JPH10325910A - 光分岐器 - Google Patents

光分岐器

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JPH10325910A
JPH10325910A JP13550997A JP13550997A JPH10325910A JP H10325910 A JPH10325910 A JP H10325910A JP 13550997 A JP13550997 A JP 13550997A JP 13550997 A JP13550997 A JP 13550997A JP H10325910 A JPH10325910 A JP H10325910A
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JP
Japan
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optical
waveguide
optical waveguide
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light
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Application number
JP13550997A
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English (en)
Inventor
Jiro Toyama
二郎 外山
Ichiro Takatsu
一郎 高津
Takeshi Yamada
武司 山田
Yasuhiro Kubota
靖博 久保田
Shinji Ushijima
慎二 牛島
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化、低コスト化を実現できる光分岐器を
提供する。 【解決手段】 入射光導波路10、透過光導波路30a
および反射光導波路30bの交差部分に、これらの導波
路を構成する材料より屈折率の低い材料からなる屈折率
不連続部70を形成し、入射光導波路10から入射した
光Pinは入射光導波路10と不連続部70との界面に
おいて、部分反射が発生し、反射された光Prを反射光
導波路30bに入射させ、透過した光Ptを透過光導波
路30aに入射させることで、光分岐器を実現する。不
連続部70と光導波路の屈折率差を大きく形成できるの
で、入射光導波路10と反射光導波路30bの軸がなす
角度θを大きく設定でき、光分岐器の小型化を実現で
き、基板上単位面積に製作できる部品数が多くなり、低
コスト化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光ファイ
バー通信、計測などに用いられ、入射光を分岐させる光
分岐器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光分岐器は、光ファイバー通信、計測に
おいて重要な部品であり、複数の端末への光信号の分
配、信号光からの制御光の取り出しなどに使用されてい
る。光導波路分岐器(以下、単に光分岐器という)は一
般に導波路の一端を緩やかな勾配で広げながら、二導波
路に変換するものである。図9に一般に用いられている
光分岐器の構造を示している。
【0003】図9に示すように、光分岐器は、入射光導
波路10、テーパー導波路20、光導波路30A(分岐
A)、光導波路30B(分岐B)および分離部40によ
り構成されている。入射光導波路10、分岐Aおよび分
岐Bは、それぞれ光導波材により構成されている、例え
ば、幅Wの光導波路である。光導波材は、使用波長で透
明な有機材料を用いることが可能である。テーパー導波
路20は、導波路幅をWから緩やかに二本分の導波路幅
2Wに拡大するものである。テーパー導波路20を、他
の部分と同じ導波材を用いて形成することができる。
【0004】デーパー導波路を二本の導波路、即ち、分
岐Aと分岐Bに分離するための分離部40が設けられて
いる。分離部40の分岐角2θは、例えば約1°に設定
されている。さらに、図示していないが、分岐Aと分岐
Bの導波路軸を入射光導波路軸と平行な軸に変換するた
めの曲がり導波路が必要であり、この導波路軸変換部分
は、緩やかな勾配を有している。このため、光分岐器全
体の長さが大きくなり、全長20mmになることもあ
る。
【0005】図10は従来に使用されている光スイッチ
の構成およびその原理を示している。本例の光スイッチ
は、屈折率の不連続面を電気的に形成し、その界面での
全反射を利用する、いわゆる内部全反射スイッチと呼ば
れるものである。図10(a)に示すように、光スイッ
