JPH10275052A - 座標情報入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】カーソル等の画像対象物をＸ−Ｙ平面に直交す
る方向（Ｚ軸方向）に動かすためのＺ軸座標情報を入力
すること、又は、画面をスクロールさせる指示を入力す
ることのできるマウス等の座標情報入力装置を提供す
る。 【解決手段】画面上でカーソル等の画像対象物をＸ−Ｙ
平面上で動かすためのＸ軸及びＹ軸座標情報の入力に供
される、例えばマウスの形態をとり、前記画像対象物を
前記Ｘ−Ｙ平面に直交する方向に動かすためのＺ軸座標
情報を入力するため、又は、前記画面をスクロールさせ
る指示を入力するために供すべく、両側に第１及び第２
の押圧部１３，１４を持つシーソー型操作部１２とこの
シーソー型操作部１２の第１及び第２の押圧部１３，１
４が択一的に圧接せしめられる感圧抵抗素子等からなる
圧電センサとを有するシーソー式感圧入力部１０を備え
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータを操
作するために使用される、マウス、トラックボール、ト
ラックパッド等の座標情報入力装置に係り、より詳細に
は、コンピュータに接続されたモニターの画面上でカー
ソル等の画像対象物を動かすための座標情報の入力に供
されるものに関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、コンピュータを操作するための入
力装置として、キーボードの他に、入力・指示操作を簡
便化及び高度化するため、マウス，トラックボール、ト
ラックパッド等のポインティングデバイスと呼ばれる座
標情報入力装置が用いられることが多い。

【０００３】このような座標情報入力装置は、マウスを
例にとって説明すれば、通常、人の手で握り得る程度の
大きさのネズミに似た形状の本体ケースと、該本体ケー
スの底面部にその一部を露出させた状態で転動可能に配
設されたボール及びこのボールの回転状態（回転速度、
回転方向）を検出するロータリエンコーダ等の回転検出
部を有するＸ軸及びＹ軸座標情報入力部と、１個又は複
数個の押しボタンスイッチと、備えている。

【０００４】そして、このマウスを手で握り前記ボール
の転がり運動に乗って平面上を移動させると、前記Ｘ軸
及びＹ軸座標情報入力部により、コンピュータに接続さ
れたモニターの画面上でカーソル等の画像対象物をＸ−
Ｙ平面上で動かすためのＸ軸及びＹ軸座標情報が入力さ
れるとともに、前記画像対象物が画面上の希望した位置
に移動したとき前記押しボタンスイッチを押す（又は離
す）ことにより、コンピュータに次の指示（例えばカー
ソルが指しているもの）が伝えられる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来のマウ
ス等の座標情報入力装置においては、カーソル等の画像
対象物をＸ−Ｙ平面上でしか動かすことができない。言
い換えれば、Ｘ軸及びＹ軸座標情報の入力しか行えず、
前記画像対象物を前記Ｘ−Ｙ平面に直交する方向（通常
は、画面の奥行き方向及び手前方向＝Ｚ軸方向）に動か
すためのＺ軸座標情報の入力や前記画面をスクロールさ
せる指示（表示画面を上下方向や左右方向に移動させる
命令）を入力することはできなかった。

【０００６】なお、このような問題は、上述のようなマ
ウスだけでなく、前記マウスを裏返しにした形態のトラ
ックボールや平板上のパッドを指でなぞる形態のトラッ
クパッド等の他の座標情報入力装置においても同様に生
じる。

【０００７】本発明は、上述の如き問題を解消するため
になされたもので、その目的とするところは、比較的簡
単な構成のもとで、カーソル等の画像対象物を前記Ｘ−
Ｙ平面に直交する方向（Ｚ軸方向）に動かすためのＺ軸
座標情報の入力や前記画面をスクロールさせる指示を入
力することのできるマウス等の座標情報入力装置を提供
することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る座標情報入力装置は、基本的には、コ
ンピュータに接続されたモニターの画面上でカーソル等
の画像対象物をＸ−Ｙ平面上で動かすためのＸ軸及びＹ
軸座標情報の入力に供されるもので、前記画像対象物が
画面上の希望した位置に移動したときコンピュータに次
の指示を入力するために供される１個又は複数個の押し
ボタンスイッチを備えるとともに、前記画像対象物を前
記Ｘ−Ｙ平面に直交する方向に動かすためのＺ軸座標情
報を入力するため、又は、前記画面をスクロールさせる
指示を入力するために供すべく、両側に第１及び第２の
押圧部を持つシーソー型操作部とこのシーソー型操作部
の第１及び第２の押圧部が択一的に圧接せしめられる感
圧抵抗素子等からなる圧電センサとを有するシーソー式
感圧入力部を備えていることを特徴としている。

