JPH10339839A - レンズ合焦装置 - Google Patents

レンズ合焦装置

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JPH10339839A
JPH10339839A JP9163269A JP16326997A JPH10339839A JP H10339839 A JPH10339839 A JP H10339839A JP 9163269 A JP9163269 A JP 9163269A JP 16326997 A JP16326997 A JP 16326997A JP H10339839 A JPH10339839 A JP H10339839A
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JP
Japan
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lens
pixel data
value
focusing
image
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Application number
JP9163269A
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English (en)
Inventor
Masakazu Oyamada
応一 小山田
Akifumi Arayashiki
明文 荒屋敷
Shinichi Hirata
晋一 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Publication date
Application filed by Kokusai Electric Corp filed Critical Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のような測距器を用いることなく、対象
物を撮像するためのレンズを合焦させる。 【解決手段】 例えば画素データ値の差を用いてレンズ
を合焦させるレンズ合焦装置F1には、レンズ1を光軸
に沿って移動させて当該レンズ1と対象物との間の距離
を変更させるレンズ位置移動手段を有した合焦器3と、
レンズ1を介して対象物を撮像する撮像手段を有したC
CD4と、A/D変換器5と、フレームメモリ6と、後
述する演算手段を有した歪み計算器7と、後述する合焦
手段を有した歪み比較器8とが備えられており、レンズ
1を合焦させるに際しては、CCD4の撮像手段がレン
ズ1を介して対象物を撮像し、歪み計算器7の演算手段
が撮像された対象物の画像データ中から隣接する複数微
小領域の画素データ値の差を算出し、歪み比較器8の合
焦手段が算出された画素データ値の差が大きくなる方向
へ合焦器3のレンズ位置移動手段によりレンズ1を移動
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象物を撮像する
ためのレンズを合焦させるレンズ合焦装置に関し、特
に、撮像された対象物の画像データ中における複数微小
領域の画素データ値の差やばらつきに基づいてレンズを
合焦させるレンズ合焦装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばデジタルカメラではレンズにより
対象物を撮像することが行われており、このようなカメ
ラには一般に、対象物を撮像するためのレンズを合焦さ
せるレンズ合焦装置が備えられている。ここで、図11
には、レンズ合焦装置が備えられたデジタルカメラの構
成例を示してある。同図に示したデジタルカメラには、
レンズ41と、レンズ41からの光の量を調節する絞り
42と、レンズ41の位置を移動させて調節する合焦器
43と、レンズ41及び絞り42を介して対象物を撮像
するCCD44と、CCD44により撮像された対象物
の画像データをデジタルデータに変換するA/D変換器
45と、デジタルデータに変換された対象物の画像デー
タを格納するフレームメモリ46と、対象物とレンズ4
1との間の距離を測量する測距器47とが備えられてい
る。
【0003】また、上記したレンズ41と絞り42と合
焦器43とから対象物の像を光学的にとらえる光学系が
構成されており、また、CCD44とA/D変換器45
とフレームメモリ46とから対象物を撮像して撮像され
た画像データを処理する画像信号処理系が構成されてい
る。また、上記のようなデジタルカメラでは、合焦器4
3と測距器47とからレンズ合焦装置が構成されてお
り、このレンズ合焦装置では、レンズ41を合焦させる
に際して、測距器47が対象物とレンズ41との間の距
離を測量するとともに測量された距離の情報に基づいて
合焦器43を制御することにより、合焦器43がレンズ
41の位置を調節してレンズ41を合焦させる。
【0004】次いで、上記した画像信号処理系では、レ
ンズ合焦装置により合焦されたレンズ41を介して対象
物を撮像し、撮像されたデジタル画像データを例えば遠
隔地から監視することやフロッピーディスク等の記憶媒
体に記憶させることが行われる。なお、上記した測距器
47による対象物とレンズ41との間の距離の測量方法
としては、例えば対象物に光を照射してその反射光から
距離を測量するといった方法が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなレンズ合焦装置では、対象物とレンズとの間の距
離を測量するための測距器を装置に備えなければならな
いといった不具合があり、また、上記したレンズ等から
成る光学系と測距器とにより同一の対象物をとらえる必
