JPH1038791A - 路面構成物の摩擦係数測定装置 - Google Patents

路面構成物の摩擦係数測定装置

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JPH1038791A
JPH1038791A JP8198056A JP19805696A JPH1038791A JP H1038791 A JPH1038791 A JP H1038791A JP 8198056 A JP8198056 A JP 8198056A JP 19805696 A JP19805696 A JP 19805696A JP H1038791 A JPH1038791 A JP H1038791A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地下構造物用蓋の蓋本体等の路面構成物の表
面の静摩擦係数及び動摩擦係数を高い精度で検出できる
摩擦係数の測定装置を提供すること。 【解決手段】 地下構造物用蓋の蓋本体等の路面構成物
等の被測定体を保持するテーブルと、このテーブルの上
方に配置され被測定体の表面に突き当てる押圧体と、こ
の押圧体を被測定体の表面に対して垂直方向に加圧する
垂直加圧部と、押圧体を垂直加圧部による加圧方向と直
交する方向に加圧する水平加圧部と、垂直加圧部及び水
平加圧部による押圧体への負荷荷重をそれぞれ検出する
負荷荷重検出手段とを備え、テーブルと押圧体とを垂直
軸線回りで相対的に回転操作可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば様々な仕
様の地下構造物用蓋等の路面構成物の表面に対するタイ
ヤ等の静摩擦係数及び動摩擦係数を測定するための摩擦
係数測定装置に関する。
【0002】なお、本願明細書において路面構成物とし
て例示する「地下構造物用蓋」とは、下水道における地
下埋設物,地下構造施設等と地上とを通じる開口部を閉
塞するマンホール蓋,大型鉄蓋,汚水桝蓋、電力・通信
における地下施設機器や地下ケーブル等を保護する開閉
可能な共同溝用鉄蓋,送電用鉄蓋,配電用鉄蓋、上水道
やガス配管における路面下の埋設導管およびその付属機
器と地上とを結ぶ開閉扉としての機能を有する消火栓
蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,空気弁蓋,ガス配管用蓋,量
水器蓋等を総称する。
【0003】
【従来の技術】マンホールやその他の地下構造物用の蓋
は路面構成物として道路に設置され、その表面を各種車
輌のタイヤが通過すると共に、歩行者の歩行面ともな
る。そして、蓋本体は鋳鉄等によって製造されるため、
特に雨天のとき等では表面が滑りやすくなり、タイヤの
スリップ等の原因となることが多い。このため、蓋本体
表面に凹凸を設けることによってスリップ防止を図るこ
とが一般的であるが、このような凹凸の設計に際して
は、蓋本体の表面には車輌が全方向から進入してくるこ
とをまず考慮して、凹凸の比率や凸部の間隔等を設計者
のいわば感覚的な発想から設定した模様を施している。
【0004】このような設計者の感覚的な発想による設
計に頼っているのは、地下構造物用蓋の表面がスリップ
防止に有効な摩擦係数を有しているか否かを測定するた
めの装置については、現在のところ開発されていないこ
とが一つの理由である。したがって、蓋本体の表面凹凸
については、蓋本体のそれぞれの大きさや設置条件等に
も全て対応した最適設計を未だ適用し得ていないのが実
情である。
【0005】一方、たとえば特公平3−46780号公
報には、靴底材と床材との間の滑り抵抗を測定するため
の装置が記載されている。この測定装置は、靴底材及び
床材の材質や形状及び測定条件(引張り速度,移動速
度,荷重の大きさ,接地圧,初期接地時間など)を様々
に変更できるようにしたものである。そして、その測定
のための機構は、靴に対して垂直方向に加圧する靴支持
軸と、水平方向に移動可能な可動床とこの可動床を移動
させるための駆動装置を備えたものであり、垂直荷重及
び水平荷重をそれぞれ測定することによって、床材と靴
底材との間の滑り抵抗を測定するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、可動床を
水平方向に移動させながら垂直荷重と水平荷重を検出す
ることによって滑り抵抗を測定する方法によってタイヤ
と地下構造物用蓋の表面との間の摩擦係数を測定すると
した場合、地下構造物用蓋はその平面形状や表面の凹凸
模様が多様に変わるほか、通過する車輌の進入方向が車
輌毎に異なるため、床材と靴底材との間の滑り抵抗の測
定とは条件が相違する。そのため、実際の状況を再現し
たような摩擦係数の測定ができないのが実情である。
【0007】また、先の公報における可動床は水平方向
に直線的に移動するだけであり、試験のためにセットさ
れた靴底材に対してはその前後方向のみの滑り抵抗が得
られるだけであり、左右方向や斜め方向についてのその
滑り抵抗を知ることはできない。
【0008】本発明において解決すべき課題は、路面構
成物たとえば地下構造物用蓋等の蓋本体の表面の静摩擦
係数及び動摩擦係数を高い精度で検出できる摩擦係数の
測定装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の路面構成物の摩
擦係数測定装置は、路面構成物等の被測定体を保持する
テーブルと、このテーブルの上方に配置され被測定体の
表面に突き当てる押圧体と、この押圧体を被測定体の表
面に対して垂直方向に加圧する垂直加圧部と、押圧体を
この垂直加圧部による加圧方向と直交する方向に加圧す
る水平加圧部と、垂直加圧部及び水平加圧部による押圧
