JPH1042798A - リコピン含有飼料、並びにリコピン含有の畜肉または 卵 - Google Patents
リコピン含有飼料、並びにリコピン含有の畜肉または 卵Info
- Publication number
- JPH1042798A JPH1042798A JP8223282A JP22328296A JPH1042798A JP H1042798 A JPH1042798 A JP H1042798A JP 8223282 A JP8223282 A JP 8223282A JP 22328296 A JP22328296 A JP 22328296A JP H1042798 A JPH1042798 A JP H1042798A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P60/00—Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
- Y02P60/80—Food processing, e.g. use of renewable energies or variable speed drives in handling, conveying or stacking
- Y02P60/87—Re-use of by-products of food processing for fodder production
Landscapes
- Feed For Specific Animals (AREA)
- Fodder In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コストで安価にリコピン含有飼料およびリ
コピン含有の畜肉、卵を生産することを目的とする。 【解決手段】 先ずリコピン高含有果実、例えばトマト
果実を搾汁し、トマトジュースを製造する際に生じる残
渣を例えばフリーズドライ法により乾燥し、その後粉砕
ミル等を用いて微細化し、先ず微細化物を製造した。こ
の微細化物には生のトマト果実に比べて高いリピコンが
含有され、この微細化物を直接基礎飼料に混ぜ、あるい
は微細化物からリピコン成分を抽出してこれを基礎飼料
に混ぜて家畜用の飼料を製造することができる。さらに
こうして製造される飼料を家畜に与えることにより、製
造される畜肉（豚肉や鶏肉）や卵（鶏卵）においては高
い濃度でリコピンを含有させることが可能となる。
コピン含有の畜肉、卵を生産することを目的とする。 【解決手段】 先ずリコピン高含有果実、例えばトマト
果実を搾汁し、トマトジュースを製造する際に生じる残
渣を例えばフリーズドライ法により乾燥し、その後粉砕
ミル等を用いて微細化し、先ず微細化物を製造した。こ
の微細化物には生のトマト果実に比べて高いリピコンが
含有され、この微細化物を直接基礎飼料に混ぜ、あるい
は微細化物からリピコン成分を抽出してこれを基礎飼料
に混ぜて家畜用の飼料を製造することができる。さらに
こうして製造される飼料を家畜に与えることにより、製
造される畜肉（豚肉や鶏肉）や卵（鶏卵）においては高
い濃度でリコピンを含有させることが可能となる。
Description
【０００１】
【発明に属する技術分野】本発明は抗酸化作用、発癌抑
制作用を有するリコピン含有飼料、並びにリコピン含有
の畜肉または卵に関する。
制作用を有するリコピン含有飼料、並びにリコピン含有
の畜肉または卵に関する。
【０００２】
【従来の技術】最近、様々な疾病予防作用を有するβ−
カロチン、あるいはドコサヘキサエン酸などを食品に含
有させてなる高機能食品が注目されている。β−カロチ
ンは緑黄色野菜に多く含まれ、いわゆる出荷できない規
格外の野菜を家禽類に飼料として与えて飼育することに
より、例えば鶏肉や卵にβ−カロチンを含有させること
ができることが知られている。また、ドコサヘキサエン
酸に関しては、魚類に多く含有することが知られてお
り、同じくこれら魚類を家畜に飼料として与えることに
より、例えば豚肉にドコサヘキサエン酸を含有させるこ
とができることについても知られている。
カロチン、あるいはドコサヘキサエン酸などを食品に含
有させてなる高機能食品が注目されている。β−カロチ
ンは緑黄色野菜に多く含まれ、いわゆる出荷できない規
格外の野菜を家禽類に飼料として与えて飼育することに
より、例えば鶏肉や卵にβ−カロチンを含有させること
ができることが知られている。また、ドコサヘキサエン
