JPH10318757A - 外力計測装置 - Google Patents

外力計測装置

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JPH10318757A
JPH10318757A JP9147169A JP14716997A JPH10318757A JP H10318757 A JPH10318757 A JP H10318757A JP 9147169 A JP9147169 A JP 9147169A JP 14716997 A JP14716997 A JP 14716997A JP H10318757 A JPH10318757 A JP H10318757A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部から加わる外力を外力検出手段で検出値
として検出し、この検出値中のノイズ成分を除去した被
積分値を積分手段に出力する。 【解決手段】 角速度センサ1の後段には、A/D変換
回路2を介して減算回路12から出力される減算値VEn
を平滑回路13で平均値VFnとし、判定回路14でこの
平均値VFnが第1の基準範囲Vt1内にあるか否かを判定
し、被積分値出力回路15では被積分値VHnを零値また
は減算値VEnとを選択して積分回路16に出力する。一
方、平均値VFnが第2の基準範囲Vt2内にあるときに
は、角速度センサ1から出力される検出信号値Vn を平
滑化した平均値VKn′の値を、減算回路12のオフセッ
ト補正値V02として更新する。これにより、被積分値出
力回路15から出力される被積分値VHnは、検出信号値
Vn のランダムノイズ成分とドリフト成分とを低減した
値にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば加速度セン
サ、角速度センサ等からなる外力検出手段から出力され
る検出信号中に含まれるランダムノイズ、ドリフト等の
成分を除去してから積分して出力する外力計測装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来技術による外力計測装置
は、例えば回転角を検出する装置の場合には、被測定物
となる移動体の回転角を検出するために、角速度信号を
積分して検出するようにしている。
【0003】しかし、角速度に対応した信号を積分して
変位角度を求める場合には、ジャイロセンサ等の角速度
センサによって検出された検出信号を積分するときに、
積分の基準値となるセンサの検出値零が温度変化等の影
響によりドリフトしてしまい、変位角度を示す積分値に
このドリフト成分が誤差として累積してしまう。また、
この誤差は時間経過に伴って大きくなるため、変位角度
を検出する際の大きな問題となっている。
【0004】この誤差を除去するために、一の従来技術
として、特公平4−76611号(特開昭63−780
19号)公報に示すような積分型角度検出方法が知られ
ている。
【0005】この従来技術は、センサから出力される検
出信号が積分の基準値から基準範囲内にあるときには積
分を中止し、検出信号がこの範囲を越えた時点の一定時
間前から基準範囲内に入った時点の一定時間後までの
間、検出信号の積分を実行するという不感帯処理を行う
もので、ランダムノイズやドリフトがこの基準範囲内に
あるときには、このノイズ成分を除去することができ、
安定した変位角度信号を得ることができる。
【0006】また、積分の基準値となる検出値零が温度
変動等により大きくドリフトする場合の対策としては、
特開平7−324941号公報(以下、他の従来技術と
いう)に示すようなオフセットドリフト補正装置が知ら
れている。
【0007】この従来技術によるオフセットドリフト補
正装置は、角速度を検出する角速度センサと、該角速度
センサから出力される検出信号によって、移動体が旋回
動作中か否かを判定する旋回判定手段と、該旋回判定手
段によって移動体が旋回動作中でないと判断したとき
に、補正角速度を平滑した平均角速度を用いて角速度セ
ンサのオフセット補正値を推定して修正する適応フィル
タとから構成される。
【0008】そして、この従来技術によるオフセットド
リフト補正装置は、角速度センサからの出力とその時刻
で推定された適応フィルタからの出力の差が推定値の誤
差量となり、この値を平均化して、前記旋回判定手段で
旋回中でないと判定したときだけ、適応フィルタを用い
てオフセット補正値を更新する。これにより、十分な時
間経過後には角速度センサのオフセット補正値が適応フ
ィルタからの出力に収束し、推定オフセット補正値を角
速度センサから差し引いた補正角速度を正確な角速度と
して処理することによって検出信号が温度ドリフトする
のを防止し、ドリフト成分をキャンセルすることができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した一
の従来技術による積分型角度検出方法では、ドリフトと
ランダムノイズの成分を除去して安定した積分信号を得
るためには、基準範囲を検出信号のランダムノイズに対
して十分に大きな値に設定する必要がある。このよう
に、基準範囲を大きく設定すると、回転速度が低速の場
合には角速度は基準範囲よりも小さくなり、実際には回
転しているにも拘らず、角速度が零に設定されてしま
い、低速時における変位角度が計測できなくなる。
【0010】一方、この従来技術において、低速時でも
角度が計測できるように基準範囲を小さく設定すると、
基準範囲を越えたランダムノイズに対しても積分を実行
してしまい、正確な変位角度を計測することができない
という問題がある。
【0011】また、他の従来技術によるオフセットドリ
フト補正装置は、オフセット補正値を遂次変化させるも
ので、適応フィルタからオフセットの推定値を求めるよ
うとすると時間遅れが生じて、実際の真のオフセット補
正値と推定オフセット補正値との間にずれが生じる。こ
のため、ずれた分が積分値に影響し、静止しているにも
拘らず角度値が変化するという誤差が生じる可能性があ
る。
【0012】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は簡単な処理によって、検出信号
中のドリフト成分、ランダムノイズ成分等を同時に除去
することのできる外力計測装置を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による外力計測装置は、図1に
示すように、被測定物に加わる外力を検出信号として検
出する外力検出手段101と、該外力検出手段101か
ら出力される検出信号の検出値よりオフセット補正値を
減算する減算手段102と、該減算手段102から出力
される減算値を平滑化した平均値として出力する平滑手
段103と、前記外力検出手段101に外力が作用して
いるか否かを平滑化した平均値を用いて判定する判定手
段104と、該判定手段104によって外力が作用して
いないと判定したときには零値を被積分値として出力
し、外力が作用していると判定したときには前記減算手
段102から出力される減算値を被積分値として出力す
る被積分値出力手段105と、該被積分値出力手段10
5から出力される被積分値を積分し、積分結果を計測値
として出力する積分手段106とから構成したことにあ
る。
【0014】このように構成することにより、減算手段
102では、外力検出手段101から出力された検出値
からオフセット補正値を減算し、平滑手段103ではこ
の減算値を平滑化した平均値として出力する。これによ
り、ランダムノイズを滑らかにして該ノイズの波高値を
低減することができる。
【0015】また、判定手段104では、平滑手段10
3から出力される平均値が基準範囲内にあるか否かで、
外力検出手段101に真に外力が加わっているか否かを
