JPH10324671A - アミノアルコール誘導体及びそれを含有する医薬 - Google Patents

アミノアルコール誘導体及びそれを含有する医薬

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JPH10324671A
JPH10324671A JP9133548A JP13354897A JPH10324671A JP H10324671 A JPH10324671 A JP H10324671A JP 9133548 A JP9133548 A JP 9133548A JP 13354897 A JP13354897 A JP 13354897A JP H10324671 A JPH10324671 A JP H10324671A
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雅之 神保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 神経疾患の治療剤又は脳保護剤として有用な
下記アアミノアルコール誘導体を提供する。 【解決手段】 【化12】 〔式中、R1 はアルキル基、アルケニル基、置換基を有
していてもよいシクロアルキル基又は置換基を有してい
てもよいアリール基を示し、R2 はアルキル基、ヒドロ
キシアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルケニル
基、アルコキシル基、又はアラルキルオキシ基を示し、
3 は下記式(I)〜(VI)で表される置換アミノ基を
示し、R4 は水素原子、低級アルキル基、アミノ基、モ
ノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、低級アルコキシル
基又はカルボキシル基を示し、nは1〜4の整数を示
す〕 【化13】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミド類縁体で
あるアミノアルコール誘導体及びそれを含有する医薬、
特に神経疾患の治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】スフィンゴ糖脂質(以下、GSLとい
う)は、哺乳動物細胞の細胞表面膜構成成分として存在
しており、生理活性物質のレセプター機能、細胞間相互
認識機能、又は細胞間相互作用等を介しての発生、増
殖、分化、癌化及び免疫反応等の細胞機能と密接に関係
していることが知られている。
【0003】なかでもガングリオシドはシアル酸を含有
するGSLで、末梢神経損傷や中枢神経障害等の神経疾
患の回復、すなわち神経の再生促進や神経伝達過程に活
性を持つといわれ、現在までに神経系の種々の病態モデ
ルに対する外因性ガングリオシドの有効性が検討されて
いる。既に、これを利用した薬剤としてイタリアでクロ
ナシアル(CronassialTM) なる薬剤が上市され、関連す
る特許出願がなされている(特開昭52−34912
号)。
【0004】現在、ガングリオシドの機能を探る手法と
して最も多く使われているものは、実験系に外からガン
グリオシドを添加するというタイプのものであるが、そ
の場合内因性ガングリオシドとの関連が問題となる。つ
まり、細胞膜に存在する内因性ガングリオシドが種々の
細胞表面受容体等と既に複合体を形成している中に、更
にガングリオシドを添加して導きだされる結果は、内因
性ガングリオシドの真の細胞生理学的意義を常に反映し
ているとは限らないと考えられる。したがって、ガング
リオシドの細胞生理学上における本来の役割を知るため
には、内因性GSLの生合成を特異的に変化させる方法
が必要であった。本発明者等は先に、セラミドのアナロ
グである1−フェニル−2−デカノイルアミノ−3−モ
ルホリノ−1−プロパノール (PDMP) を合成し、D
−トレオ−PDMPがグルコシルセラミド生合成酵素を
特異的に阻害し、グルコシルセラミドを出発物質とする
全てのGSLの細胞内含量を著しく減少させることを証
明した(J. Lipid. Res.,vol.28, 565-571, 1987)。
【0005】更に、D−トレオ−PDMPによってGS
L含量が低下し、このことにより神経突起の伸展が抑制
されることが報告されている(J. Biochem., 110, 96-1
03,1991)。また、D−トレオ−PDMPがシナプス機
能を抑制し、この抑制は種々のガングリオシドのなかで
GQ1bにより特異的に解除されることが見出されてい
る(Biochem. Biophys. Res. Commun., 222, 494-498,
1996)。この結果より、ガングリオシドGQ1bはシナ
プス機能に必須の活性分子であることが示唆され、内因
性ガングリオシドの神経機能に及ぼす重要性が認識され
ている。
【0006】一方、D−トレオ−PDMPの光学対掌体
であるL−トレオ−PDMPは、GSLの生合成を促進
する可能性があることを本発明者らは見出している(J.
Cell. Physiol., 141, 573-583(1989))。しかしなが
ら、L−トレオ−PDMPが神経細胞の内因性ガングリ
オシドレベルを増加させるか否か、また内因性ガングリ
オシドの増加が神経細胞の機能を活性化するかというこ
とに関しては全く未知の問題であり、検討がなされてい
なかった。
【0007】そこで本発明者らは、L−トレオ−PDM
P等の2−アシルアミノプロパノール誘導体が、神経細
胞のガングリオシド生合成を促進することにより、神経
突起伸展促進効果(J. Neurochem., 67,1821-1830(199
6))及びシナプス形成促進効果を発揮し、神経疾患治療
剤として有望であることを見出している(PCT国際公
開WO95/05177)。
【0008】最近、本発明者らはL−トレオ−PDMP
の神経栄養因子様活性の作用機序の解明を目的として、
N−メチル−D−アスパルテート(NMDA)や脳由来
神経栄養因子(Brain Derived Neurotrophic Factor; B
DNF)等でシナプス伝達を持続的に亢進したときに活性化
されるMAP キナーゼ(MAPkinase; mitogen-activatedpro
teinkinase)への該物質の影響を検討した。その結果、
L−トレオ−PDMPはシナプス形成促進効果に比例し
てMAP キナーゼを長時間活性化することが判明してい
る。さらにL−トレオ−PDMPによるGQ1b合成酵
素活性の活性化効果も見出している。
【0009】しかし、上記のL−トレオ−PDMPは、
in vivo で薬効を発揮させる際、血中半減期及び脳内移
行性について更に改良の余地があると判断された。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、L−ト
レオ−PDMP等の2−アシルアミノプロパノール誘導
体の水酸基をエステル化することにより、溶解性が著し
く改善されることを見出した。また、エステル化したL
−トレオ−PDMPを哺乳動物に投与した際、L−トレ
オ−PDMPよりも優れた神経疾患治療効果及び脳保護
作用を有することを確認した。これらの知見に基づいて
本発明を完成させるに至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、 〔1〕一般式(1)
【0012】
【化4】
【0013】〔式中、R1 はアルキル基、アルケニル
基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、又は
置換基を有していてもよいアリール基を示し、R2 はア
ルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル基、ヒド
ロキシアルケニル基、アルコキシル基又はアラルキルオ
キシ基を示し、R3 は下記式(I)〜(VI)で表される
置換アミノ基を示し、R4 は水素原子、低級アルキル
基、アミノ基、モノ若しくはジ低級アルキルアミノ基、
低級アルコキシル基又はカルボキシル基を示し、nは1
〜4の整数を示す〕
【0014】
【化5】
【0015】〔式中、R5 及びR6 は、同一又は異な
り、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、ヒ
ドロキシ低級アルキル基、低級アルコキシアルキル基、
アミノ低級アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシ
シクロアルキル基、アラルキル基又は低級アルキルが置
換されていてもよいピペラジノ基を表し、R7 及びR8
は同一又は異なり、水素原子、ヒドロキシル基、低級ア
ルキル基、低級アルコキシル基、ヒドロキシ低級アルキ
ル基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、
アラルキル基、ピペリジノ基、アシルオキシ基、アミノ
基及びアミノ低級アルキル基から選ばれる基を表し、R
9 は酸素で中断されていてもよい低級アルキレン基を表
し、R10及びR11は、同一又は異なり、水素原子、低級
アルキル基又はヒドロキシ低級アルキル基を表すか、あ
るいはR10とR11は、それらが結合している窒素原子と
共に、低級アルキルが置換していてもよいピペリジノ基
又はモルホリノ基を表し、mは2〜6の整数を表し、p
は2又は3を表し、Xは下記式(VII)又は(VIII)を表
す。
【0016】
【化6】
【0017】(式中、R12は低級アルキル基、アシル
基、低級アルコキシカルボニル基又はピリジル基を表
す)〕で示されるアミノアルコール誘導体及び薬学的に
許容されるその塩に関する。
【0018】また本発明は、 〔2〕一般式(1)において、R1 が置換基を有してい
てもよいフェニル基であり、R2 が炭素数2〜19のア
ルキル基、アルコキシル基又はアラルキルオキシ基を示
し、R3 がモルホリノ基;低級アルキルアミノ基;モル
ホリノ低級アルキルアミノ基;ヒドロキシルで置換され
ていてもよいシクロアルキルアミノ基;ヒドロキシル若
しくはヒドロキシ低級アルキルで置換されていてもよい
ピロリジノ基;低級アルキルで置換されていてもよいピ
ペラジノ基;ビス(ヒドロキシ低級アルキル)アミノ
基;及びヒドロキシル若しくはヒドロキシ低級アルキル
で置換されていてもよいピペリジノ基から選ばれる置換
アミノ基であり、R4 が前記のとおりであるアミノアル
コール誘導体; 〔3〕一般式(1)において、R1 がフェニル基であ
り、R2 がノニル基、オクチルオキシ基又はベンジルオ
キシ基であり、R3 がモルホリノ基、シクロヘキシルア
ミノ基、シクロペンチルアミノ基、ピロリジノ基、N−
メチルピペラジノ基、ジエタノールアミノ基、ヒドロキ
シピペリジノ基又はピペリジノ基であり、R4 が水素原
子、ジメチルアミノ基、メトキシ基又はカルボキシル基
であるアミノアルコール誘導体; 〔4〕一般式(1)において、R1 がフェニル基であ
り、R2 がノニル基、オクチルオキシ基又はベンジルオ
キシ基であり、R3 がモルホリノ基、N−メチルピペラ
ジノ基、又はジエタノールアミノ基であり、R4 が水素
原子、ジメチルアミノ基、メトキシ基又はカルボキシル
基であり、その立体配置が(1S,2S)であるアミノ
アルコール誘導体; 〔5〕一般式(1)において、R1 がフェニル基であ
り、R2 がノニル基、オクチルオキシ基又はベンジルオ
キシ基であり、R3 がヒドロキシピペリジノ基であり、
4 が水素原子、ジメチルアミノ基、メトキシ基又はカ
ルボキシル基であり、その立体配置が(1S,2S)、
(1R,2S)又は(1S,2R)であるアミノアルコ
ール誘導体; 〔6〕一般式(1)において、R1 がフェニル基であ
り、R2 がノニル基、オクチルオキシ基又はベンジルオ
キシ基であり、R3 がモルホリノ基、ピロリジノ基、ピ
ペリジノ基、シクロヘキシルアミノ基又はシクロペンチ
ルアミノ基であり、R4 が水素原子、ジメチルアミノ
基、メトキシ基又はカルボキシル基であり、その立体配
置が(1R,2R)であるアミノアルコール誘導体;に
関する。さらに、本発明は、上記一般式(1)で表され
るアミノアルコール誘導体又は薬学的に許容されるその
塩を含有する医薬に関し、特に神経疾患の治療剤又は脳
保護剤に関する。なお、上記〔4〕〜〔6〕における一
般式(1)の化合物の立体配置、(1S,2S)、(1
R,2S)、(1S,2R)又は(1R,2R)は、そ
れぞれL−トレオ体、L−エリトロ体、D−エリトロ体
