JPH10312116A - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

転写装置及び画像形成装置

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JPH10312116A
JPH10312116A JP9121245A JP12124597A JPH10312116A JP H10312116 A JPH10312116 A JP H10312116A JP 9121245 A JP9121245 A JP 9121245A JP 12124597 A JP12124597 A JP 12124597A JP H10312116 A JPH10312116 A JP H10312116A
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JP9121245A
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Hideo Nanataki
秀夫 七瀧
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間転写体の2次転写残トナーを安定して良
好にクリーニングすることができるようにする。 【解決手段】 転写クリーニング部材である回転ブラシ
23の中間転写ドラム6表面の当接位置から1次転写部
位までの実走距離をL、中間転写ドラム6の回転速度を
Vpとしたとき、中間転写ドラム6表面に電荷を与えた
ときの中間転写ドラム6表面の電位減衰時間τが、τ<
L/Vpを満たすようにしたことにより、中間転写ドラ
ム6の2次転写後のトナー掃きムラを抑えて、優れた画
像一様性を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体に形成さ
れたトナー画像が転写される転写装置、及び該転写装置
を備え電子写真プロセスを利用して画像形成を行う複写
機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】像担持体としてのドラム型の電子写真感
光体(以下、感光体という)上に形成したトナー画像を
一旦中間転写体上に1次転写させ、該中間転写体に転写
されたトナー画像を転写材へ2次転写部材により2次転
写して画像形成を行う画像形成装置は、カラー画像情報
や多色画像情報の複数の成分色画像を順次積層転写して
カラー画像や多色画像を合成再現した画像形成物を出力
するカラー画像形成装置や多色画像形成装置として有効
であり、各成分色画像の重ね合わせズレ(色ズレ)の少
ない画像を得ることができる。
【0003】図7は、上記した中間転写体を用いてカラ
ー画像を形成する従来の画像形成装置の一例を示す概略
図である。
【0004】この画像形成装置では、ドラム型の感光体
1は矢印a方向に回転し帯電器2により一様に帯電さ
れ、この感光体1上に露光装置(スキャナー)3から反
射ミラー4を介してレーザ光による画像露光Bが与えら
れ、目的のカラー画像に対応した静電潜像が形成され
る。前記レーザ光の強度及び照射スポット径は画像形成
装置の解像度及び所望の画像濃度によって適正に設定さ
れており、感光体1上の静電潜像はレーザ光が照射され
た部分は明部電位(VL)に、そうでない部分は帯電器
2で帯電された暗部電位(VD)に保持されることによ
って形成する。
【0005】静電潜像は感光体1の回転により、現像器
(イエロー現像器5a、マゼンタ現像器5b、シアン現
像器5c、ブラック現像器5d)5との対向部に達し、
同一極性に帯電されたトナーが供給されて顕像化され
る。
【0006】この際、まずイエロー現像器5aから第1
色(イエロー)のトナーが静電潜像に応じて感光体1に
付与される。この際、マゼンタ現像器5b、シアン現像
器5c、ブラック現像器5dは作動オフしており、第1
色(イエロー)の顕像はマゼンタ現像器5b、シアン現
像器5c、ブラック現像器5dにより影響を受けること
なく中間転写体としての中間転写ドラム6と感光体1間
の転写ニップに到達し、矢印b方向に回転する中間転写
ドラム6に印加された第1色(イエロー)のトナーと逆
極性の電圧によって転写ニップ域に形成された電界によ
り第1色(イエロー)のトナー顕像は中間転写ドラム6
上に中間転写される。