判定する。被積分値出力手段105では、該判定手段1
04で真に外力が加わっていないノイズと判定したとき
には零値を被積分値として出力し、真に外力が加わって
いると判定したときには前記減算手段102から出力さ
れる減算値を被積分値として出力する。これにより、被
積分値出力手段105から出力される被積分値中のラン
ダムノイズを低減でき、積分手段106で積分した計測
値中の誤差を低減できる。
【0016】しかも、平滑手段103では減算値を平滑
化することにより、減算値に含まれるランダムノイズの
波高値を小さくできるから、被積分値出力手段105に
おける基準範囲の設定を小さくすることができ、外力検
出手段101に真に外力が加わっていると判定できる範
囲を広げることができ、小さい外力が印加された場合で
もこの外力を検知できる。
【0017】また、請求項2の発明による外力計測装置
は、図2に示すように、被測定物に加わる外力を検出信
号として検出する外力検出手段201と、該外力検出手
段201から出力される検出信号の検出値よりオフセッ
ト補正値を減算する減算手段202と、該減算手段20
2から出力される減算値を平滑化した第1の平均値とし
て出力する第1の平滑手段203と、前記外力検出手段
201に外力が作用しているか否かを前記第1の平均値
を用いて判定する第1の判定手段204と、該第1の判
定手段204によって外力が作用していないと判定した
ときには零値を被積分値として出力し、外力が作用して
いると判定したときには前記減算手段202から出力さ
れる減算値を被積分値として出力する被積分値出力手段
205と、該被積分値出力手段205から出力される被
積分値を積分し、積分結果を計測値として出力する積分
手段206と、前記減算手段202によって減算すると
きのオフセット補正値を更新するか否かを前記第1の平
均値を用いて判定する第2の判定手段207と、該第2
の判定手段207によってオフセット補正値を更新する
第1の平均値が第2の基準範囲内にあると判定したとき
には、前記外力検出手段201から出力される検出値を
平滑化した第2の平均値として出力する第2の平滑手段
208と、該第2の平滑手段208から出力される第2
の平均値を前記減算手段202のオフセット補正値とし
て更新するオフセット補正値更新手段209とから構成
したことにある。
【0018】このように構成することにより、請求項1
の発明と同様に、第1の平滑手段203では減算値を平
滑化することにより、減算値に含まれるランダムノイズ
の波高値を小さくでき、第1の判定手段204における
判定基準を低くでき、外力検出手段201に真に外力が
加わっていると判定できる範囲を広げることができ、実
際の外力に近い被積分値を得ることができる。
【0019】しかも、第2の判定手段207では、第1
の平均値を用いてオフセット補正値を更新するか否かを
判定し、オフセット補正値を更新すると判定したときに
は、第2の平滑手段208で前記外力検出手段201か
ら出力される検出値を第2の平均値とし、オフセット補
正値更新手段209でこの平均値を、前記減算手段20
2のオフセット補正値として更新する。これにより、減
算手段202で検出値からこのオフセット補正値を常に
減算することにより、検出値中のドリフト成分を低減す
ることができ、実際の角速度により近い被積分値を被積
分値出力手段205から積分手段206に向けて出力す
ることができる。
【0020】さらに、請求項3の発明では、被測定物に
加わる外力を検出信号として検出する外力検出手段30
1と、該外力検出手段301から出力される検出信号の
検出値よりオフセット補正値を減算する減算手段302
と、該減算手段302から出力される減算値を平滑化し
た第1の平均値として出力する第1の平滑手段303
と、前記外力検出手段301に外力が作用しているか否
かを判定するために、該第1の平滑手段303から出力
される第1の平均値が予め定められた第1の基準範囲内
にあるか否かを判定する第1の判定手段304と、該第
1の判定手段304によって第1の平均値が第1の基準
範囲内にあると判定したときには零値を被積分値として
出力し、第1の平均値が第1の基準範囲外にあると判定
したときには前記減算手段302から出力される減算値
を被積分値として出力する被積分値出力手段305と、
該被積分値出力手段305から出力される被積分値を積
分し、積分結果を計測値として出力する積分手段306
と、前記減算手段302によって減算するときのオフセ
ット補正値を更新するか否かを判定するために、前記減
算手段302から出力される減算値が予め定められた第
2の基準範囲内にあるか否かを判定する第2の判定手段
307と、該第2の判定手段307によって減算値が第
2の基準範囲内にあると判定したときには、前記外力検
出手段301から出力される検出値を平滑化した第2の
平均値として出力する第2の平滑手段308と、該第2
の平滑手段308から出力される第2の平均値を前記減
算手段のオフセット補正値として更新するオフセット補
正値更新手段309とから構成したことにある。
【0021】このように構成することにより、請求項1
の発明と同様に、第1の平滑手段303では減算値を平
滑化することにより、減算値に含まれるランダムノイズ
の波高値を小さくでき、第1の判定手段304における
第1の基準範囲の設定を小さくでき、外力検出手段30
1に真に外力が加わっていると判定できる範囲を広げる
ことができ、実際の外力に近い被積分値を得ることがで
きる。
【0022】しかも、第2の判定手段307では、減算
手段202から出力される減算値が第2の基準範囲内に
あるか否かを判定し、減算値が基準範囲内にあると判定
したときには、第2の平滑手段308で前記外力検出手
段301から出力される検出値を第2の平均値とし、オ
フセット補正値更新手段309でこの平均値を、前記減
算手段302のオフセット補正値として更新する。これ
により、減算手段302で検出値からこのオフセット補
正値を常に減算することにより、外力検出手段301で
検出される検出値中のドリフト成分(温度ドリフト等)
を低減することができ、実際の角速度により近い被積分
値を被積分値出力手段305から積分手段306に向け
て出力することができる。
【0023】請求項4の発明では、図2、図3に示すよ
うに、第2の判定手段207(307)における第2の
基準範囲を、当該装置の起動時には通常処理時の範囲よ
りも大きく設定したことにある。
【0024】上記構成により、装置の起動時には外力検
出手段201(301)等の動作が不安定となった場合
でも、第2の基準範囲を大きくすることで、起動時にお
ける大きなドリフトを補正でき、減算手段202(30
2)から出力される減算値を安定させて出力することが
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態を
添付図面に従って詳細に説明する。ここで、図4ないし
図26は本発明による実施例を示すに、本実施例では、
外力計測装置として角速度計測装置を例に挙げて説明す
る。
【0026】まず、第1の実施例を図4ないし図7に基
づいて説明する。
【0027】1は本実施例による角速度センサで、該角
速度センサ1は被測定物となる移動体(図示せず)に設
けられ、該角速度センサ1は、コリオリ力を用いて角速
度を検出するジャイロセンサ等が用いられている。
【0028】2はアナログ−ディジタル変換回路(以下
A/D変換回路という)で、該A/D変換回路2は前記
角速度センサ1から読込んだアナログ検出信号を所定時
間毎に読込んで、アナログ信号をディジタル信号に変換
して、検出値Vinを出力するものである。
【0029】3はA/D変換回路2の次段に設けられた
演算回路を示し、該演算回路3は後述する減算回路4、
