JPH10326571A - プラズマディスプレイパネル用隔壁及びその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用隔壁及びその製造方法

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JPH10326571A
JPH10326571A JP9137132A JP13713297A JPH10326571A JP H10326571 A JPH10326571 A JP H10326571A JP 9137132 A JP9137132 A JP 9137132A JP 13713297 A JP13713297 A JP 13713297A JP H10326571 A JPH10326571 A JP H10326571A
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partition wall
barrier rib
back plate
curved surface
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JP9137132A
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English (en)
Inventor
Kenichi Yoneyama
健一 米山
Masafumi Kato
雅史 加藤
Kiyohiro Sakasegawa
清浩 逆瀬川
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】PDPの放電表示セルを構成する隔壁の形状欠
陥を低減し、背面板と一体化した隔壁基部の断面形状が
均一な曲率半径を有する曲面を成し、放電表示セルの底
部に形成した蛍光体層の厚さが均一で割れもなく、高精
細度化した放電表示セルを有する、大型画面化が容易な
PDP用隔壁と、それを安価に効率良く製造する方法を
提供する。 【解決手段】背面板上に被覆した隔壁成形用組成物の層
を塑性変形して隔壁成形体を得、該隔壁成形体を背面板
と共に脱バインダー処理後、焼成して一体化し、隔壁基
部の断面形状が10〜100μmの範囲の曲率半径を有
する曲面を成したプラズマディスプレイパネル用隔壁を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高精度かつ安価な
軽量薄型の大型画面用カラー画像表示装置等に用いられ
るプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと略記す
る)の放電表示セルを構成するPDP用隔壁及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から画像表示装置としてはCRTが
多用されてきているが、該CRTには外形容積が大きく
重量が大であること、高電圧が必要であること等の欠点
があり、近年、マルチメディアの浸透に伴い、情報のイ
ンターフェースとして発光ダイオード(LED)や液晶
表示素子(LCD)、あるいはPDP等の平面画像表示
装置が開発され、これらの利用範囲が拡大しつつある。
【0003】なかでもPDPは、プラズマ発光を利用し
た大型画面で高画質、更に薄型軽量で設置場所を選ばな
い大型画面用カラー画像表示装置として将来性が注目さ
れている。
【0004】かかるPDPは、背面板と正面板の2枚の
平坦な絶縁基板と、その空間を仕切る隔壁で囲まれた微
小な放電表示セルに対向する電極群を設け、前記空間に
希ガス等の放電ガスを気密封入した構造をしており、前
記対向する電極間に電圧を選択的に印加し、放電により
プラズマを発生させ、該プラズマにより放電表示セル内
の蛍光体を発光させて画面の発光素子として利用するも
のである。
【0005】一般に、前記PDPの放電表示セルを構成
する隔壁の製造方法としては、背面板上に隔壁成形用組
成物から成るペーストをスクリーン印刷法により隔壁パ
ターンで印刷・乾燥を繰り返し、所定の必要な高さまで
積み重ねて隔壁形状を成形する方法が良く知られてい