【0007】そして、第1色(イエロー)のトナー像の
転写を終えた感光体1表面の1次転写残トナーをクリー
ニング装置7のブレード7aにより除去した後、第2色
(マゼンタ)の画像形成工程に入る。第2色目の工程に
おいてはマゼンタ現像器5bのみが作動し、イエロー現
像器5a、シアン現像器5c、ブラック現像器5dは作
動オフしており、以下、上述した手順によって第2色
(マゼンタ)、第3色(シアン)、第4色(ブラック)
のトナー像が中間転写ドラム6上に重畳して1次転写さ
れる。なお、この間、中間転写ドラム6の転写クリーニ
ング装置7の作動は解除されており、中間転写ドラム6
上の画像を乱さないようにしている。
【0008】そして、中間転写ドラム6と2次転写部材
としての導電ローラ8間の転写ニップに給送される転写
材Pに目的のカラー画像に対応したフルカラートナー画
像が2次転写される。この際、導電ローラ8にはトナー
と逆極性の電圧が印加されている。
【0009】フルカラートナー画像が転写された転写材
Pは定着装置9で加熱・加圧され、フルカラートナー画
像が転写材P上に永久定着される。第1色(イエロ
ー)、第2色(マゼンタ)、第3色(シアン)、第4色
(ブラック)のトナー像を転写材Pに転写し終えた中間
転写ドラム6の表面は、転写クリーニング装置10のブ
レード10aによって清掃される。
【0010】上記した中間転写ドラム6としては、ポリ
エステル、ポリエチレン、ナイロン等の誘電体フィルム
が用いられ、或いは背面に導体を裏打ちした2層フィル
ムを用いるのが知られている。また、中間転写体として
アルミニウム等の芯金に誘電体を被覆した中間転写ドラ
ムも考案されている。
【0011】また、図7の従来例では、中間転写体(中
間転写ドラム6)の転写クリーニング装置10はブレー
ド10aによって2次転写残りトナーを機械的に掻き取
る構成であったが、これ以外にも、例えば特開平5−3
03310号公報には、導電性部材に2次転写残トナー
と逆極性のバイアスを印加して2次転写残りトナーを清
掃する方法が開示されている。
【0012】さらに、中間転写体(中間転写ドラム6)
の転写クリーニング部材としてファーブラシを用いて機
械的、電気的に2次転写残トナーを回収して、さらにそ
れを別の除去部材によって回収する方法も考案されてい
る。
【0013】また、特開平1−105980号公報に
は、中間転写体(中間転写ドラム6)上の2次転写残ト
ナーのトリボを1次転写部で感光体に戻して、これを感
光体のクリーニング装置によって清掃する方法が開示さ
れている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の画像形成装置では、中間転写ドラム6上に担持され
るトナー量は淡色部と濃色部とで大きく変化するのが一
般的で、トナー量に応じて2次転写効率を高く維持する
のは困難であった。
【0015】つまり、バイアスによる静電的作用でトナ
ー像を転写材Pに2次転写する過程で、高い転写バイア
スを用いればトナー量の多い部分で転写効率が高まる
が、トナー量の少ない部分では転写電流が転写材Pを突
き抜けて静電作用が弱くなって転写効率が下がる。
【0016】逆に転写バイアスを下げればトナー量の少
ない部分の転写効率は上がるが、多い部分では下がって
しまう傾向がある。この現象は中間転写ドラム6上に存
在する2次転写残トナーの量を低減できないばかりか、
2次転写残トナーは2次転写バイアスの影響で様々な極
性、値のトリボを有し、トリボ分布としては広い分布を
有することになる。
【0017】これら2次転写残トナーの転写クリーニン
グ方法として、上記したようにブレードやファーブラシ
を用いて機械的に掻き取る手段を用いた場合、中間転写
ドラム6に対して強く押し当てたり、ファーブラシの回
転速度を速めたりして掻き取り能力を確保させる必要が
あるので、中間転写体(中間転写ドラム6)や転写クリ
ーニング部材(ブレードやファーブラシ)に摩耗、破損
等が発生するという問題点があった。
【0018】さらに、最近の傾向としてトナーの微粒子
化が進み、また重合トナー等の球形トナーになって高画
質化を図る装置が多くなっているが、このような高画質
用トナーを用いた場合、これらの掻き取り手段(ブレー
ドやファーブラシ)ではすり抜け等が発生してクリーニ
ング性が不十分となることが明らかになった。
【0019】また、バイアスを転写クリーニング装置に
