JPH1028916A - 塗布方法及び塗布装置 - Google Patents

塗布方法及び塗布装置

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JPH1028916A
JPH1028916A JP20786796A JP20786796A JPH1028916A JP H1028916 A JPH1028916 A JP H1028916A JP 20786796 A JP20786796 A JP 20786796A JP 20786796 A JP20786796 A JP 20786796A JP H1028916 A JPH1028916 A JP H1028916A
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coating
liquid
head
application
reservoir
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JP20786796A
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Mitsuru Hirata
満 平田
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Hirata Corp
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Hirata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜表面に筋を発生させることなく、均一な
塗膜を得ることができる塗布装置を提供する。 【解決手段】 塗布ヘッド5の内部には、塗布液Bに均
一に圧力を加えるためのリザーバ41が設けられてお
り、塗布ヘッド5の上面には、リザーバ41と連通した
液溜まり43が形成されている。塗布液Bは圧力によっ
てリザーバ41から液溜まり43へ押し出され、表面張
力により液溜まり43の上に高く盛り上がる。この盛り
上がった塗布液Bの表面をこするようにして塗布対象物
Aが移動すると、粘着力により塗布対象物Aの下面に塗
布液が付着し、塗膜Dが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布装置に関する。
特に、液晶表示パネルやウエハ等の平板状の塗布対象物
に使用されるレジスト液等の各種液状塗布液をガラス基
板等の平板状塗布対象物に均一に塗布するための塗布装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルに用いられるガラス基板
等やウエハその他の平板状の塗布対象物にレジスト液等
の塗布液を塗布する方法としては、スピンコート法を用
いるのが一般的である。しかし、スピンコート法では、
塗布対象物の表面に塗布される塗布液の量は、塗布対象
物の表面に供給した塗布液のうち数%に過ぎず、残りの
90数%は廃棄されており、塗布液の歩留りが非常に悪
いという問題があった。
【0003】そこで塗布液の歩留りを向上させるため、
特開平6−339656号公報などには、スロット方式
の塗布装置が提案されている。このスロット方式の塗布
装置にあっては、塗布ヘッド内に設けたスロットで塗布
液を薄く成形して塗布ヘッドの吐出口から流出させ、こ
れを塗布対象物の表面に塗布している。このとき塗布ヘ
ッドから吐出される塗布液の流出速度よりも塗布対象物
の移動速度が大きいため、塗布対象物の表面に塗布され
る際に塗布液が薄く引き伸ばされ、塗布対象物の表面に
は非常に薄い膜厚の塗膜が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなスロット
方式の塗布装置にあっては、塗布開始時に、塗布対象物
の上方に位置している塗布ヘッドの下端(スロットの吐
出口)に液玉を作り、その液玉を塗布ヘッドと塗布対象
物表面との間で押し潰すことにより塗膜の塗布開始端を
塗布対象物の表面に固定し、塗布対象物の表面に薄く引
