JPH10323504A - 消泡装置 - Google Patents

消泡装置

Info

Publication number
JPH10323504A
JPH10323504A JP13875697A JP13875697A JPH10323504A JP H10323504 A JPH10323504 A JP H10323504A JP 13875697 A JP13875697 A JP 13875697A JP 13875697 A JP13875697 A JP 13875697A JP H10323504 A JPH10323504 A JP H10323504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating liquid
defoaming
tank
liquid
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13875697A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunehisa Ueda
倫久 上田
Tomohiro Tanno
知洋 丹野
Hiroaki Nakayama
博昭 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP13875697A priority Critical patent/JPH10323504A/ja
Publication of JPH10323504A publication Critical patent/JPH10323504A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】塗工装置から供給される塗工液を消泡処理する
際に、消泡用減圧槽内の塗工液を液位を確実に検出する
ことができる。 【解決手段】塗工装置20にて回収された塗工液は、消
泡用減圧槽11の内部が真空ポンプ12によって減圧さ
れていることにより、消泡用減圧槽11に連結された塗
工液導入路15を通って消泡用減圧槽11内に導入され
る。消泡用減圧槽11内に導入される塗工液は、消泡用
減圧槽11内に設けられた流下部材14の傾斜面に沿っ
て流下し、その流下の間に、塗工液から気泡が除去され
る。消泡用減圧槽11には、その内部が消泡用減圧槽1
1と同様の減圧状態になった液位検出用減圧槽17が連
通状態で設けられており、液位検出用減圧槽17に液位
検出センサー19aおよび19bが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、塗工装置
によって基材に塗工液を塗工して、粘着テープ、塗工紙
等を製造する際に、塗工装置から回収される塗工液を、
塗工装置にて再使用するために循環させるシステムにお
いて、塗工液内に含まれる気泡を除去するために使用さ
れる消泡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着テープ、塗工紙等は、通常、塗工装
置によって、基材上に塗工液を塗工し、塗工液を乾燥さ
せることによって製造される。塗工液は、粘着剤、離型
剤、静電気防止剤等が有機溶剤、水等の溶媒に溶解また
は分散されて構成されている。塗工液を基材に塗工する
塗工装置としては、基材に塗工される塗工液の厚さ、塗
工液の粘度等によって、コンマコーター、グラビアコー
ター、マイヤーバーコーター、ダイコーター等が、適
宜、選択されて使用される。
【0003】基材に対して塗工液を一定の厚さに塗工す
る際には、通常、ダイコーター以外の塗工装置が使用さ
れる。例えば、グラビアコーターの場合、グラビアロー
ルの周面上に塗工液が付着されて、余剰の塗工液がブレ
ード等によって掻き落とされた後に、グラビアロールの
周面上の塗工液が基材上に転写される。グラビアロール
から掻き落とされた余剰の塗工液は、塗工液回収容器に
回収されて、再使用するために、塗工装置に循環される
ようになっている。
【0004】この場合、塗工装置によって回収された塗
工液に気泡が含まれていると、塗工装置によって基材に
塗工した際に、基材に対して点状あるいは筋状に塗工液
が塗工されないおそれがある。また、基材に塗工される
塗工液量がばらつくために、製品の品質がばらつくおそ
れもある。
【0005】塗工液内に含まれる気泡は、塗工液の粘度
が低い場合、および、気泡が大きい場合には、比較的容
