JPH10296268A - 水浄化装置 - Google Patents

水浄化装置

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JPH10296268A
JPH10296268A JP9110758A JP11075897A JPH10296268A JP H10296268 A JPH10296268 A JP H10296268A JP 9110758 A JP9110758 A JP 9110758A JP 11075897 A JP11075897 A JP 11075897A JP H10296268 A JPH10296268 A JP H10296268A
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water
ammonium
chlorine compound
ppm
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優子 藤井
Tomohide Matsumoto
朋秀 松本
Yu Kawai
祐 河合
Takemi Oketa
岳見 桶田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水浄化装置において、物理化学的作用で水を
浄化する際に塩素化合物の供給を行い水中の殺菌を行
う。 【解決手段】 循環流路に水を循環するポンプ12と、
水の懸濁物質をろ過するろ過手段14と、電気分解によ
り金属水和物を生成することで水中の懸濁物質を凝集す
る凝集手段13と、水中にアンモニウムを投入するアン
モニウム供給手段15と、水中に残留塩素を生成する塩
素化合物供給手段18とを備えたものである。これによ
り、アンモニウムイオンと塩素が反応して殺菌効果のあ
るクロラミンが生成され殺菌効果を持続させることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は浴槽内の入浴水を浄
化殺菌することで入浴水の長期使用を可能とする水浄化
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の水浄化装置は特開平8−
281280号公報に記載されているようなものがあっ
た。図7に従来の水浄化装置の構成図を示した。この装
置は、循環路1にポンプ2とヒーター3と内部に微生物
を繁殖させた浄化手段4を備え、浄化手段4の上流と下
流を結ぶバイパス路5を備え、このバイパス路5に残留
塩素を発生させる殺菌手段6を備えていた。ポンプ2の
働きにより、水7を循環路1からヒーター3を通して浄
化手段4及びバイパス路5の殺菌手段6に水を送り込
み、浄化手段5内に繁殖した微生物の働きにより水中の
懸濁態及び溶存態有機物質の除去を行っていた。また、
浄化手段4内に繁殖した微生物を死滅させないためにバ
イパス路5をもうけ、バイパス路5上に殺菌手段6をも
うけ、ここで残留塩素を発生させ、浄化手段4の下流側
で循環流路の水に混合することで、浄化手段4内に存在
する微生物を死滅させることなく水の浄化及び殺菌を行
っていた。そして、殺菌手段6で生成する残留塩素の水
中の濃度を0.5〜1.0ppmにしていた。
【0003】また、ここで使用する殺菌手段6としては
特開昭56−31489号公報に記されるような電気分
解器が用いられており、さらに、殺菌用電気分解器とし
ては無隔膜タイプ(特開昭61−283391号公報に
記載された様なもの)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示した従来の水浄化装置では以下の課題があった。
【0005】つまり、浄化手段内で微生物を繁殖させる
ことで、水の浄化を行っているので、殺菌手段によって
発生させる残留塩素濃度を浄化手段内の微生物に影響の
ない0.5ppm〜1.0ppm以下の濃度にする必要があ
り、水中の細菌の殺菌能力に限りがあった。
【0006】さらに、殺菌能力が不十分となる要因の一
つに、入浴水の状態によって要求塩素量が異なる点があ
げられる。つまり、残留塩素濃度を0.5ppm〜1.0p
pm以下の濃度にするには、入浴水の状態によって数ppm
〜数十ppmもの塩素が必要ととなり、殺菌に必要な塩素
量が異なっていた。さらに、塩素の持続時間も入浴水の
状態によって大きく異なり、残留塩素濃度を一定に保こ
