JPH10279845A - 遠赤外線輻射塗料 - Google Patents

遠赤外線輻射塗料

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JPH10279845A
JPH10279845A JP9833397A JP9833397A JPH10279845A JP H10279845 A JPH10279845 A JP H10279845A JP 9833397 A JP9833397 A JP 9833397A JP 9833397 A JP9833397 A JP 9833397A JP H10279845 A JPH10279845 A JP H10279845A
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far
infrared radiation
coating
paint
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Taketoshi Odawa
武利 小田和
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加熱過程を経ずとも塗膜が硬化し、かつ、基材
との密着性が良好な遠赤外線輻射塗料を提供する。 【構成】塗料成分として、(a)平均粒径が100μm
以下のセラミックス(b)水酸基を有する樹脂および
(c)分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポ
リイソシアネート化合物及びウレタンプレポリマーのう
ちの少なくとも一種を含有し、(a)成分100重量部
に対して、(b)成分と(c)成分の合計量が25〜5
50重量部であり、かつ、(b)成分と(c)成分の配
合割合(重量比)が(b)/(c)=15/85〜90
/10である遠赤外線輻射塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠赤外線輻射性に
優れた塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス材料を添加した遠赤外線輻
射塗料が提案されている(特開平1−104668号、
特開平3−136807号)が、これらの先行文献に開
示された遠赤外線輻射塗料は、塗料として基材への接着
性・固着性が低下したり、遠赤外線輻射効果が不充分で
ある等の欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】遠赤外線輻射効果を高
めようとすれば、塗料におけるセラミックス粉末の含有
量を増大させる必要があるが、セラミックス粉末の含有
量の増大に伴って塗膜が脆くなりセラミックス粉末が脱
落したり、さらには加工時に塗膜に割れを生じることが
ある。したがって、従来の塗料ではセラミックス粉末の
含有量が比較的少ない範囲に限定されていた。また、セ
ラミックス粉末を塩化ビニルフィルムに含有させれば、
かかるセラミックス含有フィルムの加工性、塗膜物性は
著しく低下する。他方、セラミックス粉末を含有する塗
料は、塩化ビニルフィルム等の基材に対する付着性・接
着性が劣っているので、塩化ビニルフィルム等の基材へ
の塗装は困難である。そこで、遠赤外線輻射塗料におい
てセラミックス粉末が高濃度で含有されているにもかか
わらず、種々の基材(被塗物)に対して良好な諸物性を
維持し、比較的薄い膜厚でも優れた遠赤外線輻射効果を
発揮する塗料が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、塗料成分と
してセラミックス、水酸基を有する樹脂及び分子中に2
個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート
化合物を含有させれば、たとえ充分な遠赤外線輻射効果
を得るためにセラミックスを塗料中に高含有量で配合し
ても、セラミックス粉末が脱落することがなく、また塩
化ビニルフィルム等の基材に対しても付着性・接着性の
良好な遠赤外線輻射塗料が得られることを見出した。
【0005】すなわち、本発明は、塗料成分として、
(a)平均粒径が100μm以下のセラミックス(b)
水酸基を有する樹脂および(c)分子中に2個以上のイ
ソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物及び
ウレタンプレポリマーのうちの少なくとも一種を含有
し、(a)成分100重量部に対して(b)成分と
(c)成分の合計量が25〜550重量部であり、か
つ、(b)成分と(c)成分の配合割合(重量比)が
(b)/(c)=15/85〜90/10である遠赤外
線輻射塗料である。また、必要に応じて(d)顔料0.