平滑回路5、判定回路6、被積分値出力回路7、積分回
路8等から大略構成されている。
【0030】ここで、演算回路3の構成について説明す
るに、減算回路4は、角速度センサ1から検出されたn
番目の検出信号値Vn から予め設定されたオフセット補
正値V01を減算して減算値VAnを得るもので、下記の数
1のようにして算出される。
【0031】
【数1】VAn=Vn −V01
【0032】平滑回路5は、前記減算回路4から出力さ
れる減算値VAnの移動平均を下記の数2のように演算し
て平均値VBnを算出する。これにより、該平均値VBn
は、高周波分を平滑化して減算値VAn中のランダムノイ
ズを低減する。
【0033】
【数2】 但し、M1 :2以上の整数
【0034】また、判定回路6には、付設された記憶回
路6A内に角速度センサ1に角速度が加わっているか否
かを判定するための基準範囲Vs が記憶されている。そ
して、該判定回路6は、平滑回路5から出力される移動
平均値VBnが基準範囲Vs 内にあるか否かを判定し、基
準範囲Vs 内にあると判定したときには判定信号VCを
被積分値出力回路7に向けて出力する。
【0035】被積分値出力回路7は、判定回路6から出
力される判定信号VC を受けて、該判定信号VC の入力
があるときには零値を被積分値VDnとし、判定信号VC
の入力がないときには前記減算回路4から出力される減
算値VAnを被積分値VDnとして出力する。このように、
該被積分値出力回路7は判定信号VC の有無によって零
値と減算値VAnとを選択し、この信号を被積分値VDnと
して出力するスイッチング動作を行っている。
【0036】積分回路8は、被積分値出力回路7から出
力される被積分値VDnを積分し、この結果を変位角度θ
n を示す計測値VOnとして信号出力回路9に出力する。
【0037】さらに、9は演算回路3の次段に設けられ
た信号出力回路で、該信号出力回路9は演算回路3で演
算された計測値VOnを後続された回路(図示せず)に出
力する。
【0038】次に、図5の処理プログラムに基づいて、
演算回路3の被積分値出力処理の動作について説明す
る。
【0039】まず、ステップ1では、所定時間毎(例え
ば、20mS)に角速度センサ1から出力される検出信
号値Vn を読込み(図6の波形(イ)参照)、ステップ
2では、読込んだ検出信号値Vn から予め設定されたオ
フセット補正値V01を減算した減算値VAnを、Vn −V
01として演算する(図6の波形(ロ)参照)。
【0040】ステップ3では、減算値VAnの移動平均値
VBnを前記数2に基づいて演算し、減算値VAnに加わっ
ているランダムノイズを低減させることにより、図7の
波形(ハ)のような平均値VBnを得る。
【0041】ステップ4では、この平均値VBnが基準範
囲Vs 内にあるか否かを判定し、「YES」と判定した
場合には、検出信号値Vn は角速度センサ1に角速度が
加わっていないときのノイズであると判断してステップ
5に移る。そして、ステップ5では減算値VAnを零値に
設定する(図7の波形(ホ)の領域a参照)。
【0042】一方、ステップ4で「NO」と判定した場
合には、平均値VBnが基準範囲Vsを越えた場合である
から、角速度センサ1に真に角速度が加わっていると判
断してステップ6に移る。そして、ステップ6では減算
値VAnをそのまま出力する(図7の波形(ホ)の領域b
参照)。
【0043】さらに、ステップ7では、このように設定
された減算値VAnを被積分値VDnに置換し、ステップ8
では、この被積分値VDnを積分して計測値VOnを得る
(図7の波形(ヘ)参照)。そして、ステップ9にてリ
ターンする。
【0044】次に、図6と図7の波形図に基づいて、本
実施例による角速度計測装置の具体的な作用について、
図5の処理との関係において説明する。
【0045】まず、図6中で上段の波形(イ)は角速度
センサ1からA/D変換回路2を介して演算回路3に入
力される検出信号値Vn 、下段の波形(ロ)はVn −V
01により減算されて減算回路4から出力される減算値V
Anをそれぞれ示す。また、図7中で上段の波形(ハ)は
減算値VAnを前記数2のように移動平均して平滑回路5
から出力される平均値VBn、波形(ニ)は判定回路6か
ら出力される判定信号VC 、波形(ホ)は被積分値出力
回路7から出力される被積分値VDnをそれぞれ示し、下
段の波形(ヘ)は積分回路8から出力される計測値VOn
を示す。
【0046】まず、図6中の波形(イ)の検出信号値V
n は、温度変化、経時劣化等によるドリフト信号Dを傾
きとした右上りの波形となる。また、角速度が加わって
いない部分にはランダムノイズが重畳している。
【0047】ステップ2の処理により、減算値VAnを算
出し、波形(ロ)のようにオフセット補正値V01分だけ
減算してシフトさせる。次に、ステップ3の処理によ
り、ノイズ分を低減させるために数2の移動平均を演算
し、波形(ハ)のように周波数の高い波形を除去し、ノ
イズ成分を低減する。
【0048】ステップ4〜7の処理では、平均値VBnが
基準範囲Vs 内にある場合、即ち領域a,aのときに
は、波形(二)に示す判定信号VC を判定回路6から被
積分値出力回路7に向けて出力し、該被積分値出力回路
7では、この判定信号VC を受けて減算値VAnを零に設
定し、この減算値VAnを被積分値VDnとして積分回路8
に出力する(波形(ホ)の領域a参照)。
【0049】一方、平均値VBnが基準範囲Vs 外にある
場合、即ち領域bのときには、判定信号VC は出力され
ていないから、被積分値出力回路7では、この判定信号
VCを受けて減算値VAnをそのまま出力し、被積分値出
力回路7からはこの減算値VAnを被積分値VDnとして積
分回路8に出力する(波形(ホ)の領域b参照)。
【0050】このように構成される本実施例の角速度計
測装置においては、積分回路8に入力される被積分値V
Dnを、検出信号値Vn 中のドリフト成分とランダムノイ
ズ成分とを除去した波形に設定でき、この被積分値VDn
をステップ8の処理により積分することによって、正確
な変位角度θn を検出することができる(図7中の波形
(ヘ)参照)。
【0051】また、減算回路4と判定回路6との間に平
滑回路5を設けたから、該平滑回路5から出力される平
均値VBnには検出信号値Vn または減算値VAnに含まれ
るランダムノイズを低減することができる。
【0052】これにより、判定回路6では、平滑回路5
から出力される平均値VBnと基準範囲Vs とを比較し、
角速度センサ1に角速度が加わっているか否かを判定す
るようにしたから、判定対象となる平均値VBn中のノイ
ズを低減することにより、角速度センサ1に角速度が真
に加わっているか否かの判定を正確に行うことができ
る。
【0053】さらに、判定回路6では、平均値VBnと基
準範囲Vs とを比較することにより判定を行っているか
ら、平滑回路5により減算値VAn中のノイズが低減した
分だけ、ノイズによって基準範囲Vt を越えるのを低減
できる。そして、被積分値出力回路7から出力される被
積分値VDnには、ノイズを被積分値VDnとして出力され
るのを低減することができる。
【0054】しかも、一の従来技術のようにノイズによ
る誤検出を防止するために、不感帯処理の領域となる基
準範囲を大きく設定する必要もなくなり、角速度センサ
1に加わる角速度が小さいときでも角速度に対応した角
度変位θn を測定することができ、角速度の検出感度を
高めることができる。
【0055】なお、本実施例では、検出信号値Vn にラ
ンダムノイズとドリフトの成分が重畳した場合について
補正するために、基準範囲Vs を大きく設定している
が、ランダムノイズだけが重畳した検出信号値Vn の場
合には、基準範囲Vs を小さく設定でき、角速度の検出
範囲を広げることができる。