チは、入射光導波路10a,10b、光出力導波路30
a,30b、電極50a,50bおよび屈折率可変部6
0により構成されている。
【0006】入射光導波路10a、10b、光出力導波
路30a、30bおよび屈折率可変部60は、ニオブ酸
リチウム基板上にチタンを拡散させてなる2本の交差光
導波路により構成されており、その交差部の屈折率可変
部60は、電極50a、50bに印加されている電圧V
0 に応じてその屈折率が変化する。
【0007】図10(b)は、光スイッチの動作原理を
示している。図示のように、電極50aと50bにより
挟まれている屈折率可変部60の屈折率をN−ΔN、電
極50a、50bの外側の部分を構成する材料の屈折率
をNとする。電極に印加する電圧V0 を制御することに
よって、屈折率可変部60の屈折率を変化させる。(Δ
N=0)の場合に、即ち、屈折率可変部60と電極の外
側を構成する材料の屈折率が等しくなるように制御され
ている場合に、界面において反射が起きることなく、入
射導波光は界面を通過する。図10(a)においては、
例えば、入射導波路10aに入射された光のエネルギー
は、伝搬損失を除いて殆どが透過導波光として、光出力
導波路30bにより出力される。
【0008】一方、電極50aおよび50bに印加され
る電圧V0 を制御し、(ΔN≠0)になるように設定し
た場合に、即ち、屈折率可変部60の屈折率が電極の外
側を構成する材料の屈折率より小さく制御されている場
合に、界面において全反射が起き、入射導波光は界面で
反射される。図10(a)においては、例えば、入射導
波路10aに入射された光のエネルギーは、伝搬損失を
除いて殆どが反射導波光として、光出力導波路30aに
より出力される。
【0009】このように、電極に印加する電圧V0 を制
御することにより、屈折率の不連続面を電気的に形成
し、光の通過または全反射を利用して、入射光の出力先
を切り替える。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の光分岐器または光スイッチにおいては、部品の小型
化および低コスト化の実現が困難であるという不利益が
ある。例えば、図9に示す光分岐器において、テーパー
導波路20および図示しない導波路軸変換部分が必要で
あり、分岐器全長は約20mmと長くなる。一般的に部
品幅は全長に比例し、約5mmとなる。微細加工に必要
な光導波路部品は、半導体加工と同様なプロセスによっ
て製作されるため、2〜5インチの円盤上に加工される
が、この大きさの部品では、一枚の基板上に製作できる
部品の個数は極端に少なく、例えば、3インチ基板では
20〜30となり、その材料費、加工費からなる部品の
コストは高くなる。
【0011】一方、図10に示す光スイッチにおいて
は、交差部に電界を加えることにより、屈折率不連続面
を形成する。このため、電極の設置が必要である。ま
た、全反射を実現する光スイッチの機能を目的としてい
るため、その交差角は大きく、電界による屈折率変化を
利用しているために、耐電圧の制約があり、屈折率が大
きくとれず、部品の小型化は不十分である。小型のスイ
ッチを実現するために、より大きな屈折率不連続の実現
および電極の削除が望まれる。
【0012】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、小型化、低コスト化を実現でき
る光分岐器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光分岐器は第1の材料からなる第1の光導
波路と、上記第1の光導波路の延長線上に、上記第1の
材料により形成されている第2の光導波路と、上記第1
の光導波路と所定の角度で交差して上記第1の材料によ
り形成されている第3の光導波路と、上記第1の光導波
路と上記第2の光導波路との間に、上記第1の材料より
屈折率の低い第2の材料により形成されている屈折率不
連続部とを有する。
【0014】また、本発明では、好適には上記第1の光
導波路と上記屈折率不連続部との界面が、上記第1の光
導波路の軸に対して、所定の角度をなして形成されてい
る。
【0015】また、本発明では、上記第1の材料は、使
用波長において透過性材料により構成されている。
【0016】さらに、本発明では、上記第1、第2およ
び第3の光導波路は、ニオブ酸リチウム基板上にチタン
を拡散することにより形成され、或いは、上記第1、第
2および第3の光導波路は、ニオブ酸リチウム基板にこ
れらの光導波路の形状に応じて形成されたフォトレジス
ト膜をマスクとして、プロトン交換により形成されてい
る。または、上記第1、第2および第3の光導波路は、
シリコン基板上に上記第2の材料により形成されたクラ