又はD−トレオ体に相当する。
【0019】以下、本発明を具体的に説明する。
【0020】本発明において、低級とは炭素数が1〜6
であることを意味する。
【0021】上記式中、R1 が表す基の炭素数は6〜1
5が好ましく、置換基は低級アルキル、低級アルコキ
シ、ヒドロキシル、ヒドロキシ低級アルキル又はニトロ
基が好ましい。置換基を有していてもよいアリール基と
しては、好ましくは低級アルキル、低級アルコキシ、ヒ
ドロキシル、ヒドロキシ低級アルキル及びニトロから選
択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいフェ
ニル基、例えばフェニル基、ジメトキシフェニル基、ジ
ヒドロキシフェニル基が挙げられ、更に好ましくはフェ
ニル基が挙げられる。またシクロアルキル基としてはシ
クロヘキシル基が挙げられる。
【0022】式中、R2 が表す基の炭素数は2〜19が
好ましく、より好ましくは炭素数7〜15のアルキル基
(例えばへプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、
ペンタデシル等)若しくはヒドロキシアルキル基(例え
ばヒドロキシへプチル、ヒドロキシノニル、ヒドロキシ
ウンデシル、ヒドロキシトリデシル、ヒドロキシペンタ
デシル等)、炭素数4〜14のアルコキシル基(例えば
t−ブトキシ、n−オクチルオキシ)、又はアラルキル
オキシ基(例えばベンジルオキシ)である。R2 の最も
好ましい例は、ノニル基、n−オクチルオキシ基若しく
はベンジルオキシ基である。
【0023】式中、R3 は、好ましくはモルホリノ基;
低級アルキルアミノ基;モルホリノ低級アルキルアミノ
基;ヒドロキシルで置換されていてもよいシクロアルキ
ルアミノ基;ヒドロキシル若しくはヒドロキシ低級アル
キルで置換されていてもよいピロリジノ基;低級アルキ
ルで置換されていてもよいピペラジノ基;ビス(ヒドロ
キシ低級アルキル)アミノ基;ヒドロキシル若しくはヒ
ドロキシ低級アルキルで置換されていてもよいピペリジ
ノ基が挙げられる。より好ましくは、モルホリノ基、シ
クロヘキシルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ピロ
リジノ基、N−メチルピペラジノ基、ジエタノールアミ
ノ基、ヒドロキシピペリジノ基又はピペリジノ基が挙げ
られる。最も好ましい基は、本発明のアミノアルコール
誘導体の使用目的、不斉炭素原子おける立体配置によっ
て異なる。R3 がモルホリノ基、N−メチルピペラジノ
基又はジエタノールアミノ基であり、立体配置が(1
S,2S)である場合、又はR3 がヒドロキシピペリジ
ノ基であり、立体配置が(1S,2S)、(1R,2
S)又は(1S,2R)である場合、糖脂質生合成促進
作用及び神経突起伸長活性が強く、神経疾患の治療剤と
して特に有用である。一方、R3 がモルホリノ基、ピロ
リジノ基、ピペリジノ基、シクロヘキシルアミノ基又は
シクロペンチルアミノ基であり、立体配置が(1R,2
R)である場合、糖脂質生合成抑制作用又は分化誘導作
用が強く、癌治療剤として有用である。
【0024】式中、R4 が表す低級アルキル基として
は、炭素数1〜4のアルキル基(メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル等)が好ましい。モノ若しくはジ低級ア
ルキルアミノ基としては、1又は2個の前記低級アルキ
ルを有するアミノ基(メチルアミノ、エチルアミノ、プ
ロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチ
ルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ等)が好
ましい。低級アルコキシル基としては、炭素数1〜4の
アルコキシル基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキ
シ、t−ブトキシ等)が好ましい。nは1〜4の整数で
あるが、好ましくは1又は2である。R4 としてより好
ましい基は、水素原子、ジメチルアミノ基、メトキシ基
あるいはカルボキシル基であり、最も好ましくは水素原
子である。−(CH2)n −R4 の好ましい一例として
は、
【0025】
【化7】
【0026】が挙げられる。
【0027】式(1)で示される本発明のアミノアルコ
ール誘導体は、式(2)で示されるアミノアルコール誘
導体の水酸基をCO−(CH2)n −R4 に対応するカル
ボン酸又はその反応性誘導体を用い、自体既知の方法で
あるエステル化反応によって得られるが、このような方
法に限定されるものではない。
【0028】式(2)で示されるアミノアルコール誘導
体のR1 、R2 又はR3 に、エステル化試薬に対して反
応性の官能基が含まれる場合は、この官能基をあらかじ
め適当な保護基で保護し、エステル化反応を行った後、
脱保護させてもよい。
【0029】
【化8】
【0030】エステル化方法としては、上記カルボン酸
と縮合剤を用いる方法、酸無水物を用いる方法、酸ハロ
ゲン化物を用いる方法等が例示される。具体的には、式
(2)で示されるアミノアルコール誘導体又はその酸付
加塩(例えば塩酸塩)を塩化メチレン、ピリジン等の有
機溶媒中、上記カルボン酸と縮合剤(例えばジシクロヘ
キシルカルボジイミド(DCC))とエステル化触媒(例
えばN,N−ジメチルアミノピリジン、N−ピロリジノ
ピリジン)を用いて反応させる方法、酸無水物又は酸ハ
ロゲン化物(例えば酸塩化物)と塩基(例えばピリジ
ン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、
N−メチルモルホリン等の有機塩基、炭酸水素ナトリウ
ムのような無機塩基)を用いて反応させる方法等が例示
される。なお、上記有機溶媒は、エステル化反応を阻害
せず、上記アミノアルコール誘導体を溶解するものであ
れば、特に限定されるものではなく、また上記エステル
化触媒もエステル化反応を促進するものであれば、特に
限定されない。
【0031】エステル化反応は、通常約0〜50℃、好
ましくは室温下(5〜35℃(JIS K0050))、
数時間〜数日間、好ましくは10時間〜2日間行われる
が、反応条件は当業者であれば予備実験によって適宜に
設定することができる。エステル化反応の後、酢酸エチ
ル、クロロホルム等による溶媒抽出、各種クロマトグラ
フィー(吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマト
グラフィー等)、結晶化の自体既知の精製手段を適宜に
組み合わせて、式(1)で表される本発明化合物を精製
・単離することができる。
【0032】上記式(2)で表される化合物は、例えば
J. Lipid. Res., Vol.28, 565-571(1987)及びJ. Bioch
em., Vol.111, 191-196(1992)に記載された次の方法に
準じて合成し、必要に応じて光学分割することによって
得られる。
【0033】
【化9】
【0034】すなわち、例えば式(2)で表される化合
物において、R1 がフェニル基で、R2 COがアシル基
である場合、2−アシルアミノアセトフェノンをマンニ
ッヒ反応で2級アミン(R3 H)と縮合させた後、水素
化ホウ素ナトリウムで還元する。これにより得られた4
つの異性体の混合物を、クロロホルム/エーテルで分別
結晶化(ジアステレオマー分割)して、D,L−トレオ
体及びD,L−エリトロ体をそれぞれラセミ体として得
た後、更にまた、このラセミ体を酒石酸、ジベンゾイル
酒石酸、カンフル酸等の光学活性な塩で分別結晶化(光
学分割)することにより、所望の立体配置を有する化合
物を光学活性な塩として得ることができる。更に当業者
が容易に行える方法で塩を除去し、目的化合物を遊離の
塩基性化合物として得ることができる。
【0035】また、上記式(2)で表される化合物は、
次に示すように、式(3)で表されるキラル化合物を出
発物質として使用し、順次反応させることにより所望の
立体配置を有する化合物として得られる。
【0036】
【化10】
【0037】〔式中、*は不斉炭素を表し;P1 はアミ
ノ基の保護基であり、例えばベンジルオキシカルボニル
基、t−ブトキシカルボニル基、ベンゼンスルホニル
基、フルオレニルメチルオキシカルボニル基等が挙げら
れ;Yはメタンスルホニル、トリハロゲノメタンスルホ
ニル、P−トルエンスルホニル、ベンゼンスルホニル、
P−ブロモベンゼンスルホニル基等の脱離基を表す〕
【0038】すなわち、式(3)で示されるアミノアル
コール誘導体の1級水酸基のみに脱離基(Y)を導入し
て式(4)で示される化合物とした後、該化合物に式R
3 Hで示されるアミンを反応させ、式(5)で示される
アミノアルコール誘導体とし、該化合物よりP1 を脱離
させて式(6)で示されるアミノアルコール誘導体と
し、ついでR2 COOHで示されるカルボン酸又はその
反応性誘導体を反応させることにより、式(2)で示さ
れるキラルなアミノアルコール誘導体を得ることができ
る。
【0039】また、上記式(2)で示される化合物は、
次に示すように、キラル化合物(7)を出発物質とし
て、オキサゾリン環を有する化合物(8)を合成中間体
とする合成経路を踏襲することにより、所望の立体配置
を有する化合物として得られる。
【0040】
【化11】
【0041】すなわち、化合物(7)の1級水酸基のみ
に脱離基(Y)を導入後、塩基性条件下で閉環させてオ
キサゾリン環を有する化合物(8)とした後、再度1級
水酸基に脱離基を導入し、アミン(R3 H)と反応させ
て化合物(9)とした後、酸処理によってオキサゾリン
環を開環させることにより、キラルなアミノアルコール
誘導体(2)を得ることができる。式(1)で示される
化合物の薬学的に許容される塩としては、塩酸、リン
酸、硫酸、硝酸等の無機酸塩、ギ酸、酢酸、クエン酸、
乳酸、リンゴ酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、コ
ハク酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸(メシル
酸)、P−トルエンスルホン酸等の有機酸の塩を挙げる
ことができる。このような塩の製造は自体既知の方法に
よって行うことができ、例えば式(1)で示される化合
物(遊離型)をアルコール等の適宜な溶媒に溶解し、通
常等モル程度の上記の酸を添加して反応させ、所望によ
り溶媒を溜去すればよい。
【0042】〔溶解性〕本発明化合物は遊離型である場
合よりも、塩酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、コハク酸塩等
の塩型である場合の方が、水又は生理食塩水に対する溶
解性が向上する。例えば、L−トレオ−PDMP塩酸塩
の生理食塩水に対する溶解度は0.5mg/ml 程度である
のに対し、L−トレオ−PDMPをアセチルエステル化
した実施例1の化合物の塩酸塩(実施例1−2)は非常
に溶解性が改善され、生理食塩水及び1%トウィーン8
0(Tween80)含有生理食塩水に対する溶解度はそれぞ
れ100mg/ml 以上であった。また、実施例1−1の化
合物のクエン酸塩(実施例1−2)も非常に溶解性が向
上し、生理食塩水及び1%トウィーン80含有生理食塩
水に対する溶解度は100mg/ml 以上であった。
【0043】〔作用〕本発明化合物は、糖脂質の生合成
を制御する作用を有し、該作用に基づく医薬としての有
用性を有している。式(1)で示される化合物は、その
立体配置(L−トレオ、L−エリトロ、D−トレオ、D
−エリトロ)により、上記生合成制御作用が異なる。こ
のうち糖脂質(ガングリオシド等)生合成促進作用を有
する化合物は、神経突起伸展促進効果、シナプス形成促
進効果、神経細胞死防止効果、MAPキナーゼ活性化効
果を有し、in vivo において記憶障害改善効果、シアン
化カリウム惹起低酸素症モデル動物に対する脳保護効果
を有しているので、このような効果に基づく神経疾患治
療剤として有用である。したがって、本発明化合物の有
効量を、末梢神経又は中枢神経の障害に起因する神経疾
患に罹患したヒトを含む哺乳動物に投与することによっ
て、該動物を治療することができる。代表的な疾患とし
て、例えば脳卒中、脳梗塞、脳血管障害後遺症、脳出
血、脳外傷、記憶障害、老年痴呆、アルツハイマー病や
パーキンソン氏病等の、神経繊維が再生されることによ
