JPH10279903A - 導電性接着剤 - Google Patents

導電性接着剤

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JPH10279903A
JPH10279903A JP8654697A JP8654697A JPH10279903A JP H10279903 A JPH10279903 A JP H10279903A JP 8654697 A JP8654697 A JP 8654697A JP 8654697 A JP8654697 A JP 8654697A JP H10279903 A JPH10279903 A JP H10279903A
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JP
Japan
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particles
melting point
conductive adhesive
resin
conductive
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Withdrawn
Application number
JP8654697A
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English (en)
Inventor
Atsushi Seo
篤 瀬尾
Tsuneaki Tanabe
恒彰 田辺
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10279903A publication Critical patent/JPH10279903A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICやLSI、その他の半導体素子および各
種電気電子部品の組立あるいは基板への接着に用いられ
る接着性と導電性を兼ね備える導電性接着剤を提供す
る。 【解決手段】 融点が300℃以下の低融点金属からな
る粒子(A)と該低融点金属の融点よりも高い融点をも
つ導電性粒子(B)、有機バインダーからなる導電性接
着剤であって、低融点金属からなる粒子(A)と導電性
粒子(B)の総量が70〜95重量%、低融点金属から
なる粒子(A)と導電性粒子(B)の割合が5:95〜
50:50(重量比)の範囲である導電性接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICやLSI、そ
の他の半導体素子、及び各種電気電子部品の組立あるい
は基板への接着に用いられる導電性接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ICやLSI、その他の半導体素
子、及び各種電気電子部品の組立あるいは基板への接着
には、優れた導電性や高い信頼性の点からSn−Pb共
晶はんだが広く使用されてきた。ところで、近年機器の
軽薄短小化に伴い、LSI等の半導体素子は小型化、高
機能化が進み、それに伴い接続端子の幅、及び間隔を狭
めた微細ピッチの多数接続端子が用いられるようになっ
てきた。このように微細ピッチの多数接続端子化が進む
と、はんだは、はんだ付け時にブリッジ現象を起こす危
険性を有することから微細ピッチへの対応には限界があ
った。それに加えて、はんだはリフロー温度が高い為に
接合できる部材に制約があり、さらに鉛を含有している
という点で環境保護の観点からの問題も有していた。
【0003】はんだに代わる次世代の接合材料として導
電性接着剤が注目されている。このような導電性接着剤
には微細な回路の導電性や接着性が必要であり、導電性
接着剤の適用される部材によって異なるが、例えば体積
固有抵抗が5×10-3Ωcm以下であり、接着強度が5
kgf以上であることが要求されている。一方、最近の
導電性接着剤においては導電性や接着性だけでなく、接
着剤としての使用時におけるリワーク性も要求されてき
ている。リワーク性とは、一旦接着した回路で導電性の
不十分なところが生じた場合に、その部分の部材を公知
の手段を用いて剥がし、不都合な箇所を改善して、正確
にもう一度接着し直すことが可能な性質を示し、複雑な
回路基板の接続を行う時には必要とされる性質である。
【0004】また、熱可塑性樹脂バインダーと、低融点
のスズをコーティングした球状導電性フィラーを用いて
接着強度とリワーク性を両立している例があるが(特開
平8−227613号公報)、特殊なフィラーが必要で
あり工程が複雑であるという問題を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、充分