る。
【0006】しかしながら、この方法では、1回の印刷
で形成できる膜の厚さが約10μm程度であることか
ら、印刷・乾燥を繰り返しながら約100〜200μm
程度の高さを必要とする放電表示セルの隔壁を形成する
ことから、何回も印刷・乾燥工程を繰り返して積層しな
ければならない。
【0007】従って、極めて工程数が多くなる上、ダレ
が蓄積されて隔壁底部が広がってしまったり、印刷製版
のメッシュに起因する背面板と隔壁の密着部における隔
壁の裾の乱れや、印刷時の位置ズレにより隔壁が変形し
易く、かつ印刷製版の伸び等も加わって良好な寸法精度
が得られないことから、隔壁を微細なピッチで形成する
ことに限界があり、高精細度化の要求を満足することが
できず、また、積層毎に精度よく印刷する必要があるた
め非常に歩留りが悪いという問題があった。
【0008】そこで、かかる問題を解消する方法とし
て、背面板上に必要な厚さで隔壁材料を層状に形成し、
マスクパターンを用いてサンドブラスト加工で不必要な
部分を研削除去して所望形状の隔壁を形成する方法が提
案されている(特開平8−115669号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記サンドブラスト加
工法では切り立った隔壁断面形状を成形でき、印刷積層
法に見られるような隔壁の裾の乱れや隔壁底部の広がり
を生ずることは無いものの、本加工法では隔壁を形成す
る部分以外の殆どの隔壁材料を研削除去しなければなら
ず、コスト高であるという課題があった。
【0010】また、更なる高精細な放電表示セルを形成
するために極めて幅の狭い細長い隔壁を成形した場合、
隔壁が高くなるほど、隔壁の配列方向と直行する方向の
隔壁の剛性が弱まるため、隔壁の形成途中や焼成中に亀
裂が生じたり、あるいは隔壁成形後のハンドリング中に
欠けたりするという課題もあった。
【0011】更に、前記切り立った断面形状を有する隔
壁成形体を焼成すると図4に示すように、背面板15と
隔壁基部16で形成される隅部17が不規則に丸まって
しまい、放電表示セル18の底部に蛍光体層19を形成
する際、蛍光体の充填不良を生じたり、蛍光体層の厚さ
のばらつき、あるいは焼き付け時に割れ20を生じ、発
光効率が下がったり、輝度がバラツクという課題があっ
た。
【0012】
【発明の目的】本発明は前記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、PDPの放電表示セルを構成
する隔壁の欠け等の形状欠陥を低減させて製造歩留まり
を向上させて生産性を高め、高精度で微細なピッチを有
し、背面板と一体化した隔壁基部の断面形状が均一な曲
率半径を有する曲面を成し、放電表示セルの底部に形成
した蛍光体層の厚さも均一で割れもなく、いわゆる高精
細度化した放電表示セルを多数有する、例えば30イン
チ以上にも及ぶ大型画面化が容易なPDP用隔壁と、そ
のようなPDP用隔壁を安価にかつ効率良く製造する方
法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑み鋭意検討した結果、隔壁成形用組成物を塑性変形し
て成形した放電表示セルを構成する隔壁が、背面板につ
ながる隔壁基部においてその断面形状が一定の曲率半径
を有する曲面であることにより、隔壁の亀裂やハンドリ
ング中の欠け等の形状欠陥が防止できるとともに、放電
表示セルの底部には均一な厚さで割れ等の欠陥のない蛍
光体層を形成でき、高精細度化が実現できることを見い
だした。
【0014】即ち、本発明のPDP用隔壁は、隔壁成形
用組成物を塑性変形することにより得られた背面板と一
体化した隔壁基部の断面形状が10〜100μmの範囲
の曲率半径を有する曲面を成すことを特徴とするもので
ある。
【0015】また、本発明のPDP用隔壁の製造方法
は、先ず背面板上に隔壁成形用組成物を所定厚さで層状
に被覆形成した後、該被覆層を塑性変形して隔壁形状に
成形して隔壁成形体を得、該隔壁成形体を接着した背面
板ともども脱バインダーしてから焼成して背面板と一体
化した隔壁基部の断面形状が10〜100μmの範囲の