【0056】次に、図8ないし図13に基づいて、本発
明による第2の実施例について説明する。
【0057】本実施例の特徴は、第1の実施例による被
積分値出力処理に加えてオフセット補正値更新設定処理
を行うものである、そして、このオフセット補正値更新
設定処理は、減算値を平滑化した平均値が第2の基準範
囲内にあるか否かを判定し、平均値が第2の基準範囲内
にあると判定したときには、前記外力検出手段から出力
される検出値を平滑した平均値を減算手段によって減算
するときのオフセット補正値として更新設定したもので
ある。
【0058】なお、本実施例では、前述した第1の実施
例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0059】11はA/D変換回路2の次段に設けられ
た演算回路を示し、該演算回路11は第1実施例で述べ
た回路とほぼ同様に、被積分値出力処理を行うために構
成された後述の減算回路12、第1の平滑回路13、第
1の判定回路14、被積分値出力回路15、積分回路1
6等と、新たにオフセット補正値更新設定処理を行うた
めに構成された第2の判定回路17、第2の平滑回路1
8、オフセット補正値更新回路19等からなる。
【0060】ここで、演算回路11の構成について説明
するに、減算回路12は、角速度センサ1から検出され
たn番目の検出信号値Vn から予め設定されたオフセッ
ト補正値V02を減算し、減算値VEnを得るもので、下記
の数3のようにして算出される。
【0061】
【数3】VEn=Vn −V02
【0062】第1の平滑回路13は、前記減算回路12
から出力される減算値VEnの移動平均を下記の数4のよ
うに演算して第1の平均値VFnを算出する。これによ
り、該平均値VF は、高周波分を平滑化して減算値VEn
中のランダムノイズを低減する。
【0063】
【数4】 但し、M1 :2以上の整数
【0064】第1の判定回路14には、付設された記憶
回路14A内に角速度センサ1に角速度が加わっている
か否かを判定するための基準範囲Vt1が記憶されてい
る。そして、該判定回路14は、第1の平滑回路13か
ら出力される第1の平均値VFnが基準範囲Vt1内にある
か否かを判定し、基準範囲Vt1内にあると判定したとき
には第1の判定信号VG を被積分値出力回路15に向け
て出力する。
【0065】被積分値出力回路15は、第1の判定回路
14から出力される第1の判定信号VG を受けて、該第
1の判定信号VG の入力があるときには零値を被積分値
VHnとし、第1の判定信号VG の入力がないときには前
記減算回路12から出力される減算値VEnを被積分値V
Hnとして出力する。このように、該被積分値出力回路1
5は第1の判定信号VG の有無によって零値と減算値V
Enとを選択し、この信号を被積分値VHnとして出力する
スイッチング動作を行っている。
【0066】また、積分回路16は、被積分値出力回路
15から出力される被積分値VHnを積分し、この結果を
変位角度θn を示す計測値VOnとして信号出力回路9に
出力する。
【0067】さらに、第2の判定回路17には、付設さ
れた記憶回路17A内に減算回路12によって減算する
ときのオフセット補正値V02を更新するか否かを判定す
るための基準範囲Vt2が記憶されている。そして、該第
2の判定回路17は、第1の平滑回路13から出力され
る第1の平均値VFnが基準範囲Vt2内にあるか否かを判
定し、基準範囲Vt2内にあると判定したときには第2の
判定信号VI を第2の平滑回路18に向けて出力する。
【0068】第2の平滑回路18は、第2の判定回路1
7から第2の判定信号VI が出力されたときに、A/D
変換回路2を介して角速度センサ1から出力される検出
信号値Vn を補正基準値VJn′読込み、この補正基準値
VJn′を数5の移動平均の式に基づいて第2の平均値V
Kn′を算出する。これにより、該平均値VKn′は、平滑
化することにより検出信号値Vn 中のドリフトノイズを
抽出する。
【0069】
【数5】 但し、M2 :2以上の整数
【0070】オフセット補正値更新回路19は、第2の
平滑回路18から出力される第2の平均値VKn′を受け
て、該第2の平均値VKn′をオフセット補正値V02とし
て更新する。
【0071】次に、図9と図10の処理プログラムに基
づいて、本実施例の処理動作について説明する。
【0072】まず、ステップ11では、所定時間毎(例
えば、20mS)にA/D変換回路2を介して角速度セ
ンサ1から出力される検出信号値Vn を読込み(図11
の波形(イ)参照)、ステップ12では、読込んだ検出
信号値Vn からオフセット補正値V02を減算した減算値
VEnを演算する(図11の波形(ハ)参照)。
【0073】ステップ13では、減算値VEnの移動平均
値VFnを前記数4に基づいて演算し、減算値VEnに加わ
っているランダムノイズを低減させることにより、図1
2の波形(ニ)のような第1の平均値VFnを得る。
【0074】ステップ14では、この第1の平均値VFn
が第1の基準範囲Vt1内にあるか否かを判定し、「YE
S」と判定した場合には、第1の平均値VFnが第1の基
準範囲Vt1内にあるから、検出信号値Vn は角速度セン
サ1に角速度が加わっていないときのノイズであると判
定してステップ15に移る。そして、ステップ15では
減算値VEnを零値に設定する(図12の波形(ヘ)のa
領域参照)。
【0075】一方、ステップ14で「NO」と判定した
場合には、第1の平均値VFnが第1の基準範囲Vt1を越
えた場合であるから、角速度センサ1に真に角速度が加
わっていると判定してステップ16に移る。そして、ス
テップ16では減算値VEnをそのまま出力する(図12
の波形(ヘ)のb領域参照)。
【0076】さらに、ステップ17では、このように設
定された減算値VEnを被積分値VHnに設定し、ステップ
18では、この被積分値VHnを積分して計測値VOnを得
る(図12の波形(ト)参照)。そして、ステップ19
では図10に示すオフセット補正値更新設定処理を行っ
て、ステップ20にてリターンする。
【0077】次に、オフセット補正値更新設定処理につ
いて、図10を参照しつつ説明する。
【0078】まず、ステップ21では、ステップ13で
算出した第1の平均値VFnが第2の基準範囲Vt2内にあ
るか否かを判定し、「NO」と判定した場合(図13の
波形(チ)のd領域参照)にはステップ25に移ってリ
ターンし、「YES」と判定した場合(図13の波形
(チ)のc領域参照)には、オフセット補正値V02を更
新すべくステップ22以降の処理を行う。
【0079】ステップ22では、角速度センサ1から出
力される検出信号値Vn を補正基準値VJn′とし読込
み、ステップ23ではこの補正基準値VJn′の移動平均
を数5のように演算して第2の平均値VKn′を得る。
【0080】さらに、ステップ24では、この第2の平
均値VKn′をオフセット補正値V02として減算回路12
に記憶し、ステップ25でリターンする。
【0081】次に、図11ないし図13に示す波形図に
基づいて、本実施例による角速度計測装置の具体的な作
用について、図9と図10の処理との関係で説明する。
【0082】まず、図11中の上段の波形(イ)は角速
度センサ1から演算回路11に出力される検出信号値V
n 、波形(ロ)は減算回路12にオフセット補正値更新
回路19から出力されるオフセット補正値V02で、波形
(ハ)は減算回路12から出力される減算値VEnをそれ
ぞれ示す。
【0083】また、図12中の上段の波形(ニ)は減算
値VEnを前記数4のように移動平均した第1の平滑回路
13から出力される第1の平均値VFn、波形(ホ)は第
1の判定回路14から出力される第1の判定信号VG 、
波形(ヘ)は被積分値出力回路15から出力される被積