な接着性と導電性を兼ね備える導電性接着剤を提供する
こと、さらには上記特性を兼ね備えるとともにリワーク
性を有する導電性接着剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、導電性フィラ
ーとして融点が300℃以下の低融点金属からなる粒子
(A)と該低融点金属の融点よりも高い融点をもつ導電
性粒子(B)を混合して用いることで、充分な接着性と
導電性を兼ね備えることを見いだし、本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、 1.融点が300℃以下の低融点金属からなる粒子
(A)、該低融点金属の融点よりも高い融点をもつ導電
性粒子(B)、及び有機バインダーからなる導電性接着
剤であって、低融点金属からなる粒子(A)と導電性粒
子(B)の総量が70〜95重量%、低融点金属からな
る粒子(A)と導電性粒子(B)の配合割合が5:95
〜50:50(重量比)の範囲であることを特徴とする
導電性接着剤、 2.低融点金属からなる粒子(A)がSn、Zn、I
n、Bi、Pb、Cd、及びSbからなるグループから
選択される1種又は2種以上を含む金属であり、導電性
粒子(B)がCu、Ni、Au、Ag、Al、Pd、及
びPtからなるグループから選択される1種又は2種以
上を含む金属であることを特徴とする上記1の導電性接
着剤、 3.低融点金属からなる粒子(A)の粒径が導電性粒子
(B)の粒径よりも小さいことを特徴とする上記1の導
電性接着剤、 4.有機バインダーが熱可塑性樹脂からなる上記1、2
又は3の導電性の接着剤、 5.有機バインダーが熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混
合物からなる上記1、2又は3の導電性接着剤、 6.熱可塑性樹脂が水素結合を有する樹脂である上記4
又は5の導電性接着剤、 7.熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂が相溶するものである
ことを特徴とする上記5の導電性接着剤、である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる低融点金属からなる粒子(A)としては、S
n、Zn、In、Bi、Pb、Cd、及びSbからなる
グループから選択される単独又は2種以上の金属が使用
できる。Sn及びSnを含有する金属は、銅、銀、金な
どの電極用金属と金属間化合物を形成しやすいので特に
好ましい。
【0009】本発明に用いられる導電性粒子(B)とし
ては、Cu、Ni、Au、Ag、Al、Pd及びPtか
らなるグループから選択される単独又は2種類以上の金
属が使用できる。また、このような導電性粒子(B)と
して、高分子材料の表面に上記金属からなる層を形成し
たものも使用することができる。該高分子材料として
は、例えばポリエステル樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂が挙げられる。
【0010】また、導電性粒子(B)として、平均組成
Agx Cu1-x (0.01≦x≦0.4、xは原子比を
示す。)で表される銅合金粉末であって、銅合金粉末表
面の銀濃度が平均の銀濃度より大きく、かつ内部から表
面に向けて銀濃度が次第に増加する領域を有する粉末も
好ましく使用することもでき、このような銅合金粉末を
用いることで、充分な耐酸化性と耐マイグレーション性
を得ることができる。xが0.01未満では充分な耐酸
化性が得られず、0.4を超える場合には耐エレクトロ
マイグレーション性が不充分である。銅合金粉末は、す
でに公知の方法で得ることができる(特開平1−205
561号公報)。中でも、不活性ガスアトマイズ法によ
り作製される銅合金粉末が特に好ましい。銅合金粉末
は、表面の銀濃度が平均の銀濃度より大きく、かつ内部
から表面に向けて銀濃度が次第に増加する領域を有して
いるが、銅合金粉末表面の銀濃度は平均の銀濃度の2.
1倍以上が好ましく、さらに3倍以上30倍以下が好ま
しい。
【0011】導電性接着剤において、充分な接着強度と
高い導電性を兼備するためには、導電性フィラーの選択
は重要である。本発明においては、導電性フィラーとし
て融点が300℃以下、好ましくは融点が40℃以上3
00℃以下の低融点金属からなる粒子(A)と該低融点
金属の融点よりも高い融点をもつ導電性粒子(B)を混
合して用いることが必要である。
【0012】このように低融点金属からなる粒子(A)
と該低融点金属より融点の高い導電性粒子(B)を混合
して用いると、低融点金属の融点以上に加熱した際に、
この低融点金属からなる粒子(A)が溶融して導電性粒
子(B)の周りに付着する。さらに加熱するとこの低融
