JPH1030590A - 遠心送風機 - Google Patents

遠心送風機

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Publication number
JPH1030590A
JPH1030590A JP18575596A JP18575596A JPH1030590A JP H1030590 A JPH1030590 A JP H1030590A JP 18575596 A JP18575596 A JP 18575596A JP 18575596 A JP18575596 A JP 18575596A JP H1030590 A JPH1030590 A JP H1030590A
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JP
Japan
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impeller
plate
blade
centrifugal blower
airflow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18575596A
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English (en)
Inventor
Akihiro Yabushita
明弘 藪下
Souzou Suzuki
創三 鈴木
Takumi Kida
琢巳 木田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
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Publication of JPH1030590A publication Critical patent/JPH1030590A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調機などに使用される遠心送風機におい
て、送風性能の劣化と送風騒音の増加を抑える。 【解決手段】 羽根板9の上端部9aを羽根車8の回転
方向に傾斜させる構成とすることにより、気流の剥離を
抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和などの送
風機に用いる遠心送風機の騒音低減に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、空調機などに用いる遠心送風機は
高性能化・低騒音化への要求が高まり、羽根車形状や羽
根板の断面形状の改良など、種々の性能向上方法が提案
されている。
【0003】従来の遠心送風機としては、実開平2−6
9097号公報に示されているものがある。
【0004】以下、図面を参照しながら、上述した従来
の遠心送風機について説明する。図14は従来の遠心送
風機の構造を示す断面図であり、図15は従来の遠心送
風機の羽根車の構造を示す断面図であり、図16は羽根
板の形状を示すA−A断面図である。
【0005】図において、1は羽根車であり、複数の羽
根板2と羽根板2を固定した円形の主板3と、羽根板2
の反主板側端面に固定した側板4とで構成されている。
5は羽根車1に直結した電動機であり、羽根車1ととも
にケーシング6内に収納・固定されている。7はケーシ
ング6に設けた吸込みオリフィスであり、その先端7a
は羽根車1の側板に挿入されている。
【0006】また、側板4の吸込み口径DSは羽根板 2
の羽根入口径よりD1より大きく設定されており、さら
に吸込み口径DSより内径側の羽根板2を羽根車1の回
転軸に対して平行となる平面で切断した断面形状につい
て、羽根板2の回転方向面2aの上端部高さh1を反回
転方向面2bの上 端部高さh2より大きくしてある。
【0007】以上のように構成された遠心送風機につい
て以下その動作を説明する。まず、電動機5の駆動力に
