JPH1045412A - 耐熱性遷移アルミナ及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性遷移アルミナ及びその製造方法

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JPH1045412A
JPH1045412A JP8201670A JP20167096A JPH1045412A JP H1045412 A JPH1045412 A JP H1045412A JP 8201670 A JP8201670 A JP 8201670A JP 20167096 A JP20167096 A JP 20167096A JP H1045412 A JPH1045412 A JP H1045412A
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JP
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transition alumina
alumina
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specific surface
transition
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Application number
JP8201670A
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English (en)
Inventor
Osamu Yamanishi
修 山西
Seiichi Hamano
誠一 浜野
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遷移アルミナを酸性スラリー溶液中に分散
し、酸性スラリーとして金属製基体に被覆し触媒担体を
製造する場合、遷移アルミナが解膠せず、被覆物を乾
燥、固化後も乾固品にクラックが生ぜず、細孔容積が大
きく、耐熱性に優れた遷移アルミナを提供する。 【解決手段】 Na2 O含有量が0.10重量%以下
で、初期BET比表面積が90m2 /g以上であり、細
孔半径32〜1000Åの細孔容積が0.5cc/g以
上の遷移アルミナ粒子表面を、隣接した粒子が部分的に
融着しかつ外表面から該遷移アルミナ粒子への連通孔を
有するアルミナ製外郭で被覆してなる平均粒子径1〜5
0μmの耐熱性遷移アルミナ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性遷移アルミ
ナおよびその製造方法に関する。更に詳細には酸性スラ
リ−として金属製基体等に被覆され適用される自動車や
二輪車排気ガス浄化用触媒等の触媒担体に特に適した耐
熱性遷移アルミナ及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車排ガス除去、2輪車排ガス除去、
更には、ガスタ−ビンやボイラ−等の高温下での触媒反
応分野への、触媒或いは触媒担体は、近年ますます多用
化の傾向にある。これら分野に用いられる担体は比表面
積の高い触媒担体、通常γ−アルミナを主体とする遷移
アルミナが多く使用されているが、これら担体の使用温
度は900℃以上、時には1000℃、さらには120
0℃を越える場合もあり、この条件下の使用において初
期比表面積が高く、かつ高温雰囲気下の処理に於いて
も、比表面積の低下が少ない耐熱性に優れた特性を有す
る触媒担体が要求されている。
【0003】これら用途では遷移アルミナは耐熱性のセ
ラミックスや金属性無機繊維よりなる触媒担体表面に強
固に被着できるように、酸性スラリ−として被覆処理さ
れる場合がある(例えば特開平3−38250号公
報)。しかしながら、酸性溶液で遷移アルミナをスラリ
−化する上記方法に於いては、酸によりアルミナが解膠
・溶解・収縮し、粉体の形骸が維持できず、その触媒担
体表面に被着したスラリーを乾燥・固化せしめると、基
体上に被覆された遷移アルミナは著しく細孔容積および
比表面積の低下を生起する。
【0004】また近年触媒担体としてセラミックハニカ
ムは機械的衝撃に弱いため、例えば特開昭63−784
8号公報のように機械的衝撃に優れたSUS等の金属製
担体の開発が進められている。しかし金属製担体は、セ
ラミックハニカムに比べ表面が平滑なため担体表面に被
着せしめた遷移アルミナ粉末含有スラリーは、乾燥・固
化時に著しい凝集、収縮を起こし、金属担体上に得られ
た乾燥後の被覆層はクラックを有し、被覆層の剥離、脱
落が生じやすいため触媒担体として使用できない等の不
都合を生起する場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情に鑑み、本
発明者等は、高い初期BET比表面積を有し、かつ10
00℃以上の高温雰囲気下の使用においても、比表面積
低下が少なく優れた耐熱性を有し、且つ、セラミックや
金属等の触媒担体表面に、酸性スラリ−状態で被覆せし
め乾燥・固化した場合であっても、その基体上に於いて
著しい細孔容積の低下がない、更にはクラックの発生や
被覆触媒層の脱落のない、高温耐熱性に優れた遷移アル
ミナを見いだす事を目的として鋭意検討した結果、従来
特開平4−270114号公報等で既に公知の、初期B
ET比表面積が高く、高温耐熱性にも優れ、細孔容積も
大きい特定の遷移アルミナ粒子表面を、アルミニウム化
合物で被覆処理し、二重構造を有する耐熱性遷移アルミ
ナとなす場合には、上記目的を全て満足することを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、Na
2 O含有量が0.10重量%以下で、初期BET比表面
積が90m2 /g以上であり、細孔半径32〜1000
Åの細孔容積が0.5cc/g以上の遷移アルミナ粒子
表面を、隣接した粒子が部分的に融着しかつ外表面から
該遷移アルミナ粒子表面への連通孔を有するアルミナ製
外郭で被覆してなる平均粒子径1〜50μの耐熱性遷移
アルミナを提供するにある。
【0007】さらに、本発明は、Na2 O含有量が0.
