JPH1027317A - 磁気ヘッド - Google Patents
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- JPH1027317A JPH1027317A JP9084748A JP8474897A JPH1027317A JP H1027317 A JPH1027317 A JP H1027317A JP 9084748 A JP9084748 A JP 9084748A JP 8474897 A JP8474897 A JP 8474897A JP H1027317 A JPH1027317 A JP H1027317A
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Abstract
た磁気検出素子)を用いて構成されディジタル磁気記録
情報の再生を行う磁気ヘッドで、磁気インピーダンス効
果を充分に発揮して高感度で良好に再生を行え、記録の
高密度化に対応できる磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 磁気記録媒体10は、磁気ヘッドに対す
る相対的移動方向に沿ってディジタル信号に対応して交
互に逆方向に着磁され、着磁の磁化の境界11が前記移
動方向に垂直な方向に沿った直線とされている。MI素
子12は媒体10の表面と平行に対向し、その表面と平
行な面内でMI素子12の長手方向が媒体10の磁化の
境界11の方向に対し所定角度θ傾斜するように配置さ
れている。端子13A,13BからMI素子12に高周
波電流を印加して磁気インピーダンス効果で媒体10か
らの外部磁界を検出し再生信号を得る。
Description
録された磁気記録情報の再生を行う磁気ヘッドに関し、
特に磁気インピーダンス効果を利用し、ディジタル磁気
記録情報の再生を行う磁気ヘッドに関するものである。
化が進み、たとえば、コンピュータの外部記憶装置であ
るハードディスク装置やディジタルコンパクトカセット
テープレコーダに於いて、従来の誘導型磁気ヘッドでは
トラック幅の減少や速度低下に伴うS/Nの低下が生じ
るため、再生ヘッドには磁気抵抗素子(以下、MR素子
と略す)が使われている。
存性が無く、低速での出力取り出しに向いているが、抵
抗変化率が数%しかないため、将来の高密度化のために
はさらに感度の高い素子の開発が望まれている。
−181239号に開示されているアモルファスワイヤ
ー等による磁気インピーダンス効果を利用した磁気検出
素子(以下、MI素子と略す)である。磁気インピーダ
ンス効果とは、磁性体にMHz帯域の高周波電流を流す
と外部磁界により磁性体のインピーダンスが変化し、そ
れにより磁性体の両端の電圧の振幅が数ガウスの微小磁
界で数10%変化する現象である。このMI素子を磁気
ヘッドに応用すれば、従来に無い感度を持った性能が期
待される。
を単純に磁気ヘッドに応用した場合は、以下の問題が生
ずる。
に感度を持つ特性より、素子の一端を磁気記録媒体に近
接または接触させ、磁束を素子内に引き込む必要があ
る。そのため、図11に示すように、磁気記録媒体10
0に対しMI素子102を垂直に配置すると、媒体10
0の磁化からの磁束はMI素子102の先端部に集中
し、媒体100から遠ざかるとともに急激に減衰するた
め、インピーダンス変化の大きい部分はMI素子102
の先端部に集中し、MI素子102全体としては感度が
得られない。MI素子102の長さを短くすれば、イン
ピーダンス変化の効率は上がるが、検出方向である長手
方向の反磁界の増加や素子のインピーダンスの低下等に
より、感度向上は得られない。
て構成されディジタル磁気記録情報の再生を行う磁気ヘ
ッドであって、磁気インピーダンス効果を充分に発揮し
て高感度で良好に再生を行え、記録の高密度化に対応で
きる磁気ヘッドを提供することにある。
め本発明によれば、磁気ヘッドに対する相対的移動方向
に沿ってディジタル信号に対応して間欠的に一方向、ま
たは連続的に交互に逆方向に着磁され、該着磁の磁化の
境界が前記相対的移動方向に交わる所定方向に沿った直
線とされた磁気記録媒体から前記ディジタル信号を再生
