JPH1034077A - ライニング構造体 - Google Patents

ライニング構造体

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JPH1034077A
JPH1034077A JP19260196A JP19260196A JPH1034077A JP H1034077 A JPH1034077 A JP H1034077A JP 19260196 A JP19260196 A JP 19260196A JP 19260196 A JP19260196 A JP 19260196A JP H1034077 A JPH1034077 A JP H1034077A
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glass
layer
acid
parts
lining
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JP19260196A
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Hitoshi Yamazaki
仁 山崎
Yukushi Arakawa
行志 荒川
Yukari Mihara
ゆかり 三原
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属基体表面に形成された第一のガラスフレ
ークライニング層上に、ポリウレタン層を介して第二の
ガラスフレークライニング層を形成してなるライニング
構造体において、ポリウレタン層からのふくれ発生を抑
制する。 【解決手段】 金属基体表面に形成された第一のガラス
フレークライニング層上に、ガラスフレークを含むポリ
ウレタン層を介して第二のガラスフレークライニング層
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属基体上にガラ
スフレークを含むライニング層を形成したライニング構
造体に関する。
【0002】
【従来の技術】金属の防食を目的として、樹脂ライニン
グが各種化学装置や環境装置などを中心に、タンク、船
底、排気ダクトなどに応用されている。樹脂ライニング
は、常温硬化性、価格、作業性の面から、不飽和ポリエ
ステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂などを
塗膜形成成分としている。樹脂ライニングとしては、ガ
ラス繊維を塗膜の強化材としたFRPライニング、塗膜
中に鱗片状のガラスフレークを分散させたガラスフレー
クライニングがある。なかでも、ガラスフレークライニ
ングは、鱗片状のガラスフレークが表面に平行に配向し
てライニング層中に存在するので、腐食性物質の透過を
著しく遅らせ、優れた耐食性を発揮する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、樹脂ライニン
グも使用によりライニング層が劣化してふくれやわれな
どの欠陥を生ずる。このような状態になると補修が必要
であり、通常は、同種のライニング材を上塗りしてい
る。ところが、劣化したガラスフレークライニング層の
上に直接ガラスフレークライニング材を塗布すると、層
間剥離を生じやすい。そこで、劣化したガラスフレーク
ライニング層の上に、ポリウレタン層を介して第二のガ
ラスフレークライニング層を形成したところ、第二のガ
ラスフレークライニング層を形成した直後は第二のガラ
スフレークライニング層の付着力が良好となったが、ポ
リウレタン層からふくれが早期に発生しやすいという欠
点があった。本発明は、金属基体表面に形成された第一
のガラスフレークライニング層上に、ポリウレタン層を
介して第二のガラスフレークライニング層を形成してな
るライニング構造体において、ポリウレタン層からのふ
くれ発生を抑制したライニング構造体を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリウレ
タン層からのふくれ発生を抑制する手段について種々検
討を重ね、本発明に到達した。
【0005】本発明は、金属基体表面に形成された第一
のガラスフレークライニング層上に、ガラスフレークを
含むポリウレタン層を介して第二のガラスフレークライ
ニング層を形成してなるライニング構造体である。
【0006】
【発明の実施の形態】一般に、樹脂ライニングは、主と
して各種化学装置や環境装置などを中心に、タンク、船
底、排気ダクトなどに用いられている鋼板や鋼管のよう
な金属基体表面に設けられる。したがって、ライニング
層を形成する対象が大型であることが多く、このため、
ライニング層の塗膜形成の樹脂成分としては、不飽和ポ
リエステル樹脂、又は、ビニルエステル樹脂などが用い
られ、塗膜形成の樹脂成分は常温で硬化されることが多
い。
【0007】第一及び第二のガラスフレークライニング
層は、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等
を塗膜形成の樹脂成分(以下単に樹脂成分という)と
し、樹脂成分にガラスフレークを分散させたガラスフレ
ークライニング材を金属基体表面に塗布し、樹脂成分を
硬化させて形成される。樹脂成分及びガラスフレークの
ほか、樹脂成分を架橋させるための重合性単量体が必要
である。このほか、必要に応じて揺変材、硬化剤、硬化