10重量%以下で、初期BET比表面積が90m2 /g
以上であり、細孔半径32〜1000Åの細孔容積が
0.5cc/g以上の遷移アルミナ粒子(中郭)表面
に、アルミニウム化合物をアルミナ換算で該遷移アルミ
ナ100重量部に対し、3〜30重量部被覆し、次いで
被覆処理したアルミニウム化合物を、中郭である遷移ア
ルミナがα転移する温度未満で、被覆層を形成するアル
ミナが隣接部に於いて部分的に融着し、かつ被覆層の外
表面から中郭の遷移アルミナ粒子表面に達する連通孔を
形成し得る如く焼成してなる平均粒子径1〜50μmの
耐熱性遷移アルミナの製造方法を提供するにある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の耐熱性遷移アルミナは、単的に表現するな
らば、極めて細孔容積、初期BET比表面積、高温雰囲
気に於ける耐熱性にも優れた遷移アルミナ粒子を中郭と
し、該遷移アルミナ表面を、酸性溶液中においても実質
的に収縮・凝集することなく形骸を維持し得るアルミナ
で被覆し外郭を構成してなる、所謂、2重構造を有する
アルミナである。
【0009】本発明に於いて遷移アルミナとは、通常当
該分野において使用される言葉の範囲を越えるものでな
く、水酸化アルミニウム等を加熱し、αアルミナになる
過程のものをいい、具体的にはγ、δ、η、θ、κ、χ
等の結晶形態を有するものであり、就中γ、δ、η晶の
遷移アルミナである。
【0010】本発明において用いられる中核としての遷
移アルミナ粒子は、該遷移アルミナ中のNa2 O量が約
0.10重量%以下、好ましくは約0.05重量%以下
であり、初期BET比表面積が90m2 /g以上、細孔
半径32〜1000Åの細孔容積が0.5cc/g以上
である。遷移アルミナ中のNa2 O量が0.10重量%
を越えると、使用雰囲気に於いてリン化合物が存在する
場合には、700℃・3時間程度の加熱処理でもそのB
ET比表面積は約90m2 /g未満となり、耐熱性の低
下が生じる場合がある。
【0011】本発明に用いられる遷移アルミナは、その
高温耐熱性を付与する目的で、アルミナ中にランタン、
バリウム、珪素等を含有せしめてもよい。これらの添加
量は添加元素により異なり、一義的ではないが、例えば
ランタンを用いる場合には、元素換算でアルミナ100
重量部に対しランタンを約1重量部〜12重量部、バリ
ウムを用いる場合には、元素換算でアルミナ100重量
部に対しバリウムを約1重量部〜20重量部、珪素を用
いる場合には、元素換算でアルミナ100重量部に対し
約1重量部〜15重量部の範囲で使用される。該添加量
が上記範囲より少ない場合には高温使用時の比表面積低
下抑制効果が十分でなく、他方多すぎる場合には120
0℃程度での使用時に比表面積の大幅な低下が起こる。
勿論、上記物性を有する範囲内で他の金属成分、例えば
カリウム、マグネシウム、カルシウム、ネオジウム、プ
ラセオジウム、ユウロピウム、サマリウム、ジルコニウ
ム、セリウム、銅、鉄、白金、パラジウム、ロジウム、
ニッケル、ビスマス、モリブデン、チタン等を共存させ
ても良い。上記範囲でアルミナ中にランタン、バリウ
ム、珪素の少なくとも1種を含有せしめる場合には、1
200℃・5時間の加熱処理を行った後も、そのBET
比表面積は60m2 /g以上の耐熱性を有する。
【0012】本発明に用いられる遷移アルミナは、上記
物性を有していればよく、特にその製造方法は限定され
るものではない。例えば、通常の中和析出法により得ら
れる水酸化アルミニウムを焼成して得た遷移アルミナ、
アルコキシアルミニウムの加水分解により得られる水酸
化アルミニウムを焼成して得た遷移アルミナ、バイヤー
法により得られる水酸化アルミニウムを焼成して得た遷
移アルミナや、これら水酸化アルミニウムを瞬間仮焼し
て得られた遷移アルミナ、塩化アルミニウム、硝酸アル
ミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウム明礬、炭酸
アルミニウムドーソナイト等各種アルミニウム塩を熱分
解して得られた遷移アルミナ、更にはアルミナゾルを瞬
間乾燥や臨界乾燥して得られたアルミナゲルも利用でき
る。La,Ba,Siを含有せしめる場合はその添加方
法は特に限定されるものではなく、共沈法、含浸法、溶
液混合法等各種の製法が利用できる。
【0013】就中、硫酸アルミニウムを加熱・熱分解を
経由して得られる遷移アルミナは、低コストで細孔容積
が大きいことより、本発明の中核遷移アルミナとしてそ
の適用が推奨される。上記硫酸アルミニウムの加熱・熱
分解法に用いる原料の硫酸アルミニウムとして、Na2
O含量が少ない水酸化アルミニウムから合成した硫酸ア
ルミニウムや、高純度アルミニウム箔エッチングあるい
は陽極酸化廃液から合成した硫酸アルミニウム、高純度
アルミニウム、高純度水酸化アルミニウム、高純度アル
ミナ等から合成した硫酸アルミニウムや、明礬を分解し
て得た硫酸アルミニウム等が挙げられるが、廉価である
点より前2者が好ましい。硫酸アルミニウムの形態はA
2 (SO4 3 ・nH2 Oで表される固体状、あるい
は液体状の硫酸アルミニウムが使用される。また硫酸基
が一部水酸基で置き換わった塩基性硫酸アルミニウムA
2 (SO4 3-X (OH)2X・nH2 Oが使用でき
る。置換量xは、得られる遷移アルミナが本発明の性能
を有すれば特に限定されないが、通常xは0.4以下で
ある。また通常nは0〜52である。明礬を原料として
使用する場合は、所望の遷移アルミナが得られる範囲に
於いてアンモニウムイオンを含むことができる。また所
望の遷移アルミナが得られる範囲に於いて硫酸アルミニ
ウムに他のアルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、
フッ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、蟻酸アルミニ
ウム、乳酸アルミニウム、酸化アルミニウムおよび酢酸
アルミニウムやアルミナ水和物あるいはアルミニウムア
ルコキサイド等を併用しても良い。
【0014】遷移アルミナ中へのランタン化合物の添加
方法は、硫酸アルミニウムを合成する過程で水酸化アル
ミニウムに混合する方法、硫酸アルミニウムにランタン
化合物を混合し熱分解して遷移アルミナを得る方法、お
よび硫酸アルミニウムを熱分解して得たアルミナにラン
タン化合物を均一に含浸させた後、ランタン化合物を分
解させる方法がある。
【0015】上記方法で使用されるランタン化合物は、
水酸化アルミニウムと混合して用いる場合には、水酸化
アルミニウム水溶液に均一に分散するか、または硫酸と
反応して均一に硫酸アルミニウム中に分散するものがよ
く、例えば酸化ランタン、酢酸ランタン、硝酸ランタ
ン、硫酸ランタン、炭酸ランタン、塩化ランタン等が適
用される。 硫酸アルミニウムとランタン化合物を混合
し熱分解する方法においては、硫酸酸性水溶液として溶
解状態を呈するものが良く、例えば酸化ランタン、酢酸
ランタン、硝酸ランタン、硫酸ランタン、炭酸ランタ
ン、塩化ランタン等が適用される。硫酸アルミニウムを
熱分解して得たアルミナにランタン化合物を均一に含浸
させた後、ランタン化合物を分解させる方法において
は、水溶液か酸またはアルカリに溶解するものが良く例
えば酸化ランタン、酢酸ランタン、硝酸ランタン、硫酸