分値VHn、下段の波形(ト)は積分回路16から出力さ
れる積分結果となる計測値VOnをそれぞれ示す。
【0084】さらに、図13中の上段の波形(チ)は減
算値VEnを前記数4のように移動平均した第1の平均値
VFn、波形(リ)は第2の判定回路17から出力される
第2の判定信号VI 、波形(ヌ)は第2の判定信号VI
を受けて第2の平滑回路18に読込まれる補正基準値V
Jn′、下段の波形(ル)は補正基準値VJn′を前記数5
のように移動平均して第2の平滑回路18から出力され
る第2の平均値VKn′をそれぞれ示す。
【0085】まず、図11中の波形(イ)の検出信号値
Vn は、温度変化、経時劣化等によるドリフト信号Dを
傾きとした右上りの波形となる。また、角速度が加わっ
ていない部分にはランダムノイズが重畳している。
【0086】ステップ12の処理により、検出信号値V
n から波形(ロ)のオフセット補正値V02分だけ減算し
た減算値VEnを得る。次に、ステップ13の処理によ
り、ノイズ分を低減させるために数4の移動平均を演算
し、波形(ニ)の第1の平均値VFnのように、周波数の
高い波形を除去してノイズ成分を低減する。
【0087】ステップ14〜17の処理では、第1の平
均値VFnが第1の基準範囲Vt1内にある場合、即ち領域
a,aのときには、波形(ホ)に示す第1の判定信号V
G を第1の判定回路14から被積分値出力回路15に向
けて出力し、該被積分値出力回路15では、この第1の
判定信号VG を受けて減算値VEnを零値に設定し、被積
分値出力回路15からはこの減算値VEnを被積分値VHn
として積分回路16に出力する(波形(ヘ)参照)。
【0088】一方、第1の平均値VFnが基準範囲Vt1外
にある場合、即ち領域bのときには、第1の判定信号V
G は出力されていないから、被積分値出力回路15で
は、この第1の判定信号VG を受けて減算値VEnをその
まま出力し、被積分値出力回路15からはこの減算値V
Enを被積分値VHnとして積分回路16に出力する(波形
(ヘ)参照)。
【0089】さらに、図13に示す波形図に基づいて、
本実施例によるオフセット補正値更新設定処理について
説明する。
【0090】ステップ21では、ステップ13で算出し
た第1の平均値VFnが第2の基準範囲Vt2内にある場
合、即ち領域c,cのときには、波形(リ)に示すよう
に、第2の判定信号VI を第2の平滑回路18に出力す
る。そして、該第2の平滑回路18では、第2の判定信
号VI を受けて、A/D変換回路2を介して角速度セン
サ1から出力される検出信号値Vn を、波形(ヌ)に示
す補正基準値VJn′に対して数5の移動平均を演算し、
得られた第2の平均値VKn′をオフセット補正値更新回
路19に向けて出力する。
【0091】ここで、第2の判定回路17から出力され
る第2の平均値VKn′は、周波数の高い波形を除去し、
ノイズ成分を除去した値となる。そして、この第2の平
均値VKn′はオフセット補正値V02(波形(ロ)と波形
(ル))となる。
【0092】このように構成される本実施例の角速度計
測装置では、前述した如く、被積分値出力を補正するこ
とによって検出信号値Vn が重畳したランダムノイズを
除去し、オフセット補正値を更新することによって検出
信号値Vn のドリフト成分を除去することができる。
【0093】かくして、本実施例では、第1の判定回路
14における第1の基準範囲Vt1を、第1の実施例によ
る基準範囲Vs に比べて大幅に小さくすることができ、
被積分値出力回路15から出力される被積分値VHnに
は、演算回路11に加わる実際の角速度に近い値を得る
ことができ、変位角度θn を感度良く検出することがで
きる。
【0094】次に、図14ないし図19に基づいて、本
発明による第3の実施例について説明する。
【0095】本実施例の特徴は、第1の実施例による被
積分値出力処理に加えてオフセット補正値更新設定処理
を行うものである。そして、このオフセット補正値更新
設定処理は、減算値が第2の基準範囲内にあるか否かを
判定し、平均値が第2の基準範囲内にあると判定したと
きには、前記外力検出手段から出力される検出値を平滑
した平均値を減算手段によって減算するときのオフセッ
ト補正値として更新設定したものである。
【0096】なお、本実施例では、前述した第1の実施
例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0097】21はA/D変換回路2の次段に設けられ
た演算回路を示し、該演算回路21は第1実施例で述べ
た回路とほぼ同様に、被積分値出力処理を行うために構
成された後述の減算回路22、第1の平滑回路23、第
1の判定回路24、被積分値出力回路25、積分回路2
6と、新たにオフセット補正値更新設定処理を行うため
に構成された第2の判定回路27、第2の平滑回路2
8、オフセット補正値更新回路29からなる。
【0098】ここで、演算回路21の構成について説明
するに、減算回路22は、角速度センサ1から検出され
たn番目の検出信号値Vn から予め設定されたオフセッ
ト補正値V03を減算し、減算値VLnを得るもので、下記
の数6のようにして算出される。
【0099】
【数6】VLn=Vn −V03
【0100】第1の平滑回路23は、前記減算回路22
から出力される減算値VLnの移動平均を下記の数7のよ
うに演算して第1の平均値VMnを算出する。これによ
り、該第1の平均値VMnは、高周波分を平滑化して減算
値VLn中のランダムノイズを低減する。
【0101】
【数7】 但し、M1 :2以上の整数
【0102】第1の判定回路24には、付設された記憶
回路24A内に角速度センサ1に角速度が加わっている
か否かを判定するための基準範囲Vu1が記憶されてい
る。そして、該判定回路24は、第1の平滑回路23か
ら出力される第1の平均値VMnが基準範囲Vu1内にある
か否かを判定し、基準範囲Vu1内にあると判定したとき
には第1の判定信号VN を被積分値出力回路25に向け
て出力する。
【0103】被積分値出力回路25は、第1の判定回路
24から出力される第1の判定信号VN を受けて、該第
1の判定信号VN の入力があるときには零値を被積分値
VPnとし、第1の判定信号VN の入力がないときには前
記減算回路22から出力される減算値VLnを被積分値V
Pnとして出力する。このように、該被積分値出力回路2
5は第1の判定信号VN の有無によって零値と減算値V
Lnとを選択し、この信号を被積分値VPnとして出力する
スイッチング動作を行っている。
【0104】また、積分回路26は、被積分値出力回路
25から出力される被積分値VPnを積分し、この結果を
変位角度θn を示す計測値VOnとして信号出力回路9に
出力する。
【0105】さらに、第2の判定回路27には、付設さ
れた記憶回路27A内に減算回路22によって減算する
ときのオフセット補正値V03を更新するか否かを判定す
るための基準範囲Vu2が記憶されている。そして、該第
2の判定回路27は、減算回路22から出力される減算
値VLnが基準範囲Vu2内にあるか否かを判定し、基準範
囲Vu2内にあると判定したときには第2の判定信号VQ
を第2の平滑回路28に向けて出力する。
【0106】第2の平滑回路28は、第2の判定回路2
7から第2の判定信号VQ が出力されたときに、A/D
変換回路2を介して角速度センサ1から出力される検出
信号値Vn を補正基準値VRn′として読込み、この補正
基準値VRn′を数8の移動平均の式に基づいて第2の平
均値VSn′を算出する。これにより、該平均値VSn′
は、高周波分を平滑化することにより検出信号値Vn 中
のオフセットドリフトを抽出する。
【0107】
【数8】 但し、M2 :2以上の整数
【0108】オフセット補正値更新回路29は、第2の
