JPH04270114A - 耐熱性遷移アルミナおよびその製造方法 - Google Patents

耐熱性遷移アルミナおよびその製造方法

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JPH04270114A
JPH04270114A JP3154507A JP15450791A JPH04270114A JP H04270114 A JPH04270114 A JP H04270114A JP 3154507 A JP3154507 A JP 3154507A JP 15450791 A JP15450791 A JP 15450791A JP H04270114 A JPH04270114 A JP H04270114A
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JP
Japan
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transition alumina
lanthanum
heating
alumina
heat
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Pending
Application number
JP3154507A
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English (en)
Inventor
Seiichi Hamano
浜野 誠一
Osamu Yamanishi
修 山西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性組成物、特に接触
燃焼触媒あるいは自動車排気ガス浄化用触媒等の触媒担
体に適した耐熱性を有する遷移アルミナ及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車排ガス除去、高温水蒸気改質、炭
化水素や水素の接触燃焼等の化学プロセスへの応用、更
には、ガスタ−ビンやボイラ−等の高温下での触媒反応
分野への触媒、或いは触媒担体は、近年ますます多用化
の傾向にある。
【0003】これら分野に用いられる担体は触媒成分の
有効利用の点より比表面積の高い触媒担体、通常γ−ア
ルミナを主体とする遷移アルミナが多く使用されている
が、これら担体の使用温度は1000℃以上、時には1
200℃を越える場合もあり、このような条件下の使用
において、比表面積の低下が少ない耐熱性に優れた特性
を有する触媒担体が要求されている。
【0004】しかし、遷移アルミナは周知のように10
00℃以上の高温下に曝されるとα−アルミナ晶へと結
晶転移を起こし、著しく比表面積が低下する。
【0005】また触媒担体として遷移アルミナをペレッ
ト状もしくは他の形態の成形物に被覆し使用する場合に
は、このα−アルミナへの結晶転移による構造変化が被
覆層の脱落あるいは触媒成分のシンタリングを促進させ
る原因となる。
【0006】従来、この遷移アルミナにおける比表面積
の低下を防止するなど熱安定性の向上を計る方法として
、ランタン、プラセオジム、ネオジウム等の希土類元素
を遷移アルミナに添加することは公知である。
【0007】例えば、粒径が500ミクロン以下のアル
ミナあるいはアルミナ水和物の粉末を分散させた水溶液
と希土類物質を含む溶液との混合液から上記アルミナ、
あるいはアルミナ水和物に希土類物質を沈着させる方法
(特開昭62−176542号公報)、アルミニウムア
ルコキシドとランタンアルコキシドの混合溶液を加水分
解してゾルを得た後、ゲル化しこれを焼成する方法(特
開昭63−242917号公報)等が知られているが、
高温における熱処理、例えば1200℃、3時間での加
熱処理後のBET比表面積が50m2/gを越えるもの
は提案されていない。
【0008】ただ、99.99%以上の純度を有する遷
移アルミナに硝酸ランタン水溶液を含浸させ、これを焼
成する方法により1200℃、5時間の加熱処理後も6
6m2/gのものが開示されている(特開昭62−18
0751号公報)が、このような高純度アルミナは高価
であり経済的でない。
【0009】また耐熱性アルミナとして、高比表面積を
有するアルミナに酸化バリウムの水溶液を含浸させ、こ
れを焼成する方法(特開昭62−191043号公報)
、アルミニウムアルコキシドとバリウムアルコキシドの
混合溶液を加水分解してゾルを得た後、ゲル化し、これ
を乾燥焼成する方法(特開昭63−242917号公報
)、さらにはアルミナにネオジウムとバリウムを含浸さ
せた後、焼成する方法(特開昭63−175640号公
報)等が提案されている。
【0010】これらは1200℃、3時間〜5時間の焼
成後も60m2/gを越えるBET比表面積を有すると
記載されている。しかしながら、バリウムは周知のごと
く水溶性であるため、触媒の製造時に水や蒸気と接触す
るためバリウムの溶出が起こり触媒担体としての使途は
望めない。
【0011】一方、硫酸アルミニウムを熱分解して遷移
アルミナを得ることは公知である〔例えば、特公昭42
−16934号公報、窯業協会誌77巻(2)1969
,60〜65頁、現代化学講座18”無機合成化学II
”共立出版  第113頁等〕。上記の方法で得られた
遷移アルミナは、例えば現代化学講座18”無機合成化
学II”共立出版  第113頁に示されるように10
00℃程度の加熱においては百数十m2/gの比表面積
を示すが、1200℃を越える場合にはその比表面積は
20m2/g以下に急激に低下すると記載されており、
また上記窯業協会誌にはこの遷移アルミナ(γーアルミ
ナ)は微粒でα晶への転移速度が早く焼結性がよいとも
記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情下に鑑み、
本発明者等は、高いBET比表面積を有し、かつ100
0℃以上の高温下においても比表面積の低下が少ない優
れた耐熱性を有し、他の低比表面積の触媒担体等の表面
に被覆せしめた場合も大きい細孔容積を発揮すると伴に
、生産原価も低い、耐熱性遷移アルミナを見出すことを
目的として鋭意検討した結果、ついに本発明を完成する
に至った。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、硫酸
アルミニウムとランタン化合物を混合し、該混合物を加
熱後、熱分解せしめてなる耐熱性遷移アルミナを提供す
るにある。
【0014】さらには、硫酸アルミニウムとランタン化
合物を混合し、該混合物を加熱後、熱分解することを特
徴とする耐熱性遷移アルミナの製造方法を提供するにあ
る。
【0015】またこの耐熱性遷移アルミナは好適には以
下の要件を有する。
【0016】(1) 細孔容積が0.6cc/g〜2.
