JPH1037952A - 複合軸受け - Google Patents

複合軸受け

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JPH1037952A
JPH1037952A JP8207872A JP20787296A JPH1037952A JP H1037952 A JPH1037952 A JP H1037952A JP 8207872 A JP8207872 A JP 8207872A JP 20787296 A JP20787296 A JP 20787296A JP H1037952 A JPH1037952 A JP H1037952A
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Japan
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ring
ball
bearing
intermediate ring
speed
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JP8207872A
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Inventor
Shuhei Takasu
高巣周平
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/12Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement characterised by features not related to the direction of the load
    • F16C17/18Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement characterised by features not related to the direction of the load with floating brasses or brushing, rotatable at a reduced speed
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C21/00Combinations of sliding-contact bearings with ball or roller bearings, for exclusively rotary movement

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、高速回転用の多層構造軸受けにお
いて、中間リングに等配分の安定した回転速度を付与
し、摩擦抵抗を軽減することを目的としている。 【構成】 内輪と外輪の間にある中間リングにボール又
はローラなどの転動体の保持穴を設け、該保持穴に転動
体を挿入し、該中間リングをはさむ該中間リングのすぐ
内側にある軸あるいは内輪或いは中間リングと、該中間
リングのすぐ外側にある外輪或いはスリーブ或いは中間
リングとで、ころがり軸受けを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速回転に最適な、ボ
ールまたはローラなどの転動体と流体軸受けを組み合わ
せた複合型の軸受けに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高速回転用の軸受けでは、高速回
転における振動や、摩擦による温度上昇を減らす目的
で、相対速度を減少させるため数層の軸受け構成として
いる。例えば、図16に示す特開昭60ー49117に
見られるように、内輪と外輪の間に中間リングを置き、
中間リングと内輪、外輪それぞれの間で転がるボールを
組み合わせたころがり軸受けを2層構造としたものや、
特開平6ー58328に見られるように、軸とスリーブ
の間に浮動ブッシュと称する潤滑剤の中で軸の回りに自
由に回転し得る中間リングを用いたものが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】多層構造の軸受けで
は各層で回転速度を等分することが好ましいが、図16
に示すボールベアリングを2層に組み合わせたものは、
中間リング12xの回転力が中間リング12xと内外の
ボール13x,14xのころがり摩擦力に頼っているの
で、内側と外側の転がり摩擦力に差異や変動があると、
中間リング12xの回転速度的が変動したり、等分に減
速した回転速度を得ることが困難となっていた。また図
17に示す中間リング3Yを用いた流体軸受けでは、調
速機構を持たないので、中間リング3Yの速度がその内