体への負荷荷重をそれぞれ検出する負荷荷重検出手段を
備え、テーブルと押圧体とを垂直軸線回りで相対的に回
転操作可能としてなることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】垂直加圧部によって押圧体を被測
定体に突き当てるとき、被測定体から押圧体への反作用
力が負荷荷重検出手段によって検出され、更に水平加圧
部による押圧体への負荷荷重もその検出手段によって検
出されるので、押圧体が動き始める時点での垂直荷重を
水平荷重で除したものが静摩擦係数として測定され、動
き始めた後に検出される垂直及び水平荷重によって動摩
擦係数が測定される。そして、テーブルと押圧体とを垂
直軸線回りで相対的に回動操作可能とするとき、たとえ
ばテーブルを回転式のものとすることであらゆる方向か
らの摩擦係数を測定できる。
【0011】更に、テーブルと押圧体とを、ほぼ水平面
内で相対的に二次元の移動操作可能とした構成とするこ
ともでき、たとえばテーブルを支持する部材を上下に重
ね合わせた2枚のスライダとし、これらのスライダが互
いに直交する方向に進退動作するような機構とすること
で、押圧体に対してテーブルの位置を任意に設定するこ
とが可能となる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の測定装置を示す正面図、図2
は右側面図、図3は平面図である。
【0013】図において、設置面に水平のレベルとして
固定した四角形の枠状のベース1の左右両端部を除いて
下部フレーム2を固定すると共に、この下部フレーム2
の上面のほぼ中央に上部フレーム3を連結している。ベ
ース1の左右両端にはそれぞれガイドレール1aを設
け、このガイドレール1aに摺動可能に連接する摺動ブ
ロック4aを備えた第1スライダ4を図2において左右
方向に移動可能に設ける。そして、第1スライダ4の上
面には、図2に示すように、左右両端に位置してベース
1のガイドレール1aと直交する向きにガイドレール4
bを備え、更に第1スライダ4の上にはガイドレール4
bに連接する摺動ブロック5aを下面に備えた第2スラ
イダ5を図1において左右方向に移動可能に設ける。
【0014】なお、第1スライダ4の移動量を目視で確
認するために、図2に示すようにベース1の側面には目
盛りを刻んだスケール1bを設ける。また、第2スライ
ダ5の移動量を確認するため、図1に示すように第1ス
ライダ4の前面にも同様にスケール4dを設ける。
【0015】図4及び図5はそれぞれ第1スライダ4及
び第2スライダ5の駆動機構を示す切欠図である。
【0016】図4において、ベース1の設置面には3個
のブロック6a,6b,6cが固定され、ブロック6a
には第1駆動モータ7を取り付けている。この第1駆動
モータ7の出力軸にはブロック6b,6cにそれぞれ設
けた軸受6dによって支持されたスクリュー軸7aを連
接し、このスクリュー軸7aを第1スライダ4の下面に
設けたナットブロック4cを貫通させてネジ歯車機構と
して連接している。
【0017】また、第2スライダ5も図5に示すように
第1スライダ4に固定した第2駆動モータ8の出力軸に
連接したスクリュー軸8aにナットブロック5cを介し
てネジ歯車機構によって連接されたものである。
【0018】これらの第1及び第2駆動モータ7,8を
備えることによって、それぞれのスクリュー軸7a,8
aの正逆回転により、第1スライダ4は図4において左
右方向に及び第2スライダ5は図5において左右方向に
移動する。そして、これらの第1及び第2スライダ4,
5の移動方向は互いに直交しているので、それぞれの移
動の合成によって第2スライダ5はベース1の範囲の中
で二次元的に位置を変更することができる。
【0019】図1及び図2に戻って、第2スライダ5の
上側にマンホールの蓋本体50を保持しその中心周りに
回転させるための回転テーブル9を設ける。図6にこの
回転テーブル9と第2スライダ5との連接構造を示す要
部の縦断面図、図7にその切欠平面図をそれぞれ示す。
【0020】回転テーブル9は、第2スライダ5に固定
した回転駆動モータ10の出力軸に連接されその中心周
りに回転駆動可能とし、上面には外周にテーパ面を有す
る蓋本体50の全周を嵌合支持する保持ブロック9aと
その上面の4個所にはボルト9bを介して連結され蓋本
体50の上面に係合する係合ブロック9cとから構成さ
れたクランパを備えている。また、回転テーブル9の周
囲には水を受けるためのトレー9dを一体に設けると共
に、このトレー9dの下方には環状のシュー9eを取り
付けている。シュー9eは第2スライダ5に固定した油
圧ブレーキ9fに差し込まれ、この油圧ブレーキ9fを
作動してシュー9eを狭圧することによって回転テーブ
ル9の回転を停止させることができる。なお、トレー9
dの周面には目盛り9d−1を設けておき、第2スライ
ダ5から上方に突出させた針(図示せず)によって回転
テーブル9の回転量を目視で確認できるようにする。
【0021】更に、図1から図3に示すように、上部フ
レーム3には水平方向に移動可能なシフトフレーム11
を設けると共に、このシフトフレーム11に昇降ブロッ
ク12を連接する。
【0022】シフトフレーム11は、下部,上部フレー
ム2,3のそれぞれの上端に設けたガイドレール2a,
3aを摺動するスライダ11a,11bを備え、図2に
示すように下部フレーム2の上端に設けたシフトシリン
ダ13に連接されたものである。そして、このシフトシ
リンダ13のロッドとの間には水平方向への加圧力を測
定するためのロードセル13aを組み込む。
【0023】一方、昇降ブロック12は、シフトフレー
ム11の前面に設けたガイドレール11cを摺動する摺