促進剤、顔料、充填材、消泡剤、強化繊維などが配合さ
れる。
【0008】不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和多塩基
酸と多価アルコールとを反応させて得られる。通常、不
飽和多塩基酸としては、α,β−不飽和二塩基酸及び/
又はその酸無水物が用いられる。不飽和多塩基酸と飽和
多塩基酸とを併用することもある。飽和多塩基酸を併用
するときは、不飽和多塩基酸が100〜20モル%とな
るようにするのが好ましく、不飽和多塩基酸が90〜3
0モル%となるようにするのがさらに好ましい。
【0009】ここで用いられるα,β−不飽和二塩基酸
及び/又はその酸無水物としては、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸などが
挙げられ、これらは2種以上を併用してもよい。併用さ
れる飽和多塩基酸としては、フタル酸、無水フタル酸、
無水トリメリット酸、こはく酸、アゼライン酸、アジピ
ン酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、ロジン−無水マレイン酸付加物などが挙げられ、こ
れらは2種以上を併用してもよい。
【0010】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,4−シクロヘキサンジオール、水素添加ビスフェノ
ールA等の二価アルコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン等の三価アルコール、ペンタエリスリトール
等の四価アルコールなどが挙げられ、これらは2種以上
を併用してもよい。酸とアルコールとは、当量比で、ヒ
ドロキシル基/カルボキシル基が1.5〜0.7となる
ように配合するのが好ましく、1.2〜0.9となるよ
うに配合するのがさらに好ましい。
【0011】不飽和ポリエステル樹脂の合成は、酸成分
とアルコール成分との縮合反応であるから、酸成分及び
アルコール成分を混合した系を加熱し、酸化による副反
応を防止するためにチッ素、二酸化炭素などの不活性気
体を通気し、さらに、反応によって生成する水その他の
低分子化合物を系外に留出させながら進められる。水そ
の他の低分子化合物を系外への留出は、不活性気体を通
じることによる自然留出又は減圧留出によって行われ
る。また、留出を促進するため、トルエン、キシレンな
どの溶剤を共沸成分として系中に添加することもでき
る。反応温度は、150℃以上とすることが好ましい。
反応装置としては、ガラス、ステンレス製等のものが選
ばれ、撹拌装置、水とアルコール成分とが共沸してアル
コール成分が留出するのを防ぐ分留装置、反応系の温度
を高める加熱装置、この加熱装置の温度制御装置、チッ
素など不活性ガスの吹込み装置等を備えた反応装置を用
いるのが好ましい。反応の進行度合いは、一般に反応に
より生成する留出分量の測定、末端の官能基の定量、反
応系の粘度の測定などにより知ることができる。
【0012】ビニルエステル樹脂は、エポキシ樹脂と不
飽和一塩基酸とを反応させて得られる。不飽和一塩基酸
のほかに、必要に応じて、多塩基酸を併用することもあ
る。
【0013】ここで用いられるエポキシ樹脂としては二
官能以上のエポキシ樹脂であればよく他に制限はない。
二官能以上のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェ
ノール系エポキシ樹脂、ノボラック系エポキシ樹脂など
が挙げられる。
【0014】ビスフェノール系エポキシ樹脂としては、
油化シェルエポキシ株式会社が市販している、エピコー
ト828、エピコート1001、エピコートl004、
という商品名のもの、旭化成工業株式会社が市販してい
る、AER−664H、AER−331、AER−33
7、という商品名ののもの、ダウケミカル社が市販して
いる、D.E.R.330、D.E.R.660、D.
E.R.664という商品名のもの、などが挙げられ
る。
【0015】ノボラック系エポキシ樹脂としては、油化
シェルエポキシ株式会社が市販している、エピコート1
52、エピコート154、という商品名のもの、チバ社
が市販している、EPNll38、という商品名のも
の、ダウケミカル社が市販している、D.E.N.43
1、D.E.N.438、という商品名のもの、などが
挙げられる。
【0016】これらのエポキシ樹脂とと反応させる不飽
和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、珪皮酸、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕−
4−デセン−8又は9残基と、不飽和二塩基酸残基を構
成要素として含む部分エステル化カルボン酸などを用い
ることができる。部分エステル化カルボン酸の例として
は、8又は9−ヒドロキシトリシクロデセン−4−
〔5.2.1.02,6〕を1.00〜1.20モル及び
無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などの不飽
和二塩基酸1モルを、不活性ガス気流下で70〜150
℃で加熱して得られる不飽和二塩基酸モノエステルがあ
る。不飽和一値塩基酸は、当量比で、エポキシ基/カル
ボキシル基が1.5〜0.6となるように配合するのが
好ましく、1.2〜0.9となるようにはいごうするの
