JPH10325357A - 伝送線内蔵型内燃機関及びその製造方法 - Google Patents

伝送線内蔵型内燃機関及びその製造方法

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JPH10325357A
JPH10325357A JP9138029A JP13802997A JPH10325357A JP H10325357 A JPH10325357 A JP H10325357A JP 9138029 A JP9138029 A JP 9138029A JP 13802997 A JP13802997 A JP 13802997A JP H10325357 A JPH10325357 A JP H10325357A
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head cover
engine
transmission line
cover body
sealing
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Application number
JP9138029A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Fukatsu
幸弘 深津
Izumi Suzuki
泉 鈴木
Takayuki Sakakura
隆之 坂倉
Ryusuke Ito
隆介 伊藤
Toru Niwa
徹 丹羽
Ryuji Umehara
龍司 梅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Connection Or Junction Boxes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンに組み込まれた制御部品とワイヤー
ハーネスとの電気的接続状態を確実にすることができ、
かつコネクタ接続作業を簡素化することができるととも
に、エンジン周辺での伝送線の配索経路を簡略化するこ
とができる伝送線内蔵型内燃機関及びその製造方法を提
供することを課題とする。 【解決手段】 エンジン10は、エンジン本体11と、
エンジン10の駆動状態を制御する制御部品が組み込ま
れるとともに、エンジン本体11のシリンダヘッド上部
に取り付けられたカムシャフトやカムギヤ等の機構部を
覆うように、密着取付されるヘッドカバー本体12a
と、ヘッドカバー本体12aのエンジン本体11取付側
に設けられた凹状の内部を密閉、封止するコーティング
材12bとを有し、ヘッドカバー本体12aの凹状の内
部には、中継端子12cを介して、制御部品31とコネ
クタ15とを電気的に接続する伝送線路14が設けられ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の内燃機関
に関し、特に、エンジン本体のシリンダブロックに密着
取付されるシリンダヘッドカバーに、エンジンの種々の
駆動制御を行なう電気制御部品との信号伝達を行なう伝
送線を内蔵した内燃機関と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両を構成する部材として従来の
鋼板に代わり、より軽量なアルミ材や樹脂材料の適用が
進んでいる。このうち樹脂材料は、バンパーや内装品等
に適用されるのが一般的であるが、樹脂材料の車両への
適用範囲は、より多様化し、その材料特性も多機能化が
進展している。例えば、高温環境下における安定性が高
く、かつ耐油性に優れた樹脂材料(エンジニアリングプ
ラスチック)が開発されており、このような樹脂材料の
エンジンへの適用が検討されている。
【0003】一方、車両に搭載されるエンジンの駆動制
御は、近年急速に電子化が進み、インジェクタによる燃
料噴射や燃料比率、吸排気タイミング等の種々の駆動状
態がマイクロコンピュータを備えたコントロールユニッ
トにより集中制御されている。そのため、エンジンに
は、インジェクタやコイルプラグに加え、各種のセンサ
や電子部品等の制御部品が組み込まれることとなり、こ
れら制御部品相互あるいはコントロールユニットとの制
御信号は、エンジン周辺に付設されたワイヤーハーネス
により行なわれている。
【0004】図4は、従来の車両搭載用エンジンにおけ