0cc/gであること。
【0017】(2) 熱分解後の遷移アルミナが、アル
ミナ100重量部に対しランタンを1〜12重量部含有
し、かつ1200℃、3時間加熱後のBET比表面積が
50m2/g以上の耐熱性を有すること。
【0018】(3) 熱分解後の遷移アルミナが、アル
ミナ100重量部に対しランタンを10〜30重量部含
有し、かつ1300℃、3時間加熱後のBET比表面積
が20m2/g以上の耐熱性を有すること。
【0019】(4) 1200℃、3時間加熱後のBE
T比表面が60m2/g以上の耐熱性を有すること。
【0020】(5) 1200℃、3時間加熱後のBE
T比表面が80m2/g以上の耐熱性を有すること。
【0021】さらに、耐熱性遷移アルミナの製造方法は
好適には以下の要件を有する。
【0022】(1) 加熱時、硫酸アルミニウムとラン
タン化合物の混合物が、少なくとも硫酸アルミニウムの
結晶水に換算して6水塩を超える水を有すること。
【0023】(2) アルミナ100重量部に対してラ
ンタン1〜12重量部よりなる硫酸アルミニウムとラン
タン化合物の混合物を加熱し、次いで熱分解することに
より、1200℃、3時間加熱後のBET比表面積が5
0m2/g以上である遷移アルミナを得ることを特徴と
する耐熱性遷移アルミナの製造方法であること。
【0024】(3) アルミナ100重量部に対してラ
ンタン1〜12重量部よりなる硫酸アルミニウムとラン
タン化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶水
に換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱し
、次いで熱分解することにより、1200℃、3時間加
熱後のBET比表面積が60m2/g以上である遷移ア
ルミナ粉末を得ることを特徴とする耐熱性遷移アルミナ
の製造方法であること。
【0025】(4) アルミナ100重量部に対してラ
ンタン10〜30重量部よりなる硫酸アルミニウムとラ
ンタン化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶
水に換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱
し、次いで熱分解することにより、1300℃、3時間
加熱後のBET比表面積が20m2/g以上である遷移
アルミナを得ることを特徴とする耐熱性遷移アルミナの
製造方法であること。
【0026】(5) アルミナ100重量部に対してラ
ンタン1〜10重量部よりなる硫酸アルミニウムとラン
タン化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶水
に換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱し
、次いで熱分解することにより、1200℃、3時間加
熱後のBET比表面積が80m2/g以上である耐熱性
遷移アルミナの製造方法であること。
【0027】(6) 加熱後の粉末を解砕した後、熱分
解することを特徴とする耐熱性遷移アルミナの製造方法
であること。
【0028】(7) 加熱後、熱分解する混合物が、硫
酸アルミニウムの結晶水に換算して6水塩以下の水を含
有する混合物である耐熱性遷移アルミナの製造方法。
【0029】(8) 熱分解条件が800℃〜1500
℃、0.1秒〜100時間である耐熱性遷移アルミナの
製造方法であること。
【0030】(9) 熱分解条件が900℃〜1500
℃、0.5秒〜50時間である耐熱性遷移アルミナの製
造方法であること。
【0031】(10)熱分解条件が900℃〜1300
℃、10分〜50時間である耐熱性遷移アルミナの製造
方法であること。
【0032】(11)ランタン化合物が酸化ランタン、
酢酸ランタン、硝酸ランタン及び硫酸ランタンの少なく
とも1種である耐熱性遷移アルミナの製造方法であるこ
と。
【0033】以下、本発明を更に詳細に説明する。  
本発明において使用される硫酸アルミニウムは加熱分解
後得られる遷移アルミナのBET比表面積が90m2/
g以上好適には100m2/g以上であれば特に限定さ
れるものではなく、通常一般式  Al2 (SO4 
)3 ・nH2 O(式中、n=0〜27である)で表
される市販の固体の硫酸アルミニウム、或いは液体の硫
酸アルミニウムが使用される。
【0034】またBET比表面積が90m2/g以上の
遷移アルミナの得られる範囲において硫酸アルミニムに
他のアルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硝酸ア
ルミニウム、蟻酸アルミニウム、乳酸アルミニウムおよ
び酢酸アルミニウムやアルミナ水和物あるいはアルミニ
ウムアルコキサイド等を併用しても良い。
【0035】本発明で使用するランタン化合物は硫酸ア
ルミニウムとの混合に際し、硫酸酸性水溶液として溶解
状態を呈するものがよく、例えば酸化ランタン、酢酸ラ
ンタン、硝酸ランタン、硫酸ランタン等が適用される。
【0036】硫酸アルミニウムとランタン化合物の混合
割合は、当該遷移アルミナの使用最高温度として、12
00℃程度の温度での耐熱性が要求される場合には、所
望温度まで焼成して得た遷移アルミナ中のアルミナ10
0重量部に対してランタン化合物がランタン元素換算と
して約1〜約12重量部、好ましくは約1〜約10重量
部の範囲に調合する。
【0037】アルミナ100重量部に対するランタンの
添加量が1重量部より少ない場合には高温使用時の比表
