JPH1048483A - 光ケーブル用保持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】機器内に光ファイバーケーブルを布設する際
に、ケーブルにストレスを加えることなく、容易にクラ
ンプできる保持具を提供する。 【解決手段】クランプ１本体を弾性材料の本体１に、光
ファイバーケーブルを通すための貫通穴２を設け、本体
の上面から貫通穴に達する切り溝を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【発明の属する技術分野】本発明は光ケーブルの保持具
に係わり、特に床下に布設された光ケーブルを電子機器
内へ布設する際に、電子機器導入部の保持具及び器機内
付設時の光ケーブルを許容できる曲げ半径で支持するこ
とができる保持具に関するものである。

【０００１】

【従来の技術】近年、光ファイバーケーブルは通信器機
へ採用され関連技術の進歩と情報処理装置の高速伝送の
追求とが相まって、情報処理装置への光ファイバーケー
ブルの採用が積極的に拡大している。

【０００２】しかし、光ファイバーケーブルは従来の金
属線のように自由に曲げたり、束ねたりあるいは機械的
に保持すると、光ファイバーケーブルの持つ性能を低
下、破壊する場合がある。

【０００３】光ファイバーケーブルを採用している通信
器機においては、屋外、屋内用の保持具は多種開発され
ているが、情報処理器機内の使用に適した保持具の開発
は十分ではないので早急に開発が望まれている。

【０００４】図４を参照すると、電子機器は支柱１０に
支えられたフリーアクセス床１１に設置され、フリーア
クセス床１１床下に光ファイバーケーブル６が布設され
ている。

【０００５】光ファイバーケーブル６は導入口７から電
子機器５内部に導入され、可動プーリ１２と固定プーリ
１３の２個のプーリを介して電子機器５内部へ接続され
る。

【０００６】光ファイバーケーブル６の布設、保守時に
光ファイバーケーブル６に張力が加わった場合、可動プ
ーリが矢印方向に移動し、光ファイバーケーブルの許容
張力以上加わらないようになっている。従来はこのよう
に複雑な機構を設ける必要があった。

【０００７】図５はプーリのような余長機構を持たせな
い布設方法である。

【０００８】フリーアクセス床１１下部の光ファイバー
ケーブル６と電子機器内光ファイバーケーブル６の間に
光ファイバーケーブルをカール状に加工された光中継ケ
ーブル１５を設けている。張力が加わった場合、光中継
ケーブル１５のカール部１６が伸縮し、光ファイバーケ
ーブル６に許容以上の機械的外圧、張力が加わらないよ
うにしている。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】第一の問題は、光ファ
イバーケーブルは金属ケーブルのような保持方法、保持
具を使用できないことである。その理由は、光ファイバ
ーケーブルは金属ケーブルのように曲げ、引っ張り、側
圧等に対する機械的強度が弱く、金属ケーブルと同じ方
法で保持した場合には、伝送特性の低下あるいは光ファ
イバーケーブル自体の破壊をまねく恐れがある。

【００１０】第二の問題は、光ファイバーケーブルを器
機内に導入する場合、光ファイバーケーブルをある一定
の余長を持つための余長処理機構を備える必要があった
ことである。その理由は、金属ケーブルと同じように電
子機器導入部において機械的に保持した場合、器機の設
置、保守等の布設時等に加わる張力に耐えられず、保持
部分に張力が集中し切断する恐れがあるためである。

【００１１】本発明は、光ファイバーケーブルを直接電
子器機内に布設を可能にし、且つ、複雑な余長処理機構
を不要にすることを可能とした光ファイバーケーブルの
支持具を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明の光ケーブル用保
持具では、電子機器の光ファイバーケーブル導入部にゴ
ムやスポンジ質の弾性対を有する材料でできたブロック
状の物体に光ファイバーケーブルの外形よりやや大きい
内径の穴を有し、光ファイバーケーブルを前記穴に通す
ことを容易にするため、穴の一部が分離されている。こ
のような保持具を使用することにより、光ファイバーケ
ーブルに許容以上の張力が加わっても光ファイバーケー
ブルの性能低下、破壊を防ぐことが可能となる。

【００１３】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。

【００１４】図１を参照すると、本実施形態の光ケーブ
ル保持具には、ゴムやスポンジ等の弾性体でできたブロ
ック状の本体１に貫通穴２が複数個設けられている、さ
らに貫通穴２の一部が分離可能なように切り溝３が、保
持具１の上面より貫通穴に達するように設けられてい
る。貫通穴２は光ファイバーケーブルの使用本数に合わ
せて任意に設ける。

【００１５】図２（ａ）を参照すると、本発明は図１の
貫通穴１を最小の１個設けた保持具１であり、保持具１
の低面に粘着剤４が塗布されている。また図２（ｂ）の
ように、貫通穴２の切り溝３はある幅を持たせることに
より光ファイバーケーブルを貫通穴２へ通すことが更に
容易になる。

【００１６】図３を参照すると、本発明の光ケーブル保
持具の使用例を示す。

【００１７】電子器機５へ光ファイバーケーブル６を接
続する場合、電子機器５の床下まで布設されている光フ
ァイバーケーブル６を、電子機器５の床に設けられた導
入口７から電子機器５内部へ引き込み、導入部７付近に
設けた保持具１の切り溝に光ファイバーケーブル６を挿
入する。さらに光ファイバーケーブルを電子機器内に布
設する場合、導入部の保持具と器機内部の保持具間に光
ファイバーケーブル６を必要に応じたたるみを持たせる
ことにより光ファイバーケーブル６に予期せぬ張力が加
わっても光ファイバーケーブルを保護することができ
る。

【００１８】

【発明の効果】本発明の保持具を採用することは光ファ
イバーケーブルに不要な機械的応力を与えることを回避
できることである。その理由は、本発明の保持具は光フ
ァイバーケーブルを機械的に強固に保持するのではな
く、保持具の材料及び構造により、光ファイバーケーブ
ルを保持具内である程度自由に動き光ファイバーケーブ
ルに致命的な機械的な応力が与えられないことによる。

【００１９】また、本発明の光ファイバーケーブル保持
具を用いて、光ファイバーケーブルを保持する場合、作
業が非常に簡単であることも見逃せないメリットであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の光ファイバーケーブル用保持具の一実
施形態の三面図である。

【図２】図１の保持具の要部拡大図である。

【図３】本発明の使用例を示す斜視図である。

【図４】従来の光ファイバーケーブルの布設例を示す図
である。

【図５】従来の光ファイバーケーブルの布設例を示す図
である。

【符号の説明】

１ 保持具 ２ 貫通穴 ３ 切り溝 ４ 粘着剤 ５ 電子器機 ６ 光ファイバーケーブル ７ 導入口 ８ 余長処理 １０ 支柱 １１ フリーアクセス床 １２ 可動プリー １３ 固定プリー １４ 矢印 １５ 光中継ケーブル １６ カール部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾性を有する材料で形成されたブロック
   状の保持具に一個または複数の貫通穴を設け、保持の一
   面から前記貫通穴に達する切り込み溝をさらに設けたこ
   とを特徴とする光ケーブル保持具。
2. 【請求項２】 前記本体の前記切り込み溝、または前記
   貫通穴が露出する面とは別の面に粘着層を設けたことを
   特徴とする光ケーブル保持具。