JPH10264876A - バーハンドル車両用連動ブレーキ装置 - Google Patents

バーハンドル車両用連動ブレーキ装置

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JPH10264876A
JPH10264876A JP9075307A JP7530797A JPH10264876A JP H10264876 A JPH10264876 A JP H10264876A JP 9075307 A JP9075307 A JP 9075307A JP 7530797 A JP7530797 A JP 7530797A JP H10264876 A JPH10264876 A JP H10264876A
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brake
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Isao Matsuno
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのブレーキ操作子によって前・後輪ブレ
ーキを連動しながらも、いずれか一方のブレーキを他方
に先がけて作動する。前輪と後輪に対する制動力配分を
自由に設定できるようにする。 【解決手段】 前輪ブレーキ3の連繋手段13と前輪ブ
レーキ用配管17aとの間に第1ケーブルアクチュエー
タ18を介装する。後輪ブレーキ4の連繋手段16と後
輪ブレーキ用配管17bとの間に第2ケーブルアクチュ
エータ19を介装する。第1,第2ケーブルアクチュエ
ータ18,19を、液圧マスタシリンダ11から液圧室
53へ供給される作動液によってピストンを作動する油
圧シリンダとする。前輪ブレーキ3の作動を開始する第
1ケーブルアクチュエータ18の作動圧と、後輪ブレー
キ4の作動を開始する第2ケーブルアクチュエータ19
の作動圧とを異ならす。前輪ブレーキ3を作動する第1
ケーブルアクチュエータ18の作動力と、後輪ブレーキ
4を作動する第2ケーブルアクチュエータ19の作動力
とを異ならす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車や自動
三輪車,三・四輪バギー車等の各種バーハンドル車両に
用いられるブレーキ装置に係り、詳しくは、1つのブレ
ーキ操作子の操作によって発生した液圧で、前輪ブレー
キと後輪ブレーキの双方を連動して作動するバーハンド
ル車両用連動ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車等の連動ブレーキ装置とし
て、例えば実開平2−57767号公報に示されるもの
がある。この技術は、後輪ブレーキに連結される第1液
圧室と前輪ブレーキに連結される第2液圧室とを有する
液圧マスタシリンダのプライマリピストンを押動するレ
バー機構と、該レバー機構の一端に連結され、ハンドブ
レーキ操作時にレバー機構を作動する第1ワイヤケーブ
ルと、前記レバー機構の一端に連結され、フットブレー
キ操作時にレバー機構を作動する第2ワイヤケーブルと
を備えており、第1及び第2ワイヤケーブルのいずれを
牽引した場合にも、前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連
動して作動するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな連動ブレーキ装置を用いたバーハンドル車両では、
前・後輪ブレーキが常に連動して作動するため、前・後
輪を個別に操作する従来からの単独ブレーキのように、
道路状況や運転の好みによって、前輪ブレーキと後輪ブ
レーキのいずれか一方を他方に先がけて利かせたり、前
輪と後輪に対する制動力の大きさを変えることができな
かった。
【0004】本発明は、このような実情を背景にしてな
されたもので、その目的とするところは、1つのブレー
キ操作子によって前・後輪ブレーキを連動しながらも、
いずれか一方のブレーキを他方に先がけて利かせたり、
前輪と後輪に対する制動配分を自由に設定することので
きるバーハンドル車両用連動ブレーキ装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的に従って本発
明は、請求項1として、バーハンドル車両の前輪ブレー
キと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッ
ド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、該
連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管
との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操
作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動
液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換し
て、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバー
ハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配
管を前輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐
して、前輪ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段と
の間に第1ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレ
ーキ用配管と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケー
ブルアクチュエータを介装すると共に、第1ケーブルア
クチュエータと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれ
を、前記液圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作
動液によってピストンを作動する油圧シリンダとし、前
記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作
動を開始するための作動圧と、前記第2ケーブルアクチ
ュエータが前記後輪ブレーキの作動を開始するための作
動圧とを異ならせる。
【0006】また請求項2では、バーハンドル車両の前
輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイ
ヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキと
なし、該連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる
