JPH1029263A - 加熱殺菌に適した積層材料、およびこの積層材料を用いた包装容器 - Google Patents

加熱殺菌に適した積層材料、およびこの積層材料を用いた包装容器

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JPH1029263A
JPH1029263A JP5051497A JP5051497A JPH1029263A JP H1029263 A JPH1029263 A JP H1029263A JP 5051497 A JP5051497 A JP 5051497A JP 5051497 A JP5051497 A JP 5051497A JP H1029263 A JPH1029263 A JP H1029263A
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heat
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JP5051497A
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Shunichi Shiokawa
俊一 塩川
Akio Fukuda
彰男 福田
Hideki Kodaira
秀樹 小平
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レトルト、ボイル等の加熱殺菌を行っても、層
間の密着強度の低下、及びバリア性の低下が小さく、し
かも蒸着層が浮く等の現象のない積層材料、および包装
容器とすることを目的とする。 【解決手段】耐熱性プラスチックフィルム2上に、アン
カーコート層9を介して無機化合物からなる蒸着層3を
設けた蒸着フィルムの蒸着面に、水溶性高分子と、金属
アルコキシドまたはその加水分解物の被覆層4を設けた
バリア材料1、及びこのバリア材料1の被覆層4上に接
着剤5を介してヒートシール性樹脂層6を設けた積層材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化珪素、酸化ア
ルミニウム等の金属酸化物を含む無機化合物蒸着層を設
けた蒸着フィルムの改良に係るもので、無機化合物蒸着
層を設けたバリア性の良好なバリア材料で、かつ加熱殺
菌後のバリア性の低下が小さい積層材料、およびこの積
層材料を用いた包装容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、アルミニウム箔に代わるバリア材
として、酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機化合物の
蒸着層をプラスチックフィルムに設けた透明蒸着フィル
ムが多用されるようになっている。
【0003】この蒸着フィルムは、通常の状態では透明
で優れたバリア性を発揮し、使用時に電子レンジでの加
熱が可能である等の長所を有するが、例えば、前記蒸着
フィルムを用いた積層材料からなる包装容器に内容物を
充填密封し、レトルト、ボイル等の加熱殺菌を施すと、
バリア性の低下、および外観の不良が見られ、実用化に
至らなかった。この主な原因は、蒸着層とプラスチック
フィルムとの密着強度、蒸着層自体の強度、および蒸着
層とヒートシール性樹脂層との密着強度にあると考えら
れる。
【0004】まず、蒸着層とプラスチックフィルムの密
着強度を向上させる手段として、プラスチックフィルム
を、コロナ放電処理、プラズマ処理、アンカーコート層
を設けることが挙げられる。また、加熱殺菌用積層材料
の蒸着層とヒートシール性樹脂層との接着は、耐熱性を
有する2液硬化型ウレタン系接着剤を用い、ドライラミ
ネーション法により一体化させるのが一般的である。こ
のように、それぞれ層間の密着強度を高める手段を講じ
ても、レトルト、ボイル等の加熱殺菌を施した時の熱、
水分の影響、および内容物の影響で、蒸着層の密着強度
が低下し、層間で剥離したり、折り曲げた時に、蒸着層
が浮いてしまい、外観の悪い包装容器となってしまって
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミニウ
ム箔に代わる透明なバリア材として注目されている無機
化合物蒸着層を設けたバリア材を用い、レトルト、ボイ
ル等の加熱殺菌を行っても、バリア性の低下が小さく、
しかも加熱殺菌後も、折り曲げ等により蒸着層が浮く現
象のない積層材料、およびこの積層材料を用いた包装容
器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、耐熱性プ
ラスチックフィルムにアンカーコート層を介して、無機
化合物蒸着層を設けた蒸着フィルムの蒸着面に、水溶性
高分子と金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む
被覆層を設けたバリア材を少なくとも1層含み、このバ
リア材の被覆層側にヒートシール性樹脂層を設けたこと
を特徴とする、加熱殺菌に適した積層材料である。
【0007】第2の発明は、耐熱性プラスチックフィル
ムにアンカーコート層を介して、無機化合物蒸着層を設
けた蒸着フィルムの蒸着面に、水溶性高分子と塩化錫を
含む被覆層を設けたバリア材を少なくとも1層含み、こ
のバリア材の被覆層側にヒートシール性樹脂層を設けた
ことを特徴とする、加熱殺菌に適した積層材料である。
【0008】第3の発明は、前記の積層材料のバリア材
