JPH10321220A - 二次電池用巻回電極体の製造方法 - Google Patents

二次電池用巻回電極体の製造方法

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JPH10321220A
JPH10321220A JP9132514A JP13251497A JPH10321220A JP H10321220 A JPH10321220 A JP H10321220A JP 9132514 A JP9132514 A JP 9132514A JP 13251497 A JP13251497 A JP 13251497A JP H10321220 A JPH10321220 A JP H10321220A
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electrode plate
strip
negative electrode
shaped
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JP9132514A
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Noriaki Sato
典明 佐藤
Juichi Ino
壽一 猪野
Kenichi Nakamura
賢一 中村
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Nippon Glass Fiber Co Ltd
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Nippon Glass Fiber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔度が高く、薄いセパレーター層を持つ巻
回電極体を効率的に製造する製造方法を提供する。 【解決手段】 帯状正極板、帯状負極板およびセパレー
ター層を、帯状正極板と帯状負極板の間に前記セパレー
ター層が介在するように巻回する二次電池用巻回電極体
の製造方法において、巻回する前の、前記帯状正極板お
よび前記帯状負極板の少なくとも一方の極板の片側表面
または両表面に予め一体的にセパレーター層を形成させ
ることを特徴とする二次電池用巻回電極体の製造方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電池用電極体の製造
方法、特に二次電池用巻回電極体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コードレス機器用の電源には、繰
り返し使用できるリチウムイオン電池、ニッケル水素電
池に代表される小型二次電池が広く採用されている。
【0003】これらの小型二次電池は正極板とセパレー
ターと負極板とで電極体を構成するが、電極体の幾種類
かの構造の中で、電極面積が広くとれる巻回電極体が一
般的である。巻回電極体は、それぞれ帯状をした正極板
とセパレーターと負極板を電池製造時に同時に巻き込ん
で形成される。この巻回電極体に用いられるセパレータ
ーは正極と負極が接触しないように絶縁する機能のほか
に、正極と負極との間でイオンのやりとりをする電解液
を保持する機能が必要である。
【0004】電池性能の向上には高いイオン伝導性能を
確保する必要があり、イオンの通り道が広く、イオンが
通る距離を短くするため、セパレーターとして多孔度の
高い薄膜シート(以後、多孔性シートと呼ぶ)が用いら
れている。この多孔性シートの多孔度を増やし、そして
厚みを薄くすれば、イオン伝導性能を向上させ、電池の
性能を高めることができる。
【0005】しかしながら、この多孔度の増大および厚
みの減少のどちらも、セパレーターの強度を弱くする方
向に働く結果、巻回電極体を形成するときに必要な巻き
取り方向の引張強度が不足し、巻き取り作業時に帯状セ
パレーターが切断して作業能率および製造歩留まりが低
下する事態となる。また、帯状セパレーターが切断しな
くとも、通常、その中心に金属層を集電体として持つ正
極板や負極板に比べて、セパレーターは多孔性の材料で
あるので巻き取り作業時に伸びが大きく、その伸びの結
