JPH10323070A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JPH10323070A
JPH10323070A JP9130012A JP13001297A JPH10323070A JP H10323070 A JPH10323070 A JP H10323070A JP 9130012 A JP9130012 A JP 9130012A JP 13001297 A JP13001297 A JP 13001297A JP H10323070 A JPH10323070 A JP H10323070A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータで駆動される機械の剛性が低く振動し
やすい場合や、摩擦や重力などの外乱が加わる場合で
も、制約条件を逸脱することなく、動作の高速化を実現
する指令値をより少ない計算量で生成するモータ制御装
置を得る。 【解決手段】 従来のモータ制御装置に、実際にモータ
を動かして計測した被制約変数とその許容値とを比較す
る比較手段27、28と、これらの比較手段27、28
の出力により被制約変数の許容値を修正する許容値修正
手段18、19とを付加し、計測値がその許容値を越え
ている時には対応する許容値を小さく修正し、修正した
許容値を用いて指令値生成手段10により指令値を算出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動搬送機、自動
組立機などの自動機械や産業用ロボットなどに用いられ
るモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用に用いられる一般の自動機では、
生産性向上のため、動作の高速化が強く望まれている
が、モータが出せるトルクや速度には上限があり、モー
タの仕様によって制約される。また、自動機による作業
の品質を保証するためには、指令値への追従精度も、指
定許容値以下に抑えておかなければならないなど、自動
機が行う作業からの要求によってもモータの動きは制約
を受ける。このため、上記のようなモータの仕様や作業
上の要求から決まる制約条件を満たす範囲内で出来る限
り高速に動作させる指令値を生成する必要がある。
【0003】このような動作の高速化を実現するための
指令値生成方法は、ロボットの分野で研究されており、
例えば、図9は「空間経路が指定されるマニピュレータ
動作の時間短縮」(計測自動制御学会論文集 第22巻
10号 昭和61年10月発行)に記された方法を説明
するための模式図である。
【0004】ここで説明する例では、制約条件として、
モータトルクを許容値以下に抑えることと指令値への追
従誤差を許容値以下に抑えることを考えている。制約を
受ける変数を被制約変数と呼ぶことにすると、ここでの
被制約変数はモータトルクと指令値への追従誤差とな
る。
【0005】図9において、1はモータ、2はモータに
よって駆動される機械、3はモータ1を指令値に追従す
るように制御するモータ制御手段である。また、4はモ
ータ1の所望の動作を指定する基準指令値を記憶してお
く基準指令値記憶手段、5は基準指令値を時間軸方向に
伸縮してモータ制御手段3に与える指令値を算出する指
令値算出手段である。6は時間スケール関数を記憶して
おく時間スケール関数記憶手段であり、指令値算出手段
5においては、この時間スケール関数に基づいて時間軸
の伸縮を行う。7はモータ1、機械、及びモータ制御手
段3の特性をモデル化したモータ制御モデル、8はその
モータ制御モデル7に基づいて、被制約変数であるモー
タトルク、及び指令値への追従誤差を予測する予測モデ
ル、9はその予測モデル8の出力に基づいて、時間スケ
ール関数を最適化する最適化手段である。10は指令値
生成手段であり、図9に示すように、基準指令値記憶手
段4、指令値算出手段5、時間スケール関数記憶手段
6、及び最適化手段9により構成される。さらに、11
はモータトルクの上限であるトルク許容値、12は指令
値への追従誤差の上限である誤差許容値である。
【0006】次に、図9に示した従来のモータ制御装置
の作用を説明する。
【0007】基準指令値r(τ)は、例えば、図10
(b)の上図に示したように、時間τの関数として与え
られ、モータの位置の動きを時間τの関数として記述し
たものである。この基準指令値r(τ)では、動作の始
めと終わりでは緩やかな動きとなっているためモータの
負荷はあまり大きくないが、中央付近では急激な動きと
なっておりモータの負荷も大きくなる。このような基準
指令値r(τ)に対して、モータ負荷の小さい所では、
基準指令値r(τ)を時間軸方向に縮めることにより動
作を高速化することができる。逆に、モータ負荷の大き
い所では、時間軸を伸ばすことにより、モータ負荷を軽
減し、モータ負荷が許容値を越えないようにする必要が
ある。
【0008】このように、モータの負荷に応じて基準指
令値r(τ)を時間軸方向に伸縮することにより、モー
タ負荷が許容値を越えない範囲で高速の動作を実現する
指令値r(t)を生成することができる。図10(b)
下図は、このようにして生成した指令値r(t)の例を
示している。以下の説明において、時間軸を伸縮する前
の時間τを仮想時間、伸縮した後の時間tを実時間と呼
ぶことにする。
【0009】また、上記のように基準指令値r(τ)を
時間軸方向に伸縮する度合いを示す関数を、時間スケー
ル関数κ(τ)と呼ぶことにする。時間スケール関数κ
(τ)は仮想時間τの関数として定義する。上記の基準
指令値に対する時間スケール関数κ(τ)の例を、図1
0(a)に示す。仮想時間τと実時間tは時間スケール
関数によって dt/dτ=κ(τ) と関係付けられる。すなわち、時間スケール関数κ
(τ)が1より大きい所では時間を伸ばし、1より小さ
い所では時間を縮めることになる。
【0010】基準指令値記憶手段4及び時間スケール関
数記憶手段6には、それぞれ、上記のような基準指令値
r(τ)と時間スケール関数κ(τ)とが記憶されてお
り、指令値算出手段5では、両者に基づいてモータ制御
手段3に与えられる指令値r(t)が生成される。時間
スケール関数κ(τ)は、モータを動かす前に予め計算
され、時間スケール関数記憶手段6に記憶されている。
【0011】時間スケール関数κ(τ)は、以下のよう
にして生成される。
【0012】モータ制御モデル7は、モータ1と、モー
タ1によって駆動される機械2及びモータ制御手段3の
特性をモデル化したものであり、予測モデル8では、指
令値算出手段5により生成された指令値をモータ制御手
段3に与えた時のモータトルクと指令値への追従精度
を、このモータ制御モデル7に基づいて予測する。
【0013】最適化手段9では、予測モデル8で予測さ
れるモータトルクと追従誤差がその許容値を超えない範
囲内で、基準指令値で指定された動作をできるだけ短時
間で終了するような時間スケール関数κ(τ)を算出す
る。指定された動作を終了するのに要する時間は で計算できるから、最適化手段6では、これを最小にす
るように時間スケール関数κ(τ)を決定する。但し、
τ0は仮想時間における動作開始時刻、τ1は動作終了
時刻である。以上のような、モータトルク、追従誤差等
がその許容値を越えないという条件の下で、上式(1)