って治療効果が期待される種々の中枢神経系疾患;並び
に、例えば代謝障害性多発性神経障害、機械的神経障
害、毒性神経障害等の種々の末梢神経系疾患が挙げられ
る。特に立体配置がL−トレオである本発明化合物は、
神経疾患治療剤としての作用が強いが、糖脂質生合成促
進作用を有する限り、立体配置には限定されず、例えば
L−トレオ体である前記〔4〕に記載の化合物だけでな
く、前記〔5〕に記載の化合物のように、L−トレオ体
以外の立体配置の化合物も神経疾患治療剤の有効成分と
して使用できる。また、上記のような本発明化合物は、
海馬CA1領域の神経細胞死を防止する効果が認めら
れ、また本発明化合物の母体化合物(式(1)における
−O−CO−(CH2)n −R4 の部分が−OHである化
合物)に比較して脳内移行性が高く、かつ脳内からの消
失も緩慢であるため、中枢神経系疾患治療剤、特に脳保
護剤若しくは脳神経賦活・保護剤として、例えば脳血管
障害後遺症の治療に有効である。
【0044】一方、本発明化合物のうち、糖脂質合成阻
害作用を有する化合物は、未分化な状態で異常増殖する
細胞の分化を誘導する作用又は癌細胞を正常化する作用
を有し、癌治療剤として有用である。立体配置がD−ト
レオ又はL−トレオである本発明化合物はこのような用
途には好ましく用いられ、D−トレオ体が特に好まし
い。例えば、前記〔6〕に記載の化合物をこのような目
的に使用し得る。
【0045】〔製剤化〕本発明化合物は、担体、賦形
剤、その他の添加物と共に、経口又は非経口的に投与す
る製剤とすることができ、ヒトを含む哺乳動物の各種疾
患(例えば神経疾患、癌)の治療に用いることができ
る。
【0046】経口製剤としては、散剤、顆粒剤、カプセ
ル剤、錠剤等の固形製剤;シロップ剤、エリキシル剤、
乳剤等の液状製剤を挙げることができる。散剤は、例え
ば乳糖、デンプン、結晶セルロース、乳酸カルシウム、
リン酸水素カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム、無水ケイ酸等の賦形剤と混合して得ることができ
る。顆粒剤は、上記賦形剤のほか、必要に応じて、例え
ば白糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピ
ロリドン等の結合剤や、カルボキシメチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩壊剤を更
に加え、湿式又は乾式で造粒して得ることができる。錠
剤は、上記散剤又は顆粒剤をそのまま、又はステアリン
酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤を加えて打錠して得
ることができる。また、上記錠剤又は顆粒剤は、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル
酸メチルコポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
サクシネート等の腸溶性基剤で被覆し、あるいはエチル
セルロース、カルナウバロウ、硬化油、白色セラック等
で被覆し、これらを腸溶性又は持続性製剤にすることが
できる。硬カプセル剤は、上記散剤又は顆粒剤を硬カプ
セルに充填して得ることができる。また軟カプセル剤
は、本発明化合物を、グリセリン、ポリエチレングリコ
ール、ゴマ油、オリーブ油等に溶解し、これをゼラチン
膜で被覆して得ることができる。シロップ剤は、白糖、
ソルビトール、グリセリン等の甘味剤と本発明化合物と
を、水に溶解して得ることができる。また、甘味剤及び
水のほかに、精油、エタノール等を加えてエリキシル剤
とするか、あるいはアラビヤゴム、トラガント、ポリソ
ルベート類(ポリソルベート20、ポリソルベート6
0、ポリソルベート80(トウィーン80)等)、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム等を加えて、乳剤又
は懸濁剤にすることもできる。またこれらの液状製剤に
は、必要に応じ、矯味剤、着色剤、保存剤等を加えるこ
とができる。
【0047】非経口製剤としては、注射剤、直腸投与
剤、ペッサリー、皮膚外用剤、吸入剤、エアゾール剤、
点眼剤等を挙げることができる。注射剤は、本発明化合
物に、必要に応じてポリソルベート類等の非イオン界面
活性剤;塩酸、水酸化ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウ
ム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム
等のpH調整剤;塩化ナトリウム、ブドウ糖等の等張化
剤;アミノ酸類等の安定化剤;及び注射用蒸留水又は生
理食塩水を加え、滅菌濾過した後、アンプルに充填して
得ることができる。また更にマンニトール、デキストラ
ン、ゼラチン等を加えて真空凍結乾燥し、用時溶解型の
注射剤とすることができる。その他、粉末充填型の注射
剤とすることもできる。また本発明化合物に、レシチ
ン、ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、マクロゴール等の乳化剤を加えた後、水中で乳化さ
せた注射用乳剤にすることもできる。
【0048】また、注射剤としては、溶解性、目標臓器
への移行速度の改善が可能なリポソーム製剤やリピッド
マイクロスフェア等が挙げられる。特にナノスフェア−
リポソーム(脂質超微粒子)は、網内系組織に取り込ま
れることなく血中濃度を高め、薬効発現に必要な最小有
効投与量を低下させることができるだけでなく、脳血管
関門を10倍程度通過しやすくするので、脳の神経疾患
の治療に使用する場合に好適である。リポソーム製剤
は、公知のリポソーム調製法(C.G. Knight, Liposomes:
From Physical Structure to Therapeutic Applicatio
ns, pp. 51-82, Elsevier, Amsterdam (1981); Proc. N
atl. Acad. Sci., U.S.A., Vol.75, 4194(1978))に従っ
て調製することができる。
【0049】すなわち、リポソーム膜を形成する両親媒
性物質としては、天然リン脂質(卵黄レシチン、大豆レ
シチン、スフィンゴミエリン、ホスファチジルセリン、
ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシト
ール、ジホスファチジルグリセロール、ホスファチジル
エタノールアミン、カルジオリピン等)、合成リン脂質
(ジステアロイルホスファチジルコリン、ジパルミトイ
ルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジ
ルエタノールアミン等)等のリン脂質が使用される。ま
た、膜の安定性、流動性、薬剤の膜透過性を改善するた
めに、コレステロール類(コレステロール、エルゴステ
ロール、フィトステロール、シトステロール、スチグマ
ステロール等)、リポソームに負電荷を付与することが
知られている物質(ホスファチジン酸、ジセチルホスフ
ェート等)、正電荷を付与することが知られている物質
(ステアリルアミン、ステアリルアミンアセテート
等)、酸化防止剤(トコフェロール等)、油性物質(大
豆油、綿実油、ゴマ油、肝油等)等、公知の種々の添加
剤を使用してもよい。
【0050】リポソームの製造は、例えば以下の方法で
行うことができる。上記両親媒性物質及び添加剤と本発
明化合物を、有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタ
ン、エタノール、メタノール、ヘキサン等の単独又は混
合溶媒)にそれぞれ溶解し、両溶液を混合し、フラスコ
等の容器中において不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガ
ス等)の存在下で有機溶媒を除去し、器壁に薄膜を付着
させる。次いで、この薄膜を適当な水性媒体(生理食塩
水、緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等)に加え、撹拌機
で撹拌する。小粒径のリポソームを得るためには、超音
波乳化機、加圧型乳化機、フレンチプレス細胞破砕機等
を用いて更に分散させる。このようにリポソーム化に必
要な両親媒性物質等と本発明化合物が水性媒体に分散し
た液を、メンブランフィルター処理することによってリ
ポソーム化が進行し、粒径分布が制御されたナノスフェ
ア−リポソーム(脂質超微粒子;粒径25〜50nm程
度)を得ることができる。また、リポソームを限外濾
過、遠心分離、ゲル濾過等の分画処理に付し、担持され
なかった薬剤を除去してもよい。
【0051】また、膜形成物質として、上記両媒性物
質、添加剤の他に、β−オクチルグルコシド、L−チロ
シン−7−アミド−4−メチルクマリン、フェニルアミ
ノマンノシド又はスルファチドを添加することによって
得られる、グルコース残基、チロシン残基、マンノース
残基又はスルファチドを膜上に有するリポソームに、本
発明化合物を担持させることによって、脳血管関門を通
過しやすくすることもできる(特開平4−69332号
参照)。
【0052】リピッドマイクロスフェアは、本発明化合
物を大豆油、ゴマ油等に溶解し、天然リン脂質、グリセ
リン、水等を加え撹拌機で撹拌し、更に超音波乳化機、
加圧型乳化機、フレンチプレス細胞破砕機等を用いて分
散させることにより得られる。
【0053】直腸投与剤は、本発明化合物にカカオ脂肪
酸のモノ、ジ又はトリグリセリド、ポリエチレングリコ
ール等の坐剤用基剤を加えた後、加温して溶融し、これ
を型に流し込んで冷却するか、あるいは本発明化合物を
ポリエチレングリコール、大豆油等に溶解した後、ゼラ
チン膜で被覆して得ることができる。
【0054】皮膚外用剤は、本発明化合物に白色ワセリ
ン、ミツロウ、流動パラフィン、ポリエチレングリコー
ル等を加え、必要に応じ加温し、混練して得ることがで
きる。
【0055】テープ剤は、本発明化合物にロジン、アク
リル酸アルキルエステル重合体等の粘着剤を混練し、こ
れを不織布等に展延して得ることができる。
【0056】吸入剤は、例えば薬学的に許容される不活
性ガス等の噴射剤に、本発明化合物を溶解又は分散し、
これを耐圧容器に充填して得ることができる。
【0057】本発明化合物を神経疾患の治療剤、特に脳
保護剤若しくは脳神経賦活・保護剤として使用する場
合、注射剤が好ましく、静脈注射剤がより好ましい。こ
のような注射剤は、本発明化合物の脳内移行性を考慮し
て、リピッドマイクロスフェア製剤、界面活性剤を含む
製剤としてもよい。
【0058】〔投与方法〕本発明化合物を有効成分とし
て含有する薬剤の投与方法は、特に限定されないが、中
枢神経系の障害に起因する神経疾患の治療に使用する場
合、筋肉内注射、静脈内注射、皮下注射又は腹腔内注射
等の注射、経直腸投与、経肺投与、点眼等が好ましい。
投与量は、患者の年令、健康状態、体重等に応じ適宜決
定するが、一般には、0.25〜200mg/kg 、好まし
くは0.5〜100mg/kg を一日1回あるいはそれ以上
に分けて投与する。
【0059】〔毒性〕5週齢のWister系ラットを用い、
実施例1−2の本発明化合物(塩酸塩)及びL−トレオ
−PDMP塩酸塩(調製例4−2の化合物)の安全性を
検討した。賦形剤(Vehicle)として1.5%〜2.5%
Tween 80含有生理食塩水を用いて各化合物を含む注射
剤を調製し、上記ラットに静脈注射(i.v.) により投与
した結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
に限定されものではない。なお、中間体の合成例を調製
例として示す。
【0062】調製例1 (1S,2S)−2−ベンジル
オキシカルボニルアミノ−1−フェニル−1,3−プロ
パンジオール−3−メタンスルホニルエステルの合成 (1S,2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−1−フェニル−1,3−プロパンジオール15.4g
(51.0mmol)を塩化メチレン150mlに溶かし、ピ
リジン12.1ml(149.6mmol)を加えた後、氷浴
上でメタンスルホニルクロリド4.5ml(58.1mmo
l)を5分間かけて滴下した。氷浴上で30分間撹拌し
た後、室温で一晩撹拌した。反応が終了していることを
