JP2006048030A - 光ファイバの接続装置及び接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光ファイバどうしを容易に接続させて、基板や収納箱内などに簡単に取付けることができる光ファイバの接続装置及び接続方法を提供する。
【解決手段】 光ファイバ51と6、および光ファイバ52と7を突合せた状態で固定して接続を図る光ファイバの接続装置1であって、閉止することで光ファイバどうしを対向させて固定保持する挟持部材2と、挟持部材2を挿入させる挿入孔31を設けた固定ブロック3とを備えた。挟持部材2は、光ファイバ51と6(52と7)を突合せた状態で載置するV溝を設けた基部と、このV溝に落とし込ませた状態で基部を閉止させて光ファイバ51と6(52と7)を固定する蓋部と、基部および蓋部を連結するヒンジ部とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】 光ファイバ51と6、および光ファイバ52と7を突合せた状態で固定して接続を図る光ファイバの接続装置1であって、閉止することで光ファイバどうしを対向させて固定保持する挟持部材2と、挟持部材2を挿入させる挿入孔31を設けた固定ブロック3とを備えた。挟持部材2は、光ファイバ51と6(52と7)を突合せた状態で載置するV溝を設けた基部と、このV溝に落とし込ませた状態で基部を閉止させて光ファイバ51と6(52と7)を固定する蓋部と、基部および蓋部を連結するヒンジ部とを備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光ファイバの接続装置及び接続方法に関する。
光ファイバをビル内の複数の使用者間の通信手段などとして使用する場合、複数の光ファイバを1本のケーブル内に収めた、多心光ファイバケーブルを用いることが多い。この多心光ファイバケーブルでは、例えばケーブルの途中で光ファイバを必要な数だけ取り出して分岐する(例えば、各フロアごとに)ことで、光ファイバの敷設作業を簡素化することができる。
このような途中分岐を行う場合、途中分岐した光ファイバと接続すべき相手側の光ファイバとを互いに付き合わせ対向配置した状態で機械的に固定することにより接続を行っているが、この接続手段として、V溝を用いて光ファイバを固定するメカニカルスプライスなどが各種開発されている。メカニカルスプライスとしては、専用工具を用いてV溝と蓋を開いてから光ファイバを挿入するものが一般的であるが、プラスチック光ファイバを用いて簡単に挿入できるものも知られている(例えば、特許文献1参照)。特に、フッ素系樹脂からなるプラスチック光ファイバは、PMMA(ポリメチルメタアクリレート)樹脂では成し得なかった近赤外光の伝送特性に優れるため、中距離通信用として有用である。
特開2002−328251号公報
しかしながら、上記公報に記載のものは、クリップで下部保持部材と蓋を挟んだ状態で光ファイバを挿入するので、クリップの強度を強くできない。そのため、光ファイバの保持力が弱かった。このような事情から、別に光ファイバを固定する部品が必要であり、全体として大きな設置空間が必要であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、光ファイバどうしを容易に接続させて、分電盤の基板の一部や小さな収納箱内などせまい空間に簡単に取付けることができ、かつ光ファイバの保持力が強い光ファイバの接続装置及び接続方法を提供することを目的とする。例えば、既設の電話線が収納された狭いプレキャスト管(以下、「PC管」という)内に、容易にかつ光の伝送特性を損なうことなく、後付で敷設できる光ファイバケーブルにおいて、既設の電話線及びコネクタが収納されているJIS C 8435に記載された露出用丸型ボックス内に取り付けることができるほど小さく、かつ光ファイバの保持力に優れる光ファイバの接続装置及び接続方法を提供する。
本発明は、光ファイバを突合せた状態で挟持する挟持部材と、前記光ファイバを固定し挟持した状態のまま前記挟持部材を保持する固定ブロックとを備えた光ファイバの接続装置であって、前記固定ブロックは、前記挟持部材を挿入する挿入孔を備え、前記挟持部材は、前記光ファイバを載置する溝を設けた基部と、この溝に前記光ファイバを落とし込ませた状態のままで前記基部に対向配置して前記光ファイバを固定する蓋部と、前記基部および蓋部を連結するヒンジ部とを備えたことを特徴とする光ファイバの接続装置を提供する。
また、前記接続すべき光ファイバの少なくとも一方は、ケーブル内に繊維状テンションメンバとともに多心に設けてあるプラスチック光ファイバであって、前記固定ブロックは、前記繊維状テンションメンバを止め付けるためのテンションメンバ止め部材を嵌合する、固定孔を一面に穿設していることを特徴とする上記光ファイバの接続装置を提供する。
また、前記繊維状テンションメンバは、光ファイバを蛇行させた弛みの状態を確保して、前記テンションメンバ止め部材に止め付けてあることを特徴とする上記光ファイバの接続装置を提供する。
また、前記固定ブロックは、基板または収納箱内の内面に固定する固定手段を備えることを特徴とする上記光ファイバの接続装置を提供する。
挟持部材は、基部、蓋部およびヒンジ部からなることが好ましい。基部と蓋部の好適な寸法は、長さ(ファイバ長手方向)が10〜20mm、高さ及び幅が2〜5mmである。ヒンジ部の好適な寸法は、高さが1〜4mm、幅が2〜5mmである。
固定ブロックの好適な寸法としては、長さ(ファイバ長手方向)が20〜40mm、高さが10〜20mm、幅が10〜15mmである。
本発明における固定ブロックに、テンションメンバ止め部材が嵌合された場合、該テンションメンバ止め部材の好適な寸法は、高さが3〜6mm、幅が3〜6mmである。
挟持部材は、基部、蓋部およびヒンジ部からなることが好ましい。基部と蓋部の好適な寸法は、長さ(ファイバ長手方向)が10〜20mm、高さ及び幅が2〜5mmである。ヒンジ部の好適な寸法は、高さが1〜4mm、幅が2〜5mmである。