易に除去することができる。しかし、粘度が高い塗工
液、表面張力の大きな塗工液、あるいは水系の塗工液で
は、混入された気泡を除去することは容易ではない。
【0006】粘度が高い塗工液等から気泡を除去するた
めに、例えば、特開昭62−269716号公報に開示
された消泡装置が使用される。この消泡装置は、内部が
減圧状態とされる減圧槽内に塗工液を導入して、導入さ
れた塗工液が、流下部材の傾斜面に沿って流下するよう
になっている。塗工液は、流下部材の傾斜面に沿って流
下する間に薄層化されるために、含まれる気泡が脱泡さ
れやすくなる。また、特開昭63−151308号公報
には、減圧槽内にて塗工液を遠心力によって薄層化し
て、塗工液から気泡を除去する消泡装置が開示されてい
る。
【0007】図5に、消泡装置を使用した塗工液循環シ
ステムの一例を示す。消泡装置50は、真空ポンプ52
によって内部が減圧状態とされる減圧槽51を有してお
り、減圧槽51内に、塗工液が流下する傾斜面を有する
流下部材53が設けられている。減圧槽51には、塗工
装置20にて回収される余剰の塗工液が導入されるよう
になっている。
【0008】塗工装置20は、グラビアコーターであ
り、塗工液が供給される塗工液供給ダイ21を有してお
り、塗工液供給ダイ21に供給された塗工液が、所定方
向に回転するリバースロール22の周面上に付着され、
リバースロール22上に供給された余剰の塗工液がブレ
ード23によって掻き落とされる。ブレード23によっ
て掻き落とされた余剰の塗工液は、塗工液回収容器24
に回収されるようになっている。余剰の塗工液が掻き落
とされると、リバースロール22の周面上に付着した塗
工液は、リバースロール22とバックロール25との間
を通過されるシート状の基材41に塗工される。
【0009】塗工液回収容器24に回収された塗工液
は、一旦、塗工装置20の下方に配置された塗工液回収
槽61に貯留されて、塗工液汲み上げポンプ62によっ
て減圧槽51に供給され、減圧槽51の上部から流下部
材53の傾斜面上に塗工液が落下される。塗工液は、減
圧状態になった減圧槽51内にて、流下部材53の傾斜
面に沿って流下する間に、流下部材53の表面上にて薄
層化されて脱泡される。脱泡された塗工液は、減圧槽5
1内に貯留され、塗工液供給ポンプ63によって塗工装
置20の塗工液供給ダイ21に供給される。
【0010】このような消泡装置50においては、流下
部材53の傾斜面に沿って塗工液を流下する間に、塗工
液内の気泡が除去されるようになっているために、流下
部材53の傾斜面が、消泡処理された減圧槽51内に貯
留される塗工液に浸漬された状態になると、塗工液が流
下部材53の傾斜面に沿って流下することができなくな
り、塗工液から気泡を除去することができなくなるおそ
れがある。しかしながら、減圧槽51は、内部が減圧状
態に保持するために気密状態になっており、内部の状態
を目視することは容易ではない。
【0011】このために、例えば、図6に示すように、
減圧槽51内に貯留される塗工液の液位を検出する液位
検出センサー54および55が、上下方向に適当な間隔
をあけて減圧槽51に配置される。上側の液位検出セン
サー54は、流下部材53における傾斜面の下端部が減
圧槽51内に貯留される塗工液に浸漬された状態になっ
たことを検出するようになっており、また、下側の液位
検出センサー55は、減圧槽51内に貯留される塗工液
が所定量以下になったことを検出するようになってい
る。
【0012】各液位検出センサー54および55の検出
結果は、液面監視装置56に与えられており、液面監視
装置56は、各液位検出センサー54および55に基づ
いて塗工液汲み上げポンプ62を制御するようになって
いる。液面監視装置56は、塗工液が所定量以上になっ
てることを上側の液位検出センサー54が検出すると、
塗工液汲み上げポンプ62による減圧槽51内への塗工
液の供給を停止するように所定信号を出力し、反対に、
塗工液が所定量以下になっていることを下側の液位検出
センサー55が検出すると、塗工液汲み上げポンプ62
によって減圧槽51に塗工液を供給するように所定信号
を出力する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】塗工装置20から回収
された塗工液は、塗工装置20の下方に配置された塗工
液回収槽61に貯留されて、塗工液汲み上げポンプ62