要があるため、測距器が向いている方向と光学系が向い
ている方向とが同一の方向となるように測距器を配置し
なければならないといった不具合があった。
【0006】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、対象物を撮像するためのレン
ズを合焦させるに際して、上記のような測距器を用いる
ことなくレンズを合焦させることができるレンズ合焦装
置を提供することを目的とする。更に具体的には、撮像
された対象物の画像データ中における複数微小領域の画
素データ値の差やばらつきに基づいてレンズを合焦位置
に移動させるという新規な方法を用いることにより、上
記のような測距器を用いることなくレンズを合焦させる
ことができるレンズ合焦装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るレンズ合焦装置では、対象物を撮像す
るためのレンズを次のようにして合焦させる。すなわ
ち、レンズ合焦装置には、レンズを光軸に沿って移動さ
せて当該レンズと対象物との間の距離を変更させるレン
ズ位置移動手段が備えられており、レンズを合焦させる
に際しては、撮像手段がレンズを介して対象物を撮像
し、演算手段が撮像された対象物の画像データ中から隣
接する複数微小領域の画素データ値の差を算出し、合焦
手段が算出された画素データ値の差が大きくなる方向へ
レンズ位置移動手段によりレンズを移動させる。ここ
で、隣接するとは、直に接することだけを意味するもの
ではなく、例えば、間に数個の微小領域を挟んで接する
といった意味も含んでいる。
【0008】従って、撮像された対象物の画像データ中
において隣接する複数微小領域の画素データ値の差が大
きくなるレンズ位置、すなわち、これら複数微小領域の
画素データ値の相関性が低くなるレンズ位置を当該画像
データを鮮明に撮像することができる合焦位置とみなし
てレンズが移動させられ、これにより、合焦状態にある
レンズを介してデジタルカメラ等により対象物の画像デ
ータを鮮明に撮像することができる。ここで、微小領域
としては、例えば画像データ中の1個の画素データが用
いられてもよく、この場合には、この1個の画素データ
の画素データ値が当該微小領域の画素データ値として用
いられる。また、例えば画像データ中の隣り合う2個や
3個といった複数個の画素データをまとめた領域が微小
領域として用いられてもよく、この場合には、例えばこ
れら複数個の画素データの画素データ値の平均値が当該
微小領域の画素データ値として用いられる。
【0009】また、本発明に係るレンズ合焦装置では、
対象物を撮像するためのレンズを次のようにして合焦さ
せる。すなわち、レンズ合焦装置には、レンズを光軸に
沿って移動させて当該レンズと対象物との間の距離を変
更させるレンズ位置移動手段が備えられており、レンズ
を合焦させるに際しては、撮像手段がレンズを介して対
象物を撮像し、演算手段が撮像された対象物の画像デー
タ中における複数微小領域の画素データ値のばらつきを
算出し、合焦手段が算出された画素データ値のばらつき
が大きくなる方向へレンズ位置移動手段によりレンズを
移動させる。
【0010】従って、撮像された対象物の画像データ中
における複数微小領域の画素データ値のばらつきが大き
くなるレンズ位置、すなわち、これら複数微小領域の画
素データ値の相関性が低くなるレンズ位置を当該画像デ
ータを鮮明に撮像することができる合焦位置とみなして
レンズが移動させられ、これにより、合焦状態にあるレ
ンズを介してデジタルカメラ等により対象物の画像デー
タを鮮明に撮像することができる。ここで、微小領域と
しては上記と同様に、例えば画像データ中の1個の画素
データが微小領域として用いられてもよく、また、例え
ば2個や3個といった複数個の画素データをまとめた領
域が微小領域として用いられてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る一実施例を図面を参
照して説明する。図1には、本発明に係るレンズ合焦装
置F1をデジタルカメラに備えた場合の一構成例を示し
てあり、このデジタルカメラには、レンズ1と、レンズ
1からの光の量を調節する絞り2と、レンズ1の位置を
移動させて調節する合焦器3と、レンズ1及び絞り2を
介して対象物を撮像するCCD4と、アナログ信号をデ
ジタル信号に変換するA/D変換器5と、フレーム毎の
画像データを格納するフレームメモリ6と、画像データ
の歪みを算出する歪み計算器7と、算出された歪みに基
づいて上記した合焦器3を制御する歪み比較器8とが備
えられている。
【0012】ここで、上記したレンズ1と絞り2と合焦
器3とから対象物の像を光学的にとらえる光学系が構成
されており、また、CCD4とA/D変換器5とフレー
ムメモリ6と歪み計算器7と歪み比較器8とから対象物
を撮像して撮像された画像データの処理等を行う画像信
号処理系が構成されている。また、本例では、上記した
合焦器3とCCD4とA/D変換器5とフレームメモリ
6と歪み計算器7と歪み比較器8とからレンズ合焦装置
F1が構成されており、これらの構成の内のCCD4と
A/D変換器5とフレームメモリ6についてはデジタル
カメラに備えられた画像データを撮像する手段構成と兼
用されている。すなわち、このデジタルカメラでは、C
CD4により撮像された画像データをA/D変換器5と
フレームメモリ6とを介して例えば遠隔地から監視する
ことや、また、例えば静止画像データならばフロッピー
ディスクといった記憶媒体に記憶させることや、或いは
動画像データならばフロッピーディスクやビデオフィル
ムといった記憶媒体に記憶させることが行われる。
【0013】合焦器3は、レンズ1を光軸に沿って移動