1〜30重量部を添加すれば、遠赤外線輻射塗料を任意
に着色できる。そして、本発明の遠赤外線輻射塗料は、
フィルム、塩ビラミネート、基板等の被塗物にスプレー
ガン、ロールコーター、ローラー、ハケ等の手法を用い
て塗装される。一方、本発明は、水酸基を有する樹脂
(b)を含む塗料と分子中に2個以上のイソシアネート
基を有するポリイソシアネート化合物若しくはウレタン
プレポリマー(c)を含む塗料を塗装前に混合すること
を特徴とし、さらに、これらを塗装前に混合して被塗物
に塗装する方法を提供するものである。
【0006】本発明で使用されるセラミックス(a)と
しては、例えばSiO2 、Al23、TiO2 、ZrO
2 、Fe23 、CuO、MgO、NiO、Li2O、C
oO等の遠赤外線輻射性を有する焼成セラミックスが挙
げられ、その平均粒径は100μm以下、より好ましく
は15μm以下である。セラミックスの平均粒径が10
0μmを超えると均一な塗料塗膜が得られなくなった
り、塗膜外観が低下することがある。これらのセラミッ
クスは、一種若しくは二種以上で使用され、これらのう
ちSiO2 、Al23 およびTiO2の混合セラミック
スは遠赤外線輻射効果が顕著に優れている。
【0007】本発明の水酸基を有する樹脂(b)は、イ
ソシアネート化合物と反応しうる樹脂であり、例えば水
酸基を有するポリエステル樹脂、水酸基を有するアクリ
ル樹脂等が挙げられる。このようなポリエステル樹脂と
して、高分子ポリエステル、油変性ポリエステル、オイ
ルフリーポリエステル、シリコーン変性ポリエステル樹
脂等が挙げられ、市販されているものも使用できる。ま
た、水酸基を有するアクリル樹脂として、フッ素で変性
したフッ素系アクリル樹脂も使用できる。
【0008】市販されている水酸基を有するポリエステ
ル樹脂又は水酸基を有するアクリル樹脂としては、例え
ばデスモフェン670、デスモフェン680、デスモフ
ェンA565〔住友バイエルウレタン社製〕、ダイヤナ
ールLR2543〔三菱レーヨン社製〕、アクリディク
54−480〔大日本インキ化学工業社製〕等を挙げる
ことができる。これらの水酸基を有するポリエステル樹
脂及び水酸基を有するアクリル樹脂は、それぞれ単独で
使用することも、二種以上を混合して使用することもで
きる。
【0009】本発明では、フィルム、建材等の基材との
付着性・接着性を向上させる必須成分として、分子中に
2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネー
ト化合物若しくはウレタンプレポリマー(c)が使用さ
れる。
【0010】分子中に2個以上のイソシアネート基を有
するポリイソシアネート化合物としては、脂肪族または
芳香族ポリイソシアネート化合物が挙げられ、例えばヘ
キサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロジンジイソ
シアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、トリメチレンジイソシアネート、ペンタメチレ
ンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネー
ト、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、4,
4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、m−フェニレンジイソシアネート、これらのジイ
ソシアネート化合物の二量体、三量体などが挙げられ
る。
【0011】分子中に2個以上のイソシアネート基を有
するウレタンプレポリマーは、ポリエーテルポリオール
やポリエステルポリオール、アクリルポリオール等のポ
リオールを前記脂肪族または芳香族ポリイソシアネート
化合物と反応させることによって得られる。
【0012】かかる分子中に2個以上のイソシアネート
基を有するポリイソシアネート化合物およびウレタンプ
レポリマーは、水酸基を有する樹脂との反応性に富み、
また、セラミックス粉末に対して優れた吸着・固着特性
をもつ塗料成分である。さらに、分子中に2個以上のイ
ソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物若し
くはウレタンプレポリマー(c)に、ジブチルスズジラ
ウレート等の触媒を成分(b)と成分(c)の合計量に
対して0.5〜2.0PHR添加すれば硬化反応を促進
させることができる。
【0013】ところで、成分(b)と成分(c)の合計
量は、(a)成分100重量部に対して25〜550重
量部であり、より好ましくは30〜500重量部であ
る。成分(b)と成分(c)の合計量が25重量部未満
では、塗膜中にセラミックスを固着させることが困難と