TLC(クロロホルム:メタノール=20:1、ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1)で確認した後、水100ml及
びクロロホルム50mlを加え、有機層を1N 塩酸、水、
飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び水それぞれ100mlで
順次洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過した。
溶媒を留去し、n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1(1
00ml)を加え、一夜放置した。析出した結晶をろ取
し、n−へキサン:酢酸エチル=2:1で洗浄して、白
色結晶の標記物質16.6g(収率85.7%)を得
た。
【0063】調製例2 (1S,2S)−2−ベンジル
オキシカルボニルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニ
ル−1−プロパノールの合成 (1S,2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−1−フェニル−1,3−プロパンジオール−3−メタ
ンスルホニルエステル1.21g(3.19mmol)を
N,N−ジメチルホルムアミド6mlに溶かし、室温下、
モルホリン1.11g(12.8mmol)を加え、40℃
で24時間撹拌した。反応がほぼ終了していることをT
LC(クロロホルム:メタノール=20:1、n−ヘキ
サン:酢酸エチル=1:2、酢酸エチル)で確認した
後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液70ml及び酢酸エチル
100mlを加え、有機層を水及び飽和食塩水それぞれで
順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過した。溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、無色
油状の標記物質507.5mg(収率43.0%)を得
た。
【0064】調製例3 (1S,2S)−2−アミノ−
3−モルホリノ−1−フェニル−1−プロパノールの合
成 (1S,2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プロパノール4
38.8mg(1.19mmol)をメタノール10mlに溶か
し、10%パラジウム炭素126.5mg(10.0mol
%)を加え、水素雰囲気下、室温で一夜撹拌した。TL
C(クロロホルム:メタノール=9:1及び7:3)で
反応が終了していることを確認した後、パラジウム炭素
をろ過除去した。ろ液を濃縮して、無色油状の標記物質
275.6mg(収率98.5%)を得た。
【0065】調製例4−1 (1S,2S)−2−デカ
ノイルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プ
ロパノールの合成 (1S,2S)−2−アミノ−3−モルホリノ−1−フ
ェニル−1−プロパノール944.0mg(4.00mmo
l)をメタノール4mlに溶かし、トリエチルアミン66
8.0μl(4.8mmol)を加え、氷冷下にてデカノイル
クロリド0.82ml(4.0mmol)を滴下した。30分
後、TLC(酢酸エチル、クロロホルム:メタノール=
20:1、クロロホルム:メタノール=7:3)で反応
がほとんど終了していることを確認した後、メタノール
30mlを加え、90分間放置した。反応溶液を減圧濃縮
後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液20mlを加え、酢酸エ
チル50mlで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水それ
ぞれ20mlで順次洗浄後、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ
過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製
し、無色油状の標記物質930.5mg(収率59.6
%)を得た。
【0066】調製例4−2 (1S,2S)−2−デカ
ノイルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プ
ロパノール塩酸塩の調製 (1S,2S)−2−デカノイルアミノ−3−モルホリ
ノ−1−フェニル−1−プロパノール(179g,45
9.0mmol)に2N 塩酸(250ml)を加え、氷冷下に
て一夜放置した。析出した結晶をグラスフィルター上で
ろ取し、水(100ml×5)、エーテル(100ml×
5)で順次洗浄後、室温下48時間減圧乾燥し、白色結
晶の(1S,2S)−2−デカノイルアミノ−3−モル
ホリノ−1−フェニル−1−プロパノール塩酸塩(9
8.0g、収率50.0%)を得た。
【0067】調製例5 (1S,2S)−2−オクチル
オキシカルボニルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニ
ル−1−プロパノールの合成 調製例3で得られた(1S,2S)−2−アミノ−3−
モルホリノ−1−フェニル−1−プロパノール627.
7mg(2.66mmol)をメタノール10mlに溶かし、室
温下、トリエチルアミン0.518ml(3.723mmo
l)を加えた後、氷浴上にてクロロギ酸n−オクチルエ
ステル0.625ml(3.19mmol)を加え、室温下1
5時間撹拌した。反応終了後、メタノール5mlを加え2
0分間撹拌した後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチル10
0mlを加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水
及び飽和食塩水それぞれ70mlで順次洗浄後、硫酸ナト
リウム上で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られ
た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、無色油状
の標記物質814.5mg(収率78.1%)を得た。 TLC Rf 0.21(n-Hexane:AcOEt=1: 2), 0.32(CHCl3:MeOH=
20:1), 0.36(AcOEt)1 H-NMR(CDCl3) δ: 7.38-7.26(5H, m, aromatic), 4.99
(1H, d, J=3.42Hz, H--1), 4.08(1H, m, H-2), 3.98(2
H, m, COOCH2), 3.73(4H, m, (CH2)2O), 2.66-2.45(6H,
m, CH2N(CH2)2), 1.54(2H, m, COOCH2CH 2 ), 1.27(10H,
m,(CH 2 )5CH3),0.88(3H, t, CH2CH 3 )13 C-NMR(CDCl3)δ: 156.5, 140.7, 128.3, 127.6, 126.
2, 75.4, 66.9, 65.3,60.1, 54.4, 52.0, 31.7, 29.2,
29.0, 28.9, 25.7, 22.6, 14.0 前記の方法(表1参照)と同様の方法によって測定した
本化合物のLD50値(i.v.投与)は69mg/kg であり、
2週反復投与での無影響量(反復投与後の一般状態、体
重、摂餌量、尿検査、血液学的検査、剖検及び肝臓・腎
臓の組織学的検査の全てに異常が認められない安全性を
示す投与量)は20mg/kg であった。
【0068】調製例6 (1R,2R)−2−ベンジル
オキシカルボニルアミノ−3−ピロリジノ−1−フェニ
ル−1−プロパノールの合成 (1R,2R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−1−フェニル−1,3−プロパンジオール−3−メタ
ンスルホニルエステル1.52g(4.01mmol)を
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)8mlに溶か
し、ピロリジン1.14g(16.0mmol)を加え、4
0〜50℃で18時間撹拌した後、酢酸エチル100ml
を加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水及び
飽和食塩水それぞれ70mlで順次洗浄後、硫酸ナトリウ
ム上で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロ
ホルム:メタノール=20:1)で精製し、無色油状の
標記物質1.21g(収率85.5%)を得た。
【0069】調製例7 (2S,3S,4E)−2−デ
カノイルアミノ−1−モルホリノ−4−ノネン−3−オ
ールの合成 (1)(4S,5S)−5−(1−(E)−ヘキセニ
ル)−4−ヒドロキシメチル−2−ノニル−2−オキサ
ゾリン (2S,3S,4E)−2−デカノイルアミノ−4−ノ
ネン−1,3−ジオール2.3g(7.02mmol)のピ
リジン10ml溶液に、窒素雰囲気下0℃で、メタンスル
ホニルクロリド0.65ml(8.43mmol)を滴下し
た。0℃で1時間撹拌後、モルホリン6.1ml(70.
2mmol)を加え、44時間撹拌した。酢酸エチルで3回
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH3
Cl)で精製し、標記物質1.46g(収率67%)を
得た。1 H-NMR(CDCl3; D2O exchange): 5.77(1H, dt, J=15.5,
6.6Hz, =CH-CH2), 5.49(1H, dd, J=15.5, 8.3Hz, CH-CH
=), 4.69(1H, t, J=8.3Hz, O-CH), 3.80(2H, m), 3.50
(1H, m, CH-OH), 2.27(2H, t, J=7.6Hz, N=C-CH2), 2.0
7(2H, q, J=6.6Hz, =CH-CH 2 ), 1.62(2H, m), 1.26(16H,
m), 0.89(6H, m, CH3) TOF-Mass: 310(M+H+), 333(M+Na+H+), (C19H35NO2 309) HRMS(FAB)C19H36NO2(M+H+), 理論値; 310.2746 測定
値; 310.2750 〔α〕D 23=-75.9 °(c=1.10, CHCl3)
【0070】(2)(4S,5S)−5−(1−(E)
−ヘキセニル)−4−モリホリノメチル−2−ノニル−
2−オキサゾリン (4S,5S)−5−(1−(E)−ヘキセニル)−4
−ヒドロキシメチル−2−ノニル−2−オキサゾリン7
00mg(2.26mmol)の塩化メチレン15ml溶液に、
窒素雰囲気下−45℃で、ピリジン0.55ml(6.7
9mmol)と無水トリフルオロ酢酸0.46ml(2.71
mmol)を滴下した。−45℃で1時間撹拌後、モルホリ
ン1.98ml(22.6mmol)を加えた。−45℃で1
時間、室温で2時間撹拌後、酢酸エチルで3回抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾
燥、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:
酢酸エチル=2:1)で精製し、標記物質141.0mg
(収率39%)を得た。1 H-NMR(CDCl3): 5.76(1H, dt, J=15.2,6.9Hz, =CH-C
H2), 5.46(1H, dd, J=15.2,7.6Hz, CH-CH=),4.62(1H,
t, J=7.6Hz, O-CH),3.87(1H, q, J=6.9Hz, N-CH),3.
68(4H, m, (CH2)2O),2.63-2.32(6H, m, CH2N(CH2)2),
2.26(2H, t, J=8.0Hz, N=C-CH2), 2.06(2H, m, =CH-C
H 2 ), 1.61(2H, m),1.26(16H, m),0.89(6H,m, CH3)13 C-NMR(CDCl3): 167.7, 134.7, 128.1, 84.5, 69.7, 6
6.7, 62.9, 54.0, 31.7, 31.0, 29.3, 29.1, 29.0, 28.