面積低下抑制効果が十分でなく、他方添加量が多すぎる
場合には1200℃程度での使用時に比表面積の大幅な
低下が起こる。
【0038】また、当該遷移アルミナの使用最高温度と
して、1300℃程度の温度での耐熱性が要求される場
合には、所望温度まで焼成して得た遷移アルミナ中のア
ルミナ100重量部に対してランタン化合物がランタン
元素換算として約10〜約30重量部、好ましくは約1
2〜約20重量部の範囲に調合する。
【0039】アルミナに対するランタンの添加量が少な
い場合には高温使用時の比表面積低下抑制効果が十分で
なく、他方添加量が多すぎる場合には1300℃程度で
の使用時に比表面積の大幅な低下が起こる。それゆえ、
使用温度範囲によりアルミナに対するランタンの添加量
は選択される。
【0040】本発明の実施に際し、原料の硫酸アルミニ
ウムとランタン化合物は水溶液中で混合、溶解し、アル
ミニウムイオンとランタンイオンを均一に分散させるこ
とが望ましい。それゆえ溶解操作は溶液を加温、撹拌す
ることが好ましい。
【0041】硫酸アルミニウムとランタン化合物の混合
は両者が固体の場合には何れか一方を水溶液化しこれに
他方を添加して溶解させてもよいし、水中に同時に添加
し溶解させてもよいし、液体硫酸アルミニウムを用いる
場合にはこれに固体状或いは液状のランタン化合物を添
加し溶解させてもよく、さらには水酸化アルミニウムに
硫酸を添加し硫酸アルミニウム溶液を作成し、これにラ
ンタン化合物を添加して溶解させてもよく、両者が均一
に混合溶解した液状を呈するならば特に溶解方法は限定
されない。
【0042】しかしながら何れの混合方法においても、
硫酸アルミニウムとランタン化合物の混合物が加熱時、
少なくとも硫酸アルミニウム6水塩を超える水を有して
いることを必要とする。それゆえ、7水塩以上〜20水
塩未満の結晶水を持つ粉末硫酸アルミニウムとランタン
化合物をV型ブレンダー等で均一混合した粉末を使用し
た場合も高い耐熱性を有する遷移アルミナを得ることが
できるが、これら混合物は溶液状或いは硫酸アルミニウ
ムの結晶水に換算して20水塩以上の水を含有するペー
スト状混合物として用いる方がより高い耐熱性を有する
遷移アルミナを得ることが可能である。
【0043】硫酸アルミニウムに混合するランタン化合
物量が多い場合にはアルミニウムイオンとランタンイオ
ンの均一混合を容易にする目的より、混合時にクエン酸
塩、シュウ酸塩、EDTA(エチレンジアミンテトラ酢
酸)等の錯体を添加することが推奨される。錯体の添加
量は少量でも効果があるが、このましくはランタンイオ
ンに対する量論比以上がよい。
【0044】本発明の実施において、硫酸アルミニウム
とランタン化合物の混合物は次いで加熱し、水分を蒸発
して乾固させる。この場合混合物は徐々に粘性を増し、
発泡が生じ、更に加熱し続けると多孔質の塊状品や凝集
粒となる。この時点での多孔質の程度は水の蒸発速度に
左右されるので、より多孔質品を得るためには急激な水
の蒸発を生じせしめればよい。混合物が硫酸アルミニウ
ム6水塩を超えるに相当する水を持たない場合は、目的
とする耐熱性に優れた遷移アルミナが得られない。
【0045】加熱乾固の方法としてはオ−ブン、オイル
バス、スプレイドライ、流動乾燥、真空乾燥、ニ−ダ−
、リボンドライヤ−、パドルドライヤ−等公知の方法が
使用できる。加熱温度は特に制限されないが約100℃
〜硫酸アルミニウムの熱分解温度未満で行う。
【0046】加熱時間は特に制限されないが、加熱と熱
分解を二段階(別個)で行う場合には、混合物の含水量
が硫酸アルミニウムの結晶水に換算して6水塩以下にな
るまで実施することが好ましい。
【0047】加熱時の混合物が硫酸アルミニウムの結晶
水に換算して20水塩以上の水を含有する場合には理由
は詳らかではないが、加熱後の混合物の含水量が6水塩
を超えると、熱分解しても耐熱性の改良効果は6水塩以
下にしたものに比較し低い。具体的には1200℃、3
時間加熱後のBET比表面積が80m2/g以上のもの
は得られない。
【0048】加熱と熱分解を同一の加熱装置を用いて行
うこともできるが、多量の水を蒸発させるため、工業規
模の生産量の場合には、経済性の点より実用的ではない
。それゆえ、加熱と熱分解は別個の工程で実施されるこ
とが好ましい。
【0049】加熱した混合物(ランタン含有硫酸アルミ
ニウム乾固品)はついで熱分解し遷移アルミナを得る。
【0050】硫酸アルミニウムを熱分解させる温度は、
加熱し乾燥した硫酸アルミニウムの熱分解温度以上で、
かつ分解生成した遷移アルミナがα晶に結晶転移しない
温度以下であればよく、具体的には大気中で約800℃
以上〜1500℃、0.1秒〜100時間、好ましくは
約900℃以上〜1500℃、0.5秒〜50時間、よ
り好ましくは900℃以上〜1300℃、10分〜50
時間程度行えばよい。
【0051】尚、熱分解を還元雰囲気で行う場合は低温
焼成が可能である。
【0052】熱分解によって乾燥品に含まれる水及びS
Oxが乾燥品粒子から急激に脱離することによって遷移
アルミナが発泡し高比表面積並びに大きい細孔容積を持
つ遷移アルミナとなるものと考えられる。
【0053】得られる遷移アルミナの細孔容積が0.6
cc/g未満の場合は耐熱性が悪くて触媒の耐被毒性も
悪くなる。一方、2cc/gを超える場合には飛散等が
生じ取扱い難く、ウォッシュコート用等水に分散して用
いる場合には粘度上昇等の問題が生じる。
【0054】本発明において遷移アルミナとは、通常当
該分野において使用されている範囲を越えるものではな
く、水酸化アルミニウム等を加熱し、αアルミナになる