るワイヤーハーネスの配索状態を示す概略図であって、
エンジン10は大別して、シリンダブロックを有するエ
ンジン本体11と、エンジン本体11のシリンダヘッド
上部に取り付けられた回転運動を行うカムシャフトやカ
ムギヤ、また往復運動を行うバルブやロッカーアームを
覆うシリンダヘッドカバー(以下、ヘッドカバーとい
う)12から構成されている。そして、エンジン11及
びその周辺には、インジェクタやコイルプラグ、各種セ
ンサ等の制御部品13が組み込まれ、これらと図示を省
略したコントロールユニットとをワイヤーハーネス16
により電気的に接続している。このようなワイヤーハー
ネス等の電装部品は、エンジン組み付け後に装着され、
エンジン11やその周辺部品を回避するとともに、エン
ジン周辺の熱的影響等からワイヤーハーネス16を保護
するために、3次元的な経路に配索固定されたり、ある
いはポリプロピレン(polypropylene:PP)やポリア
ミド(polyamid:PA)等の合成樹脂材料にガラス繊維
等を加えた耐熱性の材料で形成されたプロテクタ17を
装着する必要がある。また、エンジン11に組み込まれ
た制御部品13とワイヤーハーネス16との接続は、図
5に示すようにコネクタ15により接続されるが、各制
御部品13に対して、ワイヤーハーネス16末端部のコ
ネクタ15を一箇所づつ接続する必要がある。なお、図
4においてエンジン10は吸気側の構成のみを示し、1
9はインテークマニホールド、20はフュエルパイプで
ある。
【0005】一方、このようなエンジンに組み込まれた
複数の制御部品とワイヤーハーネスとのコネクタ接続を
簡略化する構成としては、特開平5−231174号公
報に示されるような構成が知られている。すなわち、複
数のイグニッションコイル(上記コイルプラグに相当)
とワイヤーハーネス末端部のコネクタとを一括して接続
する構成として、シリンダヘッド(上記ヘッドカバーに
相当)に取付けられるシリンダヘッドカバー(配線カバ
ー)の裏面に、イグニッションコイルの配置と一致する
コネクタと配線導体を設け、シリンダヘッドカバーのシ
リンダヘッドへの取付けにより電気的接続を行うもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような配線カバー
にコネクタ及び配線導体を設ける構成においては、ヘッ
ドカバーに組み込まれたコイルプラグやインジェクタ等
の受電コネクタと配線ヘッドカバー裏面に設けられた給
電コネクタとの接続に際し、相互の位置関係を正確に設
定する必要があり、コネクタ接続作業の効率を低下させ
る問題を有していた。また、配線カバーをヘッドカバー
にボルトにより締結固定しているだけの構造であるた
め、外部からの水分や埃等の汚染物の侵入によりコネク
タや導体配線等の変質、不良を招くという問題を有して
いる。
【0007】そのため、制御部品とのコネクタ接続が簡
易で組み付け作業の効率の悪化を招くことがなく、かつ
ワイヤーハーネスの配索経路が複雑とならないエンジン
の構成が求められていた。また、外部からの水分や埃、
油等の侵入を確実に防止することができる品質の高いエ
ンジンが求められていた。本発明の目的は、上記問題点
を解決して、エンジンに組み込まれた制御部品と伝送線
(ワイヤーハーネス)との電気的接続状態を確実にする
ことができ、かつコネクタ接続作業を簡素化することが
できるとともに、エンジン周辺での伝送線の配索経路を
簡略化することができる伝送線内蔵型内燃機関及びその
製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の伝送線内蔵型内燃機関は、回転運
動発生機構の一部が露出するエンジン本体と、前記露出
する回転運動発生機構を覆うように前記エンジン本体に
密着取付されるヘッドカバー部品と、該ヘッドカバー部
品に取り付けられ、エンジンの駆動状態を制御する制御
部品とを具備し、前記ヘッドカバー部品が、前記制御部
品が取り付けられ、かつ前記エンジン本体に密着取付す
る側に設けられた凹状の内部に、前記制御部品と外面側
に露出して設けられた接続端子とを電気的に接続する伝
送線路が設けられるとともに、前記エンジン本体に密着
取付する取付部を有するヘッドカバー本体と、前記ヘッ
ドカバー本体の前記エンジン本体に密着取付する側に設
けられ、前記伝送線路が設けられた前記ヘッドカバー本
体の凹状の内部を密閉、封止する耐油性を有するコーテ