側と外側にある流体の摩擦抵抗に差異がある場合、等分
に減速した回転速度を得ることができなかったり、回転
速度が変動したりする問題点があった。本発明では上記
の従来技術の欠点を無くし、ほぼ等分に回転速度を減速
し、摩擦力が少なく、振動の小さい複合軸受けを提供す
ることにある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】内輪または外輪、或い
は隣り合う中間リングと流体軸受けを構成する中間リン
グに転動体を挿入するホールまたは長穴を設け、該中間
リングをはさむ内輪または中間リングあるいは外輪に接
するボール或いはローラなどの転動体を回転自由に挿入
し、これら転動体が該中間リングを挟む外輪、内輪ある
いは中間リングによりころがり軸受けを構成する。
【0005】
【作用】作用を内輪と外輪の間に1層の中間リングを持
つ複合軸受けで、軸回転の場合について説明する。軸が
回転するとこれに嵌合している内輪が軸と同一角速度で
回転する。このとき中間リングに挿入された転動体は、
内輪の回転に伴い自転しながら外輪の内側を公転する。
転動体は中間リングのホールまたは長穴へ挿入されてい
るため、中間リングをその回転方向へ押すので、中間リ
ングは転動体の公転周期に一致した回転速度で回転す
る。ラジアルベアリングの場合、軸の回転速度をN0、
内輪の転動体の転がり面の直径をD1、外輪の転動体の
転がり面の直径をD2とすると、ボールの公転速度Nは
数1となる。通常のボールベアリングの場合D1/(D1
+D2)は0.4程度であるが、中間リングの外側では
中間リングの厚み分速度が内側より大きくなるので、ほ
ぼ等分に減速したすべり速度が得られる。また、外輪回
転の場合は、中間リングの回転速度は数2で示され、D
2>D1であるので中間リングの回転速度はN0/2より
大きいが、中間リングの内側では厚み分周速が小さくな
るので、中間リングの内外の流体軸受けのすべり速度V
は同じで数3で表され、これは内輪単独のすべり速度の
ほぼ1/2となる。
【0006】
【数1】 N=N0×D1/(D1+D2)
【0007】
【数2】 N=N0×D2/(D1+D2)
【0008】
【数3】 V=π・N0×D1・D2/(D1+D2)
【0009】
【実施例】以下、図示した実施例に基づき本発明を説明
する。図1は本発明の第1実施例で、内輪2と外輪本体
10及びこれに軸受け隙間を持って挿入された中間リン
グ4と、この中間リング4の一端側のボール保持部5に
円周上等間隔にボール保持穴を成形し、このボール保持
穴に挿入されたボール7から構成される。中間リング4
はその内面及び外面においてそれぞれ内輪及び外輪と流
体軸受け15、14を構成する。内輪2及び外輪のボー
ル受け部11にはその断面がボールの半径より若干大き
めの半径の転動溝8、13が円周上に成形されており、
この溝に中間リング4に保持されたボール7をころがる
ようにおき、ボールベアリングが形成されている。ボー
ル受け部11はハウジング9との間に隙間を持たせ、さ
らに厚みを薄くしたたわみ部12により外輪本体10と
つながっている。軸1に内輪2が嵌合しており、軸受け
の軸方向位置が軸1の段付き部端面と内輪を挟むスペー
サ17により位置決めされる。外輪本体10がハウジン
グ9と押さえプレート16により狭持される。
【0010】本実施例の作用を軸回転の場合について説
明する。軸1の回転に伴って内輪2が回転する。内輪2
に接触しているボール7は外輪のボール受け部11の転
動溝内を自転しながら公転する。このときの公転速度N
は、軸の回転速度をN0、内輪2の転動面8の直径をD
1、外輪10のボール受け部11の転動溝内径をD2とす
ると、数1となる。このときボール7を保持している中
間リング4はボール7と同じ公転速度で回転するので、
内輪2の外周面に対し相対速度(N0ーN)を持ち、外
輪に対しNの相対速度をもつことになる。D1はD2よ
り小さいため、中間リング4の回転速度は軸の回転速度
N0の1/2より小さいが、中間リングの外側では中間
リングの厚み分速度が内側より大きくなるので、ほぼ等
分に減速したすべり速度が得られる。また、外輪回転の
場合は、中間リング4の回転速度は数2で示され、D2
>D1であるので中間リング4の回転速度はN0/2より
大きいが、中間リングの内側では厚み分周速が小さくな
るので、中間リング4の内外の流体軸受けのすべり速度
の比ははほぼ同じとなる。
【0011】流体軸受けは、偏心して回転したときくさ
び効果により負荷を支持できるため、内輪2と外輪本体
10の半径方向の相対的な変位が必要となる。ボールが
一般のボールベアリングで用いられているような鋼球の
場合、半径方向の弾性変形と、流体軸受けで負荷を支持
するに足る変位とはほぼ同じオーダであり、精密な回転
を必要とする場合、ボールベアリングによる振動やボー