印加して静電的に2次転写残トナーをクリーニングする
場合には、トナーの粒径や形状によるクリーニング性の
悪化を克服することができたが、上記したように2次転
写残トナーは広いトリボ分布を有しており極性も異なる
場合があるため、完全に除去できるバイアスを選ぶこと
は難しく、2次転写残トナーのクリーニングが不十分な
ものとなっていた。
【0020】また、中間転写体から除去されて転写クリ
ーニング部材に転移した残トナーは、飽和する前に別の
転写クリーニング部材リフレッシュ手段によって除かれ
る必要があるので、転写クリーニング装置の構成が複雑
となりコストも高くなるという問題点があった。
【0021】また、特開平1−105980号公報に開
示されているような中間転写体上の2次転写残トナーの
トリボを反転させて1次転写部で回収クリーニングする
装置においては、2次転写トナーのトリボの極性を揃え
て静電的に扱いやすくできる点、簡素な転写クリーニン
グ装置にできる点で優れるが、大きな電流を必要とする
ためにオゾンが発生して感光体を汚染したり、ドライブ
する電源が大がかりになってコストがかかる等の問題点
があった。
【0022】さらに、転写クリーニング部材にバイアス
を印加する装置では、中間転写体表面に電荷を与えて帯
電する作用も同時に発生するため、放電しきい値以上の
バイアスを必要とする場合には、転写クリーニング後の
中間転写体上の電位均一性が低下して、次の画像形成に
影響を与える場合があった。
【0023】そこで、本発明は、中間転写体のクリーニ
ングを低コストで、かつ 安定して十分に行って良好な
画像を得る転写装置及び画像形成装置を提供することを
目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、1次転写部位で電圧印加によ
り一次転写されたトナー像を表面に担持して、自らの回
転と共に2次転写部位で一次転写された前記トナー像を
転写材へ2次転写する中間転写体と、該中間転写体に当
接・離間自在に設置され、2次転写後に前記中間転写体
に当接し電圧印加により該中間転写体に残留した2次転
写残トナーを除去する転写クリーニング部材と、を備え
た転写装置において、前記転写クリーニング部材の前記
中間転写体表面の当接位置から前記1次転写部位までの
実走距離をL、前記中間転写体の移動速度をVpとした
とき、前記中間転写体表面に電荷を与えたときの該中間
転写体表面の電位減衰時間τが、τ<L/Vpを満たし
ていることを特徴としている。
【0025】また、前記転写クリーニング部材は、回動
自在な給電芯金の周囲に多数の導電性繊維を備えた回転
ブラシであることを特徴としている。
【0026】また、転写クリーニング部材は、多数の導
電性繊維を備えたブラシであることを特徴としている。
【0027】また、前記転写クリーニング部材は、前記
転写材の長さに相当する長さ以上に亘り前記中間転写体
に当接した後に離間することを特徴としている。
【0028】また、前記転写クリーニング部材に印加さ
れる電圧は、該転写クリーニング部材が前記中間転写体
の少なくとも前記転写材の長さに相当する長さに当接し
ている間、前記トナー像を1次転写する際に前記一次転
写部位で前記中間転写体に印加される電圧と同極性であ
ることを特徴としている。
【0029】また、転写クリーニング部材が前記中間転
写体に当接している間、一次転写時に印加される電圧と
異なる極性の電圧を前記転写クリーニング部材に印加す
ることを特徴としている。
【0030】また、本発明に係る画像形成装置は、像担
持体と、該像担持体上に形成されたトナー像を転写され
る請求項1乃至6のいずれか1項記載の転写装置とを備
えたことを特徴としている。
【0031】(作用)本発明者は、転写クリーニング部
材の中間転写体表面の当接位置から1次転写部位までの
実走距離をL、中間転写体の移動速度をVpとしたと
き、中間転写体表面に電荷を与えたときの該中間転写体
表面の電位減衰時間τが、τ<L/Vpを満たしている
ときに、中間転写体に当接して2次転写残トナーを除去
する転写クリーニング部材のトナー掃きムラの発生を抑
えることを実験により見いだした。
【0032】本発明はこれに着目して、上記したτ<L
/Vpを満たすように、例えば中間転写体の材料として
適正なものを選定することにより、良好なクリーニング