平滑回路28から出力される第2の平均値VSn′を受け
て、該第2の平均値VSn′をオフセット補正値V03とし
て更新する。
【0109】次に、図15と図16の処理プログラムに
基づいて、本実施例の処理動作について説明する。
【0110】まず、ステップ31では、所定時間毎(例
えば、20mS)に角速度センサ1から出力される検出
信号値Vn を読込み(図17の波形(イ)参照)、ステ
ップ32では、読込んだ検出信号値Vn からオフセット
補正値V03を減算した減算値VLnを演算する(図17の
波形(ハ)参照)。
【0111】ステップ33では、減算値VLnの移動平均
値VMnを前記数6に基づいて演算し、減算値VLnに加わ
っているランダムノイズを低減させることにより、図1
8の波形(ニ)のような第1の平均値VMnを得る。
【0112】ステップ34では、この第1の平均値VMn
が第1の基準範囲Vu1内にあるか否かを判定し、「YE
S」と判定した場合には、第1の平均値VMnが第1の基
準範囲Vu1内にある場合であるから、検出信号値Vn は
角速度センサ1に角速度が加わっていないときのノイズ
であると判定してステップ35に移る。そして、ステッ
プ35では減算値VLnを零値に設定する(図18の波形
(ヘ)の領域a参照)。
【0113】一方、ステップ34で「NO」と判定した
場合には、第1の平均値VMnが第1の基準範囲Vu1を越
えた場合であるから、角速度センサ1に真に角速度が加
わっていると判定してステップ36に移る。そして、ス
テップ36では減算値VLnをそのまま出力する(図22
の波形(ヘ)の領域b参照)。
【0114】さらに、ステップ37では、このように設
定された減算値VLnを被積分値VPnに設定し、ステップ
38では、この被積分値VPnを積分して計測値VOnを得
る(図18の波形(ト)参照)。そして、ステップ39
では図16に示すオフセット補正値更新設定処理を行っ
て、ステップ40にてリターンする。
【0115】次に、図16のオフセット補正値更新設定
処理について説明する。
【0116】まず、ステップ41では、ステップ33で
算出した第1の平均値VMnが第2の基準範囲Vu2内にあ
るか否かを判定し、「NO」と判定した場合(図19の
波形(チ)の領域d参照)にはステップ45に移りリタ
ーンし、「YES」と判定した場合(図19の波形
(チ)の領域c参照)には、オフセット補正値V03を更
新設定すべくステップ42以降の処理を行う。
【0117】ステップ42では、角速度センサ1から出
力される検出信号値Vn を補正基準値VRn′とし読込
み、ステップ43ではこの補正基準値VRn′の移動平均
を数8のように演算して第2の平均値VSn′を得る。
【0118】さらに、ステップ44では、この第2の平
均値VSn′をオフセット補正値V03として減算回路22
に記憶し、ステップ45でリターンする。
【0119】次に、図17ないし図19に示す波形図に
基づいて、本実施例による角速度計測装置の具体的な作
用について、図15と図16の処理との関係で説明す
る。
【0120】まず、図17中の上段の波形(イ)は角速
度センサ1から演算回路22に出力される検出信号値V
n 、波形(ロ)は減算回路22にオフセット補正値更新
回路29から出力されるオフセット補正値V03で、波形
(ハ)は減算回路22から出力される減算値VLnをそれ
ぞれ示す。
【0121】また、図18中の上段の波形(ニ)は減算
値VLnを前記数7のように移動平均した第1の平滑回路
23から出力される第1の平均値VMn、波形(ホ)は第
1の判定回路24から出力される第1の判定信号VN 、
波形(ヘ)は被積分値出力回路25から出力される被積
分値VPn、下段の波形(ト)は積分回路26から出力さ
れる積分結果となる計測値VOnをそれぞれ示す。
【0122】さらに、図19中の上段の波形(チ)は減
算回路22から出力される減算値VLn、波形(リ)は第
2の判定回路27から出力される第2の判定信号VQ 、
波形(ヌ)は第2の判定信号VQ を受けて第2の平滑回
路28に読込まれる補正基準値VRn′、下段の波形
(ル)は補正基準値VRn′を前記数8のように移動平均
して第2の平滑回路28から出力される第2の平均値V
Sn′をそれぞれ示す。
【0123】まず、図17中の波形(イ)の検出信号値
Vn は、温度変化、経時劣化等によるドリフト信号Dを
傾きとした右上りの波形となる。また、角速度が加わっ
ていない部分にはランダムノイズが重畳している。
【0124】ステップ32の処理により、検出信号値V
n から波形(ロ)のオフセット補正値V03分だけ減算し
た減算値VLnを得る。次に、ステップ33の処理によ
り、ノイズ分を低減させるために数7の移動平均を演算
し、波形(ニ)の第1の平均値VMnのように、周波数の
高い波形を除去してノイズ成分を低減する。
【0125】ステップ34〜37の処理では、第1の平
均値VMnが第1の基準範囲Vu1内にある場合、即ち領域
a,aのときには、波形(ホ)に示す第1の判定信号V
N を第1の判定回路24から被積分値出力回路25に向
けて出力し、該被積分値出力回路25では、この第1の
判定信号VN を受けて減算値VLnを零値に設定し、被積
分値出力回路25からはこの減算値VLnを被積分値VPn
として積分回路26に出力する(波形(ヘ)参照)。
【0126】一方、第1の平均値VMnが基準範囲Vu1外
にある場合、即ち領域bのときには、第1の判定信号V
N は出力されていないから、被積分値出力回路25で
は、この第1の判定信号VN を受けて減算値VLnをその
まま出力し、被積分値出力回路25からはこの減算値V
Lnを被積分値VPnとして積分回路26に出力する(波形
(ヘ)参照)。
【0127】一方、図19に示す波形図に基づいて、図
16のオフセット補正値更新設定処理について説明す
る。
【0128】ステップ41では、ステップ32で演算し
た減算値VLnが第2の基準範囲Vu2内にある場合、即ち
領域c,cのときには、波形(リ)に示すように、第2
の判定信号VQ を第2の平滑回路28に出力する。そし
て、該第2の平滑回路28では、第2の判定信号VQ を
受けて、A/D変換回路2を介して角速度センサ1から
出力される検出信号値Vn を、波形(ヌ)に示す補正基
準値VRn′に対して数8の演算を行い、得られた第2の
平均値VSn′をオフセット補正値更新回路29に向けて
出力する。
【0129】ここで、第2の平滑回路28から出力され
る第2の平均値VSn′は、周波数の高い波形を除去し、
ノイズ成分を除去した値となる。そして、この第2の平
均値VSn′はオフセット補正値V03(波形(ロ)と波形
(ル))となる。
【0130】このように構成される本実施例の角速度計
測装置では、前述した如く、被積分値出力を補正するこ
とによって検出信号値Vn に重畳したドリフトノイズを
抽出でき、オフセット補正値を更新することによって検
出信号値Vn のドリフト成分を除去することができる。
【0131】かくして、本実施例では、第1の判定回路
24における第1の基準範囲Vu1を、第2の実施例によ
る基準範囲Vt1に比べて大幅に小さくすることができ、
被積分値出力回路25から出力される被積分値VPnに
は、演算回路21に加わる実際の角速度に近い値を得る
ことができ、変位角度θの感度良く検出することができ
る。
【0132】しかも、オフセット補正値更新設定処理
は、減算値VLnの信号が第2の基準範囲Vu2内にあるか
否かを判定するようにしたから、前記第2の実施例に比
べて、移動平均の演算を行わない分だけ、時間差をなく
すことができ、減算回路22から出力される減算値VLn
中のノイズ分を低減することができる。
【0133】さらに、図20ないし図26に基づいて、
本発明による第4の実施例について説明する。
【0134】本実施例の特徴は、オフセット補正値更新