ランタン、炭酸ランタン、塩化ランタン等が適用され
る。
【0016】遷移アルミナ中へのバリウム化合物の添加
方法は、硫酸アルミニウムを合成する過程で水酸化アル
ミニウムに混合する方法、硫酸アルミニウムにバリウム
化合物を混合し熱分解して遷移アルミナを得る方法、お
よび硫酸アルミニウムを熱分解して得たアルミナにバリ
ウム化合物を均一に含浸させた後、バリウム化合物を分
解させる方法がある。
【0017】上記方法で使用されるバリウム化合物は、
水酸化アルミニウムと混合して用いられる場合には、水
酸化アルミニウム水溶液に均一に分散するか、または次
の硫酸を添加したとき硫酸と反応して均一に硫酸アルミ
ニウム中に分散するものがよく、例えば酸化バリウム、
酢酸バリウム、硝酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸バリ
ウム、塩化バリウム等が適用される。硫酸アルミニウム
とバリウム化合物を混合し熱分解する方法においては、
硫酸酸性水溶液として均一分散状態を呈するものが良
く、例えば酸化バリウム、酢酸バリウム、硝酸バリウ
ム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、塩化バリウム等が適
用される。硫酸アルミニウムを熱分解して得たアルミナ
にバリウム化合物を均一に含浸させた後、バリウム化合
物を分解させる方法においては、水溶液か酸またはアル
カリに溶解または分散するものが良く例えば酸化バリウ
ム、酢酸バリウム、硝酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸
バリウム、塩化バリウム等が適用される。
【0018】遷移アルミナ中への硅素化合物の添加方法
は、硫酸アルミニウムを合成する過程で水酸化アルミニ
ウムに混合する方法、硫酸アルミニウムに珪素化合物を
混合し熱分解して遷移アルミナを得る方法、および硫酸
アルミニウムを熱分解して得たアルミナに珪素化合物を
均一に含浸させた後、珪素化合物を分解させる方法があ
る。
【0019】上記方法で使用される珪素化合物は、本願
目的の性能が得られる範囲において特に限定されない
が、例えばシリカゲル、シリカゾル、気相法シリカ等の
酸化珪素や、有機珪素化合物等が適用される。有機珪素
化合物としては、エチルシリケ−ト、エトキシシラン、
メチルシリケ−ト、プロピルオルソシリケ−ト、ブチル
オルソシリケ−ト、メトキシラン、トリメトキシシラ
ン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシ
ラン、ポリメトキシロキサン等のシランカップリング
剤、アセトキシトリメチルシラン、アセトキシトリエチ
ルシラン、ジアセトキシジメチルシラン、ジアセトキシ
ジエチルシラン、トリアセトキシエチルシラン等のオル
ガノアセトキシシラン、メトキシトリエチルシラン、ジ
メトキシジエチルシラン、トリメトキシメチルシラン、
ジエトキシジメチルシラン、トリメトキシメチルシラ
ン、エトキシトリメチルシラン、ジエトキシジエチルシ
ラン、トリエトキシエチルシラン、テトラエトキシシラ
ン、トリメチルフェノキシシラン等のオルガノアルコキ
シシラン、ヘキサメチルジシラン、ヘキサエチルジシラ
ン、ヘキサプロピルジシラン、ヘキサフェニルジシラン
等のオルガノジシラン、トリメチルシラノ−ル、ジメチ
ルフェニルシラノ−ル、トリエチルシラノ−ル、ジエチ
ルシラノ−ル、ジエチルシランジオ−ル、トリプロピル
シラノ−ル、ジプロピルシランジオ−ル、トリフェニル
シラノ−ル、ジフェニルシランジオ−ル等のオルガノシ
ラノ−ル、テトラメチルシラン、エチルトリメチルシラ
ン、トリメチルプロピルシラン、トリメチルフェニルシ
ラン、ジエチルジメチルシラン、トリエチルメチルシラ
ン、メチルトリフェニルシラン、テトラエチルシラン、
テトラフェニルシラン、ジエチルジフェニルシラン、エ
チルトリフェニルシラン、トリエチルフェニルシラン等
のオルガノシラン、オルガノシランカルボン酸、オルガ
ノシリルメチレン、オルガノポリシロキサン、オルガノ
ヒドロシラン、オルガノポリシラン等があげられる。
【0020】上記方法で使用するLa、Ba,Si化合
物中のNa2 O量は、得られた遷移アルミナ中のNa2
O量が0.10重量%以下となるもので有れば、特に制
限されないがNa2 O量の少ない化合物の適用が推賞さ
れる。
【0021】またBET比表面積が90cm2 /g以上
でNa2 O含有量が約0.10重量%以下の遷移アルミ
ナの得られる範囲において、他の希土類金属元素をラン
タン化合物中に共存しても良い。例えば、セリウム、プ
ラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユ
ウロピウム、ガドリニウム、テルビウム等を共存させて
も良い
【0022】硫酸アルミニウムの加熱・熱分解法より遷
移アルミナを製造する方法に於いては、上記方法に於い
て準備・調整した液状または固体状の硫酸アルミニウム
を、次いで加熱し水分を蒸発して乾燥、固化(乾固と記
載する場合もある)させる。硫酸アルミニウムが固体状
の場合、加熱により液状に溶解し、次に発泡を生じ、更
に加熱を続けると多孔質の塊状品や凝集粒となる。硫酸
アルミニウムが液状の場合、加熱により徐々に粘性を増
し、発泡を生じ、更に加熱を続けると多孔質の塊状品や
凝集粒となる。この時点での多孔質の程度は水の蒸発速
度に左右されるので、より多孔質を得るためには急激な
水の蒸発を生じせしめればよい。
【0023】尚、乾燥速度をコントロ−ルすれば、発泡
を生ずることなく乾固する事ができる。例えば硫酸アル
ミニウムの結晶水に換算して、8水塩以下の水を有する
硫酸アルミニウムになるまで、Al2 (SO)3 に換算
して硫酸アルミニウム1g当たりの蒸発速度が0.01
mg/sec〜2.0mg/secの範囲で乾燥すれば
発泡を生じることなく乾固することができる。
【0024】加熱乾固の方法としてはオ−ブン、オイル
バス、スプレ−ドライ、フラッシュドライ、流動乾燥、
媒体流動乾燥、真空乾燥、ニ−ダ−、ドラムドライヤ
−、リボンドライヤ−、ロ−タリ−キルン、ベルトドラ
イヤ−、パドルドライヤ−、遠赤外線乾燥機、マイクロ
波加熱機、マイクロ波減圧乾燥機、通気乾燥装置等公知
の方法が使用できる。加熱温度は特に制限されないが約
100℃〜硫酸アルミニウムの分解温度未満で行う。
【0025】加熱と熱分解を同一の加熱装置を用いて行
うこともできるが、この方法は加熱用原料が液体の場
合、多量の水を蒸発させねばならないことより、工業規
模の生産では経済性の点より実用的でない。それ故、加
熱と熱分解は別個の工程で実施することが好ましい。加
熱は8水塩以下、必要に応じ6水塩以下に乾燥すれば熱
分解工程を竪型気流接触式焼成炉で発泡なく熱分解する
ことができる。
【0026】加熱品(加熱工程が終了した硫酸アルミニ
ウムの乾固品またはランタン、バリウム、硅素の少なく
とも1種を含む硫酸アルミニウム乾固品)は、ついで熱
分解し遷移アルミナを得る。硫酸アルミニウムを熱分解
させる温度は、加熱し乾燥した硫酸アルミニウムの熱分
解温度以上で、かつ分解生成した遷移アルミナのBET
比表面積が90m2/g以上で有ればよく、具体的には
大気中で約800℃以上〜1500℃、0.1秒〜10
0時間、好ましくは約900℃以上〜1500℃、0.