ッド層に上記第1の材料で形成されたコア層により構成
されている
【0017】本発明によれば、第1の光導波路からなる
入射光導波路と第2の導波路からなる出力光導波路との
間に、これらの光導波路を構成する第1の材料より屈折
率の低い第2の材料により屈折率不連続部が形成され
る。さらに、入射光導波路と所定の角度で交差して形成
された第3の光導波路により、他の出力光導波路が形成
される。このように構成された光分岐器において、入射
光導波路から入射された光は、不連続部の界面で部分反
射が発生し、入射光の一部分は反射され、入射光導波と
所定の角度で交差して形成された第3の光導波路に入射
され、入射光の他の部分は屈折率不連続部を透過して、
入射光導波路の延長線上に形成された第2の光導波路に
入射される。
【0018】これにより、入射光が反射された部分と透
過した部分の二つに分岐され、光分岐器の機能が実現さ
れる。屈折率不連続部における反射光および透過光を利
用することにより、光導波路交差角度を大きく設定する
ことができ、光分岐器の小型化が可能であり、これによ
って低コスト化を実現できる。
【0019】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は本発明に係る光分岐器の第1の実施形態を示す構
成図である。図示のように、本実施形態の光分岐器は、
入射光導波路10、透過光導波路30a、反射光導波路
30bおよび屈折率不連続部70により構成されてい
る。入射光導波路10、透過光導波路30aおよび反射
光導波路30bは、それぞれ光導波材により構成されて
いる。光導波材は、使用波長で透明な有機材料を用いる
ことが可能である。屈折率不連続部70は、入射光導波
路10と透過光導波路30aとの間の領域AA’B’B
に形成され、入射光導波路10、透過光導波路30aお
よび反射光導波路30bを構成する光導波材より屈折率
の低い導波材料により構成されている。また、図示のよ
うに屈折率不連続部70の幅はWである。
【0020】以下、図1を参照しつつ、本実施形態の光
分岐器の動作について説明する。入射光Pinは高屈折
率を有する入射光導波路10から入射され、屈折率不連
続面ABで一部が反射され、一部が透過する。透過した
光は、Ptとして透過光導波路30aに入射され、反射
された光は、Prとして反射光導波路30bに入射され
る。即ち、入射光Pinは屈折率不連続面で透過光Pt
と反射光Prに分岐される。光の分岐率は屈折率の不連
続面と入力導波路10とがなす角θおよび導波路と不連
続面との屈折率差により決定される。なお、屈折率不連
続部70の幅Wが数μm以下になると、エバネッセント
波による透過の影響も考慮する必要がある。
【0021】ここで、不連続面AB面の法線80と入射
光導波路10の軸とがなす角をθrとすると、反射光導
波路30bと不連続面の法線80とがなす角も同じくθ
rと設定される。これにより、反射光Prを反射光導波
路30bに導波させることにより光分岐器が形成され
る。角θrは全反射の条件より若干大きく、所望の分岐
比が得られるように設定される。屈折率不連続面A’
B’では、屈折率の変化が低から高となり、比較的に小
さい屈折率差での反射は無視でき、透過した光は不連続
面のない直線導波路として、低損失で導波される。
【0022】図2および図3は本実施形態の光分岐器の
形成方法を説明するための図であり、光分岐器の表面お
よびその断面図がそれぞれ示されている。本実施形態の
光分岐器は、例えば、ニオブ酸リチウム単結晶基板を光
導波路基板として用い、その上に形成されている。光導
波路は、チタン熱拡散あるいはプロトン交換により形成
され、低屈折率の導波路不連続部70は、その導波路製
作過程で形成されている。
【0023】図2はチタン熱拡散法による光分岐器の製
造方法を示している。図2に示すように、ニオブ酸リチ
ウム単結晶基板1の上に、例えば、チタン膜を形成しこ
れを基板内に熱拡散させることにより、光分岐器の交差
する光導波路が形成される。これにより、屈折率不連続
部70の屈折率は、基板の屈折率が維持され、チタン拡
散法で形成された光導波路10,30a,30bと不連
続部70の屈折率差は、例えば、0.006前後とな
る。この時平面波のTE,TM両偏波において1/2が
反射され、1/2が透過となる角度θrは約85.4°
と算出される。
【0024】従って、交差する直線導波路がなす角θ、
即ち、入射光導波路10と反射光導波路30bの軸がな
す角度は170.8°となる。なお、この角度はチタン
膜の膜厚、拡散時間および光導波路の伝送モードにより
変化する。
【0025】図10に示す従来の光スイッチの場合に、
電界により形成された不連続面の屈折率差は耐電圧の制
限などにより、約0.002以下と小さいが、本実施形
