JPH1044273A - ネット状の資材 - Google Patents

ネット状の資材

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JPH1044273A
JPH1044273A JP8225882A JP22588296A JPH1044273A JP H1044273 A JPH1044273 A JP H1044273A JP 8225882 A JP8225882 A JP 8225882A JP 22588296 A JP22588296 A JP 22588296A JP H1044273 A JPH1044273 A JP H1044273A
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JP
Japan
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heat
net
tape yarn
fiber
thermoplastic resin
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Withdrawn
Application number
JP8225882A
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English (en)
Inventor
Akira Yamanaka
章 山中
Yasuhiro Yabuuchi
康弘 薮内
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/22Improving land use; Improving water use or availability; Controlling erosion

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通風性や防虫性があり、且つ剥離強度が強
く、目ズレがしないネツト状の資材を提供する事。更に
は、耐光性のよい、長期間屋外で使用可能なネツト状資
材を提供する事にある。 【解決手段】 総繊度60〜2500デニールの熱融着
性繊維と、各種テープヤーンが交織され、且つ少なくと
も熱融着繊維の交点同士が剥離強度が強く融着された、
目ずれ等がしないネツト状の農業用や、工事用防護用に
使用されるネツト状の資材。また、耐光剤や顔料等で高
耐光化等がされた前記ネツト状の資材。 【効果】 課題をほぼ解決できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は野菜、花、樹木等の
栽培用のハウスやトンネル等のカバー材等として用いら
れるネット状の資材、あるいは、建設工事等で用いられ
る防護ネット等のネット状の資材に関する。更に詳しく
は熱融着性繊維とテープヤーンが織製され、且つ熱融着
性繊維の相互の交点が熱融着された、剥離強度や、耐光
性に優れたネット状の資材に関する。
【0002】
【従来の技術】各種野菜、園芸用植物等の育成時に、防
虫や防霜、或いは遮光等を目的とし、通風性のあるネッ
ト状の農業用資材が用いられている。また、建設工事に
おける各種建築資材等の落下防止を目的とし、比較的高
強度の通風性のあるネット状の工事用資材が用いられて
いる。このネット状の資材として、各種熱可塑性樹脂の
モノフィラメントやテープヤーン等を織製したネット
や、該モノフィラメントとテープヤーンを交織したネッ
ト状の物も知られている。特開平7−274744号公
報に、ポリビニルアルコールスプリットファイバーを拡
幅、交差積層し、更にアルミニウム蒸着テープヤーンを
積層したネット状の農業用資材が開示されている。また
実公平5−33339号公報には、モノフィラメント
と、フイルムの蒸着面にポリエチレンの保護層がシール
された金属蒸着テープヤーンとを編織した遮光ネットが
開示されている。
【0003】前記特開平7−274744号公報に開示
されたネットにあっては、金属蒸着テープヤーンが使用
されているので鳥等に対する忌避性に優れるという効果
がある。しかしスプリットヤーン特有の欠点、即ち、割
繊状態が均一な物が得られないので、拡幅されたネット
の目のサイズが一定とならず、結果として防虫性に劣る
という課題がある。また耐光性に劣り、長期間の使用に
耐えないという課題がある。また、前記実公平5−33
339号公報に開示されたネットにあっては、目のサイ
ズが比較的均一であるので、防虫性に優れるが、防虫ネ
ット等として施工時にモノフィラメントやテープヤーン
が目ずれを起しやすいという課題や、耐光性に劣るとい
う課題がある。
【0004】さらにまた、実開平6−41450号公報
にはモノフィラメントを経糸に用い、テープヤーンを緯
糸に用い、その両側面部のみモノフィラメントの構成密
度を大に織製した植物育成シートが開示されている。こ
のシートは、その両側面部のみ補強されているので、該
側面部のみ目ずれをかなり阻止することができるが、そ
の側面部以外は、目ずれし易い。また耐光性が改良され
ていないので長期間の屋外の使用に耐えないという課題
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記公
知技術の課題を解決すべく鋭意研究を行った。その結
果、テープヤーンと二種類の一定の融点差を有する熱可
