JPH10314732A - 浴水ろ過装置および方法 - Google Patents

浴水ろ過装置および方法

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JPH10314732A
JPH10314732A JP13014297A JP13014297A JPH10314732A JP H10314732 A JPH10314732 A JP H10314732A JP 13014297 A JP13014297 A JP 13014297A JP 13014297 A JP13014297 A JP 13014297A JP H10314732 A JPH10314732 A JP H10314732A
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JP
Japan
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bath water
bath
filtration
membrane
purification system
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Withdrawn
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JP13014297A
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English (en)
Inventor
Kiyonobu Okamura
清伸 岡村
Makoto Uchida
誠 内田
Hideki Koizumi
秀樹 小泉
Michio Sugano
道夫 菅野
Kenji Watari
謙治 亘
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴水浄化システムに用いられる浴水中の生菌
数を低く保つことができ、かつ長期間の安定運転が可能
であり、しかも運転コスト低減が可能な浴水ろ過装置お
よび方法を提供する。 【解決手段】 浴槽と、浴槽内の浴水を浄化する浄化装
置と、浄化装置によって浄化された浴水を浴槽に返送す
る循環手段とを備えた浴水浄化システム20に使用され
る浴水をろ過する分離膜6を有する膜分離装置2と、該
膜分離装置2によってろ過されたろ液を前記浴水浄化シ
ステム20に返送する返送手段12を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴水浄化システム
に使用される浴水をろ過する浴水ろ過装置および方法に
関し、特に、浴水中の生菌数を低く保つことができ、か
つ長期間の安定運転が可能であり、しかも運転コスト低
減が可能な浴水ろ過装置および方法を提供することを目
的とする。
【0002】
【従来の技術】近年、24時間風呂と呼ばれる浴水浄化
システムが多く用いられてきている。図4は、この種の
浴水浄化システムの一例を示すもので、ここに示す浴水
浄化システム20は、浴槽21と、浴槽21内の浴水を
浄化処理する浄化装置22と、浄化装置22によって浄
化処理された浄化処理水を浴槽21に返送する循環手段
である循環流路23とを有するものである。浄化装置2
2は、プリフィルタ25と、生物ろ過槽26と、殺菌装
置27と、加熱槽28を有するもので、プリフィルタ2
5としては、グラスフィルタなどが用いられ、生物ろ過
槽26としては、セラミックなどからなるろ材表面に好
気性菌を付着させたものを充填したものなどが用いられ
る。また、殺菌装置27としては、上記浴水に紫外線照
射、オゾン注入などによる殺菌処理を施すことができる
ように構成されたものなどが用いられる。また、加熱槽
28は浴水を加熱殺菌処理するヒータを備えたものであ
る。
【0003】この浴水浄化システム20は、図示せぬ保
温手段によって浴水を常時入浴可能な温度に保温してお
き、この浴水をプリフィルタ25、生物ろ過槽26に通
して浴水中の懸濁物質や溶解性有機物を除去し、続いて
殺菌装置27、加熱槽28に通して殺菌処理した後、浴
槽21に返送し、再利用することができるようになって
いる。このシステムは、浴水を適宜浄化しながら再利用
することで、用水コストを削減できるとともに、浴槽の
汚れを防ぐことができるなどの利点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記浴水浄化システム
にあっては、循環流路23を通して浴槽21内に返送さ