2, 25.9, 22.5, 22.0, 14.0, 13.7 TOF-Mass: 379(M+H+), (C23H42N2O2 378) HRMS(FAB)C23H43N2O2(M+H+), 理論値; 379.3325 測定
値; 379.3322 〔α〕D 23=-38.4 °(c=1.00, CHCl3)
【0071】(3)(2S,3S,4E)−2−デカノ
イルアミノ−1−モルホリノ−4−ノネン−3−オール (4S,5S)−5−(1−(E)−ヘキセニル)−4
−モリホリノメチル−2−ノニル−2−オキサゾリン3
9mg(0.103mmol)に3N 塩酸3mlを加え、室温で
13時間撹拌した。1N NaOHでpH9に調整した後、
酢酸エチルで3回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄
後、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留
去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:3)で精
製し、標記物質24.5mg(収率60%)を得た。1 H-NMR(CDCl3; D2O exchange): 5.73(1H, dt, J=15.5,
6.6Hz, H-5), 5.42(1H, dd, J=15.2, 6.3Hz, H-4), 4.2
8(1H, dd, J=5.9, 3.3Hz, H-3), 4.05(1H, m,H-2), 3.6
9(4H, t, J=4.6Hz, (CH2)2O), 2.69(1H, dd, J=13.2,
6.6Hz, H-1a),2.56(4H, t, J=4.6Hz, N(CH2)2), 2.51(1
H, dd, J=13.2, 5.9Hz, H-1b), 2.17(2H, t, J=7.9Hz,
CO-CH2), 2.06(2H, m, =CH-CH 2 ), 1.60(2H, m), 1.26(1
6H, m),0.89(6H, m, CH3)13 C-NMR(CDCl3): 173.5, 133.5, 128.8, 73.5, 66.7, 5
9.6, 54.1, 49.8, 36.7, 31.9, 31.2, 29.3, 29.1, 25.
7, 22.5, 22.1, 14.0, 13.8 TOF-Mass: 397(M+H+), 420(M+Na+)(C23H44N2O3 396) HRMS(FAB)C23H45N2O3(M+H+), 理論値; 397.3430 測定
値; 397.3430 〔α〕D 23=-23.3 °(c=0.49, CHCl3)
【0072】調製例8 (2S,3S,4E)−2−デ
カノイルアミノ−1−モルホリノ−4−オクタデセン−
3−オールの合成 (1)(4S,5S)−5−(1−(E)−ペンタデセ
ニル)−4−ヒドロキシメチル−2−ノニル−2−オキ
サゾリン (2S,3S,4E)−2−デカノイルアミノ−4−オ
クタデセン−1,3−ジオール2.48g(5.47mm
ol)のピリジン20ml溶液に、窒素雰囲気下0℃で、メ
タンスルホニルクロリド0.55ml(7.11mmol)を
滴下した。0℃で1時間撹拌後、モルホリン4.8ml
(54.7mmol)を加え、室温下15時間撹拌した。ク
ロロホルムで3回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄
後、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留
去した。得られた粗生成物にヘキサンを加え、析出した
結晶をろ過除去し、ろ液を減圧濃縮後、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(CH3 Cl)で精製し、標記物
質1.64g(収率69%)を得た。1 H-NMR(CDCl3; D2O exchange): 5.77(1H, dt, J=15.3,
6.6Hz, =CH-CH2), 5.48(1H, dd, J=15.3, 8.1Hz, CH-CH
=), 4.70(1H, t, J=8.1Hz, O-CH), 3.80(2H, m, CH-OH,
N-CH), 3.49(1H, dd, J=11.6, 4.3Hz, CH-OH), 2.26(2
H, t, J=7.9Hz,N=C-CH2), 2.05(2H, q, J=6.6Hz, =CH-C
H 2 ), 1.61(2H, m, N=C-CH2-CH 2 ), 1.26(34H, m), 0.88
(6H, t, J=6.9Hz, CH3)13 C-NMR(CDCl3): 169.0, 135.6, 127.5, 82.4, 73.4, 6
2.6, 32.1, 31.8, 29.5, 29.3, 29.2, 29.1, 29.0, 28.
7, 28.2, 25.9, 22.6, 14.0 TOF-Mass: 436(M+H+) ,459(M+Na+H+), (C28H53NO2 43
5) HRMS(FAB)C28H54NO2(M+H+), 理論値; 436.4155 測定
値; 436.4147 〔α〕D 23=-54.4 °(c=1.00, CHCl3)
【0073】(2)(4S,5S)−5−(1−(E)
−ペンタデセニル)−4−モルホリノメチル−2−ノニ
ル−2−オキサゾリン (4S,5S)−5−(1−(E)−ペンタデセニル)
−4−ヒドロキシメチル−2−ノニル−2−オキサゾリ
ン1.58g(3.63mmol)の塩化メチレン200ml
溶液に、窒素雰囲気下−45℃で、ピリジン0.88ml
(10.9mmol)と無水トリフルオロ酢酸0.73ml
(4.35mmol)を滴下した。−45℃で2時間撹拌
後、モルホリン3.2ml(36.3mmol)を加えた。−
45℃で2時間、室温で8時間撹拌後、クロロホルムで
3回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネ
シウム上で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られ
た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、標記物質
432mg(収率24%)を得た。1 H-NMR(CDCl3): 5.75(1H, dt, J=15.2, 6.9Hz, =CH-C
H2), 5.46(1H, dd, J=15.2, 7.6Hz, CH-CH=), 4.62(1H,
t, J=7.6Hz, O-CH), 3.87(1H, q, J=6.9Hz, N-CH), 3.
68(4H, m, (CH2)2O), 2.63-2.32(6H, m, CH2N(CH2)2),
2.26(2H, t, J=8.0Hz, N=C-CH2), 2.05(2H, q, J=6.9H
z, =CH-CH 2 ), 1.62(2H, m, N=C-CH2-CH 2 ),1.26(34H,
m), 0.88(6H, t, J=6.9Hz, CH3)13 C-NMR(CDCl3): 167.8, 134.8, 128.1, 84.5, 69.7, 6
6.8, 62.9, 54.1, 32.1, 31.8, 29.6, 29.5, 29.4, 29.
3, 29.2, 29.0, 28.9, 28.3, 26.0, 22.6, 14.0 TOF-Mass: 505(M+H+), (C32H60N2O2 504) HRMS(FAB)C32H61N2O2(M+H+), 理論値; 505.4733 測定
値; 505.4736 〔α〕D 23=-18.8 °(c=1.00, CHCl3)
【0074】(3)(2S,3S,4E)−2−デカノ
イルアミノ−1−モルホリノ−4−オクタデセン−3−
オール (4S,5S)−5−(1−(E)−ペンタデセニル)
−4−モルホリノメチル−2−ノニル−2−オキサゾリ
ン314mg(0.62mmol)に3N 塩酸3mlを加え、室
温で2時間撹拌した。反応液に1N NaOHを加えpH9
に調整した後、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を飽和
食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過し、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=
1:4)で精製し、標記物質187.0mg(収率58
%)を得た。1 H-NMR(CDCl3; D2O exchange): 5.73(1H, dt, J=15.2,
6.9Hz, H-5), 5.42(1H, dd, J=15.2, 6.3Hz, H-4), 4.2
7(1H, dd, J=6.3, 3.6Hz, H-3), 4.04(1H, m,H-2), 3.6
9(4H, t, J=4.6Hz, (CH2)2O), 2.69(1H, dd, J=12.9,
6.6Hz, H-1b),2.55(4H, t, J=4.6Hz,N(CH2)2), 2.49(1
H, dd, J=12.9, 5.6Hz, H-1b), 2.17(2H, t, J=7.6Hz,
CO-CH2), 2.04(2H, q, J=6.6Hz,=CH-CH 2 ),1.60(2H,
m,CO-CH2-CH 2 ), 1.26(34H, m), 0.88(6H, t, J=6.9H
z,CH3)13 C-NMR(CDCl3): 173.4, 133.5, 128.8, 73.6, 66.8, 5
9.7, 54.2, 49.8, 36.7, 32.2, 31.8, 31.7, 29.6, 29.
4, 29.3, 29.2, 25.7, 22.5, 14.0 TOF-Mass: 524(M+H+), 546(M+Na+)(C32H62N2O3 522) HRMS(FAB)C32H63N2O3(M+H+), 理論値; 523.4838 測定
値; 523.4837 〔α〕D 23=-17.6 °(c=1.00, CHCl3)
【0075】調製例9 (2R,3R,4E)−デカノ
イルアミノ−1−モルホリノ−4−ノネン−3−オール (1)(4R,5R)−5−(1−(E)−ヘキセニ
ル)−4−ヒドロキシメチル−2−ノニル−2−オキサ
ゾリン (2R,3R,4E)−2−デカノイルアミノ−4−ノ
ネン−1,3−ジオール88.8mg(0.305mmol)
の塩化メチレン2ml溶液に、窒素雰囲気下0℃で、トリ
エチルアミン128μl(0.916mmol)及びメタンス
ルホニルクロリド28μl(0.366mmol)を滴下し
た。0℃で1時間撹拌後、モルホリン(267μl(3.
05mmol)を加え、室温で19時間撹拌した。酢酸エチ
ルで3回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マ
グネシウム上で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得
られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(CH3 Cl)で精製し、標記物質48.5mg(収率5
1%)を得た。1 H-NMR(CDCl3; D2O exchange): 5.77(1H, dt, J=15.5,
6.6Hz, =CH-CH2), 5.49(1H, dd, J=15.5, 8.3Hz, CH-CH
=), 4.69(1H, t, J=8.3Hz, O-CH), 3.80(2H, m), 3.50
(1H, m, CH-OH), 2.27(2H, t, J=7.6Hz, N=C-CH2), 2.0
7(2H, q, J=6.6Hz, =CH-CH 2 ), 1.62(2H, m), 1.26(16H,
m), 0.89(6H, m, CH3) TOF-Mass: 310(M+H+), 333(M+Na+H+), (C19H35NO2 309) HRMS(FAB)C19H36NO2(M+H+), 理論値; 310.2746 測定
値; 310.2750 〔α〕D 23=+75.9 °(c=1.10, CHCl3)
【0076】(2)(4R,5R)−5−(1−(E)
−ヘキセニル)−4−モルホリノメチル−2−ノニル−
2−オキサゾリン (4R,5R)−5−(1−(E)−ヘキセニル)−4
−ヒドロキシメチル−2−ノニル−2−オキサゾリン2
98.0mg(0.963mmol)の塩化メチレン2ml溶液
に、窒素雰囲気下−45℃で、ピリジン234μl(2.
89mmol)と無水トリフルオロ酢酸194μl(1.16
mmol)を滴下した。−45℃で1.5時間撹拌後、モル
ホリン0.84ml(9.63mmol)を加えた。−45℃
で1時間、室温で2時間撹拌後、酢酸エチルで3回抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム上
で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:1)で精製し、標記物質141.
0mg(収率39%)を得た。1 H-NMR(CDCl3): 5.76(1H, dt, J=15.2, 6.9Hz, =CH-C
H2), 5.46(1H, dd, J=15.2, 7.6Hz, CH-CH=), 4.62(1H,
t, J=7.6Hz, O-CH), 3.87(1H, q, J=6.9Hz, N-CH), 3.
68(4H, m, (CH2)2O), 2.63-2.32(6H, m, CH2N(CH2)2),
2.26(2H, t, J=8.0Hz, N=C-CH2), 2.06(2H, m, =CH-C
H 2), 1.61(2H, m), 1.26(16H, m), 0.89(6H,m, CH3)13 C-NMR(CDCl3): 167.7, 134.7, 128.1, 84.5, 69.7, 6
6.7, 62.9, 54.0, 31.7, 31.0, 29.3, 29.1, 29.0, 28.