酸に関しては、魚類に多く含有することが知られてお
り、同じくこれら魚類を家畜に飼料として与えることに
より、例えば豚肉にドコサヘキサエン酸を含有させるこ
とができることについても知られている。
【０００３】ところで、β−カロチンと同じくカロチノ
イドに属するリコピンについては、プロビタミンＡ活性
を持たない理由からβ−カロチンに較べてあまり注目さ
れてこなかったが、最近になり強い抗酸化作用を有し、
成人病並びに発癌、老化防止に効果があることが判明し
（月刊フードケミカル１９９５年３月号，「機能性が注
目されるカロチノイド−リコピン」参照）、発明者ら
は、このリコピンを卵や肉類に多く含ませる食品の開発
に取り組んだ次第である。
イドに属するリコピンについては、プロビタミンＡ活性
を持たない理由からβ−カロチンに較べてあまり注目さ
れてこなかったが、最近になり強い抗酸化作用を有し、
成人病並びに発癌、老化防止に効果があることが判明し
（月刊フードケミカル１９９５年３月号，「機能性が注
目されるカロチノイド−リコピン」参照）、発明者ら
は、このリコピンを卵や肉類に多く含ませる食品の開発
に取り組んだ次第である。
【０００４】β−カロチンは下記表１に示すように天然
の果実や野菜に多く含まれていることが知られている
が、リコピンに関してはスイカ、トマト、グレープフル
ーツ（ピンク）など、ごく僅かな果実や野菜にしか含有
されていないものとされる。
の果実や野菜に多く含まれていることが知られている
が、リコピンに関してはスイカ、トマト、グレープフル
ーツ（ピンク）など、ごく僅かな果実や野菜にしか含有
されていないものとされる。
【０００５】 n.d.：未測定 −：検出限界下
【０００６】このため発明者らは同じく規格外のスイカ
やトマトあるいはグレープフルーツをニワトリや豚に飼
料として与え、こうした飼料により飼育された鶏卵、鶏
肉並びに豚肉中に含まれるリコピンの含有量の調査を行
ったが、ほとんどの鶏卵や畜肉について、思ったほどの
リコピンが検出できなかった。これは、スイカやトマト
あるいはグレープフルーツが全体に占める水分量の数値
が極めて高く、またニワトリや豚においてはスイカやト
マトを主食とすることができず、僅かな量しか摂取でき
ないことが原因と推定される。
やトマトあるいはグレープフルーツをニワトリや豚に飼
料として与え、こうした飼料により飼育された鶏卵、鶏
肉並びに豚肉中に含まれるリコピンの含有量の調査を行
ったが、ほとんどの鶏卵や畜肉について、思ったほどの
リコピンが検出できなかった。これは、スイカやトマト
あるいはグレープフルーツが全体に占める水分量の数値
が極めて高く、またニワトリや豚においてはスイカやト
マトを主食とすることができず、僅かな量しか摂取でき
ないことが原因と推定される。
【０００７】また、実際に飼料として用いる場合の採算
性は低いものと言わざるを得ない。そこで発明者らは、
トマトジュース、グレープフルーツジュースなどを製造
する際に発生する残渣に着目し、こうしたものを飼料と
して用いることができないか否か調査と研究を行い、し
かもこれら飼料をもとに飼育され、製造される豚肉、鶏
肉や卵においてそのリコピン含有量を高める研究を行っ
た。
性は低いものと言わざるを得ない。そこで発明者らは、
トマトジュース、グレープフルーツジュースなどを製造
する際に発生する残渣に着目し、こうしたものを飼料と
して用いることができないか否か調査と研究を行い、し
かもこれら飼料をもとに飼育され、製造される豚肉、鶏
肉や卵においてそのリコピン含有量を高める研究を行っ
た。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明は低
コストで安価にリコピン含有飼料およびリコピン含有の
畜肉、卵を生産することを目的とするものである。
コストで安価にリコピン含有飼料およびリコピン含有の
畜肉、卵を生産することを目的とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第１はリコピン高含有果実を搾汁して、ジ
ュース分とその残渣分とに分離した該残渣分を乾燥し、
得られる乾燥物を有効成分とするリコピン含有飼料とし
たものである。
め、本発明の第１はリコピン高含有果実を搾汁して、ジ
ュース分とその残渣分とに分離した該残渣分を乾燥し、
得られる乾燥物を有効成分とするリコピン含有飼料とし
たものである。
【００１０】上記目的を達成するため、本発明の第２は