点金属同士が結合して隣接する導電性粒子(B)が互い
に溶着して鎖状に連結される。また電極との接触界面で
は低融点金属からなる粒子(A)は溶融して電極金属と
金属間化合物を形成して強固に結合される。したがって
対向する電極の間に形成される導電性フィラーによる鎖
状連結構造は、金属同士の溶融接合により機械的および
電気的に強固に接続される。
【0013】本発明では低融点金属からなる粒子(A)
と導電性粒子(B)の配合割合は5:95〜50:50
(重量比)であることが必要である。低融点金属からな
る粒子(A)の量が5重量%より少ないと、電極間に電
気的導通路が形成されない。また低融点金属からなる粒
子(A)の量が50重量%より多いと、融点以上に加熱
したときに隣接電極間も導通するリーク不良が発生す
る。
【0014】本発明に用いられる導電性粒子(B)は球
状、リン片状などどのような形状であってもよい。2種
類以上の形状のフィラーを混合して用いることもでき
る。本発明で用いられる導電性粒子(B)の粒径は大き
すぎるとリーク不良が発生し、小さすぎると複数の粒子
が凝集して、2次粒子を形成する。このことから球状の
導電性粒子の粒径は0.1μm以上10μm以下である
ことが好ましい。またリン片状の導電性粒子の板面の平
均径(長径と短径がある場合には両者の平均値)は1μ
m以上30μm以下であることが好ましい。
【0015】本発明で用いられる低融点金属からなる粒
子(A)は球状、リン片状などどのような形状であって
もよい。粒径は大きすぎるとリーク不良が発生し、小さ
すぎると電気的導通路形成が困難となる。このことから
球状の低融点金属の粒径は0.1μm以上10μm以下
であることが好ましい。またリン片状の低融点金属の板
面の平均径は1μm以上30μm以下であることが好ま
しい。さらに低融点金属からなる粒子(A)の粒径が、
導電性粒子(B)の粒径よりも小さい方が上記のような
鎖状連結構造を形成しやすいことからより好ましい。
【0016】本発明の有機バインダーに用いられる熱可
塑性樹脂としてどの様な熱可塑性樹脂でも使用可能であ
るが、その構造の中に水素結合性を有する官能基を有す
るものが接着性が優れることから好ましい。水素結合性
を有する官能基としては水酸基、アミド基、ウレア基、
イミド基、エステル基、エーテル基、チオエーテル基、
スルホン基、ケトン基などである。この様な熱可塑性樹
脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、熱可塑性ポリウ
レタン、ポリビニルブチラール、ポリアミド、熱可塑性
ポリイミド、ポリイミドシロキサン、ポリアミドイミ
ド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリ
ビニルエーテル、ポリサルホン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルホルマール、ポリ酢酸ビニル、メタクリ
ル樹脂、アイオノマー樹脂などが挙げられる。水素結合
性を有する官能基を有する熱可塑性樹脂が特に優れてい
る理由は明らかではないが金属との間で水素結合をする
ことで濡れが良くなるためと考えられる。
【0017】また、本発明で用いられる熱可塑性樹脂
は、ガラス転移温度が300℃以下であることが好まし
い。ガラス転移温度が300℃を超えると、接着剤とし
ての使用時および熱リワーク時に300℃以上の高温に
する必要があることから、接着する部材の劣化等の問題
があり好ましくない。このような熱可塑性樹脂の中では
フェノキシ樹脂、熱可塑性ポリウレタン、ポリビニルブ
チラールがより好ましく、特にフェノキシ樹脂が好まし
い。
【0018】本発明の有機バインダーで用いられる熱硬
化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ
イミド、ポリウレタン、メラニン樹脂、ウレア樹脂等が
挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、(クレゾール)ノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲ
ン化ビスフェノール型、レゾルシン型、テトラヒドロキ
シフェノルエタン型、ポリアルコールポリグリコール
型、グリセリントリエーテル型、ポリオレフィン型、エ
ポキシ化大豆油、シクロペンタジエンジオキシド、ビニ
ルシクロヘキセンジオキシドなどが挙げられ、なかでも
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、(クレゾール)ノボラック型エポキシ樹
脂が好ましい。
【0019】また、C12,13混合アルコールグリシ
ジルエーテル、2−エチルヘキシルグリコールグリシジ
ルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグ
ルシジルエーテル、1、6−ヘキサンジオールジグリシ
ジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリ
メチロールプロパントリグリシジルエーテル、水添ビス
フェノールAジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモ
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルなどの低
分子エポキシ化合物などを使用することもできる。中で
もネオペンチルグリコールジグルシジルエーテル、1,
6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリ
ンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテルが好ましい。
【0020】本発明で用いるエポキシ硬化剤としては、
一般的なエポキシ硬化剤を用いることができる。例え
ば、脂肪族ポリアミン系としてトリエチレンテトラミ
ン、m−キシレンジアミンなどがあり、芳香族アミン系
としてはm−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニル
スルフォンなどがあり、第三級アミン系としてはベンジ
ルジメチルアミン、ジメチルアミノメチルフェノールな
どがあり、酸無水物系としては無水フタル酸、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸などがあり、三フッ化ホウ素アミンコ
ンプレックス系としてはBF3−ピペリジンコンプレッ
クスなどがある。あるいはビスフェノールAなどのビス
フェノール化合物でも良い。また、ジシアンジアミド、
2−エチル−4−メチルイミダゾール、トリス(メチル
アミノ)シランなども挙げられる。樹脂系硬化剤として
はリノレン酸二量体とエチレンジアミンなどから作られ
るポリアミド樹脂、両端にメルカプト基を有するポリス
ルフィド樹脂、ノボラック系フェノール樹脂なども挙げ
られる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を組
み合わせて用いても良い。
【0021】硬化剤の添加量は硬化剤の種類により異な
る。例えば酸無水物系などのように化学量論的にグリシ
ジル基と反応する場合は、エポキシ当量から最適添加量
が決められる。また触媒的に反応する場合は、3〜30
重量%が一般的である。これらの硬化剤の室温での反応
性が高い場合は、使用直前に開始剤を含む液を接着剤に
混合したり、硬化剤を100μm程度のゼラチンなどの
カプセルに封入してマイクロカプセルにして用いること
が好ましい。
【0022】本発明では有機バインダーとして、上記、
熱可塑性樹脂を単独で用いることができる。熱可塑性樹
脂を単独で用いると、導電性接着剤が容易にリワークで
きるという利点を有する。すなわち熱可塑性樹脂のガラ
ス転移温度以上に加熱することで熱可塑性樹脂が軟化
し、硬化物の強度が弱くなるためにリワークができる。
さらに熱可塑性樹脂を溶解する溶剤を使用することで、
硬化物の強度が弱くなるためにリワークすることができ
る。
【0023】なお、本発明においてリワークとは、接着
物を熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、接着する部材
の劣化温度以下の範囲で加熱すること、あるいは溶剤を
使用することで剪断強度が3kgf以下になり、ピンセ
ットで引張る等のわずかな力を加えることで被接着物が
部材から脱離することをいう。本発明において、有機バ
インダーは、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を混合して使
用することもできる。混合することで、熱硬化性樹脂の
架橋構造により、充分な強度を発現し、また熱可塑性樹
脂のガラス転移温度以上に加熱したり、硬化物の強度を
弱くする溶剤を使用する事によりリワークが可能にな
る。
【0024】熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を混合する場
合は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を合わせた全樹脂に
対して熱硬化性樹脂は97重量%以下であることが好ま
しい。熱硬化性樹脂の含量が97重量%より多いとリワ
ークすることができない。また、充分な接着強度を発現
するためには熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂が相溶するよ
