JPH10317019A - 金属粉末の製造方法とその装置 - Google Patents

金属粉末の製造方法とその装置

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JPH10317019A
JPH10317019A JP14582397A JP14582397A JPH10317019A JP H10317019 A JPH10317019 A JP H10317019A JP 14582397 A JP14582397 A JP 14582397A JP 14582397 A JP14582397 A JP 14582397A JP H10317019 A JPH10317019 A JP H10317019A
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metal
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、得られた金属粉末
(非晶質合金も含む)の粒度分布を狭い範囲に維持して
略均一な粒径で、しかもその粒形が球形である粉末を製
造する事をにある。 【構成】 回転するディスク(1)の表面に流動
する冷媒(3)の液膜(4)を形成させ、その液膜(4)に溶融
金属(2)を供給し、溶融金属(2)を前記液膜(4)で急冷す
ると共に微細化させた後、ディスク(1)の遠心力で液膜
(4)と共に金属粉末(9)をディスク(1)から放出し、ディ
スク(1)の金属粉末放出部位(1b)に対応するように配設
した粉砕体(10)に金属粉末(9)を衝突させて粉砕する事
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速で回転するディス
クと、その周囲を囲繞するように配設された粉砕体或い
はディスクの金属粉末放出部位に対応して配設された円
板状の粉砕体とを利用して溶融金属から微細な金属粉末
を大量に生産するための方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金属粉末を大量に製造する方法の1つと
して、従来から溶融金属を急速冷却して***微粉化する
事(=アトマイズ法)が一般的に行われている。しかし
このアトマイズ法では、急速冷却時の単一段階の***を
利用して造粒するものであるため、造粒は***時におけ
る各溶融粒子の表面張力に依存するだけであり、生産さ
れた粉末は必然的に不揃いでその粒度分布は広範囲に広
がらざるを得ず、従って微細粒子中に大きい粒径の粒子
が混入するという事が避けられない。
【0003】図9にアトマイズ法による粉末の粒度分布
を示す。これによれば、40〜55μmの付近でピーク
を迎え、この部分の全体に占める割合は約20%程度で
ある。図14の(1)に示すようにその平均粒径は42μ
mであった。そして粗大粒子は150μm程度のものが
あり、微細粒子は5μm程度であってその分布は非常に
広く、粗大粒子と微細粒子とが混在している。従って、
もし目的の粒径の粉末を得ようとすれば、粉末の生成後
に分級処理をして目的粒度の粉末だけを選別しなければ
ならず、その結果、目的粒度の粉末製品の収率が低くな
り、製造コストが高くなるという問題点があった。更に
大きな欠点として、前述のように微細な粉末を得ること
ができず、平均粒径が40〜55μm程度のものしか得
ることができなかった。
【0004】そこで、発明者らは、特開平8−2092
07号で開示したような金属粉末の製造方法を提案し
た。即ち、急速回転するディスク(19)の表面に流動する
分散用冷媒(30)の液膜(40)を形成させ、その液膜(40)に
溶融金属(30)の細い流れ或いはガスアトマイズした微細
液滴(60)を連続的に供給し、***微粉化させる事により
金属粉末を形成させるというものである。これにより、
従来の急速冷却法による場合の問題点はある程度解消さ
れたものの、なお粉末(90)の微細化は不十分であり且つ
その粒度分布も目標とするものよりも広く不十分であっ
た。しかも、長時間の使用によりディスク(19)の表面に
金属粉が付着・堆積し、これが剥がれて混入すると微細
粉末(90)中に大きい粒子が混入する事になり、長時間の
連続稼働が不可能であるという問題も生じた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来例
に鑑みてなされたもので、得られた金属粉末(非晶質
合金も含む)の粒度分布を狭い範囲に維持して略均一な
粒径で、しかもその粒形が球形である粉末を製造する
事、ディスクや粉砕体など機械的粉砕手段に粉砕され
た微細粉末が次々と付着して堆積しないようにする事な
どをその解決課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】『請求項1』に記載の金
属粉末の製造方法はその第1例で「回転するディスク
(1)の表面に流動する冷媒(3)の液膜(4)を形成させ、そ
の液膜(4)に溶融金属(2)を供給し、溶融金属(2)を前記
液膜(4)で急冷すると共に微細化させた後、ディスク(1)
の遠心力で液膜(4)と共に金属粉末(9)をディスク(1)か
ら放出し、ディスク(1)の金属粉末放出部位(1b)に対応
するように配設した粉砕体(10)に金属粉末(9)を衝突さ
せて粉砕する」事を特徴とする。
【0007】これによれば、微粉化の第1段として、細
い流れとして供給された溶融金属(2)が、回転するディ
スク(1)の表面に流動する冷媒(3)の液膜(4)に接触して
***微粉化される。即ち、ディスク(1)の遠心力によっ
て流動している液膜(4)が、その中に入る溶融金属(2)に
対して相対的に運動しているので、先に液膜(4)に入っ
た部分は、まだ入っていない部分から剪断分離してその
まま流され、それぞれ別の粒子を形作る。しかしこの場