するための磁気ヘッドであって、磁性体から全体として
直線状に形成されたMI素子を有し、該MI素子は前記
磁気記録媒体の表面と平行に対向し、該磁気記録媒体の
表面と平行な面内でMI素子の長手方向が磁気記録媒体
の磁化の境界の方向に対し所定角度傾斜するように配置
されており、該MI素子により前記磁気記録媒体からの
外部磁界を検出して再生信号を得るようにした構成を採
用した。
を後述する磁気記録媒体の最短記録ビット長より長くで
き、またMI素子のほぼ全体に磁気記録媒体からの磁束
を流入させることができるためインピーダンス変化の効
率に優れ、高感度で磁気ヘッドとして優れた性能を発揮
できる。
記磁気記録媒体の相対的移動方向に所定距離隔てて2つ
並設され、該2つのMI素子の出力を差動増幅して再生
信号を得られるようにした構成を採用した。
て再生信号を得るため、耐ノイズ性に優れ、忠実な再生
信号を得ることができ、実用性が高い。
成する磁性体は、磁気インピーダンス効果により磁界検
出を行う長さSより全長Lが延長され、該磁性体の延長
部に、磁気インピーダンス効果を抑制するための導電膜
が積層して設けられた構成を採用した。
小さくても、磁性体自身の反磁界の影響を排除し、磁界
検出特性を維持することができる。
の形態を説明する。なお、各実施形態を説明する図にお
いて共通ないし対応する部分には、共通の符号を付して
あり、第2の実施形態以下で第1の実施形態と共通な部
分の説明は省略する。
よる磁気ヘッドの第1の実施形態を説明するものであ
る。
説明するものであり、図1(a)は磁気記録媒体の表面
(記録面)に向かう方向、図1(b)は磁気記録媒体の
縦断面に沿う方向でのMI素子と磁気記録媒体の位置関
係と構成を示す。
ープ等として構成され、磁気ヘッドを構成するMI素子
12に対して媒体10の長手方向である図中左右方向に
相対的に移動する。すなわち、媒体10または磁気ヘッ
ドが図中左右方向に移動する。媒体10は、その相対的
移動方向に沿ってディジタル信号に対応して所定の最短
記録ビット長b単位で交互に逆方向に連続的に着磁、ま
たは後述の図2のように間欠的に一方向に着磁されてお
り、その着磁の磁化の境界11は媒体10の長手方向に
対し垂直な方向に沿った直線とされている。境界11の
方向は前記垂直な方向に対し傾斜した方向としても良
い。
10の相対的移動方向において、ディジタル情報の各ビ
ットを表現するための単位となる記録部分(ディジタル
信号の変調方式により1種類または複数種類の長さがあ
る)の最短の長さとする。
ヤーまたは高透磁率磁性膜により直線状に形成されてお
り、その長手方向において磁気インピーダンス効果によ
る外部磁界Hexの検出感度を持つように、磁化容易軸
方向が長手方向に対し垂直な方向になるように磁気異方
性が付けられている。
性材からなる平坦な基板の上面に設けられ、媒体10の
表面(記録面)に対し所定の間隔(スペーシング)dで
平行に対向し、媒体10の表面と平行な面内において、
MI素子12の長手方向が媒体10の磁化の境界11の
方向に対し所定角度θ傾斜するように配置される。
は、MI素子12自身の反磁界を減らすために最短記録
ビット長bの着磁幅よりMI素子12の長さSを大きく
取ること、及びMI素子12の両端部が最短記録ビット
長bの着磁の両側の境界に掛かるようにし、MI素子1
2のほぼ全体に媒体10からの磁束を引き込めるように
することにある。
子13A,13Bが設けられている。端子13A,13
BはMI素子12と同じ材料でMI素子12に連続し
て、あるいはMI素子12の材料と別の導電体の薄膜等
として形成される。
子12に高周波電流が印加される。磁気インピーダンス
効果により媒体10の磁化からの外部磁界に応じてMI
素子12の両端間のインピーダンスが変化し、両端間の
振幅電圧が変化し、それを取り出して処理して再生信号
を得る。具体的には、例えばMI素子をコルピッツ発振
器などに発振回路構成素子として組み込み、外部磁界の
変化を発振器の出力の振幅電圧変化として取り出し、そ
れを検波すること等により再生信号を得る。
素子12の長手方向を媒体10の磁化の境界11の方向
に対し傾けることで、MI素子12の長さを最短記録ビ