よって羽根車1が所定の回転方向に回転すると、空気が
吸込みオリフィス7を介して羽根車1内に流入され、複
数の羽根板2の間を通過する際に、静圧と動圧を付加さ
れ羽根車1からケーシング6内に吐出され送風作用を為
す。
【0008】このとき、側板4の吸込み口径DSは羽根
入口径D1より大きくなっており、吸込み口面積が大き
いため吸込み気流の流速が低くなり、羽根車1への流入
抵抗および羽根車1内部での流動抵抗(損失)が小さく
なり、圧力の低い動作点では風量が増加し送風性能が向
上する。
【0009】また、吸込み口径DSより内径側の羽根板
2を羽根車1の回転軸に対して平行となる平面で切断し
た断面形状では、羽根板2の回転方向面2aの上端部高
さh 1を反回転方向面2bの上端部高さh2より大きくし
てあるため、羽根板2の上端部に図15に示す流入気流
Gに対して羽根板2の負圧面側に迎え角が設定されたこ
とになり、羽根板2の上端部より流入する気流Gは羽根
板2の上端部で一端羽根板2の負圧面に付着し、その
後、羽根板2に沿って流れるため、羽根板2の上端部に
おける気流の剥離を抑制する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、羽根板2の上端部における気流剥離防
止効果は羽根上端部負圧面の傾斜形状によって発生する
ため、その効果量は板厚に依存するが、板厚を厚くする
と羽根車1内部の気流通過面積が減少し、羽根車1の送
風性能を劣化させるため一定以上の厚さにすることはで
きず、従って、負圧面への気流付着効果は特定の動作点
条件のごく近傍の流入気流に対して得られるのみであ
り、動作点が設計点より高静圧条件に変化した場合に
は、羽根板2の上端部からの流入気流が羽根板2の上端
の負圧面2bに付着せず剥離し、送風性能の低下および
乱流騒音の増加原因となるという課題を有していた。
【0011】本発明は上記課題に鑑み、高静圧条件下で
使用される場合でも、羽根板の上端部から流入する気流
が羽根板負圧面で剥離することを抑制し、送風性能の低
下および乱流騒音の増加を抑える遠心送風機を提供する
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、遠心送風機が設計動作点より高静圧条件下
で使用される場合でも、羽根板の板厚を厚くすることな
く、羽根板の上端部から流入気流が羽根負圧面に付着
し、羽根板に沿って流れるように構成したものである。
【0013】これにより、高静圧条件下で使用される場
合でも、羽根上端部からの流入気流を確実に羽根負圧面
に付着させ、送風性能の低下および乱流騒音の増加を抑
えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、複数の羽
根板と、前記羽根板を固定した主板と、前記羽根板の反
主板側端面に固定した側板とで羽根車を構成し、前記羽
根板の羽根入口径をD1とし前記羽根車の外径をD2とし
たとき、0.65D2≦D1≦0.8D2と設定した遠心
送風機の羽根車において、前記羽根板の羽根入口径を前
記主板側から前記側板側にかけて漸次拡大し、かつ、前
記羽根板の前記側板側端部の羽根入口径を前記側板の吸
込口径より大きくし、さらに、前記羽根板の上端部を前
記羽根車の回転方向に傾斜させたので、羽根板厚を厚く
することなく羽根上端部負圧面の傾斜を大きくすること
になる。そのため、遠心送風機が設計動作点より高静圧
条件下で使用される場合でも、羽根板の上端部からの流
入気流が羽根負圧面に付着し、羽根板に沿って流れる。
よって、羽根上端部からの流入気流を羽根負圧面に付着
させ、送風性能の低下および乱流騒音の増加を抑えるこ
とができる。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明からさらに、羽根車の軸心と同心となる円筒状に切断
した時の断面を平面状に展開した断面上で、前記羽根車
の回転軸と前記羽根板上端部とのなす傾斜角度を、前記
羽根車の内周側から外周側にかけて大きくなるよう設定