なり、他方、550重量部を超えると、遠赤外線輻射効
果が不充分となる。また、成分(b)と成分(c)の配
合割合(重量比)は、(b)/(c)=15/85〜9
0/10であり、より好ましくは20/80〜85/1
5である。(b)/(c)が90/10を超えると塗膜
の硬化不良が生じ、他方、15/85未満であれば、軟
弱な塗膜となるからである。
【0014】さらに、本発明の遠赤外線輻射塗料には、
顔料(d)を任意に配合することができる。顔料は、無
機系着色顔料であっても、有機系着色顔料であってもよ
い。顔料としては、例えばフタロシアニンブルー、フタ
ロシアニングリーン、キナクドリン、インダンスロン、
イソインドリノン、ペリレン、アンスラピリミジン、カ
ーボンブラック、ベンズイミダゾロン、グラファイト、
黄色酸化鉄、赤色酸化鉄等が挙げられる。これらの顔料
は、遠赤外線輻射塗料を着色するのに有効であり、顔料
(d)は、(a)成分100重量部に対して0.1〜3
0重量部であり、より好ましくは1〜10重量部であ
る。無機系着色顔料にあっては(a)成分100重量部
に対して30重量部を超えて使用すれば遠赤外線の輻射
効率が低下し、また、有機系着色顔料については20重
量部を超えて使用すれば遠赤外線の輻射効率が低下す
る。
【0015】本発明の遠赤外線輻射塗料の被塗物は限定
されないが、被塗物として例えば亜鉛メッキ鋼板、アル
ミニウム板、ステンレス鋼板、冷延鋼板、木質板、合成
樹脂板、合板、繊維板、珪酸カルシウムボード、石膏ボ
ード、パルプセメントボード等の基板、塩化ビニルフィ
ルム、ポリエチレンフィルム、壁紙、合成樹脂製の壁紙
などの被塗物が挙げられる。なお、基板はシート状のも
のであっも、コイル状に巻き取られたものであっても差
し支えない。また、これらの基板、フィルム(例えば塩
ビラミネート)等にあらかじめ接着剤層が設けられてお
れば、天井、壁、床等の建築物に対して簡易に接着でき
る遠赤外線輻射塗膜層の形成された基板、フィルム等を
提供することが可能となる。
【0016】本発明の遠赤外線輻射塗料を塗装する前
に、錆止めのためやその後に形成される塗膜との密着性
の向上を図るためなど必要に応じてあらかじめ下塗り塗
料を塗装することができる。
【0017】本発明の遠赤外線輻射塗料の水酸基を有す
る樹脂(b)と分子中に2個以上のイソシアネート基を
有するポリイソシアネート化合物若しくはウレタンプレ
ポリマー(c)は、混合すれば加熱せずとも徐々に反応
して硬化する。したがって、成分(b)と成分(c)は
塗装前(塗装の直前)に混合して使用するのが好まし
い。
【0018】本発明の遠赤外線輻射塗料の塗装方法は限
定されないが、例えばスプレーガン、ロールコーター、
カーテンフローコーター、ローラー、ハケ等を用いて塗
装できる。遠赤外線輻射塗料の塗装された被塗物は、1
0〜60℃であれば2〜24時間、60〜100℃であ
れば5〜100分程度乾燥すれば、被塗物の塗膜が硬化
する。したがって、本発明の遠赤外線輻射塗料は、塗料
成分(b)と(c)を混合すれば加熱せずとも塗膜を硬
化できるので、加熱できない条件下での塗装(例えば建
造物、定着物、熱変形する基材等への塗装など)に好適
である。そして、本発明の遠赤外線輻射塗料は、セラミ
ックス微粉末を高濃度に含有することが可能であるの
で、比較的薄い膜厚(乾燥塗膜として10〜30μm)
でも優れた遠赤外線輻射効果がある。
【0019】
【実施例】つぎに、実施例及び比較例を掲げて本発明を
説明する。表中の数字は、特に断らない限り固形分の重
量(g)を示す。
【0020】セラミックス粉末の調製 各セラミックス材料を計量・混合し、1000〜140
0℃で焼成後、オングミルAM−15(ホソカワミクロ
ン社製)を用いて、10μm以下、30μm以下、80
μm以下になるように粉砕・分級してセラミックス粉末
を得た。
【0021】1.遠赤外線輻射塗料の調製〔配合例1〜
7及び比較配合例1〜5〕 セラミックス粉末、樹脂および溶剤(酢酸ブチル/キシ
レン=1/1)を加えて粘度を調整した後、ロールミル
を使って混合した。つぎに、イソシアネート化合物を加
えて混合することにより遠赤外線輻射塗料を得た。これ
らの結果を表1〜2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】注)*1:ポリエステルポリオール〔デス
モフェン670〕(住友バイエルウレタン社製) *2:アクリルポリオール〔ダイヤナールLR254
3〕(三菱レイヨン社製) *3:ヘキサメチレンジイソシアネートアダクト〔スミ
ジュールNー75〕(住友バイエルウレタン社製) *4:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
〔デスモジュルHL〕(住友バイエルウレタン社製)
【0024】
【表2】