液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブ
レーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧
した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に
変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動す
るバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記
液圧配管を前輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキ用配管と
に分岐して、前輪ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋
手段との間に第1ケーブルアクチュエータを介装し、後
輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキの連繋手段との間に第
2ケーブルアクチュエータを介装すると共に、第1ケー
ブルアクチュエータと第2ケーブルアクチュエータのそ
れぞれを、前記液圧マスタシリンダから液圧室へ供給さ
れる作動液によってピストンを作動する油圧シリンダと
し、前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレー
キを作動する作動力と、前記第2ケーブルアクチュエー
タが前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならせ
る。
【0007】更に請求項3として、バーハンドル車両の
前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワ
イヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキ
となし、該連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれ
る液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、
ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇
圧した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力
に変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動
するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前
記液圧配管を前輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキ用配管
とに分岐して、前輪ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連
繋手段との間に第1ケーブルアクチュエータを介装し、
後輪ブレーキ用配管と後輪ブレーキの連繋手段との間に
第2ケーブルアクチュエータを介装すると共に、第1ケ
ーブルアクチュエータと第2ケーブルアクチュエータの
それぞれを、前記液圧マスタシリンダから液圧室へ供給
される作動液によってピストンを作動する油圧シリンダ
とし、前記第1ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレ
ーキの作動を開始するための作動圧と、前記第2ケーブ
ルアクチュエータが前記後輪ブレーキの作動を開始する
ための作動圧とを異ならせ、且つ前記第1ケーブルアク
チュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前
記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレーキを作
動する作動力とを異ならせる。
【0008】また請求項4では、バーハンドル車両の前
輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイ
ヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキと
なし、各連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる
液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブ
レーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧
した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に
変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動す
るバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記
ケーブルアクチュエータを、シリンダボディの両端に開
口するシリンダ孔に一対のピストンを収容し、両ピスト
ンの間の液圧室に前記液圧マスタシリンダからの作動液
を供給して両ピストンを離反方向へ作動する両口式の液
圧シリンダとし、両ピストンのいずれか一方を、前輪ブ
レーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか
一方に連結し、他方のピストンを前輪ブレーキの連繋手
段と後輪ブレーキの連繋手段の他方に連結すると共に、
前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動
を開始するための作動圧と、前記後輪ブレーキの作動を
開始するための作動圧とを異ならせる。
【0009】更に請求項5として、バーハンドル車両の
前輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワ
イヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキ
となし、各連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれ
る液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、
ブレーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇
圧した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力
に変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動
するバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前
記ケーブルアクチュエータを、シリンダボディの両端に
開口するシリンダ孔に一対のピストンを収容し、両ピス
トンの間の液圧室に前記液圧マスタシリンダからの作動
液を供給して両ピストンを離反方向へ作動する両口式の
液圧シリンダとし、両ピストンのいずれか一方を、前輪
ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段のいずれ
か一方に連結し、他方のピストンを前輪ブレーキの連繋
手段と後輪ブレーキの連繋手段の他方に連結すると共
に、前記ケーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキを
作動する作動力と、前記後輪ブレーキを作動する作動力
とを異ならせる。
【0010】また請求項6では、バーハンドル車両の前
輪ブレーキと後輪ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイ
ヤやロッド等の連繋手段に牽引される機械式ブレーキと
なし、各連繋手段と、液圧マスタシリンダにつながれる
液圧配管との間にケーブルアクチュエータを介装し、ブ
レーキ操作子の操作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧
した作動液を前記ケーブルアクチュエータにて牽引力に
変換して、前記前輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動す
るバーハンドル車両用連動ブレーキ装置において、前記
ケーブルアクチュエータを、シリンダボディの両端に開
口するシリンダ孔に一対のピストンを収容し、両ピスト
ンの間の液圧室に前記液圧マスタシリンダからの作動液
を供給して両ピストンを離反方向へ作動する両口式の液
圧シリンダとし、両ピストンのいずれか一方を、前輪ブ
レーキの連繋手段と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか
一方に連結し、他方のピストンを前輪ブレーキの連繋手
段と後輪ブレーキの連繋手段の他方に連結して、前記ケ
ーブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始
するための作動圧と、前記後輪ブレーキの作動を開始す
るための作動圧とを異ならせ、且つ前記ケーブルアクチ
ュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前記
後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならせる。
【0011】前輪ブレーキと後輪ブレーキが作動を開始
する際の作動圧を異ならせる手段として、ケーブルアク
チュエータ内のピストンを非作動方向へ付勢するピスト
ン戻しばねや、前・後輪ブレーキに用いる機械式ブレー
キでブレーキシューを非作動方向へ付勢するシュー戻し
ばね、機械式ブレーキの操作レバーを非作動方向へ付勢
するレバー戻しばねがある。
【0012】また、ケーブルアクチュエータ内の前輪ブ
レーキ用のピストンと後輪ブレーキ用のピストンの径を
変更したり、前・後輪ブレーキに用いる機械式ブレーキ
の作動レバーのレバー比を変更することによって、前輪
ブレーキと後輪ブレーキの作動力の大きさを変えること
ができる。ケーブルアクチュエータと連繋手段との間に
揺動レバーを介装して、ケーブルアクチュエータによる
連繋手段の牽引方向を変更する場合には、前輪用と後輪
用の揺動レバーのレバー比を変更してもよい。前輪ブレ
ーキと後輪ブレーキの作動力を変える場合には、上述の
ピストン戻しばねやシュー戻しばね、レバー戻しばねを
用いることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の形態例を図面に基
づいて説明する。図1は、本発明の第1形態例を示すも
ので、バーハンドル車両用のブレーキ装置1は、第1ブ
レーキ操作子2の握り操作にて前輪ブレーキ3と後輪ブ
レーキ4とを連動して作動する連動ブレーキ装置5と、
第2ブレーキ操作子6の握り操作にて前輪ブレーキ3の
みを作動する単独ブレーキ装置7との組合わせでなって
いる。
【0014】連動ブレーキ装置5は、操向用のハンドル
バー10の左端側に取着される液圧マスタシリンダ11
及び該マスタシリンダ11に枢支される上述の第1ブレ
ーキ操作子2と、フロントフォーク12の下端に枢支さ
れる前輪ブレーキ3と、該前輪ブレーキ3につながれる
2本の連繋手段13,14と、スイングアーム15の後
端に枢支される後輪ブレーキ4と、該後輪ブレーキ4に
つながれる連繋手段16と、上記液圧マスタシリンダ1
1につながれる液圧配管17と、該液圧配管17から枝
分かれした前輪ブレーキ用配管17a及び後輪ブレーキ
用配管17bと、前輪ブレーキ用配管17a及び一方の
前輪ブレーキ用連繋手段13との間に介装される第1ケ
ーブルアクチュエータ18と、後輪ブレーキ用配管17
b及び後輪ブレーキ用の連繋手段16との間に介装され
る第2ケーブルアクチュエータ19とからなっている。
【0015】また、前輪ブレーキ専用の単独ブレーキ装
置7は、ハンドルバー10の右端側でレバーホルダ20
に枢支される前述の第2ブレーキ操作子6と、前輪ブレ
ーキ3と、該前輪ブレーキ3及び第2ブレーキ操作子6
とをつなぐ他方の前輪用連繋手段14とからなってい
る。
【0016】前・後輪ブレーキ3,4には、小径な前輪
・後輪ホイールに収納可能で、且つ安価な機械式のドラ
ムブレーキが用いられ、このうち前輪ブレーキ3にはデ
ュアル2リーディング型を採用して、車両前進方向に対
する制動力を大きく確保し、また後輪ブレーキ4にはリ
ーディング&トレーリング型を採用して、車両の前進並
びに後退両方向の制動力を確保している。
【0017】前輪ブレーキ3は、フロントフォーク12
に固設されるバックプレート30の内部に、一対の弓形
ブレーキシュー31,31が対向配置され、該ブレーキ
シュー31,31の端部間に拡開用のカム軸32,32
が配設されており、バックプレート30から突出するカ
ム軸32,32の外端には、第1,第2作動レバー3
3,34が固着されている。ブレーキシュー31,31
の間には、シュー戻しばね35,35が張設されてお
り、ブレーキシュー31,31は、シュー戻しばね3
5,35の牽引力によって常時縮径方向に付勢されてい
る。
【0018】前輪ブレーキ3の第1作動レバー33に
は、連動ブレーキ装置5に用いる前輪ブレーキ用の連繋
手段13が連結され、また第2作動レバー34には、単
独ブレーキ装置7に用いる他方の連繋手段14が連結さ
れている。連動ブレーキ装置用の第1作動レバー33
と、連繋手段13を保持するバックプレート30のワイ
ヤブラケット30aとの間には、レバー戻しばね36が
縮設されていて、非作動時の第1作動レバー33を常時
非作動方向へ付勢している。
【0019】後輪ブレーキ4は、スイングアーム15の
後端に固設されるバックプレート37の内部に、一対の