したので、羽根車を通過する気流に働く遠心力により、
羽根車の内周側から外周側にかけて流入角度が大きくな
る羽根上端部からの流入気流に、羽根傾斜角度を一致さ
せることになる。そのため、遠心送風機が設計動作点よ
り高静圧条件下で使用される場合でも、羽根車内周側か
ら外周側にかけて流入角度が変化する羽根板の上端部か
らの流入気流が羽根負圧面に付着し、羽根板に沿って流
れる。よって、羽根上端部からの流入気流を確実に羽根
負圧面に付着させ、送風性能の低下および乱流騒音の増
加を抑えることができる。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明からさらに、羽根車の軸心と同心となる円筒状に切断
した時の断面を平面状に展開した断面上で、前記羽根車
の回転軸と前記羽根板上端部とのなす傾斜角度を、前記
羽根車の内周側から外周側にかけて大きくなるよう設定
し、側板近傍では小さくなるよう設定したので、羽根車
を通過する気流に働く遠心力と側板への気流付着によ
り、羽根車の内周側から外周側にかけて流入角度が大き
くなり、逆に側板近傍では流入気流角度が小さくなる羽
根上端部からの流入気流に、羽根傾斜角度を一致させる
ことになる。そのため、遠心送風機が設計動作点より高
静圧条件下で使用される場合でも、羽根車内周側から外
周側にかけて流入角度が変化する羽根板の上端部からの
流入気流が羽根負圧面に付着し、羽根板に沿って流れ
る。よって、羽根上端部からの流入気流を確実に羽根負
圧面に付着させ、送風性能の低下および乱流騒音の増加
を抑えることができる。
【0017】
【実施例】
(実施例1)図1、図2は本発明の実施例1における遠
心送風機の構造を、図3は図1の同実施例における遠心
送風機の羽根車のB−B断面を示すものである。
【0018】図において、8は羽根車であり、複数の羽
根板9を固定した主板10と、入口部内面をラッパ状に
形成した側板11より構成されている。D1は羽根板9
の最小羽根入口経であり、D2は羽根車8の外径であ
り、最小羽根入口径D1は0.65D2≦D1≦0.8D
2となるよう設定され、羽根板9の羽根入口径は主板1
0から側板11にかけて漸次拡大される。また、羽根板
9の側板11の側端部11aでの羽根入口径Dtを側板
11の吸込み口径DSより大きくする。さらにまた、羽
根板9の上端部を羽根車8の回転方向に傾斜させてい
る。
【0019】以上のように構成された遠心送風機につい
て以下その動作を説明する。まず、電動機5の駆動力に
よって羽根車8が所定の回転方向に回転すると、空気が
吸込みオリフィス7を介して羽根車8内に流入され、複
数の羽根板9の間を通過する際に、静圧と動厚を付加さ
れ羽根車8からケーシング6内に吐出され送風作用を為
す。
【0020】このとき、遠心送風機の騒音レベルは図4
に示すように、羽根板9の最小羽根入口径D1と羽根車
8の外径D2によって変化するが、最小羽根入口径D1
0.65D2≦D1≦0.8D2とすることにより、ほぼ
適正化することができ、低騒音な羽根車を構成すること
ができる。また、羽根板9の羽根入口径は主板10から
側板11にかけて漸次拡大され、羽根板9の側板11の
側端部11aでの羽根入口径Dtは側板11の吸込み口
径DSより大きくなるため、流入気流が羽根上端部から
流入することになり、吸込み口面積が大きいため吸込み
気流の流速が低くなり、羽根車8への流入抵抗および羽
根車8内部での流動抵抗(損失)が小さくなり、圧力の
低い動作点では風量が増加し送風性能が向上する。
【0021】なお、最小羽根入口径D1を0.7D2≦D
1≦0.75D2とすることにより、ほぼ最適化するこ
とができ、さらに低騒音な羽根車を構成することができ
る。
【0022】ここで、羽根板9の上端部を羽根車8の回
転方向に傾斜させているので、羽根板9の上端部が流入
気流Hを偏向させ、羽根板9の上端部を傾斜させた部分
の羽根負圧面9aに気流を導き、さらに下流側の羽根板
9の略垂直部分の羽根負圧面9bに安定した気流を案内
するため、羽根板9の羽根負圧面での気流の剥離を抑制
