JPH1030074A - 記録液組成物 - Google Patents

記録液組成物

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JPH1030074A
JPH1030074A JP9243197A JP9243197A JPH1030074A JP H1030074 A JPH1030074 A JP H1030074A JP 9243197 A JP9243197 A JP 9243197A JP 9243197 A JP9243197 A JP 9243197A JP H1030074 A JPH1030074 A JP H1030074A
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JP
Japan
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amino group
vinyl monomer
recording liquid
liquid composition
aliphatic amino
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JP9243197A
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Hiroyuki Idokawa
浩幸 井戸川
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性、分散性に優れ、長期保存してもペン
先で目詰りが発生しない記録液組成物。 【解決手段】 少なくとも顔料とアミノ基を有する塩基
性樹脂とアルコール系溶剤及び/又はグリコールエーテ
ル系溶剤とを含有し、前記塩基性樹脂は、複素環アミノ
基を有するビニルモノマー、第1級脂肪族アミノ基を有
するビニルモノマー、第2級脂肪族アミノ基を有するビ
ニルモノマー、第3級脂肪族アミノ基を有するビニルモ
ノマーのうち、少なくとも一つを含む単量体の共重合樹
脂で、好ましくは重量平均分子量が50000以下であ
る。また顔料はカーボンブラック、特にPH6以下のカ
ーボンブラックが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録液組成物に関
し、更に詳しくは、毛細管現象を利用した吐出機構を有
する筆記具に適した流動性を有し、かつ分散安定性に優
れ、フェルト製ペン先、繊維製ペン先、プラスチック製
ペン先などで目詰まりが生じない特性を有する筆記具用
ならびにスタンプなどに用いられる記録液組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】油性タイプのインキは、紙、布などのイ
ンキ吸収材やプラスチック、ガラス、金属などのインキ
非吸収材のどちらの表面にも筆記が可能で、しかも速乾
性であることから広く筆記具用油性インキとして使用さ
れている。特に、着色材として顔料を用いたインキは、
筆跡堅牢性が優れていることから、一般にペイントマー
カーとして知られ、家庭や学校、オフィスばかりでなく
様々な産業用途にも利用されている。そして黒色インキ
の顔料としてはカーボンブラックが用いられている。
【0003】しかしながら、このカーボンブラックを用
いた油性顔料インキ組成物は、粘度が高いために毛細管
現象を利用した吐出機構を有する筆記具においては十分
な吐出量が得られず筆記カスレを生じるため、ペイント
マーカーは弁機構を採用して吐出量を得ている。また、
上記インキは、長期間使用するとカーボンブラックの凝
集や沈降といった現象が発生し、流動性が悪くなり、ペ
ン先の目詰まりが発生する。そのために従来のペイント
マーカーは、インキ収納部にインキと共に金属球などの
撹拌部材を入れて、再分散する方法をとっており、弁構
造と絡み合わせて複雑な構造を有しているので、部品点
数が多く、組み立て作業工程も複雑でコストが高いとい
う問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のペイ
ントマーカーのような複雑な構造を採用しなくてもよい
筆記具用ならびにスタンプなどに用いられる記録液組成
物を得ることである。すなわち、毛細管現象を利用した
吐出機構を有する筆記具に適した流動性を有し、かつ分
散安定性に優れ、フェルト製ペン先、繊維製ペン先、プ
ラスチック製ペン先などで目詰まりが生じない特性を有
する記録液組成物を得ることを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、少なくとも
顔料とアミノ基を有する塩基性樹脂と溶剤とを含有させ