弓形ブレーキシュー38,38が対向配置され、該ブレ
ーキシュー38,38の端部間に、拡開用のカム軸39
と拡開支点となるアンカーピン40とが配設されてお
り、バックプレート37から突出するカム軸39の外端
には作動レバー41が固着されている。ブレーキシュー
38,38の間には、シュー戻しばね42,42が張設
されており、ブレーキシュー38,38は、シュー戻し
ばね42,42の牽引力によって常時縮径方向に付勢さ
れている。
【0020】後輪ブレーキ4の作動レバー41には前述
の連繋手段16が連結されており、該連繋手段16を保
持するバックプレート37のワイヤブラケット37aと
作動レバー41との間にレバー戻しばね43が縮設され
ていて、非作動時の作動レバー41を常時非作動方向へ
付勢している。
【0021】前記第1,第2ケーブルアクチュエータ1
8,19は、液圧マスタシリンダ11から前輪ブレーキ
用配管17aまたは後輪ブレーキ用配管17bを通して
供給される作動液の作動力を機械的作動力に変換して、
前・後輪ブレーキ3,4の連繋手段13,16を牽引操
作する片口式のピストン引き込み型液圧シリンダを用い
た作動力変換手段で、車体側に固着されたシリンダボデ
ィ50内のシリンダ孔51に、段付きピストン52の大
径部52aと中径部52bとを収容して、大径部52a
とシリンダ孔51の底壁に挟まれた中径部52bの外周
に液圧室53を、大径部52aと開口部側の仕切板54
との間に大気室55をそれぞれ画成しており、液圧室5
3に連通する入力ポート56に前輪用または後輪用ブレ
ーキ配管17a,17bが接続され、シリンダボディ5
0から突出する段付きピストン52の小径部52cの先
端には、前輪用または後輪用の連繋手段13,16が接
続されている。
【0022】各大気室55にはピストン戻しばね57が
縮設されていて、上述の段付きピストン52をシリンダ
孔51の底壁方向へ付勢しており、中径部52bがシリ
ンダ孔51の底壁に当接してピストン52の後退限が規
制される非作動状態では、小径部52cがシリンダボデ
ィ50から最大に突出し、液圧室53が最小のボリュー
ムに縮小している。また非作動時の連繋手段13,16
には、シュー戻しばね35,35,42,42とレバー
戻しばね36,43の牽引力が作用していて、第1,第
2ケーブルアクチュエータ18,19の各段付きピスト
ン52と前・後輪ブレーキ3,4のカムレバー33,4
1との間に弛みなく張設されている。
【0023】連動ブレーキ装置5の第1ブレーキ操作子
2を握り操作すると、液圧マスタシリンダ11で昇圧さ
れた作動液が、液圧配管17と前・後輪ブレーキ用配管
17a,17bを通して第1,第2ケーブルアクチュエ
ータ18,19へ送られ、それぞれの入力ポート56よ
り液圧室53に供給される。液圧室53に供給された作
動液は、段付きピストン52の大径部52aを大気室2
1方向へ押動して、小径部52cをシリンダボディ50
内に引き込み、小径部52cにつながれた連繋手段1
3,16を牽引作動する。
【0024】第1ケーブルアクチュエータ18の段付き
ピストン52に牽引される前輪ブレーキ用の連繋手段1
3は、第1作動レバー33をカム軸32と一体に回動さ
せ、該カム軸32の回動にて他方のカム軸32を支点に
ブレーキシュー31,31を拡開して、前輪の制動が行
なわれる。一方、第2ケーブルアクチュエータ19の段
付きピストン52に牽引される後輪ブレーキ用の連繋手
段16は、作動レバー41をカム軸39と共に回動さ
せ、該カム軸39の回動にてアンカーピン40を支点に
ブレーキシュー38,38を拡開して、後輪の制動が行
なわれる。
【0025】また、単独ブレーキ装置7の第2ブレーキ
操作子6を握り操作すると、連繋手段14が第2作動レ
バー34を牽引して、該第2作動レバー34と他方のカ
ム軸32とを一体に回動させ、該他方のカム軸32の回
動にて一方のカム軸32を支点にブレーキシュー31,
31を拡開して、前輪の制動が行なわれる。
【0026】連動ブレーキ装置5では、第1ケーブルア
クチュエータ18のピストン52の牽引抵抗力となる前
輪ブレーキ3のシュー戻しばね35,35及びレバー戻
しばね36と、前輪ブレーキ3に用いる第1ケーブルア
クチュエータ18のピストン戻しばね57の合計のセッ
ト荷重を、第2ケーブルアクチュエータ19のピストン
52の牽引抵抗力となる後輪ブレーキ4のシュー戻しば
ね42,42及びレバー戻しばね43と、後輪ブレーキ
4に用いる第2ケーブルアクチュエータ19のピストン
戻しばね57の合計のセット荷重とを変えることがで
き、このような設定により、第1ケーブルアクチュエー
タ18のピストン52が前輪ブレーキ用の連繋手段13
の牽引を開始する作動圧と、第2ケーブルアクチュエー
タ19のピストン52が後輪ブレーキ用の連繋手段16
の牽引を開始する作動圧とが異なる。
【0027】これにより、連動ブレーキ装置5は、第
1,第2ケーブルアクチュエータ18,19の液圧室5
3,53には、液圧マスタシリンダ11で発生した同圧
の作動液が供給されるが、第1,第2ケーブルアクチュ
エータ18,19の牽引抵抗力の小さいピストン52が
牽引抵抗力の大きいピストン52よりも先に作動し、前
輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4のいずれか一方が他方に
先んじて作動する先行ブレーキとなる。
【0028】このような先行ブレーキの設定は、車体の
特性や用途性,重量配分等のバーハンドル車両の条件に
合わせて、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4のいずれを
先行させることもできる。例えば、後輪ブレーキ4の作
動を先行させた場合には、前輪ブレーキ3の制動力が後
輪ブレーキ4よりもスプリングのセット荷重の差分だけ
遅れて作動を開始し(図2参照)、それぞれのピストン
52の作動開始以降は、前・後輪ブレーキ3,4の制動
力がそれぞれに高められて行く(図3の線A,線B)。
【0029】特に、車体重量が後部に偏重するスクータ
型等のバーハンドル車両では、このように後輪ブレーキ
4を前輪ブレーキ3に先行して作動させることにより、
車体後部の荷重が車体前方へ移動するよりも前に車体後
部が沈み込んで、車体後部荷重が後輪へかかるので、後
輪ブレーキ4の制動力を後輪へ有効に作用させることが
でき、これに続く前輪ブレーキ3による前輪の制動と相
俟って、短距離での停止が可能となり、また後輪のロッ
クと横滑りの限界もそれぞれ高めることができる。
【0030】尚、前・後輪ブレーキ3,4のいずれか一
方を他方に先がけて作動する上述の先行ブレーキの設定
は、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4に用いる上述のば
ね類のうち、少なくとも対応する1組のばねのセット荷
重を変えれば足りるが、複数のばねのセット荷重を組合
わせして変えることも妨げない。
【0031】また、本形態例の連動ブレーキ装置5は、
