JPH10273620A - 一液型熱硬化性カラーベース兼用プライマー塗料およびこれを使用する反応性射出成形品の仕上げ塗装方法 - Google Patents

一液型熱硬化性カラーベース兼用プライマー塗料およびこれを使用する反応性射出成形品の仕上げ塗装方法

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JPH10273620A
JPH10273620A JP8105997A JP8105997A JPH10273620A JP H10273620 A JPH10273620 A JP H10273620A JP 8105997 A JP8105997 A JP 8105997A JP 8105997 A JP8105997 A JP 8105997A JP H10273620 A JPH10273620 A JP H10273620A
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JP
Japan
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film
primer
base
coating
solvent
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JP8105997A
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English (en)
Inventor
Toru Tanaka
徹 田中
Keiji Anpo
啓司 安保
Toshiki Takagi
俊樹 高木
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NIPPON B CHEM KK
Toyota Motor Corp
Original Assignee
NIPPON B CHEM KK
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼付工程を1回省くことができてエネルギー
コストを低減することが出来、目止め性が高く、光沢感
ある塗膜外観を付与できるとともに、ツートン仕上げ塗
装に用いても高い塗膜密着性を確保できる一液型熱硬化
性カラーベース兼用プライマー塗料を提供することにあ
る。 【解決手段】 一液型熱硬化性カラーベース兼用プライ
マー塗料は、ポリエステル変性ウレタンポリオールおよ
びメラミン樹脂を必須とする樹脂成分、硬化触媒、顔料
および溶剤を含有するプライマー塗料であって、前記硬
化触媒はスルホン酸系触媒を必須とするとともに、前記
ポリエステル変性ウレタンポリオールおよびメラミン樹
脂の合計量に対する割合は、固形分基準で0.5〜2重
量%であり、前記溶剤は、沸点150℃以上の高沸点芳
香族系炭化水素を必須とするとともに、沸点150℃以
上の高沸点溶剤を溶剤全体の20〜40重量%含むもの
であり、不揮発成分量は、プライマー塗料を基材表面に
塗って1分経過したときの量が50〜60重量%となる
ように調整されている、ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一液型熱硬化性カ
ラーベース兼用プライマー塗料およびこれを用いた反応
性射出成形品の仕上げ塗装方法の改良に関する。
【0002】
【従来技術】従来、RIM(Reaction Injection Moldi
ng)、R−RIM(Reinforced Reaction Injection Mo
lding )ウレタンバンパー等の反応性射出成形品を塗装
して、マイカ色等に3コート仕上げする場合は、まず、
カラーベース兼用プライマー塗料を塗り、焼き付け乾燥
した後、マイカベース塗料とクリヤー塗料とをウェット
オンウェットで塗り重ね、焼き付け乾燥するというよう
に、3コート2ベーク方式で塗装するようにしていた。
