JPH1046372A - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法

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JPH1046372A
JPH1046372A JP20166696A JP20166696A JPH1046372A JP H1046372 A JPH1046372 A JP H1046372A JP 20166696 A JP20166696 A JP 20166696A JP 20166696 A JP20166696 A JP 20166696A JP H1046372 A JPH1046372 A JP H1046372A
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etching
discharge
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dry etching
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Makoto Muto
藤 真 武
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理物を順次連続的にエッチング処理する
際に、連続的なエッチング処理開始時からエッチング速
度を安定させることができる。 【解決手段】 被処理物6のエッチング処理に先立っ
て、放電室1で空放電が所定時間行われる。この空放電
は、エッチング処理室5に被処理物6が存在しない状態
で、放電室1に導入した反応性ガスをマイクロ波によっ
て励起することによって行われる。この空放電の後に、
複数枚の被処理物が連続的にエッチング処理される。所
定時間の空放電によって、放電室1の温度が一定にな
り、放電室1からエッチング処理室5に送られるラジカ
ルの量が一定するため、被処理物6のエッチング速度も
一定となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライエッチング
方法に係り、特にマイクロ波などによって励起された反
応性ガスで複数個の被処理物を連続的にエッチング処理
するドライエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ドライエッチング装置は、半導体素子や
液晶ディスプレイの製造工程において、半導体用シリコ
ンウエハや液晶ディスプレイ用ガラス基板をエッチング
処理するために広く使用されている。このようなドライ
エッチング装置は種々のタイプのものが知られている
が、近年は、マイクロ波励起プラズマ方式のドライエッ
チング装置が広く使用されている。このマイクロ波励起
プラズマ方式のドライエッチング装置は、反応性ガスを
マイクロ波によって励起してラジカル(活性種)を生成
し、このラジカルによって被処理物をエッチング処理す
る。
【0003】マイクロ波励起プラズマ方式のドライエッ
チング装置は、反応性ガスをマイクロ波によって励起す
る放電室と励起された反応性ガスで被処理物をエッチン
グ処理するエッチング処理室とが互いに分離されている
エッチング処理室分離型のドライエッチング装置と、分
離されていないエッチング処理室非分離型のドライエッ
チング装置とに、大別することができる。
【0004】このエッチング処理室分離型ドライエッチ
ング装置は、石英管等から構成される放電室とエッチン
グ処理室とが反応性ガス輸送管によって接続されてい
る。放電室に導入された反応性ガスは、マイクロ波によ
って励起されてプラズマを生成し、この励起された反応
性ガスは反応性ガス輸送管を通ってエッチング処理室に
流入して、被処理物をエッチング処理する。
【0005】反応性ガスの励起の際に、放電室内に発生
した電子やイオンは、反応性ガス輸送管内で十分に減衰
されるため、エッチング処理室で行われる被処理物のエ
ッチング処理への悪影響は全く無視することができる。
これを詳述すると、放電室内に発生した電子やイオンが
そのまま、エッチング処理室に入ると、被処理物を損傷
する恐れがある。しかしながら、放電室内に発生した電
子やイオンは、反応性ガス輸送管内で十分に減衰され
て、エッチング処理室には殆ど流入しないため、被処理
物の損傷は回避される。従って、エッチング処理室分離
型ドライエッチング装置にあっては、被処理物のエッチ
ング処理は、中性で活性なラジカルによる純粋な化学反
応によって行うことができる利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のドラ
イエッチング装置は、多数枚の半導体ウエハなどの被処