態の光分岐器の不連続部70の屈折率差は従来に較べて
3倍以上大きくなっている。また、分岐器として、反射
光のみではなく、透過光も利用することから、従来の光
スイッチに較べて導波路交差角θを大きくすることが可
能である。さらに、本実施形態の光分岐器では、電極の
設置が不要となる。
【0026】なお、図1または図2に示す本実施形態の
不連続部70の幅Wは、例えば、数μm〜数十μm程度
に形成されている。また、不連続部70の表面には、L
N(ニオブ酸リチウム)基板材料を密着して貼り付け、
或いはスパッタリング、レーザアブレーションなどによ
りLN薄膜で被覆し、光ビームの界面反射を防ぐ。
【0027】さらに、先の光導波路交差角θで分岐器の
出力端に光ファイバーを接続する場合に、光ファイバー
が重ならない最小距離は、ファイバー径を125μmと
すれば、交差部からの寸法は〔125μm/sin(1
80−170.8)<1mm〕となり、導入直線部分を
含めても全長2mm以下の光分岐器を形成することが可
能であり、図9に示す従来のテーパー導波路20を設け
るモード分離型光分岐器に較べて、寸法が約10分の1
以下となり、小型化が実現できる。
【0028】本実施形態の光分岐器の端面の加工は、図
2に示す点線のように、交差する導波路の何れかに垂直
に両端を基板から切断し、さらに、その直線導波路に平
行して、上下を切断する。その後、交差する他の導波路
に垂直に端面を切断または研磨することにより行う。こ
れにより、導波路端面に垂直に光ファイバーを接続する
ことが可能である。端面は光損失の低い切断加工を行う
か、切断後端面研磨加工することで、損失の少ない良好
な光分岐器を形成できる。
【0029】この結果、一部品の切断面は平行四辺形と
して扱えるので、基板上に切断線を合わせてマトリック
ス状に部品をパターン形成することが可能で、基板スペ
ースを無駄なく利用でき、単位面積当たり製作できる部
品数が多くなり、低コスト化が可能となる。
【0030】図3は、ニオブ酸リチウム基板1にプロト
ン交換による光分岐器の製造方法を示している。本例の
製造方法では、まず、ニオブ酸リチウム基板1に、チタ
ン、あるいはクロムにより構成されたレジスト膜を成膜
する。次いで、入射光導波路10、透過光導波路30a
および反射光導波路30bからなる導波路の形状に応じ
て、プロトン交換を行うためのレジスト膜開口を図3の
ように形成する。そして、このレジスト膜をマスクとし
てプロトン交換を行うことにより光導波路を形成する。
【0031】なお、本例の製造方法においては、不連続
部70と導波路の屈折率差は0.02〜0.05と大き
くすることができ、交差角θはチタン拡散法で光導波路
を形成する場合より大きくできるため、より小型化、低
コスト化の光分岐器を製作することができる。
【0032】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、入射光導波路10、透過光導波路30aおよび反射
光導波路30bの交差部分に、これらの導波路を構成す
る材料より屈折率の低い材料からなる屈折率不連続部7
0を形成し、入射光導波路10から入射した光Pinは
入射光導波路10と不連続部70との界面において、部
分反射が発生し、反射された光Prを反射光導波路30
bに入射させ、透過した光Ptを透過光導波路30aに
入射させることで、光分岐器を実現する。不連続部70
と光導波路の屈折率差を大きく形成できるので、入射光
導波路10と反射光導波路30bの軸がなす角度θを大
きく設定でき、光分岐器の小型化を実現でき、基板上単
位面積に製作できる部品数が多くなり、低コスト化が図
れる。
【0033】第2実施形態 図4は本発明に係る光導波路の第2の実施形態を示す構
成図である。本実施形態は、第1の実施形態の光分岐器
の原理を用いて、1入力4出力の光分岐器を構成してい
る。
【0034】図示のように、本実施形態の光分岐器は、
入射光導波路10、透過光導波路30a、反射光導波路
30b、出力導波路30aa,30ab,30ba,3
0bbおよび屈折率不連続部70、70a、70bによ
り構成されている。屈折率不連続部70,70a,70
bを構成する材料の屈折率は、光導波路を構成する材料
の屈折率より低く設定されている。
【0035】入射光導波路10、不連続部70、透過光
導波路30aおよび反射光導波路30bからなる光分岐
器は図1に示す本発明の第1の実施形態の光分岐器と同
様に形成されている。入射光導波路10から入射した光
は、不連続部70との界面で部分反射が発生し、反射さ
れた光は反射光導波路30bに入射され、透過した光は
透過光導波路30aに入射される。
【0036】透過光導波路30aと出力導波路30a
a,30abとの交差部に設けられた不連続部70aに