性とトナー掃きムラの発生を抑えることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。
【0034】(第1の実施の形態)図1は、本実施の形
態に係る転写装置を備えた画像形成装置(本実施の形態
では、フルカラーモードのレーザービームプリンター)
を示す概略構成図である。なお、図7に示した従来の画
像形成装置と同一部材には同一符号を付し、重複する説
明は省略する。
【0035】中間転写ドラム6は、図1、図2に示すよ
うに中空のアルミシリンダー20表面上に弾性層21と
して1mmの厚みのヒドリンゴムを設け、さらにその表
面を20μmの厚みのウレタン樹脂を主体とする抵抗層
22で被覆して構成されている。
【0036】中間転写ドラム6は少なくとも転写材Pの
1頁分の画像を保持する必要があるために、その周長は
最大記録サイズの長さ分を確保していなければならな
い。本実施の形態ではA4サイズを転写材Pの最大とす
るので、中間転写ドラム1の周長は約300mmのもの
を用いている。
【0037】なお、中間転写体としては必ずしも本実施
の形態のようにドラム形状である必要はなく、ゴム層に
横方向の伸び防止のための芯体を入れたベルト状のもの
を複数本の軸に懸架したものでも同様な機能を得ること
ができる。また、表面の抵抗層22としてはウレタン樹
脂に限らず、フッ素樹脂、ナイロン系樹脂等を主体とし
たものや、これらにカーボンや導電粉体を分散させた抵
抗材等を用いることができる。
【0038】中間転写ドラム6の外側には転写クリーニ
ング部材である回転ブラシ23が設けられている。回転
ブラシ23は、導電性繊維(3デニール、200本/i
nch2 ,106 Ω・cm)を芯金(給電芯金)24に
巻き付けて直径14mmΦのローラ形状に形成されてお
り、中間転写ドラム6表面に対して当接・離間自在に設
けられている。また、回転ブラシ23には回動手段(不
図示)が接続されており、芯金24には図3、図4に示
すように、切り換えスイッチ25を介して電源26から
電圧が印加される。
【0039】他の構成は図7に示した従来の画像形成装
置と同様であり、また、画像形成動作も同様にして行わ
れるので本実施の形態では省略する。
【0040】次に、回転ブラシ23による中間転写ドラ
ム6の転写クリーニング動作を、図3、図4を参照して
説明する。
【0041】(回収行程)図3に示すように、回転ブラ
シ23を回動手段(不図示)で回動させ、当接・離間手
段(不図示)で2次転写後の中間転写ドラム6上の画像
先端部に当接させる。
【0042】この際、回転ブラシ23の芯金24に電源
26より1次転写バイアスと同極性(正極性)の電圧
(クリーニングバイアス)が印加される。このとき、中
間転写ドラム6のアルミシリンダー20には、切り換え
スイッチ27を介して電源28より1色目の一次転写バ
イアスと同じか、或いはやや低い電圧が印加されてい
て、上記クリーニングバイアスとしてはこの1色目の1
次転写バイアスより絶対値の大きな値を選んで、中間転
写ドラム6上の転写残トナーの極性によって選択的に回
収できるできる電界を形成している。なお、105 〜1
8 Ω・cmの回転ブラシ23においては、+500V
〜2kVの範囲で負極性の転写残トナーに対して良好な
回収性が得られた。
【0043】また、回転ブラシ23の通過後に中間転写
ドラム6上になお残留している転写残トナーT1は1次
転写バイアスと同極性(正極性)のトリボを有するもの
(反転トナー)である。そして、中間転写ドラム6は次
画像の形成へと進むわけであるが、1色目の1次転写行
程において上記転写残トナー(反転トナー)T1は本来
の画像形成トナー(正規トナー)T2のトリボとは逆の
極性(負極性)を有していることになるので、ここで画
像形成トナーT2の1次転写と同時に、転写残トナー
(反転トナー)T1が感光体1に逆転写されることにな
る。
【0044】(吐き出し行程)中間転写ドラム6上の画
像後端部が回転ブラシ23を通り過ぎた後は回転ブラシ
23の芯金24には、図4に示すように、切り換えスイ
ッチ25で電源26の出力極性を切り換えて1色目の1
次転写バイアスとは逆極性(負極性)の電圧(吐き出し
バイアス)を印加する。このバイアスによって、上記ク
リーニングバイアスによって回転ブラシ23に回収され
たトナーT3は再び中間転写ドラム6上の非画像形成部
へと吐き出される。
【0045】この吐き出されたトナーT3の極性は正規