ィング材により構成されていることを特徴としている。
【0009】このような伝送線内蔵型内燃機関によれ
ば、ヘッドカバー本体に組み込まれるコイルプラグやセ
ンサ等(制御部品)とヘッドカバー本体の外面側に露出
して設けられたコネクタ(接続端子)を、ヘッドカバー
本体の凹状の内部で伝送線路により予め電気的に接続
し、耐油性を有するコーティング材(あるいはポッティ
ング材)により密閉、封止してモジュール化されたヘッ
ドカバー(ヘッドカバー部品)を実現することができる
ため、複雑な配索経路を有するエンジン周辺のワイヤー
ハーネスの製造を必要とせず、ワイヤーハーネスの配索
経路を短縮かつ簡素化することができるとともに、コン
トロールユニット側のワイヤーハーネスと1カ所あるい
は数カ所のコネクタで容易に接続することができるた
め、エンジン周辺のワイヤーハーネスの複雑な配索、装
着及び接続作業を簡略化することができる。また、ヘッ
ドカバーのエンジン本体への密着取付により、コーティ
ング材が、クランクシャフトやギヤ等が露出するエンジ
ン本体側に配置されても、コーティング材は耐油性を有
しているため、エンジン本体側から伝送線路への駆動油
の影響を抑制して、良好に保護することができる。さら
に、伝送線路は、ヘッドカバー本体及びコーティング材
により、外部に対して完全に密閉、封止されるため、エ
ンジン外部からの水分や埃等の侵入を防止することがで
きる。
【0010】また、請求項2記載の伝送線内蔵型内燃機
関の製造方法は、エンジン本体に密着取付されるヘッド
カバー本体の凹状の内部に設けられた複数の中継端子及
び該ヘッドカバー本体の外面側に露出して設けられた接
続端子とを、該ヘッドカバー本体の凹状の内部で相互に
電気的に接続する伝送線路を形成する工程と、前記ヘッ
ドカバー本体の所定の位置にエンジンの駆動状態を制御
する制御部品を取り付け、前記中継端子及び前記伝送線
路を介して前記接続端子に電気的に接続するとともに、
前記ヘッドカバー本体の凹状の内部を耐油性を有するコ
ーティング材により密閉、封止して、前記制御部品を有
するヘッドカバー部品を形成する工程と、前記ヘッドカ
バー部品の前記コーティング材により密閉、封止された
側をエンジン本体に密着取付する工程と、前記外面側に
露出した接続端子を所定の被接続対象に接続する工程と
を具備することを特徴としている。
【0011】このような伝送線内蔵型内燃機関の製造方
法によれば、エンジン(内燃機関)のヘッドカバー本体
の凹状の内部に、予め制御部品と外面側に露出して設け
られるコネクタ(接続端子)とを電気的に接続する中継
端子及び伝送線路を形成し、ヘッドカバー本体の凹状の
内部をコーティング材により密閉、封止して中継端子及
び伝送線路を保護したヘッドカバー(ヘッドカバー部
品)を構成することにより、エンジン本体とヘッドカバ
ーとの組み付け作業によりエンジン周辺のワイヤーハー
ネスの配索及び装着作業を不用とすることができるとと
もに、コントロールユニット側のワイヤーハーネス(被
接続対象)との接続をコネクタ(接続端子)により容易
に行なうことができるため、エンジン組み付け後のワイ
ヤーハーネスの配索、装着及び接続作業を簡略化して、
作業効率の大幅な向上を図ることができる。また、コー
ティング材はヘッドカバー本体の凹状の内部に形成され
た中継端子及び伝送線路を被覆して保護するものであれ
ばよいため、密閉、封止作業において、ヘッドカバー本
体との位置関係を設定する必要がなく、エンジンの組み
付け作業の効率を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1は、請求項1記載の発明に係る伝送線内蔵
型内燃機関の一実施例を示す概略構成図である。図1
(a)において、10は車両搭載用のガソリンエンジン
等の内燃機関(以下、エンジンという)であって、エン
ジン10は、シリンダの圧縮膨張サイクルに伴う直線往
復運動からクランクシャフトを介して回転運動を発生す
る機構を備えた周知のシリンダブロックを有するエンジ
ン本体11と、エンジン10の駆動状態を制御するコイ
ルプラグやセンサ等の制御部品(制御部品)が組み込ま
れるとともに、エンジン本体11のシリンダヘッド上部
に取り付けられた回転運動を行うカムシャフトやカムギ
ヤ、また往復運動を行うバルブやロッカーアームを覆う
ように、密着取付されたヘッドカバー(ヘッドカバー部
