JPH1030730A - 非接触軸封装置 - Google Patents

非接触軸封装置

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Publication number
JPH1030730A
JPH1030730A JP20431596A JP20431596A JPH1030730A JP H1030730 A JPH1030730 A JP H1030730A JP 20431596 A JP20431596 A JP 20431596A JP 20431596 A JP20431596 A JP 20431596A JP H1030730 A JPH1030730 A JP H1030730A
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JP
Japan
Prior art keywords
fluid
sealing device
seal ring
pressure side
seal
Prior art date
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Pending
Application number
JP20431596A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiichi Kimura
芳一 木村
Ikuo Nakaguchi
郁雄 中口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH1030730A publication Critical patent/JPH1030730A/ja
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転軸とシールリングとの間の効率の良いシ
ールを低コストで行なうことができる非接触軸封装置を
提供する。 【解決手段】 回転軸20の周囲の空間に、回転軸と微
少な隙間をもってシールリング10〜18を装着した非
接触軸封装置において、回転軸とシールリングの互いに
対向する面の少なくとも一方に、回転軸の回転により流
体の高圧側から低圧側への流れに対して抵抗を与えるよ
うな溝72を、少なくとも高圧側に対向する面74,7
6を残すように形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ポンプ、
ブロワ、コンプレッサなどの流体機械において、機械内
部の流体を軸部で密封したり、流体の漏れを少なくする
ために使用する非接触軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の軸封装置の一例を、図3に示す。
これは、気体を圧送するブロワの軸封構造であり、回転
軸の周囲に軸封装置を収容する空間を形成し、この空間
に、対称な形状を持つ一対のシールリングを軸方向に対
向して配置し、これらの2つのシールリングの中央に、
圧送される流体とは別のより粘性が高い流体(通常は液
体)を密封流体として該被圧送流体より高圧で供給し、
この軸封装置の両側空間での気体の流通を阻止しようと
するものである。
【0003】シールリングは、低圧側の側端部の一部が
突起状になっており、これがケーシング側に形成された
側壁に当接し、シールリングの間に配置されたばね及び
流体圧によって軽く押しつけられて、浮動性を維持しつ
つ流体の流通を阻止するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
に密封流体は被圧送流体より高い圧力で供給されるの
で、密封流体と外部との圧力差は大きくなり、浮動性を
維持しつつ流体の漏れを阻止するには、軸とシールリン
グとの間の隙間や各部分の寸法を厳密に管理したり、シ
ールリングを多段に設けるなどの必要があり、コスト上
昇を招いていた。この発明は、前記課題に鑑み、回転軸
とシールリングとの間の効率の良いシールを低コストで
行なうことができる非接触軸封装置を提供することを目
的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、回転軸の周囲の空間に、該回転軸と微少な隙間をも
ってシールリングを装着した非接触軸封装置において、
前記回転軸と前記シールリングの互いに対向する面の少
なくとも一方に、前記回転軸の回転により流体の高圧側
から低圧側への流れに対して抵抗を与えるような溝を、
少なくとも高圧側に前記対向する面を残すように形成し
たことを特徴とする非接触軸封装置である。
【0006】このような溝は、これらの対向面において
軸線に平行な線に対していずれかに傾斜して形成され、
代表的には螺旋状あるいは近似的な直線溝となる。この
溝は、高圧側に対向面(リッジ)を残して形成されてい
るので、回転軸が回転すると高圧側から低圧側への流れ
に対して抵抗を与え、結果としてこのシール部に強固な
流体膜を形成し、シールリングの浮動性を維持する作用
を行なう。このような作用は、回転軸が高速で回転する
に従い大きくなる。回転軸及びシールリングの対向面間
の隙間寸法は、慣性流れが問題にならない程度の寸法で
あるので、これらのいずれに形成してもほぼ同等の効果
を得ることができる。なお、溝の深さ、傾斜角度、ピッ
チ、寸法等は、使用する状況に応じて適宜に選択され
る。
【0007】請求項2に記載の発明は、前記シールリン
グはケーシングに固定されていることを特徴とする請求
項1に記載の非接触軸封装置である。請求項3に記載の
発明は、前記シールリングは前記回転軸に対して軸に交
差する方向に微少の移動を許容するように装着されてい