ルの位置による円周方向での軸受けの剛性の変化によ
り、軸心が変動するなどを避ける必要がある。そこで外
輪10のボール受け部11の肉厚を薄くし、その外周が
ハウジングと接触するのを回避し、なおかつたわみ部1
2により外輪10と結合することにより、ボールに加わ
る半径方向の負荷によりたわみ部12がたわんで半径方
向に偏心し振動などを吸収することができる。高速回転
のみが必要な場合は、ボール受け部の逃げやたわみ部は
設けなくてもよい。流体軸受けには真円軸受けでも良い
し、ヘリングボーン溝を流体軸受けを構成する部材の一
方の面に円周方向に成形した動圧軸受けが良いが、空気
を潤滑剤として使用する場合、あるいは潤滑油を自己保
持する場合はヘリングボーン型の動圧軸受けとする。ま
た、潤滑剤としてオイルをエアーに混合して図1の矢印
bに示すように右側方向から供給する場合(供給装置お
よび経路は図示せず)は、オイルを右から左へ送るスパ
イラル溝が、内輪内面、及び外輪内面か、中間リングの
内面及び外面に成形される。これにより、すべり軸受け
部に常に新しいオイルが供給されなおかつ、ボールベア
リング部にも潤滑油が供給されて、冷却と潤滑の2つの
効果があり、より高速回転に対応できる。流体軸受け型
式やの潤滑方法については、以下の実施例でも本実施例
と同様である。
【0012】なお、偏心が少ない軽荷重の場合や、超高
速回転では、外輪のボール受け部の逃がしや、たわみ部
12は成形しなくても良い。
【0013】また、外輪を変形させずに、樹脂などの弾
性変形の大きい材質のボール或いは中空ボールを用い
て、ボール自身をたわみ易くし、偏心を得易くしてもよ
い。
【0014】図2は本発明の第2実施例である。これは
中間リング24の両端側に、ボール保持部5,5’を設
けたものである。新しく設けた外輪のボール転動部1
1’も既存のボール転動部11と同様に、厚みを薄く
し、肉厚の薄いたわみ部12’により外輪本体20とつ
ながっている。上記第1実施例では、中間リング4の回
転力がボール5が中間リングを押す力と、内輪と中間リ
ングの流体軸受け部における流体の粘性力であり、中間
リングと外輪との流体軸受け部では中間リングの回転を
止めようとする流体の粘性力が働くため、中間リングの
回転力が軸方向でアンバランスになる。流体の粘性力が
小さい場合は第1実施例で十分対応できるが、粘性力が
大きい場合、軸方向の回転力のアンバランスが大きくな
り、中間リング4と内輪2、あるいは外輪10が接触し
焼きつきなどの好ましくない結果となる。そこで図2に
示すように、中間リング24の両端にボールベアリング
を設けることにより中間リング24の回転力を増すとと
もに、回転力の軸方向アンバランスを解消する。作用は
第1実施例と同様である。効果は、中間リング24の回
転力が両側のボールベアリング及び内輪と中間リングの
流体による粘性力により得られるので、軸方向で力がバ
ランスしており、中間リング24が傾いたりせず、より
安定した回転を得られる。
【0015】本実施例における外輪のボール受け部11
の逃げやたわみ部12は上記第1実施例で述べた理由に
より設けなくても良い。以下の実施例でも同様である。
【0016】図3は本発明の第3実施例である。これは
中間リングのすべり軸受け部をボールベアリング部の両
側においたものである。中央付近にボール転動溝を成形
した内輪32と、これに対応して、ボール転動溝を成形
した肉厚の薄いボール受け部21と、中央付近にボール
保持穴を成形した中間リング35と、ボール7でボール
ベアリングを構成し、内輪32と外輪30、30’と中
間リング35により、ボールベアリングをはさんで両側
に流体軸受14、15、14’、15’を設けている。
ボール受け部21は肉厚のさらに薄いたわみ部12a,
12a’を介して外輪本体30、30’につながって偏
心を容易にしている。本実施例の場合、作用は上記実施
例と同様であるが、効果として、粘性抵抗は増加する
が、軸受けの負荷容量が増加し、上記第2実施例に示す
ボール2列の場合よりも半径方向の変形が容易であり、
空気などの粘性抵抗の小さい流体を潤滑剤として用いる
ときに有効である。
【0017】図4は本発明の第4実施例である。これは
上記第3実施例において、内輪の一方の端面にフランジ
部33を、外輪の一方の端面に内側にフランジ部34を
設け、これらと中間リング35の両端面とで流体スラス
ト軸受け36,37を構成したものである。上記第1〜
3実施例では内輪及び外輪にはボール転動溝が成形して
あり、この中をボールが転がるため、軽いスラスト荷重
はボールにより支持できるが大きなスラスト荷重は支持
できない。そこで、図4に示すように矢印aのスラスト
荷重が軸に作用する場合、内輪32のフランジ部33と
中間リング35の端面とでスラスト軸受け36を形成
し、外輪のフランジ部34と中間リング35’の端面と