き伸ばされた塗膜を形成している。
【0005】しかしながら、塗布開始時に塗布ヘッドの
下面にきわめて小さく均一な液玉を作って塗布対象物と
の間で押し潰すため、液玉がスロット長さ方向に不均一
な場合は塗膜の塗布開始領域に液玉の筋が残ることがあ
った。このように塗膜に筋が残ると、その塗布製品は不
良品として廃棄する必要がある。あるいは、筋の残って
いる部分を切断して筋のない部分のみを使用することに
なり、当初の塗布対象物サイズが必要寸法よりも大きく
なり、塗布対象物の取り扱いが困難になると共に塗布対
象物や塗布液の歩留りが低下することになる。
【0006】また、上方から塗布対象物に塗布液を塗布
しているので、塗布ヘッドからの塗布液の液垂れが起こ
り易く、その対策も問題となっていた。
【0007】さらに、従来のスロット方式の塗布装置に
より形成される塗膜の平坦性は、塗布開始時に塗布ヘ
ッド先端に、スロット長さ方向に均一で微細な液玉をい
かにして作り出すか、また、いかにして塗布ヘッド先
端より定量の塗布液を吐出するか、といった要因によっ
て左右される。従って、塗膜の平坦性を確保するために
は、スロット長さ方向全長にわたって均一で定量な吐出
量を得る必要があり、塗布ヘッドの製作時における液注
入口から吐出口へ至る加工面の微細加工及び塗布ヘッド
のスロット幅(ギャップ)の間隔の微調整作業を必要と
し、塗布ヘッドの製作上においても塗布装置による塗布
運転時においても大きな困難を伴っていた。
【0008】また、塗布対象物の上面に塗布する従来の
スロット方式の塗布装置においては、塗布動作の開始と
終了は、流体バルブ等による塗布液の流出の開放及び遮
断動作によって行なわれていた。この方法によると、そ
の塗布開始と終了時点において、塗布液の漏れにより塗
布膜の平坦度が悪くなり、筋引きが発生して不良品とな
ることが多かった。このように塗布対象物の上面から塗
布する従来のスロット方式の塗布装置においては、塗布
の開始と終了時点の液漏れの問題が解決困難であるた
め、スムーズな連続塗布動作により均一な膜厚の塗膜を
得ることが困難であった。
【0009】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、全体にわた
って平坦で均一な膜厚を有する塗膜を形成することがで
きる塗布装置を提供することにある。
【0010】
【発明の開示】本発明の請求項1に記載の塗布方法は、
塗布ヘッドの上面に設けた液溜まりに塗布液を保持し、
塗布液の表面張力によって塗布液を液溜まりから盛り上
がらせ、液溜まりから盛り上がった塗布液に接触させな
がら塗布対象物を相対的に移動させることにより塗布対
象物の下面に塗布液を塗布することを特徴としている。
【0011】また、本発明の請求項4に記載の塗布装置
は、内部にリザーバを有し、リザーバから供給された塗
布液を保持する液溜まりを上面に有する塗布ヘッドと、
塗布ヘッドに塗布液を供給する手段と、塗布ヘッドの上
方を通過するように塗布対象物を移動させる搬送手段と
を備えたことを特徴としている。
【0012】本発明は液晶表示パネルのガラス基板やウ
エハ等の塗布対象物にレジスト液等の各種液状の塗布液
を塗布するために好適な塗布方法及び塗布装置である。
塗布ヘッド先端の液溜まりでは、塗布液自身の表面張力
により液面が盛り上がっており、スロット方向に水平に
盛り上がった塗布液の表面に塗布対象物を接触させなが
ら移動させると、塗布液自身の粘性により塗布液が塗布
対象物に付着し、塗布対象物の表面に塗膜が形成され
る。
【0013】さらに、下面側から塗布対象物に塗布液を
塗布しているので、液垂れの問題が発生しない。
【0014】さらに、液溜まりにおいて塗布液の表面張
力によって塗布液を盛り上がらせているので、液溜まり
においては塗布ヘッドの液吐出口および液溜まりの形状
が長さ方向に均一であれば、塗布液は長さ方向に均一に
盛り上がり、従来のスロット方式の塗布装置のように塗
膜に筋が発生せず、品質のよい塗膜を得ることができ、
製品の歩留りが向上する。
【0015】さらに、液溜まりに塗布液を供給すると、