ット長bより長くして稼ぎ、MI素子12自身の反磁界
を減らすことができる。また、MI素子12全体で媒体
10からの磁界を受けるため、インピーダンス変化の効
率にも優れており、高感度で再生を行える。
磁気記録媒体10の磁化の境界11の方向に対するMI
素子12の長手方向の傾斜角度θの最適値を設定するた
めのデータを求めた試験の結果を図2,図3により説明
する。
ている。図2において、磁気記録媒体10は、紙上に磁
性トナー(保磁力Hc=100Oe程度)の間欠的な印
刷により記録トラック幅T=6mm、100bpi(最
短記録ビット長:0.254mm)の密度で記録トラッ
クを形成し、前記間欠的な印刷部14のそれぞれを相対
的移動方向に沿った一方向に着磁したものを用意した。
板16の上面にFe−Ta−C系の高透磁率磁性膜を2
μmの厚さで形成し、長さS=3mmのパターン1本で
はインピーダンスが小さいため、パターン幅16μmで
4本のパターンがつづら折り状に平行に折り返すように
連結され全体として直線状にされた構成とした。媒体1
0とMI素子12との間隔dは、50μmと120μm
に設定した。
るためのバイアス磁界をMI素子12の長手方向に1ガ
ウス程度印加し、端子13A,13BよりMI素子12
に20MHzの電流を流し、検波回路を通した後の両端
電圧の変化を750倍増幅し調べた。その結果を図3に
示す。
mより、計算上の最適角度θcalは4.8゜となるが、
実際は図3中に黒の三角マークで示すように最適角度が
スペーシングdの増加とともに角度のプラス側にずれて
いることが判る。
る。すなわち、記録媒体10とMI素子12の間隔dが
ほとんど0に近い場合は、図4(a)のように素子12
の長さS×sinθが記録幅の最短記録ビット長bと等
しい場合に最適になることが判る。
くなると媒体10の磁化からの磁束はMI素子12の両
端より内側から流入しやすくなり、実効的な素子12の
長さS′はSより短くなる。そのため、図4(c)のよ
うにS′sinθをbと一致させるためにはθを計算値
より大きくしなければならないことが判る(θ→
θ′)。
は、計算上の最適角度θcalを下限とし、上限は素子の
実効長S′がSより60%程度でほぼ飽和することよ
り、 b=S′×sinθ,0.6S≦S′≦S を満足する角度範囲がMI素子の傾斜角の選択範囲とな
る。
上限θHはT≧Scosθでは、 θL=sin-1(b/S),θH=sin-1(b/0.6
S) となる。
限θH=8.1゜の範囲で、傾斜角θを設定するのが適
当であり、実測データの最適範囲もその範囲にある。
向に沿って間欠的に一方向のみに着磁されている場合で
あるが、図1のように媒体10が相対的移動方向に沿っ
て交互に逆方向に連続的に着磁されている場合も同様の
結果となる。
記録媒体10のトラック幅Tより長い場合は、トラック
より外側のMI素子の部分は機能しないため、MI素子
12の機能する部分の長さStはトラック幅Tとの関係
でT=Stcosθの条件が付き、そのため前述の式で
SをT/cosθと置き換えればよい。したがって、T
<Scosθの場合は、 θL=tan-1(b/T),θH=tan-1(b/0.6
T) から、求まるθLからθHの角度の範囲でMI素子12の
傾斜角度θを設定する。
態では、MI素子を1個だけ使用して磁気ヘッドを構成
しているが、S/Nをさらに上げ外部ノイズに対し強く
するためには、MI素子を2個使用し、それぞれの出力
を差動増幅して再生信号を得る方が良い。
ように、2つのMI素子12,22が磁気記録媒体10
の相対的移動方向に所定距離g(素子の中心軸間の距
離)隔てて2つ並設されている。
MI素子12と同様に、磁気記録媒体10の表面に対し
間隔dで平行に対向し、媒体10の表面と平行な面内で
MI素子12,22の長手方向が媒体10の磁化の境界
11の方向に対し所定角度θ傾斜するように配置されて
いる。
Scosθの場合は、 θL=sin-1(b/S),θH=sin-1(b/0.6
S) T<Scosθの場合は、 θL=tan-1(b/T),θH=tan-1(b/0.6
T) として、θL≦θ≦θHの範囲を選択する。
ためにできるだけ等しい性能を持たせるために構造を同
じにする。また間隔gは記録媒体10の最短記録ビット