の被覆層面に印刷層を設けたことを特徴とする加熱殺菌
に適した積層材料である。
【0009】第4の発明は、前記の積層材料のバリア材
とヒートシール性樹脂層の間に熱緩衝層を設けたことを
特徴とする加熱殺菌に適した積層材料である。
【0010】第5の発明は、前記の積層材料のヒートシ
ール性樹脂層を、無延伸ポリプロピレンフィルムとした
加熱殺菌に適した積層材料である。
【0011】第6の発明は、前記積層材料のヒートシー
ル性樹脂層を、メタセロン触媒により重合したポリオレ
フィンフィルムとした加熱殺菌に適した積層材料であ
る。
【0012】第7の発明は、前記記載の積層材料を用い
た袋状包装容器である。
【0013】第8の発明は、前記記載の積層材料を密封
用蓋材に用いた成形包装容器である。
【0014】本発明のバリア材料は、耐熱性プラスチッ
クフィルムに、アンカーコート層を介して、無機化合物
蒸着層、水溶性高分子と金属アルコキシド、あるいはそ
の加水分解物の被覆層、または水溶性高分子と酸化錫か
らなる被覆層を設けた構成からなるので、耐熱性プラス
チックフィルムと蒸着層との密着強度、および蒸着層自
体の強度が維持され、また接着剤を介したヒートシール
性樹脂層との密着強度が十分に維持することができる。
【0015】また、蒸着層に直接でなく、被覆層を介し
てヒートシール層を設ける構成とすれば、ヒートシール
層形成、または印刷層を形成する際に、蒸着層が被覆層
により保護されるので、バリア性の低下が小さく、高い
ガスバリア性、耐水性が維持され、かつ耐内容物性に優
れた積層材料が得られる。さらに、周辺部のヒートシー
ル等による容器成形時に発生するクラックが少ないの
で、浸透性の大きい内容物を充填包装しても重量変化が
少ないことは勿論、内容物中の成分による層間の接着強
度の低下も小さいものとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一例を示すもの
で、透明バリア材料を用いた積層材料の構成を説明する
断面図である。
【0017】図1において、1はバリア材料であり、2
は耐熱性プラスチックフィルム、3は無機化合物蒸着
層、4は被覆層、5は接着剤、6はヒートシール性樹脂
層、9はアンカーコート層である。耐熱性プラスチック
フィルム2は、シート状またはフィルム状のものであっ
て、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン
等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
等)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66
等)、ポリ塩化ビニール、ポリイミドなど、あるいはこ
れらの高分子の共重合体など、耐熱性を有するプラスチ
ックフィルムないしはシートが使用できる。
【0018】この耐熱性プラスチックフィルム2には、
例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色
剤など公知の添加剤を加えることができ、必要に応じて
適宜添加される。
【0019】さらに耐熱性プラスチックフィルム2の表
面(蒸着面)をコロナ処理、アンカーコート処理等の表
面改質を行い、アンカーコート層9を設けることも可能
である。このアンカーコート層9に用いる具体的なもの
として、イソシアネート系樹脂、エポキシ樹脂、メラミ
ン樹脂、アクリル樹脂の1種、あるいは2種以上の混合
物からなる。またアクリル樹脂では、なかでもアクリル
ポリオールが好ましく使用できる。また、アンカーコー
ト層の厚みは、アンカーコート剤の種類によっても異な
るが、乾燥後の厚さが0.1〜10μmの範囲であれば
良い。
【0020】無機化合物蒸着層3は、珪素、アルミニウ
ム、チタン、ジルコニウム、錫などの酸化物、窒化物、
弗化物の単体、あるいはそれらの複合物からなり、真空
蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法(CV
D法)などの真空プロセスにより形成される。無機化合
物蒸着層3の膜厚は、100〜2000Åの範囲で、好
ましくは400〜1000Åの範囲である。また、蒸着
層の組成は、低温での加熱殺菌では特に限定されない
が、レトルト等の高温での殺菌には、酸化アルミニウム
の単体、または酸化アルミニウムを主成分とした組成が
好ましい。
【0021】被覆層4は、水溶性高分子と、(a)1種
以上の金属アルコキシド及びその加水分解物、または
(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、あるいは
水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤か
らなる。水溶性高分子と塩化錫を水系(水あるいは水/
アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、あるいはこれ
に金属アルコキシドを直接、あるいは予め加水分解させ
るなどの処理を行ったものを混合した溶液を、耐熱性プ
ラスチックフィルム2上の無機化合物蒸着層3にコーテ
ィング、加熱乾燥し、形成したものである。コーティン
グ剤に含まれる各成分については以下に詳述する。
【0022】本発明でコーティング剤に用いられる水溶
性高分子はポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。特