おいて、透過光導波路30aからの入射光が不連続部7
0aの界面で部分反射が発生し、入射した光が分岐し
て、反射された光は出力導波路30abに入射され、透
過した光は透過光導波路30aaに入射される。また、
反射光導波路30bと出力導波路30ba,30bbと
の交差部に設けられた不連続部70bにおいて、反射光
導波路30bからの入射光が不連続部70bの界面で部
分反射が発生し、入射した光が分岐して、反射された光
は出力導波路30bbに入射され、透過した光は出力導
波路30baに入射される。
【0037】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、入射光導波路10から入射した光は、不連続部70
の界面で部分反射が発生し、入射光が分岐し、透過光導
波路30aと反射光導波路30bにそれぞれ入射され
る。透過光導波路30aに入射した光は、不連続部70
aの界面で部分反射が発生し、光がさらに分岐し、出力
導波路30aaおよび30abにそれぞれ入射する。反
射光導波30bに入射さした光は、不連続部70bの界
面で部分反射が発生し、光がさらに分岐し、出力導波路
30baおよび30bbにそれぞれ入射するので、1入
力4出力光分岐器が実現でき、不連続部と光導波路を構
成する材料の屈折率差を大きく形成することができるの
で、交差部における交差角が大きく設定でき、光分岐器
の小型化および低コスト化を実現できる。
【0038】第3実施形態 図5は本発明に係る光導波路の第3の実施形態を示す構
成図である。本実施形態の光分岐器は、図示のように入
射光導波路10a、透過光導波路30c、反射光導波路
30dおよび屈折率不連続部70cにより構成されてい
る。光導波路材として、その使用波長において透明な有
機材料を用いることが可能である。本実施形態では、シ
リコン(Si)基板2上に屈折率の低いポリマーからな
るクラッド層3およびポリマーからなるコア層4をそれ
ぞれ形成されている。コア層4により入射光導波路10
a、透過光導波路30cおよび反射光導波路30dがそ
れぞれ構成される。さらに、光導波路間にクラッド層3
と同じ導波材からなる屈折率不連続部70cが形成され
る。不連続部70cの界面において発生する光の反射お
よび透過により、光の分岐を実現する。
【0039】図6は本実施形態の光分岐器の製造工程を
示す簡略化断面図である。具体的に、図6は図5の構造
図において、入射光導波路10a、透過光導波路30c
の軸a−bにおける断面を示している。以下、図6を参
照しつつ、本実施形態における光分岐器の製造方法につ
いて説明する。まず、同図(a)に示すように、シリコ
ン基板2の表面に屈折率の低いポリマー層が成層され、
クラッド層3が形成される。そして、同図(b)に示す
ように、クラッド層3の上に、コア層4を構成するポリ
マー層がスピンコートなどにより塗布される。ここで、
クラッド層3およびコア層4のそれぞれの膜厚は、最終
的な導波路幅と膜厚との関係からシングルモード導波路
となるように設計される。本実施形態では、コア層4の
膜厚は3μm、クラッド層3の膜厚も3μmとする。
【0040】次いで、同図(c)に示すように、コア層
4とクラッド層3の上に、フォトレジスト膜5を成膜
し、直線導波路の交差部に屈折率不連続部70cを設け
た3〜6μm、好ましくは4〜5μm幅の開口を有する
レジストパターンをフォトリソグラフィー工法で形成す
る。フォトレジスト膜5をマスクとして、酸素ガス中で
RIE(反応性イオンエッチング)処理を行い、コア層
4のみをエッチングしてコア層4aと4bをそれぞれ形
成する。同図(d)はエッチング処理後の断面を示して
いる。図示のように、エッチング処理によりコア層4は
4aと4bに分割され、コア層4aは、例えば図5に示
す入射光導波路10aを形成し、コア層4bは、例え
ば、図5に示す透過光導波路30cを形成する。
【0041】その後、同図(e)に示すように、クラッ
ド層3およびコア4a、4bの表面に再びクラッド層3
aがスピンコートなどにより形成される。この際、直線
導波路の交差部に形成された不連続部70cもクラッド
層と同じ材料で充填されることになり、導波路において
屈折率の不連続面が形成される。これにより形成された
導波路の側面および断面の様子を図7に示している。
【0042】導波路材として、コア層4に屈折率1.5
45のポリイミド系ポリマーを、また、クラッド層3に
屈折率1.537のポリイミド系ポリマーをそれぞれ用
いた場合に、光導波路10aと不連続部70cとの屈折
率差は、0.008となる。即ち、図10に示す従来の
光スイッチに較べて、屈折率差がおよそ4倍大きくな
る。このとき、平面波のTE,TM両偏波に対して1/
2が反射され、1/2が透過となる角度θrは約84.