でスラスト軸受け37を形成する。このとき、各スラス
ト軸受けにおける相対速度はラジアル軸受けの場合と同
じで、スラスト軸受け36ではN0ーNで、スラスト軸
受け37ではNである。スラスト軸受けとしては、内輪
か中間リングの一方に、及び外輪か中間リングの一方に
ヘリングボーン溝を成形したものか、内側へ流体を押し
込むスパイラル溝を成形したものか、ティルティングパ
ッド方式が採用される。
【0018】図5は本発明の第5実施例で、第1実施例
において、転動体としてボールの代わりにローラを用い
たものである。図5に示すように、この場合、内輪32
の外周及び外輪のローラ受け部51の内面には、転動体
の転がる転動溝がなくフラットな面となっている。した
がってこの軸受けでは軸方向の規制はローラ47の軸方
向への摩擦力のみであるため、軸方向に動く可能性があ
る。そこで、第4実施例と同様に内輪のフランジ部33
と中間リング35の端面とで流体スラスト軸受け36を
形成し、外輪のフランジ部34と中間リング35’の端
面とで流体スラスト軸受け37を形成し、スラスト荷重
を支持する。ローラ47には中空パイプ構造とすること
により大きな変位がとれ、中空のボールより製作が容易
であること、また内輪外輪に転動溝を成形する必要が無
く、流体軸受け部14、15のの間隙の管理が、ローラ
47の直径に対する中間リング34の内径及び厚みのコ
ントロール、ならびに内輪の外形及び外輪の内径の寸法
管理でよいため、ボールを用いた場合よりも容易である
ことから、コストが安くなる効果がある。
【0019】ボールをローラに置き換える構造は、第1
実施例に適用した図5のみでな、他の実施例にも適用で
きる。図6は第4実施例のボールをローラに置き換えた
本発明の第6実施例を示す。作用および機能は第4実施
例と同様であり、コストが安くなる効果が得られる。
【0020】図7は本発明の第7実施例で、図7の矢印
a方向にスラスト力を受ける場合のスラスト軸受けへの
適用例である。中央部がくり貫かれた円盤状の内輪62
と、厚みの薄いボール受け部71がさらに肉厚の薄いた
わみ部72で外輪本体70と連結された外輪により、内
側のボール保持穴にボール67を保持した中間プレート
64が軸方向に挟みこまれて流体スラスト軸受け74、
75及び転がりスラスト軸受け65を形成している。内
輪62と外輪のボール受け部71にはボールの半径より
若干大きい半径のボール転動溝78及び77が円周状に
成形されている。今、軸61が回転しそれに伴って、軸
のフランジ部63に押しつけられている内輪62が軸と
同一速度で回転する。それに伴ってボール67が転動溝
77上を転がるが、内輪の転動溝78と外輪の転動溝7
7は同一半径であるので、ボール67の公転速度は軸の
回転速度の1/2となる。ボール67の公転速度(回転
数)と中間プレートの公転速度(回転数)は同じである
ので、内輪62と中間リング64の流体軸受け74にお
ける相対速度は軸回転速度の1/2となり、中間リング
64と外輪の流体軸受け75における相対速度も1/2
となる。潤滑油はエアーと一緒に矢印bから供給され軸
受け内を通って矢印cへ抜けていく。流体軸受けとして
は動圧を発生するティルティングパッド軸受けあるいは
ヘリングボーン溝軸受け、または遠心力が大きい場合は
内側へ潤滑油を押し込むスパイラル溝軸受けが採用され
る。本発明によりスラスト軸受けにおいても相対速度を
半減することが可能となる。
【0021】図8は本発明の第8実施例で、上記した第
7実施例の図7において内輪、外輪及び中間リングをL
字断面とし、ボールベアリング部分をラジアル軸受け構
成としたものである。断面がL字の内輪82と、ボール
保持部が内側にあるL字の中間リング84と、断面がL
字の外輪80と、中間リング84のボール保持部に支持
されたボール67により構成される。矢印aのスラスト
力の変化により、流体スラスト軸受け74、75の間隙
が変化するため、外輪80のボール受け部に転動溝81
が円周上に成形されているが、内輪83のボール接触面
にはボール転動溝が無く、内輪83の軸方向への動きを
規制しないようにしている。軸61が回転して、ボール
67が内輪の回りを公転するとき、中間リングはボール
により押されボール67の公転速度で、回転する。ボー
ルの公転速度は、第1実施例と同様である。本実施例は
ラジアル荷重が小さくスラスト荷重が大きい場合に適す
る。本実施例ではボールの代わりにローラを用いること
もできる。
【0022】図9は本発明の第9の実施例で、上記第8
実施例で図8に示すボールと流体軸受けの位置を入れ替
えたものである。ボール67が中間リング94のボール
保持穴に保持され、内輪92と外輪91により狭持され
ている。ラジアルベアリングは内輪のラジアル部93と
中間リング94及び外輪のラジアル部90の間ですべり