れる浴水中に多数の生菌が残存してしまうことがないよ
うに、浄化装置22の殺菌装置27、加熱槽28による
殺菌処理効果をより向上させることが望まれている。特
に、病原菌として知られるレジオネラ属の細菌が浴水中
に多数残存する可能性が指摘されているため、より効率
よく循環流路23内の循環水中の微生物を取り除くこと
ができる手段が強く要望されている。そこで、殺菌効果
を向上させるために、殺菌装置27の紫外線強度、オゾ
ン注入量などを高めたり、加熱槽28においてその加熱
温度を高めることが検討されているが、この場合には、
電力などのエネルギー消費量が嵩み、運転コストの高騰
を招く問題がある。
【0005】この問題を解決するために、浴水中から微
生物を取り除く手段として、比較的低コストで運転でき
る分離膜を用いた装置が検討されている。この種の装置
に用いられる分離膜としては、その膜孔径が、細菌など
の微生物より小さく、例えば1μm以下とされ、微生物
を浴水中から除去することができるようになっているも
のが用いられる。しかしながら、分離膜を用いた装置で
は、膜の目詰まりによって短時間で運転不能となること
が多く、維持管理に多大な労力、コストを要する問題が
あった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであ
って、浴水浄化システムに用いられる浴水中の生菌数を
低く保つことができ、かつ長期間の安定運転が可能であ
り、しかも運転コスト低減が可能な浴水ろ過装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の浴水ろ過装置
は、浴水浄化システムに使用される浴水をろ過する分離
膜を有するろ過ユニットを外容器内に収容した膜分離装
置と、該膜分離装置によってろ過されたろ液を前記浴水
浄化システムまたは浴槽内に返送する返送手段を有する
ことを特徴とする。また、洗浄用水をろ過ユニットの分
離膜に逆流させる逆洗手段、および気体と洗浄用水を混
合した気液混合流体をろ過ユニットに向けて流す散気口
を有する散気管を備えた気液混合流体供給手段を設ける
のが好ましい。上記散気管は、外容器内のろ過ユニット
の下方に配置し、ろ過ユニットは、分離膜の長手方向を
ほぼ水平に向けて配置するのが好ましい。また、膜分離
装置に導入する浴水の流量を調節可能に設けるのが好ま
しい。また、ろ過ユニットの分離膜としては、中空糸膜
を用いてよい。また、上記浴水ろ過装置は、浴水浄化シ
ステムに対して着脱可能に設けるのが好ましい。本発明
の浴水ろ過方法は、浴水浄化システムの循環手段によっ
て循環する浴水の一部を、分離膜を有するろ過ユニット
を外容器内に収容した膜分離装置によってろ過し、該膜
分離装置によってろ過されたろ液を、前記浴水浄化シス
テムに返送することを特徴とする。また、必要に応じ
て、間欠的に洗浄用水をろ過ユニットのろ液側に加圧状
態で供給し、ろ過ユニットの分離膜に逆流させる逆洗工
程、および洗浄用水と気体とを混合した気液混合流体を
膜分離装置に供給し、ろ過ユニットの分離膜を振動させ
るバブリング工程を行うことがこの浴水ろ過装置の安定
運転のために望ましい。膜分離装置によってろ過する浴
水の流量は、1分当たり、前記浴水浄化システムで使用
される浴水水量の0.2〜10%とするのが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の浴水
ろ過装置の一例を示すものである。図1中符号1はこの
例の浴水ろ過装置を示し、この浴水ろ過装置1は、浴水
浄化システム20に使用される浴水をろ過するための膜
分離装置2と、膜分離装置2によってろ過されたろ液を
浴水浄化システム20に返送する返送手段であるろ液返
送管路12を有するものである。膜分離装置2は、外容
器3内に1または複数のろ過ユニット4が収容されたも
のとされる。外容器3には、被処理水である原液を外容
器3内に導入するための原液導入口3a、ろ過ユニット
4によってろ過されたろ液を外容器3から導出するため
のろ液導出口3b、原液を外容器3外に排出するための
原液導出口3c、およびろ過ユニットを洗浄する気液混
合流体を外容器3内に導入するための気液混合流体導入
口3dが設けられている。
【0008】ろ過ユニット4としては、筒状の支持体5
内部に、分離膜6が収容された分離膜モジュールなどが
用いられる。この分離膜6としては、多数本の中空糸膜
からなるものとするのが好ましい。この中空糸膜として
は種々の多孔質のものが使用でき、例えばセルロース