塑性樹脂(注.低融点と高融点)を複合し若しくは繊維
混合等された熱融着性繊維を用い、テープヤーンと該熱
融着性繊維を適当な比率で組合せて織製し、更に該織製
物中の熱融着性繊維同士の交点を熱融着させ該熱融着部
の剥離強度を25g以上とすることにより、ネット状の
資材の目ずれを解決し、耐光性を向上させることができ
ることを知見し、この知見に基づいて本発明を完成し
た。以上の記述から明らかなように、本発明の目的は、
前記課題のない、テープヤーンがモノフィラメント等の
熱融着性繊維同士の交点の熱融着により保持され、テー
プヤーンの目ずれがなく、且つ該交点の剥離強度が高い
ネット状の資材を提供する事にある。また他の目的は、
ネットを構成するモノフィラメントやテープヤーンが耐
光剤で高耐光化された、屋外で長期間使用でき、且つ、
ネットの目ずれのない、繰り返し使用可能なネット状の
資材を提供する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は下記の通
りである。 (1)総繊度60〜2500デニールの熱融着性繊維
と、幅0.5〜30mmのテープヤーンが織製され、且
つ該織物に係る熱融着性繊維同士の経緯の交点が熱融着
され、且つ該熱融着に係る熱融着性繊維同士の交点の剥
離強度を25g以上としてなるネット状の資材。
【0007】(2)熱融着性繊維が融点差15℃以上の
低融点熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂からなり、且
つ該低融点熱可塑性樹脂が少なくとも繊維表面の一部を
形成する複合モノフィラメントである前記(1)に記載
のネット状の資材。
【0008】(3)熱融着性繊維が低融点熱可塑性樹脂
繊維30〜100重量%と高融点繊維70〜0重量%か
らなる繊維である前記(1)に記載のネット状の資材。
【0009】(4)熱融着性繊維が融点差15℃以上の
低融点熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂からなり、且
つ該低融点熱可塑性樹脂が少なくとも繊維表面の一部を
形成する複合繊維である前記(1)に記載のネット状の
資材。
【0010】(5)熱融着性繊維及びまたはテープヤー
ンが着色された物である前記(1)〜(4)の何れかに
記載のネット状の資材。
【0011】(6)複合モノフィラメントが、高密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、プロピレンと他のα−オレフィ
ンとの二〜三元共重合体、ポリエチレンテレフタレー
ト、低融点共重合ポリエステル、前記何れかの樹脂の混
合物から選ばれる樹脂の組合せからなる前記(2)に記
載のネット状の資材。
【0012】(7)熱融着性繊維及びまたはテープヤー
ンに耐光剤が0.01〜5重量%添加され、且つ該熱融
着性繊維及びまたは該テープヤーンの何れもフェードメ
ーター耐光時間800時間以上としてなる前記(1)〜
(6)の何れかに記載のネット状の資材。
【0013】(8)テープヤーンは熱融着性繊維の低融
点熱可塑性樹脂の融点より15℃以上高融点の熱可塑性
樹脂からなる単層のテープヤーンである前記(1)〜
(7)の何れかに記載のネット状の資材。
【0014】(9)テープヤーンは融点差が15℃以上
ある低融点熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂からなる
多層のヤーンであり、そのうち少なくとも一層は熱融着
性繊維の低融点熱可塑性樹脂の融点より15℃以上高融
点の熱可塑性樹脂からなるテープヤーンである前記
(1)〜(7)に記載のネット状の資材。
【0015】本発明のネット状資材(以下本発明のネッ
トと略すことがある)は、複合モノフィラメント等の熱
融着性繊維とテープヤーンが織製等され、このテープヤ
ーンが熱融着繊維同士の交点の熱融着によりほとんど目
ずれがしない状態で構成された物である。本発明のネッ
トに用いられる熱融着性繊維は、熱可塑性樹脂が製糸さ
れた総繊度60〜2500デニールの繊維である。この
繊維としてレギュラーモノフィラメント、融点差が15
℃以上ある低融点熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂か
らなり且つ低融点熱可塑性樹脂が繊維表面の少なくとも
一部を構成する熱融着性複合モノフィラメント等が使用
できる。複合モノフィラメントの場合、融点差が15℃
以上、好ましくは20℃以上ある樹脂の組合せが好まし
い。また、この熱融着性繊維には、耐光剤が配合され、
高耐光化されたものが好ましい。また顔料等の着色剤が
添加され、遮光性を改良された物とする事ができる。
【0016】熱融着性繊維の総繊度は60〜2500デ
ニールである。総繊度は好ましくは、約150〜180
0デニール、更に好ましくは、約250〜1500デニ
ールである。総繊度が、60デニール未満であると、後
述のネットの強度不足、剛性不足等で、施工性や、形態
保持性が劣る。また、ネット編織後の交点の融着部の剥
離強度が低くなる。また、総繊度が2500デニールを
超えると、後述のテープヤーンとの編織性が悪く、ネッ
トの均一性、目のサイズの均一性等が劣る。また、ネッ
トの剛性が高くなりすぎたり、高重量化等で、農業用ハ
ウス等に施工した場合の施工性に劣る。
【0017】本発明に使用する熱融着性繊維に用いられ