の評価関数を最小化する時間スケール関数κ(τ)は、
数理計画法における制約条件付き非線形最適化問題を解
くことにより求めることができる。
【0014】上述の従来方法の作用と問題点をより具体
的に示すために、シミュレーションを行った結果を以下
に示す。シミュレーションには、図11に示す簡単な1
軸のモータ駆動系を用いた。図11において、1はモー
タ、45はモータで駆動される機械に相当する慣性負荷
で、モータ1と慣性負荷45は剛体の軸43で接続され
ている。また、3はモータ制御手段であり、モータ1に
付いている速度検出器41と位置検出器42によって検
出されるモータ速度と位置のフィードバック制御を行っ
ており、指令値に追従してモータ1を制御するように構
成されている。図12に、基準指令値を示す。基準指令
値としては、停止状態から2秒で1ラジアン回転して停
止するものを用いた。
【0015】図13に、基準指令値をそのまま指令値と
してモータ制御手段3に入力した場合のシミュレーショ
ン結果を示す。図13(a)の破線は、モータ制御手段
3に入力された指令値、実線は指令値に追従して動作す
るモータ1の位置を示している。図13(b)はモータ
トルクであり、図13(c)は指令値への追従誤差を示
している。図13(b)、図13(c)において、モー
タトルクと追従誤差はそれぞれの許容値で正規化して示
してあり、−1〜+1が許容範囲に相当する。図13
(d)は時間スケール関数κ(τ)であり、この場合、
時間軸の伸縮を行っていないので、時間スケール関数κ
(τ)は1となっている。図13(b)のモータトルク
の最大値は許容値の約半分、図13(c)の追従誤差の
最大値は許容値の約8割であり、許容値に対して余裕が
あることが分かる。
【0016】図14に、最適化手段9により最適化され
た時間スケール関数を用いて指令値を生成した場合のシ
ミュレーション結果を示す。移動時間は基準指令値の2
秒から1.2秒に短縮されている。また、動作の始めと
終わりで、モータトルクが許容値に達し、中間部分では
追従誤差が許容値に達しており、制約条件を満たす範囲
内で最大限の動作の高速化が行われている。
【0017】従来の動作高速化方法は上記のように構成
されており、モータトルクや指令値への追従誤差を許容
値以下に抑えながら、式(1)の評価関数を最小化する
時間スケール関数を最適化手段9で算出している。
【0018】ところが、上記従来方法では、モータ制御
モデル7に基づいて時間スケール関数を算出しているた
め、上記モータ制御モデル7と実際のモータ制御系の特
性にモデル化誤差があると、上記予測モデル8によって
予測される被制約変数の値と実際の被制約変数の値が一
致しなくなる。このため、被制約変数の予測値が許容値
を越えていなくても、実際の値は制約条件を満足しない
場合が生じる。例えば、機械2の剛性が低く振動しやす
い場合には、動作を高速化することにより、機械振動を
発生しやすくなり、振動の影響で制約条件を満足しなく
なる可能性がある。また、摩擦や重力などモデル化困難
な外乱を受ける系についても、摩擦や重力に抗して機械
を駆動する必要があるため、上記予測モデル8で予測さ
れるモータトルクよりも大きなトルクを必要とする。
【0019】このような問題点を具体的に示すために、
上述のようにして算出した時間スケール関数κ(τ)を
用いて生成した指令値r(t)を剛性の低い機械に適用
した場合のシミュレーション結果を、図15に示す。図
16はシミュレーションに用いた剛性の低い機械系のモ
デルであり、モータ1と慣性負荷45が剛性の低い軸4
4で接続されている他は図11と同じである。
【0020】図15のシミュレーション結果を見ると、
機械振動によりモータトルクが許容値を越えており、制
約条件を満足していないことが分かる。図17は予測値
と実際の値とを同じグラフにプロットしたものである。
図17(a)はモータトルク、図17(b)は指令値へ
の追従誤差を示しており、これら各図において、実線は
モータ制御モデル7と予測モデル8に基づいて予測した
予測値を示しており、破線は実際にモータを動かした時
の値を示している。モータ制御モデル7には振動特性が
含まれていないので、機械振動の影響を予測することが
出来ず、実際の被制約変数の値を正確には予測できてい
ない。特に、モータトルクの予測誤差が大きくなってい
る。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、上記従
来方法では、モータ制御系のモデルを用いて時間スケー
ル関数を算出し、これに基づいて指令値を生成している
ため、モデル化誤差がある場合には、制約条件を満足し
ない指令値が求まってしまうという問題点があった。
【0022】また、モータ制御モデル7に振動モデルや
外乱モデルを含めることにより、より正確なモデルを用
いて時間スケール関数を求める方法も考えられるが、そ
のためには、機械の振動特性や外乱特性を正確に同定す
る必要がある。現実には、機械の振動特性や外乱特性を
正確に同定するのは容易ではないばかりか、経時変化に
よりこれらの特性が変動する可能性もあり、その都度特
性を同定する必要があり、多くの手間を要するという問
題点がある。
【0023】また、制約条件を満足する範囲内で出来る
だけ動作を高速化する指令値を生成するには、制約条件
付きの非線形最適化問題を解く必要があるが、この計算
アルゴリズムは複雑で多くの計算時間を必要としてい
た。特に、産業用に用いられるロボットや自動機では、
複数軸の同期動作を必要とするものが多く、このような
多軸同期システムに対して最適指令値を算出するために
は、軸数の二乗に比例して計算量が増えるため、軸数が
多くなるに従って膨大な計算時間を必要とするという問
題点があった。
【0024】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたものであり、モータで駆動される機械の剛性
が低く振動しやすい場合や、摩擦や重力などの外乱が加
わる場合でも、制約条件を逸脱することなく、動作の高
速化を実現する指令値をより少ない計算量で生成するモ
ータ制御装置を得ることを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明に係るモータ制御装置は、従来のモータ制御装置に、
実際にモータを動かして計測した被制約変数とその許容
値とを比較する比較手段と、上記比較手段の出力により
被制約変数の許容値を修正する許容値修正手段とを付加
するように構成したものである。
【0026】請求項2に記載された発明に係るモータ制
御装置は、計測値がその許容値を越えている時には、対
応する許容値を小さく修正し、修正した許容値を用いて
指令値生成手段により指令値を算出するように構成した
ものである。
【0027】請求項3に記載された発明に係るモータ制
御装置は、前記モータとモータによって駆動される機械
系及び前記指令値に追従するようにモータを制御するモ
ータ制御手段からなるモータ制御系の特性が正確に分か
っている周波数領域を第一の周波数領域、特性が正確に
は分かっていない周波数領域を第二の周波数領域とし、
図9に示した従来のモータ制御装置において、モータ制
御モデルを該モータ制御モデルの上記第一の周波数領域
での特性を近似する近似モデルに置き換え、前記近似モ