曲率半径を有する曲面を成したプラズマディスプレイパ
ネル用隔壁を得ることを特徴とするものである。
【0016】更に、本発明の他のPDP用隔壁の製造方
法としては、隔壁成形用組成物に直接、隔壁成形型を押
し付けて塑性変形させ、得られた隔壁成形体上に背面板
を圧着して隔壁成形体を密着させ、前記同様に脱バイン
ダー後、焼成して背面板と一体化した隔壁基部の断面形
状が10〜100μmの範囲の曲率半径を有する曲面を
成したプラズマディスプレイパネル用隔壁を得ることを
特徴とするものである。
【0017】特に、前記隔壁成形用組成物を塑性変形し
て隔壁を成形する方法としては、隔壁形状に相当する複
数の溝を刻設し、隔壁の基部に相当する凸部端縁を所定
曲率で断面円弧状に形成したロール状成形型を押し付け
ながら回転させて隔壁を成形する方法が最適である。
【0018】
【作用】本発明のPDP用隔壁及びその製造方法によれ
ば、放電表示セルを構成するPDP用隔壁は、背面板と
一体化した隔壁基部の断面形状が一定範囲の曲率を有す
る曲面を成し、その製造方法は背面板上に形成した隔壁
成形用組成物の被覆層を塑性変形して隔壁を成形し、得
られた隔壁成形体を脱バインダーした後、焼成して背面
板と一体化することから、隔壁基部の断面形状が均一な
曲率の曲面となり該隔壁基部の応力集中を低減すること
ができ、かつ、切り立った細長い断面形状のみから成る
隔壁よりも隔壁断面積を増大させることができ、隔壁の
配列方向と直行する方向に対する隔壁の剛性を高めるこ
とが可能となり、隔壁の変形や欠け等の形状欠陥を低減
させて製造歩留まりを向上させ、隔壁基部に均一な曲面
を有する隔壁を再現性良く、簡便な工程で得ることがで
き、蛍光体層も均一に形成することができ、製造コスト
の大幅な低減が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のPDP用隔壁及び
その製造方法について図面に基づき詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明のPDP用隔壁を有するP
DPの一実施例を示す斜視図であり、図2は本発明のP
DP用隔壁を説明するための要部断面図である。
【0021】図1及び図2において、1は対向した背面
板2と正面板3を成す絶縁基板4と、複数の電極6、7
と蛍光体8を有する放電表示セル5とから成るPDP9
を構成するPDP用隔壁である。
【0022】PDP用隔壁1は、背面板2と一体化した
隔壁基部10の断面形状が一定の曲率半径の範囲内の均
一な曲面11を有するものである。
【0023】本発明において、背面板2と一体化した隔
壁基部10の断面形状が成す曲面11の曲率半径が、放
電表示セル5の中心方向から見て曲面11の一部でも1
0μm未満の場合には隔壁の変形や欠けを低減する効果
が少なく、100μmを越えると隔壁の靭性は向上する
ものの、発光空間が狭くなって輝度が低下する。
【0024】従って、隔壁基部10の断面形状が成す曲
面11の曲率半径は、放電表示セル5の大きさの如何を
問わず、10〜100μmの範囲内であれば一定の曲率
から成る円弧状の曲面でも、連続して曲率が変化する楕
円状等、各種形状の曲面のいずれでも良く、とりわけ隔
壁成形型を作製する上での容易さからは15〜70μm
が好適である。
【0025】次に、本発明のPDP用隔壁の製造方法
は、図3にその一例を示すように背面板2上に形成した
隔壁成形用組成物の被覆層12を塑性変形して隔壁基部
が一定の曲率を有する曲面11となるようにPDP用隔
壁1を成形するものである。
【0026】特に、隔壁形状に相当する複数の溝13を
刻設し、隔壁間の底部に相当する凸部の両端縁を所定の
曲率で丸めて曲面としたロール状成形型14を、前記隔
壁成形用組成物の被覆層12に矢印の方向に回転させな
がら押圧し、被覆層12を塑性変形させて隔壁形状を写
し取り、背面板2に密着した隔壁基部に曲面11を有す
る隔壁成形体を得るものが最も効率良く、高精度に量産
できるものである。
【0027】前記隔壁成形用組成物の被覆層を塑性変形
させる手段としては特に限定するものではなく、例え
ば、隔壁断面形状に対応するような平板状やロール状等