5秒〜50時間、より好ましくは900℃以上〜130
0℃、10分〜50時間程度行えばよい。 熱分解によ
って加熱品に含まれる水及びSOxが乾燥品粒子から脱
離する事によって遷移アルミナ中に細孔が生じ高比表面
積並びに大きい細孔容積を持つ遷移アルミナとなるもの
と考えられる。これらは薄片板状或いは貝状又は塊状で
ある。
【0027】このようにして得られた硫酸アルミニウム
の熱分解法により得られた遷移アルミナは、通常Na2
O含有量が0.10重量%以下で、初期BET比表面積
が90m2 /g以上、普通には100m2 /g以上、細
孔半径32〜1000Åの細孔容積が0.5cc/g以
上、普通には0.6cc/g以上である。該遷移アルミ
ナは添加金属を含有せずとも、1100℃・5時間、加
熱後も約60m2 /gのBET比表面積を有するが、ラ
ンタン、バリウム、硅素等の金属或いは金属化合物を含
有せしめる場合には1200℃・5時間加熱後も約60
2 /gのBET比表面積を有する極めて優れた中核用
遷移アルミナとなり得る。硫酸アルミニウムの熱分解法
による高いBET比表面積の遷移アルミナ粉末を得る方
法は特開平4−270114号公報を参照することがで
きる。
【0028】本発明に於いては、上記物性を有する遷移
アルミナ粒子を中核として用い、該遷移アルミナ粒子を
アルミニウム化合物で被覆し、該中核表面に外郭を形成
してなる、所謂2重構造を有する耐熱性遷移アルミナを
提供するものである。中核表面に形成される外郭は、通
常アルミナ微粒子より構成され、該微粒子は隣接する粒
子が部分的に融着し、かつ外郭の外表面から中核の遷移
アルミナ粒子表面へは連通孔を有していることを必須と
する。
【0029】該外郭はpH4の硝酸酸性スラリ−中で3
分間攪拌処理後も、その外郭が実質的に処理前の形骸を
保持している必要がある。かかる強度を有する外郭で中
核の遷移アルミナ粒子を保護することにより、該耐熱性
遷移アルミナ粉末を酸性溶液中に分散し、スラリー状と
なし、触媒担体表面に被覆処理する場合にあっても、遷
移アルミナ粒子の凝縮、収縮による著しい細孔容積の低
下及び比表面積の低下が防止可能であり、触媒担体上に
クラックの発生等もなく、強固な被覆層の形成を可能と
するものである。
【0030】これら二重構造を有する耐熱性遷移アルミ
ナは、酸性スラリー(pH4の硝酸酸性スラリ−中)に
分散・攪拌し、金属基体に被覆し、150℃・2時間加
熱後更に490℃・4時間加熱し、乾燥・固化した場合
には、全細孔容積0.4cc/g以上で、その細孔構造
は外部遷移アルミナ層の細孔径が小さく、内部の細孔半
径が大きないわゆる「インク壷型細孔分布」であり、細
孔半径500Å以下の細孔容積が0.5cc/g以上、
細孔半径1000Å以上の細孔容積が0.1cc/g以
上の物性を有する、所謂2元分布の細孔構造を示すもの
である。従来公知の本発明でも中郭として使用している
遷移アルミナ粉末をそのまま、酸性スラリー中に分散さ
せ、上記方法と同様に基体に被覆し、乾燥・固化する場
合には、細孔半径1000Å以上の細孔容積が殆どな
く、所謂1元分布の細孔構造を示すことより、両者は酸
性スラリ状態で基体上に被覆処理された状態にあって
は、その物性に於いて明らかに異なるものである。
【0031】中核を構成する遷移アルミナ(以下芯材と
称する場合がある)に外郭を構成するアルミナ物質(以
下、コート材と表現する場合がある)の被覆方法として
は、上記物性を有する遷移アルミナが得られれば特に限
定されないが、中核とする遷移アルミナ粒子を粉砕しつ
つ、外郭を構成するアルミニウム化合物を添加し遷移ア
ルミナ粒子表面に被覆する方法、または中核を構成する
遷移アルミナ粒子を所望の粒径に粉砕後、外郭を構成す
るアルミニウム化合物で被覆処理する方法が挙げられ
る。中核を構成する遷移アルミナの平均粒子径は外郭を
構成するアルミニウム化合物で被覆した後の平均粒子径
として約1〜50μm、好ましくは約3〜4μmであれ
ばよく、通常、中核遷移アルミナとしては平均粒子径約
1〜40μmであればよい。
【0032】遷移アルミナの粉砕中に被覆処理する方法
としては、粉砕機に芯材とコ−ト材を同時に添加後粉砕
しながら被覆する方法、粉砕中にコ−ト材を連続的に添
加する方法、粉砕機に芯材とコ−ト材を連続的に添加す
る方法等がある。例えば気流粉砕機、ジェットミル粉砕
機、流動層型ジェットミル、回転ボ−ルミル、振動ボ−
ルミル、高剪断型粉砕機、擂潰機、ニ−ダ−、遊星ミル
等がある。芯材とコ−ト材は予め混合しておくことが推
奨される。処理後の粒径は約1〜50μmが好ましい。
1μm未満の場合は粉体が嵩高くなり粉塵が立ちやすく
触媒化工程の作業環境が悪くなり好ましくない。50μ
mを越えると触媒基体上の触媒層が厚くなり剥離の原因
となる。コート材は固体でもよく液体、スラリ−状でも
良い。芯材表面に均一に被覆するためにはスラリ−状が
推奨される。
【0033】芯材としての遷移アルミナを粉砕後被覆処
理する方法としては、通常の被覆方法が採用でき、被覆
装置としては、混合機や造粒機等を利用することができ
る。被覆後凝集が起これば約1〜50μmに粉砕または
解砕すればよい。コ−ト材は固体でもよく液体或いはス
ラリ−状でも良い。芯材表面に均一に被覆するためには
スラリ−状が推奨される。被覆装置の種類は特に限定さ
れないが、通常の混合機、造粒機が利用できる。例えば
皿形造粒機、パン型造粒機、流動造粒装置、圧力スイン
グ造粒機、高剪断型混合機等がある。またコ−ト材が液
体またはスラリ−状の場合は乾燥機構を有する機器が推
奨される。例えば流動乾燥造粒機、造粒乾燥コ−ティン
グ機等がある。
【0034】また遷移アルミナを粉砕後被覆する方法と
しては、芯材をアルミニウム化合物の液体又はスラリ−
と混合しその混合スラリ−を乾燥後解砕することでコ−
トする事もできる。乾燥はできるだけ凝集しない方法が
好ましい。例えばスプレ−ドライ、フラッシュドライ、
フラッシュジェットドライ、ロ−タリ−キルン、瞬間仮
焼等がある。
【0035】遷移アルミナに被覆するアルミニウム化合
物は本発明の効果が発現する範囲内において特に限定さ
れず、例えば水酸化アルミニウム、酸化アルミ二ウム、
アルミナゾル、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、
硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、フッ化アルミニ
ウムが利用できる。また有機アルミニウムやアルミニウ
ムアルコキシド等も利用できる。また本発明の効果を発
現する範囲内において、他の金属元素もしくはその化合