この塗装方式では、焼き付けを2度行う必要があるた
め、焼き付け工程が設備および塗装工程上から見て経費
増の原因となっており、焼き付け工程の簡略化が望まれ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、焼き付け工程
の簡略化のために、反応性射出成形品にカラーベース兼
用プライマー塗料を塗り、その上に、ウェットオンウェ
ットで、マイカベース塗料およびクリヤー塗料を塗り重
ね、焼き付けを1度だけ行う、3コート1ベーク方式で
塗装することが提案されている。
【0004】しかし、上記提案にかかる塗装方式では、
反応性射出成形品の表面に散在する素穴(ピンホール)
に対する目止め性能の点と塗膜の表面光沢の点の2点で
満足出来なかった。さらに、ツートン仕上げ塗膜を得る
ために異色の硬化塗膜を形成する場合の層間密着性にも
問題があった。そこで、本発明が解決しようとする課題
は、焼付工程を1回省くことができてエネルギーコスト
を低減することが出来、目止め性が高く、光沢感ある塗
膜外観を付与できるとともに、ツートン仕上げ塗装に用
いても高い塗膜密着性を確保できる一液型熱硬化性カラ
ーベース兼用プライマー塗料を提供することにある。
【0005】本発明が解決しようとする別の課題は、焼
付工程を1回省き、目止め性が高く、光沢感ある塗膜外
観を付与できるとともに、ツートン仕上げ塗装の場合に
高い塗膜密着性を確保できる反応性射出成形品の仕上げ
塗装方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、パラトルエンスルホン酸やリン酸を
含む硬化触媒、ウレタンポリオール、メラミン樹脂、顔
料、添加剤および溶剤を含む、従来公知の一液型熱硬化
性カラーベース兼用プライマー塗料を用い、3コート1
ベーク方式で塗装する塗装系について検討した。その結
果、カラーベース兼用プライマー塗料を用いて塗装した
ときのウェット塗膜中の不揮発成分量は目止め性能およ
び光沢感の両者に大いに関係があって、ウェット塗膜中
の不揮発成分量を少なくすればプライマー塗料が素穴
(ピンホール)に入りやすくなり目止め性能が向上する
が、不揮発成分量が少なすぎると、プライマーコートが
マイカベースコートとクリヤーコートに混ざり合い易く
なり、光沢感のある塗膜を得ることが困難であること、
他方、ウェット塗膜中の不揮発成分量を多くすると塗膜
の混ざり合いが生じにくくなり塗膜表面に十分な光沢感
を得ることが出来るが、不揮発成分量が多すぎると、目
止め性能が低下して塗膜表面に膨れやピンホールが形成
され易くなり、この場合もまた塗膜表面に良好な外観を
得ることができないことが分かった。このように、目止
め性能と塗膜表面光沢とを同時に満足させるには不揮発
成分量の厳密な調整の必要なことが分かった。本発明者
らは、さらに研究を進め、一液型熱硬化性カラーベース
兼用プライマー塗料中の硬化触媒の量も目止め性能に関
係し、硬化触媒が少なすぎると硬化しにくく、塗膜強度
が低くなると言う理由で目止め性能が悪くなることを見
いだした。
【0007】本発明にかかる第1の一液型熱硬化性カラ
ーベース兼用プライマー塗料とこれを使用する3コート
1ベーク仕上げ塗装方法は、このようにして完成したも
のである。つぎに、本発明者らは、目止め性と光沢感と
を共に満足する不揮発成分量と触媒量に調整したカラー
ベース兼用プライマー塗料を用いて、3コート1ベーク
方式で塗装した後、得られた基本色の硬化塗膜の表面に
部分的に別色のベース塗料を塗り重ね、その上にクリヤ
ー塗料をさらに塗り重ね、焼き付けることによってツー
トン仕上げ塗装をしようとしたところ、この一液型熱硬
化性カラーベース兼用プライマー塗料を使用した場合で
も、1色目のクリヤーコートと2色目のベースコートの
層間において剥離の生じることが分かったので、この点
を解決するために、さらに研究を進め、ツートン仕上げ
塗装で高い層間密着性を得るためには、硬化触媒量が多