の各種成形型を背面板上に形成した前記被覆層に押圧し
て隔壁成形体を形成する他、前記隔壁成形型を隔壁成形
用組成物に押し付けたり、隔壁成形用組成物を押し込ん
で塑性変形した後、その上に背面板を圧着して転写させ
た後、成形型を離型して、背面板上に隔壁成形体を密着
させても良い。
【0028】また、前記隔壁成形用組成物としては、焼
成後にガラス質となり、気密性を保持できるガラス材料
であれば何れでも良く、例えば、低融点ガラス粉末と酸
化物セラミックス粉末の混合物等を無機成分として使用
することができ、該無機成分とバインダー、溶剤、各種
添加物等の有機物との混合物を適宜、隔壁の成形方法に
応じて調製して使用することができる。
【0029】尚、前記塑性変形性を有する隔壁成形用組
成物に好適な有機物としては、バインダーとして、例え
ば、アクリル系、ブチラール系等の熱可塑性バインダー
あるいは紫外線硬化性樹脂や光硬化性樹脂、熱硬化性樹
脂等の反応硬化性樹脂を用いることができる。
【0030】一方、背面板に形成した前記隔壁成形用組
成物の被覆層に塑性変形性を付与する方法としては、前
記塑性変形性を呈する有機物を予め隔壁成形用組成物に
添加しておく以外に、先ず、背面板に被覆層を形成した
後、乾燥、ゲル化等の後処理を施して塑性変形性を付与
しても良い。
【0031】また、隔壁成形型は、金属製、樹脂製、ゴ
ム製等のいずれでも良く、それら成形型の形状は、隔壁
に対応する凹凸をその表面に形成した平板状あるいは円
柱状等の何れでも良い。
【0032】また、本発明の背面板及び正面板に用いる
絶縁基板としては、ソーダライムガラスや低ソーダガラ
ス、鉛アルカリケイ酸ガラス、ホウケイ酸塩ガラス等の
透明ガラス基板を用いることができ、特に高歪点低ソー
ダガラスが好適である。
【0033】尚、電極としては、Ag、Ni、Al等の
導体金属、あるいはこれらの合金、または前記導体金属
やその合金に少量のガラスを混合した導電性ペーストを
用いて形成されているが、表示面側の絶縁基板である正
面板には酸化インジニウムや酸化スズ等を蒸着した透明
電極が形成されている。
【0034】また、気密封入する放電ガスには、Xeや
He−Xe、Ne−Xe等を主成分として用いることが
でき、10〜600Torr封入して放電表示セルを形
成させることができる。
【0035】
【実施例】次に、本発明のPDP用隔壁及びその製造方
法について以下のようにして評価した。
【0036】(実施例1)先ず、厚さ2mmの30イン
チサイズのソーダライムガラスから成る背面板上に、厚
膜印刷法によりAgを主成分とする電極ペーストを用い
て幅50μmの電極をストライプ状に220μmピッチ
で全面に形成して焼き付け、電極付き背面板を作製し
た。
【0037】一方、隔壁基部の断面形状が放電表示セル
中心部から見た曲率で約9μmの曲面を有し、幅が40
μm、高さが200μm、ピッチが220μmに相当す
る隔壁形状の凹型の溝を多数形成した平板状の金属製の
隔壁成形型を準備した。
【0038】次に、前記電極付き背面板上に低融点ガラ
ス粉末とブチラール樹脂、溶媒、分散剤から成る隔壁成
形用組成物をロールコーターにて均一に塗布して被覆層
を形成した後、前記平板状の金属製隔壁成形型を該被覆
層が形成された背面板に加圧圧着し、隔壁成形用組成物
から成る被覆層を塑性変形させて隔壁形状を付与した
後、隔壁成形型を離型して背面板上に隔壁成形体を形成
した。
【0039】次いで、前記隔壁成形体を密着した背面板
を所定温度に保持して脱バインダーした後、各材料主成
分により焼成雰囲気を適宜変更し、550〜580℃の
温度で10分間焼成して背面板と一体化した評価用のP
DP用隔壁を作製した。
【0040】かくして得られた評価用のPDP用隔壁の
基部断面形状を走査型電子顕微鏡(SEM)で拡大して
観測したところ、曲率が約10μmの均一な曲面を有し
ていた。
【0041】先ず、焼成前の隔壁成形体を有する電極付
き背面板を用い、該背面板の隔壁側を上にして背面板か
ら10cmの高さに配置した1.0気圧の空気を吹き出
す一列のエアーシャワーの下を強制的に通過させた後、
背面板の中央と四隅の合計5ヶ所の隔壁について単位面