設定処理に用いられる第2の基準範囲を、装置起動時に
通常処理時の範囲よりも大きく設定する前処理を行った
ことにある。
【0135】なお、本実施例では、前述した第2の実施
例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0136】31は第2の基準範囲Vu2を設定する第2
の基準範囲設定回路を示し、該第2の基準範囲設定回路
31は、オフセット補正値更新設定処理を行う第2の判
定回路17の記憶回路17Aに接続されている。また、
該第2の基準範囲設定回路31は、装置を起動するメイ
ンスイッチ(図示せず)が閉成してから基準時間T0が
経過するまでの間、第2の基準範囲Vt2を大きな信号値
Aに設定し、経過後には通常時の信号値B(A>B)に
設定するものである。そして、この第2の基準範囲設定
処理は、図21に示すように、前述した被積分値出力処
理とオフセット補正値更新設定処理の前処理として行う
ものである。
【0137】ここで、図22に示す処理プログラムに基
づいて、本実施例によるオフセット補正値更新設定処理
の動作について説明する。
【0138】まず、ステップ61で、メインスイッチが
閉成したかを否かを検出し、該メインスイッチが閉成す
るまでこのステップ61で待機する。
【0139】ステップ61で「YES」と判定した場合
には、ステップ62に移り、このステップ62ではタイ
マTをリセット:スタートさせる。
【0140】ステップ63では、タイマTが基準時間T
0 を経過したか否かを判定し、ステップ63で「YE
S」と判定した場合には、基準時間T0 を経過している
から、ステップ64に移る。ステップ64では、第2の
基準範囲Vt2を信号値Bに設定し、ステップ66に移っ
て、リターンする。
【0141】一方、ステップ63で「NO」と判定した
場合には、未だ基準時間T0 が経過していないから、ス
テップ65に移る。ステップ65では、第2の基準範囲
Vt2を信号値Bよりも大きな信号値Aに設定し、ステッ
プ66に移って、リターンする。
【0142】次に、図23ないし図25に示す波形図に
基づいて、本実施例による角速度計測装置の具体的な作
用について説明する。なお、各波形(イ)〜(ヌ)は前
述した第2の実施例と同様位置の波形であるので、個々
の波形についての説明は省略し、その特徴部分のみを説
明する。
【0143】まず、検出信号値Vn を示す波形(イ)で
は、装置起動時から基準時間T0 が経過するまでの領域
eの間には、角速度センサ1の波形の乱れが現れてい
る。
【0144】一方、波形(チ)に示すように、第2の判
定回路17における第2の基準範囲Vt2は、第2の基準
範囲設定回路31によって基準時間T0 が経過するまで
の間は大きな信号値Aに設定され、基準時間T0 の経過
後には通常時の信号値Bに設定される。
【0145】これにより、オフセット補正値更新設定処
理は、波形(イ)が乱れている領域eにおいて、オフセ
ット補正値V02′を検出信号値Vn に近い波形に設定す
ることができ、この領域eにある信号値をノイズとして
扱うことができる。この結果、被積分値出力回路25か
ら出力される被積分値VPnの領域eでは信号値を零に設
定することができる。
【0146】かくして、本実施例では、装置起動時にお
けるノイズを確実に除去することができ、装置起動時に
おける検出誤差を低減し、高感度な変位角速検出を行う
ことができる。
【0147】なお、前記第4の実施例では、第2の実施
例について、前処理に当たる第2の基準範囲設定処理を
行うようにしたが、図26に示すように、第3の実施例
で用いた第2の判定回路27の記憶回路27Aに第2の
基準範囲設定回路31′を接続してもよく、この場合に
は、図22中の処理プログラム中のステップ64とステ
ップ65において括弧内の処理を行えばよい。
【0148】また、第4の実施例では、第2の基準範囲
Vt2(Vu2)を時間経過によって2段階に切換えるよう
にしたが、本発明はこれに限らず、第2の基準範囲Vt2
(Vu2)を順次減少させるように設定してもよい。
【0149】さらに、前記各実施例では、外力検出手段
に角速度を検出する角速度センサ1を用いたものについ
て説明したが、本発明はこれに限らず、加速度を検出す
る加速度センサを用いたものでもよい。
【0150】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、減算手段で外力検出手段から出力された検出値か
らオフセット補正値を減算し、平滑手段ではこの減算値
を平滑化した平均値として出力し、検出値に重畳される
ランダムノイズを滑らかにして該ノイズの波高値を低く
することができる。また、判定手段では、外力検出手段
に外力が作用しているか否かを判定し、外力が作用して
いないときには被積分値を零に設定し、外力が作用して
いるときには減算値を被積分値として出力する。これに
より、被積分値出力手段からはランダムノイズを低減し
た被積分値を積分手段に出力することができ、該積分手
段からは正確な計測値を得ることができる。
【0151】しかも、減算値中のランダムノイズを平滑
手段によって小さくすることにより、判定手段における
判定基準を低く設定することができ、被積分値出力手段
から出力される被積分値を、外力検出手段に加わる外力
に近い波形とすることができる。
【0152】従って、外力検出手段に例えばジャイロ等
の角速度センサを用いた場合には、この被積分値を積分
手段で積分することにより、正確な変位角度を計測する
ことができる。
【0153】請求項2の発明では、請求項1の発明によ
る被積分値出力処理に加えて、減算手段によって減算す
るときのオフセット補正値を更新する処理を加え、この
処理を、第1の平滑手段から出力される第1の平均値を
用いて更新するか否かを判定し、更新すると判定したと
きには検出値を平滑化した第2の平均値をオフセット補
正値として更新設定する。これにより、減算手段では、
検出値から常に更新したオフセット補正値を減算するこ
とにより、検出値中のドリフト成分を低減することがで
き、外力検出手段に加わる外力に近い被積分値を被積分
値出力手段から積分手段に向けて出力することができ
る。
【0154】請求項3の発明では、請求項1の発明によ
る被積分値出力処理に加えて、減算手段によって減算す
るときのオフセット補正値を更新する処理を加え、この
処理を、減算手段から出力される減算値が第2の基準範
囲内にあるか否かを判定し、範囲内にあると判定したと
きには検出値を平滑化した第2の平均値をオフセット補
正値として更新設定する。これにより、減算手段では、
検出値から常に更新したオフセット補正値を減算するこ
とで、検出値中のドリフト成分を低減することができ、
外力検出手段に加わる外力に近い被積分値を被積分値出
力手段から積分手段に向けて出力することができる。
【0155】請求項4の発明では、第2の判定手段にお
ける第2の基準範囲を、装置の起動時には大きくし、基
準時間経過後には前記第2の基準範囲を小さく設定する
ことにより、減算手段から出力される減算値を安定させ
て出力することができ、起動時の誤差計測を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明を示す機能ブロック図である。
【図2】請求項2の発明を示す機能ブロック図である。
【図3】請求項3の発明を示す機能ブロック図である。
【図4】第1の実施例による角速度計測装置の構成を示
す回路図である。
【図5】第1の実施例による被積分値出力処理を示す流
れ図である。
【図6】角速度センサから出力される検出値、減算回路
から出力される減算値を示す波形図である。
【図7】平滑回路から出力される平均値、判定回路から
出力される判定信号、被積分値出力回路から出力される