理物を順次連続的にエッチング処理する際に、連続的な
エッチング処理開始時のエッチング速度が安定せず、エ
ッチング処理の歩留まりが悪いといった問題がある。
【0007】これを更に詳細に説明すると、ドライエッ
チング装置は反応性ガスの励起によって生成されたプラ
ズマによって放電室が加熱され、この加熱によって放電
室が温度上昇し、これに伴い放電室の材料自体が励起反
応性ガスによりエッチングされる。この放電室の温度
は、プラズマの生成開始からの時間経過と共に上昇し、
所定の時間後にほぼ一定になる。放電室の材料のエッチ
ング速度は、放電室の温度の上昇に伴って大きくなり、
これによって放電室材料のエッチングに消費されるラジ
カルの量も増大する。
【0008】従って、エッチング処理室に供給される励
起反応性ガス中のラジカルの量は、放電室の温度上昇に
応じて変化し、放電室の温度がほぼ一定になると、エッ
チング処理室に供給されるラジカルの量もほぼ一定とな
る。従って、放電室の温度がほぼ一定になるまでにエッ
チング処理された被処理物のエッチング深さ等のエッチ
ング量は、安定せず、エッチング処理の歩留まり低下を
招来する。
【0009】特に、エッチング装置の放電室は一般に石
英材料が少なくとも一部使用される場合が多く、この石
英材料のエッチングは特に温度依存性が高いたため、エ
ッチング処理の歩留まりが大幅に低下する。具体的に
は、プラズマ加熱に伴う放電室の加熱は、約300秒以
上で安定し放電室の温度はほぼ一定となるため、一つの
被処理物のエッチング処理時間が約600秒以上であれ
ば、プラズマ加熱に伴う放電室の温度上昇は被処理物の
エッチング処理に実質的に悪影響を与えないが、しかし
ながら、被処理物のエッチング処理時間が約600秒以
下である場合には、被処理物のエッチング深さ等のエッ
チング量に悪影響を及ぼす。
【0010】そこで、本発明の目的は、被処理物を順次
連続的にエッチング処理する際に、連続的なエッチング
処理開始時からエッチング速度を安定させることができ
るドライエッチング方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1に記載された発明は、反応性ガス導入管から
反応性ガスを放電室に導入すると共に励起波導入手段か
ら励起波を上記放電室に導入し、上記反応性ガスを励起
してプラズマを生成し、複数個の被処理物をエッチング
処理室に順次導入し、上記励起された反応性ガスによっ
て、上記エッチング処理室に導入された上記被処理物を
連続的にエッチング処理するドライエッチング方法にお
いて、上記被処理物の連続的エッチング処理に先立っ
て、上記被処理物を上記エッチング処理室に導入するこ
となしに上記放電室に上記励起波及び反応性ガスを導入
して空放電を所定の時間行うことを特徴とするものであ
る。
【0012】上記被処理物の連続的エッチング処理に先
立って、空放電を所定の時間行うことによって、放電室
の温度がほぼ一定になるため、放電室で消費されるラジ
カル量もほぼ一定になり、連続的なエッチング処理開始
時からエッチング速度を安定させることができる。
【0013】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載のドライエッチング方法において、上記空放電の時
間Tは、上記一つの被処理物のエッチング処理時間をt
とした時に、T=3.69×10−6−5.01×
10−3+2.20t+3.55〜5.09×10
−6−6.85×10−3+3.00t+4.
56であることを特徴とするものである。
【0014】連続的エッチング処理開始時からエッチン
グ速度を安定させるために必要な空放電の時間は、エッ
チング処理のスループットの観点からできるだけ、短く
設定することが望ましい。本出願の発明者は、必要な空
放電の時間を一つの被処理物のエッチング処理時間tに
基づき、設定することができることを見出だした。空放
電の時間Tは、上記のエッチング処理時間tの関数から
求められた値を用いることによって、比較的に短時間の
空放電にもかかわらず放電室の温度をほぼ一定にするこ
とができる。
【0015】請求項3に記載された発明は、請求項2に
記載のドライエッチング方法において、上記放電室と上
記エッチング処理室とは、反応性ガス輸送管によって接
続され、上記反応性ガス輸送管によって上記励起された
反応性ガスを上記放電室から上記エッチング処理室に輸
送することを特徴とするものである。放電室における反
応性ガスの励起の際に、発生する電子やイオンは反応性
ガス輸送管において減衰されるため、中性なラジカルに
よるエッチング処理を行うことができる。
【0016】請求項4に記載された発明は、請求項3に
記載のドライエッチング方法において、上記空放電時に
上記放電室に導入される上記反応性ガスの種類は、上記