がさらに好ましい。
【0017】必要に応じて反応させる多塩基酸として
は、無水フタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドメチ
レンテトラヒドロ無水フタル酸、グルタル酸、アジピン
酸、セバチン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ダ
イマー酸、無水マレイン酸、フマル酸などが挙げられ
る。多塩基酸の使用量は、ビニルエステル樹脂のヒドロ
キシル基に対して、1〜20モル%とするのが好まし
く、2〜10モル%とするのがさらに好ましい。
【0018】エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸及び必要に
応じて用いられる多塩基酸とは、60〜150℃、好ま
しくは70〜130℃の温度で反応させてビニルエステ
ル樹脂とされる。
【0019】樹脂成分を架橋させるための重合性単量体
としては、例えば、スチレン、クロルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、ターシャリブチルスチレン、臭化スチレ
ン、ジアリルフタレート、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
β−ヒドロキシメタクリル酸エチル、β−ヒドロキシア
クリル酸エチル、アクリルアミド、フェニルマレイミド
などが用いられる。また、エチレングリコールジメタク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレートなどの多官
能の(メタ)アクリル酸エステル類を用いることもでき
る。これらは、単独で又は他の重合性単量体と組み合わ
せて用いられる。配合量としては、樹脂成分100重量
部に対して10〜200重量部が好ましく、30〜15
0重量部がより好ましい。
【0020】ガラスフレークは、偏平状のガラス物質で
ある。ガラスフレークの平均厚さは0.5〜l0μmで
あるのが好ましく、特に、3〜5μmであることが好ま
しい。またガラスフレークの大きさは、平均して100
〜4000μmであるのが好ましく、特に、150〜3
00μmであることが好ましい。このガラスフレーク
は、塗膜内で平行に配向して幾層にも積層されるため、
塗膜の強度を向上させ、また外部からの蒸気、水分その
他の腐食性物質の透過を遅延させる効果を有する。ここ
で、ガラスフレークの大きさは、ガラスフレークの最大
外接円の直径と定義される。ガラスフレークの厚さが小
さすぎると薄片の強度が弱く、樹脂との混合時に破損が
生じ、また大きすぎると塗膜内での平行配向の層が少な
くなり、外部からの蒸気、水分その他の腐食性物質の透
過を阻止する効果が少なくなる。またガラスフレークの
大きさが100μm未満では金属基体表面に対し平行配
向しにくくなリ、また4000μmを超えると樹脂との
混合が困難となり、ガラスフレーク表面と樹脂とのぬれ
性が悪くなる。ガラスフレークとしては、日本硝子繊維
株式会社から、RCF−600、RCF−140、RC
F−015、REF−600、REF−140及びRE
F−015の商品名で、また、旭ファイバ一グラス株式
会社から、GF−Cl50の商品名で市販されているも
のが挙げられる。
【0021】ガラスフレークの配合量は、樹脂成分と重
合性単量体との総量l00重量部に対し10〜60重量
部が好ましく、30〜50重量部がさらに好ましい。配
合量が少なすぎると外部からの蒸気、水分その他の腐食
物の浸透を防止することがでできず、また多すぎると塗
膜の可撓性が低下し、金属基体表面との密着性が悪くな
り、ふくれの原因となる。
【0022】硬化剤としては、メチルエチルケトンパー
オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、イソブ
チルメチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパー
オキサイド、ペンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイドな
どのパーオキサイド類が使用される。硬化剤の配合量
は、樹脂成分と重合性単量体の総量100重量部に対し
て0.4〜3.0重量部が好ましく、0.6〜2.0重
量部がさらに好ましい。
【0023】硬化促進剤としては、オクテン酸コバルト
又はナフテン酸コバルトを用いることが好ましい。その
配合量は、樹脂成分と重合性単量体の総量100重量部
に対して0.1〜2重量部が好ましく、0.3〜1.0
重量部がさらに好ましい。また、助促進剤として、ジメ
チルアニリン、ジエチルアニリン、N,N−ジメチルパ
ラトルイジン、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等
を配合することが好ましい。その配合量は、樹脂成分と
重合性単量体の総量100重量部に対して0.01〜
1.0重量部が好ましく、0.05〜0.3重量部がさ
らに好ましい。
【0024】必要により配合される揺変材としては、ヒ
ュームドシリカ、有機ベントナイト等が挙げられ、樹脂
成分と重合性単量体との総量に対して0.5〜10重量
%の範囲で使用されることが好ましい。
【0025】充填材としては、炭酸カルシウム、水酸化
バリウム、水酸化アルミニウム、タルク、ガラスバウダ