る熱可塑性樹脂としては、例えば高密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、プロピレンと他のα−オレフィンとの二〜三
元共重合体等のポリオレフィン、ナイロン−6、ナイロ
ン−66等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、酸成分としてテレフタル酸とイソフタル酸が共重合
された低融点共重合ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポ
リフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、等
の熱可塑性樹脂及びその混合物等が使用できる。
【0018】該熱融着性繊維が複合モノフィラメントの
場合、前記熱可塑性樹脂の様々な組合せの物が例示でき
る。例えば高密度ポリエチレン/ポリプロピレン、プロ
ピレン・エチレン・二元共重合体/ポリプロピレン、プ
ロピレン・エチレン・ブテン−1三元共重合体/ポリプ
ロピレン、高密度ポリエチレン/ポリエチレンテレフタ
レート、低融点ポリエステル/ポリエチレンテレフタレ
ート等の組合せが例示できる。複合構造は鞘芯型、並列
型、偏心鞘芯型、海島型等の物、何れも使用できる。ま
た、低融点と高融点の2種の繊維を夫々1〜数本づつ単
に組合せ(例えば紡績糸や混合糸)て使用することもで
き、その場合の前者と後者の重量比率は、前者30〜1
00重量%(注.100重量%の場合、後者を使用せ
ず)、後者70〜0重量%である。
【0019】本発明では前記熱可塑性樹脂からなる低融
点繊維30〜100重量%と、高融点繊維70〜0重量
%とからなり、且つ融点差が15℃以上ある繊維混合型
等の熱融着繊維も使用できる。例えば、紡績糸、レギュ
ラー繊維や複合繊維からなるマルチフィラメント、融点
差が15℃以上ある異種繊維の混繊繊維等が使用でき
る。例えば低融点熱可塑性繊維として前記ポリエチレン
やポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を製糸したレギュラ
ー繊維や、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維等前
記複合モノフィラメントに同じような組合せの複合繊維
等が例示できる。また高融点繊維として、ポリエチレン
テレフタレート繊維、ナイロン−66繊維、ポリプロピ
レン繊維等の熱可塑性繊維や、レーヨン、綿、アクリル
繊維等が使用できる。また紡績糸や混繊糸等の場合、熱
処理し、低融点繊維で繊維が融着された物等も使用でき
る。紡績糸やマルチフィラメント等を使用する場合、総
繊度が前記デニールの範囲であれば良い。
【0020】本発明のネット状資材は、前記モノフィラ
メントや、後述のテープヤーン等が耐光剤の有効量添加
された物が好ましい。耐光剤の添加量は、約0.01〜
5重量%であり、該モノフィラメントまたは該テープヤ
ーンの何れも、紫外線照射による劣化時間がフェードメ
ーター耐光試験機で、800時間以上の耐光性を有する
物が好ましい。更に好ましくは、耐光性1000時間以
上、更には1500時間以上である物が好ましい。耐光
性が800時間未満の場合、農業用ハウス等に短期間の
使用が可能であるが、長期間繰り返して使用できない。
【0021】耐光剤として以下の物が使用できる。ニッ
ケル−ビス−オクチルフェニルサルファイド、[2,
2’−チオ−ビス−(4−t−オクチルフェノラー
ト)]−n−ブチルアミンニッケル等のニッケル酢塩
系。ビス(2,2’,6,6’−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブ
タンテトラカルボキシレート、コハク酸ジメチル・1−
(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物等のヒンダー
ドアミン系。2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−ドデシロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノ
ン系。2(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’−t−
ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、等のベンゾトリアゾール系、2,4−ジ−
t−ブチル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系等の各種紫
外線吸収剤やラジカル捕捉剤等の耐光剤等が使用でき
る。この耐光剤等の添加量が0.01重量%未満の場
合、高耐光性の効果が不十分で、5重量%を超えると、
耐光剤が繊維やテープヤーンからブリードアウトした
り、繊維の強度低下等の問題が起きる。該耐光剤は、好
ましくは約0.02〜3重量%、更に好ましくは約0.
03〜2.5重量%である。勿論本発明では、該耐光剤
と共に、酸化防止剤や、相乗効果剤等他の添加剤を有効
量添加することができる。また、本発明では、有機系顔
料、無機系顔料等の顔料や、各種難燃剤や難燃助剤等を
有効量添加する事ができる。
【0022】本発明のネット状資材に使用されるテープ
ヤーンは、幅0.5〜30mmにスリットされたテープ
ヤーンである。該テープヤーンは、前記モノフィラメン