系、ポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、PM
MA系、ポリスルフォン系などの各種材料からなるもの
を用いてよい。中でも、ポリエチレンやポリプロピレン
などの伸度の高い材質のものが好ましい。また、特に限
定されるものではないが、上記中空糸膜としては、孔径
0.01〜1μm、好ましくは0.1〜0.2μm、膜
面積0.5〜5m2のものを用いるのが好ましい。
【0009】支持体5は合成樹脂などからなるもので、
側面に、原液が流通する窓5aが形成されたものとされ
る。支持体5の両端部には分離膜6を透過したろ液の流
路となるろ液集合室7、7が形成されている。支持体5
の一端側には、ろ液集合室7内のろ液を排出するための
ろ液排出口5bが設けられている。
【0010】支持体5の両端のろ液集合室7、7には、
それぞれ分離膜6の両端部が挿入され、分離膜6と支持
体5との隙間には密封材が充填されて、分離膜6をその
端部の開口状態を保ったまま集束した状態で支持体5に
固定するとともに、ろ液集合室7を外部から液密に仕切
るようになっている。この密封材は、エポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタンなどを液状にした
ものを分離膜6と支持体5との隙間に充填、硬化させた
ものなどとされる。また支持体5内には、その両端の2
つのろ液集合室7、7を連通するろ液配管8が設けら
れ、ろ液排出口5bが設けられていない一端側のろ液集
合室7内のろ液を、ろ液配管8を通して他端側のろ液集
合室7内に流し、ここからろ液排出口5bを通して排出
することができるようになっている。ろ液排出口5b
は、管路4aを介して外容器3のろ液導出口3bに接続
されており、ろ液集合室7、7内のろ液を管路4a、導
出口3bを通して外容器3外に排出することができるよ
うになっている。上記ろ過ユニット4は、分離膜6の長
手方向をほぼ水平に向けて外容器3内に配置するのが好
ましい。
【0011】膜分離装置2には、空気などの気体と洗浄
用水とを混合した気液混合流体をろ過ユニット4に向け
て流し、ろ過ユニット4を洗浄するための散気口を有す
る散気管9を備えた気液混合流体供給手段10が設けら
れている。この気液混合流体供給手段10は、外容器3
内に設けられた散気管9と、この散気管9に洗浄用水を
送り込むためのバルブV14を備えた洗浄用水供給管路
14と、これらを接続する管路9aと、管路14内の洗
浄用水に気体を供給する気体供給源15とを有するもの
である。
【0012】散気管9は、多数の散気口91が形成され
た中空体であり、外容器3内であってろ過ユニット4の
下方に配置されており、管路9aを介して外容器3の気
液混合流体導入口3dに接続されている。散気管9は、
その長さがろ過ユニット4の分離膜6の長さにほぼ等し
いものを用いるのが好ましい。散気管9は、分離膜6長
手方向に沿うように配置すると、気液混合流体を分離膜
6の全体に効率よく接触させることができるため好まし
い。
【0013】洗浄用水供給管路14は、一端側が図示せ
ぬ洗浄用水供給源に接続され、他端側が外容器3の気液
混合流体導入口3dに接続されている。管路14には、
上記管路16を介して気体供給源15が接続されてお
り、管路16を通して管路14内の洗浄用水に空気など
の気体を供給し、上記洗浄用水供給源から供給された洗
浄用水を気体と混合した気液混合流体として散気管9に
送り込むことができるようになっている。この気体供給
源15としては、汎用のエアポンプやエジェクタを用い
てよい。
【0014】上記構成の膜分離装置2の外容器3の原液
導入口3aは、ポンプP11およびバルブV11を有す
る原液供給管路11を介して、先述の浴水浄化システム
20の生物ろ過槽26の下流側の循環流路23に接続さ
れ、生物ろ過槽26を経た浴水を原液として加圧状態で
外容器3内に導くことができるようになっている。この
装置では、ポンプP11として、その流量を任意に調節
可能なものを用いることなどによって、外容器3内に導
く浴水の流量を調節することができるようにするのが好
ましい。また、外容器3のろ液導出口3bは、バルブV
12を有するろ液返送管路12を介して上記浴水浄化シ
ステム20の殺菌装置27に接続され、膜分離装置2の
ろ過ユニット4によってろ過されたろ液を浴水浄化シス
テム20の循環流路23内に戻すことができるようにな
っている。また、外容器3の原液導出口3cには、バル
ブV13を有する原液排出管路13が接続されており、
外容器3内の原液を、管路13を通して系外に排出でき
るようになっている。