によって、減圧槽51の上部にまで汲み上げられる。従
って、塗工装置20によって回収される塗工液量が変動
するような場合にも、減圧槽51には、塗工液汲み上げ
ポンプ62によってほぼ一定量の塗工液が供給される。
しかし、塗工装置20にて回収された塗工液が塗工液回
収槽61内に流下する際に、塗工液内に新たに気泡が混
入するおそれがある。また、塗工液汲み上げポンプ62
によって塗工液を減圧槽51に汲み上げる場合にも、塗
工液内に気泡が混入するおそれがある。塗工液内への気
泡の混入は、塗工液の種類、塗工液汲み上げポンプの性
能等によっては、多量になるおそれがある。
【0014】また、減圧槽51内では、塗工液内の気泡
の除去が十分に行われないと、減圧槽51内には、気泡
が混入した状態で塗工液が貯留される。減圧槽51は、
減圧状態になっているために、減圧槽51内に貯留され
た塗工液内にて気泡が大きく膨張するおそれがある。こ
のように、塗工液内の気泡が大きく膨張すると、減圧槽
51内の塗工液の液位が、実際の液位よりも高く判断さ
れ、液位検出センサー54および55が誤動作するおそ
れがある。
【0015】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、減圧槽内の塗工液内の液位を正確
に検出することができ、また、減圧槽内に導入される際
に被処理液内に新たな気泡が混入することを防止するこ
とができる消泡装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の消泡装置は、内
部が減圧状態となった消泡用減圧槽内に、被処理液が導
入されて、導入された被処理液が、消泡用減圧槽内に設
けられた流下部材の傾斜面に沿って流下する間に消泡処
理されるようになった消泡装置であって、前記消泡用減
圧槽にて消泡処理された処理液が、連通管を通って流入
するようになった液位検出用減圧槽が設けられており、
この液位検出用減圧槽は、内部が消泡用減圧槽の内部と
同様の減圧状態になるとともに、流入する処理液の液位
を検出する液位検出センサーを有していることを特徴と
する。
【0017】前記減圧槽内が減圧されていることによっ
て被処理液が減圧槽内に導入されるようになっている。
前記消泡用減圧槽内の処理液が、この消泡用減圧槽内に
設けられた流下部材の傾斜面に沿って流下するように循
環されるようになっている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明消泡装置
の実施の形態一例を示す塗工液循環システムの概略構成
図である。塗工液の循環システムでは、塗工装置20に
て塗工液を基材に塗工して、余剰の塗工液を本発明の消
泡装置10によって消泡した後に、消泡処理された塗工
液を塗工装置20に循環するようになっている。
【0019】塗工装置20は、塗工液が供給される塗工
液供給ダイ21が設けられており、消泡装置10によっ
て消泡処理された塗工液が、塗工液供給ポンプ32によ
って、塗工液供給管31を通って塗工液供給ダイ21に
供給されるようになっている。塗工液供給ダイ21に供
給された塗工液は、所定方向に回転するリバースロール
22の周面上に付着され、リバースロール22上に付着
した余剰の塗工液がブレード23によって掻き落とされ
る。ブレード23によって掻き落とされた余剰の塗工液
は、塗工液回収容器24に回収される。余剰の塗工液が
掻き落とされると、リバースロール22の周面上に付着
した塗工液は、リバースロール22とバックロール25
との間を通過されるシート状の基材41に塗工される。
【0020】本発明の消泡装置10は、塗工液が導入さ
れる消泡用減圧槽11を有しており、消泡用減圧槽11
に、塗工液20の塗工液回収容器24にて回収された塗
工液が、塗工液導入管15を通って導入されるようにな
っている。塗工液導入管15は、塗工液20の塗工液回
収容器24と消泡用減圧槽11とを直結しており、その
途中には、流量調整弁15aが設けられている。
【0021】消泡用減圧槽11は、真空ポンプ12によ
って減圧されるようになっており、その内部には、傾斜
状態に配置された平板状の流下部材14が設けられてい
る。塗工液導入管15は、消泡用減圧槽11の上面から
垂直に消泡用減圧槽11内に挿入されており、この塗工
液導入管15の先端部が、流下部材14における傾斜面
の上部に対向している。塗工液導入管15の先端部は、
下側になるにつれて順次先細り状に縮径された円錐状に