デルを用いて前記被制約変数の値を予測する第一の予測
モデルに加えて、前記近似モデルに基づいてモータトル
クの前記第二の周波数領域の周波数成分を予測する第二
の予測モデルを付加し、指令値生成手段において、前記
第一の予測モデルから出力される被制約変数の予測値を
設定された許容値以下に抑えつつ、所望の動作を行うの
に要する動作時間の長さと前記第二の予測モデルの出力
の大きさとを同時に小さくするような指令値を生成する
ように構成したものである。
【0028】請求項4乃至請求項6に記載された発明に
係るモータ制御装置は、請求項3に記載された発明にお
いて、指令値生成手段を、所望の動作を記述する基準指
令値を記憶する基準指令値記憶手段と、基準指令値を時
間軸方向に伸縮してモータ制御手段に与える指令値を生
成する指令値算出手段と、前記基準指令値を時間軸方向
に伸縮する割合を表現する時間スケール関数を記憶する
時間スケール関数記憶手段と、前記時間スケール関数を
生成する最適化手段とから構成し、前記最適化手段にお
いて、前記第一の予測モデルから出力される被制約変数
の予測値を設定された許容値以下に抑えつつ、所望の動
作を行うのに要する動作時間の長さと前記第二の予測モ
デルの出力の大きさとを同時に小さくするような時間ス
ケール関数を生成するように構成したものである。
【0029】請求項7に記載された発明に係るモータ制
御装置は、図9に示した従来のモータ制御装置におい
て、モータ制御モデルを、該モータ制御モデルのモータ
で駆動される機械系の固有振動数以下の特性を近似する
近似モデルに置き換え、前記近似モデルを用いて前記被
制約変数の値を予測する第一の予測モデルに加えて、前
記近似モデルに基づいてモータトルクの前記機械系の固
有振動数以上の周波数成分を予測する第二の予測モデル
を付加し、指令値生成手段において、前記第一の予測モ
デルから出力される被制約変数の予測値を設定された許
容値以下に抑えつつ、所望の動作を行うのに要する動作
時間の長さと前記第二の予測モデルの出力されるモータ
トルクの高周波成分の大きさとを同時に小さくするよう
な指令値を生成するように構成したものである。
【0030】請求項8に記載の発明に係るモータ制御装
置は、請求項5に記した発明における時間スケール関数
の生成方法に関するものであり、上記第二の予測モデル
から出力されるモータトルクの高周波成分をj(τ)、
モータトルクの高周波成分に乗ずる定数をW0、前記第
一の予測モデルで予測される第i番目の被制約変数の値
をSi(τ)、第i番目の被制約変数に対応する重み関
数をWi(τ)としたとき、上記最適化手段において、 を評価関数として、この評価関数を最小にするように時
間スケール関数を算出すると同時に、被制約変数が許容
値以下となるように重み関数を修正するように構成した
ものである。
【0031】請求項9に記載された発明に係るモータ制
御装置は、複数のモータを同期して動作させるモータ制
御装置において、各モータを請求項4乃至請求項6の何
れかに記載のモータ制御装置で制御し、各モータ制御装
置の最適化手段で算出された時間スケール関数に基づ
き、各モータ制御装置の時間スケール関数記憶手段に記
憶される時間スケール関数を設定する時間スケール関数
合成手段を付加し、上記時間スケール関数合成手段にお
いて、第i番目のモータ制御装置の最適化手段によって
算出された時間スケール関数をκi(τ)としたとき、 によって得られる時間スケール関数κ(τ)により、各
モータ制御装置の時間スケール関数を設定するように構
成したものである。
【0032】請求項1又は2に記載された発明に係るモ
ータ制御装置では、実際にモータを動かして計測した被
制約変数の値をその許容値と比較して、許容値を修正す
ることにより、実際のモータに予測困難な摩擦などの外
乱が作用する場合でも、制約条件を満足する指令値を得
ることができる。
【0033】請求項3乃至請求項6の何れかに記載され
た発明に係るモータ制御装置では、上記近似モデルはモ
ータ制御系の特性が正確に分かっている第一の周波数領
域でのモータ制御系の特性を近似している。従って、モ
ータの動作周波数領域を前記第一の周波数領域に制限す
れば、上記近似モデルは実際のモータ制御システムの良
い近似になっており、予測モデルによって出力される予
測値は実際のモータの動きと良く一致する。しかるに、
最適化手段では、時関スケール関数を小さくするだけで
なく、第二の予測モデルにより予測されるモータトルク
の前記第二の周波数領域の周波数成分をも小さくするよ
うな時間スケール関数を算出するから、このような時間
スケール関数を用いて生成された指令値には、前記第二
の周波数領域の周波数成分は殆ど含まれていない。従っ
て、上述のように生成された指令値を用いてモータを駆
動すれば、モータの動作周波数領域を前記第一の周波数
領域に制限することができ、予測モデルにより実際のモ
ータの動きを正確に予測できることから、モータ制御系
の特性が完全には分かっていなくても、制約条件を逸脱
しない指令値を生成することができる。
【0034】請求項7に記載された発明に係るモータ制
御装置では、請求項2又は請求項3に記載されたモータ
制御装置において、前記第一の周波数領域をモータで駆
動する機械系の概略の固有振動数以下の周波数領域と
し、第二の周波数領域を前記機械系の概略の固有振動数
以上の周波数領域としたものである。これにより、機械
系の固有振動数以上の高周波成分は殆ど含まない指令値
を生成できることから、剛性が低く振動しやすい機械に
対しても、振動を起こさず、制約条件を満足する指令値
を生成することができる。
【0035】請求項8に記載されたモータ制御装置で
は、線形系に対する二次評価関数最適化問題を解くこと
により、最適な時間スケール関数を生成するように構成
している。これにより、複雑で多くの計算時間を要する
制約条件付きの非線形最適化問題を解くことなしに、簡
単なアルゴリズムで制約条件を満足する範囲内で出来る
だけ動作を高速化する指令値を生成することができる。
【0036】請求項9に記載された発明に係るモータ制
御装置では、複数のモータを同期して動かす場合に、各
モータ制御装置で算出された時間スケール関数の最大値
により全てのモータ制御装置の時間スケール関数を修正
している。これにより、すべてモータが制約条件を満足
しつつ、同期動作を実現できる指令値を、より少ない計
算量で生成することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。尚、以下の説明におい
て、図9に示した従来の制御装置と同一部分には同一の
符号を付している。
【0038】実施の形態1.図1は本発明の実施の形態
1によるモータ制御装置の構成を示すブロック図であ
る。図1において、符号11はモータ1の仕様から決ま
るモータトルクの許容値umax、12は作業上の要求
から決まる指令値への追従誤差の許容値emax、13
はモータ1を実際に動かして被制約変数であるモータト
ルクと指令値への追従誤差を計測する被制約変数計測手
段、14は計測したモータトルクの絶対値の最大値を検
出する第一の最大値検出手段、15は計測した追従誤差
の絶対値の最大値を検出する第二の最大値検出手段、1
6は第一の最大値検出手段14の出力とモータトルクの
許容値umaxの比Kuを算出する第一の比較手段、1