ト等に使用された樹脂と同じ熱可塑性樹脂や、繊維素系
樹脂等を製膜化した厚み約6〜1000μmのテープヤ
ーンが使用できる。とりわけポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリエチレンテレフタレート等を製膜化した物が
好ましい。該テープヤーンの幅は好ましくは約0.5〜
28mm、更に好ましくは約1.0〜20mmである。
幅が0.5mm未満であるとテープヤーンの強度が不足
したり、テープヤーンが後述の織製等において、撚り、
変形、反転等が起き易い。また30mmを超えると後述
の織製後のネットが通風性や、放湿性等の悪い物とな
る。また、該テープヤーンの厚みは好ましくは約7〜2
00μm、更に好ましくは、約8〜80μmである。厚
みが6μm未満であると、ヤーンの強度不足や、遮光性
不足等が起きる。また厚みが1000μmを超えると、
剛性がありすぎ織製不良となり、均一な物が得られな
い。また各種農業用分野等への施工性不良等が起きる。
【0023】また、テープヤーンは、単層構造の物であ
ってもよいし、多層構造の物であっても良い。単層構造
のテープヤーンまたは多層構造のテープヤーンの場合、
該ヤーンと併用される熱融着性繊維の融点より15℃以
上高融点の熱可塑性樹脂等からなる物が好ましい。ま
た、融点差が15℃以上ある二以上の熱可塑性樹脂から
なる多層構造のテープヤーンの場合、その一層を形成す
る高融点の熱可塑性樹脂の融点が該ヤーンと併用される
熱融着性繊維の融点より15℃以上高融点の樹脂からな
る物であればよい。なおここでいう熱融着性繊維の融点
とは、レギュラーモノフィラメント等の場合はその該モ
ノフィラメント等の融点であり、低融点熱可塑性樹脂と
高融点熱可塑性樹脂からなる複合モノフィラメント等の
場合は低融点熱可塑性樹脂の融点である。また、低融点
繊維と高融点繊維からなる混合繊維や混合型マルチフィ
ラメントや紡績糸等の場合は、該低融点熱可塑性樹脂の
融点である。該テープヤーンがポリエチレンテレフタレ
ートテープヤーン等の高融点ヤーンで、該熱融着性繊維
がHDPE(鞘)/ポリエチレンテレフタレート(芯)
等の複合モノフィラメント等の場合、後述のネットの熱
融着処理時の加熱で、該テープヤーンが溶融切断した
り、該テープヤーンの過度の熱収縮等により、ネットに
皺が発生したりすることを阻止できる。
【0024】本発明のネット状資材は、前記モノフィラ
メント等の熱融着性繊維と、前記テープヤーンとをネッ
ト状に編織し、その後該編織物を前記熱融着性繊維の融
着温度以上に加熱し、熱融着性繊維同士の交点を熱融着
する事により得られる。本発明品ではこの交点の剥離強
度が25g以上としてなる物である。該熱融着性繊維
は、経糸及び緯糸に使用し、打ち込み本数約0.5〜2
5本/25mmとする。また該テープヤーンは、経糸及
びまたは緯糸に使用し、打ち込み本数約0.1〜8本/
25mmとする。該テープヤーンを経糸のみに使用し、
該モノフィラメントを該テープヤーンの両側を挟み込む
ように経糸に使用し、更に緯糸にも使用した物は、テー
プヤーンの目ずれが完全に阻止できる。また、該テープ
ヤーンと該モノフィラメント等の交点も熱融着した物
は、目ずれの防止が更に効果的である。勿論該モノフィ
ラメント等の打ち込み本数等は、ネットが使用される分
野により、適宜設計する。例えば防虫ネットの場合、目
の間隔が約0.5〜5mmであり、遮光ネットの場合約
1.0〜10mmである。また、建設工事用防護ネット
の場合約2〜8mmである。また、該ネットの織り構造
は、平織り、からみ織り、ラツセル織り、等が例示でき
る。とりわけ製織性の点で平織りが好ましい。
【0025】また、このモノフィラメント等の熱融着性
繊維や、テープヤーン等を、2本以上並べて編織するこ
ともできる。また、このモノフィラメント等を周期的に
打ち込み本数を変えて編織する事もできる。例えば経糸
一本のテープヤーンの両側を挟みこむようにモノフィラ
メントを各2本以上経糸として用い、緯糸としてモノフ
ィラメントを配置した物は、モノフィラメントの熱融着
温度以上に加熱する事により、該モノフィラメント同士
の交点の熱融着により、該テープヤーンが該モノフィラ
メントと熱融着していない物であっても該テープヤーン
の目ずれがいっそう効果的に阻止できる。勿論、該モノ
フィラメントと該テープヤーンとの交点も熱融着した物
は目ずれを効果的に阻止できる。また、経糸として幅の
違う2以上のテープヤーンを配置することもできる。
【0026】本発明においては前記編織後のネットを、
熱処理機を用い該熱融着性繊維の熱融着温度以上に加熱
し、熱融着繊維同士の交点の剥離強度を25g以上とす
る。この剥離強度は好ましくは約27〜1000g、更
に好ましくは、約30〜700gである。該剥離強度が
25g未満の場合、ネットを農業用ハウス等に施工時
に、目ずれが起き易い。また施工後、外部の弱い衝撃等
で目ずれが起きる。本発明では、該熱融着繊維同士の交
点が熱融着し、該交点の剥離強度が前記範囲であればよ
いが、該熱融着性繊維と該テープヤーンの交点も熱融着
されていてもよい。この剥離強度は25g以下であって
もよい。
【0027】熱処理装置は各種の装置が使用出来る。例
えば熱風型加熱機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機、高
圧蒸気加熱機、超音波型加熱機、熱ロール型加熱機、熱
圧着ロール型加熱機、等、および前記装置を複数組み合