長bと等しくするのが望ましい。それより狭くても広く
ても符号間干渉によりピークシフト、レベル低下が生ず
る。
号を得るための回路構成は図7に示す通りであり、バイ
アス回路の外部発振源30より高周波電流をバッファー
32及びインピーダンス調整用の抵抗34,36を通し
て端子13A,23A側からMI素子12,22に印加
する。MI素子12,22の端子13B,23B側はア
ースに接続されている。
り、MI素子12,22の検出出力を端子13A,23
Aから取り出し、それぞれコンデンサとダイオードと抵
抗からなる2系統の検波回路を通した後に差動増幅器に
入力し、差動増幅により再生出力を得る。
外来ノイズなどの同相ノイズを除去してS/N比を改善
することができる。
一例を示す。
に、記録媒体10は、Hc=100Oe程度の磁気パワ
ーの小さい磁性トナーの印刷により図8のように作成
し、トラック幅Tが6mm、印刷部14のライン幅(最
短記録ビット長)bが0.25mm、印刷部14のピッ
チが1.5mmの記録パターンを形成した。着磁方向は
媒体10の相対的移動方向である記録パターン長手方向
に沿った一方向に永久磁石により着磁しておいた。
板上にFe−Ta−C系の高透磁率磁性膜を2μmの厚
さで形成し、長さS=3mmパターン1本ではインピー
ダンスが小さいため、パターン幅16μmで4本つづら
折り状に平行に折り返すように連結され全体として直線
状にされた構成とした。2つのMI素子の間隔は0.2
5mmとした。なお、MI素子12,22には感度を得
るためのバイアス磁界を素子長手方向に1ガウス程度印
加した。
22に高周波電流を印加する外部発振源30の発振周波
数を20MHzとし、差動増幅器のゲインを750倍と
した。
(着磁部)14のライン幅の境界で交互に+または−の
ピークとなる波形となっている。ピークの状態の時に
は、片方のMI素子の両端がほぼそれぞれライン幅の両
側の境界に掛かってインピーダンス変化が最大になって
いるのに対し、もう一方のMI素子はライン幅に掛から
ずにインピーダンス変化が発生しておらず、この時に差
動出力が最大となる。出力は、磁化の微弱な媒体にかか
わらず、1Vpp以上出ており、S/Nも良く感度の良
いことが判る。
比が良く、高感度で再生を行うことができる。
実施形態では、高密度の記録媒体への対応に限界がある
が、図10のような構成を採用すれば極めて高密度の媒
体に対応可能である。
2枚のガラス基板26A,26Bを接合して全体として
平坦な長方形に形成されている。基板26A,26Bの
互いに接合される接合面は、記録媒体10の表面に対し
直交する方向の平面として形成されている。その接合面
の一方に、MI素子28が高透磁率磁性膜として形成さ
れており、その直線状の端縁が基板26A,26Bの上
面に露出し、媒体10の表面に平行に対向するように配
置される。MI素子28を形成する上記接合面は、媒体
10の表面に対して直交する方向から若干傾斜した方向
の平面としても良い。
端に接続された端子であり、それぞれMI素子28の薄
膜が形成された基板26Aまたは26Bの接合面の両側
に隣接する外側面に導電体の薄膜として形成される。
高透磁率磁性膜の膜厚が磁界検知幅となり極めて高密度
の記録媒体の再生にも対応できる。例えば、MI素子2
8の磁性膜としてパーマロイのような数百オングストロ
ームの厚さでも磁気特性の出せるものを用いれば、最短
記録ビット長bが1μm以下でも読み取りが可能とな
る。
体間のスペーシングがほとんど無く、MI素子と媒体が
接触するケースが考えられるが、本実施形態では、深さ
方向に数μm〜数十μm程度のMI素子の幅を持たせる
ことができ、多少の摩耗による性能の変化を抑える事も
可能である。
実施形態では、磁気記録媒体の卜ラック幅Tが狭くてM
I素子の長さを例えば1mm程度のように短くする場合
は著しく出力が低下し、そのままでは動作が難しくな
る。例えば、図12に、図2で示したような構成で、ガ
ラス基板16上に厚さ2μm,幅24μmのつづら析り
形状のFe−Ta−C系磁性薄膜によりMI素子12を
構成し、その長さSを変えた場合のインピーダンス変化
率の特性を示す。この場合、長さSが1mmに近づくに