果、幅方向の長さが減少し、正極板と負極板の端部にお
いてセパレーターのない部分が生じ、短絡の危険が生ず
る。さらに、多孔度を増やしたり、薄くしたセパレータ
ーは屈曲強度が小さくていわゆる腰が弱く、わずかな気
流の変化やセパレーターの表面の粗さの変化によるハン
ドリング装置との摩擦係数の変化により、セパレーター
の折れ曲りや位置ずれが生じ、前記と同様の短絡やセパ
レーターのはみ出し、極板間隔の不良などの欠点が発生
しやすい。
【0006】この問題を解決するため、多孔性シートを
ガラス繊維などの強度の高い補強用繊維と複合させるこ
とが考えられるが、多孔性シートは通常はその多孔化の
過程で延伸がかけられるため、補強用繊維がその延伸の
妨げとなって多孔化され難くなり、また均一な多孔度も
得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は多孔度が高
く、薄いセパレーター層を持つ巻回電極体を効率的に製
造する製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状正極板、
帯状負極板およびセパレーター層を、帯状正極板と帯状
負極板の間に前記セパレーター層が介在するように巻回
する二次電池用巻回電極体の製造方法において、巻回す
る前の、前記帯状正極板および前記帯状負極板の少なく
とも一方の極板の片側表面または両表面に予め一体的に
セパレーター層を形成させることを特徴とする二次電池
用巻回電極体の製造方法である。
【0009】本発明において、電池に用いられる巻回電
極体の正極もしくは負極の帯状電極の片面もしくは両面
に、その巻回に先だって予め、多孔質のセパレーター層
を形成させる。
【0010】多孔質のセパレーター層は、その内部に、
電極に面する側の表面からその反対表面までの連通孔を
有しており、電解液を含浸して、正極と負極とのイオン
のやりとりを可能にする。セパレーター層の多孔度は、
空間体積パーセントで、従来の多孔性シートの値、すな
わち30〜40%に設定してもよいが、引張強度が必要
ではないので、これ以上、例えば40〜97%に設定す
ることも可能であり、多孔度が高いほど、イオン伝導度
の向上に寄与することができる。
【0011】また、セパレーター層の孔の直径(孔径)
の好ましい値は、セパレーター層の孔が繊維の集積体を
含めた三次元編み目構造により形成される(以下、この
セパレーター層を繊維集積体タイプと称する)か、膜状
基材への貫通孔にて形成される(以下、このセパレータ
ー層を膜タイプと称する)かにより異なるし、また、本
発明をリチウムイオン電池のような非水系電池に適用す
るのか、ニッケル水素電池や鉛蓄電池のような水系電池
に適用するのかによっても異なる。
【0012】すなわち、膜タイプのセパレーター層を水
系電池で用いる場合には、電極から脱落した活物質の対
極への移行を防止するため、セパレーター層の孔径は2
μm以下とする必要がある。それに対して、この膜タイ
プのセパレーター層を非水系電池で用いる場合には、上
記脱落活物質の移行防止の他に、充電時に金属の樹状晶
が発生してセパレーター層を貫通することを防ぐため
に、水系電池の場合よりも、更に孔径の小さくする必要
があり、1.0μm以下の孔径であることが望ましい。
【0013】また、繊維集積体タイプのセパレーター層
を水系電池で用いる場合には、そのセパレーター層の孔
は、膜タイプのセパレーター層の直状に近い孔形状とは
異なり、曲がりくねった形状の孔が入り組んだ構造をし
ているので、セパレーター層の厚み方向での活物質の移
行が妨げられやすく、従って平均孔径として10μm以
下がよい。この繊維集積体タイプのセパレーター層を非
水系電池で用いる場合には、上記脱落活物質の移行防止
の他に、充電時に金属の樹状晶が発生してセパレーター
層を貫通することを防ぐために、水系電池の場合より
も、更に孔径の小さくする必要があり、このセパレータ
ー層は5μm以下の孔径を有することが望ましい。
【0014】セパレーター層の材質としては、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂などの樹脂材料
の中から選択できる。また、この樹脂中に、耐熱性の高
い非電導性の充填材を混合させることは、もし、電池が