2, 25.9, 22.5, 22.0, 14.0, 13.7 TOF-Mass: 379(M+H+), (C23H42N2O2 378) HRMS(FAB)C23H43N2O2(M+H+), 理論値; 379.3325 測定
値; 379.3322 〔α〕D 23=+32.5 °(c=0.43, CHCl3)
【0077】(3)(2R,3R,4E)−2−デカノ
イルアミノ−1−モルホリノ−4−ノネン−3−オール (4R,5R)−5−(1−(E)−ヘキセニル)−4
−モルホリノメチル−2−ノニル−2−オキサゾリン1
74.0mg(0.46mmol)に3N 塩酸3mlを加え、室
温で13時間撹拌した。反応溶液に1N NaOHを加え
pH9に調整した後、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を
飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過
し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=1:3)で精製し、標記物質106.4mg(収率5
9%)を得た。1 H-NMR(CDCl3;D2O exchange): 5.73(1H, dt, J=15.5,
6.6Hz, H-5), 5.42(1H,dd, J=15.2, 6.3Hz, H-4), 4.28
(1H, dd, J=5.9, 3.3Hz, H-3), 4.05(1H, m, H-2), 3.6
9(4H, t, J=4.6Hz, (CH2)2O), 2.69(1H, dd, J=13.2,
6.6Hz, H-1a), 2.56(4H, t, J=4.6Hz, N(CH2)2), 2.51
(1H, dd, J=13.2, 5.9Hz, H-1b), 2.17(2H, t, J=7.9H
z, CO-CH2), 2.06(2H, m, =CH-CH 2 ),1.60(2H,m), 1.26
(16H,m), 0.89(6H, m, CH3)13 C-NMR(CDCl3): 173.5, 133.5, 128.8, 73.5, 66.7, 5
9.6, 54.1, 49.8, 36.7, 31.9, 31.2, 29.3, 29.1, 25.
7, 22.5, 22.1, 14.0, 13.8 TOF-Mass: 397(M+H+), 420(M+Na+)(C23H44N2O3 396) HRMS(FAB)C23H45N2O3(M+H+), 理論値; 397.3430 測定
値; 397.3430 〔α〕D 23=+23.0 °(c=1.00, CHCl3)
【0078】調製例10 (2R,3R,4E)−2−
デカノイルアミノ−1−モルホリノ−4−オクタデセン
−3−オールの合成 (1)(4R,5R)−5−(1−(E)−ペンタデセ
ニル)−4−ヒドロキシメチル−2−ノニル−2−オキ
サゾリン (2R,3R,4E)−2−デカノイルアミノ−4−オ
クタデセン−1,3−ジオール1.38g(3.04mm
ol)のピリジン10ml溶液に、窒素雰囲気下0℃で、メ
タンスルホニルクロリド0.33ml(4.26mmol)を
滴下した。0℃で2時間撹拌後、モルホリン2.7ml
(30.4mmol)を加え、室温下18時間撹拌した。ク
ロロホルムで3回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄
後、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留
去した。得られた粗生成物にヘキサンを加え、析出した
結晶をろ過除去し、ろ液を減圧濃縮後、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(CH3 Cl)で精製し、標記物
質496mg(収率37%)を得た。1 H-NMR(CDCl3; D2O exchange): 5.77(1H, dt, J=15.3,
6.6Hz, =CH-CH2), 5.48(1H, dd, J=15.3, 8.1Hz, CH-CH
=), 4.70(1H, t, J=8.1Hz, O-CH), 3.80(2H, m, CH-OH,
N-CH), 3.49(1H, dd, J=11.6, 4.3Hz, CH2-OH), 2.26
(2H, t, J=7.9Hz, N=C-CH2), 2.05(2H, q, J=6.6Hz, =C
H-CH 2 ), 1.61(2H, m, N=C-CH2-CH 2 ), 1.26(34H, m), 0.
88(6H, t, J=6.9Hz, CH3)13 C-NMR(CDCl3): 169.0, 135.6, 127.5, 82.4, 73.4, 6
2.6, 32.1, 31.8, 29.5, 29.3, 29.2, 29.1, 29.0, 28.
7, 28.2, 25.9, 22.6, 14.0 TOF-Mass: 436(M+H+), 459(M+Na+H+), (C28H53NO2 435) HRMS(FAB)C28H54NO2 (M+H+), 理論値; 436.4155 測定
値; 436.4147 〔α〕D 23=+54.7 °(c=2.94, CHCl3)
【0079】(2)(4R,5R)−5−(1−(E)
−ペンタデセニル)−4−モルホリノメチル−2−ノニ
ル−2−オキサゾリン (4R,5R)−5−(1−(E)−ペンタデセニル)
−4−ヒドロキシメチル−2−ノニル−2−オキサゾリ
ン802mg(1.84mmol)の塩化メチレン40ml溶液
に、窒素雰囲気下−45℃で、ピリジン0.45ml
(5.52mmol)と無水トリフルオロ酢酸372μl
(2.21mmol)を滴下した。−45℃で2時間撹拌
後、モルホリン1.61ml(18.4mmol)を加えた。
−45℃で1時間、室温で5時間撹拌後、クロロホルム
で3回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得ら
れた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、標記
物質219mg(収率24%)を得た。1 H-NMR(CDCl3): 5.75(1H, dt, J=15.2,6.9Hz, =CH-C
H2), 5.46(1H, dd, J=15.2,7.6Hz, CH-CH=),4.62(1H,
t, J=7.6Hz, O-CH),3.87(1H, q, J=6.9Hz, N-CH),3.
68(4H, m, (CH2)2O),2.63-2.32(6H, m, CH2N(CH2)2),
2.26(2H, t, J=8.0Hz, N=C-CH2), 2.05(2H, q, J=6.9H
z,=CH-CH 2 ),1.62(2H, m, N=C-CH2-CH 2 ),1.26(34H,
m),0.88(6H, t, J=6.9Hz, CH3)13 C-NMR(CDCl3): 167.8, 134.8, 128.1, 84.5, 69.7, 6
6.8, 62.9, 54.1, 32.1, 31.8, 29.6, 29.5, 29.4, 29.
3, 29.2, 29.0, 28.9, 28.3, 26.0, 22.6, 14.0 TOF-Mass: 505(M+H+), (C32H60N2O2 504) HRMS(FAB)C32H61N2O2(M+H+), 理論値; 505.4733 測定
値; 505.4736 〔α〕D 23=+19.4 °(c=0.32, CHCl3)
【0080】(3)(2R,3R,4E)−2−デカノ
イルアミノ−1−モルホリノ−4−オクタデセン−3−
オール (4R,5R)−5−(1−(E)−ペンタデセニル)
−4−モルホリノメチル−2−ノニル−2−オキサゾリ
ン190mg(0.38mmol)に3N 塩酸3mlを加え、室
温で2時間撹拌した。反応液に1N NaOHを加えpH9
に調整した後、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を飽和
食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過し、
溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=
1:3)で精製し、標記物質125mg(収率63%)を
得た。1 H-NMR(CDCl3;D2O exchange): 5.73(1H, dt, J=15.2,
6.9Hz, H-5), 5.42(1H,dd, J=15.2, 6.3Hz, H-4), 4.27
(1H, dd, J=6.3, 3.6Hz, H-3), 4.04(1H, m, H-2), 3.6
9(4H, t, J=4.6Hz, (CH2)2O), 2.69(1H, dd, J=12.9,
6.6Hz, H-1b), 2.55(4H, t, J=4.6Hz, N(CH2)2), 2.49
(1H, dd, J=12.9, 5.6Hz, H-1b), 2.17(2H, t, J=7.6H
z, CO-CH2), 2.04(2H, q, J=6.6Hz, =CH-CH 2 ), 1.60(2
H, m, CO-CH2-CH 2 ), 1.26(34H, m), 0.88(6H, t, J=6.9
Hz, CH3)13 C-NMR(CDCl3): 173.4, 133.5, 128.8, 73.6, 66.8, 5
9.7, 54.2, 49.8, 36.7, 32.2, 31.8, 31.7, 29.6, 29.
4, 29.3, 29.2, 25.7, 22.5, 14.0 TOF-Mass: 524(M+H+), 546(M+Na+)(C32H62N2O3 522) HRMS(FAB)C32H63N2O3(M+H+), 理論値; 523.4838 測定
値; 523.4837 〔α〕D 23=+16.9 °(c=0.95, CHCl
【0081】実施例1−1 (1S,2S)−2−デカ
ノイルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プ
ロピル アセテートの合成 (1S,2S)−2−デカノイルアミノ−3−モルホリ
ノ−1−フェニル−1−プロパノール塩酸塩10.00
g(22.47mmol)を塩化メチレン220mlに溶
かし、室温下、ピリジン9.10ml(112.51mmo
l)及び無水酢酸8.50ml(90.17mmol)を加え
一夜撹拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム溶
液を加え30分間撹拌した後、有機層を水、1N 塩酸、
水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水及び飽和食塩水そ
れぞれ150mlで順次洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム
上で乾燥後、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗
生成物をヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒に溶解後、室
温下放置し、析出した結晶をろ取し、白色結晶の標記物
質5.35g(収率55.2%)を得た。 TLC Rf. 0.23(酢酸エチル)、0.36(クロロホルム:メ
タノール=20:1)1 H-NMR(CDCl3): 7.35-7.26(5H, m, aromatic), 6.05(1
H, d, J=4.88Hz, H-1),5.57(1H, d, J=9.28Hz, NH), 4.
51(1H, m, H-2), 3.64(4H, m, (CH2)2O), 2.49-2.39 及
び2.38-2.29(6H, m, CH2N(CH2)2), 2.18-2.06(5H, m, C
OCH3, COCH2),1.54(2H, m, COCH2CH 2 ), 1.25(12H, m,
(CH 2)6CH3), 0.88(3H, t, CH2CH 3 )13 C-NMR(CDCl3): 172.8, 169.9, 137.6, 128.5, 128.2,
126.5, 75.0, 67.0,59.1, 53.9, 50.4, 36.8, 31.8, 2
9.4, 29.3, 29.2, 25.7, 22.6, 21.0, 14.1
【0082】実施例1−2 (1S,2S)−2−デカ
ノイルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プ
ロピル アセテート塩酸塩及びその他の塩の調製 (1S,2S)−2−デカノイルアミノ−3−モルホリ
ノ−1−フェニル−1−プロピル アセテート 1,4
14.6mg(3.275mmol)をエタノール30mlに溶
かし、室温下2N 塩酸1,638μl(3.276mmol)
を加え、10分間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。こ
の後エタノール30mlを加え、減圧留去する操作を3回
繰り返し、室温下48時間減圧乾燥し、白色無晶状の
(1S,2S)−2−デカノイルアミノ−3−モルホリ
ノ−1−フェニル−1−プロピルアセテート塩酸塩1.
54g(収率100%)を得た。また、上記塩酸塩の調
製法において、塩酸の代わりにL−乳酸、クエン酸又は
コハク酸を使用し、(1S,2S)−2−デカノイルア
ミノ−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プロピル
アセテートの上記各カルボン酸の塩を調製した。
【0083】実施例2 (1S,2S)−2−デカノイ
ルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プロピ
ル N,N−ジメチルアミノアセテートの合成 (1S,2S)−2−デカノイルアミノ−3−モルホリ
ノ−1−フェニル−1−プロパノール塩酸塩902.1
mg(2.03mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド
709.6mg(3.44mmol)、N,N−ジメチルグリ
シン216.2mg(2.10mmol)及びN,N−ジメチ
ルアミノピリジン98.5mg(0.806mmol)に塩化
メチレン20mlを加え、室温下2日間撹拌した。反応終
了後、白色結晶をろ過除去し、ろ液を濃縮後、クロロホ
ルム100mlを加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム
溶液、水及び飽和食塩水それぞれ70mlで順次洗浄し、
硫酸ナトリウム上で乾燥後、ろ過し、溶媒を減圧留去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、
赤色油状の標記物質713.8mg(収率74.1%)を
得た。 TLC Rf. 0.33(クロロホルム:メタノール=20:1)、0.