する。
【0023】従って、羽根車8が設計動作点より高静圧
条件下で使用される場合でも、羽根板9の上端部からの
流入気流Hが羽根負圧面に付着し、羽根板9に沿って流
れる。よって、羽根板9の上端部からの流入気流を羽根
負圧面に付着させ、送風性能の低下および乱流騒音の増
加を抑えることができる。
【0024】以上のように本実施例によれば、羽根板9
の羽根入口径を主板10から側板11にかけて漸次拡大
し、また、羽根板9の側板11の側端部11aでの羽根
入口径Dtを側板11の吸込み口径DSより大きくした上
で、羽根板9の上端部を羽根車8の回転方向に傾斜させ
ることにより、羽根板9の上端部が流入気流Hを偏向さ
せ、羽根板9の上端部を傾斜させた部分の羽根負圧面9
aに気流を導き、さらに下流側の羽根板9の略垂直部分
の羽根負圧面9bに安定した気流を案内するため、羽根
負圧面での気流の剥離を抑制することができ、羽根車8
の設計動作点より高静圧な動作点で作動する場合でも送
風能力の低下を抑制すると共に、流れの剥離に伴う乱流
騒音の増加を抑えることができる。
【0025】(実施例2)図5は本発明の実施例2にお
ける遠心送風機の構造を、図6は同実施例における遠心
送風機の羽根車を羽根車の回転軸に直交する断面で切断
した形状を、図7は同実施例における遠心送風機の羽根
車を図6に示す羽根車の軸心と同心となる円筒状に切断
した時のC−C断面を平面状に展開した羽根断面形状を
示したものである。また、図7のαは同実施例における
遠心送風機の羽根車の回転軸と羽根板上端部とのなす傾
斜角度を示したものである。
【0026】図に示すように、本実施例では実施例1に
おける遠心送風機からさらに、傾斜角度αを羽根車12
の内周側から外周側にかけて大きくなるよう設定してい
る。
【0027】以上のように構成された遠心送風機につい
て以下その動作を説明する。まず、電動機5の駆動力に
よって羽根車12が所定の回転方向に回転すると、空気
が吸込みオリフィス7を介して羽根車12内に流入さ
れ、複数の羽根板13の間を通過する際に、静圧と動圧
を付加され羽根車12からケーシング6内に吐出され送
風作用を為す。
【0028】ここで、羽根板13の傾斜角度αを図8に
示すように羽根車12の内周側から外周側にかけて大き
くなるよう設定しているので、羽根車12の内周側から
外周側にかけて流入気流角度が変化する羽根板13の上
端部からの流入気流Iにあわせて、羽根板13の上端部
を傾斜させることができる。
【0029】この流入気流角度の変化は、羽根車12を
通過する気流が、羽根車12の軸方向から流入し、軸と
直交する方向へと流出することになるため、遠心力によ
り気流が流れ外周側である主板10側に偏り、それに伴
い羽根板13の上端部から流入する気流Iも主板10側
に偏り、羽根車12の内周側から外周側にかけて流入気
流Iの軸方向速度が減少するために発生するものであ
り、その結果、羽根板13上端部への流入気流角度αも
羽根車12の内周側から外周側にかけて大きくなる。
【0030】よって、羽根板13の上端部からの流入気
流Iを偏向させ、羽根板13の上端部を傾斜させた羽根
負圧面13aに気流を導き、さらに下流側の羽根板13
の略垂直部分の羽根負圧面13bに安定した気流を確実
に案内するため、羽根板9の羽根負圧面での気流の剥離
を抑制する。
【0031】従って、羽根車12が設計動作点より高静
圧条件下で使用される場合でも、羽根板13の上端部か
らの流入気流角度分布をもった流入気流Iが羽根負圧面
に付着し、羽根板13に沿って流れる。よって、羽根板
13の上端部からの流入気流Iを羽根負圧面に付着さ
せ、送風性能の低下および乱流騒音の増加を抑えること
ができる。
【0032】以上のように本実施例によれば、羽根板1
3の傾斜角度αを羽根車12の内周側から外周側にかけ
て大きくなるよう設定することにより、羽根車12を通
過する気流に働く遠心力により、羽根車12の内周側か
ら外周側にかけて流入角度が大きくなる羽根上端部から
の流入気流Iにあわせて、羽根板13の上端部を傾斜さ