何らかの原因で高温となって、セパレーター層の樹脂が
融けて軟化して、正極と負極とを隔離する強度を有しな
くなっても、正極板と負極板との間に前記高耐熱性充填
材が残存するので、正極板と負極板との間の電気絶縁が
維持されるので都合がよい。耐熱性の高い非電導性の充
填材としては、ガラス、アルミナなどの非電導性無機材
料の繊維または粉体の他、樹脂の中でもフッ素樹脂、エ
ンジニアリングプラスチック等の高耐熱性樹脂の繊維や
粉体も利用できる。この非電導性無機材料の大きさは、
繊維の場合、直径にして0.3〜10μmが好ましく、
粉体の場合の粒子直径は5〜30μmが好ましい。また
セパレーター層の全重量に対して通常0.002〜30
重量%添加される。
【0015】本発明において、帯状正極板および前記帯
状負極板の少なくとも一方の極板の片側表面または両表
面に予め一体的にセパレーター層を形成させる方法の具
体的な方法の一つは、正極板もしくは負極板にシート状
セパレーターを貼り付けることである。
【0016】貼り付けるシート状セパレーターの内、膜
タイプのセパレーター層は、(1)ポリエチレンなどの
ポリオレフィン樹脂に流動パラフィンなどの低分子量物
質を混合し、加熱溶融させ、シート形状に押し出し成形
したのち、易揮発性溶剤で洗浄して残留する低分子量物
質を除去する方法、(2)樹脂と無機粉体や可塑剤を混
合して、これをフィルム成形し、溶剤により無機粉体や
可塑剤を抽出して延伸する方法、または(3)結晶性高
分子樹脂を溶融押し出しして、シート化し、結晶化熱処
理の後、低温で延伸により、微孔のイニシエーターを形
成して、引き続き高温での延伸により微多孔を形成する
方法、等により製造することができる。これらのシート
状セパレーターには、前述のように、高温時の絶縁性能
を向上させる目的で、事前にガラスやアルミナの繊維や
粉末、高耐熱性樹脂の繊維や粉末を予め基材となる樹脂
に混合しておいてもよい。この膜タイプのセパレーター
層の孔径は、低分子量物質、無機粉体や可塑剤の粒径を
所定の値に維持すること等により調節することができ
る。
【0017】また貼り付けるシート状セパレーターの
内、繊維集積体タイプのセパレーター層としては、
(1)メルトブロー不織布や分割繊維不織布のような樹
脂繊維の極細繊維不織布、または(2)湿式抄紙プロセ
スで製造された極細ガラス繊維不織布などの不織布、を
用いることができる。これらの不織布は、異種の不織布
シートを貼り合わせたものや前記の膜シートと貼り合わ
せたものや異種の繊維を混合して不織布化したものでも
よい。この繊維集積体タイプのセパレーター層の孔径
は、使用する繊維の直径を所定の値に維持すること等に
より調節することができる。
【0018】これらの帯状セパレーターは、電池の帯状
電極の幅に合わせた幅に切断され、帯状正極板もしくは
帯状負極板に片面または両面に貼り付けられる。
【0019】貼り付ける方法の一つは、ホットメルト樹
脂粉末を貼り付けたい帯状極板に少量、均一に散布し、
その上に所定の幅に切断された、前記シートを置いて、
加熱し、ホットメルト樹脂を溶融し、接着をおこなう方
法である。その他に、帯状極板の両面に極板の幅より大
きめに切断された前記シートを幅方向の両端が等分に極
板よりはみ出すように沿わせ、両面のシートのはみ出し
た部分同士を熱接着やホットメルト接着をおこなうこと
によっても帯状セパレーターを帯状負極板の表面に貼り
付けることができる。
【0020】巻回する前の帯状極板に予め一体的にセパ
レーター層を形成させる方法として、上記貼り付け法の
他に、セパレーターの原料を液状でまたは粉末状で前記
極板表面に被覆した後に反応させまたは加工することに
よっても製造できる。
【0021】一般に、連続気泡を形成することのできる
プラスチックフォーム形成法としては、(1)界面活性
剤を含んだスラリー状の樹脂に不活性気体を機械的に分
散吸収させて、その気体の膨張により樹脂を発泡させる
気体混入法、(2)液状樹脂の硬化によって生ずる反応
熱を利用して蒸発型発泡剤を気散させ、発泡と同時に樹
脂を硬化させて気泡構造を形成する二液混合発泡法、
(3)ポリマーの生成反応と同時に発生するガスで気泡
構造を形成する化学反応法、(4)水またはその他の溶