わせた装置等が使用できる。熱風型加熱機と熱ロール型
加熱機を組み合わせた装置、熱風型加熱機と熱圧着ロー
ル型加熱機を組み合わせた装置等を使用すると、剥離強
度の高いネットが得られる。加熱温度は、本発明のネッ
トに使用された熱融着性繊維同士の経緯の交点が融着す
る温度以上とする。熱融着性繊維がレギュラーモノフィ
ラメントの場合、該繊維の軟化点以上または融点以上の
温度とする。また前記複合モノフィラメントの場合、低
融点熱可塑性樹脂の軟化点以上または融点以上、高融点
熱可塑性樹脂の融点以下とする。また前記紡績糸等の場
合、低融点繊維の軟化点または融点以上の温度とする。
【0028】熱処理条件の適切な設定、例えば温度を高
温とする、熱処理を低速でする、線圧を高圧とする等、
試行錯誤的に設定する事により、熱融着性繊維同士の交
点の剥離強度が高い物がえられる。また、この熱処理に
より、熱融着繊維同士の交点のみならず、熱融着繊維と
テープヤーンとの交点も熱融着することができる。ま
た、熱圧着ロール型加熱機を用いた場合、複合モノフィ
ラメント等が、その断面が円形であった物が略楕円形に
変形し、剥離強度が一層強い物となる。
【0029】
【実施例】以下実施例で本発明を更に詳しく説明する。
なお本例において、ネットの剥離強度や耐光性等の評価
は下記の通りとした。
【0030】剥離強度:熱融着された本発明の、または
比較例のネットから試験片をハサミで10個切りとっ
た。引っ張り強度試験機を用い、その試験片の測定すべ
き繊維の経緯の交点にのみ負荷が掛かる状態で剥離強度
(g)を求めた。試験片10個の平均値を剥離強度
(g)とした。
【0031】耐光性:フェードメーター耐光試験機を用
い、温度65℃で紫外線を照射した。ネットに使用され
た熱融着性繊維又はテープヤーンの何れかが劣化するま
で照射した。但し照射時間は最高1500時間で終了し
た。耐光性を以下の通りランク付けした。 800時間未満:不良 801〜1500時間:良 1500時間で劣化せず、測定を中止した場合:優
【0032】実施例1 複合モノフィラメントとポリプロピレンテープヤーンを
交織したネット状資材を織製した。複合モノフィラメン
トとして鞘成分が融点133℃の高密度ポリエチレン
で、芯成分が融点165℃のポリプロピレンからなる繊
度200デニールの鞘芯型複合モノフィラメントを用い
た。該テープヤーンとして融点165℃のポリプロピレ
ンからなる、幅6mm、厚み17μmのテープヤーンを
用いた。なお前記複合モノフィラメントには耐光剤キマ
ソーブ944(チバガイギー社、商品名)を鞘成分、芯
成分共に0.95重量%添加し、更に顔料添加で灰色に
着色された物であった。また、該テープヤーンは前記耐
光剤キマソーブ944が0.60重量%添加され更に顔
料添加で、灰色に着色された物であった。
【0033】経糸として前記モノフィラメントを6本/
25mm、前記テープヤーンを3本/25mm配列し
た。なおモノフィラメントは該テープヤーン1本の両側
を挟み込むように各1本ずつ配列した。緯糸として前記
モノフィラメントを用い、16本/25mmの密度のネ
ット状の平織布を織製した。該布を熱風型加熱機で温度
145℃で加熱し、その後直ちに熱ロール型加熱機を冷
却装置として用い温度25℃で処理し、該モノフィラメ
ント同士の交点が熱融着したネット状の資材を得た。
【0034】この物は、モノフィラメント同士の交点の
剥離強度が189gであった。また、モノフィラメント
とテープヤーンの交点も弱く融着されていたが、剥離強
度の測定は中止した。この物はテープヤーンを爪でずら
しても目ずれはモノフィラメントの融着点で阻止され
た。また、耐光性はモノフィラメントよりテープヤーン
の方が単時間で劣化したが、耐光性良であった。このネ
ットは、防虫ネット、遮光ネット等の農業用資材として
使用できた。
【0035】実施例2 複合モノフィラメントとポリエチレンテレフタレートテ
ープヤーンを交織したネット状資材を織製した。複合モ
ノフィラメントとして鞘成分が融点138℃のプロピレ
ン・エチレン・ブテン−1三元共重合体で、芯成分が融
点165℃のポリプロピレンからなる繊度320デニー
ルの鞘芯型複合モノフィラメントを用いた。該テープヤ
ーンとして融点258℃のポリエチレンテレフタレート
からなる、幅5mm、厚み22μmのテープヤーンを用
いた。なお前記複合モノフィラメントには耐光剤キマソ
ーブ944(チバガイギー社、商品名)を鞘成分、芯成
分共に1.15重量%添加し、更に顔料添加で灰色に着
色された物であった。また、該テープヤーンは前記耐光
剤キマソーブ944が0.80重量%添加され更に顔料
添加で、灰色に着色された物であった。
【0036】経糸として前記モノフィラメントを12本
/25mm、前記テープヤーンを3本/25mm配列し
た。なおモノフィラメントは該テープヤーン1本の両側
を各2本ずつのモノフィラメントで挟み込むように配列
した。緯糸として前記モノフィラメントを用い、16本
/25mmの密度のネット状の平織布を織製した。該布
を前記実施例1同様に熱処理した。熱処理条件は、熱風
型加熱機の温度が150℃で、熱ロール型加熱機の温度
が25℃であった。該熱処理でモノフィラメント同士の
交点が熱融着したネット状の資材を得た。
【0037】この物は、モノフィラメント同士の交点の
剥離強度が218gであった。また、モノフィラメント
とテープヤーンの交点は融着されていなかった。この物