トナーT2の極性(負極性)と同じであって、1次転写
部位において中間転写ドラム6のアルミシリンダー20
に逆バイアスを印加することにより、感光体1に強制的
に逆転写される。
【0046】(離間)回転ブラシ23は吐き出し行程を
終えた後、次画像の先端が達する前に中間転写ドラム1
から離間して次の転写クリーニング行程に備える。
【0047】そして、上記転写クリーニング動作によっ
て、中間転写ドラム6上に存在する2次転写残トナーを
そのトリボの極性に応じて選択的に回収し、何れの極性
のトナーも感光体1に逆転写させて、除去することがで
きる。
【0048】さらに、本発明では中間転写ドラム6の抵
抗層22の体積抵抗及び厚みと誘電率を適当に選ぶこと
により、給電を行う回転ブラシ23のブラシ特有のトナ
ー掃きムラをなくすことを可能とした。
【0049】つまり、回転ブラシ23による中間転写ド
ラム6の転写クリーニングは、上記行程を行うことによ
って高いクリーニング性を確保できるが、電荷供給作用
も伴うために中間転写ドラム6上に不均一な帯電履歴を
残して一様な1次転写を行えない場合があるが、本発明
においてはこの問題をも解決している。以下、このこと
について詳細に説明する。
【0050】図5は、中間転写ドラム6の表面に帯電器
(不図示)で電荷を供給したときの典型的な表面電位減
衰の様子を示している。この図において、電荷供給電位
V0に対して1/e(eは自然対数の底)となるまでの
時間は一般的に減衰時定数τと呼ばれるもので、この場
合中間転写ドラム6の抵抗層22及び弾性層21の持つ
体積抵抗率、厚み、誘電率で決定されると考えて良い。
【0051】本発明においては、この減衰時定数τと画
像形成速度(中間転写ドラム6の回転速度に等しい)V
p及び、回転ブラシ23当接位置から1次転写部位まで
の実走距離Lに関して、 τ<L/Vp ……(1) なる関係が満たされるときに、回転ブラシ23の上記ト
ナー掃きムラが防止できることを見いだした。そして、
本発明では、これに着目して中間転写ドラム6の材料と
して適正なものを選定している。
【0052】すなわち、本実施の形態では、中間転写ド
ラム6の弾性層21として比較的体積抵抗率の低いもの
(106 Ω・cm以下)を用ちいており、上記減衰時定
数τの決定因子としては抵抗層22の膜厚、及び体積抵
抗率が支配的であって、20μmの抵抗層22の膜厚に
対して、1012Ω・cm以下の材料を選べば、Vp=1
20mm/sec、L=100mmにおいて上記(1)
式を満たすものとなる。 次に、上記考察に基づいて構
成した中間転写ドラム6と回転ブラシ23との組合せに
よる本実施の形態と、従来の構成との比較した結果を下
記の表1に示す。
【0053】
【表1】 比較例1は、中間転写体の材料として1013Ω・cmの
もので構成した場合(他の構成は本実施の形態と同
じ)、比較例2は、比較例1において転写クリーニング
部材として導電ローラを用いた場合について実験を行っ
たもので、濃色画像、及び淡色画像の画像形成時のクリ
ーニング性及び画像一様性について評価した。なお、表
中において、クリーニング性に関しては次画像部にゴー
ストが発生しないものを○、発生したものを×とし、画
像一様に関してはトナー掃きムラが発生したものを×と
した。
【0054】この表から明らかなように、回転ブラシ2
3はローラに比較してトナーの回収能力に優れるため、
2次転写残トナーの極性別に回収、逆転写行程を行うこ
とが可能であって、トナーの量にかかわらず高いクリー
ニング性が得られ、さらに、中間転写ドラム6の減衰時
定数を考慮することによってトナー掃きムラを抑えて、
優れた画像一様性を得ることができる。
【0055】このように本実施の形態では、濃色画像及
び淡色画像の画像形成時においても、中間転写ドラム6
の2次転写後のクリーニングを良好に行うことができ、
かつトナー掃きムラの発生を抑えて優れた画像一様性を
得ることができる。
【0056】また、回転ブラシ23は簡単な構成であ
り、かつ回転ブラシ23の電源26も大電流を発生する
大がかりなものでないので、コストの低減を図ることが
できる。
【0057】なお、上記した画像形成装置はネガトナー
を用いた反転現像によるものについて説明したが、トナ
ーの極性や現像方式によって転写クリーニング部材に印
加する電圧の極性を適宜変更することにより各方式の画
像形成装置に対応できる。
