JPH105018A - 宝石または類似物と支持芯の結合構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 宝石等に支持軸芯を結合後容易に離脱しない
ような構造とした宝石または類似物と支持芯の結合構造
を提供する。 【解決手段】 本発明による宝石または類似物と支持芯
の結合構造は、宝石または類似物３の孔に芯を挿入接着
する宝石または類似物と支持芯１の結合構造において、
宝石または類似物に直円筒状の孔を穿設し、 軸部１２
よりも大きい頭部１１を有する芯を頭部１１から前記孔
に挿入し、前記頭部１１と前記直円筒状の孔の内面、前
記軸部と前記直円筒状の孔の内壁間に接着剤２を充填し
て固化して構成されている。前記芯の頭部または軸部に
非円形断面形状部を設け、当該断面形状と前記孔の内壁
間に前記接着剤を充填し回転阻止構造を形成することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、宝石等に支持軸芯
を結合後容易に離脱しないような構造とした宝石または
類似物と支持芯の結合構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】この発明において宝石等と宝石または類
似物は同義に用いられる、宝石等とは、天然の宝石とし
ては、例えば水晶、ルビー、サファイア、オパール、お
よび、トルコ石、人造の宝石例えば合成の宝石、ガラス
球、その他、珊瑚、琥珀、真珠等の装飾、装身用の玉石
を含むものとする。球状の宝石等を支持軸芯に結合する
構造、すなわち球状の宝石等に孔を明けその孔に軸を結
合し、当該軸を台に結合するとか、支持軸芯の他端にさ
らに他の宝石等を結合して宝石等の対を形成する等のた
めに広く利用されている。多くの場合宝石等に浅い盲孔
を穿ち、板または棒状の支持軸芯を挿入して、接着剤で
接合している場合が多い。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前述した結合構造にお
いて、宝石等と軸芯間に軸方向の引き離し力が加わった
り、宝石等と軸芯間に回転方向の力が加えられると、宝
石等と支持軸芯が簡単に外れてしまうという問題があっ
た。結合部分の長さを大きくすれば結合強度を若干大き
くすることができる。しかしながら，透明な宝石等にお
いては宝石の内部深くまで支持軸芯端が挿入されている
ことは、美観を損なう恐れがある。また、透明な宝石等
でなくても深い結合孔を設けることは容易ではない。本
発明の目的は、宝石等に支持軸芯を結合後、容易に離脱
しないような構造とした宝石または類似物と支持芯の結
合構造を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明による宝石または類似物と支持芯の結合構造
は、宝石または類似物に直円筒状の孔を穿設し、軸部よ
りも大きい頭部を有する芯を頭部から前記孔に挿入し、
前記頭部と前記直円筒状の孔の内面、前記軸部と前記直
円筒状の孔の内壁間に接着剤を充填して固化して構成さ
れている。前記宝石または類似物と支持芯の結合構造に
おいて、前記芯の頭部または軸部に非円形断面形状部を
設け、当該断面形状と前記孔の内壁間に前記接着剤が充
填されて固化することにより回転阻止構造を形成するこ
とができる。前記宝石または類似物と支持芯の結合構造
において、前記芯の頭部の頂面に溝、頭部か軸部に軸中
心に直角方向の溝を設け、前記溝に前記接着剤が充填さ
れ固化することにより回転阻止構造を形成することがで
きる。前記の宝石または類似物と支持芯の結合構造にお
いて、前記頭部は、平頭、ケーシング頭または二重頭を
含む多重頭のいずれかにすることができる。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下図面等を参照して本発明をさ
らに詳しく説明する。図１は本発明による宝石または類
似物と支持芯の結合構造の第１の実施例を示す斜視図、
図２は前記実施例の断面図である。支持軸芯１として
金、プラチナ族、銀および鉄、銅、黄銅やそれらにメッ
キを施したものやステンレス等などの適当な金属棒を利
用できる。なおセラミクス、強化プラスチック等も希望
する形状に成形できるから利用することができる。支持
軸芯１は軸１２とこれより大きい径のケーシング（逆円
錐台）頭１１を備えている。宝石または類似物３には前
記支持軸芯１を受け入れる浅い孔がダイアモンドポイン
トにより穿設されている。この円錐状の孔の底部と内壁
面は滑らかに仕上げられる必要はなく積極的に粗面であ
ることが好ましい。前記孔に接着剤２を充填しておいて
前記支持軸芯１を頭部１１から挿入する。透明な宝石ま
たは類似物３には固化後、透明な状態を維持するエポキ
シ樹脂接着剤が好ましい。頭部１１の平面部と孔の底部
間と軸１２の回りの接着剤は固化して支持軸芯１を強固
に保持する。宝石または類似物と支持芯間の引っ張りお
よび捩じれ力に対してさらに強固に支持軸芯を固定する
ことができる。