ー等の充填材、また、顔料などを加えることもできる。
さらにガラスフレークと不飽和ポリエステル樹脂やビニ
ルエステル樹脂と充填材間のカップリング向上のためシ
ランカップリング剤などを加えることもできる。
【0026】その他、顔料、消泡剤、強化繊維などが適
宜配合される。
【0027】第一のガラスフレークライニング層の上に
形成されるガラスフレークを含むポリウレタン層は、ポ
リオール、ポリイソシアネート、ガラスフレーク及び反
応触媒を配合し、必要に応じて、さらに、顔料、充填
材、消泡剤、発泡抑制剤、強化繊維などを配合した組成
物を塗布し、ポリオールとポリイソシアネートとを反応
させて形成される。
【0028】ポリイソシアネートとしては、ジフェニル
メタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレ
ンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、へキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ートなどが挙げられ、また、これらのイソシアネートか
ら導かれる低分子や高分子のNCO末端プレポリマーな
どが使用される。
【0029】ポリオールとしては、通常ポリウレタンに
用いられるポリオールが使用できる。エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ヘキサントリオール、トリエタノールアミン、
ジグリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミ
ン、メチルグルコジット、芳香族ジアミン、ソルビトー
ル、シュガー等が挙げられる。また、低分子量の多価ア
ルコールやポリアミン等を出発原料として、エチレンオ
キサイドやプロピレンオキサイド等をアルカリ触媒の存
在下に付加重合させたものが使用できる。これらは、分
子中の末端水酸基数が、平均1.5以上、数平均分子量
2000以下であるのが好ましく、さらに分子中の末端
水酸基数が、平均2以上、数平均分子量1000以下で
あるのが好ましい。他にポリテトラメチレンエーテルグ
リコール、ポリエステルポリオールなどを併用してもよ
い。ここで、数平均分子量は、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより標準ポリスチレン換算で求めら
れる。
【0030】反応触媒は、硬化促進のために配合され
る。反応触媒としては、通常のポリウレタンの生成に用
いられているものが使用でき、ジブチルスズラウリレー
ト、ジブチルスズオクトエート等のスズ化合物、トリエ
チルアミン、トリエチレンジアミン、トリエタノールア
ミン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノ
ール等のアミン化合物が単独又は併用して用いられる。
反応触媒の配合量は必要とされる可使時間によって決ま
るが、ポリオール、ポリイソシアネートの合計100重
量部に対して、0.02〜2.0重量部であるのが好ま
しい。
【0031】ポリウレタン層中に含まれるガラスフレー
クは、第一及び第二のガラスフレークライニング層の形
成に用いられるものと同じものが用いられる。また、必
要に応じて、さらに、顔料、充填材、消泡剤、発泡抑制
剤、強化繊維なども同様である。ポリウレタン層中に含
まれるガラスフレークの配合量は、ポリオールとポリイ
シシアネートの合計量100重量部に対して、10〜6
0重量部が好ましい。配合量が少なすぎると外部からの
蒸気、水分その他の腐食物の浸透を防止できず、使用量
が多すぎると塗膜の可撓性が低下し、ガラスフレークラ
イニング層との追従性が劣る傾向にある。
【0032】次に、各層の厚さについて説明する。ガラ
スフレークライニング層は、耐食性との関係から、0.
2〜2.0mmに塗布されることがこのましく、また、
ガラスフレークを含むポリウレタン層は、0.2〜1.
0mmに塗布されることが好ましい。この層が薄すぎる
と接着性が低下し、厚すぎると発泡が起きやすくなる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、例中、部とあるのは重量部を、また%とあるのは重
量%を意味する。
【0034】実施例1 ビニルエステル樹脂スチレン溶液の作製 ビスフェノール系エポキシ樹脂150部(油化シェルエ
ポキシ株式会社製のエピコート828(商品名、エポキ
シ当量189)13部及びエピコート1001(商品
名、エポキシ当量470)137部の合計で150
部)、メタクリル酸29部、トリメチルベンジルアンモ
ニウムクロライド0.8部、ハイドロキノン0.04部
をフラスコに仕込み、120℃で反応させ、酸価が7に
なったところでスチレン1100部に溶解した。
【0035】ビニルエステル樹脂スチレン溶液100
部、6%オクテン酸コバルト溶液0.5部、N,N−ジ
メチルパラトルイジン0.1部、メチルハイドロキノン
0.04部、ヒュームドシリカ(日本アエロジル株式会
社製のAerosil 200(商品名)を使用した)
4部、界面活性剤(花王アトラス株式会社製のレオドー
ルTW−L120(商品名)を使用した)0.2部及び
平均大きさが140μmのガラスフレーク(日本硝子繊
維株式会社製のRCF−140(商品名)を使用した)
40部を撹拌機でよく撹拌分散させ、55%メチルエチ
ルケトンパーオキサイドのDMP溶液2部を配合した。