2°と算出される。従って、交差する直線導波路がなす
角θ、即ち、入射光導波路10aと反射光導波路30d
の軸がなす角度は168.4°となる。なお、この角度
はコア層4、クラッド層3を構成する導波材の屈折率差
によって異なった値となる。
【0043】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、シリコン基板上に屈折率の低いポリマーからなるク
ラッド層3を形成し、その上にポリマー層を塗布し、コ
ア層4を形成する。入射光導波10a、透過光導波路3
0cおよび反射光導波路30dからなる光導波路の形状
に応じて、フォトリソグラフィー工法でフォトレジスト
パターンを形成し、これをマスクとしてエッチング処理
を行い、光導波路を形成し、さらにその上にクラッド層
3と同様な導波材を塗布することで屈折率不連続部70
cを形成するので、光導波路と不連続部70c間の屈折
率差が大きくなり、光分岐器として反射光のみではな
く、透過光も利用することから、従来の光スイッチに較
べて光導波交差角を大きくすることが可能であり、部品
の小型化、低コスト化を実現できる。
【0044】第4実施形態 図8は本発明に係る光導波路の第4の実施形態を示す構
成図である。本実施形態の光分岐器は、図示のように入
射光導波路10b、透過光導波路30e、反射光導波路
30fおよび屈折率不連続部70dにより構成されてい
る。
【0045】本実施形態の光分岐器は、連続した光交差
路の一部に屈折率不連続部70dからなる全反射面を形
成し、伝搬光の一部が連続した導波路を直進し、他の伝
搬光が屈折率不連続部70dで反射光として分岐される
構成となっている。
【0046】なお、本実施形態の光分岐器は、第1の実
施形態の光分岐器と同様に、例えば、ニオブ酸リチウム
基板を用いて、チタン拡散法によって光導波路を形成す
る場合には、角度θrを85.8°以上にすれば全反射
面が得られる。また、第3の実施形態の光分岐器と同様
に、例えば、ポリマー層により光導波路を形成し、低屈
折率ポリマー層により不連続部を構成する場合には、角
度θrを84.2°以上にすれば全反射面が得られる。
【0047】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、連続した交差光導波路の交差路の一部に光導波路を
構成する材料より屈折率の低い材料により、不連続部7
0dを形成し、伝搬光の一部が連続した導波路を直進
し、他の伝搬光を不連続部70dで反射光として分岐さ
せることにより、光分岐器を構成する。光導波路は、ニ
オブ酸リチウム基板上にチタンを拡散することにより形
成でき、または、プロトン交換を行うことによりも形成
できる。さらに、有機材料例えば、ポリマーを用いて屈
折率の低いポリマー層でクラッド層を構成し、その上に
ポリマー層によりコア層を形成し、光導波路を構成する
ことができる。この結果、光分岐器として、部品の小型
化、低コスト化を実現できる。
【0048】本発明は、上述した各実施形態に挙げた例
に限定されることなく、その他に、硝子基板にK+ ,A
+ ,Tl+ などの陽イオンをイオン交換して埋め込み
型導波路を形成するものや、光或いは電子ビームで直接
書き込みを行う埋め込み型導波路を形成するものなど、
光導波路と基板との屈折率差により反射導波成分を得る
光分岐器は、同様に形成できる。
【0049】また、以上に説明した各実施形態の光分岐
器において、光導波路の表面に、例えば、酸化シリコン
(SiO2 )などのクラッド層、或いはバッファ層や他
の機能のための電極など、一般の光導波路で表面に設け
られた機構については、特に言及していないが、これら
の機構は、本発明の機能を阻害するものではなく、本発
明の光分岐器にこれらの機構を付加できることはいうま
でもない。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光分岐器
によれば、光導波路の交差部に屈折率の低い不連続部を
形成し、界面において部分反射を発生させることによ
り、入射光の一部分を反射し、一部分を透過させること
により光分岐機能を実現でき、部品の小型化、低コスト
化を実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光分岐器の第1の実施形態を示す
構成図である。