にポリビニルアルコール(PVA)を本発明のガスバリ
ア性積層体のコーティング剤に用いた場合にガスバリア
性が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸
ビニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残
存している、いわゆる部分けん化PVAから、酢酸基が
数%しか残存していない完全けん化PVAまでを含み、
特に限定されるものではない。
【0023】また、塩化錫は塩化第一錫(SnC
2 )、塩化第二錫(SnCl4 )、あるいはそれらの
混合物であっても良く、無水物でも水和物でも用いるこ
とができる。
【0024】さらに金属アルコキシドは、テトラエトキ
シシラン〔Si(OC2 5 4 〕、トリイソプロポキ
シアルミニウム〔Al(O−2′−C3 7 3 〕など
の一般式、 M(OR)n (M;Si、Ti、Al、Zr等の金属、R;CH3
2 5 等のアルキル基)で表せるものである。中で
も、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミ
ニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定
であるので好ましい。
【0025】上述した各成分を単独またはいくつかを組
み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらに
コーティング剤のバリア性を損なわない範囲で、イソシ
アネート化合物、シランカップリング剤、あるいは分散
剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤など公知の添加剤を
加えることができる。
【0026】例えばコーティング剤に加えられるイソシ
アネート化合物は、その分子中に2個以上のイソシアネ
ート基(NCO基)を有するものであり、例えばトリレ
ンジイソシアネート(TDI)、トリフェニルメタント
リイソシアネート(TTI)、テトラメチルキシレンジ
イソシアネート(TMXDI)などのモノマー類と、こ
れらの重合体、誘導体などがある。
【0027】コーティング剤の塗布方法には、通常用い
られるディッピング法、ロールコーティング法、スクリ
ーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用いられ
る。皮膜の厚さはコーティング剤の種類によって異なる
が、乾燥後の厚さが約0.01〜100μmの範囲であ
れば良いが、50μm以上では、膜にクラックが生じや
すくなるため、0.01〜50μmとすることが望まし
い。
【0028】以上の構成からなるバリア材料は、本発明
の積層材料において1層設けられるが、さらに高いバリ
ア性が必要な場合には、バリア材料を2層以上設けた構
成にすることができる。
【0029】そして、ヒートシール性樹脂層6は、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン共重合体、飽和ポ
リエステル等、ヒートシール性を有する樹脂であれば目
的に応じて使用することができ、特に、耐熱性を要求さ
れる場合は、無延伸ポリプロピレンフィルム、また、内
容物の樹脂臭の少ないものとしてメタセロン触媒を用い
合成されたポリレフィンが好ましい。
【0030】このヒートシール性樹脂層6は、フィルム
化した材料を接着剤5を介してラミネートして設けるの
が好ましい。また、溶融した樹脂を直接押出しコーティ
ングによりラミネートすることも可能である。ここで使
用する接着剤としては、耐熱性を有する2液または1液
硬化型のウレタン系接着剤が好ましい。
【0031】また、本発明の積層材料は、図2に示すよ
うに、被覆層3に直接印刷層7を設けた積層材料であ
る。このように、バリア材1に直接印刷層7を設けるこ
とができ、この印刷層7に使用するインキとしては、耐
熱性を有し、密着強度の優れたウレタン系のインキが好
ましい。
【0032】さらに、本発明の積層材料は、図3に示す
ように、バリア材1の被覆層3に、接着剤5を介して熱
緩衝層8を設けた積層材料である。このように熱緩衝層
8を設けることにより、レトルト、ボイル等の加熱殺菌
を行った時の、熱の影響が少なく、バリア性、落下強度
等の機械的強度を維持することができる。この熱緩衝層
8に用いるフィルムとしては、2軸延伸ナイロンフィル
ム、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好
ましい。
【0033】この積層材料は、ヒートシール性樹脂層6
を内面として、ピロー包装袋、4方シール袋、3方シー
ル袋、ガゼット状袋、スタンディングパウチ等の袋状包
装容器に成形して用いることができる。また、図4に示
すように、この積層材料を成形包装容器10の密封用蓋
材11として使用することもできる。
【0034】
【実施例】以下に本発明の実施例をさらに具体的に説明
する。 〈実施例1〉厚さ12μmのポリエチレンテレフタレー
ト(PET)フィルムの片面に、厚さ約0.1μmの下
記する成分からなるアンカーコート層を設け、その上面
にSiO(酸化珪素)を蒸着源とし、抵抗加熱方式によ
る真空蒸着法により、膜厚400Åの蒸着層を形成し、
さらに下記組成からなる塗液をバーコーターにより塗布
し、乾燥機で120°C、1分間乾燥させ、厚さ約0.