リコピン高含有果実を搾汁し、果汁をしぼった後の残渣
分を乾燥した後、これを微細化し、これを用いてリコピ
ン含有飼料としたものである。
リコピン高含有果実を搾汁し、果汁をしぼった後の残渣
分を乾燥した後、これを微細化し、これを用いてリコピ
ン含有飼料としたものである。
【００１１】また本発明の第３は、リコピン高含有果実
を搾汁し、果汁をしぼった後の残渣分を乾燥した後、こ
れを微細化し、該微細化物を用いて製造するリコピン含
有飼料をさらに用いて家畜類を飼育し、製造されるリコ
ピン含有の畜肉または卵としたものである。
を搾汁し、果汁をしぼった後の残渣分を乾燥した後、こ
れを微細化し、該微細化物を用いて製造するリコピン含
有飼料をさらに用いて家畜類を飼育し、製造されるリコ
ピン含有の畜肉または卵としたものである。
【００１２】
【発明の実施の形態】果汁としてのトマトジュースは、
圧搾搾汁機によりリコピン高含有果実であるトマトの果
実を搾汁して製造され、トマト残渣はトマトジュースを
製造する過程において搾汁後のかす（副産物）として大
量に発生していた。このトマト残渣分は主として果肉の
うちの繊維、種、皮などから構成され、従来この残渣は
何らの価値もないことから廃棄されていた。本発明者ら
はこのトマト残渣をフリーズドライ法により乾燥処理
し、その後これらを粉砕ミル等を用いて微細化し、先
ず、微細化物を製造した。微細化は平均粒径0.1ｍｍ〜5
ｍｍ程度まで行うこととした。一方、トマト残渣を乾燥
処理し、得られる乾燥物についても併せて製造した。
圧搾搾汁機によりリコピン高含有果実であるトマトの果
実を搾汁して製造され、トマト残渣はトマトジュースを
製造する過程において搾汁後のかす（副産物）として大
量に発生していた。このトマト残渣分は主として果肉の
うちの繊維、種、皮などから構成され、従来この残渣は
何らの価値もないことから廃棄されていた。本発明者ら
はこのトマト残渣をフリーズドライ法により乾燥処理
し、その後これらを粉砕ミル等を用いて微細化し、先
ず、微細化物を製造した。微細化は平均粒径0.1ｍｍ〜5
ｍｍ程度まで行うこととした。一方、トマト残渣を乾燥
処理し、得られる乾燥物についても併せて製造した。
【００１３】発明者らには、先ずトマト残渣とトマト残
渣を用いて製造される微細化物並びに乾燥物のそれぞれ
について成分分析を行った結果、次のような結果に至っ
た。先ずトマト残渣１０ｋｇの成分分析の結果、該残渣
に関しても９０％以上が水分であり、該１０ｋｇ中のト
マト残渣のうちリコピン濃度は１５ｍｇ％（１０ｋｇ
中）であることが判明した。これに対し、該１０ｋｇの
トマト残渣をフリーズドライした乾燥物、並びに粉状化
して粉末体を製造したところ、およそ２．２ｋｇの乾燥
物あるいは粉末体となり、これについてのリコピン濃度
を測定した。その結果、リコピン濃度はおよそ５５．９
ｍｇ％（２．２ｋｇ中）であることが判明した。こうし
たリコピン濃度の大幅な向上に至った結果を発明者らが
分析したところ、トマトにおいてリコピンは果汁や果肉
よりも、むしろ種や皮の部分に多く含有し、トマト残渣
をフリーズドライし、これを粉末状とする結果、種や皮
の部分に含まれていたリコピン成分が現出し、その濃度
の改善が図られたことによるものと推定される。すなわ
ち、リコピンはトマト残渣そのものよりも、トマト残渣
を乾燥し、あるいは微細化することにより一層の濃度の
改善が図られることが確認できた。
渣を用いて製造される微細化物並びに乾燥物のそれぞれ
について成分分析を行った結果、次のような結果に至っ
た。先ずトマト残渣１０ｋｇの成分分析の結果、該残渣
に関しても９０％以上が水分であり、該１０ｋｇ中のト
マト残渣のうちリコピン濃度は１５ｍｇ％（１０ｋｇ
中）であることが判明した。これに対し、該１０ｋｇの
トマト残渣をフリーズドライした乾燥物、並びに粉状化
して粉末体を製造したところ、およそ２．２ｋｇの乾燥
物あるいは粉末体となり、これについてのリコピン濃度
を測定した。その結果、リコピン濃度はおよそ５５．９
ｍｇ％（２．２ｋｇ中）であることが判明した。こうし
たリコピン濃度の大幅な向上に至った結果を発明者らが
分析したところ、トマトにおいてリコピンは果汁や果肉
よりも、むしろ種や皮の部分に多く含有し、トマト残渣
をフリーズドライし、これを粉末状とする結果、種や皮
の部分に含まれていたリコピン成分が現出し、その濃度
の改善が図られたことによるものと推定される。すなわ
ち、リコピンはトマト残渣そのものよりも、トマト残渣