エッチング処理のために上記放電室に導入される上記反
応性ガスと同一であることを特徴とするものである。
【0017】請求項5に記載された発明は、請求項3に
記載のドライエッチング方法において、上記空放電時に
上記放電室に導入される上記反応性ガスの種類は、上記
エッチング処理のために上記放電室に導入される上記反
応性ガスと異なることを特徴とするものである。
【0018】請求項6に記載された発明は、請求項3に
記載のドライエッチング方法において、上記エッチング
処理室に隣接配置された予備排気室に上記複数個の被処
理物を事前に収容し、上記収容後に上記予備排気室を真
空排気し、上記真空排気の途中でまたは上記真空排気の
終了後に上記空放電を開始し、上記空放電の終了後に上
記予備排気室と上記エッチング処理室との間に設けられ
たゲートバルブを介して上記予備排気室から上記被処理
物を上記エッチング処理室に導入することを特徴とする
ものである。
【0019】予備排気室の真空排気動作と空放電動作と
を関連付けることによって、空放電動作の完了後に、直
ちに被処理物を予備排気室からエッチング処理室に導入
することができる。
【0020】請求項7に記載された発明は、請求項6に
記載のドライエッチング方法において、上記予備排気室
と上記エッチング処理室とには共通の排気ポンプが接続
され、上記排気ポンプは上記エッチング処理室の真空排
気に先立って上記予備排気室の真空排気を行い、上記予
備排気室の真空排気の終了後に上記空放電を開始するこ
とを特徴とするものである。共通の排気ポンプを使用す
るため、予備排気室とエッチング処理室との真空排気は
時系列に行われる。
【0021】請求項8に記載された発明は、請求項6に
記載のドライエッチング方法において、上記予備排気室
と上記エッチング処理室とには夫々別個の排気ポンプが
接続され、上記予備排気室の真空排気の途中で上記空放
電を開始することを特徴とするものである。
【0022】予備排気室とエッチング処理室とには別個
の排気ポンプが使用されるため、予備排気室の真空排気
とエッチング処理室の真空排気とを一部同時に行うこと
ができ、エッチング処理全体の所要時間を短縮すること
ができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明によるドライエッ
チング方法の実施例を図1乃至図6を参照して説明す
る。図1は、本発明によるドライエッチング方法の第1
の実施例を使用するエッチング処理室分離型ドライエッ
チング装置を示したものである。石英管から構成される
放電室1には反応性ガス導入管2が接続され、この反応
性ガス導入管2は石英放電室1にCFやOやN
どの反応性ガスを導入する。マイクロ波導波管3は石英
放電室1にマイクロ波を送り、このマイクロ波は石英放
電室1内の反応性ガスを励起してプラズマを生成する。
反応性ガス輸送管4は、励起された反応性ガスを石英放
電室1からエッチング処理室5に輸送する。
【0024】エッチング処理室5内には半導体ウエハ等
の被処理物6を載置する載置板7が設置され、エッチン
グ処理室5の底面には排気管8が接続され、この排気管
8はバルブ9を介して排気ポンプ10に接続されてい
る。エッチング処理室5には予備排気室11が隣接配置
され、この予備排気室11とエッチング処理室5とはゲ
ートバルブ12を介して隔離されている。予備排気室1
1内にはステージ13が設置され、このステージ13に
は多数枚の被処理物6を収容したカセット14が載置さ
れる。予備排気室11には排気管15が接続され、この
排気管15はバルブ16を介して上述の排気ポンプ10
に接続されている。このように、本実施例に使用するエ
ッチング処理室分離型ドライエッチング装置は、エッチ
ング処理室5用の排気ポンプと予備排気室11用の排気
ポンプとして共通の単一排気ポンプ10が用いられてい
る。
【0025】次に、この第1の実施例の作用を説明す
る。多数の被処理物を収容したカセット14が予備排気
室11のステージ13に載置された後に、予備排気室1
1用のバルブ16が開弁され、排気ポンプ10が排気管
15を介して予備排気室11を真空排気する。この時、
エッチング処理室5用のバルブ9は閉弁されている。
【0026】予備排気室11の排気が終了すると、バル
ブ16が閉弁されると共にバルブ9が開弁される。この
バルブ9の開弁によって、排気ポンプ10は排気管8を
介してエッチング処理室5を真空排気する。なお、この
時には、エッチング処理室5には被処理物6は導入され
ていない。この後に、応性ガス導入管2から放電室1に
反応性ガスを導入すると同時に、マイクロ波導波管3か
ら放電室1にマイクロ波を導入する。これによって、放
電室1に導入された反応性ガスは励起され活性化され、