品)12とを有して構成されている。特に、ヘッドカバ
ー12は、図1(b)及び(c)に示すように、エンジ
ン本体11に密着取付されるヘッドカバー本体12a及
びヘッドカバー本体12aのエンジン本体11取付側に
設けられた凹状の内部を密閉、封止するコーティング材
12bから構成され、ヘッドカバー本体12aの凹状の
内部に設けられた複数の中継端子12cと、各中継端子
12cとコネクタ(接続端子)15との電気的な接続を
行う伝送線路14の全面がコーティング材12bにより
封止されている。なお、第1図(c)は、第1図(b)
に示したヘッドカバー12の構成を便宜的に分解して示
したものである。
【0013】ここで、コネクタ15は、コントロールユ
ニット側(以下、一次側という)のワイヤーハーネス1
6との接続を行なうために、ヘッドカバー本体12aの
外面側部に一部が露出するように設けられている。ま
た、ヘッドカバー本体12aに設けられた制御部品取付
け台座12dには、所定の制御部品31が取付け固定さ
れ、後述するように中継端子と電気的に接続される構成
を有している。また、伝送経路14は、単芯線やバスバ
ー型の配線材等により構成され、従来エンジン周辺に配
索されていたワイヤーハーネス部分を分離して、ヘッド
カバー12内部に組み込んだ構成を有するものであっ
て、制御部品31と一次側のワイヤーハーネス16とを
電気的に接続するため、所定の配線経路を有して形成さ
れている。
【0014】このような構成のエンジン10において、
エンジン本体11は一般に鋳鉄製であり、ヘッドカバー
12は、例えば近年採用が検討されている耐熱性及び耐
油性に優れた樹脂材料から構成されている。そのため、
樹脂材料から構成されるヘッドカバー本体12aと、そ
の凹状の内部に設けられる制御部品取付け台座12d等
とは一体的に成形され、これに取り付けられる制御部品
31に対応して中継端子12cが組み込まれている。ま
た、ヘッドカバー本体12aの凹状の内部に設けられた
伝送線路14を被覆するコーティング材12bとして
は、少なくとも伝送線路14に対してエンジン本体11
側からの駆動油の影響を遮断することができる程度の密
閉性(ヘッドカバー本体12aとの密着性)及び耐油性
を有していることが必要とされ、エポキシ樹脂等を良好
に適用することができる。そして、コーティング材12
bとして、密閉性及び耐油性に加え、エンジン10の駆
動に伴う熱や動作音を遮断あるいは低減できる特性を有
する材料を用いることもできる。また、コーティング材
12bの密閉、封止方法としては、例えば液状のエポキ
シ樹脂をヘッドカバー本体12a内に流し込む方法や、
塗布、噴射する方法あるいは粉末状の樹脂材を加熱して
溶融した後、固化封止するトランスファーモールド法等
を適用することができる。
【0015】このようなヘッドカバー12を適用したエ
ンジン10によれば、エンジン周辺のワイヤーハーネス
に相当する伝送線路14が制御部品31とともにヘッド
カバー12に内蔵され、伝送線路14により所定の配線
経路で結線されたモジュール構造を有しているため、従
来エンジン組み付け後に行なわれていた複雑な配索経路
を有するワイヤーハーネスの配索作業を不用として、エ
ンジン周辺の配索経路を簡素化することができる。そし
て、制御部品31とヘッドカバー12の外面側に露出し
て設けられたコネクタ15とは、ヘッドカバー12内部
に設けられた伝送線路14により電気的に接続されてい
るため、コネクタ15と一次側のワイヤーハーネス16
とをコネクタ接続するという簡単な作業で、エンジン周
辺のワイヤーハーネスの装着、接続作業を行なうことが
でき、作業効率の向上を図ることができる。また、コー
ティング材12bは、上述したように液状の樹脂をヘッ
ドカバー本体12aの凹状の内部に流し込む方法等によ
り、中継端子12cや伝送線路14等を保護することが
できるため、密閉、封止の際、ヘッドカバー本体12a
との位置関係を設定する作業を必要とせず、エンジンの
組み付け作業の効率を向上させることができる。さら
に、コーティング材12bにより、ヘッドカバー12の
内部を外部に対して完全に密閉、封止することができる
ため、エンジン本体11側からの駆動油の影響を防止す
ることができるとともに、エンジン外部からの水分や埃
等の侵入を防止することができる。
【0016】なお、本実施例においては、ヘッドカバー