固定ブロックの好適な寸法としては、長さ(ファイバ長手方向)が20〜40mm、高さが10〜20mm、幅が10〜15mmである。
本発明における固定ブロックに、テンションメンバ止め部材が嵌合された場合、該テンションメンバ止め部材の好適な寸法は、高さが3〜6mm、幅が3〜6mmである。
また、本発明は、光ファイバどうしを突合せた状態で保持して接続する光ファイバの接続方法であって、前記光ファイバを突合せた状態で挟持部材の溝に挟持し、前記光ファイバを固定し挟持した前記挟持部材を固定ブロックに設けた挿入孔に挿入して保持することを特徴とする上記光ファイバの接続方法を提供する。
また、本発明は、少なくとも一方がケーブル内に繊維状テンションメンバを設けてある光ファイバどうしを突合せた状態で接続する光ファイバの接続方法であって、前記繊維状テンションメンバをテンションメンバ止め部材に止め付け、前記繊維状テンションメンバを止め付けたテンションメンバ止め部材を固定ブロックに穿設した固定孔に嵌合し、前記光ファイバを突合せた状態で挟持部材の溝に挟持し、前記光ファイバを固定し挟持した前記挟持部材を固定ブロックに設けた挿入孔に挿入して保持することを特徴とする上記光ファイバの接続方法を提供する。
また、前記挟持部材を前記固定ブロックに設けた挿入孔に挿入して保持した後、固定ブロックを分電盤の基板または収納箱の内面に固定することを特徴とする上記の光ファイバの接続方法を提供する。
本発明によれば、簡易な構成で接続作業を容易に行うことができるとともに、分電盤の基板や小さな収納箱の内部などに簡単に取付けることができ、かつ光ファイバの保持力に優れる光ファイバの接続装置及び接続方法を提供できる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る光ファイバの接続装置1を示すものであり、この光ファイバの接続装置1は、ビル内の図示しない複数の通信機器どうしを接続させるため、LAN用の通信配線としてプラスチック光ファイバ(以下、「POF」とよぶ)51、52、6、7の各心線どうしを固定して接続するようになっており、挟持部材2と、固定ブロック3と、テンションメンバ止め部材4とを備えている。
図1は、本発明に係る光ファイバの接続装置1を示すものであり、この光ファイバの接続装置1は、ビル内の図示しない複数の通信機器どうしを接続させるため、LAN用の通信配線としてプラスチック光ファイバ(以下、「POF」とよぶ)51、52、6、7の各心線どうしを固定して接続するようになっており、挟持部材2と、固定ブロック3と、テンションメンバ止め部材4とを備えている。
なお、POF51、52、6、7の心線のうち、POF51、52は、光ファイバケーブル5(図8参照)から被覆部50を取除いて露出させて分岐させている。
挟持部材2は、閉じ合わせることでPOF51と6(及び、POF52と7)を互いに対向させ突合せた状態のまま固定させるものである。図2(A)に示すように、挟持部材2は、V溝211を設けた基部21と、このV溝211に落とし込ませた状態で基部21を閉止させてPOF51と6(及び、POF52と7)を固定する蓋部22と、基部21および蓋部22を折り曲げ自在に連結するヒンジ部23とを備えている。また、この挟持部材2には、図2(B)に示すように、POF51と6(及びPOF52と7)を突合せた状態で搭載したのち、片手または両手で基部21と蓋部22とが嵌合するように閉じ合わせることで、基部21および蓋部22を閉止状態に保持する止着手段24を有する。この止着手段24としては、蓋部22に設けた嵌合突起241と、基部21に設け嵌合突起241が嵌合する嵌合孔242とを備える。この挟持部材2の基部21と蓋部22の好適な寸法としては、長さ(ファイバ長手方向)が10〜20mm(本実施形態では13mm)、高さ及び幅が2〜5mm(本実施形態では3mm)、またヒンジ部23は、高さが1〜4mm(本実施形態では2mm)、幅が2〜5mmである。
なお、接続現場まで部品などを運搬途中でこの挟持部材2が閉じ合わされ止着手段でしっかりと止着されてしまうと、現場でのPOFどうしの接続作業の際に、基部21と蓋部22とを開いて開放させるのに手間取るおそれがある。そこで、予め適宜のダミー部材を双方の間に挟んでおいて完全に閉止されるのを防止してもよい。
なお、接続現場まで部品などを運搬途中でこの挟持部材2が閉じ合わされ止着手段でしっかりと止着されてしまうと、現場でのPOFどうしの接続作業の際に、基部21と蓋部22とを開いて開放させるのに手間取るおそれがある。そこで、予め適宜のダミー部材を双方の間に挟んでおいて完全に閉止されるのを防止してもよい。
固定ブロック3は、図3(A)に示すように一面に挿入孔31と引出口32とを設けているとともに、同図(B)に示すように反対面にテンションメンバ止め部材4(図示省略)を嵌合する嵌合孔33を穿設している。挿入孔31は、POF51、6(及び、POF52と7)を突合せた状態で挟持している挟持部材を、ヒンジ部23側から挿入して固定するような構造を有しており、奥部が一段狭まったステップ状に形成されている。嵌合孔33は、略コ字型を呈する溝状の細孔であって、互いに向かい合わせの状態でファイバ長手方向に半分の長さだけずれた配置で穿設している。また、この固定ブロック3は、適宜の部位、例えば本実施形態では分電盤の基板8(又は、図示外の収納箱の内面、例えば床面など)に固定するための固定手段を設けている。
この固定手段は、引出口32に穿設したねじ孔34で構成しており、ここに小ねじ(ビス)などを差込んで基板8に螺着する。この固定ブロック3の好適な寸法としては、長さ(ファイバ長手方向)が20〜40mm(本実施形態では32mm)、高さが10〜20mm(本実施形態では14mm)、幅が10〜15mm(本実施形態では11mm)である。また、基板8は、接続装置1のPOF51、52、6、7を固定して接続する領域の広さが、縦×横の寸法が(10〜30mm)×(60〜100mm)(本実施形態では30×80mm)の大きさのものを使用している。