7は第二の最大値検出手段15の出力と追従誤差の許容
値emaxとの比Keを算出する第二の比較手段、18
は上記第一の比較手段16の出力Kuに基づいて上記モ
ータトルクの許容値の設定値を修正する第一の許容値修
正手段、19は上記第二の許容値比較手段17から出力
される比Keに基づいて上記追従誤差の許容値の設定値
を修正する第二の許容値修正手段、20は第一の許容値
修正手段16により修正されたモータトルクの修正許容
値、21は第二の許容値修正手段17により修正された
追従誤差の修正許容値である。
【0039】次に、この実施の形態の作用について説明
する。まず、最初は、上記モータトルクの修正許容値2
0及び追従誤差の修正許容値21には、それぞれ、本来
のモータトルクの許容値11と本来の追従誤差の許容値
12が設定されており、最適化手段9において、これら
を用いて上記従来例に示した方法により時間スケール関
数が算出され、時間スケール関数記憶手段6に記憶され
る。
【0040】次に、基準指令値とこの時間スケール関数
とに基づいて、指令値算出手段5により指令値が生成さ
れ、モータが駆動される。これと同時に、モータトルク
と指令値への追従誤差が被制約変数計測手段13により
計測される。計測されたモータトルクは前記第一の最大
値検出手段14でその絶対値の最大値が検出され、さら
に第一の比較手段16に入力され、上記第一の比較手段
16の出力Kuが算出される。同様に、上記計測された
追従誤差は上記第二の最大値検出手段15及び第二の許
容値比較手段17に入力され、上記比Keが算出され
る。
【0041】上記第一の比較手段16の出力Kuが1よ
り大きいときは、計測されたモータトルクがその許容値
11より大きくなっていることを意味する。このとき
は、上記第一の許容値修正手段18により、上記修正許
容値20の値が小さくなるように修正される。例えば、
(以前の修正許容値/Ku)を新たな修正許容値とする
ように修正される。これと同様に、比Keが1より大き
い時には、上記第二の許容値修正手段19により、追従
誤差の修正許容値21の値が小さくなるように修正され
る。
【0042】さらに、このようにして修正された修正許
容値20、21を用いて最適化手段9によって、時間ス
ケール関数が算出される。つまり、実際にモータ1を動
かして計測した被制約変数が制約条件を満足していない
場合には、制約条件を厳しく設定し直して、指令値を生
成している。
【0043】これにより、上記モータ制御モデル7にモ
デル化誤差がある場合でも、実際に計測して得られた被
制約変数が許容値以下になるような指令値を生成するこ
とができる。
【0044】実施の形態2.図2は、本発明の実施の形
態2によるモータ制御装置の構成を示すブロック図であ
る。図2において、符号22は、モータと、モータによ
って駆動される機械系及びモータ制御手段からなるモー
タ制御系の、上記機械系の固有振動数以下の周波数領域
における特性を近似する近似モデルである。
【0045】モータ制御系の特性は、低周波領域の特性
を比較的正確に知ることができるが、高周波領域の特性
を正確に同定するのは困難である。特に、機械系の固有
振動数以上の周波数領域では、高次の振動モードなどの
影響があり、特性の同定が困難となる。また、経時変化
により振動特性が変動する可能性もある。そこで、本実
施の形態2では、機械系の固有振動数以下の周波数領域
の特性が正確に分かっているものと仮定している。以
下、機械系の固有振動数以下の周波数領域を第一の周波
数領域、固有振動数以上の周波数領域を第二の周波数領
域とする。
【0046】図2において、符号8は上記近似モデル2
2に基づいて、被制約変数であるモータトルクと追従誤
差を予測する第一の予測モデル、23は上記近似モデル
22に基づいてモータトルクの前記第二の周波数領域の
周波数成分、すなわち、機械系の固有振動数より高い周
波数領域の周波数成分を出力する第二の予測モデルであ
る。
【0047】26は、前記第一の予測モデル8と第二の
予測モデル23に基づいて時間スケール関数を生成する
最適化手段である。この最適化手段26では、前記第一
の予測モデルにより予測される制約変数の値が許容値以
下になる範囲内で、評価関数 が最小となる時間スケール関数κ(τ)を生成する。こ
こで、τ0は仮想時間における動作開始時刻、τ1は動
作終了時刻、j(τ)は上記第二の予測モデルから出力
されるモータトルクの第二の周波数領域の周波数成分、
W0は定数である。上式(4)の第一項は、基準指令値
で与えられる所望の動作を行うのに要する動作時間の長
さを評価する第一の評価関数25であり、第二項は前記
第二の予測モデルの出力の大きさを評価する第二の評価
関数24であり、最適化手段26では、両者の和が最小
となるように時間スケール関数を算出する。
【0048】次に、この実施の形態2の作用について説
明する。図16は、モータ1と、このモータ1によって
駆動される機械系及び上記モータ制御手段からなるモー
タ制御系の例を示したものである。すなわち、図2にお
ける機械2は、図16における剛性の低い軸44とそれ
に連結された慣性負荷45に相当する。
【0049】図16のモータ制御系に対する近似モデル
22は図11に示すようなものとなる。図11は、図1
6における剛性の低い軸44を剛体の高い軸43で置き
換えたものである。図16及び図11の周波数特性を図
3に示す。図3中、破線は図16の実際のモータ制御系
の周波数特性であり、実線は図11の近似モデルの周波
数特性である。ここで用いた機械系の固有振動数は約2
4rad/sであり、両者の周波数特性はそれ以上の高
周波領域では異なるが、20rad/s以下の低周波領
域では良く一致している。
【0050】仮想時間τと実時間tは時間スケール関数
κ(τ)を用いて、 dt/dτ=κ(τ) (5) で関係付けられる。
【0051】図2の近似モデル22の状態方程式を、 dx(t)/dt=A(x(t))+B(x(t))・r(t) (6) とする。但し、x(t)は近似モデル22の状態変数、
r(t)はモータ制御手段に与えられる指令値、A(x
(t))、B(x(t))は近似モデル22の特性を表
す行列である。
【0052】このとき、第一の予測モデル8から出力さ
れるモータトルクu(t)、追従誤差e(t)は、それ
ぞれ、 u(t)=Cu・x(t)+Du・r(t) (7) e(t)=Ce・x(t)+De・r(t) (8) で得られる。但し、Cu、Du、Ce、Deは近似モデ
ル22の特性から決まる行列である。
【0053】また、第二の予測モデル23の出力である
モータトルクの高周波成分は、 dxf(t)/dt=Af・xf(t)+Bf・u(t) (9) j(t)=Cf・xf(t)+Df・u(t) (10) で表される。但し、式(9)は機械系の固有振動数より
低い20Hz以下の周波数成分を除去するハイパスフィ
ルタであり、xf(t)はハイパスフィルタの状態変
数、u(t)は第一の予測モデル8によって予測される
モータトルク、j(t)は第二の予測手段23の出力で
あるモータトルクの高周波成分、Af、Bf、Cf、D
fはハイパスフィルタの特性を表す定数行列である。
【0054】制約条件としては、モータトルクu(t)
と指令値への追従誤差e(t)がそれぞれの許容値um