動ブロック12aを備え、シフトフレーム11の前面上
部に設けた昇降シリンダ14に連接して垂直方向に移動
可能としたものである。そして、垂直荷重を検出するた
めのロードセル14aを昇降シリンダ14のロッドとの
間に組み込むと共に、押圧体としてセットしたタイヤT
を保持するための一対のクランプアーム12bをボルト
12cによって着脱自在に取り付ける。これらのクラン
プアーム12bは、図2に示すように、下端部の2ヵ所
に切欠12b−1を設けたものであり、上側の切欠12
b−1をタイヤTの中心ボスに合わせてボルトを差し通
し、下側の切欠12b−1もホイールに開けた孔に整合
させてボルトを差し込み、これらのボルトにナットを螺
合することによってタイヤTを2点で拘束支持する。
【0024】また、タイヤTの摩擦係数の測定に際して
蓋本体50の表面に水を浴びせることによって雨の日を
想定できるよう、図5に示すように昇降ブロック12に
は一対のノズル15を設ける。これらのノズル15は外
部からの給水源に接続されたもので、上部フレーム3の
側面に設けた流量計15aにより常に一定の給水が行わ
れるように流量を制御可能としたものである。そして、
各モータ7,8,10及びシリンダ13,14を操作す
るための操作盤16を流量計15aの下に設ける。
【0025】以上の構成において、図1から図5に示す
ように、昇降ブロック12のクランプアーム12bの間
にタイヤTを差し込んで切欠12b−1に差し込んだボ
ルトによってこのタイヤTを固定する。一方、雨で濡れ
た状況を再現するため、ノズル15からは一定量の水を
蓋本体60の表面に浴びせかける。なお、乾いたままの
状態で摩擦係数を測定する場合には、ノズル15から水
を噴出せずに測定するものとする。
【0026】タイヤTは回転テーブル9に同軸上に保持
された蓋本体50の上面に載るように昇降シリンダ14
によって昇降ブロック12の高さを調整する。そして、
昇降シリンダ14を下に付勢してタイヤTを蓋本体50
に向けて加圧し、このときの加圧力による負荷をロード
セル14aによって測定する。次いで、シフトシリンダ
13によってシフトフレーム11を図2において左また
は右側に付勢していき、そのときの負荷の変化をロード
セル13aによって測定する。
【0027】このような測定において、タイヤTに対す
る蓋本体50の表面の摩擦係数は、ロードセル13aに
よって検出される水平方向荷重をロードセル14aによ
って検出される垂直方向荷重で除した値である。したが
って、昇降シリンダ14による加圧力及びシフトシリン
ダ13による水平方向へのスラストを変化させながら試
験し、タイヤTが蓋本体50との間の摩擦に打ち勝って
シフトシリンダ13によるスラスト方向へ移動を開始し
た時点での検出荷重によって最も大きな摩擦係数となる
静摩擦係数を測定することができる。そして、動き始め
た後にもロードセル13a,14aによって検出される
値によって、タイヤTと蓋本体50との間の動摩擦係数
が測定される。
【0028】ここで、タイヤTは昇降ブロック12に保
持されて垂直方向に位置を変えるだけで、水平方向への
変位はない。これに対し、回転テーブル9は第1スライ
ダ4及び第2スライダ5によって支持されているので、
これらの第1,第2スライダ4,5の動きの合成によっ
て蓋本体50はタイヤTに対する位置を様々に変えるこ
とができる。すなわち、図1及び図2に示す状態では、
タイヤTの回転軸が蓋本体50の中心に当接するように
セットされているが、第1,第2スライダ4,5の移動
によって、図3に示す一点鎖線の位置に回転テーブル9
を位置させることができ、蓋本体50の任意の位置にタ
イヤTを突き当てることができる。したがって、蓋本体
50の表面に施した凹凸模様が全体に一様でないような
場合では、模様の形状によって摩擦係数が変化すること
があるので、このような蓋本体50であればタイヤTを
当てる位置を各所に設定することで、それぞれの摩擦係
数を確実に測定することができる。
【0029】更に、回転テーブル9を回転駆動モータ1
0によって一定角度回転させて試験すると、一定方向の
摩擦係数だけではなくどの方向からの摩擦係数も測定す
ることができるため、どのような場所にどの向きに設置
されるか予想できない蓋本体50の表面に施す凹凸模様
を設定するのに有効である。
【0030】また、ベース1及び下部フレーム2にそれ
ぞれ設けたスケール1b,4dによって、第1,第2ス
ライダ4,5の位置を計測することができるので、回転
テーブル9の移動位置を特定して何回も試験をすること
ができる。また、回転テーブル9もその回転位置を目盛
り9d−1によって知ることができるので、同様に蓋本
体50の特定位置に対して繰り返して試験することがで
きる。このため、各部位での摩擦係数を複数回の試験で
測定してその平均値を測定結果とすれば、より精度の高
い測定値を得ることができる。
【0031】なお、以上の実施例では蓋本体50を保持
する回転テーブル9の回転を利用するようにしている
が、この回転テーブル9に代えて静止したテーブルとし
ておき、タイヤTを保持する側の昇降ブロック14をテ
ーブル面と直交する軸線回りで回転させる機構としても
よい。
【0032】図8は回転テーブルの別の例を示す平面
図、図9はその縦断面図である。
【0033】この例は、蓋本体50の外形状及び外径仕
様が変わってもクランプできるようにしたものであり、
回転テーブル17は基台17aとトレー17bを備える
と共に、蓋本体を固定するためのクランパ18を設けた
ものである。基台17aには中心付近から半径方向に4
個のスリット17cを切開し、このスリット17cの長
さに相当してクランパ18の位置を変更可能としてい
る。