プラズマが生成される。こうして、放電室1の空放電が
行われ、放電室1の温度が徐々に上昇し、所定時間後に
ほぼ一定となる。
【0027】この後に、ゲートバルブ12が開放され、
カセット14内の被処理物6が一枚図示を省略した搬送
装置によって、ゲートバルブ12を通ってエッチング処
理室5に搬送され、載置板7に載置される。この後にゲ
ートバルブ12が閉弁されると共に、エッチング用の反
応性ガスが応性ガス導入管2から放電室1に導入され、
エッチング用のマイクロ波がマイクロ波導波管3から放
電室1に導入され、これによって、反応性ガスは励起さ
れプラズマを生成する。励起された反応性ガスは、反応
性ガス輸送管4を介してエッチング処理室5に流入し、
載置板7に載置された被処理物6のエッチング処理を行
う。この被処理物6はエッチング処理が終了すると、エ
ッチング処理室5から搬出され、次の被処理物6がカセ
ット14からゲートバルブ12を通ってエッチング処理
室5に搬送され、載置板7に載置され、次のエッチング
処理が行われる。このようにして、カセット14に収容
された多数枚の被処理物6が順次、連続的にエッチング
処理される。
【0028】このように、放電室1は、被処理物6の連
続的なエッチング処理に先立って行われる空放電によっ
て、安定した一定温度まで昇温されるため、この放電室
1で消費されるラジカルの量も一定となり、従って、エ
ッチング処理室5に輸送されるラジカルの量も常に一定
となる。このような状態になった後に、被処理物6の連
続的なエッチング処理が開始されるため、被処理物6の
エッチング速度は、最初の被処理物のエッチング処理か
ら最後の被処理物のエッチング処理まで、ほぼ一定とな
る。
【0029】次に、上述の第1の実施例に係るドライエ
ッチング方法によって半導体ウエハをエッチング処理し
た具体例を説明する。被処理物である半導体ウエハは、
図2に示したように、シリコン基板17にCVD法によ
ってBPSG層18が堆積され、このBPSG層18は
パターニングされたレジスト19によって被覆されてい
る。このような構成の半導体ウエハを25枚、連続的に
エッチング処理した。このエッチング処理の条件は、以
下の通りである。即ち、反応性ガスはCFとOとの
混合ガス、エッチング処理室5の圧力は50Pa、マイ
クロ波電力は700W、一枚の半導体ウエハの処理時間
は60秒であった。
【0030】半導体ウエハの連続的エッチング処理に先
立つ放電室1の空放電の条件は、反応性ガスとエッチン
グ処理室圧力とマイクロ波電力は、連続的エッチング処
理の条件と同一、即ち、夫々CFとOとの混合ガ
ス、50Pa、700Wであった。また、空放電の時間
Tは、本発明者が見出だした下記の算定式(1)に基づ
き算出した。 T=3.69×10−6−5.01×10−3+2.20t+ 3.55〜5.09×10−6−6.85×10−3+ 3.00t+4.56 ………(1) この式に、一枚の半導体ウエハの処理時間t=60を代
入すると、T=118〜161秒となる。そこで、この
具体例では、T=140秒を採用した。
【0031】このような条件で空放電を行った後に、上
述のエッチング処理条件で図2に示した構成の半導体ウ
エハを25枚連続的に処理した後に、25枚の半導体ウ
エハのエッチング深さを測定した結果を図3に示す。こ
の図3のグラフから分かるように、エッチング深さは2
5枚全て、約300nmであり、25枚の半導体ウエハ
の各々のエッチング深さの均一性が2%以下であり、経
時変化がないことが分かる。
【0032】この具体例から分かるように、2枚分の半
導体ウエハの処理時間120秒とほぼ等しい時間T=1
18〜161秒だけ空放電を行うことによって、25枚
の全ての半導体ウエハについてエッチング速度を一定に
することができる。
【0033】次に本発明の第2の実施例を説明する。図
4は、本発明の第2の実施例のドライエッチング方法を
実施するために使用されるエッチング処理室分離型ドラ
イエッチング装置を示したものである。この図4に示し
たエッチング処理室分離型ドライエッチング装置は、エ
ッチング処理室5には専用の排気ポンプ20が接続さ
れ、予備排気室11にも専用の排気ポンプ21が接続さ
れている点を除き、図1に示したドライエッチング装置
の構成と同一である。
【0034】次に、この第2の実施例の作用を説明す
る。予備排気室11の真空排気は、排気ポンプ21によ
って排気管15及びバルブ16を介して行われる。この
予備排気室11の真空排気の途中において、エッチング
処理室5は、排気ポンプ20によって排気管8及びバル
ブ9を介して真空排気される。この後に、第1の実施例
と同様に、放電室1の空放電が所定時間行われ、この空
放電の終了後にカセット14から被処理物6が順次エッ
チング処理室5に導入され、エッチング処理が行われ