なっており、塗工液導入管15の先端部から流下部材1
4における傾斜面の上部に塗工液が落下される。流下部
材14の傾斜面上に落下した塗工液は、流下部材14の
傾斜面に沿って流下される。流下部材14の傾斜面に沿
って流下される塗工液は、消泡用減圧槽11の下部に貯
留されるようになっている。
【0022】消泡用減圧槽11の底面には、消泡用減圧
槽11内にて貯留される塗工液を塗工装置20に供給す
る供給路31が連結されており、この供給路31の途中
に塗工液供給ポンプ32が設けられている。
【0023】消泡用減圧槽11には、液位検出用減圧槽
17が隣接して設けられている。この液位検出用減圧槽
17の底部は、連通管18によって、消泡用減圧槽11
の底部と相互に連通した状態になっている。液位検出用
減圧槽17の内部は、消泡用減圧槽11を減圧する真空
ポンプ12によって、消泡用減圧槽11の内部と同様の
減圧状態に減圧されている。
【0024】液位検出用減圧槽17には、連通管18を
通って、消泡用減圧槽11内の底部に貯留される消泡処
理された塗工液が流入するようになっている。消泡用減
圧槽11および液位検出用減圧槽17の内部は、真空ポ
ンプ12によって、同様の減圧状態に減圧されているた
めに、液位検出用減圧槽17の内部には、消泡用減圧槽
11内の塗工液の液位に等しい液位にまで塗工液が流入
する。
【0025】液位検出用減圧槽17内の塗工液は、塗工
液供給ポンプ32によって塗工装置20の供給ダイ21
に供給されるようになっている。塗工液供給ポンプ32
によって、液位検出用減圧槽17内から塗工装置20に
塗工液が供給されると、消泡用減圧槽11内の塗工液
が、順次、連通管18を通って、液位検出用減圧槽17
内に流入するために、液位検出用減圧槽17内の塗工液
の液位は、消泡用減圧槽11内の塗工液の液位に等しく
なる。
【0026】液位検出用減圧槽17の壁面には、液位検
出用減圧槽17内に流入した塗工液の液位を検出する一
対の液位検出センサー19aおよび19bが、上下方向
に適当な間隔をあけて配置されている。上側に配置され
た液位検出センサー19aは、消泡用減圧槽11内に配
置された流下部材14の傾斜面の下端部に対応して設け
られており、消泡用減圧槽11内の塗工液が流下部材1
4の下端部を浸漬した状態になったことを検出するよう
になっている。下側の液位検出センサー19bは、液位
検出用減圧槽17の底面よりも若干上方のレベル位置に
設けられており、液位検出用減圧槽17内の塗工液量が
少量になったことを検出するようになっている。
【0027】各液位検出センサー19aおよび19bの
出力は、液面監視装置13に出力されており、この液面
監視装置13の出力が、塗工液供給路31に設けられた
塗工液供給ポンプ32に与えられるとともに、塗工液導
入管15に設けられた流量調整弁15aに与えられてい
る。塗工液供給ポンプ32および流量調整弁15aは、
各液位検出センサー19aおよび19bの出力に基づい
て、液面監視装置13によって、それぞれ制御されるよ
うになっている。
【0028】このような塗工液循環システムでは、消泡
装置10における消泡用減圧槽11の内部が、真空ポン
プ12によって減圧状態とされ、塗工装置20の塗工液
回収容器24内に回収された塗工液が、減圧装置11内
が減圧されることにより、塗工液導入管15を通って、
消泡用減圧槽11内に導入される。
【0029】塗工液導入管15の下端部から消泡用減圧
槽11内に落下した塗工液は、平板状の流下部材14の
傾斜面上を流下するが、流下部材14の傾斜面上を流下
する塗工液は、その流下している間に薄層化される。こ
のように、減圧状態下において塗工液が薄層化されるこ
とにより、塗工液内に含まれた気泡が塗工液から除去さ
れる。消泡処理された塗工液は、消泡用減圧槽11の下
部内に貯留される。
【0030】塗工液は、消泡用減圧槽11内の圧力と大
気圧との差圧によって、塗工装置20の塗工液回収容器
24から塗工液導入管15を通って、直接、消泡用減圧
槽11内に導入される。従って、消泡用減圧槽11内に
導入される塗工液量は、消泡用減圧槽11の内部の圧力
と気圧との差圧と、塗工液導入管15の内径に依存す
る。
【0031】また、このような消泡装置10では、液位
検出用減圧槽17に設けられた上側液位検出センサー1
9aが、流下部材14の下端部が塗工液に浸漬されたこ
とを検出すると、液面監視装置13は、塗工液導入管1