軸受け97,96が形成される。この場合、外輪91に
は転動溝90を成形するが、内輪92のボールとの接触
面には、溝を成形しない。この場合、ボールの転動によ
る公転速度は軸回転速度の1/2であり、内輪ラジアル
部93と中間リング94の軸受け面の相対速度は軸回転
速度の1/2となり、また、外輪のラジアル部90の軸
受け面と中間リング94の軸受け面の相対速度も軸回転
速度の1/2となる。内輪92のボール受け面には溝が
ないため、半径方向にはラジアル軸受けのクリアランス
の範囲で自由に動きうるので、荷重を支持するための偏
心を与えることが容易である。本実施例では、外輪のボ
ール受け部にたわみを持たせる必要がない。また、図示
しないが、ボール転動位置をラジアルベアリングよりも
内側とすることもできる。
【0023】図10は本発明の第10実施例で、ラジア
ルとスラスト軸受けの両方を中間リングを設けた流体軸
受けとしたものである。断面がL字形状をした内輪92
及び外輪91には曲がり部においてボール67の半径よ
り若干大きい半径の転動溝103,104が円周上に成
形してある。断面がL字形状をした中間リングには、曲
がり部にボール保持用の穴が成形されており、ボール6
7が保持される。中間リングのラジアル部101と内輪
のラジアル部93及び外輪のラジアル部90で流体ラジ
アル軸受け96,97が構成され、中間リングのスラス
ト部100と内輪のスラスト部92及び外輪のスラスト
部91により、流体スラスト軸受け105,106が構
成される。各軸受けにおける相対速度はボールが接して
いる内輪及び外輪の直径差で決まり、内輪のボール転動
位置の直径をD1’,外輪のボール転動位置の直径をD
2’とすると、ボールの公転速度N’は、数4となる。
本実施例では、大きなラジアルとスラストの両方の荷重
を支持することができる。
【0024】
【数4】 N=N0×D1’/(D1’+D2’)
【0025】図11は本発明の第11実施例である。上
記第10実施例では中間リングと内輪及び外輪の相対回
転速度がほぼ1/2に近い値をとるが、回転数をさらに
高速にしたい場合にはさらに相対速度を下げる必要があ
る。図11は中間リングを2層用いて、それぞれ内輪1
12と内側中間リング115の相対速度、内側中間リン
グ115と外側中間リング114の相対速度、及び外輪
120と外側中間リング114の相対速度を、それぞれ
軸回転速度の約1/3にしようとするものである。内輪
112と外輪120との間に一端側にボールを保持する
穴を設けた内側中間リング115、及び内側中間リング
115のボール保持穴位置と反対側にボール保持穴を持
つ外側中間リング114を挿入している。内側中間リン
グ115のボール保持穴には内輪112のボール転動溝
と外側中間リング114のボール転動溝とに接してボー
ル107’が挿入され、外側中間リング114のボール
保持穴には、外輪120のボール転動溝と内側中間リン
グ115の転動溝に接するようにボール107が挿入さ
れている。内輪と内側中間リング間で流体軸受け121
が形成され、内側中間リング115と外側中間リング1
14の間で、流体軸受け122が形成され、外側中間リ
ング114と外輪120の間で流体軸受け123が成形
されている。いま内輪のボール転動溝の直径をD1、外
側中間リング114のボール転動溝の内直径をD3、内
側中間リング115のボール転動溝の直径をD4、外輪
120のボール転動溝の内直径をD2とする。内側及び
外側の中間リングの回転速度をそれぞれN1及びN2、
軸の回転速度をN0とすると、N1は数5となり、N2
は数6となる。ボールの直径が軸受けの直径に比べて十
分小さいとすると、ほぼN1=2・N0/3、N2=N
0/3となる。このように本実施例では、各流体軸受け
における相対速度を約1/3づつに低減することができ
る。摩擦力は速度の2乗に比例するので1/9になる
が、軸受け数が3倍に増えており、さらに同じ負荷容量
を得ようとする場合、ギャップを1/2にする必要があ
るので、摩擦力の低減は40%程度が可能である。
【0026】
【数5】 N1=N0・D1・(D2+D4)/(D1・D
2+D1・D4+D3・D4)
【0027】
【数6】 N2=N0・D1・D4/(D1・D2+D1・
D4+D3・D4)
【0028】図12は本発明の第12実施例で、上記第
11実施例では、ボールベアリングが内側中間リングと
外側中間リングでそれぞれ互いに反対側にあるため、力
のバランスが悪くなる。そこで、図12に示すように内
側中間リング125の軸方向両側にボールを保持する穴
をを設け、外側中間リングと内輪間でボールベアリング
135、135’を構成する。外側中間リングの124
の中央にローラ136を保持する長穴を設け、これにロ
ーラ136を挿入し、内側中間リング125と外輪13
0にてローラベアリングを構成する。外側中間リング1