物を高細孔容積コート材中に共存しても良い。例えばラ
ンタニウム、バリウム、珪素、ジルコニウム、セリウ
ム、希土類化合物、アルカリ土類化合物、白金族化合
物、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ネオジウ
ム、プラセオジウム、ユウロピウム、サマリウム、セリ
ウム、銅、鉄、白金、パラジウム、ロジウム、ニッケ
ル、ビスマス、モリブデン、チタン等を共存させても良
い。また界面活性剤等の有機物や酸・アルカリを共存さ
せても良い。形態は液体、固体、スラリ−、ゾルが使用
できる。スラリーやゾルとして使用する場合は水系でも
良いし有機溶媒系でも良い。
【0036】コ−ト材としてのアルミニウム化合物中の
Na2 O量は、得られた耐熱性遷移アルミナ中のNa2
O量が0.10重量%以下で有ればよく、Na2 O量の
少ないアルミニウム化合物の使用が推奨される。コート
材の被覆量はアルミナ分として、遷移アルミナ粒子10
0重量部に対し約3〜30重量部であればよい。被覆量
が少な過ぎる場合には中核を構成する遷移アルミナ表面
を被覆することができず、得られた耐熱性遷移アルミナ
をpH4の硝酸酸性スラリ−中で攪拌処理した場合、処
理前の形骸を保持し得ず、大きい細孔容積とBET比表
面積を維持することができない。他方、被覆量が多過ぎ
る場合には、細孔容積低下するとともに、所望の耐熱性
は得られない。
【0037】被覆処理において性能が維持される範囲内
に於いて有機バインダーや無機バインダーを併用しても
良い。コート材として推奨されるのはアルミナゾルであ
る。被覆方法としては1〜40μmに粉砕した芯材とア
ルミナザオルを水中に分散させフラッシュジェットドラ
イで乾燥させながら分散させる方法が最も推奨される。
焼成温度は、芯材の転移温度未満で、かつ上述した本発
明の性能を示せば特に限定されるものではなく、外郭が
α転移してもよいが、総比表面積が大きい製品を望む場
合にはα転移しない温度以下が好ましい。
【0038】本発明において表面被覆された遷移アルミ
ナはコート材のアルミニウム化合物が遷移アルミナに転
移する温度以上で、得られる製品の初期比表面積が約9
0m 2 /g以上を維持する温度で焼成されることを特徴
とする。焼成温度は中核を構成する遷移アルミナがα化
しない温度範囲で、かつ外郭を形成するアルミニウム化
合物が遷移アルミナに転移し、さらに隣接する粒子が部
分的に融着し酸性スラリー溶液中にあっても崩壊しない
強固な外郭を形成するとともに、形成された外郭はその
表面から中核の遷移アルミナ表面に達する孔、即ち連通
孔を有するとの条件を満足させればよく、中核を構成す
る遷移アルミナ、さらには被覆に用いたアルミニウム化
合物の種類、焼成に用いる装置等により一義的ではない
が、通常、約500℃〜1500℃、望ましくは約80
0℃〜1200℃、約1分〜48時間の範囲で実施され
る。焼成温度が低いと使用過程に於いて酸性スラリ−と
して使用される場合、解膠し易い。焼成方法としては特
に限定されないが、ロータリーキルン、瞬間仮焼、流動
焼成、静置焼成、トンネル炉、バッチ炉、雰囲気炉、竪
型炉等の通常の設備が使用できる。
【0039】このようにして得られた耐熱性遷移アルミ
ナは平均粒子径が1〜50μで、中核としてNa2 O含
有量が0.10重量%以下、初期BET比表面積が90
2/g以上、細孔半径32〜1000Åの細孔容積が
0.5cc/g以上の遷移アルミナ粒子表面を、隣接し
た粒子が部分的に融着しかつ外表面から該遷移アルミナ
粒子への連通孔を有するアルミナ製外郭で被覆構成する
ものであり、かかる構造を有するが故に、該耐熱性遷移
アルミナをpH4の硝酸酸性スラリ−中で3分間攪拌処
理後も、その外郭が実質的に処理前の形骸を保持し得る
との特性を有するものである。
【0040】また上記遷移アルミナ中に添加元素として
ランタン、バリウム、珪素から選択した1種以上の添加
元素を上記した特定量含む場合には、1200℃・5時
間後のBET比表面積が60m2 /g以上であり、pH
4の硝酸酸性スラリ−中で攪拌処理後も、その外郭が実
質的に処理前の形骸を保持し得るとの特性を有するもの
であり、セラミック質ハニカムは勿論、金属基体等の既
成成形体表面に被覆するウォッシュコート用組成物原料
用アルミナとして、その大きな細孔容積とBET比表面
積より軽量でかつ優れた活性を示し、且つウォッシュコ
−ト時クラック等が生じず強固に固着した触媒層を与え
強度の高い触媒担体として適用が期待される。
【0041】特に完全酸化、非選択脱硝および選択脱硝
用の貴金属触媒のウォッシュコ−ト用組成物原料として
適している。得られた貴金属触媒は自動車排ガス処理
用、炭化水素、CO、NOxを含む各種排ガス処理、触
媒燃焼等に利用される。この場合、本発明の効果を失わ
ない範囲において、この用途で用いられる助触媒である
セリウム化合物を本発明の製造工程で添加することは可
能である。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したごとく、本発明の耐熱性遷
移アルミナはNa2 O濃度を調整した高細孔容積耐熱性
遷移アルミナ表面に、アルミニウム化合物をコ−トし、
一定条件で焼成すると言う簡単な操作によって、細孔容
積が大きく、高温においても実質的に初期の遷移アルミ
ナの形態を維持し従来知られていないような比表面積の
低下の少ない高比表面積を有するとともに、酸性スラリ
−で処理した後も解膠せず、これを金属担体等に被覆し
た場合に於いてもその乾固品にクラックが生ぜず、細孔
容積が大きく、耐熱性が優れた遷移アルミナを提供する
もので、触媒担体等の分野において、その工業的価値は
頗る大なるものである。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが本発明は以下の実施例により制限されるものでは
ない。
【0044】尚、実施例において物性の測定は以下の方
法で行った。 BET比表面積;窒素吸着法(測定温度77K) S濃度;蛍光X線分析法 Na2 O濃度;フレ−ム原子吸光法
【0045】粉体の細孔容積(cc/g);直径20m
mの鉄製金型にアルミナを1.5g入れ、上下からシリ
ンダで押さえ固定し、一軸プレス機でアルミナに100
kg/cm2 の成形圧が加わるように加圧し、3分間保
持後、取り出し、円盤状のアルミナ成形体を得る。この
成形体を水銀圧入方により細孔分布を求め、半径32Å
〜1000Åの細孔容積を測定する。
【0046】スラリ−乾固品の細孔容積(cc/g);
スラリ−乾固品を水銀圧入法により細孔分布を求め、半
径32Å以上の細孔容積を全細孔容積として求めた。ま