合の造粒は前述のように***時における各溶融粒子の表
面張力に依存するだけであるので、粒径は必然的に不揃
いでその粒度分布は広範囲に広がる事になる。しかし、
ここでは形成された粒子が冷媒(3)中に分散した状態と
なっているので、粒子間に冷媒(3)が充満して粒子同士
が再度付着して大きな粒子になる事を防ぐ。冷媒(3)と
して熱容量の大きい液体を使用すれば、溶融金属(2)か
ら熱を急速に奪うので、冷却速度を高める事ができ、例
えば非晶質金属粉末(9)の製造に有効である。ディスク
(1)の表面に供給される冷媒(3)として使用されるものの
例を挙げると液体二酸化炭素、水、バートレル、液体窒
素、工業用油、液体酸素、有機溶剤などがある。尚、図
2に示すように回転するディスク(1)の表面に供給され
た溶融金属(2)は、瞬間的にディスク(1)の遠心力によっ
て金属粉末放出部位(1b)の接線方向に跳ね飛ばされるの
で、この時点では粒子の表面部分のみが冷却によって凝
固しているだけと考えられる。
【0008】これに続く微粉化の第2段として、ディス
ク(1)の金属粉末放出部位(1b)に対応するように配設し
た粉砕体(10)に衝突して更に微粉化されるものである
が、図1〜5及び図8の実施例では、ディスク(1)の周
囲を囲繞するように配設された円筒状或いは摺鉢状の粉
砕体(10i)で1乃至複数重の金属粉粉砕面を有する粉砕
体(10i)の例が、図6、7の場合はディスク状の粉砕体
(10ii)で、複数重((図示しないが1重の場合も当然含
まれる。)の金属粉粉砕面(10iia)(10iib)を有する粉砕
体(10ii)の例が示されており、粉砕体或いは金属粉粉砕
面を区別する場合は(10)に枝記号(i)(ii)を付し、区別
の必要のない場合は枝記号なしで表示する。
【0009】図1〜5及び図8の実施例では、ディスク
(1)の周囲を囲繞するように配設された摺鉢状の粉砕体
(10i)で1乃至複数重の金属粉粉砕面を有する粉砕体(10
i)の金属粉粉砕面(10ia)《金属粉粉砕面が多重の場合に
は次々と(10ib)(10ic)…》に衝突して更に微粉化される
ものであり、図6、7の場合はディスク状の粉砕体(10i
i)で、1乃至複数重の金属粉粉砕面を有する粉砕体(10i
i)の金属粉粉砕面(10iia)《金属粉粉砕面が多重の場合
には次々と(10iib)…》に衝突して更に微粉化されるよ
うになっている。
【0010】この場合、従来例に比べて粉砕体(10)から
取り出された粉末(9)は極く微細に粉砕されるだけでな
く、ディスク(1)から放出された粉末(9)中に混じってい
る粒径の大きい粒子はその質量が大きく且つその中心部
分に未凝固の部分を有してるため粉砕体(10)に当たった
時の衝撃力が大きく、効果的に微粉砕されるのに対して
微細粒子の衝突時の衝撃力は小さく且つ中心部分まであ
る程度凝固しているために微細化されにくい。その結
果、平均粒径の微細化は勿論、大きな粒子が優先的且つ
効果的に粉砕されて微細粒子に混じる割合が激減し、全
体として平均粒径がより小さく且つその粒度分布も狭い
範囲の粉末(9)が得られる事になる。
【0011】ここで、ディスク(1)の設置方向は一般的
には水平方向(勿論、設置方向は限定されるものでな
く、垂直でも斜めでも構わないことは言うまでもな
い。)で、図1、2のような1重の円筒型の粉砕体(10
i)の場合、その金属粉々砕面(10ia)はディスク(1)に対
して直角或いは傾斜させて(図示せず)配設され、図
4、8のような摺鉢状の粉砕体(10i)で多重式の場合、
金属粉々砕面(10ia)(10ib)(10ic)…はディスク(1)に対
して傾斜させて配設される。金属粉々砕面(10ia)(10ib)
(10ic)…の端縁は互いにオーバーラップしていて金属粉
々砕面(10ia)(10ib)(10ic)…の端縁から放出された金属
粉(9)は、外側の金属粉々砕面に衝突するようになって
いる。
【0012】一方、ディスク型の粉砕体(10ii)の場合
は、図6、7に示すようにディスク(1)の金属粉末放出
部位(1b)に対応するようにその金属粉々砕面(10iia)(10
iib)がディスク(1)に対して傾斜させて配設されてい
る。勿論、図示していないが、ディスク型の粉砕体(10i
i)を1個にし、その金属粉々砕面(10iia)をディスク(1)
に対して直角に或いは傾斜させて配設してもよい。
【0013】又、粉砕体(10)は摺鉢型又はディスク型を
問わず、固定的であってもよいし、回転させてもよい。
回転させる場合、ディスク(1)と同方向でもよいし、逆
方向でもよい。逆方向の方が相対速度が早くなり、より
効果的に微粉化される。
【0014】又、ディスク(1)は一般的には、図1のよ
うな円板型のものが使用されるが、図6のような逆円錐
型或いは逆コニーデ型(逆富士山型)のものや、図8の
ように表面が傘型になっているものなど各種のものがあ
る。図6の場合、ディスク(1)の熱容量が大きくなり、
供給された溶融金属(2)或いは微細液滴(6)によって加熱
されにくいし、図8の場合にはディスク(1)の表面上で
発生した粗粉体(9)を水平方向に放出しやすい。
【0015】ディスク(1)及び粉砕体(10)の材質は、全
体をセラミックス或いは高分子材料などの金属粉堆積防
止材にて形成してもよいし、『請求項6』で述べるよう
にディスク(1)の表面や粉砕体(10)の金属粉々砕面(10a)
《(10b)(10c)》に金属粉堆積防止材をコーティングして
もよい。この場合、微細化された金属粉末(9)がディス
ク(1)の表面、或いは粉砕体(10)の金属粉々砕面(10a)に
付着して堆積する事を防止でき、効率よく微粉化ができ
ると同時に堆積して大きくなった金属粒子が剥がれて微
細粉末(9)中に混入する事が防止できる。付着し難い理
由としては、セラミックス或いは高分子材料と溶融金属
との濡れ性或いはセラミックス或いは高分子材料の熱容