すぎてはいけないこと、そして、硬化触媒と溶剤の種類
を最適化することと言う知見を得て、本発明にかかる第
2の一液型熱硬化性カラーベース兼用プライマー塗料と
これを使用するツートン仕上げ塗装方法を完成した。す
なわち、1色目のクリヤーコートと2色目のベースコー
トの層間において剥離の生じる原因が、カラーベース兼
用プライマー塗料に含まれている硬化触媒がウエットオ
ンウエット塗装を経て焼き付けを行う過程で1色目のク
リヤーコートにブリード(移行)し、クリヤーコートの
硬化を促進することにあることを見いだした結果、硬化
触媒量を適度に抑制すれば触媒のブリード量を少なくす
ることが出来ること、硬化触媒が溶剤に対し親和性を有
するよう最適化すればこの親和性によって硬化触媒のブ
リードを引き止めることが出来ることを見いだして、本
発明を完成したのである。
【0008】したがって、本発明にかかる第1の一液型
熱硬化性カラーベース兼用プライマー塗料は、ポリエス
テル変性ウレタンポリオールおよびメラミン樹脂を必須
とする樹脂成分、硬化触媒、顔料および溶剤を含有する
プライマー塗料であって、前記硬化触媒はスルホン酸系
触媒を必須とするとともに、前記ポリエステル変性ウレ
タンポリオールおよびメラミン樹脂の合計量に対する割
合は、固形分基準で0.5〜2重量%であり、前記溶剤
は、沸点150℃以上の高沸点芳香族系炭化水素を必須
とするとともに、沸点150℃以上の高沸点溶剤を溶剤
全体の20〜40重量%含むものであり、不揮発成分量
は、プライマー塗料を基材表面に塗って1分経過したと
きの量が50〜60重量%となるように調整されてい
る、ことを特徴とする。
【0009】本発明にかかる第2の一液型熱硬化性カラ
ーベース兼用プライマー塗料は、ポリエステル変性ウレ
タンポリオールおよびメラミン樹脂を必須とする樹脂成
分、硬化触媒、顔料および溶剤を含有するプライマー塗
料であって、前記硬化触媒は、ジノニルナフタレンジス
ルホン酸を必須とするとともに、前記ポリエステル変性
ウレタンポリオールおよびメラミン樹脂の合計量に対す
る割合が固形分基準で0.5〜1.5重量%であり、前
記溶剤は、沸点150℃以上の高沸点芳香族系炭化水素
を必須とするとともに、沸点150℃以上の高沸点溶剤
を溶剤全体の20〜40重量%含むものであり、不揮発
成分量が、プライマー塗料を基材表面に塗って1分経過
したときの量が50〜60重量%となるように調整され
ている、ことを特徴とする。
【0010】本発明にかかる反応性射出成形品の3コー
ト1ベーク仕上げ塗装方法は、本発明にかかる第1の一
液型熱硬化性カラーベース兼用プライマー塗料を反応性
射出成形品の表面に塗ってプライマー塗料塗膜を形成
し、このプライマー塗料塗膜上にベース塗料を塗り重ね
てベース塗料塗膜を形成し、このベース塗料塗膜上にク
リヤー塗料を塗り重ねてクリヤー塗料塗膜を形成する塗
膜形成工程と、前記プライマー塗料塗膜、ベース塗料塗
膜およびクリヤー塗料塗膜を同時に焼き付けて、前記反
応性射出成形品の表面に硬化塗膜を形成する焼付工程
と、を含む。
【0011】本発明にかかる反応性射出成形品のツート
ン仕上げ塗装方法は、本発明にかかる第2の一液型熱硬
化性カラーベース兼用プライマー塗料を反応性射出成形
品の表面に塗ってプライマー塗料塗膜を形成し、このプ
ライマー塗料塗膜上にベース塗料を塗り重ねてベース塗
料塗膜を形成し、このベース塗料塗膜上にクリヤー塗料
を塗り重ねてクリヤー塗料塗膜を形成する第1塗膜形成
工程と、前記プライマー塗料塗膜、ベース塗料塗膜およ
びクリヤー塗料塗膜を同時に焼き付けて、前記反応性射
出成形品の表面に基本色の硬化塗膜を形成する第1焼付
工程と、前記第1焼付工程で得られた基本色の硬化塗膜
表面に部分的に別色のベース塗料を塗り重ねて別色塗料
塗膜を形成し、この別色塗料塗膜上にクリヤー塗料を塗
り重ねて第2クリヤー塗料塗膜を形成する第2塗膜形成
工程と、前記別色塗料塗膜および第2クリヤー塗料塗膜