積(cm2 )当たりの隔壁の変形や欠け等の欠陥の発生
数をカウントして隔壁の剛性を評価した。
【0042】更に、焼成後の評価用のPDP用隔壁に対
して、該PDP用隔壁を5.0気圧の空気を吹き出す一
列のエアーシャワーの下を通過させ、焼成前の評価と同
様にして隔壁の剛性を評価した。
【0043】尚、背面板上にガラスペーストを用いて厚
さ200μmのガラス層を形成し、乾燥させた後、隔壁
の幅が約40μmとなるように設定したストライプ状の
マスクパターンを用い、ガラスビーズを切削粉として噴
出圧力を1.5〜3.0kgf/cm2 程度に設定した
サンドブラスト法で隔壁を作製したものを比較例とし
た。
【0044】尚、比較例で得られた隔壁成形体の基部断
面形状は直線性を有し、背面板とほぼ直角を成して隔壁
は形成されていた。
【0045】以上の結果、比較例では隔壁成形体の単位
面積当たりの欠陥数が、背面板の中央部では10個、右
上端部で11個、右下端部で12個、左下端部で9個、
左上端部で13個認められ、隔壁の剛性が低いのに対し
て、本発明のPDP用隔壁成形体では、背面板の中央部
でわずかに1個の欠陥が認められたものの、その他では
変形や欠けは全く認められず、隔壁の剛性が高いことが
確認できた。
【0046】(実施例2)実施例1の隔壁成形用組成物
をロールコーターにて実施例1の背面板上に均一に塗布
した後、80℃の温度で1時間の乾燥を施し、他は実施
例1と同様にして評価用のPDP用隔壁を作成した。
【0047】かくして得られた評価用のPDP用隔壁の
基部断面形状を実施例1と同様にして測定したところ、
曲率が約13μmの均一な曲面を成していた。
【0048】また、実施例1と同様にして評価した結
果、本発明のPDP用隔壁では、隔壁成形体及びその焼
結体のいずれも、変形や欠け等の欠陥は全く認められ
ず、極めて隔壁の剛性が高いことが確認できた。
【0049】(実施例3)実施例1と同一の隔壁成形用
組成物と隔壁成形型を用い、隔壁成形型に隔壁成形用組
成物のブロックを押し付けて塑性変形させて隔壁成形体
を成形した後、該隔壁成形体上に背面板を圧着して隔壁
成形体を密着させ、脱バインダー後、焼成して背面板と
一体化した評価用のPDP用隔壁を作製した。
【0050】次いで、実施例1と同様にして評価したと
ころ、曲率が約10μmの均一な曲面が得られ、本発明
のPDP用隔壁には焼成前後のいずれにおいても変形や
欠け等の欠陥は全く認められず、極めて隔壁の剛性が高
いことが確認できた。
【0051】(実施例4)実施例1の平板状の金属製の
隔壁成形型に代えて、表面に隔壁基部の断面形状が約2
5μmの曲率を有し、隔壁の幅が35μm、高さが20
0μm、ピッチが150μmの隔壁に相当する凹型の溝
を複数刻設したロール状の金属製隔壁成形型を用い、実
施例1と同一の隔壁成形用組成物の被覆層が形成された
背面板上を加圧転造して、該被覆層を塑性変形させて隔
壁形状を付与させ、実施例1と同様にして評価用のPD
P用隔壁を作製した。
【0052】かくして得られた評価用のPDP用隔壁を
用いて実施例1と同様に評価したところ、曲率が約30
μmの均一な曲面が得られ、本発明のPDP用隔壁には
焼成前後のいずれにおいても変形や欠け等の欠陥は全く
認められず、極めて隔壁の剛性が高いことが確認でき
た。
【0053】(実施例5)実施例1の平板状の金属製の
隔壁成形型に代えて、表面に隔壁基部の断面形状が約5
0μmの曲率を有し、隔壁の幅が40μm、高さが20
0μm、ピッチが220μmの隔壁に相当する凹型の溝
を複数刻設したロール状の金属製隔壁成形型を用い、実
施例2と同様にして評価用のPDP用隔壁を作製した。
【0054】得られた評価用のPDP用隔壁を実施例1
と同様に評価したところ、曲率が約55μmの均一な曲
面が得られ、本発明のPDP用隔壁には焼成前後のいず
れにおいても変形や欠け等の欠陥は全く認められず、極
めて隔壁の剛性が高いことが確認できた。
【0055】(実施例6)実施例1の平板状の金属製の
隔壁成形型に代えて、表面に隔壁基部の断面形状が約9
5μmの曲率を有し、隔壁の幅が40μm、高さが20
0μm、ピッチが250μmの隔壁に相当する凹型の溝