量、熱伝導性などが関係するものと考えられる。ディス
ク(1)及び粉砕体(10)を金属で形成した場合に比べて金
属粉堆積防止コーティング層(12)が存在する場合、金属
粉末(9)の付着が緩和される。
【0016】『請求項2』はその第2例で「回転するデ
ィスク(1)の表面に流動する冷媒(3)の液膜(4)を形成さ
せ、その液膜(4)に溶融金属(2)の液滴(6)を供給し、溶
融金属(2)の液滴(6)を前記液膜(4)で急冷すると共に微
細化させた後、ディスク(1)の遠心力で液膜(4)と共に金
属粉末(9)をディスク(1)から放出し、ディスク(1)の金
属粉末放出部位(1b)に対応するように配設した粉砕体(1
0)に金属粉末(9)を衝突させて粉砕する」事を特徴とす
る。
【0017】この場合は請求項1と基本的に同じである
が、溶融金属(2)の細い流れを供給する代わりに、例え
ばガスアトマイズによって形成された微細液滴(6)を供
給する場合である。これによれば、例えばガスアトマイ
ズによって溶融金属(2)が微細液滴(6)に***微粉化さ
れ、この微細液滴(6)がガスアトマイズ時のガスの噴射
によってディスク(1)と衝突して更に粉砕され且つディ
スク(1)の表面に流動する冷媒(3)の液膜(4)によって急
冷される。また、大きな液滴(6)にあっては前記衝突に
よる微粉化と同時に請求項1に記載の***微粉化のメカ
ニズム、即ち、回転するディスク(1)の表面に流動する
冷媒(3)の液膜(4)に接触して更に***微粉化される事も
考えられる。このようにして請求項1に記載の場合より
ディスク(1)段階でより細かい微細化の第1段が実行さ
れる。
【0018】これに続く微細化の第2段として、遠心力
によってディスク(1)からその接線方向に放出された粉
末(9)は、ディスク(1)の周囲を囲繞するように配設され
た摺鉢状の粉砕体(10i)の金属粉々砕面(10ia)《(10ib)
(10ic)…》に衝突して、或いはディスク型の粉砕体(10i
i)の金属粉々砕面(10iia)《(10iib)…》に衝突して更に
微粉化されるものであり、この点は請求項1の記載と同
じである。また、ディスク(1)の設置方向、粉砕体(10)
の金属粉々砕面(10a)の方向や設置数、回転の有無や回
転方向、ディスク(1)の表面に供給される冷媒(3)の種類
も同様である。なお、請求項2において溶融金属(2)の
液滴化としてガスアトマイズ法を使用する場合、溶融金
属(2)の微細液滴(6)の形成用噴霧ガスとしては、一般的
にはアルゴン若しくは窒素などの不活性ガスが使用され
る。
【0019】『請求項3』は請求項1に記載の方法を実
施するための金属粉末の製造装置であって「回転可能な
ディスク(1)と、ディスク(1)の表面に冷媒(3)を供給す
る冷媒供給部(11)と、ディスク(1)の表面に向けて溶融
金属(2)を供給する溶融金属供給部(7a)と、ディスク(1)
の金属粉末放出部位(1b)に対応して配設され、ディスク
(1)の遠心力にて液膜(4)と共に放出された金属粉末(9)
が衝突する粉砕体(10)とで構成された」事を特徴とす
る。
【0020】『請求項4』は請求項2に記載の方法を実
施するための金属粉末の製造装置であって「回転可能な
ディスク(1)と、ディスク(1)の表面に冷媒(3)を供給す
る冷媒供給部(11)と、ディスク(1)の表面に向けて溶融
金属(2)の液滴(6)を供給する溶融金属液滴供給部(7b)
と、ディスク(1)の金属粉末放出部位に対応して配設さ
れ、ディスク(1)の遠心力にて液膜(4)と共に放出された
金属粉末(9)が衝突する粉砕体(10)とで構成された」事
を特徴とする。
【0021】『請求項5』は金属粉末の製造装置の改良
に関し「ディスク(1)の表面と、粉砕体(10)の金属粉々
砕面(10a)《(10b)(10c)…》の少なくともいずれかに金
属粉堆積防止材をコーティングした」事を特徴とする。
これによれば金属粉堆積防止材のコーティング層(12)に
より、微細化された金属粉末(9)がディスク(1)の表面、
或いは粉砕体(10)の金属粉々砕面(10a)《(10b)(10c)
…》に付着して堆積する事が防止でき、効率よく微粉化
ができると同時に堆積して大きくなった粒子が剥がれて
微細粒子に混入する事を防止できる。なお、金属粉々砕
面が多重の場合、面(10a)(10b)(10c)…の少なくとも1
つにコーティング層(12)が設けられることになる。
【0022】また、少なくとも粉砕体(10)の金属粉々砕
面(10a)或いは金属粉々砕面が多重の場合には最終の面
(10c)にコーティング層(12)を設けておくことが、粗大
粒子の混入を防止する点で望ましい。付着・堆積し難い
理由としては前述のように両者の濡れ性や熱容量、熱伝
導性などによるものと考えられる。即ち、濡れ性の点か
ら考えると、コーティング層(12)を有しない金属ディス
ク(1)或いは金属粉砕体(10)の金属粉々砕面(10a)(10b)
(10c)…は、一般的には薄い酸化層がその表面に形成さ
れ、更にその上に液膜(4)が存在するのであるが、溶融
金属(2)或いは溶融金属液滴(6)が供給されると、場合に
よっては液膜(4)及び酸化層が破られて金属表面が露出
し、高温の溶融金属(2)或いは溶融金属液滴(6)が直接金
属表面に接触して付着する事があると考えられるのに対
し、コーティング層(12)を有する場合、或いはディスク
(1)又は粉砕体(10)がコーティング層(12)と同じ材料で
形成されている場合、供給された溶融金属(2)或いは溶
融金属液滴(6)は金属に対して濡れ性の悪い面に接触す
る事になって付着が妨げられると考えられる。また、こ
れら金属粉堆積防止材は一般的に金属より熱容量が大き
く、又、熱伝導性が悪いので、高温の溶融金属(2)或い
は溶融金属液滴(6)に接触しても温度変化が小さく、こ
の面からも付着性が低いと考えられる。
【0023】『請求項6』は金属粉末の製造装置の改良