過程のものを指し、具体的にはγ、δ、η、θ等の結晶
形態を有するものであり、就中η、δ、γ晶の遷移アル
ミナである。
【0055】本発明の実施に際し、加熱乾固後、熱分解
するに先立ち乾固品を解砕処理する方法が推奨される。 解砕にさいしては、例えば自由粉砕機やジェットミルの
ような衝撃強度の少ない粉砕機を用いて、平均二次粒子
径約100μm以下、好ましくは平均二次粒子径約70
μm以下、より好ましくは20μm以下まで解砕する。 このように熱分解に先立ち乾固品を解砕処理することに
より理由は詳らかではないが、得られた遷移アルミナは
未処理品に比較し耐熱性に優れ、かつ遷移アルミナ中に
残存するSOx量も少なくなる。
【0056】熱分解方法としては、ロ−タリ−キルン、
瞬間仮焼、流動焼成、静置焼成、トンネル炉、バッチ炉
、雰囲気炉等公知の方法を使用すればよい。熱分解後の
遷移アルミナは熱分解条件(熱分解温度、時間)を選定
することにより所望とする結晶形態の遷移アルミナと成
しえるが、熱分解後、別途焼成することにより所望とす
る結晶形態の遷移アルミナとする方法を採用することも
可能である。
【0057】このようにして得られた遷移アルミナは、
細孔容積が約0.6cc/g〜2.0cc/gと大きく
、且つアルミナ100重量部に対しランタン1〜12重
量部を添加して得た遷移アルミナにあっては、1100
℃、3時間焼成後のBET比表面積が90m2/g以上
、普通には100m2/g以上であり、かつ1200℃
、3時間焼成後のBET比表面積が50m2/g以上、
加熱時、混合物を水溶液又は硫酸アルミニウムの結晶水
に換算して20水塩以上の水を含有する混合物を用いた
場合には60m2/g以上、普通には約80m2/g以
上であり、またアルミナ100重量部に対しランタン1
0〜30重量部を添加して得た遷移アルミナ粉末にあっ
ては1300℃、3時間焼成後のBET表面積が20m
2/g以上である優れた耐熱性を有しており、そのまま
で、あるいは粉砕した後触媒担体や樹脂充填材として、
あるいは各種形状触媒担体成形用原料として使用される
【0058】さらにセラミック質ハニカム等の既成成形
体表面に被覆するウォッシュコート用組成物原料アルミ
ナとして、その大きい細孔容積とBET比表面積より軽
量でかつ優れた活性を発揮する触媒担体としての適用が
期待される。
【0059】特に完全酸化脱硝用の貴金属触媒のウォッ
シュコート用組成物原料として適している。この場合、
本発明の効果を失わない範囲において、この用途で用い
られる助触媒であるセリウム化合物を本発明の製造工程
で添加することは可能である。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したごとく、本発明の耐熱性遷
移アルミナは硫酸アルニウム等の安価な原料を用い溶解
→加熱乾燥→熱分解という簡単な操作によって、細孔容
積が大きく、高温においても実質的に初期の遷移アルミ
ナの形態を維持し従来知られていないような比表面積の
低下の少ない高比表面積を有する耐熱性遷移アルミナを
提供するもので触媒、或いは触媒担体等の分野において
、その工業的価値は頗る大なるものである。
【0061】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが本発明は以下の実施例により制限されるものでは
ない。
【0062】尚、実施例において物性の測定は以下の方
法で行った。 BET比表面積;窒素吸着法(測定温度77K)。
【0063】細孔容積( cc /g );直径20m
mの鉄製金型にアルミナを1.5g入れ、上下からシリ
ンダで押さえ固定し、一軸プレス機でアルミナに100
kg/cm2 の成形圧が加わるように加圧し、3分間
保持後、取り出し、円盤状のアルミナ成形体を得る。こ
の成形体を水銀圧入法により細孔分布を求め、半径32
オングストローム〜1000オングストロームの細孔容
積を測定する。
【0064】実施例1 容積500ml のビ−カ−に300ml の浄水を入
れ、これに硫酸アルミニウム[Al2 (SO4 )3
 ・16H2 O]30gと、最終所望遷移アルミナに
おいてランタン元素としてAl2 O3 に対し1.0
重量部となるように硫酸ランタンを加え90℃で1時間
撹拌しながら完全に溶解させた。この溶液(硫酸アルミ
ニウムの結晶水に換算して366水塩に相当する)を加
熱しながら水を蒸発させた後さらに180℃で10時間
乾固した。この乾固品(硫酸アルミニウムの結晶水に換
算して5水塩に相当する)を室温から1000℃まで2
50℃/時の昇温速度で昇温後、1000℃、15時間
焼成、熱分解し遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分
がγ−アルミナであった)を得た。得られた遷移アルミ
ナの細孔容積は0.72cc/gであった。
【0065】また、このようにして得た遷移アルミナ各
2gをムライト製坩堝に入れシリコニット炉中、露点1
5℃の含水蒸気大気1.5l /分の気流下で1100
℃、1200℃、1300℃の温度で各3時間加熱して
耐熱試験を行い、加熱後における比表面積を測定した。 この結果を表1に示す。
【0066】実施例2 実施例1と同様の処理において硫酸ランタンの代わりに
酢酸ランタン(Al2 O3 に対しランタンとして1
.0重量部)を用い遷移アルミナを得、実施例1と同様
に加熱による比表面積の低下を調べた。その結果を表1
に示す。
【0067】実施例3 実施例1と同様の処理により硫酸ランタンの代わりに硝
酸ランタン(Al2 O3 に対しランタンとして1.