この固定手段は、引出口32に穿設したねじ孔34で構成しており、ここに小ねじ(ビス)などを差込んで基板8に螺着する。この固定ブロック3の好適な寸法としては、長さ(ファイバ長手方向)が20〜40mm(本実施形態では32mm)、高さが10〜20mm(本実施形態では14mm)、幅が10〜15mm(本実施形態では11mm)である。また、基板8は、接続装置1のPOF51、52、6、7を固定して接続する領域の広さが、縦×横の寸法が(10〜30mm)×(60〜100mm)(本実施形態では30×80mm)の大きさのものを使用している。
テンションメンバ止め部材4は、POFケーブルのテンションメンバ53を止め付けて固定ブロック3の嵌合孔33に嵌合するものである。このテンションメンバ止め部材4は、図4(A)から(C)に示すように、略薄板状の基部41に略コ字型の突起部42、43がテンションメンバ長手方向半分程度ずらした状態で互いに対向するように突設されており、この突起部42、43の間にテンションメンバ53を止着させる。また、この突起部42、43に隣接する基部41部分には、テンションメンバ53を係止するための係止孔44〜46が切欠いてある。
このうち、突起部42、43は、先端の方が開いた(尖った)形状にしてテンションメンバ53を装着し易くするため、側面が略三角形状を有しており、この突起部42、43の間にテンションメンバ53を挟み付ける。また、係止孔44〜46は、テンションメンバ53の突起部42、43に挟み付けた部分の両外側部分を係止させて仮止めするものである。この突起部42、43は、図5(A)、(B)に示すテンションメンバ53を突起部42、43に係止させたのち、図6(A)、(B)に示すように固定ブロック3に差込み、図7(A)、(B)に示すように最後まで深く嵌合させると、テンションメンバ53が突起部42、43の間に深く押し込められ、しっかりと抜け止めされる。このテンションメンバ止め部材4の好適な寸法としては、高さが3〜6mm(本実施形態では4mm)、幅が3〜6mm(本実施形態では4mm)、溝44、45間の距離が3〜7mm(本実施形態では4mm)である。
次に、図8〜図13を参照しながら光ファイバの分岐接続作業について説明する。
(1)初めに、図8(A)から(D)に示すように、光ファイバケーブル5の被覆部50を所望の分岐部位のところから所要の長さだけ剥ぎ取り、露出する心線(POF51、52・・・)とテンションメンバ53とを分離するとともに、分岐する心線数だけPOFを切断する。この切断させたPOFが図1に示すPOF51、52である(第1ステップ)。また、テンションメンバ53も切断し、テンションメンバ531、532とする。また、相手側の光ファイバケーブルもPOF6、7を露出させておく。
(2)次に、図9に示すように、露出するテンションメンバ531、532を、テンションメンバ止め部材4を用いて固定ブロック3の裏面に止め付けておく(第2ステップ)。
即ち、初めに、光ファイバケーブル5から露出するテンションメンバ531をテンションメンバ止め部材4の突起部42、43の間に止着させる(図5参照)とともに、係止孔44〜46に係止させる(図6参照)。このようにしてテンションメンバ531を仮止めしたならば、テンションメンバ止め部材4を固定ブロック3の嵌合孔33に突起部42、43を差し込んで嵌合する(図7参照)。これにより、図9に示すように、テンションメンバ531が固定ブロック3の裏面に、止着後の引抜張力が20〜50Nとなる力でしっかりと止着される。引抜張力とは、止着後のテンションメンバを引っ張ったとき、テンションメンバが止着部から抜けない最大張力のことである。同様に、テンションメンバ532も固定する。テンションメンバ531、532を固定する位置は、心線51、52と切断しない心線54が適当なたるみを持つような位置とする。
(3)その後、図10に示すように、固定ブロック3を基板8にビスなどの小ねじで固定する(第3ステップ)。これにより、テンションメンバ止め部材4は、固定ブロック3と基板8との間に挟持されることとなる。その結果、テンションメンバがテンションメンバ止め部材4と固定ブロック3との間に固定され抜けなくなる。
(4)次に、心線51、52などが露出する分岐部分を除く光ファイバケーブル5の被覆部50が残っている部分(心線の非露出部)を、基板8側に適宜の手段で、例えば図11に示すように、略リング状の止着け部材9などで固定させる。また、接続させる相手側の光ファイバケーブルの被覆部(心線の非露出部)も基板8に同様の適宜の手段で固定させる。なお、相手側のPOFも、前述したように光ファイバケーブル先端の被覆部を予め剥ぎ取って露出させておく。また、この光ファイバケーブルにもテンションメンバがある場合には、テンションメンバも第2ステップの段階で、同様のテンションメンバ止め部材4を用いて固定ブロック3の嵌合孔33に突起部42、43を差込み、嵌合させておく(第4ステップ)。なお、POF51と6の端面は、カミソリ刃を用いて切断面がファイバ長軸と垂直かつ平滑になるように切断する。また、さらに研磨処理を施して、端面がより平滑になるように処理を施すことが好ましい。
(5)ここで、図12(A)から(D)に示すように、挟持部材2のV溝に2本のPOF51、6を突き合わせて接続する。即ち、基部21と蓋部22を開いた状態で、V溝211に(インデックス)マッチングオイルを滴下する(同図(A)参照)。そして、この基部21と蓋部22を緩く閉じる(同図(B)参照)。次に、この挟持部材2の両端面側のV溝にPOF6と51、および7と52が互いに突き当たるようにそれぞれ挿入する(同図(C)参照)。その後、挟持部材2の基部21と蓋部22を閉じて固定し(同図(D)参照)挿入孔31に入れる(第6ステップ)。このとき、挟持部材2から引き出されていたPOF51と6(及び52と7)の部分は、固定部材3の引出口32から外部へ引き出す。このようにして、図13に示すように、光ファイバケーブル5での分岐作業を容易にできる。