に関し「粉砕体(10i)の金属粉々砕面(10ia)《(10ib)(10
ic)…》が円筒状或いは摺鉢状に形成されていて、ディ
スク(1)の周囲を囲繞している」事を特徴とする。粉砕
体(10i)の金属粉々砕面(10ia)が円筒状の場合は、図1
に示すように1重であり、粉砕体(10i)の金属粉々砕面
(10ia)(10ib)(10ic)…が摺鉢状の場合には多重になって
いる。いずれの場合でも、粉砕体(10i)から放出された
粉末(9)は、金属粉々砕面(10ia)《(10ib)(10ic)…》に
衝突して更に微細化されるが、金属粉々砕面が多重であ
る方が微細且つ粒度分布が狭くなる。粉砕体(10)の金属
粉々砕面(10ia)《(10ib)(10ic)…》は停止している場合
と後述するように回転している場合とがあり、停止して
いる場合には微細化され後、周囲に余り飛び散る事なく
金属粉々砕面(10ia)に沿って転動しつつ落下して排出さ
れる事になる。
【0024】『請求項7』は金属粉末の製造装置の粉砕
体(10i)の改良に関し「ディスク(1)の周囲を囲繞する粉
砕体(10i)の金属粉々砕面(10ia)(10ib)(10ic)…が複数
重にて形成されていて、互いに隣接する内外の金属粉粉
砕面(10ia)(10ib)(10ic)…が互いに逆向きにて摺鉢状に
形成されており、内側の金属粉粉砕面の端縁が外側の金
属粉粉砕面内にある」事を特徴とするもので、これによ
れば、金属粉末(9)は複数回、粉砕体(10i)の金属粉粉砕
面(10ia)(10ib)(10ic)…に次々と衝突して次第に微細化
されると同時に大きい粒子はそのいずれかの段階で粉砕
されて極めて微細化されると同時に出来た粉末(9)の粒
度は極めて均一となる。
【0025】『請求項8』は金属粉末の製造装置の粉砕
体(10ii)の他の例で『粉砕体(10ii)が円板であり、ディ
スク(1)の金属粉末放出部位(1b)に対応するように配設
されている』事を特徴とする。この場合は、粉砕体(10i
i)を、その回転軸(16)を中心に回転させることが出来る
ので、摺鉢状の粉砕体(10i)より高速回転が容易とな
る。
【0026】『請求項9』は更にその改良で「複数の円
板型の粉砕体(10ii)がディスク(1)の近傍に配設されて
おり、ディスク(1)に最も近い粉砕体(10iia)がディスク
(1)の金属粉末放出部位(1b)に対応するように配設さ
れ、ディスク(1)から離れるに従って、ディスク(1)に近
い側の粉砕体の金属粉末放出部位に対応するように遠い
側の粉砕体を配設した」事を特徴とする。これによれ
ば、ディスク(1)に近い側の粉砕体で粉砕された金属粉
末(9)が、より遠い側の粉砕体に向けて順次放出され、
更に微細に粉砕される事になるので、多重摺鉢型の場合
と同様より微細に且つより狭い範囲の粒度分布の金属粉
末(9)を得る事が出来る。
【0027】『請求項10』は金属粉末の製造装置の粉
砕体(10)の更なる改良に関し「粉砕体(10)の金属粉粉砕
面(10a)《(10b)(10c)…》が回転している」事を特徴と
する。ここで、金属粉粉砕面(10a)が一重の場合、ディ
スク(1)に対して金属粉粉砕面(10a)の回転速度が速い程
(回転方向が逆の場合はより好ましい)、或いは粉砕体
(10)に金属粉粉砕面(10a)(10b)(10c)…が複数設けられ
ている場合で、ディスク(1)に対して金属粉粉砕面(10a)
の回転速度が速い程且つ隣接する金属粉粉砕面(10a)(10
b)(10c)…の相対回転速度が速い程(回転方向が逆の場
合はより好ましい)金属粉末(9)の粒度は微細化される
と同時に均一化される事になる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って説明す
る。本発明は言うまでもなく以下で説明する実施例に限
定されるものではない。図1は本発明装置の基本形で、
回転可能なディスク(1)と、ディスク(1)の表面に冷媒
(3)を供給する冷媒供給部(11)と、ディスク(1)の表面に
向けて溶融金属(2)を供給する溶融金属供給部(7a)と、
ディスク(1)を囲繞するように配設され、ディスク(1)の
遠心力にて液膜(4)と共に放出された金属粉末(9)が衝突
する粉砕体(10)とで構成されている。この場合の粉砕体
の金属粉粉砕面が円筒状であるから、粉砕体は(10i)で
示し金属粉粉砕面は(10ia)で示す。
【0029】ディスク(1)は例えば図1のような円板
(或いは図3のような逆円錐状)で、中央に設けられた
回転軸(13)の回りに回転している。回転速度はこれに限
定されないが、例を挙げれば4,000rpm〜20,0
00rpm(勿論、45,000rpm程度までは可能
である。)である。その直径も特に限定されるものでは
ないが、400〜1,000mmであり、直径が大きく
なると複数の溶融金属供給部(7a)や溶融金属液滴供給部
(7b)が1つのディスク(1)上に設置でき、生産性向上を
図る事ができる。ディスク(1)の設置方向は、一般的に
は水平方向である。勿論、垂直方向或いは傾斜させて配
設してもよい。ディスク(1)を構成する素材は、全体を
金属粉堆積防止材であるセラミックス或いは高分子材料
にて形成してもよいし、金属材料で形成したディスク本
体(1a)と、その必要面、例えば溶融金属(2)が供給され
るディスク本体(1a)の表面を前記素材でコーティングし
たコーティング層(12)とで構成した複合ディスク(1)と
してもよい。図1、2の実施例はディスク(1)を、金属
材料で形成したディスク本体(1a)と、その表面を前記素
材でコーティングしたコーティング層(12)とで構成した
例が示されている。セラミックスとしては、例を挙げれ
ば、酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物などが使用され
る。又、高分子材料としては、例示すれば、塩化ビニル
