JPH10279874A - 高隠蔽性金属光沢色水性インキ - Google Patents
高隠蔽性金属光沢色水性インキInfo
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- JPH10279874A JPH10279874A JP9649497A JP9649497A JPH10279874A JP H10279874 A JPH10279874 A JP H10279874A JP 9649497 A JP9649497 A JP 9649497A JP 9649497 A JP9649497 A JP 9649497A JP H10279874 A JPH10279874 A JP H10279874A
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Abstract
ゴムシート等、濃色の被筆記面に高隠蔽性の金属光沢を
有する筆跡を与える高隠蔽性金属光沢色水性インキを提
供すること。 【解決手段】 アルミニウム粉末と、酸化チタンと、水
溶性有機溶剤と、水とを少なくとも含み、必要に応じて
増粘剤や有色顔料や染料を含むインキ。
Description
ミニウム粉末と酸化チタンとを使用した高隠蔽性金属光
沢色水性インキに関し、濃色の筆記面に筆記しても高隠
蔽性の金属光沢色を与える高隠蔽性金属光沢色水性イン
キに関する。
被筆記面用筆記具のインキとしては、着色材に主として
アルミニウム粉末を用いてメタリック調の筆跡が得られ
るようにしたものと、着色材に酸化チタンを用いて白色
の筆跡が得られるようにしたものとがある。
のマーキングペン用インキとして、特公昭62−376
78号公報や特公平1−56109号公報に記載された
インキがある。特公昭62−37678号公報には、ア
ルミニウム粉末などの金属粉顔料と、油溶性染料と、樹
脂と、溶剤とよりなり、金属粉顔料により形成される筆
跡の周囲に染料が滲透拡散して輪郭線効果を生じる二重
発色インキ組成物が開示されている。特公平1−561
09号公報には、表面処理したアルミニウム粉末などの
微細金属粉と、樹脂と、溶剤とよりなり、マーキングペ
ンからの円滑なインキ流出性を有し、使用時における易
分散性を有するマーキングペン用金属光沢インキが開示
されている。また、酸化チタンを着色材として用いたイ
ンキとしては、特開平4−258677号公報に記載さ
れたインキがある。このインキは酸化チタンなどの隠蔽
材と、樹脂エマルジョンなどの結合剤と、水とより少な
くともなり、修正液やマーキングペンに用いられる。
公平1−56109号公報、特開平4−258677号
公報に記載されたインキは、着色材として比重の大きい
アルミニウム粉末や酸化チタンを使用しているため、着
色材が短期間で沈降してしまう。よってこのインキは使
用前に沈降した着色材を再分散して使用するものであ
る。着色材の再分散方法は、通常知られた方法を採用で
きる。例えば、筆記具中にインキを内蔵させた場合は、
インキとともに、金属球などの撹拌部材を筆記具中に収
容し、筆記具を振り回すなどの動作によって再分散すれ
ばよい。
なり、アルミニウム粉末、酸化チタンを用いながら、イ
ンキの粘度を高くして、再分散を不要としたインキが提
案されている。例えば、特開昭60−186573号公
報には、溶剤及び当該溶剤に可溶な増粘性の樹脂、更に
金属粉顔料及び着色顔料が各々少なくとも所要量ずつ含
有され、且つ、所要値以上の高粘度を有することを特徴
とするメタリック調の色彩を有するインキが開示されて
いる。このインキは、高粘度であるため、金属顔料の沈
降は少ないが、筆記具としては、加圧ボールペンが適し
ている。また、加圧をしない通常のボールペンに使用す
るインキの例としては、特公昭64−4551号公報
に、ゲル化させた非流動性のインキが開示されている。
酸化チタンなど白色顔料を用いたインキの例としては、
特開昭59−217776号公報にポリアクリル酸ソー
ダを使用してインキ粘度を10000CPSとしたイン
キが開示されている。
ニウム粉末を用いたインキは、溶剤として有機溶剤を用
いている、所謂油性インキである。
水性インキとしては、特開平1−210478号公報
に、ピンホールによる塗布の汚れを防止した水性金属光
沢色インキが開示されている。
光沢を醸し出す水性金属光沢色インキは、インキの一成
分としてアルミニウム粉末を用いる。水性インキに用い
るアルミニウム粉末は、水との反応を防止する目的で、
その表面に脂肪酸や無機リン酸などで処理されているも
のが用いられる。しかしながら、上記物質で処理されて
いるとはいっても、長期間保存した場合、アルミニウム
粉末と水とが化学反応を起こし、ガスが発生するといっ
たインキの変質が発生する。このインキの変質は、イン
キ中のアルミニウム粉末の量が多い場合発生しやすくな
る。そのため、水性インキにおいて、アルミニウム粉末
の添加量は制限される。従って、水性金属光沢色インキ
を用いて得られる筆跡は、その隠蔽力が十分とは言い難
かった。
特に、黒い紙や着色ゴムシート等、濃色の被筆記面に高
隠蔽性の金属光沢を有する筆跡を与える高隠蔽性金属光
沢色水性インキを提供することである。
粉末と、酸化チタンと、水溶性有機溶剤と、水とを少な
くとも含むことを特徴とする高隠蔽性金属光沢色水性イ
ンキを要旨とするものである。
使用するアルミニウム粉末は、筆跡に輝度感を付与し、