る。
【0035】次に、この第2の実施例に係るドライエッ
チング方法によって半導体ウエハをエッチング処理した
第1の具体例を説明する。被処理物である半導体ウエハ
は、図2に示したものを使用し、この半導体ウエハを2
5枚、連続的にエッチング処理した。このエッチング処
理の条件は、前述と同様であり、反応性ガスがCF
との混合ガス、エッチング処理室5の圧力が50P
a、マイクロ波電力が700Wであるが、しかし一枚の
半導体ウエハの処理時間は120秒とした。
【0036】半導体ウエハの連続的エッチング処理に先
立つ放電室1の空放電の条件は、反応性ガスがNで、
エッチング処理室圧力が30Paで、マイクロ波電力が
700Wであった。また、空放電の時間Tは、上述の算
定式(1)にt=120を代入すると、T=201〜2
75となるので、240秒を採用した。
【0037】予備排気室11の排気中に以上述べた条件
の空放電を行った後に、上述のエッチング処理条件で半
導体ウエハを25枚連続的に処理した。この後に、25
枚の半導体ウエハのエッチング深さを測定した結果を図
5に示す。この図5のグラフから分かるように、エッチ
ング深さは25枚全て、約600nmであり、25枚の
半導体ウエハの各々のエッチング深さの均一性が2%以
下であり、経時変化がないことが分かる。
【0038】この第1の具体例から分かるように、2枚
分の半導体ウエハの処理時間240秒にほぼ等しい時間
T=201〜275秒だけ空放電を行うことによって、
25枚の全ての半導体ウエハについてエッチング速度を
一定にすることができる。なお、この第1の具体例で
は、空放電の条件とエッチング処理の条件は、反応性ガ
スとエッチング処理室圧力に関して異なっている。即
ち、反応性ガスは空放電用にはNを使用し、エッチン
グ処理用にはCFとOとの混合ガスを使用し、エッ
チング処理室圧力は空放電用には30Paとし、エッチ
ング処理用には50Paとした。このように、空放電時
の反応性ガスの種類とエッチング処理室圧力とをエッチ
ング処理時のものと変えることができるのは、空放電に
よる放電室の昇温が、反応性ガスの種類及びエッチング
処理室圧力には無関係であり、空放電時間によって決定
されるためである。従って、空放電時のガスは、エッチ
ング処理時の反応性ガスの他に、任意のガスを使用する
ことができるが、しかしながら、フッ素Fや塩素Clや
臭素Brやヨウ素Iなどのハロゲンを含んでいないガス
を使用する方が、放電室のエッチング反応を生じないた
め、放電室の寿命が長くなり好ましい。
【0039】次に、上述の第2の実施例に係るドライエ
ッチング方法によって半導体ウエハをエッチング処理し
た第2の具体例を説明する。この第2の具体例では、エ
ッチング処理の条件は第2の実施例の第1具体例と同一
であり、空放電の条件は、空放電時間を275秒とし、
マイクロ波電力を630W(即ち、エッチング処理時の
マイクロ波電力700Wの90%)とすること以外は、
第1の具体例の値と同一である。
【0040】図6は、この第2の具体例について25枚
の半導体ウエハのエッチング深さを測定した結果を示
す。この図6のグラフから分かるように、エッチング深
さは25枚全て、約600nmであり、25枚の半導体
ウエハの各々のエッチング深さの均一性が3%以下であ
り、経時変化がないことが分かる。また、この具体例で
は空放電時のマイクロ波電力を、エッチング処理時のマ
イクロ波電力の90%にしたが、110%にした場合に
も、同様の効果を得ることができた。従って、空放電時
のマイクロ波電力は、エッチング処理時のマイクロ波電
力の90%〜110%に定めることができる。なお、第
2の具体例のように、空放電時のマイクロ波電力をエッ
チング処理時の90%と小さく定めた時には、空放電時
間を275秒と比較的長めに設定することが望ましく、
逆に、空放電時のマイクロ波電力をエッチング処理時の
110%のように大きく定めた場合には、空放電時間を
例えば201秒のように短く設定する事が望ましい。
【0041】以上の各実施例では、半導体ウエハをエッ
チングするものであったが、本発明はこれに限らず、導
体ウエハ以外の任意の基材、例えば液晶ディスプレイ用
ガラス基板をエッチングすることができる。また、実施
例にあっては、エッチング処理室分離型ドライエッチン
グ装置に使用したエッチング方法であったが、本発明は
これに限らず、エッチング処理室非分離型ドライエッチ
ング装置にも適用することができる。
【0042】また、本発明にあっては、反応性ガスの励
起はマイクロ波の代りに高周波を使用することもでき、
放電室は、放電管に限らず、透明窓タイプやベルジャー
タイプのものも使用することができ、更には、放電室の
材料も、石英の代りに酸化アルミや窒化アルミナなども