樹脂、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチロール樹脂、
アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネ
ート、アセチルセルロース、木質系材などが使用され
る。
【0030】冷媒供給部(11)はディスク(1)の表面中央
に向かって斜めに延びた細いノズル(図4、6、8のよ
うにディスク(1)の中央に配設してもよい)で構成さ
れ、ここから供給される冷媒(3)は、例えば液体窒素、
液体二酸化炭素、水、バートレル、工業用油、液体酸
素、有機溶剤などである。冷媒(3)の流量は、溶融金属
(2)の種類、溶融金属(2)の温度(対象金属或いは合金の
メルティング・ポイントの100〜500℃の範囲に過
熱、好ましくは250〜300℃以上の温度に過熱する
のが好ましい)、ディスク(1)の回転速度、溶融金属供
給部(7a)のノズル(8)の先端からディスク(1)までの距離
(H)、溶融金属(2)の供給量によって適宜選択される。
【0031】溶融金属供給部(7a)は、例えば底部にノズ
ル(8)が設けられている坩堝のようなもので、ノズル口
径は勿論これに限定されないが、本実施例では1mm程
度の細いものであり、溶融金属(2)が細い流れとなって
ディスク(1)の表面に向かって注ぐようになっている。
(勿論、ノズル(8)の出口とディスク(1)の表面との距離
(H)が遠い場合には溶融金属の表面張力により大きな液
滴となる場合もある。)
【0032】図1の場合、ディスク(1)の周囲を囲繞す
るように筒状の粉砕体(10i)が配設されている。図1の
場合はディスク(1)に対して粉砕体(10i)の金属粉粉砕面
(10ia)は直角に配設されており、この場合は、ディスク
(1)とその回転中心を一致させて(勿論、一致させなく
ともよい)、粉砕体(10i)がディスク(1)の回転方向とは
逆に回転している。《勿論、両者の回転方向は同方向で
もよいし、粉砕体(10i)は停止していてもよい。》 粉砕体(10i)の回転速度は勿論これに限定される事はな
いが、100〜600rpm(本実施例では400rp
mを採用した)程度で、ディスク(1)の回転数よりは遅
い。
【0033】粉砕の対象となる金属はどのような金属で
あってもよく、次の例に限定されるものではないが、そ
の例を示すと、銅、アルミニウム、ステンレス材料、フ
ェロシリコン、コバルト、ニッケル、ハンダ、銀、亜
鉛、FeSiBその他非晶質合金など各種のものがあ
る。
【0034】しかして、図1の場合で、ディスク(1)を
高速回転させ、冷媒供給部(11)から冷媒(3)をディスク
(1)の表面に供給して回転するディスク(1)の表面に流動
する冷媒(3)の液膜(4)を形成する。液膜(4)の厚さは、
その液膜(4)を構成する冷媒(3)の種類、供給量、ディス
ク(1)の回転速度により決まる。この状態で溶融金属供
給部(7a)に溶融金属(2)を供給し、ノズル(8)から溶融金
属(2)を細い流れとして流下させる。溶融金属(2)は流下
した溶融金属(2)は冷媒(3)からなる液膜(4)に接して微
細化される。
【0035】微細化のメカニズムは前述のように、運動
している液膜(4)の中に溶融金属(2)が入ると、高速回転
しているディスク(1)と共に高速流動している液膜(4)に
よって先に液膜(4)に入った部分が、まだ入っていない
部分から剪断・分離されてそのまま流され、その表面張
力によって球状化すると同時に分散して急速に冷却され
それぞれ別の粒子を形作る事になる。この場合、液膜
(4)の高速流動と急速冷却とを利用した***微細化であ
るので、造粒はその時における各粒子の表面張力に依存
するだけであり、その結果この時点では粉末の粒度分布
はかなり広範囲に広がる事になる。
【0036】続いて、この粗粉末(9a)はディスク(1)の
高速回転によって液膜(4)を構成した冷媒(3)と共に遠心
力にて接線方向に高速で放出され、ディスク(1)の周囲
に配設されている粉砕体(10i)の金属粉粉砕面(10ia)に
衝突する。放出された粗粉末(9a)は完全に凝固し切って
おらず、衝突した粗粉末(9a)は衝撃力を受けて更に微細
化される事になるが、ここで、前述のように細かく粉砕
されるだけでなく、粒径の大きい粒子はその質量が大き
く且つ中心部分に大きな未凝固の部分を内包しているた
め粉砕体(10i)の金属粉粉砕面(10ia)に当たった時の衝
撃力が大きく且つ効果的に微粉砕されるのに対して微細
粒子の衝突時の衝撃力は小さく且つ未凝固部分が少ない
ために微細化されにくい。その結果、粒径の大きな粒子
の大半は微粉化されて残留する事が少なく微細粒子中に
混じる割合が大幅に減り、全体としてその粒度分布も狭
い範囲の粉末(9)が得られる事になる。このようにして
粒度分布の狭い且つ従来に見られない微細化した粉末
(9)が得られる事になる。
【0037】また、この粉砕体(10i)がディスク(1)に対
して相対運動している場合(特に、その回転方向が互い
に逆向きである場合)には、粉砕体(10i)の金属粉粉砕
面(10ia)に衝突した粗粉末(9a)は機械的に更に微粉砕さ
れると同時に粉砕体(10i)の遠心力により粉砕体(10i)上
を転動して角のない丸い粒状の微粉末(9)になる。
【0038】以上の微細化の過程で、冷媒(3)はディス
ク(1)や溶融金属(2)の冷却だけでなく、微細化した粒子
の周囲に濡れて付着し、微細化した粒子同士が再付着し
て1つの大きい粒子になるのを防いでいる。そして、冷
媒(3)として熱容量の大きい液体を使用すれば、溶融金
属(2)或いは微細化した粒子から熱を急速に奪うので冷
却速度を高める事ができ、例えば非晶質金属粉末の大量
生産に有効である。粉砕体(10i)によって微細化された
粉末(9)は粉砕体(10i)に沿って落下し、下部に堆積す
る。