を乾燥し、あるいは微細化することにより一層の濃度の
改善が図られることが確認できた。
【００１４】このようにして製造されるトマト残渣を原
料とする乾燥物、あるいは微細化物を他の基礎飼料に直
接混ぜ、発明者らはニワトリ、豚等の家畜に与える実験
を行った。また発明者らは上記方法により製造されたト
マト残渣を原料とする微細化物に有機溶媒（例えば酢酸
メチル、アセトン、アルコール等）を添加してリコピン
抽出物（抽出液）を製造し、該リコピン抽出物を他の基
礎飼料に混ぜてニワトリ、豚等の家畜に与える実験につ
いても行った。なお、有機溶媒を添加して得られるリコ
ピン抽出物については、さらに精製し、リコピン濃度を
高めることとしてもよい。さらにトマト以外のリコピン
高含有果実として現在知られているグレープフルーツ果
実、スイカ果実についても同様の方法により、乾燥、粉
末化することにより、これを原料としてリコピン含有飼
料を製造できることも判明した。
料とする乾燥物、あるいは微細化物を他の基礎飼料に直
接混ぜ、発明者らはニワトリ、豚等の家畜に与える実験
を行った。また発明者らは上記方法により製造されたト
マト残渣を原料とする微細化物に有機溶媒（例えば酢酸
メチル、アセトン、アルコール等）を添加してリコピン
抽出物（抽出液）を製造し、該リコピン抽出物を他の基
礎飼料に混ぜてニワトリ、豚等の家畜に与える実験につ
いても行った。なお、有機溶媒を添加して得られるリコ
ピン抽出物については、さらに精製し、リコピン濃度を
高めることとしてもよい。さらにトマト以外のリコピン
高含有果実として現在知られているグレープフルーツ果
実、スイカ果実についても同様の方法により、乾燥、粉
末化することにより、これを原料としてリコピン含有飼
料を製造できることも判明した。
【００１５】
【実施例１】２２０日齢の鶏（スーパーニック）を試験
動物とし、リコピンフリーの基礎飼料１１０ｇにフリー
ズドライにて乾燥した果皮２ｇ、４ｇ、６ｇ添加したも
のを１日当りの供試量とし３週間連続摂取を行った。３
週間目以降は果皮の供給を中止し、基礎飼料の摂取のみ
を１週間続けた。卵の採取は試験開始後０日目、７日
目、１４日目、２１日目、２８日目に行い、卵黄中に含
まれるリコピン量の変化を追跡した。
動物とし、リコピンフリーの基礎飼料１１０ｇにフリー
ズドライにて乾燥した果皮２ｇ、４ｇ、６ｇ添加したも
のを１日当りの供試量とし３週間連続摂取を行った。３
週間目以降は果皮の供給を中止し、基礎飼料の摂取のみ
を１週間続けた。卵の採取は試験開始後０日目、７日
目、１４日目、２１日目、２８日目に行い、卵黄中に含
まれるリコピン量の変化を追跡した。
【００１６】試験の結果、果皮の摂取開始時点で０（μ
g/g yolk）であった鶏卵中のリコピン濃度が、果皮含有
試量の摂取に伴い上昇することが確認された。また、果
皮の配合量の高い区分の方がより蓄積が高くなる傾向も
併せて確認された。さらに、果皮の摂取中止１週間後の
卵黄中にリコピンが確認されなかったことにより、卵黄
中のリコピンは果皮由来のものである事が確認された
（図１）。なお、果皮の配合による摂取量に目立った変
化は確認されず、試験終了時においてコントロール区分
と果皮摂取区分の鶏の体重に有意差は認めれらなかっ
た。
g/g yolk）であった鶏卵中のリコピン濃度が、果皮含有
試量の摂取に伴い上昇することが確認された。また、果
皮の配合量の高い区分の方がより蓄積が高くなる傾向も
併せて確認された。さらに、果皮の摂取中止１週間後の
卵黄中にリコピンが確認されなかったことにより、卵黄
中のリコピンは果皮由来のものである事が確認された
（図１）。なお、果皮の配合による摂取量に目立った変
化は確認されず、試験終了時においてコントロール区分
と果皮摂取区分の鶏の体重に有意差は認めれらなかっ
た。
【００１７】
【実施例２】５か月齢のＬＷ種小豚を試験動物として、
１日の供試飼料の１０％を粉末化しない状態のトマト残
渣の乾燥果皮に代替し４週間の連続摂取を行った（区分
Ａ）。また、果皮未配合飼料を同期間試供した区分も併
せて設定した（区分Ｂ）。４週間の連続摂取の後、皮下
内層脂肪、胸最長筋中のリコピン含有濃度の測定を行
い、乾燥果皮配合区と未配合区とで比較した。その結
果、区分Ａの小豚については、皮下内層脂肪、胸最長筋
中ともにリコピンの存在が確認されたのに対し、区分Ｂ
の小豚のそれには全く検出されなかった（表２）。
１日の供試飼料の１０％を粉末化しない状態のトマト残