とが困難であった。このため、入浴水の状態によっては
塩素によって殺菌された後に再度菌が増殖してしまう場
合があった。つまり、殺菌性能が入浴日数に大きく左右
され、十分な殺菌がなされていなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために循環流路に水を循環する循環手段と、水の
懸濁物質をろ過するろ過手段と、電気分解により金属水
和物を生成することで水中の懸濁物質を凝集する凝集手
段と、水中にアンモニウムを投入するアンモニウム供給
手段と、水中に塩素または塩素化合物を供給する塩素化
合物供給手段とを備えている。
【0008】上記発明によれば、水中の懸濁物質等の汚
れを凝集手段で生成した金属水和物で凝集し、粒子径を
増大させ、この凝集塊を濾過手段でろ過除去すること
で、水の浄化を行う。さらに、アンモニウムを供給し、
塩素化合物供給手段で生成された塩素化合物と反応さ
せ、持続時間の長い殺菌効果のあるNH2Cl(以下クロ
ラミンという)を生成させる。この結果、殺菌持続時間
を長時間に渡って保持し、殺菌効果を持続する。また、
還元性物質による塩素の消費を抑制することができるの
で要求塩素量も入浴水の状態にかかわらずほぼ一定値に
抑えることができる。さらに、残留塩素は浴槽及び循環
流路などに存在するバイオフィルムの形成を抑制する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、循環流路に水を循環す
る循環手段と、水の懸濁物質をろ過するろ過手段と、電
気分解により金属水和物を生成することで水中の懸濁物
質を凝集する凝集手段と、水中にアンモニウムを投入す
るアンモニウム供給手段と、水中に塩素または塩素化合
物を供給する塩素化合物供給手段とを備えたものであ
る。
【0010】そして、循環手段で凝集手段に送り込まれ
た水は、電気分解で生成した金属水和物と混合され、水
中の懸濁物質が凝集し、粒子経が増大する。この粒子を
濾材でろ過除去すると同時に、アンモニウム供給手段に
よってアンモニウムイオンを投入し、この水を循環手段
によって塩素化合物供給手段に送り込むことで、塩素化
合物を水に溶解し、持続時間の長い残留塩素を生成させ
て循環流路、ろ過手段及び浴槽に供給する。この結果、
これらの壁面に繁殖した細菌を効果的に死滅させること
ができる。
【0011】また、水中のアンモニウムイオン濃度を検
出するアンモニウム検出手段を設け、アンモニウムイオ
ン濃度が1ppm未満の場合には、アンモニウム供給手段
によって、水中に1ppm以上供給するよう制御する制御
手段を備えている。
【0012】そして、アンモニウムイオンが1ppm以上
存在することで、FeやMn等の還元性物質による塩素
消費を防止するとともに、殺菌効果を有し、反応速度が
緩やかなクロラミンを生成して殺菌の持続時間を長時間
にわたって保持する。このため、塩素投入間隔を長くで
きるとともに、要求塩素量を一定にたもつことができる
ため、過剰な塩素を投入する必要がない。
【0013】また、塩素化合物供給手段は、水と化学反
応して次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンを生成する物質
あるいは溶液を供給する手段とした。
【0014】そして、水と化学反応して次亜塩素酸及び
次亜塩素酸イオンを生成する溶液、例えば次亜塩素酸ナ
トリウム溶液などを塩素化合物供給手段によって供給す
るという簡単な構成で殺菌効果を得ることができる。
【0015】また、塩素化合物供給手段は、水を電気分
解し、水中の塩素イオンから残留塩素を生成可能な電気
分解手段とした。
【0016】そして、水中の塩素イオンから電気分解に
より、残留塩素を生成するので塩素化合物供給手段への
塩素化合物の補給が必要なくなり、長期間メンテナンス
の手間がいらなくなる。この結果、塩素化合物の補給忘
れなどによる人為的な性能低下をなくすことができる。
【0017】また、塩素化合物濃度を3ppm以上、望ま
しくは3ppm〜5ppmとした。そして、凝集・ろ過方式を
用いているため塩素の濃度を抑制する因子がなく、殺菌
に必要な3ppm以上の塩素化合物を供給することが可能
となる。さらに人体への影響や塩素臭の発生を考慮した
場合、3ppm〜5ppmの濃度範囲で殺菌効果を得ることが
できる。
【0018】また、塩素化合物供給手段から得られる塩
素化合物を入浴時間後に投入するよう制御する塩素供給