剤で、溶解除去できる可溶性の固形微粉末を樹脂に混和
した後、これを溶出して気泡構造を形成させる溶出法、
(5)樹脂を溶媒で薄め、これを所定の形状に成形した
後、水中で溶媒置換をおこない多孔体を形成せしむる湿
式凝固法、(6)プラスチック粉末を金型に充填し、プ
ラスチックの融点以下の温度で、適当時間焼結して、粒
子間の未結合部分を気泡として残す焼結法、または
(7)ある溶媒に対して可溶性の樹脂と少なくとも1種
類の非溶解性のエマルジョンもしくはディスパージョン
を混合し、フィルム化した後、溶媒に浸漬し、溶媒に溶
解する樹脂のみ溶出して多孔化する方法(多孔化方
法)、等があり、これを応用して帯状極板に一体的にセ
パレーター層を形成することができる。
【0022】これらの連続気泡を形成することのできる
プラスチックフォーム形成法のうち、上記(6)の焼結
法を応用する場合は、例えば静電気力を利用して極板表
面にプラスチック粉末の層を付着させ、その後にこの層
を加熱・焼結することにより、プラスチック粉末の相互
融着およびプラスチック粉末の極板への融着をおこなわ
せて、帯状極板に表面にセパレーター層を形成させる。
この方法は帯状極板にセパレーター層が形成される際
に、電極板とセパレーター層との境界部にセパレーター
層樹脂材料のフィルムができることがなく、気泡部に含
浸される電解液が十分電極と接することができるので、
好適である。またこの方法は不純物を残さず、低公害で
あるため好適である。
【0023】焼結法を本発明に適応する場合、プラスチ
ック粉末としては、セパレーター層の厚みにもよるが、
その平均粒径を50μm以下で選択することが望まし
い。粒径が小さければ小さいほど、例えば粒径が約0.
1μmまでは、セパレーター層の緻密化ができ、好まし
いが、50μmを越えると、空隙の径が大きくなりすぎ
て、耐ショート性(耐短絡性)を低下させることとな
る。使用するプラスチック粉末の粒径により最終のセパ
レーター層の孔径を調節することができる。プラスチッ
ク粉末の樹脂の種類としてはポリオレフィン樹脂が電池
の中で不純物の溶出が少なく、安価であることから適し
ている。
【0024】また、これらの連続気泡を形成することの
できるプラスチックフォーム形成法のうち、上記(7)
の多孔化方法では、セパレーター層の孔径はエマルジョ
ンまたはディスパージョンの粒子の粒径により決定され
るが、このエマルジョンまたはディスパージョンの粒子
の粒径を非常に小さくできるので、微細な孔のセパレー
ター層を形成でき、耐ショート性の高いセパレーター層
を形成できる点で適している。
【0025】上記多孔化方法において溶媒として水を用
いる場合、水溶性の樹脂が利用可能であり、ポリビニル
アルコール樹脂、ポリエチレンオキサイド、プルロニッ
クなどが例示できる。また、非溶解性のエマルジョンも
しくはディスパージョンとしてはポリプロピレン樹脂、
ポリエチレン樹脂などのエマルジョンもしくはディスパ
ージョンが例示できる。
【0026】また、前記の(1)の気体混入法、(2)
の二液混合発泡法、(3)の化学反応法、(5)の湿式
凝固法、(6)の焼結法、(7)の多孔化方法等のセパ
レーター層の形成方法において、そのセパレーター層形
成の過程で耐熱性の非電導性材料の繊維や粉末をセパレ
ーター層の内部に組み込むことによって、セパレーター
層の正極と負極を絶縁する機能を一層高めることができ
る。
【0027】たとえば、セパレーター層の前駆液、前駆
粉末等に耐熱性の非電導性材料の繊維または粉末を予め
混合しておいて、セパレーター層を形成することは、本
発明の巻回電極体を製造するときに、特別にこの繊維、
粉末を意識することなく、セパレーター層にこれらの材
料を導入することができ、本発明の実施形態として、最
適である。
【0028】また、非導電性材料を含まないセパレータ
ー層の前駆液を帯状電極に塗布してから、前駆液の液膜
上に非導電性材料を散布し、その後、セパレーター層と
することにより、セパレーター層にこれらの材料を導入
することができる。この方法はたとえば、球状の非導電
性材料を一つずつ、置いていくなど、散布法を選択する
ことにより、規則正しく、非導電性材料を配置すること
ができ、電池の信頼性を高める上で、好適である。
【0029】本発明において、上述のようにして予め表