させて当該レンズ1と対象物との間の距離を変更させる
レンズ位置移動手段を有しており、本例では、歪み比較
器8からの制御信号に従って例えばモーターによりレン
ズ1を移動させる。CCD4は、レンズ1を介して対象
物を撮像する撮像手段を有しており、撮像により得られ
たアナログ信号をA/D変換器5へ出力する。A/D変
換器5は、CCD4から入力されたアナログ信号をデジ
タル信号に変換し、変換されたデジタル信号をフレーム
メモリ6へ出力する。フレームメモリ6は、A/D変換
器5から入力されたデジタル信号をフレーム毎のデジタ
ル画像データとして格納する。
【0014】歪み計算器7は、撮像された対象物の画像
データ中から隣接する複数微小領域の画素データ値の差
を算出する演算手段を有しており、本例では、当該演算
処理を上記したフレームメモリ6に格納されたデジタル
画像データに基づいて行う。歪み比較器8は、歪み計算
器7により算出された画素データ値の差が大きくなる方
向へ合焦器3のレンズ位置移動手段によりレンズ1を移
動させる合焦手段を有している。また、本例では、この
歪み比較器8には、歪み計算器7により行われた演算結
果を記憶しておくためのメモリが備えられている。
【0015】ここで、上記した歪み計算器7及び歪み比
較器8をCPUやメモリ等を備えたハードウェア回路と
して構成した場合の例を図2に示す。同図には、各種の
演算処理を行うCPU11と、CPU11が行う演算の
処理領域として用いられるRAM12と、データを記憶
するメモリ13と、各種処理を行うための制御プログラ
ムを格納したROM14とが示されており、これらがデ
ータ・制御バス15を介して接続されている。また、デ
ータ・制御バス15には、上記した合焦器3とフレーム
メモリ6とが接続されている。
【0016】ROM14には、上記した歪み計算器7の
演算手段による処理を制御する制御プログラムが格納さ
れており、本例では、CPU11がこの制御プログラム
をRAM12に展開して実行することにより上記した演
算手段が構成される。また、本例では、この演算手段に
より、撮像された対象物の画像データ中から隣接する2
つのラインを構成する画素データの画素データ値を読み
取り、読み取った画素データ値の差を次の式(1)を用
いて算出する。
【0017】
【数1】
【0018】ここで、”MSE”とは平均2乗誤差(M
ean Square Error)のことであり、ま
た、”M”は各ラインを構成する縦方向の画素データの
個数であり、”N”は各ラインを構成する横方向の画素
データの個数である。また、”f(i,j)”及び”g
(i,j)”は各ラインを構成する個々の画素データの
画素データ値であり、”i”及び”j”は画素データが
ライン中で縦方向の”i”番目にあり、且つ、横方向
の”j”番目にあることを示している。また、和(”
Σ”)は、各ラインを構成する画素データの個数(”
i”=1〜”M”及び”j”=1〜”N”)について行
う。
【0019】例えば、縦640画素×横480画素から
成る画像データ中から隣接する縦の320行目のライン
と321行目のラインとを取り出してこれらの間の差、
すなわちこれら2つのラインの相関性を算出する場合に
は、上記した”M”と”N”については、”M”=1及
び”N”=480となる。また、”M”=1であるため
上記(1)式中では常に”i”=1となり、”f(1、
j)”は縦の320行目のラインを構成する横方向の個
々の画素データの画素データ値となり、”g(1、
j)”は縦の321行目のラインを構成する横方向の個
々の画素データの画素データ値となる。また、和(”
Σ”)は、”j”=1〜480(列目)について行う。
すなわち、これにより、縦の320行目のラインと縦の
321行目のラインとについて、同一の列にあって縦方
向で隣接する480対の画素データ間での画素データ値
の差の2乗の平均値、つまり平均2乗誤差(MSE)が
算出される。
【0020】ここで、撮像された対象物の画像データの
ピントが合っていない(レンズが焦点位置からずれてい
る)場合には、画像データのピントが合っている(レン
ズが焦点位置にある)場合に比べて、撮像される画像が
ぼやけるため当該画像データのフレーム内での相関性が
高くなり、上記した平均2乗誤差(MSE)の値、すな
わち歪みの値が小さくなる。これとは逆に、平均2乗誤
差(MSE)の値が大きい程、画像データのフレーム内
での相関性が低くなり、歪みの値が大きくなって鮮明な
画像を得ることができるとみなすことができる。
【0021】また、メモリ13には、上記のようにして
演算手段により行われた演算結果を記憶する歪みバッフ
ァ16が備えられている。ここで、この歪みバッファ1
6の一例を図3に示す。本例では、レンズ1を合焦させ
る位置を決定するに際して、レンズ1の位置を256カ
所の位置に移動させて各位置での歪みの値(上記した平
均2乗誤差:MSE)を算出し、これら算出された歪み
の値が最大となるレンズ位置をレンズ1の合焦位置とみ
なして当該レンズ1をこの合焦位置に移動させる。図3
に示した歪みバッファ16には、256カ所のレンズ1
の位置を記憶した8ビットの領域が備えられており、本
例では、各レンズ位置に対して”0”〜”255”のア
ドレスが割り当てられており、これらが配列を構成して
いる。
【0022】また、歪みバッファ16には、各レンズ位
置に対して演算された歪みの値を格納するための領域が
備えられており、本例では、この領域を32ビットで構
成し、演算された歪みの値を浮動小数点により格納す
る。また、ROM14には、上記した演算手段による処
理を制御する制御プログラムとともに、上記した歪み比
較器8の合焦手段による処理を制御する制御プログラム