塗布液は液溜まりに広がって表面張力によって均一に盛
り上がるので、従来のスロット方式の塗布ヘッドのよう
に微細な加工を必要とせず、塗布ヘッドの構造を簡単に
することができると共に、スロットの開口幅等の微調整
が不要となる。
【0016】また、請求項2に記載の実施態様は、請求
項1記載の塗布方法において、塗布ヘッド内の塗布液を
加圧して前記液溜まりに塗布液を盛り上がらせた後、塗
布ヘッド上端と塗布対象物下面との距離が一定距離とな
るように塗布ヘッドを上昇させて、液溜まりに盛り上が
っている塗布液を塗布対象物の下面に接触させることに
より、塗布液の塗布開始することを特徴としている。
【0017】この実施態様によれば、塗布液に加圧して
液溜まり内に盛り上がらせ、塗布液の液位を表面張力に
よって均一にならした状態で塗布ヘッドを上昇させて塗
布液を塗布対象物の下面に接触させているので、塗布液
の塗り始め、すなわち塗膜始端を均一な膜厚に形成する
ことができる。
【0018】請求項3に記載の実施態様は、請求項1記
載の塗布方法において、塗布対象物の下面に接触してい
る前記液溜まり内の塗布液を減圧した後、塗布ヘッドを
下降させることにより、塗布液の塗布終了することを特
徴としている。
【0019】この実施態様によれば、液溜まりの上に盛
り上がって塗布対象物の下面に接触、塗布されていた塗
布液を減圧した状態で塗布ヘッドを下降させて塗布液を
塗布対象物から分離させているので、均一に塗布液を塗
布対象物から液切れさせることができ、塗布液の塗り終
わり、すなわち塗膜終端を均一な膜厚に形成することが
できる。
【0020】請求項5に記載の実施態様は、請求項4記
載の塗布装置において、前記リザーバ内の塗布液の液圧
を調整する手段と、前記塗布ヘッドを昇降させるための
手段とを、さらに備えていることを特徴としている。
【0021】この実施態様では、リザーバ内の塗布液の
液圧を調整する手段を備えているので、塗布液に加圧し
たり減圧したりすることができるので、請求項2又は3
に記載の塗布方法のように塗布ヘッドの昇降前に塗布液
に加圧させたり、減圧させたりすることができる。
【0022】従って、これらの実施態様においては、塗
布開始と終了時点における塗布液の垂れによる塗膜の平
坦度の悪化を最小限に抑えることができる。特に、複数
の矩形状をした塗布対象物に対する断続的な塗布作業を
スムーズに行なうことができる。さらに、従来の塗布装
置では、困難であった額縁塗り、すなわち塗布対象物の
縁を額縁状に残して内側に塗布液を均一に塗ることも可
能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(ワーク供給台)図1は本発明の一実施形態による塗布
装置1を示す一部破断した斜視図である。キャビネット
2内には、各種タンクやコントローラ等が納められてお
り、キャビネット2の側面にはコントロールパネル3が
設けられている。キャビネット2の上面には、ワーク供
給台4、塗布ヘッド5を備えた塗布機構部6、吸着テー
ブル7を備えた搬送装置8などが設けられており、その
上方は開閉可能なカバー(図示せず)によって覆われて
いる。
【0024】ワーク供給台4の上面にはガラス基板等の
塗布対象物を位置決めするための位置決めピース10が
設けられており、ワーク供給台4に搬入された塗布対象
物は位置決めピース10に囲まれた領域にはまり込むよ
うにして位置決めされる。位置決めピース10によって
囲まれた領域の内部にはワーク供給台4から突出した
り、引っ込んだりするワーク支持ピン11が設けられて
おり、ワーク支持ピン11を引っ込めた状態でワーク供
給台4上に塗布対象物を位置決めし、ついでワーク支持
ピン11を突出させることにより塗布対象物を位置決め
ピース10間から押し上げることができる。
【0025】(搬送装置)搬送装置8は、塗布対象物を
吸着して塗布ヘッド5の上方を通過させるものであっ
て、以下のような構造を有している。キャビネット2上
面の両側部に固設されたレール12にはそれぞれスライ
ダー13が摺動自在に係合しており、両スライダー13