【図2】チタン熱拡散法による光分岐器の製造方法を示
す図である。
【図3】プロトン交換法による光分岐器の製造方法を示
す図である。
【図4】本発明に係る光分岐器の第2の実施形態を示す
構成図である。
【図5】本発明に係る光分岐器の第3の実施形態を示す
構成図である。
【図6】図5の光分岐器の製造工程を示す簡略断面図で
ある。
【図7】本実施形態の光分岐器の構成を示す断面図であ
る。
【図8】本発明に係る光分岐器の第4の実施形態を示す
構成図である。
【図9】従来のモード分離型光分岐器の構成図である。
【図10】従来の光スイッチの構成およびその原理を示
す図である。
【符号の説明】
1…ニオブ酸リチウム基板、2…シリコン基板、3…ク
ラッド層、4…コア層、5…フォトレジスト膜、10,
10a,10b…入射光導波路、20…テーパー導波
路、30a,30c,30e…透過光導波路、30b,
30d,30f…反射光導波路、30aa,30ab,
30ba,30bb…出力光導波路、50a,50b…
電極、60…屈折率可変部、70,70a,70b,7
0c,70d…屈折率不連続部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 靖博 茨城県つくば市和台25番地 エヌオーケー 株式会社内 (72)発明者 牛島 慎二 茨城県つくば市和台25番地 エヌオーケー 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の材料からなる第1の光導波路と、 上記第1の光導波路の延長線上に、上記第1の材料によ
    り形成されている第2の光導波路と、 上記第1の光導波路と所定の角度で交差して、上記第1
    の材料により形成されている第3の光導波路と、 上記第1の光導波路と上記第2の光導波路との間に、上
    記第1の材料より屈折率の低い第2の材料により形成さ
    れている屈折率不連続部とを有する光分岐器。
  2. 【請求項2】上記第1の光導波路と上記屈折率不連続部
    との界面が、上記第1の光導波路の軸に対して、所定の
    角度をなして形成されている請求項1記載の光分岐器。
  3. 【請求項3】上記第1および第2の材料は、使用波長に
    おいて透過性材料により構成されている請求項1または
    2記載の光分岐器。
  4. 【請求項4】上記第1、第2および第3の光導波路は、
    ニオブ酸リチウム基板上にチタンを拡散することにより
    形成されている請求項1〜3いずれか記載の光分岐器。
  5. 【請求項5】上記第1、第2および第3の光導波路は、
    ニオブ酸リチウム基板にこれらの光導波路の形状に応じ
    て形成されたフォトレジスト膜をマスクとして、プロト
    ン交換により形成されている請求項1〜4いずれか記載
    の光分岐器。
  6. 【請求項6】上記第1、第2および第3の光導波路は、
    シリコン基板上に上記第2の材料により形成されたクラ
    ッド層に上記第1の材料で形成されたコア層により構成
    され、上記屈折率不連続部は、上記コア層の交差部に上
    記第2の材料を充填して形成されている請求項1〜5い
    ずれか記載の光分岐器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012215901A (ja) * 2012-07-02 2012-11-08 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 光導波路素子
US20130195400A1 (en) * 2010-09-30 2013-08-01 Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. Optical waveguide device

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JP2012215901A (ja) * 2012-07-02 2012-11-08 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 光導波路素子

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