が格納されており、本例では、CPU11がこの制御プ
ログラムをRAM12に展開して実行することにより上
記した合焦手段が構成される。すなわち、上記構成によ
り、合焦器3を制御して上記した256カ所のレンズ位
置での歪みの値を算出し、このようにして算出された各
レンズ位置での歪みの値を比較することにより、歪みの
値が最大となるレンズ位置にレンズ1を移動させる。
【0023】以上の構成から成るレンズ合焦装置F1に
よる処理の手順を図4を用いて説明する。まず、対象物
を撮像するためのレンズ1を合焦させるに際して(ステ
ップS1)、上記した歪みバッファ16中の各レンズ位
置に対する歪みの値を初期化するとともに、算出された
歪みの値の最大値を示す”M”を0にし、算出された歪
みの値が最大となるレンズ位置のアドレス(”0”〜”
255”)を示す”P”を0にし、レンズ1を移動させ
るレンズ位置のアドレスを示す”a”を0にする(ステ
ップS2)。
【0024】次に、アドレス”a”(すなわち、初期状
態ではアドレス”0”)のレンズ位置で撮像された対象
物の画像データに基づいて歪みの値(本例では、上記し
た平均2乗誤差)を算出し(ステップS3)、この歪み
の値が”M”(すなわち、初期状態では”M”=0)よ
りも大きい場合には(ステップS4)、この歪みの値
を”M”に格納するとともにレンズ位置のアドレス(す
なわち、初期状態ではアドレス”0”)を”P”に格納
する(ステップS5)。次いで、”a”に1を加えて
(すなわち、初期状態では”a”=0に1を加えて”
a”=1として)”a”を更新し(ステップS6)、更
新されたアドレスについて上記と同様の処理を行い(ス
テップS3〜S6)、同様に、アドレス”a”=255
までの各レンズ位置について上記と同様の処理を行う
(ステップS3〜S6)。
【0025】このようにして、”a”=256となった
時点(すなわち、”a”=0〜255の各レンズ位置で
の歪みの値が算出された時点)で”M”に格納されてい
る値が算出された歪みの最大値であり、また、”P”に
格納されているアドレスが歪みの値が最大となるレンズ
位置である(ステップS7)。そして、アドレス”P”
のレンズ位置を合焦位置或いは合焦位置に最も近い位置
とみなしてレンズ1を移動させ(ステップS8)、これ
により、レンズ1が合焦位置に移動させられる(ステッ
プS9)。
【0026】ここで、歪みの値としては、例えば上記図
3の歪みバッファ16に示すように、アドレス”0”に
対して”0.5”という値が格納され、同様に、アドレ
ス”1”に対して”0.6”、・・・、アドレス”15
7”に対して”225.3”、・・・、アドレス”25
4”に対して”10.5”、アドレス”255”に対し
て”8.7”という値が格納される。なお、本例では、
歪みの最大値は”M”=225.3であり、このときの
レンズ位置のアドレスは”P”=157である。
【0027】また、図5に、上記のようにして各レンズ
位置に対して得られた歪みの値のグラフ17を示してあ
る。ここで、このグラフ17の横軸はレンズ位置のアド
レス(”0”〜”255”)を示し、また、縦軸は算出
された歪みの値(歪み値)を示している。上記したよう
に、アドレス”157”のレンズ位置で算出された歪み
値”225.3”が歪み値の最大値であり、このアドレ
ス”157”のレンズ位置が合焦位置とみなされてレン
ズ1が移動させられ、これにより、デジタルカメラで
は、対象物の画像データを合焦状態で撮像することがで
きる。以上のように、対象物を撮像するためのレンズを
合焦させるに際して、上記従来例で示したような測距器
を用いることなく、撮像された対象物の画像データ中の
隣接する複数微小領域の画素データ値の差が大きくなる
方向へレンズを移動させるという新規な方法により、レ
ンズを合焦させることができる。
【0028】ここで、上記実施例では、上記した式
(1)により画素データ値の差(歪み値)として平均2
乗誤差(MSE)を算出したが、画素データ値の差とし
ては必ずしも平均2乗誤差(MSE)が用いられなくて
もよく、例えば、上記実施例で用いた2つのライン(縦
の320行目のラインと321行目のライン)につい
て、縦方向で隣接する480対の画素データ間での画素
データ値の差の絶対値の平均値Eを以下に示す式(2)
によって算出し、この算出された値が大きくなる方がよ
り合焦状態に近いとみなしてレンズを合焦させることも
できる。
【0029】
【数2】
【0030】ここで、上記した式(2)における各記号
は、上記した式(1)と同様な内容を意味している。
【0031】また、上記実施例では、画素データ値の差
を算出するための画素データとして、画像データ中の隣
接する2つのラインを用いたが、画素データ値の差を算
出するために用いる隣接する複数微小領域としては任意
の領域が用いられてよく、例えば上記実施例において縦
の320行目のラインと321行目のラインとの間での
画素データ値の差を算出するとともに、横の240列目
のラインと241列目のラインとの間での画素データ値
の差を算出し、これら2つの差の絶対値を加えた値によ
り画像データの歪みの値の大きさを判定することもでき
る。同様に、例えば、隣接する複数微小領域の画素デー
タ値の差を幾つかの画像データ部分について算出し、こ
れら算出された差の絶対値の総和により画像データの歪
みの値の大きさを判定することもでき、このように画像
フレーム中の複数の画像データ部分について画素データ
値の差を算出することにより、画像データのピントが合
っているかいないかという判断をより確実に行うことが
できる。
【0032】また、上記したように、画素データ値の差
を算出するために用いられる隣接する複数微小領域とし
ては、画像フレーム中のいずれの部分の領域であっても