渣の乾燥果皮に代替し４週間の連続摂取を行った（区分
Ａ）。また、果皮未配合飼料を同期間試供した区分も併
せて設定した（区分Ｂ）。４週間の連続摂取の後、皮下
内層脂肪、胸最長筋中のリコピン含有濃度の測定を行
い、乾燥果皮配合区と未配合区とで比較した。その結
果、区分Ａの小豚については、皮下内層脂肪、胸最長筋
中ともにリコピンの存在が確認されたのに対し、区分Ｂ
の小豚のそれには全く検出されなかった（表２）。
【００１８】
【実施例３】水分９０％、リコピン濃度１５ｍｇ％から
なる約１０Ｋｇのトマト残渣をフリーズドライ後、粉末
化し、約２，２Ｋｇの微細化物を生成した。この微細化
物においてリコピン濃度は５５，９ｍｇ％とされる。こ
の微細化物に例えば酢酸メチル、アセトン、アルコール
等の有機溶媒を添加し、該微細化物からリコピン抽出物
を抽出させることとする。リコピン抽出物は蒸留等の手
段を用いてさらにリコピン濃度を向上させることとして
もよい。こうして生成されたリコピン抽出物（例えばオ
イル状）を先ず下記のとおりホモジナイザーにて乳化配
合した。
なる約１０Ｋｇのトマト残渣をフリーズドライ後、粉末
化し、約２，２Ｋｇの微細化物を生成した。この微細化
物においてリコピン濃度は５５，９ｍｇ％とされる。こ
の微細化物に例えば酢酸メチル、アセトン、アルコール
等の有機溶媒を添加し、該微細化物からリコピン抽出物
を抽出させることとする。リコピン抽出物は蒸留等の手
段を用いてさらにリコピン濃度を向上させることとして
もよい。こうして生成されたリコピン抽出物（例えばオ
イル状）を先ず下記のとおりホモジナイザーにて乳化配
合した。
【００１９】さらに上記乳化物にバインダーを添加し、
リコピン濃度５６．０ｍｇを有効成分とする配合飼料を
生成した。この配合飼料を実施例１と同様の方法により
２２０日齢の鶏に２ｇ、４ｇ、６ｇと量を変えて供試さ
せ、同様の方法で採卵された卵黄中のリコピン濃度の変
化を測定した（表３参照）。表３からも明らかなように
上記実施例と同様、供試量の高い程、リコピンの蓄積が
高くなる傾向が確認された。 （単位：μg/g yolk）
リコピン濃度５６．０ｍｇを有効成分とする配合飼料を
生成した。この配合飼料を実施例１と同様の方法により
２２０日齢の鶏に２ｇ、４ｇ、６ｇと量を変えて供試さ
せ、同様の方法で採卵された卵黄中のリコピン濃度の変
化を測定した（表３参照）。表３からも明らかなように
上記実施例と同様、供試量の高い程、リコピンの蓄積が
高くなる傾向が確認された。 （単位：μg/g yolk）
【００２０】
【実施例４】グレープフルーツ（ピンク）の果汁製造の
際に発生した搾汁残渣を凍結乾燥し水分含料を１０％に
低減させ、その後微細化処理を施すことによりリコピン
濃度４５ｍｇ％の乾燥粉末体を得た。この粉末体を実施
例１と同様の方法にて、２２０齢の鶏に対し、１日当た
り６ｇを基礎飼料に配合し、４週間連続摂取を行った。
摂取期間中１週間毎に際卵を行い卵黄中のリコピン濃度
の変化を追跡調査した。その結果、トマト果皮乾燥物の
場合と同様に、摂取に伴う卵黄中のリコピン濃度の増加
が確認され、（表４参照）、また、卵黄の発色も蓄積量
の増加に比例し、鮮やかな黄色となった。
際に発生した搾汁残渣を凍結乾燥し水分含料を１０％に
低減させ、その後微細化処理を施すことによりリコピン
濃度４５ｍｇ％の乾燥粉末体を得た。この粉末体を実施
例１と同様の方法にて、２２０齢の鶏に対し、１日当た
り６ｇを基礎飼料に配合し、４週間連続摂取を行った。
摂取期間中１週間毎に際卵を行い卵黄中のリコピン濃度
の変化を追跡調査した。その結果、トマト果皮乾燥物の
場合と同様に、摂取に伴う卵黄中のリコピン濃度の増加
が確認され、（表４参照）、また、卵黄の発色も蓄積量
の増加に比例し、鮮やかな黄色となった。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、安価な
材料からなるトマト残渣、その他のリコピン高含有果実
の残渣を用い、低コストで安価にリコピン含有飼料およ
びリコピン含有の畜肉、卵を生産することができるとい
う効果がある。
材料からなるトマト残渣、その他のリコピン高含有果実
の残渣を用い、低コストで安価にリコピン含有飼料およ
びリコピン含有の畜肉、卵を生産することができるとい
う効果がある。
【図１】リコピン含有飼料を摂取して飼育された鶏から
得られる鶏卵中のリコピンの濃度変化を示すグラフであ
る。