0重量部)を用い遷移アルミナを得、実施例1と同様に
加熱による比表面積の低下を調べた。その結果を表1に
示す。
【0068】実施例4 実施例1と同様の処理により最終所望遷移アルミナにお
いてランタン元素としてAl2 O3 に対し3.0重
量部となるように硫酸ランタンを用い遷移アルミナを得
、実施例1と同様に加熱による比表面積の低下を調べた
。その結果を表1に示す。
【0069】実施例5 容積500ml のビ−カ−に300ml の浄水を入
れ、これに硫酸アルミニウム[Al2 (SO4 )3
 ・16H2 O]30gと、最終所望遷移アルミナに
おいてランタンとしてAl2 O3 に対し3.0重量
部となるように硫酸ランタンを加え、90℃で1時間撹
拌しながら完全に溶解させた。この溶液を加熱しながら
水を蒸発させた後、さらに180℃で10時間乾固した
。この乾固品をジュ−サ−で3分解砕することにより平
均二次粒子径50μmの解砕品を得た。この解砕品を室
温から1000℃まで250℃/時の昇温速度で昇温後
1000℃、15時間焼成、熱分解し遷移アルミナを得
た。得られた遷移アルミナの細孔容積は0.72cc/
gであった。このものを実施例1と同様に加熱による比
表面積の低下を調べた。その結果を表1に示す。
【0070】実施例6〜実施例9 実施例1と同様の処理において最終所望遷移アルミナに
おいてランタンとしてAl2 O3 に対し5重量部(
実施例6)、7重量部(実施例7)、9重量部(実施例
8)、12重量部(実施例9)となるように硫酸ランタ
ンを用い遷移アルミナを得、実施例1と同様に加熱によ
る比表面積の低下を調べた。その結果を表1に示す。
【0071】比較例1 実施例1において硫酸ランタンを加えない他は同様にし
て遷移アルミナを得、実施例1と同様に加熱による比表
面積の低下を調べた。その結果を表2に示す。
【0072】比較例2 容積500ml のビ−カ−に300ml の浄水を入
れ、これに比較例1と同じ方法で得られた遷移アルミナ
30gと、ランタン(元素換算)としてAl2 O3 
に対し3.0重量部となるように硫酸ランタンを加え9
0℃で1時間撹拌しながら分散させた。このスラリ−を
加熱しながら水を蒸発させた後、180℃で10時間乾
燥した。次いでこの乾燥品を室温から1000℃まで2
50℃/時の昇温速度で昇温後1000℃、15時間焼
成し遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分がγ−アル
ミナであった)を得た。この遷移アルミナを用い、実施
例1と同様に加熱による比表面積の低下を調べた。その
結果を表2に示す。
【0073】比較例3 実施例1と同様の処理において最終所望遷移アルミナに
おいてランタン(元素換算)としてAl2 O3 に対
し0.5重量部となるように硫酸ランタンを用い遷移ア
ルミナを得、実施例1と同様に加熱による比表面積の低
下を調べた。その結果を表2に示す。
【0074】実施例10 硫酸アルミニウム〔Al2 (SO4 )3・16H2
 O〕300gと、最終所望遷移アルミナ中のAl2 
O3100重量部に対しランタンとして1.0重量部と
なる量の硫酸ランタンをポリ袋で十分乾式混合させた。 この乾式混合粉を室温から1050℃まで250℃/時
の昇温速度で昇温後、1050℃、16時間焼成、熱分
解し遷移性アルミナ(X線回析の結果、大部分がγ−ア
ルミナであった)を得た。この遷移アルミナの細孔容積
は0.71cc/gであった。また、上記方法により得
た遷移アルミナ各2gをムライト製坩堝に入れシリコニ
ット炉中、露点15℃の含水蒸気大気1.5l /分の
気流下で1100℃、1200℃、1300℃の温度で
各3時間加熱して耐熱試験を行い、加熱後における比表
面積を測定した。この結果を表1に示す。
【0075】実施例11〜13 実施例10と同様の処理により最終所望遷移アルミナ中
のAl2 O3 100重量部に対しランタンとして3
.0重量部(実施例11)、5重量部(実施例12)、
10重量部(実施例13)となるように硫酸ランタンを
用い遷移アルミナを得、実施例1と同様に加熱による比
表面積の低下を調べた。その結果を第1表に示す。
【0076】比較例4〜7 無水硫酸アルミニウム〔Al2 (SO4 )3〕15
0gと最終所望遷移アルミナ中のAl2 O3 100
重量部に対しランタンとして1.0重量部(比較例4)
、3.0重量部(比較例5)、5.0重量部(比較例6
)、10.0重量部(比較例7)となる量の硫酸ランタ
ンをポリ袋で十分乾式混合させた。次いでこの粉末を室
温から1050℃まで250℃/時の昇温速度で昇温後
1050℃、16時間焼成し遷移アルミナを得た。この
遷移アルミナを用い、実施例1と同様に加熱による比表
面積の低下を調べた。その結果を表2に示す。
【0077】実施例14 容積1l のビーカーに330ml の浄水を入れ、こ
れに硫酸アルミニウム〔Al2 (SO4 )3・16
H2 O〕184gと、最終所望遷移アルミナにおいて