よく、例えば画像フレーム中の中心付近にある複数微小
領域が画素データ値の差を算出するために用いられた場
合には、この画像フレーム中の中心付近にある対象物の
画像データにピントを合わせることができる。すなわ
ち、画素データ値の差を算出するために用いられた複数
微小領域の付近にある対象物の画像データを他の部分の
画像データに比べてより鮮明に撮像することができる。
また、例えば画像フレーム中の中心付近や上下左右の端
付近といった画像フレームの全体にわたるような複数微
小領域を画素データ値の差の算出に用いることにより、
画像フレームの全体にわたった画素データ値に基づいて
画像データのピントを合わせることができる。
【0033】また、画素データ値の差を算出するための
微小領域としては、1個の画素データが用いられてもよ
く、また、例えば隣り合う2個や3個の画素データをま
とめた領域が用いられてもよく、また、例えば隣接する
2×2の画素データブロックや3×3の画素データブロ
ックが用いられてもよい。ここで、複数の画素データを
まとめた領域や画素データブロックを微小領域として用
いる場合には、例えばこうした微小領域に含まれるすべ
ての画素データの画素データ値の平均値を当該微小領域
の画素データ値とみなして、複数微小領域の画素データ
値の差を算出することもできる。要は、算出された画素
データ値の差が大きなときに画像データのピントが合う
とみなすことができるような隣接する複数微小領域が上
記したレンズの合焦処理の際に用いられればよい。
【0034】次に、撮像された対象物の画像データ中に
おける複数微小領域の画素データ値のばらつきに基づい
てレンズを合焦させるレンズ合焦装置の一実施例を図面
を参照して説明する。図6には、本発明に係るレンズ合
焦装置F2をデジタルカメラに備えた場合の一構成例を
示してあり、このデジタルカメラには、上記実施例の図
1で示したものと同様なレンズ21と、絞り22と、合
焦器23と、CCD24と、A/D変換器25と、フレ
ームメモリ26とが備えられており、また、画素データ
値のばらつきを算出する分散計算器27と、算出された
分散に基づいて上記した合焦器23を制御する分散比較
器28とが備えられている。
【0035】ここで、上記したレンズ21と絞り22と
合焦器23とから対象物の像を光学的にとらえる光学系
が構成されており、また、CCD24とA/D変換器2
5とフレームメモリ26と分散計算器27と分散比較器
28とから対象物を撮像して撮像された画像データを処
理する画像信号処理系が構成されている。また、本例で
は、上記した合焦器23とCCD24とA/D変換器2
5とフレームメモリ26と分散計算器27と分散比較器
28とからレンズ合焦装置F2が構成されており、これ
らの構成の内のCCD4とA/D変換器5とフレームメ
モリ6についてはデジタルカメラに備えられた画像デー
タを撮像する手段構成と兼用されている。すなわち、こ
のデジタルカメラでは、CCD4により撮像された画像
データをA/D変換器5とフレームメモリ6とを介して
例えば遠隔地から監視することや、また、例えば静止画
像データならばフロッピーディスクといった記憶媒体に
記憶させることや、或いは動画像データならばフロッピ
ーディスクやビデオフィルムといった記憶媒体に記憶さ
せることが行われる。
【0036】また、上記したように、図6に示したレン
ズ21、絞り22、合焦器23、CCD24、A/D変
換器25、フレームメモリ26の構成については、上記
図1に示したものと同様であり、本例では説明を省略す
る。合焦器23は、レンズ21を光軸に沿って移動させ
て当該レンズ21と対象物との間の距離を変更させるレ
ンズ位置移動手段を有しており、本例では、分散比較器
28からの制御信号に従って例えばモーターによりレン
ズ21を移動させる。CCD24は、レンズ21を介し
て対象物を撮像する撮像手段を有している。
【0037】分散計算器27は、撮像された対象物の画
像データ中における複数微小領域の画素データ値のばら
つきを算出する演算手段を有しており、本例では、当該
演算処理をフレームメモリ26に格納されたデジタル画
像データに基づいて行う。分散比較器28は、分散計算
器27により算出された画素データ値のばらつきが大き
くなる方向へ合焦器23のレンズ位置移動手段によりレ
ンズ21を移動させる合焦手段を有している。また、本
例では、この分散比較器28には、分散計算器27によ
り行われた演算結果を記憶しておくためのメモリが備え
られている。
【0038】ここで、上記した分散計算器27及び分散
比較器28をCPUやメモリ等を備えたハードウェア回
路として構成した場合の例を図7に示す。同図には、上
記実施例の図2で示したものと同様のCPU31、RA
M32、メモリ33、ROM34が示されており、これ
らがデータ・制御バス35を介して接続されている。ま
た、データ・制御バス35には、上記した合焦器23と
フレームメモリ26とが接続されている。ROM34に
は、上記した分散計算器27の演算手段による処理を制
御する制御プログラムが格納されており、本例では、C
PU31がこの制御プログラムをRAM32に展開して
実行することにより上記した演算手段が構成される。本
例では、この演算手段により、撮像された対象物の画像
データ中における複数微小領域の画素データ値のばらつ
きを次の式(3)を用いて算出する。
【0039】
【数3】
【0040】ここで、上式(3)は、画素データ値の分
散値”V”を算出する式であり、”N”は算出に用いら
れる画素データ値の個数であり、”y(i)”は個々の
画素データの画素データ値であり、”m”は”N”個の
画素データ値の平均値である。また、和(”Σ”)は、