はテープヤーンを爪でずらしても目ずれはモノフィラメ
ントの融着点で阻止された。また、耐光性はモノフィラ
メント及びテープヤーン共に良く、耐光性優であった。
このネットは、防虫ネット、遮光ネット等の農業用資材
として使用できた。
【0038】実施例3 複合モノフィラメントとポリエチレンテープヤーンを交
織したネット状資材を織製した。複合モノフィラメント
として鞘成分が融点136℃のプロピレン・エチレン・
二元共重合体で、芯成分が融点164℃のポリプロピレ
ンからなる繊度300デニールの鞘芯型複合モノフィラ
メントを用いた。該テープヤーンとして融点133℃の
高密度ポリエチレンからなる、幅8mm、厚み35μm
のテープヤーンを用いた。なお前記複合モノフィラメン
トには耐光剤サノールLS770(三共社、商品名)を
鞘成分、芯成分共に0.60重量%添加し、更に顔料添
加で黒色に着色された物であった。また、該テープヤー
ンは前記耐光剤キマソーブ944(チバガイギー社、商
品名)が0.52重量%添加され更に顔料添加で、黒色
に着色された物であった。
【0039】経糸として前記モノフィラメントを10本
/25mm、前記テープヤーンを2本/25mm配列し
た。なおモノフィラメントは該テープヤーン1本の両側
をモノフィラメント各2本で挟み込むように配列した。
また、他のモノフィラメントは2本のテープヤーンの間
に配列した。緯糸として前記モノフィラメントを用い、
13本/25mmの密度のネット状の平織布を織製し
た。該布を熱風型加熱機で温度105℃で加熱し、その
後直ちに熱圧着型ロール加熱機を用い温度138℃で処
理し、該モノフィラメント同士の交点及び該モノフィラ
メントとテープヤーンが熱融着したネット状の資材を得
た。
【0040】この物は、モノフィラメント同士の交点の
剥離強度が311gであった。また、モノフィラメント
とテープヤーンの交点の剥離強度が63gであった。こ
の物はテープヤーンを爪でずらしても目ずれがしなかつ
た。また、耐光性はテープヤーンよりモノフィラメント
の方が単時間で劣化したが、耐光性良であった。このネ
ットは、防虫ネット、遮光ネット等の農業用資材として
使用できた。
【0041】比較例1 レギュラーモノフィラメントとポリプロピレンテープヤ
ーンを交織したネット状資材を織製した。モノフィラメ
ントとして融点163℃のポリプロピレンからなる繊度
280デニールのレギュラーモノフィラメントを用い
た。該テープヤーンとして融点165℃のポリプロピレ
ンからなる、幅6mm、厚み19μmのテープヤーンを
用いた。なお前記モノフィラメント及びテープヤーンに
は耐光剤や顔料等が添加されていない物であった。
【0042】経糸として前記モノフィラメントを6本/
25mm、前記テープヤーンを3本/25mm配列し
た。なおモノフィラメントは該テープヤーン1本の両側
を挟み込むように各1本ずつ配列した。緯糸として前記
モノフィラメントを用い、16本/25mmの密度のネ
ット状の平織布を織製した。なお織製後ネットの熱処理
は中止した。該ネットはモノフィラメント同士の交点が
熱融着していない物であった。
【0043】この物は、モノフィラメント同士の交点が
熱融着されていないので剥離強度の測定は中止した。こ
の物はテープヤーンを爪でずらすとテープヤーンとモノ
フィラメントが簡単に目ずれが起きた。また、耐光性は
モノフィラメント及びテープヤーン共に単時間で劣化
し、耐光性不良であった。このネットは、防虫ネット、
遮光ネット等の農業用資材として使用不可能であった。
【0044】比較例2 レギュラーモノフィラメントとポリプロピレンテープヤ
ーンを交織したネット状資材を織製した。モノフィラメ
ントとして融点258℃のポリエチレンテレフタレート
からなる繊度230デニールのレギュラーモノフィラメ
ントを用いた。該テープヤーンとして前記比較例1で用
いた物と同じ物を用いた。なお前記モノフィラメントに
は耐光剤キマソーブ944(チバガイギー社、商品名)
が0.45重量%添加された物で、前記テープヤーンに
は耐光剤や顔料等が添加されていない物であった。
【0045】前記モノフィラメント及び前記テープヤー
ンを用い、前記比較例1に同じ配列のネット状の平織布
を織製した。該布を前記実施例1同様に熱処理した。熱
処理条件は、熱風型加熱機の温度が164℃で、熱ロー
ル型加熱機の温度が29℃であった。該熱処理温度をポ
リプロピレンテープヤーンの融点近傍の高温で処理した
が、モノフィラメント同士の交点が熱融着していない物
であった。また、モノフィラメントとテープヤーンは弱
く熱融着された物であった。
【0046】この物は、モノフィラメント同士の交点が
熱融着していないので剥離強度の測定は中止した。ま
た、モノフィラメントとテープヤーンの交点の剥離強度
は19gであった。この物はテープヤーンを爪でずらす
とテープヤーンとモノフィラメントが簡単に目ずれが起
きた。また、耐光性はモノフィラメント及びテープヤー
ン共に単時間で劣化し、耐光性不良であった。また、熱
処理でポリプロピレンテープヤーンが部分的に溶融しテ
ープヤーンの幅が部分的に細化及び湾曲化等が認められ
た。また、該テープヤーンの熱収縮により、ネットが波
状化及び多数の皺等が発生した物であった。このネット
は、防虫ネット、遮光ネット等の農業用資材として使用
不可能であった。
【0047】実施例4 複合モノフィラメントとポリエチレンテレフタレートテ
ープヤーンを交織したネット状資材を織製した。複合モ