【0034】クランパ18は図10に詳細に示すよう
に、基台17aのスリット17cに差し込まれる全ネジ
のスクリューロッド18aの下端にベースプレート18
bを設け、スクリューロッド18aに固定座18c及び
拘束座18dをそれぞれ螺合したものである。そして、
固定座18cの左右両端には固定ボルト18c−1をね
じ込むと共に、拘束座18dにも拘束ボルト18d−1
を備える。
【0035】クランパ18は、図8及び図9に示すよう
に、スクリューロッド18aをスリット17cに差し込
んでベースプレート18bを基台17cの底面に突き当
てると共に、固定座18cを回転させて固定ボルト18
c−1を基台17aに当接させ、固定ボルト18c−1
を回転させて締め上げることにより、ベースプレート1
8bと固定ボルト18c−1との狭圧によってクランパ
18を基台17aに固定することができる。
【0036】このようなクランパ18の基台17aへの
固定では、スリット17cを基台17aの半径方向に切
開しているので、クランパ18の位置を任意に変更する
ことができる。したがって、4ヵ所に配置するクランパ
18を蓋本体50の外径に合わせたものとすれば、スリ
ット17cの切開長さにほぼ相当する外径差のある丸型
及び角型の蓋本体のいずれであっても回転テーブル17
にセットすることが可能となる。
【0037】また、蓋本体50の固定は、拘束座18d
をスクリューロッド18a周りに回転させて拘束ボルト
18d−1を回して蓋本体50の上面を狭圧することに
よってこれを固定することができる。
【0038】更に、図11は角型の蓋本体について測定
する場合の他の保持構造を示す例である。
【0039】この例では、先に説明した蓋本体50と同
様の形状の保持治具51を予め準備しておき、この保持
治具51に測定しようとする蓋本体がきっちりと嵌まり
込む凹部51aを設けたものである。このような保持治
具51を利用することで、凹部51aに蓋本体をセット
してタイヤTの押圧による摩擦係数の測定を行うことが
できる。
【0040】ここで、測定する蓋本体が小さい円形の場
合でもこの形状に合わせた凹部を保持治具51に形成し
たものを用意すればよく、蓋本体が凹部の中で回ってし
まわないように突起等の回り止めを形成しておけば、水
平方向に加圧しても蓋本体は回転しないため、摩擦係数
を確実に測定することができる。
【0041】また、動摩擦係数を測定する他の手段とし
て、中心をクランプアームに軸支して回転可能としたタ
イヤを蓋本体にその中心を外して当接させた状態で、回
転テーブルを回転駆動モータで回転させると、タイヤが
蓋本体に対してカーブを描く状態になるため、この状態
で蓋本体を半径方向に加圧すればカーブでの摩擦係数を
測定することができる。更に、本発明における水平加圧
部および垂直加圧部としては、サーボシリンダ,油圧シ
リンダ,エアシリンダ等を使用することができる。
【0042】なお、実施例では被測定体としては地下構
造物用の蓋を例示したが、これに代わる被測定体として
凹部に樹脂を充填した蓋本体、歩道部の装飾タイルや車
道部の舗装材等の路面構成物についても摩擦係数を測定
することができるまた、押圧体としてはタイヤに代えて
靴としてもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明では、路面構成物等の被測定体の
表面に押圧体を当てることによってこれが受ける垂直荷
重及び水平荷重を検出して静摩擦係数及び動摩擦係数を
測定することができるので、被測定体の表面の模様や凹
凸を最適化してスリップ防止効果の高い路面構成物を提
供することができる。
【0044】また、テーブルと押圧体とを水平面内で相
対的に二次元の移動を可能とすることにより、被測定体
と押圧体との当接位置を任意に設定することができる。
【0045】更に、テーブルと押圧体とを垂直軸線回り
で相対的に回転可能とした構成を加えると、被測定体に
対して押圧体を無指向性の動きとすることができ、たと
えば路面に設置される地下構造物用の蓋本体を測定対象
とするときには、蓋本体に対してさまざまな方向から進
入するタイヤを想定した測定が可能となり、より精度高
く摩擦係数を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の摩擦係数の測定装置を示す一部切欠
正面図である。
【図2】 図1の一部切欠右側面図である。
【図3】 図1の平面図である。
【図4】 第1スライダの駆動機構を示すための切欠側
面図である。
【図5】 第2スライダの駆動機構を示すための切欠正
面図である。
【図6】 回転テーブルの詳細を示す要部の縦断面図で
ある。
【図7】 回転テーブルの切欠平面図である。
【図8】 回転テーブルの別の例を示す平面図である。
【図9】 図8の回転テーブルの縦断面図である。
【図10】 図8の回転テーブルに備えるクランパの詳
細図である。
【図11】 角型の蓋本体を測定するのに用いる保持治
具であって、同図の(a)はその平面図、同図の(b)
は縦断面図である。
【符号の説明】
1 :ベース 2 :下部フレーム 3 :上部フレーム 4 :第1スライダ 5 :第2スライダ 7 :第1駆動モータ 8 :第2駆動モータ 9 :回転テーブル(テーブル) 10 :回転駆動モータ 11 :シフトフレーム 12 :昇降ブロック 13 :シフトシリンダ(水平加圧部) 13a:ロードセル(負荷荷重検出手段) 14 :昇降シリンダ(垂直加圧部) 14a:ロードセル(負荷荷重検出手段) 15 :ノズル 16 :操作盤 17 :回転テーブル(テーブル) 18 :クランパ 50 :蓋本体(被測定体) 51 :保持治具 51a:凹部 52 :蓋本体(被測定体) T :タイヤ(押圧体)