制御手段を備えたものである。
【0019】そして、入浴後に塩素を投入することで、
塩素とアンモニアが反応して生成されたクロラミンが殺
菌効果を長時間持続し、翌日の入浴時間までに入浴水中
の菌を100CFU/ml未満に抑制する。さらにクロラ
ミンは反応が終了すると窒素となって揮発するため、翌
日の入浴水は塩素臭がなく、快適な入浴が可能となる。
【0020】また、塩素供給制御手段は塩素化合物を数
回投入し、1日の全投入量を3ppm以上、望ましくは3p
pm〜5ppmになるよう塩素化合物供給手段を制御する構
成とした。
【0021】そして、少量の塩素を複数回投入すること
で、各々投入時に塩素が即座に消費されるため余剰な塩
素が存在することなく、人体への影響を少なくできると
ともに塩素臭を低減できる。また、少量の塩素では持続
時間が短いという課題が生じるが複数回投入することに
よって、塩素殺菌の持続時間を長くすることができる。
【0022】また、塩素殺菌された水を臭いセンサで検
出しある一定値以上を示すと、加熱することによって塩
素を除去する構成とした。
【0023】そして、加熱することで過剰な塩素を揮発
させ、塩素を除去することにより塩素臭を抑制し人体へ
の影響も抑制できる。
【0024】以下、本発明の実施例について図面を用い
て説明する。 (実施例1)図1は本発明の実施例1の水浄化装置の構
成図である。
【0025】8は浴槽、9は吸い込み口10から吐き出
し口11に到る循環流路で、浴槽水を循環流路に循環す
る循環手段となるポンプ12が設けられている。13は
凝集手段で、金属水和物を水に溶出可能なアルミニウム
製の電極及びステンレス製の本体で構成され、電極を陽
極、本体を陰極として電気分解により水中にアルミニウ
ムイオンを溶出させる。そして溶出したアルミニウムイ
オンは水中で直ちに金属水和物の水酸化アルミニウムと
なり、この水酸化アルミニウムと水中の懸濁物質が化学
反応し、凝集塊を生成するため、懸濁物質の粒子径を増
大することができる。つまり、浴槽8内には入浴により
人体由来の角質などの垢や、水中に溶存する有機物質を
栄養として増殖した細菌が存在する。この粒子径は1μ
m前後から100μm程度であるので、生成した水酸化ア
ルミニウムと反応し、粒子径を増大させて、懸濁物質を
除去する濾材と濾材の流出を抑える濾床を内部に備えた
ろ過手段14により浴槽水を浄化する。そして、この浄
化された浴槽水のアンモニウムイオンをアンモニウム検
出手段15により検出し、制御手段16により、アンモ
ニウム検出手段15の検出結果が規定値以下の場合には
アンモニウムを供給するアンモニウム供給手段17を動
作させて、アンモニウムが規定値になるよう投入する。
さらに、塩素化合物供給手段18は水と反応して次亜塩
素酸を生じる次亜塩素酸ナトリウム溶液を備え、塩素供
給制御手段19によって投入量及び投入間隔を制御さ
れ、浴槽水中に残留塩素を生成する事ができる。また、
循環流路9の塩素化合物供給手段18下流方向には浴槽
8内の水の保温を行う加熱手段となるヒーター20を設
けている。
【0026】なお、生成した水酸化アルミニウムによる
凝集を用いた浄化は、水中の水素イオン濃度に影響を受
け、中性領域(約PH6〜約PH8)で最適な条件である。
塩素化合物供給手段18によって水中に残留塩素を生成
した場合、PHは変化するが、残留塩素濃度が5ppm以下
であれば浄化性能に影響はない程度の変化に抑えること
ができる図2に上記の水浄化装置を用いた時の塩素化合
物供給手段18により供給された次亜塩素酸ナトリウム
と水との接触時間とその時の細菌数を示す。横軸は接触
時間(分)、縦軸は1ml中に存在する一般細菌数(CF
U)を対数で示した。(Log CFU/ml)また、塩
素供給制御手段19によって次亜塩素酸ナトリウムの投
入量を浴槽8の水170Lに対してそれぞれ1、3、5
ppmになるよう制御した。
【0027】この結果から、殺菌の指標としている10
0CFU/ml未満にするためには塩素が約3ppmで約3
0分の接触時間が必要であることが解る。
【0028】また、5ppmの塩素を投入すれば約15分
程度で100CFU/ml以下となり、高度の殺菌効果を
確認できた。しかし、1ppmの低濃度の塩素では15分
経過後からは若干の変化しかなく、接触時間を60分に
しても細菌数は300CFU/mlもあり殺菌効果に課題
がある事が判明した。つまり、従来の微生物を用いた水