【0025】2.塩化ビニルフィルムを基材とする試験
〔実施例1〜7及び比較例1〜5〕 試験用基材として裏面にアクリル系の粘着剤層を装着し
た塩化ビニルフィルム〔ニッペタックペイント(日本ペ
イント社製)〕に、配合例1〜7及び比較配合例1〜5
の各塗料を乾燥膜厚で20〜30μmとなるようにスプ
レー塗装し、80℃で20分間乾燥した。さらに、20
℃で5日間放置後、この遠赤外線輻射塗料が塗装された
試験用フィルムについて以下の試験を実施した。これら
の試験結果を表3〜4に示す。
【0026】(1)遠赤外線輻射性試験 遠赤外線輻射性試験は、ブリキ缶内部の温水の冷却時間
を測定して、冷却時間の差から遠赤外線輻射性を評価す
る。攪拌機及び温度計を備えた4リッターのブリキ缶
(厚み:0.27mm,表面積:1225cm2 )の外
面に遠赤外線輻射塗料を塗装した試験用フィルムを貼り
付けた。この缶に3800gの温水を加え、この缶を無
風状態の室内(20℃)に放置して缶内の温度変化を計
測した。缶内の温水が80℃から70℃になるまでの時
間(分)を測った。
【0027】(2)折り曲げ性試験 厚さ1mmの鉄板にこの鉄板の角部を包み込むように遠
赤外線輻射塗料を塗装した試験用フィルムを折り曲げて
貼り付けた。つぎに、この試験用フィルムの折り曲げ部
を指で擦り、折り曲げ部の塗膜状態を目視で観察して評
価した。 ◎:塗膜の剥離、割れがまったくない。 ○:ルーペで観察してはじめて塗膜の微小剥離、割れを
確認できる。 △:肉眼で塗膜に剥離、割れが生じていることを確認で
きる。 ×:折り曲げ部の塗膜が剥離している。
【0028】(3)密着性試験 遠赤外線輻射塗料を塗装した試験用フィルムの塗装面に
セロファンテープを貼り、セロファンテープを剥離した
後に塗膜の剥離が生じているか否かを観察した。さら
に、熱変化を伴った場合における遠赤外線輻射塗料を塗
装した試験用フィルムの密着性を試験するために、以下
に示す〜のサイクルを50回繰り返した。 −20℃で1時間、 −20℃から+60℃に2時間かけて昇温、 +60℃で1時間、 +60℃から−20℃に2時間かけて降温 50回の繰り返しによる熱変化試験の終了後、前記と同
様に碁盤目を施した試験用フィルムにセロファンテープ
を貼り、セロファンテープを剥離した後に塗膜の剥離が
生じているか否かを観察した。 ◎:塗膜の剥離が全くない。 ○:極めて小さな塗膜の剥離がある。 △:部分的に塗膜が剥離する。 ×:塗膜が剥離する。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】 注)*5:折り曲げ性試験及び密着性試験は良好である
が、塗膜が充分に硬化せず軟弱となりすぎる
【0031】3.亜鉛メッキ鋼板を基材とする試験〔実
施例8〜15及び比較例6〜10〕 試験用基材として、亜鉛メッキ鋼板(Z−25:厚み
0.5mm,リン酸亜鉛処理済)を用い、下塗り塗料と
してハイポン20デクロブラウン(二液型エポキシ塗
料,日本ペイント社製)を乾燥膜厚で10μmになるよ
うにハケで塗装した。この試験用鋼板に、配合例1〜7
及び比較配合例1〜5の各塗料をローラーまたはスプレ
ーガンを用いて塗装し、20℃で5日間放置乾燥して2
5μmの膜厚の乾燥塗料塗膜を得た。この遠赤外線輻射
塗料が塗装された試験用鋼板について以下の試験を実施
した。これらの試験結果を表5〜6に示す。
【0032】(1)遠赤外線輻射性試験 遠赤外線輻射性試験は、ブリキ缶内部の温水の冷却時間
を測定して、冷却時間の差から遠赤外線輻射性を評価す
る。攪拌機及び温度計を備えた4リッターのブリキ缶
(厚み:0.27mm,表面積:1225cm2 )の外
面に乾燥膜厚で25μmとなるように本発明の遠赤外線
輻射塗料をスプレー塗装した。この缶に3800gの温
水を加え、この缶を無風状態の室内(20℃)に放置し
て缶内の温度変化を計測した。缶内の温水が80℃から
70℃になるまでの時間(分)を測った。 (2)碁盤目密着性試験 遠赤外線輻射塗料を塗装した試験用鋼板の塗装面にカッ
ターナイフを用いて、2mm間隔で縦、横それぞれ11
本の線を引き、2mm四方の碁盤目(100個)を作成
した。この碁盤目部にセロファンテープを貼り、セロフ
ァンテープを剥離した後に碁盤目部に剥離が生じている
か否かを観察し、剥離せずに残存している碁盤目の数を
数えた。さらに、熱変化を伴った場合における遠赤外線
輻射塗料を塗装した試験用鋼板の密着性を試験するため
に、以下に示す〜のサイクルを50回繰り返した。 −20℃で1時間、 −20℃から+60℃に2時間かけて昇温、 +60℃で1時間、 +60℃から−20℃に2時間かけて降温 50回の繰り返しによる熱変化試験の終了後、前記と同
様に碁盤目を施した試料の碁盤目部にセロファンテープ
を貼り、セロファンテープを剥離した後に碁盤目部に剥
離を生じているか否かを観察し、剥離せずに残存してい