ノフィラメントとして鞘成分が融点136℃のプロピレ
ン・エチレン・ブテン−1三元共重合体で、芯成分が融
点258℃のポリエチレンテレフタレートからなり、鞘
成分と芯成分の複合比が40/60重量%で、繊度が4
30デニールの鞘芯型複合モノフィラメントを用いた。
該テープヤーンとして融点256℃のポリエチレンテレ
フタレートからなる、幅8mm、厚み40μmのテープ
ヤーンを用いた。なお前記複合モノフィラメントには耐
光剤キマソーブ944(チバガイギー社、商品名)を鞘
成分、芯成分共に1.45重量%添加し、更に顔料添加
で青色に着色された物であった。また、該テープヤーン
は前記耐光剤キマソーブ944が0.70重量%添加さ
れ更に顔料添加で、青色に着色された物であった。
【0048】経糸として前記モノフィラメントを6本/
25mm、前記テープヤーンを1本/25mm配列し
た。なお該モノフィラメントは該テープヤーン1本の両
側を挟み込むように各2本ずつ配列した。残りのモノフ
ィラメントは、各テープヤーンの間に前記2本のモノフ
ィラメントと間隔を大にして配列した。緯糸として前記
モノフィラメントを用い、6本/25mmの密度のネッ
ト状の平織布を織製した。該布を熱風型加熱機で温度1
25℃で加熱し、その後直ちに熱圧着ロール型加熱機を
用い温度139℃で処理し、該モノフィラメント同士の
交点が熱融着したネット状の資材を得た。
【0049】この物は、モノフィラメント同士の交点の
剥離強度が139gであった。また、モノフィラメント
とテープヤーンの交点の剥離強度は93gであった。こ
の物はテープヤーンを爪でずらしても目ずれしない物で
あった。また、耐光性はモノフィラメント及びテープヤ
ーン共に良く、耐光性優であった。このネットは、建設
工事用の防護ネット等の資材として使用できた。
【0050】比較例3 複合モノフィラメントとポリエチレンテレフタレートテ
ープヤーンを交織したネット状資材を織製した。複合モ
ノフィラメントとして融点136℃のプロピレン・エチ
レン・ブテン−1三元共重合体で、芯成分が融点165
℃のポリプロピレンからなる繊度230デニールの複合
モノフィラメントを用いた。該テープヤーンとして前記
実施例2に同じ、幅5mm、厚み22μmのポリエチレ
ンテレフタレートテープヤーンを用いた。なお前記モノ
フィラメント及びテープヤーンには耐光剤や顔料等が添
加されていない物であった。
【0051】経糸として前記モノフィラメントを6本/
25mm、前記テープヤーンを3本/25mm配列し
た。なおモノフィラメントは該テープヤーン1本の両側
を挟み込むように各1本ずつ配列した。緯糸として前記
モノフィラメントを用い、14本/25mmの密度のネ
ット状の平織布を織製した。なお織製後ネットの熱処理
は中止した。該ネットはモノフィラメント同士の交点が
熱融着していない物であった。
【0052】この物は、モノフィラメント同士の交点が
熱融着していないので剥離強度の測定は中止した。この
物はテープヤーンを爪でずらすとテープヤーンとモノフ
ィラメントが簡単に目ずれが起きた。また、耐光性はモ
ノフィラメント及びテープヤーン共に単時間で劣化し、
耐光性不良であった。このネットは、防虫ネット、遮光
ネット等の農業用資材として使用不可能であった。
【0053】実施例5 低融点繊維と高融点繊維が混合され且つ捲縮加工された
マルチフィラメントとポリプロピレンテープヤーンを交
織したネット状資材を織製した。該マルチフィラメント
として融点134℃の高密度ポリエチレン繊維15本
と、融点164℃のポリプロピレン15本が混合され且
つ嵩高加工された全繊度300デニールの混合マルチフ
ィラメントを用いた。該テープヤーンとして前記実施例
1に同じ幅6mm、厚み17μmのポリプロピレンテー
プヤーンを用いた。なお前記マルチフィラメントには、
該ポリエチレン繊維及び該ポリプロピレン繊維共耐光剤
キマソーブ944(チバガイギー社、商品名)が0.4
5重量%添加し、更に顔料添加で黒色に着色された物で
あった。また、該テープヤーンは前記耐光剤キマソーブ
944が0.50重量%添加され更に顔料添加で、黒色
に着色された物であった。
【0054】経糸として前記マルチフィラメントを4本
/25mm、前記テープヤーンを1本/25mm配列し
た。なお該マルチフィラメントは該テープヤーン1本の
両側を挟み込むように各1本ずつ配列した。緯糸として
前記マルチフィラメントを用い、5本/25mmの密度
のネット状の平織布を織製した。該布を前記実施例1同
様の熱処理機を用い、熱風型加熱機の温度を140℃と
し、その後直ちに熱ロール型加熱機を冷却装置として用
い温度24℃で処理し、該マルチフィラメント同士の交
点が熱融着したネット状の資材を得た。
【0055】この物は、前記熱処理により、マルチフィ
ラメント自体ポリエチレン繊維の融着されていた。ま
た、ネットのマルチフィラメント同士の交点の剥離強度
が98gであった。また、該マルチフィラメントとテー
プヤーンの交点も融着されていた。該マルチフィラメン
トと該テープヤーンの交点の剥離強度は283gであっ
た。この物はテープヤーンを爪でずらしても目ずれが起
きなかつた。また、耐光性はマルチフィラメントよりテ
ープヤーンの方が単時間で劣化したが、耐光性良であっ
た。このネットは、防虫ネット、遮光ネット等の農業用
資材として使用できた。
【0056】
【発明の効果】本発明のネット状資材は、ポリエチレン