5μmの被膜層を形成した。そして、被覆層にウレタン
系2液硬化型接着剤(A−515 武田薬品工業株式会
社製)をグラビア法により4g/m2 コートし、厚さ1
5μmの2軸延伸ナイロンフィルムをドライラミネート
法により、さらに前記とおなじ接着剤を介して同様にド
ライラミネート法により、厚さ40μmの低密度ポリエ
チレンをラミネートし、所定の積層材料を得た。
【0035】アンカーコート層の成分 飽和ポリエステルとイソシアネート樹脂とを、−OH基
と−NCO基との割合を、1:4で混合した組成。
【0036】塗液の成分 テトラエトキシシラン〔Si(OC2 5 4 〕10.
4gに塩酸(0.1N)を89.6g加え、30分間攪
拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2換算)の
加水分解溶液(A)と、ポリビニルアルコールの3.0
wt%の水/イソプロピルアルコール(90/10)溶
液(B)を混合した組成。
【0037】酸素透過度は、モコン法により測定し、
0.30cc/m2 ・day・atm(30°C、70
%RH)であり、水蒸気透過度は、モコン法により測定
し、0.25g/m2 ・day(40°C、90%R
H)であった。
【0038】〈比較例1〉実施例1の被覆層を設けない
以外は、実施例1と同じ構成の積層材料について、実施
例1と同様のテストを行った。酸素透過度は、1.1c
c/m2 ・day・atmであり、水蒸気透過度は、
1.2g/m2 ・dayであった。
【0039】〈比較例2〉実施例1のアンカーコート層
を設けない以外は、実施例1と同じ構成の積層材料とし
た。この積層材料の酸素透過度は、0.31cc/m2
・day・atmであり、水蒸気透過度は、0.24g
/m2 ・dayであった。
【0040】〈加熱殺菌テスト1〉実施例1とバリア性
の良好な比較例2の積層材料を用い、それぞれの積層材
料を、3方シールを行い、1辺が開口した状態の袋状の
包装容器を製造した。この袋状包装容器のそれぞれに、
90°Cに加熱した水道水を充填し、開口部を密封後、
95°Cで60分間ボイル殺菌を行った。また、折れ等
による屈曲部での浮きの有無を評価するため、包装容器
を二つ折りし、クリップで固定したまま同様の条件でボ
イル殺菌を行った。そして、殺菌前と殺菌後の、PET
フィルムと低密度ポリエチレンフィルムの層間の密着強
度、酸素透過度、ボイル殺菌後の屈曲による外観評価を
下記する方法により測定、観察した。その結果を表1に
示す。 密着強度 ‥‥ 15mm幅の短冊形とし、180度剥離したときの強度。表 示単位はg/m2 酸素透過度‥‥ モコン法による。表示単位はcc/m2 ・day・atm 外観評価 ‥‥ ○;折れによる皺はあるが、蒸着層の浮きは確認できない ×;折れによる屈曲部で蒸着層の浮きが確認できる
【0041】
【表1】
【0042】〈実施例2〉実施例1の蒸着層を酸化アル
ミニウムとし、ヒートシール性樹脂層を厚さ60μmの
無延伸ポリプロピレンフィルムを用いた以外は、実施例
1と同じ構成の積層材料とした。この積層材料の酸素透
過度は、0.30cc/m2 ・day・atm、水蒸気
透過度は0.24g/m2 ・dayであった。
【0043】〈比較例3〉実施例2のアンカーコート層
を設けない以外は、実施例2と同じ構成の積層材料とし
た。この積層材料の酸素透過度は、0.33cc/m2
・day・atm、水蒸気透過度は0.25g/m2
dayであった。
【0044】〈加熱殺菌テスト2〉実施例2と比較例3
の積層材料を用い、それぞれの積層材料を、3方シール
を行い、1辺が開口した状態の袋状の包装容器を製造し
た。この袋状包装容器のそれぞれに、90°Cに加熱し
た水道水を充填し、開口部を密封後、120°Cで20
分間レトルト殺菌を行った。また、折れ等による屈曲部
での浮きの有無を評価するため、包装容器を二つ折り
し、クリップで固定したまま同様の条件でボイル殺菌を
行った。そして、殺菌前と殺菌後の、PETフィルムと
低密度ポリエチレンフィルムの層間の密着強度、酸素透
過度、ボイル殺菌後の屈曲による外観評価を加熱殺菌テ
スト1と同様の方法で測定、観察した。その結果を表2
に示す。
【0045】
【表2】
【0046】〈実施例3〉アンカーコート層に、アクリ
ルポリオール樹脂とイソシアネート樹脂とを、−OH基
と−NCO基との割合が1:4になるように混合した樹
脂を用いた以外は実施例1と同じ構成の積層材料につい
て、実施例1と同様のテストを行った。酸素透過度は
0.40cc/m2 ・day・atmであり、水蒸気透