を複数刻設したロール状の金属製隔壁成形型を用い、実
施例2と同様にして評価用のPDP用隔壁を作製した。
【0056】得られた評価用のPDP用隔壁を実施例1
と同様に評価したところ、曲率が約100μmの均一な
曲面が得られ、本発明のPDP用隔壁には焼成前後のい
ずれにおいても変形や欠け等の欠陥は全く認められず、
極めて隔壁の剛性が高いことが確認できた。
【0057】尚、本発明は前記詳述した実施例に何等限
定されるものではない。
【0058】
【発明の効果】本発明のPDP用隔壁及びその製造方法
によれば、PDPの放電表示セルを構成する隔壁の断面
積を増大させることができ、隔壁の配列方向と直行する
方向に対する隔壁の剛性が高くなり、隔壁の変形や欠け
等の形状欠陥が低減されて製造歩留りが向上して生産性
が高まり、その上、簡便にその基部が均一な曲面を有す
る隔壁を形成することができる。
【0059】従って、高精度で微細なピッチを有し、背
面板と一体化した隔壁基部の断面形状が均一な曲率半径
を有する曲面を成し、放電表示セルの底部に形成した蛍
光体層の厚さも均一で割れもなく、いわゆる高精細度化
した放電表示セルを多数有する、例えば30インチ以上
にも及ぶ大型画面化が容易なPDP用隔壁と、そのよう
なPDP用隔壁を安価にかつ効率良く製造する方法が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPDP用隔壁を有するPDPの一実施
例を示す斜視図である。
【図2】本発明のPDP用隔壁を説明するための要部断
面図である。
【図3】本発明のPDP用隔壁の製造方法の好適な一実
施例を示す斜視図である。
【図4】従来のPDP用隔壁を説明するための要部断面
図である。
【符号の説明】
1 PDP用隔壁 2 背面板 3 正面板 4 絶縁基板 5 放電表示セル 6、7 電極 8 蛍光体 9 PDP 10 隔壁基部 11 曲面 12 隔壁成形用組成物の被覆層 13 溝 14 ロール状成形型

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向した背面板と正面板を成す絶縁基板
    と、該絶縁基板間の対向空間を仕切る隔壁とで複数の放
    電表示セルを構成し、該放電表示セル内に複数の電極群
    を設けると共に、放電ガスを気密封入し、前記電極間に
    電圧を選択的に印加してプラズマを発生させ、放電表示
    セル内壁に形成した蛍光体を発光させて画像表示装置の
    発光素子とするプラズマディスプレイパネルであって、
    前記背面板と一体化した隔壁基部の断面形状が10〜1
    00μmの範囲の曲率半径を有する曲面を成すことを特
    徴とするプラズマディスプレイパネル用隔壁。
  2. 【請求項2】背面板上に隔壁成形用組成物から成る被覆
    層を形成し、該被覆層を塑性変形して隔壁成形体を成形
    し、次いで脱バインダー後、焼成して背面板と一体化し
    た隔壁基部の断面形状が10〜100μmの範囲の曲率
    半径を有する曲面を成したプラズマディスプレイパネル
    用隔壁を得ることを特徴とするプラズマディスプレイパ
    ネル用隔壁の製造方法。
  3. 【請求項3】隔壁成形用組成物に隔壁成形型を押し付け
    て塑性変形させて隔壁成形体を成形した後、該隔壁成形
    体上に背面板を圧着して隔壁成形体を密着させ、脱バイ
    ンダー後、焼成して背面板と一体化した隔壁基部の断面
    形状が10〜100μmの範囲の曲率半径を有する曲面
    を成したプラズマディスプレイパネル用隔壁を得ること
    を特徴とするプラズマディスプレイパネル用隔壁の製造
    方法。
  4. 【請求項4】前記隔壁成形体は、隔壁形状に相当する複
    数の溝を刻設したロール状成形型を、隔壁成形用組成物
    に押圧して塑性変形させて成形することを特徴とする請
    求項2または請求項3のいずれかに記載のプラズマディ
    スプレイパネル用隔壁の製造方法。
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