【0039】次に、第2実施例に付いて説明する。この
場合は請求項1と違って金属液滴供給部(7b)を使用して
液膜(4)に溶融金属(2)の微細液滴(6)を供給する点と、
粉砕体(10i)が摺鉢状の多段(本実施例では3段)式と
なっている点である。勿論、本発明の実施例として説明
していないが、溶融金属供給部(7a)と多段粉砕体(10i)
とを組み合わせて使用する場合や、逆に溶融金属液滴供
給部(7b)と1段粉砕体(10i)とを組み合わせて使用する
場合もある。
【0040】金属液滴供給部(7b)は、図4に示すように
底部のノズル(8)の周囲に不活性がスを噴射するガス噴
射ノズル(14)が配設されており、ノズル(8)から流下し
た溶融金属(2)にガスを噴射して流下直後に***微細化
し、溶融金属(2)を微細溶融金属液滴(6)にする。
【0041】この微細溶融金属液滴(6)は、ガスアトマ
イズ時のガスの噴射によってディスク(1)と衝突して更
に粉砕され且つ実施例1と同様のメカニズム、即ちディ
スク(1)の表面を高速流動する液膜(4)で更に微細化され
ると同時に急冷凝固し、然る後、ディスク(1)の遠心力
で液膜(4)と共に金属粉末(9)をディスク(1)から接線方
向に高速放出され、ディスク(1)の周囲に配設した複数
の粉砕体(10i)の金属粉粉砕面(10ia)(10ib)(10ic)に次
々と加速されつつ衝突して更に粉砕される。
【0042】ここで、本実施例の粉砕体(10i)の金属粉
粉砕面(10ia)(10ib)(10ic)はディスク(1)に対して傾斜
しており、摺鉢状に形成された内外の金属粉粉砕面が交
互に逆方向にて配設されている。そして、第1段の金属
粉粉砕面(10ia)と第3段の金属粉粉砕面(10ic)とがディ
スク(1)に対して逆方向に回転し、第2段の金属粉粉砕
面(10ib)がディスク(1)と同方向に回転してその相対速
度が最大となるようにしてる。本実施例では金属粉粉砕
面(10a)(10b)(10c)の回転速度は前述同様100〜60
0rpm程度(本実施例では400rpmを採用した)
で、ディスク(1)の回転数よりは遅い。(尚、回転方向
は前述の場合に限られず、同方向であってもよいし、い
ずれかが停止していてもよい。)
【0043】微細化の第2段として、前述同様ディスク
(1)の周囲を囲繞するように配設された粉砕体(10i)の最
内層の金属粉粉砕面(10ia)に衝突して更に微粉化される
ものであるが、粉砕体(10i)の金属粉粉砕面(10ia)が傾
斜しているので、金属粉粉砕面(10ia)に衝突した未凝固
部分をその一部に有する粗粉末(9a)はその衝撃により更
に細かく粉砕されると同時に金属粉粉砕面(10ia)の回転
による遠心力で傾斜に沿って転動して球状化され、前記
遠心力によって加速されて金属粉粉砕面(10ia)の端縁か
ら金属粉粉砕面(10ia)の接線方向に放出される。この放
出粉末(9)は第2段の金属粉粉砕面(10ib)に衝突し、前
記同様のメカニズムで更に粉砕されてその端縁から接線
方向に放出され、第3段の金属粉粉砕面(10ic)に衝突す
る。第3段の金属粉粉砕面(10ic)でも同様のメカニズム
で更に微粉化された後、その接線方向に放出される。こ
のような多段粉砕の結果、極く微細で且つ粒度分布幅の
小さい粉末(9)が得られる。
【0044】ここで、ディスク(1)そのもの或いはディ
スク(1)の表面、及び粉砕体(10i)の各金属粉粉砕面(10i
a)(10ib)(10ic)に金属粉堆積防止材のコーティング層(1
2)を形成しているので、多段粉砕中に金属粉がディスク
(1)の表面や各金属粉粉砕面(10ia)(10ib)(10ic)にほと
んど付着・堆積せず、従来例のように堆積した金属塊が
剥がれて粒径の大きな塊となって脱落し、微粉末(9)に
混入する事がほとんどない。
【0045】ここで従来のアトマイズ法による各種金属
の平均粒径と、本発明方法[摺鉢型3段式粉砕体(10
i)]によって生産された金属の平均粒径の比較表を示
す。ディスク(1)の回転数は12,000rpm、粉砕体
(10)の回転数は200rpm、ディスク(1)の直径は4
00mmである。 《 比較表1 》 合金 Cu 42μm 7μm Al 38μm 7μm SUS304 45μm 9μm Fe94Si6 43μm 9μm Co 44μm 8μm Ni 44μm 8μm ハンダ 37μm 6μm FeSiB 44μm 9μm Ag 45μm 8μm Zn 39μm 7μm これによれば、本発明方法[摺鉢型3段式粉砕体(10
i)]によって生産された粉末の平均粒径は、従来のアト
マイズ法による場合に比べて格段に微粉砕されている事
が分かる。
【0046】次に、従来のガスアトマイズ法だけによる
微粉化の場合の粒度分布(図9参照)と、ガスアトマイ
ズ法とディスクとの組み合わせによる微粉化の場合の粒
度分布(特開平8−209207号で開示した金属粉末
の製造方法 図10参照)、ガスアトマイズ法とディス
クと1段摺鉢式粉砕体の組み合わせである本発明方法の
場合の粒度分布(図11参照)、本発明における3段摺
鉢式粉砕体の場合の粒度分布(図12参照)とを示す。
使用金属は銅である。図中、縦軸には各粒度の全体に占
める割合(%)を取り、横軸に粒径(単位=μm)を取
っている。これによれば、図9の場合には粒径分布は1
μm〜150μmでそのピークは40μm〜55μmで
ある。図10の場合は、粒径分布は0.2μm〜70μ
mでそのピークは10μm〜15μmである。図11の
場合は、粒径分布は0.15μm〜50μmでそのピー
クは9μm〜13μmである。図12の場合は、粒径分
布は0.15μm〜30μmでそのピークは8μm〜1
2μmである。以上により、表と図9〜12とを比較勘
案すれば、本発明による粉末は、従来に比べて優れて微
細化されていると同時に粒径の大きな粒子の混入も非常
に少なく、従来例、特にアトマイズ法だけの場合では必