に組み込まれる制御部品に対応する伝送線路のみを設け
た構成を示したが、ヘッドカバー以外の周辺部品に取り
付けられた制御部品に対応する伝送線をヘッドカバーか
ら延在させた構造としても良い。また、近年シリンダ上
部にインジェクタを配置し、シリンダ内へ燃料を直接噴
射する燃料直噴型のエンジンが実用化され、ヘッドカバ
ーに従来のコイルプラグや各種センサのほか、インジェ
クタを組み込む必要があり、ヘッドカバー周辺のワイヤ
ーハーネスの配索がさらに複雑となるが、本発明によれ
ば、これらの制御部品に対応した伝送線路を予めヘッド
カバー内に設けておくことができるため、エンジン周辺
のワイヤーハーネスの配索経路を一層簡略化することが
できる。
【0017】次に、図1に示したエンジン10に良好に
適用することができる制御部品の接続方法を図2に示
す。図2(a)は、図1(a)に示したヘッドカバー1
2の部分断面図であって、ヘッドカバー本体12aの上
面(図面上方)側から制御部品取付け台座12dに、制
御部品31をボルト33で締結固定した構成を示してい
る。ここで、制御部品31から延伸する取付け部32の
下面には、外部との信号の伝達を行なう電極32aが露
出して形成されており、ヘッドカバー本体12aへの取
付け状態において、ヘッドカバー本体12a側に組み込
まれた中継端子12cの接触側(図面上方)と電気的に
接触する。中継端子12cは、図2(b)、(c)に示
すように反接触側(図面上方)に配線材を挟持して固定
する配線材保持部を有しており、伝送線路14の端部が
電気的に接続保持される。そして、伝送線路14が設け
られたヘッドカバー本体12aのエンジン本体取付け側
(図面下方)には、制御部品31を除く伝送線路14や
中継端子12cの全域をコーティング材12bにより被
覆して保護している。ここで、コーティング材12b
は、密閉、封止工程において、ヘッドカバー本体12a
の凹状の内壁面に十分密着して封止されて、エンジン本
体11側からの駆動油による伝送線路14等への影響が
良好に遮断され、また、エンジン本体11とヘッドカバ
ー12との取付面には、周知のシール材12eが介挿さ
れて、エンジン外部からの水分や埃等の侵入が遮断され
る。
【0018】なお、図2(b)及び(c)は、中継端子
の一例を示すもので、図2(b)のように接触側(図面
下方)に弾性をもって屈曲させた形状を有する中継端子
21c、あるいは図2(c)のように接触部のみを突出
して打ち出した形状を有する中継端子21c等が良好に
適用される。次に、請求項2記載の発明に係る伝送線内
蔵型内燃機関の製造方法の一実施例を図3に示す。
【0019】図3(a)に示すように、ヘッドカバー本
体12aの内部には、所定の配置で複数の中継端子12
c及び制御部品取付け台座12dが設けられ、外面側部
には、内部側に接続用の電極が突出したコネクタ(接続
端子)15が設けられている。このようなヘッドカバー
本体12aにおいて、図3(b)に示すように、中継端
子12c及び接続端子15を単芯線やバスバー型の配線
材により接続して、所定の配線経路を有する伝送線路1
4を形成する。次いで図3(c)に示すように、制御部
品取付け台座12dにセンサ等の制御部品31を取り付
け、中継端子12c及び伝送線路14を介して制御部品
31とコネクタ15とを電気的に接続する。次いで、図
3(d)に示すように、ヘッドカバー本体12aのエン
ジン本体11への取付け側(図面上方)に、液状のエポ
キシ樹脂等のコーティング材12bを流し込んで、制御
部品31の機能部分(先端部分)を除いてヘッドカバー
本体12aの凹状の内部の全面を被覆して中継端子12
c及び伝送線路14等を密閉、封止する。これにより、
制御部品31が組み込まれ、伝送線路14を内蔵したモ
ジュール化されたヘッドカバー(ヘッドカバー部品)1
2を形成する。さらに、図1(a)に示したように、エ
ンジン本体11の所定の位置にコーティング材12b側
を密着するようにヘッドカバー12をボルト等の締結部
材により取付け、エンジン10の組み立てを終了する。
そして、車両へのエンジン10の組み付け後、ヘッドカ
バー12の外面に設けられたコネクタ15と一次側のワ
イヤーハーネス(被接続対象)16を接続して、エンジ
ン周辺のワイヤーハーネスの装着、接続作業を終了す
る。
【0020】このような伝送線内蔵型内燃機関の製造方
法によれば、予めヘッドカバー12に制御部品31とコ