ることを特徴とする請求項1に記載の非接触軸封装置で
あり、これにより、回転軸の変位に応じてシールリング
も追従して移動し、周方向位置での隙間の偏りを防止す
るが、溝のポンプ作用がこの追従動作を促進する。
【0008】請求項4に記載の発明は、前記シールリン
グは軸方向に少なくとも2つが設けられ、これらのシー
ルリングの間の空間には前記流体とは別の密封流体が封
入されていることを特徴とする請求項1に記載の非接触
軸封装置である。この密封流体は、シールすべき流体が
気体である場合に、より粘性の高い液体を用いて密封性
とリングの浮動性を向上させる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例を
説明する。図1は、本発明の非接触軸封装置をブロワに
用いた例を示しており、図において左側に羽根車Aが、
右側に軸受Bが配置された間に非接触軸封装置が配置さ
れている。この例では、シールリング10〜18が回転
軸20に交差する方向に微少移動できるフローティング
シール構造であり、シールリングは軸方向に5段が配置
されている。
【0010】この非接触軸封装置は、ケーシング22に
回転軸20を取り囲むように形成されたシール部収容空
間Cに収容されている。すなわち、この収容空間Cに
は、ボルト24により結合された2つの固定部材26,
28がケーシング22にボルト固定され、これらの固定
部材26,28の内側の空間に複数のリテーナ30,3
2,34が装着され、さらに、これらのリテーナ30,
32,34により区画された空間にシールリング10〜
18が収容されている。これらの固定部材26,28と
ケーシング22及び固定部材26,28とリテーナ30
〜34の間には必要箇所にシール用のOリング36が設
けられている。
【0011】5つのシールリング10〜18は、この例
ではカーボン製の内側リング38の外周に金属製補強リ
ング40を焼き嵌めしたものである。このように二重構
造とすることで、内周側では摩擦の低減効果を得、その
結果隙間を小さくしてシール性も向上させながら機械的
強度を確保している。これらのシールリング10〜18
にはその一部に径方向に延びる凹所42が形成されてお
り、一方、リテーナ30〜34の側にはこの凹所42に
摺動可能に挿入されるガイドピン44が設けられてい
る。これにより、シールリング10〜18は周方向に回
り止めされ、径方向に微少移動可能となっている。
【0012】羽根車側から2番目及び3番目のシールリ
ング12,14は、同じリテーナ32内の空間に、間に
所定の空間46をもって対向して収容されている。これ
らのシールリングの間の空間46には両者を軸方向に案
内するガイド溝48及びピン50と、両者を互いに離間
する方向に付勢するバネ52が設けられている。
【0013】このリテーナ32には、前記シールリング
12,14間の空間46に連通する径方向流路54が、
周方向所定位置に1又は複数設けられている。この流路
54は第1の固定部材26の内周面に形成された周方向
に延びる内周溝56に連通し、この内周溝56は第1の
固定部材26に形成された流路58及び外周溝60を介
してケーシング22に形成された密封流体供給路62に
連通している。この密封流体供給路62は、圧送される
流体より高い圧力を持つ水や油のような密封流体源に接
続されている。また、軸封装置と羽根車側及び軸受側と
の境界部には、回転軸20の表面に連通するドレン空間
64,66が形成され、ケーシング22にはこれらのド
レン空間64,66に連通するドレン流路68,70が
形成されている。
【0014】各シールリング10〜18の内周面には、
図2に示すように軸線に対して所定角度θだけ傾斜した
複数の溝72(螺旋溝)が形成されている。この溝72
の軸方向長さはシールリング10〜18よりも小さく設
定され、溝72の両端には所定長さのリッジ74,76
が形成されている。この溝72の傾斜の向きは、回転軸
20が回転した時に、密封流体の高圧側から低圧側への
圧力流れに対して抵抗を与えるような向きになってい
る。
【0015】前記のような配置により、5段のシールリ
ング10〜18のうち、差圧が少ない機内側が2段、差
圧が大きい機外側に3段が設けられている。溝72は、
第1番目のシールリング10では第2番目のシールリン
グ12と同じ向きに、第4番目及び第5番目のシールリ
ング16,18では第3番目のシールリング14と同じ
向きに形成され、いずれも、回転軸22が回転した時
に、密封流体の高圧側から低圧側への圧力流れに対して
抵抗を与えるような向きになっている。
【0016】次に、このように構成された非接触軸封装
置の作用を説明する。この例では、密封流体として水を
用い、密封流体供給路62に外部から高圧水を供給して
ブロワ機内側(羽根車側)の気体を封じ込めるものであ
る。密封流体の圧力は、ブロワ内の圧力よりやや高い値
になるように調整する。すなわち、ブロワが稼働してい
ない間は、密封流体の圧力は低く調整され、これが作動
して高圧になると、これに応じて密封流体側の圧力も高
くする。
【0017】これにより、密封流体は、密封流体供給路
62、外周溝60、流路58、内周溝56、径方向流路
54を通って空間46に供給され、さらに、回転軸20
とシールリング10〜18間の隙間を通ってドレン空間
64,66からドレン流路68,70に流れる。ここに
おいて、シールリング10〜18の内面には溝72が形
成され、これが回転軸20の回転に伴って、密封流体の
高圧側から低圧側への圧力流れに対して抵抗を与える。
このために、漏れを低減することに大きな効果がある。
【0018】また、シールリングの高圧側リッジ74あ