【0058】(第2の実施の形態)本実施の形態では、
上記した第1の実施の形態における中間転写ドラム6の
層構成として、弾性層21に比較的抵抗の高いものを用
い、逆に抵抗層22として体積抵抗率が低めのものを用
いて上記(1)式を満たす構成とした。他の構成及び動
作は第1の実施の形態と同様である。
【0059】従って、上記減衰時定数τは、中間転写ド
ラム6の弾性層21と抵抗層22の両者の層厚と体積抵
抗率及び誘電率によって支配される。具体的には、弾性
層21として体積抵抗率109 Ω・cm、層厚1mmの
ヒドリンゴムを用い、抵抗層22としては体積抵抗率が
1010Ω・cm、層厚50μmのフッ素樹脂を用いてい
た(比誘電率は両者とも約3)。
【0060】図6は、本実施の形態における中間転写ド
ラム6表面に帯電器で電荷を供給したときの電位減衰の
様子を示したものである。この電位減衰の特徴は、弾性
層21と抵抗層22の減衰極性の和として得られるた
め、経過時間の前半に見られる抵抗層22における速い
電位減衰のために、減衰時定数τとしては短くなる傾向
があることである。
【0061】一方、樹脂の抵抗特性は体積抵抗率が高い
ほど環境、特に湿度の影響により変化し易い傾向がある
のが一般的で、本実施の形態のように抵抗層22の体積
抵抗率を比較的低く設定できる構成では、環境に対して
安定した減衰時定数τを得ることができるので、トナー
掃きムラの発生を抑えて、優れた画像一様性を得ること
ができる。
【0062】(第3の実施の形態)本実施の形態は、減
衰時定数τの大きな中間転写ドラム6を用いた場合に、
転写クリーニング動作の後に中間転写ドラム6の空走回
転させた後、次画像の一次転写を開始するように構成さ
れた画像形成装置である。そして、本実施の形態では、
減衰時定数τが大きい場合に実走距離Lを大きくとるこ
とで上記(1)式を満たす構成にしたものである。本実
施の形態における転写クリーニング動作を図1に示した
画像形成装置を参照して説明する。
【0063】(回収行程)図3、図4に示したように、
回転ブラシ23を回動手段(不図示)で回動させ、当接
・離間手段(不図示)で2次転写後の中間転写ドラム6
上の画像先端部に当接させる。そして、回転ブラシ23
の芯金24に切り換えスイッチ25を介して電源26よ
り1色目の1次転写バイアスと同極性(正極性)の電圧
(クリーニングバイアス)が印加される。このとき、中
間転写ドラム6のアルミシリンダー20には切り換えス
イッチ27を介して電源28より接地電位が与えられて
いて、中間転写ドラム6上の転写残トナーの極性によっ
て選択的に回収できるできる電界を形成している。
【0064】回転ブラシ23の通過後に中間転写ドラム
6上になお残留している転写残トナーは、本来の画像形
成トナーとは逆極性(負極性)のトリボを有するもの
(反転トナー)である。中間転写ドラム1は1回転の空
走を行って、この際に1次転写部において感光体1の表
面電位(Vd)によって反転トナーが感光体1に逆転写
されることになる。
【0065】(吐き出し行程)中間転写ドラム6上の画
像後端部が回転ブラシ23を通り過ぎた後は回転ブラシ
23の給電芯金24には、1色目の1次転写バイアスと
は逆極性(負極性)の電圧(吐き出しバイアス)を印加
する。このバイアスによって、前記クリーニングバイア
スによって回転ブラシ23に回収されたトナーは再び中
間転写ドラム6上の非画像形成部へと吐き出される。こ
の吐き出されたトナーの極性は正規トナーの極性(正極
性)と同じであって、1次転写部において中間転写ドラ
ム6のアルミシリンダー20に逆バイアスを印加するこ
とにより、感光体1に強制的に逆転写させる。
【0066】(離間及び空走行程)回転ブラシ23は吐
き出し行程を終えた後、次画像の先端が達する前に中間
転写ドラム6から離間して次の転写クリーニング行程に
備える。中間転写ドラム6はトナー像を担持しない状態
で空走回転して次画像の1次転写に備える。
【0067】このように本実施の形態における転写クリ
ーニング動作によれば中間転写ドラム6の回転が少なく
とも1回転多くなることから、連続動作時のスループッ
トが低下する場合があるが、カラー画像のような情報量
の多いものを扱う場合には、装置の制御装置(CPU)
からの情報伝達及び画像処理に時間がかかるため、実際
には空き時間を利用して上記空走行程を実施できる。
【0068】このように、本実施の形態においても、ト