【０００９】より好ましい具体例としては、マウスの形
態をとるもので、人の手で握り得る程度の大きさの本体
ケースと、該本体ケースの底面部にその一部を露出させ
た状態で転動可能に配設されたボール及びこのボールの
回転状態を検出するロータリエンコーダ等の回転検出部
を有するＸ軸及びＹ軸座標情報入力部と、を備え、前記
１個又は複数個の押しボタンスイッチが前記本体ケース
の前部上面に配設されるとともに、前記シーソー式感圧
入力部が前記本体ケースの上面又は側面に配設される。

【００１０】この場合、前記シーソー型操作部は、その
第１及び第２の押圧部が共に前記圧電センサに接触しな
い中立位置に自動復帰するようになすことが好ましい。

【００１１】さらに好ましい態様では、前記シーソー型
操作部の第１及び第２の押圧部にそれぞれ対向するよう
に第１及び第２の圧電センサが備えられる。

【００１２】上述の如くの構成とされた本発明に係る座
標情報入力装置の好ましい態様においては、シーソー型
操作部に備えられる第１及び第２押圧部のいずれかを指
等で選択的に押圧することにより、その押された方が感
圧抵抗素子等からなる第１及び第２の圧電センサのうち
の対応する方に圧接してこれを押し、押された圧電セン
サはその押圧力に応じた信号を発信する。

【００１３】言い換えれば、第１及び第２の圧電センサ
により、シーソー型操作部の第１及び第２の押圧部のう
ちのどちらが押されたかということと、その押圧力の大
きさとが検知され、それらの検知情報が画像対象物をＸ
−Ｙ平面に直交する方向に動かすためのＺ軸座標情報と
して、あるいは、画面をスクロールさせる情報として、
コンピュータに入力される。

【００１４】したがって、本発明の座標情報入力装置で
は、Ｘ軸、Ｙ軸、及びＺ軸の三次元座標情報を同時にコ
ンピュータに入力することができる。このため、例え
ば、フライトシュミレーションゲーム等のゲームソフト
を起動しているとき等において、画像対象物のキャラク
ター（例えば飛行機）をＸ−Ｙ平面上だけでなくそれに
直交するＺ軸方向（例えば画面の奥行き−手前方向）に
移動させることができ、しかも、その移動速度（移動距
離）もシーソー型操作部の第１及び第２の押圧部に対す
る押圧力を変えることで自在に変化させることができ
る。

【００１５】また、コンピュータで起動しているアプリ
ケーションプログラム（ソフトウエア）の仕様によっ
て、シーソー型操作部の第１及び第２の押圧部を選択的
に押圧することにより、例えば画面を上下方向にスクロ
ールさせることができ、さらに、例えばキーボードのい
ずれかのキーを押しながら前記シーソー型操作部の第１
及び第２の押圧部を選択的に押圧することにより、例え
ば画面を左右方向にスクロールさせることができる。こ
の場合も、スクロール速度（スクロール量）をシーソー
型操作部の第１及び第２の押圧部に対する押圧力を変え
ることで自在に変化させることができる。

【００１６】さらに、例えばキーボードの他のキーを併
用することで上記以外の様々な機能を付加することがで
きる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。

【００１８】図１及び図２は、本発明に係る座標情報入
力装置である２ボタン式のマウスの一実施形態を示す斜
視図及び側面図である。

【００１９】本実施形態のマウス１は、従来のものと同
様に、人の手で握り得る程度の大きさのネズミに似た形
状の本体ケース２と、該本体ケース２の底面部にその一
部を露出させた状態で転動可能に配設されたボール５及
びこのボール５の回転状態（回転速度、回転方向）を検
出するロータリエンコーダ等の既知の回転検出部を有す
るＸ軸及びＹ軸座標情報入力部（図示省略）と、２個の
押しボタンスイッチ６，７と、を備えている。