せることができ、羽根板13の上端部からの流入気流I
を偏向させ、羽根板13の上端部を傾斜させた部分の羽
根負圧面13aに気流を導き、さらに下流側の羽根板1
3の略垂直部分の羽根負圧面13bに安定した気流を案
内するため、羽根負圧面での気流の剥離を抑制すること
ができ、羽根車12の設計動作点より高静圧な動作点で
作動する場合でも送風能力の低下を抑制すると共に、流
れの剥離に伴う乱流騒音の増加を抑えることができる。
【0033】(実施例3)図9は本発明の実施例3にお
ける遠心送風機の構造を、図10は同実施例における遠
心送風機の羽根車を羽根車の回転軸に直交する断面で切
断した形状を、図11は同実施例における遠心送風機の
羽根車を図10に示す羽根車の軸心と同心となる円筒状
に切断した時のD−D断面を平面状に展開した羽根断面
形状を示したものである。また、図12のβは同実施例
における遠心送風機の羽根車の回転軸と羽根板上端部と
のなす傾斜角度を示したものである。
【0034】図に示すように、本実施例では実施例1に
おける遠心送風機からさらに、傾斜角度βを羽根車14
の内周側から外周側にかけて大きくなるよう設定し、側
板11近傍では小さくなるよう設定している。
【0035】以上のように構成された遠心送風機につい
て以下その動作を説明する。まず、電動機5の駆動力に
よって羽根車14が所定の回転方向に回転すると、空気
が吸込みオリフィス7を介して羽根車14内に流入さ
れ、複数の羽根板15の間を通過する際に、静圧と動圧
を付加され羽根車12からケーシング6内に吐出され送
風作用を為す。
【0036】ここで、羽根板15の傾斜角度βを図12
に示すように羽根車14の内周側から外周側にかけて大
きくなるよう設定し、側板11近傍では小さくなるよう
設定しているので、羽根車14の内周側から外周側にか
けて流入気流角度が変化する羽根板15上端部からの流
入気流Jにあわせて、羽根板15の上端部を傾斜させる
ことができる。
【0037】この流入気流角度の変化は、羽根車14を
通過する気流が、羽根車14の軸方向から流入し、軸と
垂直となる方向へと流出することになるため、遠心力に
より気流が流れ外周側である主板10側に偏る。それに
伴い羽根板15の上端部から流入する気流Jも主板10
側に偏るため、羽根車14の内周側から外周側にかけて
軸方向速度が減少し、さらには、側板11近傍では流入
気流Jは側板11の壁面に付着し安定して流れるために
軸方向速度は増加するために発生するものであり、その
結果、羽根板15上端部への流入気流角度も羽根車14
の内周側から外周側にかけて大きくなり、側板11近傍
で小さくなる。
【0038】よって、羽根板15の上端部からの流入気
流Jを偏向させ、羽根板15の上端部を傾斜させた羽根
負圧面15aに気流を導き、さらに下流側の羽根板13
の略垂直部分の羽根負圧面15bに安定した気流を確実
に案内するため、羽根板15の羽根負圧面での気流の剥
離を抑制する。
【0039】従って、羽根車15が設計動作点より高静
圧条件下で使用される場合でも、羽根板15の上端部か
らの流入気流角度分布をもった流入気流Jが羽根負圧面
に付着し、羽根板15に沿って流れる。よって、羽根板
15の上端部からの流入気流Jを羽根負圧面に付着さ
せ、送風性能の低下および乱流騒音の増加を抑えること
ができる。
【0040】以上のように本実施例によれば、羽根板1
5の上端部の傾斜角度βを羽根車14の内周側から外周
側にかけて大きくし、側板近傍で小さくなるよう設定す
ることにより、羽根車14を通過する気流に働く遠心力
と側板への気流付着により、羽根車14の内周側から外
周側にかけて流入角度が大きくなり、逆に側板11近傍
では流入気流角度が小さくなる羽根上端部からの流入気
流Jにあわせて、羽根板15の上端部を傾斜させること
ができ、羽根板15の上端部からの流入気流Jを偏向さ
せ、羽根板15の上端部を傾斜させた部分の羽根負圧面
15aに気流を導き、さらに下流側の羽根板15の略垂
直部分の羽根負圧面15bに安定した気流を案内するた