ax、emaxを越えないようにする。この制約条件
を、モータトルクu(t)と指令値への追従誤差e
(t)を用いて式で書くと、 −umax ≦ u(t) ≦ umax (11) −emax ≦ e(t) ≦ emax (12) となる。
【0055】最適化手段26では、前述のように評価関
数、 が最小となるような時間スケール関数を算出する。つま
り、最適化手段では、式(5)〜式(10)で記述され
るシステムに対して、制約条件の式(11)、式(1
2)を満足する範囲内で評価関数の式(13)を最小化
する時間スケール関数κ(τ)を算出することになる
が、このような時間スケール関数κ(τ)は一般に用い
られている制約条件付きの非線形最適化手法を用いて求
めることができる。
【0056】このようにして算出された時間スケール関
数は、時間スケール関数記憶手段6に記憶される。実際
に、モータ1を動かす時には、基準指令値記憶手段4に
記憶されている基準指令値r(τ)と時間スケール関数
記憶手段6に記憶されている時間スケール関数κ(τ)
を用いて、指令値算出手段5により指令値r(t)が生
成される。生成された指令値r(t)はモータ制御手段
3に入力され、指令値に追従するようにモータ1が制御
される。
【0057】このようにして生成された指令値r(t)
を、図16に示す実モデルに与えた時の動きをシミュレ
ーションした結果を図4に示す。シミュレーションの条
件は、図15に示した従来のモータ制御装置によるシミ
ュレーションと全く同じである。図4より、移動時間は
基準指令値の2秒から1.5秒に短縮されている。従来
方法による1.2秒よりも長くなってはいるが、モータ
トルク、追従誤差ともに許容値以下に納まっている。
【0058】図5は、予測モデル8から出力される予測
値と実システムでの計測値とを比較して示している。図
5(a)はモータトルク、図5(b)は指令値への追従
誤差であり、破線は計測値、実線は予測値である。指令
値に高周波成分が含まれておらず、モータ1の動作周波
数領域が低周波領域に制限されていることから両者はよ
く一致している。
【0059】尚、上記実施の形態2では、第二の評価関
数24としてモータトルクの高周波成分の二乗積分を計
算していたが、第二の評価関数24はモータトルクの高
周波成分の大きさを評価するものであれば、上記に限ら
ない。例えば、モータトルクの高周波成分の絶対値の積
分や四乗の積分、あるいは、絶対値の最大値でも同様に
作用する。
【0060】実施の形態3.図6は本発明の実施の形態
3によるモータ制御装置の構成を示すブロック図であ
る。図6において、図2と同一部分には同一の記号を付
している。また、符号31は第1番目の被制約変数であ
るモータトルクに対応する重み関数を記憶する第一の重
み関数記憶手段、32は第2番目の被制約変数である追
従誤差に対応する重み関数を記憶する第二の重み関数記
憶手段、27は第一の予測モデル8により予測されるモ
ータトルクの予測値と前記モータトルクの許容値11と
を比較する第一の比較手段、28は第一の予測モデル8
により予測される追従誤差の予測値と前記追従誤差の許
容値12とを比較する第二の比較手段、29は前記第一
の比較手段27の比較結果に基づいて前記第一の重み関
数記憶手段31に記憶された重み関数を修正する第一の
重み関数修正手段、30は前記第二の比較手段28の比
較結果に基づいて前記第二の重み関数記憶手段32に記
憶された重み関数を修正する第二の重み関数修正手段で
ある。
【0061】上記実施の形態2と同様に、図11の近似
モデルの状態方程式を、 dx(t)/dt=A(x(t))+B(x(t))・r(t) (14) 第一の予測モデルから出力されるモータトルクu
(t)、追従誤差e(t)を、 u(t)=Cu・x(t)+Du・r(t) (15) e(t)=Ce・x(t)+De・r(t) (16) また、第二の予測モデルに含まれるハイパスフィルタの
状態方程式を、 dxf(t)/dt=Af・xf(t)+Bf・u(t) (17) j(t)=Cf・xf(t)+Df・u(t) (18) 制約条件を、 −umax ≦ u(t) ≦ umax (19) −emax ≦ e(t) ≦ emax (20) とする。
【0062】これらの式を前記式(5)を用いて仮想時
間τ領域における式に変換すると、 dx(τ)/dτ=[A(x(τ))+B(x(τ))・r(τ)]・κ(τ) (21) dxf(τ)/dτ=[Af・xf(τ)+Bf・u(τ)]・κ(τ) (22) u(τ)=Cu・x(τ)+Du・r(τ) (23) e(τ)=Ce・x(τ)+De・r(τ) (24) j(τ)=Cf・xf(τ)+Df・u(τ) (25) −umax ≦ u(τ) ≦ umax (26) −emax ≦ e(τ) ≦ emax (27) が得られる。
【0063】最適化手段では、上式(21)〜(25)
で表される系に対して、評価関数 を最小とする時間スケール関数κ(τ)を求める。ここ
で、W1(τ)、W2(τ)は、それぞれ第一、第二の
重み関数記憶手段31、32に記憶された重み関数であ
る。
【0064】ところが、式(21)、式(22)の状態
方程式は、状態変数x(τ)、xf(τ)と時間スケー
ル関数κ(τ)に関して非線形となっており、このよう
なκ(τ)を求めるには、非線形最適化問題を解く必要
があり、複雑な計算を要する。そこで、式(21)、式
(22)を適当な時間スケール関数κ0(τ)の近傍で
線形近似し、近似した線形系に対して式(28)の評価
関数を最小とする時間スケール関数κ(τ)を求める。
線形系に対して、式(28)の二次形式評価関数を最小
とするκ(τ)は、最適制御理論に基づいて、行列リカ
ッチ方程式を解くことにより容易に求めることができ
る。
【0065】但し、これだけでは式(28)の評価関数
が最小となるだけであり、被制約変数が許容値以下にな
る保証はない。そこで、被制約変数が許容値以下になる
ように、前記第一、第二の重み関数修正手段29、30
により重み関数W1(τ)、W2(τ)の値を修正す
る。被制約変数が許容値より大きくなっている時刻で
は、重み関数の値を大きくすることにより、対応する被
制約変数の値を小さくすることができる。
【0066】以上の方法により時間スケール関数κ
(τ)を算出するアルゴリズムを図7にフローチャート
で示す。
【0067】図7において、まず、ステップ(イ)で
は、被制約変数であるモータトルクu(τ)と指令値へ
の追従誤差e(τ)の許容値umaxとemaxをモー
タの仕様や作業上の要求に基づいて設定する。
【0068】ステップ(ロ)では、近似モデルの状態方
程式を仮想時間領域の状態方程式に変換する。この変換
は式(21)〜式(27)の通りである。
【0069】ステップ(ハ)では、時間スケール関数κ
(τ)の初期値として、κ0(τ)=1を代入する。
【0070】ステップ(ニ)では、ステップ(ロ)で求
めた仮想時間領域の状態方程式をκ0(τ)の近傍で線
形近似する。
【0071】ステップ(ホ)では、ステップ(ロ)で求
めた線形系に対して、評価関数 を最小にするようなΔκ(τ)を計算する。但し、 κ(τ)=κ0(τ)+Δκ(τ) である。
【0072】このような、Δκ(τ)は最適制御理論を
用いて、行列リカッチ方程式を解くことにより、容易に
求めることができる。
【0073】ステップ(ヘ)では、繰り返し計算の終了