間に架設されたブリッジ14の下面には吸着テーブル7
が取り付けられている。吸着テーブル7は、負圧によっ
て塗布対象物を吸着するものであって、エア回路(図示
せず)が接続されている。キャビネット2内には、ブリ
ッジ14及び吸着テーブル7を移動させるための駆動機
構15が設けられている。駆動機構15はボールネジ機
構となっており、サーボモータ16によってスクリュー
軸17を回転駆動すると、スクリュー軸17と螺合して
いる雌ネジブロック18がスクリュー軸17に沿って移
動するようになっている。スライダー13は、この駆動
機構15の雌ネジブロック18と連結されているので、
駆動機構15を駆動して雌ネジブロック18を移動させ
ると、それと共に吸着テーブル7が移動する。
【0026】しかして、搬送装置8は、塗布対象物がワ
ーク供給台4に搬入されて位置決めピース10間に位置
決めされると、吸着テーブル7をワーク供給台4の上に
移動させる。吸着テーブル7がワーク供給台4の真上に
移動すると、ワーク支持ピン11が突出して塗布対象物
を位置決めピース10間から押し出し、さらに塗布対象
物を吸着テーブル7の下面に押し付ける。塗布対象物が
吸着テーブル7の下面に密着すると、吸着テーブル7は
下面に塗布対象物のほぼ全面を吸着する。ついで、ワー
ク支持ピン11は元のように引っ込められる。こうして
吸着テーブル7の下面に吸着された塗布対象物は、搬送
装置8によって塗布ヘッド5の上方を通過するように搬
送される。
【0027】(塗布機構部)塗布機構部6の構造を図2
に示す。キャビネット2のフレーム19上に載置された
ベース20には、一対のガイドブッシュ21が固定され
ており、ガイドブッシュ21にはそれぞれガイドシャフ
ト22がスライド自在に挿通されている。両ガイドシャ
フト22の上端部には、ガイドシャフト22の上端間に
架設されたビーム9の両端部が回動自在に枢支されてお
り、ビーム9の上面には液吐出側を上向きにして塗布ヘ
ッド5が取り付けられている。各ガイドシャフト22の
下端部は、NCシリンダ(数値制御型シリンダ)23の
出力ロッド24の上端面に当接して下面から支持されて
おり、NCシリンダ23を駆動することによりビーム9
の両端部を昇降させ、塗布ヘッド5の傾き及び高さを精
密に調整できるようになっている。
【0028】また、上記NCシリンダ23は、ベース2
0から垂下されたガイド軸25に挿通された昇降板26
の上面に固定されており、昇降板26はガイド軸25の
下端部に固定された固定板27に固定されたエアシリン
ダ28の出力軸29上端に支持されている。従って、エ
アシリンダ28を駆動して昇降板26を昇降させること
により、塗布ヘッド5全体を昇降させることができる。
【0029】吸着テーブル7の下面に吸着されて搬送さ
れてくる塗布対象物の下面の高さは、塗布対象物の厚み
バラツキ等によってばらついている。そのため、図3に
示すように、塗布ヘッド5の前方の左右両側部にはそれ
ぞれ、搬送されてくる塗布対象物の下面の高さ又は塗布
対象物の板厚を測定するための非接触式のクリアランス
測定ヘッド30を設けてあり、塗布直前に塗布対象物下
面の高さを測定し、測定情報をコントローラへ送信する
ようにしている。なお、31はクリアランス測定ヘッド
30の高さを調整するためのNCシリンダ23である。
クリアランス測定ヘッド30からの送信情報を受信した
コントローラは、NCシリンダ23を駆動することによ
り、塗布ヘッド5の液吐出口36と塗布対象物下面とが
平行となるように、かつ塗布時に塗布ヘッド5の液吐出
口36と塗布対象物下面とのギャップが所定値となるよ
うに塗布ヘッド5の高さ及び傾きを調整する。
【0030】塗布ヘッド5の後方には、回動自在なアー
ム32の先端に保持された塗布ヘッドカバー33が設け
られており、待機中には、塗布ヘッドカバー33は塗布
ヘッド5上面の液吐出口36を覆って塗布液の乾燥を防
止する。また、塗布作業時には、アーム32が回転して
塗布ヘッドカバー33が塗布ヘッド5から離れ、塗布作
業を可能にする。
【0031】(塗布ヘッド)図4は上記塗布ヘッド5の