【００２０】このマウス１を手で握り前記ボールの転が
り運動に乗って平面上を移動させると、前記Ｘ軸及びＹ
軸座標情報入力部により、例えば図３に例示される如く
の、コンピュータに接続されたモニター５０の画面Ｇ上
でカーソル等の画像対象物（ここでは、例えば飛行機
Ｅ）をＸ−Ｙ平面上で動かすためのＸ軸及びＹ軸座標情
報が入力されるとともに、前記画像対象物（例えば飛行
機Ｅ）が画面Ｇ上の希望した位置に移動したとき前記押
しボタンスイッチ６又は７を押す（又は離す）ことによ
り、コンピュータに次の指示（例えば爆弾投下命令）が
伝えられる。

【００２１】上記に加え、本実施形態のマウス１では、
画像対象物Ｅを前記Ｘ−Ｙ平面に直交する方向に動かす
ためのＺ軸座標情報を入力するため、又は、前記画面Ｇ
をスクロールさせる指示を入力するために供すべく、前
記本体ケース２の左側面の前部寄りの部位に、その一部
が外方に突出せしめられたシーソー型操作部１２を有す
るシーソー式感圧入力部１０が配設されている。

【００２２】このシーソー式感圧入力部１０のシーソー
型操作部１２は、本体ケース２に横向きで配置されてい
て、図４を参照すればよくわかるように、両端から中央
に向けて薄くなっており、その底面側中央部が本体ケー
ス２に配設された揺動支軸１７に揺動自在に軸支され、
この揺動支軸１７を挟んで両側に概略三角形乃至台形断
面を有する第１及び第２の押圧部１３，１４を備えてい
る。前記第１及び第２の押圧部１３，１４の底面側に
は、棒状の押圧突起１３ａ，１３ｂが突設されている。

【００２３】また、前記本体ケース２の内部における前
記シーソー型操作部１２に対向する位置には、支持板２
３が配設され、この支持板の両端部付近に、前記シーソ
ー型操作部１２の第１及び第２の押圧部１３，１４にそ
れぞれ設けられた押圧突起１３ａ，１４ａが択一的に圧
接せしめられる感圧抵抗素子（ピエゾ抵抗素子）等から
なる第１及び第２の圧電センサ２１，２２が配設されて
いる。

【００２４】さらに、前記揺動支軸１７にはねじりコイ
ルバネ２５が外嵌固定されており、このねじりコイルバ
ネ２５の付勢力により、前記シーソー型操作部１２は、
その第１及び第２の押圧部１３，１４の押圧突起１３
ａ，１４ａが共に前記第１及び第２の圧電センサ２１，
２２に接触しない中立位置（図示位置）に自動復帰する
ようにされている。

【００２５】このような構成とされたシーソー式感圧入
力部１０においては、シーソー型操作部１２に備えられ
る第１及び第２押圧部１３，１４のいずれかを指等で選
択的に押圧することにより、その押された方が感圧抵抗
素子等からなる第１及び第２の圧電センサ２１，２２の
うちの対応する方に圧接してこれを押し、押された圧電
センサ２１又は２２はその押圧力に応じた信号を発信す
る。

【００２６】言い換えれば、第１及び第２の圧電センサ
２１，２２により、シーソー型操作部１２の第１及び第
２の押圧部１３，１４のうちのどちらが押されたかとい
うことと、その押圧力の大きさとが検知され、それらの
検知情報が画像対象物をＸ−Ｙ平面に直交する方向に動
かすためのＺ軸座標情報として、あるいは、画面をスク
ロールさせる情報として、コンピュータに入力される。

【００２７】なお、マウス１からの信号、つまり、前記
Ｘ軸及びＹ軸座標情報入力部、押しボタンスイッチ６，
７、及び、前記シーソー式感圧入力部１０の圧電センサ
２１，２２からの信号は、マウス１の前端部に取り付け
られたケーブル９を介して直接、あるいはキーボードも
しくはモニタ−５０を介してコンピュータに供給され
る。