使用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、被処理物の連続的エッチング処理に先立って、
空放電を所定の時間行うことによって、放電室の温度が
ほぼ一定になるため、放電室で消費されるラジカル量も
ほぼ一定になり、連続的なエッチング処理開始時からエ
ッチング速度を安定させることができ、従って被処理物
のエッチング特性をほぼ一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドライエッチング方法の第1の実
施例に使用するエッチング処理室分離型ドライエッチン
グ装置を示した概略図。
【図2】半導体ウエハの一例を示した断面図。
【図3】第1の実施例によって被処理物をエッチングし
た時のエッチング深さを示したグラフ。
【図4】本発明によるドライエッチング方法の第2の実
施例に使用するエッチング処理室分離型ドライエッチン
グ装置を示した概略図。
【図5】第2の実施例によって被処理物をエッチングし
た時のエッチング深さを示したグラフ。
【図6】第2の実施例の変形例によって被処理物をエッ
チングした時のエッチング深さを示したグラフ。
【符号の説明】
1 放電室 2 反応性ガス導入管 3 励起波導入手段(マイクロ波導入手段) 5 エッチング処理室 6 被処理物

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応性ガス導入管から反応性ガスを放電室
    に導入すると共に励起波導入手段から励起波を上記放電
    室に導入し、上記反応性ガスを励起してプラズマを生成
    し、複数個の被処理物をエッチング処理室に順次導入
    し、上記励起された反応性ガスによって、上記エッチン
    グ処理室に導入された上記被処理物を連続的にエッチン
    グ処理するドライエッチング方法において、上記被処理
    物の連続的エッチング処理に先立って、上記被処理物を
    上記エッチング処理室に導入することなしに上記放電室
    に上記励起波及び反応性ガスを導入して空放電を所定の
    時間行うことを特徴とするドライエッチング方法。
  2. 【請求項2】上記空放電の時間Tは、上記一つの被処理
    物のエッチング処理時間をtとした時に、T=3.69
    ×10−6−5.01×10−3+2.20t
    +3.55〜5.09×10−6−6.85×10
    −3+3.00t+4.56であることを特徴とす
    る請求項1に記載のドライエッチング方法。
  3. 【請求項3】上記放電室と上記エッチング処理室とは、
    反応性ガス輸送管によって接続され、上記反応性ガス輸
    送管によって上記励起された反応性ガスを上記放電室か
    ら上記エッチング処理室に輸送することを特徴とする請
    求項2に記載のドライエッチング方法。
  4. 【請求項4】上記空放電時に上記放電室に導入される上
    記反応性ガスの種類は、上記エッチング処理のために上
    記放電室に導入される上記反応性ガスと同一であること
    を特徴とする請求項3に記載のドライエッチング方法。
  5. 【請求項5】上記空放電時に上記放電室に導入される上
    記反応性ガスの種類は、上記エッチング処理のために上
    記放電室に導入される上記反応性ガスと異なることを特
    徴とする請求項3に記載のドライエッチング方法。
  6. 【請求項6】上記エッチング処理室に隣接配置された予
    備排気室に上記複数個の被処理物を事前に収容し、上記
    収容後に上記予備排気室を真空排気し、上記真空排気の
    途中でまたは上記真空排気の終了後に上記空放電を開始
    し、上記空放電の終了後に上記予備排気室と上記エッチ
    ング処理室との間に設けられたゲートバルブを介して上
    記予備排気室から上記被処理物を上記エッチング処理室
    に導入することを特徴とする請求項3に記載のドライエ
    ッチング方法。
  7. 【請求項7】上記予備排気室と上記エッチング処理室と
    には共通の排気ポンプが接続され、上記排気ポンプは上
    記エッチング処理室の真空排気に先立って上記予備排気
    室の真空排気を行い、上記予備排気室の真空排気の終了
    後に上記空放電を開始することを特徴とする請求項6に
    記載のドライエッチング方法。
  8. 【請求項8】上記予備排気室と上記エッチング処理室と
    には夫々別個の排気ポンプが接続され、上記予備排気室
    の真空排気の途中で上記空放電を開始することを特徴と
    する請求項6に記載のドライエッチング方法。
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