5に設けられた流量調整弁15aを調整して、塗工液導
入管15内を流れる塗工液の流量を減少させるととも
に、塗工液供給ポンプ32による液位検出用減圧槽17
内から塗工装置20への塗工液の供給量を増加させる。
これにより、消泡用減圧槽11内の塗工液量が減少し、
消泡用減圧槽11内に配置された流下部材14が塗工液
によって完全に浸漬されることが防止される。
【0032】これに対して、塗工液が所定量の以下に低
下したことが、液位検出用減圧槽17に設けられた下側
液位検出センサー19bによって検出されると、液面監
視装置13は、塗工液導入管15に設けられた流量調整
弁15aを調整して、塗工液導入管15内を流れる塗工
液の流量を増加させるとともに、塗工液供給ポンプ32
による液位検出用減圧槽17内から塗工装置20への塗
工液の供給量を減少させる。これにより、消泡用減圧槽
11を通って液位検出用減圧槽11内に供給される塗工
液量が増加し、塗工液供給ポンプ32によって塗工液が
供給されなくなるおそれがない。
【0033】なお、図4に示すように、塗工液タンク3
4内に貯留されている塗工液を、塗工液補充ポンプ35
によって、塗工液供給路31に供給するようにして、消
泡装置10と塗工装置20との間を循環する塗工液量が
減少した場合に、塗工液補充ポンプ35によって塗工液
を補充するようにしてもよい。この場合には、塗工液補
充ポンプ35は、液面監視装置13によって、各液位検
出センサー19aおよび19bの検出結果に基づいて制
御される。
【0034】塗工液導入管15内を流れる塗工液の流量
は、塗工液導入管15の途中に設けられた流量調整弁1
5aによって変更されるが、塗工液導入管15における
下端部の円錐状部分における開口面積を変更することに
よっても調整するができる。また、塗工液導入管15の
途中にオリフィスを設けることによっても、流量を調整
することができる。
【0035】消泡用減圧槽11内に導入される塗工液量
は、消泡用減圧槽11内の圧力によって変動し、消泡用
減圧槽11内の圧力が低くなると、塗工液が多量に消泡
用減圧槽11内に導入され、消泡用減圧槽11内での消
泡効率も向上する。しかしながら、この場合には、消泡
用減圧槽11内の塗工液からの溶媒の蒸発量も多くな
り、塗工液の固形分が増加するおそれがある。反対に、
消泡用減圧槽11内の圧力が高くなると、消泡用減圧槽
11内に導入される塗工液量が減少して、消泡能力も低
下する。消泡用減圧槽11内の圧力は、大気圧に対して
300〜750mmHg程度低いことが好ましい。
【0036】消泡用減圧槽11内に設けられる流下部材
14は、消泡用減圧槽11内に導入される塗工液が流下
し得る傾斜面を有するものであれば、その形状等は特に
限定されず、例えば、傾斜面の上部や下部に、凸状の曲
面を設けてもよい。
【0037】また、図2に示すように、上側になるにつ
れて順次先細り状になった円錐形状の流下部材14を使
用して、流下部材14の周面を、塗工液が流下する傾斜
面として使用してもよい。この場合には、塗工液導入管
15の先端部を、円錐形状の流下部材14における頂部
が適当な間隔をあけて嵌合されるように、下側になるに
つれて順次拡径した円錐形状として、流下部材14の周
面を塗工液を確実に流下させることが好ましい。
【0038】さらに、流下部材14としては、下側にな
るにつれて順次縮径した倒立円錐台形状であって上端面
および下端面が開放された漏斗状のものであってもよ
い。この場合には、内周面が傾斜面として使用され、そ
の内周面に沿って塗工液が流下される。
【0039】塗工液が流下する流下部材14の傾斜面
は、緩傾斜になっていると、高粘度の塗工液を十分に薄
層化することができない等の問題があり、反対に急傾斜
になっていると、十分な消泡効果が得られないおそれが
ある。従って、流下部材14の傾斜面は、塗工液の粘
度、消泡処理すべき塗工液量、消泡の程度等に対応させ
て、適宜、設定される。
【0040】流下部材14に対向した塗工液導入管15
の先端部における形状も、流下部材14の形状に対応さ
せて、適宜、変更することができ、前述したように、流
下部材14が円錐形状の場合には、その円錐形状に対応
した円錐形状とされる。また、塗工液導入管15の先端
面を、流下部材14の傾斜面に沿って長くするようにし
てもよい。さらに、塗工液導入管15の先端部を、複数
に分割して、分割された各先端部を、流下部材14の傾
斜面の上部に対向するように水平に並べて配置するよう