構造を示す分解斜視図、図5(a)(b)は塗布ヘッド
5の異なる断面位置における断面図である。塗布ヘッド
5は一対の分割ダイ37,38からなり、両分割ダイ3
7,38の内面を密着させてボルトで締結することによ
り一体化されている。両分割ダイ37,38の内面に
は、ほぼ全長にわたって半円溝状の凹部39,40が形
成されており、両凹部39,40が対向して塗布ヘッド
5内にリザーバ41を形成している。このリザーバ41
は塗布液に均一に圧力を加えて塗布液の吐出量を安定さ
せるものである。図5(a)に示すように、一方の分割
ダイ37には、リザーバ41内に塗布液を供給するため
の塗布液供給口42が形成されている。また、塗布ヘッ
ド5の上面には液吐出口36が突設されており、液吐出
口36の上端部には、ほぼ全長にわたって、塗布液を溜
めるための均一な形状の液溜まり43が一直線状に形成
されている。少なくとも一方の分割ダイ37,38に
は、リザーバ41と液溜まり43を連通させるためのス
ロット44が開口されており、リザーバ41内の塗布液
に圧力が加わると、リザーバ41内の塗布液は液溜まり
43へ上昇し、表面張力によって液溜まり43から盛り
上がる(図7(a)参照)。このスロット44は塗布液
の圧力損失があまり大きくならないよう比較的大きなギ
ャップとしてあり、塗布液の特性によって寸法は異なる
が、例えば0.3〜1.5mm程度のギャップ寸法として
いる。
【0032】また、塗布ヘッド5上面の液吐出口36の
両側には、ほぼ全長にわたって廃液プール45が凹設さ
れている。この廃液プール45内には、液吐出口36か
ら溢れた塗布液や洗浄時に使用した洗浄液(溶剤)など
が溜まるようになっている。従って、廃液プール45内
の塗布液や洗浄液から蒸発する溶剤によって液吐出口3
6の付近を溶剤雰囲気に保つことができ、塗布対象物の
下面に塗布された塗布液自身が塗布膜を平均にしようと
する働き(レベリング)を補助することができる。さら
に、廃液プール45の両端部には、図5(b)に示すよ
うに、分割ダイ37,38の内部を通って側面に開口す
る排出口46が連通している。
【0033】(液供給/排出系統)図6は塗布ヘッド5
に対する塗布液の供給/排出系統を示す図である。塗布
ヘッド5の排出口46には、手動バルブ47を備えた液
排出経路48が接続されており、液排出経路48の管端
は下方に配置された廃液タンク49に導かれている。従
って、手動バルブ47を閉じることによって廃液プール
45内に塗布液や洗浄液を溜めることができ、手動バル
ブ47を開くと廃液プール45内の塗布液や洗浄液を廃
液タンク49へ排出することができる。
【0034】また、塗布ヘッド5の塗布液供給口42に
は、開閉バルブ50を備えた液供給経路51が接続され
ており、液供給経路51は途中で切り替えバルブ52及
びフィルタ53を備えた塗布液供給経路54と切り替え
バルブ55及びフィルタ56を備えた洗浄液供給経路5
7に分岐し、塗布液供給経路54の管端は塗布液タンク
58内に導かれ、洗浄液供給経路57の管端は洗浄液タ
ンク59内に導かれている。塗布液タンク58内には、
精密減圧弁60及びフィルタ61を介してN2ガスが供
給されており、このガス圧によって塗布液Bの供給圧を
得て塗布ヘッド5の先端に塗布液を送っている。その時
のガス圧は、塗布ヘッド5の内部と配管内部の塗布液量
及び配管抵抗を加味した圧力値とする。精密減圧弁60
を用いているのは、塗布ヘッド5の先端に盛り上がって
いる塗布液の量を一定に保持するよう精密に圧力バラン
スをとるためである。また、洗浄液タンク59内にも、
精密減圧弁62及びフィルタ63を介してN2ガスが供
給されており、このガス圧によって洗浄液を供給可能に
している。
【0035】さらに、液供給経路51からは減圧用の塗
布液排出経路64が分岐しており、塗布液排出経路64
は圧力開放バルブ65を介して回収タンク66へ導かれ
ている。
【0036】(運転動作)本発明の塗布装置1は、上記
のような構成を有しており、以下に説明するようにして
ガラス基板等の塗布対象物Aの下面にレジスト液等の塗