ることにより、上記目的の記録液組成物を得ることに成
功し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、
本発明の記録液組成物は、少なくとも顔料と塩基性樹脂
とアルコール系溶剤及び/又はグリコールエーテル系溶
剤とを含有してなることを特徴とする。前記顔料はカー
ボンブラックが好ましく、前記塩基性樹脂は、複素環ア
ミノ基を有するビニルモノマー、第1級脂肪族アミノ基
を有するビニルモノマー、第2級脂肪族アミノ基を有す
るビニルモノマー、第3級脂肪族アミノ基を有するビニ
ルモノマーのうち少なくとも1つを含む単量体の共重合
樹脂であり、かつ、重量平均分子量が50000以下の
共重合体樹脂であることが好ましい。
【0006】本発明の記録液組成物は、何故、流動性が
よく分散性に優れ、かつペン先での目詰まりが発生しな
いかは定かでないが、顔料、塩基性樹脂、アルコール系
溶剤及び/又はグリコールエーテル系溶剤の各成分の相
互作用により、並びに、本発明に用いる上記特定の塩基
性樹脂によりカーボンブラック表面への樹脂の吸着作用
が特に強く、その結果、分散性、沈降防止の効果が発現
するために、流動性および分散安定性に優れかつ長期保
存においてもカーボンブラックが沈降することなくペン
先での目詰まりが発生しないものと推察される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて詳しく説明する。本発明の記録液組成物に用いる顔
料(着色材)としては、例えば、カーボンブラックなど
が挙げられる。本発明で顔料として用いるカーボンブラ
ックは、特に限定されるものではなく、市販の筆記具用
インキに用いられているカーボンブラックが使用できる
が、目的の筆記具に適した流動性を有し、分散安定性に
優れ、かつペン先で目詰まりしにくいインキとするため
に、pHが6以下のカーボンブラックであることがより
好ましい。カーボンブラックのpHが6より大きいと、
分散性が不十分となり、粘度が高くなって、目的の筆記
具に適した流動性が得られなくなり、また、長期保存に
おいてペン先で目詰まりが発生しやすく、PH6以下が
好ましい。
【0008】例えば、Cabot社製の「Regal
415R」、「Regal 250R」、「Regal
400R」、「Mogul L」、「Monarch
460」、「Monarch 1000」、Degu
ssa社製の「Printex 25」、「Print
ex 35」、「Printex 45」、「Spec
ial Black 4」、「Special Bla
ck 250」、「Special Black 35
0」、三菱化学(株)製の「#45L」、「#50」、
「#900」、「#2300」、「#2350」、「#
970」、「#1000」、「MA7」、「MA1
1」、「MCF88」などが挙げられる。これらは、単
独で、若しくは二種以上混合して使用することができ
る。その使用量は、記録液組成物全量に対して3〜20
重量%が好ましい。
【0009】本発明の記録液組成物に用いる塩基性樹脂
は、カーボンブラックの分散剤、沈降防止剤及びバイン
ダーとして用いられるものである。本発明で用いる塩基
性樹脂としては、複素環アミノ基を有するビニルモノマ
ー、第1級脂肪族アミノ基を有するビニルモノマー、第
2級脂肪族アミノ基を有するビニルモノマー、第3級脂
肪族アミノ基を有するビニルモノマーのうち、少なくと
も1つを含む単量体の共重合樹脂である。好ましくは複
素環アミノ基を有するビニルモノマーを必須成分として
含有する単量体の共重合樹脂である。上記塩基性樹脂
が、複素環アミノ基を有するビニルモノマーを含まず、
脂肪族アミノ基を有するビニルモノマーを含む単量体の
共重合樹脂である場合、少なくとも第3級脂肪族アミノ
基を有するビニルモノマーと第1級及び/又は第2級脂
肪族アミノ基を有するビニルモノマーとを含む単量体の
共重合体であることが好ましい。また上記塩基性樹脂
は、重量平均分子量が50000以下の共重合体樹脂で
あることが好ましい。第3級脂肪族アミノ基を有するビ
ニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸ジメチルア
ミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルア
ミノエチルなどが挙げられ、これらは共重合成分中に5
〜70モル%、好ましくは10〜60モル%の割合で含
ませることが望ましい。この第3級脂肪族アミノ基を有
するビニルモノマーの役割は、定かではないが、主にア
ルコール系溶剤あるいはグリコールエーテル系溶剤への
溶解性を助けるものであると考えられる。
【0010】また、第1級脂肪族アミノ基、第2級脂肪
族アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えば、
アリルアミン、アクリルアミド、メタクリルアミドなど
が挙げられ、これらは共重合成分中に0.5〜15モル
%、好ましくは1〜10モル%の割合で含ませることが
望ましい。この第1級脂肪族アミノ基、第2級脂肪族ア
ミノ基を有するビニルモノマーの役割は、定かではない
が、主にカーボンブラックの分散性を引き出すものであ
ると考えられる。
【0011】塩基性樹脂が、複素環アミノ基を有する共
重合体樹脂である場合、使用される複素環アミノ基を有
するビニルモノマーとしては、例えば、ビニルピロリド
ン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、1−ビ
ニルイミダゾール、2−ビニルピラジンなどが挙げら
れ、これらは共重合成分中に5〜100モル%、好まし
くは10〜95モル%の割合で含ませることが望まし
い。この複素環アミノ基を有するビニルモノマーの役割
は、定かではないが、主にアルコール系溶剤あるいはグ
リコールエーテル系溶剤への溶解性を助けると同時に、
カーボンブラックの分散性を引き出しているものと考え
られる。
【0012】複素環アミノ基を有するビニルモノマーと
脂肪族アミノ基を有するビニルモノマーとを含む共重合
成分に使用される脂肪族ビニルモノマーとしては、前記
の脂肪族アミノ基を有するビニルモノマーが挙げられ、
特に、1級あるいは2級の脂肪族アミノ基を有するビニ
ルモノマー(例えば、アリルアミン)が好ましい。これ
らは共重合成分中に0.5〜15モル%、好ましくは1
〜10モル%の割合で含ませることが望ましい。また、
複素環アミノ基を有する塩基性樹脂としてスチレン共重
合体を用いることが出来るが、その場合スチレンは、共
重合成分中に5〜70モル%、好ましくは10〜60モ
ル%の割合で含ませることが望ましい。複素環アミノ基
を有する塩基性樹脂においてこれら脂肪族アミノ基を有
するビニルモノマー及びスチレンの役割は、定かではな
いが、カーボンブラックの優れた分散性を引き出してい
るものと考えられる。
【0013】更に、これ以外に共重合成分中に、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシルなどの非官能性ビニルモ
ノマーを必要に応じて適宜含ませることができる。
【0014】一方、毛細管現象を利用した吐出機構を有
する筆記具に適したインキの粘度は、20mPa・s以
下(25℃)であるので、前記共重合体樹脂の重量平均
分子量は50000以下が好ましく、その使用量は、重
量平均分子量などにより異なるものの、インキ組成物全
量に対して1〜20重量%が好ましい。
【0015】本発明の記録液組成物に用いる溶剤として
は、アルコール系溶剤及び/又はグリコールエーテル系
溶剤が挙げられる。アルコール系溶剤としては、例え
ば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコー
ル、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、s
ec−アミルアルコール、n−ヘキサノールなどが挙げ
られる。グリコールエーテル系溶剤としては、例えば、
メチルセロゾルブ、エチルセロゾルブ、イソプロピルセ
ロゾルブ、ブチルセロゾルブ、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルなどが挙げられる。
【0016】その他必要に応じて、本発明の記録液組成
物では界面活性剤、分散助剤、防錆剤、潤滑剤などを必
要に応じて適宜選択して使用することができる。
【0017】本発明の記録液組成物の製造方法として
は、従来公知の方法が採用できる。上述した各成分をホ
モミキサー、ボールミル、ビーズミル、ホモジナイザ
ー、サンドミル、ロールミルなどの分散機にて混練分散
することにより容易に得ることができる。
【0018】
【実施例】以下に、実施例、比較例により本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。
【0019】以下の実施例及び比較例で得られた記録液
組成物について下記の物性試験を行った。 (1) 流動性 コーンプレート型回転粘度計により、25℃にて測定し
た粘度の値から評価した。20mPa・s以下のものが
優れた流動性を示す。 (2) 分散性 インキ中に分散されたカーボンブラックの平均粒子径を
レーザー散乱式粒度分布測定機を用いて測定し、得られ
た値から評価した。平均粒子径が小さいもの特に150
nm以下のものが分散性が優れている。 (3) 長期保存性 各記録液組成物をアクリル樹脂製繊維ペン先を有するサ