被積分値、積分回路から出力される計測値を示す波形図
である。
【図8】第2の実施例による角速度計測装置の構成を示
す回路図である。
【図9】第2の実施例による被積分値出力処理を示す流
れ図である。
【図10】第2の実施例によるオフセット補正値更新設
定処理を示す流れ図である。
【図11】角速度センサから出力される検出値、オフセ
ット補正値更新回路から出力されるオフセット補正値、
減算回路から出力される減算値を示す波形図である。
【図12】第1の平滑回路から出力される第1の平均
値、第1の判定回路から出力される第1の判定信号、被
積分値出力回路から出力される被積分値、積分回路から
出力される計測値を示す波形図である。
【図13】第1の平滑回路から出力される第1の平均
値、第2の判定回路から出力される第2の判定信号、第
2の判定信号を受けて第2の平滑回路に読込まれる補正
基準値、第2の平滑回路から出力される第2の平均値
(オフセット補正値)を示す波形図である。
【図14】第3の実施例による角速度計測装置の構成を
示す回路図である。
【図15】第3の実施例による被計測値出力処理を示す
流れ図である。
【図16】第3の実施例によるオフセット補正値更新設
定処理を示す流れ図である。
【図17】角速度センサから出力される検出値、オフセ
ット補正値更新回路から出力されるオフセット補正値、
減算回路から出力される減算値を示す波形図である。
【図18】第1の平滑回路から出力される第1の平均
値、第1の判定回路から出力される第1の判定信号、被
積分値出力回路から出力される被積分値、積分回路から
出力される計測値を示す波形図である。
【図19】減算回路から出力される減算値、第2の判定
回路から出力される第2の判定信号、第2の判定信号を
受けて第2の平滑回路に角速度センサから読込まれる補
正基準値、第2の平滑回路から出力される第2の平均値
(オフセット補正値)を示す波形図である。
【図20】第4の実施例による角速度計測装置の構成を
示す回路図である。
【図21】第4の実施例による全体の処理を示す流れ図
である。
【図22】第4の実施例による第2の基準範囲設定処理
を示す流れ図である。
【図23】角速度センサから出力される検出値、オフセ
ット補正値更新回路から出力されるオフセット補正値、
減算回路から出力される減算値を示す波形図である。
【図24】第1の平滑回路から出力される第1の平均
値、第1の判定回路から出力される第1の判定信号、被
積分値出力回路から出力される被積分値、積分回路から
出力される計測値を示す波形図である。
【図25】第1の平滑回路から出力される第1の平均
値、第2の判定回路から出力される第2の判定信号、第
2の判定信号を受けて第2の平滑回路に読込まれる補正
基準値、第2の平滑回路から出力される第2の平均値
(オフセット補正値)を示す波形図である。
【図26】第4の実施例による変形例を示す角速度計測
装置の回路図である。
【符号の説明】
1 角速度センサ(外力検出手段) 2 A/D変換回路 3,11,21 演算回路 4,12,22 減算回路 5 平滑回路 6 判定回路 7,15,25 被積分値出力回路 8,16,26 積分回路 9 信号出力回路 13,23 第1の平滑回路 14,24 第1の判定回路 17,27 第2の判定回路 18,28 第2の平滑回路 19,29 オフセット補正値更新回路 31,31′ 第2の基準範囲設定回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に加わる外力を検出信号として
    検出する外力検出手段と、 該外力検出手段から出力される検出信号の検出値よりオ
    フセット補正値を減算する減算手段と、 該減算手段から出力される減算値を平滑化した平均値と
    して出力する平滑手段と、 前記外力検出手段に外力が作用しているか否かを平滑化
    した平均値を用いて判定する判定手段と、 該判定手段によって外力が作用していないと判定したと
    きには零値を被積分値として出力し、外力が作用してい
    ると判定したときには前記減算手段から出力される減算
    値を被積分値として出力する被積分値出力手段と、 該被積分値出力手段から出力される被積分値を積分し、
    積分結果を計測値として出力する積分手段とから構成し
    てなる外力計測装置。
  2. 【請求項2】 被測定物に加わる外力を検出信号として
    検出する外力検出手段と、 該外力検出手段から出力される検出信号の検出値よりオ
    フセット補正値を減算する減算手段と、 該減算手段から出力される減算値を平滑化した第1の平
    均値として出力する第1の平滑手段と、 前記外力検出手段に外力が作用しているか否かを前記第
    1の平均値を用いて判定する第1の判定手段と、 該第1の判定手段によって外力が作用していないと判定
    したときには零値を被積分値として出力し、外力が作用
    していると判定したときには前記減算手段から出力され
    る減算値を被積分値として出力する被積分値出力手段
    と、 該被積分値出力手段から出力される被積分値を積分し、
    積分結果を計測値として出力する積分手段と、 前記減算手段によって減算するときのオフセット補正値
    を更新するか否かを前記第1の平均値を用いて判定する
    第2の判定手段と、 該第2の判定手段によってオフセット補正値を更新する
    と判定したときには、前記外力検出手段から出力される
    検出値を平滑化した第2の平均値として出力する第2の
    平滑手段と、 該第2の平滑手段から出力される第2の平均値を前記減
    算手段のオフセット補正値として更新するオフセット補
    正値更新手段とから構成してなる外力計測装置。
  3. 【請求項3】 被測定物に加わる外力を検出信号として
    検出する外力検出手段と、 該外力検出手段から出力される検出信号の検出値よりオ
    フセット補正値を減算する減算手段と、 該減算手段から出力される減算値を平滑化した第1の平
    均値として出力する第1の平滑手段と、 前記外力検出手段に外力が作用しているか否かを判定す
    るために、該第1の平滑手段から出力される第1の平均
    値が予め定められた第1の基準範囲内にあるか否かを判
    定する第1の判定手段と、 該第1の判定手段によって第1の平均値が第1の基準範
    囲内にあると判定したときには零値を被積分値として出
    力し、第1の平均値が第1の基準範囲外にあると判定し
    たときには前記減算手段から出力される減算値を被積分
    値として出力する被積分値出力手段と、 該被積分値出力手段から出力される被積分値を積分し、
    積分結果を計測値として出力する積分手段と、 前記減算手段によって減算するときのオフセット補正値
    を更新するか否かを判定するために、前記減算手段から
    出力される減算値が予め定められた第2の基準範囲内に
    あるか否かを判定する第2の判定手段と、 該第2の判定手段によって減算値が第2の基準範囲内に
    あると判定したときには、前記外力検出手段から出力さ
    れる検出値を平滑化した第2の平均値として出力する第
    2の平滑手段と、 該第2の平滑手段から出力される第2の平均値を前記減
    算手段のオフセット補正値として更新するオフセット補
    正値更新手段とから構成してなる外力計測装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の判定手段における第2の基準
    範囲は、当該装置の起動時には通常処理時の範囲よりも
    大きく設定してなる請求項3記載の外力計測装置。
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