24のボールベアリング部135、135’の外径側
は、外輪130との間で流体軸受け133、133’を
構成する。また内側中間リング125のローラ136を
受けている部分の内側は、内輪132との間で流体軸受
け134を構成する。それぞれの中間リングにおける相
対的な回転速度は上記第11実施例で述べたのと同じで
ある。本実施例の場合、力のバランスがよくローラ13
6を組み込んだ分摩擦は増加するが、第11実施例のば
あいより安定している。また同じ効果が得られる。
【0029】図13は本発明の第13実施例で、3層の
中間リングを用いて、それぞれの相対速度を約1/4づ
つに下げるものである。最内周の第1中間リング147
及び最外周の第3中間リング146には軸方向両側にボ
ール保持用のホールが設けてあり、それぞれのホールに
は、それぞれボール107、107’、108、10
8’が挿入してあり、内輪142と第2中間リング14
5間でボールベアリングを形成し、第2中間リング14
5と外輪140でボールベアリングを形成している。ま
た、第2中間リング145には中央に円周方向に等ピッ
チに複数の長穴が設けてあり、この長穴にローラ136
が挿入され、第1中間リング147と第3中間リング1
46とでローラベアリングを構成する。ローラベアリン
グを構成している第3中間リングの外側と外輪140の
対向面、及び内輪142と第1中間リング147のロー
ラベアリングを構成する部分の内側面とで流体軸受け1
44及び134が構成されている。今内輪142のボー
ル転動溝の直径をD1、第2中間リング145の内側の
ボール転動溝の直径をD3、第1中間リング147のロ
ーラ転動面の直径をD4、第3中間リング145のロー
ラ転動面の内直径をD5、第2中間リング145の外側
のボール転動溝の直径をD6、外輪140のボール転動
溝の内直径をD2とし、軸の回転速度をN0とすると、
第1中間リング147の回転速度N1は数7となり、第
2中間リング145の回転速度N2は、数8となり、第
3中間リング144の回転速度N3は、数9となる。ボ
ール107、107’、108、108’の直径及びロ
ーラ136の直径が軸受け直径D1〜D6に比べ十分小
さいとき、それぞれの中間リングの回転速度は、おおよ
そN1=3・N0/4,N2=N0/2,N3=N0/
4となり、約1/4に減速される。この場合、流体軸受
け部分は134と144の2カ所であるため、摩擦抵抗
は1/8に減少する。
【0030】
【数7】 N1=N0×D1・(D2・D4+D2・D5+D4・D
6)/(D1・D2・D4+D1・D2・D5+D1・D4・D6+D2・D
3・D5)
【0031】
【数8】 N2=N0×D1・D4・(D2+D6)/(D1・D2・
D4+D1・D2・D5+D1・D4・D6+D2・D3・D5)
【0032】
【数9】 N3=N0×D1・D4・D6/(D1・D2・D4+D
1・D2・D5+D1・D4・D6+D2・D3・D5)
【0033】図14は本発明の第14実施例で、ボール
ベアリングのみで多層軸受けを構成したものである。第
1中間リング154及び第2中間リング155にはボー
ルを保持するホールが設けてありそれぞれのホールには
ボール151及び151’が挿入してある。第1中間リ
ング154は単独の保持器を有するボール153を介し
て内輪152との間でボールベアリングを構成し、第2
中間リング155のボール151’を受けている反対側
の面では、単独の保持器を有するボール153’により
外輪150との間でボールベアリングを構成し荷重を支
持している。いま、内輪152のボール151’のボー
ル転動溝直径をD1、及び第2中間リングのボール15
1’のボール転動面の内直径をD2、第1中間リングの
ボール151のボール転動溝の直径をD3外輪150の
ボール151のボール転動溝の直径をD3とすると、第
1中間リングの回転速度N1は、軸回転速度をN0とす
ると、数4で示され、第2中間リングの回転速度は数5
となる。これは第10実施例と同じである。このようボ
ールベアリングだけの多層構造によっても、相対的な回
転速度を減少することができる。
【0034】図15は本発明の第15実施例で、3層の
転がり軸受けの場合を示したものである。本実施例は図
13に示す第12実施例における流体軸受け144及び
147をローラベアリングに置き換えたもので、回転速
度の振り分けは第13実施例と同等である。本実施例で
は流体による粘性抵抗が小さく、摩擦による抵抗を小さ
くできより高速回転が可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、中間リングを用いて多
層の軸受けを構成したとき、各軸受けにおける回転速度
を等分に減速できるので、回転による摩擦抵抗を減ら
し、温度上昇を低く抑え得ることができるので、より高