を同時に焼き付けて、前記基本色の硬化塗膜表面に部分
的に別色の硬化塗膜を形成する第2焼付工程と、を含
む。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明にかかるカラーベース兼用
プライマー塗料中のポリエステル変性ウレタンポリオー
ルとしては、OHV(水酸基価)=10〜50KOHm
g/g、Mw=30,000〜80,000、ウレタン
化率が5〜20%のものが好ましい。本発明にかかるカ
ラーベース兼用プライマー塗料中のメラミン樹脂は、ア
ルキルエーテル化メラミンであり、メチルエーテル化メ
ラミン、ブチルエーテル化メラミン、イソブチルエーテ
ル化メラミン等が挙げられる。
【0013】ポリエステル変性ウレタンポリオール
(U)とメラミン樹脂(M)の混合割合としては、重量
比U/M=70/30〜90/10の範囲で適宜選択で
きる。本発明にかかるカラーベース兼用プライマー塗料
中の硬化触媒の種類としては、3コート1ベーク塗装に
用いる場合は、パラトルエンスルホン酸、ジノニルナフ
タレンジスルホン酸等のスルホン酸系触媒を必須とする
ものが好ましく、中でも、ジノニルナフタレンジスルホ
ン酸を必須とするものがさらに好ましい。また、ツート
ン仕上げ塗装用の場合は、硬化触媒はジノニルナフタレ
ンジスルホン酸を必須とするものが好ましい。なお、リ
ン酸系触媒を後述の添加量(0.5〜2重量%)用いる
と、反応性が低く、目止め性が低下し易いため、硬化触
媒として使用することはできない。
【0014】硬化触媒の添加量については、3コート1
ベーク塗装の場合の添加量は、ポリエステル変性ウレタ
ンポリオールおよびメラミン樹脂の合計量に対して、固
形分基準で0.5〜2重量%とし、ツートン仕上げ塗装
用の場合の添加量は固形分基準で0.5〜1.5重量%
とすることが必要である。添加量が0.5重量%より少
なくなると、硬化しにくく、塗膜強度が低くなり、目止
め性が不十分となる。一方、添加量が1.5重量%より
多くなるとツートン仕上げ塗装時に層間剥離を生じる。
また、添加量が2重量%より多くなると3コート1ベー
ク塗装時にクリヤーコートの硬化が促進されチヂミが起
こり、外観が低下する。
【0015】本発明で使用するカラーベース兼用プライ
マー塗料中のその他の成分としては、酸化チタン、カー
ボンブラック、酸化鉄等の着色顔料;タルク、沈降性バ
リウム、シリカ等の体質顔料;ベンゾトリアゾール等の
紫外線吸収剤;表面調整剤等を必要に応じて使用するこ
とができる。本発明にかかるカラーベース兼用プライマ
ー塗料では、塗装時に用いる希釈溶剤として150℃以
上の高沸点溶剤として少なくとも芳香族系炭化水素を用
いることが必要である。高沸点芳香族系炭化水素溶剤と
しては、特に限定する訳ではないが、ソルベッソ100
(沸点:152〜164℃、エクソン化学(株)製)、
ソルベッソ150(沸点:190〜200℃、エクソン
化学(株)製)、スワゾール1000(沸点:159〜
166℃、丸善石油(株)製)等が挙げられる。この場
合、ケトン系溶剤を主成分として用いると、反応性射出
成形品を溶解させる性質が強く、反応性射出成形品表面
の素穴からの気泡の発生を促進させると言う理由で目止
め性が低下し、膨れやピンホールが発生しやすい。アル
コール系、エステル系、エーテル系溶剤を主成分として
用いるとツートン仕上げ等の多色仕上げ塗装時に層間剥
離を生じる。アルコール系、エステル系、エーテル系溶
剤は硬化触媒を引き止める作用を有しないからである。
【0016】本発明にかかるカラーベース兼用プライマ
ー塗料中の不揮発成分の量は、プライマー塗料を基材表
面に塗って1分経過したときの量が50〜60重量%と
なるように調整されていることが必要である。50%未
満ではプライマーコートがベースコートやクリヤーと混
ざり合うため高外観を得ることができず、60%を超え
ると目止め性能が低下し、ふくれやピンホールなどの外