面に一体的にセパレーター層を形成させた帯状正極板お
よび前記帯状負極板を、その間にセパレーター層が介在
するように配置して、帯状正極板および前記帯状負極板
のそれぞれに、あるいは一方に、活物質層の脱落、クラ
ックの発生、集電体層の変形や破損の発生しない範囲の
張力を作用させながら、巻回することにより、帯状正極
板、前記帯状負極板、およびセパレーター層が緊密に重
ね合わされた二次電池用巻回電極体が製造される。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づいて本発明を
詳細に説明するが、本発明はかかる実施例にのみ限定さ
れるものではない。
【0031】[実施例1]大きさ30mm×30mm厚
み100μmのニッケル製平板模擬電極の一方表面に平
均粒径が5μmのエチレン酢酸ビニルホットメルト樹脂
粉末を0.5g/m2 の密度でばらまき、その上に目付
け(単位面積(平方メートル)あたり重量g)10g/
2 、平均繊維径3μmのポリプロピレン極細繊維不織
布を置いた後、表面温度が125℃の熱ロールでホット
メルト樹脂粉末を溶解しながら、極細繊維層を押しつぶ
しながら、厚み調節し、前記ニッケル板の表面に接着さ
れた厚み25μmのセパレーター層を形成した。ニッケ
ル板の重量増加と樹脂の比重0.91から計算して、セ
パレーター層の空隙率は60%であった。
【0032】このセパレーター層のイオン伝導度の測定
をアルゴン雰囲気のグローブボックス内でおこなった。
まず、電解液としてエチレンカーボネート、ジエチルカ
ーボネートの1:1の混合溶液に過塩素酸リチウムを1
mol/dm3 となるように溶解したものを用い、充分に平板
模擬電極のセパレーター層に充分含浸させ、対抗電極と
してニッケル板を用いて挟んだ。インピーダンスアナラ
イザーにて電解液のイオン伝導度を測定したところ、0.
9 x 10-3S/cmであった。
【0033】それぞれ幅が45mmで厚み24μmのア
ルミニウム箔集電体層の両面にコバルト酸リチウムの正
極活物質を均等に塗付けた厚みが177μmの帯状正極
板および厚み21μmの銅箔集電体層の両面にカーボン
の負極活物質を均等に塗付けた厚みが190μmの帯状
負極板を作製した。前記の帯状正極の両面に、上記と同
じ材質で幅が50mmの帯状ポリプロピレン極細繊維不
織布を用いて上記と同じ方法で厚み25μmのセパレー
ター層を形成した。このセパレーター層付きの帯状正極
板および帯状負極板を重ね合わせて、帯状負極板の長さ
方向に約4.5kgの張力を与えながら渦巻き状に巻回
して、巻回電極体を作製する。その後上記巻回電極体を
負極缶内に挿入し、その後、1mol/dm3となるようにL
iClO4を溶解させた、エチレンカーボネートとジエ
チルカーボネートの1:1の混合溶液を上記負極缶内に
注液して円筒型非水系リチウム二次電池を作製する。こ
の電池のサイクル特性を調べたところ優れた特性を示し
た。
【0034】[実施例2]微粒子状超高分子ポリオレフ
ィンパウダー(三井石油化学製、「ミペロンXM−22
0」、平均粒径10μm)を大きさ30mm×30mm
厚み100μmのニッケル製平板模擬電極の一方表面に
厚み30μmになるよう静電塗装し、表面温度が125
℃の熱ロールで塗膜層のパウダーを半溶融しながら厚み
調節し、厚み25μmのセパレーター層を形成した。ニ
ッケル板の重量増加と樹脂の比重0.935から、セパ
レーター層の空隙率は50%であった。
【0035】実施例1と同様にこのセパレーター層のイ
オン伝導度を測定したところ、0.9x 10-3S/cmであっ
た。
【0036】実施例1と同様の帯状正極板と帯状負極板
の片側表面に上記と同じ方法で厚み25μmのセパレー
ター層を形成した。そして実施例1と同じ方法で円筒型
非水系リチウム二次電池を作製する。この電池のサイク
ル特性を調べたところ優れた特性を示した。
【0037】[実施例3]ポリプロピレンエマルジョン
(五協産業製、「MGF-1650」、固形分20%)100重
量部に対して、ポリビニルアルコール((株)クラレ
製、「KL506」 )10重量部を混合し、大きさ30mm
×30mm厚み100μmのニッケル製平板模擬電極の
一方表面に厚み80μmの厚みで塗布し、80℃で0.
