JPH1047881A - 積層型熱交換器の偏平チューブ - Google Patents

積層型熱交換器の偏平チューブ

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JPH1047881A
JPH1047881A JP20084096A JP20084096A JPH1047881A JP H1047881 A JPH1047881 A JP H1047881A JP 20084096 A JP20084096 A JP 20084096A JP 20084096 A JP20084096 A JP 20084096A JP H1047881 A JPH1047881 A JP H1047881A
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JP
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flat
tube
thickness
plate
flat tube
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JP20084096A
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Soichi Kato
宗一 加藤
Katsuji Akiyama
勝司 秋山
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ろう付け不良が低減される積層型熱交換器の
偏平チューブを提供すること。 【構成】 アルミニウム合金を含むアルミニウム材から
なる一枚のプレートを、プレート両縁20同士を突き合
せるように折り曲げて、幅方向が厚さ方向よりも長い偏
平状に形成され、その偏平状の偏平部23に内部の流路
24を区切る突部21が設けられたものであって、フィ
ン3と交互に積層されてろう付けによりプレート両縁2
0同士及び突部21の頂部と流路24の内壁部分とが接
合される積層型熱交換器の偏平チューブ2,2’におい
て、前記プレートの折り曲げ端22の近傍における厚さ
とプレート両縁20同士の近傍における厚さの一方又は
双方を、その余の厚さより大きく形成したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィンを介装して
積層される積層型熱交換器の偏平チューブに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、横断面形状が偏平な偏平チュー
ブが、フィンを介装して、互いに平行に積層されるとと
もに、各偏平チューブの端部が、ヘッダパイプ等の分配
集合部材にそれぞれ接続され、熱交換媒体が分配集合部
材に設けられた出入口継手間を複数回蛇行して流通され
る積層型熱交換器が知られている。
【0003】この種の積層型熱交換器の偏平チューブに
は、チューブ内部の流路が複数に区切られた所謂フォー
ミングチューブが用いられ、主に熱交換率と耐圧性とを
向上させている。すなわち、内部流路を区切る部分によ
り、内部通流媒体に対する熱交換用の接触面積を増大さ
せて、熱交換率を向上させるとともに、同部分を内外圧
に対する補強部材として働かせ、チューブの構造強度を
高めて、耐圧性を向上させるようにしている。また、特
に、コンデンサ仕様の積層型熱交換器には、優れた熱交
換率と耐圧性が必要なので、同様に、偏平チューブに
も、優れた熱交換率と耐圧性とが求められ、このような
フォーミングチューブが多用されている。
【0004】そして、このフォーミングチューブとして
は、チューブに一体形成されたビードを用いたビードタ
イプのものや、別部材のインナーフィンを用いたインナ
ーフィンタイプのものが提案されている。このビードタ
イプのチューブは、そのチューブ偏平部に、内部方向に
突出する円状や細長状の突部(以下ビードと称する)を
一体的に形成しており、このビードによってチューブ内
部の流路を区切るようにしている。また、インナーフィ
ンタイプのチューブは、例えば実開平5―52565号
に開示されているように、チューブ管内に横断面形状が
所定形状の波状のインナーフィンを挿通し、次にチュー
ブを圧潰し、インナーフィンを流路の内壁に当接させ
て、内部流路を複数に区切るようにしている。