判定を行う。すなわち、判定条件として、 (1) すべての制約条件が満足されており、かつ、Δ
κ(τ)のノルムが十分小さい。 (2) 繰り返し計算の回数がある値以上である。を用
いて、上記(1)及び(2)の何れかが成立すれば、κ
0(τ)を最適なκ(τ)として繰り返し計算を終了す
る。そうでなければ、ステップ(ト)に進む。
【0074】ステップ(ト)では、被制約変数が許容値
以下になるように、以下のように、重み関数W1
(τ)、W2(τ)を修正する。 ・W1(τ)・u(τ) / umax を新たなW1
(τ)とする。 ・W2(τ)・e(τ) / emax を新たなW2
(τ)とする。 すなわち、被制約変数がその許容値より大きくなる時刻
では、重み関数を大きくすることにより被制約変数の大
きさを抑える。逆に、被制約変数の値がその許容値より
小さい時刻では、重み関数を小さく修正する。
【0075】ステップ(チ)では、κ0(τ)+Δκ
(τ)を新たなκ0(τ)とし、ステップ(二)に戻
り、繰り返し計算を行う。
【0076】以上のアルゴリズムでは、ステップ(ト)
で重み関数の修正を行っており、被制約変数がその許容
値を越える時刻では、重み関数を大きくし、許容値を越
えない時刻では重み関数を小さく修正している。これに
より、許容値を越えている時刻では、重みが大きくなる
ため、対応する被制約変数の値が小さくなる。一方、許
容値を越えていない時刻では、重み関数の値は零に近く
なるため、実質的に時間スケール関数とトルク高周波成
分の二乗和、すなわち、 κ(τ)・κ(τ)+W0・j(τ)・j(τ) を小さくする時間スケール関数を求めることができる。
【0077】つまり、以上の繰り返し計算アルゴリズム
により、各被制約変数がその許容値以下となり、同時に
所望の動作に要する時間とモータトルクの高周波成分の
両方を出来るだけ小さくする時間スケール関数を求める
ことができる。
【0078】また、上記のアルゴリズムでは、線形系に
対する二次評価関数を最小にする最適化問題を繰り返し
て解くこりにより、非線形系に対する制約付き最適化問
題を解いている。一般に、非線形系に対する制約付き最
適化問題は計算が複雑で、長い計算時間を必要とする
が、線形系に対する二次評価関数最小化問題は比較的容
易に解くことができる。上記アルゴリズムは、ステップ
(ニ)で線形近似した系に対してステップ(ホ)で最適
化問題を解いており、比較的簡単な計算を繰り返すこと
により、複雑な最適化問題を解くことができる。
【0079】実施の形態4.複数のモータを同期動作さ
せる場合の最適な時間スケール関数を求めるための計算
量は、モータ軸数の二乗に比例して増加する。例えば、
実施の形態3の図7に示したフローチャートのステップ
(ホ)で解く行列リカッチ方程式の次数は(全モータ制
御系の次数)×(全モータ制御系の次数)となる。全モ
ータ制御系の次数は、(一つのモータ制御系の次数)×
(モータ軸数)となることから、行列リカッチ方程式を
解くための計算量は、モータ軸数の二乗に比例して増大
することになる。
【0080】図8は本発明の実施の形態4によるモータ
制御装置の構成を示すブロック図であり、二つのモータ
の同期制御が必要となる機械系に適用した場合の一実施
例を示す。
【0081】図8において、符号1−1は第一のモー
タ、1−2は第二のモータであり、図2と同一部分には
同一の記号を付している。但し、各符号に付した「−
1」は第一のモータに関するものであり、「−2」は第
二のモータに関するものである。また、34は予測モデ
ルであり、図2における第一の予測モデル8と第二の予
測モデル23を合わせたもの、35は評価関数で、図2
における第一の評価関数25と第二の評価関数24とを
合わせたものである。さらに、36は時間スケール関数
合成手段である。
【0082】第一のモータ1−1に対する最適化手段2
6−1では、実施の形態2と同様の方法により、時間ス
ケール関数κ1(τ)を算出し、第二のモータ1−2に
対する最適化手段26−2でも同様に時間スケール関数
κ2(τ)を算出する。このようにして算出された時間
スケール関数は、時間スケール関数合成手段36に入力
され、入力されたκ1(τ)、κ2(τ)により、下式
のように、新たな時間スケール関数κ(τ)が生成され
る。
【0083】 κ(τ)=max{κ1(τ),κ2(τ)} このようにして生成された時間スケール関数は、第一、
第二のモータに対する時間スケール関数記憶手段6−
1、6−2に入力され、記憶される。
【0084】これにより、同じ時間スケール関数を用い
てそれぞれの基準指令値に対して時間軸の伸縮を行うの
で、2つのモータの同期動作を実現でき、且つ、両方の
モータに対する制約条件を満足する範囲内で動作の高速
化を実現することができる。また、これに必要な計算量
はモータ軸数に比例して増加するだけであり、少ない計
算量で時間スケール関数を求めることができる。
【0085】
【発明の効果】以上のように、本発明によるモータ制御
装置は次のような優れた効果を奏するものである。
【0086】請求項1又は請求項2に係るモータ制御装
置によれば、実施の形態1に示したように、実際にモー
タを動かして計測した被制約変数を用いて許容値を修正
しているので、モデル化誤差があったとしても、制約条
件を満足しながら動作を高速化する指令値を生成できる
効果がある。
【0087】また、請求項3乃至請求項7の何れかに係
るモータ制御装置によれば、実施の形態2に示したよう
に、モータ制御系の特性が不正確な周波数領域の周波数
成分を含まない指令値を生成することができ、特性が正
確には分かっていない機械や剛性が低く振動しやすい機
械に対しても、制約条件を満足する高速化指令値を生成
できる効果がある。
【0088】請求項5及び請求項8に係るモータ制御装
置によれば、実施の形態3から明らかなように、比較的
簡単な計算の繰り返しにより、複雑な最適化問題を解く
ことが可能となり、短い計算時間で最適な高速化指令値
を得られる効果がある。
【0089】請求項9に係るモータ制御装置によれば、
複数軸の同期動作が要求される機械を制御する場合に、
それぞれのモータに対して独立に時間スケール関数算出
し、それらを合成して一つの時間スケール関数を求めて
いるので、時間スケール関数を求めるための計算量が軸
数の2乗に比例して増加することなく、少ない計算量
で、同期動作を実現できる高速化指令値を生成できる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるモータ制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態2によるモータ制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明による実システムと近似モデルの周波
数特性を比較した図である。
【図4】 図2のモータ制御装置を用いた場合のシミュ
レーション結果を示す図である。
【図5】 図2のモータ制御装置による予測値と計測値
を比較した図である。
【図6】 本発明の実施の形態3によるモータ制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明による時間スケール関数κ(τ)を算
出するアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図8】 本発明の実施の形態4によるモータ制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図9】 従来の指令値生成方法を示すブロック図であ
る。
【図10】 本発明による仮想時間τと時間スケール関
数κ(τ)の関係を示す図である。
【図11】 1軸の剛体モータ駆動系を示す模式図であ
る。
【図12】 本発明による基準指令値の波形を示すグラ
フである。
【図13】 本発明による基準指令値を用いた場合のシ
ミュレーション結果を表す図である。
【図14】 従来方式を剛体系に適用した場合のシミュ
レーション結果を表す図である。
【図15】 従来方式を振動系に適用した場合のシミュ
レーション結果を表す図である。
【図16】 1軸の振動しやすいモータ駆動系を示す模
式図である。
【図17】 従来方式による予測値と計測値を比較した
図である。
【符号の説明】
1 モータ、2 モータによって駆動される機械、3
モータ制御手段、4基準指令値記憶手段、5 指令値算
出手段である、6 時間スケール関数記憶手段、7 モ
ータ制御モデル、8 予測モデル、9 最適化手段、1
0 指令値生成手段、11 トルク許容値、12 誤差
許容値、13 被制約変数計測手段、14 第一の最大
値検出手段、15 第二の最大値検出手段、16 第一
の比較手段、17 第二の比較手段、18 第一の許容
値修正手段、19 第二の許容値修正手段、20 モー
タトルクの修正許容値、21 追従誤差の修正許容値、
22 近似モデル、23 第二の予測モデル、24 第
二の評価関数、25 第一の評価関数、26 最適化手
段、27 第一の比較手段、28 第二の比較手段、2
9 第一の重み関数修正手段、30 第二の重み関数修
正手段、31 第一の重み関数記憶手段、32 第二の
重み関数記憶手段、33 最適化手段、34 予測モデ
ル、35 評価関数、36 時間スケール関数合成手
段、43 軸、44 剛性の低い軸、45 慣性負荷。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータトルク、モータ速度、加速度、実
    効トルク、指令値への追従誤差など、モータの仕様、及
    びモータを用いて行う作業上の要求から制約が課せられ
    る被制約変数を予め設定された許容値以下に抑えると同
    時に所望の動作を最短時間で行う指令値を生成し、生成
    した指令値に追従して動作するようにモータを制御する
    モータ制御装置において、 前記モータと、該モータによって駆動される機械、及び
    前記指令値に追従するように前記モータを制御するモー
    タ制御手段からなるモータ制御系をモデル化したモータ
    制御モデルと、 実際に前記モータを動作させた時の前記被制約変数の値
    を計測する被制約変数計測手段と、 計測した前記被制約変数の絶対値の最大値を検出する最
    大値検出手段と、 前記最大値検出手段の出力と前記許容値とを比較する比
    較手段と、 前記比較手段での比較結果に基づいて前記被制約変数の
    許容値を修正する許容値修正手段と、 前記モータ制御モデルを用いて予測される被制約変数の
    予測値を前記修正された修正許容値以下に抑えると同時
    に、所望の動作を最短時間で行う指令値を生成して前記
    モータ制御手段へ出力する指令値生成手段と、 を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモータ制御装置におい
    て、(1) 前記指令値生成手段によって生成された指
    令値によって前記モータを動作させ、(2) 前記比較
    手段において、前記最大値検出手段の出力と前記モータ
    の仕様あるいは作業上の要求から決定される本来の許容
    値とを比較し、(3) 前記最大値検出手段の出力が前
    記本来の許容値より大きい場合は、前記許容値修正手段
    により被制約変数の許容値を小さく修正し、(4) 修
    正した修正許容値を用いて前記指令値生成手段により指
    令値を再度生成し、(5) 被制約変数が前記本来の許
    容値よりも小さくなるまで、上記(1)〜(4)を繰り
    返すことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 モータトルク、モータ速度、加速度、実
    効トルク、指令値への追従誤差などのモータの仕様、及
    びモータを用いて行う作業上の要求から制約が課せられ
    る被制約変数を予め設定された許容値以下に抑えると同
    時に所望の動作を最短時間で行う指令値を生成し、生成
    した指令値に追従するようにモータを制御するモータ制
    御装置において、 前記モータと、該モータによって駆動される機械系と、
    前記指令値に追従するように前記モータを制御するモー
    タ制御手段とからなるモータ制御系の特性が正確に分か
    っている周波数領域を第一の周波数領域、特性が正確に
    は分かっていない周波数領域を第二の周波数領域とし、
    前記モータ制御系の前記第一の周波数領域における特性
    を近似する近似モデルと、 前記近似モデルを用いて前記被制約変数の値を予測する
    第一の予測モデルと、 前記近似モデルに基づいてモータトルクの前記第二の周
    波数領域の周波数成分を予測する第二の予測モデルと、 前記モータ制御手段に与える指令値を生成する指令値生
    成手段と、 を備え、 前記所望の動作を行うのに要する動作時間の長さを評価
    する第一の評価関数と、前記第二の予測モデルの出力の
    大きさを評価する第二の評価関数とを設定し、 前記指令値生成手段は、前記第一の予測モデルにより予
    測される被制約変数の予測値を上記設定された許容値以
    下に抑えると同時に、前記第一の評価関数の値と前記第
    二の評価関数の値の和が最小となるような指令値を生成
    することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 【請求項4】 モータトルク、モータ速度、加速度、実
    効トルク、指令値への追従誤差などのモータの仕様、及
    び上記モータを用いて行う作業上の要求から制約が課せ
    られる被制約変数を予め設定された許容値以下に抑える
    と同時に所望の動作を最短時間で行う指令値を生成し、
    生成された指令値に追従するようにモータを制御するモ
    ータ制御装置において、 仮想的な時間τと実際の時間tとをdt/dτ=κ
    (τ)で関係付ける時間スケール関数κ(τ)を記憶す
    る時間スケール関数記憶手段と、 前記仮想時間τの関数として与えられる基準指令値r
    (τ)を記憶する基準指令値記憶手段と、 前記基準指令値r(τ)と前記時間スケール関数κ
    (τ)とから実際の時間における指令値r(t)を算出
    する指令値算出手段と、 前記モータと、該モータによって駆動される機械系、及
    び前記指令値に追従するように前記モータを制御するモ
    ータ制御手段からなるモータ制御系の特性が正確に分か