にしてもよい。
【0041】なお、塗工液の粘度等によっては、消泡用
減圧槽11内の流下部材14に沿って流下させるだけで
は十分に消泡することができないことがあるが、この場
合には、図3に示すように、消泡用減圧槽11内の下部
に貯留される消泡処理された塗工液を、再度、消泡用減
圧槽11の上部に循環させる循環路16aを設けて、こ
の循環路16aに、消泡用減圧槽11内の塗工液を消泡
用減圧槽11の上部に汲み上げる循環ポンプ16bを設
けるようにしてもよい。
【0042】なお、本発明の消泡装置によって消泡処理
される被処理液としては、粘着剤、表面処理剤等の水系
塗料、溶剤系塗料等の溶液または分散液のいずれであっ
てもよいが、特に、10万cps 以下であることが好まし
い。
【0043】
【実施例】塗工液として、粘度100cps(固形分 6.0重量
%時)、比重0.98の水分散系離型剤を使用して、図1、
図2および図4に示すそれぞれの塗工液循環システムに
よって、塗工液を循環させつつ離型紙を製造した。
【0044】水分散系離型剤は、離型剤成分を合成した
後に、その離型剤成分を水系化した。離型剤成分は、次
のようにして製造した。まず、攪拌機、冷却機、滴下ロ
ートを有する反応容器中に、エチレン/ビニルアルコー
ル共重合体(重合度1500、鹸化度がビニルアルコール部
分の比率で69モル%、エチレン共重合比30モル%)10g
を、脱水したピリジン 300gに加え、エチレン/ビニル
アルコール共重合体と反応させた。反応の進行に伴い、
エチレン/ビニルアルコール共重合体の粉末が減少し、
完全に消失した後に、さらに、2時間にわたって反応さ
せた。その後、40℃まで冷却して、得られた反応溶液
を、1500gのメタノール中に注いで、白色沈殿物を得
た。得られた白色沈殿物を、メタノールで洗浄した後に
ヘキサンで洗浄して乾燥させた。これにより、離型剤成
分を得た。
【0045】得られた離型剤成分は、次のようにして水
系化した。まず、固形分の有効成分を以下の割合で準備
した。離型剤成分 135g、高分子界面活性剤としてのカ
ルボン酸型ビニル重合体(ナトリウム塩、重量平均分子
量4000)49g、ワックスとしてのモノステアリル尿素
(融点100 ℃)5g、一般界面活性剤としてのソルビタ
ンモノステアレート(分子量 430)1g、高沸点溶剤と
してのトリデカンを15g、水を 795g。
【0046】準備された離型剤成分、高分子界面活性
剤、ワックスおよび高沸点溶剤を95℃にて溶融し、500
r.p.m. の低速にて10分間にわたって攪拌および混合し
た。その溶融混合物に、高圧式乳化機中にて1000r.p.m.
にて攪拌しつつ、100 ℃に加熱および加圧された一般界
面活性剤が混合された水50gをゆっくりと滴下し、組成
物中に水を分散させ、W/Oエマルジョンを作製した。
その後、5000r.p.m.にて攪拌しつつ、残りの水を滴下す
ることによって、転相乳化を行い、O/Wエマルジョン
を得た。得られたO/Wエマルジョンを冷却することに
よって、平均粒子径が0.39μmの水分散系離型剤を製造
した。得られた水分散系離型剤は、長時間にわたって沈
降や凝集がなく、安定であった。
【0047】次に、水分散系離型剤を、離型剤成分濃度
が6重量%、水分散系離型剤の表面張力を調整するため
の表面張力調整剤(ジオクチルスルホこはく酸ナトリウ
ム)を濃度が0.04重量%になるように水で希釈した。こ
の塗工液の表面張力は39dyn/cmであった。
【0048】他方、坪量75g/m2 のクルパッククラフ
ト紙に、ポリエチレンを厚さ20μmで押し出しラミネー
トし、コロナ処理した43 dyn/cmの目止め紙を準備し
て、その目止め紙のポリエチレン上に、塗工装置20に
よって、希釈された水分散系離型剤を、乾燥時に0.20g
/m2 になるように、3.33g/m2 で塗工した。
【0049】塗工装置20の塗工面長は1000mmになって
いる。リバースロール22は、直径が250mm のステンレ
ス製であり、その周面には、200 メッシュ、深度38μm
の格子型のグラビアメッシュ加工が施されている。リバ
ースロール22の周速は、36m/分とした。また、バッ
クロール25としては、直径250mm のNBR(ニトリル
ゴム、ショア硬度65)製のものを、周速45m/分で使用
した。さらに、塗工液供給ダイ21の吐出量は、2.00
(L/分)とし、ブレード23による掻き落とし量を1.