【0005】また、ビードタイプのチューブは、インナ
ーフィンタイプのチューブと比較して、製造コストが廉
価となる利点を有する。すなわち、これは、ビードタイ
プのチューブには、別体のインナーフィンが不必要なの
で、チューブ構成部品の点数が少なく、また、このよう
なインナーフィンをチューブ内に挿入する工程や、イン
ナーフィンを流路の内壁に当接させるチューブ圧潰等の
工程が省略することができるためである。
【0006】更には、このようなビードタイプのチュー
ブは、そのビードの配列や形状により、熱交換率をより
高めることも可能である。すなわち、チューブ内を通流
する熱交換媒体に乱流を起こすようにビードを構成し、
媒体を撹拌することにより、例えば、媒体自体が有する
熱分布を均一化させたり、気液混合状態の媒体の一相化
を促進させるようにできる。
【0007】これらの偏平チューブは、例えば、アルミ
ニウム合金を含むアルミニウム材を素材として用いら
れ、0.4mm程度の板厚を有する長板形状のプレート
を、折り曲げ加工して製作したり、半管状に形成された
チューブ部材を、組合せて製作されている。なかでも、
単一プレートを折り曲げて製作されたチューブは、成形
加工が容易であり、また、継ぎ目が少ないので、気密性
にも優れている。
【0008】この一枚のプレートを折り曲げて形成する
偏平チューブは、例えば、図6に示すようにして製作さ
れている。すなわち、まず、所定寸法の長板状に形成さ
れたプレートPに、ロール成形やプレス成形等で、その
長手方向に沿ったビード21を設けるとともに、幅方向
の両端に、平面的な接合部20を設け(図6(a)参
照)、次に、前記接合部20同士を接合するように、鎖
線で示した幅方向中央の折曲部22において、所定の丸
み半径を持たせて、順次、折り曲げ(図6(b)参
照)、最後に、幅方向が厚さ方向よりも長い偏平状に形
成された偏平チューブ13となる(図6(c)参照)。
こうして、偏平チューブ13には、互いに平行な平面状
に形成された偏平部23が形成されるとともに、偏平チ
ューブ13の内部には、ビード21によって複数に区画
された流路24が形成される。
【0009】尚、偏平チューブ13の長さ方向の両端部
は、ビード21を押し戻して、その付近の外形状を凹凸
の無い形状に戻している。すなわち、これは、偏平チュ
ーブ13両端部は、ヘッダパイプ等の分配集合部材に設
けられた挿入孔に接続されるので、これらの接合部の漏
れを防止するためである。
【0010】図7に示すのは、前記偏平チューブ13の
断面斜視図である。この偏平チューブ13において、向
い合う両側の偏平部23,23の外壁間隔(即ち偏平チ
ューブ13の厚さ)は、一律に、フィン及びヘッダパイ
プと対応する所定の厚さa(例えば1.7mm程度)と
されている。また、接合部20同士及び、ビード21の
頂部とこれに対向する流路24の内壁部分とは、ろう付
けにより接合する必要から、当接した状態、又は、ろう
付け時にろう材が埋入するまでに近接した状態とされ
る。
【0011】但し、プレートを折り曲げただけである
と、折曲部22の弾性力による復帰作用(スプリングバ
ック)によって、向い合う両側の偏平部23,23の間
隔が若干開き、これら接合部20同士及びビードの頂部
と流路の内壁部分とは、ろう付けするにはおよそ離れ気
味となる。
【0012】このスプリングバックによる過分な間隔
は、フィンを間に介装して偏平チューブ13を積層し、
両側の偏平部23,23がそれぞれフィンと圧接するこ
とによって、ほぼ解消する。この際、必要に応じて、治
具等を用いて偏平チューブの層を両側から加圧したりも
する。
【0013】その後、偏平チューブ13とフィンとヘッ
ダパイプ4からなるこの組み付け体(Assy)は、炉
内に送られて加熱処理が施され、一体ろう付けされる。
尚、所要の部分には、この加熱処理に先立って、ろう材
がクラッドされ、そしてフラックスが塗布される。偏平
チューブ13の内部は、ろう材のクラッド及びフラック
スの塗布が困難であるため、偏平チューブ13を形成す
るプレートとしては、一般に、予めろう材がクラッドさ
れたブレージングシート等が用いられ、流路24の内部
は、折り曲げる以前にフラックスが塗布されたりもす
る。
【0014】このろう付けによって、偏平チューブ13
の接合部同士20及びビード21の頂部と流路24の内
壁部分とは、偏平チューブ13とフィンとの接触箇処