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 路面構成物の摩擦係数測定装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば様々な仕
様の地下構造物用蓋等の路面構成物の表面に対するタイ
ヤ等の静摩擦係数及び動摩擦係数を測定するための摩擦
係数測定装置に関する。
【0002】なお、本願明細書において路面構成物とし
て例示する「地下構造物用蓋」とは、下水道における地
下埋設物,地下構造施設等と地上とを通じる開口部を閉
塞するマンホール蓋,大型鉄蓋,汚水桝蓋、電力・通信
における地下施設機器や地下ケーブル等を保護する開閉
可能な共同溝用鉄蓋,送電用鉄蓋,配電用鉄蓋、上水道
やガス配管における路面下の埋設導管およびその付属機
器と地上とを結ぶ開閉扉としての機能を有する消火栓
蓋,制水弁蓋,仕切弁蓋,空気弁蓋,ガス配管用蓋,量
水器蓋等を総称する。
【0003】
【従来の技術】マンホールやその他の地下構造物用の蓋
本体は路面構成物として道路に設置され、その表面を各
種車輌のタイヤが通過すると共に、歩行者の歩行面とも
なる。そして、蓋本体は鋳鉄等によって製造されるた
め、特に雨天のとき等では表面が滑りやすくなり、タイ
ヤのスリップ等の原因となることが多い。このため、蓋
本体表面に凹凸を設けることによってスリップ防止を図
ることが一般的であるが、このような凹凸の設計に際し
ては、蓋本体の表面には車輌が全方向から進入してくる
ことをまず考慮して、凹凸の比率や凸部の間隔等を設計
者のいわば感覚的な発想から設定した模様を施してい
る。
【0004】このような設計者の感覚的な発想による設
計に頼っているのは、地下構造物用蓋の表面がスリップ
防止に有効な摩擦係数を有しているか否かを測定するた
めの装置については、現在のところ開発されていないこ
とがーつの理由である。したがって、蓋本体の表面凹凸
については、蓋本体のそれぞれの大きさや設置条件等に
も全て対応した最適設計を未だ適用し得ていないのが実
情である。
【0005】一方、たとえば特公平3−46780号公
報には、靴底材と床材との間の滑り抵抗を測定するため
の装置が記載されている。この測定装置は、靴底材及び
床材の材質や形状及び測定条件(引張り速度,移動速
度,荷重の大きさ,接地圧,初期接地時間など)を様々
に変更できるようにしたものである。そして、その測定
のための機構は、靴に対して垂直方向に加圧する靴支持
軸と、水平方向に移動可能な可動床とこの可動床を移動
させるための駆動装置を備えたものであり、垂直荷重及
び水平荷重をそれぞれ測定することによって、床材と靴
底材との間の滑り抵抗を測定するようにしている
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、可動床を
水平方向に移動させながら垂直荷重と水平荷重を検出す
ることによって滑り抵抗を測定する方法によってタイヤ
と地下構造物用蓋の表面との間の摩擦係数を測定すると
した場合、地下構造物用蓋はその平面形状や表面の凹凸
模様が多様に変わるほか、通過する車輌の進入方向が車
輌毎に異なるため、床材と靴底材との間の滑り抵抗の測
定とは条件が相違する。そのため、実際の状況を再現し
たような摩擦係数の測定ができないのが実情である。
【0007】また、先の公報における可動床は水平方向
に直線的に移動するだけであり、試験のためにセットさ
れた靴底材に対してはその前後方向のみの滑り抵抗が得
られるだけであり、左右方向や斜め方向についてのその
滑り抵抗を知ることはできない。
【0008】本発明において解決すべき課題は、路面構
成物たとえば地下構造物用蓋等の蓋本体の表面の静摩擦
係数及び動摩擦係数を高い精度で検出できる摩擦係数の
測定装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の路面構成物の摩
擦係数測定装置は、路面構成物等の被測定体を保持する
テーブルと、このテーブルの上方に配置され被測定体の
表面に突き当てる押圧体と、この押圧体を被測定体の表
面に対して垂直方向に加圧する垂直加圧部と、押圧休を
この垂直加圧部による加圧方向と直交する方向に加圧す
る水平加圧部と、垂直加圧部及び水平加圧部による押圧
体への負荷荷重をそれぞれ検出する負荷荷重検出手段を
備え、テーブルと押圧体とを垂直軸線回りで相対的に回
転操作可能としてなることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】垂直加圧部によって押圧体を被測
定体に突き当てるとき、被測定体から押圧体への反作用
力が負荷荷重検出手段によって検出され、更に水平加圧
部による押圧体への負荷荷重もその検出手段によって検
出されるので、押圧体が動き始める時点での垂直荷重を
水平荷重で除したものが静摩擦係数として測定され、動
き始めた後に検出される垂直及び水平荷重によって動摩
擦係数が測定される。そして、テーブルと押圧体とを垂
直軸線回りで相対的に回動操作可能とするとき、たとえ
ばテーブルを回転式のものとすることであらゆる方向か
らの摩擦係数を測定できる。
【0011】更に、テーブルと押圧体とを、ほぼ水平面
内で相対的に二次元の移動操作可能とした構成とするこ
ともでき、たとえばテーブルを支持する部材を上下に重
ね合わせた2枚のスライダとし、これらのスライダが互
いに直交する方向に進退動作するような機構とすること
で、押圧体に対してテーブルの位置を任意に設定するこ
とが可能となる。
【0012】また、被測定体の外形状および外径に応じ
て変位可能なクランパをテーブルに設けたことにより、
各種の被測定体をテーブル上に固定して摩擦係数を測定