筆跡が金属光沢を発するようにする着色材として用い
る。鱗片状のものは輝度感がより鮮明に現れるので特に
好ましい。アルミニウム粉末は、スタンプ・ミルでアル
ミニウム片をステアリン酸などの減磨剤と共に粉砕する
スタンプ法や、噴射法によって得られたアルミニウム粉
末と滑材と適当な液体とを剛球と共にドラム中に入れ、
ドラムを回転させてアルミニウム片を粉砕するボールミ
ル法などにより得られる。通常市販品としてはアルミニ
ウムペーストとして入手できる。アルミニウムペースト
は、アルミニウム金属粉を高沸点の石油系溶剤(ミネラ
ルスピリット)とステアリン酸などの減磨剤とを入れた
ボールミルの中で、粉砕、研磨し、非常に薄い鱗片状の
アルミ微粒子にしたもので、鱗片状のアルミニウム微粒
子が石油系溶剤でぬれているため、発火、爆発の危険が
少なく、貯蔵安定性もよく、使用上取り扱いやすくなっ
ている。市販されているアルミニウム粉末としては、A
A12、No.900、No.18000(以上、福田
金属箔粉工業(株)製)などがある。また、アルミニウ
ムペーストとしては、スーパーファインNo.2200
0WN、同No.18000WN(以上、大和金属粉工
業(株)製)、WB0230(東洋アルミニウム(株)
製)、WXM0630(東洋アルミニウム(株)製)な
どがある。アルミニウム粉末の使用量はインキ全量に対
して1〜20重量%が好ましい。使用量が1重量%未満
の場合、筆跡に金属光沢が少なくなり、使用量が20重
量%を超えた場合、固形分が多くなり流動性が低くなる
からインキ吐出が悪くなる傾向になる。アルミニウム粉
末の平均粒子径は、5〜60μmのものを使用すること
が好ましい。これは、平均粒子径が5μm未満であると
筆跡の金属光沢が少なくなり、輝度感のない不鮮明な筆
跡になり易く、60μm以上であるとペン先ではインキ
吐出が低下し、適用しにくくなる傾向があるためであ
る。ボールペンに適用した場合は、ペン先からの吐出性
を考慮して、30μm以下が好ましい。
色材として用いる。特に、分散性、耐光性を向上させる
ために、アルミナ及び/またはシリカ等で表面処理を行
っているものが好ましい。市販されている酸化チタンと
しては、タイトーンSR−1、同R−650、同R−3
L、同R−5N(以上、堺化学工業(株)製)、タイペ
ークR−580、同R−550、同R−930、同A−
100、同A−220、同CR−58(以上、石原産業
(株)製)、クロノスKR−310、同KR−380、
同KR−480(以上、チタン工業(株)製)、タイピ
ュアR−900、同R−902(以上、デュポン・ジャ
パン・リミテッド社製)、チタニックスJR−300、
同JR−600A、同JR−701(以上。テイカ
(株)製)などがある。酸化チタンの使用量はインキ全
量に対して5〜20重量%が好ましい。使用量が5重量
%未満の場合は、筆跡の隠蔽力が弱くなり、使用量が2
0重量%を超えた場合、固形分が多くなりインキ吐出が
悪くなる傾向になる。
品質、例えば、低温時でのインキ凍結防止や、筆記具用
として使用した場合、ペン先でのインキ乾燥防止などの
目的で使用するものである。具体的には、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール
1、3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコー
ル、グリセリン等のグリコール類や、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、2−ピロリドン、トリエタノールアミン等
が挙げられる。上記水溶性有機溶剤は、単独或は混合し
て使用することができる。その使用量はインキ全量に対
して5〜40重量%が好ましい。
の湿潤剤や、ベンゾチアゾリン系、オマジン系などの防
腐剤、ベンゾトリアゾールなどの防錆剤、アルミニウム
粉末や酸化チタンの分散剤及び定着剤、更にボールペン
等に用いる場合は増粘剤、筆跡を有色の高隠蔽性の金属
光沢となすための有色顔料や染料などといった種々の添
加剤を必要に応じて添加できる。
製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採
用できる。例えば、上記各成分を配合し、ヘンシェルミ
キサー等の撹拌機により撹拌混合することによって、
又、ボールミル等の分散機により混合粉砕することによ
って容易に得られる。
は、5μm以上の粒径が必要である。一方、筆跡濃度を
高め高隠蔽性を出すのには添加量を多くすることが必要
である。しかしながら、その濃度を高めると、経時的な
アルミニウム粉末の変質がより促進され、結果的には、
金属光沢を失ってしまう。本発明に使用している酸化チ
タンは粒径が1μm以下であっても光を透過せず、高隠
蔽力があり、経時的な変質もないので、アルミニウム粉
と併用することで、経時後も高隠蔽性の金属光沢のある
筆跡が得られる。
し、ボールミルで24時間分散処理を行った後、アルミ
ニウムペーストを加え、撹拌機で1時間撹拌を行い銀色
のインキを得た。
得た。
部、エチレングリコール20重量部、水45重量部、N
P−10(POE(10)ノニルフェニルエーテル、日
光ケミカルズ(株)製)5重量部を媒体分散機にて分散
したものである。上記各成分を実施例1と同様になし
て、金属光沢のある青色インキを得た。
緑色のインキを得た。
得た。
得た。
得た。
部から35.0重量部にし、さらに酸化チタンを10.