インペンに充填し、3ケ月放置した後に筆記を行い、そ
の状態の目視判定から評価した。 ◎ :目詰まりなく良好な筆跡。 ○ :目詰まりが若干発生するが、筆跡はかすれない。 × :目詰まりが多量に発生し筆跡がかすれる。
【0020】実施例1 下記表1に示される配合比率、すなわち、メタクリル酸
ジメチルアミノエチル50モル%、アリルアミン4モル
%、メタクリル酸n−ブチル46モル%の混合単量体1
0重量部を溶媒エタノ−ル80重量部に投入し、アゾビ
スジメチルバレロニトリルを触媒として溶液重合し、重
合平均分子量9800の共重合樹脂溶液を得た。この溶
液90重量部とカーボンブラック「#1000」〔三菱
化学(株)製〕10重量部とをサンドミルにて1時間、
混練分散し、本発明となる記録液組成物を調製した。 実施例2〜3、比較例1 下記表1に示される各成分の混合比率、溶媒、カーボン
ブラック、配合比率で、上記実施例1に準じて各記録液
組成物を調製した。得られた各記録液組成物の試験結果
を下記表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1の結果から明らかなように、本発明範
囲となる実施例1〜3は、流動性に優れ、かつ分散安定
性にも優れ、長期保存安定性にも優れた記録液組成物で
あることが判明した。これに対して、比較例1は、第1
級又は第2級脂肪族アミノ基、第3級脂肪族アミノ基を
有するビニルモノマーを夫々使用しない場合の例であ
り、流動性及び分散性が悪く、また長期保存安定性も不
良となり、目的の記録液組成物が得られないことが判明
した。
【0023】実施例4 下記表2に示される配合比率、すなわち、ビニルピロリ
ドン50モル%、メタクリル酸n−ブチル50モル%の
混合単量体10重量部を溶媒エタノ−ル80重量部に投
入し、アゾビスジメチルバレロニトリルを触媒として溶
液重合し、重合平均分子量12000の共重合樹脂溶液
を得た。この溶液90重量部とカーボンブラック「#1
000」〔三菱化学(株)製〕10重量部とをサンドミ
ルにて1時間、混練分散し、本発明となる記録液組成物
を調製した。
【0024】実施例5〜6及び比較例2 下記表2に示される各成分の混合比率、溶媒、カーボン
ブラック、配合比率で、上記実施例4に準じて各記録液
組成物を調製した。
【0025】上記実施例4〜6及び比較例2で得られた
記録液組成物について物性試験を行った。結果を表2に
示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2の結果から明らかなように、本発明範
囲となる実施例4〜6は、本発明範囲外となる比較例2
と較べて、流動性に優れ、かつ分散安定性にも優れ、長
期保存安定性にも優れた記録液組成物であることが判明
した。個別的にみると、実施例4及び5は、pHが6以
下のカーボンブラックを使用したものであるので、流動
性に優れ、かつ分散安定性にも優れ、長期保存安定性に
も優れたものであった。また、実施例6は、pHが9.
5のカーボンブラックを使用したものであり、実施例4
及び5のpHが6以下のカーボンブラックを使用したも
のに較べ、長期保存性のみが若干低いが、筆記性能に影
響を及ぼすものでないことが判った。比較例2は、アミ
ノ基を有するビニルモノマーを使用しない場合の例であ
り、これら本発明範囲外となる比較例2は、流動性及び
分散性が悪く、また長期保存安定性も不良となり、目的
の記録液組成物が得られないことが判明した。
【0028】実施例7 下記表3に示される配合比率、すなわち、ビニルピロリ
ドン50モル%、アリルアミン5モル%、メタクリル酸
n−ブチル45モル%の混合単量体10重量部を溶媒エ
タノ−ル80重量部に投入し、アゾビスジメチルバレロ
ニトリルを触媒として溶液重合し、重合平均分子量11
000の共重合樹脂溶液を得た。この溶液90重量部と
カーボンブラックSpecial Black 4〔Degu
ssa社製〕10重量部とをサンドミルにて1時間、混練
分散し、本発明となる記録液組成物を調製した。 実施例8及び比較例3 下記表3に示される各成分の混合比率、溶媒、カーボン
ブラック、配合比率で、上記実施例7に準じて各記録液
組成物を調製した。
【0029】上記実施例7〜8及び比較例3で得られた
記録液組成物について物性試験を行った。結果を表3に
示す。
【0030】
【表3】
【0031】表3の結果から明らかなように、本発明範
囲となる実施例7〜8は、流動性に優れ、かつ分散安定
性にも優れ、長期保存安定性にも優れた記録液組成物で
あることが判明した。これに対して、比較例3は、複素
環アミノ基を有するビニルモノマーも脂肪族アミノ基を
有するビニルモノマーも使用しない場合の例であり、流