【0015】また、洗浄用水供給管路14とろ液返送管
路12とは、ポンプ(図示略)とバルブV17を有する
逆洗用水供給管路17によって接続されており、洗浄用
水供給源(図示略)から洗浄用水供給管路14、逆洗用
水供給管路17、ろ液返送管路12を経て気液混合流体
導入口3dに至る逆洗手段である逆洗水流路18が形成
され、洗浄用水供給源から供給された洗浄用水を、流路
18を通してろ過ユニット4のろ液側に加圧状態で送り
込むことができるようになっている。また、原液排出管
路13には、管路13内を流れる排出水に加熱殺菌処理
を施すための加熱装置19を設けてもよい。
【0016】上記構成の浴水ろ過装置1は、浴水浄化シ
ステム20に対して着脱自在に付加することができるよ
うにするのが好ましい。
【0017】次に、上記浴水ろ過装置1を用いた場合を
例として、本発明の浴水ろ過方法を説明する。まず、原
液供給管路11のバルブV11およびろ液返送管路12
のバルブV12を開放するとともにポンプP11を稼働
させ、浴水浄化システム20の循環流路23内の浴水の
一部を、原液として原液供給管路11を通して加圧状態
で膜分離装置2の外容器3内に導入する。外容器3内に
導入する原液の流量は、1分当たり、浴水浄化システム
20内で用いられる浴水に対して0.2〜10%、好ま
しくは2〜3%の水量とするのが好適である。これは、
この流量が0.2%未満であると、浴槽21に返送され
る浴水中の生菌数を低く保つ効果が不足し、10%を越
える流量とすると膜分離装置2の分離膜6の膜孔閉塞に
よる流束低下が起こりやすくなるためである。
【0018】また、この原液流量は、浴水浄化システム
20の循環流路23内の循環水の流量に対して設定して
も良く、この循環水流量に対して、2〜85%、好まし
くは5〜40%とするのが望ましい。この流量が2%未
満であると、浴槽21に返送される浴水中の生菌数を低
く保つ効果が不足し、85%を越える流量とすると膜分
離装置2の分離膜6の膜孔閉塞による流束低下が起こり
やすくなる。また、上記原液流量は、除去するべき微生
物の当該条件下での比増殖速度に応じた値に設定しても
よい。上記膜分離装置2に導入される原液流量の具体例
としては、次のようなものが挙げられる。浴水浄化シス
テム20で用いられる浴水量が200lであり、これを
15〜25l/分の流量で循環水として循環流路23内
で循環させるときには、循環流路23内の浴水を、1分
当たり浴水量に対して0.2〜10%に相当する0.4
〜20l/分の流量で原液供給管路11を通して膜分離
装置2に供給する。
【0019】膜分離装置2の外容器3内に導入された浴
水はろ過ユニット4の分離膜6を透過し、懸濁物質や微
生物が除去されたろ液としてろ液集合室7内に集めら
れ、ろ液排出口5b、ろ液返送管路12を通して浴水浄
化システム20内に返送される。
【0020】上記のろ過操作を行う際には、原液排出管
路13のバルブV13、洗浄用水供給管路14のバルブ
V14、逆洗用水供給管路17のバルブV17を閉止し
た状態としておく。また、必要に応じて、適宜原液排出
管路13のバルブV13を開放し、ろ過によって濃縮さ
れた外容器3内の原液を系外に排出してよいが、通常
は、バルブV13を閉止しておく。
【0021】ろ過によって原液中の微生物などの懸濁物
質がろ過ユニット4の分離膜6上に堆積し、ろ過抵抗が
上昇し、流束が低下した場合には、次に示す洗浄方法に
よって分離膜6を洗浄し、流束を回復させる。以下に説
明する洗浄方法は、逆洗工程と、バブリング工程を有す
るものとされる。まず、次に示す逆洗工程を行う。原液
供給管路11のポンプP11を停止し、膜分離装置2へ
の原液供給を停止した後、ろ液返送管路12のバルブV
12を閉止するとともに、逆洗用水供給管路17のバル
ブV17、原液排出管路13のバルブV13を開放す
る。
【0022】この操作によって、図示せぬ供給源から供
給された洗浄用水が加圧状態で逆洗水流路18を通して
ろ過ユニット4の分離膜6のろ液側に導入され、分離膜
6を原液側に向けて逆流するとともに分離膜6上の堆積
物を剥離させる。この洗浄用水としては、市水、工業用
水、予め貯留しておいたろ液などを用いてよいが、中で
も特に、市水を用いるのが好適である。これは市水中に
塩素が多く含まれているため洗浄排水中における微生物
の繁殖を抑制することができるためである。分離膜6を
逆流し、分離膜6の外部に出た洗浄用水は、剥離物とと
もに原液導出口3c、原液排出管路13を通して系外に
排出される。
【0023】続いて、次に示すバブリング工程を行う。