浄化装置では残留塩素を0.5ppm〜1.0ppm以内に抑
える必要があったため、十分な殺菌が行われていなかっ
たが、本発明では塩素量を抑制する因子がないため、図
2に示した3ppm〜5ppmもしくはそれ以上の塩素を投入
することができることから十分な殺菌効果が得られ、殺
菌性能を向上させることができた。
【0029】さらに、本発明においてはアンモニウム検
出手段15により検出した結果を制御手段16により規
定値以下である場合には、アンモニウム供給手段17に
よりアンモニウムイオンを供給する。これは図2に示し
たように殺菌効果が得られる有効塩素濃度を塩素化合物
供給手段18によって供給しても浴槽8内の水の状態に
よって、塩素要求量が異なるためである。
【0030】その一例として図3及び図4に約4ppmの
塩素と水を接触させたときの残留塩素(遊離残留塩素・
全残留塩素)と接触時間の関係を示した。
【0031】横軸には接触時間(分)を対数で表示し
た。縦軸には殺菌の指標となる残留塩素濃度を示した。
また図3と図4の違いは入浴日数にあり、図3は入浴2
日後の水、図4は入浴直後の水であり、入浴者及び入浴
日数、入浴時間は同じである。
【0032】図3の結果から遊離残留塩素は1.2ppm
から時間経過とともに減少しているが全残留塩素濃度は
投入後、約2時間は4ppmを保持しており、その後は、
0.3ppm/hの割合で減少していく。この時の一般細菌
数については図2に示したように約15分で45000
/mlあったものが死滅し、さらに殺菌性能は持続しつづ
け18時間経過後も細菌数は検出限界以下であった。
【0033】しかし、図4に示した1日入浴後の場合に
おいては全残留塩素まで接触時間とともに急激に減少し
ており、塩素接触後の15分では一般細菌は死滅したも
のの、5時間経過後には約100CFU/ml、6時間後
には1200/ml、18時間後の翌日には2000CF
U/mlにまで増殖した。つまり、全残留塩素の減少にと
もない、殺菌の持続時間が減少する事が解る。このた
め、同じ塩素量を添加しても水の状態によって殺菌性能
は異なる結果となる。つまり24時間風呂などに応用す
る場合において殺菌は入浴日数及び入浴人数などによっ
て、投入する塩素量を変化させる必要があり、残留塩素
を一定に保ことが非常に困難であった。そのため、十分
な殺菌効果が得られないという課題が生じる。しかし、
この課題を解決するため本発明では、アンモニウムイオ
ンを供給した。
【0034】図5に同じ水にアンモニウムイオンを投入
し各々0.55(アンモニウムイオン投入せず)、1、
1.5、2、4ppmの濃度になるよう5種類のサンプル
を用意し、各々に約4ppmの次亜塩素酸ナトリウムを投
入し、約60分接触させた後の全残留塩素を示した。横
軸にアンモニウムイオン濃度(ppm)、縦軸には全残留
塩素濃度(ppm)を示す。
【0035】この結果から、アンモニウムイオンが所定
値、すなわち1.0ppm以上存在する事によって、残留
塩素の持続時間が長時間継続されることが解る。
【0036】これは、アンモニウムイオンが水中に存在
することによって、塩素がFeやMnやH2S等の還元
性物質と反応して消費される前に、殺菌効果のあるアン
モニアと塩素の化合物クロラミンを生成するためであ
る。さらにクロラミンは反応速度が緩やかであるため、
殺菌効果が長持ちする。このため、塩素投入間隔を長く
できるとともに、還元性物質との反応を抑制することが
できるため、要求塩素量を一定にたもつことができ過剰
な塩素を投入する必要がなく、十分な殺菌性能を得るこ
とができた。
【0037】(実施例2)この実施例2では、塩素化合
物供給手段18を、電気分解により、水中の塩素イオン
から残留塩素を生成可能な電気分解槽とし、電極に直流
電流を流し、水中の塩素イオンから電気分解により、次
亜塩素酸や次亜塩素酸イオンなどの残留塩素を生成させ
る構成とした。このため、残留塩素濃度を維持するため
に塩素化合物供給手段へ塩素化合物の補給する必要がな
くなる。さらに、アンモニウム供給手段17でアンモニ
ウムイオンを投入しているため、入浴水の状態に応じて
残留塩素の発生量を変更させる必要がないので、直流電
流値や電圧を変化させるという手間も省け、殺菌性能も
入浴日数に左右されることなく安定した実施例1と同様
の効果が得られた。
【0038】(実施例3)この実施例3では、塩素供給
制御手段19へ入浴終了時間を設定してあり、これによ