前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4の制動力、即ち第1,
第2ケーブルアクチュエータ18,19のピストン5
2,52が、それぞれの連繋手段13,16を牽引する
力の大きさも、車体の特性や用途性,重量配分等のバー
ハンドル車両の条件に合わせて、第1,第2ケーブルア
クチュエータ18のピストン52,52の外径や、前・
後輪ブレーキ3,4の作動レバー33,41のレバー比
を変えることによって、いずれを大きくすることも可能
であり、このように前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4と
で制動力を変えることによって、回転する前輪と後輪の
それぞれに合ったより好ましい制動力を作用させて、安
定した車体姿勢を保ちながら、短距離で停止することが
できるようになる。例えば、車体後部荷重が制動作用に
よって車体前部側に大きく移動する自動二輪車では、前
輪ブレーキ3の制動力を大きく(図3の線C)、後輪ブ
レーキ4の制動力を小さく設定しておくと好ましい(図
3の線D)。
【0032】更に、前・後輪ブレーキ3,4の制動力配
分の変更は、前述の先行ブレーキの設定に用いた前・後
輪ブレーキ3,4のシュー戻しばね35,35,42,
42やレバー戻しばね36,43、第1,第2ケーブル
アクチュエータ18,19のピストン戻しばね57,5
7のセット荷重を変えることによっても可能である。ま
た、このような制動力配分を変更するために、上述のピ
ストン径やレバー比,ばね類のうちの少なくとも前・後
輪ブレーキ3,4の対応する1組の設定を変えれば足り
るが、複数を組合わせして用いることも可能である。
【0033】また、本形態例の連動ブレーキ装置5は、
前述の先行ブレーキに、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ
4とで制動力を変える組合わせも可能である。例えば後
輪ブレーキ4を、図3の線Dのように、前輪ブレーキ3
よりも低い制動力で先行して立ち上がらせ、次いで前輪
ブレーキ3を、図3の線Bのように、後輪ブレーキ4よ
りも高い制動力で作動させると、前・後輪ブレーキ3,
4は、図3の線D,Bが途中で交差して制動力が逆転す
る制動特性となり、線D,Bが交差するまでの作動前半
では、後輪ブレーキ4の制動力を後輪へ有効に作用さ
せ、また線D,Bが交差した後の作動後半では、車体荷
重の大きくかかる前輪に前輪ブレーキ3の大きな制動力
を作用させることにより、一層安定した車体姿勢を保ち
ながら、短距離で停止することができる。
【0034】次に、本発明の第2形態例を図4に基づい
て説明する。本形態例のバーハンドル車両用ブレーキ装
置1は、連動ブレーキ装置5の液圧配管17にケーブル
アクチュエータ60を接続し、該ケーブルアクチュエー
タ60に付設される第1レバー機構61と第2レバー機
構62に、前輪及び後輪ブレーキ用の連繋手段13,1
6を連結して、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4の双方
を1つのケーブルアクチュエータ60で作動するように
しており、その他の構成は、第1形態例と同様となって
いる。
【0035】上記ケーブルアクチュエータ60は、車体
固定部材63に固設されるシリンダボディ64に、段付
きのシリンダ孔65を両端に開口して設け、該シリンダ
孔65の小径孔65aに小径ピストン66を、大径孔6
5bに大径ピストン67を、それぞれ液密且つ移動可能
に収容して、両ピストン66,67の間の液圧室68を
画成し、液圧マスタシリンダ11からの作動液を入力ポ
ート69から液圧室68に供給して、双方のピストン6
6,67を離反方向へ作動する両口式のピストン押し出
し型液圧シリンダで、本形態例では、前輪ブレーキ側に
小径ピストン66を適用し、後輪ブレーキ側に大径ピス
トン67を適用して、後輪ブレーキ4の制動力を前輪ブ
レーキ3よりも高めており、更に、前輪ブレーキ用の小
径ピストン66と小径孔65aの開口部との間にピスト
ン戻しばね70を縮設して、小径ピストン66のみに、
ピストン戻しばね70の弾発力を押動抵抗力として作用
させている。
【0036】第1,第2レバー機構61,62は、中間
部を車体固定部材63に枢支される揺動レバー71,7
2と、該揺動レバー71,72の一端に枢支され、先端
をケーブルアクチュエータ60の小径ピストン66また
は大径ピストン67に当接させて配設されるプッシュロ
ッド73,74との組合わせからなっており、第1レバ
ー機構61の揺動レバー71の他端には、前輪ブレーキ
3の連繋手段13が、また第2レバー機構62の揺動レ
バー72の他端には、後輪ブレーキ4の連繋手段16
が、それぞれ連結されている。
【0037】また、揺動レバー71,72の回動枢支点
から連繋手段13,16の連結点までの長さと、揺動レ
バー71,72の回動枢支点からプッシュロッド73,
74の連結点までの長さの割合、出力/入力=レバー比
は、第1レバー機構61の揺動レバー71に大きく、第
2レバー機構62の揺動レバー72に小さく設定されて
いて、前輪ブレーキ3に後輪ブレーキ4よりも大きな制
動力が発生するようにしている。
【0038】上記揺動レバー71,72には、前輪ブレ
ーキ3と後輪ブレーキ4のシュー戻しばね35,35,
42,42やレバー戻しばね36,43の付勢力が連繋
手段13,16から牽引力として作用し、揺動レバー7
1,72を常時非作動方向へ付勢しており、該揺動レバ
ー71,72の付勢にてプッシュロッド73,74をピ
ストン押し込み方向へ押動して、非作動時の小径ピスト
ン66と大径ピストン67を、後退限位置である段付き
シリンダ孔65の略中央に押圧している。
【0039】このように構成される本形態例の連動ブレ
ーキ装置5は、第1ブレーキ操作子2の握り操作によっ
て液圧マスタシリンダ11で昇圧された作動液が、液圧
配管17を通してケーブルアクチュエータ60の入力ポ
ート69より液圧室68に供給される。そして、小径ピ
ストン66と大径ピストン67が、互いに離反方向であ
る小径孔65aまたは大径孔65bの開口部方向へ移動
して、プッシュロッド73,74を外側へ押し返し、揺
動レバー71,72を作動方向へ回動してそれぞれの連
繋手段13,16を牽引することにより、前述の第1形
態例と同様に前・後輪ブレーキ3,4が作動して、前輪
及び後輪の制動が行なわれる。
【0040】また、本形態例の連動ブレーキ装置5は、
液圧マスタシリンダ11で昇圧した作動液を分岐するこ
となく、ケーブルアクチュエータ60の1つの液圧室6
8に供給する構造でありながら、第1形態例と同様に、
前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4のいずれか一方を優先
して作動させる先行ブレーキとしたり、前輪ブレーキ3
と後輪ブレーキ4とで制動力を変えたり、或いはこれら
双方を組合わせて実施することも可能であり、本形態例
においても、第1形態例と同様の効果を奏することがで
きる。
【0041】このうち、先行ブレーキの設定には、ケー