まず、逆洗用水供給管路17のバルブV17を閉止し、
洗浄用水のろ過ユニット4のろ液側への供給を停止した
後、洗浄用水供給管路14のバルブV14を開放し、洗
浄用水を管路14内に導く。同時に、気体供給源15か
ら供給された空気などの気体を、管路16を通して洗浄
用水供給管路14内に供給し、管路14内の洗浄用水と
混合し、気液混合流体として散気管9を通して外容器3
内に供給する。外容器3内に供給された気液混合流体は
外容器3内を上方に向かって流れ、原液排出管路13を
通って系外に排出される。
【0024】気液混合流体が外容器3内を流れる過程
で、この流体に含まれる気体は、気泡となって分離膜6
に接触し、分離膜6を振動させ、分離膜6を構成する中
空糸膜同士の擦れ合いまたは洗浄用水の相対的流動によ
り膜表面に付着した堆積物を剥離させる。また同時に、
気液混合流体中の洗浄用水は、分離膜6上の堆積物に高
い剪断力を加え、堆積物の剥離をさらに促進する。
【0025】この際、ろ過ユニット4は、分離膜6の長
手方向をほぼ水平に向けて外容器3内に配置されている
ため、散気管9から供給され、鉛直方向上方に上昇する
気液混合流体中の気体が分離膜6にその垂直方向から当
たり、これによって分離膜6上の堆積物に効率よく剪断
力が加えられ、堆積物の膜からの剥離が促進される。こ
れに対して、分離膜6の長手方向が水平方向に対して傾
いた状態であると、上記気体が分離膜6に垂直でなく傾
いた方向から当たり、気体の浮力によって鉛直方向上方
に加えられる剪断力が堆積物に対して効率よく作用せ
ず、しかも上記空気が分離膜6に当たった後直ちに上記
分離膜に沿って流れてしまい、空気と分離膜6との接触
時間が短くなるため堆積物を剥離させる効果が不十分と
なりやすい。
【0026】上述の2工程からなる洗浄操作は、適当な
頻度、好ましくは30分〜1時間に1度程度の頻度で繰
り返し行うのが安定的な運転のために好ましい。また、
上記洗浄操作に要する時間は、2〜3分とすれば十分で
ある。また、この洗浄操作に使用する洗浄用水の流量
は、膜分離装置2に導入される浴水流量と同程度、例え
ば上記浴水流量が0.4〜20l/分である場合には、
0.4〜20l/分とするのが好ましい。
【0027】上記構成の浴水ろ過装置1にあっては、分
離膜6を有する膜分離装置2を備えたものとしたので、
浴水浄化システムに用いられる浴水からレジオネラ属細
菌などの微生物を除去するのに十分な効果を上げること
ができる。従って、浴水浄化システムの浴水中の生菌数
を低く抑え、その安全性をより確実なものとすることが
できる。
【0028】また、気液混合流体をろ過ユニット4に向
けて流す気液混合流体供給手段10を設けたので、洗浄
操作時に、気液混合流体中の気体によって分離膜6を振
動させるとともに、該流体中の洗浄用水によって分離膜
6上の堆積物に強い剪断力を加え、分離膜6上の堆積物
を効率よく剥離し、高い洗浄効果を得ることができる。
従って、分離膜6の膜孔閉塞などによる透過流束の低下
を抑制し、より安定した運転を可能とするとともに、維
持管理を容易化し、運転コストの低減を図ることができ
る。また、洗浄用水を分離膜6に逆流させる逆洗水流路
18を設けたので、洗浄操作を行う際に、分離膜上の堆
積物を効率よく剥離させ、一層の安定運転を可能とする
ことができる。
【0029】また、散気管9を外容器3内のろ過ユニッ
ト4の下方に配置し、ろ過ユニット4を、分離膜6の長
手方向がほぼ水平となるように配置することによって、
気液混合流体中の気体が分離膜6上の堆積物に与える剪
断力を高め、分離膜6を洗浄する際の洗浄効率を高める
ことができる。
【0030】また、膜分離装置2に導入する浴水流量を
任意に調節可能に設けることによって、膜分離装置2で
処理する浴水流量を、微生物除去効果を低下させること
がない範囲内で低く設定することができ、膜分離装置2
における分離膜6の膜孔閉塞などによる透過流束の低下
を抑制し、より安定した運転を可能とすることができ
る。
【0031】また、浴水ろ過装置1を、浴水浄化システ
ム20に対して着脱自在に取り付けることができるよう
にすることによって、既存の浴水浄化システム20にも
簡単に適用可能とすることができる。
【0032】上記浴水ろ過方法にあっては、浴水浄化シ
ステム20において循環される循環水の一部のみを膜分
離装置2に通すので、膜分離装置2において分離膜6の
膜孔閉塞による流束低下が起こりにくく、しかも循環水
中の微生物除去に十分な効果を上げることができる。従
って、浴水浄化システム20内の浴水中の生菌数を低く
抑え、その安全性をより確実なものとするとともに、長