るいは76においては、溝のポンピング作用により、対
向面の間に強固な流体膜が形成される。この実施例で
は、シールリング10〜18が軸に直交する方向に微動
するフローティングシール構造であるので、この密封流
体膜によりシールリングの浮動性が高まる。このような
作用は、回転軸20が高速で回転するに従い大きくなる
ので、シール部のすきまを小さくでき、漏れの防止が効
率的に行われる。
【0019】さらに、この実施例では、シールリングの
低圧側にもリッジ74あるいは76が設けられており、
回転軸20が逆転した場合においても圧力が発生するの
で、流体膜が形成され、対向面どうしの接触による損傷
を防止する。従って、正逆の両方向への回転が可能とな
っている。
【0020】なお、本発明の実施は前記に限られること
なく、前記ではシールリングが軸に直交する方向に微動
するフローティングシール構造としたが、勿論ケーシン
グに固定した構造としてもよい。また、前記例ではシー
ルリングを多段に設けたが、単段でもよく、密封流体を
用いなくてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、回転軸が回転すると高圧側から低圧側への流れに対
して抵抗を与え、また回転軸とシールリングの対向面に
強固な流体膜を形成して、浮動性を高めるので、回転軸
とシールリングとの間の効率の良いシールを低コストで
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非接触軸封装置の一実施例を示す
縦断面図である。
【図2】本発明に係る非接触軸封装置のシールリングの
詳細を示す(a)断面図、(b)側面図である。
【図3】従来の非接触軸封装置の縦断面図である。
【符号の説明】
10〜18 シールリング 20 回転軸 22 ケーシング 46 密封流体空間 72 溝 74,76 リッジ(対向面)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の周囲の空間に、該回転軸と微少
    な隙間をもってシールリングを装着した非接触軸封装置
    において、 前記回転軸と前記シールリングの互いに対向する面の少
    なくとも一方に、前記回転軸の回転により流体の高圧側
    から低圧側への流れに対して抵抗を与えるような溝を、
    少なくとも高圧側に前記対向する面を残すように形成し
    たことを特徴とする非接触軸封装置。
  2. 【請求項2】 前記シールリングはケーシングに固定さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の非接触軸封
    装置。
  3. 【請求項3】 前記シールリングは前記回転軸に対して
    軸に交差する方向に微少の移動を許容するように装着さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の非接触軸封
    装置。
  4. 【請求項4】 前記シールリングは軸方向に少なくとも
    2つが設けられ、これらのシールリングの間の空間には
    前記流体とは別の密封流体が封入されていることを特徴
    とする請求項1に記載の非接触軸封装置。
JP20431596A 1996-07-15 1996-07-15 非接触軸封装置 Pending JPH1030730A (ja)

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JP20431596A JPH1030730A (ja) 1996-07-15 1996-07-15 非接触軸封装置

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JP20431596A JPH1030730A (ja) 1996-07-15 1996-07-15 非接触軸封装置

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JPH1030730A true JPH1030730A (ja) 1998-02-03

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JP20431596A Pending JPH1030730A (ja) 1996-07-15 1996-07-15 非接触軸封装置

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JP (1) JPH1030730A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007516007A (ja) * 2003-09-17 2007-06-21 ザィサン バグ Pcbによって製造されたヒーターを有する加温装置
JP2014126139A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Kawasaki Heavy Ind Ltd 非接触環状シール
EP2636931B1 (en) * 2011-03-30 2019-08-07 Eagle Industry Co., Ltd. Seal device

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EP2636931B1 (en) * 2011-03-30 2019-08-07 Eagle Industry Co., Ltd. Seal device
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