観不良が生じる。
【0017】本発明におけるカラーベース兼用プライマ
ー塗料では、塗装時の希釈溶剤中に沸点が150℃以上
の高沸点溶剤を20〜40重量%含有させることが不揮
発成分量を前述のように調整する上で必要である。本発
明の仕上げ塗装方法で使用されるベース塗料やクリヤー
塗料としては、一般に使用されている一液メラミン硬化
塗料、一液ブロックイソシアネート硬化塗料等が挙げら
れる。すなわち、ベース塗料は、一液メラミン硬化型塗
料であって、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリエス
テル樹脂、メラミン樹脂等の樹脂;アルミ、マイカ等の
光輝顔料;酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等の
着色顔料;タルク、沈降性バリウム、シリカ等の体質顔
料;トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の有機溶
剤;パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸等のメラミン樹脂硬化触媒;ベンゾトリアゾール等
の紫外線吸収剤;有機アミド系化合物等の沈降防止剤;
表面調整剤等を含有し、それぞれの配合割合は特に制限
がなくて適宜選択することができる。市販品としては、
例えば、日本ビーケミカル(株)製、R−331等が挙
げられる。クリヤー塗料は、一液メラミンまたはブロッ
クイソシアネート硬化型塗料であって、アクリル樹脂、
アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ブ
ロックイソシアネート樹脂等の樹脂;トルエン、キシレ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等の有機溶剤;パラトルエンスル
ホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等のメラミン樹脂
硬化触媒;ビス(ジブチル錫)マレエート等のブロック
イソシアネート解離触媒;ベンゾトリアゾール等の紫外
線吸収剤;表面調整剤等を含有し、それぞれの配合割合
は特に制限がなくて適宜選択することができる。市販品
としては、例えば、メラミン硬化型では日本ビーケミカ
ル(株)製のR−343、ブロックイソシアネート硬化
型では日本ビーケミカル(株)製のR−362等が挙げ
られる。
【0018】以上の塗料を用いて本発明にかかる仕上げ
塗装を行う際の塗装条件に特に限定はない。塗装厚みと
しては、例えば、プライマーコートは10〜50μmで
あり、ベースコートは10〜20μmであり、クリヤー
コートは20〜30μmである。焼き付け温度、時間
は、例えば110〜130℃、20〜60分間である。
塗装は、例えば、エヤースプレー等の方法で行う。
【0019】使用する反応性射出成形品としては、例え
ば、ポリエーテルポリオール等のポリオールと、MDI
系イソシアネート等のポリイソシアネートを、トリエチ
レンジアミン等の硬化触媒で硬化させたものであり、適
宜、ガラスフレーク等の強化剤、その他着色剤、老化防
止剤等を含むものが挙げられる。
【0020】
【実施例】
(実施例1) 1)カラーベース兼用プライマー塗料の調製 ポリエステル変性ウレタンポリオール(OHV=20K
OHmg/g,Mw=40000,ウレタン化率=10
%)80部、メラミン樹脂(メラン8000、日立化成
工業(株)製)20部、酸化チタン100部、触媒とし
てジノニルナフタレンジスルホン酸1部を混合し、つい
で、ソルベッソ100(エクソン化学(株)製)30
部、トルエン30部、イソプロピルアルコール10部、
メチルイソブチルケトン20部からなるシンナーでN
o.4フォードカップで20℃で14秒の粘度となるよ
うに希釈し、カラーベース兼用プライマー塗料を調製し
た。