ネクタ15とを所定の配線経路で接続する伝送経路14
を内蔵させておくことができるため、ヘッドカバー12
をエンジン本体11に密着取付した後、一次側ワイヤー
ハーネス16とのコネクタ接続を行なうだけでエンジン
周辺のワイヤーハーネスの装着、接続作業を行なうこと
ができ、作業効率の大幅な向上を図ることができる。ま
た、コーティング材12bは、上述したように流し込み
や塗布、トランスファモールド法等により、ヘッドカバ
ー本体12aの凹状の内部に設けられた中継端子12c
や伝送線路14等を密閉、封止するとともに、耐油性の
面で保護することができるため、密閉、封止の際、ヘッ
ドカバー本体12aとの位置関係を設定する作業を必要
とせず、エンジンの組み付け作業の効率を向上させるこ
とができる。
【0021】また、本請求項に係る発明の他の実施例と
しては、ヘッドカバー本体12aの凹状の内部を被覆す
るコーティング材12bとして、ヘッドカバー本体12
aを構成する耐熱性及び耐油性を有する樹脂材料を用
い、2次成形でヘッドカバー本体12aの凹状の内部を
封止することにより、伝送線路14を内蔵したヘッドカ
バー12を形成するものであってもよい。
【0022】このような構成によれば、ヘッドカバー本
体12a及びコーティング材12bの密着性を向上させ
ることができるため、外部からの水分や埃、油等の侵入
を確実に防止してヘッドカバー12に内蔵された伝送線
路14の品質の保持を図ることができるという利点を有
している。なお、上述した各実施例においては、車両搭
載用のエンジンを例に示したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、エンジン周辺に制御部品との信号伝
達を行なう伝送線を有している内燃機関であれば良好に
適用することができることはいうまでもない。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の伝
送線内蔵型内燃機関によれば、ヘッドカバー本体に組み
込まれるコイルプラグやセンサ等とヘッドカバー本体の
外面側に露出して設けられたコネクタを、ヘッドカバー
本体の凹状の内部で伝送線路により予め電気的に接続
し、耐油性を有するコーティング材により密閉、封止し
てモジュール化されたヘッドカバーを実現することがで
きるため、複雑な配索経路を有するエンジン周辺のワイ
ヤーハーネスの製造を必要とせず、ワイヤーハーネスの
配索経路を短縮かつ簡素化することができるとともに、
コントロールユニット側のワイヤーハーネスと1カ所あ
るいは数カ所のコネクタで容易に接続することができる
ため、エンジン周辺のワイヤーハーネスの複雑な配索、
装着及び接続作業を簡略化することができる。また、ヘ
ッドカバーのエンジン本体への密着取付により、コーテ
ィング材が、クランクシャフトやギヤ等が露出するエン
ジン本体側に配置されても、コーティング材は耐油性を
有しているため、エンジン本体側から伝送線路への駆動
油の影響を抑制して、良好に保護することができる。さ
らに、伝送線路は、ヘッドカバー本体及びコーティング
材により、外部に対して完全に密閉、封止されるため、
エンジン外部からの水分や埃等の侵入を防止することが
できる。
【0024】また、請求項2記載の伝送線内蔵型内燃機
関の製造方法によれば、 このような伝送線内蔵型内燃
機関の製造方法によれば、エンジンのヘッドカバー本体
の凹状の内部に、予め制御部品と外面側に露出して設け
られるコネクタとを電気的に接続する中継端子及び伝送
線路を形成し、ヘッドカバー本体の凹状の内部をコーテ
ィング材により密閉、封止して中継端子及び伝送線路を
保護したヘッドカバーを構成することにより、エンジン
本体とヘッドカバーとの組み付け作業によりエンジン周
辺のワイヤーハーネスの配索及び装着作業を不用とする
ことができるとともに、コントロールユニット側のワイ
ヤーハーネスとの接続をコネクタにより容易に行なうこ
とができるため、エンジン組み付け後のワイヤーハーネ
スの配索、装着及び接続作業を簡略化して、作業効率の
大幅な向上を図ることができる。また、コーティング材
はヘッドカバー本体の凹状の内部に形成された中継端子
及び伝送線路を被覆して保護するものであればよいた
め、密閉、封止作業において、ヘッドカバー本体との位
置関係を設定する必要がなく、エンジンの組み付け作業