た細孔半径1000Å以上の細孔容積も同時に測定し
た。
【0047】耐熱性試験;遷移アルミナ2gをムライト
製坩堝に入れシリコニット炉中、露点15℃の含水蒸気
大気1.5リットル/分の気流下で1100℃または1
200℃・5時間加熱して耐熱試験を行い、加熱後にお
ける比表面積を測定した。
【0048】実施例1 市販のエッチング廃液から合成した結晶硫酸アルミニウ
ム(Al2 3 含量15.6重量%、Na2 O含量1重
量ppm以下、水分は結晶水として17水塩)を、11
0℃・10時間乾燥させた。この乾燥品を室温から95
0℃まで250℃/時の昇温速度で昇温後、950℃・
16時間焼成、熱分解し遷移アルミナ(X線回折の結
果、大部分がγ−Al2 3 であった)を得た。得られ
た遷移アルミナのBET比表面積と細孔容積を測定した
ところ、152m2 /gと0.70cc/gであった。
また、この遷移アルミナを1100℃・5時間加熱処理
後、BET比表面積を調査したところ88m2 /gであ
った。この遷移アルミナ(芯材)と日産化学製アルミナ
ゾル#520(ゾル中のアルミナ分 20重量%、アル
ミナ中のNa20量 0.01重量%以下)をセイシン
企業製ジェットミルSTJー200に同時投入し、芯材
としての遷移アルミナ100重量部に対してアルミナ換
算で10重量部コートされるようにアルミナゾルを供給
速度を調整し投入して、遷移アルミナを粉砕しながらア
ルミナゾルを遷移アルミナ表面にコートした。アルミナ
ゾルで被覆処理後の遷移アルミナは次いで150℃・2
Hr乾燥後、490℃・4時間焼成して、その後100
0℃・10時間焼成する事で最終製品である耐熱性遷移
アルミナを得た。このアルミナはX線回折の結果、大部
分がγAl2 3 であった。また耐熱性遷移アルミナ中
のNa2 O量は、0.01重量部以下であった。 この
ものの平均粒子径、初期BET比表面積、1100℃・
5時間処理後のBET比表面積を調査した。その結果を
表1に示す。また500ccビ−カ−に、得られた耐熱
性遷移アルミナ60gをイオン交換水100g中に撹拌
し分散させ、濃硝酸約5gを添加した。添加後市販のジ
ュ−サ−ミキサ−(VA−W35日立家電販売株式会社
製)で3分間撹拌後、さらに2時間スタ−ラ−で撹拌す
ることによりpH4の酸性スラリ−を作成した。この酸
性スラリーにSUSー320S製の金属板を浸漬し引き
上げ、90℃・2時間乾燥後、さらに150℃・2時間
乾燥し、さらに490℃・4時間焼成し酸性スラリ−乾
固品を得た。得られた酸性スラリ−乾固品の細孔分布を
調査した。その結果を表1に示す。
【0049】実施例2 実施例1で使用した結晶硫酸アルミニウム(Al2 3
含量15.6重量%、Na2 O含量1重量ppm以下、
水分は結晶水として17水塩)を、還流装置付きナス型
フラスコをマントルヒ−タ−で加熱して溶解させた。こ
の硫酸アルミニウム溶解液に、熱分解後に得られるアル
ミナ100重量部に対し、Laで3重量部となるように
市販の硝酸ランタン(和光純薬製試薬特級)を加え1時
間攪拌した後冷却・固化させた。この固化品を実施例1
と同様の処理により熱分解し遷移アルミナ(X線回折の
結果、大部分がγAl2 3 であった)を得た。得られ
た遷移アルミナのBET比表面積と細孔容積を測定した
ところ、150m2 /gと0.70cc/gであった。
また、遷移アルミナの粉体の1200℃・5時間処理後
の比表面積を調査したところ87m2 /gであった。こ
の遷移アルミナに実施例1と同様の方法でアルミナゾル
を被覆し耐熱性遷移アルミナを得た。このアルミナはX
線回折の結果、大部分がγ−Al2 3 であった。また
耐熱性遷移アルミナ中のNa2 O量は、0.01重量部
以下であった。 このものの平均粒子径、初期BET比
表面積、1200℃・5時間処理後のBET比表面積を
調査した。その結果を表1に示す。また実施例1と同様
に酸性スラリ−を作成し、酸性スラリ−乾固品の細孔分
布を調査した。その結果を表1に示す。
【0050】実施例3 実施例1で使用した結晶硫酸アルミニウム(Al2 3
含量15.6重量%、Na2 O含量1重量ppm以下、
水分は結晶水として17水塩)を、還流装置付きナス型
フラスコをマントルヒ−タ−で加熱して溶解させた。こ
の硫酸アルミニウム溶解液に、熱分解後に得られるアル
ミナ100重量部に対し、Baで3重量部となるように
市販の硝酸バリウム(和光純薬製試薬特級)を加え1時
間攪拌した後、冷却・固化させた。この固化品を実施例
1と同様の処理により遷移アルミナ(X線回折の結果、
大部分がγAl2 3 であった)を得た。アルミナ(X
線回折の結果、大部分がγAl2 3 であった)を得
た。得られた遷移アルミナのBET比表面積と細孔容積
を測定したところ、151m2 /gと0.71cc/g
であった。また、遷移アルミナの粉体の1200℃・5
時間処理後の比表面積を調査したところ88m2 /gで
あった。 この遷移アルミナに実施例1と同様の方法で
アルミナゾルを被覆し耐熱性遷移アルミナを得た。この
アルミナはX線回折の結果、大部分がγ−Al2 3
あった。また耐熱性遷移アルミナ中のNa2 O量は、
0.01重量部以下であった。 このものの平均粒子
径、初期BET比表面積、1200℃・5時間処理後の
BET比表面積を調査した。その結果を表1に示す。ま
た実施例1と同様に酸性スラリ−を作成し、酸性スラリ
−乾固品の細孔分布を調査した。その結果を表1に示
す。
【0051】実施例4 実施例1で使用した結晶硫酸アルミニウム(Al2 3
含量15.6重量%、Na2 O含量1重量ppm以下、
水分は結晶水として17水塩)を、還流装置付きナス型
フラスコをマントルヒ−タ−で加熱して溶解させた。こ
の硫酸アルミニウム溶解液に、熱分解後に得られるアル
ミナ100重量部に対し、Siで3重量部となるように
市販のシリカゲル(商品名;アエロジル200、日本ア
エロジル製)を加え1時間攪拌した後、冷却・固化させ
た。この固化品を実施例1と同様の処理により遷移アル
ミナ(X線回折の結果、大部分がγAl2 3 であっ
た)を得た。得られた遷移アルミナのBET比表面積と
細孔容積を測定したところ、149m2 /gと0.74
cc/gであった。また、遷移アルミナの粉体の120
0℃・5時間処理後の比表面積を調査したところ97m
2 /gであった。この遷移アルミナに実施例1と同様の
方法でアルミナゾルを被覆し耐熱性遷移アルミナを得
た。このアルミナはX線回折の結果、大部分がγ−Al
2 3 であった。また耐熱性遷移アルミナ中のNa2
量は、0.01重量部以下であった。 このものの平均
粒子径、初期BET比表面積、1200℃・5時間処理