ランタン元素としてAl2 O3 に対し15重量部と
なるように硫酸ランタンを加え室温で1時間攪拌しなが
ら完全に溶解させた。この溶液を(硫酸アルミニウムの
結晶水に換算して79水塩に相当する)を400℃のエ
アバスに投入し、10時間濃縮乾燥し乾固品を得た。こ
のようにして得た乾固品(硫酸アルミニウムの結晶水に
換算して無水塩に相当する)100gをジューサー(V
A−W35日立家電販売株式会社製)で3分間粉砕する
ことにより平均2次粒子径50μmの粉砕品を得た。こ
の粉砕品を室温から1050℃まで250℃/時の昇温
速度で昇温後1050℃、16時間焼成、熱分解し遷移
アルミナ(X線回析の結果、大部分がγ−アルミナであ
った)を得た。得られた遷移アルミナの細孔容積は0.
71cc/gであった。また、上記方法で得た遷移アル
ミナ各2グラムをムライト製坩堝に入れシリコニット炉
中、露点15℃の含水蒸気大気1.5l /分の気流下
で1100℃、1200℃、1300℃の温度で各3時
間加熱して耐熱試験を行い、加熱後における比表面積を
測定した。この結果を表1に示す。
【0078】実施例15 容積1l のビーカーに330ml の浄水を入れ、こ
れに硫酸アルミニウム〔Al2 (SO4 )3・16
H2 O〕184gと、最終所望遷移アルミナにおいて
ランタン元素としてAl2 O3 に対し20重量部と
なるように硫酸ランタンを加え室温で1時間攪拌しなが
ら未溶解の硫酸ランタンの白濁を完全に分散させた。こ
の溶液を実施例1と同様に加熱乾固、次いで熱分解して
遷移アルミナを得、得られた遷移アルミナの加熱による
比表面積の低下を調べた。その結果を表1に示す。
【0079】実施例16 容積1l のビーカーに330ml の浄水を入れ、こ
れに硫酸アルミニウム〔Al2 (SO4 )3・16
H2 O〕184gと、最終所望遷移アルミナにおいて
ランタン元素としてAl2 O3 に対し30重量部と
なるように硫酸ランタンを加え、更にクエン酸をランタ
ン原子とクエン酸のモル比が1:1になるように加え室
温で1時間攪拌した。この溶液を実施例1と同様の処理
において遷移アルミナを得、実施例1と同様に加熱によ
る比表面積の低下を調べた。その結果を表1に示す。
【0080】実施例17 容積1l のビーカーに330ml の浄水を入れ、こ
れに硫酸アルミニウム〔Al2 (SO4 )3・16
H2 O〕184gと、最終所望遷移アルミナにおいて
ランタン元素としてAl2 O3 に対し10重量部と
なるように硫酸ランタンを、またバリウム元素としてA
l2 O3 に対し1重量部となるように酢酸バリウム
を加え、室温で1時間攪拌しながら生じた白濁を完全に
分散させた。この混合液を、実施例1と同様の処理にお
いて遷移アルミナを得、実施例1と同様に加熱による比
表面積の低下を調べた。その結果を表1に示す。
【0081】実施例18 容積1l のビーカーに330ml の浄水を入れ、こ
れに硫酸アルミニウム〔Al2 (SO4 )3・16
H2 O〕184gと、最終所望遷移アルミナにおいて
ランタン元素としてAl2 O3 に対し12重量部と
なるように硫酸ランタンをセリウム元素としてAl2 
O3 に対し1重量部となるように硫酸第1セリウムを
加え、室温で1時間攪拌しながら完全に溶解させた。こ
の溶液を、実施例1と同様の処理において遷移アルミナ
を得、実施例1と同様に加熱による比表面積の低下を調
べた。その結果を表1に示す。
【0082】比較例8 実施例16と同様の処理において最終所望遷移アルミナ
においてランタン元素としてAl2 O3 に対し35
重量部となるように硫酸ランタンとクエン酸を加え、他
は同様にして遷移アルミナを得、実施例1と同様に加熱
による比表面積の低下を調べた。その結果を表2に示す
【0083】実施例19 硫酸アルミニウム〔Al2 (SO4 )3・16H2
 O〕400gを転動造粒機に投入し、最終所望遷移ア
ルミナ中のAl2 O3 100重量部に対しランタン
として3重量部となる量の酢酸ランタンを溶解した水溶
液86ccをスプレーして、硫酸アルミニウム粉末を造
粒した。この造粒品(硫酸アルミニウムの結晶水に換算
して20水塩に相当する)を室温から1050℃まで2
50℃/時の昇温速度で昇温後、1050℃、16時間
焼成、熱分解し遷移性アルミナ(X線回析の結果、大部
分がγ−アルミナであった)を得た。この遷移アルミナ
の細孔容積は0.75cc/gであった。また、上記方
法により得た遷移アルミナ各2gをムライト製坩堝に入
れシリコニット炉中、露点15℃の含水蒸気大気1.5
l /分の気流下で1100℃、1200℃、1300
℃の温度で各3時間加熱して耐熱試験を行い、加熱後に
おける比表面積を測定した。この結果を表1に示す。
【0084】実施例20および21 実施例5と同様の処理において、溶液を120℃(実施
例20)または400℃(実施例21)で10時間乾燥
した。この乾固品(実施例20は硫酸アルミニウムの結
晶水に換算して18水塩に、実施例21は無水塩に相当