(1)初めに、図8(A)から(D)に示すように、光ファイバケーブル5の被覆部50を所望の分岐部位のところから所要の長さだけ剥ぎ取り、露出する心線(POF51、52・・・)とテンションメンバ53とを分離するとともに、分岐する心線数だけPOFを切断する。この切断させたPOFが図1に示すPOF51、52である(第1ステップ)。また、テンションメンバ53も切断し、テンションメンバ531、532とする。また、相手側の光ファイバケーブルもPOF6、7を露出させておく。
(2)次に、図9に示すように、露出するテンションメンバ531、532を、テンションメンバ止め部材4を用いて固定ブロック3の裏面に止め付けておく(第2ステップ)。
即ち、初めに、光ファイバケーブル5から露出するテンションメンバ531をテンションメンバ止め部材4の突起部42、43の間に止着させる(図5参照)とともに、係止孔44〜46に係止させる(図6参照)。このようにしてテンションメンバ531を仮止めしたならば、テンションメンバ止め部材4を固定ブロック3の嵌合孔33に突起部42、43を差し込んで嵌合する(図7参照)。これにより、図9に示すように、テンションメンバ531が固定ブロック3の裏面に、止着後の引抜張力が20〜50Nとなる力でしっかりと止着される。引抜張力とは、止着後のテンションメンバを引っ張ったとき、テンションメンバが止着部から抜けない最大張力のことである。同様に、テンションメンバ532も固定する。テンションメンバ531、532を固定する位置は、心線51、52と切断しない心線54が適当なたるみを持つような位置とする。
(3)その後、図10に示すように、固定ブロック3を基板8にビスなどの小ねじで固定する(第3ステップ)。これにより、テンションメンバ止め部材4は、固定ブロック3と基板8との間に挟持されることとなる。その結果、テンションメンバがテンションメンバ止め部材4と固定ブロック3との間に固定され抜けなくなる。
(4)次に、心線51、52などが露出する分岐部分を除く光ファイバケーブル5の被覆部50が残っている部分(心線の非露出部)を、基板8側に適宜の手段で、例えば図11に示すように、略リング状の止着け部材9などで固定させる。また、接続させる相手側の光ファイバケーブルの被覆部(心線の非露出部)も基板8に同様の適宜の手段で固定させる。なお、相手側のPOFも、前述したように光ファイバケーブル先端の被覆部を予め剥ぎ取って露出させておく。また、この光ファイバケーブルにもテンションメンバがある場合には、テンションメンバも第2ステップの段階で、同様のテンションメンバ止め部材4を用いて固定ブロック3の嵌合孔33に突起部42、43を差込み、嵌合させておく(第4ステップ)。なお、POF51と6の端面は、カミソリ刃を用いて切断面がファイバ長軸と垂直かつ平滑になるように切断する。また、さらに研磨処理を施して、端面がより平滑になるように処理を施すことが好ましい。
(5)ここで、図12(A)から(D)に示すように、挟持部材2のV溝に2本のPOF51、6を突き合わせて接続する。即ち、基部21と蓋部22を開いた状態で、V溝211に(インデックス)マッチングオイルを滴下する(同図(A)参照)。そして、この基部21と蓋部22を緩く閉じる(同図(B)参照)。次に、この挟持部材2の両端面側のV溝にPOF6と51、および7と52が互いに突き当たるようにそれぞれ挿入する(同図(C)参照)。その後、挟持部材2の基部21と蓋部22を閉じて固定し(同図(D)参照)挿入孔31に入れる(第6ステップ)。このとき、挟持部材2から引き出されていたPOF51と6(及び52と7)の部分は、固定部材3の引出口32から外部へ引き出す。このようにして、図13に示すように、光ファイバケーブル5での分岐作業を容易にできる。
次に、2本の光ファイバを突き合わせて接続する他の方法について、図16を参照しながら説明する。
はじめに、V溝にマッチングオイルを滴下しダミーファイバ20を落とし込んだ挟持部材2を、固定ブロック3に挿入し固定させておく(同図(A)参照)。そして、6角レンチなどの治具9を用いて挟持部材2の一方の端部が外部へ飛び出すように、固定ブロック3から挟持部材2を押し出す(同図(B)参照)。次に、その飛び出た方の端部からダミーファイバ20を引き抜く(同図(C)参照)。この引き抜いた方の端面からV溝に一方側のPOF6、7を挿入する(同図(D)参照)。また、挟持部材2の飛び出していた方の端部を指で押すと自然に回動して、反対側の端部が外部に飛び出す(同図(E)参照)。そこで、同様にして、その飛び出た方の端部からダミーファイバ20を引き抜く(同図(F)参照)。そして、この引き抜いた方の端面からV溝に一方側のPOF51、52を挿入し、相手側のPOF6、7に突き当たるまで押し込む(同図(G)参照)。最後に、挟持部材2を固定ブロック3の奥部に向けて指で押し込む(同図(H)参照)。
はじめに、V溝にマッチングオイルを滴下しダミーファイバ20を落とし込んだ挟持部材2を、固定ブロック3に挿入し固定させておく(同図(A)参照)。そして、6角レンチなどの治具9を用いて挟持部材2の一方の端部が外部へ飛び出すように、固定ブロック3から挟持部材2を押し出す(同図(B)参照)。次に、その飛び出た方の端部からダミーファイバ20を引き抜く(同図(C)参照)。この引き抜いた方の端面からV溝に一方側のPOF6、7を挿入する(同図(D)参照)。また、挟持部材2の飛び出していた方の端部を指で押すと自然に回動して、反対側の端部が外部に飛び出す(同図(E)参照)。そこで、同様にして、その飛び出た方の端部からダミーファイバ20を引き抜く(同図(F)参照)。そして、この引き抜いた方の端面からV溝に一方側のPOF51、52を挿入し、相手側のPOF6、7に突き当たるまで押し込む(同図(G)参照)。最後に、挟持部材2を固定ブロック3の奥部に向けて指で押し込む(同図(H)参照)。
なお、本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