【０００６】図３は、本発明による宝石または類似物と
支持芯の結合構造の第２の実施例の支持軸芯の正面図お
よび平面図である。この実施例は第１の頭部２３に加え
てさらに第２の頭部２２を設けてある。そしてさらに軸
には切り込み２１が設けられている。前記第１の頭部２
３と第２の頭部２２間で固化した樹脂は他の軸回りの樹
脂と共同して支持軸芯２０を引っ張り力に抗してさらに
強固に支持する。軸２４に設けられた前記切り込み２１
に入り込んで固化した樹脂は捩じれ力に対して軸の回転
を制限している。

【０００７】図４は、本発明による宝石または類似物と
支持芯の結合構造の第３の実施例の支持軸芯の正面図お
よび底面図である。この実施例の頭部３２は皿こねじの
ようにすりわり３３が設けられている。このすりわり３
３に入り固化した樹脂は孔の底面に接続されているから
捩じれ力に対して軸の回転を制限することになる。

【０００８】図５は、本発明による宝石または類似物と
支持芯の結合構造の第４の実施例の支持軸芯の平面図お
よび正面図である。この実施例は支持軸芯４０の軸４１
にきりかき面４３を設け、軸の断面を欠円状にしてあ
る。軸４１と円柱内壁面間に充填され固化した接着剤は
支持軸芯４０を捩じれ力に対して回転を制限することに
なる。

【０００９】図６は、本発明による宝石または類似物と
支持芯の結合構造の第５の実施例の支持軸芯の平面図お
よび正面図である。この実施例は支持軸芯５０の軸５１
と頭部５２に共通する縦溝を設け、軸５１と頭部５２の
断面を変形円にしてある。この溝に充填され固化された
接着剤は、支持軸芯４０を捩じれ力に対してその回転を
制限することができる。

【００１０】以上詳しく説明した実施例について本発明
の範囲内で種々の変形を施すことができる。軸や頭部に
きりかきや溝を作る例を示したが、軸とか頭部の断面を
楕円や長円にすることによっても捩れに対抗して回転に
よる緩み等を制限することができる。軸に多数の凹凸を
設けても良い。透明な宝石または類似物には透明に硬化
する接着剤が好ましいので、接着剤として固化後透明で
あるエポキシ系統の接着剤の例を示した。しかし不透明
な宝石または類似物については透明である必要はなく、
他の接着剤を利用できる。釘の頭のすりわりは十字であ
っても良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による宝石または類似物と支持芯の結合
構造の第１の実施例を示す斜視図である。

【図２】前記実施例の断面図である。

【図３】本発明による宝石または類似物と支持芯の結合
構造の第２の実施例の支持軸芯の正面図および平面図で
ある。

【図４】本発明による宝石または類似物と支持芯の結合
構造の第３の実施例の支持軸芯の正面図および底面図で
ある。

【図５】本発明による宝石または類似物と支持芯の結合
構造の第４の実施例の支持軸芯の平面図および正面図で
ある。

【図６】本発明による宝石または類似物と支持芯の結合
構造の第５の実施例の支持軸芯の平面図および正面図で
ある。

【符号の説明】

１，２０，３０，４０，５０，…支持軸芯 ２…接着剤 ３…宝石または類似物 １１…頭部 １２…軸 ２１…切り込み ２２…第２の頭部 ２３…第１の頭部 ３１…軸 ３２…頭部 ３３…すりわり ４１…軸 ４２…頭部 ４３…きりかき面 ５０…支持軸芯 ５１…軸 ５２…頭部 ５３…縦溝

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 宝石または類似物の孔に芯を挿入接着す
   る宝石または類似物と支持芯の結合構造において、 宝石または類似物に直円筒状の孔を穿設し、 軸部よりも大きい頭部を有する芯を頭部から前記孔に挿
   入し、 前記頭部と前記直円筒状の孔の内面、前記軸部と前記直
   円筒状の孔の内壁間に接着剤を充填して固化して構成し
   た宝石または類似物と支持芯の結合構造。