5時間、続いて、105℃で0.5時間、加熱乾燥して
フィルム化をおこない、流水中で、0.5時間の洗浄を
おこなった後、乾燥デシケーター中で、一昼夜、常温乾
燥をおこない、厚み25μmの多孔性のポリプロピレン
のセパレーター層を形成した。
【0038】ニッケル板の重量増加と樹脂の比重0.9
1から、セパレーター層の空隙率は48%であった。実
施例1と同様にこのセパレーター層のイオン伝導度を測
定したところ、0.8 x 10-3S/cmであった。
【0039】実施例1と同様の帯状正極板と帯状負極板
の片側表面に上記と同じ方法で厚み25μmのセパレー
ター層を形成した。そして実施例1と同じ方法で円筒型
非水系リチウム二次電池を作製する。この電池のサイク
ル特性を調べたところ優れた特性を示した。
【0040】[比較例1]実施例1で用いたのとそれぞ
れ同じ帯状正極板、帯状負極板および2枚の帯状ポリプ
ロピレン極細繊維不織布(ただし、実施例1と同様に不
織布を熱ロールにより極細繊維層を押しつぶして、厚み
25μmにする)を、正極板と負極板の間に不織布が配
置されるように重ね合わせて、2枚の帯状不織布のそれ
ぞれにその長さ方向に約4.5kgの張力を与えなが
ら、渦巻き状に巻回して、巻回電極体を作製する。この
際、巻回時に与える張力により不織布が時々破断し、電
池を製造することができなかった。
【0041】[比較例2]実施例1で用いたのとそれぞ
れ同じ帯状正極板、帯状負極板および2枚の帯状ポリプ
ロピレン極細繊維不織布(ただし、実施例1と同様に不
織布を熱ロールにより極細繊維層を押しつぶして、厚み
25μmにする)を、正極板と負極板の間に不織布が配
置されるように重ね合わせて、帯状負極板にその長さ方
向に約4.5kgの張力を与えながら、渦巻き状に巻回
して、巻回電極体を作製する。その後上記巻回電極体を
負極缶内に挿入し、その後、1mol/dm3 となるようにL
iClO4 を溶解させたエチレンカーボネート、ジエチ
ルカーボネートの1:1の混合溶液を上記負極缶内に注
液して円筒型非水系リリウム二次電池を作製する。この
際、巻回時に帯状ポリプロピレン極細繊維不織布が位置
ずれを起し、その修正の為、しばしば巻回作業を中断し
なければならなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、帯状正極板または前記
帯状負極板の表面には、その巻回の前に予め一体的にセ
パレーター層を形成されているので、帯状正極板および
/または前記帯状負極板にそれぞれ張力を作用させなが
ら、巻回して巻回電極体を製造する際に、セパレーター
層には張力が作用しないので、大きな多孔度および小さ
な厚みを有し、引張強度が小さく、変形しやすいセパレ
ーター層を使用することができ、従って高い性能を有す
る電池を効率的に製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状正極板、帯状負極板およびセパレー
    ター層を、帯状正極板と帯状負極板の間に前記セパレー
    ター層が介在するように巻回する二次電池用巻回電極体
    の製造方法において、巻回する前の、前記帯状正極板お
    よび前記帯状負極板の少なくとも一方の極板の片側表面
    または両表面に予め一体的にセパレーター層を形成させ
    ることを特徴とする二次電池用巻回電極体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記一体的なセパレーター層形成は帯状
    セパレーターを前記極板の表面に貼り付けることにより
    おこなう請求項1記載の二次電池用巻回電極体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記一体的なセパレーター層形成はセパ
    レーターの原料を液状でまたは粉末状で前記極板表面に
    被覆した後に反応させまたは加工することによりおこな
    う請求項1記載の二次電池用巻回電極体の製造方法。
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