【0021】2)塗装 希釈したカラーベース兼用プライマー塗料をR−RIM
ウレタンにエアースプレーで乾燥膜厚が40μmとなる
ように塗装し、3分のインターバルをおいた後ベースコ
ート(日本ビーケミカル(株)製、R−331)を乾燥
膜厚が15μm、さらに3分のインターバルをおいた
後、クリヤー(日本ビーケミカル(株)製、R−36
2)を乾燥膜厚が30μmとなるように塗装し、120
℃で20分間焼き付け乾燥をし、3コート仕上げ塗膜を
得た。この塗膜について、下記の評価方法にしたがっ
て、光沢および目止め性を評価した。
【0022】3)上記2)の焼き付けを130℃で60
分間行い、さらに別色のベースコート、クリヤーを同様
に塗装し、120℃で20分間焼き付け乾燥し、ツート
ン仕上げ塗膜を得た。この塗膜について、下記の評価方
法にしたがって、光沢、目止め性および密着性を評価し
た。 −評価方法−光沢 スガ試験機(株)製デジタル変角光沢計で20°グロス
を測定した。測定値が80以上を○、80未満を×と評
価した。目止め性 目視でふくれ、ピンホールの有無を調べ、いずれも認め
られないものを○、いずれかがやや、認められるものを
△、いずれかが著しく認められるものを×と評価した。密着性 JIS K5400に準拠して碁盤目セロテープ剥離試
験を行った。2mm角の100個の碁盤目を用意し、セ
ロテープ剥離試験を行って、剥がれなかった碁盤目数が
100であると○、剥がれなかった碁盤目数が99以下
であると×と評価した。 (実施例2)実施例1で用いたウレタンポリオールを、
OHV=15KOHmg/g,Mw=40000,ウレ
タン化率=15%のものに代えて同様にツートン仕上げ
塗膜を得た。 (実施例3および4)実施例1で、触媒(ジノニルナフ
タレンジスルホン酸)の添加量を表1に示すように変更
し、同様にツートン仕上げ塗膜を得た。 (実施例5および6)実施例1で、ソルベッソ100の
量を表1に示すように変更し、同様にツートン仕上げ塗
膜を得た。 (実施例7)実施例1で、触媒の添加量を表2に示すよ
うに変更し、同様にツートン仕上げ塗膜を得た。 (実施例8)実施例1で、表2に示すように触媒および
その添加量を変更し、同様にツートン仕上げ塗膜を得
た。 (比較例1)実施例1で、触媒の添加量を表2に示すよ
うに変更し、同様にツートン仕上げ塗膜を得た。 (比較例2〜3)実施例1で、表2に示すように触媒お
よびその添加量を変更し、同様にツートン仕上げ塗膜を
得た。 (比較例4〜9)実施例1で、表2、3に示すように高
沸点溶剤の種類およびその量を変更し、同様にツートン
仕上げ塗膜を得た。 (比較例10)実施例1で、表3に示すように触媒の種
類、高沸点溶剤の種類を変更して、カラーベース兼用プ
ライマー塗料を塗装した後、120℃で5分間焼き付け
乾燥し、ベースコート、クリヤーを塗装した(3コート
2ベーク)。さらに、実施例1の3)を行い、ツートン
仕上げ塗膜を得た。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】本発明の一液型熱硬化性カラーベース兼
用プライマー塗料は、焼付工程を1回省くことができて
エネルギーコストを低減することが出来、目止め性が高
く、光沢感ある塗膜外観を付与できるとともに、ツート
ン仕上げ塗装に用いても高い塗膜密着性を確保できる。
特に、この塗料をRIM、R−RIMウレタン等の反応
性射出成形品の塗装に用いると、1度の焼付乾燥で3コ
ート仕上げ塗膜を得ることができ、設備上の工程短縮な
らびに省資源化を可能となり、効率よく、自動車のバン
パー等が製造することができるようになる。
【0027】本発明の反応性射出成形品の仕上げ塗装方
法は、焼付工程を1回省き、目止め性が高く、光沢感あ
る塗膜外観を付与できるとともに、ツートン仕上げ塗装