うな組み合わせを選定し、相溶するような混合割合で使
用することが好ましい。なお、本発明において相溶する
とは、両方の樹脂を溶剤を使用せずに単独で混合した後
で白濁しない、あるいは溶剤に溶解して混合した後、溶
剤を留去した状態で白濁しないことをいう。このような
樹脂の組合せとして、例えばエポキシ樹脂とフェノキシ
樹脂を挙げることができる。
【0025】本発明においては、導電性フィラーは、7
0〜95重量%含有することが必要である。導電性フィ
ラーが70重量%未満では充分な導電性が得られず、ま
た95重量%を超えると作業性や半導体チップとのなじ
み性が悪くなる。本発明における導電性接着剤には添加
物として硬化促進剤、難燃剤、レベリング剤、チクソ性
付与剤、沈降防止剤、カップリング剤、モノエポキシ化
合物、顔料、消泡剤、腐食防止剤、粘着性付与剤など各
種の添加剤を用いることができる。
【0026】導電性接着剤として用いるためには、使用
時の粘度が重要なファクターとなる。粘度を調整するた
めにモノエポキシ化合物や例えばジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−ピロリドン、
メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、メチルカルビ
トール、カルビトール、カルビトールアセテート、酢酸
ブチルセロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、酢酸メチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メ
チルセロソルブ等の溶剤を単独あるいは複数を適当量混
合して用いることも可能である。得られる溶液もしくは
ペースト状物の粘度が5000〜400000cp、よ
り好ましくは20000〜70000cpであることが
作業性の面から好ましい。
【0027】本発明の導電性接着剤は上記の各種成分を
ボールミル、ロールミル、プラネタリーミキサー等の各
種混練機を用いて常法により、例えば10〜60分間混
練する事により得られる。混練した導電性接着剤は、ス
クリーン印刷、ディスペンサー塗布等の方法により、絶
縁基体やリードフレームに塗布する。
【0028】本発明の導電性接着剤の加熱硬化条件は、
樹脂が充分硬化するとともに、熱による劣化が問題にな
らない範囲であれば特に制限はない。一般的な温度範囲
としては、150℃〜220℃であるが、固形の硬化剤
を溶融する目的あるいはボイドの生成を防ぐ目的でこれ
より低い温度で予備加熱を行っても良い。
【0029】
【発明の実施の形態】以下の実施例と比較例によって本
発明を具体的に説明する。実施例及び比較例において評
価は下記のように行った。 剪断強度:銅板上に導電性接着剤を膜厚70〜100μ
mを保って、幅2mm、長さ2mmに塗布し、銅チップ
(2mm×2mm×1mm)を5つ載せて所定温度で硬
化させ、作成した硬化物にプッシュプルゲージの先端を
押し込みチップ脱落時の強度を読み取ることで測定し
た。 リワーク性:上記作成した硬化物をオーブンで180℃
×10分加熱した直後に銅チップをピンセットで引張
り、脱落するかどうかで評価した。 体積固有抵抗値:導電性接着剤をFR4基板上に膜厚5
0〜100μmを保って、幅1cm、長さ7cmに塗布
し所定温度で硬化させ作成した導体の1cmの抵抗値
(R)をデジタルマルチメーターを用いて測定し、次式
に数値を代入することで算出した。 体積固有抵抗値=R×t×10-4Ωcm R:抵抗値
t:膜圧μm なお、各実施例を行うにあたって、各実施例の樹脂の配
合割合で互いに相溶することを目視で確認した。
【0030】
【実施例1】フェノキシ樹脂(PAPHEN(株)製
PKHC)のDMF30重量%溶液333.3重量部、
平均粒径5μmの球状銅粉810重量部、及び平均粒径
3μmの球状スズ粉90重量部を3本ロールで混練して
得たペーストを金属へらで5分間混練した。この導電性
接着剤を80℃×15分間、230℃×30分硬化させ
て上記方法で評価したところ、本硬化物はリワーク可能
であった。剪断強度は7.8kgf、体積固有抵抗は
5.5×10-5Ωcmであった。充分な強度と導電性を
兼備し、しかもリワーク性を有する導電性接着剤であ
る。
【0031】
【実施例2】フェノキシ樹脂(PAPHEN(株)製
PKHC)のDMF30重量%溶液333.3重量部、
及び平均粒径5μmの球状銅粉810重量部と平均粒径
3μmの球状はんだ(Sn60−Pb40)粉90重量
部を3本ロールで混練して得たペーストを金属へらで5
分間混練した。この導電性接着剤を80℃×15分間、
230℃×30分硬化させて上記方法で評価したとこ
ろ、本硬化物はリワーク可能であった。剪断強度は8.