ブルアクチュエータ60の小径ピストン66が前輪用の
連繋手段13の牽引を開始する作動圧と、同じくケーブ
ルアクチュエータ60の大径ピストン67が後輪ブレー
キ用の連繋手段16の牽引を開始する作動圧とを異なら
せるために、前輪ブレーキ3と後輪ブレーキ4とでシュ
ー戻しばね35,35,42,42やレバー戻しばね3
6,43のセット荷重を変えたり、ケーブルアクチュエ
ータ60のピストン戻しばね70の有無がある。例え
ば、ケーブルアクチュエータ60だけで見ると、ピスト
ン戻しばね70は小径ピストン66にのみ用いられてお
り、前輪ブレーキ側では、小径ピストン66にピストン
戻しばね70の弾発力が余計にかかるため、小径ピスト
ン66が前輪用の連繋手段13の牽引を開始する作動圧
が、同じくケーブルアクチュエータ60の大径ピストン
67が後輪ブレーキ用の連繋手段16の牽引を開始する
作動圧よりも高くなり、後輪ブレーキ4が前輪ブレーキ
3に先んじて作動する後輪先行ブレーキとなる。
【0042】また、ケーブルアクチュエータ60のピス
トン66,67の外径や、前・後輪ブレーキ3,4の作
動レバー33,41のレバー比、或いは第1,第2レバ
ー機構61,62の揺動レバー71,72のレバー比を
変えることによって、ケーブルアクチュエータ60が前
輪ブレーキ3を作動する作動力と後輪ブレーキ4を作動
する作動力を変更することができる。例えば図4の事例
では、ケーブルアクチュエータ60の後輪ブレーキ側に
前輪ブレーキ側よりも大径なピストン67を適用し、更
に後輪ブレーキ用の揺動レバー72に、前輪ブレーキ用
の揺動レバー71よりも大きなレバー比が設定されてい
るので、後輪ブレーキ4に前輪ブレーキ3よりも大きな
制動力が発生する。
【0043】更に、前・後輪ブレーキ3,4の制動力配
分の変更を、先行ブレーキの設定に用いた前・後輪ブレ
ーキ3,4のシュー戻しばね35,35,42,42や
レバー戻しばね36,43、ケーブルアクチュエータ6
0のピストン戻しばね70のセット荷重を変えることに
よっても可能である。また、このような制動力配分を変
更するために、上述のピストン径やレバー比,ばね類の
うちの少なくとも前・後輪ブレーキ3,4の対応する1
組の設定を変えれば足りるが、複数を組合わせして用い
ることも可能である。
【0044】また、本形態例の特有の効果として、前輪
ブレーキ3と後輪ブレーキ4を連動するケーブルアクチ
ュエータ60を1つの構造に集約したから、2つのケー
ブルアクチュエータを用いた第1形態例に較べて、大幅
な簡素化と低コスト化とが図れる。
【0045】尚、第1形態例では、ケーブルアクチュエ
ータをピストン引き込み型の油圧シリンダで説明した
が、本発明はピストン押し出し型の油圧シリンダを用い
ることもできる。この場合には、シリンダボディから突
出するピストンの先端に側方へ突出するブラケットを固
着して、このブラケットの先端で連結手段を牽引するよ
うにすればよい。同様の形式を、第2形態例のケーブル
アクチュエータに用いたピストン押し出し型の油圧シリ
ンダにも適用することができ、この場合には、第2形態
例で併用したリンク機構を省略することができる。
【0046】また、第1,第2ブレーキ操作子は、ブレ
ーキペダルであってもよく、第2ブレーキ操作子と機械
式ブレーキとの間の連繋手段として、ロッドまたはワイ
ヤケーブルとロッドの組合わせも可能である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項
1,請求項3,請求項4,請求項6によれば、1つのブ
レーキ操作子の操作によって、液圧マスタシリンダの同
じ液圧の作動液で、前輪ブレーキと後輪ブレーキを連動
する連動ブレーキ装置でありながら、車体の特性や用途
性,重量配分等のバーハンドル車両の条件に合わせて、
前輪ブレーキと後輪ブレーキのいずれか一方が他方に先
んじて作動する先行ブレーキとなる。特に、車体重量が
後部に偏重するスクータ型等への適用では、後輪ブレー
キの作動を先行させることにより、車体後部の荷重が車
体前方へ移動するよりも前に車体後部が沈み込んで、車
体後部荷重が後輪へかかるので、後輪ブレーキの制動力
を後輪へ有効に作用させることができ、これに続く前輪
ブレーキによる前輪の制動と相俟って、制動距離の短縮
化が可能となり、また後輪のロックと横滑りの限界をも
それぞれ高めることができる。
【0048】また、本発明の請求項2,請求項3,請求
項5,請求項6によれば、1つのブレーキ操作子の操作
によって、液圧マスタシリンダの同じ液圧の作動液で、
前輪ブレーキと後輪ブレーキを連動する連動ブレーキ装
置でありながら、車体の特性や用途性,重量配分等のバ
ーハンドル車両の条件に合わせて、前輪ブレーキと後輪
ブレーキの制動力の大きさを変えることが可能であり、
回転する前輪と後輪のそれぞれに合ったより好ましい制
動力を作用させて、安定した車体姿勢を保ちながら、短
距離で停止することができるようになる。特に、車体後
部荷重が制動作用によって車体前部側に大きく移動する
自動二輪車では、前輪ブレーキの制動力を大きく、後輪
ブレーキの制動力を小さく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示すバーハンドル車両用
ブレーキ装置の概略図
【図2】連動ブレーキ装置の前輪ブレーキと後輪ブレー
キの制動力関係図
【図3】連動ブレーキ装置のピストンの作動と制動力の
関係図
【図4】本発明の第2形態例を示すバーハンドル車両用
ブレーキ装置の概略図
【符号の説明】
1…バーハンドル車両用のブレーキ装置 2…第1ブレーキ操作子 3…前輪ブレーキ 4…後輪ブレーキ 5…連動ブレーキ装置 6…第2ブレーキ操作子 7…単独ブレーキ装置 10…操向用のハンドルバー 11…連動ブレーキ装置5に用いる液圧マスタシリンダ 13,14…前輪ブレーキ用の連繋手段 16…後輪ブレーキ用の連繋手段 17…液圧配管 17a…前輪ブレーキ用配管 17b…後輪ブレーキ用配管 18…前輪ブレーキ用の第1ケーブルアクチュエータ 19…後輪ブレーキ用の第2ケーブルアクチュエータ 31,38…ブレーキシュー 32,39…カム軸 33,34…前輪ブレーキ用の第1,第2作動レバー 35,42…シュー戻しばね 36,43…レバー戻しばね 41…後輪ブレーキ用の作動レバー 50…シリンダボディ 51…シリンダ孔 52…段付きピストン 52a…大径部 52b…中径部 52c…小径部 53…液圧室 57…ピストン戻しばね 60…ケーブルアクチュエータ 61…第1レバー機構 62…第2レバー機構 63…車体固定部材 64…シリンダボディ 65…段付きのシリンダ孔 65a…小径孔 65b…大径孔 66…小径ピストン 67…大径ピストン 68…液圧室 69…入力ポート 70…ピストン戻しばね 71,72…揺動レバー 73,74…プッシュロッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪
    ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連
    繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、該連繋手段
    と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間に
    ケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操
    作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記
    ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前
    輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車
    両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配管を前輪ブ
    レーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐して、前輪
    ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段との間に第1
    ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレーキ用配管
    と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケーブルアクチ
    ュエータを介装すると共に、第1ケーブルアクチュエー
    タと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれを、前記液
    圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作動液によっ
    てピストンを作動する油圧シリンダとし、前記第1ケー
    ブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始す
    るための作動圧と、前記第2ケーブルアクチュエータが
    前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異
    ならしめたことを特徴とするバーハンドル車両用連動ブ
    レーキ装置。
  2. 【請求項2】 バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪
    ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連
    繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、該連繋手段
    と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間に
    ケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操
    作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記
    ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前
    輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車
    両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配管を前輪ブ
    レーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐して、前輪
    ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段との間に第1
    ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレーキ用配管
    と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケーブルアクチ
    ュエータを介装すると共に、第1ケーブルアクチュエー
    タと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれを、前記液
    圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作動液にてピ
    ストンを作動する油圧シリンダとし、前記第1ケーブル
    アクチュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力
    と、前記第2ケーブルアクチュエータが前記後輪ブレー
    キを作動する作動力とを異ならしめたことを特徴とする
    バーハンドル車両用連動ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪
    ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連
    繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、該連繋手段
    と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間に
    ケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操
    作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記
    ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前
    輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車
    両用連動ブレーキ装置において、前記液圧配管を前輪ブ
    レーキ用配管と後輪ブレーキ用配管とに分岐して、前輪
    ブレーキ用配管と前輪ブレーキの連繋手段との間に第1
    ケーブルアクチュエータを介装し、後輪ブレーキ用配管
    と後輪ブレーキの連繋手段との間に第2ケーブルアクチ
    ュエータを介装すると共に、第1ケーブルアクチュエー
    タと第2ケーブルアクチュエータのそれぞれを、前記液
    圧マスタシリンダから液圧室へ供給される作動液によっ
    てピストンを作動する油圧シリンダとし、前記第1ケー
    ブルアクチュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始す
    るための作動圧と、前記第2ケーブルアクチュエータが