や、偏平チューブ13の端部とヘッダパイプとの連結箇
処等とともに接合される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した一
枚のプレートを折り曲げて形成された偏平チューブを用
いた積層型熱交換器の一体ろう付けにおいては、偏平チ
ューブの接合部同士や、ビードの頂部と通路の内壁部分
とが、部分的にろう付け不良となり、熱交換率の低下、
並びに外部洩れや耐圧欠陥の原因となる不都合があっ
た。
【0016】これは、接合部同士及びビードの頂部と流
路の内壁部分とのろう付け可能な間隔が、極めて僅少
(例えば0.1mm以下)であるため、偏平チューブと
フィンと分配集合部材との組み付け具合や、それら各部
の対応寸法の誤差等で、フィンと偏平部との圧接状態が
やや緩む箇処が生じると、スプリングバックによって、
接合部同士やビードの頂部と流路の内壁部分とが微妙に
隔離し、その間に充分なろう材を得られないためであ
る。
【0017】また、特に、偏平チューブの接合部同士
は、プレートの外面から溶け出すろう材も侵入するのに
対して、ビードと流路の内壁部分には、プレートの内面
から溶け出すろう材しか侵入しないので、スプリングバ
ックにより互いに離れると、顕著にろう付け不良とな
る。
【0018】更に、上述した偏平チューブ側のスプリン
グバック力に対して、この偏平チューブの上下に配設さ
れたフィンによる押圧力が、十分に得られないことにも
よるものである。すなわち、このスプリングバック力に
よって、偏平チューブの接合部同士や、ビードの頂部と
通路の内壁部分との間に生じた間隙は、両方の力が釣り
合った程度に狭められるが、フィンによる押圧力が不十
分な場合は、ろう付けには、やや広過ぎる間隙に設定さ
れてしまう。
【0019】特に、ヘッダパイプの所定厚さを有する挿
入孔に、挿入されるチューブ両端部においては、この挿
入孔により、チューブ厚さが所定に規制されるので、こ
のような不都合は少ないが、挿入孔により規制されず、
チューブによる押圧力のみのチューブ長手方向の中間部
においては、この不都合な傾向が著しいことになる。
【0020】従って、このような偏平チューブは、ろう
付け不良率が高く、特にコンデンサ仕様の積層型熱交換
器に用いる場合に、満足な熱交換率と耐圧性とが得られ
ないという不都合もあった。
【0021】そこで、本発明は、一枚のプレートを折り
曲げて形成したビードタイプの偏平チューブであって、
フィンを介装して積層する際に、偏平部とフィンとの圧
接が確実になされることによって、接合部同士及びビー
ドの頂部と流路の内壁部分との突き合せが、ろう付け可
能な状態に維持されて、ろう付け不良が低減された積層
型熱交換器の偏平チューブを提供することを目的として
いる。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、アルミニウム合金を含むアルミニウム材か
らなる一枚のプレートを、プレート両縁同士を突き合せ
るように折り曲げて、幅方向が厚さ方向よりも長い偏平
状に形成され、その偏平状の偏平部に内部の流路を区切
る突部が設けられたものであって、フィンと交互に積層
されてろう付けにより前記プレート両縁同士及び前記突
部の頂部と前記流路の内壁部分とが接合される積層型熱
交換器の偏平チューブにおいて、前記プレートの折り曲
げ端の近傍における厚さと前記プレート両縁同士の近傍
における厚さの一方又は双方を、その余の厚さより大き
く形成したものである。
【0023】このように、プレートの折り曲げ端の近傍
における厚さ又は前記プレート両縁同士の近傍における
厚さを、その余の厚さより大きく形成した場合は、前記
フィンと前記偏平部のうちの前記厚さの大きい部位との
圧接で、プレート両縁同士及び前記突部の頂部と前記流
路の内壁部分との突き合せが、ろう付け可能な状態に維
持されることになる。また、プレートの折り曲げ端の近
傍における厚さと前記プレート両縁同士の近傍における
厚さの双方を、その余の厚さより大きく形成した場合も
同様に、前記フィンと前記偏平部のうちの前記厚さの大
きい部位との圧接で、プレート両縁同士及び前記突部の
頂部と前記流路の内壁部分との突き合せが、ろう付け可
能な状態に維持されることになる。これにより、ろう付
け不良が低減された積層型熱交換器の偏平チューブを得
ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1具体例を図
1ないし図3に基いて詳細に説明する。
【0025】本例の積層型熱交換器1は、図1に示すよ
うに、複数の偏平チューブ2が放熱用のコルゲートフィ
ン3を介装して積層されるとともに、これらの偏平チュ
ーブ2の両端が、両脇に配設されたヘッダパイプ4の挿
入孔7にそれぞれ挿入され、連通接続されて構成されて
いる。
【0026】前記ヘッダパイプ4は、上下の開口部を盲
キャップ8で閉塞されるとともに、体内を所定箇所に設
けた仕切板9によって区画され、更に、入口継手10又
は出口継手11が設けられている。積層された偏平チュ
ーブ2とコルゲートフィン3とからなる層の上下端は、
ヘッダパイプ4に架設されたサイドプレート12に支持
されて保護されている。そして、この熱交換器1に導入
された熱交換媒体は、出入口継手10、11の間で、偏
平チューブ2を介して、複数回蛇行して流通され、偏平
チューブ2を通過する際に、外部と熱交換するようにし
ている。
【0027】図2に示すのは、前記積層型熱交換器1に
用いられる偏平チューブ2の断面斜視図である。
【0028】この偏平チューブ2は、ロール成形にて両
端に接合部20と長手方向にビード21とを設けた一枚
のプレートを、中央の折曲部22で折り曲げて形成さ
れ、その内部に前記ビード21によって区画された流路
24を備えたものであり、更に、前記折曲部22の近傍
のおける厚さを若干増したことによって、コルゲートフ
ィン3を介装して積層する際に、偏平部23とコルゲー
トフィン3との圧接が緩むことがないように構成された
ものである。
【0029】すなわち、各偏平部23には、同じくロー
ル成形により、長手方向に亘って折曲部に沿った段差2
5が設けられており、前記段差25を境に、偏平部23
の大半を占める通常偏平部23aと、折曲部22寄りに
位置し且つ前記通常偏平部23aより外方に突出した突
出偏平部23bとが設けられている。同図に示すよう
に、対向する通常偏平部23a,23aの外壁間隔は、
コルゲートフィン3及びヘッダパイプ4と対応する厚さ
a(例えば1.7mm)とされている。これに対して、
対向する突出偏平部23b,23bの外壁間隔は、前記
厚さaより若干厚みを増した厚さb(例えば、厚さa=
1.7mmに対して、両側をそれぞれ0.05mm〜
0.1mm程度増した厚さ、すなわち、厚さb=1.7
+2×(0.05〜0.1)mm)とされている。
【0030】尚、偏平チューブ2を積層する以前におい
ては、従来と同様に、接合部20同士及びビード21の
頂部と通路24の内壁部分とは、スプリングバック等に
よって離れ気味となっている。特に、このスプリングバ
ックは、折曲部22を起点とし、この起点から離れるに
伴って、各接合部の間隙距離が増加することになるの
で、接合部20同士の間隙距離が最大となっている。
【0031】そして、このように構成された偏平チュー
ブ2を仮組みすると、前述した偏平チューブ2のスプリ
ングバック等による各接合部の間隙距離を減少できて、
各接合部にろう付け用の適切なクリアランスを設定する
ことができる。
【0032】すなわち、このような偏平チューブ2は、
図3の一部波断した部分斜視図に示すように、その上下
面にコルゲートフィン3を介装して積層され、偏平チュ
ーブ2の突出偏平部23bには、コルゲートフィン3か
らの押圧力が加えられる。
【0033】このコルゲートフィン3は、伝熱性に優れ
た薄板金属素材を用いて、上下に蛇行する波状に形成さ
れ、その上下の端面は、所定距離の平行な面に一致され
ている。つまり、この波状コルゲートフィン3の上下端
面の距離、高さ寸法は、従来と同様に、積層されるチュ
ーブの非突出部分である通常偏平部23aに到達する高
さ寸法に設定されている。
【0034】従って、このようにコルゲートフィン3の
高さ寸法が設定されているとともに、コルゲートフィン
3側に偏平チューブ2の突出偏平部23bが突出されて
いることにより、積層組み付け時には、このコルゲート
フィン3から押圧力が供給されるので、押圧変形され、
つまり、偏平チューブ2としての上下の厚さが、圧縮さ
れることになる。
【0035】また、各偏平チューブ2の端部は、それぞ
れヘッダパイプ4の挿入孔7に挿入されている。コルゲ
ートフィン3は、その波頂が偏平部23に当接され、偏