期間の安定運転を可能とし、運転コストの低減を図るこ
とができる。
【0033】また、気液混合流体をろ過ユニット4に向
けて流すバブリング工程を行うことによって、分離膜6
上の堆積物を効率よく剥離し、高い洗浄効果を得ること
ができる。従って、分離膜6の膜孔閉塞などによる透過
流束の低下を抑制し、より安定した運転を可能とするこ
とができる。また、洗浄用水をろ過ユニットの分離膜に
逆流させる逆洗工程を行うことによって、より一層の安
定運転を可能とすることができる。
【0034】また、上記浴水ろ過装置1の原液供給管路
11には、次亜塩素酸塩などの溶液を原液供給管路11
内に供給し、原液供給管路11内の原液中の塩素濃度を
高めるための塩素供給手段を設けるのが好ましい。これ
によって、膜分離装置2に導入される原液中の有機物の
酸化分解を進行させるともに、原液中の生菌数を減少さ
せることができる。従って、膜分離装置2による除微生
物効果を確実なものとするとともに、分離膜6への有機
物吸着に起因する透過流束低下を防ぎ、一層の安定運転
を可能とすることができる。また、原液供給管路11内
の原液に凝集剤を添加する凝集剤添加手段を設けること
によって、膜分離装置2内に供給される原液中の懸濁物
質を凝集させ、この懸濁物質のろ水性、分離膜に対する
付着性を低下させ、膜分離装置2における分離膜6の目
詰まりを防ぎ、安定的な運転を可能とすることができ
る。
【0035】さらに、上記例では、浴水ろ過装置1の原
液供給管路11を、浴水浄化システム20の生物ろ過槽
26の下流側の循環流路23に接続し、ろ液返送管路1
2を殺菌装置27に接続するように構成したが、本発明
の浴水ろ過装置はこれに限らず、管路11および管路1
2を循環流路23の他の部分に接続したり、浴槽21に
直接接続してもよい。また、上記例では、気液混合流体
供給手段10を、散気管9を有するものとしたが、これ
に限らず、気液混合流体供給手段に散気管9と管路9a
を設けず、気液混合流体供給手段を、気液混合流体導入
口3dから導入された気液混合流体が直接ろ過ユニット
4に達するように構成してもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明の浴水ろ過装置にあっては、分離
膜を有する膜分離装置を備えたものとしたので、浴水浄
化システムに用いられる浴水中の微生物除去に十分な効
果を上げることができる。従って、浴水浄化システムに
用いられる浴水中の生菌数を低く抑え、その安全性をよ
り確実なものとすることができる。また、気液混合流体
をろ過ユニットに向けて流す気液混合流体供給手段、お
よび洗浄用水を分離膜に逆流させる逆洗手段を設けるこ
とによって、洗浄操作時に、分離膜上の堆積物に強い剪
断力を加え、分離膜上の堆積物を効率よく剥離し、高い
洗浄効果を得ることができる。従って、分離膜の膜孔閉
塞などによる透過流束の低下を抑制し、より安定した運
転を可能とするとともに、維持管理を容易化し、運転コ
ストの低減を図ることができる。また、膜分離装置に導
入する浴水流量を任意に調節可能に設けることによっ
て、膜分離装置で処理する浴水流量を、微生物除去効果
を低下させることがない範囲内で低く設定することがで
き、膜分離装置における分離膜の膜孔閉塞などによる透
過流束の低下を抑制し、より安定した運転を可能とする
ことができる。
【0037】また、本発明の浴水ろ過方法にあっては、
浴水浄化システムにおいて循環される循環水の一部のみ
を膜分離装置に通すので、膜分離装置において分離膜の
膜孔閉塞による流束低下が起こりにくく、しかも循環水
中の微生物除去に十分な効果を上げることができる。従
って、浴水浄化システム内の浴水中の生菌数を低く抑
え、その安全性をより確実なものとするとともに、長期
間の安定運転を可能とし、運転コストの低減を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の浴水ろ過装置の一例を示すフロー図
である。
【図2】 図1に示す浴水ろ過装置のろ過ユニットを示
す断面図である。
【図3】 図1に示す浴水ろ過装置およびこれが接続さ
れる浴水浄化システムを示すフロー図である。
【図4】 浴水浄化システムの一例を示すフロー図であ
る。
【符号の説明】
1・・・浴水ろ過装置、2・・・膜分離装置、3・・・外容器、
4・・・ろ過ユニット、6・・・分離膜、10・・・気液混合流
体供給手段、12・・・ろ液返送管路(返送手段)、18・
・・逆洗水流路(逆洗手段)、20・・・浴水浄化システ
ム、21・・・浴槽、22・・・浄化装置、23・・・循環流路