/ポリプロピレン鞘芯型複合モノフィラメント等の熱融
着性繊維と、ポリエチレンテレフタレートテープヤーン
等が交織され、且つ少なくとも前記熱融着性繊維同士の
交点が高剥離強度でもって熱融着されたネット状の物で
ある。従って、テープヤーンの目ずれがせずしかも通風
性に優れた物である。また、熱融着性繊維やテープヤー
ン等が耐光剤の有効量添加された物は、長期間屋外で使
用しても劣化することがないので、繰り返し長期間使用
できる。また、顔料や、難燃剤等が添加された物は紫外
線透過性や、遮光性や、難燃性等がコントロ−ルでき
る。また、経糸や緯糸等の交織密度等をコントロールし
たネットは、遮光性や、通風性等が使用すべきネットの
用途に適合した物となる。本発明のネット状資材は、各
種野菜、花、幼木、等を育成する時の農業用資材として
使用できる。例えば防虫ネット、遮光ネット、防風ネッ
ト、紫外線コントロール用ネット、保温用ネット、防霜
ネット、防ひょうネット等の農業用資材として使用でき
る。また、建築工事用の防護ネット、土木工事用法面等
の保護ネット等各種工事用資材として使用できる。ま
た、本発明のネット状資材は他の資材例えば布、不織
布、フィルム、金属ネット等の他の資材と併用して各種
用途に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 23:00 101:12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 総繊度60〜2500デニールの熱融着
    性繊維と、幅0.5〜30mmのテープヤーンが織製さ
    れ、且つ該織物に係る熱融着性繊維同士の経緯の交点が
    熱融着され、且つ該熱融着に係る熱融着性繊維同士の交
    点の剥離強度を25g以上としてなるネット状の資材。
  2. 【請求項2】 熱融着性繊維が融点差15℃以上の低融
    点熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂からなり、且つ該
    低融点熱可塑性樹脂が少なくとも繊維表面の一部を形成
    する複合モノフィラメントである請求項1に記載のネッ
    ト状の資材。
  3. 【請求項3】 熱融着性繊維が低融点熱可塑性樹脂繊維
    30〜100重量%と高融点繊維70〜0重量%からな
    る繊維である請求項1に記載のネット状の資材。
  4. 【請求項4】 熱融着性繊維が融点差15℃以上の低融
    点熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂からなり、且つ該
    低融点熱可塑性樹脂が少なくとも繊維表面の一部を形成
    する複合繊維である請求項1に記載のネット状の資材。
  5. 【請求項5】 熱融着性繊維及びまたはテープヤーンが
    着色された物である請求項1〜4の何れかに記載のネッ
    ト状の資材。
  6. 【請求項6】 複合モノフィラメントが、高密度ポリエ
    チレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、プロピレンと他のα−オレフィン
    との二〜三元共重合体、ポリエチレンテレフタレート、
    低融点共重合ポリエステル、前記何れかの樹脂の混合物
    から選ばれる樹脂の組合せからなる請求項2に記載のネ
    ット状の資材。
  7. 【請求項7】 熱融着性繊維及びまたはテープヤーンに
    耐光剤が0.01〜5重量%添加され、且つ該熱融着性
    繊維及びまたは該テープヤーンの何れもフェードメータ
    ー耐光時間800時間以上としてなる請求項1〜6の何
    れかに記載のネット状の資材。
  8. 【請求項8】 テープヤーンは熱融着性繊維の低融点熱
    可塑性樹脂の融点より15℃以上高融点の熱可塑性樹脂
    からなる単層のテープヤーンである請求項1〜7の何れ
    かに記載のネット状の資材。
  9. 【請求項9】 テープヤーンは融点差が15℃以上ある
    低融点熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂からなる多層
    のヤーンであり、そのうち少なくとも一層は熱融着性繊
    維の低融点熱可塑性樹脂の融点より15℃以上高融点の
    熱可塑性樹脂からなるテープヤーンである特許請求項1
    〜7に記載のネット状の資材。
JP8225882A 1996-08-08 1996-08-08 ネット状の資材 Withdrawn JPH1044273A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007097480A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Diatex Co Ltd 農業用遮光シート
JP2014531900A (ja) * 2011-09-22 2014-12-04 アクチーボラゲット ルドヴィグ スヴェンションAktiebolaget Ludvig Svensson グリーンハウススクリーン
JPWO2014175308A1 (ja) * 2013-04-26 2017-02-23 株式会社メタコ 遮光に適したモノフィラメントネット

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