例えば、本実施形態の挟持部材2の基部及び蓋部は、側面部分が単純な四角形状ではなく、例えば側方部分が鼓状に膨出する膨出部25を有する形状(図14(A)参照)、或いは固定ブロックの挿入孔に向けて挿入する先端側がテーパ状に傾斜したテーパ部26を有する形状(図14(B)参照)などであってもよい。即ち、基部及び蓋部の側方に膨出部25を有すると、基部及び蓋部が固定ブロック3の挿入孔31に線接触状態で保持されるので、挿入孔31の内壁がいくらか傾いていても、例えば挿入孔31の入り口が広く奥側が狭くなっていても、挟持部材2のほぼ中心で固定することができる。また、挿脱操作が容易に行える。また、基部及び蓋部の先端側にテーパ部26を有すると、固定ブロック3の挿入孔31へスムースに挿入できる。
例えば、本実施形態の挟持部材2の基部及び蓋部は、側面部分が単純な四角形状ではなく、例えば側方部分が鼓状に膨出する膨出部25を有する形状(図14(A)参照)、或いは固定ブロックの挿入孔に向けて挿入する先端側がテーパ状に傾斜したテーパ部26を有する形状(図14(B)参照)などであってもよい。即ち、基部及び蓋部の側方に膨出部25を有すると、基部及び蓋部が固定ブロック3の挿入孔31に線接触状態で保持されるので、挿入孔31の内壁がいくらか傾いていても、例えば挿入孔31の入り口が広く奥側が狭くなっていても、挟持部材2のほぼ中心で固定することができる。また、挿脱操作が容易に行える。また、基部及び蓋部の先端側にテーパ部26を有すると、固定ブロック3の挿入孔31へスムースに挿入できる。
一方、本実施形態の固定ブロック3は、挿入孔31が、図1に示すように開口部分が単純なストレート状に落ち込んだ形状に穿設されているが、特にこれに限定されるものではない。
例えば図15(A)に示すように外側に向けて拡開した斜面を有するテーパ部311を形成してあってもよいし、同図(B)に示すように開口部分を広くするために一段段差を設けたステップ部312を形成してもよい。また、図示しないが、ステップ部312に拡開したテーパ部をさらに設けてもよい。
即ち、固定ブロック3にテーパ部311を設けてあれば、挟持部材2を固定ブロック3の挿入孔31にがたつきなく円滑に挿入できる。また、この場合、固定ブロック3の挿入孔31の開口部分にも拡開したテーパ部を形成してあれば、挿入動作をさらに滑らかに行うことができる。
また、固定ブロック3に段差を設けたステップ部を形成してあれば、一度その段差部に挟持部材2を仮置きしてから挿入孔31にしっかりと挿入できるから、誤って傾いた状態で挿入されるといったことが防止できる。
本発明における挟持部材、固定ブロック及びテンションメンバ止め部材の材質は、樹脂を用いると射出成形により量産できるので好ましい。また、光ファイバが樹脂製である場合、該挟持部材、固定ブロック及びテンションメンバ止め部材の材質としては、該光ファイバの熱膨張特性と近い熱膨張特性の樹脂であることが好ましい。具体的には、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等が好ましく挙げられる。特に好ましくは、ポリカーボネート樹脂である。また、光ファイバの熱膨張特性と近い熱膨張特性となるように無機系フィラー等を添加した樹脂も用いうる。
例えば図15(A)に示すように外側に向けて拡開した斜面を有するテーパ部311を形成してあってもよいし、同図(B)に示すように開口部分を広くするために一段段差を設けたステップ部312を形成してもよい。また、図示しないが、ステップ部312に拡開したテーパ部をさらに設けてもよい。
即ち、固定ブロック3にテーパ部311を設けてあれば、挟持部材2を固定ブロック3の挿入孔31にがたつきなく円滑に挿入できる。また、この場合、固定ブロック3の挿入孔31の開口部分にも拡開したテーパ部を形成してあれば、挿入動作をさらに滑らかに行うことができる。
また、固定ブロック3に段差を設けたステップ部を形成してあれば、一度その段差部に挟持部材2を仮置きしてから挿入孔31にしっかりと挿入できるから、誤って傾いた状態で挿入されるといったことが防止できる。
本発明における挟持部材、固定ブロック及びテンションメンバ止め部材の材質は、樹脂を用いると射出成形により量産できるので好ましい。また、光ファイバが樹脂製である場合、該挟持部材、固定ブロック及びテンションメンバ止め部材の材質としては、該光ファイバの熱膨張特性と近い熱膨張特性の樹脂であることが好ましい。具体的には、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等が好ましく挙げられる。特に好ましくは、ポリカーボネート樹脂である。また、光ファイバの熱膨張特性と近い熱膨張特性となるように無機系フィラー等を添加した樹脂も用いうる。
本発明における光ファイバケーブルは、心線、繊維状テンションメンバおよび被覆部からなることが好ましい。本発明における光ファイバケーブルが有する心線の本数は、1〜24本が好ましく、2〜8本がより好ましい。
本発明における心線の構造および材質は特に限定されず、公知の光ファイバケーブルで使用されている心線の構造および材質から広く選択することができる。心線の構造は、コアおよびクラッドからなり、該心線の導光部をなす中心部と、該中心部の外周を被覆する中心被覆部(心線外周)と、で構成されることが好ましい。中心部の構造としては、ステップインデックス(Step Index)型(SI型)の構造であっても、屈折率分布(Graded Index)型(GI型)の構造であってもよい。しかし帯域が高帯域であり通信容量が多く確保できるGI型であることが好ましい。
また、光ファイバ心線の光伝播モードに関しては、シングルモードであってもよく、マルチモードであってもよい。
該心線の中心部の材質としては特に限定されず、ガラスや石英ガラスのような無機系材料であってもよく、含フッ素樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、フッ素化PMMA樹脂、重水素化PMMA樹脂のような樹脂材料であってもよい。但し、柔軟性に優れ、心線どうしを接続する際の操作が容易であることから、樹脂材料が好ましい。樹脂材料の中でも、近赤外領域の波長吸収損失が少なく、使用できる光の波長領域が広いことから、含フッ素樹脂が好ましく、なかでも非晶質透明含フッ素樹脂が好ましく、主鎖に環構造を有する非晶質透明含フッ素樹脂が、伝送損失が低く、使用できる光の波長領域が広く、実質的使用可能温度範囲も広く最も好ましい。ここで心線の中心部の材質が、例えば含フッ素樹脂であり、心線の中心部が含フッ素樹脂からなるという表現は、中心部を構成する基礎となる樹脂が含フッ素樹脂であることを意味する。すなわち中心部の材料は、基礎となる含フッ素樹脂に加えて屈折率調整剤(ドーパント)等を含む樹脂組成物であってもよいことを意味する。