布液Bを均一に塗布する。まず、運転開始準備のため洗
浄時には、手動バルブ47を開いておく。ついで、塗布
液供給経路54の切り替えバルブ52を閉じ、洗浄液供
給経路57の切り替えバルブ55を開いておいて、液供
給経路51の開閉バルブ50を開くと、塗布ヘッド5に
洗浄液Cが供給され、塗布ヘッド5内が洗浄液Cに満た
されて洗浄される。
【0037】ついで、洗浄液供給経路57の切り替えバ
ルブ55を閉じて塗布液供給経路54の切り替えバルブ
52を開くと、塗布液Bが塗布ヘッド5内に供給される
ので、塗布ヘッド5内の洗浄液Cは液吐出口36から流
出し、塗布ヘッド5内の洗浄液Cは塗布液Bによって置
換される。
【0038】この後直ちに塗布作業を開始しない場合に
は、開閉バルブ50を閉じ、圧力開放バルブ65を開い
て塗布ヘッド5内を減圧する。一方、手動バルブ47を
閉じ、廃液プール45内に塗布液Bないし洗浄液Cを溜
めた状態に保つ。そして、塗布ヘッド5の液吐出口36
及び廃液プール45を塗布ヘッドカバー33で覆って塗
布開始まで待機状態となる。
【0039】塗布動作を開始する場合には、塗布ヘッド
カバー33を開き、液供給経路51の開閉バルブ50を
開成する。ワーク供給台4に供給された塗布対象物Aが
吸着テーブル7の下面に吸着されて設定速度で搬送され
てくると、クリアランス測定ヘッド30は塗布対象物A
の下面の高さ(あるいは、板厚)を計測する。各NCシ
リンダ23はクリアランス測定ヘッド30の測定結果に
応じて駆動され、塗布ヘッド5は塗布対象物下面と液吐
出口36との間に適性クリアランスが得られるよう高さ
調整される。ついで、開閉バルブ50が開かれ、塗布ヘ
ッド5内のリザーバ41に圧力が加わるので、リザーバ
41内の塗布液Bが液吐出口36へ昇り、図7(a)に
示すように、液溜まり43で塗布液Bが高く盛り上が
る。
【0040】ついで、塗布対象物Aの塗布開始位置が液
吐出口36の真上にくると、エアシリンダ28によって
塗布ヘッド5を上昇させ、塗布ヘッド5の液吐出口36
と塗布対象物A下面とを所定距離(例えば、50μm程
度)に保つ。このとき液溜まり43で盛り上がっている
塗布液Bは塗布対象物Aの下面に付着する。こうして液
吐出口36と塗布対象物Aとが非接触の状態で、盛り上
がっている塗布液Bの表面をこするようにして塗布対象
物Aが移動すると、図7(b)に示すように、塗布液B
の粘性によって塗布対象物Aの下面に塗布液Bが付着
し、均一な膜厚の塗膜Dが形成される。このとき塗布液
Bに一定の圧力を加えることにより、塗布ヘッド5への
塗布液Bの供給量と塗布対象物Aへの塗布量をバランス
させ、塗布液Bの盛り上がりを一定に保持することがで
きる。
【0041】しかも、この時廃液プール45内の洗浄液
Cや塗布液Bから蒸発している溶剤蒸気Eによって塗布
されたばかりの塗膜Dは溶剤雰囲気に包まれ、表面が平
坦にレベリングされる。
【0042】塗布終了直前になると、開閉バルブ50を
閉じ、圧力開放バルブ65を開く。これによって塗布ヘ
ッド5の内部が減圧され、液溜まり43の塗布液Bは自
重によって低下させながら液溜まり43の残液量のみで
最後まで塗布する。但し、塗布液Bには微圧を加えてお
き、あまり液面が低下しないように配慮している。塗布
が終了すると、エアシリンダ28によって塗布ヘッド5
を下降させる。この後、塗布ヘッドカバー33により液
吐出口36及び廃液プール45を覆い、待機状態に戻
る。
【0043】本発明の塗布装置1によれば、リザーバ4
1内の塗布液Bがその液圧で液溜まり43に自動供給さ
れ、表面張力によって塗布液Bが盛り上がっているの
で、液溜まり43では塗布液Bが表面張力によって均一
に盛り上がる。しかも、スロット44は塗布液Bの供給
を行うのみである。従って、従来のスロット方式の塗布
装置のように、均一な吐出量を得るための微細な加工及
び微調整をスロット44に施す必要が無くなる。
【0044】また、液溜まり43において均一に盛り上
がっている塗布液Bの表面を塗布対象物Aが接触しなが
ら移動することにより、塗布液Bがその粘着力により塗