(循環手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 65/02 520 B01D 65/02 520 (72)発明者 菅野 道夫 東京都中央区京橋2丁目3番19号 三菱レ イヨン株式会社内 (72)発明者 亘 謙治 愛知県名古屋市東区砂田橋4丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽と、浴槽内の浴水を浄化する浄化
    装置と、浄化装置によって浄化された浴水を浴槽に返送
    する循環手段とを備えた浴水浄化システムに使用される
    浴水をろ過する浴水ろ過装置であって、 前記浴水をろ過する分離膜を有するろ過ユニットを外容
    器内に収容した膜分離装置と、該膜分離装置によってろ
    過されたろ液を前記浴水浄化システムまたは浴槽内に返
    送する返送手段を有することを特徴とする浴水ろ過装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の浴水ろ過装置において、
    洗浄用水をろ過ユニットの分離膜に逆流させる逆洗手段
    が設けられたことを特徴とする浴水ろ過装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の浴水ろ過装置に
    おいて、気体と洗浄用水を混合した気液混合流体をろ過
    ユニットに向けて流す散気口を有する散気管を備えた気
    液混合流体供給手段が設けられたことを特徴とする浴水
    ろ過装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の浴水ろ過装置において、
    散気管が外容器内のろ過ユニットの下方に配置され、か
    つろ過ユニットが、分離膜の長手方向をほぼ水平に向け
    て配置されていることを特徴とする浴水ろ過装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれか1項記載の
    浴水ろ過装置において、膜分離装置に導入する浴水の流
    量を調節可能に設けたことを特徴とする浴水ろ過装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうちいずれか1項記載の
    浴水ろ過装置において、ろ過ユニットの分離膜が、中空
    糸膜であることを特徴とする浴水ろ過装置。
  7. 【請求項7】 浴槽と、浴槽内の浴水を浄化する浄化装
    置と、浄化装置によって浄化された浴水を浴槽に返送す
    る循環手段とを備えた浴水浄化システムに使用される浴
    水をろ過する浴水ろ過方法であって、 前記浴水浄化システムの循環手段によって循環する浴水
    の一部を、分離膜を有するろ過ユニットを外容器内に収
    容した膜分離装置によってろ過し、該膜分離装置によっ
    てろ過されたろ液を、前記浴水浄化システムに返送する
    ことを特徴とする浴水ろ過方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の浴水ろ過方法において、
    間欠的に、洗浄用水をろ過ユニットのろ液側に加圧状態
    で供給し、ろ過ユニットの分離膜に逆流させる逆洗工程
    を行うことを特徴とする浴水ろ過方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の浴水ろ過方法に
    おいて、間欠的に、洗浄用水と気体とを混合した気液混
    合流体を膜分離装置に供給し、ろ過ユニットの分離膜を
    振動させるバブリング工程を行うことを特徴とする浴水
    ろ過方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のうちいずれか1項記載
    の浴水ろ過方法において、膜分離装置によってろ過する
    浴水の流量を、1分当たり、前記浴水浄化システムで使
    用される浴水水量の0.2〜10%とすることを特徴と
    する浴水ろ過方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009004725A1 (ja) * 2007-07-04 2009-01-08 Mitsubishi Rayon Engineering Co., Ltd. 散気装置の洗浄方法

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