の場合に高い塗膜密着性を確保できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 175/04 C09D 175/04 (72)発明者 高木 俊樹 大阪府枚方市招提大谷2丁目14番1号 日 本ビー・ケミカル株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル変性ウレタンポリオールおよ
    びメラミン樹脂を必須とする樹脂成分、硬化触媒、顔料
    および溶剤を含有するプライマー塗料であって、 前記硬化触媒は、スルホン酸系触媒を必須とするととも
    に、前記ポリエステル変性ウレタンポリオールおよびメ
    ラミン樹脂の合計量に対する割合が固形分基準で0.5
    〜2重量%であり、 前記溶剤は、沸点150℃以上の高沸点芳香族系炭化水
    素を必須とするとともに、沸点150℃以上の高沸点溶
    剤を溶剤全体の20〜40重量%含むものであり、 不揮発成分量は、プライマー塗料を基材表面に塗って1
    分経過したときの量が50〜60重量%となるように調
    整されている、ことを特徴とする一液型熱硬化性カラー
    ベース兼用プライマー塗料。
  2. 【請求項2】ポリエステル変性ウレタンポリオールおよ
    びメラミン樹脂を必須とする樹脂成分、硬化触媒、顔料
    および溶剤を含有するプライマー塗料であって、 前記硬化触媒は、ジノニルナフタレンジスルホン酸を必
    須とするとともに、前記ポリエステル変性ウレタンポリ
    オールおよびメラミン樹脂の合計量に対する割合が固形
    分基準で0.5〜1.5重量%であり、 前記溶剤は、沸点150℃以上の高沸点芳香族系炭化水
    素を必須とするとともに、沸点150℃以上の高沸点溶
    剤を溶剤全体の20〜40重量%含むものであり、 不揮発成分量が、プライマー塗料を基材表面に塗って1
    分経過したときの量が50〜60重量%となるように調
    整されている、ことを特徴とする一液型熱硬化性カラー
    ベース兼用プライマー塗料。
  3. 【請求項3】請求項1記載の一液型熱硬化性カラーベー
    ス兼用プライマー塗料を反応性射出成形品の表面に塗っ
    てプライマー塗料塗膜を形成し、このプライマー塗料塗
    膜上にベース塗料を塗り重ねてベース塗料塗膜を形成
    し、このベース塗料塗膜上にクリヤー塗料を塗り重ねて
    クリヤー塗料塗膜を形成する塗膜形成工程と、 前記プライマー塗料塗膜、ベース塗料塗膜およびクリヤ
    ー塗料塗膜を同時に焼き付けて、前記反応性射出成形品
    の表面に硬化塗膜を形成する焼付工程と、を含む反応性
    射出成形品の3コート仕上げ塗装方法。
  4. 【請求項4】請求項2記載の一液型熱硬化性カラーベー
    ス兼用プライマー塗料を反応性射出成形品の表面に塗っ
    てプライマー塗料塗膜を形成し、このプライマー塗料塗
    膜上にベース塗料を塗り重ねてベース塗料塗膜を形成
    し、このベース塗料塗膜上にクリヤー塗料を塗り重ねて
    クリヤー塗料塗膜を形成する第1塗膜形成工程と、 前記プライマー塗料塗膜、ベース塗料塗膜およびクリヤ
    ー塗料塗膜を同時に焼き付けて、前記反応性射出成形品
    の表面に基本色の硬化塗膜を形成する第1焼付工程と、 前記第1焼付工程で得られた基本色の硬化塗膜表面に部
    分的に別色のベース塗料を塗り重ねて別色塗料塗膜を形
    成し、この別色塗料塗膜上にクリヤー塗料を塗り重ねて
    第2クリヤー塗料塗膜を形成する第2塗膜形成工程と、 前記別色塗料塗膜および第2クリヤー塗料塗膜を同時に
    焼き付けて、前記基本色の硬化塗膜表面に部分的に別色
    の硬化塗膜を形成する第2焼付工程と、を含む反応性射
    出成形品のツートン仕上げ塗装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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