る碁盤目の数を数えた。これらの試験結果を表5〜6に
示す。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】注)*6:碁盤目密着性試験は良好である
が、塗膜が充分に硬化せず軟弱となりすぎる
【0036】
【発明の効果】表3〜6より明らかなように、本発明の
遠赤外線輻射塗料は、比較的薄い膜厚でも遠赤外線輻射
性に優れた効果を発揮する。また、本発明の遠赤外線輻
射塗料は、水酸基を有する樹脂との反応性に富み、か
つ、セラミックス粉末に対して優れた吸着・固着特性を
もつイソシアネート成分を含有しているので、セラミッ
クス成分を高含有量で配合しても、塗料としての諸物性
(付着性、密着性等)に優れている。さらに、本発明の
塗料は、塗料成分を混合するだけで加熱せずとも塗膜を
硬化できるので、加熱できない条件下での塗装(例えば
建造物、定着物、熱変形する基材等への塗装)に好適で
あり、本発明の塗料を塩化ビニルフィルムに塗装すれ
ば、加工性に優れた遠赤外線輻射フィルムが得られる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗料成分として、(a)平均粒径が100
    μm以下のセラミックス(b)水酸基を有する樹脂およ
    び(c)分子中に2個以上のイソシアネート基を有する
    ポリイソシアネート化合物及びウレタンプレポリマーの
    うちの少なくとも一種を含有し、(a)成分100重量
    部に対して(b)成分と(c)成分の合計量が25〜5
    50重量部であり、かつ、(b)成分と(c)成分の配
    合割合(重量比)が(b)/(c)=15/85〜90
    /10である遠赤外線輻射塗料。
  2. 【請求項2】(a)成分が、SiO2 、Al23 、T
    iO2 、ZrO2 、Fe23 、CuO、MgO、Ni
    O、Li2O及びCoOのうちの少なくとも一種以上で
    ある請求項1記載の遠赤外線輻射塗料。
  3. 【請求項3】(b)成分が、水酸基を有するポリエステ
    ル樹脂及びアクリル樹脂のうちの少なくとも一種以上で
    ある請求項1記載の遠赤外線輻射塗料。
  4. 【請求項4】(c)成分が、ヘキサメチレンジイソシア
    ネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
    イソホロジンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
    ネート若しくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
    ネートである請求項1記載の遠赤外線輻射塗料。
  5. 【請求項5】請求項1記載の塗料に、さらに、(a)成
    分100重量部に対して(d)顔料0.1〜30重量部
    を含有することを特徴とする遠赤外線輻射塗料。
  6. 【請求項6】(d)成分が、無機系着色顔料または有機
    系着色顔料である請求項5記載の遠赤外線輻射塗料。
  7. 【請求項7】第1の成分と第2の成分を塗装前に混合す
    る二液型遠赤外線輻射塗料において、第1の成分が平均
    粒径が100μm以下のセラミックス(a)及び水酸基
    を有する樹脂(b)を含み、第2の成分が分子中に2個
    以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化
    合物及びウレタンプレポリマーのうちの少なくとも一種
    (c)を含むことを特徴とする二液型遠赤外線輻射塗
    料。
  8. 【請求項8】平均粒径が100μm以下のセラミックス
    (a)及び水酸基を有する樹脂(b)を含む第1の成分
    と分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイ
    ソシアネート化合物及びウレタンプレポリマーのうちの
    少なくとも一種(c)を含む第2の成分を塗装前に混合
    して被塗物に塗装する方法。
  9. 【請求項9】接着剤層を有することがある基板上に、請
    求項1〜7の遠赤外線輻射塗料を塗装してなる遠赤外線
    輻射塗膜層を形成した基板。
  10. 【請求項10】接着剤層を有することがあるフィルム上
    に、請求項1〜7の遠赤外線輻射塗料を塗装してなる遠
    赤外線輻射塗膜層を形成したフィルム。
  11. 【請求項11】請求項1〜7の遠赤外線輻射塗料を被塗
    物にスプレーガン、ロールコーター、カーテンフローコ
    ーター、ローラーまたはハケを用いて塗装する方法。
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