする別の方法として、図10
に示すように、カテーテル22の移動方向を回転中心軸
として、その周りにC型アーム16bを回転させる(ス
テップS12)。このC型アーム16bの回転動作は操
作者が操作器21を介して停止指令を出すまで続けられ
る(ステップS13)。このため、医師などの操作者は
かかる回転動作によって透視されるカテーテル先端部2
2aの近傍の血管構造を画像上で確認できる。
【0047】この確認の後、処理は再びステップS2に
戻され、サンプリングタイム毎に上述した追跡制御が行
われ、また必要に応じて確認動作が行われる。
【0048】このため、本実施形態に係るX線診断装置
によれば、X線透視下でカテーテル22を被検体P内に
挿入するときに、カテーテル先端部22aの位置が透視
画像の、しかもその中心部に入るように、C型アーム1
6b及び/又は寝台天板10aの位置が自動的に追跡制
御される。これにより、従来のように、操作者が手動で
保持装置や寝台天板を動作させる必要が無くなり、カテ
ーテル22の挿入操作や治療に専念できる。また、かか
る自動化によって、カテーテル22の挿入が効率良くか
つ短時間で済ませることが可能になるので、検査時間や
治療時間が短縮される。
【0049】カテーテル挿入には熟練した技術が必要で
あり、しかも、血管の3次元構造を把握するために様々
な角度から透視画像を得ることで、血管の構造を確認し
ながらカテーテルをガイドしていくことができる。かか
る確認操作は、本実施形態によれば、医師などの操作者
が自分自身で行う必要が無く、その旨の指令を1回出す
だけで済む。かかる指令に応答して、自動的に確認動作
(ピボット動作又は回転動作)に係る透視画像を観察で
き、カテーテル先端部22aの近辺の血管構造を確実に
確認できる。これにより、血管構造確認のための操作性
が改善され、検査や治療の時間の短縮のみならず、無用
なX線曝射も行わずに済む。
【0050】本発明は実施形態記載及びその変形例の構
成に限定されるものではなく、当業者においては、特許
請求の範囲に記載の要旨を逸脱しない範囲で適宜に変
更、変形可能なものである。
【0051】例えば、上述した実施形態では、透視画像
データから求めた複数のマーカ片それぞれの2次元座標
と透視画像に写り込んだマーカ片の撓みや間隔の変形具
合から求めた先端部の方向とに基づいてカテーテル先端
部を自動追跡するようにした。これについて、例えば、
透視画像データから求めた複数のマーカ片それぞれの2
次元座標と透視画像に写り込んだマーカ片の撓みや間隔
の変形具合から推定した透視画像に垂直な方向のもう1
次元の座標とに基づいて、即ち、3次元の座標値に基づ
いてカテーテル先端部を自動追跡するようにしてもよ
い。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る放射
線診断装置によれば、放射線透視下で行うカテーテルな
どの挿入体の挿入作業を、より簡単に且つ容易に行うこ
とがででき、これにより操作の大幅軽減及び患者スルー
プットの向上を図り、かつ、挿入体の先端部の追跡能力
を大幅に向上させることができる。また、本発明に係る
治療用挿入体によれば、挿入体自体に従来には無い、先
端部追跡のための構造を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射線診断装置としてのX線診断
装置の一実施形態の概略構成を示す機能ブロック図。
【図2】X線診断装置のX線透視下で用いるカテーテル
先端部に付したマーカの形状を説明する図。
【図3】X線診断装置の制御装置で実行される追跡制御
及び確認動作指令のための概略処理を示すフローチャー
ト。
【図4】実際のマーカ片間の距離と画像上の距離との幾
何学的関係の一例を説明する図。
【図5】カテーテル先端部のマーカと移動方向との関係
の一例を説明する図。
【図6】カテーテル先端部のマーカと移動方向との関係
の別の一例を説明する図。
【図7】血管内に挿入したカテーテルの先端部の位置と
その挿入状態とを説明する図。
【図8】カテーテルの挿入方向の変化に対するX線源1
2及びX線管14の位置制御の例を説明する図。
【図9】C型アームのピボット動作による確認動作を説
明する図。
【図10】C型アームの回転動作による確認動作を説明
する図。
【符号の説明】
10 寝台 10a 天板 12 X線源 14 X線検出器 16 支持機構(保持装置) 16b C型アーム 16c 駆動機構 18 制御装置 19 入力器 20 表示器 21 操作器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体を載せる移動可能な寝台と、 放射線を曝射する線源及び放射線を検出する検出器を有
    する撮影系を備え、前記線源から曝射されて前記被検体
    を透過した前記放射線を前記検出器で検出するように構
    成した撮影手段と、 前記撮影系と前記被検体との間の位置関係を相対的に変
    更可能なように当該撮影系を支持する支持手段と、 前記検出器により検出された信号に基づいて、先端部に
    前記放射線に対するマーカが付加され且つ前記被検体に
    挿入された挿入体に対して前記先端部を認識可能な前記
    被検体の画像を生成する画像生成手段と、 この画像生成手段により生成された画像上における前記
    挿入体の先端部の位置に応じて前記支持手段及び前記寝
    台の少なくとも一方を追跡移動させる移動制御手段とを
    備えたことを特徴とする放射線診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の放射線診断装置におい
    て、 前記移動制御手段は、前記挿入体の先端部の位置が前記
    画像上の予め定めた範囲の中心部分に常に位置するよう
    に前記支持手段及び前記寝台の少なくとも一方の移動を
    制御する手段である放射線診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の放射線診断装置におい
    て、 前記移動制御手段は、前記画像生成手段により生成され
    た画像から前記挿入体の先端部の移動方向を解析する方
    向解析手段を含む放射線診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の放射線診断装置におい
    て、 前記挿入体の先端部の位置を中心にした複数の透視角度
    からスキャンを行うように前記支持手段を角度付けする
    角度付け手段を備えた放射線診断装置。
  5. 【請求項5】 先端部に、放射線に対するマーカを付加
    し、このマーカの形状に、当該先端部の移動の方向性を
    認識可能な形状を持たせたことを特徴とする治療用挿入
    体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の治療用挿入体におい
    て、 少なくとも前記先端部は筒状の形状を成す一方で、前記
    マーカは前記先端部の軸方向に直交するように当該先端
    部の外周部に貼り付けられ、且つ、前記軸方向の何れか
    一方に向かって幅を違えて形成した複数本のリング状マ
    ーカ片から成る治療用挿入体。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の治療用挿入体におい
    て、 前記複数本のリング状マーカ片は、前記放射線に対して
    異なる透過性を示す複数種の材料から成る治療用挿入
    体。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の治療用挿入体におい
    て、 少なくとも前記先端部は筒状の形状を成す一方で、前記
    マーカは前記先端部の軸方向に沿って当該先端部の外周
    部に貼り付けられ、且つ、前記軸方向の何れか一方に向
    かって幅を変えて形成した複数本の線状マーカ片である
    治療用挿入体。
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