する)を実施例5と同様に熱分解し遷移アルミナを、こ
のものの加熱後における比表面積を測定した。この結果
を表1に示す。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】実施例22 容積10l のビーカーに3650ml の浄水を入れ
、これに市販の液体の硫酸アルミニウム〔Al2 (S
O4 )3濃度27重量%〕と、最終所望遷移アルミナ
においてランタン元素としてAl2 O3 に対し3.
0重量部となるように硫酸ランタンを加え、室温で30
分攪拌しながら完全に溶解させた。この溶液を400℃
で6時間乾燥し、乾固品を得た。この乾固品(硫酸アル
ミニウムの結晶水に換算して無水塩に相当する)を手動
で解砕後、室温から1050℃まで700℃/時の昇温
速度で昇温後、1050℃、16時間焼成、熱分解し遷
移アルミナ(X線回析の結果、大部分がγ−アルミナで
あった)を得た。得られた遷移アルミナの細孔容積は0
.80cc/g、BET比表面積は115m2/gであ
った。また、1200℃で3時間加熱後における比表面
積は85m2/gであった。この方法で得た遷移アルミ
ナ244gを、酢酸18ml 、イオン水370ml 
と共に2l ポットに投入し、ボールミルにて15分間
粉砕した。粉砕後のスラリー粘度は420cpであり、
中心粒径は3μであった。このスラリーに水65ml 
を添加し、粘度130cpのスラリーとした。このスラ
リーに、コージェライトハニカム(3.8 cm2/c
m3)を30秒間含浸した後、余分なスラリーを吹き飛
ばし、アルミナを12重量%(20mg/ cm2)を
付着させた。コート状態は良好であり、クラックは見ら
れなかった。コートされたハニカムを1100℃×3h
rで熱処理したものは、アルミナ部の比表面積は90m
2/g,1200℃×3hr処理したものは、65m2
/gであった。また、焼成品のコート部分を剥がし取り
、細孔容積を測定したところ、0.70cc/gであっ
た。
【0088】実施例23 実施例22の方法で得た遷移アルミナ284g、酢酸3
.8ml 、イオン水775ml を2l ポットに投
入し、ボールミルにて15分間粉砕した。別途、酸化セ
リウム(5μ、95m2/g)244g、酢酸23ml
 、イオン水370ml を2l ポットに投入し、ボ
ールミルにて3時間粉砕し、これを3分割した。アルミ
ナスラリーをポットより取出した後、塩化白金酸水溶液
をAl2 O3 に対し、Ptが1%となる割合で添加
し、1hr攪拌機で混合した。さらに3分割した内の1
つの酸化セリウムスラリーを添加し、1hr攪拌機で混
合した。スラリーを120℃で乾燥、600℃で焼成し
てウオッシュコート組成物を得た。これを1100℃×
3hr焼成したものは88m2/g、1100℃×20
0hr焼成したものは72m2/g、1200℃×3h
r焼成したものは60m2/gであった。
【0089】比較例9 容積2l のビーカーに1l の浄水を入れ、これに市
販の遷移アルミナ(CONDEA社製 Pural S
B α−170)500gと、ランタン(元素換算)と
してAl2 O3 に対し3.0重量部となるように酢
酸ランタンを加え、90℃で1時間攪拌しながら分散さ
せた。このスラリーを加熱しながら水を蒸発させた後、
150℃で15時間乾燥し、さらに490℃で4時間焼
成し、ランタン含有する遷移アルミナを得た。このアル
ミナを用いた他は実施例23と同様の処理にてウオッシ
ュコート組成物を得た。その結果、コートされたハニカ
ムを1100℃×3hr処理したものは50m2/g、
1200℃×3hr処理したものは26m2/gであっ
た。また、焼成品のコート部分を剥がし取り細孔容積を
測定したところ、0.30cc/gであった。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  硫酸アルミニウムとランタン化合物を
    混合し、該混合物を加熱後、熱分解することにより得る
    耐熱性遷移アルミナ。
  2. 【請求項2】  細孔容積が0.6cc/g〜2.0c
    c/gであることを特徴とする請求項1記載の耐熱性遷
    移アルミナ。
  3. 【請求項3】  熱分解後の遷移アルミナが、アルミナ
    100重量部に対しランタン(元素換算)を1〜12重
    量部含有し、かつ1200℃、3時間加熱後のBET比
    表面積が50m2/g以上の耐熱性を有することを特徴
    とする請求項1記載の耐熱性遷移アルミナ。
  4. 【請求項4】  熱分解後の遷移アルミナが、アルミナ
    100重量部に対しランタン(元素換算)を10〜30
    重量部含有し、かつ1300℃、3時間加熱後のBET
    比表面積が20m2/g以上の耐熱性を有することを特
    徴とする請求項1記載の耐熱性遷移アルミナ。
  5. 【請求項5】  1200℃、3時間加熱後のBET比
    表面が60m2/g以上の耐熱性を有することを特徴と