つれ、急に特性が低下し、1mmではほとんど磁気イン
ピーダンス効果を発揮していない。
の長さが短くなると、磁性体内部において磁性体両端に
発生する磁極により逆方向の磁界が強くなり、磁性体内
部での磁界が減少するためである。
大きくする以外で反磁界を減らすためには、磁性体の膜
厚を薄くする方法があるが、膜厚を薄くした場合の弊害
として、磁気インピーダンス効果を得るための表皮効果
の厚みをより薄くする必要から、素子の駆動電流として
周波数が100MHz以上のようなより高い周波数の電
流を印加する必要が生じ、浮遊容量の影響によりセンサ
ー出力が不安定になりやすい。また、磁性体を薄くし1
μm以下にすると、その磁壁構造が不安定になり、磁気
インピーダンス特性も安定しない等の問題が生ずる。
に示すような構成を採用した。すなわち図13,14に
示すように、第1の実施形態の図1,2で示したMI素
子12を構成する磁性体(磁性膜)の全長Lを、磁気イ
ンピーダンス効果により磁界検出を行う長さ(以下、動
作部の長さという)Sより延長し、図15に示すよう
に、その磁性体の端部の延長部41A(41Bについて
も同様)の上面に銅やアルミ、金等からなる導電膜42
を積層して設けている。導電膜42は延長部41A,4
1Bの下面に積層してもよく、上下両面に積層してもよ
い。導電膜42の厚さは、MI素子12の磁性体の比抵
抗との兼ね合いがあるが、0.5〜2μm程度が適当で
ある。
するのは、その部分の磁気インピーダンス効果を抑制す
る為である。本来、磁性体に高周波電流を流すことで磁
気インピーダンス効果が機能するが、図15の矢印の通
り、その高周波電流IをMI素子12の磁性体の長さS
の動作部の境界付近より導電膜42に集中させて流すこ
とで、延長部41A,41Bでの磁気インピーダンス効
果を抑制することが可能となる。
部磁界に対する両端の磁極の間隔がSよりLに大きくな
ることで、反磁界の影響が明らかに改善される。その様
子を図12,16に示す。
MI素子の磁性体の動作部の長さSを0.5mm,1m
mに設定し、全長Lを2mmに固定した場合の磁気イン
ピーダンス特性を破線で示し、先述の導電膜42を積層
した延長部41A,41Bを設けていない場合の実線の
データと重ねてある。この図12から判るように、延長
部の無いS=1mm長のものに対し明らかに改善が見ら
れ、長さSが0.5mmでもインピーダンス変化率は小
さくなるものの使用できる範囲にある。
素子の最大インピーダンス変化量Vと動作部の長さSの
関係を示している。図16のグラフを見ると、長さSが
2mm以下になる場合は、素子の全長Lを2mm以上確
保し、LとSの差である延長部41A,41Bに導電膜
42を積層する構造にすれば、反磁界に対する影響をか
なり改善できることが良く分かる。
制する為のものであり、MI素子12の磁性体の長さS
の動作部の延長線に沿って延びていなくても良く、図1
7の変形例に示すように、延長部41A,41Bが長さ
Sの動作部との境界から動作部に対して屈曲されていて
もかまわない。
によれば、磁気ヘッドに対する相対的移動方向に沿って
ディジタル信号に対応して間欠的に一方向、または連続
的に交互に逆方向に着磁され、該着磁の磁化の境界が前
記相対的移動方向に交わる所定方向に沿った直線とされ
た磁気記録媒体から前記ディジタル信号を再生するため
の磁気ヘッドであって、磁性体から全体として直線状に
形成されたMI素子を有し、該MI素子は前記磁気記録
媒体の表面と平行に対向し、該磁気記録媒体の表面と平
行な面内でMI素子の長手方向が磁気記録媒体の磁化の
境界の方向に対し所定角度傾斜するように配置されてお
り、該MI素子により前記磁気記録媒体からの外部磁界
を検出して再生信号を得るようにした構成を採用したの
で、MI素子の長さを磁気記録媒体の最短記録ビット長
より長くして素子自身の反磁界を減らすとともに、MI
素子全体で磁気記録媒体からの磁束を受けてインピーダ
ンスの変化効率も高くすることが可能であり、磁気イン
ピーダンス効果を充分に発揮して高感度で良好に再生を
行え、記録の高密度化及びローパワーの磁気記録媒体に
対応することができる。
記磁気記録媒体の相対的移動方向に所定距離隔てて2つ