め、羽根負圧面での気流の剥離を抑制することができ、
羽根車14の設計動作点より高静圧な動作点で作動する
場合でも送風能力の低下を抑制すると共に、流れの剥離
に伴う乱流騒音の増加を抑えることができる。
【0041】なお、実施例1、実施例2、実施例3で
は、遠心送風機の羽根車を羽根車の軸心と同心となる円
筒状に切断した時に断面を平面状に展開した羽根断面形
状を略平板形状としたが、図13に示すように、翼型形
状とすることにより、さらに、羽根板16の上端部から
の流入気流Kを偏向させ、羽根板16の上端部を傾斜さ
せた羽根負圧面16aに気流を導き、さらに下流側の羽
根板16の略垂直部分の羽根負圧面16bに安定した気
流を確実に案内するため、羽根板16の羽根負圧面での
気流の剥離を抑制する効果を高め、送風性能の低下およ
び乱流騒音の増加を抑えることができる。
【0042】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明は、
複数の羽根板と、前記羽根板を固定した主板と、前記羽
根板の反主板側端面に固定した側板とで羽根車を構成
し、前記羽根板の最小羽根入口径D1とし前記羽根車の
外径をD2としたとき、0.65D 2≦D1≦0.8D2
と設定した遠心送風機の羽根車において、前記羽根板の
羽根入口径を前記主板側から前記側板側にかけて漸次拡
大し、かつ、前記羽根板の前記側板側端部の羽根入口径
を前記側板の吸込口径より大きくし、さらに、前記羽根
板の上端部を前記羽根車の回転方向に傾斜させることに
より、羽根板の上端部からの流入気流を偏向させ、羽根
板の上端部を傾斜させた部分の羽根負圧面に気流を導
き、さらに、下流側の羽根板の略垂直部分の羽根負圧面
に安定した気流を案内するため、羽根負圧面での気流の
剥離を抑制することができ、羽根車の設計動作点より高
静圧な動作点で作動する場合でも送風能力の低下を抑制
すると共に、流れの剥離に伴う乱流騒音の増加を抑える
ことができる。
【0043】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明からさらに、羽根車の軸心と同心となる円
筒状に切断した時の断面を平面状に展開した断面上で、
前記羽根車の回転軸と前記羽根板上端部とのなす傾斜角
度を、前記羽根車の内周側から外周側にかけて大きくな
るよう設定しているので、羽根車を通過する気流に働く
遠心力により羽根車の内周側から外周側にかけて流入気
流角度が変化する羽根板の上端部から流入気流にあわせ
て、羽根板の上端部を傾斜させることができ、羽根板の
上端部からの流入気流角度分布をもった流入気流を偏向
させ、羽根板の羽根上端部を傾斜させた部分の羽根負圧
面に気流を導き、さらに下流側での羽根板の略垂直部分
の羽根負圧面に安定した気流を案内するため、羽根負圧
面での気流の剥離を抑制することができ、羽根車の設計
動作点より高静圧な動作点で作動する場合でも送風能力
の低下を抑制すると共に、流れの剥離に伴う乱流騒音の
増加を抑えることができる。
【0044】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の発明からさらに、羽根車の軸心と同心となる円
筒状に切断した時の断面を平面状に展開した断面上で、
前記羽根車の回転軸と前記羽根板上端部とのなす傾斜角
度を、前記羽根車の内周側から外周側にかけて大きくな
るよう設定し、側板近傍では小さくなるよう設定してい
るので、羽根車を通過する気流に働く遠心力と側板への
気流付着により羽根車の内周側から外周側にかけて流入
気流角度が変化する羽根板の上端部からの流入気流にあ
わせて、羽根板の上端部を傾斜させることができ、羽根
板の上端部からの流入気流角度分布をもった流入気流を
偏向させ、羽根板の羽根上端部を傾斜させた部分の羽根
負圧面に気流を導き、さらに下流側の羽根板の略垂直部
分の羽根負圧面に安定した気流を案内するため、羽根負
圧面での気流の剥離を抑制することができ、羽根車の設
計動作点より高静圧な動作点で作動する場合でも送風能
力の低下を抑制すると共に、流れの剥離に伴う乱流騒音