    っている周波数領域を第一の周波数領域、特性が正確に
    は分かっていない周波数領域を第二の周波数領域とし、
    前記モータ制御系の、前記第一の周波数領域における特
    性を近似する近似モデルと、 前記近似モデルに基づいて前記被制約変数の値を予測す
    る第一の予測モデルと、 前記近似モデルに基づいてモータトルクの前記第二の周
    波数領域の周波数成分を予測する第二の予測モデルと、 前記第一及び第二の予測モデルに基づいて前記時間スケ
    ール関数κ(τ)を算出する最適化手段と、 を備え、 前記所望の動作を行うのに要する動作時間の長さを評価
    する第一の評価関数と、前記第二の予測モデルの出力の
    大きさを評価する第二の評価関数とを設定し、 前記最適化手段は、前記第一の予測モデルにより予測さ
    れる被制約変数の予測値を上記設定された許容値以下に
    抑えると同時に、前記第一の評価関数の値と前記第二の
    評価関数の値の和が最小となるような時間スケール関数
    κ(τ)を生成することを特徴とするモータ制御装置。
  5. 【請求項5】 モータトルク、モータ速度、加速度、実
    効トルク、指令値への追従誤差などのモータの仕様、及
    び上記モータを用いて行う作業上の要求から制約が課せ
    られる被制約変数を予め設定された許容値以下に抑える
    と同時に所望の動作を最短時間で行う指令値を生成し、
    生成された指令値に追従するようにモータを制御するモ
    ータ制御装置において、 仮想的な時間τと実際の時間tとをdt/dτ=κ
    (τ)で関係付ける時間スケール関数κ(τ)を記憶す
    る時間スケール関数記憶手段と、 前記仮想時間τの関数として与えられる基準指令値r
    (τ)を記憶する基準指令値記憶手段と、 前記基準指令値r(τ)と前記時間スケール関数κ
    (τ)とから実際の時間における指令値r(t)を算出
    する指令値算出手段と、 前記モータと、該モータによって駆動される機械系、及
    び前記指令値に追従するように前記モータを制御するモ
    ータ制御手段からなるモータ制御系の特性が正確に分か
    っている周波数領域を第一の周波数領域、特性が正確に
    は分かっていない周波数領域を第二の周波数領域とし、
    前記モータ制御系の、前記第一の周波数領域における特
    性を近似する近似モデルと、 前記近似モデルに基づいて前記被制約変数の値を予測す
    る第一の予測モデルと、 前記近似モデルに基づいてモータトルクの前記第二の周
    波数領域の周波数成分を予測する第二の予測モデルと、 各被制約変数に対応した重み関数を記憶する重み関数記
    憶手段と、 前記第一の予測モデルにより予測される被制約変数の値
    と前記被制約変数の許容値とを比較する比較手段と、 前記比較手段の結果に基づいて、前記重み関数記憶手段
    に記憶された重み関数を修正する重み関数修正手段と、 前記第一及び第二の予測モデルの出力と前記重み関数記
    憶手段に記憶された重み関数の値とに基づいて、前記時
    間スケール関数κ(τ)を算出する最適化手段と、 を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のモータ制御装置におい
    て、 前記最適化手段は、前記第一の予測モデルから出力され
    る各被制約変数の二乗に前記重み関数記憶手段に記憶さ
    れた重み関数の値を乗じた値と、前記第二の予測モデル
    から出力される予測値の二乗の定数倍と、前記時間スケ
    ール関数の二乗との和をモータの動作開始時刻から動作
    終了時刻まで、前記仮想時間領域で積分した値が最小に
    なるような前記時間スケール関数を算出し、 前記重み関数修正手段は、前記予測モデルにより予測さ
    れる被制約変数がその許容値よりも大きい時刻では、そ
    の被制約変数に対応する重み関数の値を増加させ、逆
    に、被制約変数の予測値がその許容値より小さい場合に
    は、対応する重み関数を負にならない範囲で減少させる
    ように重み関数を修正し、 前記最適化手段は、上記のように修正された重み関数を
    用いて、前記時間スケール関数を算出することを特徴と
    するモータ制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至請求項6の何れかに記載の
    モータ制御装置において、 前記モータで駆動される機械系の概略の固有振動数以下
    の周波数領域を前記第一の周波数領域とし、前記機械系
    の概略の固有振動数以上の周波数領域を前記第二の周波
    数領域とすることを特徴とするモータ制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のモータ制御装置におい
    て、 前記最適化手段は、下記(イ)〜(チ)のステップで時
    間スケール関数κ(τ)を算出することを特徴とするモ
    ータ制御装置。 (イ) 第i番目の被制約変数の許容値SiMaxを設
    定する。 (ロ) 上記近似モデルの状態方程式を仮想時間τ領域
    の状態方程式に変換する。 (ハ) 時間スケール関数κ(τ)の初期値をκ0
    (τ)=1とする。 (ニ) (ハ)で求めた仮想時間τ領域での状態方程式
    をκ0(τ)の近傍で線形近似する。 (ホ) (ニ)で得られた線形近似した状態方程式に対
    して評価関数 を最小にするΔκ(τ)を求める。但し、κ(τ)=κ
    0(τ)+Δκ(τ)であり、j(τ)は前記第二の予
    測モデルから出力される予測値、W0は前記j(τ)に
    乗ずる定数、Si(τ)は第i番目の被制約変数、Wi
    (τ)は第i番目の被制約変数に対応する重み関数であ
    る。 (ヘ) 全ての被制約変数がその許容値以下で、且つ、
    Δκ(τ)のノルムが十分小さいか、あるいは、繰り返
    し計算の回数がある値以上になれば、κ0(τ)を最適
    なκ(τ)として終了し、そうでなければステップ
    (ト)に進む。 (ト) 前記重み関数修正手段において、Wi(τ)*
    Si(τ)/SiMaxを新たなWi(τ)とし、重み
    関数を修正する。 (チ) κ0(τ)+Δκ(τ)を新たなκ0(τ)と
    してステップ(ハ)に戻る。
  9. 【請求項9】 複数のモータを同期して動作させるモー
    タ制御装置において、 各モータを請求項4乃至請求項6の何れかに記載のモー
    タ制御装置で制御し、 各モータ制御装置で算出された時間スケール関数に基づ
    き、各モータ制御装置の時間スケール関数記憶手段に記
    憶される時間スケール関数を設定する時間スケール関数
    合成手段を備え、 前記時間スケール関数合成手段は、第i番目のモータ制
    御装置の最適化手段によって算出された時間スケール関
    数をκi(τ)としたとき、 によって得られる時間スケール関数κ(τ)により、各
    制御装置の時間スケール関数を設定することを特徴とす
    るモータ制御装置。
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