要粒度に揃えるために分級が必要であったが、本発明で
は分級の必要がない。
【0047】次に、摺鉢状の粉砕体(10i)の微細化に対
する効果を検証する。図13において、実線はガスアト
マイズ法で形成した微細液滴(6)を回転ディスク(1)に供
給して微細化した場合、中段の一点鎖線で示した折れ線
は、本発明の1実施例で、ガスアトマイズ法で形成した
微細液滴(6)を回転ディスク(1)に供給して微細化し、更
に1段摺鉢状の破砕体(10i)で破砕した場合、最下段の
破線は、本発明の他の方法で、ガスアトマイズ法で形成
した微細液滴(6)を回転ディスク(1)に供給して微細化
し、更に3段摺鉢状の破砕体(10i)で破砕した場合であ
る。縦軸に粒径(μm)を取り、横軸にディスク(1)の
回転数(rpm)を取ったものである。粉砕体(10i)の
回転数は200rpmで固定であり、ディスク(1)の直
径は400mmである。これによれば、粉砕体(10i)の
有無に拘わらず、ディスク(1)の回転数が高くなるほど
平均粒径は小さくなるが、粉砕体(10i)のある方が、そ
して段数の多い方が更に微細化されている事が分かる。
【0048】図14は粉砕体(10)の微細化に対する効果
の他の検証例で、縦軸に粉末の平均粒度、横軸の[1]
に従来のガスアトマイズ法だけによる場合、[2]にガ
スアトマイズ法とディスクとを組み合わせた場合、[3
a]に本発明の一例であるガスアトマイズ法とディスク
と1段摺鉢状の粉砕体とを組み合わせて場合、[3b]に
本発明の他の例であるガスアトマイズ法とディスクと3
段摺鉢状の粉砕体とを組み合わせて場合を取った。
[1]の場合の平均粒径は42μmであり、[2]の場
合の平均粒径は10.2μmであり、[3a]の場合の平
均粒径は9.2μmであり、[3b]の場合の平均粒径は
7.8μmであった。試料としては銅を使用し、ディス
ク(1)の回転速度は12,000rpm、粉砕体(10)の回
転数は200rpm、ディスク(1)の直径は400mm
である。この結果によれば、明らかに粉砕体(10i)を使
用する事により微粉化が促進されている事が分かる。た
だし、粉砕体手段を多重にするほど微細化が図れるが、
3段以上にするとその効果は次第に上がらなくなる事が
分かる。
【0049】次に、粉砕体(10ii)の他の例を図6、7に
従って説明する。この場合に使用される粉砕体は円板で
あり、(10ii)で示す。図7から分かるようにディスク
(1)に溶融金属(2)或いは溶融金属液滴(6)を供給する
と、回転ディスク(1)の遠心力で瞬時にディスク(1)外に
放出される。その金属粉末放出部位(1b)はディスク(1)
の回転数、溶融金属(2)或いは溶融金属液滴(6)の過熱温
度、液膜(4)の厚さその他のファクタによってほぼ一定
している。従って、金属粉末放出部位(1b)に対応する位
置に粉砕体(10ii)を配設しておけば、ディスク(1)から
放出された粗粉末(9a)は略粉砕体(10ii)に衝突して更に
粉砕される。
【0050】図の実施例では粉砕体(10ii)が2つ設けら
れている例が示されているが、勿論、1だけの場合でも
よいし、3以上でもよい。放出粗粉末(9a)が衝突する位
置は、粉砕体(10ii)の中心から離れた位置で、衝突後、
粉砕体(10ii)から放出される。
【0051】複数の円板型の粉砕体(10ii)がディスク
(1)の近傍に配設されている場合、ディスク(1)に最も近
い粉砕体(10iia)がディスク(1)の金属粉末放出部位(1b)
に対応するように配設され、ディスク(1)から離れるに
従って、ディスク(1)に近い側の粉砕体の金属粉末放出
部位に対応するように遠い側の粉砕体を配設されてい
る。このようにする事により、ディスク(1)に近い側の
粉砕体で粉砕された金属粉末(9)が、より遠い側の粉砕
体に向けて順次放出され、更に微細に粉砕される事にな
るので、多重摺鉢型の場合と同様より微細に且つより狭
い範囲の粒度分布の金属粉末(9)を得る事が出来る。得
られる粉末(9)の傾向は、摺鉢状の粉砕体(10i)の場合と
同じである。なお、粉砕体(10ii)が円板の場合、その回
転軸(16)を中心に回転させることが出来るので、摺鉢状
の粉砕体(10i)より高速回転が容易となる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、粉砕体を使用する事に
より大きな粒子も優先的且つ効果的に粉砕する事が出来
て粒径の大きい粒子が微細粒子に混じる割合を減少させ
る事が出来、全体として微細且つその粒度分布も狭い範
囲の粉末が得られる。また、ディスクの表面と、粉砕体
の金属粉々砕面の少なくともいずれかに金属粉堆積防止
材をコーティングする事により、効率よく微粉化ができ
ると同時に堆積して大きくなった粒子が剥がれて微細粒
子に混入する事を防止できる。また、粉砕体の金属粉々
砕面を摺鉢状に形成し、ディスクの表面に対して傾斜さ
せる事により、微細化された粉末を金属粉々砕面に沿っ
て転動させつつ落下させ、その形状を球状にする事が出
来る。また、粉砕体の金属粉々砕面を複数重にて形成す
ることにより、金属粉末が複数回、金属粉粉砕面に次々
と衝突して次第に微細化されると同時に大きい粒子はそ
のいずれかの段階で粉砕されて極めて微細化され、出来
た粉末の粒度は極めて均一となる。更に、粉砕体の金属
粉粉砕面を回転させる事により、より大きな粉砕エネル
ギを金属粉末に与えてより微細に粉砕する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1実施例である1段摺鉢型破砕
体を用いた時の概略構成図
【図2】図1の平面図
【図3】図1の装置において、ノズルから溶融金属がデ
ィスクに供給されている状態の拡大図
【図4】本発明装置の第2実施例である3段摺鉢型破砕
体を用いた時の概略構成図
【図5】図4の装置において、ノズルから溶融金属がデ