85(L/分)として、塗工量を0.15(L/分)とした。
【0050】塗工装置20によって塗工液が塗工された
目止め紙は、炉長15m、温度120 ℃の乾燥炉(エアーフ
ローティング方式、風速が15m/秒)内を、ライン速度
45m/分にて通過させて乾燥させ、離型紙を得た。
【0051】この場合、消泡装置10における消泡用減
圧槽11内の圧力を、大気圧との差圧が、600mmHg とな
るように真空ポンプ12にて調整して、塗工装置20か
ら回収された塗工液を消泡処理した。塗工装置20から
消泡装置10に供給される塗工液の比重は、0.80であっ
たが、消泡装置10によって消泡処理したところ、塗工
液の比重は0.98に改善されており、確実に消泡されてい
た。
【0052】また、消泡装置10の消泡用減圧装置11
内に設けられた流下部材14を図2に示す形状としたと
ころ、この場合も、塗工液の比重は、0.80から0.98に改
善されており、十分に消泡されていることが確認され
た。さらに、減圧槽11を図3に示す構成としたとき
も、同様に、塗工液の比重は、0.80から0.98に改善され
ており、十分に消泡されていることが確認された。いず
れの場合にも、各液位検出センサー19aおよび19b
による誤動作は発生せず、消泡用減圧槽11内の流下部
材14が塗工液に浸漬されるようなおそれがなく、しか
も、塗工液の流量の調整も円滑に行うことができた。
【0053】
【発明の効果】本発明の消泡装置は、このように、消泡
用減圧槽内に貯留される消泡処理された処理液が、連通
管を通って液位検出用減圧槽内に流入して、その液位検
出用減圧槽に設けられた液位検出センサーによって、消
泡用減圧槽内の処理液の液位が検出されるようになって
いるために、液位検出センサーによって、消泡用減圧槽
内の処理液の液位の変動を、誤動作することなく、確実
に検出することができる。また、消泡用減圧槽内の減圧
状態を利用して、消泡用減圧槽内に被処理液が供給され
るようになっているために、消泡用減圧槽内に導入され
る被処理液内に気泡が混入するおそれがなく、被処理液
を安定的に消泡用減圧槽内に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消泡装置の実施の形態の一例を示す塗
工液循環システムの概略構成図である。
【図2】本発明の消泡装置の実施の形態の他の例を示す
消泡用減圧槽の概略構成図である。
【図3】本発明の消泡装置の実施の形態のさらに他の例
を示す消泡用減圧槽の概略構成図である。
【図4】本発明の消泡装置の実施の形態の一例を示す塗
工液循環システムの他の例の概略構成図である。
【図5】従来の消泡装置の一例を示す塗工液循環システ
ムの概略構成図である。
【図6】従来の消泡装置の他の例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
10 消泡装置 11 消泡用減圧槽 12 真空ポンプ 13 液面監視装置 14 流下部材 15 塗工液導入管 15a 流量調整弁 16a 循環路 16b 循環ポンプ 17 液位検出用減圧槽 18 連通管 19a 液位検出センサー 19b 液位検出センサー 20 塗工装置 21 塗工液供給ダイ 22 リバースロール 23 ブレード 24 塗工液回収容器 25 バックロール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が減圧状態となった消泡用減圧槽内
    に、被処理液が導入されて、導入された被処理液が、消
    泡用減圧槽内に設けられた流下部材の傾斜面に沿って流
    下する間に消泡処理されるようになった消泡装置であっ
    て、 前記消泡用減圧槽にて消泡処理された処理液が、連通管
    を通って流入するようになった液位検出用減圧槽が設け
    られており、この液位検出用減圧槽は、内部が消泡用減
    圧槽の内部と同様の減圧状態になるとともに、流入する
    処理液の液位を検出する液位検出センサーを有している
    ことを特徴とする消泡装置。
  2. 【請求項2】 前記減圧槽内が減圧されていることによ
    って被処理液が減圧槽内に導入されるようになっている
    請求項1に記載の消泡装置。
  3. 【請求項3】 前記消泡用減圧槽内の処理液が、この消
    泡用減圧槽内に設けられた流下部材の傾斜面に沿って流
    下するように循環されるようになっている請求項1に記
    載の消泡装置。
JP13875697A 1997-05-28 1997-05-28 消泡装置 Pending JPH10323504A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13875697A JPH10323504A (ja) 1997-05-28 1997-05-28 消泡装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13875697A JPH10323504A (ja) 1997-05-28 1997-05-28 消泡装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10323504A true JPH10323504A (ja) 1998-12-08