動性及び分散性が悪く、また長期保存安定性も不良とな
り、目的の記録液組成物が得られないことが判明した。
【0032】実施例9 下記表4に示される配合比率、すなわち、ビニルピロリ
ドン50モル%、スチレン30モル%、メタクリル酸n
−ブチル20モル%の混合単量体10重量部を溶媒エタ
ノ−ル80重量部に投入し、アゾビスジメチルバレロニ
トリルを触媒として溶液重合し、重合平均分子量120
00の共重合樹脂溶液を得た。この溶液90重量部とカ
ーボンブラック「#1000」〔三菱化学(株)製〕1
0重量部とをサンドミルにて1時間、混練分散し、本発
明となる記録液組成物を調製した。 実施例10及び比較例4 下記表4に示される各成分の混合比率、溶媒、カーボン
ブラック、配合比率で、上記実施例9に準じて各記録液
組成物を調製した。
【0033】上記実施例9〜10及び比較例4で得られ
た記録液組成物について物性試験を行った。結果を表4
に示す。
【0034】
【表4】
【0035】表4の結果から明らかなように、本発明範
囲となる実施例9〜10は、流動性に優れ、かつ分散安
定性にも優れ、長期保存安定性にも優れた記録液組成物
であることが判明した。これに対して、比較例4は、ア
ミノ基を有するビニルモノマーを使用しない場合の例で
あり、本発明範囲外となる比較例4は、流動性及び分散
性が悪く、また長期保存安定性も不良となり、目的の記
録液組成物が得られないことが判明した。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、流動性、分散性に優
れ、かつ長期保存においてもペン先で目詰まりが発生し
ない優れた記録液組成物が提供されると共に、ペイント
マーカー構造の筆記具やスタンプなどに好適に使用でき
るものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平8−118967 (32)優先日 平8(1996)5月14日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも顔料とアミノ基を有する塩基
    性樹脂とアルコール系溶剤及び/又はグリコールエーテ
    ル系溶剤とを含有し、前記塩基性樹脂が、複素環アミノ
    基を有するビニルモノマー、第1級脂肪族アミノ基を有
    するビニルモノマー、第2級脂肪族アミノ基を有するビ
    ニルモノマー、第3級脂肪族アミノ基を有するビニルモ
    ノマーのうち、少なくとも一つを含む単量体の共重合樹
    脂であることを特徴とする記録液組成物。
  2. 【請求項2】 複素環アミノ基を有するビニルモノマ
    ー、第1級脂肪族アミノ基を有するビニルモノマー、第
    2級脂肪族アミノ基を有するビニルモノマー、第3級脂
    肪族アミノ基を有するビニルモノマーのうち、少なくと
    も一つを含む単量体の共重合樹脂が、複素環アミノ基を
    有するビニルモノマーを必須成分としてなることを特徴
    とする請求項1記載の記録液組成物。
  3. 【請求項3】 塩基性樹脂が、少なくとも第3級脂肪族
    アミノ基を有するビニルモノマーと、第1級及び/又は
    第2級脂肪族アミノ基を有するビニルモノマーとを含む
    単量体の共重合樹脂であることを特徴とする請求項1記
    載の記録液組成物。
  4. 【請求項4】 塩基性樹脂が、少なくとも複素環アミノ
    基を有するビニルモノマーとスチレンとを含む単量体の
    共重合樹脂であることを特徴とする請求項2記載の記録
    液組成物。
  5. 【請求項5】 アミノ基を有する塩基性樹脂の重量平均
    分子量が50000以下であることを特徴とする請求項
    1〜4記載の記録液組成物。
  6. 【請求項6】 顔料がカーボンブラックであることを特
    徴とする請求項1〜5記載の記録液組成物。
  7. 【請求項7】 カーボンブラックがPH6以下であるこ
    とを特徴とする請求項6記載の記録液組成物。
JP9243197A 1996-04-15 1997-04-10 記録液組成物 Withdrawn JPH1030074A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013001870A (ja) * 2011-06-20 2013-01-07 Pilot Corporation 水性ボールペン用インキ組成物及びそれを用いたボールペン
JP2020111692A (ja) * 2019-01-15 2020-07-27 三菱鉛筆株式会社 着色樹脂粒子のエタノール分散体

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