後のBET比表面積を調査した。その結果を表1に示
す。また実施例1と同様に酸性スラリ−を作成し、酸性
スラリ−乾固品の細孔分布を調査した。その結果を表1
に示す。
【0052】実施例5 実施例2で得た熱分解後の遷移アルミナを、ジェットミ
ルで粉砕し平均粒径約10μmの遷移アルミナの粉砕品
を得た。この粉砕品を高剪断型混合機(商品名;スパー
ミキサー SMV−20 (株)カワタ製)に添加した
後、アルミナゾルを30分かけて投入しながら混合し
て、遷移アルミナ表面にアルミナゾルを遷移アルミナ1
00重量部に対しアルミナ換算で10重量部被覆し、実
施例1と同様の方法で乾燥・焼成し、耐熱性遷移アルミ
ナを得た。得られた耐熱性遷移アルミナ中のNa2 O量
は、0.01重量部以下であった。 また実施例1と同
様に粉体の中心粒径、初期比表面積、1200℃5時間
処理後の比表面積を調査した。その結果を表1に示す。
また実施例1と同様に酸性スラリ−を作成し、酸性スラ
リ−乾固品の細孔分布を調査した。その結果を表1に示
す。
【0053】実施例6 実施例2で得た熱分解後の遷移アルミナを、実施例2の
ジェットミルに変えて流動層式カウンタージェットミル
(***アルピネ社製400AFG型)を用いた他は、実
施例2と同様にしてアルミナゾルをコートした。コート
品は実施例1と同様の方法で乾燥・焼成する事で最終遷
移アルミナを得た。得られた最終遷移アルミナ中のNa
2 O量は、0.01重量部以下であった。また実施例1
と同様に粉体の中心粒径、初期比表面積、1200℃5
時間処理後の比表面積を調査した。その結果を表1に示
す。また実施例1と同様に酸性スラリ−を作成し、酸性
スラリ−乾固品の細孔分布を調査した。その結果を表1
に示す。
【0054】実施例7 実施例2で得た熱分解後の遷移アルミナを、ジェットミ
ルで粉砕し平均粒径約10μmの遷移アルミナの粉砕品
を得た。この粉砕品1kgと水3kgを混合しスラリー
を作製し、このスラリーの中にアルミナゾル(日産化学
製 #520)をアルミナゾル中のアルミナが遷移アル
ミナ100重量部に対し10重量部となる様に添加し攪
拌した。このスラリーを瞬間加熱型気流乾燥粉砕機(セ
イシン企業製 FJDー200)に投入し乾燥しながら
粉砕することでアルミナゾルをコートした。コート品は
実施例1と同様の方法で乾燥・焼成して最終遷移アルミ
ナを得た。得られた最終遷移アルミナ中のNa2 O量
は、0.01重量部以下であった。実施例1と同様に粉
体の中心粒径、初期比表面積、1200℃5時間処理後
の比表面積を調査した。その結果を表1に示す。また5
00ccビ−カ−に、得られた耐熱性遷移アルミナ60
gをイオン交換水100g中に撹拌し分散させ、濃硝酸
約5gを添加した。添加後市販のジュ−サ−ミキサ−
(VA−W35日立家電販売株式会社製)で3分間撹拌
後、さらに2時間スタ−ラ−で撹拌することによりpH
4の酸性スラリ−を作成した。この酸性スラリーにSU
Sー320S製の金属板を浸漬し引き上げ、90℃・2
時間乾燥後、さらに150℃・2時間乾燥し、電子顕微
鏡写真を撮り表面観察を行ったがコート層表面にはクラ
ックはなかった。このものを更に490℃・4時間焼成
し酸性スラリ−乾固品を得、細孔分布を調査した。その
結果を表1に示す。このものの細孔分布は細孔半径10
0Åと1000Åの位置に細孔の存在する2元の細孔分
布を示すものであった。
【0055】実施例8 実施例2で得た熱分解の遷移アルミナに、実施例7と同
様の方法で遷移アルミナ100重量部に対しアルミナ換
算で5重量部となる如くアルミナゾルを被覆し、乾燥・
焼成して耐熱性遷移アルミナを得た。得られた耐熱性遷
移アルミナ中のNa2 O量は、0.01重量部以下であ
った。 また実施例1と同様に粉体の中心粒径、初期比
表面積、1200℃5時間処理後の比表面積を調査し
た。その結果を表1に示す。また実施例1と同様に酸性
スラリ−を作成し、酸性スラリ−乾固品の細孔分布を調
査した。その結果を表1に示す。
【0056】実施例9 実施例8の方法に於いて、遷移アルミナ100重量部に
対しアルミナ換算で20重量部となる如くアルミナゾル
を被覆し、乾燥・焼成して耐熱性遷移アルミナを得た。
得られた最終遷移アルミナ中のNa2 O量は、0.01
重量部以下であった。また実施例1と同様に粉体の中心
粒径、初期比表面積、1200℃5時間処理後の比表面
積を調査した。その結果を表1に示す。また実施例1と
同様に酸性スラリ−を作成し、酸性スラリ−乾固品の細
孔分布を調査した。その結果を表1に示す。
【0057】実施例10 実施例7で得られたコート品をコート乾燥後の最終焼成
温度1000℃を800℃に変えることで最終遷移アル
ミナを得た。得られた最終遷移アルミナ中のNa2 O量
は、0.01重量部以下であった。また実施例1と同様
に粉体の中心粒径、初期比表面積、1200℃5時間処
理後の比表面積を調査した。その結果を表1に示す。ま
た実施例1と同様に酸性スラリ−を作成し、酸性スラリ
−乾固品の細孔分布を調査した。その結果を表1に示
す。
【0058】実施例11 市販の高純度アルミナ(住友化学製 AKP−G30
結晶型 γAl2 3、BET比表面積152m2
g)の細孔容積を測定したところ0.70cc/gであ
った。また1100℃・5時間処理後のBET比表面積
を調査したところ86m2 /gであった。また遷移アル
ミナ中のNa2 O量は、0.01重量部以下であった。
この遷移アルミナに実施例7と同様の方法でアルミナゾ
ルを遷移アルミナ100重量部に対しアルミナ換算で1
0重量部となる如く被覆し、乾燥・焼成して耐熱性遷移
アルミナを得た。得られた最終遷移アルミナ中のNa2
O量は、0.01重量部以下であった。また実施例1と
同様に粉体の中心粒径、初期比表面積、1200℃・5
時間処理後の比表面積を調査した。その結果を表1に示
す。また実施例1と同様に酸性スラリ−を作成し、酸性
スラリ−乾固品の細孔分布を調査した。その結果を表1
に示す。
【0059】実施例12 実施例11で用いた市販遷移アルミナ1kgを、La元
素としてAl2 3 100重量部に対し3重量部となる
ように酢酸ランタンを溶解させた水溶液5リットルに添
加し含浸した。この含浸液をフラッシュジェットドライ
ヤーで乾燥後490℃で焼成し、La含有遷移アルミナ
を得た。このLa含有遷移アルミナに実施例7と同様の
方法でアルミナゾルを遷移アルミナ100重量部に対し
アルミナ換算で10重量部となる如く被覆し、乾燥・焼
成して耐熱性遷移アルミナを得た。得られた最終遷移ア
ルミナ中のNa2 O量は、0.01重量部以下であっ
た。また実施例1と同様に粉体の中心粒径、初期比表面