算出に用いるすべての画素データ(”i”=1〜”
N”)について行う。例えば、縦640画素×横480
画素から成る画像データ中における縦の320行目のラ
インと横の240列目のラインとを構成する計1119
個(480個と640個とを加え、縦と横とで重複する
1個を減じた個数)の画素データの画素データ値のばら
つき、すなわち相関性を算出する場合には、上記した”
N”=1119であり、”y(i)”は縦の320行目
及び横の240列目を構成する個々の画素データの画素
データ値であり、”m”はこれら1119個の画素デー
タの画素データ値の平均値である。
【0041】また、和(”Σ”)は、”i”=1〜11
19(個)について行う。すなわち、これにより、上記
した1119個の画素データの画素データ値についての
分散”V”が算出される。ここで、撮像された対象物の
画像データのピントが合っていない(レンズが焦点位置
からずれている)場合には、画像データのピントが合っ
ている(レンズが焦点位置にある)場合に比べて、撮像
された画像がぼやけるため当該画像データのフレーム内
での相関性が高くなり、上記した分散の値が小さくな
る。これとは逆に、分散の値が大きい程、画像データの
フレーム内での相関性が低くなって鮮明な画像が得られ
るとみなすことができる。
【0042】また、メモリ33には、上記のようにして
演算手段により行われた演算結果を記憶する分散バッフ
ァ36が備えられている。ここで、この分散バッファ3
6の一例を図8に示す。本例では、上記実施例と同様
に、レンズを合焦させる位置を決定するに際して、レン
ズの位置を256カ所の位置に移動させて各位置での分
散値を算出し、これら算出された分散の値が最大となる
レンズ位置をレンズ21の合焦位置とみなして当該レン
ズ21をこの合焦位置に移動させる。図8に示した分散
バッファ36には、256カ所のレンズの位置を記憶し
た8ビットの領域が備えられており、本例では、各レン
ズ位置に対して”0”〜”255”のアドレスが割り当
てられており、これらが配列を構成している。
【0043】また、分散バッファ36には、演算された
分散の値を各レンズ位置に対して格納するための領域が
備えられており、本例では、この領域を32ビットで構
成し、演算された分散の値を浮動小数点により格納す
る。また、ROM34には、上記した演算手段による処
理を制御する制御プログラムとともに、上記した分散比
較器28の合焦手段による処理を制御する制御プログラ
ムが格納されており、本例では、CPU31がこの制御
プログラムをRAM32に展開して実行することにより
上記した合焦手段が構成される。すなわち、上記構成に
より、合焦器23を制御して上記した256カ所のレン
ズ位置での分散の値を算出し、このようにして算出され
た各レンズ位置での分散の値を比較することにより、分
散の値が最大となるレンズ位置にレンズ21を移動させ
る。
【0044】以上の構成から成るレンズ合焦装置F2に
よる処理の手順を図9を用いて説明する。まず、対象物
を撮像するためのレンズ21を合焦させるに際して(ス
テップS11)、上記した分散バッファ36中の各レン
ズ位置に対する分散の値を初期化するとともに、算出さ
れた分散の値の最大値を示す”M”を0にし、算出され
た分散の値が最大となるレンズ位置のアドレス(”0”
〜”255”)を示す”P”を0にし、レンズ21を移
動させるレンズ位置のアドレスを示す”a”を0にする
(ステップS12)。
【0045】次に、アドレス”a”(すなわち、初期状
態ではアドレス”0”)のレンズ位置で撮像された対象
物の画像データに基づいて分散の値を算出し(ステップ
S13)、この分散の値が”M”(すなわち、初期状態
では”M”=0)よりも大きい場合には(ステップS1
4)、この分散の値を”M”に格納するとともにレンズ
位置のアドレス(すなわち、初期状態ではアドレス”
0”)を”P”に格納する(ステップS15)。次い
で、”a”に1を加えて(すなわち、初期状態では”
a”=0に1を加えて”a”=1として)”a”を更新
し(ステップS16)、更新されたアドレスについて上
記と同様の処理を行い(ステップS13〜S16)、同
様に、アドレス”a”=255までの各レンズ位置につ
いて上記と同様の処理を行う(ステップS13〜S1
6)。
【0046】このようにして、”a”=256となった
時点(すなわち、”a”=0〜255の各レンズ位置で
の分散値が算出された時点)で”M”に格納されている
値が算出された分散の最大値であり、また、”P”に格
納されているアドレスが分散値が最大となるレンズ位置
である(ステップS17)。そして、アドレス”P”の
レンズ位置を合焦位置或いは合焦位置に最も近い位置と
みなしてレンズ21を移動させ(ステップS18)、こ
れにより、レンズ21が合焦位置に移動させられる(ス
テップS19)。
【0047】ここで、分散値としては、例えば上記図8
の分散バッファ36に示すように、アドレス”0”に対
して”3.5”という値が格納され、同様に、アドレ
ス”1”に対して”3.6”、・・・、アドレス”15
7”に対して”20.7”、・・・、アドレス”25
4”に対して”3.8”、アドレス”255”に対し
て”2.7”という値が格納される。なお、本例では、
分散の最大値は”M”=20.7であり、このときのレ
ンズ位置のアドレスは”P”=157である。
【0048】また、図10に、上記のようにして各レン
ズ位置に対して得られた分散値のグラフ37を示してあ
る。ここで、このグラフ37の横軸はレンズ位置のアド
レス(”0”〜”255”)を示し、また、縦軸は算出
された分散値を示している。上記したように、アドレ
ス”157”のレンズ位置で算出された分散値”20.