本発明における心線の構造および材質は特に限定されず、公知の光ファイバケーブルで使用されている心線の構造および材質から広く選択することができる。心線の構造は、コアおよびクラッドからなり、該心線の導光部をなす中心部と、該中心部の外周を被覆する中心被覆部(心線外周)と、で構成されることが好ましい。中心部の構造としては、ステップインデックス(Step Index)型(SI型)の構造であっても、屈折率分布(Graded Index)型(GI型)の構造であってもよい。しかし帯域が高帯域であり通信容量が多く確保できるGI型であることが好ましい。
また、光ファイバ心線の光伝播モードに関しては、シングルモードであってもよく、マルチモードであってもよい。
該心線の中心部の材質としては特に限定されず、ガラスや石英ガラスのような無機系材料であってもよく、含フッ素樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、フッ素化PMMA樹脂、重水素化PMMA樹脂のような樹脂材料であってもよい。但し、柔軟性に優れ、心線どうしを接続する際の操作が容易であることから、樹脂材料が好ましい。樹脂材料の中でも、近赤外領域の波長吸収損失が少なく、使用できる光の波長領域が広いことから、含フッ素樹脂が好ましく、なかでも非晶質透明含フッ素樹脂が好ましく、主鎖に環構造を有する非晶質透明含フッ素樹脂が、伝送損失が低く、使用できる光の波長領域が広く、実質的使用可能温度範囲も広く最も好ましい。ここで心線の中心部の材質が、例えば含フッ素樹脂であり、心線の中心部が含フッ素樹脂からなるという表現は、中心部を構成する基礎となる樹脂が含フッ素樹脂であることを意味する。すなわち中心部の材料は、基礎となる含フッ素樹脂に加えて屈折率調整剤(ドーパント)等を含む樹脂組成物であってもよいことを意味する。
本発明における心線の中心被覆部の材料としては、価格、強度等の点からPMMA樹脂が好ましい。
本発明における心線は、GI型の樹脂製のものであることが好ましい。GI型の樹脂製心線は、柔軟性に優れ、かつコア径が大きいため、心線同士の接続操作が非常に容易であるため好ましい。したがって、GI型の樹脂製の光ファイバ心線を有する光ファイバケーブルは、ファイバケーブル同士の終端部同士の接続が容易であるため、光通信ネットワークに使用するのに好適であり、特に該ネットワークの末端部分での使用に好適である。
本発明における心線の外径としては、400〜1000μmであることが好ましい。
本発明における繊維状テンションメンバの材質としては、アラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、炭素繊維、ガラス繊維等が使用できる。このうち、アラミド繊維を用いることが、剛性、柔軟性、繰り返し曲げによる繊維の破断を防止する点から好ましい。またアラミド繊維のうち、ヤング率が高い、いわゆる高モジュラス仕様のものが、少ない本数で抗張力体として高荷重に耐えられ、ケーブルを細く設計できるため好ましい。ここで高モジュラス仕様とは、初期モジュラスとして、ASTM−D885Mで測定されるコードモジュラスが、100GPa以上であることが好ましい。アラミド繊維の代表例としては、東レ・デュポン社製の商品名「KEVLAR(登録商標)(K−49)」、帝人社製の商品名「Twaron(登録商標)(D2200)」が挙げられる。
本発明における心線は、GI型の樹脂製のものであることが好ましい。GI型の樹脂製心線は、柔軟性に優れ、かつコア径が大きいため、心線同士の接続操作が非常に容易であるため好ましい。したがって、GI型の樹脂製の光ファイバ心線を有する光ファイバケーブルは、ファイバケーブル同士の終端部同士の接続が容易であるため、光通信ネットワークに使用するのに好適であり、特に該ネットワークの末端部分での使用に好適である。
本発明における心線の外径としては、400〜1000μmであることが好ましい。
本発明における繊維状テンションメンバの材質としては、アラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、炭素繊維、ガラス繊維等が使用できる。このうち、アラミド繊維を用いることが、剛性、柔軟性、繰り返し曲げによる繊維の破断を防止する点から好ましい。またアラミド繊維のうち、ヤング率が高い、いわゆる高モジュラス仕様のものが、少ない本数で抗張力体として高荷重に耐えられ、ケーブルを細く設計できるため好ましい。ここで高モジュラス仕様とは、初期モジュラスとして、ASTM−D885Mで測定されるコードモジュラスが、100GPa以上であることが好ましい。アラミド繊維の代表例としては、東レ・デュポン社製の商品名「KEVLAR(登録商標)(K−49)」、帝人社製の商品名「Twaron(登録商標)(D2200)」が挙げられる。
本発明における被覆部の材料としては、通常はポリ塩化ビニルが使用されるが、ポリエチレンを含むポリオレフィン樹脂、ウレタン系樹脂、シリコンゴム等、他の樹脂材料であってもよい。被覆の厚さは0.2〜1.0mmであることが好ましい。
本発明における光ファイバケーブルは、たとえば、既設の電話線が収納されているPC管に挿入することにより敷設される。PC管の内径は、8〜40mmが好ましく、10〜30mmがより好ましく、12〜23mmがさらに好ましい。
本発明における光ファイバケーブルの外径は、1〜20mmが好ましく、2〜15mmがより好ましい。外径が、前記の範囲であると、内径が小さい、すなわち前記範囲内である既設の電話線等が収納されたPC管の中に容易に挿入し敷設できる。