    前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧とを異
    ならせ、且つ前記第1ケーブルアクチュエータが前記前
    輪ブレーキを作動する作動力と、前記第2ケーブルアク
    チュエータが前記後輪ブレーキを作動する作動力とを異
    ならしめたことを特徴とするバーハンドル車両用連動ブ
    レーキ装置。
  4. 【請求項4】 バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪
    ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連
    繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、各連繋手段
    と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間に
    ケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操
    作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記
    ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前
    輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車
    両用連動ブレーキ装置において、前記ケーブルアクチュ
    エータを、シリンダボディの両端に開口するシリンダ孔
    に一対のピストンを収容し、両ピストンの間の液圧室に
    前記液圧マスタシリンダからの作動液を供給して両ピス
    トンを離反方向へ作動する両口式の液圧シリンダとし、
    両ピストンのいずれか一方を、前輪ブレーキの連繋手段
    と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか一方に連結し、他
    方のピストンを前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキ
    の連繋手段の他方に連結すると共に、前記ケーブルアク
    チュエータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための
    作動圧と、前記後輪ブレーキの作動を開始するための作
    動圧とを異ならしめたことを特徴とするバーハンドル車
    両用連動ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪
    ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連
    繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、各連繋手段
    と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間に
    ケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操
    作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記
    ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前
    輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車
    両用連動ブレーキ装置において、前記ケーブルアクチュ
    エータを、シリンダボディの両端に開口するシリンダ孔
    に一対のピストンを収容し、両ピストンの間の液圧室に
    前記液圧マスタシリンダからの作動液を供給して両ピス
    トンを離反方向へ作動する両口式の液圧シリンダとし、
    両ピストンのいずれか一方を、前輪ブレーキの連繋手段
    と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか一方に連結し、他
    方のピストンを前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキ
    の連繋手段の他方に連結すると共に、前記ケーブルアク
    チュエータが前記前輪ブレーキを作動する作動力と、前
    記後輪ブレーキを作動する作動力とを異ならしめたこと
    を特徴とするバーハンドル車両用連動ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 バーハンドル車両の前輪ブレーキと後輪
    ブレーキのそれぞれを、ブレーキワイヤやロッド等の連
    繋手段に牽引される機械式ブレーキとなし、各連繋手段
    と、液圧マスタシリンダにつながれる液圧配管との間に
    ケーブルアクチュエータを介装し、ブレーキ操作子の操
    作にて前記液圧マスタシリンダで昇圧した作動液を前記
    ケーブルアクチュエータにて牽引力に変換して、前記前
    輪ブレーキと後輪ブレーキとを連動するバーハンドル車
    両用連動ブレーキ装置において、前記ケーブルアクチュ
    エータを、シリンダボディの両端に開口するシリンダ孔
    に一対のピストンを収容し、両ピストンの間の液圧室に
    前記液圧マスタシリンダからの作動液を供給して両ピス
    トンを離反方向へ作動する両口式の液圧シリンダとし、
    両ピストンのいずれか一方を、前輪ブレーキの連繋手段
    と後輪ブレーキの連繋手段のいずれか一方に連結し、他
    方のピストンを前輪ブレーキの連繋手段と後輪ブレーキ
    の連繋手段の他方に連結して、前記ケーブルアクチュエ
    ータが前記前輪ブレーキの作動を開始するための作動圧
    と、前記後輪ブレーキの作動を開始するための作動圧と
    を異ならせ、且つ前記ケーブルアクチュエータが前記前
    輪ブレーキを作動する作動力と、前記後輪ブレーキを作
    動する作動力とを異ならしめたことを特徴とするバーハ
    ンドル車両用連動ブレーキ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102167121A (zh) * 2010-02-26 2011-08-31 本田技研工业株式会社 鞍乘型车辆
JP2011178247A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Honda Motor Co Ltd スレーブシリンダ及びそれを備えた鞍乗型車両
CN112797094A (zh) * 2019-11-13 2021-05-14 中国船舶重工集团公司第七一一研究所 船用制动装置

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