並設され、該2つのMI素子の出力を差動増幅して再生
信号を得られるようにした構成を採用することにより、
差動増幅によって外来ノイズ等の同相ノイズを除去して
S/N比を改善することができる。
成する磁性体は、磁気インピーダンス効果により磁界検
出を行う長さSより全長Lが延長され、該磁性体の延長
部に、磁気インピーダンス効果を抑制するための導電膜
が積層して設けられた構成を採用することにより、磁気
記録媒体のトラック幅が狭くて前記磁性体の長さSが小
さくても、磁性体自身の反磁界の影響を抑え、十分な出
力特性が得られる。
ける磁気記録媒体の表面に向かう方向と磁気記録媒体の
縦断面に沿う方向でのMI素子と磁気記録媒体の位置関
係と構成を示す説明図である。
る。
電圧の関係を示すグラフ図である。
明図である。
り長い場合の様子を示す説明図である。
成を示す回路図である。
る。
る。
らの磁束の流入の様子を示す説明図である。
るインピーダンス変化率の特性を示すグラフ図である。
す説明図である。
る。
ダンス変化率VとMI素子の動作部の長さSとの関係を
示すグラフ図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 磁気ヘッドに対する相対的移動方向に沿
ってディジタル信号に対応して間欠的に一方向、または
連続的に交互に逆方向に着磁され、該着磁の磁化の境界
が前記相対的移動方向に交わる所定方向に沿った直線と
された磁気記録媒体から前記ディジタル信号を再生する
ための磁気ヘッドであって、 磁性体から全体として直線状に形成され磁気インピーダ
ンス効果により外部磁界を検出する磁気検出素子を有
し、 該磁気検出素子は前記磁気記録媒体の表面と平行に対向
し、該磁気記録媒体の表面と平行な面内で磁気検出素子
の長手方向が磁気記録媒体の磁化の境界の方向に対し所
定角度傾斜するように配置されており、 該磁気検出素子により前記磁気記録媒体からの外部磁界
を検出して再生信号を得るようにしたことを特徴とする
磁気ヘッド。 - 【請求項2】 前記磁気記録媒体の磁化の境界の方向と
前記磁気検出素子の長手方向のなす角度θが、磁気記録
媒体の記録トラック幅Tと磁気検出素子の長さSと最短
記録ビット長bとの関係において、 T≧Scosθの場合は、 θL=sin-1(b/S),θH=sin-1(b/0.6
S) T<Scosθの場合は、 θL=tan-1(b/T),θH=tan-1(b/0.6
T) で示す、θLからθHの範囲にあることを特徴とする請求
項1に記載の磁気ヘッド。 - 【請求項3】 前記磁気検出素子が前記磁気記録媒体の
相対的移動方向に所定距離隔てて2つ並設され、該2つ
の磁気検出素子の出力を差動増幅して再生信号を得られ
るようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載
の磁気ヘッド。 - 【請求項4】 前記相対的移動方向における2つの磁気
検出素子間の距離は磁気記録媒体の最短記録ビット長に
等しいことを特徴とする請求項3に記載の磁気ヘッド。 - 【請求項5】 前記磁気検出素子は高透磁率磁性膜から
なり、前記磁気記録媒体の表面に対し交わる方向の平面
に形成されて直線状の端縁が磁気記録媒体の表面に平行
に対向するように配置されることを特徴とする請求項1
から4までのいずれか1項に記載の磁気ヘッド。 - 【請求項6】 前記磁気検出素子を構成する磁性体は、
磁気インピーダンス効果により磁界検出を行う長さSよ
り全長Lが延長され、該磁性体の延長部に、磁気インピ
ーダンス効果を抑制するための導電膜が積層して設けら
れたことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1
項に記載の磁気ヘッド。 - 【請求項7】 前記長さSが2mm以下で、全長Lが2
mm以上であることを特徴とする請求項6に記載の磁気
ヘッド。 - 【請求項8】 前記磁性体の延長部が前記長さSの部分
との境界から前記長さSの部分に対して屈曲されている
ことを特徴とする請求項6または7に記載の磁気ヘッ
ド。
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