の増加を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における遠心送風機の断面図
【図2】本発明の実施例1における遠心送風機の羽根車
要部詳細図
【図3】本発明の実施例1における遠心送風機の羽根車
のB−B線要部断面図
【図4】本発明の実施例1における遠心送風機の羽根車
のD1/D2を変えたときの最高効率点での騒音値を示す
実験結果による特性図
【図5】本発明の実施例2における遠心送風機の羽根車
要部詳細図
【図6】本発明の実施例2における遠心送風機の羽根車
の断面図
【図7】本発明の実施例2における遠心送風機の羽根車
のC−C線要部断面図
【図8】本発明の実施例2における遠心送風機の羽根板
の上端部の傾斜角度分布特性図
【図9】本発明の実施例3における遠心送風機の羽根車
要部詳細図
【図10】本発明の実施例3における遠心送風機の羽根
車の断面図
【図11】本発明の実施例3における遠心送風機の羽根
車のD−D線要部断面図
【図12】本発明の実施例3における遠心送風機の羽根
板の上端部の傾斜角度分布特性図
【図13】本発明の実施例3における遠心送風機の羽根
車のD−D線要部断面図
【図14】従来の遠心送風機の断面図
【図15】従来の遠心送風機の羽根車要部詳細図
【図16】従来の遠心送風機の羽根車のA−A線要部断
面図
【符号の説明】
8,12,14 羽根車 9,13,15,16 羽根板 9a,13a,15a,16a 羽根板の上端部 10 主板 11 側板 11a 側板の端部 α,β 羽根傾斜角度 D1 最小羽根入口径 D2 羽根車外径 DS 側板吸込口径 Dt 側板側端部羽根入口径

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の羽根板と、前記羽根板を固定した
    主板と、前記羽根板の反主板側端面に固定した側板とで
    羽根車を構成し、前記羽根板の最小羽根入口径をD1
    し前記羽根車の外径をD2としたとき、0.65D2≦D
    1≦0.8D2と設定した遠心送風機の羽根車において、
    前記羽根板の羽根入口径を前記主板側から前記側板側に
    かけて漸次拡大し、かつ、前記羽根板の前記側板側端部
    の羽根入口径を前記側板の吸入口径より大きくし、さら
    に、前記羽根板の上端部を前記羽根車の回転方向に傾斜
    させた遠心送風機。
  2. 【請求項2】 羽根車の軸心と同心となる円筒状に切断
    した時の断面を平面状に展開した断面上で、前記羽根車
    の回転軸と前記羽根板上端部とのなす傾斜角度を、前記
    羽根車の内周側から外周側にかけて大きくなるよう設定
    した請求項1記載の遠心送風機。
  3. 【請求項3】 羽根車の軸心と同心となる円筒状に切断
    した時の断面を平面状に展開した断面上で、前記羽根車
    の回転軸と前記羽根板上端部とのなす傾斜角度を、前記
    羽根車の内周側から外周側にかけて大きくなるよう設定
    し、側板近傍では小さくなるよう設定した請求項1記載
    の遠心送風機。
JP18575596A 1996-07-16 1996-07-16 遠心送風機 Pending JPH1030590A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007198268A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Hitachi Ltd 遠心ファンとそれを備えた空気調和装置
WO2009128299A1 (ja) 2008-04-18 2009-10-22 三菱電機株式会社 ターボファンおよび空気調和機
KR20140124196A (ko) * 2013-04-16 2014-10-24 엘지전자 주식회사 터보팬 및 이를 사용한 천정형 공기조화기

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