することができる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の測定装置を示す正面図、図2
は右側面図、図3は平面図である。
【0014】図において、設置面に水平のレベルとして
固定した四角形の枠状のベースlの左右両端部を除いて
下部フレーム2を固定すると共に、この下部フレーム2
の上面のほぼ中央に上部フレーム3を連結している。ベ
ース1の左右両端にはそれぞれガイドレールlaを設
け、このガイドレールlaに摺動可能に連接する摺動ブ
ロック4aを備えた第1スライダ4を図2において左右
方向に移動可能に設ける。そして、第lスライダ4の上
面には、図2に示すように、左右両端に位置してべース
1のガイドレールlaと直交する向きにガイドレール4
bを備え、更に第lスライダ4の上にはガイドレール4
bに連接する摺動ブロック5aを下面に備えた第2スラ
イダ5を図1において左右方向に移動可能に設ける。
【0015】なお、第1スライダ4の移動量を目視で確
認するために、図2に示すようにべース1の側面には目
盛りを刻んだスケールlbを設ける。また、第2スライ
ダ5の移動量を確認するため、図1に示すように第lス
ライダ4の前面にも同様にスケール4dを設ける。
【0016】図4及び図5はそれぞれ第1スライダ4及
び第2スライダ5の駆動機構を示す切欠図である。
【0017】図4において、ベースlの設置面には3個
のブロック6a,6b,6cが固定され、ブロック6a
には第l駆動モータ7を取り付けている。この第1駆動
モータ7の出力軸にはブロック6b,6cにそれぞれ設
けた軸受6dによって支持されたスクリュー軸7aを連
接し、このスクリュー軸7aを第lスライダ4の下面に
設けたナットブロック4cを貫通させてネジ歯車機構と
して連接している。
【0018】また、第2スライダ5も図5に示すように
第1スライダ4に固定した第2駆動モータ8の出力軸に
連接したスクリュー軸8aにナットブロック5cを介し
てネジ歯車機構によって連接されたものである。
【0019】これらの第l及び第2駆動モータ7,8を
備えることによって、それぞれのスクリュー軸7a,8
aの正逆回転により、第lスライダ4は図4において左
右方向に及び第2スライダ5は図5において左右方向に
移動する。そして、これらの第l及び第2スライダ4,
5の移動方向は互いに直交しているので、それぞれの移
動の合成によって第2スライダ5はベースlの範囲の中
で二次元的に位置を変更することができる。
【0020】図1及び図2に戻って、第2スライダ5の
上側にマンホールの蓋本体50を保持しその中心周りに
回転させるための回転テーブル9を設ける。図6にこの
回転テーブル9と第2スライダ5との連接構造を示す要
部の縦断面図、図7にその切欠平面図をそれぞれ示す。
【0021】回転テーブル9は、第2スライダ5に固定
した回転駆動モータ10の出力軸に連接されその中心周
りに回転駆動可能とし、上面には外周にテーパ面を有す
る蓋本体50の全周を嵌合支持する保持ブロック9a
とその上面の4個所にはボルト9bを介して連結され
蓋本体50の上面に係合する係合ブロック9cとから
構成されたクランパ19を備えている。また、回転テー
ブル9の周囲には水を受けるためのトレー9を一体に
設けると共に、このトレー9の下方には環状のシュー
を取り付けている。シュー9は第2スライダ5に
固定した油圧ブレーキ9に差し込まれ、この油圧ブレ
ーキ9を作動してシュー9を狭圧することによって
回転テーブル9の回転を停止させることができる。な
お、トレー9周面には目盛り9−1を設けてお
き、第2スライダ5から上方に突出させた針(図示せ
ず)によって回転テーブル9の回転量を目視で確認でき
るようにする。
【0022】更に、図lから図3に示すように、上部フ
レーム3には水平方向に移動可能なシフトフレーム11
を設けると共に、このシフトフレーム11に昇降ブロッ
ク12を連接する。
【0023】シフトフレーム11は、下部,上部フレー
ム2,3のそれぞれの上端に設けたガイドレール2a,
3aを摺動するスライダlla,llbを備え、図2に
示すように下部フレーム2の上端に設けたシフトシリン
ダ13に連接されたものである。そして、このシフトシ
リンダ13のロッドとの間には水平方向への加圧力を測
定するためのロードセル13aを組み込む。
【0024】一方、昇降ブロック12は、シフトフレー
ム11の前面に設けたガイドレールllcを摺動する摺
動ブロックl2aを備え、シフトフレーム11の前面上
部に設けた昇降シリンダ14に連接して垂直方向に移動
可能としたものである。そして、垂直荷重を検出するた
めのロードセル14aを昇降シリンダ14のロッドとの
間に組み込むと共に、押圧体としてセットしたタイヤT
を保持するための一対のクランプアーム12bをボルト
12cによって着脱自在に取り付ける。これらのクラン
プアームl2bは、図2に示すように、下端部の2カ所
に切欠12b−1を設けたものであり、上側の切欠12
b−1をタイヤTの中心ボスに合わせてボルトを差し通
し、下側の切欠l2b−1もホイールに開けた孔に整合
させてボルトを差し込み、これらのボルトにナットを螺
合することによってタイヤTを2点で拘束支持する。
【0025】また、タイヤTの摩擦係数の測定に際して
蓋本体50の表面に水を浴びせることによって雨の日を
想定できるよう、図5に示すように昇降ブロック12に
は一対のノズル15を設ける。これらのノズル15は外
部からの給水源に接続されたもので、上部フレーム3の
側面に設けた流量計15aにより常に一定の給水が行わ
れるように流量を制御可能としたものである。そして、
駆動モータ7,8,10及びシリンダ13,14を