の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に係る伝送線内蔵型内燃機関
の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る伝送線内蔵型内燃機関に適用され
る制御部品の接続方法を示す概略構成図である。
【図3】本発明の請求項2に係る伝送線内蔵型内燃機関
の製造方法の一実施例を示す工程図である。
【図4】従来の車両用エンジンにおけるワイヤーハーネ
スの配索状態を示す図である。
【図5】制御部品とワイヤーハーネスとの接続構造を示
す図である。
【符号の説明】
10 エンジン 11 エンジン本体 12 ヘッドカバー 12a ヘッドカバー本体 12b コーティング材 12c 中継端子 12d 制御部品取付け台座 12e シール材 13 コイルプラグ 14 伝送線路 15、15a コネクタ 16 一次側ワイヤーハーネス 17 プロテクタ 18 インジェクタ 19 インテークマニホールド 20 フュエルパイプ 31 制御部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂倉 隆之 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 (72)発明者 伊藤 隆介 三重県四日市市西末広町1番14号 住友電 装株式会社内 (72)発明者 丹羽 徹 埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 梅原 龍司 埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転運動発生機構の一部が露出するエンジ
    ン本体と、前記露出する回転運動発生機構を覆うように
    前記エンジン本体に密着取付されるヘッドカバー部品
    と、該ヘッドカバー部品に取り付けられ、エンジンの駆
    動状態を制御する制御部品とを具備し、 前記ヘッドカバー部品が、前記制御部品が取り付けら
    れ、かつ前記エンジン本体に密着取付する側に設けられ
    た凹状の内部に、前記制御部品と外面側に露出して設け
    られた接続端子とを電気的に接続する伝送線路が設けら
    れるとともに、前記エンジン本体に密着取付する取付部
    を有するヘッドカバー本体と、前記ヘッドカバー本体の
    前記エンジン本体に密着取付する側に設けられ、前記伝
    送線路が設けられた前記ヘッドカバー本体の凹状の内部
    を密閉、封止する耐油性を有するコーティング材により
    構成されていることを特徴とする伝送線内蔵型内燃機
    関。
  2. 【請求項2】エンジン本体に密着取付されるヘッドカバ
    ー本体の凹状の内部に設けられた複数の中継端子及び該
    ヘッドカバー本体の外面側に露出して設けられた接続端
    子とを、該ヘッドカバー本体の凹状の内部で相互に電気
    的に接続する伝送線路を形成する工程と、前記ヘッドカ
    バー本体の所定の位置にエンジンの駆動状態を制御する
    制御部品を取り付け、前記中継端子及び前記伝送線路を
    介して前記接続端子に電気的に接続するとともに、前記
    ヘッドカバー本体の凹状の内部を耐油性を有するコーテ
    ィング材により密閉、封止して、前記制御部品を有する
    ヘッドカバー部品を形成する工程と、前記ヘッドカバー
    部品の前記コーティング材により密閉、封止された側を
    エンジン本体に密着取付する工程と、前記外面側に露出
    した接続端子を所定の被接続対象に接続する工程とを具
    備することを特徴とする伝送線内蔵型内燃機関の製造方
    法。
JP9138029A 1997-05-28 1997-05-28 伝送線内蔵型内燃機関及びその製造方法 Pending JPH10325357A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002025087A1 (fr) * 2000-09-22 2002-03-28 Aisin Aw Co., Ltd. Dispositif d'entrainement a circuit electronique
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