り、塩素供給制御手段19は入浴終了後に自動的に塩素
化合物供給手段18から入浴水が3ppm〜5ppmになるよ
う塩素化合物を毎日1回投入するよう制御する。
【0039】実施例1で述べたように、アンモニウムイ
オンの存在により殺菌効果が長持ちするため、1日経過
後も細菌数は100CFU/ml未満を満たし殺菌効果が
認められる。さらに入浴後に投入するため、塩素投入に
よる塩素臭も消え、さらに、残留塩素濃度も5ppm投入
した場合では翌日には約1ppmに減少しているため肌へ
の害も生じない。つまり、入浴後に塩素を投入する事に
より殺菌され、塩素臭及び肌に害のない浴槽水を実現で
きた。
【0040】さらに、過剰な塩素投入は殺菌性能には効
果的だが、塩素臭や人体への影響を考慮すると、塩素投
入は実施例1で述べた3ppm〜5ppmが望ましいことが解
る。
【0041】また、入浴後に3ppm以上の塩素を1度に
投入せずとも、塩素を数回投入し、全投入量が3ppm以
上になるよう塩素供給制御手段19で制御しても、同様
の結果が得られた。また、少量の塩素を数回投入するこ
とにより、塩素を投入した時点で全ての塩素が即座に殺
菌に用いられ、殺菌に必要以上の過剰な塩素による塩素
臭の発生を抑制する事ができた。さらに、数回投入する
事で殺菌の持続時間も長くできる。
【0042】(実施例4)図6に実施例4の水浄化装置
の構成図を示す。
【0043】これは、実施例1で述べた水浄化装置の塩
素化合物供給手段18の下流側に臭いセンサ21を設
け、この塩素化合物供給手段18により塩素を供給され
た水の塩素臭を検出して、人間が塩素臭と検知できる値
以上を検出した場合はヒータ20で加熱して過剰の塩素
を揮発させる構成とした。その他は図1の実施例と同じ
であり、同一番号を付して説明を省略する。この構成に
することで塩素供給手段18により塩素殺菌された浴槽
水は、臭いセンサ21により塩素臭を検出され、ヒータ
20により保温されて、吐き出し口11から浴槽8に送
り込まれる。この時、臭いセンサ21は殺菌に必要以上
の余剰な塩素の有無を検出し、過剰な塩素が検出された
場合にはヒータ20に検出信号を送信する。ヒータ20
は、この検出信号がある規定値以下になるまで加熱し塩
素を揮発させる。加熱することによって過剰な塩素が除
去された入浴水は吐き出し口11により浴槽に送り込ま
れる。この結果、過剰な塩素の存在により発生する塩素
臭の不快感を取り除き、さらに肌への害を抑制すること
が可能となった。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の水浄化装置によれば、次の効果が得られる。
【0045】(1)アンモニウムイオンを投入すること
で、入浴水の状態にかかわらず塩素要求量が一定値とな
り、塩素化合物供給手段の供給量を変化させる必要がな
い。
【0046】さらに、アンモニウムイオンと塩素が反応
して殺菌効果のあるクロラミンを生成するので、殺菌効
果が持続し過剰の塩素を投入する必要なく殺菌可能とな
る。
【0047】(2)アンモニウム検出手段により、アン
モニウムイオンが所定値以下の場合には制御手段によ
り、アンモニウム供給手段で少なくとも所定値になるよ
うアンモニウムイオンを投入することで、塩素要求量を
一定に保ちかつ長時間の殺菌効果を持続させることがで
きる。つまり、所定値以上のアンモニウムイオンの存在
により、アンモニウムが殺菌に関係のない還元性物質と
の反応を抑制するので、入浴水の状態にかかわらず少な
い塩素量で殺菌可能となる。
【0048】(3)塩素化合物供給手段を例えば次亜塩
素酸ナトリウムのような水と反応して次亜塩素酸を生成
するような溶液又は物体を供給することによって、容易
に水中に塩素を投入する事が可能となり、簡単な構成で
殺菌することができる。
【0049】(4)塩素化合物供給手段を水中の塩素イ
オンから電気分解により生成可能な電気分解手段とする
ことにより、水中の塩素イオンから残留塩素を生成する
ので塩素化合物供給手段への塩素化合物の補給が必要な
くなり、よって長期間メンテナンスの手間がいらなくな
るので、塩素化合物の補給忘れなどによる人為的な性能
低下をなくすことができる。
【0050】(5)塩素化合物を3ppm以上投入するこ
とが可能となって必要な殺菌効果が得らた。さらに、3
ppm〜5ppmの塩素濃度を投入することで、浴槽や入浴者
に害をあたえることなく水を殺菌浄化することが可能と