得られる鶏卵中のリコピンの濃度変化を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 秀樹 栃木県那須郡西那須野町大字西富山17番地 カゴメ株式会社総合研究所内 (72)発明者 村岡 明高 栃木県那須郡西那須野町大字西富山17番地 カゴメ株式会社総合研究所内 (72)発明者 佐野 譲二 神奈川県横浜市港北区大豆戸町126 株式 会社佐野食品科学研究所内
Claims (8)
- 【請求項１】 リコピン高含有果実を搾汁して、ジュー
ス分とその残渣分とに分離した該残渣分を乾燥し、得ら
れる乾燥物を有効成分とするリコピン含有飼料。 - 【請求項２】 リコピン高含有果実を搾汁して、ジュー
ス分とその残渣分とに分離した該残渣分を乾燥し、この
乾燥物を微細化し、得られる微細化物を有効成分とする
リコピン含有飼料。 - 【請求項３】 リコピン高含有果実が、トマト果実、グ
レープフルーツ果実、スイカ果実のいずれかである請求
項１または２記載のリコピン含有飼料。 - 【請求項４】 搾汁を圧搾搾汁機によって行う請求項１
ないし３に記載のリコピン含有飼料。 - 【請求項５】 乾燥物を平均粒径0.1ｍｍ〜5.0ｍｍに微
細化する請求項４記載のリコピン含有飼料。 - 【請求項６】 乾燥をフリーズドライによる方法によっ
て行う請求項１ないし５に記載のリコピン含有飼料。 - 【請求項７】 リコピン高含有果実を搾汁して、ジュー
ス分とその残渣分とに分離した該残渣分を乾燥し、この
乾燥物を微細化し、得られる微細化物に有機溶媒を添加
して得られるリコピン抽出物を有効成分とするリコピン
含有飼料。 - 【請求項８】 請求項１ないし７に記載の飼料を用いて
家畜類を飼育し、製造されるリコピン含有の畜肉または
卵。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8223282A JPH1042798A (ja) | 1996-08-07 | 1996-08-07 | リコピン含有飼料、並びにリコピン含有の畜肉または 卵 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8223282A JPH1042798A (ja) | 1996-08-07 | 1996-08-07 | リコピン含有飼料、並びにリコピン含有の畜肉または 卵 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1042798A true JPH1042798A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16795693
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8223282A Pending JPH1042798A (ja) | 1996-08-07 | 1996-08-07 | リコピン含有飼料、並びにリコピン含有の畜肉または 卵 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1042798A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006112906A1 (en) * | 2005-04-13 | 2006-10-26 | California Polytechnic State University Foundation | Lycopene incorporation into egg yolks |
| JP2009501527A (ja) * | 2005-07-14 | 2009-01-22 | ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド | 動物の生命を延長するための方法 |
| CN102028113A (zh) * | 2010-10-18 | 2011-04-27 | 新疆维吾尔自治区畜牧科学院饲料研究所 | 生产一种功能性牛肉的肉牛日粮配制技术 |
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1996
- 1996-08-07 JP JP8223282A patent/JPH1042798A/ja active Pending
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