ナー掃きムラの発生を抑えて、優れた画像一様性を得る
ことができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、転
写クリーニング部材の中間転写体表面の当接位置から1
次転写部位までの実走距離をL、中間転写体の移動速度
をVpとしたとき、中間転写体表面に電荷を与えたとき
の該中間転写体表面の電位減衰時間τが、τ<L/Vp
を満たすようにしたことにより、中間転写体の2次転写
後のクリーニングを良好に行うことができ、かつトナー
掃きムラの発生を抑えて優れた画像一様性を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る転写装置を備
えた画像形成装置を示す概略構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る転写装置の中
間転写体を示す拡大断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る転写装置を備
えた画像形成装置の動作を説明する概略構成図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る転写装置を備
えた画像形成装置の動作を説明する概略構成図。
【図5】本発明の第1の実施における中間転写体の表面
電位減衰の様子を示す図。
【図6】本発明の第2の実施における中間転写体の表面
電位減衰の様子を示す図。
【図7】従来例に係る転写装置を備えた画像形成装置を
示す概略構成図。
【符号の説明】
1 感光体(像担持体) 2 帯電器 3 露光装置 5 現像装置 6 中間転写ドラム 8 導電ローラ 9 定着装置 20 アルミシリンダー 21 弾性層 22 抵抗層 23 回転ブラシ(転写クリーニング部材) 24 芯金 26、28 電源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次転写部位で電圧印加により一次転写
    されたトナー像を表面に担持して、自らの回転と共に2
    次転写部位で一次転写された前記トナー像を転写材へ2
    次転写する中間転写体と、 該中間転写体に当接・離間自在に設置され、2次転写後
    に前記中間転写体に当接し電圧印加により該中間転写体
    に残留した2次転写残トナーを除去する転写クリーニン
    グ部材と、を備えた転写装置において、 前記転写クリーニング部材の前記中間転写体表面の当接
    位置から前記1次転写部位までの実走距離をL、前記中
    間転写体の移動速度をVpとしたとき、 前記中間転写体表面に電荷を与えたときの該中間転写体
    表面の電位減衰時間τが、τ<L/Vpを満たしてい
    る、 ことを特徴とする転写装置。
  2. 【請求項2】 前記転写クリーニング部材は、回動自在
    な給電芯金の周囲に多数の導電性繊維を備えた回転ブラ
    シである、 請求項1記載の転写装置。
  3. 【請求項3】 転写クリーニング部材は、多数の導電性
    繊維を備えたブラシである、 請求項1記載の転写装置。
  4. 【請求項4】 前記転写クリーニング部材は、前記転写
    材の長さに相当する長さ以上に亘り前記中間転写体に当
    接した後に離間する、 請求項1乃至3のいずれか1項記載の転写装置。
  5. 【請求項5】 前記転写クリーニング部材に印加される
    電圧は、該転写クリーニング部材が前記中間転写体の少
    なくとも前記転写材の長さに相当する長さに当接してい
    る間、前記トナー像を1次転写する際に前記一次転写部
    位で前記中間転写体に印加される電圧と同極性である、 請求項4記載の転写装置。
  6. 【請求項6】 転写クリーニング部材が前記中間転写体
    に当接している間、一次転写時に印加される電圧と異な
    る極性の電圧を前記転写クリーニング部材に印加する、 請求項5記載の転写装置。
  7. 【請求項7】 像担持体と、該像担持体上に形成された
    トナー像を転写される請求項1乃至6のいずれか1項記
    載の転写装置と、を備えた、 ことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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