積、1200℃・5時間処理後の比表面積を調査した。
その結果を表1に示す。また実施例1と同様に酸性スラ
リ−を作成し、酸性スラリ−乾固品の細孔分布を調査し
た。その結果を表1に示す。
【0060】実施例13 実施例2で得たLa含有遷移アルミナを、ジェットミル
で粉砕し平均粒径約10μmの粉砕品を得た。この粉砕
品1kgに市販の遷移アルミナ粉(日本アエロジル製
商品名アルミナC)を粉砕品である遷移アルミナ100
重量部に対しアルミナ換算で10重量部となる量を、乾
式表面処理装置(奈良機械製 ハイブリタイゼ−ション
システム NHS−0型)に投入、混合した後、実施例
1と同様の方法で乾燥・焼成して耐熱性遷移アルミナを
得た。得られた耐熱性遷移アルミナ中のNa2 O量は、
0.01重量部以下であった。 また実施例1と同様に
粉体の中心粒径、初期比表面積、1200℃・5時間処
理後の比表面積を調査した。その結果を表1に示す。ま
た実施例1と同様に酸性スラリ−を作成し、酸性スラリ
−乾固品の細孔分布を調査した。その結果を表1に示
す。
【0061】比較例1 実施例1と同様の方法で、硫酸アルミニウムを乾燥、焼
成する事で遷移アルミナを得、得られた遷移アルミナを
ジェットミルで粉砕し平均粒子径約10μmの遷移アル
ミナを得た。得られた遷移アルミナ中のNa2 O量は、
0.01重量部以下であった。実施例1と同様に初期比
表面積、1100℃・5時間処理後の比表面積を調査し
た。その結果を表1に示す。また実施例1と同様に酸性
スラリ−を作成し、酸性スラリ−乾固品の細孔分布を調
査した。その結果を表1に示す。このものの細孔分布は
細孔半径が約100Åの位置に細孔の存在する1元分布
の細孔分布を示した。またこの酸性スラリーにSUSー
320S製の金属板を浸漬した後、これを引き上げ、9
0℃・2時間乾燥後、150℃・2時間乾燥し表面観察
を行った。その結果コート層表面には多数のクラックが
あった。
【0062】比較例2 実施例2で得たLa含有遷移アルミナを、ジェットミル
で粉砕し、平均粒径約10μmの遷移アルミナとした。
得られた遷移アルミナ中のNa2 O量は、0.01重量
部以下であった。実施例1と同様に粉体の初期比表面
積、1200℃・5時間処理後の比表面積を調査した。
その結果を表1に示す。また実施例1と同様に酸性スラ
リ−を作成し、SUSー320S製の金属板を浸漬した
後、これを引き上げ、90℃・2時間乾燥後、150℃
・2時間乾燥し電子顕微鏡写真を撮って表面観察を行っ
た。その結果コート層表面には多数のクラックがあっ
た。このものを更に490℃・4時間焼成し酸性スラリ
−乾固品を得、細孔分布を調査した。その結果を表1に
示す。このものは細孔半径が約100Åの位置に細孔の
存在する1元分布の細孔分布を示した。
【0063】比較例3 実施例7の方法に於いて、被覆品の乾燥後の最終焼成温
度を800℃に変えた他は実施例7と同一の条件で耐熱
性遷移アルミナを得た。得られた耐熱性遷移アルミナ中
のNa2 O量は、0.01重量部以下であった。また実
施例1と同様に粉体の平均粒径、初期比表面積、120
0℃・5時間処理後の比表面積を調査した。その結果を
表1に示す。また実施例1と同様に酸性スラリ−を作成
し、酸性スラリ−乾固品の細孔分布を調査した。その結
果を表1に示す。
【0064】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 35/10 301 B01J 35/10 301H 301J F01N 3/10 F01N 3/10 A // C01F 7/32 C01F 7/32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Na2 O含有量が0.10重量%以下
    で、初期BET比表面積が90m2 /g以上であり、細
    孔半径32〜1000Åの細孔容積が0.5cc/g以
    上の遷移アルミナ粒子表面を、隣接した粒子が部分的に
    融着しかつ外表面から該遷移アルミナ粒子への連通孔を
    有するアルミナ製外郭で被覆してなる平均粒子径1〜5
    0μの耐熱性遷移アルミナ。
  2. 【請求項2】 外郭に被覆された遷移アルミナ粒子が、
    Na2 O含有量が0.10重量%以下で、初期BET比
    表面積が90m2 /g以上であり、1100℃・5時間
    焼成後のBET比表面積が60m2 /g以上であり、L
    a,Ba,Siから選択した1種類以上の元素を含む場
    合は1200℃・5時間焼成後のBET比表面積が60
    2 /g以上、細孔半径32〜1000Åの細孔容積が
    0.5cc/g以上であることを特徴とする請求項1記
    載の耐熱性遷移アルミナ。
  3. 【請求項3】 外郭を形成するアルミナが、遷移アルミ
    ナ粒子100重量部に対し3〜30重量部であることを
    特徴とする請求項1記載の耐熱性遷移アルミナ。
  4. 【請求項4】 外郭を形成するアルミナが遷移アルミナ
    であることを特徴とする請求項1記載の耐熱性遷移アル
    ミナ。
  5. 【請求項5】 耐熱性遷移アルミナをpH4の硝酸酸性
    スラリ−中で3分間攪拌処理後も、その外郭が実質的に
    処理前の形骸を保持してなることを特徴とする請求項1
    記載の耐熱性遷移アルミナ。
  6. 【請求項6】 pH4の硝酸酸性スラリ−中で攪拌処理
    後、乾燥・固化した後の粉体物性が、全細孔容積0.5
    cc/g以上で、細孔半径500Å以下の細孔容積が
    0.4cc/g以上、細孔半径1000Å以上の細孔容
    積が0.1cc/g以上であることを特徴とする請求項
    1記載の耐熱性遷移アルミナ。
  7. 【請求項7】 Na2 O含有量が0.10重量%以下
    で、初期BET比表面積が90m2 /g以上であり、細
    孔半径32〜1000Åの細孔容積が0.5cc/g以
    上の遷移アルミナ粒子(中郭)表面に、アルミニウム化
    合物をアルミナ換算で該遷移アルミナ100重量部に対
    し、3〜30重量部被覆し、次いで被覆処理したアルミ
    ニウム化合物を、中郭である遷移アルミナがα転移する
    温度未満で、被覆層を形成するアルミナが隣接部に於い
    て部分的に融着し、かつ被覆層の外表面から中郭の遷移
    アルミナ粒子表面に達する連通孔を形成し得る如く焼成
    してなる平均粒子径1〜50μmの耐熱性遷移アルミナ
    の製造方法。
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