19(酢酸エチル:メタノール=9:1)1 H-NMR(CDCl3): 7.34-7.26(5H, m, aromatic), 6.13(1
H, d, J=4.39Hz, H-1),5.95(1H, d, J=8.79Hz, NH), 4.
51(1H, m, H-2), 3.65(4H, m, (CH2)2O), 3.25(2H, d,
J=2.93Hz, COCH2N), 2.44(4H, m, N(CH2)2), 2.35-2.32
(8H, m, H-3, N(CH3)2), 2.11(2H, m, COCH2), 1.53(2
H, m, COCH2CH 2 ), 1.25(12H, m, (CH 2 )6CH3), 0.88(3H,
t, CH2CH 3 )13 C-NMR(CDCl3): 172.8, 169.5, 137.5, 128.4, 128.2,
126.5, 75.1, 67.0,60.5, 59.2, 53.8, 50.4, 45.3, 3
6.7, 31.8, 29.4, 29.3, 29.2, 25.7, 22.6,14.1
【0084】実施例3 (1S,2S)−2−デカノイ
ルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プロピ
ル メトキシアセテートの合成 (1S,2S)−2−デカノイルアミノ−3−モルホリ
ノ−1−フェニル−1−プロパノール塩酸塩982.2
mg(2.207mmol)を塩化メチレン20mlに溶かし、
室温下ピリジン0.357ml(4.41mmol)及びメト
キシアセチルクロリド0.242ml(2.65mmol)を
加えて撹拌し、24時間後ピリジン0.179ml(2.
207mmol)及びメトキシアセチルクロリド0.202
ml(2.207mmol)を追加した。反応終了後、メタノ
ール5mlを加え、20分間撹拌した後、溶媒を減圧留去
し、酢酸エチル100mlを加え、有機層を1N 塩酸、
水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水及び飽和食塩水そ
れぞれ70mlで順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥
後、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:
メタノール=40:1)で精製し、無色油状の標記物質
1,000.8mg(収率98.2%)を得た。 TLC Rf. 0.39(クロロホルム:メタノール=20:1)、0.
48(酢酸エチル:メタノール=20:1)1 H-NMR(CDCl3): 7.36-7.27(5H, m, aromatic), 6.14(1
H, d, J=4.88Hz, H-1),5.64(1H, d, J=9.28Hz, NH), 4.
54(1H, m, H-2), 4.09(2H, m, CH 2 OCH3), 3.64(4H, m,
(CH2)2O), 3.44(3H, s, OCH3), 2.48-2.37及び2.35-2.3
0(6H, m, CH2N(CH2)2),2.12(2H, m, COCH2),1.54(2H,
m, COCH2CH 2 ), 1.25(12H, m, (CH 2 )6CH3),0.88(3H,
t, CH2CH3)13 C-NMR(CDCl3): 172.8, 169.3, 137.1, 128.5, 128.4,
126.6, 75.5, 69.8,66.9, 59.4, 59.0, 53.8, 50.3, 3
6.8, 31.8, 29.4, 29.3, 29.2, 29.1, 25.7,22.6, 14.0
【0085】実施例4 (1S,2S)−2−デカノイ
ルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プロピ
ル ヒドロゲンサクシネートの合成 (1S,2S)−2−デカノイルアミノ−3−モルホリ
ノ−1−フェニル−1−プロパノール塩酸塩950.6
mg(2.136mmol)を塩化メチレン220mlに溶か
し、室温下ピリジン0.346ml(4.272mmol)及
び無水コハク酸346.1mg(3.459mmol)を加え
て撹拌し、24時間後ピリジン0.141ml(1.73
7mmol)及び無水コハク酸173.8mg(1.737mm
ol)を追加した。反応終了後、1N 塩酸70mlを加え、
20分間撹拌した後、クロロホルム100mlで抽出し、
有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、水及び飽和
食塩水それぞれ70mlで順次洗浄し、硫酸ナトリウム上
で乾燥後、ろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム:メタノール=20:1)で精製し、白色無晶状の
標記物質637.1mg(収率54.7%)を得た。 TLC Rf. 0.24(クロロホルム:メタノール=9:1)、0.12
(酢酸エチル:メタノール=9:1)1 H-NMR(CDCl3): 7.35-7.26(5H, m, aromatic), 6.40(1
H, d, J=9.27Hz, NH),5.96(1H, d, J=4.39Hz, H-1), 4.
63(1H, m, H-2), 3.74-3.62(4H, m, (CH2)2O),2.82-2.5
7及び2.39-2.35(10H, m, COCH2CH2CO, CH2N(CH2)2), 2.
14(2H, m, COCH2), 1.51(2H, m, COCH2CH 2 ), 1.25(12H,
m, (CH 2 )6CH3), 0.88(3H, t, CH2CH 3 )13 C-NMR(CDCl3): 176.8, 173.5, 171.5, 137.0, 128.6,
128.4,126.4, 75.3,65.6, 58.3, 53.0, 49.3, 36.5,
31.9, 30.4, 30.3, 29.5, 29.4, 29.3, 25.5,22.6, 14.
1
【0086】実施例5 (1S,2S)−2−オクチル
オキシカルボニルアミノ−3−モルホリノ−1−フェニ
ル−1−プロピル アセテートの合成 (1S,2S)−2−オクチルオキシカルボニルアミノ
−3−モルホリノ−1−フェニル−1−プロパノール1
034.5mg(2.639mmol)を塩化メチレン26ml
に溶かし、室温下ピリジン0.54ml(6.677mmo
l)及び無水酢酸0.5ml(5.304mmol)を加えて
撹拌し、14時間後ピリジン0.54ml(6.677mm
ol)及び無水酢酸0.5ml(5.304mmol)を追加し
た。反応終了後、メタノール5mlを加え20分間撹拌し
た後、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エ
チル=1:1)で精製し、無色油状の標記物質915.
2mg(収率79.9%)を得た。 TLC Rf. 0.44(CHCl3:MeOH=20:1)、0.21(n-Hexane:A
cOEt=1:2)1 H-NMR(CDCl3): 7.35-7.26(5H, m, aromatic), 6.02(1
H, d, J=3.91Hz, H-1),4.83(1H, d, J=7.81Hz, NH), 4.
13(1H, m, H-2), 3.97(2H, m, COO-CH2), 3.67(4H, m,
(CH2)2O), 2.50-2.31(6H, m, CH2N(CH2)2), 2.12(3H,
s, COCH3), 1.53(2H, m, COOCH2CH 2 ), 1.27(10H, m, (C
H 2 )5CH3),0.89(3H, t, CH2CH3)13 C-NMR(CDCl3): 169.7, 156.4, 137.8, 128.4, 128.1,
126.5, 74.9, 67.0,65.2, 59.6, 53.9, 52.7, 31.8, 2
9.2, 29,0, 25.8, 22.6, 21.0, 14.0
【0087】実施例6 (1R,2R)−2−ベンジル
オキシカルボニルアミノ−3−ピロリジノ−1−フェニ
ル−1−プロピル アセテートの合成 (1R,2R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−1−フェニル−3−ピロリジノ−1−プロパノール2
84.2mg(0.803mmol)をピリジン5mlに溶か
し、氷浴上にて、無水酢酸151.4μl(1.61mmo
l)を加え、室温下撹拌し、16時間後、無水酢酸3
8.0μl(0.403mmol)を追加した。反応終了後1
N 塩酸30mlを加え、20分間撹拌した後、酢酸エチル
50mlで抽出し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム
溶液、水及び飽和食塩水それぞれ30mlで順次洗浄し、
硫酸ナトリウム上で乾燥後、ろ過し、溶媒を減圧留去し
た。また、合わせた洗液をクロロホルム70mlで3回抽
出し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥後、ろ過し、溶
媒を減圧留去した。得られた粗生成物を合わせてシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=20:1、酢酸エチル:メタノール=20:1)
で精製し、無色油状の標記物質230.9mg(収率7
2.6%)を得た。 TLC Rf. 0.24(クロロホルム:メタノール=20:1)、0.
31(酢酸エチル:メタノール=9:1)1 H-NMR(CDCl3): 7.34-7.25(10H, m, aromatic), 5.95(1
H, d, J=4.88Hz, H-1), 5.10-4.94(2H, m, COOCH2), 4.