7”が分散の最大値であり、このアドレス”157”の
レンズ位置が合焦位置とみなされてレンズ21が移動さ
せられ、これにより、デジタルカメラでは、対象物の画
像データを合焦状態で撮像することができる。以上のよ
うに、対象物を撮像するためのレンズを合焦させるに際
して、上記従来例で示したような測距器を用いることな
く、撮像された対象物の画像データ中における複数微小
領域の画素データ値のばらつきが大きくなる方向へレン
ズを移動させるという新規な方法により、レンズを合焦
させることができる。
【0049】ここで、上記実施例では、上記した式
(3)により画素データ値のばらつきとして分散を算出
したが、画素データ値のばらつきとしては必ずしも分散
が用いられなくてもよく、例えば、個々の画素データ値
とこれらの画素データ値の平均値との間の差の絶対値の
平均値を算出し、この算出された値が大きくなる方がよ
り合焦状態に近いとみなしてレンズを合焦させることも
できる。
【0050】また、上記実施例では、640×480画
素から成る画像データについて縦の320行目と横の2
40列目とを構成する1119個の画素データ値のばら
つき(上記実施例では、分散値)を算出してレンズの合
焦位置を決定したが、画素データ値のばらつきを算出す
るために用いる画像データ中の画素データとしては任意
でよく、例えば画像データ中から任意に抽出された10
0個や200個といった画素データが上記したレンズの
合焦処理に用いられてもよい。また、例えば、画像デー
タ中における2×2の画素データブロックを構成する4
個の画素データや3×3の画素データブロックを構成す
る9個の画素データについて画素データ値のばらつきを
算出することもできる。なお、一般に、ばらつきを算出
するために用いる画素データ値の個数が多い程、ばらつ
きの値がより正確に算出されるとみなすことができ、画
像データのピントが合っているかいないかという判断を
より確実に行うことができる。
【0051】また、上記したように、画素データ値のば
らつきを算出するために用いられる複数微小領域として
は、画像フレーム中のいずれの部分の領域であってもよ
く、例えば画像フレーム中の中心付近の領域にある画素
データ値がばらつきを算出するために数多く用いられた
場合には、この画像フレーム中の中心付近にある対象物
の画像データにピントを合わせることができる。すなわ
ち、画素データ値のばらつきを算出するために用いられ
た複数微小領域が或る領域に数多くある場合には、この
領域の画像データを他の部分の画像データに比べてより
鮮明に撮像することができる。また、例えば画素データ
値のばらつきを算出するために用いられる複数微小領域
が画像フレームの全体に散らばっている場合には、画像
フレームの全体にわたった画素データ値に基づいて画像
データのピントを合わせることができる。
【0052】また、画素データ値のばらつきを算出する
ための微小領域としては、1個の画素データであっても
よく、また、例えば隣り合う2個や3個の画素データを
まとめた領域が用いられてもよく、また、例えば2×2
の画素データブロックや3×3の画素データブロックを
微小領域として用いることもできる。ここで、複数の画
素データをまとめた領域や画素データブロックを微小領
域として用いる場合には、例えばこうした微小領域に含
まれるすべての画素データの画素データ値の平均値を当
該微小領域の画素データ値とみなして、複数微小領域の
画素データ値のばらつきを算出することもできる。要
は、算出された画素データ値のばらつきが大きなときに
画像データのピントが合うとみなすことができるような
複数微小領域が上記したレンズの合焦処理の際に用いら
れればよい。
【0053】また、上記した画素データ値の差(歪み
値)やばらつき(分散)を用いた実施例では、プロセッ
サやメモリ等を備えたハードウェア資源において、プロ
セッサがROMに格納された制御プログラムを実行する
ことにより、上記したレンズの合焦処理を制御する構成
としたが、本発明では、当該処理を実行するための各機
能手段を独立したハードウェア回路として構成してもよ
い。また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフ
ロッピーディスクやCD−ROM等のコンピュータによ
り読み取り可能な記憶媒体として把握することもでき、
当該制御プログラムを記憶媒体からコンピュータに入力
してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る
処理を遂行させることができる。
【0054】また、上記実施例では、256カ所のレン
ズ位置で画素データ値の差やばらつきを算出し、算出さ
れた値が最大となるレンズ位置をレンズの合焦位置とみ
なしたが、上記図5や図10に示したように画素データ
値の差やばらつきは、一般に、レンズ位置(横軸)に対
して1つのピークを有するため、必ずしもすべてのレン
ズ位置で画素データ値の差やばらつきを算出せずとも、
例えば図5や図10に示したようなピーク値が検出され
た時点で当該レンズ位置を合焦位置とみなすこともでき
る。また、レンズを移動させる位置としては、必ずしも
画素データ値の差やばらつきが最大となるレンズ位置で
なくてもよく、例えば撮像される画像データに要求され
る精度を満たす画素データ値の差やばらつきの値が算出
された時点で当該レンズ位置にレンズを設定することも
できる。すなわち、画像データに要求される画素データ