過度は0.24g/m2 ・dayであった。
【0047】〈比較例4〉実施例3のアンカーコート層
を設けない以外は、実施例3と同じ構成の積層材料とし
た。この積層材料の酸素透過度は0.50cc/m2
day・atmであり、水蒸気透過度は0.26g/m
2 ・dayであった。
【0048】〈加熱殺菌テスト3〉実施例3と比較例4
の積層材料を用い、それぞれの積層材料を、3方シール
を行い、1辺が開口した状態の袋状の包装容器を製造し
た。この袋状包装容器のそれぞれを、加熱殺菌テスト1
と同様の方法でボイル殺菌を行い、同様の評価を実施し
た。その結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】本発明は以上の構成からなるので、無機
化合物の蒸着層自体の強度、性能が維持でき、加熱殺菌
後の酸素透過度が1.0cc/m2 ・day・atm以
下のバリア性を維持することができる。
【0051】また、積層材料とした場合、バリア材料の
蒸着層に被覆層を設けた構成なので蒸着層面に直接、印
刷、ラミネートをすることがなく、積層材料を製造する
印刷、ラミネート加工時のバリア性の低下が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層材料の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の他の積層材料の例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の他の材料を用いた積層材料を示す断面
図である。
【図4】本発明の積層材料を用いた成形包装容器の例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1‥‥バリア材料 2‥‥耐熱性プラスチックフィルム 3‥‥蒸着層 4‥‥被覆層 5‥‥接着剤 6‥‥ヒートシール性樹脂層 7‥‥印刷層 8‥‥熱緩衝層 9‥‥アンカーコート層 10‥‥成形包装容器 11‥‥密封用蓋材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性プラスチックフィルムにアンカーコ
    ート層を介して、無機化合物蒸着層を設けた蒸着フィル
    ムの蒸着面に、水溶性高分子と金属アルコキシドまたは
    その加水分解物を含む被覆層を設けたバリア材を少なく
    とも1層含み、このバリア材の被覆層側にヒートシール
    性樹脂層を設けたことを特徴とする、加熱殺菌に適した
    積層材料。
  2. 【請求項2】耐熱性プラスチックフィルムにアンカーコ
    ート層を介して、無機化合物蒸着層を設けた蒸着フィル
    ムの蒸着面に、水溶性高分子と塩化錫を含む被覆層を設
    けたバリア材を少なくとも1層含み、このバリア材の被
    覆層側にヒートシール性樹脂層を設けたことを特徴とす
    る、加熱殺菌に適した積層材料。
  3. 【請求項3】バリア材の被覆層面に印刷層を設けたこと
    を特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記
    載の加熱殺菌に適した積層材料。
  4. 【請求項4】バリア材とヒートシール性樹脂層の間に熱
    緩衝層を設けたことを特徴とする、請求項1ないし請求
    項3のいずれかに記載の加熱殺菌に適した積層材料。
  5. 【請求項5】ヒートシール性樹脂層が無延伸ポリプロピ
    レンフィルムからなることを特徴とする、請求項1ない
    し請求項4のいずれかに記載の加熱殺菌に適した積層材
    料。
  6. 【請求項6】ヒートシール性樹脂層がメタロセン触媒に
    より重合したポリオレフィンフィルムからなることを特
    徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の
    加熱殺菌に適した積層材料。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
    の積層材料を用いた袋状包装容器。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
    の積層材料を密封用蓋材に用いた成形包装容器。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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