【００２８】したがって、本実施形態のマウス１では、
Ｘ軸、Ｙ軸、及びＺ軸の三次元座標情報を同時にコンピ
ュータに入力することができる。このため、例えば、フ
ライトシュミレーションゲーム等のゲームソフトを起動
しているとき等において、画像対象物のキャラクター
（例えば飛行機Ｅ）をＸ−Ｙ平面上だけでなくそれに直
交するＺ軸方向（例えば画面の奥行き−手前方向）に移
動させることができ、しかも、その移動速度（移動距
離）をシーソー型操作部１２の回動速度（回動量）に応
じて自在に変化させることができる。

【００２９】また、コンピュータで起動しているアプリ
ケーションプログラム（ソフトウエア）の仕様によっ
て、シーソー型操作部１２の第１及び第２の押圧部を選
択的に押圧することにより、例えば画面Ｇを上下方向に
スクロールさせることができ、さらに、キーボードのい
ずれかのキーを押しながら前記シーソー型操作部１２の
第１及び第２の押圧部１３，１４を押圧することによ
り、例えば画面を左右方向にスクロールさせることがで
きる。

【００３０】さらに、例えばキーボードの上記以外のキ
ーを併用することで上記以外の様々な機能も付加するこ
とができる。

【００３１】なお、上に述べた実施形態では、シーソー
式感圧入力部１０を本体ケース２の側面に横向きに配設
したが、これに限られることはなく、シーソー式感圧入
力部１０を、本体ケース２の例えば上面に縦向きあるい
は横向きに配設してもよい。

【００３２】

【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る座標情報入力装置は、比較的簡単な構成のもとで、
カーソル等の画像対象物をＸ−Ｙ平面に直交する方向
（Ｚ軸方向）に動かすためのＺ軸座標情報の入力や前記
画面をスクロールさせる指示を入力することができると
いう優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る座標情報入力装置であるマウスの
一実施形態を示す斜視図。

【図２】図１に示されるマウスの左側面図。

【図３】図１に示されるマウスの動作説明に供されるモ
ニタ画面を示す概略図。

【図４】図１に示されるマウスのシーソー式感圧入力部
を示す拡大断面図。

【符号の説明】

１ マウス ２ 本体ケース ５ ボール ６，７ 押しボタンスイッチ ９ ケーブル １０ シーソー式感圧入力部 １２ シーソー型操作部 １３ 第１の押圧部 １４ 第２の押圧部 １７ 揺動支軸 ２１ 第１の圧電センサ ２２ 第２の圧電センサ ２５ ねじりコイルバネ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンピュータに接続されたモニターの画
   面上でカーソル等の画像対象物をＸ−Ｙ平面上で動かす
   ためのＸ軸及びＹ軸座標情報の入力に供される座標情報
   入力装置であって、 前記画像対象物が画面上の希望した位置に移動したとき
   コンピュータに次の指示を入力するために供される１個
   又は複数個の押しボタンスイッチを備えるとともに、前
   記画像対象物を前記Ｘ−Ｙ平面に直交する方向に動かす
   ためのＺ軸座標情報を入力するため、又は、前記画面を
   スクロールさせる指示を入力するために供すべく、両側
   に第１及び第２の押圧部を持つシーソー型操作部とこの
   シーソー型操作部の第１及び第２の押圧部が択一的に圧
   接せしめられる感圧抵抗素子等からなる圧電センサとを
   有するシーソー式感圧入力部を備えていることを特徴と
   する座標情報入力装置。
2. 【請求項２】 人の手で握り得る程度の大きさの本体ケ
   ースと、該本体ケースの底面部にその一部を露出させた
   状態で転動可能に配設されたボール及びこのボールの回
   転状態を検出するロータリエンコーダ等の回転検出部を
   有するＸ軸及びＹ軸座標情報入力部と、を備え、前記１
   個又は複数個の押しボタンスイッチが前記本体ケースの
   前部上面に配設されるとともに、前記シーソ式感圧入力
   部が前記本体ケースの上面又は側面に配設されているこ
   とを特徴とする請求項１に記載の座標情報入力装置。
3. 【請求項３】 前記シーソー型操作部は、その第１及び
   第２の押圧部が共に前記圧電センサに接触しない中立位
   置に自動復帰するようにされていることを特徴とする請
   求項１又は２に記載の座標情報入力装置。
4. 【請求項４】 前記シーソー型操作部の第１及び第２の
   押圧部にそれぞれ対向するように第１及び第２の圧電セ
   ンサが配設されていることを特徴とする請求項１〜３の
   いずれかに記載の座標情報入力装置。