Family

ID=15229456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13875697A Pending JPH10323504A (ja) 1997-05-28 1997-05-28 消泡装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10323504A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010134122A1 (ja) * 2009-05-18 2010-11-25 フォイト パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 脱泡機
CN103091044A (zh) * 2011-10-27 2013-05-08 沈阳芯源微电子设备有限公司 一种化学品泄漏自动检测回收装置
KR20150107209A (ko) * 2014-03-13 2015-09-23 한화테크윈 주식회사 압축기용 오일회수장치
CN109016569A (zh) * 2018-09-29 2018-12-18 台州市路桥锦鑫复合材料有限公司 一种玻璃钢生产装置中树脂的除泡器
KR102158605B1 (ko) * 2020-05-20 2020-09-22 (주)자연과환경 사여과조를 이용한 오염토양 정화시스템

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010134122A1 (ja) * 2009-05-18 2010-11-25 フォイト パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 脱泡機
CN103091044A (zh) * 2011-10-27 2013-05-08 沈阳芯源微电子设备有限公司 一种化学品泄漏自动检测回收装置
KR20150107209A (ko) * 2014-03-13 2015-09-23 한화테크윈 주식회사 압축기용 오일회수장치
CN109016569A (zh) * 2018-09-29 2018-12-18 台州市路桥锦鑫复合材料有限公司 一种玻璃钢生产装置中树脂的除泡器
KR102158605B1 (ko) * 2020-05-20 2020-09-22 (주)자연과환경 사여과조를 이용한 오염토양 정화시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8322911B2 (en) Method for preparing a dispersion of water-soluble polymers in water
EP0804292B1 (en) Method and apparatus for coating substrates using an air knife
US4249343A (en) Seed coatings
KR20050004854A (ko) 실리콘 분산액
JPH10323504A (ja) 消泡装置
CN104707767A (zh) 一种反渗透膜制造方法及装置
TW304964B (ja)
JP2009274023A (ja) 脱泡方法および塗布方法
Vanderhoff Recent advances in the preparation of latexes
KR20000062362A (ko) 잔류 단량체의 제거방법 및 제거장치
CN206276564U (zh) 一种孔壁涂胶机
US4082659A (en) Process for concentrating latices
US20120137889A1 (en) Bubble removal method and bubble removal device
CN109880149B (zh) 一种大尺寸聚脲中空微球的制备方法
JPH08325321A (ja) 重合体ラテックスから未反応モノマーを回収する方法
JP2803540B2 (ja) 連続脱泡装置
GB1588467A (en) Method of utilizing an apparatus for the production of coagulated polymer latex
JPH0580937B2 (ja)
JP2512739B2 (ja) 塗装システム
JP4822483B2 (ja) ポリマー水分散体の製造方法およびポリマー水分散体
US20030160022A1 (en) Apparatus and process for bulk wet etch with leakage protection
JP4419172B2 (ja) 空気等の溶存気泡質含有粘性流体の連続脱泡装置及びその脱泡処理法
JP2002293812A (ja) 水分散型重合物の製造方法および製造装置
US6323261B2 (en) Process and apparatus for producing chlorinated rubber
JPH03255158A (ja) セラミックスグリーンシートの製造方法