操作するための操作盤16を流動計15aの下に設け
る。
【0026】以上の構成において、図lから図5に示す
ように、昇降ブロック12のクランプアーム12bの間
にタイヤTを差し込んで切欠12b−lに差し込んだボ
ルトによってこのタイヤTを固定する。一方、雨で濡れ
た状況を再現するため、ノズル15からは一定量の水を
蓋本体0の表面に浴びせかける。なお、乾いたままの
状態で摩擦係数を測定する場合には、ノズル15から水
を噴出せずに測定するものとする。
【0027】タイヤTは回転テーブル9に同軸上に保持
された蓋本体50の上面に載るように昇降シリンダ14
によって昇降ブロック12の高さを調整する。そして、
昇降シリンダ14を下に付勢してタイヤTを蓋本体50
に向けて加圧し、このときの加圧力による負荷をロード
セル14aによって測定する。次いで、シフトシリンダ
13によってシフトフレーム11を図2において左また
は右側に付勢していき、そのときの負荷の変化をロード
セル13aによって測定する。
【0028】このような測定において、タイヤTに対す
る蓋本体50の表面の摩擦係数は、ロードセル13aに
よって検出される水平方向荷重をロードセルl4aによ
って検出される垂直方向荷重で除した値である。したが
って、昇降シリンダ14による加圧力及びシフトシリン
ダ13による水平方向へのスラストを変化させながら試
験し、タイヤTが蓋本体50との間の摩擦に打ち勝って
シフトシリンダ13によるスラスト方向へ移動を開始し
た時点での検出荷重によって最も大きな摩擦係数となる
静摩擦係数を測定することができる。そして、動き始め
た後にもロードセル13a,14aによって検出される
値によって、タイヤTと蓋本体50との間の動摩擦係数
が測定される。
【0029】ここで、回転テーブル9は第lスライダ4
及び第2スライダ5によって支持されているので、これ
らの第1,第2スライダ4,5の動きの合成によって蓋
本体50はタイヤTに対する位置を様々に変えることが
できる。すなわち、図1及び図2に示す状態では、タイ
ヤTの回転軸が蓋本体50の中心に当接するようにセッ
トされているが、第1,第2スライダ4,5の移動によ
って、図3に示す一点鎖線の位置に回転テーブル9を位
置させることができ、蓋本体50の任意の位置にタイヤ
Tを突き当てることができる。したがって、蓋本体50
の表面に施した凹凸模様が全体に一様でないような場合
では、模様の形状によって摩擦係数が変化することがあ
るので、このような蓋本体50であればタイヤTを当て
る位置を各所に設定することで、それぞれの摩擦係数を
確実に測定することができる。
【0030】更に、回転テーブル9を回転駆動モータ1
0によって一定角度回転させて試験すると、一定方向の
摩擦係数だけではなくどの方向からの摩擦係数も測定す
ることができるため、どのような場所にどの向きに設置
されるか予想できない蓋本体50の表面に施す凹凸模様
を設定するのに有効である。
【0031】また、ベース1及び下部フレーム2にそれ
ぞれ設けたスケールlb,4dによって、第l,第2ス
ライダ4,5の位置を計測することができるので、回転
テーブル9の移動位置を特定して何回も試験をすること
ができる。また、回転テーブル9もその回転位置をトレ
ー9aの外周面に形成した目盛り9−1によって知る
ことができるので、同様に蓋本体50の特定位置に対し
て繰り返して試験することができる。このため、各部位
での摩擦係数を複数回の試験で測定してその平均値を測
定結果とすれば、より精度の高い測定値を得ることがで
きる。
【0032】なお、以上の実施例では蓋本体50を保持
する回転テーブル9の回転を利用するようにしている
が、この回転テーブル9に代えて静止したテーブルとし
ておき、タイヤTを保持する側の昇降ブロック1をテ
ーブル面と直交する軸線回りで回転させる機構としても
よい。
【0033】図8は回転テーブルの別の例を示す平面
図、図9はその縦断面図である。
【0034】この例は、蓋本体50の外形状及び外径仕
様が変わってもクランプできるようにしたものであり、
回転テーブル17は基台17aとトレー17bを備える
と共に、蓋本体を固定するためのクランパ18を設けた
ものである。基台17aには中心付近から半径方向に4
個のスリット17cを切開し、このスリット17cの長
さに相当してクランパ18の位置を変更可能としてい
る。
【0035】クランパ18は図10に詳細に示すよう
に、基台l7aのスリット17cに差し込まれる全ネジ
のスクリューロッド18aの下端にベースプレート18
bを設け、スクリューロッドl8aに固定座18c及び
拘束座18dをそれぞれ螺合したものである。そして、
固定座18cの左右両端には固定ボルト18c−1をね
じ込むと共に、拘束座l8dにも拘束ボルト18d−1
を備える。
【0036】クランパ18は、図8及び図9に示すよう
に、スクリューロッドl8aをスリットl7cに差し込
んでベースプレート18bを基台17cの底面に突き当
てると共に、固定座l8cを回転させて固定ボルト18
c−1を基台17aに当接させ、固定ボルトl8c−1
を回転させて締め上げることにより、ベースプレートl
8bと固定ボルトl8c−1との狭圧によってクランパ
18を基台17aに固定することができる。
【0037】このようなクランパ18の基台17aへの
固定では、スリット17cを基台l7aの半径方向に切
開しているので、クランパ18の位置を任意に変更する
ことができる。したがって、4カ所に配置するクランパ
18を蓋本体50の外径に合わせたものとすれば、スリ
ット17cの切開長さにほぼ相当する外径差のある丸型
及び角型の蓋本体のいずれであっても回転テーブル17
にセットすることが可能となる。
【0038】また、蓋本体50の固定は、拘束座18d