なった。
【0051】(6)塩素供給制御手段により、入浴終了
後に塩素を投入する事で、翌日入浴時には殺菌されか
つ、塩素臭や残留塩素による肌へ害がない水を提供する
ことができる。
【0052】(7)塩素供給制御手段により全投入量が
3ppm以上、望ましくは塩素臭や残留塩素による肌への
影響を考慮した3〜5ppmになるよう、複数回投入する
ことで余剰の塩素を抑制し、塩素臭の発生を抑えること
ができる。
【0053】(8)臭いセンサを設けることにより、あ
る規定値を越えると過剰な塩素投入とみなし、加熱する
ことで塩素を揮発させる。この結果、塩素臭および、人
体への塩素による害を抑制することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における水浄化装置の構成図
【図2】同実施例1における塩素の接触時間と一般細菌
数の関係を示す特性図
【図3】同実施例1における入浴1日後の塩素の接触時
間と残留塩素濃度の関係を示す特性図
【図4】同実施例1における入浴2日後の塩素の接触時
間と残留塩素濃度の関係を示す特性図
【図5】同実施例1におけるアンモニウムイオン濃度と
残留塩素濃度の関係を示す特性図
【図6】本発明の実施例4における水浄化装置の構成図
【図7】従来の水浄化装置の構成図
【符号の説明】
8 浴槽 10 吸い込み口 11 吐き出し口 12 ポンプ(循環手段) 13 凝集手段 14 ろ過手段 15 アンモニウム検出手段 16 制御手段 17 塩素化合物供給手段 18 塩素供給制御手段 19 ヒータ 20 臭いセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/50 550 C02F 1/50 550H 550L 560 560A 560F 560Z A47K 3/00 A47K 3/00 K B01D 35/027 C02F 1/46 Z C02F 1/46 1/76 A 1/463 B01D 35/02 J 1/465 C02F 1/46 102 1/76 (72)発明者 桶田 岳見 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】循環流路に水を循環する循環手段と、水の
    懸濁物質をろ過するろ過手段と、電気分解により金属水
    和物を生成することで水中の懸濁物質を凝集する凝集手
    段と、水中にアンモニウムを投入するアンモニウム供給
    手段と、水中に塩素または塩素化合物を供給する塩素化
    合物供給手段とを備えた水浄化装置。
  2. 【請求項2】水中のアンモニウムイオン濃度を検出する
    アンモニウム検出手段と、アンモニウム検出手段からの
    検出信号が所定値未満の場合にはアンモニウムイオンを
    所定値以上投入するようアンモニウム供給手段を制御す
    る制御手段とを備えた請求項1記載の水浄化装置。
  3. 【請求項3】塩素化合物供給手段は、水と化学反応して
    次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンを生成する物質あるい
    は溶液を供給する請求項1または2記載の水浄化装置。
  4. 【請求項4】塩素化合物供給手段は、水を電気分解し、
    水中の塩素イオンから水中に塩素化合物を生成する請求
    項1ないし3のいずれか1項記載の水浄化装置。
  5. 【請求項5】塩素化合物濃度を少なくとも3ppm以上と
    した請求項1ないし4のいずれか1項記載の水浄化装
    置。
  6. 【請求項6】塩素化合物を入浴後に投入するよう制御す
    る塩素投入制御手段を設けた請求項1ないし5のいずれ
    か1項記載の水浄化装置。
  7. 【請求項7】塩素投入制御手段は、1日の全投入量が3
    ppm以上になるよう塩素化合物供給手段を複数回駆動制
    御する請求項1ないし6のいずれか1項記載の水浄化装
    置。
  8. 【請求項8】臭いセンサと加熱手段を備え、塩素臭があ
    る規定値以上の場合は塩素化合物供給手段により殺菌さ
    れた水を加熱し、規定値以下になるまで加熱を行うこと
    により塩素臭を除去する請求項1ないし7のいずれか1
    項記載の水浄化装置。
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