平チューブ2に装着される。概略、偏平部23に形成さ
れた段差25は、コルゲートフィン3の波形の部分的変
形に吸収され、コルゲートフィン3の波頂は、位相の異
なる通常偏平部23aと突出偏平部23bとに跨がって
当接する。
【0036】偏平部23とコルゲートフィン3とが圧接
することによって、偏平チューブ2のスプリングバック
が抑制され、接合部20同士及びビード21の頂部と流
路24の内壁部分とは、ろう付け可能に当接又は近接し
た状態とされる。偏平部23とコルゲートフィン3との
圧接は、突出偏平部23bにおいて、通常偏平部23a
より突出した程に強力であるため、折曲部22を基点と
するスプリングバックを抑制するのに適したものとな
る。
【0037】仮に、組み付け具合が完璧でなかったり、
或いは、各部の対応寸法に誤差があったりしても、偏平
チューブ2の厚さが、折曲部22の近傍において若干増
されているために、偏平部23とコルゲートフィン3と
の圧接が緩むことはなく、接合部20同士及びビード2
1の頂部と流路24の内壁部分とがろう付け可能に維持
される。
【0038】この組み付け体は、フラックスを塗布され
た後、炉内に送られて加熱処理が施され、一体ろう付け
される。接合部20同士及びビードの頂部と偏平部23
とは、それらの間にろう材を十分に得て、このろう付け
により接合される。
【0039】以上説明した本第1具体例によると、折曲
部近傍における偏平チューブの厚さを若干増したことに
よって、コルゲートフィンを介装して偏平チューブを積
層した際の偏平部とコルゲートフィンとの圧接が、スプ
リングバックを抑制するのに適したものとなり、接合部
同士及びビードの頂部と流路の内壁部分との突き合せ
を、ろう付け可能な状態にすることができ、更に、組み
付け具合が完璧でなかったり、或いは、各部の対応寸法
に誤差があったりしても、偏平部とコルゲートフィン3
との圧接が緩むことはなく、接合部同士及びビードの頂
部と流路の内壁部分との突き合せを、ろう付け可能な状
態に維持することができる。従って、接合部同士及びビ
ードの頂部と流路の内壁部分とを確実にろう付けするこ
とができ、ろう付け不良を低減することができる。
【0040】以上説明したように、本発明の第1具体例
によれば、チューブ折曲部の近傍における偏平チューブ
のチューブ厚みを増したことにより、この厚みを増した
偏平部に、コルゲートフィンから加えられる押圧力が従
来よりも増加し、よりチューブが厚さ方向に圧縮される
ので、スプリングバック等によって生じたチューブの各
接合部の間隙が減少され、ろう付け用の適切なクリアラ
ンスが得られることになり、チューブ自体に良好なろう
付け性を確保することができる。
【0041】次に、本発明の第2具体例を図4に基いて
詳細に説明する。
【0042】本例の偏平チューブ2は、図4に示すよう
に、前記具体例と異なり、通常偏平部23aより突出し
た突出偏平部23bを、接合部20側の端寄りに設け、
接合部20の近傍におけるチューブ厚さを若干増したも
のである。
【0043】すなわち、この突出偏平部23bのチュー
ブ幅方向の位置は、接合部20側に位置するビード25
と、接合部20との間に設定され、偏平チューブ2の上
下面から、それぞれ、前記具体例と同様に、上下方向に
所定突出量、膨出されている。
【0044】この偏平チューブ2は、前記具体例と同様
に、コルゲートフィン3とヘッダパイプ4と一体に組み
付けられ、接合部20同士及びビード21の頂部と流路
24の内壁部分とがろう付けにより接合される。
【0045】従って、本例の偏平チューブによれば、チ
ューブ接合部の近傍における偏平チューブの厚みを増し
たことにより、前記具体例と同様に、コルゲートフィン
と偏平部との圧接が緩むことはなく、接合部同士とビー
ドの頂部と流路の内壁部分とをろう付け可能に維持する
ことができる。
【0046】また、このように形成した場合には、特
に、接合部同士を確実に当接させることが可能となり、
接合部同士のろう付け不良によるチューブの外部洩れを
防止でき、歩留を向上することができる。
【0047】更に、接合部と各ビードとの高さ寸法を、
折曲部側から順に僅かに小さくした場合は、接合部同士
を当接した状態にすると、折曲部側から全てのビードを
順次当接させることができ、より効果的である。
【0048】また、図中、一方の段差25′は、ビード