0重量部から0にし、その分水を減らした以外は、実施
例1と同様になして、銀色のインキを得た。
部から35.0重量部にし、さらに酸化チタンを10.
0重量部から0にし、その分水を減らした以外は、実施
例2と同様になして、金色のインキを得た。
光沢色水性インキを、白の上質紙、黒の上質紙に各々5
0μmのアプリケーターで塗布し、その塗布面を3時間
乾燥させる。所定時間後、塗布面のY値を測定し、次式
により隠蔽率を算出した。 隠蔽率(%)=(黒上質紙上の塗布面のY値)/(白上
質紙上の塗布面のY値)×100 この隠蔽力試験は、インキ作成直後のインキと、同イン
キをサンプル瓶に入れ、50℃恒温槽中に1ヶ月放置し
た後のインキとで行った。
先を有し、インキ収容室内にインキ撹拌用撹拌部材を内
在させたマーキングペンに充填して試験用筆記具とな
し、実施例2〜4、6及び比較例2のインキはステンレ
ス製のボールペンチップ(ボール材質;超硬合金)を一
端に連接したポリプロピレン製の中空軸筒よりなる透明
なインキ収容管に充填して試験用筆記具となして、各
々、黒画用紙に「♀」を連続で100回筆記した。結果
を表1に示す。
係る高隠蔽性金属光沢色水性インキは、隠蔽力のある鮮
明な金属光沢色の筆跡を与え、経時後も変質のない所期
の目的が充分に達成できる有用なものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウム粉末と、酸化チタンと、水
溶性有機溶剤と、水とを少なくとも含むことを特徴とす
る高隠蔽性金属光沢色水性インキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9649497A JP3716545B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 高隠蔽性金属光沢色水性インキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9649497A JP3716545B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 高隠蔽性金属光沢色水性インキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10279874A true JPH10279874A (ja) | 1998-10-20 |
JP3716545B2 JP3716545B2 (ja) | 2005-11-16 |
Family
ID=14166649
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9649497A Expired - Fee Related JP3716545B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 高隠蔽性金属光沢色水性インキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3716545B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002097402A (ja) * | 2000-07-17 | 2002-04-02 | Sakura Color Prod Corp | 光輝性水性インキ組成物 |
JP2002285064A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-10-03 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 光輝性水性インキ組成物 |
JP2002302628A (ja) * | 2001-04-06 | 2002-10-18 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 光輝性水性インキ組成物 |
JP2017007200A (ja) * | 2015-06-22 | 2017-01-12 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート及び化粧板 |
WO2020184169A1 (ja) | 2019-03-13 | 2020-09-17 | 三菱鉛筆株式会社 | 水性ボールペン用インク組成物 |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP9649497A patent/JP3716545B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
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WO2020184169A1 (ja) | 2019-03-13 | 2020-09-17 | 三菱鉛筆株式会社 | 水性ボールペン用インク組成物 |
CN113544223A (zh) * | 2019-03-13 | 2021-10-22 | 三菱铅笔株式会社 | 水性圆珠笔用墨组合物 |
EP3940034A4 (en) * | 2019-03-13 | 2022-11-23 | Mitsubishi Pencil Company, Limited | WATER-BASED INK COMPOSITION FOR BALLPOINT PENS |
Also Published As
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---|---|
JP3716545B2 (ja) | 2005-11-16 |
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