2kgf、体積固有抵抗は5.3×10-5Ωcmであっ
た。充分な強度と導電性を兼備し、しかもリワーク性を
有する導電性接着剤である。
【0032】
【実施例3】フェノキシ樹脂(PAPHEN(株)製
PKHC)のDMF30重量%溶液333.3重量部、
及び平均組成Agx Cu1-x で表される平均粒径5μm
の球状銅合金粉(x=0.168)810重量部と平均
粒径3μmの球状スズ粉90重量部を3本ロールで混練
して得たペーストを金属へらで5分間混練した。この導
電性接着剤を80℃×15分間、230℃×30分硬化
させて上記方法で評価したところ、本硬化物はリワーク
可能であった。剪断強度は7.8kgf、体積固有抵抗
は5.0×10-5Ωcmであった。充分な強度と導電性
を兼備し、しかもリワーク性を有する導電性接着剤であ
る。
【0033】
【実施例4】フェノキシ樹脂(PAPHEN(株)製
PKHC)のDMF30重量%溶液16.7重量部とビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(旭チバ(株)製、AE
R2664)95重量部、及び平均粒径5μmの球状銅
粉810重量部と平均粒径3μmの球状スズ粉90重量
部を3本ロールで混練して得たペーストに、マイクロカ
プセル型エポキシ硬化剤(旭化成工業(株)製 ノバキ
ュアHX3613)を36重量部加え、金属へらで5分
間混練した。この導電性接着剤を80℃×30分間、2
30℃×1時間硬化させて上記方法で評価したところ、
本硬化物はリワーク可能であった。剪断強度は19.7
kgf、体積固有抵抗は2.0×10-5Ωcmであっ
た。充分な強度と導電性を兼備し、しかもリワーク性を
有する導電性接着剤である。
【0034】
【比較例1】フェノキシ樹脂(PAPHEN(株)製
PKHC)のDMF30重量%溶液333.3重量部、
及び平均粒径5μmの球状銅粉900重量部を3本ロー
ルで混練して得たペーストを金属へらで5分間混練し
た。この導電性接着剤を80℃×15分間、230℃×
30分硬化させて上記方法で評価したところ、本硬化物
はリワーク可能であった。剪断強度は3.2kgf、体
積固有抵抗は8.2×10-3Ωcmであった。強度、体
積固有抵抗いずれも要求値を満たさない導電性接着剤で
ある。
【0035】
【発明の効果】本発明の導電性接着剤は、充分な接着性
と良好な導電性を兼ね備え、熱可塑性樹脂含有有機バイ
ンダーを用いることでリワーク性をも有することが可能
であることから産業上大いに有用である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点が300℃以下の低融点金属からな
    る粒子(A)、該低融点金属の融点よりも高い融点をも
    つ導電性粒子(B)、及び有機バインダーからなる導電
    性接着剤であって、低融点金属粒子(A)と導電性粒子
    (B)の総量が70〜95重量%、低融点金属からなる
    粒子(A)と導電性粒子(B)の配合割合が5:95〜
    50:50(重量比)の範囲であることを特徴とする導
    電性接着剤。
  2. 【請求項2】 低融点金属からなる粒子(A)がSn、
    Zn、In、Bi、Pb、Cd及びSbからなるグルー
    プから選択される1種または2種以上を含む金属であ
    り、導電性粒子(B)がCu、Ni、Au、Ag、A
    l、Pd及びPtからなるグループから選択される1種
    または2種以上を含む金属であることを特徴とする請求
    項1記載の導電性接着剤。
  3. 【請求項3】 低融点金属からなる粒子(A)の粒径が
    導電性粒子(B)の粒径よりも小さいことを特徴とする
    請求項1記載の導電性接着剤。
  4. 【請求項4】 有機バインダーが熱可塑性樹脂からなる
    請求項1、2又は3記載の導電性接着剤。
  5. 【請求項5】 有機バインダーが熱可塑性樹脂と熱硬化
    性樹脂の混合物からなる請求項1、2又は3記載の導電
    性接着剤。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂が水素結合を有する樹脂で
    ある請求項4又は5記載の導電性接着剤。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂が相溶する
    ものであることを特徴とする請求項5記載の導電性接着
    剤。
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