速回転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の複合軸受けの要部断面
図。
【図2】本発明の第2実施例の複合軸受けの要部断面図
【図3】本発明の第3実施例の複合軸受けの要部断面
図。
【図4】本発明の第4実施例の複合軸受けの要部断面図
【図5】本発明の第5実施例の複合軸受けの要部断面
図。
【図6】本発明の第6実施例の複合軸受けの要部断面
図。
【図7】本発明の第7実施例の複合軸受けの要部断面
図。
【図8】本発明の第8実施例の複合軸受けの要部断面
図。
【図9】本発明の第9実施例の複合軸受けの要部断面図
【図10】本発明の第10実施例の複合軸受けの要部断
面図。
【図11】本発明の第11実施例の複合軸受けの要部断
面図
【図12】本発明の第12実施例の複合軸受けの要部断
面図。
【図13】本発明の第13実施例の複合軸受けの要部断
面図。
【図14】本発明の第14実施例の複合軸受けの要部断
面図。
【図15】本発明の第17実施例の複合軸受けの要部断
面図。
【図16、17】従来の複合複合軸受けの要部断面図。
【符号の説明】
1,61,1Y 軸 2,22,32,62,72,82,152,162,
11x 内輪 4,24,35,64,84,101,12x,3Y
中間リング 5,65 ボール保持部 6,66 テー
パ部 7,67,107,108,151,153,163,
164 ボール 13x,14x ボール 8,13,77,78,81,88,103,104
ボール転動溝 10,20,30,40,52 外輪本体 70,80,90,137,150、170 外輪本
体 11,21,51,111 ボール受け部 1
2,110たわみ部 14,15,96,9
7,121,122,123 流体軸受け 133,134 流体軸受け 16,26
ベアリング押さえ 17,27,87,117,138 スペーサ 33 内輪フランジ部 34 外輪フランジ部 36,37,74,75,105,106 流体スラス
ト軸受け 47,136,166,167,168 ローラ 63 軸フランジ部 81,93 内輪ラ
ジアル部 100 中間リングスラスト部 91 外輪スラス
ト部 112,142 内輪本体 114,124,145,155,165 第2中間
リング 115,125,147,154,172 第1中間
リング 146,171 第3中間リング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸あるいは内輪とスリーブあるいは外輪と
    の間に1ないし数個の中間リングを挿入し、軸あるいは
    内輪と中間リング及び中間リングと外輪あるいはスリー
    ブ間で、流体あるいは転動体を介して、2ないし数層の
    軸受けを構成する複合軸受けにおいて、中間リングにボ
    ール又はローラなどの転動体の保持穴を設け、該保持穴
    に転動体を挿入し、該中間リングをはさむ該中間リング
    のすぐ内側にある軸あるいは内輪或いは中間リングと、
    該中間リングのすぐ外側にある外輪或いはスリーブ或い
    は中間リングとで、ころがり軸受けを構成したことを特
    徴とする複合軸受け。
JP8207872A 1996-07-18 1996-07-18 複合軸受け Pending JPH1037952A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11247850A (ja) * 1998-03-02 1999-09-14 Minebea Co Ltd 複合軸受け
DE102004040340A1 (de) * 2004-08-20 2006-02-23 Ina-Schaeffler Kg Radiallageranordnung und Radiallager, insbesondere für eine Spindellagerung
JP2008138873A (ja) * 2006-11-07 2008-06-19 Ntn Corp ころ軸受
JP2012207604A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Honda Motor Co Ltd エンジン用動弁機構におけるロッカアーム支持構造
DE102022111072A1 (de) 2022-05-05 2023-11-09 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Käfig für ein Wälzlager, Wälzlager mit einem Käfig sowie Planetengetriebe mit einem Wälzlager

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