本発明における光ファイバーケーブルの許容引張加重は、50〜1000Nであることが好ましく、80〜600Nであることがより好ましい。許容引張加重とは、JIS C 6851 5(試験方法E1B)に記載の方法により測定したときの、引張り前に対する引張り時のケーブルの伸び率が1.0%以下、かつ、引っ張り加重解放後の伝送損失増加が、引張り加重前と比べて0.2dB以下である、引張加重のことである。本発明における光ファイバケーブルが、例えば既設の電話線等が収納されたPC管内に挿入され敷設される場合、該PC管内に該光ファイバケーブルが挿入されることになる。挿入時、該PC管内の狭い空間に該光ファイバケーブルが挿入されるため、該ケーブルは強い力で引っ張られる。強い引張力が該光ファイバケーブルにかかることになるため、該光ファイバケーブルは前記の引張強度を有することが好ましい。
本発明における光ファイバケーブルは、たとえば、既設の電話線が収納されているPC管に挿入することにより敷設される。PC管の内径は、8〜40mmが好ましく、10〜30mmがより好ましく、12〜23mmがさらに好ましい。
本発明における光ファイバケーブルの外径は、1〜20mmが好ましく、2〜15mmがより好ましい。外径が、前記の範囲であると、内径が小さい、すなわち前記範囲内である既設の電話線等が収納されたPC管の中に容易に挿入し敷設できる。
本発明における光ファイバーケーブルの許容引張加重は、50〜1000Nであることが好ましく、80〜600Nであることがより好ましい。許容引張加重とは、JIS C 6851 5(試験方法E1B)に記載の方法により測定したときの、引張り前に対する引張り時のケーブルの伸び率が1.0%以下、かつ、引っ張り加重解放後の伝送損失増加が、引張り加重前と比べて0.2dB以下である、引張加重のことである。本発明における光ファイバケーブルが、例えば既設の電話線等が収納されたPC管内に挿入され敷設される場合、該PC管内に該光ファイバケーブルが挿入されることになる。挿入時、該PC管内の狭い空間に該光ファイバケーブルが挿入されるため、該ケーブルは強い力で引っ張られる。強い引張力が該光ファイバケーブルにかかることになるため、該光ファイバケーブルは前記の引張強度を有することが好ましい。
本発明における光ファイバケーブルの許容一時曲げ半径は、3〜100mmであることが好ましく、5〜80mmであることがより好ましく、8〜70mmであることがさらに好ましい。許容一時曲げ半径とは、JIS C 6851 14(試験方法E11B)マンドレルに180度U字曲げ、に記載の方法により測定したときの、曲げ時の伝送損失の増加が1.5dB以下、解放時の、曲げ前に対する伝送損失の増加が0.2dB以下である、曲げ半径のことである。本発明における光ファイバケーブルが、PC管内に挿入、敷設される時、狭い空間に該ケーブルを挿入するため、ケーブルが折れ曲がることがある。しかし、該光ファイバケーブルの許容一時曲げ半径が前記の範囲であると、敷設時に折れ曲がったとしても、光ファイバの光の伝送特性が低下することがないため好ましい。また、本発明における光ファイバケーブルの許容固定曲げ半径は、20〜200mmであることが好ましく、25〜150mmであることがより好ましい。許容固定曲げ半径とは、JIS C 6851 14(試験方法E11B)マンドレルに180度U時曲げ、に記載の方法により測定したときの、曲げ前に対する、曲げて固定した時の伝送損失の増加が0.3dB以下である、曲げ半径のことである。
本発明の光ファイバの接続装置は、通常、PC管に接続された基板や収納箱内の内面に設置される。収納箱の形状は、特に限定はなく、丸型、四角型、多角形型等、様々な形状が挙げられる。収納箱の大きさは、特に制限はないが、全長60〜130mm、全幅40〜130mm、全高30〜90mmであることが好ましく、全長75〜115mm、全幅70〜115mm、全高33〜55mmでることがより好ましい。本発明の光ファイバの接続装置は、寸法を小さくできるため、小さな収納箱内や電話端子盤のすき間等、狭い空間に設置可能である。収納箱として具体的には、例えば既設の電話線の分岐用の収納箱、すなわちJIS C8435に記載された硬質ビニル製ボックス及びそのカバー(以下、ボックス及びそのカバーは単にボックスという。)内に収納できる。好ましい硬質ビニル製ボックスとしては、露出用丸型ボックス、露出用四角ボックス等が挙げられ、露出用丸型ボックスがより好ましい。露出用丸型ボックスの寸法は、外径35〜55mm、高さ33〜58mm、厚さ1〜4mmであることが好ましい。露出用四角ボックスの寸法は、縦60〜130mm、横40〜130mm、高さ30〜90mmであることが好ましい。通常、既設の電話線等のコネクタ等が既に収納された収納箱に、本発明の光ファイバの接続装置は設置される。したがって、寸法の小さい収納箱内には、さらに既設の電話線及びコネクタ等が既に収納されている。本発明の光ファイバの接続装置は、寸法が小さくかつ電話線及びコネクタ等が収納された収納箱内に、容易に設置可能である。また、光ファイバケーブルとして、心線、繊維状テンションメンバおよび被覆部からなる光ファイバを用いた場合、本発明の光ファイバの接続装置は、繊維状テンションメンバを止め付けるための止め部材が必要である。該止め部材を有する光ファイバ接続装置は、前記寸法であるため、既設の電話線及びコネクタ等が収納された、前記範囲の寸法である収納箱に設置可能である。
本発明は、閉止することで光ファイバどうしを対向させて固定保持する挟持部材と、光ファイバどうしを閉止した挟持部材を挿入させる挿入孔を設けた固定ブロックとを備えており、光ファイバどうしを容易に接続させて、基板や収納箱内などに簡単に取付けることができ、ビル内でのLAN用の光ケーブル配線ための光ファイバ接続装置などとして有用である。
1 光ファイバの接続装置
2 挟持部材
211 V溝
21 基部
22 蓋部
23 ヒンジ部
24 止着手段
241 嵌合突起
242 嵌合孔
3 固定ブロック
31 挿入孔
32 引出口