値の差やばらつきの値を閾値として設定しておき、設定
された閾値を超えた画素データ値の差やばらつきの値が
検出された時点で、当該レンズ位置にレンズを設定する
こともできる。
【0055】また、例えば、撮像された対象物の画像デ
ータとして、1つの画素データに対してR(赤)、G
(緑)、B(青)といった3つの画素データ値を有する
カラー画像データが用いられた場合には、これら3つの
画素データ値の内の1つについて上記した画素データ値
の差やばらつきを算出してレンズを合焦させることもで
き、また、3つの画素データ値の内の2つの画素データ
値や3つのすべての画素データ値について画素データ値
の差やばらつきを算出してレンズを合焦させることもで
きる。
【0056】また、上記した画素データ値の差やばらつ
きを用いた本発明に係るレンズ合焦装置は、スチルカメ
ラやビデオカメラ等といった対象物を撮像するためのレ
ンズを合焦させることを要する種々の機器に適用される
ものである。例えば本発明をスチルカメラに適用した場
合には、本発明によりレンズを合焦させた後にカメラに
より対象物を撮像することが行われる。また、例えば本
発明をビデオカメラに適用した場合には、対象物をビデ
オカメラにより撮像している際に同時にレンズの合焦処
理を行うこともでき、この場合には、ビデオカメラによ
り対象物を撮像している最中にピントがずれてしまった
場合等であっても本発明により随時レンズを合焦させる
ことができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るレン
ズ合焦装置によると、対象物を撮像するためのレンズを
合焦させるに際して、撮像された対象物の画像データ中
における複数微小領域の画素データ値の差やばらつきに
基づいてレンズを合焦位置に移動させるという新規な方
法を用いてレンズを合焦させるようにしたため、上記従
来例で示したような測距器を用いることなくレンズを合
焦させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るレンズ合焦装置の構成
例を説明するための図である。
【図2】歪み計算器及び歪み比較器をハードウェア回路
で構成した場合の一例である。
【図3】歪みバッファの一例である。
【図4】本発明に係るレンズ合焦装置による処理手順の
一例である。
【図5】レンズ位置と歪み値との関係を示すグラフの一
例である。
【図6】本発明の一実施例に係るレンズ合焦装置の構成
例を説明するための図である。
【図7】分散計算器及び分散比較器をハードウェア回路
で構成した場合の一例である。
【図8】分散バッファの一例である。
【図9】本発明に係るレンズ合焦装置による処理手順の
一例である。
【図10】レンズ位置と分散値との関係を示すグラフの
一例である。
【図11】従来のレンズ合焦装置の一構成例を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1、21・・レンズ、 2、22・・絞り、 3、23
・・合焦器、 4、24・・CCD、 5、25・・A/D変換器、 6、26・・フレームメモリ、 7・・歪み計算器、
8・・歪み比較器、 27・・分散計算器、 28・・分散比較器、 11、31・・CPU、 12、32・・RAM、 1
3、33・・メモリ、 14、34・・ROM、 15、35・・データ・制御
バス、 16・・歪みバッファ、 36・・分散バッファ、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物を撮像するためのレンズを合焦さ
    せるレンズ合焦装置において、 レンズを光軸に沿って移動させて当該レンズと対象物と
    の間の距離を変更させるレンズ位置移動手段と、 レンズを介して対象物を撮像する撮像手段と、 撮像された対象物の画像データ中から隣接する複数微小
    領域の画素データ値の差を算出する演算手段と、 算出された画素データ値の差が大きくなる方向へレンズ
    位置移動手段によりレンズを移動させる合焦手段と、 を備えたことを特徴とするレンズ合焦装置。
  2. 【請求項2】 対象物を撮像するためのレンズを合焦さ
    せるレンズ合焦装置において、 レンズを光軸に沿って移動させて当該レンズと対象物と
    の間の距離を変更させるレンズ位置移動手段と、 レンズを介して対象物を撮像する撮像手段と、 撮像された対象物の画像データ中における複数微小領域
    の画素データ値のばらつきを算出する演算手段と、 算出された画素データ値のばらつきが大きくなる方向へ
    レンズ位置移動手段によりレンズを移動させる合焦手段
    と、 を備えたことを特徴とするレンズ合焦装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002031751A (ja) * 2000-07-14 2002-01-31 Olympus Optical Co Ltd 測距センサおよび測距装置
JP2006154393A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Toppan Printing Co Ltd オートフォーカス方法
JP2008118442A (ja) * 2006-11-06 2008-05-22 Fujifilm Corp 撮像装置および撮像方法

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