    する請求項3記載の耐熱性遷移アルミナ。
  6. 【請求項6】  1200℃、3時間加熱後のBET比
    表面が80m2/g以上の耐熱性を有することを特徴と
    する請求項3記載の耐熱性遷移アルミナ。
  7. 【請求項7】  硫酸アルミニウムとランタン化合物を
    混合し、該混合物を加熱後、熱分解することを特徴とす
    る耐熱性遷移アルミナの製造方法。
  8. 【請求項8】  硫酸アルミニウムとランタン化合物の
    混合物が、加熱時、少なくとも硫酸アルミニウムの結晶
    水に換算して6水塩を超える水を有することを特徴とす
    る請求項7記載の耐熱性遷移アルミナの製造方法。
  9. 【請求項9】  アルミナ100重量部に対してランタ
    ン1〜12重量部よりなる硫酸アルミニウムとランタン
    化合物の混合物を加熱し、次いで熱分解することにより
    、1200℃、3時間加熱後のBET比表面積が50m
    2/g以上である遷移アルミナを得ることを特徴とする
    請求項7記載の耐熱性遷移アルミナの製造方法。
  10. 【請求項10】  加熱時の混合物が硫酸アルミニウム
    の結晶水に換算して6水塩を超え20水塩未満の水を含
    有する混合物であることを特徴とする請求項7または9
    記載の耐熱性遷移アルミナの製造方法。
  11. 【請求項11】  アルミナ100重量部に対してラン
    タン1〜12重量部よりなる硫酸アルミニウムとランタ
    ン化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶水に
    換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱し、
    次いで熱分解することにより、1200℃、3時間加熱
    後のBET比表面積が60m2/g以上である遷移アル
    ミナを得ることを特徴とする請求項7または9記載の耐
    熱性遷移アルミナの製造方法。
  12. 【請求項12】  アルミナ100重量部に対してラン
    タン10〜30重量部よりなる硫酸アルミニウムとラン
    タン化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶水
    に換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱し
    、次いで熱分解することにより、1300℃、3時間加
    熱後のBET比表面積が20m2/g以上である遷移ア
    ルミナを得ることを特徴とする請求項7記載の耐熱性遷
    移アルミナの製造方法。
  13. 【請求項13】  アルミナ100重量部に対してラン
    タン1〜10重量部よりなる硫酸アルミニウムとランタ
    ン化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶水に
    換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱し、
    次いで熱分解することにより、1200℃、3時間加熱
    後のBET比表面積が80m2/g以上である遷移アル
    ミナを得ることを特徴とする請求項7または11記載の
    耐熱性遷移アルミナの製造方法。
  14. 【請求項14】  加熱後の混合物を解砕した後、熱分
    解することを特徴とする請求項7、9、11、12また
    は13記載の耐熱性遷移アルミナの製造方法。
  15. 【請求項15】  加熱後、熱分解する混合粉末が、硫
    酸アルミニウムの結晶水に換算して6水塩以下の水を含
    有する混合物であることを特徴とする請求項7、9、1
    1、12または13記載の耐熱性遷移アルミナの製造方
    法。
  16. 【請求項16】  熱分解条件が800℃〜1500℃
    、0.1秒〜100時間であることを特徴とする請求項
    7、9、11、12または13記載の耐熱性遷移アルミ
    ナの製造方法。
  17. 【請求項17】  熱分解条件が900℃〜1500℃
    、0.5秒〜50時間であることを特徴とする請求項7
    、9、11、12または13記載の耐熱性遷移アルミナ
    の製造方法。
  18. 【請求項18】  熱分解条件が900℃〜1300℃
    、10分〜50時間であることを特徴とする請求項7、
    9、11、12または13記載の耐熱性遷移アルミナの
    製造方法。
  19. 【請求項19】  ランタン化合物が酸化ランタン、酢
    酸ランタン、硝酸ランタン及び硫酸ランタンの少なくと
    も1種である請求項7、9、11、12または13記載
    の耐熱性遷移アルミナの製造方法。
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