33 嵌合孔
34 ねじ孔(固定手段)
4 テンションメンバ止め部材
41 基部
42、43 突起部
44〜46 係止孔
5 光ファイバケーブル
50 被覆部
51、52、6、7 心線(プラスチック光ファイバ;POF)
53 テンションメンバ
54 心線(切断しないもの)
8 基板
9 略リング状の止着け部材
2 挟持部材
211 V溝
21 基部
22 蓋部
23 ヒンジ部
24 止着手段
241 嵌合突起
242 嵌合孔
3 固定ブロック
31 挿入孔
32 引出口
33 嵌合孔
34 ねじ孔(固定手段)
4 テンションメンバ止め部材
41 基部
42、43 突起部
44〜46 係止孔
5 光ファイバケーブル
50 被覆部
51、52、6、7 心線(プラスチック光ファイバ;POF)
53 テンションメンバ
54 心線(切断しないもの)
8 基板
9 略リング状の止着け部材
Claims (7)
- 光ファイバを突合せた状態で挟持する挟持部材と、前記光ファイバを固定し挟持した状態のまま前記挟持部材を保持する固定ブロックとを備えた光ファイバの接続装置であって、
前記固定ブロックは、前記挟持部材を挿入する挿入孔を備え、
前記挟持部材は、前記光ファイバを載置する溝を設けた基部と、この溝に前記光ファイバを落とし込ませた状態のままで前記基部に対向配置して前記光ファイバを固定する蓋部と、前記基部および蓋部を連結するヒンジ部とを備えたことを特徴とする光ファイバの接続装置。 - 前記固定ブロックは、前記接続すべき光ファイバの少なくとも一方とともにケーブル内に設けられた繊維状テンションメンバを止め付けるためのテンションメンバ止め部材を嵌合する、固定孔を一面に穿設している請求項1に記載の光ファイバの接続装置。
- 前記繊維状テンションメンバは、光ファイバを蛇行させた弛みの状態を確保して、前記テンションメンバ止め部材に止め付けてある請求項2に記載の光ファイバの接続装置。
- 前記固定ブロックは、基板または収納箱内の内面に固定する固定手段を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバの接続装置。
- 光ファイバどうしを突合せた状態で保持して接続する光ファイバの接続方法であって、 前記光ファイバを突合せた状態で挟持部材の溝に挟持し、
前記光ファイバを固定し挟持した前記挟持部材を固定ブロックに設けた挿入孔に挿入して保持することを特徴とする光ファイバの接続方法。 - 少なくとも一方がケーブル内に繊維状テンションメンバを設けてある光ファイバどうしを突合せた状態で接続する光ファイバの接続方法であって、
前記繊維状テンションメンバをテンションメンバ止め部材に止め付け、
前記繊維状テンションメンバを止め付けたテンションメンバ止め部材を固定ブロックに穿設した固定孔に嵌合し、
前記光ファイバを突合せた状態で挟持部材の溝に挟持し、
前記光ファイバを固定し挟持した前記挟持部材を固定ブロックに設けた挿入孔に挿入して保持することを特徴とする光ファイバの接続方法。 - 前記挟持部材を前記固定ブロックに設けた挿入孔に挿入して保持した後、
固定ブロックを分電盤の基板または収納箱内の内面に固定する請求項5または6に記載の光ファイバの接続方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005197315A JP2006048030A (ja) | 2004-07-06 | 2005-07-06 | 光ファイバの接続装置及び接続方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004199125 | 2004-07-06 | ||
JP2005197315A JP2006048030A (ja) | 2004-07-06 | 2005-07-06 | 光ファイバの接続装置及び接続方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006048030A true JP2006048030A (ja) | 2006-02-16 |
Family
ID=36026581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005197315A Withdrawn JP2006048030A (ja) | 2004-07-06 | 2005-07-06 | 光ファイバの接続装置及び接続方法 |
Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008304556A (ja) * | 2007-06-05 | 2008-12-18 | Advanced Cable Systems Corp | 光ファイバケーブルの端末装置およびその形成方法 |
JP2011048099A (ja) * | 2009-08-26 | 2011-03-10 | Fujikura Ltd | 光ファイバ把持装置 |
WO2018221193A1 (ja) * | 2017-05-29 | 2018-12-06 | 株式会社フジクラ | 光ファイバ接続方法、及び、光ファイバ接続工具 |
-
2005
- 2005-07-06 JP JP2005197315A patent/JP2006048030A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
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WO2018221193A1 (ja) * | 2017-05-29 | 2018-12-06 | 株式会社フジクラ | 光ファイバ接続方法、及び、光ファイバ接続工具 |
JP2018200422A (ja) * | 2017-05-29 | 2018-12-20 | 株式会社フジクラ | 光ファイバ接続方法、及び、光ファイバ接続工具 |
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