17(1H, m, H-2), 2.51(6H, m, CH2N(CH2)2), 2.03(3H,
s, COCH3), 1.73(4H, m, H-3', H-4')13 C-NMR(CDCl3): 169.7, 156.1, 137.7, 136.6, 128.6,
128.3, 128.2, 128.0, 127.9, 126.6, 75.3, 66.5, 5
6.5, 54.5, 54.3, 23.5, 20.8 実施例2〜6の化合物も、実施例1に示した方法で、同
様に塩酸塩を調製することができる。
【0088】実施例7〜10 また、調製例7〜10に示した化合物を原料に用い、実
施例1〜4に示した各カルボン酸若しくはその反応性誘
導体を用い、基本的に同様の方法で水酸基のエステル化
を行うことによって、各原料に対応するエステルを得る
ことができる。
【0089】実施例11 繰り返し脳虚血ラットの空間
認知記憶障害に対するL−トレオ−PDMP及びL−ト
レオ−PDMPアセテートの改善効果 〔実験方法〕動物はWister系雄性ラット(体重:250
〜280g)を用い、8方向放射状迷路課題の訓練を1
日1回行い、空間認知を獲得させた。空間認知を獲得し
たラットにPulsinelli and Brierlyらの方法(Stroke, 1
0,267, 1979)に従って椎骨動脈の焼灼と総頸動脈の剥離
手術を行い、その翌日、手術が迷路課題の遂行に影響が
ないことを確認できたラットのみを用いて虚血処置を行
った。虚血処置は無麻酔下で総頸動脈を10分間クリッ
プを用いて結紮し、血流再開1時間後に更に10分間結
紮し、2回の繰り返し虚血を行った。再生試行は虚血処
置1週間後に行い、成績は最初の8回の選択の内の正選
択数と最大10分間の観察時間中の誤選択数として表し
た(図1参照)。また薬物の効果は改善の程度を著効
(正選択数が7以上かつ誤選択数が1以下を示す)、有
効(正選択数が7以上かつ誤選択数が2又は3を示す)
及び無効(誤選択数が4以上を示す)の3段階に評価し
てその改善率として表した(図2参照)。
【0090】〔結果〕ラットを用いた8方向放射状迷路
課題における繰り返し脳虚血1週間後の空間認知記憶障
害に対して、ガングリオシド生合成促進効果が確認され
ているL−トレオ−PDMPとL−トレオ−PDMPア
セテートの効果を比較検討した。具体的には両化合物を
1.5%Tween 80含有生理食塩水に溶解させ、2mg/k
g(i.v.) を虚血処置24時間後から1日2回、6日間連
続投与した。
【0091】各試験群についての正選択数と誤選択数を
図1に示す。その結果、両化合物の6日間連続投与群
は、対照群(1.5%Tween 80含有生理食塩水を投
与;図1中、ischemiaと表す)に対し、有意な正選択数
の増加及び有意な誤選択数の減少が認められた。すなわ
ち繰り返し脳虚血による空間認知記憶障害モデルにおい
て、既に急性期の神経細胞障害が生じている虚血後24
時間からの投与でも改善作用を示すことが判明し、臨床
的価値が非常に高い脳血管障害後遺症治療薬として期待
されることがわかった。また、L−トレオ−PDMPア
セテートは、正選択数の増加及び誤選択数の減少の両方
において、L−トレオ−PDMPより優れていることが
判明し、L−トレオ−PDMPアセテートの有用性が証
明された。なお、図1中shamは、椎骨動脈の焼灼と総頸
動脈の剥離手術を行った翌日、手術が迷路課題の遂行に
影響がないことを確認できたラットのうち、虚血処置を
行わなかったラットを表す。
【0092】また、各薬剤投与の成績を個体レベルでの
改善率(著効:正選択数7以上かつ誤選択数1以下、有
効:正選択数7以上かつ誤選択数2又は3、無効:誤選
択数4以上)として図2に示した。その結果、L−トレ
オ−PDMPアセテートは、L−トレオ−PDMPと比
較して著効の比率が高いことが判明した。なお、図1、
2中、L−トレオ−PDMPをL−PDMPと略して記
載した。
【0093】実施例12 L−トレオ−PDMP及びL
−トレオ−PDMPアセテートの神経突起伸長活性 〔実験方法〕妊娠17日のWister系ラット(日本SL
C)より胎児を無菌的に取り出した後(胎児8匹)、胎
児より脳を取り出し、実体顕微鏡下で小脳を取り外し、
大脳から中脳を取り外した。更に大脳皮質から髄膜を剥
ぎ取り、大脳皮質だけにした。8匹分の大脳皮質を60
mm皿上で安全カミソリで縦横に各々100回細切し、5
mlリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を2回加えて外植片
(Explant)を皿より洗い取り、500rpm ×1分の遠心
をした。単一細胞(single cell)を含む上清を除き、ペ
レットにDMEM(Dulbecco's modified Eagle's mediu
m)4mlを加えて懸濁させ、1mlづつ50mlのファルコン
チューブに分注し、DMEM 12mlを加えた。チュー
ブを振りながら懸濁させた状態で、0.1%ポリエチレ
ンイミンでコートした24穴プレート(2cm2)4枚にま
いた(1.66×105cells/500μl/well)。
【0094】培養2時間後に上清50μl を抜き取り、
実施例1−1で合成した化合物A(L−トレオ−PDM
Pアセテート)50μl 及び実施例5で合成した化合物
Bを終濃度5〜20μM になるよう添加した。2日間培
養した後、1%グルタルアルデヒド/PBSを500μ
l 加え、室温で20分間固定した。サクションで上清を
除去した後、0.5mlPBSをゆっくり重層し、すぐに
サクションで除去した。20%ギムザ液/リン酸カリウ
ム緩衝液(リン酸二水素カリウム6.63g及びリン酸
水素二ナトリウム2.56gを蒸留水で1,000mlに
し、pH試験紙でpH6.4であることを確認した後、10
倍希釈して使用した)をゆっくり重層し、室温で2時間
置いた。サクションで上清を除去した後、5%メタノー
ル/PBS 1.0mlをゆっくり重層し、20分間室温
で脱染した。サクションで上清を除去した後、PBS
0.5mlを加えた。顕微鏡下×40〜×100倍で、5
0〜200μm の Explantの神経突起伸展の程度を、一
群100個以上計測した。評価は、それぞれの Explant
の直径より長い神経突起を有する Explantの数を、コン
トロール(無添加)を100%として存在率で表記し
た。
【0095】〔結果〕図3に、化合物A及びBの最大有
効濃度(共に10μM)における神経突起伸長活性(%)
を示した。この結果から、L−トレオ−PDMPアセテ
ートのin vitroでの神経突起伸長促進活性が明らかとな
った。
【0096】実施例13 シアン化カリウム惹起低酸素
症(KCN Hypoxia)マウスモデルに対するL−トレオ−P
DMPアセテートの延命効果 本発明化合物の脳保護作用を確認するため、L−トレオ
−PDMPアセテートの1.5%Tween 80含有生理食
塩水溶液を、該化合物2、8及び20mg/kg の各用量で
マウス(n=5)の静脈内に投与し、さらにその1時間
後にシアン化カリウム(KCN)2.4mg/kg を静脈内に投
与して、1時間後の生存率を検討した。
【0097】その結果、コントロール群(KCNのみ投与、
n=5) は、5%の生存率(LD95)であるのに対し、
8及び20mg/kg の本発明化合物投与群は、80%の生
存率を示した。また、2mg/kg の本発明化合物投与群
は、40%の生存率を示した。
【0098】以上の結果は、本発明化合物の脳保護作用
に基づくものと考えられ、本発明化合物の脳保護剤とし
ての有用性が示された。
【0099】なお、上記各用量において、SHRラット
及び正常ラットに対する血圧、心拍数への本発明化合物
の影響は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】繰り返し脳虚血ラットの空間認知障害に対する
L−トレオ−PDMP及びL−トレオ−PDMPアセテ
ートの正選択数及び誤選択数に及ぼす効果を表す。
【図2】L−トレオ−PDMPアセテート及びL−トレ
オ−PDMP連続投与後の個体レベルでの空間認知記憶
障害改善効果を表す。
【図3】L−トレオ−PDMPアセテート(化合物A)及
び実施例5で合成した化合物(化合物B) の神経突起伸
長活性を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 235/08 C07C 235/08 235/26 235/26 235/28 235/28 235/34 235/34 C07D 295/12 C07D 295/12 Z 295/14 295/14 Z // C07D 263/14 C07D 263/14 263/20 263/20 C07M 7:00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で示されるアミノアルコー
    ル誘導体又は薬学的に許容されるその塩。 【化1】 〔式中、R1 はアルキル基、アルケニル基、置換基を有
    していてもよいシクロアルキル基又は置換基を有してい
    てもよいアリール基を示し、 R2 はアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル
    基、ヒドロキシアルケニル基、アルコキシル基、又はア
    ラルキルオキシ基を示し、 R3 は下記式(I)〜(VI)で表される置換アミノ基を
    示し、 R4 は水素原子、低級アルキル基、アミノ基、モノ若し
    くはジ低級アルキルアミノ基、低級アルコキシル基又は
    カルボキシル基を示し、 nは1〜4の整数を示す〕 【化2】 〔式中、R5 及びR6 は、同一又は異なり、水素原子、
    低級アルキル基、低級アルケニル基、ヒドロキシ低級ア
    ルキル基、低級アルコキシアルキル基、アミノ低級アル
    キル基、シクロアルキル基、ヒドロキシシクロアルキル
    基、アラルキル基又は低級アルキル基が置換されていて
    もよいピペラジノ基を表し、 R7 及びR8 は、同一又は異なり、水素原子、ヒドロキ
    シル基、低級アルキル基、低級アルコキシル基、ヒドロ
    キシ低級アルキル基、カルボキシル基、低級アルコキシ
    カルボニル基、アラルキル基、ピペリジノ基、アシルオ
    キシ基、アミノ基及びアミノ低級アルキル基から選ばれ
    る基を表し、 R9 は酸素で中断されていてもよい低級アルキレン基を
    表し、 R10及びR11は、同一又は異なり、水素原子、低級アル
    キル基又はヒドロキシ低級アルキル基を表すか、あるい
    はR10とR11は、それらが結合している窒素原子と共
    に、低級アルキル基が置換していてもよいピペリジノ基
    又はモルホリノ基を表し、 mは2〜6の整数を表し、pは2又は3を表し、 Xは下記式(VII)又は(VIII)を表す。 【化3】 (式中、R12は低級アルキル基、アシル基、低級アルコ
    キシカルボニル基又はピリジル基を表す)〕
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、R1 が置換基を
    有していてもよいフェニル基であり、R2 が炭素数2〜
    19のアルキル基、アルコキシル基又はアラルキルオキ
    シ基を示し、R3 が、モルホリノ基;低級アルキルアミ
    ノ基;モルホリノ低級アルキルアミノ基;ヒドロキシル
    で置換されていてもよいシクロアルキルアミノ基;ヒド
    ロキシル若しくはヒドロキシ低級アルキルで置換されて
    いてもよいピロリジノ基;低級アルキルで置換されてい
    てもよいピペラジノ基;ビス(ヒドロキシ低級アルキ
    ル)アミノ基;及びヒドロキシル若しくはヒドロキシ低
    級アルキルで置換されていてもよいピペリジノ基から選
    ばれる置換アミノ基である、請求項1記載のアミノアル
    コール誘導体。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、R1 がフェニル
    基であり、R2 がノニル基、オクチルオキシ基又はベン
    ジルオキシ基であり、R3 がモルホリノ基、シクロヘキ
    シルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ピロリジノ
    基、N−メチルピペラジノ基、ジエタノールアミノ基、
    ヒドロキシピペリジノ基又はピペリジノ基であり、R4
    が水素原子、ジメチルアミノ基、メトキシ基又はカルボ
    キシル基である、請求項1記載のアミノアルコール誘導
    体。
  4. 【請求項4】 一般式(1)において、R1 がフェニル
    基であり、R2 がノニル基、オクチルオキシ基又はベン
    ジルオキシ基であり、R3 がモルホリノ基、N−メチル
    ピペラジノ基又はジエタノールアミノ基であり、R4
    水素原子、ジメチルアミノ基、メトキシ基又はカルボキ
    シル基であり、その立体配置が(1S,2S)である、
    請求項1記載のアミノアルコール誘導体。
  5. 【請求項5】 一般式(1)において、R1 がフェニル
    基であり、R2 がノニル基、オクチルオキシ基又はベン
    ジルオキシ基であり、R3 がヒドロキシピペリジノ基で
    あり、R4 が水素原子、ジメチルアミノ基、メトキシ基
    又はカルボキシル基であり、その立体配置が(1S,2
    S)、(1R,2S)又は(1S,2R)である、請求
    項1記載のアミノアルコール誘導体。
  6. 【請求項6】 一般式(1)において、R1 がフェニル
    基であり、R2 がノニル基、オクチルオキシ基又はベン
    ジルオキシ基であり、R3 がモルホリノ基、ピロリジノ
    基、ピペリジノ基、シクロヘキシルアミノ基又はシクロ
    ペンチルアミノ基であり、R4 が水素原子、ジメチルア
    ミノ基、メトキシ基又はカルボキシル基であり、その立
    体配置が(1R,2R)である、請求項1記載のアミノ
    アルコール誘導体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載のアミ
    ノアルコール誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有
    効成分として含有する医薬。
  8. 【請求項8】 神経疾患の治療剤である、請求項7記載
    の医薬。
  9. 【請求項9】 請求項4又は5記載のアミノアルコール
    誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として
    含有する神経疾患の治療剤である、請求項8記載の医
    薬。
  10. 【請求項10】 神経疾患の治療剤が脳保護剤である、
    請求項8又は9記載の医薬。
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