布対象物Aの下面に転写されてゆくだけであるので、塗
膜Dに筋が発生することがない。また、液吐出口36を
上に向けて塗布ヘッド5を下側に配置しているので、液
垂れの問題も発生しない。
【0045】上記のようにして形成される塗膜Dの厚み
は、塗布対象物A及び塗布ヘッド5の相対速度と塗布液
Bの粘度によって決まり、塗布対象物Aの速度を大きく
することによって薄い塗膜を得ることができる。例え
ば、5000Å〜数10μmの膜厚の塗膜を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による塗布装置を示す一部
破断した斜視図である。
【図2】同上の塗布装置における塗布機構部の正面図で
ある。
【図3】同上の塗布機構部とその周辺の構造を示す側面
図である。
【図4】塗布ヘッドの構造を示す分解斜視図である。
【図5】(a)(b)はそれぞれ塗布ヘッドの異なる断
面位置における断面図である。
【図6】同上の塗布装置の液供給/排出システムを示す
概略図である。
【図7】(a)(b)は同上の塗布装置による塗布方法
を説明するための一部破断した断面図である。
【符号の説明】
5 塗布ヘッド 6 塗布機構部 36 液吐出口 37,38 分割ダイ 41 リザーバ 43 液溜まり 44 スロット 45 廃液プール A 塗布対象物 B 塗布液

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布ヘッドの上面に設けた液溜まりに塗
    布液を保持し、塗布液の表面張力によって塗布液を液溜
    まりから盛り上がらせ、液溜まりから盛り上がった塗布
    液に接触させながら塗布対象物を相対的に移動させるこ
    とにより塗布対象物の下面に塗布液を塗布することを特
    徴とする塗布方法。
  2. 【請求項2】 塗布ヘッド内の塗布液を加圧して前記液
    溜まりに塗布液を盛り上がらせた後、塗布ヘッド上端と
    塗布対象物下面との距離が一定距離となるように塗布ヘ
    ッドを上昇させて、液溜まりに盛り上がっている塗布液
    を塗布対象物の下面に接触させることにより、塗布液の
    塗布開始することを特徴とする、請求項1に記載の塗布
    方法。
  3. 【請求項3】 塗布対象物の下面に接触している前記液
    溜まり内の塗布液を減圧した後、塗布ヘッドを下降させ
    ることにより、塗布液の塗布終了することを特徴とす
    る、請求項1に記載の塗布方法。
  4. 【請求項4】 内部にリザーバを有し、リザーバから供
    給された塗布液を保持する液溜まりを上面に有する塗布
    ヘッドと、 塗布ヘッドに塗布液を供給する手段と、 塗布ヘッドの上方を通過するように塗布対象物を移動さ
    せる搬送手段とを備えた塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記リザーバ内の塗布液の液圧を調整す
    る手段と、 前記塗布ヘッドを昇降させるための手段とを、 さらに備えていることを特徴とする、請求項4に記載の
    塗布装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001113214A (ja) * 1999-10-19 2001-04-24 Casio Comput Co Ltd 薄膜の形成方法、及び形成装置
JP2001200986A (ja) * 2000-01-14 2001-07-27 Kuroda Precision Ind Ltd 潤滑液供給方法および潤滑液供給装置
JP2003080148A (ja) * 2001-09-10 2003-03-18 Dainippon Printing Co Ltd 塗工装置
JP2006159152A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Ulvac Japan Ltd 印刷装置及び印刷方法

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