をスクリューロッド18a周りに回転させて高さ調整す
るとともに、拘束ボルト18d−1を回して蓋本体50
の上面を狭圧することによってこれを固定することがで
きる。
【0039】更に、図11は角型の蓋本体について測定
する場合の他の保持構造を示す例である。
【0040】この例では、先に説明した蓋本体50と同
様の形状の保持治具51を予め準備しておき、この保持
治具51に測定しようとする蓋本体がきっちりと嵌まり
込む凹部51aを設けたものである。このような保持治
具51を利用することで、凹部5laに蓋本体をセット
してタイヤTの押圧による摩擦係数の測定を行うことが
できる。
【0041】ここで、測定する蓋本体が小さい円形の場
合でもこの形状に合わせた凹部を保持治具51に形成し
たものを用意すればよく、蓋本体が凹部の中で回ってし
まわないように突起等の回り止めを形成しておけば、水
平方向に加圧しても蓋本体は回転しないため、摩擦係数
を確実に測定することができる。
【0042】また、動摩擦係数を測定する他の手段とし
て、中心をクランプアームに軸支して回転可能としたタ
イヤを蓋本体にその中心を外して当接させた状態で、回
転テーブルを回転駆動モータで回転させると、タイヤが
蓋本体に対してカーブを描く状態になるため、この状態
で蓋本体を半径方向に加圧すればカーブでの摩擦係数を
測定することができる。更に、本発明における水平加圧
部および垂直加圧部としては、サーボシリンダ,油圧シ
リンダ,エアシリンダ等を使用することができる。
【0043】なお、実施例では被測定体としては地下構
造物用の蓋本体を例示したが、これに代わる被測定体と
して凹部に樹脂を充填した蓋本体、歩道部の装飾タイル
や車道部の舗装材等の路面構成物についても摩擦係数を
測定することができるまた、押圧体としてはタイヤに
代えて靴としてもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明では、路面構成物等の被測定体
テーブルに固定し、この被測定体の表面に押圧体を当て
ることによってこれが受ける垂直荷重及び水平荷重を検
出して静摩擦係数及び動摩擦係数を測定することができ
るので、被測定体の表面の模様や凹凸を最適化してスリ
ップ防止効果の高い路面構成物を提供することができ
る。
【0045】また、テーブルと押圧体とを水平面内で相
対的に二次元の移動を可能とすることにより、被測定体
と押圧体との当接位置を任意に設定することができる。
【0046】更に、テーブルと押圧体とを垂直軸線回り
で相対的に回転可能とした構成を加えると、被測定体に
対して押圧体を無指向性の動きとすることができ、たと
えば路面に設置される地下構造物用の蓋本体を測定対象
とするときには、蓋本体に対してさまざまな方向から進
入するタイヤを想定した測定が可能となり、より精度高
く摩擦係数を測定することができる。
【0047】また、テーブルには、被測定体の外形状お
よび外径に応じて変位可能なクランパを設けたため、各
種の被測定体を固定して摩擦係数を測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の摩擦係数の測定装置を示す一部切欠
正面図である。
【図2】 図lの一部切欠右側面図である。
【図3】 図lの平面図である。
【図4】 第1スライダの駆動機構を示すための切欠側
面図である。
【図5】 第2スライダの駆動機構を示すための切欠正
面図である。
【図6】 回転テーブルの詳細を示す要部の縦断面図で
ある。
【図7】 回転テーブルの切欠平面図である。
【図8】 回転テーブルの別の例を示す平面図である。
【図9】 図8の回転テーブルの縦断面図である。
【図10】 図8の回転テーブルに備えるクランパの詳
細図である。
【図11】 角型の蓋本体を測定するのに用いる保持治
具であつて、同図の(a)はその平面図、同図の(b)
は縦断面図である。
【符号の説明】 1:ベース 2:下部フレーム 3:上部フレーム 4:第lスライダ 5:第2スライダ 7:第1駆動モータ 8:第2駆動モータ 9:回転テーブル(テーブル) 10:回転駆動モータ 11:シフトフレーム 12:昇降ブロック 13:シフトシリンダ(水平加圧部) 13a:ロードセル(負荷荷重検出手段) 14:昇降シリンダ(垂直加圧部) 14a:ロードセル(負荷荷重検出手段) 15:ノズル 16:操作盤 17:回転テーブル(テーブル) 18:クランパ 19:クランパ 50:蓋本体(被測定体) 51:保持治具 5la:凹部 52:蓋本体(被測定体) T:タイヤ(押圧体)
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図8】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面構成物等の被測定体を保持するテー
    ブルと、このテーブルの上方に配置され被測定体の表面
    に突き当てる押圧体と、この押圧体を被測定体の表面に
    対して垂直方向に加圧する垂直加圧部と、押圧体をこの
    垂直加圧部による加圧方向と直交する方向に加圧する水
    平加圧部と、垂直加圧部及び水平加圧部による押圧体へ
    の負荷荷重をそれぞれ検出する負荷荷重検出手段を備
    え、テーブルと押圧体とを垂直軸線回りで相対的に回転
    操作可能としてなる路面構成物の摩擦係数測定装置。
  2. 【請求項2】 テーブルと押圧体とを、ほぼ水平面内で
    相対的に二次元の移動操作可能としてなる請求項1記載
    の路面構成物の摩擦係数測定装置。
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