得られた組成物を、70mm角、厚さ3mmの鉄板に厚
さ約1mmとなるようにへらで塗布し、1日間放置して
第一のガラスフレークライニング層を形成した試験片を
得た。次に、この試験片を、90℃の温水中に7日浸漬
して第一のガラスフレークライニング層を促進劣化させ
た。その後、自然乾燥させ、第一のガラスフレークライ
ニング層表面を#150のサンドペーパーで粗面化し
た。別に、ジフェニルメタンジイソシアネート45部、
ペンタエリスリトール系ポリオール(三洋化成株式会社
製のサンニックスEP−560(商品名)を使用した)
25部及びガラスフレーク(第一のガラスフレークライ
ニング層と同じRCF−140を使用)30部を撹拌
し、次にジブチルスズラウリレート0.6部を配合分散
させた。この組成物を前記粗面化した試験片に厚さが約
0.2mmとなるように塗布し、1日間放置して、ガラ
スフレークを含むポリウレタン層を形成した試験片を得
た。次に、ガラスフレークを含むポリウレタン層の上
に、第一のガラスフレークライニング層形成に用いた組
成物を、厚さが約1mmになるように塗布し、一日間放
置して第二のガラスフレークライニング層を形成した試
験片を作製した。なお、試験片は6個作製し、5個を付
着強さ測定用とし、残り1個を煮沸試験用とした。
【0036】比較例1 実施例1において、ポリウレタン層中のガラスフレーク
を無添加として、実施例1と同様の方法で試験片を作製
した。
【0037】比較例2 実施例1において、ポリウレタン層を形成しないで第一
のガラスフレークライニング層の上に直接第二のガラス
フレークライニング層を形成して試験片を作製した。
【0038】実施例2 不飽和ポリエステル樹脂スチレン溶液の作製 プロピレングリコール75部、イソフタル酸74部をフ
ラスコに仕込み、190℃で酸価が10になるまで反応
させ、ハイドロキノン1.8部、プロピレングルコール
18部、無水マレイン酸64部を加え、220℃で酸価
が17になるまで反応させ、その後スチレン90部を加
えた。不飽和ポリエステル樹脂スチレン溶液100部、
ヒュームドシリカ(実施例1と同じものを使用した)2
部及びガラスフレーク(実施例1と同じものを使用し
た)40部を撹拌機でよく撹拌分散させ、55%メチル
エチルケトンパーオキサイド溶液(実施例1と同じもの
を使用した)1.4部を配合した。この組成物を第一及
び第二のガラスフレークライニング層の形成に用いたほ
かは実施例1と同様にして試験片を作製した。
【0039】比較例3 実施例2において、ポリウレタン層中のガラスフレーク
を無添加として、そのほかは実施例2と同様にして試験
片を作製した。
【0040】比較例4 実施例2において、ポリウレタン層を形成せず、そのほ
かは実施例2と同様にして試験片を作製した。
【0041】得られた試験片について、JIS K 5
400 塗料一般試験法にしたがって、ライニング層の
付着強さを測定した。また、試験片の端部を、第一及び
第二のガラスフレークライニング層の形成に用いた組成
物によってシールし、95℃の熱水中に浸漬してふくれ
発生までの日数を調べた。以上の結果を表1に示す。な
お、表1において、ふくれ発生までの日数を耐久性とし
て示した。
【0042】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 比較例1 比較例2 実施例2 比較例3 比較例4 ──────────────────────────────────── 付着強さ 2.4 2.8 1.8 1.8 2.0 1.2 耐久性 26 18 20 24 19 21 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 注)付着強さの単位:MPa 5個の平均値 耐久性の単位:日
【0043】表1に示した結果から、第一のガラスフレ
ークライニング層と第二のガラスフレークライニング層
の間にガラスフレークを含むポリウレタン層を形成した
ものは、付着強さ及びふくれ発生までの日数の両方が優
れており、これに対して、第一のガラスフレークライニ
ング層と第二のガラスフレークライニング層の間にガラ
スフレークを含まないポリウレタン層を形成したもの
は、付着強さは良好であるが、ふくれ発生までの日数が
劣っていることがわかる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、第一のガラスフレーク
ライニング層が劣化したときの補修など、第一のガラス
フレークライニング層の上に第二のガラスフレークライ
ニング層を形成したライニング構造体において、第一と
第二のガラスフレークライニング層間の付着力が良好で
あり、ふくれの発生も抑制したライニング構造体を得る
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基体表面に形成された第一のガラス
    フレークライニング層上に、ガラスフレークを含むポリ
    ウレタン層を介して第二のガラスフレークライニング層
    を形成してなるライニング構造体。
JP19260196A 1996-07-22 1996-07-22 ライニング構造体 Pending JPH1034077A (ja)

Priority Applications (1)

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