ィスクに供給されている状態の拡大図
【図6】本発明装置の第3実施例である2段円板型破砕
体を用いた時の概略構成図
【図7】図6の平面図
【図8】本発明装置の第2実施例の変形例で、ディスク
の表面を傘型にした時の概略構成図
【図9】従来のガスアトマイズ法だけで形成した粉末の
粒度分布表
【図10】従来のガスアトマイズ法とディスクとの組み
合わせで形成した粉末の粒度分布表
【図11】本発明であるガスアトマイズ法とディスクと
1段摺鉢型粉砕体との組み合わせで形成した粉末の粒度
分布表
【図12】本発明であるガスアトマイズ法とディスクと
3段摺鉢型粉砕体との組み合わせで形成した粉末の粒度
分布表
【図13】本発明で段摺鉢型粉砕体を使用した場合と、
従来例で粉砕体を使用しなかった場合のディスクの各回
転速度における粒度分布比較表
【図14】従来のガスアトマイズ法だけで形成した粉末
の平均粒度と、従来のガスアトマイズ法とディスクとの
組み合わせで形成した粉末の平均粒度と、本発明てある
ガスアトマイズ法とディスクと1段及び3段摺鉢状粉砕
体との組み合わせで形成した粉末の平均粒度の比較表
【図15】従来装置の概略構成図
【図16】従来装置の他の概略構成図
【符号の説明】
(1)…ディスク (2)…溶融金属 (3)…冷媒 (4)…液膜 (5)…高圧ガス (6)…微細金属液滴 (7a)…溶融金属供給部 (7b)…溶融金属液滴供給部 (8)…ノズル (9)…金属粉末 (10)…粉砕体 (11)…冷媒供給部 (12)…コーティング層 (13)…回転軸 (14)…ガス噴射ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 昇 福島県郡山市愛宕町7−4 (72)発明者 王 新敏 宮城県仙台市青葉区新坂町4−6−202号 (72)発明者 尾形 雄二 宮城県黒川郡富谷町富ケ丘3丁目16−8

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転するディスクの表面に流動す
    る冷媒の液膜を形成させ、その液膜に溶融金属を供給
    し、溶融金属を前記液膜で急冷すると共に微細化させた
    後、ディスクの遠心力で液膜と共に金属粉末をディスク
    から放出し、ディスクの金属粉末放出部位に対応するよ
    うに配設した粉砕体に金属粉末を衝突させて粉砕する事
    を特徴とする金属粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 回転するディスクの表面に流動す
    る冷媒の液膜を形成させ、その液膜に溶融金属の液滴を
    供給し、溶融金属の液滴を前記液膜で急冷すると共に微
    細化させた後、ディスクの遠心力で液膜と共に金属粉末
    をディスクから放出し、ディスクの金属粉末放出部位に
    対応するように配設した粉砕体に金属粉末を衝突させて
    粉砕する事を特徴とする金属粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 回転可能なディスクと、ディスク
    の表面に冷媒を供給する冷媒供給部と、ディスク表面に
    向けて溶融金属を供給する溶融金属供給部と、ディスク
    の金属粉末放出部位に対応して配設され、ディスクの遠
    心力にて液膜と共に放出された金属粉末が衝突して粉砕
    される粉砕体とで構成された事を特徴とする金属粉末の
    製造装置。
  4. 【請求項4】 回転可能なディスクと、ディスク
    の表面に冷媒を供給する冷媒供給部と、ディスク表面に
    向けて溶融金属の液滴を供給する溶融金属液滴供給部
    と、ディスクの金属粉末放出部位に対応して配設され、
    ディスクの遠心力にて液膜と共に放出された金属粉末が
    衝突して粉砕される粉砕体とで構成された事を特徴とす
    る金属粉末の製造装置。
  5. 【請求項5】 ディスク表面と、粉砕体の金属粉
    々砕面の少なくともいずれかに金属粉堆積防止材をコー
    ティングした事を特徴とする請求項3又は4に記載の金
    属粉末の製造装置。
  6. 【請求項6】 粉砕体の金属粉々砕面が円筒状或
    いは摺鉢状に形成されていて、ディスクの周囲を粉砕体
    が囲繞している事を特徴とする請求項3〜5のいずれか
    に記載の金属粉末の製造装置。
  7. 【請求項7】 ディスクを囲繞する粉砕体の金属
    粉粉砕面が複数重にて形成されており、且つ内外の金属
    粉粉砕面が互いに逆向きにて摺鉢状に形成されていて、
    内側の金属粉粉砕面の端縁が外側の金属粉粉砕面内にあ
    る事を特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の金属
    粉末の製造装置。
  8. 【請求項8】 粉砕体が円板であり、ディスクの
    金属粉末放出部位に対応するように配設されている事を
    特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の金属粉末の
    製造装置。
  9. 【請求項9】 複数の円板型の粉砕体がディスク
    の近傍に配設されており、ディスクに最も近い粉砕体が
    ディスクの金属粉末放出部位に対応するように配設さ
    れ、ディスクから離れるに従って、ディスクに近い側の
    粉砕体の金属粉末放出部位に対応するように遠い側の粉
    砕体を配設した事を特徴とする請求項3〜5又は請求項
    8のいずれかに記載の金属粉末の製造装置。
  10. 【請求項10】 粉砕体の金属粉粉砕面が回転して
    いる事を特徴とする請求項3〜9のいずれかに記載の金
    属粉末の製造装置。
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