21′の傾斜部分と一括してロール成形されたものであ
り、段差25′形成用のロール成形工程を追加する必要
がなく、工程数を削減することができる。
【0049】次に、本発明の第3具体例を図5に基いて
詳細に説明する。
【0050】本例の偏平チューブ2は、図5に示すよう
に、前記第1及び第2具体例の双方のものを取入れたも
ので、通常偏平部23aより突出した突出偏平部23b
を、折曲部22と接合部20側の端寄りに設け、折曲部
22及び接合部20の近傍におけるチューブ厚さを若干
増したものである。
【0051】従って、本例の偏平チューブによれば、チ
ューブ折曲部及び接合部の近傍における偏平チューブの
厚みを増したことにより、前記具体例と同様に、コルゲ
ートフィンと偏平部との圧接が緩むことはなく、接合部
同士とビードの頂部と流路の内壁部分とをろう付け可能
に維持することができる。
【0052】また、このように形成した場合には、特
に、接合部同士を確実に当接させることが可能となり、
接合部同士のろう付け不良によるチューブの外部洩れを
防止でき、歩留を向上することができる。
【0053】とりわけ、本例の偏平チューブによれば、
厚さの違いによる全体の偏りを解消することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明した本発明積層型熱交換器の偏
平チューブによると、一枚のプレートを折り曲げて形成
され、フィンを介装して積層される積層型熱交換器の偏
平チューブにおいて、プレートの折り曲げ端の近傍にお
ける厚さと前記プレート両縁同士の近傍における厚さの
一方又は双方を、その余の厚さより大きく形成したこと
によって、フィンを介装して積層した際に、フィンと偏
平部とが圧接され、接合部同士とビードの頂部と流路の
内壁部分との突き合せを、ろう付け可能な状態にするこ
とができる。
【0055】また、仮に、組み付け具合が完璧でなかっ
たり、或いは、各部の対応寸法に誤差があったりして
も、偏平部とフィンとの圧接が緩むことはなく、接合部
同士及びビードの頂部と流路の内壁部分との突き合せ
を、ろう付け可能な状態に維持することができる。従っ
て、接合部同士及びビードの頂部と流路の内壁部分とを
確実にろう付けすることができ、その結果、ろう付け不
良を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例に係り、概略全体を示す正面
である。
【図2】本例の偏平チューブを示す一部波断した斜視図
である。
【図3】本例の偏平チューブを仮組みした状態を示す一
部波断した斜視図である。
【図4】本発明の他の具体例に係り、偏平チューブを示
す一部波断した斜視図である。
【図5】本発明の他の具体例に係り、偏平チューブを示
す一部波断した斜視図である。
【図6】従来例の偏平チューブの斜視図である。
【図7】従来例の偏平チューブの斜視図である。
【符号の説明】
1 積層型熱交換器 2 偏平チューブ 3 コルゲートフィン 4 ヘッダパイプ 7 チューブ挿入孔 8 盲キャップ 9 仕切板 10 入口継手 11 出口継手 12 サイドプレート 13 偏平チューブ 20 接合部 21 ビード 21’ ビード 23 偏平部 23a 通常偏平部 23b 突出偏平部 24 流路 25 段差 25’ 段差

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金を含むアルミニウム材
    からなる一枚のプレートを、プレート両縁同士を突き合
    せるように折り曲げて、幅方向が厚さ方向よりも長い偏
    平状に形成され、その偏平状の偏平部に内部の流路を区
    切る突部が設けられたものであって、フィンと交互に積
    層されてろう付けにより前記プレート両縁同士及び前記
    突部の頂部と前記流路の内壁部分とが接合される積層型
    熱交換器の偏平チューブにおいて、 前記プレートの折り曲げ端の近傍における厚さと前記プ
    レート両縁同士の近傍における厚さの一方又は双方を、
    その余の厚さより大きく形成したことを特徴とする積層
    型熱交換器の偏平チューブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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